以下では、本発明の一実施形態に係るシール方法及びシール装置を包装システムに適用した場合について説明する。ただし、本発明の実施形態に係るシール方法及びシール装置の適用対象は限定されず、他の方法及び装置に対しても本発明の実施形態に係るシール方法及びシール装置を適用可能である。
以下の説明において特に断りのない限り、「高さ方向」は重力が作用する鉛直方向と平行な方向を意味し、「水平方向」は高さ方向と直角を成す方向を意味し、「上流」及び「下流」は袋の搬送方向を基準としている。
[包装システム]
図1は、包装システム10の一例を示す平面図である。
包装システム10は、架台13上に据え付けられた回転テーブル12と、回転テーブル12の外周部に等間隔に取り付けられる複数の袋保持部11とを有する。各袋保持部11は、袋を保持しつつ、回転テーブル12の間欠的又は継続的な回転に応じて複数のステーション(図示の包装システム10では第1ステーションS1〜第10ステーションS10)を巡回する。袋保持部11の数や具体的な構成は限定されず、図示の包装システム10ではステーションの数と同じ数のグリッパー(すなわち10個のグリッパー)によって複数の袋保持部11が構成されている。
第1ステーションS1に配置された袋保持部11は、吸盤等の中継器(図示省略)を介してコンベアマガジン14から袋を受け取り、当該袋の両側部を把持する。
グリッパーの形態を有する図示の袋保持部11は、対応の袋のチャック部の下方(すなわち対応の袋のチャック部と底部との間の部分)を把持する。したがって袋保持部11によって把持される部分とシール予定部(すなわち口部)との間には、チャック部が存在する。図示の各袋保持部11は、対応の袋を吊り下げ状態で把持するが、他の形態で対応の袋を保持してもよい。例えば、回転テーブル12上に設けられた載置部(図示省略)の載置面(例えば傾斜面)上に対応の袋の一方の側壁面が載せられた状態で、当該袋が対応の袋保持部11によって保持されてもよい。
コンベアマガジン14には多数の袋が貯留されている。コンベアマガジン14における袋の貯留形態は限定されない。例えば、コンベアマガジン14には、各袋が起立姿勢又は傾斜姿勢をとりつつ、複数の袋がお互いに水平方向に積層されて貯留されることが可能である。ここで言う起立姿勢は、各袋の側壁面(すなわち表側面及び裏側面)が水平方向に向けられた姿勢である。傾斜姿勢は、各袋の側壁面が水平方向及び高さ方向の各々に対して傾斜した方向に向けられた姿勢である。
第2ステーションS2には印字装置15が設けられ、第3ステーションS3には印字検査装置16が設けられている。印字装置15は、各種情報(例えば包装処理が行われた日付)を袋に印字する。印字検査装置16は、印字状態の適否を検査し、例えば撮像素子を具備する。
第4ステーションS4には開口装置17が設けられ、第5ステーションS5には内容物投入装置18が設けられている。
開口装置17は、袋の口部を開く。例えば、開口装置17は水平方向に往復移動可能な2つの吸盤を有し、これらの2つの吸盤を、袋の表側面及び裏側面のそれぞれに吸着させた状態で、お互いに遠ざかる方向へ移動させることで、袋の口部を開くことができる。この際、必要に応じて、袋の両側部を保持する2つのグリッパー(すなわち袋保持部11)はお互いに近づくように水平方向へ移動し、袋の表側面及び裏側面が撓ませられる。
内容物投入装置18は、開かれた口部を介し、袋の内側に内容物を投入する。例えば、内容物投入装置18はホッパー(ファンネル)を有し、開かれた口部を介して当該ホッパーから袋内に内容物を投入することができる。内容物は限定されず、固体、液体及び/又は気体であってもよく、食品又は日用品であってもよい。
第6ステーションS6には不良検出装置19が設けられ、第7ステーションS7には不良袋排出装置20が設けられている。不良検出装置19は袋の状態不良を検出する。不良検出装置19は任意の構成を有し、不良検出装置19によって検出される袋の状態不良の対象は限定されない。例えば、袋保持部11が袋を適切な姿勢で把持しているか否かを不良検出装置19によって検出することができる。不良袋排出装置20は、印字検査装置16によって印字不良を有すると判定された袋及び不良検出装置19によって状態不良を有すると判定された袋を、包装システム10の外部に排出する。すなわち、印字不良及び/又は状態不良を有すると判定された袋は、第7ステーションS7において袋保持部11から解放され、不良袋排出装置20によって受け取られ、不良袋排出装置20によって外部に送られる。
第8ステーションS8には加熱シール部21が設けられ、第9ステーションS9には冷却シール部22が設けられている。加熱シール部21及び冷却シール部22の具体的な構成例は後述される。
第10ステーションS10には製品袋放出コンベア23が設けられている。第1ステーションS1〜第9ステーションS9において処理を受けた袋は、第10ステーションS10において袋保持部11から解放され、製品袋放出コンベア23によって受け取られ、製品袋放出コンベア23によって後段に送られる。
[袋]
