JP2020060359A - 貯湯式給湯装置 - Google Patents

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菅  崇
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Abstract

【課題】加温した湯水を貯湯タンク内に戻している際にユーザによる出湯操作があった場合に、出湯される湯水の温度が不安定となるのを防止する。【解決手段】水冷媒熱交換器15にて加温された湯水を貯湯タンク2へ給湯するヒートポンプ給湯機1において、水冷媒熱交換器15の水側からの湯水を、配管6d及び配管8dを介して貯湯タンク2に戻すのか、若しくは、配管6eを介して貯湯タンク2に戻すのか、を切り替える三方弁10Dを有する。貯湯制御部420の戻し制御部420Bは、給湯処理の開始後予め定められた所定期間が経過するまでは水冷媒熱交換器15からの湯水を必ず配管6eを介し貯湯タンク2の下部へと導入し、所定期間が経過してから配管6dを介し貯湯タンク2の高さ方向中間部へと導入するように、三方弁10Dを切り替える。これにより、出湯操作があった場合でも出湯される湯水の温度が不安定となるのを防止する。【選択図】図11

Description

この発明は、貯湯タンクへ給湯する給湯処理を行う貯湯式給湯装置に関するものである。
従来よりこの種の貯湯式給湯装置においては、特許文献1記載のように、室内熱交換器において室内空気から吸熱した熱を利用して、水冷媒熱交換器において貯湯タンクへの湯水の加温(給湯処理)を行うものがあった。
前記の従来技術では、2つの戻し管が貯湯タンクに接続されている。すなわち、貯湯タンクの下部に接続された戻し管(下側流路)と、貯湯タンクの前記下部以外の部分(例えば上部)に接続された戻し管(上側流路)とが設けられ、それらの分岐点に設けられた切替弁(三方弁)によって、水冷媒熱交換器(放熱器)の水側からの湯水をいずれの戻し管から貯湯タンクへ戻すか、を切り替え可能となっている。
特開2009−281628号公報
ところで、前記従来技術のように、貯湯タンクの下部に接続された戻し管(以下適宜、「第1戻し管」という)と、貯湯タンクの下部以外の部分に接続された戻し管(以下適宜、「第2戻し管」という)と、を切り替える構成において、配管レイアウト又はその他の理由により、貯湯タンクの当該下部以外の部分に接続された前記第2戻し管と、貯湯タンクの当該下部以外の部分から湯水を取り出すための取り出し管とが、部分的に共用される場合があり得る。
この場合、前記切替弁の切替により前記第2戻し管を介し前記湯水を貯湯タンク内に戻っているその最中に、例えばユーザによる適宜の出湯操作に対応して前記取り出し管を介した貯湯タンクからの湯水の取り出しが行われた場合、前記水冷媒熱交換器の水側→第2戻し管→貯湯タンクと戻る湯水の流れが、前記のように貯湯タンク→取り出し管を経て出湯される湯水の流れの影響を受けることとなる。
このとき特に、前記水冷媒熱交換器にて前記湯水と熱交換する冷媒循環回路において、例えば前記給湯処理の開始直後等の冷凍サイクルが安定していない間は、貯湯タンクへと戻る湯水の流れが前記の影響を受けた際、前記水冷媒熱交換器から流出する湯水の流量(いわゆる沸上流量)が安定しなくなる可能性がある。その結果、前記出湯される湯水の温度も安定しなくなるおそれがあるという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、冷媒と水との熱交換を行う、凝縮器として機能する水冷媒熱交換器と、前記冷媒と空気との熱交換を行う、蒸発器として機能する空気熱交換器と、前記水冷媒熱交換器及び前記空気熱交換器に接続される圧縮機と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続され、湯水を出湯する出湯管と、を有し、前記水冷媒熱交換器の水側と前記貯湯タンクとを湯水配管で環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記水冷媒熱交換器の冷媒側と、前記圧縮機と、前記空気熱交換器とを、冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成し、前記圧縮機の吐出側に対し前記水冷媒熱交換器の入口側を連通するとともに、前記圧縮機の吸入側に出口側が連通された前記空気熱交換器の入口側に対し、前記水冷媒熱交換器の出口側を連通し、前記水冷媒熱交換器にて加温された湯水を前記貯湯タンクへ給湯する給湯処理を行う、貯湯式給湯装置において、前記出湯管は、前記貯湯タンクの上下方向中間部に接続され、当該貯湯タンク内の湯水を取り出す中温水取り出し管を備えており、前記湯水循環回路は、前記貯湯タンクの下部に接続され、当該貯湯タンク内へ湯水を戻す低温水戻し管と、前記貯湯タンク側が前記中温水取り出し管に接続され、前記中温水取り出し管を介して当該貯湯タンク内へ湯水を戻す中温水戻し管と、前記低温水戻し管と前記中温水戻し管との分岐点に設けられ、前記水冷媒熱交換器の水側からの湯水を、前記低温水戻し管又は前記中温水戻し管のいずれに導入するか切り替え可能な切替弁と、を備えており、かつ、前記切替弁を、前記給湯処理の開始後予め定められた所定期間が経過するまでは前記湯水を前記低温水戻し管に導入するように切り替えると共に、前記給湯処理の開始後前記所定期間が経過した後は前記湯水を前記中温水戻し管に導入するように切り替える、戻し切替制御手段を設けたものである。
