JP2020093295A - 作業機 - Google Patents

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Ken Tomiyama
健 冨山
裕紀 坂井
Hiroki Sakai
裕紀 坂井
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Abstract

【課題】作業機において作業中に電動モータが停止しても作業機から被加工物を容易に取り外すことができる。【解決手段】電動工具30は、動力を発生し、正転と逆転が可能な電動モータ9と、電動モータ9によって駆動され、初期位置から所定の位置までを往復動可能な曲げローラ10と、電動モータ9を制御する制御部38と、を有する。制御部38は、電動モータ9の正転中に所定の条件が満たされると、電動モータ9の正転を停止し、さらに電動モータ9を逆転させて上記初期位置よりも手前の位置で曲げローラ10を停止させるように電動モータ9を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、動力源を備えた作業機に関する。
動力源を備えた作業機の一つとして、鉄筋などの棒状被加工物に対して切断加工と曲げ加工とを行うことが可能な作業機が知られている。
上記作業機の一例として、特許文献1には、動力源としての電動機を備え、棒状被加工物の曲げ角度を設定する角度設定ダイヤルを有した電動式曲げ工具(ベンダ)が記載されている。
特開2003−88929号公報
上記特許文献1に記載された電動式曲げ工具のように、電動モータ(電動機)の回転を先端工具に伝達し、被加工物を加工する作業機においては、被加工物の加工時に先端工具と被加工物とが強力に接触・係合している。
したがって、加工中に電動モータが停止した場合、作業機から被加工物を取り外すことが困難な場合があり、無理に取り外すと被加工物もしくは作業機本体が破損・変形してしまう恐れがある。
具体的には、上記電動式曲げ工具のような作業機では、鉄筋の曲げ加工中は、先端工具であるローラと鉄筋とが強力に噛み合っているため、作業機のトリガを離して電動モータの回転を停止しても作業機から鉄筋を取り外すことは困難である。
なお、ローラと鉄筋が噛み合って停止した状態で角度設定ダイヤルを調整すれば、ローラが目標位置になったと認識させることで、ローラを逆回転させて噛み合いを外すことができるが、この場合ローラが初期位置まで戻ってしまう。従って、曲げ角度が不足していた場合などにおいて同一の加工材に対して追加の曲げ加工を繰り返し行う際に時間がかかり、作業性が悪かった。
本発明の目的は、作業が終了した際に作業機から容易に被加工物を取り外すことができる作業機を提供することである。
本発明の作業機は、動力を発生し、正転と逆転が可能なモータと、前記モータによって駆動され、初期位置から所定の位置までを往復動可能な先端工具と、前記モータを制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記モータの正転中に所定の条件が満たされると、前記モータの正転を停止し、さらに前記モータを逆転させて前記初期位置よりも手前の位置で前記先端工具を停止させるように前記モータを制御する。
本発明によれば、作業中に電動モータが停止しても作業機から被加工物を容易に取り外すことができる。
本発明の実施の形態1の作業機の構造を一部破断して示す側面図である。 図1に示す作業機の切断加工時の構造を示す側面図である。 図1に示す作業機の切断加工状態の構造を示す部分側面図である。 図3に示す切断加工状態の内部構造を示す部分側面図である。 図1に示す作業機の曲げ加工時の動作の一例を示す部分平面図である。 図1に示す作業機の曲げ加工時の動作の一例を示す部分平面図である。 図1に示す作業機の曲げ加工時の動作の一例を示す部分平面図である。 図1に示す作業機の制御系の一例を示すブロック図である。 図1に示す作業機の曲げ加工時の制御の流れを示すフロー図である。 図1に示す作業機の曲げ加工時のローラの戻り動作の一例を示す部分平面図である。 図1に示す作業機の実施の形態2の曲げ加工時の制御の流れを示すフロー図である。 図11に示すフローにおける切断加工時の制御の流れを示すフロー図である。 図1に示す作業機の実施の形態3の切断加工を含む曲げ加工時の制御の流れを示すフロー図である。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態1の作業機について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付している。
本実施の形態1では、作業機の一例として、電動工具30を取り上げて説明する。図1および図2に示される電動工具30は、例えば、カットベンダなどと呼ばれる工具であり、鉄筋(棒状被加工物、材料)7を切断加工することが可能であり、かつ鉄筋7を曲げ加工することも可能な工具である。また、電動工具30は、電源部であるバッテリ13を装着したコードレス式の工具である。
電動工具30の構成について説明すると、動力を発生する電動モータ(動力源)9と、電動モータ9に電力を供給する充電式のバッテリ13と、電動モータ9から出力される駆動力によって回転する回転軸4に設けられたカム5と、カム5の回転によって動作する可動切断刃1と、鉄筋7を支持する固定切断刃2と、カム5に設けられかつ先端工具である曲げローラ(ローラ)10と、を備えている。ただし、バッテリ13は充電式のものに限定されるものではない。
曲げローラ10は、電動モータ9によって駆動され、かつ鉄筋7に動力を伝達して鉄筋7を押圧して鉄筋7を曲げる部材である。
さらに、電動工具30は、電動工具30の工具本体3に設けられ、かつ鉄筋7を切断加工する際に工具本体3を支える脚部11と、脚部11と90°方向を変えて配置されるとともに、工具本体3に設けられ、かつ鉄筋7を曲げ加工する際に工具本体3を支える脚部12と、を備えている。
そして、図2に示す工具本体3の脚部11が設けられている第1面3aと、図1に示す工具本体3の脚部12が設けられている第2面3bとは、略90°向きが異なっている。例えば、工具本体3において脚部11が設けられている第1面3aを底面とすると、脚部12が設けられている第2面3bは、底面(第1面3a)と略90°向きを変えた側面である。
すなわち、電動工具30は、複数の作業姿勢を有する工具であり、切断加工時に工具本体3の底面に相当する第1面3aと、曲げ加工時に底面に相当する第2面3bとは、略90°向きが異なっている。
なお、電動工具30において、図3に示す鉄筋7の切断加工は、可動切断刃1と固定切断刃2との剪断作用によって行われ、一方、図5に示す鉄筋7の曲げ加工は、曲げローラ10の押圧力によって行われる。
