JP2020105593A - アトマイズ金属粉末の製造方法 - Google Patents

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Makoto Nakaseko
誠 中世古
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繁 宇波
小林 聡雄
Satoo Kobayashi
聡雄 小林
拓也 高下
Takuya Takashita
拓也 高下
尚貴 山本
Naoki Yamamoto
尚貴 山本
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Abstract

【課題】Fe濃度が高い金属粉末であっても、非晶質化率及び見掛密度を高くすることができる水アトマイズ金属粉末の製造方法を提供する。【解決手段】水アトマイズまたはガスアトマイズによって溶融金属を1次分断し、1次分断を行った後0.0004秒以上時間をあけてから、ナノ粒子を0.05〜2.0重量%含むナノ流体で2次冷却を実施する。【選択図】図4

Description

本発明は、アトマイズ金属粉末の製造方法に関するものである。本発明は、特に、鉄系成分(Fe、Ni、Co)の合計含有量が原子分率で76%以上であるアトマイズ金属粉末の製造に関する。
ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)および燃料電池自動車(FCV)の生産台数が増加しており、それら車に使用されるリアクトルやモーターコアの低鉄損化、高効率化及び小型化が要望されている。
これらリアクトルやモーターコアは、電磁鋼板を薄くして積層させて製作されてきた。最近では、形状設計の自由度が高い金属粉末を圧縮成形によって作製したモーターコアが注目されている。
リアクトルやモーターコアの低鉄損化のためには、使用する金属粉末を非晶質化(アモルファス化)することが有効であると考えられている。
また小型化・高出力化のためには、金属粉末の磁束密度を増大させる必要があり、そのためにはNi、Coを含むFe系元素の濃度を高くすることが重要である。そのため、Fe系元素(Fe、Ni、Co)の濃度が原子分量で76〜90%程度の非晶質化軟磁性の金属粉末の要求が高まっている。
金属粉末の1つである鉄粉を非晶質化する際は、アトマイズ後の溶融状態から急速冷却をして非晶質化する。磁束密度を増大させる為には、Fe系元素の濃度が高いほど急速冷却する必要があり、特にFe系元素が原子分量で82%程度になると、冷却速度は106K/s以上が必要とされる。そのため、金属粉末の鉄損低減と磁束密度増大を両立させることは非常に困難である。
特に高温溶融状態の金属粉末の冷却速度が低下する原因として、水が溶融金属に接触した際、一瞬で蒸発して溶融金属の周囲に蒸気膜を形成し、被冷却面と水との直接接触を妨げる膜沸騰の状態になることが挙げられる。
また、アトマイズ金属粉末を圧縮成形してリアクトルやモーターコアとして使用する際には、低鉄損化・高効率のためにコアロスが低いことが求められる。コアロスを低減するためには、アトマイズ金属粉末が非晶質であることが重要であるとともに、アトマイズ金属粉末の形状をより球形化することが重要となる。これは、アトマイズ金属粉末の形状が球形化しているほどコアロスが低減する傾向にあるためである。球形化と見掛密度には密接な関係があり、見掛密度が高い程、粉末の形状は球形化する。近年は、アトマイズ金属粉末に求められる性能として、見掛密度3.0g/cm以上が求められる。
特に、見掛密度が高い粉末(たとえば3.0g/cm以上)は球形化しているために、見掛密度が低い粉末(たとえば約1.0g/cm)に比べて、冷却能力を高くすることが重要である。見掛密度が低い粉末は、図1のように扁平化しているため、粉末の表面から中心までの距離が短いので、冷却が作用する粉末表面での熱伝達率が10000W/mK〜20000W/mK程度でも冷却が可能である。一方、見掛密度が高い粉末では、図2のように球形であるため、粉末の表面から中心までの距離が長く常に一定なので、粉末表面での熱伝達率が50000W/mK〜200000W/mK程度までが必要となる。
以上から、リアクトルやモーターコアとして用いるアトマイズ金属粉末に用いられる性能として1)、2)が求められる。
1)モーターの小型化・高出力化のため、Fe系元素を高濃度にできること。
2)低損失・高効率のため、金属粉末が非晶質であり、見掛密度が高いこと。
さらに、その製造方法としては、3)が求められる。
3)見掛密度が3.0g/cm以上の球形粉で、かつFe系元素が原子分量で76%以上の高濃度である粉末を非晶質化するために、溶融状態の分断された溶融金属表面を十分に冷却できること。
非晶質鉄粉を製造する上で、高い冷却能力を得るために、特に蒸気膜・膜沸騰による冷却抑制の問題を解決するために、特許文献1〜11にあげる検討がなされてきた。
例えば、特許文献1には、溶融金属を飛散させつつ冷却・固化させ金属粉末を得る際に、固化するまでの冷却速度が105K/s以上とする金属粉末の製造方法が記載されている。
特許文献1に記載された技術では、飛散させた溶融金属を、筒状体の内壁面に沿って冷却液を旋回させることにより生じた冷却液流に接触させることにより、上記した冷却速度が得られるとしている。そして、冷却液を旋回させることにより生じた冷却液流の流速は5〜100m/sとすることが好ましいとしている。
特許文献2には、急冷凝固金属粉末の製造方法が記載されている。特許文献2に記載された技術では、内周面が円筒面である冷却容器の円筒部上端部外周側より、冷却液を周方向より供給し円筒部内周面に沿って旋回させながら落下させ、その旋回による遠心力で、中心部に空洞を有する層状の旋回冷却液層を形成し、その旋回冷却液層の内周面に金属溶湯を供給して急冷凝固させる。これにより、冷却効率がよく、高品質の急冷凝固粉末が得られるとしている。
特許文献3には、流下する溶融金属にガスジェットを噴射して溶滴に分断するためのガスジェットノズルと、内周面に旋回しながら流下する冷却液層を有する冷却用筒体とを備える、ガスアトマイズ法による金属粉末の製造装置が記載されている。特許文献3に記載された技術では、溶融金属が、ガスジェットノズルと旋回する冷却液層とにより、二段階に分断され、微細化された急冷凝固金属粉末が得られるとしている。
