JP2020101694A - 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体 - Google Patents

3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020101694A
JP2020101694A JP2018240070A JP2018240070A JP2020101694A JP 2020101694 A JP2020101694 A JP 2020101694A JP 2018240070 A JP2018240070 A JP 2018240070A JP 2018240070 A JP2018240070 A JP 2018240070A JP 2020101694 A JP2020101694 A JP 2020101694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
sub
eye
user
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018240070A
Other languages
English (en)
Inventor
秀也 高橋
Hideya Takahashi
秀也 高橋
濱岸 五郎
Goro Hamagishi
五郎 濱岸
薫 草深
Kaoru Kusafuka
薫 草深
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
University Public Corporation Osaka
Original Assignee
Kyocera Corp
University Public Corporation Osaka
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp, University Public Corporation Osaka filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2018240070A priority Critical patent/JP2020101694A/ja
Priority to PCT/JP2019/049676 priority patent/WO2020130048A1/ja
Publication of JP2020101694A publication Critical patent/JP2020101694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K35/00Instruments specially adapted for vehicles; Arrangement of instruments in or on vehicles
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B30/00Optical systems or apparatus for producing three-dimensional [3D] effects, e.g. stereoscopic images
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/10Processing, recording or transmission of stereoscopic or multi-view image signals
    • H04N13/106Processing image signals
    • H04N13/122Improving the 3D impression of stereoscopic images by modifying image signal contents, e.g. by filtering or adding monoscopic depth cues
    • H04N13/125Improving the 3D impression of stereoscopic images by modifying image signal contents, e.g. by filtering or adding monoscopic depth cues for crosstalk reduction
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/302Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays
    • H04N13/305Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays using lenticular lenses, e.g. arrangements of cylindrical lenses
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/302Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays
    • H04N13/31Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays using parallax barriers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/302Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays
    • H04N13/317Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays using slanted parallax optics
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/346Image reproducers using prisms or semi-transparent mirrors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/363Image reproducers using image projection screens
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/366Image reproducers using viewer tracking

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

【課題】利用者に3次元画像を適切に視認させることができる3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体を提供する。【解決手段】3次元表示装置2は、表示パネル5と、光学素子と、取得部3と、コントローラ7と、を備える。表示パネル5は、第1画像と第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリア51を含む。アクティブエリア51は複数のサブピクセルを含む。光学素子は、アクティブエリア51から射出される画像光の光線方向を規定する。取得部3は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する。コントローラ7は、アクティブエリア51に混合画像を表示させる。コントローラ7は、利用者の眼の位置に基づいて、第1サブピクセル及び第2サブピクセルを判定する。コントローラ7は、第1サブピクセルであって、かつ第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる。【選択図】図1

Description

本開示は、3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体に関する。
従来、眼鏡を用いずに3次元表示を行うために、表示パネルから射出された光の一部を右眼に到達させ、表示パネルから射出された光の他の一部を左眼に到達させる光学素子を備える3次元表示装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−166259号公報
上述のような3次元表示装置において、利用者に3次元画像を適切に視認させることが望まれている。
本開示は、利用者に3次元画像を適切に視認させることができる3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体を提供する。
本開示の3次元表示装置は、表示パネルと、光学素子と、取得部と、コントローラと、を備える。前記表示パネルは、第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む。前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含む。前記光学素子は、前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する。前記取得部は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する。前記コントローラは、前記アクティブエリアに混合画像を表示させる。前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる。
