JP2020075045A - 画像表示装置、画像表示方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易なユーザ操作により、融合画像の画像表示条件を適切に変更することを可能にする。【解決手段】被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得部と、第1画像と差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御部と、を備え、表示制御部は、融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、融合画像に含まれる第1画像の表示条件を変更する一方で融合画像に含まれる差分画像の表示条件の変更を禁止する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置、画像表示方法及びプログラムに関する。
一般に、医師は、X線CT装置やMRI装置などの種々の医用画像撮像装置(モダリティ)によって撮像された医用画像を観察して診断を行う。また、医師は、CT画像とPET画像などの複数の医用画像を融合処理して得られる融合画像を観察して診断を行うこともある。あるいは、医師は、同じ患者を異なる時点で撮影した2つの医用画像から作成される差分画像などの加工画像を診断支援用の画像として観察することもある。また更には、医師は、CT画像などの医用画像と差分画像などの加工画像を融合処理して得られる融合画像を観察して診断を行うこともある。
医師は、診断目的に応じて特定の身体部位を詳しく観察する際に、その特定の身体部位の観察に適するように画像の表示条件を変更することがある。特許文献1では、重畳画像の生成に用いられた複数の画像(差分画像と差分画像の生成の元になった画像のうちの一方)の表示条件(輝度レベル)を個別に調節することが可能な超音波診断装置を開示している。
特開平04−174657号公報
医用画像の表示条件の変更操作を簡易化するために、予め特定のユーザ操作と特定の画像表示条件とを対応付けておき、特定のユーザ操作が行われた場合に予め対応付けられた特定の画像表示条件を変更する技術がある。この技術では、特定のユーザ操作と特定の画像表示条件とを予め対応付けておかなければならない。ユーザが1つの医用画像を観察している場合は、その1つの医用画像だけが操作対象となるため、1つのユーザ操作によって1つの画像表示条件を変更することができた。しかしながら、複数の画像をリアルタイムに融合処理して得られる融合画像をユーザが観察している場合は、融合画像に含まれる複数の画像中のどの画像を対象として表示条件を変更すればよいかが不明である。つまり、予め決めた特定のユーザ操作によって、融合画像に含まれる複数の画像中のどの画像の画像表示条件を変更すればよいかが不明である。
従って、リアルタイムに作成される融合画像に対しては、上述したユーザ操作の簡易化の技術を適用することができないという課題があった。この課題を解決するため、融合画像に対しては、融合画像に含まれる複数の画像中のどの画像を操作対象とするかをユーザが予め指示してから、上記従来の技術を適用する方法が考えられる。また別の方法として、融合画像に含まれる複数の画像中の各画像の画像表示条件に対して、それぞれ異なるユーザ操作を対応付ける方法が考えられる。ただし、これらいずれの方法も、ユーザの操作回数の増加、またはユーザ操作と画像表示条件の対応関係の増加を伴うため、ユーザ操作が煩雑になるという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易なユーザ操作により、融合画像の画像表示条件を適切に変更することを可能にすることを目的とする。
被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得手段と、
前記第1画像と前記差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、前記融合画像に含まれる前記第1画像の前記表示条件を変更する一方で前記融合画像に含まれる前記差分画像の前記表示条件の変更を禁止する。
本発明によれば、簡易なユーザ操作により、融合画像の画像表示条件を適切に変更することが可能になる。
実施形態に係る画像表示装置を含む画像表示システムの構成例を示す図。 実施形態の画像表示装置による全体的な処理手順を示すフローチャート。 実施形態の画像表示装置による画像表示処理を示すフローチャート。 実施形態の画像表示装置による表示条件変更処理を示すフローチャート。 実施形態の画像表示装置による画面表示の例を示す図。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施形態および図面によって示される例に限定されるものではない。
実施形態に係る画像表示装置は、画像を所定の表示条件に基づいて表示する装置であって、各画像の少なくとも1つの表示条件を予め決めたユーザ操作によって変更可能な装置である。図1は、実施形態に係る画像表示装置を含む画像表示システムの全体構成を示す図である。画像表示システムは、画像表示装置10とデータベース22を含んでおり、これらの装置は、例えばLAN21(Local Area Network)を介して互いに通信可能に接続されている。データベース22は、医用画像などのデータを記憶及び管理する。画像表示装置10は、データベース22で管理されている医用画像を、LAN21を介して取得し、表示する。
画像表示装置10は、そのハードウエア構成として、通信IF(Interface)31、ROM32、RAM33、記憶部34、操作部35、表示部36、及び制御部37を備える。なお、ROM32は、Read Only Memoryであり、RAM33は、Random Access Memoryである。
