JP2020095647A - 製品の真贋判定システム - Google Patents

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正充 高波
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雄介 菊本
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Shinichiro Suzuki
真一郎 鈴木
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Masatsugu Otsuki
正嗣 大槻
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Abstract

【課題】製品の偽造を行いにくいうえ、製品梱包段階での偽造も防止できる真贋判定システムを提供する。【解決手段】この真贋判定システムは、パッケージに製品を収容する位置の情報を取得し、製品情報、パッケージのシリアルコード、および収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる一方、前記パッケージに前記シリアルコードを付与する。ユーザー端末でパッケージのシリアルコードを読み取り、シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに含まれる前記製品収容位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品の製造許可が与えられている製造者の位置情報とを比較して、両者が合致しない場合には、前記ユーザー端末に異常表示させる。さらに、前記データセットに前記ユーザー位置情報を加えて記憶させる。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬品などの製品の流通経路において、エンドユーザーがその製品が正規品であるか否かを判定するための製品の真贋判定システムに関する。
医薬品などの製品が世界的に広がるにつれ、正規品よりも価格が安い偽造品の市場も広がる傾向がある。医薬品は一般に、製薬会社で錠剤などの形で製造され、ブリスターパック等に封入されたのち、製品名を印刷した小売り用の一次パッケージに入れられ、さらに卸用の二次パッケージに封入して卸業者へ出荷される。
卸業者では、二次パッケージのまま、あるいは、二次パッケージを開封して小売り用の一次パッケージを取り出したうえ、小売業者へ販売する。さらに小売業者では、通常は一次パッケージのままエンドユーザーへ販売するが、新興国などでは、小売業者が一次パッケージを開封し、ブリスターパックを取り出して、その状態でエンドユーザーへ販売することもある。
模造品は、これら一連の流通経路のうちどこかで、場合によっては卸業者や小売業者により混入され、正規品に代わってエンドユーザーへ販売されてしまう。模造品は価格が安い代わりに医薬品として信頼性が低く、健康を損なうおそれもあるうえ、医薬品産業にも損害を与えるために有効な取り締まり方法が求められている。ブリスターパックの状態では、さらに偽造を取り締まりにくい。
医薬品ではないが、製品の偽造防止システムとしては、例えば、特許文献1に示すものが公知である。この製品偽造防止システムは、各製品にシリアル番号を記録したRFIDタグを付け、ユーザーはRFIDリーダーにより前記RFIDタグから内部コードを読み取り、シリアル番号とサーバーに記録された製品情報を照合することによって、製品の信頼性および提供元の合法性が判断できるとしている。
特開2013−25816号公報
しかし、上記のようなシステムでは、偽のシリアル番号を記録したRFIDタグを偽造されると偽造品であるか否かの判別ができなくなってしまい、十分な偽造防止効果が発揮できなかった。
上記課題を解決するために、本発明に係る製品の真贋判定システムは、
パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を取得する収容位置情報取得装置;
前記製品を識別するための製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる情報登録装置;
前記パッケージに、前記シリアルコードを付与する情報付与装置;
ユーザー端末に設けられ、前記パッケージに付与された前記シリアルコードを取得する情報読取装置;
ユーザー端末に設けられ、ユーザーの位置に対応するユーザー位置情報取を取得するユーザー位置情報取得装置;
前記情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を加えて前記データベースに記憶させる検索装置;および
前記製品収容位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品の製造許可が与えられている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置が、前記製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末に異常表示させる前記真贋判定装置を具備する。
前記製品の真贋判定システムは、製造会社が製品を収容したパッケージを製造し、ユーザーがこのパッケージを購入する場合に、以下のように機能する。
製品をパッケージに収容する段階では、収容位置情報取得装置が、パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を例えばGPS装置などから取得する。情報登録装置は、製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる。情報付与装置が、前記パッケージに、前記パッケージのシリアルコードを例えばプリンタ等により付与する。
一方、ユーザーがパッケージを購入する段階では、ユーザー端末に設けられた情報読取装置により、前記パッケージに付与されたシリアルコードを取得する一方、ユーザー端末に設けられたユーザー位置情報取得装置が、ユーザーの位置に対応するユーザー位置情報取を取得する。検索装置が、前記情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を加えて前記データベースに記憶させる。真贋判定装置は、前記製品収容位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品の製造許可が与えられている製造者の位置情報とを比較し、両者が合致しない場合には、前記ユーザー端末に異常表示させる。