本開示のヘッドアップディスプレイシステムは、表示パネルと、光学素子と、取得部と、光学部材と、コントローラと、を備える。前記表示パネルは、第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む。前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含む。前記光学素子は、前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する。前記取得部は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する。前記光学部材は、前記アクティブエリアから射出される画像光を、前記利用者に虚像として視認させる。前記コントローラは、前記アクティブエリアに混合画像を表示させる。前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる。
本開示の移動体は、ヘッドアップディスプレイシステムを備える。前記ヘッドアップディスプレイシステムは、表示パネルと、光学素子と、取得部と、光学部材と、コントローラと、を備える。前記表示パネルは、第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む。前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含む。前記光学素子は、前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する。前記取得部は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する。前記光学部材は、前記アクティブエリアから射出される画像光を、前記利用者に虚像として視認させる。前記コントローラは、前記アクティブエリアに混合画像を表示させる。前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方と前記光学素子との観察距離に基づいて、前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定する。前記コントローラは、前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる。
本開示の一実施形態によれば、利用者に3次元画像を適切に視認させることが可能となる。
図1は、一実施形態における3次元表示システムを鉛直方向から見た例を示す図である。 図2は、図1に示す表示パネルを奥行方向から見た例を示す図である。 図3は、図1に示すバリアを奥行方向から見た例を示す図である。 図4は、図1に示す表示パネルにおける左可視領域を説明するための図である。 図5は、図1に示す表示パネルにおける右可視領域を説明するための図である。 図6は、適視距離dに位置する利用者の左眼及び右眼が視認するサブピクセルを示す模式図である。 図7は、一実施形態における3次元表示システムにおける両眼可視領域を説明するための図である。 図8は、観察距離Yが適視距離dより長い場合の利用者の左眼及び右眼が視認するサブピクセルの一例を示す模式図である。 図9は、観察距離Yが適視距離dより長い場合の利用者の左眼及び右眼が視認するサブピクセルの他の例を示す模式図である。 図10は、観察距離Yが適視距離dより短い場合の利用者の左眼及び右眼が視認するサブピクセルの一例を示す模式図である。 図11は、観察距離Yが適視距離dより短い場合の利用者の左眼及び右眼が視認するサブピクセルの他の例を示す模式図である。 図12は、観察距離Yと、観察距離Yに基づく第3サブピクセルの数との一覧である。 図13は、一実施形態における3次元表示システムの処理を表すフローチャートである。 図14は、光学素子をレンチキュラレンズとした場合の3次元表示装置の概略構成図である。 図15は、本実施形態に係る3次元表示システムを搭載したヘッドアップディスプレイシステムの例を示す図である。 図16は、図15に示すヘッドアップディスプレイシステムを搭載した移動体の例を示す図である。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本開示の一実施形態にかかる3次元表示システム100は、図1に示すように、検出装置1と、3次元表示装置2とを含んで構成される。3次元表示システム100は、3次元表示装置2の表示パネル5に画像を表示させる。表示パネル5から射出された画像光の一部がバリア6によって遮光されることによって、利用者の左眼と右眼とにそれぞれ異なる画像光が到達する。利用者は、左眼で見る画像と右眼と見る画像とに互いに視差があることで、画像を立体視できる。利用者が前後に移動した場合に、3次元表示装置2は、検出装置1によって検出された利用者の眼とバリア6との距離に応じて、表示パネル5に表示させる画像を調整する。これによって、3次元表示システム100は、利用者との距離の変化によらず、利用者に3次元画像を適切に視認させることができる。
検出装置1は、利用者の眼の位置を検出する。検出装置1は、利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置を検出してよい。以下、利用者の一方の眼は、第1眼とも称される。利用者の他方の眼は、第2眼とも称される。本開示では、左眼を第1眼とし、右眼を第2眼とするが、逆であってよい。利用者の眼の位置は、例えば、3次元空間の座標で表されるが、これに限られない。検出装置1は、例えば、カメラを備えてよい。検出装置1は、カメラによって利用者の顔を撮影してよい。検出装置1は、利用者の顔の撮影画像から利用者の眼の位置を検出してよい。検出装置1は、1つのカメラによる撮影画像から、利用者の眼の位置を3次元空間の座標として検出してよい。検出装置1は、2個以上のカメラによる撮影画像から、利用者の眼の位置を3次元空間の座標として検出してよい。検出装置1は、利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置を3次元表示装置2に出力する。
検出装置1は、カメラを備えず、装置外のカメラに接続されていてよい。検出装置1は、装置外のカメラからの撮像信号を入力する入力端子を備えてよい。装置外のカメラは、入力端子に直接的に接続されてよい。装置外のカメラは、共有のネットワークを介して入力端子に間接的に接続されてよい。検出装置1は、入力端子に入力された映像信号から利用者の眼の位置を検出してよい。
検出装置1は、例えば、センサを備えてよい。センサは、超音波センサ又は光センサなどであってよい。検出装置1は、センサによって利用者の頭部の位置を検出し、頭部の位置に基づいて利用者の眼の位置を検出してよい。検出装置1は、1個以上のセンサによって、利用者の眼の位置を3次元空間の座標として検出してよい。
3次元表示システム100は、検出装置1を備えなくてよい。3次元表示システム100が検出装置1を備えない場合、3次元表示装置2は、システム外の検出装置からの信号を入力する入力端子を備えてよい。システム外の検出装置は、入力端子に直接的に接続されてよい。システム外の検出装置は、共有のネットワークを介して入力端子に間接的に接続されてよい。3次元表示装置2は、システム外の検出装置から利用者の眼の位置を取得してよい。
3次元表示装置2は、取得部3と、照射器4と、表示パネル5と、バリア6と、コントローラ7と、メモリ8とを含んで構成される。
取得部3は、検出装置1によって検出された利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置を取得する。取得部3は、取得した利用者の眼の位置から、利用者の眼とバリア6との距離を判定してよい。利用者の眼とバリア6との距離は、利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方とバリア6との距離であってよい。以下、利用者の眼とバリア6との距離は、利用者の観察距離とも称される。
照射器4は、表示パネル5を面的に照射しうる。照射器4は、光源と、導光板、拡散板、及び拡散シートなどとを含んで構成されてよい。照射器4は、光源により照射光を射出し、導光板、拡散板、及び拡散シートなどにより照射光を表示パネル5の面方向に均一化する。照射器4は均一化された光を表示パネル5に射出しうる。
