JP2020064014A - センサ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力電圧の高いセンサ回路を提供すること。【解決手段】本発明は、感応部の質量が変化することで共振周波数および/または***振周波数が変化する共振器12を備え、前記共振周波数または前記***振周波数に対応する発振信号S1を出力する発振器10と、前記発振信号S1の周波数の変化を振幅の変化に変換する周波数弁別器16と、前記周波数弁別器16の出力信号S2の振幅電圧を出力する検波器18と、を備えるセンサ回路。【選択図】図1
Description
本発明は、センサ回路に関し、例えば共振器を有するセンサ回路に関する。
感応膜の質量の変化を検出することで、気体もしくは液体中の特定原子もしくは分子の濃度、温度、または湿度等の物理量を検出する環境センサが知られている。感応膜(物質を検出する表面)を有する弾性波共振器を移相器として用い、基準発振信号の位相シフト量で物質を検出するセンサ回路が知られている(例えば特許文献1)。感応膜(物質を検出する反応性膜または化学的インタラクチィブ膜)を有する弾性波共振器と基準となる弾性波共振器との共振周波数の差で物質を検出するセンサ回路が知られている(例えば特許文献2および3)。感応膜を有する弾性波共振器が出力した発振信号を発振信号の周波数の変化に対応するように位相差が変化する2つの信号に分岐し、2つの信号をミキシングすることで、物質を検出するセンサ回路が知られている(例えば特許文献4)。
特許文献1では、感応膜を有する弾性波共振器はQ値が小さくなる。このため、感応膜の質量変化に対する位相シフト量が小さくなり、検出感度が低下する。特許文献2、3では、弾性波共振器を有する発振器を2つ用いることになり回路規模が大きくなる。特許文献4では、検出感度は良好であるが出力信号の電圧が低い。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、出力電圧の高いセンサ回路を提供することを目的とする。
本発明は、感応部の質量が変化することで共振周波数および/または***振周波数が変化する共振器を備え、前記共振周波数または前記***振周波数に対応する発振信号を出力する発振器と、前記発振信号の周波数の変化を振幅の変化に変換する周波数弁別器と、前記周波数弁別器の出力信号の振幅電圧を出力する検波器と、を備えるセンサ回路である。
上記構成において、前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続された第1弾性波共振器を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記共振器は前記感応部を有する第2弾性波共振器を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記第2弾性波共振器は、第1圧電膜と、前記第1圧電膜の少なくとも一部を挟む第1電極および第2電極と、前記第2電極の前記第1圧電膜と反対側に設けられ、前記感応部である感応膜と、を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続された第1弾性波共振器を備え、前記第1弾性波共振器は、前記第1圧電膜と同じ材料からなる第2圧電膜と、前記第2圧電膜の少なくとも一部を挟む第3電極および第4電極と、を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記発振器は、制御端子、第1端子、および前記発振信号が出力する第2端子を有するトランジスタと、一端が前記制御端子に接続され、他端が前記第1端子に接続された第1キャパシタと、前記第2端子と前記第1端子との間に前記トランジスタと並列に接続された第3弾性波共振器と、前記第2端子と前記第1端子との間に前記第3弾性波共振器と直列に接続されたインダクタと、前記第2端子と前記第1端子との間に、前記第3弾性波共振器と並列かつ前記インダクタと直列に接続された第2キャパシタと、を有し、前記第2弾性波共振器は、一端が前記制御端子に接続され、他端が前記第2端子に接続される構成とすることができる。
本発明は、発振信号を出力する発振器と、感応部の質量が変化することで通過特性が変化する共振器を有し、前記通過特性の変化に対応し前記発振信号の振幅を変化させる周波数弁別器と、前記周波数弁別器の出力信号の振幅電圧を出力する検波器と、を備えるセンサ回路である。
上記構成において、前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続され、前記感応部を有する1または複数の第1弾性波共振器を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記1または複数の第1弾性波共振器の少なくとも1つは、第1圧電膜と、前記第1圧電膜の少なくとも一部を挟む第1電極および第2電極と、前記第2電極の前記第1圧電膜と反対側に設けられ、前記感応部である感応膜と、を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記発振器は、第2弾性波共振器を備え、前記第2弾性波共振器の共振周波数または***振周波数に対応する発振信号を出力し、前記第2弾性波共振器は、前記第1圧電膜と同じ材料からなる第2圧電膜と、前記第2圧電膜の少なくとも一部を挟む第3電極および第4電極と、を有する構成とすることができる。
