JP2020097085A - ロボット装置の検査方法、プログラム、記録媒体、ロボットシステム、物品の製造方法 - Google Patents

ロボット装置の検査方法、プログラム、記録媒体、ロボットシステム、物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】共振現象を利用してロボット装置の関節の検査を、従来よりも安全に実施する事ができ、装置復旧までの時間を短縮する。【解決手段】本発明におけるロボットの検査方法は、関節を駆動する駆動源を備え、通常の動作のために予め決められた軌道データに基づき位置姿勢が制御されるロボット装置の検査方法であって、検査対象の関節が共振する駆動速度であって、かつ、検査対象の関節が前記軌道データに基づく経路を通過するような検査用動作データを生成する生成工程と、前記検査用動作データに基づき前記関節の共振振幅を取得する共振振幅取得工程と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、関節を駆動する駆動源を備え、軌道データに基づき位置姿勢が制御されるロボット装置の検査方法ロボット装置の制御プログラム、およびロボットシステムに関する。
近年、工業生産の分野で、人間の手のように複雑で高速な物品の製造作業を実現できる多関節のロボット装置(以下ロボット装置という)を利用した生産(製造)装置が普及しつつある。この種の複雑な動作が可能なロボット装置では、ロボットアームの動作の自由度が高くなる分、作業中に、ロボットアームと周囲環境のワークや工具等の他の物体と接触、干渉する可能性がある。例えば、ロボットアームが周囲の物体等と接触するなどしてアームの関節に配置された変速(減速)機に衝撃が加わると、減速機に歯飛び等の故障を引き起こすおそれがある。
この種のロボットアームの関節を駆動するアクチュエータは、例えばサーボモータおよび変速機から構成されている。この種の変速機は、一般にサーボモータのような回転駆動源の回転数領域と、アームのリンクを回転させるための回転数領域の関係から減速機として構成されることが多い。このため、以下では、この種のロボット装置で用いられる変速機を代表するものとして減速機を例示することがある。
この変速機は、サイズや形状に比して大きな減速比を得られる波動歯車機構を用いた変速機が広く用いられる。この波動歯車機構を利用した変速(減速)機では、歯飛びなどの故障によって関節の角度伝達精度が低下し、ロボットアームの作動精度を低下させる可能性がある。
以上のような事情に鑑み、近年、ロボットアームの干渉、衝突に関して様々な技術が提案されている。
アームの干渉、衝突後の関節の変速機の状態を検出する技術として例えば、検査対象の関節以外を一時停止し、対象関節のみ所定の位置指令を与えて所定の動作をさせた際のトルク検出値を、基準値と比較して変速機の異常を判定する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−202335号公報
上記の特許文献1に記載の技術は、検査対象以外の関節を停止させているため、軌道データに基づき通常動作する場合とは異なる動きとなり、アームやハンドが通過する領域も、通常動作の場合とは異なってしまう。そのため、検査を実施しようとすると、たとえばワークやツールを退避しておく設備など、通常動作状態ではぶつからないように設置されている周辺設備に衝突する危険が生じる。この危険を回避するためには、ロボットを装置から取外し、広い作業空間に据え直して検査を行うか、周りにおいてある関連設備を一時的に退避させておくなどの必要があった。しかも、このような回避策を実施すると、ロボットや周辺設備の復帰作業に加え、位置精度の確認作業が必要になるため、装置復帰までに長い時間がかかる、という問題も生じる。
そこで、本発明の課題は、ロボットを装置上に設置したまま変速機の状態を安全・高速検出できるようにすることで、装置復帰時間を短縮する事にある。
上記課題を解決するため、本発明におけるロボットの検査方法は、関節を駆動する駆動源を備え、通常の動作のために予め決められた軌道データに基づき位置姿勢が制御されるロボット装置の検査方法であって、検査対象の関節が共振する駆動速度であって、かつ、検査対象の関節が前記軌道データに基づく経路を通過するような検査用動作データを生成する生成工程と、前記検査用動作データに基づき前記関節の共振振幅を取得する共振振幅取得工程と、を備えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、共振現象を利用してロボット装置の関節の検査を、従来よりも安全に実施することができ、装置復旧までの時間を短縮できる。
本発明の実施形態に係るロボット装置の全体構成を示した斜視図である。 図1のロボット装置の関節近傍の構成を示した断面図である。 図2のロボット装置の制御装置の構成を示したブロック図である。 図2のロボット装置の制御装置の機能構成をブロック図である。 図1のロボット装置の検査に係る制御手順を示したフローチャート図である。 (a)〜(f)はそれぞれ、図1のロボット装置の検査(または診断)において生産軌道を維持した検査動作を生成する手順を示した図である。 図1のロボット装置の検査において、振動検査結果から判定値Aを算出する演算手順を示したフローチャート図である。 (a)、(b)はそれぞれ、図1のロボット装置の検査処理(検査モード)において、判定値Aの生成する際のFFT処理の方法を示した図である。