特許文献4には、溶融金属を液状の冷媒中に供給し、冷媒中で溶融金属を覆う蒸気膜を形成し、できた蒸気膜を崩壊させて溶融金属と冷媒とを直接接触させて自然核生成による沸騰を起こさせその圧力波を利用し溶融金属を引きちぎりながら急速に冷却しアモルファス化して、アモルファス金属微粒子とする、アモルファス金属微粒子の製造方法が記載されている。溶融金属を覆う蒸気膜の崩壊は、冷媒へ供給する溶融金属の温度を冷媒に直接接触した場合に界面温度が膜沸騰下限温度以下で自発核生成温度以上の温度とするか、超音波照射するか、により可能であるとしている。
特許文献5には、溶融した材料を、液体冷媒の中に液滴又はジェット流として供給する際に、溶融した材料の温度を、液体冷媒の自発核生成温度以上で溶融状態であるように設定し、さらに、液体冷媒の流れに入ったときの溶融した材料の速度と液体冷媒の流れの速度との相対速度差を10m/s以上となるようにして、溶融した材料の周囲に形成された蒸気膜を強制的に崩壊させて自発核生成による沸騰を生じさせ、微粒化すると共に冷却固化する微粒子の製造方法が記載されている。これにより、従来は困難であった材料でも、微粒子化、非晶質化することができるとしている。
特許文献6には、母材となる材料に機能性添加材を添加した原料を溶融し、液体冷媒の中に供給することにより、蒸気爆発により微細化するとともに冷却固化する際に冷却速度を制御することにより偏析のない多結晶又は非晶質である均質な機能性微粒子を得る工程と、この機能性微粒子と前記母材の微粒子とを原料として用いて固化して機能部材を得る工程とを具備する機能部材の製造方法が記載されている。
特許文献7、8には、水アトマイズの下方に吸引管を設置し、溶融粉化後の粉末が吸引されることにより粉末周囲の蒸気膜を破壊できることが記載されている。
特許文献9では水アトマイズの下方に冷却ブロックを設置し、80kgf/cm以上の液体を噴射して、溶融粉化後の粉末を冷却ブロックに当て、粉末周囲の蒸気膜を破壊することが記載されている。
特許文献10には、アトマイズの下方に第2の液体を噴射する装置を設置して、液体の噴射圧力は5MPa〜20MPaで、溶融金属を含む分散液の進行方向を強制的に変化させることにより、覆われている蒸気膜を除去することが記載されている。
特許文献11には、希土類を含む鉄ボロン系の強磁性材料(永久磁石)の特許であるが、水アトマイズにより微粉、非晶質化するにあたり水圧を750kgf/cm〜1200kgf/cmとすること、水温を20℃以下とすること、鉄1kgあたりの水量(kg)を25〜45[−]にすることが望ましいとされている。
特開2010−150587号公報 特公平7−107167号公報 特許第3932573号公報 特許第3461344号公報 特許第4793872号公報 特許第4784990号公報 特開昭60−24302号公報 特開昭61−204305号公報 特開昭60−24303号公報 特開2007−291454号公報 特開2004−349364号公報
特許文献1〜3に記載された技術は、分断された金属粒子を、冷却液を旋回させて形成した冷却液層中に溶融金属を供給して、金属粒子の周りに形成された蒸気膜を剥がそうとする技術である。しかしながら、分断された金属粒子の温度が高いと、冷却液層中では膜沸騰状態になりやすく、しかも冷却液層中に供給された金属粒子は冷却液層とともに移動するため、冷却液層との相対速度差が少なく、膜沸騰状態を回避することは難しいという問題がある。
特許文献4〜6に記載された技術は、蒸気爆発を利用して圧力伝搬により溶融金属を分断して、さらに蒸気膜を破壊して急冷を行っている。溶融金属を分断した直後急冷を行うために、溶融金属が引きちぎられた状態で急冷凝固するため、粉末の形状が球形でない不定形状になる問題がある。不定形状な粉末は見掛密度が低くなる。
特許文献7〜10に記載されている技術は、水アトマイズ法に関する。特許文献7および8に記載されている技術は、粉末を吸引することにより蒸気膜を除去できるとあるが、高温物体の周囲に水があれば、物体内部からの熱により水が連続的に気化されて蒸気膜を形成するので、水と溶融金属が一緒に吸引されるだけで蒸気膜を除去することは難しい。
特許文献9では、アトマイズ下方に冷却ブロックを設置して、蒸気膜に覆われた溶湯を冷却ブロックに当てることにより、蒸気膜を破壊することが可能とされているが、液体を分断に用いた場合、液体の温度が上がること、それに伴い蒸気膜の形成がされやすくなり、また分断に液体がもつ噴射圧(圧力エネルギー)を使用するため、冷却ブロックにあたるときには蒸気膜を破壊するためのエネルギー量が不足する。仮に、蒸気膜を崩壊させたとしても、溶融金属(粉末)が高温である限り、またすぐに蒸気膜が復活する。そのため常に蒸気膜を取り続ける必要がある。
特許文献10でも、アトマイズ後に液滴になった溶融金属を含む分散液を、液体ジェットスプレーにより進行方向を変えることにより、蒸気膜が除去できるとあるが、進行方向を変える際に、蒸気膜をまとっている溶融金属温度が高すぎると、再び周囲にある冷却水のために蒸気膜を覆ってしまう可能性があり、逆に冷却ブロックに当たったときの温度が低すぎると、溶融金属が凝固して結晶化が進む可能性がある。特に鉄系元素(Fe+Co+Ni)の含有量が多いと融点が高くなるため冷却開始温度が高く、冷却開始当初から膜沸騰となりやすく、液体噴射圧力が5MPa〜20MPa程度では十分とは言えない。
特許文献11では永久磁石用粉末ではあるが、粉末を微粉化、非晶質化するために750kgf/cm〜1200kgf/cmとすること、水温を20℃以下とすること、鉄1kgあたりの水量を25L〜45L(リットル)にすることが記載されており、これらにより膜沸騰や蒸気膜をとることは示されていないが、噴射圧を60MPa以上の高圧にすることは高圧ポンプ及び高圧配管にコストがかかり、これは製品価格が高くなることを意味する。また鉄1kgあたりの水量を25L〜45Lとしているが、鉄系元素が高い軟磁性材料にはこれでも十分とは言えない。
生産性や粒同士の接着性の観点からは水アトマイズ法が有利である。水アトマイズの場合は、アトマイズ後に分断された溶融金属の周囲にアトマイズを行なった冷却水により蒸気膜で覆われる為、特許技術7〜11のように、さらに別の手段(アトマイズの噴射方向や噴射水量・噴射圧等、アトマイズ水の噴射条件)を加えることが必要である。
一方、非晶質化するために急冷却する際には、特許技術1〜6のようにガスアトマイズ後に水による急冷却を行なうことが有利である。しかしながら、特に鉄系元素が原子分量で76%以上と高濃度の軟磁性材料の非晶質化には、特許文献1〜6の冷却能力は不十分であり、より高い冷却能力が必要となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、鉄系元素が原子分量で76.0%〜86.0%の金属粉末をアトマイズで製造するにあたり、粉末を球形化して高見掛密度化するとともに、その粉末を非晶質化させることができる、高い冷却能力をもつアトマイズ金属粉末の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。