このような真贋判定システムによれば、パッケージに製品を収容する収容位置情報を取得して、それをデータベースに記憶しておき、ユーザー端末では、製品収容位置と、製品の製造許可が与えられている製造者の位置情報とを比較して真贋を判定するので、RFIDタグ中のシリアルコードを確認する方法に比して偽造を行いにくく、真贋判断の確実性を高めることができる。
本発明の他の態様の製品の真贋判定システムは、
パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を取得する収容位置情報取得装置;
前記製品を識別するための製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる情報登録装置;
前記パッケージに、前記パッケージのシリアルコードを付与する情報付与装置;
梱包容器に前記パッケージを梱包して梱包体を製造する位置に対応するの梱包位置情報を取得する梱包位置情報取得装置;
梱包された前記パッケージのシリアルコード、前記梱包容器を識別するためのシリアルコード、および前記梱包位置情報を、データセットとして前記データベースに記憶させる第2の情報登録装置;
前記梱包容器に、前記梱包容器のシリアルコードを付与する第2の情報付与装置;
卸業者端末に設けられ、前記梱包容器に付与されたシリアルコードを取得する情報読取装置;
前記卸業者端末に設けられ、前記卸業者の位置情報を取得する卸業者位置情報取得装置;
前記情報読取装置が読み取った前記梱包容器のシリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記卸業者位置情報を加えて前記データベースに記憶させる検索装置;
ユーザー端末に設けられ、前記パッケージに付与された前記シリアルコードを取得する第2の情報読取装置;
ユーザー端末に設けられ、前記ユーザーの位置の情報を取得するユーザー位置情報取得装置;
前記第2の情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を追加して前記データベースに記憶させる第2の検索装置;および
前記製品収容位置と、前記製品梱包位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置および前記製品梱包位置の少なくともいずれかが、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末において異常表示させる前記真贋判定装置を具備する。
このような真贋判定システムは、製造会社等において製品をパッケージに収容し、これらパッケージを梱包容器に梱包し、卸業者が梱包容器を流通させ、ユーザーがパッケージを購入する過程において、以下のように機能する。
製品をパッケージに収容する段階では、収容位置情報取得装置が、パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を取得する。情報登録装置が、前記製品を識別するための製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる。情報付与装置が前記パッケージに、前記パッケージのシリアルコードを付与する。
梱包段階では、梱包位置情報取得装置が、梱包容器に前記パッケージを梱包して梱包体を製造する位置に対応する梱包位置情報を取得する。第2の情報登録装置が、梱包された前記パッケージのシリアルコード、前記梱包容器を識別するためのシリアルコード、および前記梱包位置情報を、データセットとして前記データベースに記憶させる。第2の情報付与装置が、前記梱包容器に、前記梱包容器のシリアルコードを付与する。
卸業者段階では、卸業者端末に設けられた情報読取装置により、前記梱包容器に付与されたシリアルコードを取得する。前記卸業者端末に設けられた卸業者位置情報取得装置が前記卸業者の位置情報を取得する。検索装置が、前記情報読取装置が読み取った前記梱包容器のシリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記卸業者位置情報を加えて前記データベースに記憶させる。
ユーザー段階では、ユーザー端末に設けられた第2の情報読取装置が、前記パッケージに付与された前記シリアルコードを取得する。ユーザー端末に設けられたユーザー位置情報取得装置が、前記ユーザーの位置の情報を取得する。第2の検索装置が、前記第2の情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を追加して前記データベースに記憶させる。真贋判定装置が、前記製品収容位置と、前記製品梱包位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置および前記製品梱包位置の少なくともいずれかが、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末において異常表示させる。
このような製品の真贋判定システムによれば、パッケージに製品を収容する収容位置情報、および梱包容器にパッケージを収容する梱包位置情報を取得してデータベースに記憶させる一方、ユーザー端末では、前記製品収容位置と、前記製品梱包位置と、予め前記データベースに登録されている前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較し真贋を判定するため、シリアルコードを単に確認する方法に比して、偽造を行いにくいうえ、製品梱包段階での偽造も防止でき、真贋判断の確実性を高めることができる。
また、製品をパッケージに収容する段階で偽造された場合、および、パッケージを梱包体として梱包する段階で偽造された場合のいずれにおいても、確実に真贋を判定することが可能であり、かつ、いずれの段階で偽造されたかの判別も行える。
本発明の製品の真贋判定システムによれば、パッケージに製品を収容する収容位置、および/または、梱包容器にパッケージを収容する梱包位置情報と、予め前記データベースに登録されている前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較して製品の真贋を判定するので、製品に付与されたシリアルコードに基づき製品情報を単に確認する方法に比して、偽造を行いにくいうえ、製品梱包段階での偽造品混入も防止でき、真贋判断の確実性を高めることができる。
本発明の製品の真贋判定システムの一実施形態の一部を示す概略図である。 同実施形態の他の部分を示す概略図である。 端末の構成を示すブロック図である。 同実施形態が対象とする製品として、ブリスターパックに封入された医薬品の表面(a)と裏面(b)を示す平面図である。 同実施形態における医薬品の製造工程と販売工程の推移を示す概略図である。 同実施形態における製造過程でのフローチャートである。 同実施形態における販売過程でのフローチャートである。