図2は、ガセット部を持たない袋90の概略を示す図である。図3Aは、ガセット部98を持つ袋90の概略を示す図である。図3Bは、図3Aに示す断面線IIIB−IIIBに沿った断面図である。図2及び図3Aには、参考として、後述のシール部41、冷却部64、押さえ部42及びチャック閉鎖部65が仮想的に示されている。図1に示す包装システム10において、同一ステーションにシール部41、冷却部64、押さえ部42及びチャック閉鎖部65の全てが配置されることはない。図2及び図3Aには、専らシール部41、冷却部64、チャック閉鎖部65及びチャック閉鎖部65の位置関係を示すことを目的として、これらの部材が仮想的に示されているにすぎない。
図示の袋90は、長手方向に関してお互いに対向する口部93及び底部94と、長手方向と直角を成す幅方向に関してお互いに対向する両側部95とを有する。口部93は袋90の上端部によって形成され、底部94は袋90の下端部によって形成され、両側部95は袋90の側方端部によって形成されている。袋90は、厚み方向(すなわち図2及び図3Aの紙面に垂直な方向)に関してお互いに対向する表側壁部96及び裏側壁部97を有する。表側壁部96と裏側壁部97との間に形成される袋90の内側スペース(特に底部94側の内側スペース)には、第5ステーションS5で投入された内容物(図示省略)が収容されている。袋90の口部93を形成する表側壁部96の部分と裏側壁部97の部分とがお互いに固着(溶着)されることによって、口部93はシールされる。
本実施形態で使用される袋90は、シール予定部91及びチャック部92を有する。
シール予定部91は、袋90のうちシール処理を受ける部位であり、図示の例では袋90のうちの口部93を含む部位である。図示のシール予定部91は幅方向に延在し、特に、幅方向に関して袋90の全域にわたって存在する。
チャック部92は、袋90の内側スペースを局所的に開閉することが可能であり、ジップ部或いはファスナー部とも呼ばれうる。図示のチャック部92は、幅方向に延在しており、袋90に収容されている内容物とシール予定部91との間(すなわち底部94とシール予定部91との間)に配置されている。チャック部92は、表側壁部96に取り付けられる第1チャック体92a(図4等参照)と、裏側壁部97に取り付けられる第2チャック体92b(図4等参照)とを有する。第1チャック体92a及び第2チャック体92bがお互いに対して固定可能及び分離可能であれば、第1チャック体92a及び第2チャック体92bの構成は限定されない。例えば、第1チャック体92a及び第2チャック体92bのうちの一方を雄型チャック体によって構成し、他方を雌型チャック体によって構成し、雄型チャック体の凸部を雌型チャック体の凹部に嵌め込んで両者を係合させることによって、チャック部92を閉鎖することができる。
なお本実施形態の包装システム10及びシール装置40は、ガセット部98を持たない袋90(図2参照)だけではなく、ガセット部98を持つ袋90(図3A及び図3B参照)も処理することが可能である。
図2に示す袋90は、ガセット部98を持たず、幅方向の全体にわたって、表側壁部96及び裏側壁部97によって構成される2層構造を有する。図2に示される袋保持部11は、袋90の両方の側方部のみを把持する。また袋90の幅方向の全体が、シール部41、冷却部64及びチャック閉鎖部65の各々によって挟まれる。したがって、シール予定部91は袋90の幅方向の全体にわたって存在する。またチャック部92は袋90の幅方向の全体にわたって存在し、チャック部92の全体がチャック閉鎖部65によって押圧可能に設けられている。
なお図2に示す押さえ部42は、幅方向に関し、袋90のうちの一部(特に幅方向の中央部)に対応する大きさを有する。ただし押さえ部42は、幅方向に関して袋90の全体をカバーする大きさを有していてもよい(図2に示す符号「42’」参照)。シール予定部91の姿勢を適切に矯正する観点からは、押さえ部42によって押圧される袋90の範囲(特に幅方向の範囲)は大きい方が好ましいが、押さえ部42は必ずしも袋90の幅方向の全体を押圧していなくてもよい。
一方、図3A及び図3Bに示す袋90は、ガセット袋(gusset bag)とも呼ばれ、両側部95においてガセット部98(ひだ部)を有する。図示のガセット部98は、袋90の内側スペースに向けて突出する折り畳み形状を有し、ガセット部98の突出先端部98a(すなわち折り目)は、袋90の長手方向に延びる。
シール予定部91及びチャック部92の各々は、ガセット部98とガセット部98以外の部分との両者にわたって設けられている。ガセット部98におけるチャック部92の形成形態は限定されず、第1チャック体92a及び第2チャック体92b(図4参照)が一組のみ設けられてもよいし、第1チャック体92a及び第2チャック体92bが複数組設けられてもよい。ガセット部98を構成し且つお互いに対向する2つの壁部であって、チャック部92が設けられない2つの壁部は、予めお互いに固着されていてもよい。
図3A及び図3Bに示される袋保持部11は、袋90のガセット部98のみを把持する。また袋90の幅方向の全体が、シール部41、冷却部64及びチャック閉鎖部65の各々によって挟まれる。したがって、シール予定部91は袋90の幅方向の全体にわたって存在する。またチャック部92は袋90の幅方向の全体にわたって存在し、チャック部92の全体がチャック閉鎖部65によって押圧可能に設けられている。なお図3Aに示す押さえ部42は、幅方向に関し、袋90のうちの一部(特に幅方向の中央部)に対応する大きさを有する。ただし押さえ部42は、幅方向に関して袋90の全体をカバーする大きさを有していてもよい(図3Aに示す符号「42’」参照)。
