JP2020089131A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】モータハウジングの内部でモータ基板に実装されている電子部品の熱を効率よく逃がすことのできるモータを提供すること。【解決手段】モータ2において、モータハウジング7内に配置されたモータ基板4の第1面41には、表面実装タイプの電子部品81の第1電極811がハンダ818により接続された第1ランド46が形成され、第1面41とは反対側の第2面42には、第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続された第2ランド47が設けられている。第2ランド47は、グリス等の絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の金属部分である放熱部材76に重なっている。電子部品81は、電界効果トランジスタ素子等の半導体素子815を有しており、第1電極811は、封止用のパッケージ816のモータ基板4側の面で露出している。放熱部材76のモータ基板4とは反対側の面には放熱フィン764が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、モータハウジング内にモータ基板を備えたモータに関するものである。
モータは、ステータと、ステータと対向するロータと、ステータおよびステータが内側に収容されたモータハウジングとを有している。また、モータハウジングの内部にステータのコイルへの通電を制御する回路を設ける場合、モータハウジングの内側には、電子部品が実装されたモータ基板が配置されることがある。また、電子部品のうち、発熱の大きい電子部品については、パッケージをモータハウジングに当接させ、電子部品で発生した熱を、パッケージを介してモータハウジングに逃がす構成が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、電子部品のパッケージは樹脂製であり、金属等より熱伝導性が低い。このため、電子部品で発生した熱を、パッケージを介してモータハウジングに逃がす構成では、放熱性が低いという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、モータハウジングの内部でモータ基板に実装されている電子部品の熱を効率よく逃がすことのできるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るモータは、ステータと、ステータと対向するロータと、ステータおよびロータのうちの一方に設けられたコイルを駆動する回路に用いられた表面実装タイプの電子部品と、前記電子部品が第1面に実装されたモータ基板と、前記ステータ、前記ロータ、および前記モータ基板が内側に収容されたモータハウジングと、を有し、前記電子部品は、半導体素子と、前記半導体素子を覆うパッケージと、前記パッケージから露出して前記第1面に重なる第1電極と、を備え、前記モータ基板は、基板本体と、前記基板本体の前記第1面側に設けられ、前記第1電極が接続された第1ランドと、前記基板本体の前記第1面とは反対側の第2面側に設けられ、前記基板本体を貫通する第1スルーホールを介して前記第1ランドに接続された第2ランドと、を有し、前記第2ランドは、絶縁性の熱伝導体を介して前記モータハウジングの金属部分に重なっていることを特徴とする。本発明において、「ランド」とは、電子部品が直接、ハンダ等によって接続されている部分に限らず、基板に形成された銅箔等の導電部を意味する。
本発明において、モータハウジング内に設けられたモータ基板には、電子部品の第1電極が接続された第1ランドと、第1スルーホールを介して第1ランドに接続された第2ランドとが設けられており、第2ランドは、絶縁性の熱伝導体を介してモータハウジングの金属部分に重なっている。このため、電子部品で発生した熱を第1電極、第1ランド、第1スルーホール、第2ランド、および熱伝導体を介してモータハウジングの金属部分に逃がすことができる。このため、電子部品において半導体素子を覆うパッケージの熱伝導性が低い場合でも、電子部品で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記基板本体には、前記第1スルーホールが複数形成されており、前記第2ランドは、複数の前記第1スルーホールを介して前記第1ランドに接続されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、第1ランドから第2ランドへの第1スルーホールを介しての熱伝達性が高いので、電子部品で発生した効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記第1電極は、前記パッケージの前記モータ基板側の面で露出している態様を採用することができる。