図1および図2は、本発明の製品の真贋判定システムの一実施形態1を示す概略図であり、図1は製品を製造して梱包するまでの構成、図2は梱包された製品を販売していくための構成を示している。この実施形態では製品が医薬品であるが、本発明が対象とする製品は医薬品に限定されるものではなく、パッケージに収容されて流通される製品であれば、食料品、各種部品類、生活用品など、いかなる物も対象となり得る。また、この実施形態では、システムL1〜L6がそれぞれ1つずつ示されているが、各システムL1〜L6の数は任意である。システムL1〜L6のいずれかが省略されていてもよいし、さらに多段階の梱包または中間流通の段階が設けられていてもよい。
[製造側の構成]
図1を用いて、製造側の構成から説明する。この実施形態の真贋判定システム1は、医薬品である錠剤P1が封入されたブリスターパックP2を製造するブリスターパック製造ラインL1と、ブリスターパックP2が封入されたパッケージP3を製造するパッケージ製造ラインL2と、パッケージP3が梱包された梱包体P4を製造する梱包ラインL3と、インターネット56に接続されたサーバー58と、サーバー58に接続されたデータベース60を有する。
[ブリスターパック製造ラインL1]
ブリスターパック製造ラインL1は、多数のポケット4が予め複数列に形成されている帯状のプラスチック製の表面シート2を、間欠的に長手方向に送る送り機構10と、各ポケット4内に錠剤P1を一つずつ入れる錠剤分配装置3Aと、ポケット4内に錠剤P1が入った表面シート2の上に同幅の裏面シート6を被せて表面シート2に接着するシート接合装置8と、裏面シート6の上面に二次元バーコード13を印刷、または二次元バーコード13を印刷したシールを張り付けるプリンタ12と、シートを切断してブリスターパックP2を得る切断装置(図示略)を有する。プリンタ12はクライアント(コンピュータ)14に接続され、クライアント14には、画像出力を表示するモニタ16と、ブリスターパックP2用のシリアルコードを生成するシリアルコード生成装置20と、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報を常時取得するためのGPS装置18とが接続されている。
図4は、ブリスターパックP2の一例を示し、図4(a)は表面、図4(b)は裏面を示す。ブリスターパックP2は矩形状をなし、表面シート2は弾力を有する透明なプラスチックで形成され、一列または複数列(この例では二列)の凹んだポケット4が形成されている。ポケット4の中には錠剤P1が通常一つずつ入れられ、アルミニウム箔などからなる裏面シート6が表面シート2に接着されてポケット4が封止されている。ブリスターパックP2には幅方向に延びる弱化線3が一定長さ毎に形成されて切り離し可能となっている。途上国では、このブリスターパックP2の状態でエンドユーザーに販売されることがあり、医薬品の偽造問題を複雑にしている。
裏面シート6には、矩形状の二次元バーコード13(例えばQRコード(登録商標))が直接印刷されるか、または二次元バーコード13を印刷したシールが張り付けられている。二次元バーコード13が設けられる位置は、裏面シート6の中央部であってもよいし、いずれか一方の端部、または両端部であってもよい。裏面シート6の全面に多数の二次元バーコード13を印刷する構成も可能である。本発明では、二次元バーコードを使用する代わりに、一次元バーコードを用いてもよいし、情報付与装置としては、上記のようなプリンタの他に、無線通信機能およびデータメモリを備えたRFIDタグに、無線通信を通じてシリアルコードを記録し、そのRFIDタグを、ブリスターパックP2、パッケージP3、および梱包体P4のそれぞれに物理的に固定する装置であってもよい。
[製品情報]
クライアント14には予め、錠剤P1に関する製品情報が記憶されている。製品情報は、例えば、医薬品の名称、商標名、効能、成分、使用上の注意事項、使用期限、製造年月日、医薬品の製造者、医薬品の製造場所、および、医薬品のロット番号のうち少なくとも1以上の情報を含んでいてもよい。これらの全てであってもよく、さらに他の情報を含んでいても良い。
[パッケージ製造ラインL2]
パッケージ製造ラインL2は、商品としての外箱となる箱26を運ぶコンベヤ22およびロール24と、複数のブリスターパックP2を箱26に詰め込んで箱26の蓋を閉じてパッケージP3を製造するパッケージ組立装置(図示略)と、パッケージP3の上面に二次元バーコード29を印刷、または二次元バーコード29を印刷したシールを張り付けるプリンタ28とを有する。プリンタ28はクライアント(コンピュータ)30に接続され、クライアント30には、画像出力を表示するモニタ32と、パッケージP3用のシリアルコードを生成するシリアルコード生成装置36と、パッケージ製造ラインL2の位置情報を常時取得するためのGPS装置34が接続されている。
[梱包ラインL3]
梱包ラインL3は、梱包容器としての大箱44を運ぶコンベヤ40およびロール42と、複数のパッケージP3を大箱44に詰め込んで大箱44の蓋を閉じて梱包体P4を製造する梱包装置(図示略)と、梱包体P4の上面に二次元バーコード47を印刷、または二次元バーコード47を印刷したシールを張り付けるプリンタ46とを有する。プリンタ46はクライアント(コンピュータ)48に接続され、クライアント48には、画像出力を表示するモニタ50と、梱包体P4用のシリアルコードを生成するシリアルコード生成装置52と、梱包ラインL3の位置情報を取得するためのGPS装置54が接続されている。
[販売側の構成]
図2に示すように、インターネット56には、卸業者システムL4、小売業者システムL5、およびエンドユーザーシステムL6も常時または必要時に接続可能とされ、これらL4〜L6もサーバー58と常時または必要時に通信を行う。図示の例では、卸業者システムL4、小売業者システムL5、およびエンドユーザーシステムL6は、いずれもカメラ機能を有するスマートホン62,66,70において専用のアプリケーションを実行することにより構築される。
スマートホン62,66,70は全く同じ機種・機能であってもよく、アプリケーションも同一のものであっても構わない。卸業者システムL4、小売業者システムL5、およびエンドユーザーシステムL6の機能の差は、それぞれの端末に入力される利用者IDによって切り替えるようにしてもよい。また、本発明はスマートホンの利用に限らず、ノート型コンピューターやデスクトップ型コンピューター、もしくは専用端末を利用してもよい。