通信IF31は、例えばLANカードで実現され、外部装置(例えば、データベース22)と画像表示装置10との間のLAN21を介した通信を司る。ROM32は、不揮発性のメモリ等で実現され、各種プログラム等を記憶する。RAM33は、揮発性のメモリ等で実現され、各種情報を一時的に記憶する。記憶部34は、HDD(Hard Disk Drive)等で実現され、各種情報を記憶する。操作部35は、キーボードやマウス等で実現され、ユーザからの指示を装置に入力する。表示部36は、例えば液晶ディスプレイ等で実現され、各種情報をユーザに表示する。制御部37は、CPU(Central Processing Unit)等で実現され、ROM32またはRAM33に格納されているプログラムを実行することで、画像表示装置10における処理を統括制御する。
制御部37は、その機能的な構成として、画像読出部41、表示条件設定部42、表示画像作成部43、表示制御部44、画像選択部45を備える。制御部37内の各部の機能については、図2乃至4のフローチャートの説明と併せて説明する。なお、制御部37の各部は、制御部37のCPUがプログラムを実行することにより、すなわちソフトウエアにより実現されてもよいし、専用のハードウエアにより実現されてもよいし、ソフトウエアとハードウエアの協働により実現されてもよい。
なお、以下では、画像データは、医用画像のフォーマット及び通信手順を規定した国際標準規格であるDICOM規格に準拠したフォーマットで保存されているものとする。DICOMは、Digital Imaging and Communication in Medicineである。ただし、DICOM規格に準拠したフォーマットを想定する理由は、画像データの属性情報を具体的に説明するためであり、以下の説明と同様の属性情報が画像と対応付けて保存できるなら、DICOM規格に準拠していなくてもよい。
以下では、DICOM規格に準拠したフォーマットで保存されている画像を「DICOM画像」と記載する。また、1つの画像(各種モダリティにより取得される医用画像または加工画像)と、複数の画像をリアルタイムに融合処理して得られる「融合画像」とを明確に区別するために、以下では1つの画像を「1画像」と記載する。そして、1画像と融合画像を区別せずに記載する場合は、単に「画像」と記載する。
図2は画像表示装置10の制御部37による、画像表示指示または表示条件の変更指示に応じた処理を説明するフローチャートである。ステップS201において、制御部37は、操作部35からユーザ指示を入力する。ステップS202において、制御部37は、操作部35から入力されたユーザ指示に応じて、次に実行する処理を決定する。ユーザ指示が「1画像の表示指示」または「融合画像の表示指示」の場合、処理はステップS203に進み、ユーザ指示が「表示条件の変更指示」の場合、処理はステップS204に進む。なお、制御部37が行う制御に係わるユーザ指示には他にも多くの種類が存在するが、実施形態の説明を簡潔に説明するため、他のユーザ指示については説明を省略する。
ここで、「1画像の表示指示」と「融合画像の表示指示」とが異なる指示である理由は、リアルタイムに作成される融合画像が複数の画像を含むためである。ここで、「リアルタイムに作成される」とは、作成済みの(複数の画像を合成する処理が既に済んでいて夫々の画像を分離できない状態の)融合画像ではなく、分離した状態の複数の画像を夫々の表示条件に従って合成して作成される融合画像であることを示す。したがって、1画像を表示するためにはユーザは表示すべき1つの画像だけを指定すればよいが、リアルタイムに作成される融合画像を表示するためには、ユーザは融合画像に含まれる(融合画像の元となる)複数の画像を指定する必要がある。そのため、「1画像の表示指示」と「融合画像の表示指示」とは異なる指示となっている。
また、「表示条件の変更指示」は、変更対象の表示条件を特定する情報とその変更量を示す指示である。本実施形態では、変更対象の表示条件をn(nは自然数)で表し、n番目の表示条件が変更の対象となる。すなわち、「表示条件の変更指示」は、ユーザ指示が入力された時に操作対象となっている画像の第n番目の表示条件を変更する指示である。そして、表示条件毎に「第n表示条件の変更指示」を行うための簡易なユーザ操作が予め決められている(表2により後述する)。つまり、ユーザは表示条件毎に予め決められた簡易な操作を行うことにより、第n番目の表示条件の変更指示を行うことができる。
ユーザ指示が「1画像」または「融合画像」の表示指示であった場合、ステップS203において、制御部37は、図3のフローチャートを用いて説明する画像表示処理を行い、処理を終了する。一方、ユーザ指示が「表示条件の変更指示」であった場合、ステップS204において、制御部37は、図4のフローチャートを用いて説明する表示条件変更処理を行い、処理を終了する。
図3は画像表示装置10の制御部37による画像表示処理(ステップS203)を示すフローチャートである。ステップS301において、制御部37は、ステップS201で入力したユーザ指示が、1画像の表示指示か、融合画像の表示指示かを判定する。1画像の表示指示の場合(ステップS301でNO)、処理はステップS301からステップS302に進み、制御部37は、1画像のための表示処理を行う。他方、融合画像の表示指示の場合(ステップS301でYES)、処理はステップS301からステップS306に進み、制御部37は、融合画像のための表示処理を行う。
ステップS302〜S305は1画像の表示処理である。まず、ステップS302において、画像読出部41は、表示すべき1画像を識別する情報(以下、1画像の識別情報)を取得する。1画像の表示指示に1画像の識別情報が含まれている場合は、画像読出部41は、1画像の表示指示から1画像の識別情報を取り出す。1画像の表示指示に1画像の識別情報が含まれていない場合は、画像読出部41は、操作部35から1画像の識別情報を入力する。より具体的には、画像読出部41は、表示対象となる1画像を識別するための情報をユーザに入力させるための画面を表示部36に表示させ、操作部35を用いてユーザが入力した識別情報を取得する。画像読出部41は、1画像の識別情報に基づいて、通信IF31とLAN21を介してデータベース22から1画像のデータを読み出し、記憶部34に記憶する。この時、RAM33の容量が十分に大きければ、読み出した1画像のデータをRAM33に記憶してもよい。