かかる態様によれば、半導体素子から第1電極への熱伝達性が高いので、半導体素子で発生した効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記電子部品は、前記パッケージから前記第1面に沿って突出して前記第1面に重なる第2電極を備え、前記モータ基板は、前記第2電極が接続された第3ランドと、前記第2面側に設けられ、前記基板本体を貫通する第2スルーホールを介して前記第3ランドに接続された第4ランドと、を有し、前記第4ランドは、前記熱伝導体を介して前記モータハウジングに重なっている態様を採用することができる。かかる態様によれば、電子部品で発生した熱を第1電極、第1ランドと、第1スルーホール、第2ランド、および熱伝導体を介してモータハウジングに逃がすことができるとともに、電子部品で発生した熱を第2電極、第3ランドと、第2スルーホール、第4ランド、および熱伝導体を介してモータハウジングに逃がすことができる。このため、電子部品で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記モータハウジングは、前記ステータおよび前記ロータを内側に収容したモータケースと、前記モータケースの反出力側の底壁に反出力側で対向する金属製の放熱部材と、を備え、前記モータ基板および前記電子部品は、前記底壁と前記放熱部材との間に配置されている態様を採用することができる。
本発明において、前記モータ基板は、前記第2ランドを前記放熱部材に向けており、前記放熱部材が前記金属部分であり、前記熱伝導体は、前記第2ランドと前記放熱部材との間に配置されている態様を採用することができる。この場合、前記モータケースは、前記ステータを覆う樹脂封止体を備え、前記樹脂封止体は、前記底壁と、前記底壁の外周端部から反出力側に突出した筒状の側壁と、を備え、前記側壁の反出力側の端部に前記放熱部材が固定されている態様を採用することができる。
本発明において、前記モータケースは、前記底壁から反出力側に突出した金属製の筒状の側壁を備え、前記側壁の反出力側の端部に前記放熱部材が固定され、前記モータ基板は、前記第2ランドを前記側壁に向けており、前記側壁が前記金属部分であり、前記熱伝導体は、前記第2ランドと前記側壁との間に配置されている態様を採用することができる。
本発明において、前記放熱部材には、前記モータ基板とは反対側の面に放熱フィンが設けられている態様を採用することができる。かかる態様によれば、放熱部材の熱を効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記放熱部材には、冷媒を通す流路が設けられている態様を採用することができる。かかる態様によれば、放熱部材の熱を効率よく逃がすことができる。
本発明において、前記熱伝導体は、シート状、または半流動体からなる態様を採用することができる。
本発明において、前記半導体素子は、例えば、電界効果トランジスタ素子である態様を採用することができる。
本発明において、モータハウジング内に設けられたモータ基板には、電子部品の第1電極が接続された第1ランドと、第1スルーホールを介して第1ランドに接続された第2ランドとが設けられており、第2ランドは、絶縁性の熱伝導体を介してモータハウジングに重なっている。このため、電子部品で発生した熱を第1電極、第1ランド、第1スルーホール、第2ランド、および熱伝導体を介してモータハウジングに逃がすことができる。このため、電子部品において半導体素子を覆うパッケージの熱伝導性が低い場合でも、電子部品で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータ2、およびロータ10を説明する。本明細書において、符号Lはモータ2の軸線方向(回転軸20の軸線方向)を示す。軸線Lが延在する方向(軸線L方向)のうち、出力側L1は、回転軸20がステータ5から突出している側であり、反出力側L2は、回転軸20がステータ5から突出している側とは反対側である。また、軸線Lと直交する方向を径方向とし、軸線L周りを周方向とする。
[実施形態1]
(モータ2の全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。図1に示すモータ2は、3相のDCブラシレスモータであり、円筒状のステータ5と、ステータ5に径方向内側で対向するロータ10と、ロータ10、ステータ5およびモータ基板4を収容するモータハウジング7とを備える。
(モータ2の全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。図1に示すモータ2は、3相のDCブラシレスモータであり、円筒状のステータ5と、ステータ5に径方向内側で対向するロータ10と、ロータ10、ステータ5およびモータ基板4を収容するモータハウジング7とを備える。
