JP2020083170A - 調光ガラス制御装置 - Google Patents

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将弘 西山
Masahiro Nishiyama
将弘 西山
健司 塚岸
Kenji Tsukagishi
健司 塚岸
貴久 兼子
Takahisa Kaneko
貴久 兼子
安達 徹
Toru Adachi
徹 安達
知志 中田
Tomoshi Nakada
知志 中田
祐司 山口
Yuji Yamaguchi
祐司 山口
田中 智之
Tomoyuki Tanaka
智之 田中
伸次 山本
Shinji Yamamoto
伸次 山本
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Abstract

【課題】車両に搭載される調光ガラス制御装置において、日射による車室内への入熱量をコントロールすることで、車室内の温度を適切に調整しつつ、燃費の悪化を抑える。【解決手段】電圧ONにより暗色状態から透明状態へ切り替わる調光ガラスの制御装置である。車室内への入熱が必要か否かを判定する判定部(S1)と、クラウドサーバから取得した日射量Srcの推移に基づいて積算入熱量IHIを予測する予測部(S3)と、車室内温度Tiと目標車室内温度Ttとの温度差を所定値PV以下にするのに必要な必要入熱量NHIを取得する取得部(S4)とを備えている。暗色状態でも積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達する場合、または、日射入熱量が電圧ONによる消費電力よりも小さい場合には、調光ガラスへの電圧をOFFにする一方、それ以外の場合には、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するまで調光ガラスへの電圧をONにする。【選択図】図6

Description

本発明は、ウィンドガラスとして調光ガラスを備える車両に搭載される調光ガラス制御装置に関するものである。
ウィンドガラスとして、電圧を印加することで光透過率が低い状態から高い状態へ切り替わる調光ガラスを備える車両では、日射量に応じて調光ガラスの光透過率を制御することが従来から行われている。
例えば特許文献1には、日射センサにより昼間であることが判断された際に、暖房時の設定温度と車室内温度との差に基づいて、制御手段により調光ガラスの透過率を調整する電動車両の空調制御装置が開示されている。
特開2018−144752号公報
上記特許文献1のものによれば、車室内を昇温させる際に、例えば調光ガラスの透過率を高くし、日光を車室に入れて体感温度を高くしたり、車室の温度の昇温を補助したりすることで、消費電力を抑制することができるとされている。
しかしながら、特許文献1のもののように、日射センサを用いて調光ガラスの透過率を調整する制御方法ないし制御装置には以下のような問題がある。
すなわち、日射センサは、あくまで現在(検出時)の日射量しか検出できないことから、検出時以降の日射量や日照時間(日射量の推移)を予測することは困難である。このため、日射量の推移に照らせば、例えば調光ガラスの光透過率が低い状態でも、日射による車室内への入熱量を十分に確保することができる場合にも、調光ガラスに電圧を印加することで無駄な電力を消費してしまい、燃費が悪化するという問題がある。
また、例えば、電圧を印加して調光ガラスを光透過率が高い状態とし、暖房時の設定温度が車室内温度に到達したときに、電圧の印加を終了して調光ガラスを光透過率が低い状態としても、その後の光透過率が低い状態での入熱により、車室内の温度が予想以上に高くなってしまうケースも想定される。この場合には、暖房時にもかかわらず、逆に車室内を冷房する必要が生じるため、やはり燃費が悪化するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調光ガラスを備える車両に搭載される調光ガラス制御装置において、日射による車室内への入熱量をコントロールすることで、車室内の温度を適切に調整しつつ、燃費の悪化を抑える技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る調光ガラス制御装置では、クラウドサーバから取得した日射量の推移に応じて、調光ガラスへの電圧のON/OFFを制御するようにしている。