ステップS303において、表示条件設定部42は、記憶部34(またはRAM33)に記憶した1画像の表示条件を設定し、RAM33に記憶する。この際、表示条件設定部42は、画像の表示条件の一部(例えば、表示サイズ、1画像が複数の断層画像から成る場合は表示すべき断層位置、等)については、予め決めた値を設定する。また、表示条件設定部42は、画像の表示条件の他の部分(例えば、画像の濃度変換条件、等)については、画像の属性情報に基づいて設定する。例えば、1画像がDICOM画像の場合は、画像の属性情報はDICOMヘッダ(例えばDICOMタグ)に記載されており、DICOMヘッダ中の濃度表示条件(WL(ウインドウレベル)値とWW(ウインドウ幅)値)が画像の濃度変換条件となっている。DICOM規格文書には、WL値とWW値及び画像の各画素値を用いた濃度変換式が記載されている。
表1に、表示条件設定部42が設定する画像の表示条件と設定値の例を示す。
Figure 2020075045
ステップS304において、表示画像作成部43は、ステップS303で設定した画像の表示条件に基づいて、記憶部34(またはRAM33)に記憶した1画像から表示部36に表示する画像(以下、表示画像)を作成する。例えば、1画像が複数の断層画像から成る場合、表示画像作成部43は、表示条件として設定されている断層位置にある断層画像を取り出し、取り出した断層画像の各画素値の濃度を濃度表示条件のWL値とWW値に基づいて変換することで表示画像を作成する。また、例えば、1画像がDICOM画像の場合、表示画像作成部43は、濃度表示条件のWL値とWW値及び画像の各画素値をDICOM規格文書に記載された濃度変換式に代入して解を計算することにより、表示画像の各画素値を得る。そして、ステップS305において、表示制御部44は、ステップS304で作成した表示画像を表示部36に表示する。その後、ステップS203の処理を終了する。
一方、ステップS306〜S310は融合画像の表示処理である。まず、ステップS306において、画像読出部41は、表示すべき融合画像に含まれる(融合画像の元となる)複数の画像を識別する情報(以下、複数画像の識別情報)を取得する。融合画像の表示指示に複数画像の識別情報が含まれている場合は、画像読出部41は、融合画像の表示指示から複数画像の識別情報を取り出す。融合画像の表示指示に複数画像の識別情報が含まれていない場合は、S302と同様に、画像読出部41は、操作部35から複数画像の識別情報を入力する。画像読出部41は、複数画像の識別情報に基づいて、通信IF31とLAN21を介してデータベース22から複数の画像のデータを読み出し、記憶部34に記憶する。このとき、RAM33の容量が十分に大きければ、読み出した複数の画像のデータをRAM33に記憶してもよい。
ステップS307において、画像選択部45は、融合画像に含まれる複数の画像の中から、該複数の画像の属性情報に基づいて、特定の画像(以下、選択画像)を選択する。特定の画像とは、特定のユーザ操作に応じて表示条件が変更される画像である。ただし、融合画像中に選択すべき画像が含まれていない場合は、何も選択しない。選択画像とは、融合画像に対して表示条件の変更操作が行われた場合に、表示条件の変更を許容する画像である。この点については、図4のフローチャートにより詳述する。また、以降では、ステップS307で選択された画像を選択画像、選択されなかった画像を非選択画像ともいう。
ここで、選択画像の選択方法をより詳細に説明する。画像の属性情報は、属性の種類と値の組で表現される。例えば、
・属性の種類が「画像の種類」の場合は、値として「CT画像」、「MRI画像」、「差分画像」、「原画像」、「加工画像」などがある。
・属性の種類が「造影条件」の場合は、値として「非造影」、「造影早期相」、「造影門脈相」、「造影後期相」などがある。
・属性の種類が「撮像部位」の場合は、値として「頭部」、「胸部」、「胸腹部」、「腹部」、「全身」などがある。
画像選択部45は、融合画像に含まれる複数の画像の各々の属性情報に基づいて、それら複数の画像から選択画像を選択する。例えば、画像選択部45は、予め決められた選択基準に基づいて選択画像を選択する。選択基準としては、例えば、予め決められた1つ以上の属性情報があるか否かとすることがあげられる。そのような選択基準の具体例として、例えば、選択基準(1)として『「画像の種類」の値が「CT画像」である』属性情報を有する画像を選択画像として選択することがあげられる。また例えば、選択基準(2)として『「画像の種類」の値が「加工画像」でない』属性情報を有する画像を選択画像として選択することがあげられる。上記のような選択基準(1)、(2)によれば、例えば、表示する融合画像が1つのCT画像と2つの加工画像を融合処理した画像である場合、画像選択部45は、融合画像に含まれる画像中から1つのCT画像を選択画像として選択することになる。結果、2つの加工画像は非選択画像となる。
また、融合画像中に選択画像の選択基準に合う画像が複数含まれている場合は、画像選択部45は、選択基準に合う複数の画像を選択画像として選択する。ただし、選択基準に合う画像が複数存在しても選択画像として1つの画像だけを選択するように画像選択部45を構成してもよい。その場合、予め追加の規則を決めておく必要がある。例えば、融合画像に含まれる複数の画像の中に、加工画像でない画像(医用画像)が複数あり得る場合は、最初に見つけた医用画像を選択画像とする、というような規則を決めておけばよい。この例では、融合画像に含まれる複数の画像中で最初に調べた画像が選択画像となる場合もあるので、複数の画像中の少なくとも1つの画像の属性情報を調べれば、選択画像を選択できることになる。
以上、予め決めた属性情報(属性の種類とその値)に基づいた選択基準の例について説明したが、選択基準はこれに限られるものではない。例えば選択基準は動的に設定されてもよい。例えば、ユーザ操作に応じて決定される属性情報に基づいて選択基準が決定されるようにしてもよいし、画像の表示状態に応じて決定される属性情報に基づいて選択基準が決定されるようにしてもよい。以下に、いくつかの例を示す。