本発明によれば、出力電圧の高いセンサ回路を提供することができる。
以下、図面を参照し実施例について説明する。
図1は、実施例1に係るセンサ回路の回路図である。センサ回路は、発振器10、周波数弁別器16および検波器18を備えている。
発振器10は、共振器12および増幅器14を有している。共振器12は、感応部の質量の変化に応じ共振周波数および/または***振周波数が変化する。感応部は、環境変化により質量が変化する部位である。例えば気体または液体中の特定の原子または分子が感応部に吸着すると感応部の質量が増加する。また、雰囲気の湿度が高くなると、水分が感応部に吸着し感応部の質量が増加する。温度が変化すると感応部の質量が変化する。また、紫外線等の光が感応部に照射されると感応部の質量が変化する。増幅器14は、発振器として機能し、共振器の共振周波数または***振周波数に対応する発振信号S1を出力する。
周波数弁別器(Discriminator)16は、発振信号S1の周波数の変化を振幅の変化に変換して信号S2として出力する。図2(a)および図2(b)は、実施例1における周波数弁別器の通過特性を示す図である。図2(a)に示すように、周波数弁別器16はノッチフィルタである。発振信号S1の周波数がf1からf2に変化すると信号S2のパワーはP1からP2に変化する。図2(b)に示すように、周波数弁別器16はバンドパスフィルタである。発振信号S1の周波数がf1からf2に変化すると信号S2のパワーはP1からP2に変化する。このように、周波数弁別器16は、発振信号S1の周波数の変化を振幅の変化に変換する。検波器18は信号S2の振幅の変化を電圧の変化に変換し、信号S3を出力する。
[検波器の例]
図3は、実施例1における検波器の例を示す回路図である。図3に示すように、端子T1は信号S2が入力する入力端子であり、端子T2は信号S3が出力する出力端子である。端子T1と端子T2との間にキャパシタC3およびダイオードD1が直列に接続されている。ダイオードD1の接続方向は端子T1からT2の方向が順方向である。キャパシタC3とダイオードD1との間のノードとグランドとの間に抵抗R1が接続されている。端子T2とグランドとの間にキャパシタC1および抵抗R2が並列に接続されている。キャパシタC3は入力側の直流阻止用である。抵抗R1は入力インピーダンスの整合用である。キャパシタC1と抵抗R2は検波精度の調整用である。
図3は、実施例1における検波器の例を示す回路図である。図3に示すように、端子T1は信号S2が入力する入力端子であり、端子T2は信号S3が出力する出力端子である。端子T1と端子T2との間にキャパシタC3およびダイオードD1が直列に接続されている。ダイオードD1の接続方向は端子T1からT2の方向が順方向である。キャパシタC3とダイオードD1との間のノードとグランドとの間に抵抗R1が接続されている。端子T2とグランドとの間にキャパシタC1および抵抗R2が並列に接続されている。キャパシタC3は入力側の直流阻止用である。抵抗R1は入力インピーダンスの整合用である。キャパシタC1と抵抗R2は検波精度の調整用である。
検波器18の検波特性を測定した。測定条件は以下である。
抵抗R1:51Ω
抵抗R2:1MΩ
キャパシタC1:15pF
キャパシタC3:15pF
信号S2の周波数:2.4GHz
抵抗R1:51Ω
抵抗R2:1MΩ
キャパシタC1:15pF
キャパシタC3:15pF
信号S2の周波数:2.4GHz
図4は、実施例1における検波器の入力パワーに対する出力レベルを示す図である。図4に示すように、信号S2の入力パワーが大きくなると信号S3の出力レベルが大きくなる。信号S2の入力パワーが−20dBmのとき信号S3の出力レベルは53mVである。信号S2の入力パワーが8dBmのとき信号S3の出力レベルは約3Vである。このように、検波器18は、信号S2の振幅(すなわち包絡線)を電圧レベルに変換することができる。
[周波数弁別器の例]
図5(a)および図5(b)は、実施例1における周波数弁別器の例を示す回路図である。図5(a)に示すように、端子T1は発振信号S1が入力する入力端子であり、端子T2は信号S2が出力する出力端子である。周波数弁別器16aでは、端子T1と端子T2との間の経路に直列に共振器15aが接続されている。共振器15bの一端は端子T1と端子T2との間の経路に接続され、他端はグランドに接続されている。
図5(a)および図5(b)は、実施例1における周波数弁別器の例を示す回路図である。図5(a)に示すように、端子T1は発振信号S1が入力する入力端子であり、端子T2は信号S2が出力する出力端子である。周波数弁別器16aでは、端子T1と端子T2との間の経路に直列に共振器15aが接続されている。共振器15bの一端は端子T1と端子T2との間の経路に接続され、他端はグランドに接続されている。
図5(b)に示すように、周波数弁別器16bでは、端子T1と端子T2との間の経路に直列に共振器15aおよび15cが接続されている。共振器15bおよび15dの一端は端子T1と端子T2との間の経路に接続され、他端はグランドに接続されている。周波数に対する振幅の傾きを急峻にするため、共振器15aから15dのQ値が大きいことが好ましい。共振器15aから15dとしては、Q値の大きい弾性波共振器または水晶共振器を用いる。