図3Aに示す袋90のうちガセット部98以外の部分(すなわち袋90の第1構成部分)は、図3Bに示すように表側壁部96及び裏側壁部97が厚み方向に重ねられた2層構造を有する。一方、ガセット部98(すなわち袋90の第2構成部分)は、ガセット部98以外の部分よりも多い数の層で構成され、図3A及び図3Bに示されるガセット部98は厚み方向に関して4層構造を有する。図3A及び図3Bに示される袋90では、両側部95にガセット部98が形成されているため、2層構造部分は幅方向に関して4層構造部分により挟まれている。したがって図3A及び図3Bに示される袋90では、特に2層構造部分に、比較的大きな隙間が形成されやすい(図3B参照)。シール処理では、そのような大きな隙間が形成される袋90の部分において、より目立つ皺が発生する傾向があると考えられる。
本件発明者は、実際に、図3A及び図3Bに示す構造を有する複数の袋90のシール予定部91に対し、押さえ部42を具備しないシール装置を使ってシール処理を行った。その結果、シール予定部91のうち4層構造部分(すなわち両側部95(すなわちガセット部98))よりも2層構造部分(すなわち両側部95間の部分(すなわちガセット部98以外の部分))において、目立つ皺が生じやすかった。したがって皺の発生を効果的に防ぐ観点からは、図3A及び図3Bに示される袋90のうちの2層構造部分を押さえ部42により押圧して2層構造部分の姿勢を矯正しつつ、シール処理を行うことが好ましい。
[シール装置]
次に、シール装置40の構成例について説明する。以下では、主としてガセット部98を持たない袋90(図2参照)が使われる場合を説明しているが、シール装置40はガセット部98を持つ袋90(図3A及び図3B参照)も同様に処理することが可能である。
本実施形態のシール装置40は、第8ステーションS8に配置される加熱シール部21と、第9ステーションS9に配置される冷却シール部22とを含む。
[加熱シール部]
図4は、加熱シール部21の側方断面構成の概略図であって、シール部41がシール退避位置に配置され、押さえ部42が押さえ退避位置に配置されている状態を示す。図5は、図4に示す加熱シール部21の概略平面図である。図6は、加熱シール部21の側方断面構成の概略図であって、シール部41がシール退避位置に配置され、押さえ部42が押さえ接触位置に配置されている状態を示す。図7は、加熱シール部21の側方断面構成の概略図であって、シール部41がシール接触位置に配置され、押さえ部42が押さえ接触位置に配置されている状態を示す。
図示の加熱シール部21は、シール部41及び押さえ部42を有する。
[シール部]
シール部41は、水平方向(特に袋90の厚み方向;以下、単に「厚み方向」とも称する)へ往復移動可能に設けられており、シール予定部91から離れるシール退避位置と、シール予定部91に接触するシール接触位置とに配置可能である。
シール接触位置に配置されたシール部41は、袋90のシール予定部91に接触しつつシール予定部91を加熱して、シール予定部91をシールする。特に、本実施形態のシール部41は、シール予定部91とチャック部92との間の袋90の部分に押さえ部42が接触している状態で、シール予定部91に接触してシール予定部91をシールする。
図示のシール部41は、第1シール体44及び第2シール体45を有する。第1シール体44及び第2シール体45の各々は、伝熱性に優れたプレート部材によって構成されており、ヒーター線46が内側に設けられている。
ヒーター線46にはヒーター熱源47(図5参照)が接続されている。制御部(図示省略)の制御下でヒーター熱源47は発熱され、ヒーター線46はヒーター熱源47によって加熱され、第1シール体44及び第2シール体45を加熱する。図示の例では、加熱シール部21が作動している間、ヒーター線46は第1シール体44及び第2シール体45を継続的に加熱する。ヒーター線46によって加熱されている第1シール体44及び第2シール体45は、シール予定部91に接触することによってシール予定部91をシール可能な程度の温度を有する。そのため、第1シール体44及び第2シール体45が袋90のシール予定部91に接触するのと同時的に、実質的なシール処理が開始される。
第1シール体44は、第1シール体保持ブロック51を介して第1加熱進退軸53に対して固定的に取り付けられている。第2シール体45は、第2シール体保持ブロック52を介して第2加熱進退軸54に対して固定的に取り付けられている。第1シール体44は断熱部材(図示省略)を介して第1シール体保持ブロック51に取り付けられており、第2シール体45は断熱部材(図示省略)を介して第2シール体保持ブロック52に取り付けられている。
