JP2020071152A - 免疫染色方法、免疫染色システム、および免疫染色キット - Google Patents

免疫染色方法、免疫染色システム、および免疫染色キット Download PDF

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Abstract

【課題】容易な免疫染色を実現することができる。【解決手段】免疫染色方法は、電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射し、前記第1励起光の照射により発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物と前記電子供与体とを結合させる、照射工程、を含む。【選択図】図1B

Description

本開示は、免疫染色方法、免疫染色システム、および免疫染色キットに関する。
抗体を用いてサンプル中の抗原を検出する方法として、免疫染色法が知られている。免疫染色法は検出感度や視認性をよくするために、例えば、CARD(Catalyced Reporter Deposition)法の原理に、ビオチン標識チラミドを適用した方法が知られている(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)。
米国特許第5731158号明細書 米国特許第5583001号明細書 米国特許第5196306号明細書 特開平6−109734号公報 国際公開第2008/128352号
しかしながら、従来技術では、測定対象の抗原に一次抗体および二次抗体を順次反応させた後に、二次抗体に酵素を付加し、該酵素による酵素反応によってラジカルを生成している。このため、従来技術では、酵素の至適温度に応じた温度調整、酵素に応じた反応時間の調整、および、複数種類の反応溶液の調整、などが必要であり、容易な免疫染色を行う事が困難であった。
そこで、本開示では、容易な免疫染色を実現することができる、免疫染色方法、免疫染色システム、および免疫染色キットを提案する。
上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態の免疫染色方法は、電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射し、前記第1励起光の照射により前記発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物と前記電子供与体とを結合させる、照射工程、を含む。
本開示の第1の実施形態に係る、試料の一例を示す模式図である。 本開示の第1の実施形態に係る、第1励起光の照射の説明図である。 本開示の第1の実施形態に係る、色素化合物が標的分子に結合した状態を示す模式図である。 本開示の第1の実施形態に係る、免疫染色システムの一例を示す模式図である。 本開示の第1の実施形態に係る、データ処理部の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。 本開示の第1の実施形態に係る、免疫染色システムが実行する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。 本開示の第2の実施形態に係る、試料の一例を示す模式図である。 本開示の第2の実施形態に係る、免疫染色方法の工程順を示す説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、試料の一例を示す模式図である。 本開示の第2の実施形態に係る、第1励起光の照射の説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、色素化合物が標的分子に結合した状態の説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、試料の一例を示す模式図である。 本開示の第2の実施形態に係る、第1励起光の照射の説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、色素化合物が標的分子に結合した状態の説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、試料の一例を示す模式図である。 本開示の第2の実施形態に係る、第1励起光の照射の説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る、色素化合物が標的分子に結合した状態の説明図である。 本開示の実施例1に係る、検知結果を示す画像である。
以下に、本開示の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の免疫染色方法は、照射工程を含む。照射工程は、電子供与体を含む標的分子と、標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、第1励起光を照射し、第1励起光の照射により発生剤から発生した活性種によって色素化合物と電子供与体とを結合させる工程である。
本実施形態では、第1励起光を照射することで、抗体に含まれる発生剤から活性種を発生させる。この活性種によって、色素化合物は、標的分子に含まれる電子供与体に結合する。このため、本実施形態では、第1励起光の照射によって、色素化合物を標的分子に結合させることができ、標的分子の近傍に、シグナルを増幅させることができる。すなわち、本実施形態の免疫染色方法では、第1励起光を照射する照射工程によって、容易な免疫染色を実現可能であることが明らかとなった。
なお、電子供与体を含む標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料は、免疫染色キットとして提供することが可能である。免疫染色キットでは、電子供与体は、第1励起光の照射によって発生剤から発生した活性種によって色素化合物を結合させる。
以下、詳細に説明する。
図1Aは、試料10の一例を示す模式図である。
試料10は、標的分子14と、抗体20と、色素化合物24と、を含む。
[標的分子]
標的分子14は、免疫染色対象である。標的分子14は、例えば、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチドなど)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む)などである。また、標的分子14は、タンパク質、アミノ酸、糖質、脂質、およびこれらの修飾分子の、1または複数の複合体であってもよい。また、標的分子14は、病理診断の対象となる疾病に関連する抗原(腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモン、癌の増殖制御因子、転移制御因子、増殖制御因子、炎症性サイトカイン、ウィルス関連分子、など)であってもよい。また、標的分子14は、代謝産物、DNA、RNA、マイクロRNA、ポリヌクレオチド、毒素、薬物、ビリオン、細胞、ヘモグロビン、などであってもよい。なお、標的分子14の種類は、上記に限定されない。