表示パネル5は、例えば、透過型の液晶表示パネルなどの表示パネルであるが、これに限られない。図2に示すように、表示パネル5は、面状に形成されたアクティブエリア51上に複数の区画領域を有する。アクティブエリア51は、混合画像を表示する。アクティブエリア51は、表示面とも称される。混合画像は、左眼画像と、左眼画像に対して視差を有する右眼画像とを含む。以下、左眼画像は、第1画像とも称される。右眼画像は、第2画像とも称される。混合画像は、詳細は後述するが、第3画像を更に含んでよい。区画領域は、格子状のブラックマトリックス52により第1方向及び第1方向に直交する第2方向に区画された領域である。第1方向及び第2方向に直交する方向は第3方向と称される。第1方向は水平方向と称されてよい。第2方向は鉛直方向と称されてよい。第3方向は奥行方向と称されてよい。しかし、第1方向、第2方向、及び第3方向はそれぞれこれらに限られない。図面において、第1方向はx軸方向として表され、第2方向はy軸方向として表され、第3方向はz軸方向として表される。
区画領域の各々には、1つのサブピクセルが対応する。したがって、アクティブエリア51は、水平方向及び鉛直方向に沿って格子状に配列された複数のサブピクセルを備える。
各サブピクセルは、R(Red)、G(Green)、及び(Blue)のいずれかの色に対応する、R、G、及びBの3つのサブピクセルを一組として、1ピクセルが構成されてよい。1ピクセルは、1画素とも称される。水平方向は、例えば、1ピクセルを構成する複数のサブピクセルが並ぶ方向である。鉛直方向は、例えば、同じ色のサブピクセルが並ぶ方向である。表示パネル5は、透過型の液晶パネルに限られず、有機EL(Electro Luminescence)など、他の表示パネルであってよい。表示パネル5が自発光型の表示パネルである場合、3次元表示装置2は照射器4を備えなくてよい。
アクティブエリア51に配列された複数のサブピクセルは、サブピクセル群Pgを構成しうる。サブピクセル群Pgは、後述するコントローラ7がアクティブエリア51に画像を表示するための制御を行う最小単位である。コントローラ7は、1つのサブピクセル群Pgに含まれる複数のサブピクセルに、左眼画像又は右眼画像を表示させる。1つのサブピクセル群Pgにおいて、左眼画像を表示させるサブピクセルと、右眼画像を表示させるサブピクセルとは同数とされてよい。
アクティブエリア51において、サブピクセル群Pgは、水平方向に繰り返して配列されてよい。サブピクセル群Pgは、鉛直方向においては、水平方向に1サブピクセル分ずれた位置に隣接して繰り返して配列されてよい。サブピクセル群Pgは、所定の行及び列のサブピクセルを含んでよい。具体的には、サブピクセル群Pgは、鉛直方向にb個(b行)、水平方向に2×n個(2×n列)、連続して配列された2×n×b個のサブピクセルP(1)〜P(2×n×b)を含んでよい。nは片眼画像を構成するサブピクセルの数であってよい。図2に示す例では、n=6、b=1である。アクティブエリア51には、鉛直方向に1個、水平方向に12個、連続して配列された12個のサブピクセルP1〜P12を含むサブピクセル群Pgが配置される。
全てのサブピクセル群Pgに含まれるサブピクセルP(1)〜P(2×n×b)は、コントローラ7によって一括して制御されてよい。例えば、コントローラ7は、サブピクセルP1に表示させる画像を左眼画像から右眼画像に切り替える場合、全てのサブピクセル群Pgに含まれるサブピクセルP1に表示させる画像を左眼画像から右眼画像に同時的に切り替えてよい。
再び図1を参照して、バリア6は、アクティブエリア51に沿う平面により形成され、アクティブエリア51から所定距離(ギャップ)gだけ離れて配置される。バリア6は、例えば、パララックスバリアであるが、これに限られず、任意の光学素子であってよい。バリア6は、表示パネル5に対して照射器4の反対側に位置してよい。
バリア6は、表示パネル5から射出される画像光の光線方向を規定する。バリア6は、図3に示すように、複数の、画像光を遮光する遮光面61を有する。複数の遮光面61は、互いに隣り合う遮光面61の間の透光領域62を画定する。透光領域62は、遮光面61に比べて光透過率が高い。遮光面61は、透光領域62に比べて光透過率が低い。以下、透光領域62は、第1透光領域とも称される。遮光面61は、第2透光領域とも称される。
透光領域62は、バリア6に入射する光を透過させる部分である。透光領域62は、第1透過率で光を透過させてよい。第1透過率は、例えば略100%であるが、これに限られず、表示パネル5から射出される画像光が良好に視認できる範囲の値であってよい。第1透過率は、例えば、80%以上、又は50%以上などとされうる。
遮光面61は、バリア6に入射する光を遮って殆ど透過させない部分である。即ち、遮光面61は、表示パネル5のアクティブエリア51に表示される画像が利用者の眼に到達することを遮る。遮光面61は、第2透過率で光を透過させてよい。第2透過率は、例えば略0%であるが、これに限られず、0%より大きく、0.5%、1%又は3%など、0%に近い値であってよい。第1透過率は、第2透過率より数倍以上、例えば、10倍以上大きい値とされうる。
バリア6において、透光領域62は、面内の所定方向に伸びる複数の帯状領域であってよい。透光領域62は、サブピクセルから射出される画像光が伝播する方向である、光線方向を規定する。所定方向は、鉛直方向と0度又は90度でない所定角度をなす方向である。透光領域62と遮光面61とは、アクティブエリア51に沿う所定方向に延び、所定方向と直交する方向に繰り返し交互に配列されてよい。
バリア6は、遮光面61及び透光領域62によって、表示パネル5から射出される画像光の光線方向を規定する。図1に示すように、バリア6が、アクティブエリア51に配列されたサブピクセルから射出された画像光を規定することによって、利用者の眼が視認可能なアクティブエリア51上の領域が定まる。以降において、アクティブエリア51内の領域のうち、利用者の眼の位置に伝播する画像光を射出するアクティブエリア51内の領域は可視領域51aと称される。また、利用者の左眼の位置に伝播する画像光を射出するアクティブエリア51内の領域は左可視領域51aLと称される。左可視領域51aLは、第1可視領域とも称される。利用者の右眼の位置に伝播する画像光を射出するアクティブエリア51内の領域は右可視領域51aRと称される。右可視領域51aRは、第2可視領域とも称される。
図1に示すように、利用者の左眼及び右眼は、バリア6から適視距離dだけ離れて位置すると仮定する。適視距離dは、OVD(Optimum Viewing Distance,最適観察距離)と称される。透光領域62の水平方向における配置間隔であるバリアピッチBp、及びアクティブエリア51とバリア6との間のギャップgは、サブピクセルの水平方向の長さHp、片眼画像を構成するサブピクセルの数n、適視距離d、及び眼間距離Eを用いた次の式(1)及び式(2)が成り立つように規定される。
E:d=(n×Hp):g 式(1)
d:Bp=(d+g):(2×n×Hp) 式(2)
適視距離dは、可視領域51aの水平方向の長さがサブピクセルn個分となる利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方とバリア6との間の距離である。眼間距離Eは、利用者の左眼と右眼との間の距離である。眼間距離Eは、利用者の眼の位置から算出された値であってよく、或いは予め設定された値であってよい。予め設定される場合、眼間距離Eは、例えば、産業技術総合研究所の研究によって算出された値である61.1mm〜64.4mmの値とされてよい。Hpは、図2に示すような、サブピクセルの水平方向の長さである。
バリア6は、第2透過率を有する部材で構成されてよい。バリア6は、例えば、フィルム又は板状部材で構成されてよい。この場合、遮光面61は、フィルム又は板状部材で構成される。透光領域62は、フィルム又は板状部材に設けられた開口で構成される。フィルムは、例えば、樹脂で構成されるが、これに限られない。板状部材は、例えば、樹脂又は金属などで構成されるが、これに限られない。バリア6は、遮光性を有する基材で構成されてよく、或いは遮光性を有する添加物を含有する基材で構成されてよい。
バリア6は、液晶シャッターで構成されてよい。液晶シャッターは、印加する電圧に応じて光の透過率を制御しうる。液晶シャッターは、複数の画素で構成され、各画素における光の透過率を制御してよい。液晶シャッターは、光の透過率が高い領域又は光の透過率が低い領域を任意の形状に形成しうる。バリア6が液晶シャッターで構成される場合、透光領域62は、第1透過率を有する領域とされてよい。バリア6が液晶シャッターで構成される場合、遮光面61は、第2透過率を有する領域とされてよい。
バリア6は、上述した構成を有することで、アクティブエリア51の一部のサブピクセルから射出された画像光を、透光領域62を通過させ利用者の右眼に伝搬させる。バリア6は、他の一部のサブピクセルから射出された画像光を、透光領域62を通過させ利用者の左眼に伝搬させる。画像光が利用者の左眼及び右眼のそれぞれに伝播されることによって、利用者の眼に視認される画像について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。
図4に示す左可視領域51aLは、上述のように、バリア6の透光領域62を透過した画像光が利用者の左眼に到達することによって、利用者の左眼が視認するアクティブエリア51上の領域である。左不可視領域51bLは、バリア6の遮光面61によって画像光が遮られることによって、利用者の左眼が視認することのできない領域である。図4において、左可視領域51aLには、サブピクセルP1の半分と、サブピクセルP2〜P6の全体と、サブピクセルP7の半分とが含まれる。