第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54は、図示しない駆動部によって水平方向(特に厚み方向)へ往復移動させられる。具体的には、第8ステーションS8に配置された袋保持部11の位置(すなわち袋90のうち袋保持部11によって挟まれている部分)を基準に、第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52が水平方向へ対称的に往復移動させられる。なお、第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54を駆動する駆動部は、図示しない制御部によって制御されてもよい。
第1シール体44及び第2シール体45は、水平方向(特に厚み方向)に関してお互いに対向するように設けられている。第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54の水平方向移動(すなわち第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52の水平方向移動)に伴って、第1シール体44及び第2シール体45は、お互いに近づくように及びお互いに遠ざかるように、水平方向へ対称的に移動させられ、シール接触位置及びシール退避位置に配置される。
シール部41がシール接触位置に配置される場合、シール予定部91は第1シール体44及び第2シール体45によって挟まれ、第1シール体44及び第2シール体45によって圧力がかけられる。シール接触位置に配置されている第1シール体44及び第2シール体45によって挟まれているシール予定部91と、第8ステーションS8に配置された袋保持部11により挟まれている袋90の部分とは、高さ方向と平行に延在する同一平面上に位置する(図7参照)。
一方、シール部41がシール退避位置に配置される場合、(図4参照)、第1シール体44及び第2シール体45はシール予定部91に接触しておらず、シール予定部91は第1シール体44及び第2シール体45から力を受けない。
[押さえ部]
押さえ部42は、水平方向(特に厚み方向)へ往復移動可能に設けられており、押さえ退避位置及び押さえ接触位置に配置可能である。押さえ退避位置に配置される押さえ部42は、袋90のうちのシール予定部91とチャック部92との間の部分から離れている。押さえ接触位置に配置される押さえ部42は、シール予定部91とチャック部92との間の部分に接触する。
図4〜図7に示すシール装置40の加熱シール部21において、押さえ接触位置に配置されている押さえ部42と接触する袋90の部分(すなわちシール予定部91とチャック部92との間の部分)は、幅方向に関してチャック部92よりも狭い。特に、ガセット部98を持つ袋90を処理する場合、押さえ部42の幅方向のサイズは、図3Aに示すように、ガセット部98間の距離(すなわち袋90のうちガセット部98以外の部分の幅方向のサイズ)と同じ若しくは当該距離よりも小さくてもよい。この場合、押さえ接触位置に配置された押さえ部42は、袋90のうちのガセット部98間の部分に接触し、袋90の2層構造を有する部分(すなわち第1構成部分)を支持する。
本例の押さえ部42は、図4〜図7に示すように、第1押さえ体55及び第2押さえ体56を有する。
押さえ部42が押さえ退避位置に配置される場合、第1押さえ体55及び第2押さえ体56はそれぞれ袋90の表側壁部96及び裏側壁部97から離れた位置に配置される。
押さえ部42が押さえ接触位置に配置される場合、第1押さえ体55及び第2押さえ体56はそれぞれ袋90の表側壁部96及び裏側壁部97に接触する。すなわち、袋90のうちシール予定部91とチャック部92との間の部分は、押さえ接触位置に配置されている第1押さえ体55及び第2押さえ体56によって挟まれて圧力がかけられる。これにより、第1押さえ体55と第2押さえ体56との間における表側壁部96と裏側壁部97とは密着し、第1押さえ体55と第2押さえ体56との間において袋90の内側スペースの大きさは基本的にゼロ(0)若しくはゼロ近くになる。またシール予定部91における内側スペースの大きさも低減され、シール予定部91を形成する表側壁部96及び裏側壁部97は、撓みが抑えられて、起立姿勢若しくは起立姿勢に近い姿勢をとる。
第1押さえ体55及び第2押さえ体56は弾性体を有する。図示の第1押さえ体55及び第2押さえ体56は、全体が弾性体によって構成されているが、部分的に弾性体によって構成されていてもよい。第1押さえ体55及び第2押さえ体56が部分的に弾性体によって構成される場合、表側壁部96及び裏側壁部97を適切に密着させる観点からは、第1押さえ体55及び第2押さえ体56の各々の対向面(すなわち第1押さえ体55の第2押さえ体56側端面及び第2押さえ体56の第1押さえ体55側端面)が弾性体によって形成されることが好ましい。当該構成によれば、第1押さえ体55及び第2押さえ体56が押さえ接触位置に配置される場合、シール予定部91とチャック部92との間の部分(すなわち表側壁部96及び裏側壁部97)には弾性体が接触する。
第1押さえ体55は、第1押さえ保持部57によって保持され、第1押さえ保持部57の凹部に嵌め込まれている。第2押さえ体56は第2押さえ保持部58よって保持され、第2押さえ保持部58の凹部に嵌め込まれている。第1押さえ保持部57は第1押さえ取付部59を介して第1シール体保持ブロック51に取り付けられ、第2押さえ保持部58は第2押さえ取付部60を介して第2シール体保持ブロック52に取り付けられている。