試料10中において、標的分子14は、固相12に固定化されていることが好ましい。固定化には、公知の物理吸着などの手法を用いればよい。固相12の材質および形状は特に限定されない。例えば、固相12には、マイクロプレートまたはガラス板などを用いる。なお、シグナル検出の観点から、固相12には、透明な材質を用いる事が好ましい。
[電子供与体]
本実施形態では、標的分子14は、電子供与体16を含む。
電子供与体16は、電子供与性を有する化合物や極性基である。例えば、電子供与体16は、抗体20に第1励起光が照射されることで発生した活性種により、色素化合物24とラジカル架橋反応し得る化合物である。活性種は、ラジカルまたは遊離基を示す。
電子供与体16は、例えば、極性基を有する芳香族化合物である。極性基は、例えば、水酸基、メトキシ基、アルコキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、トリアルキルアミノ基、メチル基などである。なお、電子供与体16は、極性基を有さない芳香族化合物であってもよい。
電子供与体16は、試料10に用いる色素化合物24に応じて選択すればよい。例えば、色素化合物24がチラミド色素である場合、電子供与体16は、フェノール基を有する芳香族化合物である事が好ましい。フェノール基を有する芳香族化合物は、例えば、チロシン残基を有するタンパク質またはペプチドである。
本実施形態では、電子供与体16が、チロシン残基を有するタンパク質である場合を、一例として説明する。すなわち、本実施形態では、標的分子14がタンパク質を含み、電子供与体16を含んだ構成である場合を、一例として説明する。
なお、電子供与体16は、固相12に固定化されていてもよい。すなわち、電子供与体16は、標的分子14に含まれると共に、固相12に固定化されていてもよい。
[抗体]
抗体20は、標的分子14に対して特異性を有する。抗体20は、標的分子14に応じて適宜選択すればよい。抗体20は、例えば、疾病(悪性腫瘍など)に関連する抗原(例えば、HER2など)に対する抗体である。
抗体20は、一次抗体および二次抗体の何れであってもよい。すなわち、抗体20は、抗原である標的分子14に結合する一次抗体であってもよい。また、抗体20は、抗原に結合した一次抗体に結合する二次抗体であってもよい。特に、複数種類の抗体20を利用する後述の多重染色においては、抗体宿主動物種の種間交叉を考慮しなくてよいため抗体20は一次抗体であることが望ましい。なお、抗体20が二次抗体である場合、標的分子14を、抗体20に対して特異性を有する抗原に結合した一次抗体とすればよい。本実施形態では、抗体20が、一次抗体である場合を一例として説明する。
[発生剤]
抗体20は、発生剤18を含む。
発生剤18は、第1励起光の照射により活性種を発生する物質である。言い換えると、発生剤18は、特定の波長領域の光の照射によって励起し、活性種を発生する物質である。発生剤18の励起スペクトルは、色素化合物からの活性種の発生を抑制するためと、多重染色性を獲得するため、後述する色素化合物24の励起スペクトルより長波長であることが好ましい。
発生剤18は、例えば、Cy3,Cy5,Cy7などのシアニン色素、フルオレセインイソチオシアネート(fluorescein isothiocyanate;FITC)などのフルオレセイン誘導体、クマリン色素、メチレンブルー、ローズベンガル、フェントン試薬、GFP(Green Fluorescent Protein)などの蛋白性蛍光物質、などである。これらの中でも、可視化能波長域で長波長であることと、活性種発生の実績がある理由から、発生剤18には、Cy5を用いる事が好ましい。なお、発生剤18は、第1励起光の照射により活性種を発生する物質であればよく、上述したシアニン色素などの色素に限定されない。
発生剤18は、公知の方法により、抗体20に結合されていればよい。
[第1励起光]
第1励起光は、発生剤18から活性種を発生させる波長領域の光であればよい。第1励起光の波長領域は、照射対象の発生剤18の種類に応じて、適宜調整すればよい。
なお、第1励起光は、発生剤18のみから活性種を発生させるように、試料10に含まれる該発生剤18以外の物質が活性種を発生しない波長領域の光であることが好ましい。具体的には、第1励起光は、発生剤18が活性種を発生し、色素化合物24が活性種を発生しない波長領域の光であることが好ましい。
[色素化合物]
色素化合物24は、色素で標識された物質である。例えば、色素化合物24は、色素で標識された芳香族化合物である。
色素化合物24に含まれる色素は、色素化合物24を標識可能な物質であればよい。該色素は、例えば、Rhodamine Green、Alexa488、GFP(green fluorescent protein)、YOYO1(dimer of oxazole yellow)、TAMRA(carboxytetramethylrhodamine)、TMR(methylrhodamine)、EVOblueTM、Alexa647、等である。但し、色素化合物24に含まれる色素は、これらに限定されない。
色素化合物24は、上記色素で標識した物質であればよい。標識には、公知の方法を用いればよい。なお、色素化合物24は、特に、電子供与体と反応し架橋反応を起こすもの、電子供与体と反応し不溶性化合物を形成するものが望ましい。
色素化合物24における、色素以外の化合物部分は、具体的には、チラミド色素(色素標識されたチラミド)、DAB(3,3’−ジアミノベンジジン四塩酸塩)、アリールアジド、グリチルシロシン、などである。これらの中でも、水溶性であり、活性酸素との反応性が高く、チロシンと架橋反応がおこることから、色素化合物24は、チラミド色素であることが好ましい。
色素化合物24は、市販品としても入手可能である。色素化合物24の市販品の具体例としては、以下のものを挙げることができる。
モレキュラープローブ社:
Alexa Fluor 350,Alexa Fluor 488,Alexa Fluor 532,Alexa Fluor 546,Alexa Fluor 568,Alexa Fluor 594,Alexa Fluor 647
パーキンエルマー社:NEL741 TSA Plus Fluorescein System,NEL742 TSA Plus TMR System,NEL744 TSA Plus Cyanine 3 System,NEL745 TSA Plus Cyanine 5 System
なお、色素化合物24は、標的分子14に結合した色素化合物24を容易に検出する観点から、第2励起光の照射によって励起し、蛍光等の光を発することが好ましい。色素化合物24には、この条件を満たすものを、選択すればよい。