モータハウジング7は、ロータ10およびステータ5を収容するモータケース70と、モータケース70の反出力側L2の底壁73に反出力側L2で対向する金属製の放熱部材76とを備えており、底壁73と放熱部材76との間にモータ基板4が配置されている。モータケース70は、ロータ10およびステータ5を収容したケース本体71と、ケース本体71を出力側L1から被うカバー部材72とを備えており、カバー部材72は、ケース本体71に固定されている。モータケース70は、底壁73の外周縁から反出力側L2に突出した筒状の側壁74を備えており、放熱部材76は、側壁74の反出力側L2の端部に固定されている。
モータケース70は、ステータ5を被うケース本体71を備えている。ケース本体71は、ステータ5を覆う樹脂封止体71aであり、樹脂封止体71aに対して、底壁73および側壁74が連結されている。本形態において、底壁73および側壁74は樹脂成形品からなる。樹脂封止体71aは、モータ2が液体吐出用のポンプ装置に用いられた際、液体とステータ5との接触を防止する。
ステータ5は、磁性材料からなるステータコア51と、ステータコア51に被さった絶縁樹脂等からなるインシュレータ(図示せず)と、コイルを構成するための導線53とを有している。ステータコア51は、薄い磁性板が積層されて形成された積層コアである。
詳細な説明や図示は省略するが、ステータコア51は、筒状のコア胴部から径方向の内側に突出した複数の突極を備えており、導線53は、インシュレータを介して突極の周りに巻回されて、各相(U相、V相、およびW相)のコイルを構成する。ロータ10は、回転軸20と、回転軸20の外周面に保持された磁石21とを備えており、磁石21は、ステータ5に径方向内側で対向している。磁石21の外周面には、N極とS極とが周方向において交互に着磁されている。
詳細な説明や図示は省略するが、ステータコア51は、筒状のコア胴部から径方向の内側に突出した複数の突極を備えており、導線53は、インシュレータを介して突極の周りに巻回されて、各相(U相、V相、およびW相)のコイルを構成する。ロータ10は、回転軸20と、回転軸20の外周面に保持された磁石21とを備えており、磁石21は、ステータ5に径方向内側で対向している。磁石21の外周面には、N極とS極とが周方向において交互に着磁されている。
(モータ基板4等の構成)
図2は、図1に示すモータ基板4の周辺を拡大して示す説明図である。図1および図2に示すように、底壁73と放熱部材76との間において、モータ基板4は、放熱部材76および底壁73と対向するように配置されている。
図2は、図1に示すモータ基板4の周辺を拡大して示す説明図である。図1および図2に示すように、底壁73と放熱部材76との間において、モータ基板4は、放熱部材76および底壁73と対向するように配置されている。
本実施形態において、モータ基板4は、モータケース70の底壁73の側に位置する第1面41と、第1面41と反対側の第2面42とを有している。第1面41の側には、表面実装タイプの電子部品81、およびリード線タイプの電子部品82が実装されており、電子部品81、82は、ステータ5に設けられたコイル52を駆動する回路に用いられている。電子部品81は、例えば、スイッチング素子等を備えた表面実装タイプの半導体装置810からなり、電子部品82は、リード線タイプのキャパシタ820等からなる。従って、電子部品81は、電子部品82より発熱量が大きい。本形態において、電子部品81、82は各々、モータ基板4に複数実装されている。但し、複数の電子部品81はいずれも、図2を参照して以下に説明する構成になっている。
図2に示すように、電子部品81は、半導体素子815と、半導体素子815を覆う封止樹脂からなるパッケージ816と、パッケージ816から露出してモータ基板4の第1面41に重なる電極(第1電極811、および第2電極812)とを有している。本実施形態において、第1電極811は、パッケージ816のモータ基板4側の面で露出してモータ基板4の第1面41に重なっており、第2電極812は、パッケージ816の側面からモータ基板4の第1面41に沿う方向に突出してモータ基板4の第1面41に重なっている。半導体素子815は、例えば、電界効果トランジスタ素子である。第1電極811はドレイン電極であり、第2電極812は、ソース電極やゲート電極である。
モータ基板4は、ガラス−エポキシ基板等の基板本体40と、基板本体40の第1面41側に設けられた第1ランド46と、基板本体40の第1面41とは反対側の第2面42側に設けられた第2ランド47とを有しており、第2ランド47は、基板本体40を貫通する第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続されている。基板本体40には、第1スルーホール43が複数形成されており、第2ランド47は、複数の第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続されている。
モータ基板4は、さらに、基板本体40の第1面41側に設けられた第3ランド48と、基板本体40の第2面42側に設けられた第4ランド49とを有しており、第4ランド49は、基板本体40を貫通する第2スルーホール44を介して第3ランド48に接続されている。基板本体40には、第2スルーホール44が複数形成されており、第4ランド49は、複数の第2スルーホール44を介して第3ランド48に接続されている。