したがって第1押さえ体55は、第1押さえ保持部57、第1押さえ取付部59及び第1シール体保持ブロック51を介して第1加熱進退軸53に対して固定的に取り付けられており、第1加熱進退軸53とともに水平方向へ移動する。第2押さえ体56は、第2押さえ保持部58、第2押さえ取付部60及び第2シール体保持ブロック52を介して第2加熱進退軸54に対して固定的に取り付けられており、第2加熱進退軸54とともに水平方向へ移動する。したがって第1押さえ体55及び第2押さえ体56は、第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54の水平方向移動に応じて、押さえ退避位置及び押さえ接触位置に配置される。
第1押さえ体55が押さえ退避位置に配置される場合、第1押さえ体55は第1シール体44よりも袋90側(すなわち第2押さえ体56側)に突出しており、第1押さえ体55の端面は第1シール体44の端面のよりも袋90の表側壁部96に近い位置に配置されている。また第2押さえ体56が押さえ退避位置に配置される場合、第2押さえ体56は第2シール体45よりも袋90側(すなわち第1押さえ体55側)に突出しており、第2押さえ体56の端面は第2シール体45の端面のよりも袋90の裏側壁部97に近い位置に配置されている。
したがって、第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52がお互いに近づくように移動する際に、第1シール体44に先立って第1押さえ体55が表側壁部96に接触し、第2シール体45に先立って第2押さえ体56が裏側壁部97に接触する(図6参照)。
そして第1押さえ体55及び第2押さえ体56が表側壁部96及び裏側壁部97に接触している状態で、第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52が更にお互いに近づくように移動することで、第1シール体44は表側壁部96に接触し、第2シール体45は裏側壁部97に接触する。すなわち、第1押さえ体55及び第2押さえ体56が袋90を介してお互いに力を加え合って水平方向に弾性的に潰れつつ、第1シール体44及び第2シール体45はお互いに近づく(図7参照)。このように第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52がお互いに近づくように移動する過程で、表側壁部96及び裏側壁部97のうち第1押さえ体55と第2押さえ体56との間の部分がお互いに密着し、その後、シール予定部91が第1シール体44及び第2シール体45により挟まれてシールされる。
上述のように、第1押さえ体55及び第2押さえ体56によって袋90が加圧保持されている状態で、第1シール体44及び第2シール体45は袋90に接触してシール予定部91をシールする(図6及び図7参照)。したがって、シール部41(すなわち第1シール体44及び第2シール体45)は、押さえ部42(すなわち第1押さえ体55及び第2押さえ体56)によって姿勢が矯正されている状態のシール予定部91に接触してシール処理を行う。これによりシール予定部91における意図されていない皺の発生を効果的に防ぎつつ、シール予定部91をシールすることができる。
[冷却シール部]
図8は、冷却シール部22の側方断面構成の概略を示す図である。
図示の冷却シール部22は、上述の加熱シール部21と類似した構造を有するが、発熱手段(すなわちヒーター線46及びヒーター熱源47(図5参照))を具備していない。
冷却シール部22は、シール予定部91の少なくとも一部を冷却する冷却部64と、チャック部92を閉鎖するチャック閉鎖部65とを備える。
[冷却部]
冷却部64は、シール部41が設けられる第8ステーションS8よりも下流側の第9ステーションS9に設けられている。シール部41によってシール予定部91が加熱された後に、冷却部64によってシール予定部91の少なくとも一部を冷却することによって、シール予定部91のシール強度が確保されている。
冷却部64は、水平方向(特に厚み方向)へ往復移動可能に設けられており、冷却退避位置及び冷却接触位置に配置可能である。冷却退避位置に配置される冷却部64は、袋90のうちのシール予定部91から離れている。冷却接触位置に配置される冷却部64は、シール予定部91に接触する。
図示の冷却部64は、第1冷却板66及び第2冷却板67を有する。第1冷却板66及び第2冷却板67の各々は、水平方向(特に幅方向)に延在し、幅方向に関して袋90のシール予定部91以上の大きさを有する。図示の第1冷却板66及び第2冷却板67の各々は、シール部41によって加熱されたシール予定部91の全体を冷却する。
第1冷却板66及び第2冷却板67の各々は、伝熱性に優れるプレート部材によって構成されている。図示の第1冷却板66及び第2冷却板67は、環境温度とほぼ同じ温度を有し、環境温度よりも高い温度を有するシール予定部91に接触することにより、吸熱してシール予定部91を冷却する。なお第1冷却板66及び第2冷却板67は、図示しない冷却装置によって積極的に冷却され、環境温度よりも低い温度を有していてもよい。