以下、添付図面に示す実施例を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す実施例はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
本実施形態に係るロボット装置は、組み立て作業等を行う産業用のロボット装置であり、このロボット装置の変速機の劣化状態、特に故障検出および故障防止のための機能(状態を検査可能な機能)を備えている。本実施形態でいう故障とは、変速機の使用不能状態に加え、変速機を通常用途に使用することができない通常使用不能状態を含む。この通常使用不能状態とは、例えば所定の用途に要求される使用条件に対する許容範囲(通常使用可能状態)を超えた状態をいう。
上記のように、ロボット装置の関節の変速機は、一般にサーボモータのような回転駆動源の回転数領域と、アームのリンクを回転させるための回転数領域の関係から減速機として構成されることが多い。このため、以下では、この種のロボット装置で用いられる変速機を代表するものとして減速機を例示する。
本実施形態では、ロボット装置の関節部に発生する共振現象を介して、特に波動歯車機構を利用した減速機の(劣化)状態を検査する。このロボット装置の関節部の共振現象を介した関節部の変速機の劣化状態の検出は次のような原理に基づく。
上述の緩衝や衝突に起因する減速機の損傷が生じると、歯飛びや損傷により生じた小片の噛み込みなどにより、角度伝達誤差が生じる。この角度伝達誤差は、例えば減速機の1次側の入力角度と、変速比を介して減速機の2次側に得られる出力角度の誤差である。
一方で、波動歯車を利用した減速機を用いたロボットの関節には、次式(1)に示すような共振周波数f(Hz:固有振動数)が存在する。
ここでfは減速機を含む振動系の共振周波数(Hz:固有振動数)、Kは減速機のばね定数、Jは減速機が設けられた関節により駆動される負荷の負荷イナーシャ(Kgm2)である。このうち、ばね定数Kは定数項であって、減速機の型式ごとに固有である。また、Jは対象の関節軸にかかる慣性モーメントに相当し、その大きさはロボットアームの姿勢によって変化する。
また、減速機は回転駆動系であり、上記の共振周波数f(Hz:固有振動数)は次式(2)のような回転数R(rpm:1分あたりの回転数)に相当する。
従って、減速機の入力側の回転速度が式(2)を満たす回転数Rになったとき、関節に共振現象が発生する。即ち、当該の関節を駆動すると、式(2)の駆動回転数近傍で上記の共振周波数fに一致する速度ムラが発生する。
このような減速機の角度伝達誤差と共振の大きさには関係がある。たとえば、衝突のような急激な過負荷によって欠けてしまった減速機歯車の歯片を他の歯が周期的に噛みこむことによって角度伝達誤差となり、それが共振周波数に一致した場合、アームは正常な状態よりも大きく共振する。また歯車に損傷がない場合でも、減速機(全体)が楕円状に歪んでしまっていると、減速機の波動歯車機構を構成する部品の1つであるウェブジェネレータが周期的に変形し、同様に大きく共振する。
以上のように、ロボットの関節に発生する共振現象は、減速機の角度伝達誤差がエンコーダや電流センサで検出可能な関節の振動という形で発現しているものと考えることができる。従って、ロボットアームの関節(の減速機)に生じる共振の強度、例えば振幅を測定し、この共振振幅を角度伝達誤差に応じたインデックス(目安)値として予め定めた基準値と比較することにより減速機を検査(または診断)することができる。
この検査(または診断)を行うとき、装置上でロボットが動作する時、最も安全なのは通常動作時のために予め設定されている軌道上である。つまり、もともと生産等のために設定された軌道上は障害物がないため、他の周辺装置がせり出してこない限り基本的に安全と言える。そこで、通常動作のために予め決められている軌道を維持しつつ共振を発生させる検査動作を実行することで、検査を装置上で安全に実施することができる。
ところで、一般的にロボットは複数の関節が同時に動作する場合が多く、その姿勢は刻々と変化していく。そのため各関節にかかる慣性モーメントは一定ではなく、関節の共振周波数もまた刻々と変化していく。生産動作と同じ軌道を維持しつつ共振を発生させるためには、変化していく共振周波数に合わせて対象関節の駆動源の回転数を制御しつつ、他の関節は、定められた生産軌道を維持するよう調整すればよい。
図1から図3は、本発明を実施可能なロボットシステム500の構成の一例を示している。図1はロボットシステム500の全体構成を模式的に示している。図2は図1のロボットシステム500の1つの関節近傍の断面構造を示している。また、図3は図1のロボットシステム500の制御装置200の構成を示している。
図1に示すように、ロボットシステム500は、ワークWの組立てを行うロボット装置100、このロボット装置100を制御する制御装置200、および制御装置200に接続されたティーチングペンダント300を備えている。
ロボット装置100は、6軸多関節のロボットアーム101と、ロボットアーム101の先端に接続されたハンド(エンドエフェクタ)102と、ハンド102に作用する力等を検出可能な力センサ(不図示)とを備えている。
