JP2020086759A - 3次元モデル作成装置、加工シミュレーション装置、工具経路自動生成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、工作機械を構成する構造体、特に工具、ワーク、ワークを保持する冶具等を含む3次元モデルを予め作成し、当該3次元モデルを用いて、例えば新規に作成された加工プログラムをコンピュータ上でシミュレーションすることで、工具と治具等の構造体とが干渉するか否かを事前に確認することがなされている。
しかしながら、例えば治具等には、ケーブルや配管等が接続されており、これらケーブルや配管の位置及び形状は、治具等の位置によって変化する。そのため、工作機械を構成する構造体、特に工具、ワーク、ワークを保持する冶具等を含む3次元モデルを事前に作成して、当該3次元モデルに基づいてシミュレーションを行った場合であっても、当該3次元モデルが、仮にケーブルや配管等を含まない場合、工具がケーブルや配管に干渉する恐れがある。
このため、3次元モデルを用いて、例えば新規に作成された加工プログラムをコンピュータ上でシミュレーションすることで、工具と、治具等の構造体や治具等に接続されるケーブルや配管等と、が干渉するか否かを事前に確認するためには、3次元モデルとして、治具等の構造体に接続されるケーブルや配管等のモデルデータを作成し、例えば当該ケーブルや配管等の構造体のモデルデータと当該ケーブルや配管等の設置される構造体(例えば治具)のモデルデータとを相互に関連付けることが必要となる。さらに、ケーブルや配管等の構造体のモデルデータを含む3次元モデルに基づいて、加工プログラムのシミュレーションを行う場合、当該ケーブルや配管等の設置される構造体(例えば治具)の移動や回転に伴い、ケーブルや配管等の構造体が工作機械内でどのように変化して、移動や回転するのかを定義することが必要となる。
工作機械の所定の構造体(例えば後述の「被接続構造体」)に接続されるケーブル及び/又は配管からなるケーブル構造体上に予め設定された複数の測定点の位置を含む3次元データを取得する3次元データ取得部(例えば後述の「センサ100」)と、
前記ケーブル構造体が接続された前記構造体を前記工作機械の備える各軸方向に平行又は回転移動させながら、前記ケーブル構造体に係る3次元データを前記3次元データ取得部に対して取得させる、移動データ取得部(例えば後述の「移動データ取得部101」)と、
前記移動データ取得部により取得された前記ケーブル構造体に係る3次元データと前記構造体の位置データとを関連付ける位置対応データを生成する位置対応データ生成部(例えば後述の「位置対応データ生成部102」)と、
前記ケーブル構造体に係る3次元データと前記位置対応データと、を含む3次元モデルを記憶部(例えば後述の「3次元モデル記憶部131」)に保存する3次元モデル保存部(例えば後述の「3次元モデル保存部103」)と、を備える。
図1は一実施形態による3次元モデル作成装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態による3次元モデル作成装置1は、例えば数値制御装置に実装することができる。また、本実施形態による3次元モデル作成装置1は、例えば工作機械に併設されるパソコン等として実装することができる。更に、本実施形態による3次元モデル作成装置1は、例えば工作機械に併設される干渉チェック装置等として実装することもできる。図1は、パソコンとして実装された3次元モデル作成装置1のハードウェア構成の例を示している。
不揮発性記憶部13は、例えば後述の3次元モデル記憶部131を備える。
タッチパネル22は、作業者によるタッチやドラッグなどの操作を検知する機能を備える。タッチパネル22は表示装置20の画面上に重畳して配置され、作業者が表示装置20の画面上に表示されたソフトウェアキーやソフトウェアボタン、ソフトウェアスイッチに対して行った操作をタッチパネル22により検知することができる。なお、タッチパネル22と表示装置20とを併せて1つの装置として構成しても良い。
3次元データ取得部としてのセンサ100は、3次元モデルを作成するためのデータが取得できるものであればどのようなものを用いても良い。センサ100としては、例えばカメラや距離センサなどを利用することができ、更に好適には、3次元距離画像カメラやステレオビジョン等のように、撮像対象の画像と、該画像の各ピクセルに対する撮像位置からの距離を取得できるものを用いることができる。
CPU11は、移動データ取得部101と、位置対応データ生成部102と、3次元モデル保存部103と、を備える。
これらの各機能部は、前述したように、ROM12に格納されたシステム・プログラムをCPU11が実行することにより実現される。なお、CPU11は、上記の機能の外、背景技術で触れたように、工作機械を構成する構造体、特に工具、ワーク、ワークを保持する冶具等を含む3次元モデルを作成する各種機能を備えるが、例えば、特許文献1から特許文献3に記載されているように、当業者にとって公知であり、その詳細な説明及び図示等は省略する。