具体的には、本発明は、ウィンドガラスとして、電圧を印加することで光透過率が低い状態から高い状態へ切り替わる調光ガラスを備える車両に搭載される調光ガラス制御装置を対象としている。
そして、この調光ガラス制御装置は、車室内の温度と目標車室内温度との温度差に基づいて、車室内への入熱が必要か否かを判定する判定部と、上記判定部により入熱が必要と判定された場合に、クラウドサーバから取得した日射量の推移に基づいて、入熱が必要と判定されてからの経過時間に応じた、日射による車室内への積算入熱量を予測する予測部と、車室内の温度と上記目標車室内温度と外気温度とに基づいて算出される、車室内の温度と当該目標車室内温度との温度差を所定値以下にするために必要な必要入熱量を取得する取得部と、を備え、上記調光ガラスの光透過率が低い状態でも、入熱が必要と判定されてから所定時間までに積算入熱量が必要入熱量に到達する場合、または、日射による車室内への入熱量が、上記調光ガラスの光透過率を高い状態にするための消費電力よりも小さい場合には、上記調光ガラスに電圧を印加しない一方、それ以外の場合には、積算入熱量が必要入熱量に到達するまで、上記調光ガラスに電圧を印加することを特徴とするものである。
この構成によれば、判定部により入熱が必要と判定されることを前提として、調光ガラスへの電圧の印加が行われるので、換言すると、入熱が必要ではないと判定された場合(例えば冷房時)には、調光ガラスへ電圧を印加しないので、冷房時に太陽光を積極的に取り込むことによる無駄な電力消費を抑えることができる。
そうして、(A)調光ガラスの光透過率が低い状態でも、予測される積算入熱量が必要入熱量に到達する場合、換言すると、光透過率が低い状態でも、日射による車室内への入熱量を十分に確保することができる場合には、たとえ判定部により入熱が必要と判定されたとしても、調光ガラスに電圧を印加しないので、無駄な電力消費を抑えることができる。
また、(B)例えば曇りや夜間など、日射による車室内への入熱量が、調光ガラスの光透過率を高い状態にするための消費電力よりも小さい場合には、たとえ判定部により入熱が必要と判定されたとしても、調光ガラスに電圧を印加しないので、効率の悪い電力消費を抑えることができる。
これらに対し、(A)または(B)以外の場合には、調光ガラスに電圧を印加して調光ガラスを光透過率が高い状態とすることにより、太陽光を積極的に取り込んで車室内の温度を上昇させることができ、これにより、車室内の温度を適切に調整しつつ、暖房時の動力を低減して燃費の向上を図ることができる。しかも、積算入熱量が必要入熱量に到達するまで、調光ガラスへ電圧を印加することから、換言すると、積算入熱量が必要入熱量に到達すれば、調光ガラスへの電圧の印加を終了することから、車室内の温度が予想以上に高くなってしまうのを抑えることができ、これにより、車室内を冷やすことで燃費が悪化するのを抑えることができる。
以上説明したように、本発明に係る調光ガラス制御装置によれば、日射による車室内への入熱量をコントロールすることで、車室内の温度を適切に調整しつつ、燃費の悪化を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る車両を模式的に示す図である。 ルーフウィンドガラスを模式的に示す斜視図であり、同図(a)は暗色状態を示し、同図(b)は透明状態を示す。 車室内の温度と目標車室内温度との温度差と、必要入熱量との関係を模式的に示す制御マップ図である。 積算入熱量の時間推移の一例を示すグラフ図である。 積算入熱量の時間推移の一例を示すグラフ図である。 調光ガラス制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
−車両の全体構成−
図1は、本実施形態に係る車両1を模式的に示す図である。この車両1は、ルーフウィンドガラス3によって車体ルーフ5(図2参照)の一部が構成されるものである。車両1は、図1に示すように、ECU(Electric Control Unit)10と、室温センサ11と、外気温センサ13と、日射センサ15と、操作パネル17と、GPS装置20と、ネットワークアクセスデバイス30と、を備えている。