モータ基板4では、基板本体40の両面に積層されていた銅箔を所定形状にパターニングして、第1ランド46、第2ランド47、第3ランド48、および第4ランド49を形成する際、配線パターンも同時に形成される。また、第1スルーホール43および第2スルーホール44の内部には銅等からなる導電層が形成されている。
かかるモータ基板4は、第2ランド47および第4ランド49を放熱部材76に向けて
おり、第1ランド46および第3ランド48をモータケース70の底壁73に向けている。電子部品81の第1電極811は、ハンダ818によって第1ランド46に電気的に接続され、電子部品81の第2電極812は、ハンダ819によって第3ランド48に電気的に接続されている。
おり、第1ランド46および第3ランド48をモータケース70の底壁73に向けている。電子部品81の第1電極811は、ハンダ818によって第1ランド46に電気的に接続され、電子部品81の第2電極812は、ハンダ819によって第3ランド48に電気的に接続されている。
また、第2ランド47は、シート状あるいは半流動体からなる絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の金属部分に重なっている。本形態においては、放熱部材76がモータハウジング7の金属部分であり、第2ランド47は熱伝導体9を介して放熱部材76に重なっている。また、第4ランド49も、第2ランド47と同様、熱伝導体9を介して放熱部材76に重なっている。第2ランド47、および第4ランド49はいずれも、熱伝導体9を介して放熱部材76の凸部760に重なっている。シート状の熱伝導体9としては、シリコーンシート等を例示することができ、半流動体からなる熱伝導体9としては、グリス等を例示することができる。
ここで、放熱部材76には、モータ基板4とは反対側の面(反出力側L2の面)に複数の放熱フィン764が設けられている。
(本実施形態の主な効果)
以上説明したように、本実施形態のモータ2では、モータハウジング7内に設けられたモータ基板4には、表面実装タイプの電子部品81の第1電極811が接続された第1ランド46と、第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続された第2ランド47とが設けられており、第2ランド47は、絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の放熱部材76(金属部分)に重なっている。このため、電子部品81で発生した熱を第1電極811、第1ランド46、第1スルーホール43、第2ランド47、および熱伝導体9を介して放熱部材76に逃がすことができる。このため、電子部品81において半導体素子815を覆うパッケージ816の熱伝導性が低い場合でも、電子部品81で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
以上説明したように、本実施形態のモータ2では、モータハウジング7内に設けられたモータ基板4には、表面実装タイプの電子部品81の第1電極811が接続された第1ランド46と、第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続された第2ランド47とが設けられており、第2ランド47は、絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の放熱部材76(金属部分)に重なっている。このため、電子部品81で発生した熱を第1電極811、第1ランド46、第1スルーホール43、第2ランド47、および熱伝導体9を介して放熱部材76に逃がすことができる。このため、電子部品81において半導体素子815を覆うパッケージ816の熱伝導性が低い場合でも、電子部品81で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
また、第2ランド47は、複数の第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続されている。このため、第1ランド46から第2ランド47への第1スルーホール43を介しての熱伝達性が高いので、電子部品81で発生した効率よく逃がすことができる。また、第1電極811は、パッケージ816のモータ基板4側の面で露出しており、半導体素子815と重なっている。このため、半導体素子815から第1電極811への熱伝達性が高いので、半導体素子815で発生した効率よく逃がすことができる。