(A)ユーザ操作に応じて決定される属性情報に基づく選択基準の例として、ステップS307の実行前にユーザが最後に操作した1画像の種類と同じ種類であること(「画像の種類」の属性値が同じであること)を選択基準とすることがあげられる。例えば、ステップS307の実行前にユーザがMRI画像を最後に操作していたなら、画像選択部45は、融合画像を構成する複数の画像の中からMRI画像を選択する(MRI画像がなければ選択しない)。
(B)ユーザ操作に応じて決定される属性情報に基づく選択基準の別の例として、ステップS307の実行前にユーザが入力した画像の表示条件の変更指示に予め対応付けておいた画像の種類を持つ画像であることを選択基準とすることがあげられる。例えば、ステップS307の実行前に、ユーザが画像の濃度条件として特定のWL値とWW値(例えばWL値が0でWW値が非0)を指示した場合には、加工画像の一種である差分画像を選択画像として選択する。差分画像は信号がない画素位置では画素値が0となるので、ユーザがWL値を0にするよう指示した場合は、差分画像の表示条件を変更したい可能性が高いためである。なお、差分画像とは、被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた2つの画像の差分を示す画像である。
(C)また、画像の表示状態に応じて決定される属性情報に基づく選択基準の例として、表示部36の所定の位置に表示されている1画像の種類と同じ種類であることを選択基準とすることがあげられる。この場合、もし表示部36の所定の位置にCT画像が表示されていたなら、画像選択部45は、融合画像の元となっている複数の画像の中からCT画像を選択画像に選択する。この例では、ユーザが注目画像を表示部36の所定の位置に表示すると決めている場合に、その注目画像を自動的に選択画像として選択することができる。
更に、ステップS307において、画像選択部45は、以上のようにして選択した選択画像の識別情報をRAM33に記憶する。ただし、選択画像が選択されなかった場合は、画像選択部45は、選択画像の識別情報として、選択画像がないことを示す情報(NULL情報)をRAM33に記憶する。
ステップS308において、表示条件設定部42は、S306で記憶部34(またはRAM33)に記憶した複数の画像の夫々について、ステップS303と同様の方法で表示条件を設定する。すなわち、表示条件設定部42は、複数の画像から1つの画像を取り出し、取り出した画像の表示条件を設定する、という処理を、これら複数の画像のすべてに対して繰り返し実行する。結果、複数の画像の夫々に対して表1に例示したような表示条件が設定され、RAM33に記憶される。
ステップS309において、表示画像作成部43は、ステップS308で設定した各画像の表示条件に基づいて、記憶部34(またはRAM33)に記憶した複数の画像の夫々から融合用の画像を作成する。ここで、融合用の画像とは、そのまま表示部36に表示されることを意図した画像ではなく、次に説明するような、融合画像を作成するのに用いられる画像である。例えば、記憶部34(またはRAM33)に記憶した複数の画像のすべてが16ビットの画素値を持つDICOM画像であるとする。この場合に、各DICOM画像に対して、DICOMヘッダ中のWL値とWW値を用いて全画素値を8ビットに変換することにより、各画像から各融合用の画像が得られる。またこの際、各画像の画像サイズは公知の技術を利用して予め決めたサイズに変換される。
次に、表示画像作成部43は、公知の画像融合技術を用いて複数の融合用の画像から表示用の融合画像を作成する。公知の画像融合技術では、各融合用の画像の対応する位置にある各画素値を予め決めた規則に従って融合する。ここで、複数の画素値の融合方法のいくつかの例を述べる。
例えば、融合方法の第1の例では、各融合用の画像の画素値がモノクロの場合に、各融合用の画像のモノクロ画素値を荷重加算して融合画像のモノクロ画素値を求める。また、例えば、融合方法の第2の例では、各画像の画素値がモノクロの場合、各画像のモノクロ画素値を画像毎に異なるカラーに変換してから、変換後の各画像のカラー画素値を荷重加算して融合画像のカラー画素値を求める。第2の例では、複数のモノクロ画像からカラーの融合画像が作成されることになる。また例えば、融合方法の第3の例では、各画像の画素値がカラーの場合、各画像のカラー画素値を荷重加算して融合画像のカラー画素値を求める。第3の融合方法の例では、複数のカラー画像からカラーの融合画像が作成される。また、一部はモノクロ画像であり他はカラー画像である場合に、モノクロ画像をカラー画像に変換し、複数のカラー画像を融合処理してカラーの融合画像を作成するようにしてもよい。
本実施形態では、第2の例に示した融合方法を用いた例を説明する。より具体的には、被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像の差分を示す差分画像を取得し、これをカラー化してカラー差分画像を取得する。カラー化では、例えば、差分値がマイナスの画素値にはその大きさに応じた濃度の赤色を適用し、差分値がプラスの画素にはその大きさに応じた濃度の緑色を適用する。融合画像は、例えば、カラー差分画像を前景とし、第1画像を背景として重畳することにより得られる。この場合、前景の画像の有意な画素値で、背景の対応する画素の画像値が上書きされる。すなわち、第1画像と第2画像との間で差がある部分のみが差分画像として第1画像と融合される。