図3は、スマートホン62,66,70の内部構成を示す。各スマートホン62,66,70はCPU(中央処理装置)74を有し、CPU74内に演算装置76および制御装置78が構築されている。演算装置76はバスを介して主記憶装置80に接続され、主記憶装置80にはバスを介してキーボードやマイクなどの入力装置84、位置情報取得装置としてのGPS装置64,68,72、情報読取装置となるカメラ86、外部記憶装置82、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置88が接続されている。GPS装置64,68,72は、スマートホンに内蔵されていてもよいし、外部ユニットとして、スマートホンに有線または無線で接続されるものであってもよい。
クライアント14、30,48、並びに、卸業者端末62、小売業者端末66、ユーザー端末70が、サーバー58と接続する場合には、各端末14,30,48、62,66,70から、例えば、ユーザーIDおよびパスワードをサーバー58へ送り、予めサーバー58に登録されているユーザーIDおよびパスワードと照合して、合致すればクライアントとして接続が許可されるなどの方法が採られる。ユーザーIDおよびパスワードは、接続の都度、各端末14,30,48、62,66,70から入力しても良いが、最初の接続時に入力されれば、スマートホンまたはコンピューターの外部記憶装置82に記憶され、次回の接続時からは、外部記憶装置82から自動的に読み出されて、サーバー58へ送られて自動的に接続が許可されることが好ましい。
この実施形態では、各クライアント14,30,48、62,66,70と、それらからの要求に応じて、データベース60に記憶された情報を処理するサーバー58とを備えているが、その代わりに、分散型台帳技術を用いたブロックチェーンデータベースを利用したシステムとしてもよい。この場合、データベースは、P2Pネットワークを有するブロックチェーンデータベースにより構成され、前記ブロックチェーンデータベース内の各ブロックには、タイムスタンプと前のブロックへのリンクが含まれる。ブロックチェーンデータベースを用いた場合には、ブロック内のデータを遡及的に変更することはできないため、シリアルコード等のデータ改竄がより困難になる利点が得られる。
[卸業者システムL4]
卸業者システムL4は、卸業者が梱包体P4を仕入れた際に、卸業者が梱包体P4を検査および登録するために使用される。さらに、卸業者が梱包体P4をそのまま小売業者へ出荷したり、あるいは、卸業者が梱包体P4を開いてパッケージP3を取り出し、これらパッケージP3を小売業者へ出荷する際に用いることもできる。パッケージP3を取り出して出荷時に登録する必要があれば、その際の機能は、後述する小売業者システムL5の機能と基本的に同じである。
卸業者システムL4は卸業者端末62により構成され、卸業者端末62は、スマートホンに専用のアプリケーションを実行させることにより構築される。卸業者端末62は情報読取装置62Aと、卸業者位置情報取得装置62Bとを有する。
情報読取装置62Aは、卸業者がカメラ装置86を梱包体P4上の二次元バーコード47に向け、例えばディスプレイ上に画像47Aを表示した状態でシャッターを切ることにより、二次元バーコード47を読み取り、その情報を解析して、製品情報、梱包体P4内のパッケージP3のシリアルコード一式、梱包容器P4のシリアルコード、および梱包ラインL3で付与された梱包位置情報を取得する。
卸業者位置情報取得装置62Bは、GPS装置64により衛星測位システムからの電波を受信し、卸業者の位置の情報(例えば、緯度と経度)を取得する。必要な場合には、位置情報の中に高度を加えることも可能である。高度を加えた場合、より正確に位置の同一性を確認することが可能となる。
[小売業者システムL5]
小売業者システムL5は、小売業者がパッケージP3を仕入れた際に、小売業者がパッケージP3を検査および登録するために使用される。小売業者が存在しない場合には、卸業者から直接、エンドユーザーへパッケージP3が販売されるため、エンドユーザーシステムL6が使用される。小売業者がパッケージP3をそのまま小売業者へ出荷したり、あるいは、小売業者がパッケージP3を開いてブリスターパックP2を取り出し、これらブリスターパックP2をエンドユーザーへ出荷する際に用いることもできる。ブリスターパックP2を取り出して出荷時に登録する必要があれば、その際の機能は、後述するエンドユーザーシステムL6の機能と基本的に同じでよい。
小売業者システムL5は、小売業者端末66により構成され、小売業者端末66は、スマートホンに専用のアプリケーションを実行させることにより構築される。小売業者端末66は情報読取装置66Aと、位置情報取得装置66Bとを有する。
情報読取装置66Aは、卸業者がカメラ装置86をパッケージP3上の二次元バーコード29に向け、例えばディスプレイ上に画像29Aを表示した状態でシャッターを切ることにより、二次元バーコード29を読み取り、その情報を解析して、製品情報、パッケージP3内のブリスターパックP2を識別するための情報、パッケージP3のシリアルコード、および収容ラインL2で付与された収容位置情報を取得する。
位置情報取得装置66Bは、GPS装置68により衛星測位システムからの電波を受信し、卸業者の位置の情報(例えば、緯度と経度)を取得する。必要な場合には、位置情報の中に高度を加えることも可能である。高度を加えた場合、より正確に位置の同一性を確認することが可能となる。
[エンドユーザーシステムL6]
エンドユーザーシステムL6は、エンドユーザーがブリスターパックP2またはパッケージP3を購入する直前、または、購入した直後に、エンドユーザーがブリスターパックP2またはパッケージP3の真贋を確認するために使用される。購入する直前に検査を行う場合には、偽物であることが判明したら、購入を止めることができる。購入した直後に検査を行う場合には、偽物であることが判明したら、品物を返品して購入金額の返却を受けるか、別の品物と交換することができる。
エンドユーザーシステムL6は、ユーザー端末70により構成され、ユーザー端末70は、スマートホンに専用のアプリケーションを実行させることにより構築される。ユーザー端末70は情報読取装置70Aと、位置情報取得装置70Bとを有する。
情報読取装置70Aは、エンドユーザーがカメラ装置86をブリスターパックP2上の二次元バーコード13に向け、例えばディスプレイ上に画像13Aを表示した状態でシャッターを切ることにより、二次元バーコード13を読み取り、その情報を解析して、製品情報、ブリスターパックP2のシリアルコード、およびブリスターパック製造ラインL1で付与された位置情報を取得する。
位置情報取得装置70Bは、GPS装置72により衛星測位システムからの電波を受信し、エンドユーザーの位置の情報(例えば、緯度と経度)を取得する。必要な場合には、位置情報の中に高度を加えることも可能である。高度を加えた場合、より正確に位置の同一性を確認することが可能となる。
[サーバー58]
サーバー58には、専用のコンピュータープログラムを実行することにより、データベース60の検索を行う検索装置58Aと、製品の真贋を判定する真贋判定装置58Bと、データベース60への情報登録を担う情報登録装置58Cとが構築されている。