共振器15aから15dを窒化アルミニウムを圧電膜とする圧電薄膜共振器とし、周波数弁別器16aおよび16bの通過特性をシミュレーションした。図6(a)および図6(b)は、実施例1における周波数弁別器の通過特性を示す図である。図6(a)では、各共振器15aから15dの共振周波数frおよび***振周波数faを以下とした。
15a、15c:fr=2.316GHz、fa=2.393GHz
15b、15d:fr=2.393GHz、fa=2.470GHz
共振器15aおよび15cの***振周波数faと共振器15bおよび15dの***振周波数faを略同じとすることで1段および2段ラダー型のノッチフィルタを形成した。
15a、15c:fr=2.316GHz、fa=2.393GHz
15b、15d:fr=2.393GHz、fa=2.470GHz
共振器15aおよび15cの***振周波数faと共振器15bおよび15dの***振周波数faを略同じとすることで1段および2段ラダー型のノッチフィルタを形成した。
図6(a)に示すように、1段ラダー型の周波数弁別器16aでは、約10MHzの周波数変動を約35dBの振幅変動に変換できる。2段ラダー型の周波数弁別器16bでは、約10MHzの周波数変動を約60dBの振幅変動に変換できる。このように、ラダー型のノッチフィルタを用いることで周波数弁別器を実現できる。ラダーの段数が増加すると、周波数に対する振幅の傾きがより急峻になる。
図6(b)では、各共振器15aおよび15bの共振周波数frおよび***振周波数faを以下とした。
15a:fr=2.393GHz、fa=2.470GHz
15b:fr=2.431GHz、fa=2.447GHz
共振器15aの***振周波数faを共振器15bの***振周波数faより約20MHz高くすることで1段ラダー型のバンドパスフィルタを形成した。
15a:fr=2.393GHz、fa=2.470GHz
15b:fr=2.431GHz、fa=2.447GHz
共振器15aの***振周波数faを共振器15bの***振周波数faより約20MHz高くすることで1段ラダー型のバンドパスフィルタを形成した。
図6(b)に示すように、1段ラダー型の周波数弁別器16aでは、約10MHzの周波数変動を約29.5dBの振幅変動に変換できる。このように、ラダー型のバンドパスフィルタを用いることで周波数弁別器を実現できる。
周波数弁別器16には、ラダー型フィルタ以外に、端子T1とT2との間に直列に接続された共振器15aのみの回路、端子T1とT2との間にシャント接続された共振器15bのみの回路を用いてもよい。周波数変動から振幅変動への変換の感度を高めるためには、共振器をラダー型に接続することが好ましい。
[共振器の例]
共振器として圧電薄膜共振器を用いる例を説明する。図7(a)は、実施例1における共振器の例を示す平面図、図7(b)は、図7(a)のA−A断面図である。図7(a)および図7(b)に示すように、基板40上に圧電膜42が設けられている。圧電膜42を挟むように下部電極41および上部電極43が設けられている。下部電極41と基板40との間に空隙46が形成されている。共振領域48は、圧電膜42の少なくとも一部を挟み下部電極41と上部電極43とが対向する領域である。共振領域48において、下部電極41および上部電極43は圧電膜42内に厚み縦振動モードの弾性波を励振する。基板40上に下部電極41、圧電膜42および上部電極43を覆うように保護膜44が設けられている。保護膜44上に感応膜45が設けられている。平面視において感応膜45は共振領域48を含んでいる。基板40の下面には電極51が設けられている。基板40および圧電膜42を貫通する貫通電極50が設けられている。貫通電極50は、下部電極41および上部電極43を電極51に接続する。
共振器として圧電薄膜共振器を用いる例を説明する。図7(a)は、実施例1における共振器の例を示す平面図、図7(b)は、図7(a)のA−A断面図である。図7(a)および図7(b)に示すように、基板40上に圧電膜42が設けられている。圧電膜42を挟むように下部電極41および上部電極43が設けられている。下部電極41と基板40との間に空隙46が形成されている。共振領域48は、圧電膜42の少なくとも一部を挟み下部電極41と上部電極43とが対向する領域である。共振領域48において、下部電極41および上部電極43は圧電膜42内に厚み縦振動モードの弾性波を励振する。基板40上に下部電極41、圧電膜42および上部電極43を覆うように保護膜44が設けられている。保護膜44上に感応膜45が設けられている。平面視において感応膜45は共振領域48を含んでいる。基板40の下面には電極51が設けられている。基板40および圧電膜42を貫通する貫通電極50が設けられている。貫通電極50は、下部電極41および上部電極43を電極51に接続する。
感応膜45に気体または液体の分子が吸着すると、感応膜45の質量が増加する。また、温度または湿度が変化すると感応膜45の質量が変化する。共振領域48内の感応膜45の質量が増加すると、圧電薄膜共振器の共振周波数および***振周波数が低くなる。
基板40は、例えばサファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板またはシリコン基板である。下部電極41および上部電極43は例えばルテニウム(Ru)膜等の金属膜である。圧電膜42は、例えば窒化アルミニウム(AlN)膜、酸化亜鉛(ZnO)膜または水晶層等である。保護膜44は例えば酸化シリコン膜または窒化シリコン膜等の絶縁膜である。貫通電極50および電極51は例えば金(Au)層または銅(Cu)層等の金属層である。