例えば、後述するセンサ100により、工具、ワーク及び該ワークが装着された治具を撮像又は3次元計測して得られたデータから、工具、ワーク及び治具の3次元モデルを作成してもよい。その際、公知の視体積交差法、ステレオマッチング法等、画像データに基づいて3次元モデルを作成できる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
図3にケーブル構造体の一例を示す。図4に、ケーブル構造体の移動の一例を示す。図3及び図4を参照しながら、移動データ取得部101について説明する。
図3は、光学式のモーションキャプチャ技術の概要を説明するための概念図である。301はケーブル構造体(ケーブル、配管等)を含む工作機械、302は主軸、303は主軸にセットされた工具、304はワーク、305は被接続構造体である例えば治具、306は加工テーブル、307はケーブル構造体をそれぞれ示す。なお、図示しないが、ケーブル構造体307の他端は、工作機械において固定されている。
ケーブル構造体307の表面には、長さ方向に一定間隔で(例えば、50mmおきに)複数のマーカー(目印・標識)308を付けておく。マーカー308は、例えば、白色プラスチック素材の半球形状の物体であり、図示しないセンサ100(例えば3次元カメラ、ステレオカメラ、計測センサ等)で取り込んだ光学イメージ上では明るい輝点として撮像される。これを利用して、被接続構造体の移動に伴ってケーブル構造体が動くときの各マーカー308の3次元座標値を取得することができる。なお、センサ100のカメラ座標系と工作機械の機械座標系とはキャリブレーション済とする。
図4は、センサ100が取り込んだ(a)加工前(ワークを加工位置にロードする前)及び(b)加工中の水平方向(例えば、X方向)からのセンサ取得イメージを示している。被接続構造体の移動に伴ってケーブル構造体が動くことにより、各マーカー308が変位していることがわかる。
同様に、Y方向及びZ方向のイメージも、センサ100を用いて取り込む。X、Y、Zいずれかの方向から一部のマーカー308が陰になって見えないときは、前後のマーカにより補間してもよい。また、予め、複数のセンサ100を設定することで、いずれかのセンサ100により撮像できるようにしてもよい。3次元カメラ等のセンサを使用して光学イメージを取り込むことにより、各マーカー308の3次元座標値を取得することができる。取得した各マーカー308の3次元座標値に基づいて、ケーブル構造体の3次元データを作成する。
なお、ケーブル構造体(ケーブル、配管等)はリジッドでないことから、ケーブル構造体を交換した場合、ケーブル構造体の3次元モデルについて再度作り直しが必要となる。
J0(xj0,yj0,zj0)及びC0m(xc0m,yc0m,zc0m)は、それぞれ、被接続構造体及びケーブル構造体の移動開始時点の初期位置である。図5で同じ行に記されたデータ同士が関連付けられている。例えば、J1(xj1,yj1,zj1)には、ケーブル構造体の各マーカー308の移動位置C11(xc11,yc11,zc11)),C12(xc12,yc12,zc12)),…,C1k(xc1k,yc1k,zc1k))が関連付けられている。
ここで、3次元座標値は、センサ100の有する3次元座標系でもよい。なお、機械座標系と3次元座標系とを予めキャリブレーションしておくことで、位置対応データは機械座標値に変換することができる。また、位置対応データは、機械座標系との間で変換できるワーク座標系等任意の3次元座標系に変換することができる。
なお、センサ100は、多数のデータを取り込むが、例えば、データが光学イメージ(画像)である場合は、取り込み時に各画像に付されたフレーム番号などにより各データを識別することができる。
より具体的には、3次元モデル保存部103は、ケーブル構造体に係る3次元データと、当該3次元データに関連付けられた前記被接続構造体(治具)の位置対応データと、ワーク及び治具の3次元モデルとを記憶部13(3次元モデル記憶部131)に保存する。
以上、本発明の3次元モデル作成装置1の各機能部の実施形態を、3次元モデル作成装置1の構成に基づいて説明した。
次に、3次元作成装置1により作成された3次元モデルに基づく3次元シミュレーションについて説明する。3次元シミュレーションは加工シミュレーション装置2(図示せず)上で行う。ここで、加工シミュレーション装置2は、例えば数値制御装置に実装することができる。また、例えば工作機械に併設されるパソコン等として実装することができる。
図6(A)は、加工前のワークの形状を表している。図6(B)は、ワーク加工(切削)中及び加工(切削)後に、ワークが切削され、その形状が変化し、干渉領域が変化していく場合を表している。従来のリジッドな3次元モデルを参照してこのようなワーク切削中及び切削後の干渉シミュレーションを行う場合には、ワークと工具との干渉は無視し、ワークが加工されて、ワークの一部が削り取られる前、削り取られていく途中、及び削り取られた後の各段階に応じて、治具と工具が干渉するか否かを算出していた。このため、予め、ワークの3次元モデル、若しくは、冶具の3次元モデルを与えておくことにより、工作機械に取り付けられたワークと冶具を一緒に3次元計測した結果から、ワークの領域と冶具の領域とを区別することができるようにして、ワークの3次元モデルと治具の3次元モデルを個別に作成していた。しかしながら、いずれの段階でも工具が治具と干渉しないことを確認していても、実際に切削加工するとケーブル構造体がワークや治具に干渉してしまうことがあった。