なお、融合画像の生成方法は上記の方法に限定されるものではなく他の手法を用いることも可能であり、公知のいかなる手法が用いられてもよい。例えば、下記の方法により融合画像を生成することとしてもよい。まず、前記第1画像をカラー化してカラー第1画像を取得する。以下では、カラー画像の画素値がR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の値で表現される場合について説明する。差分画像のカラー化では、例えば、差分値がマイナスの画素にはその大きさに応じたR値を設定し、G値とB値は0とする。一方、差分値がプラスの画素にはその大きさに応じたG値を設定し、R値とB値は0とする。第1画像のカラー化では、例えば、各画素の画素値の大きさに応じて、R、G、Bのすべてに同じ値を設定することで、カラー画像でありながら、観察者には色彩のないモノクロ画像に見えるカラー化を行う。融合画像は、例えば、カラー差分画像とカラー第1画像のそれぞれ対応する画素値(R値、G値、B値のそれぞれ)を所定の比率で融合することにより得られる。この場合、R値、G値、B値それぞれの融合比率は、カラー差分画像のR値またはG値(差分画像の差分値の大きさ)に基づいて決定する。例えば、カラー差分画像のある画素の画素値のR値=r1(0≦r1≦255)、G値とB値は0、の場合、その画素におけるカラー差分画像の画素値の融合比率は(r1/255)とし、カラー第1画像の対応する画素の画素値の融合比率は((255−r1)/255)とする。カラー差分画像とカラー第1画像の対応する画素のR値、G値、B値それぞれを、上述の(画素毎に異なる)融合比率で融合する(加重加算する)ことにより、カラー融合画像の各画素のR値、G値、B値を計算する。これにより、観察者には、元のモノクロ第1画像と同様に見えるカラー第1画像上に、カラー差分画像が重畳表示されたように見えるカラー融合画像が作成される。
ステップS310において、表示制御部44は、ステップS309で作成した融合画像を表示部36に表示する。そして、ステップS203の処理を終了する。
図4は、画像表示装置10の制御部37によって制御される、表示条件変更処理を説明するフローチャートである。図4に示される処理は、図2のステップS204(画像の表示条件変更処理)の詳細な処理手順である。
なお、図4に示される処理に先立って、不図示の処理手順において、制御部37は、操作部35から入力したユーザ指示に基づいて、表示部36に表示中の画像の内のどの画像がユーザ操作対象の画像となっているかの状態を切り替えることができる。例えば、ユーザが操作部35の一部であるマウスを操作して、表示部36に表示されたある画像の上にマウスカーソルを移動した場合に、制御部37はその画像をユーザ操作対象とする。例えば、図5に示されるカーソル140の位置が、表示領域101、102,104のいずれかに移動するとユーザ操作対象の画像はそれぞれの表示領域に表示されている画像となる。なお、図5については、後述する。制御部37は、ユーザ操作対象の画像が切り替わると、切り替わった後の操作対象の画像の識別情報をRAM33に記憶する。
ステップS401において、制御部37は、RAM33に記憶していた操作対象の画像の識別情報を用いて、操作対象の画像を識別する。次に、制御部37は、記憶部34(またはRAM33)に記憶した操作対象の画像の属性情報を調べて、操作対象の画像が1画像か融合画像かの判定を行う。操作対象の画像が1画像であると判定された場合(ステップS401でNO)、処理はステップS402に進み、融合画像であると判定された場合(ステップS401でYES)、処理はステップS405に進む。
ステップS402〜S404は、1画像に対する表示条件の変更処理である。まず、ステップS402において、表示条件設定部42は、ステップS201で入力したユーザ指示に基づいて、操作対象である1画像の第n表示条件の設定値を変更する。次に、表示条件設定部42は、第n表示条件が変更された後の設定値を、ステップS303でRAM33に記憶された表示条件に上書きする。
ステップS201で説明した通り、第n表示条件はn番目(nは自然数)の表示条件であり、予め簡易なユーザ操作と対応付けられている。ここで、ユーザ操作と画像の表示条件の変更方法との対応付けは、予め表2に例示したような表を記憶部34またはRAM33に記憶しておき、表示条件設定部42が表を読み出して参照することで実現される。
Figure 2020075045
表2に示した通り、例えば、ユーザがマウスの右ボタンをクリックしたままドラッグすることにより、第3表示条件(n=3)である濃度表示条件(WL値とWW値)を変更できる。この場合、ユーザがマウスの右ボタンをクリックしたままマウスを前方または手前(後方)にドラッグすると、移動量に比例してWL値を減算または加算する。また、ユーザがマウスの右ボタンをクリックしたままマウスを左方向または右方向にドラッグすると、移動量に比例してWW値を減算または加算する。なお、マウス操作の代わりに、キーボードの予め決めたキーを押すというような簡易操作が適用されてもよい。
ステップS403において、表示画像作成部43は、図3のステップS304と同様の処理を行う。すなわち、表示画像作成部43は、RAM33に記憶した1画像の表示条件に基づいて、記憶部34(またはRAM33)に記憶した1画像から表示部36に表示する画像(表示画像)を作成する。ステップS404において、表示制御部44は、ステップS403で作成した表示画像を表示部36に表示し、ステップS204の処理を終了する。
一方、ステップS405〜S410は、融合画像に対する表示条件の変更処理である。まず、ステップS405において、表示条件設定部42は、ステップS201で入力したユーザ指示が、融合画像に含まれる全画像に対して適用すべき表示条件か、あるいは各画像に対して個別に適用すべき表示条件かを判定する。ここで、画像の表示条件毎の融合画像に含まれる全画像への適用可否の判定は、予め表3に示したような対応表を記憶部34またはRAM33に記憶しておき、表示条件設定部42が対応表を読み出して参照することで実現される。
Figure 2020075045
表3に示したように、例えば、断層位置の変更(n=1)が指示された場合は、融合画像に含まれる全画像に「適用する」と判定される。一方、例えば、濃度表示条件(WL値とWW値)の変更(n=3)が指示された場合は、融合画像に含まれる全画像には「適用しない」と判定される。表示条件設定部42は、判定結果が「適用する」の場合(ステップS405でYES)は処理をステップS406に進め、「適用しない」の場合(ステップS405でNO)は処理をステップS409に進める。
ステップS406において、表示条件設定部42は、ステップS201で入力したユーザ指示に基づいて、操作対象の融合画像に含まれる各画像(全画像)の第n表示条件の設定値を変更する。次に、表示条件設定部42は、各画像の第n表示条件の変更後の設定値を、ステップS308(図3)でRAM33に記憶した各画像の表示条件を上書きする。なお、表示条件設定部42は、ステップS402で説明した方法と同様の方法で融合画像に含まれる各画像の第n表示条件を夫々変更する。