ロボットアーム101は、作業台に固定されるベース部103(基台)と、変位や力を伝達する複数のリンク121〜126と、各リンク121〜126を旋回又は回転可能に連結する複数の関節111〜116と、を備えている。本実施形態においては、複数の関節111〜116の構成は基本的には同一である。このため、以下では、関節111〜116に共通する構成については、代表してリンク121とリンク122との間の関節112の構成を説明することとし、他の関節111、113〜116の具体的な説明は省略するものとする。なお、関節112と同じ構成の関節は、ロボットアーム101の複数の関節111〜116のうちの少なくとも1カ所に備えていれば本実施例は実施可能である。
関節112は、図2に示すように、回転駆動源としてのサーボモータ(モータ)1と、サーボモータ1の出力を減速(変速)する減速機11を備えている(変速機)。この関節112の減速機11の出力側の回転角度(出力側回転角度)は出力側エンコーダ16(ロータリエンコーダ)によって検出される。この出力側エンコーダ16、および後述の入力側エンコーダ10は一般的なロータリエンコーダと同様の構成を有し、光学式あるいは磁気式方式のロータリエンコーダデバイスにより構成される。
サーボモータ1は、例えばブラシレスDCモータやACサーボモータなどの電磁モータにより構成することができる。サーボモータ1は、回転軸2とロータマグネット3とで構成された回転部4と、モータハウジング5と、回転軸2を回転自在に支持する軸受6、7と、回転部4を回転させるステータコイル8と、を備えている。軸受6、7はモータハウジング5に設けられ、ステータコイル8はモータハウジング5に取り付けられている。また、サーボモータ1はモータカバー9で囲われている。なお、サーボモータ1には、必要に応じて電源OFF時にロボットアーム101の姿勢を保持するためのブレーキユニットを設けてもよい。
減速機11は、入力部であるウェブジェネレータ12と、出力部であるサーキュラスプライン13と、ウェブジェネレータ12とサーキュラスプライン13との間に配置されたフレックススプライン14と、を備えている。ウェブジェネレータ12は、サーボモータ1の回転軸2の他端側に接続されている。サーキュラスプライン13は、リンク122に接続されている。フレックススプライン14は、リンク121に連結されている。つまり、サーボモータ1の回転軸2とウェブジェネレータ12との結合部が、減速機11の入力側となり、フレックススプライン14とリンク121との結合部が減速機11の出力側となる。そして、サーボモータ1の回転軸2は、減速機11を介して1/Nに減速(減速比Nで減速)され、リンク121とリンク122とが相対的に回転する。このときの減速機11の出力側の回転角度が、実出力角度、即ち関節112の角度となる。
出力側エンコーダ(出力側角度センサ)16は、減速機11の出力側に設けられており、リンク121とリンク122との相対角度を検出する。具体的には、出力側エンコーダ16は、関節112の駆動(リンク121とリンク122との相対移動)に伴って出力側パルス信号を生成し、制御装置200に生成した出力側パルス信号を出力する。リンク121とリンク122との間には、クロスローラベアリング15が設けられており、リンク121とリンク122とは、クロスローラベアリング15を介して回転自在に連結されている。
また、サーボモータ1の回転軸2、すなわち減速機11の入力側には、入力側エンコーダ(入力側角度センサ)10を配置することができる。
ハンド102は、ワークWを把持可能な複数のフィンガと、複数のフィンガを駆動する不図示のアクチュエータと、を備えており、複数のフィンガを駆動することでワークを把持可能に構成されている。力センサは、ハンド102が複数のフィンガでワークWを把持する際等にハンド102に作用する力やモーメントを検出する。
図3に示すように、制御装置200は、CPU(演算部)201と、ROM202と、RAM203と、HDD(記憶部)204と、記録ディスクドライブ205と、各種のインタフェース211〜215と、を備えている。
CPU201には、ROM202、RAM203、HDD204、記録ディスクドライブ205および各種のインタフェース211〜215が、バス216を介して接続されている。ROM202には、BIOS等の基本プログラムが格納されている。RAM203はCPU201の演算処理結果を一時的に記憶する記憶領域を構成する。
HDD204は、CPU201の演算処理結果である各種のデータ等を記憶する記憶部であると共に、CPU201に、各種演算処理を実行させるための制御プログラム330(例えば、後述する検査プログラムを含む)を記録するものである。CPU201は、HDD204に記録(格納)された制御プログラム330に基づいて各種演算処理を実行する。記録ディスクドライブ205は、記録ディスク331に記録された各種データやプログラム等を読み出すことができる。
特に、コンピュータ(CPU201)が実行する後述の制御手順に相当する制御プログラム330は、例えば図3のHDD204(あるいはROM202)に格納する。これらのROM202やHDD204のような記憶手段は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成する。また、これらのROM202やHDD204のようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体(の一部)は、着脱可能なフラッシュメモリデバイスや磁気/光ディスクによって構成されていてもよい。また、コンピュータ(CPU201)が実行する後述の制御手順に相当するプログラムは、ネットワークなどを介してダウンロードされ、例えばHDD204などに導入する、あるいはそこに導入済みのソフトウェアを更新するような構成をとってもよい。
