JP2020106522A - 振動に強い多軸ジャイロスコープ - Google Patents

振動に強い多軸ジャイロスコープ Download PDF

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Abstract

【課題】すべての所望の振動モードを可能にし、すべての望ましくないモードを抑制するサスペンションおよび結合構成を有する多軸ジャイロスコープを提供する。【解決手段】第1のカルテット中心点に対する第1の試験質量カルテット内の各試験質量の一次振動の位相は、第2のカルテット中心点に対する第2の試験質量カルテット内の対応する試験質量の一次振動の位相に対して逆位相である。対応するカルテット中心点に対する各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量の一次振動の位相は、同じカルテット中心点に対する同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量の一次振動の位相に対して逆位相である。【選択図】図2a

Description

本開示は、微小電気機械ジャイロスコープに関し、より詳細には、同じ振動試験質量システムを使用して、1つ、2つ、または3つの相互に垂直な回転軸を中心とする角回転を測定することができる多軸ジャイロスコープに関する。
振動試験質量を利用する微小電気機械(MEMS)ジャイロスコープの一般的な問題は、質量が好ましくは、駆動アクチュエータによって一次振動モード(駆動振動モードとも呼ばれる)に容易に駆動されるべきであり、またコリオリの力によって二次振動モード(センス振動モードとも呼ばれる)に容易に駆動されるべきであるが、依然として好ましくは外部外乱によって動かさるべきではないことである。言い換えると、ジャイロスコープは、好ましくは、ジャイロスコープの出力信号が、意図される測定周波数範囲内にある、ジャイロスコープが受ける角回転速度によってのみ決定されるように、測定周波数範囲を超える周波数で周囲の要素によって与えられる線形および回転振動によって摂動されるべきである。たとえば、自動車用途では、通常、妨害振動は1〜50kHzの周波数範囲にあり、一方、測定周波数範囲は通常1kHz未満である。
1つの振動試験質量のみを利用して単純なMEMSジャイロスコープを構築することができるが、ジャイロスコープの振動周波数に近い周波数の外部振動が存在する場合、ジャイロスコープの出力信号は通常非常にノイズが多くなる。このようなジャイロスコープは、ジャイロスコープの感度が非常に低くなり得、製造の不完全性から生じる直交信号などの他の妨害効果が非常に顕著になる可能性がある、50kHzを超える振動周波数でのみ実用的である。2つまたは4つの試験質量の同位相運動を誘発する振動から生じる信号成分を、示差測定法によりある程度自動的に相殺することができるため、2つまたは4つの試験質量が逆位相で振動する試験質量システムを、1質量ジャイロスコープよりもはるかにロバストにすることができることが知られている。さらに、差動共振周波数に影響を与えることなく同位相共振周波数を50kHzより高くすることができる場合、外乱振動に対する共振増幅がないため、ジャイロスコープは外部振動に対して非常にロバストであり得る。
一部のMEMSジャイロスコープは、デバイス基板に垂直な1つの軸を中心とした回転速度を測定するように設計されている。上記のようなジャイロスコープは、z軸ジャイロスコープと呼ばれる場合がある。他のMEMSジャイロスコープは、基板平面内にある2つの垂直軸のいずれかを中心とした回転速度を測定するように設計されている。上記のようなジャイロスコープは、x軸ジャイロスコープおよび/またはy軸ジャイロスコープと呼ばれる場合がある。
多軸ジャイロスコープは、同じデバイス内の異なる回転軸に対して2つまたは3つの1軸ジャイロスコープを組み込むことによって作成することができる。上記のような種類の多軸ジャイロスコープは、2つまたは3つの個別の振動周波数を有し、これによって、周波数間の干渉を避けるために電子回路の設計が困難になる。結果、一次振動に、複数の持続および安定化回路も必要になる。一部の多軸MEMSジャイロスコープは、異なる周波数間の干渉の可能性を回避するために、同じ振動試験質量セットによってx、y、および/またはz軸を中心とした回転速度を測定するように設計されている。単一の振動周波数に基づく多軸ジャイロスコープを外部外乱に対してロバストにすることは困難である。なぜなら、すべての試験質量は、相互に直交する3つの軸を中心とした角回転に関連付けられる二次振動モードのいずれかを自由にとることができるように、多くの異なる方向に振動する自由を与えられる必要があるためである。外部振動は、試験質量を固定構造に取り付ける、部分的に柔軟なサスペンションおよび結合構成において依然として抑制されるか、または、示差測定法において相殺される必要がある。2つまたは4つの試験質量を利用する多軸ジャイロスコープでは、外部振動およびエネルギー漏れからのすべての振動モードの分離に対するロバスト性を得ることは困難である。
特許文献1は、半径方向構成において4つの質量が内側の質量であり、4つの質量が外側の質量であるように、または、積層構成において4つの質量が上側の質量であり、4つの質量が下側の質量であるように、共通の中心の周りに対称に配置された8つの質量を利用する試験質量システムを備えた多軸ジャイロスコープを開示している。いずれの構成でも、すべての所望の振動モードを可能にし、すべての望ましくないモードを抑制するサスペンションおよび結合構成を考えることは容易ではなく、上記のような構成は特許文献1には提示されていない。
米国特許出願公開第2015128700号明細書
本開示の目的は、上記の欠点を軽減する装置を提供し、所望のモードの促進および望ましくないモードの抑制をより効率的にし、また、試験質量の最も有利な動作モードおよび振動モードが使用されることを可能にする試験質量システムを備えた多軸ジャイロスコープを提示することである。
本開示の目的は、独立請求項に述べられている事項を特徴とする構成によって達成される。本開示の好ましい実施形態が、従属請求項に開示されている。
本開示は、2つの隣接する試験質量カルテットを備える試験質量システムを利用するという着想に基づいている。一次振動モードは、カルテットの各試験質量が、当該カルテットのカルテット中心点に対して、他のカルテット内の対応する試験質量と比較して逆位相で振動するように作動される。
本開示において提示される構成の利点は、振動モードを容易に同期および抑制することができ、結果、外部振動に対してジャイロスコープがロバストになることである。2つの試験質量カルテットを並べて配置することによって、ジャイロスコープの中央において、すべての振動モードにおいて本質的に同位相で動く、2つの試験質量間の相互接続を容易にすることが可能である。任意選択的に、試験質量カルテット内の他の試験質量は、すべての振動モードにおいて逆位相で動くため、シーソーまたはレバー構造によって相互接続することができる。
以下において、添付の図面を参照しながら、好ましい実施形態によって、本開示をより詳細に説明する。
本開示の他の図で使用される記号を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第2の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第2の例を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。
本開示は、対応する第1のカルテット中心点および対応する第2のカルテット中心点が横軸上にある、デバイス平面内の第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットを備える微小電気機械ジャイロスコープについて説明する。
第1の試験質量カルテットを形成する4つの試験質量は、静止位置において、第1のカルテット中心点の周りに対称に配置され、第1のカルテット中心点において、横軸がデバイス平面内で第1の交差軸に直交する。第2の試験質量カルテットを形成する4つの試験質量は、静止位置において、第2のカルテット中心点の周りに対称に配置され、第2のカルテット中心点において、横軸がデバイス平面内で第2の交差軸に直交する。
各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量は、静止位置において横軸上で位置整合し、第1の試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量は、静止位置において第1の交差軸上で位置整合する。第2の試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量は、静止位置において第2の交差軸上で位置整合し、対応するカルテット中心点に関する第1の試験質量、第2の試験質量、第3の試験質量、および第4の試験質量の静止位置は両方のカルテットにおいて同じである。
第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量は、第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量に隣接し、機械的に結合されている。
ジャイロスコープは、第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットを一次振動運動に設定するための1つまたは複数の駆動トランスデューサと、ジャイロスコープが角回転を受ける場合に、コリオリの力によって誘導される第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットの二次振動運動を検出するための1つまたは複数のセンストランスデューサとをさらに備える。
ジャイロスコープは、第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットを固定支持構造から懸架するためのサスペンション構成をさらに備える。サスペンション構造は、第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットの一次振動運動および二次振動運動に対応するように構成されている。
駆動トランスデューサは、各試験質量カルテット内の4つの試験質量すべてを、第1の一次振動モードまたは第2の一次振動モードのいずれかにおいて、デバイス平面内の一次振動に設定するように構成されている。