ECU10は、例えばCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するプログラムおよびマップ等を予め記憶したROM(Read Only Memory)、CPUが必要に応じてデータを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)、電源が遮断されている間もデータを保持するバックアップRAM等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んでいる。CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両1の各種制御を実行する。
ECU10には、運転席の近傍等に設置された室温センサ11が検出した車室7(図2参照)内の温度(以下、「車室内温度」ともいう。)Tiを表す信号や、フロントグリル(図示せず)周辺等に装着される外気温センサ13が検出した外気温度Toを表す信号や、インストゥルメントパネル(図示せず)等に配置された日射センサ15が検出した日射量Srsを表す信号等がそれぞれ入力される。また、ECU10には、操作パネル17の操作によって乗員が設定した目標車室内温度Ttを表す信号も入力されるようになっている。さらに、ECU10には、GPS人工衛星と通信して車両1の周囲状況や位置情報等の種々の情報を取得するGPS装置20から、車両1の現在地情報が入力されるようになっている。
ネットワークアクセスデバイス30は、クラウドサーバ40等の外部のサーバや、他の車両60に搭載されたネットワークアクセスデバイス等と、携帯電話網やインターネット網といった通信網を介して通信可能に構成されている。ネットワークアクセスデバイス30は、ECU10と接続されており、これにより、ネットワークアクセスデバイス30がクラウドサーバ40や、オペレーションセンター50のサーバや、他の車両60のネットワークアクセスデバイス等から取得した情報がECU10に入力されるとともに、ECU10が各種センサやGPS装置20等から取得した情報がネットワークアクセスデバイス30を介してオペレーションセンター50のサーバ等に送信されるようになっている。
例えば、車両1が駐車した場合に、GPS装置20からECU10に入力された車両1の現在地(駐車位置)情報が、ネットワークアクセスデバイス30を介して、クラウドサーバ40に送信されると、クラウドサーバ40から、車両1が駐車した地域における天候情報(日射量Srcの推移等)が、ネットワークアクセスデバイス30を介して、ECU10に入力されるようになっている。
また、例えば、駐車した車両1から離れた位置に居る乗員が、スマートフォン70等でオペレーションセンター50のサーバへ出発時刻を送信すれば、オペレーションセンター50のサーバから、ネットワークアクセスデバイス30を介して、駐車している車両1のECU10へ出発時刻等が入力されるようになっている。
さらに、ECU10は、車両1の周辺を走行している他の車両60のネットワークアクセスデバイスやオペレーションセンター50のサーバ等から、他の車両60の車室内温度を読み取り、車両1が現在いる地域における「快適な車室内温度Ttc」を算出したり、「快適な車室内温度Ttc」をオペレーションセンター50のサーバ等から取得したりするように構成されている。
−調光ガラス−
図2は、ルーフウィンドガラス3を模式的に示す斜視図であり、同図(a)は暗色状態を示し、同図(b)は透明状態を示す。車両1では、ルーフウィンドガラス3として、電圧を印加することで、光透過率が低い状態から光透過率が高い状態へ切り替わる調光ガラス3が用いられている。より詳しくは、調光ガラス3は、電圧が印加されていない場合には、図2(a)に示すように、暗色状態(光透過率が低い状態)になる一方、電圧が印加された場合には、図2(b)に示すように、透明状態(光透過率が高い状態)になる。なお、以下では、調光ガラス3に電圧を印加しないことを「電圧をOFFする」ともいい、調光ガラス3に電圧を印加することを「電圧をONする」ともいう。
