JP2020080913A - 非造影ct画像からの3次元メディアルアクシスモデルに基づく関心臓器画像自動セグメンテーション装置、及び自動セグメンテーション方法 - Google Patents

非造影ct画像からの3次元メディアルアクシスモデルに基づく関心臓器画像自動セグメンテーション装置、及び自動セグメンテーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非造影CT画像に対して、関心臓器のセグメンテーションを自動的に且つ正確に実施する関心臓器画像自動セグメンテーション装置及び関心臓器画像自動セグメンテーション方法を提供する。【解決手段】関心臓器画像自動セグメンテーション装置は、制御部を含み、制御部は、 関心臓器候補領域セグメンテーション部と、関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部と、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部と、及び、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、非造影CT画像からの3次元メディアルアクシスモデル(3DMA:3−Dimensional Medial Axis Model)に基づく関心臓器自動セグメンテーション装置、及び自動セグメンテーション方法に関する。
臓器に関する画像において、個々の関心臓器のセグメンテーションを自動化する方法及び装置が求められている。これらの方法及び装置として、現在、造影CT(Computer Tomography、以下、同じ)画像を利用するもの、非造影CT画像を利用するもの、及び、MR(Magnetic Resonance)画像を利用するものなどが提案されている。
これらの方法及び装置のうち、造影CT画像を用いるものは、画像において濃度差が出やすく、そのため自動的なセグメンテーションが比較的容易である。しかし、造影剤にアレルギーを有する患者に対しては、造影CT画像を利用する方法及び装置を用いることはできない。造影剤投与により副作用が発症してしまうからである。
これに対して、非造影CT画像を利用する方法及び装置は、例えば、胸部疾患の早期診断等に利用されており、患者に比較的負担を掛けずに容易に断層像が得られるものである。しかしながら、造影CT画像を利用するものやMR画像を利用するものに比べて組織間コントラストがやや劣り、臓器の輪郭が不明確になりやすい。例えば、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の非造影CT画像では、血管の内腔と壁の濃度差が出ず、血管の接触が不明確である。
特開2018−040790号公報 特開2016−041245号公報
本発明は、非造影CT画像に対して、関心臓器のセグメンテーションを自動的に且つ正確に実施する関心臓器画像自動セグメンテーション装置、及び関心臓器画像自動セグメンテーション方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために為されたものである。本発明に係る関心臓器画像自動セグメンテーション装置は、
制御部を含み、
前記制御部が、
関心臓器候補領域セグメンテーション部と、
関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部と、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部と、及び、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部と
を備え、
前記関心臓器候補領域セグメンテーション部は、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、更に、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、
前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部は、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、更に、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、
前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部は、学習データセットにおける、抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築し、
前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部は、構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う。
本発明を利用することにより、非造影CT画像において、関心臓器のセグメンテーションを自動的に且つ正確に実施することができる。更に、本発明に係る関心臓器画像自動セグメンテーション装置を利用することにより、セグメンテーションで得られるデータ、例えば、3次元計測された大動脈、肺動脈幹、及び、主肺動脈の直径データを、特定の疾病の診断、例えば、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断に繋げることができる。
図1は、第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの構成を示す概略図である。 図2は、第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの動作を示すフロー図である。 図3は、実施例1における関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの動作を示すフロー図である。 図4は、縦隔領域のCT値ヒストグラムである。 図5は、3次元メディアルアクシスの抽出のための円柱状の関心領域(CROI)を示す図である。 図6は、最適化した3次元メディアルアクシスモデルの例とその方向を示す図である。 図7は、血管直径の計測例を示す図である。 図8は、CT画像における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の抽出結果の例である。 図9は、血管直径を用いた慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断性能のROC解析結果である。 図10は、非造影CT画像における縦隔内血管接触の例を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
[本開示に至る経緯]
造影剤にアレルギーを有する患者に用いることができない造影CT画像撮像装置に対して、非造影CT画像撮像装置は、患者に比較的負担を掛けずに容易に断層像を得ることができる。非造影CT画像撮像装置は、胸部疾患の早期診断などに広く利用されている。
しかしながら、造影CT画像撮像装置により撮像されるCT画像は、組織間コントラストがやや劣る。図10は、非造影CT画像における縦隔内血管接触の例であり、(A)は原画像を(B)は拡大像を、夫々示している。特に(B)の拡大像には、大動脈及び肺動脈幹・主肺動脈が示されているが、(B)の拡大像において血管の内腔と壁の濃度差は無く、血管の接触における輪郭は不鮮明である。そのため、非造影CT画像からの大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の自動セグメンテーションは困難である、という問題が従来指摘されている。
以上のような問題点を解決するべく、本願の発明者は、3次元メディアルアクシスモデル(medial axis model)に基づく関心臓器画像自動セグメンテーション装置及び自動セグメンテーション方法の考案に到った。本開示の自動セグメンテーション方法は、(A)モデル構築工程と(B)モデル照合工程とからなる。モデル照合工程では、入力画像から抽出した3次元メディアルアクシスに対して、モデル構築工程で構築された3次元メディアルアクシスモデルを照合することで、関心臓器の3次元メディアルアクシスを選択する。このように、本開示の関心臓器画像自動セグメンテーション装置及び自動セグメンテーション方法は、非造影CT画像における関心臓器のセグメンテーションを自動的且つ正確に行うことができる。