第1の一次振動モードは、各試験質量が対応するカルテット中心点に対して半径方向に振動する運動を含み、第2の一次振動モードは、各試験質量が対応するカルテット中心点に対して接線方向に振動する運動を含む。
第1の一次振動モードの一次振動は、以下のようになるように同期される。
−第1の試験質量カルテットの各試験質量が、第2の試験質量カルテットの対応する試験質量が第2のカルテット中心点から外方に動くと、第1のカルテット中心点に向かって動き、および逆のときは逆の動きをし、
−各試験質量カルテット内の第1の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量が同じカルテット中心点に向かって動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量が同じカルテット中心点から外方に動くと、同じカルテット中心点から外方に動き、
−各試験質量カルテット内の第3の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量が同じカルテット中心点に向かって動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量が同じカルテット中心点から外方に動くと、同じカルテット中心点から外方に動き、ならびに
−各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量が同じカルテット中心点から外方に動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、および、逆のときは逆の動きをする。
第2の一次振動モードの一次振動は、以下のようになるように同期される。
−第1の試験質量カルテットの各試験質量が、第2の試験質量カルテットの対応する試験質量が第2のカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、第1のカルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをし、
−各試験質量カルテット内の第1の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量が同じカルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じカルテット中心点に対して反時計回りに動き、
−各試験質量カルテット内の第3の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量が同じカルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じカルテット中心点に対して反時計回りに動き、ならびに
−各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量が、同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをする。
第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットの二次振動モードは、z軸二次モード、x軸二次モード、および/またはy軸二次モードを含む。各試験質量カルテットの一次振動モードが第1の一次振動モードである場合、
−z軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、z軸二次モードは、各試験質量カルテット内の各試験質量が、対応するカルテット中心点に対して接線方向に振動する動きを含み、
−横軸に平行なx軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、x軸二次モードは、第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される各試験質量対がデバイス平面から外方に振動する動きを含み、
−第1の交差軸および第2の交差軸に平行なy軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、y軸二次モードは、第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される各試験質量対がデバイス平面から外方に振動する動きを含む。
各試験質量カルテットの一次振動モードが第2の一次振動モードである場合、
−z軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、z軸二次モードは、各試験質量が、対応するカルテット中心点に対して半径方向に振動する動きを含み、
−横軸に平行なx軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、x軸二次モードは、第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される各試験質量対がデバイス平面から外方に振動する動きを含み、
−第1の交差軸および第2の交差軸に平行なy軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、y軸二次モードは、第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される各試験質量対がデバイス平面から外方に振動する動きを含む。
本開示では、デバイス平面が例示され、xy平面と称される。z軸はxy平面に垂直である。試験質量がデバイス平面内で水平に維持される線形および/もしくは回転運動またはそれらの組み合わせは、「面内」運動または「デバイス平面内の運動」と称される場合があり、一方、試験質量(または試験質量の重心)が垂直方向に動く線形および/もしくは回転運動またはそれらの組み合わせは、「面外」運動または「デバイス平面から外方への運動」と称される場合がある。
本開示の残りの部分では、z軸に平行な軸を中心とした回転は、単にz軸を中心とした回転と称される。同様に、x軸に平行な軸を中心とした回転はx軸を中心とした回転と称され、y軸に平行な軸を中心とした回転はy軸を中心とした回転と称される。
本開示では、「半径方向」振動は、xy平面内の、中心点から外方への線形運動および中心点に向かう線形運動を指す。「接線方向」振動とは、中心点を中心とした仮想円の接線または円周に沿ったxy平面内の動きを指す。
接線振動は、実際には線形運動と回転との混合である場合がある。サスペンション構成は、試験質量が接線方向においてどのように動くかを決定づける。通常、試験質量の寸法と比較して、振動振幅は小さく、すなわち、接線方向の振動は、回転成分を含有する場合でも実質的に線形になる。同じ考慮事項が、面外振動にも適用される。この振動は、サスペンション構成に依存する線形運動、または、回転運動と線形運動との組み合わせであり得る。特別な場合では、各試験質量の線形運動と回転との固有の組み合わせにより、この振動は、カルテットの中心点を中心とした一対の対向する試験質量の回転運動であり得る。
xy平面を示す本開示の図では、第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテット内の試験質量の配置は、それらのカルテットの静止位置に対応する。本開示の異なる実施形態における試験質量の振動方向、および、振動間の位相関係は、図1に提示される記号を使用してxy平面内に示される。行11に示されている白矢印は、デバイス平面内で発生する一次振動モードを示している。行12の黒矢印は、ジャイロスコープがz軸を中心とした回転を受けるときにデバイス平面内で発生する二次モードを示している。xzまたはyzの断面図を示す図では、ジャイロスコープがx軸またはy軸を中心とした回転を受ける場合、黒矢印を使用して面外モードを示している。行13に示されている記号の対は、ジャイロスコープがx軸を中心とした回転を受けるときの試験質量対の面外運動を示すために、xy平面図を示す図で常に同時に使用される。行14に示されている記号の対は、ジャイロスコープがy軸を中心とした回転を受けるときの試験質量対の面外運動を示すために、xy平面図を示す図で常に同時に使用される。
図2aは、第1の試験質量カルテットと第2の試験質量カルテットとを備えた微小電気機械ジャイロスコープを示している。
ジャイロスコープは、第1の試験質量カルテットの第1の試験質量211、第1の試験質量カルテットの第2の試験質量212、第1の試験質量カルテットの第3の試験質量213、および第1の試験質量カルテットの第4の試験質量214を備える。ジャイロスコープは、第2の試験質量カルテットの第1の試験質量221、第2の試験質量カルテットの第2の試験質量222、第2の試験質量カルテットの第3の試験質量223、および第2の試験質量カルテットの第4の試験質量224を備える。
第1のカルテット中心点は、横軸28が第1の交差軸291と交差する点である。第2のカルテット中心点は、横軸28が第2の交差軸292と交差する点である。第3の交差軸293は、図2aに示すように、第1の試験質量カルテットの第2の試験質量212と第2の試験質量カルテットの第1の試験質量221との間で、横軸と交差する。第1の交差軸291および第2の交差軸292は、横軸28上で互いに分離されている。第1の試験質量カルテットの第2の試験質量212および第2の試験質量カルテットの第1の試験質量221は、第3の交差軸293の対向する両側で、第1のカルテット中心点と第2のカルテット中心点との間に位置決めされる。
すべての試験質量は、振動運動を可能にする柔軟な懸架ばね(図2aには図示せず)によって固定支持体から懸架され得る。ジャイロスコープはまた、容量性またはピエゾアクチュエータ(図2aには図示せず)と、1つまたは複数の駆動電圧信号をアクチュエータに印加するように構成された制御ユニットとを備えることができる。結果、制御ユニットは試験質量の一次振動を駆動することができる。ジャイロスコープがx軸、y軸、またはz軸を中心とした回転を受けると、コリオリの力が、少なくとも一部の試験質量を二次振動に設定する。
ジャイロスコープは、試験質量の運動を同期させる結合ばねをさらに備えることができ、結果、以下により詳細に説明される所望の振動位相が得られる。一部の試験質量は、アクチュエータに直接接続されない場合がある。代わりに、1つの試験質量の動きを、アクチュエータに直接接続されていない試験質量に伝達する結合ばねによって、一部の試験質量の一次振動を間接的に作動させることができる。