検索装置58Aは、卸業者端末62、小売業者端末66、およびユーザー端末70内に構築される情報読取装置が読み取った梱包体P4、パッケージP3、またはブリスターパックP2のシリアルコードをデータベース60内で検索し、発見されたデータセットに各端末62,66,70で新たに計測された位置情報を加えてデータベース60に記憶させる。検索装置58Aは、梱包体P4のシリアルコードから、その中に含まれるパッケージP3のデータセットを検索し、さらにパッケージP3に含まれるブリスターパックP2のデータセットまでも検索して取得することができる。
真贋判定装置58Bは、卸業者端末62、小売業者端末66、またはユーザー端末70から要求を受けた場合に、ブリスターパックP2が製造された製造ラインL1の位置、パッケージP3が製造された製造ラインL2の位置(製品収容位置)、および梱包体P4が製造された梱包ラインL3の位置(製品梱包位置)を、予めデータベース60に登録されている、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置および前記製品梱包位置の少なくともいずれかが、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末において異常表示させる。
位置が一致するか否かは、例えば、比較する2点間の距離が一定距離(例えば1km)以下であるか否かによって判定する。上記距離は適宜設定すればよく、大規模企業であれば数値を大きくするなど、製造会社毎に定めてもよい。また、製造会社の製造拠点が複数ある場合には、それらの製造拠点のいずれかと一致すれば、位置情報が合致したと判断してもよい。製造拠点毎に、前記距離を定めてもよい。
図5は、製品の製造工程L1〜L3および販売工程L4〜L6の各段階における対象物P2〜P4、各端末からデータベース60へ登録される時間・位置情報Q1〜Q6、各端末からデータベース60へ入力される利用者ID:A1〜A6、データベース60で記憶されている製品情報B1の推移を示した説明図である。製品情報B1は、ブリスターパック製造ラインL1で入力された情報がそのまま維持される。
次に、上記の真贋判定システム1の作用を、図6および図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図6は製造側のフロー、図7は販売側のフローを示す。
[製造側のフロー]
図6および図1に示すように、製造側のフローブリスターパック製造ラインL1では、表面シート2を送り機構10によって間欠的に長手方向に送りながら、錠剤分配装置3Aによって各ポケット4内に錠剤P1を一つずつ入れる。シート接合装置8が表面シート2の上に裏面シート6を被せて表面シート2に接着し、図示しない切断装置がシートを切断してブリスターパックP2に分割する(工程S1)。
新たなブリスターパックP2が製造されるたびに、シリアルコード生成装置20は新規なシリアルコードを一つずつ生成するとともに(工程S2)、GPS装置18がブリスターパック製造ラインL1の位置情報を取得する(工程S3)。シリアルコード生成装置20はブリスターパックP2の一枚ごとに新規なシリアルコードを生成してもよいし、あるいは一定枚数毎、もしくは製造ロット毎に新規なシリアルコードを生成してもよい。
クライアント14には予め、錠剤P1に関する製品情報が記憶されており、クライアント14は、製品情報と、ブリスターパックP2のシリアルコードと、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報をまとめて、ブリスターパックP2毎にデータセットを生成し、それを二次元バーコード画像データに変換する。データセットの容量が大きい場合は、シリアルコードのみまたはシリアルコードと一部の情報(例えば製品名称)のみを二次元バーコード画像データに変換することも可能である。
クライアント14は、二次元バーコード画像データをプリンタ12へ送り、プリンタ12はブリスターパックP2の裏面に二次元バーコード13を印刷もしくはシール貼付する(工程S4)。クライアント14は、ブリスターパックP2毎のデータセットをインターネット56を介してサーバー58に送り、サーバー58は、データセットを順次記憶する(工程S5)。
次に、パッケージ製造ラインL2では、一定数のブリスターパックP2を箱26に詰め、パッケージ組立装置(図示略)により蓋を閉じてパッケージP3を製造する(工程S6)。パッケージP3が製造される毎に、シリアルコード生成装置36が新規なシリアルコードを生成する(工程S7)とともに、GPS装置34が、パッケージ製造ラインL2の位置情報を取得する(工程S8)。
クライアント30は、パッケージP3のシリアルコードと、このパッケージP3に入っているブリスターパックP2のシリアルコード一式と、パッケージ製造ラインL2の位置情報をまとめて、データセットを生成し、それを二次元バーコード画像データに変換する。データセットの容量が大きい場合は、シリアルコードのみまたはシリアルコードと一部の情報(例えば製品名称)のみを二次元バーコード画像データに変換することも可能である。
クライアント30は、二次元バーコード画像データをプリンタ28へ送り、プリンタ28はパッケージP3の一部(例えば上面)に二次元バーコード29を印刷する(工程S9)。クライアント30は、パッケージP3毎のデータセットをインターネット56を介してサーバー58に送る。サーバー58は、データベース60にパッケージP3のデータセットを記憶する(工程S10)。
次に、梱包ラインL3では、一定数のパッケージP3を大箱44に詰め、組立装置(図示略)により蓋を閉じて梱包体P4を製造する(工程S11)。梱包体P4が製造される毎に、シリアルコード生成装置52が梱包体P4の新規なシリアルコードを生成する(工程S12)とともに、GPS装置54が、梱包ラインL3の位置情報を取得する(工程S13)。
クライアント48は、梱包体P4のシリアルコードと、このパッケージP3に入っているブリスターパックP2のシリアルコード一式と、パッケージ製造ラインL2の位置情報をまとめて、データセットを生成し、それを二次元バーコード画像データに変換する。データセットの容量が大きい場合は、梱包体P4のシリアルコードのみまたは梱包体P4のシリアルコードと一部の情報のみを二次元バーコード画像データに変換することも可能である。
クライアント48は、二次元バーコード画像データをプリンタ46へ送り、プリンタ46は梱包体P4の一部(例えば上面)に二次元バーコード47を印刷する(工程S14)。クライアント48は、梱包体P4毎のデータセットをインターネット56を介してサーバー58に送る。サーバー58は、データベース60に梱包体P4のデータセットを記憶する(工程S15)。