なお、第2励起光は、色素化合物24を励起させる波長領域の光であればよい。但し、抗体20の発生剤18から活性種を発生させるために照射する第1励起光と、色素化合物24を励起させる第2励起光とは、互いに波長領域が異なる事が好ましい。すなわち、第1励起光と第2励起光とは、波長領域が異なることが好ましい。
また、第2励起光は、第1励起光より短波長領域の光であることが好ましい。言い換えると、第1励起光は、第2励起光より長波長領域の光であることが好ましい。
[免疫染色方法]
次に、本実施形態の免疫染色方法について具体的に説明する。
本実施形態の免疫染色方法は、前処理工程と、抗原抗体反応工程と、照射工程と、洗浄工程と、検出工程と、を含む。本実施形態の免疫染色方法では、前処理工程、抗原抗体反応工程、照射工程、洗浄工程、検出工程を、この順に実行する。
以下、各工程について詳細に説明する。
[前処理工程]
まず、前処理工程を実行する。前処理工程は、固定工程と、賦活化工程と、ブロッキング工程と、を含む。
固定工程は、電子供与体16を含む標的分子14を、固相12に固定化する工程である。固定化には、公知の方法を用いればよい。なお、標的分子14が固定化された固相12を準備してもよい。
賦活化工程は、標的分子14を賦活化する工程である。賦活化の方法には、公知の方法を用いればよい。また、賦活化条件には、標的分子14の種類に応じた、公知の方法を用いればよい。
ブロッキング工程は、固相12をブロッキング剤によりブロッキングする工程である。ブロッキング剤には、公知の物質を用いればよい。例えば、ブロッキング剤は、ウシ血清アルブミン、カゼイン、スキムミルク、などのタンパク質が挙げられる。また、市販のブロッキング剤を用いてもよい。
[抗原抗体反応工程]
抗原抗体反応工程は、抗原抗体反応によって、発生剤18を含む抗体20を標的分子14に結合させる。抗原抗体反応工程は、一次抗体法や二次抗体法などの一般的な免疫染色に用いられる抗原抗体反応を含む。この抗原抗体反応の反応条件は、標的分子14と抗体20の種類に応じて調整すればよい。
[照射工程]
照射工程では、まず、抗原抗体反能に関わらない発生剤18を含む抗体20を洗浄によって除去する。
次に、色素化合物24を添加する。添加する色素化合物24の種類は、標的分子14に結合されている抗体20に含まれる発生剤18の種類に応じて、調整すればよい。
例えば、発生剤18としてローズベンガルを用いる場合には、色素化合物24としてチラミド色素(Alexa 647 coupled to tyramine)を用いる事が好ましい。
また、例えば、発生剤18として、Cy5を用いる場合には、色素化合物24として、チラミド色素(Cy3 coupled to tyramine)を用いる事が好ましい。
また、例えば、発生剤18として、FITCを用いる場合には、色素化合物24として、チラミド色素(Alexa Fluor 350 to tyramine)を用いる事が好ましい。
また、例えば、発生剤18として、GFPを用いる場合には、色素化合物24として、チラミド色素(amino coumarine acid)を用いる事が好ましい。
発生剤18と色素化合物24との組合せとして、上記組合せを用いることで、該組合せを用いない場合に比べて、多重染色を行いやすいという効果が得られる。
色素化合物24は、試料10に含まれる抗体20を1分子に対して、色素化合物24を5以上6以下の分子数、添加することが好ましい。なお、色素化合物24の添加量は、色素化合物24および抗体20の種類に応じて適宜調整すればよく、この範囲に限定されない。
次に、上記工程によって作製された、標的分子14と抗体20と色素化合物24とを含む試料10に、第1励起光を照射する。
図1Bは、試料10への第1励起光L1の照射の説明図である。
上述したように、第1励起光L1は、抗体20に含まれる発生剤18が活性種26を発生する波長領域の光である。このため、第1励起光L1の照射によって、発生剤18が活性種26を発生する。
色素化合物24は、活性種26の作用によって、豊富な電子を有する電子供与体16とラジカル架橋反応することで、該電子供与体16を含む標的分子14に結合、または、又は不溶性物質を形成する。
図1Cは、色素化合物24が標的分子14に結合した状態を示す模式図である。第1励起光L1の照射によって生じる活性種26は、寿命(一重項酸素2μs,ヒドロキシルラジカル200μs)が短く、拡散しないので、標的分子14の近傍でのみ生じる。発生剤18からの活性種26の発生は第1励起光L1の照射中、繰り返し起こる。このため、標的分子14の近傍のシグナルを増幅させることができる。また、照射中しか、活性種26が生じないため、酵素反応と違い増幅率を制御しやすい。
[洗浄工程]
洗浄工程は、色素化合物24が結合された標的分子14を洗浄する工程である。洗浄工程によって、試料10に含まれる、未反応の色素化合物24が除去される。洗浄には、例えば、PBS(リン酸緩衝生理食塩水:Phosphate Buffered Saline)などの緩衝液を用いればよい。例えば、室温(1℃〜30℃など)に調整されたPBSに、色素化合物24が結合された標的分子14を浸漬させて、予め定めた時間放置するなどの方法が挙げられる。なお、浸漬中に、PBSを交換してもよい。
[検出工程]
試料10における、標的分子14に結合した色素化合物24の色を測定または観察することで、標的分子14を検出する。
標的分子14に結合した色素化合物24の色は、光学回折、吸光度、蛍光、ラマン散乱、燐光、発光、放射能、およびSPR(表面プラズモン共鳴)などによって測定すればよい。
標的分子14に結合した色素化合物24の色の測定には、公知の機器を用いればよい。例えば、測定には、分光光度計、撮影画像を得る撮像素子、などを用いる。なお、光学顕微鏡や蛍光顕微鏡や共焦点顕微鏡などを用いて色素化合物24の色を観察することで、標的分子14を検出してもよい。
具体的には、上記照射工程および洗浄工程を経た試料10に、第2励起光L2を照射する(図1C参照)。このとき、色素化合物24の吸収極大波長および励起スペクトルに対応する励起光源および光学フィルタを用いて、第2励起光L2を照射すればよい。そして、第2励起光L2の照射によって色素化合物24が励起することで発せられた光の検出結果を、撮像素子などを用いて取得すればよい。そして、検出結果に示される、輝点数または発光輝度を、公知の方法で計測することで、標的分子14を検出(すなわち、定量)すればよい。
[免疫染色システム]
次に、上述した免疫染色方法を実現するための免疫染色システムの一例を説明する。
図2は、免疫染色システム1の一例を示す模式図である。免疫染色システム1は、顕微鏡30と、データ処理部40とを有する。