第1冷却板66は、第1冷却板保持ブロック68を介して第1冷却進退軸71に対して固定的に取り付けられている。第2冷却板67は、第2冷却板保持ブロック69を介して第2冷却進退軸72に対して固定的に取り付けられている。なお第1冷却板66は断熱部材(図示省略)を介して第1冷却板保持ブロック68に取り付けられており、第2冷却板67は断熱部材(図示省略)を介して第2冷却板保持ブロック69に取り付けられている。
第1冷却進退軸71及び第2冷却進退軸72は、図示しない駆動部によって水平方向(特に厚み方向)へ往復移動させられる。具体的には、第9ステーションS9に配置された袋保持部11の位置(すなわち袋90うち袋保持部11によって挟まれている部分)を基準に、第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69が水平方向へ対称的に往復移動させられる。第1冷却進退軸71及び第2冷却進退軸72を駆動する駆動部は、図示しない制御部によって制御されてもよい。
第1冷却板66及び第2冷却板67は、水平方向(特に厚み方向)に関してお互いに対向するように設けられている。第1冷却進退軸71及び第2冷却進退軸72の水平方向移動(すなわち第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69の水平方向移動)に伴って、第1冷却板66及び第2冷却板67は、お互いに近づくように及びお互いに遠ざかるように、水平方向へ対称的に移動させられ、冷却接触位置及び冷却退避位置に配置される。
冷却部64が冷却接触位置に配置される場合、シール予定部91は、第1冷却板66及び第2冷却板67により挟まれて圧力がかけられる。
一方、冷却部64が冷却退避位置に配置される場合(図8参照)、第1冷却板66及び第2冷却板67はシール予定部91に接触しておらず、シール予定部91は第1冷却板66及び第2冷却板67から力を受けない。
[チャック閉鎖部]
チャック閉鎖部65は、チャック部92を挟んで当該チャック部92を閉鎖する。
図示のチャック閉鎖部65は、第1チャック閉鎖体75及び第2チャック閉鎖体76を有する。
第1チャック閉鎖体75は、幅方向(図8の紙面に垂直な方向)に延在するプレート状の部材である。第1チャック閉鎖体75は、例えばステンレスによって構成され、力が加えられても基本的に伸縮や変形はしない。
第2チャック閉鎖体76は、幅方向に延在する部材であり、厚み方向(図8の左右方向)に伸縮可能に設けられている。図示の第2チャック閉鎖体76は、閉鎖進退部76a、閉鎖支持部76b及び閉鎖付勢部76cを有する。
閉鎖進退部76aは、厚み方向へ移動自在に設けられており、特に閉鎖支持部76bに向けて加えられる力に応じて移動する。閉鎖支持部76bは、第2チャック取付部74に固定されており、閉鎖進退部76aを厚み方向へ移動自在に保持する。閉鎖付勢部76cは、閉鎖進退部76aと閉鎖支持部76bとの間に配置される圧縮弾性体(例えば圧縮ばね)によって構成されており、閉鎖進退部76a及び閉鎖支持部76bに対してお互いに離れる方向に弾性力を加える。閉鎖進退部76aに力を加えて閉鎖進退部76aを閉鎖付勢部76cの弾性力に抗うように閉鎖支持部76bに近づけることによって、第2チャック閉鎖体76は全体として厚み方向に縮む。
第1チャック閉鎖体75は、第1チャック取付部73を介して第1冷却板保持ブロック68に固定されている。第2チャック閉鎖体76(特に閉鎖支持部76b)は、第2チャック取付部74を介して第2冷却板保持ブロック69に固定されている。したがって、第1チャック閉鎖体75は、第1チャック取付部73及び第1冷却板保持ブロック68を介して第1冷却進退軸71に対して固定的に取り付けられており、第1冷却進退軸71とともに水平方向(特に厚み方向)へ移動する。第2チャック閉鎖体76は、第2チャック取付部74及び第2冷却板保持ブロック69を介して第2冷却進退軸72に対して固定的に取り付けられており、第2冷却進退軸72とともに水平方向(特に厚み方向)へ移動する。
第1チャック閉鎖体75及び第2チャック閉鎖体76(特に閉鎖進退部76a)は、水平方向(特に厚み方向)に関してお互いに対向するように設けられている。第1冷却進退軸71及び第2冷却進退軸72の水平方向移動(すなわち第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69の水平方向移動)に伴って、第1チャック閉鎖体75及び第2チャック閉鎖体76は、お互いに近づくように及びお互いに遠ざかるように、水平方向へ対称的に移動させられ、チャック接触位置及びチャック退避位置に配置される。
第1チャック閉鎖体75がチャック退避位置に配置される場合、図示の第1チャック閉鎖体75は第1冷却板66よりも僅かに引っ込んでおり、第1冷却板66は第1チャック閉鎖体75よりも袋90側(すなわち第2冷却板67側)に突出している。
第2チャック閉鎖体76がチャック退避位置に配置される場合、第2チャック閉鎖体76は第2冷却板67よりも袋90側(すなわち第1チャック閉鎖体75側)に突出しており、第2冷却板67は第2チャック閉鎖体76よりも引っ込んでいる。