本実施形態の車両1では、ルーフウィンドガラス3の暗色状態と透明状態との切替えは、ECU10によって実行される。このように、ECU10が、ルーフウィンドガラス3を暗色状態と透明状態とに切替えることで、車両1では燃費の悪化を抑えることが可能となっている。例えば、日差しが強い日における冷房時に、図2(a)に示すように、ルーフウィンドガラス3を暗色状態にすれば、日射による車室7内への入熱量(以下、日射入熱量ともいう。)が低減され、その分、冷房に要する動力が低減されることから、燃費の悪化を抑えることができる。また、例えば日差しが強い日における暖房時に、図2(b)に示すように、ルーフウィンドガラス3を透明状態にすれば、日射による車室7内への入熱を積極的に取り入れ、その分、暖房に要する動力が低減されることから、燃費の悪化を抑えることができる。
−調光ガラス制御−
次に、ECU10が実行する調光ガラス制御について説明するが、それに先立ち、本発明を分かり易くするために、従来の調光ガラス制御について説明する。
本実施形態の車両1と同様に、日射センサを備えた従来の車両では、日射センサにより昼間であることが判断された際に、暖房時の設定温度と車室内温度との差に基づいて、調光ガラスの透過率を調整する制御を行うものがある。
もっとも、日射センサは、あくまで現在(検出時)の日射量しか検出できないことから、検出時以降の日射量や日照時間(日射量の推移)を予測することは困難である。このため、日射量の推移に照らせば、例えば調光ガラスの暗色状態でも、日射による車室内への入熱量を十分に確保することができる場合にも、調光ガラスに電圧をONすることにより無駄な電力を消費してしまい、燃費が悪化するケースがある。
また、電圧ONにより調光ガラスを透明状態とし、暖房時の設定温度が車室内温度に到達したときに、電圧をOFFにして調光ガラスを暗色状態としても、その後の暗色状態での入熱により、車室内の温度が予想以上に高くなってしまうケースも想定される。この場合には、暖房時にもかかわらず、逆に車室内を冷房する必要が生じるため、やはり燃費が悪化するケースがある。
そこで、本実施形態では、クラウドサーバ40から取得した日射量Srcの推移に応じて、調光ガラス3への電圧ON/OFFを制御するようにしている。
具体的には、(1)車室内温度Tiと目標車室内温度Ttとの温度差ΔTに基づいて、車室7内への入熱が必要か否かを判定し、(2)入熱が必要と判定(肯定判定)された場合に、クラウドサーバ40から取得した日射量Srcの推移に基づいて、肯定判定されてからの経過時間に応じた、日射による車室7内への積算入熱量IHIを予測するとともに、(3)温度差ΔTを所定値PV以下にするために必要な必要入熱量NHIを取得するようにECU10を構成している。
そうして、(4−1)調光ガラス3が暗色状態でも、肯定判定から所定時間PTまでに積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達する場合、または、(4−2)日射入熱量が、調光ガラス3を透明状態にするための消費電力よりも小さい場合には、調光ガラス3への電圧をOFFにする一方、(5)それ以外の場合には、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するまで、調光ガラス3への電圧をONにするようにECU10を構成している。
以下、このような制御について詳細に説明する。なお、以下では車両1が駐車した場合を想定して説明を行う。
先ず、ECU10は、スタートスイッチ(図示せず)等からの信号に基づき、車両1が駐車したと判定した場合には、(1)車室内温度Tiと目標車室内温度Ttとの温度差ΔTに基づいて、車室7内への入熱が必要か否かを判定する。具体的には、ECU10は、室温センサ11が検出した車室内温度Tiと、乗員が設定した目標車室内温度Ttとの温度差ΔTが、ΔT(=目標車室内温度Tt−車室内温度Ti)<0なら、冷房時であり車室7内への入熱が不要と判定(否定判定)する。この場合には、ECU10は、運転時または停車時(駐車時を含む)のいずれにおいても、調光ガラス3への電圧をOFFにし、調光ガラス3を暗色状態にする。これにより、日射入熱量が低減され、その分、冷房に要する動力が低減されることから、燃費の悪化を抑えることができる。
これに対し、ECU10は、車室内温度Tiと目標車室内温度Ttとの温度差ΔTが、ΔT(=目標車室内温度Tt−車室内温度Ti)≧設定値A(Aは0または正の数)なら、暖房時であり車室7内への入熱が必要と判定(肯定判定)する。例えば、設定値Aを0に設定した場合には、ECU10は、目標車室内温度Tt≧車室内温度Tiなら肯定判定する。また、ハンチング防止の観点から、設定値Aを正の数に設定した場合には、車室内温度Tiが目標車室内温度Ttよりも、A以上低ければ、暖房時であり車室7内への入熱が必要と判定(肯定判定)する。