電動工具30は、図1に示すように、動力源である電動モータ9が収容される第1ハウジング部26と、作業面6を備えた第2ハウジング部27と、を有している。なお、第1ハウジング部26は、モータ側のハウジングでもあるため、モータハウジングとも呼ばれる。第1ハウジング部26には、電動モータ9の回転軸9b側にFET( Field Effect Transistor)基板28が設けられている。
また、電動モータ9は、動力(駆動力)、具体的には回転力を発生するものであり、例えば、ブラシレスモータである。電動モータ9は、ロータ14およびステータ8を有する。ステータ8は、第1ハウジング部26に固定されている。ロータ14は回転軸9bに固定されている。ロータ14には図8に示す永久磁石9cが取り付けられている。異なる極性の永久磁石9cが、ロータ14の回転方向に交互に設けられている。電動モータ9の回転は、内部に設けられた制御部38の制御回路によって制御される。
また、電動工具30において、電動モータ9に対して鉄筋7(図3参照)の曲げ加工や切断加工が実施される作業箇所と反対側の位置には、着脱式のバッテリ13が配置され、さらにバッテリ13の下方にはハンドル部16が設けられている。すなわち、工具本体3の第2面3bに設けられた脚部12を地面17に接触させた姿勢において、ハンドル部16がバッテリ13の下部に配置されるように設けられている。
次に、図3および図4を用いて、電動工具30の鉄筋7の切断加工時の姿勢および動作について説明する。
切断加工時は、工具本体3の第1面3aに設けられた脚部11を地面17に接触させるように電動工具30を地面17に対して置く。言い換えると、電動工具30の工具本体3の第1面3aに設けられた脚部11が工具本体3を支えるように電動工具30を地面17に置く。そして、図3に示すように鉄筋7は固定切断刃2によって支持され、この状態で鉄筋7の切断加工が行われる。つまり、鉄筋7の切断加工時には、脚部11が工具本体3を支えている。
次に、電動工具30の鉄筋7の切断加工時の動作について説明する。まず、図3に示すように工具本体3の脚部11が地面(載置面)17に接触するように電動工具30を置く。すなわち、工具本体3が脚部11によって支持されるような向きにして電動工具30を地面17に置く。
地面17に電動工具30を配置した後、固定切断刃2上に鉄筋7を載置する。すなわち、固定切断刃2によって鉄筋7を支持する。この状態で、図1に示す電動工具30のトリガ15を引いて電動工具30の電源をONの状態にする。トリガ15は、電動モータ9を起動させるスイッチオン(トリガ15に操作力が付与された状態)と、電動モータ9の回転を停止させるスイッチオフ(トリガ15の操作力が解除された状態)とに操作可能である。
これにより、電動工具30の電動モータ9が駆動して回転軸9bが回転する。さらに回転軸9bの回転が駆動ギヤ9aを回転し、駆動ギヤ9aの回転は、歯車18a,18b,18c,18d,18eによって回転軸4に伝達される。つまり、歯車18a,18b,18c,18d,18eは、電動モータ9の回転を減速しつつ、かつ回転軸9bの回転を回転軸4に伝達して回転軸4を回転させる。回転軸4は、軸受20,22によって支持されている。そして、回転軸4の回転に伴い出力軸21aが回転し、出力軸21aに設けられたカム5が回転する。
さらに、カム5の回転により、図4に示すカム5と接触するローラ24を介して揺腕23が回動する。揺腕23が回動すると揺腕23の端部に設けられた可動切断刃1が下方に移動する。移動を始めた可動切断刃1は、やがて固定切断刃2によって支持された鉄筋7に接触する。すなわち、可動切断刃1は、カム5の回転によって固定切断刃2に対して進退動作を行う切断刃である。
可動切断刃1が図3に示す鉄筋7に接触し始めると、図4に示すように可動切断刃1と固定切断刃2との間で鉄筋7に対して剪断力が作用する。回転軸4の回転によってさらにカム5が回転することで、可動切断刃1も回動して固定切断刃2との間で剪断力により図3に示す鉄筋7を切断する。
次に、図5〜図7を用いて、電動工具30における鉄筋7の曲げ加工時の姿勢および動作について説明する。図5〜図7は、電動工具30の曲げ加工時の工具本体3の状態を示すものである。
まず、図1に示すように曲げ加工時は、工具本体3の第2面3bに設けられた脚部12を地面17に接触させるように電動工具30を地面17に対して置く。言い換えると、電動工具30の工具本体3の第2面3bに設けられた脚部12が工具本体3を支えるように電動工具30を地面17に置く。そして、図5に示すように鉄筋7を作業面6の所定箇所に載置し、この状態で鉄筋7の曲げ加工を行う。
次に、電動工具30の鉄筋7の曲げ加工時の動作について説明する。まず、図1に示すように工具本体3の脚部12が地面17に接触するように電動工具30を置く。すなわち、工具本体3が脚部12によって支持されるような向きにして電動工具30を地面17に置く。表現を換えると、曲げ加工時の工具本体3の向きは、切断加工時の工具本体3の向きと90°異なっている。
地面17に電動工具30を配置した後、図5に示すように、工具本体3の作業面6上に鉄筋7を載置する。ここでは、作業面6上において、センタローラ21とガイドストッパ19とに挟まれる位置に鉄筋7を配置する。この状態で、図1に示すトリガ15を引いて電動工具30の電源をONの状態にする。トリガ15は、上述のように、電動モータ9を起動させるスイッチオン(トリガ15に操作力が付与された状態)と、電動モータ9の回転を停止させるスイッチオフ(トリガ15の操作力が解除された状態)とに操作可能である。
これにより、電動工具30の電動モータ9の駆動力により回転軸9bが回転し、駆動ギヤ9aが回転する。さらに駆動ギヤ9aの回転は、歯車18a,18b,18c,18d,18eなどによって回転軸4に伝達される。つまり、歯車18a,18b,18c,18d,18eは、電動モータ9の回転を減速しつつ、かつ電動モータ9の回転軸9bの回転を回転軸4に伝達して回転軸4を回転させる伝達機構の一部である。そして、回転軸4の回転に伴い出力軸21aが回転し、出力軸21aに設けられたカム5が回転する。
さらに、カム5の回転により、カム5に設けられた曲げローラ10がカム5の回転に連動して回動する。つまり、曲げローラ10は、電動モータ9の回転軸9bの回転により、回転軸4およびカム5のそれぞれの回転を介して回動する。回動した曲げローラ10は、やがて鉄筋7に接触し、回動しながら鉄筋7を押圧する。すると鉄筋7は、図6に示すようにセンタローラ21を基点として折れ曲がる。そして、図7に示されるように、曲げローラ10が設定された位置まで回動し、鉄筋7は所望の角度まで曲げられる。鉄筋7を所望の角度まで曲げた後は、電動モータ9を逆転させ、曲げローラ10を初期位置まで戻す。