[第1の実施形態]
図1及び図2を参照して第1の実施形態を説明する。
[1.1.関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの構成]
図1は、第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2の構成を示す概略図である。
第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2は、非造影CT画像データセットを格納する外部記憶装置26、及び、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4を含む。非造影CT画像データセットは、様々な非造影CT画像データにより構成される。
関心臓器画像自動セグメンテーション装置4は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、タブレット端末などの情報処理装置により構成される。外部記憶装置26と関心臓器画像自動セグメンテーション装置4とは、有線又は無線回線により接続され、両者は適宜データを遣り取りする。
関心臓器画像自動セグメンテーション装置4は、入出力インタフェース部12、入力部8、記憶部10、出力部14、及び、制御部6により構成され、これらは夫々適切なバスにより相互に接続されている。
入出力インタフェース部12は、外部記憶装置26、入力部8、若しくは出力部14等とのインタフェース部として動作する部位である。入力部8は、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4に対する入力データを生成する若しくは受け取る部位であり、キーボード、マウス、若しくはタッチパネル等で構成される。入力部8は、音声入力や音声認識によるものであってもよい。
記憶部10は、制御部6で稼働するプログラムや関心臓器画像自動セグメンテーションに必要なパラメータデータ等が一時的に又は恒久的に格納されている。記憶部10は、例えばフラッシュメモリで構成される。出力部14は、制御部6による処理結果等を出力(表示)する部位であり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等により構成される。出力部14は補助的にスピーカ等の聴覚用デバイスを含んでもよい。入力部8と出力部14とは別体で構成されてもよいし、一体的に構成されてもよい。
制御部6は、例えばCPUやMPUで構成され、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4全体の動作を制御する。制御部6における演算処理や装置全体の制御処理は、ハードウエア資源であるプロセッサと、記憶部10に記録される、又は、有線若しくは無線回線を介して外部から取り込まれる、ソフトウエアであるプログラムとの協働により実現される。具体的には、制御部6は、上述のソフトウエアであるプログラムを実行することによって、関心臓器候補領域セグメンテーション部16、関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部20、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部22、及び、関心臓器画像評価部24などの各種の機能を実現する。制御部6は、専用に設計された電子回路や再構成可能な電子回路などのハードウエア回路(ASIC、FPGA等)で実現されてもよい。第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーション装置4の特徴的動作は、制御部6における演算処理及び制御処理により実現される。
[1.2.関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの動作]
図2は、第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2の動作を示すフロー図である。前述のように、関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2は、(A)モデル構築工程と、(B)モデル照合工程とを実行する。
(A)モデル構築工程は、学習データセットを入力して、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築・出力する工程である。
(B)モデル照合工程は、テストデータ、即ち、セグメンテーション処理の対象データを入力して、(A)モデル構築工程にて構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合のために利用して、セグメンテーション処理の対象データのセグメンテーションを行う工程である。
(A)モデル構築工程(ステップA02〜A10)及び(B)モデル照合工程(ステップB02〜B12)を説明する。
先ず、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4(図1参照)は学習データセットを入力する((A)モデル構築工程:ステップA02)。学習データセットは、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットである。
同じように、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4はテストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)を入力する((B)モデル照合工程:ステップB02)。テストデータセットも、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットである。
次に、入力された学習データセットについて、関心臓器候補領域セグメンテーション部16(図1参照)は関心臓器候補領域のセグメンテーションを行う((A)モデル構築工程:ステップA04)。関心臓器候補領域のセグメンテーションは、CT画像の濃度情報及び/又は形状情報に基づいて行われる。例えば、縦隔内血管候補領域であれば、CT値のしきい値処理によりセグメンテーションが行われる。
同じように、入力されたテストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)について、関心臓器候補領域セグメンテーション部16は関心臓器候補領域のセグメンテーションを行う((B)モデル照合工程:ステップB04)。同じように関心臓器候補領域のセグメンテーションは、CT画像の濃度情報及び/又は形状情報に基づいて行われる。例えば、縦隔内血管候補領域であれば、CT値のしきい値処理によりセグメンテーションが行われる。
次に、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて、関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18(図1参照)により関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスが抽出される((A)モデル構築工程:ステップA06)。このステップでは、(1)セグメンテーションが行われた関心臓器候補領域を距離変換し(例:3次元ユークリッド距離)、(2)4次元超曲面率を用いて距離値画像で稜となる領域を抽出し、これを3次元メディアルアクシスとする。このステップでは更に、関心臓器候補領域の形状に基づいて3次元メディアルアクシスを選択する。このとき、例えば、関心臓器候補領域が縦隔内血管であれば、(3)4次元超曲面曲率を用いて円柱形状らしさを算出し、円柱形状領域の3次元メディアルアクシスを抽出する。
同じように、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)について、関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18により関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスが抽出される((B)モデル照合工程:ステップB06)。このステップでは、ステップA06と同様に、(1)セグメンテーションが行われた関心臓器候補領域を距離変換し(例:3次元ユークリッド距離)、(2)4次元超曲面率を用いて距離値画像で稜となる領域を抽出し、これを3次元メディアルアクシスとする。このステップでは更に、ステップA06と同様に、関心臓器候補領域の形状に基づいて3次元メディアルアクシスを選択する。このとき、例えば、関心臓器候補領域が縦隔内血管であれば、(3)4次元超曲面曲率を用いて円柱形状らしさを算出し、円柱形状領域の3次元メディアルアクシスを抽出する。
