JP2020064555A - 巡視用サーバ、及び巡視点検システム - Google Patents

巡視用サーバ、及び巡視点検システム Download PDF

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Abstract

【課題】対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することにある。【解決手段】対象物の種類名称及び位置データを記憶する電線路施設情報記憶部10aと、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成部10bと、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出部10cと、離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定部10dと、判定部が満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定部10eと、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、電線路が設置基準を満たしているか否かを点検するのに好適な巡視用サーバ、及び巡視点検システムに関する。
従来の巡視点検にあっては、電線路が設置基準を満たしているか否かを点検していた。
例えば、電力会社や通信会社等では、巡視員が定期的に巡視(現地調査)を行い、電線路の電柱等の支持物、装柱機材、電線類が法律及び各種設置基準を満たしているか否か、違反があるか否かを目視により点検している。従来、この作業は多くの巡視員を現地に投入し、時間をかけて実施している。
例えば、電柱等の支持物について、損傷の有無、最下段(第一)足場釘の地上高等が、電気技術基準(国の基準)に基づく社内規程や、準則を満たしているか否か、無許可の共架物が施設されてはいないか等を目視により点検している。
また、電線類については、地上高及び建造物、アンテナ、看板、樹木等との離隔距離、電線を架設した場合のたるみ量を表す弛度等が、電気技術基準(国の基準)に基づく社内規程、準則を満たしているか否かを目視により点検している。
特許文献1には、電車が走行する軌道の周囲に設置される建築物と軌道レールとの離間距離を測定するのに好適で、操作性及び実用性を向上した位置測定装置及び位置測定システム装置を提供することを目的として、CPU部は、距離計測部に計測開始命令を発し、距離計測部は建築物からの反射レーザ光により建築物の被測定点までの距離を計測する。CPU部は、距離計測部から計測データに基づいて、建築物までの距離、特に建築物の建築限界の高さと離れを計算して、自動的に表示部に表示するという建築物の位置測定装置が開示されている。
特開平10−38568号公報
しかしながら、従来の巡視員による巡視業務では、膨大な作業量が必要になり、時間と経費がかかっていた。例えば、ある電力会社の架空配電線路の亘長は、約8万km、支持物(電柱等)は165万本となり、膨大な物量がある。このため、配電保守要則に基づき、巡視員が2年に一回、目視点検(巡視)を行っている。
また、このような巡視業務には、多数の巡視員が必要になるため、巡視員毎の技能のバラつきに起因して、巡視して得られた結果の品質にもバラつきが生じる。例えば、巡視員毎に、対象物までの距離や角度の違いにより測定誤差が生じるといった問題があった。
また、特許文献1にあっては、建築物の建築限界の高さと離れを計算して、自動的に表示部に表示するものであった。しかしながら、位置測定装置を、軌道レールと所定の位置関係にある1点を中心に軌道レールとほぼ垂直な平面内で回転自在に取り付けることで、軌道レールよりも遠方に存在する建築物の建築限界の高さと離れを計算するものであり、軌道レールが存在する範囲にとどまっていた。
特許文献1にあっては、測定位置や撮影位置が固定されているため、撮影位置を移動するものに転用することができなかった。
本発明の一実施形態は、上記に鑑みてなされたもので、その目的は、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することにある。
上記課題を解決するたに、請求項1記載の発明は、巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する情報記憶手段と、前記巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、前記情報記憶手段の記憶情報を参照して、前記対象物の種類名称及び前記位置データ、前記対象物に接近している接近物の位置データを認識して、前記対象物の種類名称及び前記位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成手段と、前記対象物の位置データと、前記接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出手段と、前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定手段と、前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、前記対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することができる。
本発明の一実施形態に係わる巡視点検システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる情報センタ側の巡視用サーバの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる車両側の巡視用パソコンの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる設計作業者側の設計作業用パソコンの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる作業用パソコンの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバと巡視用パソコンの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバ、巡視用パソコン、作業用パソコンの間のやりとりを示すシーケンス図である。 本発明の一実施形態に係わる道路地図データが表示部に表示された際の道路地図画面を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる道路地図上に電線路施設情報を重畳表示したことを示す図である。 本発明の一実施形態に係わる走行ルート情報のデータ構造を示す図である。 (a)〜(c)は本発明の一実施形態に係わる法令・基準情報を示す図である。 (a)は本発明の一実施形態に係わるカメラ、LIDARの実際の配置例を示す図であり、(b)はカメラにより撮影された静止画を示す図であり、(c)は、LIDARにより計測された測量データの模式図である。 (a)は本発明の一実施形態に係わるLIDARにより計測された測量データの写真図であり、(b)は本発明の一実施形態に係わるLIDARにより計測された測量データの写真図である。 本発明の一実施形態に係わるデシジョンテーブルを示す図表である。 (a)は本発明の一実施形態に係わる巡視用統合情報を示す概略図であり、(b)は本発明の一実施形態に係わる巡視用統合レイヤを示す概略図である。 (a)は本発明の一実施形態に係わる巡視結果情報を示す図であり、(b)は本発明の一実施形態に係わる巡視結果レイヤを示す図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる巡視用統合情報生成処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる車両側の巡視用パソコンの処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる作業者側の作業用パソコンによる測量処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによるサーフェスベース生成処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる要現場確認情報生成処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる認識結果テーブル生成処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる認識結果テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる異常点テーブル生成処理を示すフローチャートである。 (a)は電線路が家屋に引き込まれる様子の一例を示す図であり、(b)は電線路と樹木の様子を含む撮影画像、又は測量データの一例を示す図であり、(c)は電線路と樹木の様子を含む撮影状況又は測量状況における位置関係を示す平面図であり、(d)は撮影状況又は測量状況における方向関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視対象テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態に係わる異常点テーブルを示す図である。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる画像処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる異常点テーブル編集処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わる巡視結果情報、異常点情報を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる設計作業者側の設計作業用パソコンによる個別結果情報の表示処理を示すフローチャートである。
以下、本発明を図面に示した実施形態により詳細に説明する。
本発明は、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の巡視用サーバは、巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する情報記憶手段と、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、情報記憶手段の記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成手段と、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出手段と、離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定手段と、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定手段と、を備えることを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することができる。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる巡視点検システムの構成を示す図である。