高密度化あるいは高見掛密度化のためには、溶融金属の分断はガスアトマイズや水アトマイズで行い、その後分断した溶融金属は自然落下させながら、0.0004秒以上時間をかけて、溶融金属自身が持つ表面張力により球形化させる。分断された溶融金属が表面張力により球形化させる時間を球形化時間と呼ぶ。球形化時間が0.0004秒未満だと球形化が不十分である。球形化時間は0.0004秒より長くても問題ないが、溶融金属の温度が凝固温度以下に低下すると結晶化が始まってしまうため、球形化時間は最大0.01秒以内とすることが望ましい。
ガスアトマイズについては、0.5MP以上の噴射圧で噴射しないと溶融金属のアトマイズが難しい。またガスアトマイズについては溶鋼の酸化防止・発火防止のために窒素(N2)やアルゴン(Ar)等の不活性ガスを用いる。
水アトマイズについては5MPa以上の噴射圧で溶融金属を分断することが好ましい。5MPa未満では、溶融金属を細かく分断することが難しい。
球形化時間経過後、溶融金属が凝固する直前から2次冷却を行い急冷凝固させる。この2次冷却に、本発明では、ナノ流体を用いて急冷凝固を行う。なお、ここで言うナノ流体は、ナノ粒子を含有している液体のことを言う。ここでいう、ナノ粒子は、平均粒径5〜100nmの粒子を示す。
ナノ粒子を用いると冷却特性が改善する要因については、正確には把握できていないが、以下のような検証を行った。極細熱電対をガスバーナーで1300℃以上に加熱し、約1200℃から、シリカ、アルミナ、チタニアの各ナノ粒子を1重量%混ぜた各冷却媒体(ナノ流体)を入れたビーカー内に熱電対を漬けて冷却した。冷却実験では、図3に示すように、純水よりもナノ流体において冷却速度が高くなっている。ナノ流体では、特に高温部分で冷却が促進されており、ナノ流体により、高温部分で発生する膜沸騰が発生しにくくなっていると予想される。ナノ流体により、膜沸騰の発生を抑制する要因としては、以下の理由が考えられる。
1)冷却面と冷却媒体との濡れ性が変わる(濡れやすくなる)
2)冷却面にできた微細な凹凸により冷却面積が拡大する
3)冷却面表面にナノ粒子のコーティング層ができて温度勾配が大きくなる
ナノ粒子を冷却水に混合させるときの濃度は、1重量%前後が望ましいが、シリカやアルミナでは0.05重量%でも効果がある。また、2.0重量%以上でも効果があるが、水の粘性・動粘性が上がるので冷却水を噴射するための高圧ポンプに負荷がかかる。また、コスト面からナノ粒子は、最大2.0重量%以下までとすることが望ましい。
ナノ粒子の平均粒径については5nm〜100nmが好ましい。5nm未満だと本効果が表れにくい。また100nm以上だと冷却水中に沈殿しやすくなるので、運用が難しく、また(プランジャー式)高圧ポンプなどのピストンに大きな摩耗が生じやすくなり、メンテナンス費用が高くなったり、メンテナンスのために工場の稼働時間が短くなったりする。平均粒径は、例えばガス吸着法による比表面積測定から求めることができる。冷却水の噴射方法としては、分断した溶融金属の周囲をから分断した溶融金属のスプレーノズルなどによって高圧で噴射し、あるいは板状の上を高圧水が沿うように流す様にしてその上から分断した溶融金属を吹き付けても良い。
よって、本発明は、以下を要旨とする。
[1] 鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から冷却水を噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、
落下させた後、溶融金属の周囲から平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却し、
Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%である金属粉末を製造するアトマイズ金属粉末の製造方法。
[2] 鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から噴射圧0.5MPa以上の高圧不活性ガスを噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、
落下させた後、溶融金属の周囲から、平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却し、
Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%である金属粉末を製造するアトマイズ金属粉末の製造方法。
[3] ナノ粒子は、
純金属系粒子、金属酸化物系粒子、金属窒化物系粒子、金属炭化物系粒子の少なくとも1つを含む[1]または[2]に記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
[4] 金属酸化物系粒子は、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)のいずれかである[3]に記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
[5] 製造されるアトマイズ金属粉末は、Si、P及びBから選ばれる少なくとも2種とCuを含有する[1]ないし[4]のいずれかに記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
本発明により鉄系成分(Fe、Ni、Co)の合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%であるアトマイズ金属粉末の見掛密度を3.0g/cm以上とし、アトマイズ金属粉末の非晶質化率90%以上にすることが可能となる。また、本発明で得られたアトマイズ金属粉末を成形後に適切な熱処理を施せば、ナノサイズの結晶を析出させることができる。これにより、Fe系元素を高濃度化でき、モーターの小型化・高出力化を実現することができる。