顕微鏡30は、ステージ31、照射部33、および撮像素子34を有する。ステージ31は、試料10であるサンプルSPLを載置可能な載置面を有する。ステージ31は、ステージ駆動部35の制御によって、平行方向(x−y平面方向)および垂直方向(z軸方向)へ移動可能とされている。
照射部33は、試料10に、第1励起光L1または第2励起光L2を照射する。照射部33は、光学系32と、光源駆動部36と、光源38と、を含む。
光学系32は、ステージ31の上方に配置されている。光学系32は、対物レンズ32A、結像レンズ32B、ダイクロイックミラー32C、エミッションフィルタ32D、および励起フィルタ32Eを有する。光源38は、例えば水銀ランプ等の電球やLED(Light Emitting Diode)などである。
励起フィルタ32Eは、光源38から出射された光のうち、第1励起光L1または第2励起光L2の各々の波長領域の光を選択的に透過させるフィルタである。顕微鏡30には、透過させる波長領域の異なる複数の励起フィルタ32Eが搭載されている。具体的には、顕微鏡30には、第1励起光L1の波長領域の光を選択的に透過させる励起フィルタ32E1と、第2励起光L2の波長領域の光を選択的に透過させる励起フィルタ32E2と、が搭載されている。
ダイクロイックミラー32Cは、光源38から出射し、励起フィルタ32Eを透過した光を、対物レンズ32Aへ導く。対物レンズ32Aは、当該光をサンプルSPLへ集光する。そして対物レンズ32Aおよび結像レンズ32Bは、サンプルSPLの像を所定の倍率に拡大した拡大像を、撮像素子34の撮像面に結像させる。
光源駆動部36は、光源38の制御と、励起フィルタ32E1と励起フィルタ32Eとの切替えと、を制御する。
例えば、光源駆動部36が、光源38から出射した光が励起フィルタ32E1を透過するように、励起フィルタ32E1の位置を制御することで、第1励起光L1が試料10であるサンプルSPLに照射される。一方、光源駆動部36が、光源38から出射した光が励起フィルタ32E2を透過するように、励起フィルタ32E2の位置を制御することで、第2励起光L2が試料10であるサンプルSPLに照射される。
撮像素子34は、試料10の撮影画像を得る。撮像素子34には、対物レンズ32Aおよび結像レンズ32Bを介して、試料10の拡大像が結像される。撮像素子34は、この結像によって、試料10を拡大した撮影画像を得る。
撮像素子34は、光電変換素子を有し、入射光から画像を得るイメージャである。撮像素子34は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、などである。なお、結像レンズ32Bおよびエミッションフィルタ32Dを、分光素子に変更することも可能である。この場合、空間走査方式であるランスキャン方式の分光カメラか時間走査方式の2次元分光カメラを用いる。
撮像素子34は、撮像制御部37の制御によって試料10を撮影した撮影画像を取得し、データ処理部40へ出力する。
データ処理部40は、照射制御部40Aと、取得部40Bと、検出部40Cと、を備える。照射制御部40A、取得部40B、および検出部40Cの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
照射制御部40Aは、照射部33を制御する。
詳細には、照射制御部40Aは、上述した前処理工程が終了し且つ照射工程前の状態の試料10のサンプルSPLがステージ31上に載置されたときに、第1励起光L1を試料10に照射するように、光源駆動部36を制御する。照射制御部40Aは、照射工程前の試料10がステージ31上に載置されたこと示す情報の入力を、ユーザによる操作指示の受付などによって判断すればよい。照射制御部40Aの制御によって、光源駆動部36は、光源38から出射した光が励起フィルタ32E1を透過するように、励起フィルタ32E1の位置を制御した後に、光源38から光を照射させる。
このため、前処理工程が終了した試料10に、第1励起光L1が照射される。第1励起光L1の照射によって、上述したように、発生剤18から活性種26が発生し、活性種26によって色素化合物24が標的分子14へ結合する(図1B、図1C参照)。
次に、照射制御部40Aは、上記照射工程が終了した試料10に対して、第2励起光L2を照射するように、光源駆動部36を制御する。なお、照射制御部40Aは、第1励起光L1を照射する照射工程が終了し、且つ、上述した洗浄工程が終了した後の試料10に対して、第2励起光L2を照射するように制御することが好ましい。例えば、照射制御部40Aは、照射工程が終了し且つ洗浄工程が終了したことを示す情報の入力を、ユーザによる操作指示の受付けなどにより判断すればよい。
この照射制御部40Aの制御によって、光源駆動部36は、光源38から出射した光が励起フィルタ32E2を透過するように、励起フィルタ32E2の位置を制御した後に、光源38から光を照射させる。
このため、照射工程および洗浄工程が終了した試料10に、第2励起光L2が照射される。第2励起光L2の照射によって、標的分子14に結合した色素化合物24が励起して発光する。
取得部40Bは、撮像制御部37から、試料10の撮影画像を取得する。詳細には、取得部40Bは、第2励起光L2が試料10に照射されているときに、試料10の撮影画像を取得するように撮像制御部37を制御することで、試料10の撮影画像を取得する。
検出部40Cは、取得部40Bで取得した撮影画像に基づいて、標的分子14の電子供与体16に結合された色素化合物24を検出する。例えば、検出部40Cは、撮影画像を公知の画像処理方法により解析し、輝点数または発光輝度を公知の方法で計測することで、標的分子14を検出(すなわち、定量)する。
なお、検出部40Cは、標的分子14の検出結果を出力してもよい。例えば、データ処理部40を、表示装置、通信装置、音声出力装置、などの出力部に電気的に接続した構成とする。そして、検出部40Cは、標的分子14の検出結果を、出力部に出力してもよい。
次に、データ処理部40のハードウェア構成を説明する。
図3は、データ処理部40の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェース1500、および入出力インターフェース1600を有する。コンピュータ1000の各部は、バス1050によって接続される。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。例えば、CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムをRAM1200に展開し、各種プログラムに対応した処理を実行する。
ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるBIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。具体的には、HDD1400は、プログラムデータ1450の一例である本開示に係るプログラムなどを記録する記録媒体である。