懸架ばねは、カルテット中心点の近くに形成された中央サスペンション構成と、ジャイロスコープの周辺により近い試験質量の重量を支持する周辺サスペンション構成とを含んでもよい。所望の振動モードを柔軟に可能にする任意の中央および周辺のサスペンダを使用することができ、サスペンダの形状は試験質量の形状に依存し得る。例示的なサスペンション構成を以下に説明する。
〔振動モードの例〕
図2aおよび図2bは、第1の振動モードの例を示している。図示の例では、各試験質量カルテットの一次振動モードは、第1の一次振動モードである。言い換えれば、各試験質量は、対応するカルテット中心点に対して半径方向に直線的に動く。
第1の試験質量カルテット内の各試験質量(211、212、213、214)は、第2の試験質量カルテット内の対応する試験質量(それぞれ221、222、223、および224)が第2のカルテット中心点から外方に動くと、第1のカルテット中心点に向かって動き、および、逆のときは逆の動きをする。
各試験質量カルテット内の第1の試験質量(211、221)は、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量(212、222)が同じカルテット中心点に向かって動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、第1の試験質量(211、221)は、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量(212、222)が同じカルテット中心点から外方に動くと、同じカルテット中心点から外方に動く。
各試験質量カルテット内の第3の試験質量(213、223)は、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量(214、224)が同じカルテット中心点に向かって動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、第3の試験質量(213、223)は、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量(214、224)が同じカルテット中心点から外方に動くと、同じカルテット中心点から外方に動く。
各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量(211+221、221+222)は、同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量(213+214、223+224)が同じカルテット中心点から外方に動くと、対応するカルテット中心点に向かって動き、および、逆のときは逆の動きをする。
図2aに示すように、試験質量211の一次振動は試験質量212の振動と反対位相であり、試験質量213の振動は試験質量214の振動と反対位相である。したがって、試験質量211および212は、同時に第1のカルテット中心点から外方に動き、試験質量213および212は、同時に第1のカルテット中心点に向かって動く。言い換えれば、本開示において議論される任意の所与の試験質量対について、用語「反対位相」は、同じ振動半周期中に、試験質量対が同じ軸に沿って反対方向に動くことを意味する。考察中の試験質量対が異なる交差軸上(一方の試験質量は第1の交差軸上に、他方の試験質量は第2の交差軸上に)に位置整合した質量を含む場合、「反対位相」という用語は、対向する交差方向における(ただし、異なる交差軸に沿った)動きを示すためにも使用される。
さらに、試験質量211および212の振動は、カルテット中心点に対して試験質量213および214の振動と反対位相である。なぜなら、第1の試験質量211および第2の試験質量212は、第3の試験質量および第4の試験質量が第1のカルテット中心点から外方に動くと、同じ第1のカルテット中心点に向かって動くためであり、逆のときは逆の動きをする。ここで、カルテット中心点に対して反対位相とは、同じ振動半周期中に、1つの対の試験質量がカルテット中心点に向かって動く一方、他の対の試験質量がカルテット中心点から外方に動くことを意味する。
同様の条件が、第2のカルテットの試験質量対221+222および223+224に適用される。言い換えれば、第1の一次振動モードでは、各試験質量カルテットは2つの試験質量対を含む。試験質量対は、カルテット中心点の対向する両側にある2つの試験質量によって形成され、各対の2つの試験質量は、横軸または第2の交差軸に沿って反対位相で振動する。2つの試験質量対221+222および223+224は、第2のカルテット中心点に対して反対位相で半径方向に振動する。
本開示では、反対位相振動は逆位相振動と呼ばれる場合もある。
図2aに示すように、2つの試験質量カルテットの一次振動モードは、第1の試験質量カルテット内の各試験質量の一次振動の位相が、第2の試験質量カルテット内の対応する試験質量の一次振動の位相と反対になるように同期される。言い換えれば、図示された振動半周期振動では、第1の試験質量カルテットの第1の試験質量211は、第2の試験質量カルテットの第1の試験質量221が第2のカルテット中心点に向かって動くと、第1のカルテット中心点から外方に動く。次の位相では、これら2つの試験質量の動きは反対方向になる。同じ考慮事項が、試験質量カルテット内の対応する試験質量のすべての対212+222、213+223および214+224に適用される。
代替的に、カルテット中心点が各試験質量対の位相基準点としても利用されるとすると、図2aにおいて、各試験質量カルテット内の第1の試験質量の一次振動は、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量の一次振動と半径方向において同位相であり、各試験質量カルテット内の第3の試験質量の一次振動の位相は、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量の一次振動と半径方向において同位相であると言える。したがって、対応するカルテット中心点に対する各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量の一次振動の位相は、同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量の一次振動に対して半径方向において逆位相であると説明することもできる。ただし、図示された位相のこの任意選択の説明はこれ以上続けない。
図2bは、対応する二次振動モードを示す。z軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力はすべての試験質量を接線方向に振動させる。次いで、第1の一次振動モードは、試験質量対内の各試験質量が対の他方の試験質量に対して逆位相で振動する、対応する二次振動モードを誘導する。当該事例において、逆位相とは、対の一方の試験質量が第1の横方向または第1の交差方向に動くとき、他方の試験質量が反対の横方向または交差方向に動き、両方が、対応するカルテット中心点に対して同じ接線方向(時計回りまたは反時計回り)に動くことを意味する。各試験質量カルテット内で、試験質量の一方の対(たとえば211+212)は、カルテット内の他方の対(213+214)と逆位相で振動する。試験質量カルテット内の逆位相振動とは、半周期中に一方の対が接線方向において時計回りに動くと、他方の対が反時計回りに動くことを意味する。
最後に、図2bに示すように、第1の試験質量カルテットの第1の試験質量211および第2の試験質量カルテットの第1の試験質量221は、それらの対応するカルテット中心点に対して反対の接線方向(時計回りまたは反時計回り)に動く。ここでも、2つの試験質量カルテット内の対応する試験質量のすべての対212+222、213+223、および214+224について、同じ状況が得られる。試験質量212および221を接続する接続要素27は、2つの試験質量カルテットのz軸二次振動モードを互いに同期させることができる。
容量性またはピエゾ測定トランスデューサを使用して、z軸二次振動モードにおける面内振動振幅を決定することができる。各試験質量に取り付けられた同様のトランスデューサからの電気信号の示差測定値を、誤差およびクロストークを相殺するために使用することができる。差分信号処理の以下の例では、カルテット内の試験質量トランスデューサの幾何形状が回転対称であると想定され(試験質量トランスデューサシステムがコピー、シフトおよび回転される)、トランスデューサからの電気信号は対応する試験質量の記号によって指定される。1つのカルテット内で、同じ位相にある信号が合計され得、すなわち、211+212および213+214となり得、これら2つの信号は逆位相になっているため、これら2つの信号の差をとることができる、すなわち、211+212−213−214となる。2つのカルテットは逆位相であるため、対応する式の差をとることができ、最終的に合計信号211+212−213−214−221−222+223+224になる。各試験質量に、反対の電気極性を有する第2のトランスデューサを容易に追加することができることに留意されたい。トランスデューサを追加することにより、差分補償のレベルを1つ追加して増大することができる。また、任意の試験質量に反対の電気極性を有する単一のトランスデューサを使用することも可能であり、対応して式の信号の符号を変更する必要がある。
x軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力は、図2bに示すように、各試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される試験質量対(213+214および223+224)をデバイス平面から外方に振動させる。これらの試験質量対は、中央および/または周辺懸架ばねならびに結合ばねによって互いに接合されている。これらのばねは、明瞭にするために図2bには示されていないが、以下の、サスペンションおよび結合の例の項で説明する。ここでも、逆位相の一次振動に起因して、試験質量対213+214および223+224は、逆位相で横軸28を中心として振動する。
y軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力は、図2bに示すように、各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される試験質量対(211+212および221+222)をデバイス平面から外方に振動させる。ここでも、これらの試験質量対は、明瞭にするために図2bには示されていない中央および/または周辺懸架ばねならびに結合ばねによって互いに接合されている。前述のように、逆位相の一次振動に起因して、試験質量対211+212および221+222は、逆位相でそれぞれの交差軸を中心として振動する。試験質量212および221を接続する接続要素27はまた、2つの試験質量カルテットのx軸二次振動モードも互いに同期させることができる。
容量性またはピエゾ測定トランスデューサを使用して、x軸二次振動モードおよびy軸二次振動モードにおける面外振動振幅を決定することができる。各試験質量に取り付けられた同様のトランスデューサからの電気信号の示差測定値を、誤差およびクロストークを相殺するために使用することができる。差分信号処理の以下の例では、トランスデューサからの電気信号は、対応する試験質量の記号によって指定される。1つのカルテット内で、反対位相にある信号の差をとることができる、すなわち、211−212および221−222となる。2つのカルテットは逆位相であるため、対応する式の差をとることができ、最終的に、y軸回転によって生成される信号を検出するための合計信号211−212−221+222となる。x軸について、213−214−223+224という同様の式を形成することができる。各試験質量に、反対の電気極性を有する第2のトランスデューサを追加することができることに留意されたい。トランスデューサを追加することにより、差分補償のレベルを1つ追加して増大することができる。また、任意の試験質量に反対の電気極性を有する単一のトランスデューサを使用することも可能であり、対応して式の信号の符号を変更する必要がある。
図2cは、線形運動と回転との混合としての接線方向の面内振動を示している。図2dは、線形運動と回転との混合としての面外振動を示している。以下でより詳細に説明する、サスペンション構成、および、試験質量間の結合は、回転成分がどの程度存在するかを決定するが、いずれにせよ、線形運動が優勢である。各試験質量対211+212および221+222が面外振動において同じ平面(それぞれ軸281および282によって示されている)内に留まる図2dに示すように、カルテットの中心の周りに試験質量の円形の遊星運動を生成する線形運動と回転運動との組み合わせを有することが有利な場合がある。ただし、試験質量対が面外振動において同じ平面に留まらない図2eに示すように、各試験質量の回転中心を、カルテットの中心に最も近い質量の縁部に近づけることも許容される。図2fは、完全に線形の面外振動を示している。線形および回転振動に関するこれらの考慮事項は、本開示で説明するすべての接線振動モードおよび面外振動モードに適用される。これは、それらの振動モードのいずれもが線形運動、または線形運動と回転運動との混合のいずれかであり得るためである。
図2d〜図2fから、図2a〜2cを参照して上記で説明した面内振動は、厳密に言えば常にデバイス平面内で発生するとは限らないことは明らかである。たとえば、ジャイロスコープがz軸とy軸の両方を中心とした角回転を同時に受ける場合、たとえば、図2dのように、試験質量平面はxy平面に対して傾斜するため、面内の半径方向または接線方向の動きは、何らかの面外の動きを含み得る。しかしながら、MEMS刊行物の標準的な慣行に従って、本開示では明瞭にするために、面内モードおよび面外モードは、概念的に別個のままとする。
図3aおよび図3bは、第2の振動モードの例を示している。参照符号311〜314、321〜324、38および391〜393は、それぞれ図2aおよび図2bの参照符号211〜214、221〜224、28および291〜293に対応する。
図示の例では、各試験質量カルテットの一次振動モードは、第2の一次振動モードである。言い換えれば、各試験質量は、対応するカルテット中心点に対して接線方向に動く。
第1の試験質量カルテット内の各試験質量(311、312、313および314)は、第2の試験質量カルテット内の対応する試験質量(それぞれ321、322、323および324)が第2のカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、第1のカルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをする。
各試験質量カルテット内の第1の試験質量(311、321)は、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量(312、322)が同じカルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、第1の試験質量(311、321)は、第2の試験質量(312、322)が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じカルテット中心点に対して反時計回りに動く。
各試験質量カルテット内の第3の試験質量(313、323)は、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量(314、324)が同じカルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、第3の試験質量(313、323)は、第4の試験質量(314、324)が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じカルテット中心点に対して反時計回りに動く。
各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量(311+312、321+322)は、同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量(313+314、323+324)が同じカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、対応するカルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをする。
対応するカルテット中心点に対する各試験質量カルテット内の第1の試験質量(311、321)の一次振動の位相は、同じ試験質量カルテット内の第2の試験質量(312、322)の一次振動の位相と反対である。上記のように、反対位相とは、振動の半周期中に、一方の試験質量が第1の交差方向に動く一方で、他方の試験質量が反対の交差方向に動くことを意味する。両方の質量は、それらの対応するカルテット中心点に対して同じ接線方向(時計回りまたは反時計回り)に動く。各試験質量カルテット内の第3の試験質量(313、323)の一次振動の位相は、同じ試験質量カルテット内の第4の試験質量(314、324)の一次振動の位相と反対である。反対位相とは、振動の半周期中に、一方の試験質量が第1の横方向に動く一方で、他方の試験質量が反対の横方向に動き、両方の試験質量が、それらの対応するカルテット中心点に対して同じ接線方向(時計回りまたは反時計回り)に動くことを意味する。
最後に、対応するカルテット中心点に対する各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量(311+312、321+322)の一次振動の位相は、同じカルテット中心点に対する同じ試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量(それぞれ313+314、323+324)の一次振動の位相に対して逆位相である。カルテットの中心点に対して逆位相であるとは、振動の半周期中に、一方の対の試験質量が、接線方向において、他方の対の試験質量とは反対方向(時計回りまたは反時計回り)に動くことを意味する。
図3aに示すように、2つの試験質量カルテットの一次振動モードは、第1の試験質量カルテット内の各試験質量の一次振動の位相が、第2の試験質量カルテット内の対応する試験質量の一次振動の位相に対して逆位相になるように同期される。言い換えれば、図示された振動位相では、第1の試験質量カルテット内の第1の試験質量311は、第2の試験質量カルテットの第1の試験質量321が反時計回りに動くと、時計回りに動く。反対位相では、これら2つの試験質量の動きは反対方向になる。同じ考慮事項が、試験質量カルテット内の対応する試験質量のすべての対312+322、313+323および314+324に適用される。
図3bは、対応する二次振動モードを示す。z軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力はすべての試験質量を半径方向に振動させる。逆位相一次振動モードは、図3bに示すように、第1の試験質量カルテットの第1の試験質量311および第2の試験質量カルテットの第1の試験質量321が、それらの対応するカルテット中心点に対して反対の半径方向に動く、対応する逆位相二次振動モードを誘導する。ここでも、他のすべての試験質量対について同じ状況が得られる。試験質量312および321を接続する接続要素37は、2つの試験質量カルテットのz軸二次振動モードを互いに同期させることができる。
容量性またはピエゾ測定トランスデューサを使用して、z軸二次振動モードにおける面内振動振幅を決定することができる。各試験質量に取り付けられた同様のトランスデューサからの電気信号の示差測定値を、誤差およびクロストークを相殺するために使用することができる。差分信号処理の以下の例では、カルテット内の試験質量トランスデューサの幾何形状が回転対称であると想定され(試験質量トランスデューサシステムがコピー、シフトおよび回転される)、トランスデューサからの電気信号は対応する試験質量の記号によって指定される。1つのカルテット内で、同じ位相にある信号が合計され得、すなわち、311+312および313+314となり得、これら2つの信号は逆位相になっているため、これら2つの信号の差をとることができる、すなわち、311+312−313−314となる。2つのカルテットは逆位相であるため、対応する式の差をとることができ、最終的に合計信号311+312−313−314−321−322+323+324になる。各試験質量に、反対の電気極性を有する第2のトランスデューサを容易に追加することができることに留意されたい。トランスデューサを追加することにより、差分補償のレベルを1つ追加して増大することができる。また、任意の試験質量に反対の電気極性を有する単一のトランスデューサを使用することも可能であり、対応して式の信号の符号を変更する必要がある。
x軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力は、図3bに示すように、各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される試験質量対(311+312および321+322)をデバイス平面から外方に振動させる。この振動を促進する中央および/または周辺サスペンションならびに結合ばねについては、以下の、サスペンションおよび結合の例の項で説明する。前述のように、逆位相の一次振動に起因して、試験質量対311+312および321+322は、逆位相でそれぞれの交差軸(391または392)を中心として振動する。試験質量312および321を接続する接続要素37は、2つの試験質量カルテットのx軸二次振動モードを互いに同期させることができる。
y軸を中心としたジャイロスコープの回転に応答して、コリオリの力は、図3bに示すように、各試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される試験質量対(313+314および323+324)をデバイス平面から外方に振動させる。逆位相の一次振動に起因して、横軸38を中心としたこの二次振動も逆位相で発生する。
容量性またはピエゾ測定トランスデューサを使用して、x軸二次振動モードおよびy軸二次振動モードにおける面外振動振幅を決定することができる。各試験質量に取り付けられた同様のトランスデューサからの電気信号の示差測定値を、誤差およびクロストークを相殺するために使用することができる。差分信号処理の以下の例では、トランスデューサからの電気信号は、対応する試験質量の記号によって指定される。1つのカルテット内で、反対位相にある信号の差をとることができる、すなわち、311−312および321−322となる。2つのカルテットは逆位相であるため、対応する式の差をとることができ、最終的に、x軸回転によって生成される信号を検出するための合計信号311−312−321+322になる。y軸について、313−314−323+324という同様の式を形成することができる。各試験質量に、反対の電気極性を有する第2のトランスデューサを追加することができることに留意されたい。トランスデューサを追加することにより、差分補償のレベルを1つ追加して増大することができる。また、任意の試験質量に反対の電気極性を有する単一のトランスデューサを使用することも可能であり、対応して式の信号の符号を変更する必要がある。
組み合わせて、図2a〜図2bおよび図3a〜図3bに示されている一次振動モードおよび二次振動モードは、ジャイロスコープを、外部外乱に対してロバストにし、振動モード外のエネルギーフローの影響を受けないようにする。これは、ジャイロスコープの片側の運動している各試験質量の運動量が、ジャイロスコープの反対側にある別の試験質量の反対の運動量によって平衡されるためであり、また、面内モードについて、運動量が、試験質量の1つのカルテット内で、カルテット内の別の試験質量の運動量によってすでに平衡されているためである。各カルテット内の2つの試験質量対(たとえば211+212および213+214)の逆位相振動はまた、閉じたサスペンション構造内でこの種の動きによって生じる体積変化が、カルテットの中心に近い領域内でゼロになるため、有利な中央サスペンションが使用されることも可能にする。
〔試験質量カルテット幾何形状〕
すべての試験質量カルテットは、例示を目的として、図2a〜図3bにおいて4つの正方形ブロックの集合として提示されており、中央に空の正方形領域がある。通常、より多くの面積を節約する幾何形状を使用する方が有利である。
図4aは、正方形の試験質量41〜44が横軸48および交差軸49に対して45度傾斜している幾何形状を示している。この幾何形状により、カルテット中心点に近い密なグループ化が可能になる。
図4bは、表面積の消費が少ない別の幾何形状を示している。試験質量41〜44は、直角三角形として成形されている。より一般的には、各試験質量の形状は二等辺三角形であってもよく、各二等辺三角形の先端は図4bのようにカルテット中心点を指し得る。
図4cは、試験質量41〜44が、三角形の先端が切り取られている、切頭二等辺(この場合は切頭直角)三角形として成形されている幾何形状を示す。この切頭三角形の形状は、サスペンションおよび結合装置が、カルテット中心点近くに配置する必要がある何らかのばねを含む場合に有益であり得る。
図4a〜図4cに示された幾何学形状のいずれも、本開示に提示された任意の実施形態で使用することができる。他の多くの試験質量の形状および構成を使用することもできる。
〔サスペンションおよび結合の例〕
一般に、「サスペンション」という用語は、本開示では、サスペンダと呼ばれる場合もあり、固定支持体から試験質量などの部分的に可動な要素まで延伸する1つまたは複数の柔軟なばねの構成を指す。サスペンダが固定支持体に取り付けられている場所は、アンカーポイントと呼ばれる場合がある。サスペンダの柔軟性により、試験質量が部分的に可動になり、結果、サスペンダを、駆動トランスデューサによって、試験質量の慣性およびサスペンションの適合性によって決定される共振周波数にあるか、またはそれに近い周波数にある、一次振動モードに設定することができる。
本開示では、「結合」という用語は、振動する試験質量のシステムを所望の同期に向けて安定させる、結合ばねまたは同期ばねと呼ばれる場合がある1つまたは複数の柔軟なばねから成る構成を指す。結合構成は、剛性要素も含む場合がある。結合機能をサスペンションに組み込むこともでき、逆もまた同様にでき、結合要素は、共振周波数を決定するサスペンションの一部であってもよい。参照を容易にするために、一般的な用語「サスペンション構成」は、本開示では、サスペンションと結合の両方をカバーする。
サスペンション構成は、第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットのすべての望ましい一次振動モードおよび二次振動モードに柔軟に対応すべきであり、好ましくはまた同期すべきでもある。サスペンション構成はまた、好ましくは、望ましくない振動モードに耐えるべきでもある。本開示において論じられるすべての所望の逆位相振動モードについて、その振幅および周波数が所望の逆位相振動モードの振幅および周波数に対応する場合、測定を妨害する対応する同位相振動モードが存在する。したがって、サスペンション構成は好ましくは、これらの同位相振動モードを抑制すべきである。望ましくない動きまたは振動が抵抗、防止、または抑制されるとは、本開示においては、望ましくない動きまたは振動(たとえば、同位相)に対するサスペンション構成のばね定数が、所望の動きまたは振動(たとえば、逆位相)のばね定数よりも相当に高く、したがって、望ましくない振動モードの共振周波数が、所望のモードの共振周波数(通常は10〜30kHzの範囲)よりもかなり高い(たとえば、自動車用途では50kHzを超える)ことを意味する。
〔1.1つの試験質量カルテット〕
試験質量の重さを支持するが、試験質量を部分的に可動にし、また試験質量カルテット内の振動モードを同期させることもできる、1つの試験質量カルテットの内部サスペンション構成について最初に説明する。2つの試験質量カルテットを備えるジャイロスコープでは、両方の試験質量カルテットが懸架され得、同じ内部サスペンション構成と内部で結合され得る。両方の試験質量カルテットが、場合によってはまた、異なる内部サスペンション構成によって懸架され、異なる内部サスペンション構成と内部で結合され得るが、このとき、誤差の差分相殺の完全な対称性および振動の同期を達成することは困難である場合がある。
図5は、上記のすべての振動モードの例に適用可能な中央サスペンション構成の一例を示している。各試験質量は開口部を備え、アンカーポイント55が各開口部の内側に配置される。サスペンション構成は、アンカーポイントから、アンカーポイントの対向する両側のジンバルフレーム57まで延伸する2つの内側蛇行ばね56をさらに備える。ジンバルフレーム57は、アンカーポイント55および内側蛇行ばね56を囲む。2つの外側蛇行ばね58が、ジンバルフレームから、ジンバルフレーム57の対向する両側の周囲の試験質量まで延伸する。外側蛇行ばね58は、内側蛇行ばね56に直交している。
図5に示す試験質量カルテットでは、内側蛇行ばねは、第1の試験質量51および第2の試験質量52内では、交差方向に延伸し、内側蛇行ばねは、第3の試験質量53および第4の試験質量54内では、横方向に延伸する。逆に、外側蛇行ばねは、第1の試験質量51および第2の試験質量52内では、横方向に延伸し、外側蛇行ばねは、第3の試験質量53および第4の試験質量54内では、交差方向に延伸する。
内側蛇行ばね56および外側蛇行ばね58は、各試験質量が、横方向と交差方向の両方に動くことを可能にする。内側蛇行ばね56および外側蛇行ばね58の折り畳まれた部分は、試験質量の面外並進および回転も可能にするのに十分な長さでなければならない。
図6aは、上記のすべての振動モードの例に適用可能な中央および周辺サスペンション構成の一例を示している。サスペンション構成は、4つの内側アンカーポイント651と4つの外側アンカーポイント652とを備えている。隣接する試験質量の各対の間に、1つの内側アンカーポイントおよび1つの外側アンカーポイントが配置される。内側アンカーポイントおよび外側アンカーポイントは、明瞭にするために図から省略されている横軸および交差軸に対して45度傾いた軸上に位置する。
1つの内側懸架ばね66は、各内側アンカーポイント651から、隣接する各試験質量の中央先端部に向かって延伸する。言い換えると、2つの内側懸架ばねが、それぞれの試験質量の辺に沿って、内側アンカーポイントから中心に向かって外方に延伸する。各試験質量(たとえば、図6aの64)には2つの内側アンカーポイント651が隣接しているため、2つの内側懸架ばね66が合流点661において互いに合流し、合流点661において、短い接続ばねが試験質量の先端にそれらのばねを取り付ける。
外側において、1つの外側懸架ばね67は、各外側アンカーポイント652から、隣接する各試験質量の外辺に向かって延伸する。言い換えると、2つの外側懸架ばねが、それぞれの試験質量の辺に沿って、外側アンカーポイントから外方に延伸する。これらの外側ばねは、たとえば、図6aに示すように、試験質量のコーナの周りに達し得る。各試験質量(たとえば図6aの64)には2つの外側アンカーポイント652が隣接しているため、2つの外側懸架ばね67が試験質量の2つの基部コーナを回り、試験質量64の外縁に取り付けられている。