図1に示す巡視点検システム1は、情報センタ側に設けられた巡視用サーバ10、車両側に設けられた巡視用パソコン30、設計作業者側に設けられた設計作業用パソコン40、作業者側が所持する作業用パソコン50を備えている。
巡視用サーバ10は、法令・基準情報DB12、電線路施設情報DB14、地図情報DB16、走行ルート情報DB18、巡視用統合情報DB20、要現場確認情報DB22を備えている。
法令・基準情報DB12は、道路上や建造物に接近して施設される架空電線路に対して、電波障害・誘導障害・電磁誘導の防止(省令第42条、解釈第51、52条)、支持物の規制(種類、強度、風圧荷重、基礎の強度、径間、補強)、電線の規制(種類、強度、地表上の高さ)、他物との接近交差(保安工事、離隔距離)、市街地等への施設(省令第40条、解釈第88条)、供給支障の防止(省令第48条、解釈第88条)等の規制事項を記憶する。
電線路施設情報DB14は、地上のそれぞれの場所(住所、緯度・経度)に施設されている電線路設置時の設計内容(施設機材の仕様)を記憶する。
なお、電線路施設情報DB14は、後述する認識結果データ生成部10bにより生成された認識結果データとして、地上のそれぞれの場所(住所、緯度・経度)に施設されている電柱等の支持物と家屋や建物などの施設の間の離間距離、電柱等の支持物に装柱された機材と家屋や建物などの施設との間の離間距離、電線路と家屋や建物などの施設との間の離間距離、電線路の地上高等を記憶することができる。
地図情報DB16は、街区単位(町・丁目・番)で道路の位置座標(代表点の緯度・経度、平面直角座標)を整備したデータを記憶する。
走行ルート情報DB18は、担当エリア内において無駄な走行を最小化して一筆書き状の走行ルートを位置座標(緯度・経度)とともに記憶する。
巡視用統合情報DB20は、法令・基準情報、電力供給エリア内の電線路等施設情報、電力供給エリア内の地図情報、撮影車両の巡視対象エリアを巡視用統合情報として記憶する。
要現場確認情報DB22は、異常点の測量結果である画像データを要現場確認情報として記憶する。
車両側に設けられた巡視用パソコン30は、カメラ32、LIDAR34、センサ36、巡視結果情報DB38を備えている。
カメラ32は、被写体の画像を撮影する複数のカメラを備え、カメラ毎に画像データ及び機器番号を出力する。
LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)34は、パルス状に発光されたレーザ照射に対する物体による散乱光を測定し、被写体の各箇所までの距離を計測して測量データ及び機器番号を出力する。なお、LIDAR34から取得した対象物の各箇所までの距離に基づいて描画した画像を深度画像といい、深度画像を構成する各画素は深度を有している。
センサ36は、GPS受信器、地磁気センサ、角速度センサを備えている。
巡視結果情報DB38は、各LIDAR34から取得した対象物の測量データ(深度画像)に、測量位置、各LIDAR34の測量方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。また、巡視結果情報DB38は、各カメラ32から取得した画像データに、撮影位置、各カメラ32の撮影方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。
設計作業者側に設けられた設計作業用パソコン40は、要現場確認情報DB42を備えている。
要現場確認情報DB42は、巡視用サーバ10から取得した、異常点の測量結果である画像データを要現場確認情報として記憶する。
作業者側が所持する作業用パソコン50は、要現場確認情報DB52を備えている。
要現場確認情報DB52は、巡視用サーバ10から取得した、異常点の測量結果である画像データを要現場確認情報として記憶する。
<情報センタ側の巡視用サーバ>
図2は、本発明の一実施形態に係わる情報センタ側の巡視用サーバの構成を示す図である。
巡視用サーバ10は、操作部54、通信制御部55、表示制御部56、表示部57、データベースDB58、主制御部59、3次元画像処理部60、巡視結果情報DB61を備えている。
操作部54は、キーボードやマウスなどを備えている。
通信制御部55は、巡視用パソコン30(巡視用端末)との間でネットワークN1を介してデータを通信するとともに、設計作業用パソコン40や作業用パソコン50との間でネットワークN2を介してデータを通信する。
表示制御部56は、主制御部59から入力される画像をVRAM上に描画して表示部39に表示させる。
表示部57は、表示制御部56がVRAM上に描画した画像を表示する。
データベースDB58は、法令・基準情報DB12、電線路施設情報DB14、地図情報DB16、走行ルート情報DB18、巡視用統合情報DB20、要現場確認情報DB22を備えている。
データベースDB58は、画像マッチングに用いる電柱等の支持物、装柱機材、電線、構造物、樹木等の基準となるそれぞれ複数種類の画像データを基準画像マスタとして記憶している。
なお、データベースDB58には、画像マッチングに用いる電柱等の支持物、装柱機材、電線、構造物、樹木等の基準となる複数種類のそれぞれの画像データに係わる特徴点データを基準画像マスタとして記憶しておいてもよい。
なお、特徴点データは、例えば、画像データからエッジ画像や当該エッジ内の物体形状を抽出して、このエッジ画像及び物体形状の組み合わせを用いてもよい。この際、物体形状としては、物体形状を捉える特徴量として周知のHoG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量を用いてもよい。
主制御部59は、内部にCPU(central processing unit)59a、ROM(read only memory)59b、RAM(random access memory)59c、タイマ59dを備えている。CPU59aは、ROM59bからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM59c上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROM59bからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
3次元画像処理部60は、巡視結果情報DB61から巡視結果情報を取得して、3次元CAD処理におけるワイヤーフレームに平面的なサーフェスを貼り付けて、サーフェスベースの3次元データを生成する。3次元画像処理部60は、生成された3次元データに対して、一定間隔で基点となる緯度・経度の情報を付加することで、測量結果マスタを生成する。3次元画像処理部60は、画像中の電柱等の支持物、装柱機材、電線、構造物等を、3次元データ処理して、鮮明化する。3次元画像処理部60は、異常点テーブル上に記憶された接近箇所の表示色を変更する場合に、3次元データ処理により得られた接近箇所の画像から強調画像を生成する。
巡視結果情報DB61は、デシジョンテーブル、走行ルート情報、地図情報、電線路施設情報、測量情報、撮影画像情報を記憶する。
データベースDB群58は、図1に示す法令・基準情報DB12、電線路施設情報DB14、地図情報DB16、走行ルート情報DB18、巡視用統合情報DB20、要現場確認情報DB22を備えている。
<車両側の巡視用パソコン>
図3は、本発明の一実施形態に係わる車両側の巡視用パソコンの構成を示す図である。
車両側に搭載された巡視用パソコン30は、カメラ32、LIDAR34、カメラ・LIDAR制御部63、巡視結果情報DB38、主制御部64、GPS受信器65、地磁気センサ66、角速度センサ67、通信制御部68、表示制御部69、表示部70、操作部71を備えている。
カメラ32は、図1を参照して説明したので、その説明を省略する。
LIDAR34は、図1を参照して説明したので、その説明を省略する。
なお、カメラ32、及びLIDAR34は、図12に示すように半球方向の5方向撮影、5方向測量を行えるように構成されている。
カメラ・LIDAR制御部63は、各カメラ32の同期信号を制御して、各カメラ32から同時に出力される画像データと機器番号(カメラID)を各カメラ用フレームメモリに取得する。同時に、カメラ・LIDAR制御部63は、各LIDAR34の走査信号を制御して、各LIDAR34から順次に出力される測量データと機器番号(LIDARのID)を各LIDAR用フレームメモリに取得する。カメラ・LIDAR制御部63は、各カメラ用フレームメモリから読み出した各画像データにタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB38に記憶する。
カメラ・LIDAR制御部63は、各LIDAR用フレームメモリから読み出した各測量データにタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB38に記憶する。
巡視結果情報DB38は、各LIDAR34から取得した対象物の測量データ(深度画像)に、測量位置、各LIDAR34の測量方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。また、巡視結果情報DB38は、各カメラ32から取得した画像データに、撮影位置、各カメラ32の撮影方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。
主制御部64は、内部にCPU(central processing unit)64a、ROM(read only memory)64b、RAM(random access memory)64c、タイマ64dを備えている。CPU64aは、ROM64bからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM64c上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROM64bからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
主制御部64は、GPS受信器65から取得した現在位置データ(緯度・経度)、地磁気センサ66から取得した現在の方位、角速度センサ67から取得した角速度に、それぞれタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB38に記憶する。
GPS受信器65は、全地球測位システム(GPS)に使用されている複数のGPS衛星からの電波を受信してそれぞれとの距離を算出することにより、当該車両の現在位置データ(緯度・経度)を測定する。
地磁気センサ66は、地磁気の向きを検出して、方位を直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)の値で算出する。
角速度センサ67は、xyz軸の3方向の角速度を測定して、測定データを出力する。
通信制御部68は、ネットワークN1を介して外部装置である巡視用サーバ10との間での通信を制御する。
表示制御部69は、主制御部64から入力される画像をVRAM上に描画して表示部39に表示させる。
表示部70は、表示制御部69がVRAM上に描画した画像を表示する。
操作部71は、キーボードやマウスなどを備えている。
<設計作業者側の設計作業用パソコン>
図4は、本発明の一実施形態に係わる設計作業者側の設計作業用パソコンの構成を示す図である。