[販売側のフロー]
図7に示すように、卸業者システムL4では、卸業者が梱包体P4を仕入れた際(工程S20)に、卸業者がスマートホンのアプリケーションを起動し、卸業者端末62を構築する。卸業者はカメラ装置86により梱包体P4上の二次元バーコード47を撮影する(工程S21)。情報読取装置62Aが二次元バーコード47の情報を解析して、梱包容器P4のシリアルコードを取得する(工程S22)とともに、二次元バーコード47に含まれている他の情報(製品情報、梱包体P4内のパッケージP3のシリアルコード一式、および梱包ラインL3で付与された梱包位置情報のいずれかまたは全て)を取得する。
卸業者端末62の位置情報取得装置62Bは、GPS装置64により衛星測位システムからの電波を受信し、卸業者の位置情報を取得する(工程S23)。卸業者端末62は梱包容器P4のシリアルコードをサーバー58へ送るとともに、取得した場合には他の情報もサーバー58へ送る。サーバー58内の検索装置58Aは、データベース60内で梱包容器P4のシリアルコードを検索し、梱包容器P4のデータセットが発見されたら、そのデータセットに、卸業者の位置情報を追記する(工程S24)。
サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報と、パッケージ製造ラインL2の位置情報と、梱包ラインL3の位置情報を、予めデータベース60に登録されている、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と比較する(工程S25)。真贋判定装置58Bは、L1〜L3の位置情報の少なくとも一つが、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合、または、データベース60内で梱包容器P4のシリアルコードが発見できない場合には、卸業者端末62において異常表示させる(工程S26)。異常表示としては、ディスプレイに異常である旨を表示してもよいし、スピーカーから警報を発してもよいし、両方を行ってもよい(この点は以下同様である)。これにより、卸業者は偽造に気づくことができる。
次に、小売業者システムL5では、小売業者がパッケージP3を仕入れた際(工程S27)に、小売業者がスマートホンのアプリケーションを起動し、小売業者端末66を構築する。小売業者はカメラ装置86によりパッケージP3上の二次元バーコード29を撮影する(工程S28)。情報読取装置66Aが二次元バーコード29の情報を解析して、パッケージP3のシリアルコードを取得する(工程S29)とともに、二次元バーコード29に含まれている他の情報(製品情報、パッケージP3内のブリスターパックP2のシリアルコード一式、およびパッケージ製造ラインL2で付与された収容位置情報のいずれかまたは全て)を取得する。
小売業者端末66の位置情報取得装置66Bは、GPS装置68により衛星測位システムからの電波を受信し、小売業者の位置情報を取得する(工程S30)。小売業者端末66はパッケージP3のシリアルコードをサーバー58へ送るとともに、取得した場合には他の情報もサーバー58へ送る。サーバー58内の検索装置58Aは、データベース60内でパッケージP3のシリアルコードを検索し、パッケージP3のデータセットが発見されたら、そのデータセットに、小売業者の位置情報を追記する(工程S31)。
サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報と、パッケージ製造ラインL2の位置情報と、パッケージP3に紐付けられている梱包ラインL3の位置情報を、予めデータベース60に登録されている、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と比較し、L1およびL2の位置情報の少なくとも一つが、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合、または、データベース60内でパッケージP3のシリアルコードが発見できない場合には、小売業者端末66において異常表示させる。これにより、小売業者は偽造に気づくことができる。
[オプションの真贋判定1]
サーバー58の真贋判定装置58Bは、パッケージP3に紐付けられている卸業者の位置情報を、予めデータベース60に登録されている単数または複数の卸業者の位置情報と比較し、登録されている卸業者によって販売されたものであるかを確認することもできる。登録されている卸業者によって販売されたものでない場合は、小売業者端末66において異常表示させてもよい。この時の異常表示は、製造者が一致しない場合の異常表示とは表示の方法を異ならせてもよい。パッケージP3に紐付けられている卸業者の位置が登録卸業者の位置と一致するか否かは、前述のように、一定の閾値となる距離を指定しておき、この距離内であれば同一の卸業者であると判断すればよい。
次に、エンドユーザーシステムL6では、エンドユーザーがブリスターパックP2を購入しようとする際(工程S34)に、エンドユーザーがスマートホンのアプリケーションを起動し、ユーザー端末70を構築する。エンドユーザーはカメラ装置86によりブリスターパックP2上の二次元バーコード13を撮影する(工程S35)。情報読取装置70Aが二次元バーコード13の情報を解析して、ブリスターパックP2のシリアルコードを取得する(工程S36)とともに、二次元バーコード13に含まれている他の情報(製品情報、およびブリスターパック製造ラインL1の位置情報のいずれかまたは全て)を取得する。エンドユーザーがパッケージP3を購入する場合には、前記小売業者の場合と同様に処理すればよい。
エンドユーザー端末70の位置情報取得装置70Bは、GPS装置72により衛星測位システムからの電波を受信し、エンドユーザーの位置情報を取得する(工程S37)。エンドユーザー端末70はブリスターパックP2のシリアルコードをサーバー58へ送るとともに、取得した場合には他の情報もサーバー58へ送る。サーバー58内の検索装置58Aは、データベース60内でブリスターパックP2のシリアルコードを検索し、ブリスターパックP2のデータセットが発見されたら、そのデータセットに、エンドユーザーの位置情報を追記する(工程S38)。
サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報と、ブリスターパックP2に紐付けられているパッケージ製造ラインL2および梱包ラインL3の各位置情報を、予めデータベース60に登録されている、錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と比較し(工程S39)、L1〜L3の位置情報の少なくとも一つが錠剤P1を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合、または、データベース60内でブリスターパックP2のシリアルコードが発見できない場合には、エンドユーザー端末70において異常表示させる(工程S40)。これにより、エンドユーザーは偽造に気づくことができる。真贋判定装置58Bは、データベース60に当該結果をブリスターパックP2のシリアルコードと紐付けて記憶させる。