また、モータ基板4は、電子部品81から突出した第2電極812が接続された第3ランド48と、第2スルーホール44を介して第3ランド48に接続された第4ランド49とが設けられており、第4ランド49は、絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の放熱部材76(金属部分)に重なっている。このため、電子部品81で発生した熱を第2電極812、第3ランド48、第2スルーホール44、第4ランド49、および熱伝導体9を介して放熱部材76に逃がすことができる。このため、電子部品81で発生した熱を効率よく逃がすことができる。また、第4ランド49は、複数の第2スルーホール44を介して第3ランド48に接続されている。このため、第3ランド48から第4ランド49への第2スルーホール44を介しての熱伝達性が高いので、電子部品81で発生した効率よく逃がすことができる。
また、第2ランド47および第4ランド49は、熱伝導体9を介して、モータハウジング7のうち、放熱部材76に重なっているため、電子部品81で発生した熱を、放熱部材76を介して効率よく逃がすことができる。また、第2ランド47および第4ランド49が熱伝導体9を介して放熱部材76に重なっているため、例えば、モータケース70のケ
ース本体71が樹脂封止部材7aによって構成されている場合でも、本発明を適用することができる。
ース本体71が樹脂封止部材7aによって構成されている場合でも、本発明を適用することができる。
また、放熱部材76には放熱フィン764が設けられているため、放熱部材76の熱を逃がしやすい。特に放熱フィン764に冷風を供給すれば、放熱部材76の熱をさらに効率よく逃がすことができる。
[実施形態2]
図3は、本発明の実施形態2に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。図4は、図3に示すモータ基板4の周辺を拡大して示す説明図である。なお、本実施形態のモータ2の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図3は、本発明の実施形態2に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。図4は、図3に示すモータ基板4の周辺を拡大して示す説明図である。なお、本実施形態のモータ2の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態のモータ2も、実施形態1と同様、モータハウジング7は、ロータ10およびステータ5を収容するモータケース70と、モータケース70の反出力側L2の底壁73に反出力側L2で対向する金属製の放熱部材76とを備えている。モータケース70は、ステータ5を被うケース本体71と、ケース本体71を出力側L1から被うカバー部材72とを備えており、カバー部材72は、ケース本体71に固定されている。モータケース70は、底壁73の外周縁から反出力側L2に突出した筒状の側壁74を備えており、放熱部材76は、側壁74の反出力側L2の端部に固定されている。本形態において、ケース本体71は、ステータ5を覆う金属部品71bである。また、底壁73および側壁74も金属部品である。ここで、ケース本体71(金属部品71b)は、ステータ5を完全には覆っていないが、モータ2が空気等の吐出用のポンプ装置に用いられる場合、空気等がステータ5に接触しても問題が発生しない。
モータケース70の底壁73と放熱部材76との間には、リード線タイプの電子部品82が実装された回路基板4aと、表面実装タイプの電子部品81が実装されたモータ基板4とが配置されている。本実施形態において、電子部品82は、回路基板4aに対して放熱部材76とは反対側から実装されている。また、回路基板4aは、絶縁体90を介して、モータハウジング7のうち、放熱部材76の凸部761に重なっている。
一方、モータ基板4は、第1面41に表面実装タイプの電子部品81が実装された状態で、第2面42を側壁74に向けて周方向の複数箇所に配置されている。図4に示すように、モータ基板4および電子部品81は、実施形態1と同様である。すなわち、電子部品81は、パッケージ816のモータ基板4側の面で露出してモータ基板4の第1面41に重なった第1電極811と、パッケージ816の側面からモータ基板4の第1面41に沿う方向に突出してモータ基板4の第1面41に重なった第2電極812とを備えている。モータ基板4は、ガラス−エポキシ基板等の基板本体40と、基板本体40の第1面41側に設けられた第1ランド46と、基板本体40の第1面41とは反対側の第2面42側に設けられた第2ランド47とを有しており、第2ランド47は、基板本体40を貫通する第1スルーホール43を介して第1ランド46に接続されている。第1ランド46には、電子部品81の第1電極811がハンダ818によって電気的に接続されている。また、モータ基板4は、基板本体40の第1面41側に設けられた第3ランド48と、基板本体40の第2面42側に設けられた第4ランド49とを有しており、第4ランド49は、基板本体40を貫通する第2スルーホール44を介して第3ランド48に接続されている。第3ランド48には、電子部品81の第2電極812がハンダ819によって電気的に接続されている。
また、第2ランド47および第4ランド49は、シート状あるいは半流動体からなる絶縁性の熱伝導体9を介してモータハウジング7の金属部分に重なっている。本形態におい