インタフェース211にはユーザによって操作されるティーチングペンダント300が接続されている。ティーチングペンダント300には、LCDパネルのような表示装置やキーボードなどから成るユーザインターフェイスが設けられている。このユーザインターフェイスを用いて、ユーザはロボット装置100の教示操作を行うことができる。これにより、例えばロボットアーム101の手先などに設定された基準点の位置姿勢(教示点)を指定したり、各関節111〜116の関節角度を指定したりすることができる。ティーチングペンダント300は、このようにして入力された各関節111〜116の目標関節角度をインタフェース211およびバス216を介してCPU201に出力する。
インタフェース212には、ロボットアーム101の各関節111〜116の出力側エンコーダ16が接続されている。出力側エンコーダ16は、前述のように関節角度に対応するパルス信号をインタフェース212およびバス216を介してCPU201に出力する。さらに、インタフェース213および214には、モニタ311、および外部記憶装置312(書き換え可能な不揮発性メモリや外付けHDDなど)をそれぞれ接続することができる。モニタ311は例えばLCDパネルなどの表示装置であって、ロボット装置100の制御状態のモニタ表示などに用いられる他、後述の検査処理に関連する情報表示や警告メッセージの表示に用いることができる。
インタフェース215にはサーボ制御装置313が接続されており、CPU201は、サーボモータ1の回転軸2の回転角度の制御量を示す駆動指令のデータを所定間隔でバス216およびインタフェース215を介してサーボ制御装置313に出力する。
サーボ制御装置313は、CPU201から入力を受けた駆動指令に基づき、ロボットアーム101の各関節111〜116のサーボモータ1への電流の出力量を演算する。サーボ制御装置313は、得られた電流値に対応する電流をサーボモータ1に供給し、これによりロボットアーム101の関節111〜116の関節角度が制御される。即ち、CPU201は、サーボ制御装置313を介して関節111〜116の角度が目標関節角度となるようにサーボモータ1による関節111〜116の駆動を制御することができる。
ここで、図4を参照して、本実施例の検査プログラム(例えば後述の図5)を実行する際に制御装置200が実行する機能につき説明する。図4の各機能ブロックは、コンピュータ(CPU201)のハードウェアおよびそのソフトウェアにより実装される。特にそのソフトウェア部分は、ROM302やHDD204などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納される。
図4の機能構成は、実出力角演算部402、回転角度から共振による角度伝達誤差を算出する共振振幅演算部404、関節状態判定部406を含む。さらに、図4の機能構成は、関節の減速機11の検査を行うための振幅の基準値記憶部405と、出力側エンコーダ16が検出する出力側回転角度を記憶・蓄積する角度情報記憶部403と、検査用動作を記憶する検査用動作記憶部407と、検査用動作を生成する検査用動作生成部408を含む。
実出力角演算部402は出力側エンコーダ16から受けた出力側パルス信号(s401)をカウントして出力側回転角度(s402)を求め、サーボ制御装置303と角度情報記憶部403へ出力する。サーボ制御装置303は、検査用動作記憶部407に記憶された検査用動作情報s407に基づき、実出力角演算部402から出力された実出力角情報(s402)を参照しつつサーボモータ1の関節角度制御を行う。
実出力角演算部402、共振振幅演算部404、関節状態判定部406、検査用動作生成部408は、本実施例を実行するためのプログラムに従って動作するCPUによって実現している。ただし、これに限るものではなく、個別のハードウェアによって実現してもよい。
検査用動作情報s407は、関節の検査時の検査用動作を定義し、通常の動作のために予め決められた軌道データに基づき、検査用動作生成部408にて生成され、検査用動作記憶部407に記憶される。式(1)、(2)によって示した特性が関節(111〜116)ごとに異なるため、検査用動作情報s407は、検査する関節(111〜116)ごとに異なった内容となる。特に、検査用動作情報s407は、検査対象の関節が共振する駆動速度であって、かつ、検査対象の関節が前記軌道データに基づく経路を通過するような検査用動作データを生成する。また、ロボットアームの姿勢に従い変化する検査対象関節の固有振動数に対応し、減速機入力側の回転速度が固有振動数の一定数倍となる回転速度を維持し、かつ、基準となった軌道データに基づき通常動作の軌道と同じ軌道を維持するよう調整される。このような検査動作とすることで、装置上で安全に検査を実施することができる。
角度情報記憶部403は、実出力角演算部402から出力された角度情報(s402)を蓄積する。基準値記憶部405は判定に必要な基準値s405を記憶し、関節状態判定部406へ出力する。共振振幅演算部404は、角度情報記憶部403から蓄積された角度情報s403を読み出し、検査に必要な判定値A(s404)を算出し、関節状態判定部406へ出力する。関節状態判定部406は、基準値記憶部405から出力された基準値s405と、共振振幅演算部404から算出された判定値A(s404)を比較し、ロボットの関節状態について判定を行う。
角度情報記憶部403、基準値記憶部405、検査用動作記憶部407は、いずれもHDD204に記憶されるものとするが、RAMなど、他の記憶装置であってもよい。