なお、目標車室内温度Ttは、操作パネル17の操作によって乗員が設定したものに限らず、例えば、車両1の周辺を走行している他の車両60の車室内温度に基づいて算出された、車両1が現在いる地域における「快適な車室内温度Ttc」を採用してもよい。
次いで、ECU10は、(2)肯定判定された場合に、クラウドサーバ40から取得した日射量Srcの推移に基づいて、肯定判定されてからの経過時間に応じた、日射による車室7内への入熱量の積算値である積算入熱量IHIを予測する。具体的には、ECU10は、GPS装置20から入力された車両1の現在地(駐車位置)情報を、ネットワークアクセスデバイス30を介して、クラウドサーバ40に送信し、クラウドサーバ40から、車両1の現在地における天候情報(日射量Srcの推移)を、ネットワークアクセスデバイス30を介して取得する。
もっとも、車両1の現在地(駐車位置)が屋内駐車場や地下等の場合には、積算入熱量IHIを予測することは無意味であることから、ECU10は、クラウドサーバ40から取得した現在の日射量Srcと、日射センサ15が検出した日射量Srsとを比較し、両者の乖離が相対的に大きい場合には、車両1の現在地が屋内等であると判定し、積算入熱量IHIを予測することなく、調光ガラス3への電圧をOFFにする。
これに対し、日射量Srcと日射量Srsとの乖離が相対的に小さい場合、換言すると、車両1の現在地が屋外であると判定した場合には、ECU10は、クラウドサーバ40から取得した日射量Srcの推移に基づいて、肯定判定されてからの経過時間に応じた積算入熱量IHIを、調光ガラス3の暗色状態および透明状態のそれぞれについて予測(算出)する(図4および図5参照)。
次いで、ECU10は、(3)温度差ΔTを所定値PV以下にするために必要な必要入熱量NHIを取得する。具体的には、ECU10は、図3に示すような温度差ΔTと必要入熱量NHIとの関係を模式的に示す制御マップ図を用い、車室内温度Tiと外気温度Toと目標車室内温度Ttとに基づいて、必要入熱量NHIを取得する。
図3に示す制御マップ図がROMに記憶されている場合には、ECU10は、室温センサ11が検出した車室内温度Tiと、外気温センサ13が検出した外気温度Toと、目標車室内温度Ttとに基づいて、必要入熱量NHIを算出(取得)する。例えば、車室内温度Tiが20(℃)で、目標車室内温度Ttが25(℃)で、外気温度Toが10(℃)の場合に、所定値PVが0に設定されているとすると、制御マップ図から、温度差ΔT=5(℃)を所定値PV=0にするために必要な必要入熱量NHIが30000(kJ)であると算出される。
一方、図3に示す制御マップ図がオペレーションセンター50のサーバに記憶されている場合には、ECU10は、車室内温度Tiと外気温度Toと目標車室内温度Ttを、ネットワークアクセスデバイス30を介して送信し、オペレーションセンター50のサーバで算出された必要入熱量NHIを、ネットワークアクセスデバイス30を介して受信(取得)するようにしてもよい。このようにすれば、演算に用いる車両電力を節約することができる。
なお、このように必要入熱量NHIを取得する場合にも、目標車室内温度Ttとして、車両1が現在いる地域における「快適な車室内温度Ttc」を用いてもよい。また、所定値PVは0である必要はなく、必要入熱量NHIが得られたときに、目標車室内温度Tt−車室内温度Ti=PVとなるように、所定値PVを設定してもよい。
図4は、9時から駐車した場合における積算入熱量IHIの時間推移の一例を示すグラフ図であり、図5は、15時から駐車した場合における積算入熱量IHIの時間推移の一例を示すグラフ図である。ECU10は、(4−1)調光ガラス3が暗色状態でも、肯定判定から所定時間PTまでに積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達する場合には、電圧OFFにする。なお、所定時間PTは、例えば駐車した車両1から乗員が離れている予想時間等であり、操作パネル17等の操作によって乗員が設定可能となっている。