扁平化した見掛密度が低い粉末を示す図である。 球形化した見掛密度が高い粉末を示す図である。 ナノ流体を用いて冷却した時の各表面温度における冷却速度を示す図である。 本発明の実施の形態の製造方法に用いる水アトマイズによるアトマイズ金属粉末の製造装置を模式的に示す図である。 図4に示す製造装置のアトマイズ部分を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態の製造方法に用いる水アトマイズによるアトマイズ金属粉末製造の1次冷却および分断部のコーンガイドを模式的に示す図である。 本発明の実施の形態の製造方法に用いるガスアトマイズによるアトマイズ金属粉末の製造装置を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態の製造方法に用いるガスアトマイズによるアトマイズ金属粉末製造のアトマイズ部分を詳細に模式的に示す図である。 実施例5のガスアトマイズによるアトマイズ金属粉末製造のアトマイズ部分および2次冷却方法を模式的に示す図である。 水アトマイズの場合の数値シミュレーションでの領域区分を示す図である。 LS開始点を示す図である。 LS終了点を示す図である。
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない限り種々の設計変更を行うことが可能である。アトマイズ法については水アトマイズとガスアトマイズに分けて説明する。
本発明の水アトマイズ法は、鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から冷却水を噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、落下させた後、溶融金属の周囲から平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却する。これにより、Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%である金属粉末を製造する。水アトマイズについては、5MPa以上の噴射圧で溶融金属を分断することが好ましい。5MPa未満では、溶融金属を細かく分断することが容易でないためである。
本発明のガスアトマイズ法は、鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から噴射圧0.5MPa以上の高圧不活性ガスを噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、落下させた後、溶融金属の周囲から、平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却し、Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0〜86.0%である金属粉末を製造する方法である。ガスアトマイズについては、0.5MP以上の噴射圧で噴射すると溶融金属を細かく分断することができる。ガスアトマイズについては溶鋼の酸化防止・発火防止のために窒素(N)やアルゴン(Ar)等の不活性ガスを用いることが好ましい。
水アトマイズ法およびガスアトマイズ法において、分断した溶融金属を落下させて球形化させる球形化時間を0.0004秒以上としたのは、球状化のために必要であるからである。球形化時間が0.0004秒未満の場合は球形化が不十分であるためである。球形化時間は0.0004秒より長くても問題ないが、溶融金属の温度が凝固温度以下に低下すると結晶化が始まってしまうため、球形化時間は最大0.01秒以内とすることが望ましい。
ナノ粒子については、純金属系粒子、金属酸化物系粒子、金属窒化物系粒子、金属炭化物系粒子の少なくとも1つを含むものを用いることが望ましい。また、金属酸化物系粒子としては、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)のいずれかを用いることができる。
製造されるアトマイズ金属粉末は、Si、P及びBから選ばれる少なくとも2種とCuを含有するものを対象とすることが好ましい。
図4は、本発明の実施の形態の製造方法に用いる水アトマイズ金属粉末の製造装置を模式的に示す図である。図5は、図4に示す製造装置のアトマイズ部分を模式的に示す図である。図6は、別途説明するコーンガイド部分を示した模式図である。
図4、5に示すように、水アトマイズ金属粉末の製造装置は、原料を溶解した溶融金属2をタンディッシュ1で受けて溶融金属ノズル3により溶融金属2を注ぐ部分と、溶融金属2を分断する1次分断用水噴射装置40と、2次冷却噴射ノズル37とに分かれている。1次分断用水噴射装置40は、1次冷却水ノズルヘッダー4と1次冷却水噴射ノズル5を有している。
タンディッシュ1は、一回の金属粉末の製造量にあわせて容量が選択される。1回の製造量が100kgであれば、歩留まりを見据えて、それよりも大きめのタンディッシュ容量を選択する。
溶融金属ノズル3は、先端が細いものを選んでも良い。溶融金属2の落下量を調整する場合、溶融金属ノズル3の先端径が重要になる。毎分7kg程度であればφ2mm、毎分15kg程度であればφ3mm、毎分30kg程度であればφ4mm等を選択する。またタンディッシュ1を密封(図示しない)して不活性ガスによる背圧(与圧)をかけることにより溶融金属の落下量を調整しても良い。タンディッシュ1および溶融金属ノズル3は、溶融金属2を注いだときの温度差による割れ、ヒートショックを防ぐために、溶融金属2を注ぐ前にガスバーナーや電気ヒーター等(図示しない)による予熱を行う。
水アトマイズの場合、1次分断は1次冷却水噴射ノズル5より、溶融金属2の周囲から冷却水を噴射しておこなう。冷却水は、冷却水タンク15に一旦水をためて、必要によって冷却水温を温度調節機16により調整する。1次分断は、溶融金属2を分断する機能を果たせばよく、水温を低くする必要がないので、20〜50℃に調整する。冷却水は、1次冷却用高圧ポンプ17により高圧水となって1次冷却用配管18を通って1次冷却水噴射ノズル5が取り付けられている1次冷却水ノズルヘッダー4に送水される。1次冷却水ノズルヘッダー4の中央部には孔4aが開いている。孔4aには、溶融金属ノズル3が挿入されて、溶融金属ノズル3を溶融金属2が通る。
1次冷却水噴射ノズル5は、円筒状の1次冷却水ノズルヘッダー4の円周上に複数本取り付けられている。1次冷却水噴射ノズル5の数は、4〜24本程度が望ましい。1次冷却水噴射ノズル5は、溶融金属2が鉛直下方へ落下するように、互いに斜め下方中心に向かい合って伸びている。
図5および図6に示すように、1次冷却水噴射ノズル5より噴射された冷却水は、コーンガイド8に衝突して集束角度が変更され、お互いの冷却水が衝突する。コーンガイド8による集束角度αは25〜15°程度が望ましい。集束角度αが大きいと冷却作用が働いて溶融金属2の温度が下がり、逆に、角度が小さいと溶融金属ノズル3から冷却水に接するまでの距離が増加して、これによっても溶融金属2の温度が下がる。なお、1次分断での溶融金属2の平均温度は、その溶融金属2の凝固温度よりも100℃以上高い温度で分断することが望ましい。溶融金属2の平均温度が低いと、分断されたあと2次冷却が始まるまでに凝固が始まって非晶質化率が下がるためである。