第8ステーションS8においてシール予定部91は既に加熱シールされている。そのため第9ステーションS9において、チャック部92の厚み方向(図8の左右方向)に関する全体サイズは、シール予定部91に比べて大きい。したがって、第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69がお互いに近づくように移動する過程で、第1冷却板66に先立って第1チャック閉鎖体75が表側壁部96(特に第1チャック体92aに対応する部分)に接触し、第2冷却板67に先立って第2チャック閉鎖体76が裏側壁部97(特に第2チャック体92bに対応する部分)に接触する。
そして第1チャック閉鎖体75及び第2チャック閉鎖体76が表側壁部96及び裏側壁部97に接触している状態で、第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69が更にお互いに近づくように移動することで、第1冷却板66は表側壁部96に接触し、第2冷却板67は裏側壁部97に接触する。この際、第1チャック閉鎖体75及び第2チャック閉鎖体76が袋90(特にチャック部92)を介してお互いに力を加え合って、第1チャック体92a及び第2チャック体92bは係合される。また閉鎖付勢部76cが圧縮されつつ閉鎖進退部76aが閉鎖支持部76bに近づき、シール予定部91は第1冷却板66及び第2冷却板67によって挟まれて圧力がかけられる。
上述のように、第1冷却板保持ブロック68及び第2冷却板保持ブロック69がお互いに近づくように移動する過程で、第1チャック体92a及び第2チャック体92bが係合し、シール予定部91が第1冷却板66及び第2冷却板67によって挟まれて冷却される。
[シール方法]
次に、上述のシール装置40(加熱シール部21及び冷却シール部22)によって行われるシール方法の一例について説明する。
包装システム10(図1参照)において、袋保持部11によって保持されている袋90は、第1ステーションS1〜第7ステーションS7を巡回し、各ステーションにおいて対応の処理を受ける。その後、袋90は、対応の袋保持部11とともに、第8ステーションS8に配置される。第8ステーションS8に配置された袋90には内容物が収容されているが、口部93はシールされていない。
第8ステーションS8では加熱シール部21によって加熱シール工程が行われ、口部93がシールされる。具体的には、第8ステーションS8に配置された袋90は、袋保持部11によって幅方向に引っ張られて緊張させられる。この緊張工程は、第8ステーションS8に配置された時点で袋90が既に適切に緊張させられている場合には、省略されてもよい。そして、袋90のうちのシール予定部91とチャック部92との間の部分に、押さえ部42が接触させられる。すなわち、第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54が駆動されて、シール予定部91とチャック部92との間の袋90の部分が、押さえ部42が有する第1押さえ体55及び第2押さえ体56によって挟まれる。
そして、シール予定部91とチャック部92との間の部分に押さえ部42が接触している状態で、シール予定部91にシール部41が接触させられて、シール部41がシール予定部91を加熱し、シール予定部91がシールされる。すなわち第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54が駆動されて、シール予定部91は、シール部41が有する第1シール体44及び第2シール体45によって挟まれ、圧力が加えられつつ加熱される。
この際、図6及び図7に示すように、弾性体を有する第1押さえ体55及び第2押さえ体56は弾性的に変形するため、シール部41の移動は押さえ部42によって妨げられず、シール部41はシール予定部91を適切に挟むことができる。
このようにシール部41がシール予定部91に押し当てられるのに先立って、押さえ部42がシール予定部91とチャック部92との間の袋90の部分に接触する。したがって、シール部41によって袋90が接触される前に(すなわちシール部41によって袋90のシール予定部91が加熱シールされる前に)、シール予定部91とチャック部92との間の袋90の部分が押さえ部42によって保持される。これにより、袋90のうち押さえ部42によって挟まれている部分よりも上方における表側壁部96と裏側壁部97との間の隙間が低減され、シール予定部91の姿勢が起立姿勢又は起立姿勢に近い姿勢に矯正される。したがってシール予定部91は、姿勢が矯正されたシール予定部91をシールする。これにより、シール処理に伴う皺の発生を有効に防ぐことができる。
シール予定部91の加熱シールが完了した後に、第1加熱進退軸53及び第2加熱進退軸54が駆動されて第1シール体保持ブロック51及び第2シール体保持ブロック52はお互いから遠ざかり、シール部41及び押さえ部42は袋90から離れる。
その後、袋90は袋保持部11とともに第8ステーションS8から第9ステーションS9に移動させられる。