例えば、9時から駐車した場合には、電圧ONにより調光ガラス3を透明状態にすれば、太陽光を積極的に取り込むことで、図4の実線で示すように、2時間後の11時には積算入熱量IHIを必要入熱量NHIに到達させることができる。もっとも、電圧OFFにより調光ガラス3を暗色状態にしても、図4の破線で示すように、3時間後の12時には積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達することになる。それ故、所定時間PTを例えば6時間に設定した場合には、電圧OFFのままでも、駐車した車両1から離れた乗員が再び車両1に戻ってくるまでに、車室内温度Tiを目標車室内温度Ttに近付けることが可能となる。このように、ECU10は、暗色状態でも、日射入熱量を十分に確保することができる場合には、たとえ入熱が必要と判定したとしても、調光ガラス3に電圧を印加しないので、無駄な電力消費を抑えることができる。
また、ECU10は、(4−2)日射入熱量が、調光ガラス3を透明状態にするための消費電力よりも小さい場合にも、調光ガラス3への電圧をOFFにする。例えば曇りや夜間など、日射入熱量が、調光ガラス3を透明状態にするための消費電力よりも小さい場合には、調光ガラス3を透明状態にしても、効率的な入熱は望めない。そこで、ECU10は、日射入熱量と、調光ガラス3を透明状態にするための消費電力(例えば1.1(W/m2))とを比較して、日射入熱量が1.1(W/m2)を下回る場合には、たとえ入熱が必要と判定したとしても、調光ガラス3に電圧を印加しないので、効率の悪い電力消費を抑えることができる。なお、この場合には、駐車している間に車室内温度Tiを目標車室内温度Ttに近付けることはできないが、効率の悪い電力消費を抑えた分の車両電力を、車両1発進後のエアコン(図示せず)による暖房に使うことができる。
そうして、ECU10は、(4−1)および(4−2)以外の場合には、(5)積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するまで、調光ガラス3への電圧をONにする。具体的には、ECU10は、(4−1)および(4−2)以外の場合には、調光ガラス3への電圧をONにし、図4に示すように、積算入熱量IHI(図4の実線)が必要入熱量NHI(図4では30000(kJ))に到達する時間(電圧ON時間)を算出し、電圧ON時間だけ電圧ONの状態を継続した後、調光ガラス3への電圧をOFFにする。なお、電圧ON時間の算出をオペレーションセンター50のサーバで行い、ネットワークアクセスデバイス30を介して電圧ON時間の算出を受信(取得)するようにしてもよい。このようにすれば、演算に用いる車両電力を節約することができる。
例えば、15時から駐車した場合には、電圧OFFにより調光ガラス3を暗色状態にすると、図5の破線で示すように、所定時間PT(例えば6時間)内に、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達することはないが、電圧ONにより調光ガラス3を透明状態にすれば、太陽光を積極的に取り込むことで、図5の実線で示すように、1時間半後の16時半には積算入熱量IHIを必要入熱量NHIに到達させることができる。
このように、(4−1)および(4−2)以外の場合に、電圧ONにより調光ガラス3を透明状態とすることにより、太陽光を積極的に取り込んで車室内温度Tiを上昇させることができ、これにより、車室内温度Tiを適切に調整しつつ、暖房時の動力を低減して燃費の向上を図ることができる。
ここで、必要入熱量NHIの算出要素である所定値PVを0に設定した場合には、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達すると、目標車室内温度Ttと車室内温度Tiとが一致することになる。もっとも、電圧ON時間経過後に、電圧OFFにして調光ガラス3を暗色状態としても、日射量Srcの推移によっては、暗色状態での入熱により、車室内温度Tiが予想以上に高くなるケースもある。
この点、所定値PVは、上述の如く0である必要はないので、調光ガラス3の暗色状態における積算入熱量IHIの上昇代を見越して所定値PVを設定すれば、電圧ON時間だけ電圧ONの状態を継続することで積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達しても、車室内温度Tiが所定値PVだけ目標車室内温度Ttよりも低い状態にすることができる。そうして、その後(電圧OFFの後)、調光ガラス3の暗色状態における積算入熱量IHIの上昇代によって、車室内温度Tiを目標車室内温度Ttに近付けることが可能となるので、車室内温度Tiを適切に調整することができる。したがって、車室内温度Tiが予想以上に高くなってしまうのを抑制して、車室7内を冷やすことで燃費が悪化するのを抑えることができる。