図5に示す右可視領域51aRは、バリア6の透光領域62を透過した他の一部のサブピクセルからの画像光が利用者の右眼に到達することによって、利用者の右眼が視認するアクティブエリア51上の領域である。右不可視領域51bRは、バリア6の遮光面61によって画像光が遮られることによって、利用者の右眼が視認することのできない領域である。図5において、右可視領域51aRには、サブピクセルP7の半分と、サブピクセルP8〜P12の全体と、サブピクセルP1の半分とが含まれる。
サブピクセルP1〜P6に左眼画像が表示され、サブピクセルP7〜P12に右眼画像が表示されると、左眼及び右眼はそれぞれ画像を視認する。左眼画像及び右眼画像は互いに視差を有する視差画像である。具体的には、左眼は、サブピクセルP1に表示された左眼画像の半分と、サブピクセルP2〜P6に表示された左眼画像の全体と、サブピクセルP7に表示された右眼画像の半分とを視認する。右眼は、サブピクセルP7に表示された右眼画像の半分と、サブピクセルP8〜P12に表示された右眼画像の全体と、サブピクセルP1に表示された左眼画像の半分とを視認する。図4及び図5において、左眼画像を表示するサブピクセルには符号「L」が付され、右眼画像を表示するサブピクセルには符号「R」が付されている。
この状態において、利用者の左眼が視認する左眼画像の領域は最大となり、右眼画像の面積は最小となる。利用者の右眼が視認する右眼画像の領域は最大となり、左眼画像の面積は最小となる。利用者の左眼が右眼画像を視認し、或いは利用者の右眼が左眼画像を視認することを、クロストークとも称される。利用者は、クロストークが低減された状態で3次元画像を視認することができる。
上述のように、互いに視差を有する左眼画像及び右眼画像が左可視領域51aL及び右可視領域51aRのそれぞれに含まれるサブピクセルに表示されると、適視距離dに位置する利用者は表示パネル5に表示された画像を3次元画像として視認しうる。上述した構成では、左眼によって半分以上が視認されるサブピクセルに左眼画像が表示され、右眼によって半分以上が視認されるサブピクセルに右眼画像が表示された。これに限られず、左眼画像及び右眼画像を表示させるサブピクセルは、アクティブエリア51、及びバリア6などの設計に応じて、クロストークが低減されるように左可視領域51aL及び右可視領域51aRに基づいて適宜判定されてよい。例えば、バリア6の開口率などに応じて、左眼によって所定割合以上が視認されるサブピクセルに左眼画像を表示させ、右眼によって所定割合以上が視認されるサブピクセルに右眼画像を表示させてよい。
コントローラ7は、3次元表示システム100の各構成要素に接続され、各構成要素を制御しうる。コントローラ7は、例えばプロセッサとして構成される。コントローラ7は、1以上のプロセッサを含んでよい。プロセッサは、特定のプログラムを読み込ませて特定の機能を実行する汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した専用のプロセッサを含んでよい。専用のプロセッサは、特定用途向けIC(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。プロセッサは、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)を含んでよい。PLDは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)を含んでよい。コントローラ7は、1つ又は複数のプロセッサが協働するSoC(System-on-a-Chip)、及びSiP(System In a Package)のいずれかであってよい。コントローラ7は、記憶部を備え、記憶部に各種情報、又は3次元表示システム100の各構成要素を動作させるためのプログラムなどを格納してよい。記憶部は、例えば半導体メモリなどで構成されてよい。記憶部は、コントローラ7のワークメモリとして機能してよい。
以下、コントローラ7による、3次元表示システム100の各構成要素の制御について、説明する。
(観察距離が適視距離である場合)
図1を参照して、利用者が適視距離dに位置する場合における、コントローラ7による、3次元表示システム100の各構成要素の制御について、説明する。コントローラ7は、利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置に基づいて、表示パネル5のアクティブエリア51内の左可視領域51aL及び右可視領域51aRを判定する。コントローラ7は、例えば、利用者の左眼の位置に基づいて、左眼の位置から水平方向に所定の眼間距離Eだけ移動した位置に利用者の右眼があると判定してよい。コントローラは、それぞれの透光領域62を通過した画像光が利用者の左眼及び右眼に到達するように、左可視領域51aLと右可視領域51aRを判定してよい。
利用者の観察距離が適視距離dである場合、1つの透光領域62における左可視領域51aLと右可視領域51aRとは共に水平方向の長さがサブピクセルn個分となる。そのため、図1に示すように、左可視領域51aLと右可視領域51aRとは重ならず、表示パネル5の表示面において水平方向に交互に並ぶ。コントローラ7は、左可視領域51aLに含まれるサブピクセルを左サブピクセルと判定する。左サブピクセルは、例えば、左可視領域51aLに所定割合以上が含まれるサブピクセルである。左サブピクセルは、第1サブピクセル、又は第1表示領域とも称される。また、コントローラ7は、右可視領域51aRに含まれるサブピクセルを右サブピクセルと判定する。右サブピクセルは、例えば、右可視領域51aRに所定割合以上が含まれるサブピクセルである。左サブピクセルは、第2サブピクセル、又は第2表示領域とも称される。図1に示すように、左サブピクセルと右サブピクセルとは重ならず、表示パネル5の表示面において水平方向に交互に並ぶ。
図6は、1つの透光領域62aを通過した画像光によって、適視距離dに位置する利用者の眼から視認されるサブピクセルを示す図である。以下、サブピクセル群Pgには水平方向に連続して配置された12個のサブピクセルP1〜P12が含まれるものとして説明する。図6には、バリア6から適視距離dだけ離れて位置する利用者の右眼又は左眼が所定のサブピクセルを視認することができる視認領域70が示される。1つの視認領域70では水平方向に連続する6個のサブピクセルが視認される。図6では、利用者の左眼及び右眼が透光領域62aを介して視認できる範囲は、破線によって表されている。例えば、利用者の左眼が視認領域70Aに含まれる位置L1にあるとき、利用者の左眼は、透光領域62aを介して、サブピクセルP1〜P6を視認する。利用者の左眼が位置L1の位置から水平方向に移動して、視認領域70Aから視認領域70Bに移ると、利用者の左眼によって視認されるサブピクセルも変化する。利用者の左眼が視認領域70Bに含まれる位置L2にあるとき、利用者の左眼は、透光領域62aを介して、サブピクセルP2〜P7を視認する。隣り合う視認領域70において利用者の眼から視認されるサブピクセルには、互いに1サブピクセル分の差異が生じる。
上述のとおり、3次元表示システム100では、サブピクセル群Pgの水平方向に並ぶ2×n個のサブピクセルのうち、異なるn個ずつのサブピクセルが適視距離dにある利用者の左眼及び右眼で視認されるように、バリアピッチBp、及びギャップgが規定される。即ち、3次元表示システム100は、適視距離dに位置する利用者の左眼及び右眼で視認されるサブピクセルの領域に、nサブピクセル分だけ差異が生じるように構成される。したがって、図6において、左眼が、透光領域62aを介してサブピクセルP1〜P6を視認する視認領域70Aに含まれる位置L1にある場合、右眼は、サブピクセルP7〜P12を視認する視認領域70Cに含まれる位置R1にある。このとき、コントローラ7は、サブピクセルP1〜P6を左サブピクセルとし、利用者の左眼で視認される左眼画像を表示させる。コントローラ7は、サブピクセルP7〜P12を右サブピクセルとし、利用者の右眼で視認される右眼画像を表示させる。これによって、透光領域62aを通過した画像光が利用者の左眼及び右眼に到達すると、利用者は、クロストークが低減された状態で3次元画像を視認することができる。利用者の左眼と右眼との間の距離である眼間距離Eは、n個の視認領域70の距離に相当する。即ち、1つの視認領域70の幅はE/nである。
コントローラ7は、取得部3によって取得した利用者の眼の位置に応じて、右眼画像又は左眼画像を表示させるサブピクセルを変更してよい。例えば、利用者が適視距離dにおいて水平方向に移動し、利用者の左眼が位置L1から位置L2に移動したとする。このとき、コントローラ7は、例えば、利用者の左眼の位置から、利用者の左眼がサブピクセルP2〜P7を視認する視認領域70Bに位置すると判定する。コントローラ7は、利用者の左眼の位置から、左眼から眼間距離Eだけ離れた右眼がサブピクセルP8〜P12及びP1を視認する視認領域70Dに位置すると判定する。コントローラ7は、サブピクセルP2〜P7を左サブピクセルとして、サブピクセルP8〜P12及びP1を右サブピクセルとする。これによって、利用者は、クロストークが低減された状態で3次元画像を視認することができる。
(観察距離が適視距離でない場合)