通信インターフェース1500は、コンピュータ1000が外部ネットワーク1550(例えばインターネット)と接続するためのインターフェースである。例えば、CPU1100は、通信インターフェース1500を介して、他の機器からのデータ受信、または、CPU1100が生成したデータの他の機器への送信を実行する。
入出力インターフェース1600は、入出力デバイス1650とコンピュータ1000とを接続するためのインターフェースである。例えば、CPU1100は、入出力インターフェース1600を介して、撮像制御部37、光源駆動部36、およびステージ駆動部35などの入出力デバイス1650の各々と通信する。また、入出力インターフェース1600は、所定の記録媒体(メディア)に記録されたプログラム等を読み取るメディアインターフェイスとして機能してもよい。メディアとは、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto−Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000がデータ処理部40として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされた情報処理プログラムを実行することにより、照射制御部40A等の機能を実現する。また、HDD1400には、本開示に係る情報処理プログラムなどのデータが格納される。なお、CPU1100は、プログラムデータ1450をHDD1400から読み取って実行するが、他の例として、外部ネットワーク1550を介して、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
次に、免疫染色システム1が実行する情報処理の手順の一例を説明する。
図4は、免疫染色システム1が実行する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、上述した前処理工程が終了し且つ照射工程前の状態の試料10のサンプルSPLがステージ31上に載置されたときに、照射制御部40Aが、第1励起光L1を試料10に照射するように、光源駆動部36を制御する(ステップS100)。
ステップS100の処理によって、試料10に第1励起光L1が照射される。第1励起光L1の照射によって、試料10に含まれる発生剤18から活性種26が発生し、活性種26によって色素化合物24が標的分子14の電子供与体16へ結合する(図1B、図1C参照)。
次に、照射制御部40Aは、ステップS100で第1励起光L1を照射された後の試料10に対して、第2励起光L2を照射するように、光源駆動部36を制御する(ステップS102)。なお、ユーザは、ステップ100の処理が終了すると、試料10を洗浄する上記洗浄工程を実行した後に、試料10をステージ31へ載置すればよい。
ステップ102の処理によって、標的分子14に結合した色素化合物24が励起して発光する。
次に、取得部40Bが、撮像制御部37を介して撮像素子34から、試料10の撮影画像を取得する(ステップS104)。
次に、検出部40Cが、ステップS104で取得した撮影画像に基づいて、標的分子14の電子供与体16に結合された色素化合物24を検出する(ステップS106)。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施形態の免疫染色方法は、照射工程を備える。照射工程は、電子供与体16を含む標的分子14と、標的分子14に結合され、第1励起光L1により活性種26を発生する発生剤18を含む抗体20と、色素化合物24と、を含む試料10に、第1励起光L1を照射し、第1励起光L1の照射により発生剤18から発生した活性種26によって、色素化合物24と標的分子14の電子供与体16とを結合させる工程である。
このように、本実施形態の免疫染色方法では、標的分子14に結合された抗体20に含まれる発生剤18に、第1励起光L1を照射することで発生した活性種26によって、色素化合物24を標的分子14の電子供与体16に結合させる。このため、標的分子14の近傍を、色素化合物24によって、容易にシグナル増幅させることができる。
ここで、従来技術では、測定対象の抗原に一次抗体および二次抗体を順次反応させた後に、二次抗体に酵素を付加し、該酵素による酵素反応によってラジカルを生成していた。このため、従来技術では、酵素の至適温度に応じた温度調整、酵素に応じた反応時間の調整、および、複数種類の反応溶液の調整、などが必要であり、容易な免疫染色を行う事が困難であった。詳細には、従来技術では、主に、2つの課題があった。1つの課題は、多重染色を行う場合、2次抗体と使うことから、1次抗体と2次抗体の組み合わせが抗体を作成した動物種の組み合わせとなり、制限ができていた。もう1つの課題は、酵素反応とラジカル生成による増感反応は温度時間により反応生成物の量が異なるので、定量性を得にくい、という課題である。また、従来技術では、溶液調整などが容易ではなかった。
一方、本実施形態の免疫染色方法では、第1励起光L1により活性種26を発生させるため、酵素を用いる免疫染色方法に比べて、酵素の至適温度に応じた温度調整および反応時間の調整、または複数種類の反応溶液の調整などは不要である。
従って、本実施形態の免疫染色方法は、容易な免疫染色を実現することができる。
詳細には、本実施形態の免疫染色方法は、工程削減と定量性向上と多重染色性に優れた、免疫染色を実現することができる。
また、本実施の形態の免疫染色方法では、光照射時間の制御による活性種26の生成量の制御ができ、定量性が確保される。また、1次抗体と2次抗体の組合せは、免疫動物の種類によって制限されるので、組合せが限定される。本実施の形態の免疫染色方法では、1次抗体しか用いないため、同じ発生剤18の種類の数に依存するため、多重染色が容易になる。
また、本実施形態の免疫染色方法では、酵素を用いる必要が無いことから、上記効果に加えて、試料10の保存性の向上を図ることができる。また、本実施形態の免疫染色方法では、第1励起光L1の照射によって免疫染色を行うため、酵素を用いた従来の方法に比べて、免疫染色に要する時間の短縮を図ることができる。
また、本実施形態の免疫染色方法では、第1励起光L1の照射により活性種26を発生させるため、試料10における特定の領域に選択的に第1励起光L1を照射することができる。このため、試料10における、特定の領域に位置する標的分子14に対して、選択的に、免疫染色を行うことができる。
また、本実施形態の免疫染色方法では、抗体20として一次抗体のみを用いることができるため、シグナルの強度が小さくなることを抑制することができ、シグナルの増幅と高感度化を容易に図ることができる。
また、本実施形態の免疫染色方法は、第1励起光L1を照射することで、標的分子14を免疫染色する。このため、照射する第1励起光L1の光量(強度および照射時間の少なくとも一方)を調整することで、標的分子14への色素化合物24の結合量を容易に調整することが出来る。