感応膜45は、感応部に相当する。感応膜45としては、有機高分子膜、有機低分子膜、または無機膜等を用いることができる。感応膜45の形成方法としては、感応膜の材料を溶剤に溶解させ塗布する方法、蒸着法、スパッタリング法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いることができる。
有機高分子材料としては、例えばポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、6−ナイロン、セルロースアセテート、ポリ-9,9-ジオクチレフルオレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンオキシド、ポリ塩化ビニル、ポリ-p-フェニレンエーテルスルホン、ポリ-1-ブテン、ポリブタジエン、ポリフェニルメチルシラン、ポリカプロラクトン、ポリビスフェノキシホスファゼン、ポリプロピレンなどの単一構造からなるホモポリマー、ホモポリマー2種以上の共重合体であるコポリマー、これらを混合したブレンドポリマーなどを用いることができる。
例えば、有機低分子材料としては、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、ナフチルジアミン(α−NPD)、BCP(2,9 - dimethyl - 4,7 - diphenyl - 1,10 - phenanthroline)、CBP(4,4' - N,N' - dicarbazole - biphenyl)、銅フタロシアニン、フラーレン、ペンタセン、アントラセン、チオフェン、Ir(ppy(2 - phenylpyridinato))3、トリアジンチオール誘導体、ジオクチルフルオレン誘導体、テトラコンタン、パリレンなどを用いることができる。
例えば、無機材料としては、アルミナ、チタニア、五酸化バナジウム、酸化タングステン、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、アルミニウム、金、銀、スズ、インジウム・シン・オキサイド(ITO)、カーボンナノチューブ、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどを用いることができる。
空隙46の代わりに圧電膜42を縦方向に伝搬する弾性波を反射する音響反射膜を用いることができる。共振領域48の平面形状は楕円形状以外に四角形または五角形等の多角形でもよい。
[発振器の例]
図8は、実施例1における発振器の例を示す回路図である。図8に示すように、発振器10aは、共振器12、トランジスタQ1、抵抗R1からR3、キャパシタC1からC3、インダクタL1を有している。トランジスタQ1のベースとコレクタとの間に共振器12が接続されている。抵抗R1およびR2はベースバイアスを供給する。抵抗R3はエミッタバイアスを供給する。キャパシタC1およびC2は周波数調整および波形改善のために用いる。キャパシタC4は端子T1から出力される発振信号S1の振幅を大きくする。キャパシタC3は直流阻止キャパシタである。
図8は、実施例1における発振器の例を示す回路図である。図8に示すように、発振器10aは、共振器12、トランジスタQ1、抵抗R1からR3、キャパシタC1からC3、インダクタL1を有している。トランジスタQ1のベースとコレクタとの間に共振器12が接続されている。抵抗R1およびR2はベースバイアスを供給する。抵抗R3はエミッタバイアスを供給する。キャパシタC1およびC2は周波数調整および波形改善のために用いる。キャパシタC4は端子T1から出力される発振信号S1の振幅を大きくする。キャパシタC3は直流阻止キャパシタである。
以下に説明する測定およびシミュレーションでは、発振器10aにおいて、共振器12は窒化アルミニウムを圧電膜42とする圧電薄膜共振器である。抵抗R1からR3はそれぞれ2kΩ、3kΩおよび180Ωである。キャパシタC1からC4はそれぞれ1pF、1.8pF、15pFおよび15pFである、インダクタL1は15nHである。電源電圧Vccは3.3Vである。
図9は、実施例1における発振器の別の例を示す回路図である。図9に示すように、発振器10bは、共振器12、トランジスタQ1、Q2、抵抗R1からR5、キャパシタC1、C3からC6、インダクタL1を有している。共振器11a、キャパシタC6およびインダクタL1は共振回路11を形成する。共振器12は感応膜を有し、共振器11aは感応膜を有していない。図8の発振器10aに比べ主にトランジスタQ1およびQ2をカスコード接続し、コレクタとエミッタとの間のキャパシタC2を共振回路11に変更している。
以下に説明する測定およびシミュレーションでは、発振器10bにおいて、共振器12および11aは窒化アルミニウムを圧電膜42とする圧電薄膜共振器である。抵抗R1からR5は、それぞれ1kΩ、1kΩ、790Ω、1kΩおよび180Ωである。キャパシタC1、C3からC6は、それぞれ7pF、15pF、3pF、7pFおよび3pFである、インダクタL1は3nHである。電源電圧Vccは3.3Vである。
共振回路11を設ける理由を説明する。発振器10aおよび10bはピアス型発振器であり、コレクタ−ベース間が誘導性、ベース−エミッタ間が容量性およびエミッタ−コレクタ間が容量性となったときに発振する。
図10は、共振器の周波数に対するリアクタンス成分を示す図である。リアクタンス成分が0より大きい範囲は誘導性であり、0より小さい範囲は容量性である。窒化アルミニウムを圧電膜42とする圧電薄膜共振器を作製し感応膜45のある共振器と、感応膜45のない共振器との測定結果を比較した。