本実施の形態では、1次分断した溶融金属2を自然落下させながら、0.0004秒以上溶融金属を落下させて、溶融金属2自身が持つ表面張力により溶融金属2を球形化させる。これを実現させるために、溶融金属を分断した位置(以下、アトマイズポイントまたはAP点ともいう)から2次冷却開始までの間に、球形化距離LSを設けている。
図11は、LS開始点を示す図である。図11(a)は、アトマイズ装置にコーンガイド8が設けられている場合のLS開始点を示す図である。この場合には、断面図におけるコーンガイド8の側面の延長線と溶融金属ノズル3の中心軸の交差点がLS開始点となる。図11(b)は、アトマイズ装置にコーンガイド8が設けられていない場合のLS開始点を示す図である。この場合には、1次冷却水噴射ノズル5の中心軸(噴射方向)の延長線と溶融金属ノズル3の中心軸の交差点がLS開始点となる。
図12は、LS終了点を示す図である。図12(a)は、2次冷却噴射ノズル37がソリッドスプレータイプ(冷却水が直進するタイプ)である場合のLS終了点を示す図である。この場合には、2次冷却噴射ノズル37の中心軸(噴射方向)の延長線と、溶融金属ノズル3の中心軸(噴射方向)の交差点がLS終了点となる。図12(b)は、2次冷却噴射ノズル37がフラットスプレータイプ(冷却水の噴射角度に幅があるタイプ)である場合のLS終了点を示す図である。この場合には、冷却水の噴射領域の上面と溶融金属ノズル3の中心軸(噴射方向)の交差点がLS終了点となる。
LS[m]は、必要な球形化時間(Ts[s:秒])と分断された溶融金属の落下速度(Vd[m/s])によって決定される。
LS>Vd×Ts ・・式(1)
とすることが必要である。
2次冷却には、ナノ粒子を含む冷却水(以下、ナノ流体という)を用いる。図4および図5に示すように、ナノ流体は、2次冷却用タンク32に溜めた冷却水に、ナノ粒子投入機34からナノ粒子を所定量投入し、攪拌機33によって混合したものである。ナノ流体では、ナノ粒子の含有量が0.05重量%〜2.0重量%に調製される。冷却水は必要によって冷却水温を温調機によって調整する。2次冷却側の水温は低めにすることが望ましく4〜15℃程度に調製する。ナノ粒子を混合したナノ流体は、2次冷却用高圧ポンプ36によって所定圧力に加圧され、2次冷却水用配管35によって送水、2次冷却噴射ノズル37に供給される。2次冷却噴射ノズル37はチャンバー19内に円周上に複数本設置される。2次冷却噴射ノズル37は、4本以上32本以下程度の本数が望ましい。2次冷却の総冷却水量(Q2kg/min)は、落下溶融金属量(Mkg/min)に対して45倍(=Q2/M)程度にすることが望ましい。2次冷却を開始する溶融金属平均温度は凝固温度よりも100℃以内、さらに望ましくは50℃以内である。ナノ流体の冷却水は回収して再び2次冷却用タンク32に送り再使用しても構わない。なお水アトマイズの場合は、1次分断ではナノ粒子を混ぜていない冷却水を使用するので、ナノ粒子の濃度が下がるので、ナノ粒子投入機34により濃度を調整する必要がある。
図7は、本実施形態(比較方法を含む)の製造方法に用いるガスアトマイズ金属粉末の製造装置を模式的に示す図である。図8は、ガスアトマイズ部分を詳細に示した模式図である。
図7、8のガスアトマイズ金属粉末の製造装置は、原料を溶解した溶融金属2をタンディッシュ1で受け溶融金属ノズル3により溶融金属2を注ぐ部分と、溶融金属2を分断する1次分断用ガス噴射装置26と2次冷却噴射ノズル37とに分かれている。
タンディッシュ1は、一回の金属粉末の製造量にあわせて容量を選択する。ガスアトマイズは、水アトマイズに比べ1回の製造量は少なくなる。1回の製造量が50kgであれば、歩留まりを見据えて大きめのタンディッシュ容量を選択する。溶融金属ノズル3は先端が細いものを選んでも良い。溶融金属2の落下量を調整する場合、溶融金属ノズル3の先端径が重要になる。毎分7kg程度であればφ2mm、毎分15kg程度であればφ3mm、毎分30kg程度であればφ4mm等を選択する。また、タンディッシュ1を密封(図示しない)して不活性ガスによる背圧(与圧)をかけることにより溶融金属2の落下量を調整しても良い。タンディッシュ1および溶融金属ノズル3は、溶融金属2を注いだときの温度差による割れ、ヒートショックを防ぐために、溶融金属2を注ぐ前にガスバーナーや電気ヒーター等(図示しない)による予熱を行う。
1次分断はガスアトマイズの場合、1次分断用ガス噴射装置26より不活性ガス27を噴射して分断をおこなう。不活性ガスは、窒素(N)やアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等で、コンプレッサー24によって不活性ガスを加圧してガスホルダー25に貯める。あるいは高圧ガスボンベ(図示しない)によって不活性ガスを供給してもよい。加圧された不活性ガスは、高圧ガス配管23によって供給される。円筒状の1次分断用ガス噴射装置26には、円周上に複数のノズル噴射孔が空いている。1次分断用ガス噴射装置26の噴射孔からは、溶融金属2に向かって斜め下方向に不活性ガスが噴射され、これにより溶融金属2が分断される。尚、1次分断用ガス噴射装置26の中央部は穴が開いており、溶融金属ノズル3が入って溶融金属2が通る。
水を噴射する冷却水噴射ノズルに比べてガスは噴射圧や噴射速度の減衰が大きいので、1次分断用ガス噴射装置26のノズル噴射孔と溶融金属2との距離は5〜30mm程度と短い場合が多い。1次分断用ガス噴射装置26のノズル噴射孔はφ0.05〜φ0.3mm程度、噴射孔数は8〜72個程度が望ましい。所定の噴射圧や噴射量になるように調整する必要がある。不活性ガスによって溶融金属2が分断されたポイントをAP(アトマイズポイント)と呼ぶ。尚、1次分断での溶融金属2の平均温度は、その溶融金属2の凝固温度よりも100℃以上で分断することが望ましい。溶融金属2の平均温度が低いと、分断されたあと2次冷却が始まるまでに凝固が始まって非晶質化率が下がるためである。ガスアトマイズは水アトマイズに比べて温度低下が小さいので、1次分断での溶融金属2の平均温度は低くても良い。
AP点から2次冷却開始までの間に球形化距離LSが設けられている。LS[m]は、式(1)に示すように、必要な球形化時間(Ts[s:秒])と分断された溶融金属の落下速度(Vd[m/s])によって決定される。