利用者の観察距離が適視距離dでない場合における、コントローラ7による、3次元表示システム100の各構成要素の制御について、説明する。利用者が適視距離dとは異なる観察距離d1に位置する場合、図7に示すように、1つの透光領域62aにおける左可視領域51aLの一部が右可視領域51aRの一部と重なった両眼可視領域51aLRが存在することがある。両眼可視領域51aLRが存在する場合、左可視領域51aLに含まれ左眼画像を表示させるべきと判定された左サブピクセルであり、かつ、右可視領域51aRに含まれ右眼画像を表示させるべきと判定された右サブピクセルであるサブピクセルが存在しうる。以下、左サブピクセルと判定され、且つ、右サブピクセルと判定されたサブピクセルは、第3サブピクセルとも称される。第3サブピクセルは、第3表示領域とも称される。
図7に示される場合において、両眼可視領域51aLRに含まれる第3サブピクセルに右眼画像が表示されると、左眼が視認する右眼画像が増加する。両眼可視領域51aLRに含まれる第3サブピクセルに左眼画像が表示されると、右眼が視認する左眼画像が増加する。そのため、第3サブピクセルに左画像および右眼画像のいずれを表示させても、クロストークが増加することがある。コントローラ7は、観察距離d1に位置する利用者が、3次元表画像を視認したときに発生するクロストークを低減させる制御を行う。
コントローラ7は、利用者の観察距離に基づいて、左サブピクセルであって、かつ右サブピクセルである第3サブピクセルを判定する。
(観察距離が適視距離より長い場合)
図8に示されるように、利用者の左眼及び右眼がバリア6から観察距離Y1だけ離れた、位置L8−2及び位置R8−2にあると仮定する。位置L8−2及び位置R8−2は、バリア6から適視距離dだけ離れた、位置L8−1及び位置R8−1よりも、奥行き方向に沿ってバリア6から遠ざかる方向に移動した位置である。この場合、表示パネル5から射出され、透光領域62aを通過した画像光は、光路71A及び光路71Bに沿って進行し、位置L8−2にある左眼及び位置R8−2にある右眼にそれぞれ到達する。光路71Aは、適視距離dにおいて視認領域70Bに含まれる位置L8−1’を通過している。視認領域70Bは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP2〜P7を視認できる領域に対応している。左眼が位置L8−2にある場合に光路71Aが位置L8−1’にて視認領域70Bと交差することは、左眼がサブピクセルP2〜P7を視認できることを表す。つまり、コントローラ7は、左眼が位置L8−2にある場合であっても、光路71Aが交差する視認領域70を算出することによって、左眼が視認できるサブピクセルを特定できる。位置L8−2にある左眼は、サブピクセルP2〜P7を視認できる。光路71Bは、適視距離dにおいて視認領域70Cに含まれる位置R8−1を通過している。視認領域70Cは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP7〜P12を視認できる領域に対応している。位置R8−2にある右眼は、サブピクセルP7〜P12を視認できる。位置L8−2にある左眼及び位置R8−2にある右眼は、サブピクセルP7を共に視認する。図8において、サブピクセルP7は、網掛けして表される。サブピクセルP7は、左サブピクセルと右サブピクセルとの境界のうち、1つの透光領域62から視認される左サブピクセルと右サブピクセルの中心側の境界に位置するサブピクセルである。
図8において、バリア6からの観察距離Y1と適視距離dとの比は、位置L8−2及び位置R8−2の距離と位置L8−1’及び位置R8−1の距離の比に相当する。観察距離Y1における、眼間距離Eだけ離れた利用者の左眼及び右眼が視認する画像は、適視距離dにおいて、眼間距離Eから1つの視認領域70の幅、即ちE/nだけ短くなった利用者の左眼及び右眼が視認する画像に相当すると考えてよい。利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が1サブピクセルとなる観察距離Y1は、片眼画像を構成するサブピクセルの数n、適視距離d、及び眼間距離Eを用いた次の式(3)にて、規定される。
d:(E−E/n)=Y1:E 式(3)
すなわち、利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が1サブピクセルとなる観察距離Y1は次の式(4)で表される。
Y1=(n×d)/(n−1) 式(4)
図9に示されるように、利用者の左眼及び右眼がバリア6から観察距離Y2だけ離れた、位置L9−2及び位置R9−2にあると仮定する。位置L9−2及び位置R9−2は、バリア6から適視距離dだけ離れた、位置L9−1及び位置R9−1よりも、奥行き方向に沿ってバリア6から遠ざかる方向に移動した位置である。観察距離Y2は、上述した観察距離Y1より大きい距離である。図9において、位置L9−2にある利用者の左眼は、表示パネル5から射出され、光路71Aに沿って進行した画像光を視認する。光路71Aは、適視距離dにおいて視認領域70Dに含まれる位置L9−1’を通過している。視認領域70Dは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP3〜P8を視認できる領域に対応している。位置L9−2にある左眼は、サブピクセルP3〜P8を視認できる。位置R9−2利用者の右眼は、表示パネル5から射出され、光路71Bに沿って進行した画像光を視認する。光路71Bは、適視距離dにおいて視認領域70Cに含まれる位置R9−1を通過している。視認領域70Cは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP7〜P12を視認できる領域に対応している。位置R9−2にある右眼は、サブピクセルP7〜P12を視認できる。位置L9−2にある左眼及び位置R9−2にある右眼は、サブピクセルP7及びP8を共に視認する。
観察距離Y2における、位置L9−2にある左眼及び位置R9−2にある右眼が視認する画像は、適視距離dにおいて、眼間距離Eから(E/n)×2だけ短くなった、位置L9−1’にある左眼及び位置R9−1にある右眼が視認する画像に相当すると考えてよい。利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が2サブピクセルとなる観察距離Y2は、次の式(5)にて、規定される。
Y2=(n×d)/(n−2) 式(5)
上述のとおり、コントローラ7は、観察距離Yが適視距離dより長い場合、利用者の観察距離Y、片眼画像を構成するサブピクセルの数n、及び適視距離dを用いた次の式(6)にて算出されるXを、第3サブピクセルの数と判定する。
Y=(n×d)/(n−X) 式(6)
コントローラ7は、観察距離Yが適視距離dより長い場合、第3サブピクセルが、左サブピクセルと右サブピクセルとの境界のうち、1つの透光領域62から視認される左サブピクセルと右サブピクセルの中心側の境界で発生すると判定してよい。
(観察距離が適視距離より短い場合)
図10に示されるように、利用者の左眼及び右眼がバリア6から観察距離Y3だけ離れた、位置L10−2及び位置R10−2にあると仮定する。位置L10−2及び位置R10−2は、バリア6から適視距離dだけ離れた、位置L10−1及び位置R10−1よりも、奥行き方向に沿ってバリア6に近づいた位置である。この場合、表示パネル5から射出された画像光は、光路71A及び光路71Bに沿って進行し、1つの透光領域62aを通過して位置L10−2にある左眼及び位置R10−2にある右眼にそれぞれ到達する。光路71Aは、適視距離dにおいて視認領域70Eに含まれる位置L10−1’を通過している。視認領域70Eは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP12及びP1〜P5を視認できる領域に対応している。左眼が位置L10−2にある場合に光路71Aが位置L10−1’にて視認領域70Eと交差することは、左眼がサブピクセルP12及びP1〜P5を視認できることを表す。つまり、コントローラ7は、左眼が位置L10−2にある場合であっても、光路71Aが交差する視認領域70を算出することによって、左眼が視認できるサブピクセルを特定できる。位置L10−2にある左眼は、サブピクセルP12及びP1〜P5を視認できる。光路71Eは、適視距離dにおいて視認領域70Cに含まれる位置R10−1を通過している。視認領域70Cは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP7〜P12を視認できる領域に対応している。位置R10−2にある右眼は、サブピクセルP7〜P12を視認できる。位置L10−2にある左眼及び位置R10−2にある右眼は、サブピクセルP12を共に視認する。図10において、サブピクセルP7は、網掛けして表される。サブピクセルP12は、左サブピクセルと右サブピクセルとの境界のうち、1つの透光領域62から視認される左サブピクセルと右サブピクセルの外側の境界に位置するサブピクセルである。