設計作業者側の設計作業用パソコン40は、主制御部75、操作部76、通信制御部77、表示制御部78、表示部79、要現場確認情報DB42を備えている。
主制御部75は、内部にCPU(central processing unit)75a、ROM(read only memory)75b、RAM(random access memory)75c、タイマ75dを備えている。CPU75aは、ROM75bからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM75c上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROM75bからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
操作部76は、キーボードやマウスなどを備えている。
通信制御部77は、ネットワークN2を介して外部装置である巡視用サーバ10との間での通信を制御する。
表示制御部78は、主制御部75から入力される画像をVRAM上に描画して表示部79に表示させる。
表示部79は、表示制御部78がVRAM上に描画した画像を表示する。
要現場確認情報DB42は、巡視用サーバ10から取得した、異常点の測量結果である画像データを要現場確認情報として記憶する。
<作業者側のパソコン>
図5は、本発明の一実施形態に係わる作業用パソコンの構成を示す図である。
作業用パソコン50は、カメラ81、LIDAR82、カメラ・LIDAR制御部83、巡視結果情報DB84、主制御部85、GPS受信器86、地磁気センサ87、角速度センサ88、通信制御部89、操作部90、表示制御部91、表示部92、要現場確認情報DB52を備えている。
カメラ81は、被写体の画像を撮影する複数のカメラを備え、カメラ毎に画像データ及び機器番号を出力する。
LIDAR82は、パルス状に発光されたレーザ照射に対する物体による散乱光を測定し、被写体の各箇所までの距離を計測して測量データ及び機器番号を出力する。
カメラ・LIDAR制御部83は、カメラ81に含まれる各カメラの同期信号を制御して、各カメラから同時に出力される画像データを各カメラ用フレームメモリに取得する。同時に、カメラ・LIDAR制御部83は、LIDAR82に含まれる各LIDARの走査信号を制御して、各LIDARから順次に出力される測量データを各LIDAR用フレームメモリに取得する。カメラ・LIDAR制御部83は、各カメラ用フレームメモリから読み出した各画像データにタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB84に記憶する。
カメラ・LIDAR制御部83は、各LIDAR用フレームメモリから読み出した各測量データにタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB84に記憶する。
巡視結果情報DB84は、LIDAR82から取得した対象物の測量データ(深度画像)に、測量位置、LIDAR82の測量方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。また、巡視結果情報DB84は、カメラ81から取得した画像データに、撮影位置、カメラ81の撮影方向、タイムスタンプが付加された情報を記憶する。
主制御部85は、内部にCPU(central processing unit)85a、ROM(read only memory)85b、RAM(random access memory)854c、タイマ85dを備えている。CPU85aは、ROM85bからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM85c上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROM85bからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
主制御部85は、GPS受信器86から取得した現在位置データ(緯度・経度)、地磁気センサ87から取得した現在の方位、角速度センサ88から取得した角速度に、それぞれタイムスタンプを付加して巡視結果情報DB84に記憶する。
GPS受信器86は、全地球測位システム(GPS)に使用されている複数のGPS衛星からの電波を受信してそれぞれとの距離を算出することにより、現在位置データ(緯度・経度)を測定する。
地磁気センサ87は、地磁気の向きを検出して、方位を直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)の値で算出する。
角速度センサ88は、xyz軸の3方向の角速度を測定して、測定データを出力する。
通信制御部89は、巡視用サーバ10との間でネットワークN2を介してデータを通信する。
操作部90は、キーボードやマウスなどを備えている。
表示制御部91は、主制御部85から入力される画像をVRAM上に描画して表示部92に表示させる。
表示部92は、表示制御部91がVRAM上に描画した画像を表示する。
要現場確認情報DB52は、巡視用サーバ10から取得した、異常点の測量結果である画像データを要現場確認情報として記憶する。
なお、図5に示す作業用パソコン50は、車両側に設けられた巡視用パソコン30が測量できなかった未測量のエリアを測量するために、特定方向の撮影、測量を行えるように構成されている。
<機能ブロック図>
図6は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバと巡視用パソコンの機能構成を示す機能ブロック図である。
電線路施設情報記憶部10aは、巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する。
電線路施設情報記憶部10aは、対象物に係わる電柱番号、線路種類を含む電線路施設情報に対象物の位置データを関連付けして記憶する。
認識結果データ生成部10bは、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、電線路施設情報記憶部10aの記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
認識結果データ生成部10bは、相関度算出部10gにより、巡視対象エリアから収集した画像データと、画像記憶部10fから取得した画像データとの間の相関度を算出しておき、相関度が所定の閾値を超える場合に、画像データに含まれる対象物の種類名称を特定し、対象物の位置データを付加して、認識結果データを生成する。
離隔距離算出部10cは、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する。
設置基準記憶部10kは、対象物に係わる設置基準を記憶する。
判定部10dは、離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する。
判定部10dは、対象物の種類、及び対象物の種類に対応した設置基準を表す離隔距離を参照して、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する。
特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、電線路施設情報記憶部10aから位置データに対応する電線路施設情報を抽出する。
特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する。
画像記憶部10fは、対象物の種類名称と、対象物の画像データを関連付けして記憶する。
相関度算出部10gは、巡視対象エリアから収集した画像データと、画像記憶部10fから取得した画像データとの間の相関度を算出する。
巡視用統合情報生成部10hは、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する。
巡視用統合情報生成部10hは、電柱等の支持物および電線路に係わる位置データを表す電線路情報、電柱等の支持物および電線路に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する。
なお、巡視用統合情報生成部10hは、後述する認識結果データ生成部10bにより生成された認識結果データとして、電柱等の支持物、装柱機材及び電線に係わる位置データを表す電線路情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、電柱等の支持物、装柱機材及び電線に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成することができる。
送信部10iは、巡視用統合情報を巡視用パソコン30に送信する。
受信部10jは、巡視用パソコン30から測量位置が付加された画像データ及び測量データを受信する。
巡視用パソコン30は、移動体に配置され、対象物、及び対象物に接近している接近物の画像データを収集する。
受信部30aは、巡視用サーバ10から巡視用統合情報を受信する。
走行経路表示部30bは、巡視用サーバ10から取得した巡視用統合情報に基づいて、巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示する。
撮影部30cは、対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得る。
測量部30dは、対象物を含む周囲の風景を測量して深度画像を表す測量データを得る。
巡視結果情報生成部30eは、画像データに測量位置を付加して巡視結果情報を生成する。
送信部30fは、画像データ及び測量データに測量位置を付加して巡視用サーバに送信する。
<シーケンス図>
図7は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバ、巡視用パソコン、作業用パソコンの間のやりとりを示すシーケンス図である。
ステップS1では、巡視用サーバ10は、法令・基準情報DB12から取得した法令・基準情報に基づいてデシジョンテーブル(図14)を作成する
ステップS5では、巡視用サーバ10は、電線路施設情報DB14から電力供給エリア内の電線路施設情報を取得する。
ステップS10では、巡視用サーバ10は、地図情報DB16から電力供給エリア内の地図情報を取得する。
ステップS15では、巡視用サーバ10は、表示部57に表示されている電力会社の管轄エリアに対して、マウス操作に応じて指定されたエリアを表示制御部56から撮影車両の巡視対象エリアとして取得する。
ステップS20では、巡視用サーバ10は、上記情報である法令・基準情報、電線路施設情報、地図情報、巡視対象エリアに基づいて、担当エリアの巡視用統合情報を生成する。
ステップS25では、巡視用サーバ10は、担当エリアの巡視用統合情報をネットワークN1を介して車両に搭載された巡視用パソコン30に送信する。
ステップS30では、巡視用パソコン30は、巡視用サーバ10からネットワークN1を介して巡視用統合情報を受信して、巡視結果情報DB38に記憶する。
ステップS35では、巡視用パソコン30は、巡視用統合情報に基づいて、担当エリア内を測量・撮影し、測量データ・画像データを巡視結果情報DB38に一旦蓄積する。
ステップS40では、巡視用パソコン30は、巡視結果情報DB38において、巡視用統合情報に測量データ・画像データを付加して、巡視結果情報を生成する。