以上のようにして鉄筋7の切断加工もしくは曲げ加工を実施する。なお、図1に示すセットダイヤル25は、切断加工もしくは曲げ加工の選択、または曲げ加工時の曲げローラ10の停止位置(加工位置)などを設定するものであり、これにより、曲げ加工時における鉄筋7の曲げ角度などを設定することが可能である。つまり、セットダイヤル25は、制御部38と電気的に接続され、先端工具である曲げローラ10の鉄筋7に対する加工量(曲げ量、曲げ角度)を設定可能な加工量設定部の一部である。したがって、セットダイヤル25によって設定された曲げ角度などの信号は、制御部38に入力される。すなわち曲げローラ10は、セットダイヤル25の設定に基づいた電動モータ9の正転と逆転によって、初期位置と所定の位置とを往復動可能なように構成される。
次に、本実施の形態1の電動工具30の制御系を図8を用いて説明する。電動モータ9は、一例として3相交流型のブラシレスモータである。ステータ8は、3相のコイルU1,V1,W1を有する。また、3個の磁気センサ29が設けられており、3個の磁気センサ29は、永久磁石9cの磁界を検出して信号を出力する。3個の磁気センサ29は、3相のコイルU1,V1,W1に対応して設けられている。3個の磁気センサ29は、一例としてホール素子を用いることができる。
図1に示すように、FET基板28が第1ハウジング部26内に設けられている。FET基板28にインバータ回路34が設けられている。インバータ回路34は、3相フルブリッジインバータ回路である。インバータ回路34は、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6を有する。スイッチング素子Q1のドレインは、バッテリ13のプラス端子13aに接続されている。スイッチング素子Q1のソースは、スイッチング素子Q4のドレインに接続されている。スイッチング素子Q4のソースは、バッテリ13のマイナス端子13bに接続されている。スイッチング素子Q1のソースおよびスイッチング素子Q4のドレインは、リード線35を介してコイルU1に接続されている。
スイッチング素子Q2のドレインは、バッテリ13のプラス端子13aに接続されている。スイッチング素子Q2のソースは、スイッチング素子Q5のドレインに接続されている。スイッチング素子Q5のソースは、バッテリ13のマイナス端子13bに接続されている。スイッチング素子Q2のソースおよびスイッチング素子Q5のドレインは、リード線36を介してコイルV1に接続されている。
スイッチング素子Q3のドレインは、バッテリ13のプラス端子13aに接続されている。スイッチング素子Q3のソースは、スイッチング素子Q6のドレインに接続されている。スイッチング素子Q6のソースは、バッテリ13のマイナス端子13bに接続されている。スイッチング素子Q3のソースおよびスイッチング素子Q6のドレインは、リード線37を介してコイルW1に接続されている。コイルU1,V1,W1は、相互に接続されており、各コイルU1,V1,W1は、一例として、スター結線されている。
電動モータ9は、制御部38によってその回転軸9bの回転が制御されており、電動モータ9に電流を供給すると回転軸9bが回転する。また、電動モータ9に電流を供給する向きを変更すると、回転軸9bの回転方向を切り替え可能である。
また、制御部38は、演算部39、インバータ駆動部40、回転子位置検出回路41、電流検出回路42、電圧検出回路43、電池温度検出回路45、モータ温度検出回路46を備えている。インバータ駆動部40は、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のゲートにそれぞれ接続されている。
3個の磁気センサ29の検出信号は、回転子位置検出回路41を介して演算部39に送られる。電流検出回路42は、電流検出用抵抗RSの両端に接続されており、電流検出回路42は、電動モータ9に供給される電流値を検出する。電流検出回路42から出力された信号は、演算部39に入力される。また、セットダイヤル25から出力された信号、トリガスイッチ15a(トリガ15)から出力された信号、回転角度検出センサ44から出力された信号のそれぞれは、制御部38の演算部39に入力される。回転角度検出センサ44は加工量設定部の一部である。バッテリ13の温度を検出する温度センサ47が設けられている。温度センサ47から出力される信号は、電池温度検出回路45を介して演算部39に入力される。電動モータ9の温度を検出する温度センサ48が設けられている。温度センサ48から出力される信号は、モータ温度検出回路46を介して演算部39に入力される。また、電動工具30の作業モードを切り替えるモードスイッチ49aの信号は、演算部39に入力される。モードスイッチ49aは、例えば、図2に示す電動工具30の操作パネル49に設けられている。
また、演算部39は、マイクロプロセッサ、タイマおよびメモリを備え、メモリには、制御プログラム、演算式およびデータなどが記憶されている。演算部39は、入力される信号を処理して、電動モータ9の回転軸9bの回転方向の位置、回転角度、回転速度および回転数、出力軸21aの回転方向の位置、回転角度および回転速度を演算する。演算部39は、回転軸9bの回転方向を設定し、回転軸9bの回転タイミングおよび停止タイミングを決定し、回転軸9bの目標回転速度および目標回転数を定め、インバータ駆動部40へ信号を出力する。演算部39は、トリガ15の操作量に応じて、回転軸9bの目標回転速度を定める。トリガ15の操作量が相対的に多いと、回転軸9bの目標回転速度は相対的に高くなる。回転軸9bの実際の回転速度は、電動モータ9のステータ8に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いに応じた値となる。
インバータ駆動部40が、インバータ回路34のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6を制御して、電動モータ9のステータ8に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いを制御する。
スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6は、それぞれ単独でオン・オフが可能である。インバータ駆動部40が、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のゲートにパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号をそれぞれ印加することで、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6をそれぞれオンする割り合い、つまり、デューティ比を制御する。スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6のデューティ比に応じて、電動モータ9のステータ8に対する単位時間当たりの電力の供給割り合いが変化する。電動モータ9の回転方向は、3本のコイルU1,V1,W1を流れる電流の向きを切り替えて制御する。