また、請求項2では、前記水冷媒熱交換器の水側から前記湯水配管へ流出する湯水の温度を検出する沸上温度検出手段をさらに有し、前記所定期間は、前記給湯処理の開始後、前記沸上温度検出手段の検出値が所定の目標値に達するまでの経過時間よりも長い期間である。
また、請求項3では、前記所定期間は、前記給湯処理の開始後、前記冷媒循環回路を流れる冷媒の冷凍サイクルが安定したとみなせる安定タイミングまでの経過時間よりも長い時間である。
また、請求項4では、前記圧縮機の回転数を制御する圧縮機制御手段と、前記湯水配管内に前記湯水を循環させる循環ポンプと、前記沸上温度検出手段の検出値と前記目標値との偏差に応じて前記循環ポンプの回転数を制御するポンプ制御手段と、前記安定タイミングは、前記ポンプ制御手段により制御される前記循環ポンプの回転数が、予め定められたしきい値以上となったタイミングである。
また、請求項5では、前記空気熱交換器は、前記冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器であり、かつ、前記圧縮機に対し前記水冷媒熱交換器と並列に接続され、前記冷媒と外気との熱交換を行うヒートポンプ熱交換器と、前記圧縮機の吐出側に対し前記ヒートポンプ熱交換器の入口側を連通するとともに前記室内熱交換器の入口側に対し前記ヒートポンプ熱交換器の出口側を連通する大気排熱冷房モードと、前記圧縮機の吐出側に対し前記水冷媒熱交換器の入口側を連通するとともに前記室内熱交換器の入口側に対し前記水冷媒熱交換器の出口側を連通して前記給湯処理を行う排熱利用冷房モード、とを切替可能なモード切替手段と、を設けたものである。
この発明の請求項1によれば、前記圧縮機の吐出側に対し前記水冷媒熱交換器の入口側を連通するとともに、前記圧縮機の吸入側に出口側が連通された前記空気熱交換器の入口側に対し、前記水冷媒熱交換器の出口側が連通される。圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスが水冷媒熱交換器(凝縮器として機能)で放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後空気熱交換器(蒸発器として機能)で蒸発することで空気から吸熱して圧縮機へと戻る。
一方このとき、前記水冷媒熱交換器の水側は、湯水配管を介して貯湯タンクと環状に接続され、湯水循環回路を構成している。このため、前記のように圧縮機吐出側→水冷媒熱交換器→空気熱交換器→圧縮機吸入側の経路の冷凍サイクルが形成されるとき、前記のようにして空気熱交換器(蒸発器として機能)において空気から吸熱した後に圧縮機から吐出された高温ガスの熱を、水冷媒熱交換器(凝縮器として機能)において前記水側に放熱することができる。これにより、前記熱交換により得た受熱を利用して、湯水配管を介した貯湯タンクへの湯水の加温(給湯処理)を行うことができる。
ここで、請求項1によれば、前記のように湯水の加温を行うために、前記湯水循環回路において、低温水戻し管と中温水戻し管とが設けられている。前記低温水戻し管は貯湯タンクの下部に接続され貯湯タンク内へ湯水(低温水)を戻すように構成されており、前記中温水戻し管は貯湯タンクの高さ方向中間部に接続され貯湯タンク内へ湯水(中温水)を戻すように構成されている。そして、前記低温水戻し管と前記中温水戻し管との分岐点に切替弁が設けられ、前記水冷媒熱交換器の水側からの湯水を低温水戻し管及び中温水戻し管のいずれに導入するかを切り替え可能となっている。
このとき、本願発明の請求項1の固有の構成として、前記貯湯タンク内の湯水(中温水)を取り出す中温水取り出し管が貯湯タンクの上下方向中間部に接続され、その中温水取り出し管に対し前記中温水戻し管が接続されている(言い換えれば中温水を貯湯タンクから取り出すための配管と中温水を貯湯タンク内に戻すための配管とが、部分的に共用されている)。この場合、前記切替弁の切替により前記中温水戻し管を介し前記湯水を貯湯タンク内に戻す場合には、前記中温水取り出し管を通って湯水が貯湯タンク内へ戻ることになる。
