JP2020074716A - 産卵床対策システム - Google Patents
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Abstract
【課題】人手によらず安定して産卵床を探したり駆除したりすることが可能な、産卵床対策システムを提供する。【解決手段】水上走行して所定のルートを移動する探査器2と、探査器2の位置を検出するGPSアンテナ23と、探査器2に設けられ水中に音波を送信して水中からの反射波を受信するソナー25と、反射波に基づいて所定の産卵床Eの有無を解析する探査駆除サーバ4と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、魚類等の産卵床を探したり駆除したりするための産卵床対策システムに関する。
近年、河川や湖沼などでは、絶滅が危惧される在来魚などの保全のために、外来種の成魚を駆除することが広く行われている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、外来種の成魚を駆除するだけでは、在来魚などを保全するのに十分でないことから、外来種の産卵床を駆除する重要性が説かれている。
従来、外来種の産卵床を駆除するには、河川などを目視で点検し、外来種の産卵床を見つけて卵を駆除する、という方法がとられていた。この際、2、3日に1回程度の頻度で全域にわたって産卵床を探したり、産卵から仔魚の浮上までの日数を考慮して週に1、2回程度の頻度で卵を駆除したりする必要があった。
しかしながら、従来の人による産卵床の探索と駆除では、多大な労力、費用と時間を要していた。特に、全域にわたって頻繁に産卵床を探したり、卵を駆除したりしなければならないため、多大な労力、費用と時間を要するばかりでなく、人手が足りずに実施困難な場合もあった。さらに、人の目視によって外来種の産卵床を見つけるため、人の技量、経験に依存し、外来種の産卵床を見逃してしまうおそれ(探索精度が低下するおそれ)があった。しかも、人が立ち入ることができない場所では、産卵床を探したり駆除したりすることができなかった。
そこで本発明は、人手によらず安定して産卵床を探したり駆除したりすることが可能な、産卵床対策システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記探査移動体に設けられ、水中に音波を送信して前記水中からの反射波を受信する探査手段と、前記反射波に基づいて所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、を備えることを特徴とする産卵床対策システムである。
この発明によれば、探査移動体が所定のルートを移動すると、位置検出手段で探査移動体の位置が検出され、探査手段で水中に音波を送信して反射波を受信すると、反射波に基づいて解析手段で所定の産卵床の有無が解析される。このようにして、所定の産卵床の位置が取得される。
請求項2に記載の発明は、水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記探査移動体に設けられ、水中を撮影する探査手段と、前記探査手段で撮影された画像に基づいて所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、を備えることを特徴とする産卵床対策システムである。
請求項3に記載の発明は、水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記探査移動体に設けられ、水中に音波を送信して前記水中からの反射波を受信する第1の探査手段と、水中を撮影する第2の探査手段と、前記反射波および前記第2の探査手段で撮影された画像の少なくとも一方に基づいて、所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、を備えることを特徴とする産卵床対策システムである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3に記載の産卵床対策システムにおいて、前記解析手段は、産卵床の周りを泳いでいる魚を判断材料とする、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4に記載の産卵床対策システムにおいて、前記探査移動体は、所定時に前記所定のルートを移動して前記探査手段を作動させる、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、水上走行または飛行して移動する駆除移動体と、前記駆除移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記駆除移動体が所定の場所に到着した際に、産卵床の駆除行為を行う駆除手段と、を備えることを特徴とする産卵床対策システムである。