[オプションの真贋判定2]
サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパックP2に紐付けられている卸業者/小売業者の位置情報を、予めデータベース60に登録されている単数または複数の卸業者/小売業者の位置情報と比較し、登録されている卸業者/小売業者によって販売されたものであるかを確認することもできる。登録されている卸業者/小売業者によって販売されたものでない場合は、エンドユーザー端末70において異常表示させてもよい。この時の異常表示は、製造者が一致しない場合の異常表示とは表示の方法を異ならせてもよい。卸業者が一致しない場合と、小売業者が一致しない場合とで、異常表示の方法を互いに異ならせてもよい。ブリスターパックP2に紐付けられている卸業者/小売業者の位置が登録卸業者/小売業者の位置と一致するか否かは、前述のように、一定の閾値となる距離を指定しておき、この距離内であれば同一の卸業者/小売業者であると判断すればよい。
[オプションの真贋判定3]
前記オプションの真贋判定2に代えて、サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパックP2に紐付けられているL1〜L3の位置と、卸業者および小売業者の位置情報を比較し、これらが通常の商取引では考えられないほどに離れている場合には、異常であると判断して、エンドユーザー端末70において異常表示させてもよい。この時の異常表示は、製造者が一致しない場合の異常表示とは表示の方法を異ならせてもよい。離れすぎているか否かは、前述のように、一定の閾値となる距離を指定しておき、この距離を越えれば異常であると判断すればよい。
[オプションの真贋判定4]
前記オプションの真贋判定2に代えて、サーバー58の真贋判定装置58Bは、ブリスターパックP2に紐付けられているL1〜L3の位置と、卸業者および小売業者の位置情報と、これらの時刻から製造業者から卸業者までの移動速度、卸業者から小売業者までの移動速度をそれぞれ計算し、得られた移動速度が通常の商取引では考えられないほどに大きい場合には、異常であると判断して、エンドユーザー端末70において異常表示させてもよい。この時の異常表示は、製造者が一致しない場合の異常表示とは表示の方法を異ならせてもよい。移動速度が大きすぎるか否かは、前述のように、一定の閾値となる移動速度を指定しておき、この速度を越えれば異常であると判断すればよい。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態の製品の真贋判定システムによれば、ブリスターパック製造ラインL1の位置情報、パッケージ製造ラインL2の位置情報、梱包ラインL3の位置情報のうち少なくとも一つを、予めデータベース60に登録されている製造許可を受けた製造者の位置情報とを比較して、ブリスターパックP2、パッケージP3、または梱包体P4に含まれる錠剤P1の真贋を判定するので、RFIDタグ中のシリアルコードを確認する従来方法に比して、偽造を行いにくいうえ、製品梱包段階での偽造も防止でき、真贋判断の確実性を高めることができる。
また、錠剤P1をブリスターパックP2に封入する段階で偽造された場合、ブリスターパックP2をパッケージP3に収容する段階で偽造された場合、および、パッケージP3を梱包して梱包体P4とする段階で偽造された場合のいずれにおいても、確実に真贋を判定することが可能であり、かつ、いずれの段階で偽造されたかの判別も行える。
また、卸業者端末62、小売業者端末66、ユーザー端末70によって読み取りを行う際に、読み取りを行った位置情報を、データベース60に追記することにより、卸業者、小売業者、エンドユーザーに関する情報が逐次記憶されるため、製薬会社は梱包体P4の出荷からエンドユーザーに至る流通経路の流れや滞りを把握できるうえ、偽造品が発見された場合には、偽造されたシリアルコードとともに偽造品の情報および異常フラグが記憶されるため、異常事例の一覧を見ることができるだけでなく、個々の異常についてどの過程で偽造品がどのような数量で混入したか、パッケージの状態か製品の状態かなど、偽造品の流通状況やルートを詳しく把握することも可能である。これは、製造会社にとって偽造の防止を図る上で価値がある。
さらに、パッケージP3やブリスターパックP2のシリアルコードに紐付けられてデータベース60に保存されている卸業者/小売業者の位置情報を、予めデータベース60に登録されている単数または複数の卸業者/小売業者の位置情報とそれぞれ比較し、登録されている卸業者/小売業者によって販売されたものであるかを確認した場合には、卸業者/小売業者における偽造を検出することも可能である。
前記実施形態におけるオプションの機能として、データベース60に蓄えた異常の記録をサーバー58によって集計して、製造会社のコンピューターへ定期的または不定期に電子メール等で通知したり、あるいは真贋判定システムのプログラムまたはアプリケーション上で表示してもよい。表示の方法としては、いずれの医薬品について、どのような偽造品が見付かったかをリスト化して表示することが可能である。このような通知を行うことにより、製造会社、卸業者、小売業者、エンドユーザー30がそれぞれの立場で、偽造されやすい特定の医薬品に対して深い注意を払うことが可能となる。
[他の変形例]
本発明の製品の真贋判定システムは、前記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲においていかなる変更を行ってもよい。例えば、前記実施形態ではシリアルコードをバーコードで表示していたが、その代わりに文字列で表示し、その文字列をカメラで撮像して画像認識技術によりシリアルコードを読み取ってもよい。文字列からなる製品情報48は、製品名、製造会社、効能、用法、使用期限などを含んでいてもよい。
本発明の製品の真贋判定システムによれば、パッケージに製品を収容する収容位置、および/または、梱包容器にパッケージを収容する梱包位置情報と、予め前記データベースに登録されている前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較して製品の真贋を判定するので、製品に付与されたシリアルコードに基づき製品情報を単に確認する方法に比して、偽造を行いにくいうえ、製品梱包段階での偽造品混入も防止でき、真贋判断の確実性を高めることができるから、産業上の利用が可能である。