ステップS407において、表示画像作成部43は、図3のステップS309と同様の処理を行う。すなわち、表示画像作成部43は、RAM33に記憶した各画像の表示条件に基づいて、記憶部34(またはRAM33)に記憶した複数の画像の夫々から融合用の画像を作成する。次に、表示画像作成部43は、複数の融合用の画像から公知の画像融合技術を用いて表示用の融合画像を作成する。ステップS408において、表示制御部44は、ステップS407で作成した融合画像を表示部36に表示し、ステップS204の処理を終了する。
以上のように、ステップS406、S407、S408の処理により、融合画像に含まれる全画像の断層位置、拡大率、表示位置は同時に変更されることになる。これにより、常に適切な(位置ずれのない)融合画像が得られる。
表示条件の変更を融合画像に含まれる全画像には適用しないと判定された場合(ステップS405でNO)、ステップS409において、表示条件設定部42は、ステップS307(図3)においてRAM33に記憶した選択画像の識別情報を読み出す。そして、表示条件設定部42は、読み出した識別情報に基づいて選択画像を選択する。ただし、RAM33に記憶した選択画像の識別情報が利用できるのは、表示部36に表示する画像(医用画像または融合画像)が増減しない間だけである。そのため、表示制御部44が表示部36に表示する画像の増減を監視し、増減を検出した時は、RAM33に記憶しておいた選択画像の識別情報を消去する(NULL情報を記憶する)。つまり、ステップS409を実行する際には、RAM33に記憶しておいた選択画像の識別情報が存在する場合(NULL情報でない場合)は、表示条件設定部42はその情報を読み出して利用する。逆に、選択画像の識別情報が存在しない場合(NULL情報を記憶していた場合)は、表示条件設定部42は、ステップS307(図3)で説明した処理を再度実行することにより選択画像を選択し直す。そして、表示条件設定部42は、RAM33に選択し直した選択画像の識別情報を記憶する。
ステップS410において、表示条件設定部42は、ステップS201で入力したユーザ指示に基づいて、ステップS409で選択した1つ以上の選択画像の夫々の第n表示条件を変更する。ここで、表示条件設定部42は、ステップS402で説明した方法と同様の方法によって各選択画像の第n表示条件を変更することで、融合画像に含まれる全ての選択画像の第n表示条件を変更する。このとき、表示条件設定部42は、融合画像に含まれる画像中の選択画像以外の画像(すなわち、非選択画像)の表示条件は変更しない。
その後、ステップS407において表示画像作成部43が融合画像を作成し、ステップS408において表示制御部44が融合画像を表示部36に表示する。以上のステップS409、S410、S407、S408の処理により、融合画像に含まれる複数の画像のうち選択画像に選ばれた画像の濃度表示条件だけが変更されることになる。つまり、予め決めた簡易な操作によって、自動的に選択された選択画像の所定の表示条件が変更されるので、ユーザは融合画像に含まれるどの画像に対する操作なのかを指定する必要がない。
図5は、診断対象画像、過去画像、及び融合画像の3つの画像を並べて表示した場合の、表示部36の画面例(画面100)である。図5において、画面100には表示領域101〜104が設けられている。表示領域101には、過去画像から表示条件に基づいて作成されたモノクロの表示画像(以下、モノクロ過去画像111)が表示されている。表示領域102には、診断対象画像から表示条件に基づいて作成されたモノクロの表示画像(以下、モノクロ診断対象画像121)が表示されている。モノクロ診断対象画像121上には病変部201と病変部202が写っている。表示領域104には、カラー融合画像131が表示されている。カラー融合画像131は、例えば、モノクロ診断対象画像121と、診断対象画像と過去画像との差分画像を表示条件に基づいてカラー画像に変換したカラー差分画像と、を融合処理した融合画像である。なお、カラー融合画像131は他の方法により生成された融合画像であってもよい。すなわち融合画像の生成方法は限定されるものではない。カラー融合画像131上に、病変部201と202に対応する陰影211と212が写っている。例えば、陰影211と212だけが赤色または緑色の色彩を持つ。なお、モノクロ過去画像111、モノクロ診断対象画像121、カラー融合画像131は、図示のように同時に表示されている。
陰影211と212は、モノクロ診断対象画像121とカラー差分画像から作成されたカラー表示画像とを融合処理した陰影であり、病変部201と202よりも強調された表示となっている。そのため、医師は表示領域104に表示されたカラー融合画像を見る方が、他の表示領域に表示されたモノクロ表示画像を見るよりも病変部の存在に気づきやすい。
カーソル140は、操作部35(例えば、マウスなどのポインティングデバイス)により表示画面上を移動する。モノクロ過去画像111が表示されている表示領域101にカーソル140がある場合、表示条件の変更の対象は過去画像であり、図4のS402〜S404により表示条件の変更が行われることになる。一方、カラー融合画像131が表示されている表示領域104にある場合、表示条件の変更の対象は融合画像であり、図4のS405〜S410により表示条件の変更が行われることになる。
また、表示領域103に差分画像を表示してもよい。この場合、カーソル140を表示領域103に移動することで、差分画像の表示条件を変更することが可能となる。しかしながら、差分画像への濃度表示条件のうちのWL値の変更は、表示領域104に表示されている融合画像に好ましくない影響を与える可能性がある。そこで、差分画像に対してWWの変更を許可する一方でWLの変更を禁止するように、差分画像の表示条件の変更を制約するようにしてもよい。例えば、WLは差分値0に固定される。この場合、差分画像のウインドウ幅の変更を受け付けるインタフェースを使用可能に表示部に表示させるがウインドウレベルの変更を受け付けるインタフェースを使用可能に表示させないようにしてもよい。例えば、WWの変更を受け付けるスライダとWLの変更を受け付けるスライダのうち、WWの変更を受け付けるスライダを操作可能に表示する。一方、WLの変更を受け付けるスライダは、表示させない、または、グレーアウトして表示し、WLの変更を受付できないことを示すようにしてもよい。また、ステップS307の選択基準に関する説明の(B)で述べたように差分画像が選択画像として選択される場合もある。この場合にも、上述のようにWLの変更を禁止する動作が行われるようにしてもよい。