図10に示すように、感応膜45のない共振器は誘導性となる範囲A0は78MHzと小さい。このため、感応膜45のない圧電薄膜共振器を発振器10aの共振器12に用いれば発振器10aは狭い範囲で発振し位相雑音が小さい。
しかし、感応膜45がある共振器では誘導性となる範囲A1が368MHzと広がる。さらに、2.7GHz以上の範囲A2でも誘導性となる。このため、感応膜45のある共振器を発振器10aの共振器に用いると発振器10aは広い範囲で発振し位相雑音が劣化する。
図11は、共振器および共振回路の周波数に対するリアクタンス成分を示す図である。発振器10bにおいて、共振回路11はコレクタ−エミッタ間に接続され、共振器12はコレクタ−ベース間に接続されている。共振器の測定結果に基づくシミュレーションの結果である。図11に示すように、感応膜のある共振器12が誘導性となる範囲A1は368MHzと広い。共振回路11が容量性となる範囲A3は12MHzである。これにより、発振器10bの発振する範囲は12MHzとなる。よって、位相雑音が劣化しない。
図12(a)および図12(b)は共振器および共振回路の回路図、図12(c)は共振器および共振回路の周波数に対するリアクタンス成分を示す図である。図12(a)のように端子T1とT2との間に直列接続された感応膜のない共振器11aの周波数に対するリアクタンス成分を測定した。図12(b)のように、端子T1とT2との間にインダクタL1と共振器11aが直列接続され、共振器11aにキャパシタC6を並列接続された共振回路11のリアクタンス成分をシミュレーションした。
図12(c)に示すように、共振器11a単体では広い周波数範囲で容量性であり、狭い範囲で誘導性となる。このような共振器11aを発振器10bのコレクタ−エミッタ間に用いても発振する周波数範囲を狭くできない。共振回路11では、広い周波数範囲で誘導性であり、狭い周波数範囲で容量性とすることができる。容量性となる範囲はキャパシタC6およびインダクタL1で調整できる。
図13は、実施例1における発振器の位相雑音を示す図である。発振器10aと10bの位相雑音を測定した。図13に示すように、位相周波数が1MHzにおいて、発振器10bの位相雑音は発振器10aより20dBc小さい。
このように、発振器10bでは、コレクタとエミッタとの間に共振回路11を接続することで、コレクタ−エミッタが容量性となる周波数範囲を狭くできる。これにより、感応膜45を有する共振器の誘導性となる周波数範囲が広くても発振する周波数範囲を狭くできる。これにより、位相雑音を抑制できる。
[センサ回路の測定]
センサ回路を試作した。図14は、実施例1における発振器の測定系を示すブロック図である。発振器10として図9の発振器10bを用いた。共振器12の感応膜45には、銅フタロシアニンを用いた。周波数弁別器16として図5(a)の周波数弁別器16bのノッチフィルタを用いた。検波器18として図3の検波器18を用いた。発振信号S1を増幅およびインピーダンス変換するバッファアンプ60と直流信号S3を増幅するアンプ61とを用いた。マイクロコンピュータ62はアンプ61が増幅したアナログの信号S3をデジタル信号に変換し、データ処理を行う。パーソナルコンピュータ64はデータ処理結果を表示する。
センサ回路を試作した。図14は、実施例1における発振器の測定系を示すブロック図である。発振器10として図9の発振器10bを用いた。共振器12の感応膜45には、銅フタロシアニンを用いた。周波数弁別器16として図5(a)の周波数弁別器16bのノッチフィルタを用いた。検波器18として図3の検波器18を用いた。発振信号S1を増幅およびインピーダンス変換するバッファアンプ60と直流信号S3を増幅するアンプ61とを用いた。マイクロコンピュータ62はアンプ61が増幅したアナログの信号S3をデジタル信号に変換し、データ処理を行う。パーソナルコンピュータ64はデータ処理結果を表示する。
図15(a)は、実施例1におけるアセトンを与えたときの発振器の発振スペクトラムの変化、図15(b)は、出力信号の時間に対する電圧を示す図である。感応膜45にアセトンを与えた。図15(a)は、アセトンを与えたときのバッファアンプ60の出力信号のスペクトラムの変化である。周波数f1はアセトンを与える前の発振信号S1の発振周波数を示し、周波数f2はアセトンを与えた後の発振信号S1の発振周波数である。アセトンを与えることで、発振周波数が60kHz低下した。また、アセトンを与えることで、バッファアンプ60の出力信号のレベルは0.16dB低下した。
図15(b)は、アセトンを瞬間的に与えたときのアンプ61の出力信号の電圧変化を示している。アセトンを与えると電圧が下がる。その後元の電圧に戻る。アセトンを与えることによる発振器10の発振周波数の変動は約−60kHzであり、信号S2の振幅変動は約−0.16dBmであり、信号S3の電圧変動は約5mVであった。
特許文献1の図1のセンサ回路を参考にした比較例1との差をシミュレーションした。図16(a)は、実施例1における周波数に対する周波数弁別器の減衰量を示す図、図16(b)は、比較例1における周波数に対する移相器の位相変化を示す図である。図16(a)の矢印に示すように、実施例1では、発振信号S1の周波数が約10MHz変化すると、減衰量は約20dB変化する。図16(b)の矢印に示すように、比較例1では、発振信号の周波数が約10MHz変化すると位相は約123°変化する。