このように、インバータ回路34が整流機能を備えており、電動モータ9は、回転軸9bに整流子が取り付けられておらず、整流子に電流を供給するブラシも備えていない。つまり、電動モータ9は、ブラシレスモータである。
ここで、本実施の形態1の電動工具30における目測曲げモードについて説明する。電動工具30における目測曲げとは、鉄筋7の曲げ加工において、作業現場などで鉄筋7の曲がり具合を見ながら(測定しつつ)曲げを行う方法である。例えば、鉄筋7の曲げ角度を何度に設定すればよいかが不明の時に、電動工具30で一度曲げてみて、曲げ量が足りなかった場合にさらに曲げ加工を行う方法である。具体的な一例として、セットダイヤル25による設定角度を予め小さい値にしておき、一度の作業毎に少しずつ設定角度を微増させることで所望の角度に鉄筋7を曲げ加工する。または、例えば鉄筋7を90°曲げたい時に、セットダイヤル25で曲げ角度を80°に設定して電動工具30により曲げ加工を実施する。そして、残りの10°分の曲げは、電動工具30のトリガ15を少しずつ複数回引いて現物(曲げ加工済みの鉄筋7)に合わせていく。すなわち、曲げ量の微調整を電動工具30のセットダイヤル25の微調整、またはトリガ15の引き具合いで行う。本実施の形態1では、この目測曲げを行うのに適した作業モードを有し、これを目測曲げモードと呼ぶ。つまり、電動工具30では、作業モードが目測曲げモードに設定されている場合、電動モータ9を停止させる1つの信号が制御部38に入力されると、制御部38は、電動モータ9を停止させ、さらに所定量逆転させる。すなわち、制御部38は、電動モータ9を所定量逆転して停止させる。
また、電動工具30は、電動モータ9の回転量を検出可能な回転子位置検出回路41を備えている。上記所定量は、曲げローラ10の回動における初期位置(図5に示す中心C1の位置)から予め設定された終点位置(例えば、図7に示す中心C2の位置)までの間の位置に曲げローラ10を戻す(配置させる)ための電動モータ9の回転量である。したがって、回転子位置検出回路41による検出結果に基づいて電動モータ9を上記所定量逆転させる。もしくは、回転角度検出センサ44によって出力軸21aの回転角度を検出し、これにより、曲げローラ10を所定の回転角度戻すように電動モータ9を所定量逆転させてもよい。
また、電動工具30には、トリガ15を引いて電動モータ9が正転している時、トリガ15の操作力を解除すると、制御部38は電動モータ9を逆転させずに停止させる通常作業モードが設けられていてもよい。
つまり、この通常作業モードは、トリガ15を引いて、この状態で電動モータ9が正転している時にトリガ15の操作力を解除する(トリガ15を離す)と、制御部38により、電動モータ9を逆転させずに停止する制御が実行される作業モードである。
そして、操作パネル49におけるモードスイッチ49aの操作により、上記目測曲げモードと上記通常作業モードを、その何れかに切り替えることが可能である。
次に、本実施の形態1の電動工具30による曲げ加工の作業手順の一例を、図9を用いて説明する。まず、図1に示すトリガ15に対する操作力が解除され、かつ、電動モータ9が停止していると、図5に示すように曲げローラ10の中心C1は、初期位置に停止している。
制御部38は、バッテリ13がセット(電池挿入)されると図9に示す制御をスタートし、まず、制御部38のマイコンが駆動する(ステップS1)。次に、ステップS2で曲げローラ10の設定ローラ角度R1を検出する。曲げローラ10の設定ローラ角度R1は、曲げ対象の被加工物である鉄筋7を曲げるために、作業者がセットダイヤル25を操作して設定した角度である。つまり、設定ローラ角度R1は、曲げローラ10の初期位置に対して設定された曲げ角度(加工位置)である。
次に、ステップS3において、図8に示す回転角度検出センサ44により、図6に示す曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出する。回動角度R2は、回転軸9bの回転角度、または、出力軸21aの回転角度に基づいて検出可能である。そして、制御部38はステップS4において、回動角度R2が設定ローラ角度R1より小さいか否かを判断する。
制御部38は、ステップS4でYESと判断すると、ステップS5でトリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部38は、ステップS5でNOと判断すると、ステップS6で電動モータ9の停止を維持し、ステップS2に進む。
一方、制御部38は、ステップS5でYESと判断すると、ステップS7で電動モータ9の回転軸9bを正回転させるモータ正転駆動開始を実行する。制御部38は、トリガ15の操作量に基づいて、回転軸9bの目標回転速度を求める。回転軸9bの回転力は、出力軸21aに伝達される。すなわち、回転軸9bが正回転すると、図6に示すように、曲げローラ10が回動して鉄筋7を押圧し、鉄筋7の曲げ加工が開始される。
次に、ステップS8において、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出する。さらに、ステップS9において、曲げローラ10の回動角度R2が設定ローラ角度R1以上であるか否かを判断する。そして、制御部38は、ステップS9でYESと判断し、曲げ加工が終了したと認識すると、ステップS10で電動モータ9を停止し、ステップS11に進む。
また、制御部38は、ステップS9でNOと判断すると、ステップS5のトリガ15に操作力が付加されているか否かの判断に進む。
また、制御部38は、ステップS4でNOと判断すると、ステップS11に進む。すなわち、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2が設定ローラ角度R1以上である場合、曲げローラ10の回動角度R2が設定された曲げローラ10の角度R1に到達しているため、ステップS11に進む。
次に、制御部38は、ステップS11において、作業モードとして目測曲げモードが選択されているか否かを判断する。なお、上記目測曲げモードが選択されている場合、鉄筋7の曲げ加工時に、制御部38は、電動工具30のトリガ15をスイッチオフとして電動モータ9を停止した後、図10の矢印Bに示すように曲げローラ10を所定位置(例えば、角度α分)まで戻す。
ここで、上記所定位置は、図5に示す曲げローラ10の回動の初期位置と、設定された曲げローラ10の回動角度の位置と、の間の位置であるが、好ましくは、上記初期位置と上記設定された曲げローラ10の回動角度の位置との中間の位置より上記曲げローラ10の設定された回動角度の位置に近い位置である。
つまり、ステップS11でYESと判断された場合(目測曲げモードが選択されている場合)、ステップS12に進み、角度α分だけ電動モータ9の逆回転を実行する。すなわち、図10の矢印Bに示すように曲げローラ10を角度α分まで戻す。なお、角度αは、例えば、5°程度である。