ステップS45では、巡視用パソコン30は、巡視結果情報DB38から巡視結果情報を読み出して、ネットワークN1を介して巡視用サーバ10に送信する。
ステップS50では、巡視用サーバ10は、巡視用パソコン30からネットワークN1を介して巡視結果情報を受信する。
ステップS55では、巡視用パソコン30は、例えば車両では測量・撮影できない未測量のエリアがあるか否かを判定する。未測量のエリアがある場合はステップS60に進み、一方、未測量のエリアがない場合には処理を終了する。
ステップS60では、巡視用パソコン30は、車両では測量・撮影できなかったエリアの巡視用統合情報を作業者側の作業用パソコン50に送信する。
ここで、作業者とは、車両による測量・撮影ができなかった未測量のエリアに対して、作業用パソコン50を背負って測量・撮影することで、巡視結果情報を補完していく者である。
ステップS65では、作業用パソコン50は、巡視用パソコン30からネットワークN1、N2を介して未測量の巡視用統合情報を受信する。
ステップS70では、作業用パソコン50は、未測量の巡視用統合情報に基づいて、担当エリア内を測量・撮影し、測量データ・画像データを巡視結果情報DB84に一旦蓄積する。
ステップS75では、作業用パソコン50は、巡視結果情報DB84において、巡視用統合情報に測量データ・画像データを付加して、巡視結果情報を生成する。
ステップS80では、作業用パソコン50は、巡視結果情報DB84から読み出した巡視結果情報をネットワークN2を介して巡視用サーバ10に送信する。
ステップS85では、巡視用サーバ10は、作業用パソコン50からネットワークN2を介して巡視結果情報を受信する。
ステップS90では、巡視用サーバ10は、巡視結果情報に基づいて審査処理を行い、現場確認情報を生成する。
<道路地図データ>
図8は、本発明の一実施形態に係わる道路地図データが表示部に表示された際の道路地図画面を示す図である。
図8に示すように、道路地図画面110には、道路111と、複数の電柱113が表示されており、さらに、マウス操作に応じて指定された指定エリア115が表示されている。
<道路地図上に電線路施設情報を重畳表示したことを示す図>
図9は、本発明の一実施形態に係わる道路地図上に電線路施設情報を重畳表示したことを示す図である。
図8に示す指定エリア115に対して、マウス操作により当該指定エリア115の拡大指示を行うと、図9に示すように拡大表示エリア120が表示される。
拡大表示エリア120には、道路地図上にテキストデータを含む電線路施設情報123が重畳表示されている。
<走行ルート情報>
図10は、本発明の一実施形態に係わる走行ルート情報のデータ構造を示す図である。
図10に示すように、巡視用サーバ10から巡視用パソコン30に送信された走行ルート情報130には、ルート番号、緯度・経度データが関連付けられて記憶されている。
<法令・基準情報>
図11(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係わる法令・基準情報を示す図である。
図11(a)は、建造物に係わる法令・基準情報140を示しており、図11(b)は、架空引込線に係わる法令・基準情報143を示しており、図11(c)は、接近状態の場合の建造部との間の離隔距離A、B、C(図14)を示している。
なお、図11(a)〜(c)以外にも、傾斜角度、取付角度等々、多くの基準群があるため、図11(a)〜(c)は法令・基準情報の一例として説明する。
<カメラ、LIDAR部>
図12(a)は、本発明の一実施形態に係わるカメラ、LIDARの実際の配置例を示す図である。
図12(a)には、カメラ32−1〜5とLIDAR34−1〜5とが1つのケース151に一体化して収容されている。なお、カメラ32−1〜5とLIDAR34−1〜5とが分離した形態で配置されている構造であってもよい。
なお、ケース151は、車両のホイールベース面に平行になるように車両のルーフ部に搭載されている。
また、カメラ32−1〜5により行われる静止画撮影には、少なくとも2つのカメラによりステレオ画像撮影や3D撮影も含まれることとする。
図12(b)は、カメラ32−1〜5により撮影された静止画160を示す図である。
静止画160には。電柱161、建造物163、電線164が映っている。
図12(c)は、LIDAR34−1〜5により計測された測量データの模式図165である。測量データの模式図165には、電柱166、建造物167、電線168が映っている。
<測量データの模式図>
図13(a)は、本発明の一実施形態に係わるLIDAR34−1〜5により計測された測量データの写真図170である。
なお、図13(a)は、「https://autoprove.net/supplier_news/pioneer/8731/」を出典としている。
図13(b)は、本発明の一実施形態に係わるLIDAR34−1〜5により計測された測量データの写真図175である。
なお、図13(b)は、「https://www.inverse.com/article/41470-elon-musk-tesla-self-driving-LIDAR」を出典としている。
図13(a)(b)には、電柱、建造物、電線、樹木などが映っている。
<デシジョンテーブル>
図14は、本発明の一実施形態に係わるデシジョンテーブルを示す図表である。
デシジョンテーブル180は、図11に示す法令・基準情報に基づいた、複数の判定条件の組み合わせと、それに対応する判定結果をまとめた表であり、行方向に条件と動作、列方向にルールの組合せを表している。
デシジョンテーブル180には、図14に示すように、例えば、横方向に、接近状態の場合における、電線の種類、低圧時の離隔距離、判断基準、正常点、異常点が記載されている。
また、デシジョンテーブル180には、例えば、縦方向に、接近状態の場合について距離A、B、Cを表し、電線の種類について低圧絶縁、多心型、高圧絶縁、ケーブルを表し、低圧時の離隔距離について各数値、判断基準について各数値を表し、正常点についてNo(N)、Yes(Y)を表し、異常点についてYes(Y)、No(N)を表している。
例えば、接近状態の場合について距離A、電線の種類が低圧絶縁、低圧の離隔距離が2.0m、判断基準が0〜2.0mであるのに対して、計測した実際の離隔距離が1mであるときには正常点がN、異常点がYとなる。一方、計測した実際の離隔距離が3mであるときには正常点がY、異常点がNとなる。
なお、図14はデシジョンテーブルの一例であり、図14に示す内容以外にも、傾斜角度、取付角度等を多くの基準群として採用してもよい。
<巡視用統合情報、巡視用統合レイヤ>
図15(a)は本発明の一実施形態に係わる巡視用統合情報を示す概略図であり、図15(b)は本発明の一実施形態に係わる巡視用統合レイヤを示す概略図である。
図15(a)に示すように、巡視用統合情報190は、デシジョンテーブル、走行ルート情報、地図情報、電線路施設情報を含んでいる。
図15(b)に示すように、巡視用統合レイヤ195は、地図レイヤ、電線路施設レイヤを含んでいる。
<巡視結果情報、巡視結果レイヤ>
図16(a)は本発明の一実施形態に係わる巡視結果情報を示す図であり、図16(b)は本発明の一実施形態に係わる巡視結果レイヤを示す図である。
図16(a)に示すように、巡視結果情報200は、デシジョンテーブル、走行ルート情報、地図情報、電線路施設情報、撮影画像情報を含んでいる。
図16(b)に示すように、巡視結果レイヤ205は、地図レイヤ、電線路施設レイヤ、画像レイヤ、測量レイヤ(LIDAR画像)を含んでいる。
<巡視用サーバによる巡視用統合情報生成処理>
図17は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバ10による巡視用統合情報生成処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、起動時に巡視用統合情報生成処理のフローチャートS100により表されるプログラムを実行する。
ステップS101では、巡視用サーバ10は、国土地理院等に設けられたサーバから電力会社のサービス区域の地図をダウンロードする。
ステップS105では、巡視用サーバ10は、電力会社が管理している電線路等施設DB等のサーバから電柱等の支持物、装柱機材、電線、その他構造物に関するデータをダウンロードする。
ステップS110では、巡視用サーバ10は、地図レイヤと電線路施設レイヤを重ね合わせ、表示制御部56を介して表示部57に表示する。この結果、表示部57には、地図レイヤと電線路施設レイヤが重畳して表示される。巡視用サーバ10は、マウス操作に応じて表示画面に対して作業区域、走行ルートを指定することができる。
ステップS115では、巡視用サーバ10は、作業日に巡回できる区域(範囲)を特定し、最も効率よく測量できる走行ルートを設定し、作業用DBとして巡視用統合情報を編集する。
ステップS120では、巡視用サーバ10は、作業用DBである巡視用統合情報をネットワークN1を介して巡視用パソコン30に転送する。
この後、巡視用パソコン30では、受信した巡視用統合情報に基づいて、担当エリア内を測量・撮影し、測量データ・画像データを巡視結果情報DB38に一旦蓄積する。さらに、巡視用パソコン30は、巡視結果情報DB38において、巡視用統合情報に測量データ・画像データを付加して、巡視結果情報を生成する。巡視用パソコン30は、巡視結果情報DB38から巡視結果情報を読み出して、ネットワークN1を介して巡視用サーバ10に送信する。
ステップS125では、巡視用サーバ10は、巡視用パソコン30からネットワークN1を介して巡視結果情報を受信して、一旦、データベースDBへ記憶する。
ステップS130では、巡視用サーバ10は、サーフェスベース生成処理(図20、S400)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS135では、巡視用サーバ10は、要現場確認情報生成処理(図21、S500)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS140では、巡視用サーバ10は、画像処理(図28、S800)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS145では、巡視用サーバ10は、要現場確認情報をネットワークN2を介して設計作業用パソコン40に転送する。
<車両側の巡視用パソコンの処理>
図18は、本発明の一実施形態に係わる車両側の巡視用パソコンの処理を示すフローチャートである。
車両側に設けられた巡視用パソコン30は、起動時にフローチャートS200により表されるプログラムを実行する。
ステップS210では、巡視用パソコン30は、巡視用サーバ10から巡視用統合情報を受信して、測量対象地域の緯度経度地図等のデータを取り込む。
ステップS210では、巡視用パソコン30は、予め設定された走行ルート(図8)を表示制御部69を介して表示部70に表示する。
ステップS215では、巡視用パソコン30は、走行ルートに沿って走行しつつ、LIDAR34が取得した測量データを記憶し、カメラ32が撮影した電柱等の支持物、装柱機材、電線、構造物等の対象物を含む画像を記憶し、かつGPS受信器65から位置データ、地磁気センサから地磁気データ、角速度センサから角速度データを取得して、タイムスタンプを付加して巡視結果情報として巡視結果情報DBに蓄積する。