次に、図5を参照して上記構成において行われる関節(111〜116)の検査処理につき説明する。図5は、上記構成において制御装置200、特にCPU201の制御によって実行される本実施例の関節(111〜116)の検査処理(検査モード)の流れを示している。
本実施例では、上述のように生産動作に準じた姿勢における対象関節の固有振動数に相当する共振周波数を中心とした周波数で生じる共振現象を利用して当該関節の状態を検査する。
図5の検査処理(検査モード)は、ロボットの定期検査時や、および意図しない干渉や衝突などの事象が発生した後に行う。図5の検査処理(検査モード)を実行する契機としては、例えばティーチングペンダント300などのユーザインターフェイスを用いて操作者が検査モードを選択する操作が考えられる。
図5の検査処理(検査モード)は、関節(111〜116)のうち1軸ずつ実施する。操作者(ユーザ)によって検査処理(検査モード)が選択されると、図5のステップS501では検査を行う軸を決定する。図5の検査処理(検査モード)は、特定の軸(関節)から全軸(全関節)について実行するよう構成されているが、1軸のみについて実行したり、操作者(ユーザ)が指定した単数ないし複数の軸のみについて実行したりする制御を行ってもよい。通常は、全軸(全関節)について検査を実施するのが望ましい。検査する関節の順序はベース部103に近い軸から順でもよく、またユーザが任意の順番を指定してもよい。
次に、ステップS502では検査対象の軸の基準値s405と検査用動作情報s407を、基準値記憶部405と検査用動作記憶部407から読み込む。基準値記憶部405と検査用動作記憶部407は、例えばHDD204などにデータファイルなどの形式で配置しておくことができる。これらの基準値s405と検査用動作情報s407は、検査する関節(111〜116)ごとに異なる。例えば、式(1)、(2)によって示した特性が関節(111〜116)ごとに異なるためである。従って、基準値s405と検査用動作情報s407は、基準値記憶部405と検査用動作記憶部407に軸(慣性)別に用意され、検査を実行する段階で当該の関節に対応する情報を個別にRAM203などの作業領域に読み込む。もしくは、検査モードが選択された段階ですべての軸の基準値と検査用動作を一度にRAM203などの作業領域に読み込んでもよい。
ステップS503では、当該関節の検査用動作を行う。即ち、ステップS502で読み込まれた検査用動作情報s407に従いサーボ制御装置303が検査対象の軸を駆動する。この時、一定周期ごとに出力側エンコーダ16から取得されるパルス値(s401)を実出力角演算部402によってカウントし、実出力角情報に変換した値(s402)を角度情報記憶部403に記憶・蓄積していく。
ステップS503の検査用動作の処理は、図5の右列にステップS5031〜5037として詳細に示してある。ここで、ステップS503を構成するステップS5031〜5037につき詳細に説明する。
ステップS5031で検査用動作が開始されると、ステップS5032において、まず、ステップS502で読み込まれた検査用動作情報s407に基づきサーボ制御装置303がロボットアーム101を開始姿勢へ移動させる。
次に、ステップS5033において、実出力角情報(s402)を記憶・蓄積させるべく角度情報記憶部403を有効にし、実出力角演算部402から出力される実出力角情報(s402)を記憶する記憶バッファを有効化する。
続いて、ステップS5034で、ステップS502で読み込まれた検査用動作情報s407に応じた特定の動作パターンでサーボ制御装置303が対象関節を駆動する。この間、ステップS5035にて出力側エンコーダから得られたパルス値(s401)は逐次実出力角演算部401にて実出力角情報(s402)へ変換され、角度情報記憶部403へ記憶・蓄積していく(ステップS5036)。
検査用動作が終了すると、ステップS5037において角度情報記憶部403の記憶バッファをクローズし、軸出力角情報(s402)を保存する。なお、出力側エンコーダ16からパルス値(s401)を読み出す間隔はサーボ制御装置303の制御周期と一致した取得周期とすることが望ましい。
ステップS504では、ステップS503で角度情報記憶部403に蓄積された実出力角情報(s402)を処理し、共振による角度の振動幅を判定値s404(A)として算出する。
ステップS505〜S506は、減速機11の状態を検査する検査工程に相当する。まず、ステップS505では、ステップS504にて算出された判定値A(s404)を、ステップS502で読み込んだ基準値Alim(s405)と比較する。ここで、判定値A(s404)が基準値Alim(s405)を超えていれば検査軸の減速機11が損傷していると判定する。この判定結果に応じて、ステップS506で「減速機損傷なし」またはステップS507で「減速機損傷あり」(警告メッセージ)の出力を行う。これらの検査メッセージの出力は、例えばモニタ311や、ティーチングペンダント300のディスプレイを用いて行う他、音声出力手段(不図示)を用いて音声出力などによって行うことにしてもよい。
ステップS505が終了すると、ステップS508で検査未実施の関節(軸)が残っているか確認する。検査未実施の関節(軸)が残っている場合はS501に戻り、上記と同様の処理を繰り返し、検査対象となっている全ての関節(軸)で検査を行う。