ては、ケース本体71の側壁74がモータハウジング7の金属部分であり、第2ランド47は熱伝導体9を介して側壁74に重なっている。
ては、ケース本体71の側壁74がモータハウジング7の金属部分であり、第2ランド47は熱伝導体9を介して側壁74に重なっている。
従って、本実施形態でも、実施形態1と同様、電子部品81で発生した熱を第1電極811、第1ランド46、第1スルーホール43、第2ランド47、および熱伝導体9を介してモータハウジング7の金属製のケース本体71(金属部分)に逃がし、さらに放熱部材76を介して外部に逃がすことができる。それ故、本形態でも、実施形態1を略同様な効果を奏する。
[実施形態3]
図5は、本発明の実施形態3に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。なお、本実施形態のモータ2の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図5は、本発明の実施形態3に係るモータ2の断面を模式的に示す説明図である。なお、本実施形態のモータ2の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
実施形態1、2では、放熱部材76に放熱フィン764が設けられていたが、本実施形態では、図5に示すように、放熱部材76には、冷却水等の冷媒を通す流路765が形成されている。従って、流路765に冷媒を流すことによって、放熱部材76の熱を効率よく逃がすことができる。なお、本実施形態では、実施形態1に係るモータ2の放熱部材76に流路765を設けたが、実施形態2に係るモータ2の放熱部材76に流路765を設けてもよい。
[他の実施形態]
上記実施形態では、第1電極811および第2電極812の双方に対して、電子部品81の熱を、第1スルーホール43および第2スルーホール44を介してモータハウジング7に逃がす態様であったが、第1電極811および第2電極812のうち、第1電極811に対してのみ第1スルーホール43や第2ランド47を設け、第2電極812に対しては第1スルーホール43や第2ランド47を設けない態様を採用してもよい。
上記実施形態では、第1電極811および第2電極812の双方に対して、電子部品81の熱を、第1スルーホール43および第2スルーホール44を介してモータハウジング7に逃がす態様であったが、第1電極811および第2電極812のうち、第1電極811に対してのみ第1スルーホール43や第2ランド47を設け、第2電極812に対しては第1スルーホール43や第2ランド47を設けない態様を採用してもよい。
上記実施形態において、第1電極811がパッケージ816のモータ基板4側の面で露出している態様であったが、第1電極811がパッケージ816の側面からモータ基板4の第1面41に沿う方向に突出している場合に本発明を適用してもよい。
上記実施形態では、ポンプ装置等に用いたモータ2に本発明を適用したが、モータハウジング7の内部に配置したモータ基板4に、発熱が問題となる電子部品81が実装されているモータ2であれば、ポンプ装置以外に用いられるモータ2に本発明を適用してもよい。
2…モータ、4…モータ基板、4a…回路基板、5…ステータ、7…モータハウジング、9…熱伝導体、10…ロータ、20…回転軸、21…磁石、40…基板本体、41…第1面、42…第2面、43…第1スルーホール、44…第2スルーホール、46…第1ランド、47…第2ランド、48…第3ランド、49…第4ランド、70…モータケース、71…ケース本体、71a…樹脂封止体、71b…金属部品、72…カバー部材、73…底壁、74…側壁、76…放熱部材、81、82…電子部品、90…絶縁体、764…放熱フィン、765…流路、811…第1電極、812…第2電極、815…半導体素子、816…パッケージ
Claims (12)
- ステータと、
前記ステータと対向するロータと、
前記ステータおよび前記ロータのうちの一方に設けられたコイルを駆動する回路に用いられた表面実装タイプの電子部品と、
前記電子部品が第1面に実装されたモータ基板と、
前記ステータ、前記ロータ、および前記モータ基板が内側に収容されたモータハウジングと、
を有し、
前記電子部品は、半導体素子と、前記半導体素子を覆うパッケージと、前記パッケージから露出して前記第1面に重なる第1電極と、を備え、
前記モータ基板は、基板本体と、前記基板本体の前記第1面側に設けられ、前記第1電極が接続された第1ランドと、前記基板本体の前記第1面とは反対側の第2面側に設けられ、前記基板本体を貫通する第1スルーホールを介して前記第1ランドに接続された第2ランドと、を有し、
前記第2ランドは、絶縁性の熱伝導体を介して前記モータハウジングの金属部分に重なっていることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記基板本体には、前記第1スルーホールが複数形成されており、