次に、学習データセットにおける、抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部20(図1参照)は関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築する((A)モデル構築工程:ステップA08)。このステップでは、以下の(1)(2)の処理が行われる。
(1)学習データセットに基づいて抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータから、操作者や観察者等の外部操作により1例が基準例に選択される。他の例はその基準例に空間正規化(位置合せ)される。
(2)関心臓器候補領域の(a)平均形状、及び、(b)学習データセットに基づいて抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータにおける、高頻度の形状(例:主成分分析によって得られる主成分)を算出する。
なお、学習に費やす計算時間を短縮するために処理(1)の後にデータを縮小してもよい。
次に、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4(図1参照)は、構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを出力する((A)モデル構築工程:ステップA10)。3次元メディアルアクシスモデルは、関心臓器候補領域の(a)平均形状、及び(b)高頻度の形状(例:主成分)の組み合わせ(例:線形結合)で表現される。
次に、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部22(図1参照)は、構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルに基づいて(即ち、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて)、(B)モデル照合工程・ステップB06で抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う。このステップでは、以下の(1)〜(6)の処理が行われる。
(1)3次元メディアルアクシスモデルを変形しながら、入力画像、即ちステップB06にて抽出された3次元メディアルアクシスに照合し、3次元メディアルアクシスモデルそのものを最適化する。
(2)一致度を算出する。
(3)一致度の高い3次元メディアルアクシスを関心臓器の3次元メディアルアクシスとして選択する。
(4)補間処理(例:B−spline補間処理)を用いて、選択された3次元メディアルアクシスの欠落部(例:血管の分岐部)を補間する。
(5)この選択され補間された3次元メディアルアクシスの各画素は、((B)モデル照合工程:ステップB06)で求めた距離値を有しているため、この距離値で各画素を膨張することで関心臓器領域が復元される。
(6)または、3次元メディアルアクシスを中心軸として制約あり最適化法(例:拡張ラグランジュ乗数法)を用いた楕円柱モデルフィッティングにより関心臓器領域が復元される。
以上により、(A)モデル構築工程及び(B)モデル照合工程が終了する。なお、後で説明するように、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4の関心臓器画像評価部24(図1参照)は、セグメンテーションされた関心臓器の画像についての評価や演算を行う。例えば、後で説明するように、関心臓器が大動脈・肺動脈幹・主肺動脈である場合、関心臓器画像評価部24は、セグメンテーションされた大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のデータにより直径を3次元計測する。
[1.3.関心臓器画像自動セグメンテーションシステムのまとめ]
以上のように、第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2は、非造影CT画像データセットを格納する外部記憶装置26、及び、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4を含む。
関心臓器画像自動セグメンテーション装置4は、制御部6を含み、制御部6は、
関心臓器候補領域セグメンテーション部16と、
関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18と、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部20と、及び、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部22と
を備え、
関心臓器候補領域セグメンテーション部16は、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、更に、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、
関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18は、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、更に、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部20は、学習データセットにおける、抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築し、
関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部22は、構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う。
第1の実施形態に係る関心臓器画像自動セグメンテーションシステムを利用することにより、非造影CT画像に対して、関心臓器のセグメンテーションを自動的に且つ正確に実施することができる。
[実施例1]
[2.1.関心臓器が大動脈・肺動脈幹・主肺動脈である場合の、関心臓器画像自動セグメンテーションシステムの詳細動作]
図3は、実施例1における関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2の動作を示すフロー図である。実施例1は、関心臓器が大動脈・肺動脈幹・主肺動脈である場合の例である。図3に示す実施例1においても、関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2は、(A)モデル構築工程と、(B)モデル照合工程とを実行する。
図3のフロー図、及び図4〜図10を参照して、実施例1における関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2の詳細動作を説明する。
図3に概略示すように、関心臓器画像自動セグメンテーションシステム2は、(A)モデル構築工程と(B)モデル照合工程とを実施する。
(A)モデル構築工程は、概略、学習データセットの入力(ステップA22)、縦隔内血管候補領域のセグメンテーション(ステップA24)、楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスの抽出(ステップA26)、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルの構築(ステップA28)、及び、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルの出力(ステップA30)からなる。