図17は、実施例1および比較例1における発振周波数に対するセンサ回路の出力電圧を示す図である。図17の矢印に示すように、実施例1では発振信号の周波数が約10MHz変化すると出力電圧が約0.22V変化する。比較例1では発振信号の周波数が約10MHz変化すると出力電圧が約0.33mV変化する。
このように、実施例1では比較例1に比べ出力電圧を約650倍にできる。また、比較例1では、位相差の最大は180°のため出力される電圧範囲が狭いが、実施例1では、信号の振幅を検波するため電圧範囲を大きくできる。比較例1では、ミキサを用いるためバイアス電圧の変動が測定誤差になるが、実施例1では、周波数弁別器16および検波器18にバイアス電圧を用いないためバイアス電圧の変動が測定誤差になりにくい。
実施例1によれば、図1のように、発振器10は、感応部の質量が変化することで共振周波数および/または***振周波数が変化する共振器12を備え、共振周波数または***振周波数に対応する発振信号S1を出力する。周波数弁別器16は、発振信号S1の周波数の変化を振幅の変化に変換する。検波器18は、周波数弁別器16の出力信号の振幅電圧を出力する。これにより、出力電圧を高くできる。
図5(a)および図5(b)のように、周波数弁別器16は、発振信号S1が入力する端子T1と振幅が変化する出力信号が出力する端子T2との間に直列および/またはシャントに接続された共振器15aから15d(第1弾性波共振器)を備える。これにより、発振周波数の変化を振幅の変化に変換できる。また、Q値の高い弾性波共振器を用いることで、周波数変化に対する感度を高くできる。
共振器12は感応部を有する圧電薄膜共振器(第2弾性波共振器)を備える。これにより、感応部の質量が変化することで共振器の共振周波数および/または***振周波数が変化する。
図7(a)および図7(b)のように、共振器12は、圧電膜42(第1圧電膜)と、圧電膜42の少なくとも一部を挟む下部電極41(第1電極)および上部電極43(第2電極)と、上部電極43の圧電膜42層と反対側に設けられ、感応部である感応膜45と、を有する。これにより、感応部の質量が変化することで共振器の共振周波数および/または***振周波数が変化する。
図9のように、発振器10bは、ベース(制御端子)、エミッタ(第1端子)、および発振信号S1が出力するコレクタ(第2端子)を有するトランジスタQ1およびQ2を備えている。キャパシタC1およびC4(第1キャパシタ)は、一端がベースに接続され、他端がエミッタに接続されている。これにより、ベース−エミッタ間は容量性となる。共振器11a(第3弾性波共振器)は、コレクタとエミッタとの間にトランジスタQ1およびQ2と並列に接続されている。インダクタL1は、コレクタとエミッタとの間に共振器11aと直列に接続されている。キャパシタC6(第2キャパシタ)は、コレクタとエミッタとの間に、共振器11aと並列かつインダクタL1と直列に接続されている。共振器12は、一端がベースに接続され、他端がコレクタに接続される。これにより、感応部を有する共振器12の誘導性の周波数範囲が広くても、共振回路11の容量性の周波数範囲が狭いため、位相雑音を抑制できる。
図18は、実施例2に係るセンサ回路のブロック図である。図18に示すように、センサ回路は、発振器10d、周波数弁別器16dおよび検波器18を備えている。
発振器10dは、共振器12dおよび増幅器14を有している。共振器12dは、感応部を有していない。周波数弁別器16dは感応部を有する共振器を有している。その他の回路は実施例1と同じであり説明を省略する。
図19(a)から図19(d)は、実施例2における周波数弁別器の回路図である。図19(a)に示すように、周波数弁別器16eでは、端子T1とT2との間に感応膜45を有する共振器15bがシャントに接続されている。図19(b)に示すように、周波数弁別器16fでは、端子T1とT2との間に感応膜45を有する共振器15aが直列に接続されている。
図19(c)に示すように、周波数弁別器16gでは、端子T1とT2との間に感応膜45を有する共振器15aが直列に、感応膜45を有する共振器15bがシャントに接続されている。図19(d)に示すように、周波数弁別器16hでは、端子T1とT2との間に感応膜45を有する共振器15aおよび15cが直列に、感応膜45を有する共振器15bおよび15dがシャントに接続されている。
このように、周波数弁別器16dは、端子T1とT2との間に、直列接続された1または複数の共振器15aおよび15cおよび/またはシャント接続された1または複数の共振器15bおよび15dを備えている。共振器15aから15dの少なくとも1つの共振器が感応膜45を有して入ればよい。
窒化アルミニウム膜を圧電膜42とする圧電薄膜共振器の感応膜45に、アセトンまたはエタノールを与え通過特性を測定した。測定結果を用い、周波数弁別器16eから16hの通過特性をシミュレーションした。
図20(a)から図21(b)は、実施例2における周波数弁別器の周波数に対する減衰量を示す図である。「においなし」は感応膜45にアセトンおよびエタノールを与えない状態での通過特性、「アセトン」は感応膜45にアセトンを与えたときの通過特性、「エタノール」は感応膜45にエタノールを与えたときの通過特性である。