なお、上述の如く、駐車した車両1から離れた位置に居る乗員が、出発時刻が早まった(例えば6時間後から2時間後に変更した)ことを、スマートフォン70等でオペレーションセンター50のサーバへ出発時刻を送信すれば、ECU10へ出発時刻等が入力され、所定時間PTが上書きされる。この場合には、例えば図4の破線で示すように、暗色状態でも3時間後には積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するが、所定時間PT(2時間)内には、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達しないので、2時間後に積算入熱量IHIを必要入熱量NHIに到達させるべく、電圧ONにして調光ガラス3を透明状態とするようにしてもよい。
−制御フロー−
次に、ECU10が実行する調光ガラス制御の一例について、図6のフローチャートを参照して説明する。なお、この制御フローは、例えば、車両1が駐車した場合や、車両1の走行中に、車室内温度Tiと目標車室内温度Ttとの乖離が相対的に大きくなった場合等にSTARTするように構成されている。
先ず、ステップS1では、ECU10が、車室7内への入熱が必要か否かを判定する。具体的には、ECU10は、室温センサ11が検出した車室内温度Tiと、乗員が設定またはオペレーションセンター50のサーバ等から取得した目標車室内温度Ttとの温度差ΔT(=Tt−Ti)が、例えばΔT≧0なら暖房時であり車室7内への入熱が必要と判定(肯定判定)する一方、ΔT<0なら冷房時であり車室7内への入熱が不要と判定(否定判定)する。このステップS1での判定がNOの場合、すなわち、否定判定した場合には、ステップS10へ進み、調光ガラス3への電圧をOFFにした後、ENDする。一方、ステップS1での判定がYESの場合には、ステップS2に進む。
次のステップS2では、ECU10が、車両1の現在地が屋外か否かを判定する。具体的には、ECU10は、クラウドサーバ40から取得した現在の日射量Srcと、日射センサ15が検出した日射量Srsとを比較し、両者の乖離が相対的に小さい場合には、車両1の現在地が屋外であると判定する一方、両者の乖離が相対的に大きい場合には、車両1の現在地が屋内や地下等であると判定する。このステップS2での判定がNOの場合、すなわち、車両1の現在地が屋外ではない場合には、ステップS10へ進み、調光ガラス3への電圧をOFFにした後、ENDする。一方、ステップS2での判定がYESの場合には、ステップS3に進む。
次のステップS3では、ECU10が、積算入熱量IHIを予測する。具体的には、ECU10は、クラウドサーバ40から取得した日射量Srcの推移に基づいて、ステップS1で肯定判定されてからの経過時間に応じた、日射による車室7内への積算入熱量IHIを算出した後、ステップS4に進む。
次のステップS4では、ECU10が、必要入熱量NHIを取得する。具体的には、ECU10は、車室内温度Ti、目標車室内温度Tt、および外気温センサ13が検出した外気温度Toを、ネットワークアクセスデバイス30を介して送信し、オペレーションセンター50のサーバで算出された必要入熱量NHIを、ネットワークアクセスデバイス30を介して取得した後、ステップS5に進む。
次のステップS5では、ECU10が、ステップS3で予測した積算入熱量IHIと、ステップS4で取得した必要入熱量NHIとに基づいて、調光ガラス3が暗色状態でも所定時間PTまでに積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するか否かを判定する。このステップS5での判定がYESの場合、すなわち、暗色状態でも日射入熱量を十分に確保することができる場合には、ステップS10へ進み、調光ガラス3への電圧をOFFにした後、ENDする。一方、ステップS5での判定がNOの場合には、ステップS6に進む。