このため、本実施形態の免疫染色方法は、上記効果に加えて、標的分子14の検出における定量性の向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、上記第1の実施形態における照射工程を、第1励起光L1の波長を変更して繰り返すことで、多重染色を実現する形態を説明する。
本実施形態の免疫染色方法では、固相12に複数種類の標的分子14を固定化し、更に、互いに異なる発生剤18を含む複数種類の抗体20を、各々に対応する種類の標的分子14に結合させる。そして、照射工程ごとに、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24の種類を変更する。
図5は、試料11の一例を示す模式図である。本実施形態の免疫染色方法で用いる試料11は、複数種類の標的分子14を含む。図5には、一例として、3種類の標的分子14A、標的分子14B、標的分子14Cを示した。なお、試料11に含まれる標的分子14の種類は、2種類、または、4種類以上、であってもよい。
また、これらの複数種類の標的分子14(標的分子14A、標的分子14B、標的分子14C)は、各々異なる種類の抗体20に対して特異性を有する。
図5には、標的分子14Aに対して特異性を有する抗体20A、標的分子14Bに対して特異性を有する抗体20B、標的分子14Cに対して特異性を有する抗体20Cを示した。
複数種類の抗体20(抗体20A、抗体20B、抗体20C)は、互いに異なる種類の発生剤18を含む。本実施形態では、抗体20Aが発生剤18Aを含み、抗体20Bが発生剤18Bを含み、抗体20Cが発生剤18Cを含む場合を、一例として説明する。
これらの複数種類の発生剤18(発生剤18A、発生剤18B、発生剤18C)は、互いに異なる波長領域の第1励起光L1により励起し、活性種26を発生する。すなわち、これらの複数種類の発生剤18は、互いに非重複の波長領域の第1励起光L1の照射によって励起し、活性種26を発生する。
本実施形態では、第1の実施形態における照射工程を、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24の種類を変更して繰り返す繰返工程を含む。
色素化合物24の種類を変更する、とは、吸収および発光スペクトルの少なくとも一方の異なる色素化合物24を添加する事を意味する。具体的には、色、蛍光、およびりん光、の少なくとも1つの異なる色素化合物24を添加することを意味する。すなわち、繰返工程では、照射工程ごとに、同一の試料11に対して前の照射工程で添加した色素化合物24とは異なる色の色素化合物24を、添加する。
すなわち、本実施形態の免疫染色方法では、固相12に複数種類の標的分子14(標的分子14A、標的分子14B、標的分子14C)を固定化し、更に、互いに異なる発生剤18Aを含む複数種類の抗体20(抗体20A、抗体20B、抗体20C)を、各々に対応する種類の標的分子14に結合させた後に、照射工程ごとに、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24の種類を変更する。
なお、固相12に複数種類の標的分子14(標的分子14A、標的分子14B、標的分子14C)を固定化した後に、照射工程ごとに、抗体20の種類、第1励起光L1の波長領域、および色素化合物24の種類、の全てを変更してもよい。
図6は、本実施形態の免疫染色方法の工程順を示す説明図である。図6に示すように、本実施形態の免疫染色方法では、まず、第1の実施形態と同様に、前処理工程を実行し(ステップS200)、次に抗原抗体反応工程を実行し(ステップS202)、次に照射工程を実行し(ステップS204)、次に洗浄工程を実行し(ステップS206)、最後に検出工程を実行する(ステップS208)。但し、本実施形態の免疫染色方法では、ステップS204の照射工程、ステップS206の洗浄工程、およびステップS208の検出工程を、試料11に含まれる標的分子14の種類に応じた回数、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24の種類を、変更して繰り返し実行する。
次に、本実施形態の繰返工程について、具体例を説明する。
なお、以下の具体例では、照射工程ごとに、第1励起光L1の波長領域、および色素化合物24の種類、を変更する形態を、一例として説明する。また、以下の具体例では、照射工程を、3回繰返し実行する場合を、一例として説明する。
[前処理工程・抗原抗体反応工程]
図7Aは、試料11の一例を示す模式図である。第1の実施形態と同様に、まず、前処理工程を実行する。例えば、標的分子14A、標的分子14B、および標的分子14Bが固定化された固相12を用意する。そして、第1の実施形態と同様に、標的分子14を賦活化する賦活化工程を実行した後に、ブロッキング工程を実行する。
次に、抗原抗体反応工程を実行する。すなわち、互いに異なる発生剤18Aを含む複数種類の抗体20(抗体20A、抗体20B、抗体20C)を、各々に対応する種類の標的分子14(標的分子14A、標的分子14B、および標的分子14B)に結合させる。詳細には、図7Aに示すように、複数種類の標的分子14の内、標的分子14Aに対して特異性を有する抗体20Aを、標的分子14Aに結合させる。抗体20Aには、発生剤18Aが結合されている。また、標的分子14Bに対して特異性を有する抗体20Bを、標的分子14Bに結合させる。抗体20Bには、発生剤18Bが結合されている。また、標的分子14Cに対して特異性を有する抗体20Cを、標的分子14Cに結合させる。抗体20Cには、発生剤18Cが結合されている。
[照射工程(1回目)]
照射工程では、まず、色素化合物24を添加する。図7Aには、色素化合物24として、色素化合物24Aを添加した場合を想定して示した。
図7Bは、第1励起光L1aの照射の説明図である。図7Bに示すように、試料11に、第1励起光L1として、第1励起光L1aを照射する。第1励起光L1aは、抗体20Aに結合されている発生剤18Aが活性種26を発生する波長領域の光である。このため、第1励起光L1aの照射によって、発生剤18Aが活性種26を発生する。
図7Cは、色素化合物24Aが標的分子14Aに結合した状態の説明図である。図7Cに示すように、色素化合物24Aは、標的分子14Aに結合された抗体20Aにおける発生剤18Aの近傍で発生した活性種26の作用によって、標的分子14Aの電子供与体16に選択的に結合する。
[洗浄工程]
次に、洗浄工程を実行する。洗浄工程は、上記第1の実施形態と同様である。洗浄工程によって、未反応の色素化合物24Aが試料11から除去される。
[検出工程(1回目)]
次に、色素化合物24Aの色を測定または観察することで、標的分子14Aを検出する。
[照射工程(2回目)]