図10において、バリア6からの観察距離Y3と適視距離dとの比は、位置L10−2及び位置R10−2の距離と位置L10−1’及び位置R10−1の距離の比に相当する。観察距離Y3における、眼間距離Eだけ離れた利用者の左眼及び右眼が視認する画像は、適視距離dにおいて、眼間距離Eから1つの視認領域70の幅、即ちE/nだけ長くなった利用者の左眼及び右眼が視認する画像に相当すると考えてよい。利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が1サブピクセルとなる観察距離Y3は、片眼画像を構成するサブピクセルの数n、適視距離d、及び眼間距離Eを用いた次の式(7)にて、規定される。
d:(E+E/n)=Y3:E 式(7)
すなわち、利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が1サブピクセルとなる観察距離Y3は次の式(8)で表される。
Y3=(n×d)/(n+1) 式(8)
図11に示されるように、利用者の左眼及び右眼がバリア6から観察距離Y4だけ離れた、位置L11−2及び位置R11−2にあると仮定する。位置L11−2及び位置R11−2は、バリア6から適視距離dだけ離れた、位置L11−1及び位置R11−1よりも、奥行き方向に沿ってバリア6に近づいた位置である。観察距離Y4は、上述した観察距離Y3より短い距離である。図11において、位置L11−2にある利用者の左眼は、表示パネル5から射出され、光路71Aに沿って進行した画像光を視認する。光路71Aは、適視距離dにおいて視認領域70Fに含まれる位置L11−1’を通過している。視認領域70Fは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP11〜P12及びP1〜P4を視認できる領域に対応している。位置L11−2にある左眼は、サブピクセルP11〜P12及びP1〜P4を視認できる。位置R11−2にある利用者の右眼は、表示パネル5から射出され、光路71Bに沿って進行した画像光を視認する。光路71Bは、適視距離dにおいて視認領域70Cに含まれる位置R11−1を通過している。視認領域70Cは、バリア6から適視距離dだけ離れた平面内において、サブピクセルP7〜P12を視認できる領域に対応している。位置R11−2にある右眼は、サブピクセルP7〜P12を視認できる。位置L11−2にある左眼及び位置R11−2にある右眼は、サブピクセルP11及びP12を共に視認する。
観察距離Y4における、位置L11−2にある左眼及び位置R11−2にある右眼は、適視距離dにおいて、眼間距離Eから(E/n)×2だけ長くなった、位置L11−1’にある左眼と位置R11−1にある右眼との距離に相当すると考えてよい。利用者の左眼及び右眼が共に視認しうる画像が2サブピクセルとなる観察距離Y4は、次の式(9)にて、規定される。
Y4=(n×d)/(n+2) 式(9)
上述のとおり、コントローラ7は、観察距離Yが適視距離dより短い場合、利用者の観察距離Y、片眼画像を構成するサブピクセルの数n、及び適視距離dを用いた次の式(10)にて算出されるXを、第3サブピクセルの数と判定する。
Y=(n×d)/(n+X) 式(10)
コントローラ7は、観察距離Yが適視距離dより短い場合、第3サブピクセルが、左サブピクセルと右サブピクセルとの境界のうち、1つの透光領域62から視認される左サブピクセルと右サブピクセルの外側の境界で発生すると判定してよい。
コントローラ7は、利用者の左眼で視認される左サブピクセルの数と利用者の右眼で視認される右サブピクセルの数とが等しくなるように、第3サブピクセルの数を偶数となるように補正してよい。図12には、観察距離Yと、補正後の第3サブピクセルの数との一覧を示す。コントローラ7は、例えば、図12の補正1で示すように、式(6)又は式(10)により算出されたXを切り上げして整数にした数以上の、最も小さい偶数を第3サブピクセルの数としてよい。コントローラ7は、例えば、図12の補正2で示すように、式(6)又は式(10)により算出されたXを超えない最大の偶数又は0を第3サブピクセルの数としてよい。コントローラ7は、例えば、図12の補正3で示すように、式(6)又は式(10)により算出されたXを切り捨てして整数にした数以上の、最も小さい偶数又は0を第3サブピクセルの数としてよい。
コントローラ7は、利用者の観察距離Yに基づいて、左サブピクセルでなく、かつ右サブピクセルでない第4サブピクセルを判定する。例えば、コントローラ7は、第3サブピクセルの判定において上述したように、左サブピクセルおよび右サブピクセルをそれぞれ判定してよい。コントローラ7は、左サブピクセルでも右サブピクセルでもないサブピクセルを第4サブピクセルと判定してよい。
コントローラ7は、アクティブエリア51に混合画像を表示させる。具体的には、コントローラ7は、左サブピクセルであって右サブピクセルではないサブピクセルに左眼画像を表示させる。コントローラ7は、右サブピクセルあって左サブピクセルではないサブピクセルに右眼画像を表示させる。コントローラ7は、左サブピクセルであって、かつ右サブピクセルである第3サブピクセルがある場合、第3サブピクセルに第3画像を表示させてよい。
コントローラ7は、第3サブピクセルに表示する第3画像の輝度値を所定値以下とする。例えば、コントローラ7は、第3画像として、黒画像を表示してよい。黒画像は、例えば、黒色のような、所定輝度を有する画像である。所定輝度は、サブピクセルの表示可能な階調レベルのうち、最も低い階調の輝度又はこれに準じる階調の輝度に対応する値とすることができる。
コントローラ7は、第3サブピクセルに、第3画像として、左眼画像及び右眼画像の輝度値の平均値となる輝度値を有する平均画像を表示してよい。
コントローラ7は、第3サブピクセルに、第3画像として、利用者の特性に基づいて、左眼画像及び右眼画像のいずれかの画像を表示してよい。利用者の特性は、例えば、利用者の利き目に関する特性である。具体的には、コントローラ7は、予め設定された、或いは外部から入力された利用者の利き目を示す情報に基づいて、利き目に対応する、左眼画像又は右眼画像を表示してよい。コントローラ7は、利用者の利き目が左眼である場合、第3画像として左眼画像を表示し、利用者の利き目が右眼である場合、第3画像として右眼画像を表示してよい。
コントローラ7は、第4サブピクセルに表示する第4画像の輝度値を所定値以下とする。例えば、コントローラ7は、第4画像として、黒画像を表示してよい。黒画像は、例えば、黒色のような、所定輝度を有する画像である。所定輝度は、サブピクセルの表示可能な階調レベルのうち、最も低い階調の輝度又はこれに準じる階調の輝度に対応する値とすることができる。
(3次元表示システムの処理例)
図13を参照して、本開示の一実施形態に係る3次元表示システム100の処理の流れを説明する。
ステップS101:コントローラ7は、検出装置1から利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置を取得する。
ステップS102:コントローラ7は、取得した利用者の眼の位置の情報から、利用者の眼の位置とバリア6との観察距離を算出する。
ステップS103:コントローラ7は、利用者の眼の位置に基づいて、左可視領域51aLを判定し、左可視領域51aLに基づいて左サブピクセル(第1サブピクセル)を判定する。
ステップS104:コントローラ7は、利用者の眼の位置に基づいて、右可視領域51aRを判定し、右可視領域51aRに基づいて右サブピクセル(第2サブピクセル)を判定する。
ステップS105:コントローラ7は、利用者の眼の位置に基づいて、右サブピクセルであって、左サブピクセルでもある第3サブピクセルを判定する。コントローラ7は、第3サブピクセルの数を0又は偶数としてよい。
ステップS106:コントローラ7は、利用者の眼の位置に基づいて、右サブピクセルでもなく、左サブピクセルでもない第4サブピクセルを判定する。
ステップS107:コントローラ7は、左サブピクセルであって右サブピクセルではないサブピクセルに左眼画像(第1画像)を表示する。
ステップS108:コントローラ7は、右サブピクセルであって左サブピクセルではないサブピクセルに右眼画像(第2画像)を表示する。
ステップS109:コントローラ7は、第3サブピクセルに第3画像を表示する。
ステップS110:コントローラ7は、第4サブピクセルに黒画像を表示する。
以上説明したように、本実施形態では、3次元表示装置2は、表示パネル5と、バリア6等の光学素子と、取得部3と、コントローラ7と、を備える。表示パネル5は、第1画像と第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリア51を含む。アクティブエリア51は複数のサブピクセルを含む。バリア6等の光学素子は、アクティブエリア51から射出される画像光の光線方向を規定する。取得部3は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する。コントローラ7は、アクティブエリア51に混合画像を表示させる。コントローラ7は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、第1眼の位置に伝播する画像光を射出するアクティブエリア51内の第1可視領域を判定し、第2眼の位置に伝播する画像光を射出するアクティブエリア51内の第2可視領域を判定する。コントローラ7は、サブピクセルの中から第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定する。コントローラ7は、サブピクセルの中から第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定する。コントローラ7は、第1サブピクセルであって、かつ第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる。かかる構成によれば、3次元表示システム100は、利用者の観察距離に応じて、表示パネル5に表示させる画像を調整する。これによって、3次元表示装置2は、利用者の観察距離が適視距離でない場合に、利用者の左眼及び右眼が視認する画像を、クロストークが低減されるように制御しうる。したがって、3次元表示装置2は、利用者との距離の変化によらず、利用者に3次元画像を適切に視認させることができる。