図20(a)に示すように、周波数弁別器16eでは、周波数が2.375GHzにおいて、アセトンを与えたときの振幅の変化は−1.13dB、エタノールを与えたときの振幅の変化は−0.34dBである。図20(b)に示すように、周波数弁別器16fでは、周波数が2.46GHzにおいて、アセトンを与えたときの振幅の変化は−0.52dB、エタノールを与えたときの振幅の変化は−0.13dBである。
周波数弁別器16eおよび16fでは、共振器15aおよび15bのにおいなしでの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2363.0MHzおよび2472.8MHzである。アセトンを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2370.6MHzおよび2468.2MHzである。エタノールを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2366.8MHzおよび2472.2MHzである。
図21(a)に示すように、周波数弁別器16gでは、周波数が2.375GHzにおいて、アセトンを与えたときの振幅の変化は−1.87dB、エタノールを与えたときの振幅の変化は−0.51dBである。図21(b)に示すように、周波数弁別器16hでは、周波数が2.375GHzにおいて、アセトンを与えたときの振幅の変化は−4.04dB、エタノールを与えたときの振幅の変化は−1.05dBである。
周波数弁別器16gおよび16hでは、共振器15aおよび15cのにおいなしでの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2279.6MHzおよび2387.8MHzである。アセトンを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2286.3MHzおよび2383.4MHzである。エタノールを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2282.3MHzおよび2387.6MHzである。共振器15bおよび15dのにおいなしでの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2363.0MHzおよび2472.8MHzである。アセトンを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2370.6MHzおよび2468.2MHzである。エタノールを与えたときの共振周波数frおよび***振周波数faはそれぞれ2366.8MHzおよび2472.2MHzである。
以上のように、感応膜45を有する圧電薄膜共振器は、感応膜の質量が変化することで、共振周波数および/または***振周波数が変化するだけでなく、減衰量も変化する。これにより、感応膜45を有する圧電薄膜共振器を周波数弁別器として用いることもできる。図20(a)から図21(b)のように、共振器の段数が多い方がより振幅が大きく変化する。
実施例2によれば、図18のように、発振器10dは発振信号S1を出力する。周波数弁別器16dは、感応部の質量が変化することで通過特性が変化する共振器15aから15dを有し、通過特性の変化に対応し発振信号S1の振幅を変化させる。検波器18は、周波数弁別器16dの出力信号S2の振幅電圧を出力する。これにより、出力電圧を高くできる。
図19(a)から図19(d)のように、周波数弁別器16dは、発振信号S1が入力する端子T1と振幅が変化する出力信号が出力する端子T2との間に直列および/またはシャントに接続され、感応部を有する共振器15aから15d(1または複数の第1弾性波共振器)を備える。これにより、発振信号S1の振幅を変化させることができる。
共振器15aから15dの少なくとも1つは、圧電膜42(第1圧電膜)と、圧電膜42の少なくとも一部を挟む下部電極41(第1電極)および上部電極43(第2電極)と、上部電極43の圧電膜42と反対側に設けられ、感応部である感応膜45と、を有する。これにより、感応部の質量が変化することで共振器の通過特性が変化する。
発振器10dは、例えばPLL回路または原子発振器でもよい。発振器10dとして発振精度の高い発振器を用いることで測定誤差を小さくできる。
[実施例1および2の共振器の例]
図22は、実施例1および2における弾性波共振器の例を示す平面図である。図23(a)および図23(b)は、それぞれ図22のA−AおよびB−B断面図である。図22から図23(b)に示すように、同じ基板40上に弾性波共振器54および56が設けられている。弾性波共振器54は保護膜44上の共振領域48内に感応膜45を有し、付加膜47を有していない。弾性波共振器56は上部電極43と保護膜44の間の共振領域48内に付加膜47を有し、感応膜45を有していない。下部電極41、圧電膜42および上部電極43の材料および膜厚は弾性波共振器54と56とでほぼ同じである。その他の構成は図7(a)および図7(b)と同じであり説明を省略する。
図22は、実施例1および2における弾性波共振器の例を示す平面図である。図23(a)および図23(b)は、それぞれ図22のA−AおよびB−B断面図である。図22から図23(b)に示すように、同じ基板40上に弾性波共振器54および56が設けられている。弾性波共振器54は保護膜44上の共振領域48内に感応膜45を有し、付加膜47を有していない。弾性波共振器56は上部電極43と保護膜44の間の共振領域48内に付加膜47を有し、感応膜45を有していない。下部電極41、圧電膜42および上部電極43の材料および膜厚は弾性波共振器54と56とでほぼ同じである。その他の構成は図7(a)および図7(b)と同じであり説明を省略する。