前記第2ランドは、複数の前記第1スルーホールを介して前記第1ランドに接続されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1または2に記載のモータにおいて、
前記第1電極は、前記パッケージの前記モータ基板側の面で露出していることを特徴とするモータ。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記電子部品は、前記パッケージから前記第1面に沿って突出して前記第1面に重なる第2電極を備え、
前記モータ基板は、前記第2電極が接続された第3ランドと、前記第2面側に設けられ、前記基板本体を貫通する第2スルーホールを介して前記第3ランドに接続された第4ランドと、を有し、
前記第4ランドは、前記熱伝導体を介して前記金属部分に重なっていることを特徴とするモータ。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記モータハウジングは、前記ステータおよび前記ロータを内側に収容したモータケースと、前記モータケースの反出力側の底壁に反出力側で対向する金属製の放熱部材と、を備え、
前記モータ基板および前記電子部品は、前記底壁と前記放熱部材との間に配置されていることを特徴とするモータ。 - 請求項5に記載のモータにおいて、
前記モータ基板は、前記第2ランドを前記放熱部材に向けており、
前記放熱部材が前記金属部分であり、 前記熱伝導体は、前記第2ランドと前記放熱部材との間に配置されていることを特徴とするモータ。 - 請求項6に記載のモータにおいて、
前記モータケースは、前記ステータを覆う樹脂封止体を備え、
前記樹脂封止体は、前記底壁と、前記底壁から反出力側に突出した筒状の側壁と、を備え、
前記側壁の反出力側の端部に前記放熱部材が固定されていることを特徴とするモータ。 - 請求項5に記載のモータにおいて、
前記モータケースは、前記底壁から反出力側に突出した金属製の筒状の側壁を備え、
前記側壁の反出力側の端部に前記放熱部材が固定され、
前記モータ基板は、前記第2ランドを前記側壁に向けており、
前記側壁が前記金属部分であり、
前記熱伝導体は、前記第2ランドと前記側壁との間に配置されていることを特徴とするモータ。 - 請求項5から8までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記放熱部材には、前記モータ基板とは反対側の面に放熱フィンが設けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項5から8までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記放熱部材には、冷媒を通す流路が設けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項1から10までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記熱伝導体は、シート状、または半流動体からなることを特徴とするモータ。 - 請求項1から11までの何れか一項に記載のモータにおいて、
前記半導体素子は、電界効果トランジスタ素子であることを特徴とするモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018222404A JP2020089131A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | モータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018222404A JP2020089131A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | モータ |
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JP2020089131A true JP2020089131A (ja) | 2020-06-04 |
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ID=70909301
Family Applications (1)
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JP2018222404A Pending JP2020089131A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | モータ |
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2018
- 2018-11-28 JP JP2018222404A patent/JP2020089131A/ja active Pending
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