この発明によれば、位置検出手段で駆除移動体の位置を検出しながら、駆除移動体が所定の場所に到着すると、駆除手段が稼働して産卵床の駆除行為が行われる。従って、到着場所に産卵床があると、駆除手段によって産卵床が駆除される。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の産卵床対策システムにおいて、前記駆除手段は、前記産卵床の卵を吸い上げて回収する、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、探査移動体が所定のルートを移動しながら、探査手段で音波を送信して反射波を受信することで、所定の産卵床の位置が取得されるため、人手によらず自動で所定の産卵床を探すことが可能となる。この結果、産卵床を探すのに要する労力、費用と時間を著しく軽減することができるとともに、精度高く安定して産卵床を探すことが可能となり、さらには、人が立ち入ることができない場所でも、産卵床を探すことが可能となる。
同様に、請求項2に記載の発明によれば、探査移動体が所定のルートを移動しながら、探査手段で水中を撮影することで、所定の産卵床の位置が取得されるため、人手によらず自動で所定の産卵床を探すことが可能となる。この結果、産卵床を探すのに要する労力、費用と時間を著しく軽減することができるとともに、精度高く安定して産卵床を探すことが可能となり、さらには、人が立ち入ることができない場所でも、産卵床を探すことが可能となる。
同様に、請求項3に記載の発明によれば、請求項1、2と同様の効果が得られる。しかも、水底までの距離や水中の濁り具合などの探査環境に応じて、第1の探査手段と第2の探査手段とを使い分けることで、より適正に所定の産卵床を探すことが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、産卵床の周りを泳いでいる魚を判断材料とするため、所定の産卵床をより適正に判断することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、所定時に自動的に探査移動体が所定のルートを移動して産卵床の探査を行うため、適正な時期に頻繁に産卵床を探さなければならない場合であっても、適切かつ低費用で探査を行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、産卵床がある所定の場所まで駆除移動体が移動して駆除手段が稼働することで、産卵床が駆除されるため、人手によらず自動で産卵床を駆除することが可能となる。この結果、産卵床を駆除するのに要する労力、費用と時間を著しく軽減することができるとともに、安定して産卵床を駆除することが可能となり、さらには、人が立ち入ることができない場所でも、産卵床を駆除することが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、産卵床の卵を吸い上げて回収して卵(産卵床)を駆除するため、より確実に卵を駆除することが可能となる。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1〜図7は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る産卵床対策システム1を示す概略構成図である。この産卵床対策システム1は、所定の魚類等の産卵床Eを探したり駆除したりするためのシステムであり、主として、探査器(探査移動体)2と、駆除器(駆除移動体)3と、探査駆除サーバ(解析手段)4と、人Mが所持、使用する携帯端末5と、を備える。ここで、この実施の形態では、河川101に生息する外来魚の産卵床Eを探査、駆除する場合について説明する。また、探査器2と駆除器3は、探査駆除サーバ4と通信可能で、携帯端末5は、探査駆除サーバ4と通信可能となっている。
探査器2は、水上走行および飛行して所定のルートを移動する移動体(いわゆるドローン)であり、図2に示すように、探査器本体21の上部四方に4つの羽(プロペラ)22が配設されている。また、探査器本体21の上部中央には、GPSアンテナ(位置検出手段)23が配設され、GPS衛星から時刻信号電波を受信して、探査器2の現在位置の緯度と経緯を演算、検出可能となっている。そして、後述するようにして探査駆除サーバ4から探査ルート(移動経路を緯度、経度で示したデータ)を受信すると、探査器2の現在位置を検出しながら探査ルートに沿って移動するものである。
また、探査器本体21の下部四方にフロート(浮き)24が配設され、図3に示すように、探査器2が水Wに浮くようになっている。さらに、探査器本体21の下部中央には、略真下に延びるソナー(探査手段)25が配設されている。このソナー25は、水中Wに音波を送信して水中Wからの反射波を受信する音波探査器であり、連続的に周波数が異なる音波を送信して反射波を受信するCHIRPソナーで構成され、高い解像度が得られるようになっている。