面内と面外の両方の柔軟性を有する内側懸架ばね66と外側懸架ばね67との組み合わせ動作により、各試験質量は横方向、交差方向、および垂直方向に動くとともに、面内と面外の両方の方向において回転することが可能である。
図6b、図6c、図6d、および図6eは、図6aに示された中央および周辺サスペンション構成の代替形態を示している。図示の構成では、1つの内側懸架ばね66および1つの外側懸架ばね67のみが、それぞれ各内側アンカーポイントおよび外側アンカーポイントから外方に延伸する。図6bでは、内側ばねは、中心で四芒星形状の結合パターンに分岐し、星形の内縁で結合パターンに接続している。試験質量は、試験質量の接線方向の面内運動を可能にする面内柔軟性と、星形および試験質量対の面外回転を可能にするねじれ柔軟性とを有する結合ビーム68により、星形の外縁に接続される。面外曲げの場合、ビーム68は剛性であり、結果、図2dおよび図2eに示すように、1対の試験質量が本質的にカルテットの中心を中心にして回転することができる。外側ばねは、試験質量カルテットの各コーナにおいて2つの隣接する試験質量の外辺に向かって分岐する。
代替的に、星形のパターンは、八角形またはリング(図6c)、または菱形(図6d)として成形されてもよい。星形、八角形、または菱形のパターンの縁の一部または全部は丸みを帯びていてもよい。これらのパターン間の任意の中間形式も適用可能である。
図6eは別の代替形態を示している。この場合、中央サスペンション構成は、カルテット中心点に位置する中央アンカーポイント655を含む。図6eに示す中央サスペンション構成は、ジンバル構造も備えている。2つの第1のトーションバー687が、中央アンカーポイントから内側ジンバルフレーム697まで斜めに延伸し、第1のバー687に垂直な2つの第2のトーションバー688が、内側ジンバルフレーム697から外側ジンバルフレーム698まで延伸する。図6eでは、内側ジンバルフレーム697は円形であり、外側ジンバルフレーム698は円形であり、対応する試験質量カルテット内の各試験質量は、取り付け部分69によって外側ジンバルフレーム698に取り付けられている。外側ジンバルフレーム698は、2つの試験質量対の逆位相の面内振動に対応して同期させるために、交差軸および横軸のいずれかに沿って楕円形状をとることができる。中央固定を用いる3つ以上のジンバルフレームまたは他の類似のボディと、図6eに示されているものと同じ機能を実行する外側同期ボディを有することが可能である。その場合、トーションバー687および697の方向は、図6eと異なっていてもよい。
一般に、中央サスペンション構成は、パターンの正味面積変化が本質的にゼロであり、x軸およびy軸から45度回転された、カルテットの中心に向かう対角軸に沿った直線的な動きがないように、直交軸上の一致する強制的な膨張を伴って1つの軸上で容易に収縮する任意の対称な閉パターンによって実装することができる。
図6b、図6c、図6d、および図6eに示されているサスペンション構成は、図2a〜図2bおよび図3a〜図3bに示されている振動モードに使用することができる。中央サスペンションは、このとき、4つの試験質量の半径方向の動きも同期させ(図2aおよび図3b)、一方、周辺サスペンションは接線方向の動きを同期させる(図2bおよび図3a)。さらに、中央サスペンション構成は、一方の試験質量対が、他方の試験質量対が振動する場合に動かないように、交差軸に関する試験質量対61+62の相互面外振動、および、横軸に関する試験質量対63+64の相互面外振動を促進する。なおさらに、中央サスペンション構成は、2つの直交する試験質量対61+62および63+64の所望の逆位相半径方向振動以外の他のすべての半径方向振動モードを防止する。
図7aは、先行するサスペンション構成のいずれかまたは使用可能な任意の他のサスペンション構成とともに、隣接する試験質量の間に実装することができる追加の同期ばね77を示している。しかしながら、図6a、図6b、図6c、図6d、および図6eに示されたサスペンション構成は、そのような追加の同期ばねがなくても振動モードを十分良好に同期させることができる。
図7bは、試験質量カルテットの接線方向の面内運動を同期させるためのさらに別の可能な構成を示している。各試験質量はサスペンダ78によって懸架され、サスペンダ78は、必要な面内および面外の柔軟性を有し、これらの方向における適切な共振周波数を可能にすることができる。サスペンダ78は、少なくとも一端がアンカーポイント710に接続されている斜めの支持ビーム79に接続されている。試験質量は、サスペンダ78の中点に接続されている。ビーム79は、面内の柔軟性を有しているが、面外の曲げに対しては剛性である。支持ビーム79は、2つの隣り合った試験質量が、一方は時計回りに、もう一方は反時計回りにと反対の接線方向に動くときに曲がり、動きを許容するが、試験質量が同じ接線方向に動こうとするときには動きに抵抗する。したがって、サスペンダ78およびビーム79は、2つの隣り合った試験質量の逆位相振動を同期させ、同じ2つの隣り合った試験質量の同位相振動に抵抗する。図7bのように、カルテットの各コーナに同様の構造が配置されている場合、4つの試験質量すべての面内接線方向振動は、対向する試験質量から成る対内の各試験質量およびカルテット内の各試験質量対の所望の逆位相モードに同期され、対応するすべての同位相振動が防止される。
〔2.2つの試験質量カルテット〕
図8aは、第1の試験質量カルテットと第2の試験質量カルテットとの間の同期構成の一例を示している。参照符号811〜814および821〜824は、それぞれ図2aの参照符号211〜214、221〜224に対応する。
第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821は、剛性バー83によって互いに接続されている。剛性バーは、それぞれ図2bおよび図3bの接続要素27および37に対応することができる。図2a〜図3bの、812および821に対応する質量は常に同じ方向に動くため、剛性バー83を使用して、図2a〜図3bに示すすべての振動モードを同期させることができる。各試験質量カルテットの内部同期が所望のとおりに機能すると仮定すると、試験質量対813+814および823+824の面外運動を除いて、剛性バーはジャイロスコープ全体を同期させる。
ただし、回転振動とは、試験質量812および821が、それぞれの交差軸(ジャイロスコープの第1の交差軸および第2の交差軸)を中心として、それらの対向する試験質量対とともに回転することを意味するため、この場合、面外振動モードは回転ではなく線形である必要がある。剛性バー83はそのような回転を許容せず、試験質量812および821の同時の面外線形運動を許容する。
図8bは、試験質量812と821との間にばね84が取り付けられた代替的な実施形態を示している。ばねは、それぞれ図2bおよび3bの接続要素27および37に対応することができる。ばねは、試験質量812から821へ、またはその逆に、横方向、交差方向、および面外方向の運動を伝達し、結果、一次振動モード、z軸二次振動モード、および1つの面外二次振動モード、すなわち、試験質量対811+812および821+822の二次振動モードが、第1の試験質量カルテットと第2の試験質量カルテットとの間で効率的に同期され、同時に、試験質量対813+814および823+824の動きは同期されない。ばね84は、812と821との間の交差方向の逆位相運動が防止されるように、交差方向の線形運動に対して比較的剛性であり得る。ばね84は、z軸を中心とした回転に対して柔軟であり得、試験質量812と821との間の面内傾斜角、したがって各試験質量カルテット中心を中心とした所望の逆位相回転を可能にする。ばねはまた、第3の交差軸893を中心とした回転に対しても柔軟であり、結果、試験質量間の傾斜角を許容することにより試験質量の面外回転運動を可能にするが、812と821との間の逆位相面外運動を許容しない。
図8cおよび図8dは、ばね84の可能な構造を、それに対応する断面図および面内図として示している。ばね84は、交差軸893の方向に少なくとも1つのバー85を含むことができ、バー85は、面内柔軟性およびねじれ柔軟性を有するが、面外曲げに対しては剛性である。試験質量812または821の一方はバー85の中点に取り付けられ、他方の試験質量はバーの端部に取り付けられる。好ましくは、ばね84は、端部において互いに取り付けられ、中点において試験質量に取り付けられた2つのバー85を含み、対称である。他のばね構造物を使用することもできる。
一般に、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量は、デバイス平面内で第3の交差軸893上に位置整合された少なくとも1つの結合ばね84によって第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量に機械的に結合され得る。
少なくとも1つの結合ばね84は、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821が、対応する交差軸を中心として反対の面外方向に同時に回転することを可能にすることができる。これらの対応する交差軸は第1の交差軸および第2の交差軸であってもよく、結果、812が第1の交差軸を中心として回転する一方で、821が第2の交差軸を中心として回転し、または、それらの交差軸は、それぞれ試験質量812および821を通過する交差軸であってもよい。
ばねはまた、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821が、対応する垂直軸を中心として反対の面内方向に同時に回転することを可能にすることもできる。これらの対応する垂直軸は、第1のカルテット中心点および第2のカルテット中心点と交差する垂直軸であってもよく、結果、812は第1のカルテット中心点と交差する垂直軸を中心として回転し、一方、821は第2のカルテット中心点と交差する垂直軸を中心として回転する、またはそれらの垂直軸は、それぞれ試験質量812および821を通過する垂直軸であってもよい。
少なくとも1つの結合ばね84は、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821の、横軸に平行な、任意の交差軸に平行な、または任意の垂直軸に平行な方向における同時の同位相線形並進をさらに可能にし得る。