なお、表示領域103に差分画像をモノクロ画像として表示する場合には、例えば表示画像作成部43が、差分値の最小値(負値)から最大値(正値)までの値の範囲(元の値域)を、表示用のモノクロ画像の値域(例:0〜255)に変換する。すなわち、各差分値に対して、255を乗算し、元の値域で除算した後、オフセット値(128)を加算することにより、表示用のモノクロ差分画像を作成する。
なお、図5のカラー融合画像131の表示において、差分画像の濃度表示条件の変更が禁止されていることを表す情報を表示するようにしてもよい。あるいは、カーソル140がカラー融合画像131を表示している表示領域104に入っている場合に、カーソル140の表示形態(例えば、色または形など)を変更してもよい。カーソル140の表示形態を変えることにより、表示条件の変更が制約されていること(差分画像の濃度表示条件の変更が禁止されていること)をユーザに通知することができる。
以上の処理により、1画像の表示条件を変更する場合も、融合画像の表示条件を変更する場合も、いずれも同じ簡易なユーザ操作によって画像の表示条件を変更できる。その際、融合画像に含まれる複数の画像中の少なくとも一つの画像の属性情報に基づいて、融合画像に含まれるどの画像の表示条件を変更すればよいかが自動的に決定される。つまり、ユーザは融合画像の表示条件を変更する際も、融合画像に含まれるどの画像の表示条件を変更すべきかの指示を出す必要がないので、ユーザ操作が煩雑になることはない。すなわち、上記実施形態によれば、1つの医用画像を観察している際に画像表示条件を変更する場合のユーザ操作と比べてもユーザ操作が煩雑にならず、融合画像の画像表示条件を適切に変更することができる。
<変形例1>
上記実施形態では、ユーザが操作対象として指定した画像の表示条件だけを変更する例を説明した。以下では、ユーザが操作対象として指定した画像だけでなく、表示部36に並べて表示している他の画像の表示条件も同時に変更する実施形態を説明する。
公知の技術として、表示部36に複数の画像を並べて表示している場合に、これら複数の画像の表示条件を連動して変更する技術(以下、連動表示技術)がある。ユーザである医師は、患者の注目部位(臓器や病変部など)の経時変化を観察するために、診断対象画像と、診断対象画像よりも過去に撮影された画像(以下、過去画像)の2つの画像を並べて表示部36に表示することがある。この際、連動表示技術を用いると、医師は診断対象画像または過去画像のいずれか一方の画像に対して簡易な指示を出すだけで、両方の画像の濃度表示条件を同時に同じ値に変更することができる。
更に、医師は、診断の参考とするために、診断対象画像と過去画像から作成された差分画像を表示部36に並べて表示する場合がある。あるいは、医師は、診断対象画像と差分画像をリアルタイムに融合処理して得られる融合画像を表示部36に並べて表示する場合がある。
図5で上述したように、表示領域104に表示されたカラー融合画像を見る方が、他の表示領域に表示されたモノクロ表示画像を見るよりも病変部の存在に気づきやすい。ただし、融合画像にはノイズやアーチファクトなども混ざっているため、医師は融合画像ではなく診断対象画像を観察して診断を行う必要がある。そこで、医師は診断対象画像の濃度表示条件(WWとWL)を変更して、病変部201や202が見やすく表示されるようにする。この際、連動表示技術を用いると、モノクロ診断対象画像121とモノクロ過去画像111の濃度表示条件が連動して変更される。またこの際、上記実施形態で説明した技術を用いると、融合画像に含まれる診断対象画像の濃度表示条件も連動して変更されるが、差分画像の濃度表示条件は変更されない。
その結果、表示領域101と102に表示される2つのモノクロ表示画像の濃度と、表示領域104に表示されるカラー融合画像131のモノクロ表示画像部分(カラー差分画像以外の部分)の濃度が同様に変化する。なお、カラー融合画像131は上述した他の方法により生成されたものであってもよい。つまり、医師は、表示領域101、102、104に表示された3つの画像の内のいずれか1つの画像に対して簡易な操作をするだけで、3つの画像の表示条件を同時に変更できる。これにより、医師は、診断支援情報となる陰影211と212の見え方は変えずに、患者の身体を写した部分の濃度は全表示領域で同時に変更できる。なお、本発明の技術を用いない場合は、診断対象画像または過去画像と、融合画像の濃度表示条件を連動して変更するができないため、ユーザはすべての画像の表示条件を揃えるために追加の(煩雑な)操作をしなければならない。
以上、第1の実施形態及び変形例を用いて説明したように、本発明によれば、医用画像の画像表示条件を変更する場合と比べて、ユーザ操作を煩雑にせずに、融合画像の画像表示条件を変更できるという効果がある。
<変形例2>
上記実施形態では、選択画像について表示条件の変更を許可し、非選択画像について表示条件の変更を禁止したがこれに限られるものではない。例えば、融合画像に含まれる全画像への適用が不可である表示条件の変更が指示された場合に、非選択画像について、変更指示に対する感度を下げるようにしてもよい。すなわち、制御部37は、融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、融合画像に含まれる非選択画像の変更指示に対する表示条件の変更の度合いを、融合画像に含まれる選択画像の変更指示に対する表示条件の変更の度合いよりも小さくしてもよい。より具体的には、融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、融合画像に含まれる差分画像の当該変更指示に対する表示条件の変更の度合いを、融合画像に含まれるCT画像の当該変更指示に対する表示条件の変更の度合いよりも小さくするようにしてもよい。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10:画像表示装置、21:通信手段(LAN)、22:データベース、31:通信IF、32:ROM、33:RAM、34:記憶部、35:操作部、36:表示部、41:画像読出部、42:表示条件設定部、43:表示画像作成部、44:表示制御部、45:画像選択部