以上のように、図5のような検査処理(検査モード)を関節ごとに実施することができる。図5のような検査処理(検査モード)では、特定の検査対象の関節ごとに共振振幅取得工程を実施する。その際、用いられる検査用動作情報s407は、対象の関節の固有振動数に対応し、減速機入力側の回転速度が固有振動数の一定数倍となる回転速度を維持し、かつ、基準となった生産軌道と同じ軌道を維持するよう調整された検査用動作を定義する。当該の関節の固有振動数は、式(1)によって予め計算することができ、また、式(2)によってその時の減速機入力軸の回転速度を予め決定することができる。
従って、図5のような検査処理(検査モード)を関節ごとに実施することにより、当該関節の共振振幅の判定値Aを求めることができる。この共振振幅の判定値Aは、例えば共振周波数を中心とした周波数成分の振幅の最大値として算出することができる。そして、この判定値Aを、検査用動作情報s407と同様に関節ごとに設定された基準値Alim(s405)と比較することにより、当該関節の検査、例えば、損傷が生じているか(あるいは寿命が到来しているか)などの検査を行うことができる。検査結果は、表示メッセージ(あるいは音声メッセージ)を出力することなどによって、ユーザに通知することができる。これらのメッセージの出力は、例えばモニタ311や、ティーチングペンダント300のディスプレイによる表示出力、音声出力手段(不図示)などを用いた音声出力などによって行うことができる。
本実施例における検査処理(検査モード)の概略は図5に示した通りであるが、以下では上記の検査処理(検査モード)において実施するロボット制御の細部についてさらに説明する。
本実施例では、検査用動作情報s407によって関節ごとに定義された検査用動作は、通常作業を行うために予め定められた所定の軌道を保ちつつ、検査対象の関節に共振を発生させる動作を行う点に特徴がある。検査用動作情報s407は、予め定められた軌道データをもとに、検査用動作生成部408にて生成され、検査用動作記憶部407に記憶される。
ロボットのユーザは、関節ごとに生産動作の少なくとも1つを選択し、検査動作として設定しておく。この時、共振を確実に発生させるため、検査対象の関節が比較的大きく動いている動作を選択することが望ましい。具体的には、対象関節の減速機入力軸が3回転以上回転する動作を選択するとよい。
ところで、式(1)、(2)から明らかなように、検査時に生じさせるロボット関節部の共振の様相には、ロボットアームの姿勢と、関節の動作速度(駆動速度)という2つの要素が影響する。ロボットアーム101の姿勢が変化すると式(1)に従い負荷イナーシャの大きさが変化するため、定められた生産軌道を維持しつつ共振現象を介した検査を行おうとすれば、対象関節の駆動速度は式(2)によって定義される速度変化に従って動作することになる。
生産動作を元とした検査動作の生成について、図6の各図を用いて具体的に説明する。ロボットの姿勢に伴って対象関節の慣性モーメントJが徐々に大きくなる場合を考える。これは、例えば図6(a)の点線のような状態から、実線ように腕を水平に伸ばしていった際の第二関節をイメージするとわかりやすい。この時、第二関節にかかる慣性モーメントJは、一般的な力学問題としてロボットの姿勢と各部重量から計算により算出することができ、姿勢の変化に応じて図6(b)のように変化していく。
この時、対象関節の共振周波数は、式1より図6(c)のように姿勢の変化とともに変化する。関節に共振を発生させるためには、駆動源によって駆動される減速機の入力側の軸が、この共振周波数の定数倍の回転速度になるように駆動源の回転速度を設定すればよい。この倍数は、共振周波数の1/2倍であることが望ましい。これは、減速機のフレックススプラインとサーキュラスプラインが2点で接触していることによる。つまり、ウェブジェネレータ1回転につき、フレックススプラインの歯が損傷個所を2回通過するため、減速機入力軸の回転速度を共振周波数の1/2倍とすると、発生する振動の周波数は対象関節の共振周波数と一致するからである。式(2)より、減速機入力軸の回転速度は図6(d)のようになる。これにより対象関節の姿勢に応じた駆動源の回転速度が決定できる。これを速度指令値とする。
次に、決定した駆動源の回転速度を維持したまま、検査動作で指定された地点まで動作するため、位置指令値を時間方向に調整する。調整の方法として、例えば、図6(e)のように、基準となった生産動作における対象関節の駆動源の回転量と、検査動作における対象関節の駆動源の回転量が一致するように速度指令値の時間方向に倍率をかけ、伸長する方法がある。ここまでで、対象関節についてのみ動作を決定することができた。
続いて、上記で決定された対象関節の動作を元にして、生産動作の軌跡を維持するよう他の関節の動作を調整する。調整の方法として例えば、図6(f)のように検査動作における各軸の角度情報と、ベースとなった生産動作における各軸の角度情報から、対象関節の角度が一致する点を探索し、その時の各関節角度を各々の関節に設定する方法がある。
このようにして生成された検査動作情報s407は、生産動作と同じ軌跡を持ち、かつ対象関節に共振を発生させることができるため、これに基づきロボットを動作させることで、装置上で安全に減速機の状態を検査することができる。また、すべての軸に対して本方法を用いて検査動作情報s407を生成することで、ロボットに搭載された関節すべての検査を装置上で実施することができる。
図6(a)に例示した検査姿勢や、図5に示すような検査シーケンス(検査用動作)は、検査用動作情報s407によって記述することができ、検査用動作記憶部407に記憶させておく。