ここで、角度α(所定の角度)は、上述のように曲げローラ10の回動の初期位置から予め設定された終点位置までの間の位置に曲げローラ10を配置させるのに必要な曲げローラ10の回動角度であり、回転角度検出センサ44によって曲げローラ10の回動角度を検出して曲げローラ10の位置を、現在の位置から角度αを減じた位置まで戻す。
また、目測曲げモードにおいては、曲げローラ10を所定位置まで戻す際に、電動モータ9の回転を所定量逆転させてもよい。
上記所定量は、曲げローラ10の回動の初期位置から予め設定された終点位置までの間の位置に曲げローラ10を配置させるのに必要な電動モータ9の回転量であり、回転子位置検出回路41によって電動モータ9の回転量を検出して制御部38により電動モータ9を上記所定量逆転させる。
電動モータ9を上記所定量逆転させることにより、曲げローラ10と鉄筋7との接触(噛み合い)が開放され、電動工具30において鉄筋7の取り外しを容易にすることができる。その結果、電動工具30の作業性を向上させることができる。
次に、ステップS13で電動モータ9を停止し、さらにステップS2に進む。
また、ステップS11でNOと判断された場合(目測曲げモードが選択されていない場合)、ステップS14に進み、トリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部38は、ステップS14でNOと判断すると、ステップS11に進む。
一方、制御部38は、ステップS14でYESと判断すると、ステップS15で電動モータ9の回転軸9bを逆回転させるモータ逆転駆動開始を実行する。そして、制御部38は、トリガ15の操作量に基づいて、回転軸9bの目標回転速度を求める。回転軸9bの回転力は、出力軸21aに伝達される。すなわち、回転軸9bが逆回転すると、図10に示すように、曲げローラ10が矢印Bの方向に戻る。
次に、ステップS16において、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出し、さらに、ステップS17において、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0以下であるか否かを判断する。ローラ基準位置R0は、例えば、曲げローラ10の回動角度が10°程度の位置のことである。そして、制御部38は、ステップS17でNOと判断すると、ステップS15に進む。ステップS17でNOと判断するのは、曲げローラ10の回動角度が曲げローラ10の基準位置の角度より大きい場合であり、トリガ15の操作に関係なく、自動的に曲げローラ10の回動角度が曲げローラ10の基準位置の角度と等しいかまたは曲げローラ10の基準位置の角度より小さくなるまで電動モータ9を逆回転させる。
そして、ステップS17においてYESと判断すると、作業終了となる。すなわち、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0以下と判断すると、作業終了となる。
なお、制御部38の制御としては、曲げローラ10を逆転させている時に、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0と等しくなった際に、電動モータ9への電力の供給を停止し、その後は、惰性で曲げローラ10を図5に示す初期位置まで戻す。
本実施の形態1の電動工具(作業機)30によれば、作業中に電動モータ9が停止した際に、制御部38によって電動モータ9を所定量逆転させる。これにより、電動工具30から鉄筋7を容易に取り外すことができる。
言い換えると、本実施の形態1の電動工具30では、制御部38は、外部から入力された1つの信号に応じて電動モータ9を停止させ、さらに電動モータ9を逆回転させることで、先端工具である曲げローラ10と、棒状被加工物である鉄筋7とを離間させている。
したがって、上述のように電動工具30から鉄筋7を容易に取り外すことができる。
つまり、鉄筋7の曲げ加工においては、曲げローラ10と鉄筋7とが強力に噛み合っているため、作業中に電動モータ9が停止した際に、電動工具30から鉄筋7を取り外すことは困難である。しかしながら、本実施の形態1の電動工具30では、設定ローラ角度R1とローラ角度R2を検出することで作業終了を認識した制御部38によって電動モータ9を所定量逆転させるため、電動モータ9を停止した後、鉄筋7と曲げローラ10とを離間させることができる。
これにより、曲げローラ10と鉄筋7との噛み合いが弱まり、電動工具30から鉄筋7を容易に取り外すことができる。
その結果、電動工具30の作業性を向上させることができる。
また、目測曲げを行っていて電動モータ9を停止させた際に、曲げローラ10は回動の初期位置に戻る前に停止するため、目測曲げにおける角度合わせの時間を短縮することができる。さらに、充電式の電動工具30の場合には、曲げローラ10が初期位置まで戻る分に費やす電力が必要なくなるため、省エネとなり、1回の充電当たりの作業量を増加させることができる。
また、セットダイヤル25による目測曲げを行った場合、最終的なセットダイヤル25の位置が所望の細かい設定角度となるため、同様の曲げ角度となる鉄筋7を短時間で作成することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、電動工具30が電動モータ9の起動および停止を操作可能なトリガ15を備え、電動モータ9が正転中にトリガ15を離した場合の電動工具30の動作について説明する。トリガ15の操作によって検出された信号は、制御部38に入力され、トリガ15を引いて鉄筋7の曲げ加工を行っている状態において、トリガ15の操作力を解除した場合の制御部38の制御について説明する。
なお、電動工具30では、トリガ15を引いて鉄筋(被加工物)7を加工している状態において、トリガ15の操作力を解除した場合のみに、制御部38が電動モータ9を逆転させる制御を行うことが好ましい。つまり、作業者が被加工物を加工している場合のみにおいて、トリガ15の操作力が解除されると、制御部38は、電動モータ9が所定量逆転してから停止する制御を実行する。
また、電動工具30は、曲げローラ10の回動において、設定可能な最大終点位置まで曲げローラ10を回動させて鉄筋(被加工物)7を切断する作業モードをさらに有していてもよい。例えば、この作業モードを曲げ切断作業モードと呼ぶ。すなわち、上記曲げ切断作業モードは、セットダイヤル25によって切断加工を選択するのとは異なり、セットダイヤル25において曲げ加工を選択している際に、モードスイッチ49aの切り替え操作により、曲げローラ10を設定可能な最大終点位置まで回動させて鉄筋(被加工物)7を切断するモードである。
そして、操作パネル49におけるモードスイッチ49aの操作により、実施の形態1で説明した上記目測曲げモードと上記通常作業モードと上記曲げ切断作業モードを、その何れかに切り替えることが可能である。