少なくとも1つの結合ばね84は、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821の、対応する交差軸を中心とした同じ面外方向における同時回転にさらに抵抗し得る。これらの対応する交差軸は第1の交差軸および第2の交差軸であってもよく、結果、812が第1の交差軸を中心として回転する一方で、821が第2の交差軸を中心として回転し、または、それらの交差軸は、それぞれ試験質量812および821を通過する交差軸であってもよい。
少なくとも1つの結合ばね84は、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821の、対応する垂直軸を中心とした同じ面内方向への同時回転にさらに抵抗し得る。これらの対応する垂直軸は、第1のカルテット中心点および第2のカルテット中心点と交差する垂直軸であってもよく、結果、812は第1のカルテット中心点と交差する垂直軸を中心として回転し、一方、821は第2のカルテット中心点と交差する垂直軸を中心として回転する、またはそれらの垂直軸は、それぞれ試験質量812および821を通過する垂直軸であってもよい。
少なくとも1つの結合ばね84は、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量812および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量821の、任意の交差軸または任意の垂直軸に平行な対向する方向における同時の逆位相線形並進にさらに抵抗し得る。
最後に、少なくとも1つの結合ばね84はまた、第1の試験質量カルテット内の第2の試験質量および第2の試験質量カルテット内の第1の試験質量の、横軸を中心とした対向する方向における同時回転にも抵抗し得る。
試験質量カルテット内の他の試験質量は、たとえば図9に示す種類の周辺同期構造と接続することができる。参照符号911〜914および921〜924は、それぞれ図2aの参照符号211〜214、221〜224に対応する。図9に示すように、同期構造は、横軸の上方にある上部と、横軸の下方にある別個の下部とを備えている。下部のみを詳細に説明する。同じ考慮事項が上部にも当てはまる。
図9に示される下部同期構造は、第3の交差軸内で位置整合されたアンカーポイント951を含む。アンカーポイント951は、必ずしもそうである必要はないが、第1のカルテット内の第4の試験質量914と第2のカルテット内の第4の試験質量924との間に位置してもよい。アンカーポイントはまた、同期構造の他の側に位置してもよい。当該構造は、交差方向のトーション/たわみバー961〜962によって、アンカーポイント951、ならびに、試験質量914および924に接続された相対的に剛性の横方向シーソー971をさらに備える。これらのトーション/たわみバーは、面内曲げおよびねじれに対して柔軟であるが、面外曲げに対しては剛性である。これらのトーション/たわみバーは、横方向シーソー971が第3の交差軸を中心として回転することを可能にし、結果、図2b、図3bに示す第4の試験質量914および924の面外逆位相二次振動モードを同期させることを可能にする。
上部同期構造は、対応して、第3の試験質量913および923の逆位相面外振動を同期させることができる。トーション/たわみバー961〜962はまた、垂直軸に沿った横方向シーソー971の線形運動にも抵抗することができ、結果、第4の試験質量914および924の面外同位相振動モードを防止することができる。上部同期構造は、対応して、第3の試験質量913および923の同位相面外振動に抵抗することができる。
トーション/たわみバー961〜962はまた、横方向シーソー971が垂直軸を中心として回転することを可能にし、結果、図2a、図3bに示す第4の試験質量914および924の半径方向の面内逆位相振動モードを同期させることを可能にすることもできる。対応して、上部同期構造は、対応して、第3の試験質量913および923の面内逆位相振動を同期させることができる。トーション/たわみバー961〜962はまた、交差軸に沿った横方向シーソー971の線形運動に抵抗することもでき、結果、第4の試験質量914および924の半径方向の面内同位相振動モードを防止することができる。対応して、上部同期構造は、第3の試験質量913および923の面内同位相振動に抵抗することができる。
各カルテットの試験質量が図6b、図6c、図6d、または図6eに示されている同期ボディによって同期される場合、各カルテットの2つの質量対の同位相面内半径方向振動が防止され、したがって、横方向シーソー971およびトーション/たわみバー961〜962による試験質量914および924ならびに/または試験質量913および923の同位相半径方向面内振動を防止するとき、横軸に沿った図8bの試験質量812および821の逆位相振動も間接的に防止される。この機能は、図8bの結合ばね84によって達成することはできない。
トーション/たわみバー962は、面内曲げに対して柔軟であり、したがって、図2b、図2c、および図3aに示される試験質量914および924の面内接線方向逆位相振動を可能にするが、当該逆位相振動を同期させず、対応する同位相振動も防止しない。対応して、上部同期構造は、第3の試験質量913および923の面内接線方向逆位相振動を可能にするが、当該逆位相振動を同期させず、対応する同位相振動も防止しない。
面外振動はまた、本開示に示されていない他の手段によって同期されてもよい。
〔駆動およびセンストランスデューサ〕
一次振動を促進するために、容量性またはピエゾ駆動トランスデューサをジャイロスコープに組み込むことができる。ジャイロスコープは、駆動トランスデューサに駆動電圧信号を印加するように構成された制御ユニットを備えることができる。駆動電圧信号の周波数は、一次振動モードの周波数および振幅を部分的に決定することができ、駆動電圧信号の振幅は、一次振動モードの振幅を部分的に決定することができる。一次振動を効率的に励起するために、駆動電圧の周波数は、試験質量の慣性およびサスペンダの適合によって決定される一次機械式振動器の共振周波数に近い必要があるが、正確な一致は必須ではない。同じ駆動電圧信号を複数の駆動トランスデューサに印加することができる。代替的に、2つの別個の駆動電圧信号が使用されてもよく、第1の駆動電圧信号と第2の駆動電圧信号との間の位相差は180度であってもよい。第1の駆動電圧信号が、第1の試験質量カルテット内の駆動トランスデューサに印加されてもよく、第2の駆動電圧信号が、第2の試験質量カルテット内の駆動トランスデューサに印加されてもよい。同じ試験質量カルテット内の質量に、異なる駆動電圧信号を印加することもできる。一次振動を駆動するために、他の多くの駆動信号の代替形態も可能である。
コリオリの力によって誘導される二次振動を測定するために、容量性またはピエゾセンストランスデューサをジャイロスコープに組み込むことができる。制御ユニットは、センストランスデューサからのセンス電圧信号またはセンス電流信号を測定するように構成することができる。センス電圧またはセンス電流信号の振幅を使用して、対応する角回転速度を計算することができる。センス電圧またはセンス電流信号は、別個のセンストランスデューサから取り出されるいくつかのセンス信号成分の和もしくは差またはそれらの組み合わせとして、あるいは、別個のセンストランスデューサから取り出されるいくつかのセンス信号の一般的な重み付き線形結合として生成されてもよい。
図10aは、4つの容量性外側駆動トランスデューサ1011を備えた試験質量カルテットを示している。各トランスデューサは、部分的に可動な試験質量上のロータフィンガ電極のセットと、隣接する固定構造上の固定フィンガ電極のセットとを備える(固定構造は図示されていない)。この幾何形状では、容量性駆動トランスデューサを使用して、第1の一次振動モードを駆動することができる。
図10bは、4つの容量性外側駆動トランスデューサ1012および4つの容量性内側駆動トランスデューサ1022を備えた試験質量カルテットを示している。内部駆動トランスデューサは、それぞれの試験質量内に形成された開口部内に位置する。この幾何形状では、容量性駆動トランスデューサを使用して、第2の一次振動モードを駆動することができる。
センストランスデューサについても同様の構成を行うことができる。図11aは、4つの容量性外側センストランスデューサ1112および4つの容量性内側センストランスデューサ1122を備えた試験質量カルテットを示している。一部のセンストランスデューサが横方向に向けられたフィンガを備え、他のセンストランスデューサが交差方向に向けられたフィンガを備えるとき、半径方向と接線方向の両方の面内運動を検出することができる。
図11bは、第1の試験質量111、第2の試験質量112、および面外振動を検出するための容量性センストランスデューサを備えた試験質量カルテットを示している。センストランスデューサは、試験質量の上方および/または下方に平面電極を備えている。上の図では、平面電極の位置が破線で示されている。図11bに示すように、平面電極の領域が試験質量の領域内に含有され得るか、または、試験質量の領域が試験質量の領域内に含有され得る。これらの領域間の重複は、質量が面内振動を受けるときに変化しないことが望ましい。これは、面外センス信号に望ましくない変調を加える可能性があるためである。
下の図は、支持基板119の表面上の平面電極1111および1112を示している。対向する平面電極(図示せず)が試験質量111および112上に形成され得、結果、容量性平行平板測定を実行することができる。代替的に、試験質量111および112は、それ自体が容量性センストランスデューサの第2の平面電極として使用されてもよい。
以下において、添付の図面を参照しながら、好ましい実施形態によって、本開示をより詳細に説明する。
本開示の他の図で使用される記号を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第1の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第2の例を示す図である。 一次および二次振動モードの第2の例を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 さまざまな試験質量カルテットの幾何形状を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 試験質量カルテット内のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 2つの試験質量カルテットの間のサスペンションおよび結合の例を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。 ジャイロスコープに容量性駆動およびセンストランスデューサを組み込むことができる方法を示す図である。