2次冷却は2次冷却用タンク32に冷却水をためて、ナノ粒子投入機34からナノ粒子を所定量投入し、攪拌機33によって混合される。これは0.05重量%〜2.0重量%に調製する。また冷却水は必要によって冷却水温を2次冷却水用温度調節器31によって調整する。2次冷却側の水温は低めにすることが望ましく4〜15℃程度に調製する。ナノ粒子を混合したナノ流体は2次冷却用高圧ポンプ36によって所定圧力に加圧され、2次冷却水用配管35によって送水、2次冷却噴射ノズル37に供給される。2次冷却噴射ノズル37はチャンバー19内に円周上に複数本設置される。4本以上32本以下程度の本数が望ましい。2次冷却の総冷却水量(Q2kg/min)は落下溶融金属量(Mkg/min)に対して45倍(=Q2/M)程度にすることが望ましい。2次冷却を開始する溶融金属2の平均温度は、凝固温度よりも100℃以内、さらに望ましくは50℃以内である。ナノ流体の冷却水は回収して再び2次冷却用タンク32に送り再使用しても構わない。ガスアトマイズの場合、水アトマイズに比べて再使用時のナノ粒子の濃度は下がりにくいが、溶融金属などに付着して消耗するのでナノ粒子投入機34により濃度を調整する必要がある。
図9は、本発明の他のガスアトマイズ方法を示す図である。この例では、図9に示すように、斜め衝突板39を用いて2次冷却を行う。2次冷却噴射ノズル38から、ナノ粒子が混入した高圧のナノ流体を斜め衝突板39上に沿うように流し、その上に1次分断した溶融金属2を落下させて2次冷却を行う。
AP点から2次冷却開始までの間に球形化距離LSを設けている。LSは上記の式(1)に定義される。
2次冷却の総冷却水量(Q2kg/min)は、落下する溶融金属量(Mkg/min)に対して45倍(=Q2/M)程度にすることが望ましい。2次冷却を開始する溶融金属2の平均温度は、凝固温度+100℃以内、さらに望ましくは凝固温度+50℃以内である。ナノ流体は、回収して再び2次冷却用タンク32に送り再使用してもよい。ガスアトマイズの場合、水アトマイズに比べて再使用時のナノ粒子の濃度は下がりにくいが、溶融金属2などに付着してナノ粒子が減少するので、ナノ粒子投入機34によりナノ粒子の濃度を調整する必要がある。
図9に示すような斜め衝突板39を用いた2次冷却方法は、図1の水アトマイズに適用しても構わない。
本発明の水アトマイズ法およびガスアトマイズ法を用いたアトマイズ金属粉末の製造方法では、溶融金属2、溶融金属6、金属粉末9の温度を確認しながらアトマイズ金属粉末を製造する。以下に、温度の確認の具体的な方法について説明する。
本実施の形態の水アトマイズ金属粉末の製造において、1次冷却水7による溶融金属6の分断時の平均温度、2次冷却水10による金属粉末9の冷却時の平均温度は、数値シミュレーションにより見積もり、決定する。図10に、水アトマイズの場合の数値シミュレーションで用いた領域区分を示し、表1に計算条件および境界条件を示す。また溶融金属と他の物質(大気、水等)との境界でのエネルギー交換は、下記(2)式により行った。なお、(2)式の右辺の1項は熱伝達、2項はふく射である。
Q/A=h(θ−θ)+εσ(θ −θ ) ・・・(2)
Q:熱量(W)
A:断面積(m
h:接触熱伝達率(W/m・K)
θ0:初期温度(K)
θ∞:大気温度または水温等(K) (溶融金属と大気が接触している場合は大気温度、溶融金属が水と接触しているときは水温を用いる)
ε:放射率(−)
σ:ステファン−ボルツマン係数(W/m・K
図10の(i)の領域は、溶融金属ノズル3内とし、円筒座標系で計算を行った。また溶融金属ノズル3の中は、溶融金属ノズル3の長さと溶融金属2の移動速度に応じて計算値が発散しないように時間間隔を変える。溶融金属ノズル3への熱の移動は、接触熱伝達率によって計算する。接触熱伝達率は2000〜10000W/m・K程度とし、放射率は0でふく射は計算を行わないとした。また、溶融金属温度は、原料溶解時の温度を放射温度計または熱電対で測定した。
図10の(ii)の領域では、溶融金属ノズル3の出口から1次冷却水による1次分断開始点(図5、8、9のAP点に相当)の前までとし、円筒座標系で計算を行う。溶融金属の熱は空間中へ放冷で逃げ、熱伝達率としては18〜50W/m・K程度、放射率(=0.8〜0.95程度)を与えてふく射も計算した。この計算が終わった時点での溶融金属の平均温度を1次分断開始温度とした。
図10の(iii)の領域は、1次分断開始点から1次分断終了点までであり、1次分断内(溶融金属が分断されて金属粉末になる領域内)とし、ここから球座標系で計算した。球座標の直径は平均粒径(製造目標平均粒径)を用いて計算した。溶融金属の熱は冷却水へ強制対流で伝わるが膜沸騰条件を入れた。熱伝達率は200〜1000W/m・K程度である。またふく射も計算した。ガスアトマイズの場合は100〜400W/m・K程度とした。
図10の領域(iv)は、1次分断終了点から2次冷却開始点までの球形化を行う領域であり、1次分断終了点から2次冷却開始点までの距離を球形化距離(LS)とした。溶融金属の周りには水がある状態なので、領域(ii)よりも大きい熱伝達率を与えた(100〜200W/m・K程度)。ガスアトマイズの場合は30〜100W/m・K程度とした。ふく射も計算し、この時点の金属粉末の平均温度を2次冷却開始温度とした。
図10の領域(v)は2次冷却の領域とし、表1に示す条件と(1)式から金属粉末の温度を前進差分計算により算出した。
鉄系元素(Fe+Co+Ni)の含有量が多いと、融点が高くなるため、冷却開始温度が高く、冷却開始当初から膜沸騰となりやすく、従来の方法では非晶質化率を90%以上に高めることは困難である。具体的には、鉄系成分(Fe、Ni、Co)の合計含有量が原子分率で76%以上であり、Cuの含有量が原子分率で0.1%以上2.0%以下であると非晶質化率を高めにくい。しかし、本発明によれば、金属粉末の組成がこのような組成であっても、非晶質化率を高められるので、高磁束密度化できる。その結果、本発明の製造方法は、モーターの小型化、高出力化に寄与する。
また、鉄系成分(Fe、Ni、Co)の合計含有量が原子分率で82.9%を超え86.0%未満であり、Si、P、B及びCuから選ばれる少なくとも3種を含有する組成において、製造する金属粉末の平均粒径を5μm以上にしようとすると、非晶質化率を90%以上に高めることは、従来では極めて困難であった。しかし、本発明によれば、鉄系成分(Fe、Ni、Co)の合計含有量が原子分率で82.9%超え86.0%未満であり、Si、P及びBから選ばれる少なくとも2種とCuを含有の場合に、平均粒径が5μm以上にしても、非晶質化率を90%以上にすることができる。ここで、本発明で非晶質化率を90%以上にできる平均粒径の上限の目安は75μmである。なお、粒径は篩方法により分級して測定し、積算法によって平均粒径(D50)を算出する。また、レーザー回折/散乱式粒度分布測定を用いることもある。