(B)モデル照合工程は、概略、テストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)の入力(ステップB22)、縦隔内血管候補領域のセグメンテーション(ステップB24)、楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスの抽出(ステップB26)、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルに基づく大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション(ステップB32)、及び、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の直径の3次元計測(ステップB34)からなる。
即ち、(A)モデル構築工程では、縦隔血管領域の3次元ユークリッド距離変換画像から算出する線らしさとメディアルアクシスの方向類似度を用いて血管内候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出する(ステップA26)。学習データセットの3次元メディアルアクシスの中から大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスを選択し、B−spline補間処理した後に平均形状および主成分を求めて、これらを3次元メディアルアクシスモデルとする(ステップA28、ステップA30)。(B)モデル照合工程では、入力画像(テストデータセット)から抽出した3次元メディアルアクシス(ステップB26)に対して、3次元メディアルアクシスモデル(ステップA28、ステップA30)を照合することで、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスを選択する。これを補間処理(例えば、B−spline補間処理)した後に3次元ユークリッド距離値に基づいて大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の領域を復元する(ステップB32)。復元された3次元血管領域から上行大動脈・肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈の直径を計測する(ステップ34)。
以下にて、更に詳細動作を説明する。
[2.1.1.学習データセットの入力(A22)、及び、テストデータセットの入力(B22)]
関心臓器画像自動セグメンテーション装置4は、学習データセットを入力し(ステップA22)、並びに、テストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)を入力する(ステップB22)。
実施例1における実証作業では、発明者らは、2つの医療施設から3種類のCT画像データセットを収集した。これらは医療施設の倫理審査委員会の承認を得て収集した。
東京都予防医学協会で実施された低線量CT検診において撮影されたCT画像のうち、121例をデータセットA、64例をデータセットBとした。これらの受診者はCT検診で異常なしと診断された。データセットAとデータセットBのCT画像は、株式会社東芝製Aquilion(登録商標)で撮影された。撮影条件は、管電流30mA、管電圧120kVp、画素サイズ0.625または0.781mm、画像サイズ512×512pixel、再構成関数FC01、スライス厚1.0mm、再構成間隔1.0mmである。受診者の年齢の平均値および標準偏差は62.3±10.0歳、68.0±10.8歳である。データセットBの一秒率は正常値であり、その平均値および標準偏差は84.0±3.8であった。
データセットCは、千葉大学病院で侵襲的な右心カテーテル検査によって慢性血栓塞栓性肺高血圧症と診断された19例である。データセットCのCT画像は株式会社東芝製Aquilion(登録商標)で撮影された。撮影条件は管電流112-295mA、管電圧120kVp、画素サイズ0.570-0.698mm、画像サイズ512×512pixel、再構成関数FC07、スライス厚0.5mm、再構成間隔0.5mmである。患者の年齢の平均値および標準偏差は64.6±6.9歳であり、平均肺動脈は44.1±8.3mmHgである。
これらに加えて、公開CT画像データベースLIDCの中から10例を選択し、これをデータセットDとした。
全てのデータセットに対して3次元線形補間処理を適用した。学習データセットにデータセットAを用い、テストデータセットにデータセットB、C、Dを用いた。
なお、当初のデータセットに対する、正解領域のマーキング操作、並びに、大動脈および肺動脈幹の直径の計測が、以下のように行われた。大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の正解領域は、観察者1名によって手動操作でマーキングされた。観察者は10スライスごとに正解領域をマーキングした。CT画像閲覧時のウインドウ幅とウインドウ中心をそれぞれ300HUと50HUに設定した。観察者はデータセットAの中から30例を選択し、マーキング操作を2回実施した。2回の間隔は2週間とした。2回のマーキング結果に50% consensus criterionを適用し、これを正解領域とした。データセットB、C、Dに対しては、正解領域のマーキング操作を1回実施した。マーキングしたスライス枚数の平均値および標準偏差は、大動脈で15.1±2.2枚、肺動脈幹・主肺動脈で6.2±1.4 枚であった。
大動脈及び肺動脈幹の直径の計測は2回実施された。2回の間隔は3日とされた。データセットB、C、Dにおける2回の大動脈径の計測結果の相関係数はそれぞれ0.973、0.990、0.993であった(p-values<0.001)。肺動脈幹径の計測結果の相関係数はそれぞれ0.970、0.990、0.986であった(p-values<0.001)。
[2.1.2.縦隔内血管候補領域のセグメンテーション(A24、B24)]
次に、関心臓器候補領域セグメンテーション部16は、入力された学習データセットについて縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行い(ステップA24)、更に、入力されたテストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)について縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行う(ステップB24)。
実施例1においては、前処理として、バイラテラルフィルタ処理(σ=1.0, σγ=30 HU)と胸部臓器の自動セグメンテーション法を適用する。体、骨、肺、気管・気管支の領域はCT値と解剖学的特徴に基づいてセグメンテーションされる。縦隔領域は体領域の中から胸郭の骨格構造に基づいてセグメンテーションされる。
なお、縦隔内血管の候補領域はCT値に基づいてセグメンテーションされる。図4に示すように縦隔領域のCT値ヒストグラムは双峰性の分布となっている。このCT値ヒストグラムは混合ガウスモデルに基づく分類法を用いてNクラスに分類される。頻度の最大値を有する分布を縦隔内血管の候補領域のCT値分布とする。縦隔内血管の候補領域はCT値のしきい値処理によってセグメンテーションする。このしきい値Tは[数1]によって与えられる。
は定数、IμとIσは縦隔内血管の候補領域の平均CT値および標準偏差である。
[2.1.3.楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスの抽出(A26、B26)]
次に、関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部18は、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて、楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを抽出し(ステップA26)、更に、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセット(セグメンテーション処理の対象データ)について、楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを抽出する(ステップB26)。
実施例1においては、線らしさとメディアルアクシスの方向類似度とに基づいて楕円柱状の縦隔内血管領域における3次元メディアルアクシスを抽出する。これらの指標は、縦隔内血管の候補領域の3次元ユークリッド距離変換画像から4次元超曲面の主曲率を算出して求める。3次元メディアルアクシス類似度Saxisは[数2]によって算出する。