次に、図7により、図5のステップS504において角度情報記憶部403に蓄積された実出力角情報(s402)から共振による角度伝達誤差分を算出する処理の構成例につき詳細に説明する。図7は図5の左列のステップS504以降の具体的な処理例を示したもので、ステップS504はステップS5041〜S5044により構成されている。
ステップS5042では、角度情報記憶部403に蓄積された実出力角情報(s402)から、データを1つ読み出し、共振振幅演算部404へ出力する。
続いて、ステップS5043では、読み出した実出力角情報(s402)から不要な成分を除外する。即ち、実出力角情報(s402)には、検査用動作そのものの動きに共振による振動成分が重畳されているため、そこから共振成分のみを取り出す必要がある。共振成分を取り出す方法として、検査データを時間領域から周波数領域に変換するFFT処理を行う方法がある。
このFFT処理について、図8を用いてさらに説明する。FFT処理は図8(a)のように、あるFFT区間を設け、読み出した実角度情報(s402)の先頭から少しずつ区間をずらしながら実施する。こうすることにより、姿勢変化に合わせて変化していくロボットの振動を正確にとらえることができる。この時の区間は注目する周波数成分が取得できる程度以上にすることが望ましい。たとえば、10Hzに着目する場合は、時間区間を100msecより広く設定する。また、区間のずらし幅は設定可能な範囲でできる限り細かくすることが望ましい。このようにして得られたFFT結果(s5043)は時間tと周波数fに対する振幅値として出力され、図8(b)では、カラーマップとして表現している。
次に、ステップS5044にて、FFT結果から判定値Aを求める。ステップS5043にて出力されたFFT結果(s5043)から、検査動作における対象関節の減速機入力軸の回転速度の2倍(すなわち式(1)にて算出される関節の共振周波数)に一致する成分の最大値を検出し、共振振幅の判定値Aとする。検査動作における対象関節の減速機入力軸の回転速度は、検査動作情報s407より求めることができる。
図8のステップS505以降の処理は、図5で説明したものと同じであり、上記のようにして算出した共振振幅の判定値Aと、基準値Alim(s405)と、を比較してその結果に応じて通知ないし警告メッセージを出力するものである。
この判定(S505)で用いる基準値Alim(s405)としては、出力側エンコーダ16で検出する値は角度情報であるから、例えばこの基準値(許容値)としては許容される角度誤差を用いることが考えられる。具体的には、基準値として減速機11の角度伝達誤差の仕様値を用いることが考えられる。このような角度伝達誤差の仕様値は、減速機11のカタログ仕様などとして公表されている値が利用できる場合がある。その場合にはカタログ公開値などを利用する、あるいは適当なマージンを加減算して、実際にその関節で用いる基準値Alim(s405)を決定することができる。
なお、減速機11は関節ごとに異なる品種を用いる場合があるから、この基準値Alim(s405)もまた関節ごとに用意する必要がある。上記の図8のステップS5041では、当然ながら検査対象の関節について用意された基準値Alim(s405)を基準値記憶部405から読出すことになる。また、基準値Alim(s405)としては、上記の角度伝達誤差の仕様値の他、要求されるロボットアーム101の手先の位置精度から対象の関節に要求される位置偏差を算出し、その位置偏差を基準値として用いてもよい。
以上のようにして、本実施例によれば、所定の生産軌道を維持しながら、関節を共振させるような検査用動作データを生成する。このデータに基づきロボットを動作させて、関節の共振振幅を取得して、故障の判定に用いることで、ロボットシステムの周りに配置されている物体との衝突を回避しながら、検査が実行可能となる。このためロボット装置の部品交換判定などを装置上で迅速に行うことができる、という効果がある。また、変速(減速)機の出力側の回転軸の回転角度を測定する出力側角度センサを介して測定した関節の共振振幅に応じて、ロボット装置の関節に配置された変速機の状態を精度よく迅速に判定することができる。
以上では、今回の検査処理(検査モード)で測定した共振振幅を基準値と比較することにより変速(減速)機の状態を検査処理(検査モード)ごとに検査する構成を示した。しかしながら、過去の検査処理で取得した共振振幅と現在(今回)の検査処理で取得した共振振幅との変化の様子(例えば変化率)を用いて変速(減速)機の状態を検査することも考えられる。このためには、例えば検査処理(検査モード)で測定した共振振幅をHDD204などに配置したデータベースに蓄積していく構成とする。そして、今回の検査処理(検査モード)で取得した関節の共振振幅と、過去の検査処理で取得した共振振幅から共振振幅の変化率を算出し、算出した変化率に基づき変速機の状態を検査する。例えば、変化率のしきい値を予め定めておき、このしきい値を超えるような(例えば急峻な)共振振幅の変化率が検出された場合に、変速機が損傷している、あるいは寿命が到来し交換が必要である、といった検査を行うことができる。
なお、上記実施例では、減速機の状態をより正確に検査するために出力側エンコーダを用いた方法を示したが、モータ軸に取り付けられたエンコーダや、モータ駆動電流を取得する電流センサを用いても、本技術による検査は可能である。