次のステップS6では、ECU10が、日射入熱量が、調光ガラス3を透明状態にするための消費電力以上か否かを判定する。このステップS6での判定がNOの場合には、ステップS10へ進み、調光ガラス3への電圧をOFFにした後、ENDする。一方、ステップS6での判定がYESの場合には、ステップS7に進む。
次のステップS7では、ECU10が、調光ガラス3への電圧をONにした後、ステップS8へ進み、積算入熱量IHIが必要入熱量NHIに到達するまでの時間である電圧ON時間を算出し、その後ステップS9に進む。
次のステップS9では、ECU10が、電圧ON時間が経過したか否かを判定する。このステップS9での判定はYESになるまで繰り返され、ステップS9での判定がYESの場合には、ステップS10に進み、調光ガラス3への電圧をOFFにした後、ENDする。
以上説明した実施形態において、ECU10が請求項に記載の各要素の機能を実現するものに相当している。より詳しくは、ステップS1が請求項に記載の「車室内の温度と目標車室内温度との温度差に基づいて、車室内への入熱が必要か否かを判定する判定部」に相当している。また、ステップS3が請求項に記載の「判定部により入熱が必要と判定された場合に、クラウドサーバから取得した日射量の推移に基づいて、入熱が必要と判定されてからの経過時間に応じた車室内への積算入熱量を予測する予測部」に相当している。さらに、ステップS4が請求項に記載の「車室内の温度と目標車室内温度と外気温度とに基づいて算出される、車室内の温度と目標車室内温度との温度差を所定値以下にするために必要な必要入熱量を取得する取得部」に相当している。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、ルーフウィンドガラス3に本発明を適用したが、これに限らず、フロントウィンドガラスやリヤウィンドガラスやサイドウィンドガラスに本発明を適用してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、日射による車室内への入熱量をコントロールすることで、車室内の温度を適切に調整しつつ、燃費の悪化を抑えることができるので、調光ガラスを備える車両に搭載される調光ガラス制御装置に適用して極めて有益である。
1 車両
3 ルーフウィンドガラス(調光ガラス)
7 車室
10 ECU(調光ガラス制御装置)
40 クラウドサーバ
IHI 積算入熱量
NHI 必要入熱量
PT 所定時間
PV 所定値
S1 判定部
S3 予測部
S4 取得部
Src 日射量
Ti 車室内温度
To 外気温度
Tt 目標車室内温度
ΔT 温度差

Claims (1)

  1. ウィンドガラスとして、電圧を印加することで光透過率が低い状態から高い状態へ切り替わる調光ガラスを備える車両に搭載される調光ガラス制御装置であって、
    車室内の温度と目標車室内温度との温度差に基づいて、車室内への入熱が必要か否かを判定する判定部と、
    上記判定部により入熱が必要と判定された場合に、クラウドサーバから取得した日射量の推移に基づいて、入熱が必要と判定されてからの経過時間に応じた、日射による車室内への積算入熱量を予測する予測部と、
    車室内の温度と上記目標車室内温度と外気温度とに基づいて算出される、車室内の温度と当該目標車室内温度との温度差を所定値以下にするために必要な必要入熱量を取得する取得部と、を備え、
    上記調光ガラスの光透過率が低い状態でも、入熱が必要と判定されてから所定時間までに積算入熱量が必要入熱量に到達する場合、または、日射による車室内への入熱量が、上記調光ガラスの光透過率を高い状態にするための消費電力よりも小さい場合には、上記調光ガラスに電圧を印加しない一方、それ以外の場合には、積算入熱量が必要入熱量に到達するまで、上記調光ガラスに電圧を印加することを特徴とする調光ガラス制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113639813A (zh) * 2021-07-21 2021-11-12 东风汽车集团股份有限公司 基于车窗玻璃透射率的汽车油耗测试***及其测试方法
CN115263128A (zh) * 2022-07-26 2022-11-01 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 车窗控制方法及装置

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