1:製品の真贋判定システム、2:表面シート、3A:錠剤分配装置、4:ポケット、6:裏面シート、8:ロール、10:ロール、12:プリンタ、13:二次元バーコード、14:クライアント、16:モニタ、18:GPS装置、20:シリアルコード生成装置、22:コンベヤ、24:ロール、26:箱、28:プリンタ、29:二次元バーコード、29A:画像、30:クライアント、32:モニタ、34:GPS装置、36:シリアルコード生成装置、40:コンベヤ、42:ロール、44:大箱、46:プリンタ、47:二次元バーコード、47A:画像、48:クライアント、50:モニタ、52:シリアルコード生成装置、54:GPS装置、56:インターネット、58:サーバー、58A:検索装置、58B:真贋判定装置、58C:情報登録装置、60:データベース、62:卸業者端末、62B:卸業者位置情報取得装置、62A:情報読取装置、64:GPS装置、66:小売業者端末、68:GPS装置、70:ユーザー端末、72:GPS装置。

Claims (8)

  1. 製品の真贋判定システムであって、
    パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を取得する収容位置情報取得装置;
    前記製品を識別するための製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる情報登録装置;
    前記パッケージに、前記シリアルコードを付与する情報付与装置;
    ユーザー端末に設けられ、前記パッケージに付与された前記シリアルコードを取得する情報読取装置;
    ユーザー端末に設けられ、ユーザーの位置に対応するユーザー位置情報取を取得するユーザー位置情報取得装置;
    前記情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を加えて前記データベースに記憶させる検索装置;および
    前記製品収容位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品の製造許可が与えられている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置が、前記製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末に異常表示させる前記真贋判定装置を具備することを特徴とする製品の真贋判定システム。
  2. 前記製品は医薬品であり、前記製品情報は、前記医薬品の名称、前記医薬品の効能、前記医薬品の使用期限、前記医薬品の製造年月日、前記医薬品の製造者、および、前記医薬品のロット番号のうち少なくとも1以上の情報を含むことを特徴とする請求項1記載の製品の真贋判定システム。
  3. 前記検索装置はさらに、前記検索を行った時間に対応する時間情報、前記読み取りを行ったユーザーのID情報のうち少なくとも1以上の情報を、前記データセットに加えて前記データベースに記憶させることを特徴とする請求項1または2記載の製品の真贋判定システム。
  4. 前記情報付与装置は、前記パッケージを識別するためのシリアルコードを、二次元バーコード、またはRFIDタグにより前記パッケージに付与することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製品の真贋判定システム。
  5. 前記製品データベースは、P2Pネットワークを有するブロックチェーンデータベースにより構成され、前記ブロックチェーンデータベース内の各ブロックには、タイムスタンプと前のブロックへのリンクが含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製品の真贋判定システム。
  6. 製品の真贋判定システムであって、
    パッケージに製品を収容する位置に対応する収容位置情報を取得する収容位置情報取得装置;
    前記製品を識別するための製品情報、前記パッケージを識別するためのシリアルコード、および前記収容位置情報をデータセットとしてデータベースに記憶させる情報登録装置;
    前記パッケージに、前記パッケージのシリアルコードを付与する情報付与装置;
    梱包容器に前記パッケージを梱包して梱包体を製造する位置に対応するの梱包位置情報を取得する梱包位置情報取得装置;
    梱包された前記パッケージのシリアルコード、前記梱包容器を識別するためのシリアルコード、および前記梱包位置情報を、データセットとして前記データベースに記憶させる第2の情報登録装置;
    前記梱包容器に、前記梱包容器のシリアルコードを付与する第2の情報付与装置;
    卸業者端末に設けられ、前記梱包容器に付与されたシリアルコードを取得する情報読取装置;
    前記卸業者端末に設けられ、前記卸業者の位置情報を取得する卸業者位置情報取得装置;
    前記情報読取装置が読み取った前記梱包容器のシリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記卸業者位置情報を加えて前記データベースに記憶させる検索装置;
    ユーザー端末に設けられ、前記パッケージに付与された前記シリアルコードを取得する第2の情報読取装置;
    ユーザー端末に設けられ、前記ユーザーの位置の情報を取得するユーザー位置情報取得装置;
    前記第2の情報読取装置が読み取った前記シリアルコードを前記データベースで検索し、発見された前記データセットに前記ユーザー位置情報を追加して前記データベースに記憶させる第2の検索装置;および
    前記製品収容位置と、前記製品梱包位置と、予め前記データベースに登録されている、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報とを比較し、前記製品収容位置および前記製品梱包位置の少なくともいずれかが、前記製品を製造許可されている製造者の位置情報と合致しない場合には、前記ユーザー端末において異常表示させる前記真贋判定装置を具備することを特徴とする製品の真贋判定システム。
  7. 前記真贋判定装置は、前記収容位置情報と、前記梱包位置情報と、前記卸業者位置情報と、前記ユーザー位置情報を相互に比較し、いずれかが他よりも予め設定された距離以上離れている場合に前記ユーザー端末において異常表示させることを特徴とする請求項6記載の製品の真贋判定システム。
  8. 前記真贋判定装置は、前記卸業者位置情報と、予め前記データベースに登録されている、前記製品を販売許可されている卸業者の位置情報とを比較し、合致しない場合には、前記ユーザー端末において異常表示させることを特徴とする請求項6または7に記載の製品の真贋判定システム。
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