鉄系元素の含有量が多いアトマイズ金属粉末であれば、本金属粉末を成形後に適切な熱処理を施すことで、低損失性と高磁束密度の両立が可能となる。
加えて近年では、まてりあVol.41 No.6 P.392, Journal of Applied Physics 105, 013922(2009)、特許第4288687号公報、特許第4310480号公報、特許第4815014号公報、WO2010/084900号、特開2008−231534号公報、特開2008−231533号公報、特許第2710938号公報などに示されるように磁束密度の大きなヘテロアモルファス材料や、ナノ結晶材料が開発されている。これらの鉄系元素の含有量が多い金属粉末を水アトマイズ法により製造するに際して、本発明はきわめて有利に適合する。特に原子分量(%)でFe系成分濃度が80%台になると、従来技術では非晶質化率を高めることが困難であった。しかし、本発明の製造方法を適用すれば、水アトマイズ後の非晶質化率を90%以上にすることができるとともに、見掛密度を3.5g/cm以上にできる。
さらに、従来技術では、非晶質化率を90%以上かつ鉄粉粒子の平均粒径を5μm以上とすることは、極めて困難であった。粒径が大きい場合には、表面よりも遅れて冷却される粒内部が徐冷となることで大きな非晶質化率が安定して得られない傾向にある。しかし、本発明の製造方法を適用すれば、平均粒径を大きくしても、非晶質化率を90%以上にできる。非晶質化率を90%以上かつ5μm以上の平均粒径にできることで、成形後に適切な熱処理を施せば、飽和磁束密度値が高くなる。
本実施の形態に係るアトマイズ金属粉末の製造方法の実施例と比較例について説明する。水アトマイズについては図4、5、6に模式的に示す製造設備を用い、ガスアトマイズについては図7、8、9に模式的に示す製造設備を用いて本発明による効果を検証した。なお、図4ないし9においては、一部の構成要素(例えば圧力計、温度計、流量計など)は図示を省略している。
実施例および比較例の製造方法を実施するにあたり、以下の組成の軟磁性材料を準備した。「%」は「at(原子分量)%」を意味する。(i)〜(v)はFe系軟磁性原料の組成である。(vi)はFe+Co系軟磁性材料の組成である。(vii)はFe+Co+Ni系軟磁性材料の組成である。
(i) Fe76%−Si9%−B10%−P5%
(ii) Fe78%−Si9%−B9%−P4%
(iii)Fe80%−Si8%−B8%−P4%
(iv) Fe82.8%−B11%−P5%−Cu1.2%
(v) Fe84.8%−Si4%−B10%−Cu1.2%
(vi) Fe69.8%−Co15%−B10%−P4%−Cu1.2%
(vii)Fe69.8%−Ni1.2%−Co15%−B9.4%−P3.4%−Cu1.2%
上記の配合となるように組成成分を調整したが、実際の組成については、溶解してアトマイズが終了した時点で、原子分量で±0.3%程度の誤差や、その他不純物が含まれる場合がある。また、溶解中、アトマイズ中、アトマイズ後において酸化やナノ粒子の混入等により多少の組成の変化が現れることもあった。
なお本実施例では、ナノ粒子の平均粒径は、ガス吸着法による比表面積測定より求めた。
<実施例1>
実施例1は図4および5の設備によるもので、1次分断が水アトマイズである。溶融金属落下量を8〜10kg/minになるように調整した。1次分断の条件は、コーンガイド8の集束角αが23°、1次分断時の溶融金属平均温度は各原料の凝固温度より100℃以上とした。1次分断の冷却水噴射ノズルはソリッドノズルを12本使用し、円周上に30°毎に配置した。冷却水の噴射圧は10MPa、冷却水量は180L/minとした。溶融金属の落下速度は110m/sで、LSを0.22mとすることにより、球形化時間を0.002秒とした。
2次冷却は冷却開始時の溶融金属平均温度を凝固温度より50℃以内とした。ノズルはフラットスプレーで噴射角度は30°とし、取付角度を下方15°として斜め射方方向に噴射される。ノズルの本数は12本で円周方向に30°間隔で配置、ナノ粒子は平均粒径25nmのナノシリカを冷却水に1.0重量%混入し、冷却水は温調機により10℃(±2℃)とし、冷却水噴射量は480L/min、噴射圧は10MPaとした。
<実施例2>
実施例2は、2次冷却に平均粒径31nmのアルミナ粒子を冷却水に1重量%混入させて実施した。それ以外は実施例1と同じである。
<実施例3>
実施例3は、2次冷却に平均粒径36nmのチタニア粒子を冷却水に1重量%混入させて実施した。それ以外は実施例1と同じである。
<実施例4>
実施例4は図7および8の設備を用い、1次分断がガスアトマイズによるものである。溶融金属落下量を4〜5kg/minになるように調整した。1次分断の条件はノズルの集束角αが40°、1次分断時の溶融金属平均温度は、各原料の凝固温度より100℃以上とした。1次分断のガス噴射圧は1.0MPa、噴射ノズルの孔径は0.15mmで円周方向に36個等間隔で10°毎に配置した。溶融金属の落下速度は約45m/sで、LSを0.09mとすることにより、球形化時間を0.002秒とした。2次冷却は冷却開始時の溶融金属平均温度を凝固温度より50℃以内とした。ノズルはフラットスプレーで噴射角度は30°とし、取付角度を下方15°として斜め射方方向に噴射される。ノズルの本数は12本で円周方向に30°間隔で配置、ナノ粒子は平均粒径25nmのナノシリカを冷却水に1.0重量%混入、冷却水は温調機により10℃(±2℃)とし、冷却水噴射量は240L/min、噴射圧は10MPaとした。
<実施例5>
実施例5は図9による1次分断がガスアトマイズによるものである。溶融金属落下量を4〜5kg/minになるように調整した。1次分断の条件はノズルの集束角αが40°、1次分断時の溶融金属平均温度は各原料の凝固温度より100℃以上とした。1次分断のガス噴射圧は1.0MPa、噴射ノズルの孔径は0.15mmで円周方向に36個等間隔で10°毎に配置した。溶融金属の落下速度は約45m/sで、LSを0.09mとすることにより、球形化時間を0.002秒とした。
2次冷却は冷却開始時の溶融金属平均温度を凝固温度より50℃以内とした。噴射中心部のLSが0.09mになるように幅250mm、長さ300mmの斜め板を45°の角度で設置し、その上部からソリッドタイプの水噴射ノズルを4本配置し、斜め板上を沿うようにナノ流体冷却水を噴射した。ナノ粒子は平均粒径25nmのシリカを冷却水に1.0重量%混入、冷却水は温調機により10℃(±2℃)とし、冷却水噴射量は240L/min、噴射圧は10MPaとした。