次に、本実施の形態2の電動工具30による曲げ加工の作業手順の一例を、図11を用いて説明する。まず、図1に示すトリガ15に対する操作力が解除され、かつ、電動モータ9が停止していると、図5に示すように曲げローラ10は、その中心C1が回動の初期位置に停止している。
制御部38は、バッテリ13がセット(電池挿入)されると図11に示す制御をスタートし、まず、制御部38のマイコンが駆動する(ステップS1)。次に、ステップS1−1において、切断モードが選択されているか否かを判断する。
ステップS1−1において、切断モードが選択されていない場合(NOの場合)、ステップS2で曲げローラ10の設定ローラ角度R1を検出する。曲げローラ10の設定ローラ角度R1は、曲げ対象の被加工物である鉄筋7を曲げるために、作業者がセットダイヤル25を操作して設定した角度である。つまり、設定ローラ角度R1は、曲げローラ10の初期位置に対して設定された曲げ角度である。
次に、ステップS3において、図8に示す回転角度検出センサ44により、図6に示す曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出する。回動角度R2は、回転軸9bの回転角度、または、出力軸21aの回転角度に基づいて検出可能である。制御部38はステップS4において、回動角度R2が設定ローラ角度R1より小さいか否かを判断する。
制御部38は、ステップS4でYESと判断すると、ステップS5でトリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部38は、ステップS5でNOと判断すると、ステップS6で電動モータ9を停止し、ステップS6−1に進む。つまり、電動モータ9を停止させるトリガ15の操作(トリガ15を離す操作)を行うことで、制御部38は、電動モータ9を停止させる制御を行う。そして、ステップS6−1では、目測曲げモードが選択されているか否かを判断する。目測曲げモードが選択されていると(YES)、ステップS6−2で曲げローラ10の現在の位置であるローラ角度R2を検出し、現在の曲げローラ10の位置(ローラ角度R2)が記憶値R3を超えた否かを判断する。つまり、電動モータ9が正転中にトリガ15をオフすると、電動モータ9を停止し、目測曲げモードであるか否かを判断する。さらに目測曲げモードである場合、次に現在の曲げローラ10の位置R2が記憶値R3を超えたか否かを判断する。この時、最初のR3は、初期値R0を記憶しているため、ステップS6−2の判断はYESとなり、ステップS6−3に進む。ステップS6−3では、現在の曲げローラ10の位置(ローラ角度)をR3として記憶し、さらにステップS6−4において、角度α分だけ逆回転を実行する。すなわち、制御部38は、図10に示すように曲げローラ10が角度α分だけ後退するように電動モータ9を逆回転させる。なお、角度αは、例えば、5°程度である。
ここで、角度α(所定の角度)は、上述のように曲げローラ10の回動の初期位置から予め設定された終点位置までの間の位置に曲げローラ10を配置させるのに必要な曲げローラ10の回動角度であり、回転角度検出センサ44によって曲げローラ10の回動角度を検出して曲げローラ10の位置を角度αの位置まで戻す。つまり、制御部38は、曲げローラ10を初期位置に戻さないような制御を行う。
また、目測曲げモードにおいては、曲げローラ10を所定位置まで戻す際に、モータの回転を所定量逆転させてもよい。
上記所定量は、曲げローラ10の回動の初期位置から予め設定された終点位置までの間の位置に曲げローラ10を配置させるのに必要な電動モータ9の回転量であり、回転子位置検出回路41によって電動モータ9の回転量を検出して制御部38により電動モータ9を上記所定量逆転させる。
以上により、曲げローラ10と鉄筋7との接触(噛み合い)が開放され、電動工具30において鉄筋7の取り外しを容易にすることができる。その結果、電動工具30の作業性を向上させることができる。
次に、電動モータ9を所定量逆回転させた後、ステップS2に戻る。
なお、ステップS6−1で目測曲げモードが選択されていない場合(NO)、およびステップS6−2でR2>R3でなかった場合(NO)には、それぞれステップS2に戻る。
ステップS6−2で、曲げローラ10の位置をR3として記憶させることにより、電動モータ9を微小角度しか正転させなかった場合に電動モータ9が逆転することを防止できる。例えば、トリガ15をオフ(操作力を解除)した時に5°逆転させるのに対し、2°だけ正転させると、結果的に3°後退して作業が進行しなくなる。しかしながら、本実施の形態2の制御のように、ステップS6−2において曲げローラ10の位置をR3として記憶させることにより、少なくとも前回の停止位置よりも進んだ曲げローラ10の位置でトリガ15をオフしない限り、電動モータ9が逆転することは防止できる。
ここで、制御部38は、ステップS5でYESと判断すると、ステップS7で電動モータ9の回転軸9bを正回転させるモータ正転駆動開始を実行する。制御部38は、トリガ15の操作量に基づいて、回転軸9bの目標回転速度を求める。回転軸9bの回転力は、出力軸21aに伝達される。すなわち、回転軸9bが正回転すると、図6に示すように、曲げローラ10が回動して鉄筋7を押圧し、鉄筋7の曲げ加工が開始される。
次に、ステップS8において、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出する。さらに、ステップS9において、曲げローラ10の回動角度R2が設定ローラ角度R1以上であるか否かを判断する。そして、制御部38は、ステップS9でYESと判断すると、ステップS10で電動モータ9を停止し、ステップS14に進む。
また、制御部38は、ステップS9でNOと判断すると、ステップS5のトリガ15に操作力が付加されているか否かの判断に進む。
また、制御部38は、ステップS4でNOと判断すると、ステップS14に進む。すなわち、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2が設定ローラ角度R1以上である場合、曲げローラ10の回動角度R2が設定された曲げローラ10の角度R1に到達しているため、ステップS14に進む。
ステップS14では、トリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部38は、ステップS14でYESと判断するまでトリガ15に操作力が付加されているか否かの判断を繰り返す。
そして、ステップS14でYESと判断すると、ステップS15で電動モータ9の回転軸9bを逆回転させるモータ逆転駆動開始を実行する。そして、制御部38は、トリガ15の操作量に基づいて、回転軸9bの目標回転速度を求める。回転軸9bの回転力は、出力軸21aに伝達される。すなわち、回転軸9bが逆回転すると、図10に示すように、曲げローラ10が矢印Bの方向に戻る。