本実施形態では、コントローラ7は、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方とバリア6等の光学素子との距離を更に判定することができる。かかる構成によれば、コントローラ7は、利用者の観察距離を判定し、利用者の観察距離が適視距離でない場合に、利用者の左眼及び右眼が視認する画像を、クロストークが低減されるように制御しうる。
本実施形態では、コントローラ7は、第3画像の輝度値を所定値以下とすることができる。例えば、第3画像は、輝度値を所定値以下である黒画像とされうる。これによって、利用者の左眼及び右眼が、互いに異なる眼に対応する左眼画像又は右眼画像を視認することを回避することができる。したがって、クロストークが低減されうる。
本実施形態では、コントローラ7は、第3画像の輝度値を、第1画像及び第2画像の輝度値の平均値とすることができる。これによって、利用者の左眼は、右眼画像よりは左眼画像の輝度に近い輝度を有する画像を視認する。利用者の右眼は、左眼画像よりは右眼画像の輝度に近い輝度を有する画像を視認する。したがって、左眼が右眼画像を視認する場合、或いは、右眼が左眼画像を視認する場合に比べて違和感の少ない画像が視認されうる。
本実施形態では、コントローラ7は、第1サブピクセルでなく、かつ第2サブピクセルでない第4サブピクセルに所定値以下の輝度値を有する画像を表示する。このため、第4サブピクセルから画像光が射出されない。したがって、第4サブピクセルから射出された画像光がバリア6を構成する部材などに二次反射されることによって発生した迷光が利用者の眼に到達するのを防ぐことができる。したがって、利用者の左眼及び右眼は、迷光によって干渉されることなく、それぞれ左眼画像及び右眼画像を明確に視認することができる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形及び変更が可能である。例えば、実施形態及び実施例に記載の複数の構成ブロックを1つに組合せたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
上述の実施形態では、光学素子がバリア6であるとしたが、これに限られない。例えば、図14に示すように、3次元表示装置2が備える光学素子は、レンチキュラレンズ91としてよい。レンチキュラレンズ91は、垂直方向に延びる複数のシリンドリカルレンズ92を水平方向に配列して構成される。レンチキュラレンズ91は、バリア6と同様に、左可視領域51aLのサブピクセルから射出した画像光を、利用者の左眼の位置に到達させるように伝播させる。レンチキュラレンズ91は、右可視領域51aRのサブピクセルから射出した画像光を、利用者の右眼の位置に到達させるように伝播させる。
上述の実施形態では、3次元表示システム100において、3次元表示装置2と検出装置1とが別体であるものとして説明したが、これに限られない。例えば、3次元表示装置2は、検出装置1が提供する機能を備えてよい。かかる場合、3次元表示装置2は、利用者の左眼及び右眼の少なくとも一方の位置を検出する。
図15に示すように、3次元表示システム100は、ヘッドアップディスプレイシステム400に搭載されうる。ヘッドアップディスプレイシステム400は、HUD(Head Up Display)400とも称される。HUD400は、3次元表示システム100と、光学部材410と、被投影面430を有する被投影部材420とを備える。HUD400は、3次元表示システム100から射出される画像光を、光学部材410を介して被投影部材420に到達させる。HUD400は、被投影部材420で反射させた画像光を、利用者の左眼及び右眼に到達させる。つまり、HUD400は、破線で示される光路440に沿って、3次元表示システム100から利用者の左眼及び右眼まで画像光を進行させる。利用者は、光路440に沿って到達した画像光を、虚像450として視認しうる。
図16に示すように、3次元表示システム100を含むHUD400は、移動体10に搭載されてよい。HUD400は、構成の一部を、当該移動体10が備える他の装置、部品と兼用してよい。例えば、移動体10は、ウインドシールドを被投影部材420として兼用してよい。構成の一部を当該移動体10が備える他の装置、部品と兼用する場合、他の構成をHUDモジュール又は3次元表示コンポーネントと呼ばれうる。HUD400、3次元表示システム100は、移動体10に搭載されてよい。本開示における「移動体」には、車両、船舶、航空機を含む。本開示における「車両」には、自動車及び産業車両を含むが、これに限られず、鉄道車両及び生活車両、滑走路を走行する固定翼機を含めてよい。自動車は、乗用車、トラック、バス、二輪車、及びトロリーバスなどを含むがこれに限られず、道路上を走行する他の車両を含んでよい。産業車両は、農業及び建設向けの産業車両を含む。産業車両には、フォークリフト、及びゴルフカートを含むがこれに限られない。農業向けの産業車両には、トラクター、耕耘機、移植機、バインダー、コンバイン、及び芝刈り機を含むが、これに限られない。建設向けの産業車両には、ブルドーザー、スクレーバー、ショベルカー、クレーン車、ダンプカー、及びロードローラを含むが、これに限られない。車両は、人力で走行するものを含む。なお、車両の分類は、上述に限られない。例えば、自動車には、道路を走行可能な産業車両を含んでよく、複数の分類に同じ車両が含まれてよい。本開示における船舶には、マリンジェット、ボート、タンカーを含む。本開示における航空機には、固定翼機、回転翼機を含む。
1 検出装置
2 3次元表示装置
3 取得部
4 照射器
5 表示パネル
6 バリア
7 コントローラ
10 移動体
51 アクティブエリア
51aL 左可視領域
51aR 右可視領域
51bL 左不可視領域
51bR 右不可視領域
51aLR 両眼可視領域
61 遮光面
62 透光領域
70 視認領域
71A 光路
71B 光路
91 レンチキュラレンズ
92 シリンドリカルレンズ
100 3次元表示システム
400 ヘッドアップディスプレイシステム
410 光学部材
420 被投影部材
430 被投影面
440 光路
450 虚像

Claims (7)

  1. 第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む表示パネルと、
    前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する光学素子と、
    利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する取得部と、
    前記アクティブエリアに混合画像を表示させるコントローラと、を備え、
    前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含み、
    前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、
    前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、
    前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定し、
    前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる、3次元表示装置。
  2. 前記コントローラは、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方と前記光学素子との距離を更に判定する、請求項1に記載の3次元表示装置。
  3. 前記コントローラは、前記第3画像の輝度値を所定値以下とする、請求項1又は2に記載の3次元表示装置。
  4. 前記コントローラは、前記第3画像の輝度値を、前記第1画像及び前記第2画像の輝度値の平均値とする、請求項1又は2に記載の3次元表示装置。
  5. 前記コントローラは、前記第1サブピクセルでなく、かつ前記第2サブピクセルでない第4サブピクセルに所定値以下の輝度値を有する画像を表示する、請求項1から4のいずれか一項に記載の3次元表示装置。
  6. 第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む表示パネルと、