ここで、i=(x,y,z)は3次元画像の画素を示し、Sline(i)は線らしさ、Sdir(i)は3次元メディアルアクシスの方向類似度、
は主曲率のノルム、Tはノルムの小さい領域を除去するためのしきい値、である。
図5は、3次元メディアルアクシス32の抽出のための円柱状の関心領域(CROI)34を示す図である。DCROIは直径、LCROIは長さ、PCROIは長軸方向である。図5に示すように、各画素における線らしさと3次元メディアルアクシスの方向類似度とは、円柱状の関心領域(CROI)の中で算出する。関心領域の長軸方向PCROIはCROIの中心画素における最小主曲率の方向に設定する。CROIの長さLCROIはCROIの中心画素の3次元ユークリッド距離の1/4に設定する。線らしさSline(i)は[数3]によって算出する。
ここで、j=(x,y,z)はCROIの画素を示し、RCROIはCROIの画素群、NCROIはCROIの画素数、k(j)は主曲率ベクトルである。更に、klineは典型的な線形状の主曲率ベクトルであり、
で定義する。3次元メディアルアクシスの方向類似度Sdir(i)は[数4]によって算出する。
ここで、P(j)は最小主曲率の方向を示す。上述のように、PCROI(i)は関心領域の長軸方向であり、CROIの中心画素における最小主曲率の方向に設定される。
縦隔内血管の候補領域30の中で、3次元メディアルアクシス類似度Saxisがしきい値Taxisを超える画素を、3次元メディアルアクシス32として採用する。
[2.1.4.大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルの構築、及び出力(A28、A30)]
次に、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部20は、抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを構築し(ステップA28)、出力する(ステップA30)。
実施例1においては、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスが、観察者(若しくは操作者)による外部操作によって、楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスの中から、手動操作で選択される。その後3次元メディアルアクシスの途切れた領域はB−spline補間処理によって接続する。
即ち、学習データセットに基づくデータの中から、(観察者若しくは操作者等の外部操作によって)基準とする1例が選択される。その他の例、即ち、学習データセットに基づくその他のデータは、空間正規化して基準例のサイズおよび座標に一致される。ここで空間正規化は、拡大縮小処理と平行移動処理とからなる。拡大縮小処理の一致指標として肺領域を包含する矩形を用いる。平行移動処理の一致指標として気管分岐部の座標を用いる。空間正規化された3次元メディアルアクシスは1/4に縮小し、ガウシアンフィルタを適用する。
多様な血管形状に対するロバスト性を高めるために、3次元メディアルアクシスモデルZ(w)を構築する。これは以下の[数5]のように平均ベクトルと主成分の線形結合で表現される。
ここで、Zμは平均ベクトル、nは主成分数、Zは主成分、σは主成分の標準偏差、wは主成分に対する重み係数である。平均ベクトルは、学習データセットの3次元メディアルアクシスの平均値であり、これは大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の事前確率を表す。
主成分は、主成分分析によって得られる。重み係数w=(w,w,・・・w)は、(B)モデル照合工程において(特に、次のステップB32において)最適化される。主成分数は累積寄与率によって決定されるが、そのしきい値として0.8を採用した。大動脈の3次元メディアルアクシスモデルとして第1主成分から第5主成分を採用した。肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルとして第1主成分と第2主成分を採用した。累積寄与率のしきい値をどのような値にするか、及び、どの主成分まで採用するか、は適宜決定され得る。
[2.1.5.大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルに基づくセグメンテーション(B32)]
次に、関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部22は、構築された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルに基づいて(即ち、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて)、(B)モデル照合工程・ステップB06で抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う。
実施例1においては、大動脈をセグメンテーションした後に、肺動脈幹・主肺動脈をセグメンテーションする。このための大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスは3次元メディアルアクシスモデルの照合によって選択する。
入力画像に最適なモデルZ(w)は、重み係数w=(w,w,・・・w)を変動することで得る。このためのコスト関数fは[数6]を用いる。
ここで、Raxisは3次元メディアルアクシスの画素群であり、C(w,i)は[数7]から求める。
ここで、Z(w,i)は重み係数wを与えたときの3次元メディアルアクシスモデルにおける事前確率値である。P(i)は入力画像の3次元メディアルアクシスの方向であり、これは最小主曲率の方向を用いる。PZ(w)(i)は3次元メディアルアクシスモデルZ(w)の方向である。これは3次元メディアルアクシスモデルの4次元超曲面曲率を算出し、最小主曲率の方向を用いる(図6参照)。
図6は、最適化した3次元メディアルアクシスモデル(の例)とその方向を示す図である。図6(A)は、大動脈の3次元メディアルアクシスモデルの最大値投影を示し、図6(B)は、その方向の最大角度投影を示す。図6(C)は、肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルの最大値投影を示し、図6(D)は、その方向の最小角度投影を示す。角度投影像((B)(D))のハッチング濃度は、水平軸との角度を表す。淡から濃にかけて角度が大きいことを表す。
コスト関数の局所最適解はQuasi−Newton methodによって決定する。最適化された3次元メディアルアクシスモデルを入力画像に照合し、Cがしきい値Tを超える画素を大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスとして抽出する。
断続した3次元メディアルアクシスは、補間処理(例えば、B−spline補間処理)によって接続される。補間の線の太さは3画素とし、これを3次元メディアルアクシスに加える。この3次元メディアルアクシスから大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元領域を復元する。復元は3次元メディアルアクシスの抽出時に算出した3次元ユークリッド距離を利用した膨張処理によって行う。または、3次元メディアルアクシスを中心軸として制約あり最適化法(例えば拡張ラグランジュ乗数法)を利用した楕円柱モデルフィッティングによって行う。
[2.1.6.大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の直径の3次元計測(B34)]
次に、関心臓器画像評価部24は、セグメンテーションされた大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元領域データにより直径を3次元計測する。
実施例1においては、上行大動脈、肺動脈幹、右主肺動脈、及び左主肺動脈の直径は、セグメンテーションされた3次元領域から自動計測される。計測位置は3次元ユークリッド距離に基づく細線化処理によって得られる血管芯線に沿って決定する。肺動脈の芯線は解剖学的情報に基づいて肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈に分類する。長さLの計測範囲を芯線に設定する。上行大動脈の計測範囲は肺動脈の分岐部と同じ画像を開始点とし、大動脈弓の方向へ長さLの位置を終了点とする(図7参照)。