具体的に、この実施の形態では、飛行して河川101まで到着した際に着水し、図3に示すように、水Wに浮いてソナー25が水中Wに入った状態で、水中Wから音波を送信する。そして、水底W1や産卵床Eからの反射波を受信し、リアルタイムに反射波データ(ソナー画像)を探査駆除サーバ4に送信する。
このような探査を所定のルート(河川101)を水上走行しながら、連続的に行う。ここで、反射波データを探査駆除サーバ4に送信する際には、反射波を受信した位置情報(緯度と経緯)も探査駆除サーバ4に送信する。また、カメラを備え、カメラで撮影した画像を反射波データと一緒に探査駆除サーバ4に送信してもよい。
駆除器3は、水上走行して移動する移動体(いわゆるプロペラ船)であり、図4に示すように、船体(駆除器本体)31の下部にプロペラ32が配設されている。また、船体31の上部には、GPSアンテナ(位置検出手段)33が配設され、GPS衛星から時刻信号電波を受信して、駆除器3の現在位置の緯度と経緯を演算、検出可能となっている。そして、後述するようにして探査駆除サーバ4から駆除ルート(駆除場所を含む移動経路を緯度、経度で示したデータ)を受信すると、駆除器3の現在位置を検出しながら駆除ルートに沿って移動するものである。
また、船体31には、駆除器3が所定の場所つまり駆除場所に到着した際に、産卵床Eの駆除行為を行う駆除手段が設けられており、この実施の形態では、駆除手段は、産卵床Eの卵を吸い上げて回収するものである。具体的には、ポンプ34と、伸縮ノズル35と、回収箱36と、を備える。
ポンプ34は、船体31の上部に配設され、吸い込み口に伸縮ノズル35が接続されている。この伸縮ノズル35は、伸縮自在の管状体で水底W1に向って真下に延び、水底W1に達するように伸長時の長さが設定されている。また、伸縮ノズル35の水底W1側には、口広の吸引部351が設けられ、産卵床Eを吸い込めるようになっている。
一方、ポンプ34の吐出口には、流入管361を介して回収箱36が接続されている。この回収箱36は、小石などを通さずに卵と水を通す第1のフィルタ363と、卵を通さずに水を通す第2のフィルタ364とを備える。これにより、ポンプ34から送られた小石などは、第1のフィルタ363を通過しないで第1室36aに留まり、産卵床Eの卵は、第1のフィルタ363を通過するが第2のフィルタ364を通過しないで第2室36bに留まって回収される。また、第1室36aに留まった小石などは、第1室36aに設けられたハッチ(開閉扉)を介して水中Wに戻される。
このような駆除行為、つまり、ポンプ34の稼働と伸縮ノズル35の伸長は、船体31が駆除場所に到着したことがGPSアンテナ33で検出されると行われる。そして、駆除行為が完了すると、ポンプ34を停止して伸縮ノズル35を収縮させ、次の駆除場所または帰着場所(基地)に移動する。
探査駆除サーバ4は、探査器2と駆除器3を起動させたり、探査器2からの反射波データ(ソナー画像)を解析したりするコンピュータであり、図5に示すように、主として、地図データベース41と、画像データベース42と、探査指令部43と、駆除指令部44と、解析部(解析手段)45と、これらを制御などする中央処理部46と、を備える。
地図データベース41は、探査および駆除の対象地域の地図情報を記憶するデータベースであり、例えば、探査および駆除の対象である河川101の形状や緯度、経緯を含む。また、探査器2と駆除器3の格納場所である基地や、移動中に障害となる建物などの緯度、経緯を含む。画像データベース42は、産卵床Eに関する情報を記憶するデータベースであり、各種魚類等の産卵床Eの見本となる画像(ソナー画像)や、探査器2から送信されたソナー画像を含む。
探査指令部43は、探査器2に対して探査指令を送信して探査器2を起動させるタスクである。すなわち、移動経路を緯度、経度で示した探査ルートと探査開始日時が予め設定、記憶され、探査開始日時になると、探査ルートを含む探査指令を探査器2に送信する。これにより探査器2は、所定時(探査開始日時)に所定のルート(探査ルート)を移動しながらソナー25を作動させる。ここで、複数の探査ルートがあってもよく、この場合、各探査ルートに対して探査開始日時が設定、記憶される。
駆除指令部44は、駆除器3に対して駆除指令を送信して駆除器3を起動させるタスクである。すなわち、駆除場所を含む移動経路を緯度、経度で示した駆除ルートと駆除開始日時が予め設定、記憶され、駆除開始日時になると、駆除ルートを含む駆除指令を駆除器3に送信する。これにより駆除器3は、所定時(駆除開始日時)に所定のルート(駆除ルート)を移動しながら駆除行為を行う。ここで、複数の駆除ルートがあってもよく、この場合、各駆除ルートに対して駆除開始日時が設定、記憶される。また、1つの駆除ルートに複数の駆除場所を含んでもよく、この場合、駆除器3は、順次駆除行為を行いながら駆除ルートを移動する。なお、探査ルートと駆除ルートは、地図データベース41の情報や指定された経路、地点(駆除場所など)に基づいて探査駆除サーバ4が自動で作成してもよいし、外部から作成、入力してもよい。