ステップS220では、巡視用パソコン30は、未測量のエリアはあるか否かを判断する。すなわち、予め設定された走行ルートに対して、実際の走行ルートで測量できなかったエリアがあるか否かを判断する。ここで、実際の走行ルートで測量できなかったエリアがある場合、ステップS225に進み、一方、実際の走行ルートで測量できなかったエリアがない場合、ステップS230に進む。
ステップS225では、巡視用パソコン30は、設定された走行ルートでは測量できなかったエリアの未測量の巡視用総合情報を作業者側の作業用パソコン50に送信する。
ステップS230では、巡視用パソコン30は、測量結果を巡視結果DBの巡視結果レイヤ(測量レイヤ、画像レイヤ、電線路施設レイヤ等)に蓄積することにより、巡視結果レイヤを生成する。
ステップS235では、巡視用パソコン30は、巡視結果情報、巡視結果レイヤをネットワークN1を介して巡視用サーバ10に転送する。
この結果、巡視用サーバ10の管理下にある巡視結果情報DB61に、巡視結果情報、巡視結果レイヤが記憶される。
<作業者側の作業用パソコンによる測量処理>
図19は、本発明の一実施形態に係わる作業者側の作業用パソコンによる測量処理を示すフローチャートである。
作業者側が携帯する作業用パソコン50は、起動時にフローチャートS300により表されるプログラムを実行する。
ステップS305では、作業用パソコン50は、巡視用パソコン30から巡視用統合情報を受信して、測量対象地域の緯度経度地図等のデータを取り込む。
ステップS310では、作業用パソコン50は、未測量地域の地図情報を表示制御部91を介して表示部92に表示する。
ステップS315では、作業用パソコン50は、未測量地域の地図情報に従って移動するよう促す旨のメッセージを表示制御部91を介して表示部92に表示する。
ステップS320では、作業用パソコン50は、未測量のエリアはあるか否かを判断する。すなわち、作業用パソコン50は、予め設定された走行ルートに対して、実際の走行ルートで測量できなかった未測量のエリアがあるか否かを判断する。ここで、実際の走行ルートで測量できなかったエリアがある場合、ステップS325に進み、一方、実際の走行ルートで測量できなかったエリアがない場合、ステップS335に進む。
ステップS325では、作業用パソコン50は、測量できなかったエリアを画面上で確認し、必要な補完作業を行うよう促す旨のメッセージを表示制御部91を介して表示部92に表示する。
ステップS330では、作業用パソコン50は、測量できなかったエリアの任意の位置に移動した際に、LIDAR82が取得した測量データ、カメラ81が取得した画像、GPS受信器86から位置データ、地磁気センサ87から地磁気データ、角速度センサ88から角速度データを取得して、タイムスタンプを付加して巡視結果情報として巡視結果情報DB84に蓄積し、補完処理を終了する。
ステップS335では、作業用パソコン50は、測量結果を巡視結果情報DB84の巡視結果レイヤ(測量レイヤ、画像レイヤ、電線路施設レイヤ等)に蓄積することにより、巡視結果レイヤを生成する。
ステップS340では、作業用パソコン50は、巡視結果情報、巡視結果レイヤをネットワークN2を介して巡視用サーバ10に転送する。
<巡視用サーバによるサーフェスベース生成処理>
図20は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによるサーフェスベース生成処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、メインルーチンからサブルーチンであるステップS400がコールされると、サーフェスベース生成処理のフローチャートに表されるプログラムを実行する。
ステップS401では、巡視用サーバ10は、巡視結果情報DB61から巡視結果情報を取得して、3次元CAD処理におけるワイヤーフレームに平面的なサーフェスを貼り付けて、サーフェスベースの3次元データを生成する。
ステップS405では、巡視用サーバ10は、生成された3次元データに対して、一定間隔で基点となる緯度・経度の情報を付加することで、測量結果マスタを生成する。
なお、測量結果マスタに含まれる測量したデータ及び撮影したデータは、例えば交差点を東西に走行した後、南北に走行した場合のように、重なる部分(交差点で取得したデータ)がある。測量結果マスタに対して、この重なる部分の同期を取ってサーフェスベース生成処理する。その際に、測量結果マスタにおいて、基点となる緯度・経度の情報を元にデータ同士を接続(繋ぎ合わせる)する。
<巡視用サーバによる要現場確認情報生成処理>
図21は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる要現場確認情報生成処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、サブルーチンであるステップS500がコールされると、要現場確認情報生成処理のフローチャートに表されるプログラムを実行する。
ステップS501では、巡視用サーバ10は、サーフェスベース生成処理後の測量結果マスタに記憶されている画像中の電柱等の支持物、装柱機材、電線、構造物等を、3次元データ処理して、鮮明化する。
ステップS505では、巡視用サーバ10は、認識結果テーブル生成処理(図22、S600)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS510では、巡視用サーバ10は、異常点テーブル生成処理(図24、S700)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS515では、巡視用サーバ10は、特定した対象物の名称などを異常点テーブルに加入する。
ステップS520では、巡視用サーバ10は、異常点テーブル編集処理(図29、S900)のサブルーチンプログラムをコールする。
ステップS525では、巡視用サーバ10は、異常点テーブルから要現場確認情報(異常点の測量結果・画像データ)を作成する。
ステップS530では、巡視用サーバ10は、要現場確認情報を表示制御部56を介して表示部57に表示する。
<巡視用サーバによる認識結果テーブル生成処理>
図22は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる認識結果テーブル生成処理を示すフローチャートである。
ステップS601では、巡視用サーバ10は、カメラにより撮影された静止画である画像データに基づいて、対象物の名称、その範囲(電線の基点から終点、電柱、装柱機材、建物、立竹木等の画像上の範囲)をAI判定(画像マッチングにより電柱、装柱機材、電線、構造物、樹木等を認識)して、測量結果マスタと突合せる。
ここで、ステップS601では、カメラにより撮影された静止画である画像データだけでなく、電線路施設情報も利用してもよい。すなわち、認識結果テーブル生成処理では、AI判定だけでなく、電線路施設情報を利用して対象物を特定すれば、既にある程度、対象物の特定を済ますことができる。
ここで、図25を参照して、認識結果データ生成部10bによる処理について説明する。
すなわち、認識結果データ生成部10bは、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データθs1、及び撮影位置データ(x、y)に基づいて、電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aの記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
詳しくは、認識結果データ生成部10bは、当該画像データの撮影方向データθs1、及び撮影位置データ(x、y)に基づいて、撮影位置データ(x、y)から撮影方向データθs1の例えば±10度の範囲内に位置する位置データ群を算出し、当該位置データ群に最も近い位置データを含む記憶情報を有する電線路施設情報を電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aから検索して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
ここで、認識結果データ生成部10bは、対象物の種類名称と、対象物の画像データを関連付けして記憶する画像記憶部10fと、巡視対象エリアから収集した画像データと、画像記憶部10fから取得した画像データとの間の相関度を算出する相関度算出部10gと、を備え、認識結果データ生成部10bは、相関度算出部10gが算出した相関度が所定の閾値を超える場合に、画像記憶部10fを参照して、当該画像データに含まれる対象物の種類名称を特定し、対象物に対応する位置データを付加して、認識結果データを生成する。
なお、相関度算出部10gでは、巡視対象エリアから収集した画像データをスキャンして順に部分画像を切り出し、部分画像と画像記憶部10fから取得した画像データ(テンプレート画像)との相関係数(相関度)を周知の計算式を用いて計算してもよい。認識結果データ生成部10bは、相関度算出部10gにより算出された相関係数(相関度)が所定の閾値よりも高い部分画像を、対象物に係る当該画像の画像範囲内のマッチング位置(X、Y、Z)とする。
ここで、画像範囲内の中心位置が撮影方向データθs1と一致していると仮定すると、撮影方向データθs1と対象物に係るマッチング位置(X、Y、Z)と差分が変位量(ΔX、ΔY、ΔZ)となる。
従って、撮影位置データ(x、y)から撮影方向データθs1の方向を中心位置とし、さらに中心位置から変位量(ΔX、ΔY、ΔZ)の位置を対象物の予測位置とする。
そして、対象物の予測位置に基づいて、最も近い位置データを含む記憶情報を有する電線路施設情報を電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aから検索して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
ステップS605では、巡視用サーバ10は、上記AI判定に対する協調処理として、測量結果マスタに含まれる測量データに基づいて、電線路施設情報の緯度・経度あるいは電柱番号などの識別情報を参照して、一致する対象物を抽出して、対象物が何であるかを特定する。
ここで、図25を参照して、認識結果データ生成部10bによる処理について説明する。
すなわち、認識結果データ生成部10bは、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した深度データ、当該深度データの測量方向データθs1、及び測量位置データ(x、y)に基づいて、電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aの記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
詳しくは、認識結果データ生成部10bは、当該深度データの測量方向データθs1、及び測量位置データ(x、y)に基づいて、測量位置データ(x、y)から測量方向データθs1の例えば±10度の範囲内に位置する位置データ群を算出し、当該位置データ群に最も近い位置データを含む記憶情報を有する電線路施設情報を電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aから検索して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する。