図7は、血管直径の計測例を示す図である。図7(A)は、血管直径の計測のための芯線を示している。図7(A)において、交差線の部分は大動脈の芯線、右上がり斜線の部分は肺動脈幹の芯線、左上がり斜線の線は右肺動脈の芯線、濃い点々の部分は左肺動脈の芯線、白色は気道領域、及び、淡い点々の部分は直径の計測範囲である。図7(B)は、 計測対象の領域を示している。交差線の部分は大動脈、右上がり斜線の部分は肺動脈幹・主肺動脈、白色は気道、及び、点々の部分は計測対象の領域である。
図7を参照して、肺動脈幹の計測範囲は肺動脈分岐部を開始点とする。右主肺動脈・左主肺動脈の計測範囲は、肺動脈分岐部から5mm先を開始点とする。開始点と終了点に芯線に垂直な面を設定し、これらの面で区切られた3次元血管領域を計測対象とする。この領域の体積vから算出する以下の[数7a]の値を直径とする。
[2.1.7.実施例1における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション方法の評価]
[2.1.7.1.設定について]
実施例1における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション方法を、以下の設定で評価した。以下のこれらの値は、学習データセットを用いた事前実験の結果に基づいて設定された。しきい値Tは0.01、直径DCROIは3mm、しきい値Taxisは0.8、しきい値 Tは 0.2、長さLは20mmに設定した。計算時間は、2.20GHz Intel(登録商標) Xeon(登録商標)CPUを用いて22.8±2.0分であった。処理時間の大部分はモデル照合工程におけるモデル最適化処理で消費される。このため、高頻度の3次元メディアルアクシスモデルに限定して照合することで、処理時間は4.0±0.5 分に短縮された。
[2.1.7.2.セグメンテーションの性能評価]
学習データセットとテストデータセットとを入力データとして用いて、実施例1における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション方法の性能を評価した。大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション結果の例を図8に示している。
図8は、CT画像における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の抽出結果の例である。図8(A)(B)は、データセットBの1例の原画像とセグメンテーション結果とを示す。図8(C)(D)は、データセットCの1例の原画像とセグメンテーション結果とを示す。右上がり斜線の部分は大動脈を、左上がり斜線の部分は肺動脈幹・主肺動脈を表している。
セグメンテーション方法の性能は3種類の指標、即ち、Jaccard coefficient J(Jaccard係数)、Dice coefficient D(Dice係数)、mean boundary distance MBDによって評価した。Jaccard係数およびDice係数は0.0から1.0の値をとり、1.0は2つの領域が一致していることを表す。MBDは2つの領域の輪郭線間の距離であり、0は2つの領域の輪郭線が一致していることを表す。Jaccard係数、Dice係数、及びMBDは、以下の[数8]、[数9]、[数10]で表される。
ここで、ここで、|・|はcardinality(濃度)、∩はintersection(積)、∪はunion(和)、Sは実施例1におけるセグメンテーション方法によって自動セグメンテーションされた領域、Sは観察者によって手動操作でマーキングされた正解領域、Nは正解領域の輪郭線の画素数、m=(mx,my,mz)は正解領域の輪郭線の画素群、a=(ax,ay,az)は本手法によって自動セグメンテーションされた領域の輪郭線の画素群である。
学習データセット(データセットA:121例)の中から30例を選択し、これを評価に用いた。変数Nとnを2.0と2.5に設定したときに最高性能を示した。大動脈のセグメンテーションにおける Jaccard係数、Dice係数、MBDの平均値及び標準偏差は、0.930±0.013、0.964±0.007、0.405±0.108であった。肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーションにおけるJaccard係数、Dice係数、MBDの平均値および標準偏差は0.905±0.020、0.950±0.011、0.586±0.156であった。テストデータセット(データセットB、C、D)を用いた性能評価結果を以下の[表1]と[表2]に示す。表1は、大動脈のセグメンテーションの性能評価結果であり、表2は、肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーションの性能評価結果である。周知の従来手法に比べて高い性能を示している。データセットB、C、Dを用いた場合の性能に差はなく(p-values > 0.05)、実施例1におけるセグメンテーション方法が患者群や撮影条件にロバストであることが示された。
[2.1.7.3.直径の計測結果]
データセットB(テストデータセット)において、大動脈・肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈の直径の平均値及び標準偏差は、3.219±0.297、2.360±0.223、2.003±0.328、1.911±0.233cmであった。データセットC(テストデータセット)において、大動脈・肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈の直径の平均値及び標準偏差は、3.124±0.333、3.220±0.486、2.494±0.310、2.500±0.317cmであった。
[2.1.7.4.血管直径の単変数・多変数ロジスティック回帰分析結果]
実施例1における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション方法で計測した血管直径の、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断に対する有用性は、以下の[表3]に示すように、単変数・多変数ロジスティック回帰分析によって評価した。この単変数・多変数ロジスティック回帰分析は、関心臓器画像自動セグメンテーション装置4の関心臓器画像評価部24により実行され得る。
上記に示すように、表3は、大動脈・肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈の径のロジスティック回帰分析結果を示す。
また、図9に、ROC曲線(Receiver Operating Characteristic curve;受信者動作特性曲線)を示す。図9は、血管直径を用いた慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断性能のROC解析結果である。なお、「手動2D測定結果」は、肺動脈の直径の計測法としての2次元断面から手動操作で計測される手法による、測定結果である。単変数ロジスティック回帰分析の結果、肺動脈幹・右主肺動脈・左主肺動脈の直径が慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断に有用であることを示した(表3参照)。これらの中で、図9から明らかなように、肺動脈幹の直径が最も高い診断性能を示している(AUCは0.963である。)。多変数ロジスティック回帰分析の結果、肺動脈幹の直径が慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断に最も有用であることを示した(表3参照)。なお、臨床現場で利用されている手動操作の肺動脈幹の直径の計測法を実施した場合のAUCは0.928であった(図9「手動2D測定結果」参照)。実施例1における大動脈・肺動脈幹・主肺動脈のセグメンテーション方法に基づく直径計測法は、手動操作の直径計測法よりも高い性能を示した。