解析部45は、探査器2からの反射波つまりソナー画像に基づいて、所定の産卵床Eの有無を解析するタスクである。すなわち、ソナー画像を画像解析して、外来種の産卵床Eがあるか否かを判断するプログラムであり、この際、探査器2からのソナー画像と画像データベース42の見本画像とを比較などして判断する。例えば、画像データベース42にある在来種の産卵床Eの見本画像が図6(a)のように記憶され、ある外来種の産卵床Eの見本画像が図6(b)のように記憶されている場合に、探査器2からのソナー画像がどちらの見本画像に近似しているか、どちらの見本画像にも近似していないか、などを解析して判断する。
ここで、外来種の産卵床Eであるか否かを判断する際に、産卵床Eの形状、外観以外の特徴に基づいて判断してもよい。例えば、特定の外来種の成魚(親)が産卵床Eの周りを泳いで卵を守る、という習性を有する場合に、産卵床Eの周りに成魚が泳いでいるソナー画像で、その成魚が特定の外来種であれば、外来種の産卵床Eであると判断するようにしてもよい。これにより、外来種の産卵床Eをより適正に判断することが可能となる。
そして、外来種の産卵床Eがあると判断した場合には、そのソナー画像と位置情報を駆除対象(駆除場所)として記憶する。
携帯端末5は、スマートフォンなどで構成され、探査駆除サーバ4にアクセスして探査開始日時や駆除開始日時を設定したり、解析部45で特定された駆除場所や画像データベース42に記憶されたソナー画像などを読み出したりできるものである。
次に、このような構成の産卵床対策システム1による産卵床Eの探査方法および駆除方法について、図7に従って説明する。
まず、探査開始日時になると、探査駆除サーバ4の探査指令部43によって探査器2に探査指令が送信される(ステップS1)。これを受けて探査器2が基地を出発して飛行し、河川101に到着すると着水して、探査ルートを移動しながらソナー25で探査が行われ(ステップS2)、その探査結果つまりソナー画像が探査駆除サーバ4に送信される(ステップS3)。このようなソナー画像が解析部45で解析され(ステップS4)、外来種の産卵床Eがあると判断された場合には、その位置情報(駆除場所)が駆除対象として記憶される(ステップS5)。このような探査が探査ルートの全域にわたって行われる。
一方、駆除開始日時になると、探査駆除サーバ4の駆除指令部44によって駆除器3に駆除指令が送信される(ステップS6)。これを受けて駆除器3が基地を出発し、駆除ルートを移動しながら駆除場所において、ポンプ34が稼働し伸縮ノズル35が伸長して、産卵床Eの駆除が行われる(ステップS7)。
このように、この産卵床対策システム1によれば、探査器2が探査ルートを移動しながら、ソナー25で音波を送信して反射波を受信することで、外来種の産卵床Eの位置が取得されるため、人手によらず自動で外来種の産卵床Eを探すことが可能となる。この結果、産卵床Eを探すのに要する労力、費用と時間を著しく軽減することができるとともに、精度高く安定して産卵床Eを探すことが可能となり、さらには、人が立ち入ることができない場所でも、産卵床Eを探すことが可能となる。
また、所定時に自動的に探査器2が探査ルートを移動して産卵床Eの探査を行うため、適正な時期に頻繁に産卵床Eを探さなければならない場合であっても、適切かつ低費用で探査を行うことが可能となる。
一方、外来種の産卵床Eがある駆除場所まで駆除器3が移動して、ポンプ34が稼働することで、産卵床Eが駆除されるため、人手によらず自動で産卵床Eを駆除することが可能となる。この結果、産卵床Eを駆除するのに要する労力、費用と時間を著しく軽減することができるとともに、安定して産卵床Eを駆除することが可能となり、さらには、人が立ち入ることができない場所でも、産卵床Eを駆除することが可能となる。
しかも、設定した駆除開始日時に、自動的に駆除器3が駆除ルートを移動して産卵床Eを駆除するため、適正な時期に頻繁に産卵床Eを駆除しなければならない場合であっても、適切かつ低費用で駆除を行うことが可能となる。
また、産卵床Eの卵を吸い上げて回収して卵(産卵床)を駆除するため、より確実に卵を駆除することが可能となる。一方、探査器2からのソナー画像や見本画像を画像データベース42に順次蓄積し、解析部45による解析結果の適否を検証することで、解析部45による解析精度を向上させることが可能となる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、探査器2からのソナー画像を探査駆除サーバ4でリアルタイムに解析しているが、探査器2が基地に帰着した後などに探査駆除サーバ4で解析してもよい。また、探査器2が河川101を水上走行しながらソナー25で探査しているが、ソナー25を水中Wに入れた状態で、河川101の水面直上を飛行しながら探査してもよい。さらに、駆除器3が探査器2と同様に、水上走行および飛行して所定のルートを移動してもよい。