上述のように第8ステーションS8においてシール予定部91がシール部41によって加熱シールされた後に、第9ステーションS9において冷却部64の第1冷却板66及び第2冷却板67によってシール予定部91が挟まれ、シール予定部91の少なくとも一部が冷却される。また第9ステーションS9では、チャック閉鎖部65によってチャック部92が閉鎖される。
その後、袋90は袋保持部11とともに第9ステーションS9から第10ステーションS10に移動させられ、製品袋放出コンベア23によって後段に送られる。
以上説明したように図示のシール装置40及びシール方法によれば、環境温度とほぼ同じ温度を有する押さえ部42が袋90のシール予定部91の近傍箇所に接触することにより、袋90を溶かすことなく、表側壁部96と裏側壁部97との間の隙間を低減することができる。これにより、チャック部92を有する袋90のシール予定部91における皺の発生を抑えつつ、シール予定部91をシールすることができる。
本件発明者は、本実施形態のシール装置40を実際に作製し、上述のシール方法に従って複数の袋90のシール予定部91をシールした。その結果、本実施形態のシール装置40及びシール方法によってシールされた袋90のシール予定部91には皺の発生が目視で殆ど認められなかった。
また弾性体を含む押さえ部42を用いることによって、袋90を傷つけることなく押さえ部42によって袋90を適切に挟むことができる。特に、ガセット袋のように袋90の厚みが変化する場合であっても、弾性体の弾性変形を利用して、押さえ部42は袋90を適切且つ確実に挟むことができる。
また押さえ接触位置に配置されている押さえ部42と接触する部分(すなわちシール予定部91とチャック部92との間の部分)は、幅方向に関してチャック部92やチャック閉鎖部65よりも狭い。そのため、比較的小型の押さえ部42によって、表側壁部96と裏側壁部97との間の隙間を効率良く低減し、シール予定部91の姿勢を矯正することができる。
[変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。例えば、上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよいし、一実施形態の構成要素と他の実施形態の構成要素とが適宜組み合わされてもよい。
上述の実施形態の押さえ部42は、幅方向に関して袋90の一部のみに接触するが、押さえ部42は、幅方向に関して袋90の全体に接触してもよい。幅方向に関して袋90よりも大きなサイズを有する押さえ部42(第1押さえ体55及び第2押さえ体56)によって袋90を挟んでもよい(図2及び図3の符号「42’」参照)。
また上述の実施形態のシール装置40は加熱及び冷却を組み合わせたシール方式を採用しているが、シール装置40は他のシール方式を採用してもよい。例えば、シール装置40は加熱のみが行われるシール方式を採用してもよく、冷却部64が設けられず、加熱シールされたシール予定部91は自然冷却されてもよい。またシール装置40は、超音波を使ったシール方式を採用してもよい。また上述の実施形態では、シール装置40の作動中はシール部41が常時加熱状態に置かれているが、シール部41が瞬間的に加熱されるインパルスシール方式が採用されてもよい。インパルスシール方式が採用される場合、シール部41が袋90に接触するタイミングと、袋90が加熱されてシールされるタイミングとが一致しないことがある。そのような場合であっても、シール部41が袋90に接触する前に、押さえ部42が袋90に接触することが好ましい。袋90のうちのシール予定部91の近傍部分が押さえ部42によって支持されている状態でシール部41がシール予定部91に接触してシール処理を行うことによって、シール処理に伴うシール予定部91における皺の発生を効果的に防ぐことができる。
またチャック部92を閉鎖する工程は、上述の実施形態では第9ステーションS9において冷却シール工程と同時的に行われるが、袋90に内容物が収容された後であれば、任意のタイミングでチャック部92が閉鎖されてもよい。袋90のシール予定部91をシールする前、袋90のシール予定部91をシールしている最中、或いは袋90のシール予定部91をシールした後に、チャック部92を閉鎖する工程を行うことができる。図1の包装システム10では、第6ステーションS6〜第10ステーションS10を袋90が搬送されている間の任意のタイミングで、チャック部92を閉鎖する工程が行われてもよい。またチャック部92を閉鎖する工程は行われなくてもよく、チャック部92が開かれている状態で包装システム10から後段に送られてもよい。
また上述の実施形態では、袋90として、平袋(図2参照)及びガセット袋(図3A及び図3B参照)が例示されているが、袋90は他の形態を有していてもよい。例えばガセット部98以外の構造部を袋90が有し、当該構造部が設けられている箇所と当該構造部が設けられていない箇所との間で袋90の厚みが異なっていてもよい。
また、回転テーブル12による袋90の搬送と、包装システム10を構成する装置(シール装置40を含む)による作動とは、図示しない制御部の制御下で、お互いに相関させられてもよい。
また本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。