2・・・関心臓器画像自動セグメンテーションシステム、4・・・関心臓器画像自動セグメンテーション装置、6・・・制御部、8・・・入力部、10・・・記憶部、12・・・入出力インタフェース部、14・・・出力部、16・・・関心臓器候補領域セグメンテーション部、18・・・関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部、20・・・関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部、22・・・関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部、24・・・関心臓器画像評価部、26・・・外部記憶装置。

Claims (8)

  1. 関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットを入力する第1の入力ステップと、
    関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットを入力する第2の入力ステップと、
    入力された学習データセットについて関心臓器候補領域のセグメンテーションを行う第1の関心臓器候補領域セグメンテーションステップと、
    入力されたテストデータセットについて関心臓器候補領域のセグメンテーションを行う第2の関心臓器候補領域セグメンテーションステップと、
    関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出する第1の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップと、
    関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出する第2の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップと、
    学習データセットにおける、抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築する関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築ステップと、
    構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを出力する出力ステップと、
    構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーションステップと
    を含む、関心臓器画像自動セグメンテーション方法。
  2. 制御部を含み、
    前記制御部が、
    関心臓器候補領域セグメンテーション部と、
    関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部と、
    関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部と、及び、
    関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部と
    を備え、
    前記関心臓器候補領域セグメンテーション部は、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、更に、入力された、関心臓器候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットについて、関心臓器候補領域のセグメンテーションを行い、
    前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部は、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、更に、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部は、学習データセットにおける、抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを構築し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部は、構築された関心臓器の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、関心臓器候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された関心臓器候補領域の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う、
    関心臓器画像自動セグメンテーション装置。
  3. 縦隔内血管候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットを入力する第1の入力ステップと、
    縦隔内血管候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットを入力する第2の入力ステップと、
    入力された学習データセットについて縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行う第1の関心臓器候補領域セグメンテーションステップと、
    入力されたテストデータセットについて縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行う第2の関心臓器候補領域セグメンテーションステップと、
    縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを抽出する第1の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップと、
    縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを抽出する第2の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップと、
    学習データセットにおける、抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを構築する関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築ステップと、
    構築された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを出力する出力ステップと、
    構築された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーションステップと
    を含む、関心臓器画像自動セグメンテーション方法。
  4. 前記第1の関心臓器候補領域セグメンテーションステップ及び前記第2の関心臓器候補領域セグメンテーションステップは、CT画像の濃度情報及び/又は形状情報に基づいて縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行い、
    前記第1の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップ及び前記第2の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップは、(1)セグメンテーションが行われた縦隔内血管候補領域を距離変換し、(2)4次元超曲面率を用いて距離値画像で稜となる領域を抽出し、これを3次元メディアルアクシスとし、更に、(3)4次元超曲面曲率を用いて円柱形状らしさを算出して、円柱形状領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築ステップは、(1)学習データセットに基づいて抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスのデータから、1例を外部操作により基準例に選択し、他の例はその基準例に空間正規化し、(2)大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の(a)平均形状、及び、(b)学習データセットに基づいて抽出された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスのデータにおける、高頻度の形状を、算出し、