また、探査駆除サーバ4が解析手段を備えているが、探査器2に解析手段を備えて所定の産卵床Eの有無を解析してもよい。さらには、産卵床Eを探査する探査器2と駆除する駆除器3とを別体にしているが、1つの移動体で探査と駆除を行う、つまり、探査手段と駆除手段を備えるようにしてもよい。例えば、1つの移動体で探査しながら外来種の産卵床Eの有無を解析し、外来種の産卵床Eがあると判断した場合に、その場で駆除してもよい。この際、判断結果を携帯端末5に送信して、携帯端末5からの駆除指令を待って駆除するようにしてもよい。
ところで、上記の実施の形態では、河川101に生息する外来種の産卵床Eを探査、駆除する場合について説明したが、在来種を保護する目的にも適用することができる。例えば、在来種の産卵床Eを探査し、捕獲(駆除の一種)して安全な場所に移動して保護するができる。また、産卵床Eの卵を吸い上げて回収しているが、産卵床Eの卵を吸い上げて熱処理した後に水中Wに戻すようにしてもよい。あるいは、土や小石で産卵床Eを埋めたりするなど、その他の駆除方法であってもよい。
また、上記の実施の形態では、探査手段がソナー25の場合について説明したが、水中Wを撮影するカメラであってもよい。すなわち、ソナー(第1の探査手段)25に代わって水中カメラ(第2の探査手段)を搭載し、水中Wで撮影された画像に基づいて外来種の産卵床Eの有無を解析するようにしてもよい。さらには、ソナー25と水中カメラの双方を搭載し、両画像に基づいて解析するようにしてもよい。あるいは、水底W1までの距離や水中Wの濁り具合などの探査環境に応じて、ソナー25と水中カメラとを使い分けることで、より適正に外来種の産卵床Eを探すことが可能となる。
1 産卵床対策システム
2 探査器(探査移動体)
23 GPSアンテナ(位置検出手段)
25 ソナー(探査手段)
3 駆除器(駆除移動体)
33 GPSアンテナ(位置検出手段)
34 ポンプ(駆除手段)
35 伸縮ノズル(駆除手段)
36 回収箱(駆除手段)
4 探査駆除サーバ(解析手段)
41 解析部(解析手段)
5 携帯端末
101 河川
E 産卵床
W 水中
2 探査器(探査移動体)
23 GPSアンテナ(位置検出手段)
25 ソナー(探査手段)
3 駆除器(駆除移動体)
33 GPSアンテナ(位置検出手段)
34 ポンプ(駆除手段)
35 伸縮ノズル(駆除手段)
36 回収箱(駆除手段)
4 探査駆除サーバ(解析手段)
41 解析部(解析手段)
5 携帯端末
101 河川
E 産卵床
W 水中
Claims (7)
- 水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、
前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、
前記探査移動体に設けられ、水中に音波を送信して前記水中からの反射波を受信する探査手段と、
前記反射波に基づいて所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、
を備えることを特徴とする産卵床対策システム。 - 水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、
前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、
前記探査移動体に設けられ、水中を撮影する探査手段と、
前記探査手段で撮影された画像に基づいて所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、
を備えることを特徴とする産卵床対策システム。 - 水上走行または飛行して、所定のルートを移動する探査移動体と、
前記探査移動体の位置を検出する位置検出手段と、
前記探査移動体に設けられ、水中に音波を送信して前記水中からの反射波を受信する第1の探査手段と、水中を撮影する第2の探査手段と、
前記反射波および前記第2の探査手段で撮影された画像の少なくとも一方に基づいて、所定の産卵床の有無を解析する解析手段と、
を備えることを特徴とする産卵床対策システム。 - 前記解析手段は、産卵床の周りを泳いでいる魚を判断材料とする、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の産卵床対策システム。 - 前記探査移動体は、所定時に前記所定のルートを移動して前記探査手段を作動させる、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の産卵床対策システム。 - 水上走行または飛行して移動する駆除移動体と、
前記駆除移動体の位置を検出する位置検出手段と、
前記駆除移動体が所定の場所に到着した際に、産卵床の駆除行為を行う駆除手段と、
を備えることを特徴とする産卵床対策システム。 - 前記駆除手段は、前記産卵床の卵を吸い上げて回収する、
ことを特徴とする請求項6に記載の産卵床対策システム。
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