実施例1では、弾性波共振器54を発振器10の共振器12に用い、弾性波共振器56を周波数弁別器16の共振器15aから15dに用いる。実施例2では、弾性波共振器54を周波数弁別器16の共振器15aから15dに用い、弾性波共振器56を発振器10dの共振器12dに用いる。
実施例1では、共振器15aから15dである弾性波共振器56は、共振器12である弾性波共振器54の圧電膜42と同じ材料からなる圧電膜42(第2圧電膜)と、圧電膜42の少なくとも一部を挟む下部電極41(第3電極)および上部電極43(第4電極)と、を有する。
実施例2では、共振器12dである弾性波共振器56は、共振器15aから15dである弾性波共振器54の圧電膜42と同じ材料からなる圧電膜42(第2圧電膜)と、圧電膜42の少なくとも一部を挟む下部電極41(第3電極)および上部電極43(第4電極)と、を有する。
弾性波共振器54および56を同じ基板40上に設ける。これにより、弾性波共振器54および56のどちらかが発熱した場合においても弾性波共振器54と56との温度をほぼ同じにできる。また、共振領域48内における感応膜45と付加膜47の質量を同程度に調整することで、弾性波共振器54および56の共振周波数(または***振周波数)を同程度に調整できる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10、10a、10b、10d 発振器
11a、12、12d、15a−15d 共振器
14 増幅器
16、16a、16b、16d−16h 周波数弁別器
18 検波器
40 基板
41 下部電極
42 圧電膜
43 上部電極
44 保護膜
45 感応膜
46 空隙
48 共振領域
11a、12、12d、15a−15d 共振器
14 増幅器
16、16a、16b、16d−16h 周波数弁別器
18 検波器
40 基板
41 下部電極
42 圧電膜
43 上部電極
44 保護膜
45 感応膜
46 空隙
48 共振領域
Claims (10)
- 感応部の質量が変化することで共振周波数および/または***振周波数が変化する共振器を備え、前記共振周波数または前記***振周波数に対応する発振信号を出力する発振器と、
前記発振信号の周波数の変化を振幅の変化に変換する周波数弁別器と、
前記周波数弁別器の出力信号の振幅電圧を出力する検波器と、
を備えるセンサ回路。 - 前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続された第1弾性波共振器を備える請求項1に記載のセンサ回路。
- 前記共振器は前記感応部を有する第2弾性波共振器を備える請求項1または2に記載のセンサ回路。
- 前記第2弾性波共振器は、
第1圧電膜と、
前記第1圧電膜の少なくとも一部を挟む第1電極および第2電極と、
前記第2電極の前記第1圧電膜と反対側に設けられ、前記感応部である感応膜と、
を有する請求項3に記載のセンサ回路。 - 前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続された第1弾性波共振器を備え、
前記第1弾性波共振器は、
前記第1圧電膜と同じ材料からなる第2圧電膜と、
前記第2圧電膜の少なくとも一部を挟む第3電極および第4電極と、
を有する請求項4に記載のセンサ回路。 - 前記発振器は、
制御端子、第1端子、および前記発振信号が出力する第2端子を有するトランジスタと、
一端が前記制御端子に接続され、他端が前記第1端子に接続された第1キャパシタと、
前記第2端子と前記第1端子との間に前記トランジスタと並列に接続された第3弾性波共振器と、
前記第2端子と前記第1端子との間に前記第3弾性波共振器と直列に接続されたインダクタと、
前記第2端子と前記第1端子との間に、前記第3弾性波共振器と並列かつ前記インダクタと直列に接続された第2キャパシタと、
を有し、
前記第2弾性波共振器は、一端が前記制御端子に接続され、他端が前記第2端子に接続される請求項3から5のいずれか一項に記載のセンサ回路。 - 発振信号を出力する発振器と、
感応部の質量が変化することで通過特性が変化する共振器を有し、前記通過特性の変化に対応し前記発振信号の振幅を変化させる周波数弁別器と、
前記周波数弁別器の出力信号の振幅電圧を出力する検波器と、
を備えるセンサ回路。 - 前記周波数弁別器は、前記発振信号が入力する端子と振幅が変化する出力信号が出力する端子との間に直列および/またはシャントに接続され、前記感応部を有する1または複数の第1弾性波共振器を備える請求項7に記載のセンサ回路。
- 前記1または複数の第1弾性波共振器の少なくとも1つは、
第1圧電膜と、
前記第1圧電膜の少なくとも一部を挟む第1電極および第2電極と、
前記第2電極の前記第1圧電膜と反対側に設けられ、前記感応部である感応膜と、を有する請求項8に記載のセンサ回路。 - 前記発振器は、第2弾性波共振器を備え、前記第2弾性波共振器の共振周波数または***振周波数に対応する発振信号を出力し、
前記第2弾性波共振器は、
前記第1圧電膜と同じ材料からなる第2圧電膜と、
前記第2圧電膜の少なくとも一部を挟む第3電極および第4電極と、
を有する請求項9に記載のセンサ回路。
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