次に、3次元作成装置1により作成された3次元モデルに基づく、加工時間を短縮する工具早送り経路を自動計算する、工具経路自動生成について説明する。3次元シミュレーションは工具経路自動生成装置3(図示せず)上で行う。ここで、工具経路自動生成装置3は、例えば数値制御装置に実装することができる。また、例えば工作機械に併設されるパソコン等として実装することができる。
例えば、前述の特許文献3には、リジッドな3次元モデルにおける工具経路自動生成法が開示されている。実際にワークを加工する場合には、工具がワークの加工を伴いながら移動するときと、加工を伴わないで移動する(工具を早送りする)ときとがあり、工具経路の自動生成法においては、このような早送り指令を含む工具経路を生成している。
工具早送り経路(早送りパス)を算出する方法としては、工具の移動距離が最小になるように移動経路を算出する方法や、工具を加速・減速する回数が最小になるように移動経路を算出する方法などがあるが、いずれにせよ、早送りする際に工具がワークや治具に触れないようにしなければならない。
ステップS4において、ケーブル構造体に係る3次元データの移動位置と、当該3次元データに関連付けられた前記被接続構造体の移動位置とを関連付ける移動位置対応データと、ケーブル構造体の3次元モデル並びに当該ケーブル構造体の接続される被接続構造体の3次元モデルとを記憶部13(3次元モデル記憶部131)に保存する。
これにより、治具やワークのみならず、被接続構造体(例えば治具等)に接続されたケーブルや配管等との干渉チェックをより正確に容易にできる。
10 プロセッサ
101 移動データ取得部
102 位置対応データ生成部
103 3次元モデル保存部
11 ROM
12 RAM
13 不揮発性記憶部(記憶部)
14 インタフェース
18 機械操作盤
19 グラフィック制御回路
20 表示装置
21 入力装置
22 タッチパネル
23 通信部
100 センサ
301 ケーブル構造体を含む工作機械
302 主軸
303 主軸にセットされた工具
304 ワーク
305 被接続構造体である治具
306 加工テーブル
307 ケーブル構造体
308 マーカー
Claims (5)
- 工作機械に取り付けられたワークと治具と工具を含む構造体の3次元モデルを作成する3次元モデル作成装置であって、
工作機械の所定の構造体に接続されるケーブル及び/又は配管からなるケーブル構造体上に予め設定された複数の測定点の位置を含む3次元データを取得する3次元データ取得部と、
前記ケーブル構造体が接続された前記構造体を前記工作機械の備える各軸方向に平行又は回転移動させながら、前記ケーブル構造体に係る3次元データを前記3次元データ取得部に対して取得させる、移動データ取得部と、
前記移動データ取得部により取得された前記ケーブル構造体に係る3次元データと前記構造体の位置データとを関連付ける位置対応データを生成する位置対応データ生成部と、
前記ケーブル構造体に係る3次元データと前記位置対応データと、を含む3次元モデルを記憶部に保存する3次元モデル保存部と、
を備える3次元モデル作成装置。 - 請求項1に記載の3次元モデル作成装置によって作成された、前記ケーブル構造体に係る3次元データを含む3次元モデルに基づいて、コンピュータ上で、加工プログラムの加工シミュレーションを行い、それにより、工具の構造体と、前記ケーブル構造体を含む構造体と、の間の干渉チェックを行う、加工シミュレーション装置。
- 前記加工プログラムの加工シミュレーションにおいて、工具の構造体モデルデータとワークの構造体モデルデータとが重なり合う場合、重なり合う領域を前記ワークの構造体データモデルから削除して、ワークの構造体データモデルを更新する、請求項2に記載の加工シミュレーション装置。
- 請求項1に記載の3次元モデル作成装置によって作成された、前記ケーブル構造体に係る3次元データを含む3次元モデルに基づいて、コンピュータ上で、加工プログラムの加工シミュレーションを行い、それにより、工具の構造体と、前記ケーブル構造体を含む構造体と、の間の干渉チェックを行うことで、加工時間を短縮する工具早送り経路を計算する、工具経路自動生成装置。
- 前記加工プログラムの加工シミュレーションにおいて、工具の構造体モデルデータとワークの構造体モデルデータとが重なり合う場合、重なり合う領域を前記ワークの構造体データモデルから削除して、ワークの構造体データモデルを更新する、請求項4に記載の工具経路自動生成装置。
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