ここで、認識結果データ生成部10bは、対象物の種類名称と、対象物の測量データを関連付けして記憶する画像記憶部10fと、巡視対象エリアから収集した測量データと、画像記憶部10fから取得した測量データとの間の相関度を算出する相関度算出部10gと、を備え、認識結果データ生成部10bは、相関度が所定の閾値を超える場合に、画像記憶部10fを参照して、測量データに含まれる対象物の種類名称を特定し、対象物に対応する位置データを付加して、認識結果データを生成する。
ステップS620では、巡視用サーバ10は、認識結果テーブルに緯度・経度を表示するため、対象物の任意点の緯度・経度を付加する。
ステップS610では、巡視用サーバ10は、測量結果マスタに基づいて、突合処理の結果に応じて対象物単位に区切る(区別表示する)ことが可能な識別マスタを生成する。
ステップS615では、巡視用サーバ10は、同時に、区切られた対象物の全てに識別番号を付加し、それぞれにAI判定した対象物名称を付加して、認識結果テーブルを生成する。
<認識結果テーブル>
図23は、本発明の一実施形態に係わる認識結果テーブルを示す図である。
図22に示すように、認識結果テーブル210は、対象物の識別結果を記録するためのテーブルであり、横方向に識別番号、緯度・軽度、対象物名称が記載されており、対象物名称として縦方向に電柱、電線、構造物、通信線、樹木等が記載されている。
<巡視用サーバによる異常点テーブル生成処理>
図24は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる異常点テーブル生成処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、サブルーチンであるステップS700がコールされると、異常点テーブル生成処理のフローチャートに表されるプログラムを実行する。
ステップS701では、巡視用サーバ10は、[1]低圧配電線、[2]高圧(6kV)配電線、[3]通信線、[4]電柱、等の処理対象に対して、処理順番[1]〜[n]を設定し、代数k=1とする。
ステップS705では、巡視用サーバ10は、k番目の処理対象の異常点を抽出することと決定する。
ステップS710では、巡視用サーバ10は、認識結果テーブルから、決定された処理対象物を選択し、巡視対象テーブルを作成する。
ステップS715では、巡視用サーバ10は、巡視対象テーブルのレコード番号毎に、対象物の緯度・軽度から測量結果マスタ上にある最も低い点(地上高の場合)までの地上高を演算し、巡視対象テーブルに記憶する。又は、巡視用サーバ10は、巡視対象テーブルのレコード番号毎に、対象物の緯度・軽度から測量結果マスタ上にある電気工作物と他物が最も接近している点までの離隔距離を演算し、巡視対象テーブルに記憶する。
すなわち、離隔距離算出部10cは、認識結果データに含まれる対象物に係わる位置データ、対象物に接近している接近物に係わる位置データとの間の離隔距離を算出する。
ステップS720では、巡視用サーバ10は、巡視対象テーブルのレコード番号毎に、地上高または離隔距離に対して、処理対象に関する法令・基準のデシジョンテーブルにある地上高または離隔距離の判断基準と比較して、正常か異常かを判定する(突合)。
すなわち、判定部10dは、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する。
ここで、判定部10dは、対象物の種類、及び対象物の種類に対応した設置基準を表す離隔距離を参照して、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する。
ステップS725では、巡視用サーバ10は、法令・基準を逸脱(異常)しているところがある巡視対象テーブルのレコード番号を抽出し、異常点テーブルを作成する。
ステップS730では、巡視用サーバ10は、代数kに1を加えて、k=k+1を算出する。
ステップS735では、巡視用サーバ10は、代数kは、k=n+1に到達したか否かを判断する。巡視用サーバ10は、代数kがn+1に到達していない場合にはステップS705に戻り、一方、代数kがn+1に到達した場合には処理を終了する。
すなわち、特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物に係わる種類名称を特定する。
ここで、対象物に係わる電柱番号、線路種類を含む電線路施設情報に対象物に係る位置データを関連付けして記憶する電線路施設情報記憶部10aを備え、特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、電線路施設情報記憶部10aから位置データに対応する電線路施設情報を抽出する。
<電線路>
図25(a)は、電線路が家屋に引き込まれる様子の一例を示す図である。
図25(a)に示すように、電柱221と家屋223との間に布設されている電線路225は、その位置により地上高が異なる。
電線路225には弛度があり、地上高、離隔距離は端から端までの間に変化する。例えば、A、B、D点は地上高基準を満たしているが、C点は基準を満たしていない場合もある。
<電線路と樹木>
図25(b)は、電線路と樹木の様子を含む撮影画像、又は測量データの一例を示す図である。
図25(b)に示す撮影画像227、又は測量データ227には、電線路225の下方に樹木222が存在している。
<撮影状況又は測量状況における位置関係>
図25(c)は、電線路と樹木の様子を含む撮影状況又は測量状況における位置関係を示す平面図である。
図25(c)に示す平面図には、道路228を含む走行ルート上を走行方向θに走行する車両299と、車両299のルーフ部に搭載され、カメラ32−1〜5とLIDAR34−1〜5とを一体に収容するケース151とが表されている。
さらに、ケース151から方向θs1には、電線路225の下方に樹木222が存在している。なお、ケース151の位置座標を(x、y)とする。また、地磁気センサ66から取得した現在の方位を表す。
ここで、方向θs1とは、ケース151に収容されているカメラ32−1の撮影角度範囲の車両ホイールベース面(平行面)における中心方向、又はLIDAR34−1の測量角度範囲の車両ホイールベース面(平行面)における中心方向を表している。
<方向関係>
図25(d)は、撮影状況又は測量状況における方向関係を示す図である。
本発明においては、方向とは、ある地点における水平面内の方向を、基準となる地磁気センサ66から取得した方位との関係で表したものである。
図25(d)において、y軸方向を地磁気センサ66から取得した方位とし、y軸方向に対して直交する方向をx軸方向とする。走行方向θは、角速度センサ67から取得した角速度データに、地磁気センサ66から取得した方位を加えた角度を表す。
また、方向θs1は、カメラ32−1の中心方向、又はLIDAR34−1の中心方向に、地磁気センサ66から取得した方位を加えた角度を表す。
なお、図25においては、説明を簡略化するため、カメラ32−1の中心方向、又はLIDAR34−1の中心方向を方向θs1としたが、カメラ32−2〜32−4の中心方向、又はLIDAR34−2〜34−4のそれぞれの中心方向を方向θs2〜θs4としてもよい。
<巡視対象テーブル>
図26は、本発明の一実施形態に係わる巡視対象テーブルを示す図である。
図26に示すように巡視対象テーブル230は、横方向にレコード番号、緯度・経度、対象物名称、地上高h、離隔距離d1、離隔距離d2、離隔距離d3、離隔距離d4が記載されている。なお、図26に示す巡視対象テーブルは、対象物名称として例えば低圧配電線について記載されている。
<異常点テーブル>
図27は、本発明の一実施形態に係わる異常点テーブルを示す図である。
図26に示す巡視対象テーブルにあっては、レコード番号1〜4のうち1と4に異常点があるので、これらを抽出することにより、図27に示す異常点テーブルを作成する。
図27に示すように異常点テーブル240は、横方向にレコード番号、緯度・経度、対象物名称、地上高h、離隔距離d1、離隔距離d2、離隔距離d3、離隔距離d4が記載されている。なお、図27に示す異常点テーブル中の網掛け箇所が異常な数値の一例を示している。
<巡視用サーバによる画像処理>
図28は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる画像処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、サブルーチンであるステップS800がコールされると、画像処理のフローチャートに表されるプログラムを実行する。
ステップS801では、巡視用サーバ10は、異常点テーブル上に記憶された接近箇所の表示色を変更する場合に、3次元データ処理により得られた接近箇所の画像から強調画像を生成する。
ステップS805では、巡視用サーバ10は、操作により指定された場合でも、接近箇所とその周辺に対して拡大縮小処理を行える拡大縮小自在な画像を生成する。
ステップS810では、巡視用サーバ10は、マウス操作により画像の回転が指定された場合でも、表示中の画像を任意の角度に回転(360度)自在な画像を生成する。
ステップS815では、巡視用サーバ10は、マウス操作によりポインタ指定された場合でも、任意の2点に存在する物体間の距離(地上高、離隔距離等)を表示可能なようにテキストを画像データのテキストレイヤに埋め込む。
<巡視用サーバによる異常点テーブル編集処理>
図29は、本発明の一実施形態に係わる巡視用サーバによる異常点テーブル編集処理を示すフローチャートである。
巡視用サーバ10は、サブルーチンであるステップS900がコールされると、異常点テーブル編集処理のフローチャートに表されるプログラムを実行する。
ステップS901では、巡視用サーバ10は、異常点テーブルをメモリ上に展開する。
ステップS905では、巡視用サーバ10は、異常点テーブルを表示する。
ステップS910では、巡視用サーバ10は、ユーザがマウス操作に応じて、住所、電柱番号、工作物種類、異常点のうちいずれか1つを選択されたか否かを判断する。巡視用サーバ10は、住所、電柱番号、工作物種類、異常点のうちいずれか1つを選択されてない場合にステップS910に戻り、一方、住所、電柱番号、工作物種類、異常点のうちいずれか1つを選択された場合にステップS915に進む。
ステップS915では、巡視用サーバ10は、選択された住所、電柱番号、工作物種類、異常点のいずれか1つキーとして、メモリ上に展開された異常点テーブルを並べ替える。
ステップS925では、巡視用サーバ10は、並べ替えられた異常点テーブルを表示する。
<巡視結果情報、異常点情報>
図30は、本発明の一実施形態に係わる巡視結果情報、異常点情報を示す図である。
図30に示すように巡視結果情報、異常点情報250は、横方向に一連番号、緯度・経度、住所、電柱番号、工作物種類、異常点、結果が記載されている。なお、図30に示すように、例えば、住所として「中区小町4−33」、電柱番号として「小町(分)1」、工作物種類として「コンクリ柱」異常点として「傾斜過大」、結果として「10°」が記載されている。
巡視結果情報、異常点情報250を編集する場合、図27に示す異常点テーブル240に基づいて、住所、電柱番号、工作物種類、異常点のそれぞれをキーとして選択(抽出)し、並べ替えることができる。
<設計作業者側の設計作業用パソコンによる個別結果情報の表示処理>
図31は、本発明の一実施形態に係わる設計作業者側の設計作業用パソコンによる個別結果情報の表示処理を示すフローチャートである。
設計作業用パソコン40は、起動時に個別結果情報の表示についてのフローチャートS1000により表されるプログラムを実行する。