図8Aは、試料11の一例を示す模式図である。図8Aに示すように、次に、色素化合物24を添加する。図8Aには、色素化合物24として、色素化合物24Bを添加した場合を想定して示した。色素化合物24Bは、標的分子14Aに結合した色素化合物24Aとは異なる色の色素化合物24であればよい。
図8Bは、第1励起光L1bの照射の説明図である。図8Bに示すように、試料11に、第1励起光L1として、第1励起光L1bを照射する。第1励起光L1bは、抗体20Bに結合されている発生剤18Bが活性種26を発生する波長領域の光である。このため、第1励起光L1bの照射によって、発生剤18Bが活性種26を発生する。なお、第1励起光L1bは、前回の照射工程で照射した第1励起光L1aより長波長領域の光であることが好ましい。
図8Cは、色素化合物24Bが標的分子14Bに結合した状態の説明図である。図8Cに示すように、色素化合物24Bは、標的分子14Bに結合された抗体20Aにおける発生剤18Bの近傍で発生した活性種26の作用によって、標的分子14Bの電子供与体16に選択的に結合する。
[洗浄工程]
次に、洗浄工程を実行する。洗浄工程は、上記第1の実施形態と同様である。洗浄工程によって、未反応の色素化合物24Bが試料11から除去される。
[検出工程(2回目)]
次に、色素化合物24Bの色を測定または観察することで、標的分子14Bを検出する。
[照射工程(3回目)]
図9Aは、試料11の一例を示す模式図である。図9Aに示すように、次に、色素化合物24を添加する。図9Aには、色素化合物24として、色素化合物24Cを添加した場合を想定して示した。色素化合物24Cは、標的分子14Aに結合した色素化合物24A、および、標的分子14Bに結合した色素化合物24B、とは異なる色の色素化合物24であればよい。
図9Bは、第1励起光L1cの照射の説明図である。図9Bに示すように、試料11に、第1励起光L1として、第1励起光L1cを照射する。第1励起光L1cは、抗体20Cに結合されている発生剤18Cが活性種を発生する波長領域の光である。このため、第1励起光L1cの照射によって、発生剤18Cが活性種26を発生する。なお、第1励起光L1cは、前回の照射工程で照射した第1励起光L1bより長波長領域の光であることが好ましい。
図9Cは、色素化合物24Cが標的分子14Cに結合した状態の説明図である。図9Cに示すように、色素化合物24Cは、標的分子14Cに結合された抗体20Cにおける発生剤18Cの近傍で発生した活性種26の作用によって、標的分子14Cの電子供与体16に選択的に結合する。
[洗浄工程]
次に、洗浄工程を実行する。洗浄工程は、上記第1の実施形態と同様である。洗浄工程によって、未反応の色素化合物24Cが試料11から除去される。
[検出工程(3回目)]
次に、色素化合物24Cの色を測定または観察することで、標的分子14Cを検出する。
なお、検出工程は、照射工程および洗浄工程を、標的分子14の種類に応じた回数繰返し実行した後に、最後にまとめて実行してもよい。
なお、照射工程を繰り返し実行する場合、より後の照射工程で照射する第1励起光L1ほど、より長波長の第1励起光L1となるように、照射工程で照射する第1励起光L1の波長領域を調整することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の免疫染色方法では、試料11に含まれる標的分子14の種類に応じた回数、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24を変更して照射工程を繰り返すことによって、多重染色を実現する。
従って、本実施形態の免疫染色方法では、上記実施形態の効果に加えて、容易に多重染色を実現することができる。
また、上述したように、本実施形態の免疫染色方法では、試料11に含まれる複数種類の標的分子14(標的分子141、標的分子14B、標的分子14C)の各々に、対応する抗体20(抗体20A、抗体20B、抗体20C)を結合させた状態で、第1励起光L1の波長領域および色素化合物24を変更して照射工程を繰返すことができる。このため、試料11に照射する第1励起光L1の波長領域と色素化合物24の種類を変更するのみで、容易に、標的分子14を種類に応じた色に染色することができる。
以下に実施例を挙げて本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
−前処理工程、抗原抗体反応工程、照射工程、洗浄工程−
固相12としてスライドガラス用意した。また、複数種類の標的分子14を含む標本として、パラフィン包埋された病理標本を用意した。そして、固相12に、パラフィン包埋された病理標本を4umに薄切し、熱をかけて、スライドガラスに固定化したのち、脱パラフィンを行った。次に、マイクロウェーッブで95℃に加熱しすることにより、標的分子14を賦活化した。次に、ブロッキング液(TBST/5%正常ヤギ血清:1×TBST 5mLに正常ヤギ血清250μLを添加したもの)100−400μL用いて、固相12を室温で1時間ブロッキングした。
次に、発生剤18を含む抗体20として、FITC結合1次抗体(MP社)を用意した。そして、この抗体20の溶液を、上記病理標本が固定化された固相12に添加し、2時間室温で放置した。この処理により、抗体20を標的分子14に結合させた。
次に、色素化合物24として、Cy3結合チラミド化合物(PE社)について、ストック溶液を1x Plusアンプリフィケーション希釈液で50倍希釈した反応液を、上記固相12上に添加した。
次に、上記発生剤18が活性種26を発生する波長領域の第1励起光L1として、488nm±10nmの波長領域の第1励起光L1を、5分照射した。
次に、試料10をTNTバッファー内で撹拌しながら、室温5分間の洗いを3回繰り返し、未反応の色素化合物24を除去した。
―検出工程―
洗浄後の該試料10に、550nm±10nmの波長の第2励起光L2を照射した状態で、該試料10を撮影することで、試料10の撮影画像を得た。そして、該撮影画像について、輝点数を計測した。輝点数の計測は、ImageJ FindMaxima法を用いて行った(照射時間200msecでNoiseToleranceは60)。また、撮影画像取得時の試料10に照射される第2励起光L2のエネルギーは、1000mW/cmとなるように設定した。
その結果、図10に示す画像が得られた。なお、実施例1では、輝点の色が緑色の画像が得られた。このため、工程削減と定量性向上に優れた免疫染色を実現することができ、容易な免疫染色を実現することができることが確認できた。
(実施例2)
上記実施例1において、実施例1と同じ病理標本を用い、第1励起光L1として581+−10nmの波長の第1励起光L1を用い、発生剤18Aの結合された抗体20AとしてCy3.5結合1次抗体を用い、色素化合物24としてCy5結合チラミド、第二励起波長は648+−10nmを用いた点以外は、実施例1と同様にして、前処理工程、抗原抗体反応工程、照射工程、および検出工程を実行した。