次に、ステップS16において、曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出し、さらに、ステップS17において、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0以下であるか否かを判断する。ローラ基準位置R0は、例えば、曲げローラ10の回動角度が10°程度の位置のことである。そして、制御部38は、ステップS17でNOと判断すると、ステップS15に進む。ステップS17でNOと判断するのは、曲げローラ10の回動角度が曲げローラ10の基準位置の角度より大きい場合であり、トリガ15の操作に関係なく、自動的に曲げローラ10の回動角度が曲げローラ10の基準位置の角度と等しいかまたは曲げローラ10の基準位置の角度より小さくなるまで電動モータ9を逆回転させる。
そして、ステップS17においてYESと判断すると、ステップS18に進む。ステップS18では、R3の記憶値を初期値とし(初期値はR0)、これにより、作業終了となる。すなわち、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0以下と判断し、R3の記憶値を初期値として作業終了となる。
なお、実施の形態1と同様に、制御部38の制御としては、曲げローラ10を逆転させている時に、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0と等しくなった際に、電動モータ9への電力の供給を停止し、その後は、惰性で曲げローラ10を図5に示す初期位置まで戻す。
次に、ステップS1−1において、切断モードが選択されている場合(YESの場合)の切断加工の作業手順の一例を、図12を用いて説明する。
ステップS1−1で切断モードが選択されている場合、ステップS21に示すようにトリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。制御部38は、ステップS21でNOと判断すると、ステップS22で電動モータ9を停止し、ステップS21に戻る。
一方、ステップS21でYESと判断すると、ステップS23に進み、図6に示す曲げローラ10の実際の回動角度(ローラ角度)R2を検出する。さらに、ステップS24において、曲げローラ10の回動角度R2が曲げローラ10の基準位置であるローラ基準位置の角度R0より小さいか否かを判断する。ローラ基準位置R0は、例えば、曲げローラ10の回動角度が10°程度の位置のことである。
制御部38は、ステップS24においてYESと判断すると、ステップS25に進み、曲げローラ10を初期位置まで戻すように電動モータ9を逆転させる。(「ローラを初期位置までモータ逆転」を実行)。ここでは、切断モードの開始時において、曲げローラ10が図5に示す初期位置に無い場合、曲げローラ10が初期位置に戻るまで電動モータ9を逆回転させる。
次に、ステップS26に進み、フラグ1を立て(フラグ=1)、さらにステップS21に戻る。ステップS26では、一度逆転制御を実施したかを判断するためフラグをセットする。
一方、ステップS24においてNOと判断すると、ステップS27に進み、フラグ=1であるか否かを判断する。ステップS27においてYESと判断すると、ステップS28に進み、曲げローラ10が初期位置に戻ったことを報知する(初期位置報知)。ここでは、電動モータ9の逆転により曲げローラ10が初期位置に戻った時、例えば、音と表示で報知する。報知方法は、音と表示の何れか一方でもよい。
次に、ステップS29に進み、トリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。ステップS29において、YESと判断した場合、再度トリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。これは、曲げローラ10が一度初期位置に戻ったら、トリガ15を1回オフしないと正転に移行しないようにするためである。ステップS29において、NOと判断した場合、ステップS30に進み、フラグを0にする。すなわち、トリガ15をオフにしたらフラグを0にする。そして、フラグを0にしたらステップS21に進む。
また、ステップS27においてNOと判断すると、ステップS31に進み、モータ正転駆動開始を実行する。すなわち、電動モータ9の正転駆動を開始する。そして、ステップS32に進む。ステップS32では、電動モータ9の正転駆動開始から0.5〜1.0秒の間に電流が上昇したか否かを判断する。ここでは、切断モード中に曲げ加工の作業を開始したか否かを判断する。すなわち、本実施の形態2の電動工具30では、曲げローラ10が初期位置に配置された状態で電動モータ9を駆動させた際に、図3に示す電動工具30の可動切断刃1が鉄筋7に接触するよりも、図5に示す曲げローラ10が鉄筋7に接触する方が早い。例えば、曲げ加工では、大凡0.5〜1.0秒の間に曲げローラ10と鉄筋7とが接触するのに対して、切断加工では、1.2秒以上かかって可動切断刃1と鉄筋7とが接触する。切断モードを選択して作業をしている時に曲げ加工を行うことは作業に支障を来す。
そこで、本実施の形態2の電動工具30では、曲げローラ10と鉄筋7との接触、または可動切断刃1と鉄筋7との接触を、ステップS32において、電流の上昇によって検出する。
ステップS32においてYESと判断すると、ステップS33に進み、モータ停止を実行し、さらにステップS34に進んでエラーを報知して終了となる。すなわち、電動モータ9の正転駆動開始から0.5〜1.0秒の間に電流が上昇し、その結果、曲げ加工を行う状況が検出された場合には、電動モータ9を停止し、音や表示でエラーであることを報知する。ここで、電流の検出を0.5秒待っているのは、電動モータ9の起動時における大電流を避けるためである。
また、ステップS32においてNOと判断すると、切断加工を行う状況と判断したため、ステップS35に進み、トリガ15に操作力が付加されているか否かを判断する。ステップS35において、NOと判断した場合、ステップS36に進んでモータ停止を実行する。すなわち、電動モータ9を停止させる。そして、ステップS35に戻る。
また、ステップS35において、YESと判断すると、ステップS37に進み、モータ正転駆動開始を実行する。すなわち、電動モータ9の正転駆動を開始して鉄筋7の切断加工を開始する。次に、ステップS38に進み、曲げローラ10の回動角度R2が180°より大きいか否かを判断する(R2>180°)。ステップS38においてNOと判断すると、ステップS35に戻る。すなわち、曲げローラ10の回動角度R2が180°より小さく、まだ鉄筋7の切断には到っていないため、切断加工を続ける。
一方、ステップS38においてYESと判断すると、ステップS39に進む。ステップS39では、「ローラを初期位置までモータ逆転」を実行する。すなわち、曲げローラ10の回動角度R2が180°を超えて鉄筋7が切断されたと判断できるため、曲げローラ10が初期位置に戻るように電動モータ9を逆転させ、これにより、作業終了となる。