ステップS1001では、設計作業用パソコン40は、巡視用サーバ10から巡視結果情報を受信する。
ステップS1005では、設計作業用パソコン40は、巡視結果情報を表示制御部78を介して表示部79に表示する。
ステップS1010では、設計作業用パソコン40は、巡視対象情報(巡視対象テーブル)、あるいは異常点情報から個別対象を選択したか否かを判断する。ここで、設計作業用パソコン40は、個別対象を選択していない場合にはステップS1010に戻り、一方、個別対象を選択した場合にはステップS1015に進む。
なお、個別対象を選択する場合、巡視対象情報(巡視対象テーブル)あるいは異常点情報(異常点情報)から選択することができる。
ステップS1015では、設計作業用パソコン40は、個別対象の一連番号を巡視用サーバ10に送信する。
ステップS1020では、設計作業用パソコン40は、巡視用サーバ10から対象物の3次元データ、静止画像を受信する。
ステップS1025では、設計作業用パソコン40は、鮮明化され異常点が強調された対象物(電柱、電線、構造物等)の3次元データを表示するとともに、同じ視座からの通常の静止画像を表示制御部78を介して表示部79に表示する。
ステップS1030では、設計作業用パソコン40は、対象の位置、種類、異常点を表すテキストを作成して、個別結果情報として表示制御部78を介して表示部79に表示する。
ステップS1035では、設計作業用パソコン40は、異常点の改修に必要な設備の仕様情報を、電線路等施設DB等から収集して表示制御部78を介して表示部79に連系表示する。
ステップS1040では、設計作業用パソコン40は、個別結果情報を参照して、対応方針の検討を促すメッセージを表示制御部78を介して表示部79に表示する。
<本実施形態による効果>
本実施形態によれば、走行中に、建築物、電線及び支柱を含む被写体の画像を撮影し、撮影位置を取得して、被写体の画像に撮影位置付加した巡視結果情報を取得し、巡視結果情報を画像処理することにより、建築物に対する電線及び支柱の距離を算出し、建築物に対する電線及び支柱の距離が設置基準を満たしているか否かを判定することができる。
<他の実施形態(その1)>
第一実施形態では、巡視用サーバ10は、対象物に係わる電柱番号、線路種類を含む電線路施設情報に対象物の位置データを関連付けして記憶する電線路施設情報記憶部10aを備え、特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、電線路施設情報記憶部10aから位置データに対応する電線路施設情報を抽出することを特徴としていたが、本発明はこのような技術的事項に限定するものではない。
すなわち、他の実施形態として、上記の電線路施設情報記憶部10aに代わって、対象物情報記憶部(図示しない)を備え、対象物情報記憶部が、広告看板、道路標識、ガードレール、街路樹、切土や盛土により作られる法面、トンネル、建物などを対象物とし、対象物に係わる対象物番号、対象物の種類を含む対象物情報に対象物の位置データを関連付けして記憶する。
特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、対象物情報記憶部から位置データに対応する対象物情報を抽出する。
これにより、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、対象物情報記憶部から位置データに対応する対象物情報を抽出することができる。
この結果、広告看板、道路標識、ガードレール、街路樹、切土や盛土により作られる法面、トンネル、建物などを対象物の状況を把握することができる。建物の外観状況及び空間地図の作成することができる。
<他の実施形態(その2)>
第一実施形態では、巡視用サーバ10は、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する巡視用統合情報生成部10hと、巡視用統合情報を巡視用パソコン30に送信する送信部10iと、を備え、巡視用統合情報生成部10hは、電線及び支柱に係わる位置データを表す電線路情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、電線及び支柱に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成することを特徴としていたが、本発明はこのような技術的事項に限定するものではない。
すなわち、他の実施形態として、巡視用統合情報生成部10hは、広告看板、道路標識、ガードレール、街路樹、切土や盛土により作られる法面、トンネル、建物などの対象物に係わる位置データを表す対象物情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、対象物に係わる設置基準を表す法令基準情報、特定されたエリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する。
これにより、広告看板、道路標識、ガードレール、街路樹、切土や盛土により作られる法面、トンネル、建物などの対象物に係わる位置データを表す対象物情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、対象物に係わる設置基準を表す法令基準情報、特定されたエリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成して、巡視用統合情報を巡視用パソコン30に送信することができる。
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の巡視用サーバ10は、巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aと、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、電線路施設情報記憶部(情報記憶手段)10aの記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成部10bと、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出部10cと、離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定部10dと、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定部10eと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、巡視対象エリアから収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出し、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する。
このため、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することができる。
<第2態様>
本態様の認識結果データ生成部10bは、対象物の種類名称と、対象物の画像データを関連付けして記憶する画像記憶部10fと、巡視対象エリアから収集した画像データと、画像記憶部10fから取得した画像データとの間の相関度を算出する相関度算出部10gと、を備え、認識結果データ生成部10bは、相関度が所定の閾値を超える場合に、画像データに含まれる対象物の種類名称を特定し、対象物の位置データを付加して、認識結果データを生成することを特徴とする。
本態様によれば、巡視対象エリアから収集した画像データと、画像記憶部10fから取得した画像データとの間の相関度が所定の閾値を超える場合に、画像データに含まれる対象物の種類名称を特定し、対象物の位置データを付加して、認識結果データを生成することができる。
<第3態様>
本態様の判定部10dは、対象物の種類、及び対象物の種類に対応した設置基準を表す離隔距離を参照して、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定することを特徴とする。
本態様によれば、対象物の種類、及び対象物の種類に対応した設置基準を表す離隔距離を参照して、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定することができる。
<第4態様>
本態様の巡視用サーバ10は、対象物に係わる電柱番号、線路種類を含む電線路施設情報に対象物の位置データを関連付けして記憶する電線路施設情報記憶部10aを備え、特定部10eは、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、電線路施設情報記憶部10aから位置データに対応する電線路施設情報を抽出することを特徴とする。
本態様によれば、対象物と接近物との間の離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、対象物の位置データをキーとして、電線路施設情報記憶部10aから位置データに対応する電線路施設情報を抽出することができる。
<第5態様>
本態様の巡視用サーバ10は、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する巡視用統合情報生成部10hと、巡視用統合情報を巡視用パソコン30に送信する送信部10iと、を備え、巡視用統合情報生成部10hは、電線及び支柱に係わる位置データを表す電線路情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、電線及び支柱に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成することを特徴とする。
本態様によれば、電線及び支柱に係わる位置データを表す電線路情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、電線及び支柱に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成して、巡視用統合情報を巡視用パソコン30に送信することができる。
<第6態様>
本態様の巡視点検システム1は、第1態様乃至第4態様の何れか1つに記載の巡視用サーバ10と、移動体に配置され、対象物、及び対象物に接近している接近物の画像データを収集する巡視用パソコン30と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、巡視点検システム1は、巡視用パソコン30により、移動体に配置され、対象物、及び対象物に接近している接近物の画像データを収集することができる。
<第7態様>
本態様の巡視用パソコン30は、巡視用サーバ10から取得した巡視用統合情報に基づいて、巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示する走行経路表示部30bと、対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得る撮影部30cと、画像データに測量位置を付加して巡視結果情報を生成する巡視結果情報生成部30eと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、巡視用パソコン30は、巡視用サーバ10から取得した巡視用統合情報に基づいて、巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示し、対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得て、画像データに測量位置を付加して巡視結果情報を生成することができる。