なお、上記実施例で駆動速度は共振周波数に基づき決めていたが、共振周波数にある程度幅を持たせ、駆動速度もある程度幅を持たせた範囲で、検査用の軌道祖生成するようにしてもよい。共振時の振幅幅自体は多少小さくなるが、ある程度の共振状態が発現し、故障検査を行えるようであれば、共振周波数ズバリの値で軌道を決めなくても良い。
上記実施例に示したロボット装置の検査方法は、例えば各種の物品(工業製品)の製造に用いられる各種のロボットシステム(ロボット装置)に適用することができる。ロボットシステム(ロボット装置)の構成、例えばロボットアームの構成などは任意であり、2以上のリンクを結合する関節を有するロボットシステム(ロボット装置)であれば本発明の検査方法を実施することができる。本発明による検査方法を用いてロボットシステムの関節の検査を行えば、確実に関節の変速機の状態(故障や損傷の有無)を検査、確認することができ、関節(変速機)を適切な状態に維持することができる。このため、当該のロボットシステムを用いて、精度よく、また歩留まりよく対象の物品を製造することができる。
また、上記実施例に示したロボット装置の検査方法は、より一般的には、回転駆動源(モータ)と変速機から成る回転駆動装置の検査方法と考えることもできる。その場合、上記実施例に例示した本発明の回転駆動装置の検査方法は、各種の回転駆動源(モータ)と変速機から成る回転駆動装置の検査方法として、種々の機械装置で実施することができる。
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給しそのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 サーボモータ(モータ)
2 回転軸
11 減速機(変速機)
16 出力側エンコーダ(出力側角度検出手段)
100 ロボット装置
111〜116 関節
200 制御装置
201 CPU(演算部)
204 HDD(記憶部)
300 ティーチングペンダント
402 実出力角演算部
403 角度情報記憶部
404 共振振幅演算部
405 基準値記憶部
406 関節状態判定部
407 検査用動作記憶部
408 検査用動作生成部
s401 出力側エンコーダパルス
s402 出力側角度情報
s403 蓄積された角度情報
s404 判定値A
s405 判定用基準値
s407 検査用動作情報
500 ロボットシステム
W ワーク

Claims (11)

  1. 関節を駆動する駆動源を備え、通常の動作のために予め決められた軌道データに基づき位置姿勢が制御されるロボット装置の検査方法において、
    検査対象の関節が共振する駆動速度であって、かつ、検査対象の関節が前記軌道データに基づく経路を通過するような検査用動作データを生成する生成工程と、
    前記検査用動作データに基づき前記関節の共振振幅を取得する共振振幅取得工程と、
    を備えたことを特徴とするロボット装置の検査方法。
  2. 前記関節が共振する駆動速度は、前記関節の姿勢の変化に応じて変化する固有振動数に対応することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. さらに、共振振幅取得工程で得た前記関節の共振振幅に応じて変速機の状態を診断する診断工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載の検査方法。
  4. 前記生成工程は、前記駆動速度として、検査対象の関節が共振する共振周波数の定数倍の回転速度になるように駆動源の回転速度を設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査方法。
  5. 前記生成工程は、前記駆動速度として、検査対象の関節が共振する共振周波数の1/2数倍の駆動速度を設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の検査方法。
  6. 前記駆動源は回転駆動するモータで有ることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の検査方法。
  7. 前記関節は、回転駆動源と、前記回転駆動源により駆動される変速機と、前記変速機の出力側の回転軸の回転角度を測定する出力側角度センサと、前記変速機の入力側の回転軸の回転角度を測定する入力側角度センサとが設けられており、
    前記共振振幅取得工程において、前記出力側角度センサおよび前記入力側角度センサの出力する角度情報の差分に基づき、共振振幅を取得することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の検査方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の検査方法をコンピュータにより実行させるためのプログラム。
  9. コンピュータが読み込み実行することで、請求項1から7のいずれか1項に記載の検査方法を実行可能なプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の検査方法を実行する制御装置と、ロボット装置とを備えたことを特徴とするロボットシステム。
  11. 請求項10に記載のロボットシステムを用いて物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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