なお、本実施の形態2の図12に示す切断モードの制御フローにおいては、制御フローの何れの段階であっても作業モードが切断モード以外の作業モードに切り替わった際に、制御部38による切断モードの制御は、リセットされる。
本実施の形態2の電動工具(作業機)30によれば、作業中にトリガ15の操作によって検出された1つの信号に応じて電動モータ9が停止した際に、制御部38によって電動モータ9を所定量逆転させて停止する。すなわち、電動モータ9の正転中にトリガ15をオフすると、制御部38は、電動モータ9を停止し、目測曲げモードであるか否かを判断する。そして、目測曲げモードであることを判断すると、さらに、曲げローラ10の回動角度であるローラ角度R2が初期値R0より大きい場合、曲げローラ10の位置をR3として記憶させることにより、少なくとも前回の停止位置よりも進んだ曲げローラ10の位置でトリガ15をオフしない限り、電動モータ9が逆転することを防止することができる。
これにより、作業が進行しなくなることを防止することができる。言い換えれば、電動工具30の作業性を向上させることができる。
また、本実施の形態2の電動工具30においても、作業中にトリガ15を離して電動モータ9が停止した際に、電動モータ9を角度α分だけ逆回転させ曲げローラ10の位置を戻すことができるため、曲げローラ10と鉄筋7との噛み合いを弱めることができ、電動工具30から鉄筋7を容易に取り外すことができる。
その結果、電動工具30の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態2の電動工具30によって得られるその他の効果については、実施の形態1の電動工具30の効果と同様であるため、その重複説明は省略する。
(実施の形態3)
本実施の形態3の図13に示す制御フローは、実施の形態1の制御フローにおいて、ステップS1のマイコン駆動の後に、ステップS1−1として、切断モードであるか否かの作業モードの確認のステップを追加したものである。
ステップS1−1において、YESと判断した場合、図12に示す制御フローと同様の制御フローとなり、切断加工の作業に入る。一方、ステップS1−1において、NOと判断した場合、実施の形態1の図9に示すステップS2以降の制御フローと同様の制御フローとなる。したがって、図9および図12の制御フローの繰り返しの説明は省略する。
すなわち、実施の形態1の図9に示す制御フローにおいて、ステップS1のマイコン駆動の後に切断モードか否かを確認するステップが追加された場合においても、実施の形態1の作業機(電動工具30)と同様の効果を得ることができる。
つまり、本実施の形態3の電動工具(作業機)30においても、作業中に電動モータ9が停止した際に、制御部38によって電動モータ9を所定量逆転させる。これにより、電動工具30から鉄筋7を容易に取り外すことができ、電動工具30の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態3の電動工具30によって得られるその他の効果については、実施の形態1の電動工具30の効果と同様であるため、その重複説明は省略する。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態1〜3では、作業機がカットベンダの場合について説明したが、作業機はカットベンダに限定されるものではなく、例えば、ハンマドリルなどの作業機であってもよい。
1…可動切断刃、2…固定切断刃、3…工具本体、4…回転軸、5…カム、6…作業面、7…鉄筋(棒状被加工物、材料)、8…ステータ、9…電動モータ(モータ)、10…曲げローラ(先端工具、ローラ)、11…脚部、12…脚部(接地部)、13…バッテリ、14…ロータ、15…トリガ、15a…トリガスイッチ、16…ハンドル部、17…地面(載置面)、19…ガイドストッパ、20…軸受、21…センタローラ、22…軸受、23…揺腕、24…ローラ、25…セットダイヤル(加工量設定部)、26…第1ハウジング部、27…第2ハウジング部、28…FET基板、29…磁気センサ、30…電動工具(作業機)、34…インバータ回路、35,36,37…リード線、38…制御部、39…演算部、40…インバータ駆動部、41…回転子位置検出回路、42…電流検出回路、43…電圧検出回路、44…回転角度検出センサ(加工量設定部)、45…電池温度検出回路、46…モータ温度検出回路、47,48…温度センサ、49…操作パネル、49a…モードスイッチ

Claims (8)

  1. 動力を発生し、正転と逆転が可能なモータと、
    前記モータによって駆動され、初期位置から所定の位置までを往復動可能な先端工具と、
    前記モータを制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記モータの正転中に所定の条件が満たされると、前記モータの正転を停止し、さらに前記モータを逆転させて前記初期位置よりも手前の位置で前記先端工具を停止させるように前記モータを制御する、作業機。
  2. 前記制御部と電気的に接続され、前記先端工具の被加工物に対する加工量を設定可能な加工量設定部を有し、
    前記先端工具は、前記モータの正転によって前記被加工物を加工し、
    前記所定の条件は、前記加工量設定部によって前記被加工物に対する加工の終了が検出されることである、請求項1に記載の作業機。
  3. 前記モータの起動および停止を操作可能なトリガを有し、
    前記所定の条件は、前記モータを停止させる前記トリガの操作である、請求項1に記載の作業機。
  4. 前記トリガの操作によって前記モータを逆転させずに停止させる作業モードを有する、請求項3に記載の作業機。
  5. 前記先端工具として、前記モータの回転によって回動するローラを備え、
    前記トリガの操作により前記モータを所定量逆転させる際に、前記制御部は、前記ローラを前記ローラの回動の初期位置に戻さない制御を行う、請求項3に記載の作業機。
  6. 前記所定量は、前記ローラの回動における初期位置から予め設定された終点位置までの間の位置に前記ローラを配置させるのに必要な前記モータの回転量である、請求項5に記載の作業機。
  7. 前記先端工具は、前記モータの正転によって被加工物を加工し、
    前記制御部は、前記所定の条件が満たされると、前記先端工具と前記被加工物とを離間させる位置で前記先端工具を停止させるように前記モータを制御する、請求項1に記載の作業機。
  8. 前記先端工具として、前記モータの回転によって回動するローラを備え、
    前記ローラの回動において、前記ローラの位置を設定可能な最大終点位置まで回動させて前記被加工物を切断する作業モードを有する、請求項7に記載の作業機。
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