<比較例1>
比較例1は、2次冷却水にナノ粒子を混入させないで冷却した。それ以外は実施例1と同条件である。
<比較例2>
比較例2は、2次冷却水にナノ粒子を混入させないで冷却した。それ以外は実施例4と同条件である。
<比較例3>
比較例3は、2次冷却水にナノ粒子を混入させないで冷却した。それ以外は実施例5と同条件である。
<比較例4>
比較例4は、LS距離を0mmとし、1次分断後にすぐに2次冷却水を実施した。それ以外は実施例1と同条件である。
<比較例5>
比較例5は、LS距離を0mmとし、1次分断後にすぐに2次冷却水を実施した。それ以外は実施例4と同条件である。
<比較例6>
比較例6は、LS距離を135mmとし、1次分断から0.0003秒後に2次冷却水を実施した。それ以外は実施例4と同条件である。
<比較例7>
比較例7は、2次冷却水にナノ粒子であるシリカを0.01重量%混入させて冷却した。それ以外は実施例4と同条件である。
各実施例、比較例においては、1次の分断時の溶融金属の平均温度および2次の冷却時の分断された溶融金属の平均温度は図10に示す方法で見積もった。
本実施例・比較例の条件及び実施後に平均粒径、非晶質化率、見掛密度を測定した結果を表2および表3に示す。
平均粒径はレーザー回折散乱法の湿式による測定で求めた。見掛密度はJIS Z 2504:2012に準拠して測定した。非晶質化度は、得られた金属粉末について、金属粉末以外のゴミを除去したのち、X線回折法により、アモルファス(非晶質)からのハローピークおよび結晶からの回折ピークを測定し、WPPD法により算出した。ここでいう「WPPD法」とは、Whole―powder−pattern decomposition methodの略である。WPPD法については、虎谷秀穂:日本結晶学会誌, vol.30(1988), No.4, P253〜258に詳しい説明がある。
表2および3においては、見掛密度が3.0g/cm以上、かつ非晶質化率も90%以上となったものは「〇」とした。見掛密度が3.0g/cm以上、かつ、非晶質化率が98%以上となったものは「◎」とした。見掛密度が3.0g/cm以上および非晶質化率が90%以上の少なくとも一方を満たさない場合を「×」とした。
実施例1〜5は、本発明の範囲内で、いずれにおいても見掛密度が3.0g/cm以上、非晶質化率も90%以上となった。また、実施例の金属粉末を成形後に適切な熱処理を施したところ、ナノサイズの結晶が析出した。尚、析出したナノ析出物のサイズ(結晶サイズ)はXRD(X線回折装置)で測定後、シェラーの式を用いて求めた。このシェラーの式においてKは形状因子(一般的に0.9を用いる)、βはピーク半値全幅(ただしラジアン値)、θは2θ=52.505°(Fe110面)、τが結晶サイズとなる。
τ=Kλ/βcooθ (シェラーの式)
比較例1〜3はナノ粒子を混入しなかったため、見掛密度は3.0g/cmとなったが、冷却不足となり非晶質化率が向上しなかった。
比較例4、5では、LS距離を設けなかったために、球形化時間が不足し、非晶質化度は達成したが、見掛密度は1.2g/cm未満となった。比較例6は、LS距離が短く、球形化時間が不足し、見掛密度は3.0g/cm未満となった。
比較例7はナノ粒子を混入したが、濃度が低すぎため、非晶質化率が一部向上したものの、90%以上とはならなかった。
上記の結果、0.0004秒以上の球形化時間を確保すると見掛密度が3.0g/cm以上となることが分かった。
1 タンディッシュ
2 溶融金属
3 溶融金属ノズル
4 1次冷却水ノズルヘッダー
5 1次冷却水噴射ノズル
6 溶融金属
7 1次冷却水
8 コーンガイド
9 分断された金属粉末
10 2次冷却水
14 水アトマイズ装置
15 冷却水タンク
16 温度調節機
17 1次冷却用高圧ポンプ
18 1次冷却用配管
19 チャンバー
23 高圧ガス配管
24 コンプレッサー
25 ガスホルダー
26 1次分断用ガス噴射装置
27 不活性ガス
28 ガスアトマイズ装置
31 2次冷却水用温度調節器
32 2次冷却用タンク
33 攪拌機
34 ナノ粒子投入機
35 2次冷却水用配管
36 2次冷却用高圧ポンプ
37 2次冷却噴射ノズル
38 2次冷却噴射ノズル
39 斜め衝突板
AP 1次冷却(分断)のアトマイズポイント
LS 球形化距離

Claims (5)

  1. 鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から冷却水を噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、
    落下させた後、溶融金属の周囲から、平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却し、
    Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%である金属粉末を製造するアトマイズ金属粉末の製造方法。
  2. 鉛直方向に落下する溶融金属の周囲から噴射圧0.5MPa以上の高圧不活性ガスを噴射して溶融金属を分断し、分断してから0.0004秒以上溶融金属を落下させ、
    落下させた後、溶融金属の周囲から、平均粒径5nm〜100nmの粒子であるナノ粒子を0.05重量%〜2.0重量%含む冷却水を噴射して、溶融金属を冷却し、
    Fe、NiおよびCoの合計含有量が原子分率で76.0%〜86.0%である金属粉末を製造するアトマイズ金属粉末の製造方法。
  3. ナノ粒子は、
    純金属系粒子、金属酸化物系粒子、金属窒化物系粒子、金属炭化物系粒子の少なくとも1つを含む請求項1または2に記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
  4. 金属酸化物系粒子は、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)のいずれかである請求項3に記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
  5. 製造されるアトマイズ金属粉末は、Si、P及びBから選ばれる少なくとも2種とCuを含有する請求項1ないし4のいずれかに記載のアトマイズ金属粉末の製造方法。
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