    前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する光学素子と、
    利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する取得部と、
    前記アクティブエリアから射出される画像光を、前記利用者に虚像として視認させる光学部材と、
    前記アクティブエリアに混合画像を表示させるコントローラと、
    を備え、
    前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含み、
    前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、
    前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、
    前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定し、
    前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる、ヘッドアップディスプレイシステム。
  7. 第1画像と前記第1画像に対して視差を有する第2画像とを含む混合画像を表示するアクティブエリアを含む表示パネルと、
    前記アクティブエリアから射出される画像光の光線方向を規定する光学素子と、
    利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置を取得する取得部と、
    前記アクティブエリアから射出される画像光を、前記利用者に虚像として視認させる光学部材と、
    前記アクティブエリアに混合画像を表示させるコントローラと、
    を含み、
    前記アクティブエリアは複数のサブピクセルを含み、
    前記コントローラは、前記利用者の第1眼及び第2眼の少なくとも一方の位置に基づいて、
    前記第1眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第1可視領域を判定し、
    前記第2眼の位置に伝播する画像光を射出する前記アクティブエリア内の第2可視領域を判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第1可視領域に所定割合以上が含まれる第1サブピクセルを判定し、
    前記サブピクセルの中から前記第2可視領域に所定割合以上が含まれる第2サブピクセルを判定し、
    前記第1サブピクセルであって、かつ前記第2サブピクセルである第3サブピクセルに第3画像を表示させる、ヘッドアップディスプレイシステムを備える、移動体。
JP2018240070A 2018-12-21 2018-12-21 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体 Pending JP2020101694A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018240070A JP2020101694A (ja) 2018-12-21 2018-12-21 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体
PCT/JP2019/049676 WO2020130048A1 (ja) 2018-12-21 2019-12-18 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018240070A JP2020101694A (ja) 2018-12-21 2018-12-21 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020101694A true JP2020101694A (ja) 2020-07-02

Family

ID=71101842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018240070A Pending JP2020101694A (ja) 2018-12-21 2018-12-21 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020101694A (ja)
WO (1) WO2020130048A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7475231B2 (ja) * 2020-07-20 2024-04-26 京セラ株式会社 3次元表示装置
WO2024111475A1 (ja) * 2022-11-25 2024-05-30 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012176445A1 (ja) * 2011-06-20 2012-12-27 パナソニック株式会社 映像表示装置
EP3125018B1 (en) * 2014-03-27 2020-04-29 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Virtual-image display apparatus, heads-up-display system, and vehicle
ES2771855T3 (es) * 2015-03-20 2020-07-07 Nintendo Co Ltd Método y aparato para calibrar un dispositivo de visualización autoestereoscópico

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020130048A1 (ja) 2020-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6924637B2 (ja) 3次元表示装置、3次元表示システム、移動体、および3次元表示方法
JP7129789B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ、ヘッドアップディスプレイシステム、および移動体
JP7483604B2 (ja) 3次元表示システム、光学素子、設置方法、制御方法、および移動体
US20200053352A1 (en) Three-dimensional display apparatus, three-dimensional display system, head-up display system, and mobile body
US11616940B2 (en) Three-dimensional display device, three-dimensional display system, head-up display, and mobile object
WO2020130048A1 (ja) 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体
WO2020130049A1 (ja) 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体
JP7145214B2 (ja) 3次元表示装置、制御コントローラ、3次元表示方法、3次元表示システム、および移動体
JP7188888B2 (ja) 画像表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、および移動体
WO2019225400A1 (ja) 画像表示装置、画像表示システム、ヘッドアップディスプレイおよび移動体
JP2021056480A (ja) 3次元表示装置、コントローラ、3次元表示方法、3次元表示システム、及び、移動体
WO2022019154A1 (ja) 3次元表示装置
WO2022163728A1 (ja) 3次元表示装置
JP7336782B2 (ja) 3次元表示装置、3次元表示システム、ヘッドアップディスプレイ、及び移動体
WO2023228887A1 (ja) 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイシステム、及び移動体
WO2022149599A1 (ja) 3次元表示装置
JP7475191B2 (ja) 眼間距離測定方法および較正方法
WO2022065355A1 (ja) 3次元表示装置、3次元表示方法、3次元表示システム、および移動体
WO2021066111A1 (ja) 3次元表示装置、3次元表示システム及び移動体
JP2022022078A (ja) 3次元表示装置、ヘッドアップディスプレイおよび移動体

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20190724

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200811

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210202