Claims (16)

  1. 被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得手段と、
    前記第1画像と前記差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、前記融合画像に含まれる前記第1画像の前記表示条件を変更する一方で前記融合画像に含まれる前記差分画像の前記表示条件の変更を禁止することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記差分画像の表示条件の変更が禁止されていることを示す情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記表示制御手段は、ユーザ操作に応じて移動するカーソルが前記融合画像の表示領域に存在する場合に、前記融合画像に対する表示条件の変更指示を受け付けることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記表示制御手段は、前記カーソルが前記融合画像の表示領域にある場合に、前記融合画像に対する表示条件の変更が禁止されていることを示すように前記カーソルの表示形態を変更することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記表示制御手段は、前記融合画像に関する複数の表示条件のうちの所定の表示条件について前記差分画像における変更を禁止し、他の表示条件について前記第1画像と前記差分画像における変更を許可することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記所定の表示条件は、ウインドウレベルおよびウインドウ幅を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記第1画像と前記第2画像はCT画像であり、
    前記他の表示条件は、断層位置、拡大率、表示位置の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の画像表示装置。
  8. 前記表示制御手段は、
    さらに前記差分画像を前記融合画像と同時に前記表示部に表示し、
    前記差分画像に対する濃度表示条件の変更指示に応じて、前記濃度表示条件に含まれているウインドウ幅を変更する一方で前記濃度表示条件に含まれているウインドウレベルの変更を禁止することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像表示装置。
  9. 前記表示制御手段は、前記差分画像の前記ウインドウ幅の変更を受け付けるインタフェースを前記表示部に表示させるが前記ウインドウレベルの変更を受け付けるインタフェースを表示させないことを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 前記表示制御手段は、前記融合画像における前記差分画像をカラーで表示することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. 前記第1画像は前記第2画像よりも後に撮影された画像であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  12. 被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得手段と、
    前記第1画像と前記差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、前記融合画像に含まれる前記差分画像の前記変更指示に対する前記表示条件の変更の度合いを、前記融合画像に含まれる前記第1画像の前記変更指示に対する前記表示条件の変更の度合いよりも小さくすることを特徴とする画像表示装置。
  13. 前記第1画像と前記第2画像との間で差がある部分のみが前記差分画像として前記第1画像と融合されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  14. 被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得工程と、
    前記第1画像と前記差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御工程と、を備え、
    前記表示制御工程では、前記融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、前記融合画像に含まれる前記第1画像の前記表示条件を変更する一方で前記融合画像に含まれる前記差分画像の前記表示条件の変更を禁止することを特徴とする画像表示方法。
  15. 被検体を互いに異なる時刻に撮影することで得られた第1画像と第2画像との差分を示す差分画像を取得する取得工程と、
    前記第1画像と前記差分画像との融合画像を表示部に同時に表示させる表示制御工程と、を備え、
    前記表示制御工程では、前記融合画像に対する表示条件の変更指示に応じて、前記融合画像に含まれる前記差分画像の前記変更指示に対する前記表示条件の変更の度合いを、前記融合画像に含まれる前記第1画像の前記変更指示に対する前記表示条件の変更の度合いよりも小さくすることを特徴とする画像表示方法。
  16. コンピュータに、請求項14または15に記載された画像表示方法の各工程を実行させるためのプログラム。
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