その結果、図10と同様の画像が得られた。なお、実施例2では、輝点の色が紫色の画像が得られた。このため、工程削減と定量性向上に優れた免疫染色を実現することができ、容易な免疫染色を実現することができることが確認できた。
(実施例3)
本実施例では、多重染色を行った。具体的には、複数種類の標的分子14を含む標本として、実施例1と同じ、パラフィン包埋された病理標本を用意した。そして、実施例1と同様にして、前処理工程および抗原抗体反応工程を実行した後に、実施例1における照射工程、洗浄工程、および検出工程を実行した後に、実施例2における照射工程、洗浄工程、および検出工程を実行した。
その結果、1回目の照射工程の後の検出工程で得られた画像の輝点は、緑色であり、2回目の照射工程の後の検出工程で得られた画像の輝点は、紫色であった。このため、工程削減と定量性向上と多重染色性に優れた免疫染色を実現することができ、容易に多重染色を実現することができることが確認できた。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射し前記第1励起光の照射によって前記発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物と前記電子供与体とを結合させる照射工程、
を含む免疫染色方法。
(2)
前記第1励起光は前記発生剤が活性種を発生し、且つ前記色素化合物が活性種を発生しない波長領域の光である、
上記(1)に記載の免疫染色方法。
(3)
前記色素化合物は第2励起光の照射により励起し、前記第1励起光と前記第2励起光とは波長領域が異なる、
上記(1)または(2)に記載の免疫染色方法。
(4)
前記第1励起光は前記第2励起光より長波長領域の光である、
上記(3)に記載の免疫染色方法。
(5)
前記色素化合物は色素で標識された芳香族化合物である、上記(1)〜(4)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(6)
前記電子供与体は極性基を有する芳香族化合物である、上記(1)〜(5)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(7)
前記電子供与体は活性種により前記色素化合物とラジカル架橋反応する化合物である、
上記(1)〜(6)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(8)
前記発生剤はシアニン色素である、上記(1)〜(7)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(9)
前記色素化合物はチラミド色素である、上記(1)〜(8)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(10)
前記標的分子は前記抗体に対して特異性を有する抗原または前記抗原に結合した一次抗体である、
上記(1)〜(9)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(11)
複数種類の前記標的分子を含む前記試料に前記第1励起光を照射する前記照射工程を、前記第1励起光の波長領域および前記色素化合物の種類を変更して繰り返す繰返工程、
を含む、上記(1)〜(10)の何れか1つに記載の免疫染色方法。
(12)
電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射する照射部と、
前記電子供与体に結合された前記色素化合物を検出する検出部と、
を備える免疫染色システム。
(13)
電子供与体を含む標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、
色素化合物と、を含み、
前記電子供与体は前記第1励起光の照射によって前記発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物を結合させる免疫染色キット。
10、11 試料
14、14A、14B、14C 標的分子
16 電子供与体
18 発生剤
20、20A、20B、20C 抗体
24、24A、24B、24C 色素化合物
26 活性種

Claims (13)

  1. 電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射し前記第1励起光の照射によって前記発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物と前記電子供与体とを結合させる照射工程、
    を含む免疫染色方法。
  2. 前記第1励起光は前記発生剤が活性種を発生し、且つ前記色素化合物が活性種を発生しない波長領域の光である、
    請求項1に記載の免疫染色方法。
  3. 前記色素化合物は第2励起光の照射により励起し、前記第1励起光と前記第2励起光とは波長領域が異なる、
    請求項1に記載の免疫染色方法。
  4. 前記第1励起光は前記第2励起光より長波長領域の光である、
    請求項3に記載の免疫染色方法。
  5. 前記色素化合物は色素で標識された芳香族化合物である、請求項1に記載の免疫染色方法。
  6. 前記電子供与体は極性基を有する芳香族化合物である、請求項1に記載の免疫染色方法。
  7. 前記電子供与体は活性種により前記色素化合物とラジカル架橋反応する化合物である、
    請求項1に記載の免疫染色方法。
  8. 前記発生剤はシアニン色素である、請求項1に記載の免疫染色方法。
  9. 前記色素化合物はチラミド色素である、請求項1に記載の免疫染色方法。
  10. 前記標的分子は前記抗体に対して特異性を有する抗原または前記抗原に結合した一次抗体である、
    請求項1に記載の免疫染色方法。
  11. 複数種類の前記標的分子を含む前記試料に前記第1励起光を照射する前記照射工程を、前記第1励起光の波長領域および前記色素化合物の種類を変更して繰り返す繰返工程、
    を含む、請求項1に記載の免疫染色方法。
  12. 電子供与体を含む標的分子と、前記標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、色素化合物と、を含む試料に、前記第1励起光を照射する照射部と、
    前記電子供与体に結合された前記色素化合物を検出する検出部と、
    を備える免疫染色システム。
  13. 電子供与体を含む標的分子に結合され、第1励起光により活性種を発生する発生剤を含む抗体と、
    色素化合物と、を含み、
    前記電子供与体は前記第1励起光の照射によって前記発生剤から発生した活性種によって前記色素化合物を結合させる免疫染色キット。
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