Claims (2)

  1. 対応する第1のカルテット中心点および対応する第2のカルテット中心点が横軸上にある、デバイス平面内の第1の試験質量カルテットおよび第2の試験質量カルテットを備えることを特徴とする微小電気機械ジャイロスコープであって、
    前記第1の試験質量カルテットを形成する4つの試験質量は、静止位置において、前記第1のカルテット中心点の周りに対称に配置され、前記第1のカルテット中心点において、前記横軸が前記デバイス平面内で第1の交差軸に直交し、前記第2の試験質量カルテットを形成する4つの試験質量は、静止位置において、前記第2のカルテット中心点の周りに対称に配置され、前記第2のカルテット中心点において、前記横軸が前記デバイス平面内で第2の交差軸に直交し、
    各試験質量カルテット内の第1の試験質量および第2の試験質量は、静止位置において前記横軸上で位置整合し、前記第1の試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量は、静止位置において前記第1の交差軸上で位置整合し、前記第2の試験質量カルテット内の第3の試験質量および第4の試験質量は、静止位置において前記第2の交差軸上で位置整合し、対応する前記カルテット中心点に関する前記第1の試験質量、前記第2の試験質量、前記第3の試験質量、および前記第4の試験質量の静止位置は両方のカルテットにおいて同じであり、
    前記第1の試験質量カルテット内の前記第2の試験質量は、前記第2の試験質量カルテット内の前記第1の試験質量に隣接し、機械的に結合されており、
    前記ジャイロスコープは、前記第1の試験質量カルテットおよび前記第2の試験質量カルテットを一次振動運動に設定するための1つまたは複数の駆動トランスデューサと、前記ジャイロスコープが角回転を受ける場合に、コリオリの力によって誘導される前記第1の試験質量カルテットおよび前記第2の試験質量カルテットの二次振動運動を検出するための1つまたは複数のセンストランスデューサとをさらに備え、
    前記ジャイロスコープは、前記第1の試験質量カルテットおよび前記第2の試験質量カルテットを固定支持構造から懸架するためのサスペンション構成をさらに備え、前記サスペンション構造は、前記第1の試験質量カルテットおよび前記第2の試験質量カルテットの前記一次振動運動および前記二次振動運動に対応するように構成されており、
    前記駆動トランスデューサは、各試験質量カルテット内の4つの試験質量すべてを、第1の一次振動モードまたは第2の一次振動モードのいずれかにおいて、前記デバイス平面内の一次振動に設定するように構成されており、
    前記第1の一次振動モードは、各試験質量が対応する前記カルテット中心点に対して半径方向に振動する運動を含み、前記第2の一次振動モードは、各試験質量が対応する前記カルテット中心点に対して接線方向に振動する運動を含み、
    前記第1の一次振動モードの前記一次振動は、
    −前記第1の試験質量カルテットの各試験質量が、前記第2の試験質量カルテットの対応する前記試験質量が前記第2のカルテット中心点から外方に動くと、前記第1のカルテット中心点に向かって動き、および逆のときは逆の動きをし、
    −各試験質量カルテット内の前記第1の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第2の試験質量が同じ前記カルテット中心点に向かって動くと、対応する前記カルテット中心点に向かって動き、同じ前記試験質量カルテット内の前記第2の試験質量が同じ前記カルテット中心点から外方に動くと、同じ前記カルテット中心点から外方に動き、
    −各試験質量カルテット内の前記第3の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点に向かって動くと、対応する前記カルテット中心点に向かって動き、同じ前記試験質量カルテット内の前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点から外方に動くと、同じ前記カルテット中心点から外方に動き、ならびに
    −各試験質量カルテット内の前記第1の試験質量および前記第2の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第3の試験質量および前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点から外方に動くと、対応する前記カルテット中心点に向かって動き、および、逆のときは逆の動きをする
    ように同期され、
    前記第2の一次振動モードの前記一次振動は、
    −前記第1の試験質量カルテットの各試験質量が、前記第2の試験質量カルテット内の対応する前記試験質量が前記第2のカルテット中心点に対して反時計回りに動くと、前記第1のカルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをし、
    −各試験質量カルテット内の前記第1の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第2の試験質量が同じ前記カルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応する前記カルテット中心点に対して時計回りに動き、同じ前記試験質量カルテット内の前記第2の試験質量が同じ前記カルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じ前記カルテット中心点に対して反時計回りに動き、
    −各試験質量カルテット内の前記第3の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点に対して時計回りに動くと、対応する前記カルテット中心点に対して時計回りに動き、同じ前記試験質量カルテット内の前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点に対して反時計回りに動くと、同じ前記カルテット中心点に対して反時計回りに動き、ならびに
    −各試験質量カルテット内の前記第1の試験質量および前記第2の試験質量が、同じ前記試験質量カルテット内の前記第3の試験質量および前記第4の試験質量が同じ前記カルテット中心点に対して反時計回りに動くと、対応する前記カルテット中心点に対して時計回りに動き、および、逆のときは逆の動きをする
    ように同期され、
    前記第1の試験質量カルテットおよび前記第2の試験質量カルテットの前記二次振動モードは、z軸二次モード、x軸二次モード、および/またはy軸二次モードを含み、結果、各試験質量カルテットの前記一次振動モードが前記第1の一次振動モードである場合、
    −前記z軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記z軸二次モードは、各試験質量カルテット内の各試験質量が、対応する前記カルテット中心点に対して接線方向に振動する動きを含み、
    −前記横軸に平行なx軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記x軸二次モードは、第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される各試験質量対が前記デバイス平面から外方に振動する動きを含み、
    −前記第1の交差軸および前記第2の交差軸に平行な前記y軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記y軸二次モードは、第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される各試験質量対が前記デバイス平面から外方に振動する動きを含み、
    各試験質量カルテットの前記一次振動モードが前記第2の一次振動モードである場合、
    −前記z軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記z軸二次モードは、各試験質量が、対応する前記カルテット中心点に対して半径方向に振動する動きを含み、
    −前記横軸に平行なx軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記x軸二次モードは、第1の試験質量および第2の試験質量によって形成される各試験質量対が前記デバイス平面から外方に振動する動きを含み、
    −前記第1の交差軸および前記第2の交差軸に平行な前記y軸を中心とした前記ジャイロスコープの回転に応答して、前記y軸二次モードは、第3の試験質量および第4の試験質量によって形成される各試験質量対が前記デバイス平面から外方に振動する動きを含む、
    微小電気機械ジャイロスコープ。
  2. 前記第1の試験質量カルテット内の前記第2の試験質量は、前記デバイス平面の第3の交差軸に位置整合された少なくとも1つの結合ばねによって前記第2の試験質量カルテット内の前記第1の試験質量に機械的に結合され、前記少なくとも1つの結合ばねは、
    −前記第1の試験質量カルテット内の前記第2の試験質量および前記第2の試験質量カルテット内の前記第1の試験質量が、対応する交差軸を中心として反対の面外方向に同時に回転することを可能にし、
    −前記第1の試験質量カルテット内の前記第2の試験質量および前記第2の試験質量カルテット内の前記第1の試験質量が、対応する垂直軸を中心として反対の面内方向に同時に回転することを可能にし、
    −前記第1の試験質量カルテット内の前記第2の試験質量および前記第2の試験質量カルテット内の前記第1の試験質量の、前記横軸に平行な、任意の交差軸に平行な、または任意の垂直軸に平行な方向における同時の同位相線形並進を可能にする
    ことを特徴とする、請求項1に記載の微小電気機械ジャイロスコープ。
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