<第8態様>
本態様の巡視点検システム1は、移動体に配置され、対象物、及び対象物に接近している接近物に係わる画像データを収集する巡視用パソコン30と、巡視用パソコンから受信した巡視対象エリアに係る画像データに基づいて、対象物が設置基準を満たしているか否かを点検する巡視用サーバ10と、を備えた巡視点検システム1であって、巡視用パソコン30は、巡視用サーバから受信した巡視対象エリアに係る走行経路に基づいて、巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示する走行経路表示部30bと、対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得る撮影部30cと、画像データに測量位置を付加して巡視用サーバに送信する送信部30fと、を備え、巡視用サーバ10は、巡視対象エリアに係る走行経路を巡視用パソコンに送信する送信部10iと、巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する電線路施設情報記憶部10aと、巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、電線路施設情報記憶部10aの記憶情報を参照して、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の種類名称及び位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成部10bと、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出部10cと、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定部10dと、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定部10eと、を備えていることを特徴とする。
本態様によれば、巡視対象エリアから収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、対象物の種類名称及び位置データ、対象物に接近している接近物の位置データを認識して、対象物の位置データと、接近物の位置データとの間の離隔距離を算出し、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定する。
このため、対象物と接近物との間の離隔距離が対象物に係わる設置基準を満たしていない場合に、対象物の種類名称、及び位置データを特定することができる。
N1…ネットワーク、N2…ネットワーク、1…巡視点検システム、10…巡視用サーバ、10a…電線路施設情報記憶部、10b…認識結果データ生成部、10c…離隔距離算出部、10d…判定部、10e…特定部、10f…画像記憶部、10g…相関度算出部、10h…巡視用統合情報生成部、10i…送信部、10j…受信部、10k…設置基準記憶部、12…法令・基準情報DB、14…電線路施設情報DB、16…地図情報DB、18…走行ルート情報DB、20…巡視用統合情報DB、22…要現場確認情報DB、30…巡視用パソコン(巡視用端末)、30a…受信部、30b…走行経路表示部、30c…撮影部、30d…測量部、30e…巡視結果情報生成部、30f…送信部、32…カメラ、34…LIDAR、36…センサ、38…巡視結果情報DB、39…表示部、40…設計作業用パソコン、42…要現場確認情報DB、50…作業用パソコン、52…要現場確認情報DB、54…操作部、55…通信制御部、56…表示制御部、57…表示部、58…データベースDB、58…データベースDB群、59…主制御部、60…次元画像処理部、61…巡視結果情報DB、63…カメラ・LIDAR制御部、64…主制御部、65…GPS受信器、66…地磁気センサ、67…角速度センサ、68…通信制御部、69…表示制御部、70…表示部、71…操作部、75…主制御部、76…操作部、77…通信制御部、78…表示制御部、79…表示部、81…カメラ、82…LIDAR、83…カメラ・LIDAR制御部、84…巡視結果情報DB、85…主制御部、86…GPS受信器、87…地磁気センサ、88…角速度センサ、89…通信制御部、90…操作部、91…表示制御部、92…表示部、110…道路地図画面、111…道路、113…電柱、115…指定エリア、115…当該指定エリア、120…拡大表示エリア、123…電線路施設情報、130…走行ルート情報、140…法令・基準情報、143…法令・基準情報、151…ケース、160…静止画、161…電柱、163…建造物、164…電線、165…模式図、166…電柱、167…建造物、168…電線、180…デシジョンテーブル、190…巡視用統合情報、195…巡視用統合レイヤ、200…巡視結果情報、205…巡視結果レイヤ、210…認識結果テーブル、221…電柱、223…家屋、225…電線路、230…巡視対象テーブル、240…異常点テーブル、250…異常点情報

Claims (8)

  1. 巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する情報記憶手段と、
    前記巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、前記情報記憶手段の記憶情報を参照して、前記対象物の種類名称及び前記位置データ、前記対象物に接近している接近物の位置データを認識して、前記対象物の種類名称及び前記位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成手段と、
    前記対象物の位置データと、前記接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出手段と、
    前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定手段と、
    前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、前記対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定手段と、を備えることを特徴とする巡視用サーバ。
  2. 前記認識結果データ生成手段は、
    前記対象物の種類名称と、前記対象物の画像データを関連付けして記憶する画像記憶手段と、
    前記巡視対象エリアから収集した画像データと、前記画像記憶手段から取得した画像データとの間の相関度を算出する相関度算出手段と、を備え、
    前記認識結果データ生成手段は、前記相関度が所定の閾値を超える場合に、画像データに含まれる対象物の種類名称を特定し、前記対象物の位置データを付加して、認識結果データを生成することを特徴とする請求項1記載の巡視用サーバ。
  3. 前記判定手段は、前記対象物の種類、及び前記対象物の種類に対応した設置基準を表す離隔距離を参照して、前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定することを特徴とする請求項2記載の巡視用サーバ。
  4. 前記対象物に係わる電柱番号、線路種類を含む電線路施設情報に前記対象物の位置データを関連付けして記憶する電線路施設情報記憶手段を備え、
    前記特定手段は、前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が設置基準を満たしていない場合に、前記対象物の位置データをキーとして、前記電線路施設情報記憶手段から前記位置データに対応する電線路施設情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の巡視用サーバ。
  5. 前記巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成する巡視用統合情報生成手段と、
    前記巡視用統合情報を巡視用端末に送信する送信手段と、を備え、
    前記巡視用統合情報生成手段は、電線及び支柱に係わる位置データを表す電線路情報、建築物に係わる位置データを表す建築物情報、建築物、電線及び支柱に係わる設置基準を表す法令基準情報、電力供給エリア内の地図情報に基づいて、巡視対象エリアに係わる巡視用統合情報を生成することを特徴とする請求項1記載の巡視用サーバ。
  6. 請求項1乃至4の何れか一項記載の巡視用サーバと、
    前記移動体に配置され、対象物、及び対象物に接近している接近物の画像データを収集する巡視用端末と、を備えることを特徴とする巡視点検システム。
  7. 前記巡視用端末は、
    前記巡視用サーバから取得した巡視用統合情報に基づいて、巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示する走行経路表示手段と、
    前記対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得る撮影手段と、
    前記画像データに測量位置を付加して巡視結果情報を生成する巡視結果情報生成手段と、を備えることを特徴とする請求項5記載の巡視点検システム。
  8. 移動体に配置され、対象物、及び対象物の周辺に位置している接近物に係わる画像データを収集する巡視用端末と、
    前記巡視用端末から受信した前記巡視対象エリアに係る画像データに基づいて、前記対象物が設置基準を満たしているか否かを点検する巡視用サーバと、を備えた巡視点検システムであって、
    前記巡視用端末は、
    前記巡視用サーバから受信した前記巡視対象エリアに係る走行経路に基づいて、前記巡視対象エリア内を移動するように走行経路を表示する走行経路表示手段と、
    前記対象物を含む周囲の風景を撮影して画像データを得る撮影手段と、
    前記画像データに測量位置を付加して巡視用サーバに送信する送信手段と、を備え、
    前記巡視用サーバは、
    前記巡視対象エリアに係る走行経路を前記巡視用端末に送信する送信手段と、
    巡視対象エリアに配置されている対象物の種類名称及び位置データを記憶する情報記憶手段と、
    前記巡視対象エリアから撮影位置を移動しながら収集した画像データ、当該画像データの撮影方向データ、及び撮影位置データに基づいて、前記情報記憶手段の記憶情報を参照して、前記対象物の種類名称及び前記位置データ、前記対象物に接近している接近物の位置データを認識して、前記対象物の種類名称及び前記位置データを含む認識結果データを生成する認識結果データ生成手段と、
    前記対象物の位置データと、前記接近物の位置データとの間の離隔距離を算出する離隔距離算出手段と、
    前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしているか否かを判定する判定手段と、
    前記対象物と前記接近物との間の前記離隔距離が前記対象物に係わる設置基準を満たしていないことと判定した場合に、前記対象物の種類名称、及び位置データを特定する特定手段と、を備えていることを特徴とする巡視点検システム。
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