    前記出力ステップは、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の(a)平均形状、及び(b)高頻度の形状の組み合わせで表現される大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを出力し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーションステップは、(1)3次元メディアルアクシスモデルを変形しながら、前記第2の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップにて抽出された3次元メディアルアクシスに照合し、3次元メディアルアクシスモデルそのものを最適化し、(2)一致度を算出し、(3)一致度の高い3次元メディアルアクシスを大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスとして選択し、(4)補間処理を用いて、選択された3次元メディアルアクシスの欠落部を補間し、(5)前記第2の関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出ステップで求めた距離値で各画素を膨張することで、または制約あり最適化法を用いた楕円柱モデルフィッティングを用いることで、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の領域を復元する、
    請求項3に記載の関心臓器画像自動セグメンテーション方法。
  5. 制御部を含み、
    前記制御部が、
    関心臓器候補領域セグメンテーション部と、
    関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部と、
    関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部と、及び、
    関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部と
    を備え、
    前記関心臓器候補領域セグメンテーション部は、入力された、縦隔内血管候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなる学習データセットについて、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行い、更に、入力された、縦隔内血管候補領域を含む通常線量/低線量のCT画像データセットからなるテストデータセットについて、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行い、
    前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部は、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われた学習データセットについて楕円柱形状の縦隔内の3次元メディアルアクシスを抽出し、更に、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットについて楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを抽出し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部は、学習データセットにおける、抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスのデータに基づいて、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを構築し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部は、構築された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを照合させて、縦隔内血管候補領域のセグメンテーションが行われたテストデータセットから抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスを選択してセグメンテーションを行う、
    関心臓器画像自動セグメンテーション装置。
  6. 前記関心臓器候補領域セグメンテーション部は、CT画像の濃度情報及び/又は形状情報に基づいて縦隔内血管候補領域のセグメンテーションを行い、
    前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部は、(1)セグメンテーションが行われた縦隔内血管候補領域を距離変換し、(2)4次元超曲面率を用いて距離値画像で稜となる領域を抽出し、これを3次元メディアルアクシスとし、更に、(3)4次元超曲面曲率を用いて円柱形状らしさを算出して、円柱形状領域の3次元メディアルアクシスを抽出し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル構築部は、(1)学習データセットに基づいて抽出された楕円柱形状の縦隔内血管の3次元メディアルアクシスのデータから、1例を外部操作により基準例に選択し、他の例はその基準例に空間正規化し、(2)大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の(a)平均形状、及び、(b)学習データセットに基づいて抽出された大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスのデータにおける、高頻度の形状を、算出し、
    更に、大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の(a)平均形状、及び(b)高頻度の形状の組み合わせで表現される大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスモデルを出力し、
    前記関心臓器3次元メディアルアクシスモデル基準セグメンテーション部は、(1)3次元メディアルアクシスモデルを変形しながら、前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部にてテストデータセットから抽出された3次元メディアルアクシスに照合し、3次元メディアルアクシスモデルそのものを最適化し、(2)一致度を算出し、(3)一致度の高い3次元メディアルアクシスを大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元メディアルアクシスとして選択し、(4)補間処理を用いて、選択された3次元メディアルアクシスの欠落部を補間し、(5)前記関心臓器候補領域3次元メディアルアクシス抽出部にて求めた距離値で各画素を膨張することで大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の領域を復元する、
    請求項5に記載の関心臓器画像自動セグメンテーション装置。
  7. 前記制御部は、更に、
    関心臓器画像評価部を備え、
    前記関心臓器画像評価部は、セグメンテーションされた大動脈・肺動脈幹・主肺動脈の3次元領域データにより大動脈、肺動脈幹、及び、主肺動脈の直径を3次元計測する、
    請求項6に記載の関心臓器画像自動セグメンテーション装置。
  8. 前記関心臓器画像評価部は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断のために、3次元計測された大動脈、肺動脈幹、及び、主肺動脈の直径データについて単変数・多変数ロジスティック回帰分析を行う、
    請求項7に記載の関心臓器画像自動セグメンテーション装置。
JP2018214635A 2018-11-15 2018-11-15 非造影ct画像からの3次元メディアルアクシスモデルに基づく関心臓器画像自動セグメンテーション装置、及び自動セグメンテーション方法 Pending JP2020080913A (ja)

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