この結果、前記のようにして湯水が貯湯タンク内に戻っているその最中に、例えばユーザによる適宜の出湯操作に対応して中温水取り出し管を介した貯湯タンクからの中温水の取り出しが行われた場合、前記湯水循環回路において水冷媒熱交換器→中温水戻し管→中温水取り出し管→貯湯タンクと戻る湯水の流れが、前記のように貯湯タンク→中温水取り出し管を経て出湯される湯水の流れの影響を受けることとなる。特に、前記湯水循環回路の湯水の流れと水冷媒熱交換器において熱交換をする冷媒が循環する前記冷媒循環回路において、(例えば前記給湯処理の開始直後等の)冷凍サイクルが安定していない間は、貯湯タンクへと戻る湯水の流れが前記の影響を受けた際、前記水冷媒熱交換器から流出する湯水の流量(いわゆる沸上流量)が安定しなくなる可能性がある。その結果、前記出湯される湯水の温度も安定しなくなるおそれがある。
そこで、請求項1によれば、前記切替弁を制御する戻し切替制御手段が設けられる。すなわち、戻し切替制御手段の制御により、前記切替弁は、前記給湯処理の開始後、予め定められた所定期間が経過するまでは、水冷媒熱交換器からの湯水を必ず前記低温水戻し管へと導入する。そして、前記所定期間が経過したら、水冷媒熱交換器からの湯水を前記中温水戻し管へと導入する。このような制御の結果、前記所定期間を適宜に設定することにより、少なくとも前記冷媒循環回路の冷凍サイクルが安定するまでの間は、前記水冷媒熱交換器から貯湯タンクと戻る湯水の流れと前記貯湯タンクから出湯される湯水の流れとの干渉による、前記影響の発生を防止することができる。この結果、湯水が貯湯タンク内に戻っているときに貯湯タンクからの中温水の取り出しが行われる場合であっても、前記水冷媒熱交換器からの前記沸上流量を安定化し、出湯される湯水の温度の安定化を図ることができる。
また、請求項2によれば、少なくとも水冷媒熱交換器の水側から流出する湯水の温度が目標値(目標沸上温度)に達してから後のタイミングにおいて前記切替弁の切り替えを行う。これにより、少なくとも、前記冷媒循環回路の冷凍サイクルが安定するまでの間は、前記干渉による影響の発生を確実に防止することができる。
また、請求項3によれば、少なくとも、前記冷媒循環回路の冷凍サイクルが安定するまでの間は、前記干渉による影響の発生を確実に防止することができる。
また、請求項4によれば、圧縮機制御手段が圧縮機を制御し、ポンプ制御手段が湯水を循環させる循環ポンプを制御する。例えば前記の給湯処理の開始直後等においては、圧縮機の回転数は比較的低く、水冷媒熱交換器の水側から流出する湯水の温度と目標温度との偏差を小さくするために循環ポンプの回転数も比較的小さくされる。その後、時間の経過とともに圧縮機の回転数も徐々に高くなり、前記偏差を小さくするための前記循環ポンプの回転数も徐々に大きくなる。したがって、この循環ポンプの回転数に関するしきい値を適宜に設定することで、前記循環ポンプの回転数が前記しきい値以上となったタイミングで、前記冷凍サイクルが十分に安定化したとみなすことができる。
また、請求項5によれば、冷房運転を2つのモード(大気排熱冷房モード、排熱利用冷房モード)で行うことができる。前記排熱利用冷房モードでは、前記したような、圧縮機吐出側→水冷媒熱交換器→室内熱交換器→圧縮機吸入側の経路での冷凍サイクルが実現される。
その一方、大気排熱冷房モードでは、前記圧縮機の吐出側に対しヒートポンプ熱交換器の入口側を連通するとともに、前記圧縮機の吸入側に出口側が連通された前記空気熱交換器としての室内熱交換器の入口側に対し、前記ヒートポンプ熱交換器の出口側を連通する。この場合、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスがヒートポンプ熱交換器(凝縮器として機能)で外気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器(蒸発器として機能)で蒸発することで室内空気から吸熱して圧縮機へと戻る、通常の冷房運転を実現することができる。
本発明の実施の一形態における冷暖房機能付き給湯機全体の回路構成図 室外機制御部の機能的構成図 熱交換制御部の機能的構成図 室内機制御部の機能的構成図 貯湯制御部の機能的構成図 ヒーポン制御部の機能的構成図 大気排熱による通常冷房運転時の作動を説明する図 排熱利用給湯運転時の作動の例を説明する図 排熱利用給湯運転時の作動の別の例を説明する図 貯湯タンクへ戻る流れと貯湯タンクから出湯する流れとの干渉を説明する図 配管8dを介した出湯状態の時間推移、排熱利用給湯運転の運転状態の時間推移、沸上温度センサで検出される沸上温度Tbの時間推移、戻し制御部の制御により切り替えられる三方弁の切替位置の時間推移、沸上ポンプによる加熱循環回路での循環流量Vの時間推移、を説明する図 室外機制御部、貯湯制御部、室内機制御部、熱交換制御部、ヒーポン制御部によって実行される処理手順を表すフローチャート図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。
本実施形態の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機1(貯湯式給湯装置に相当)全体の回路構成を図1に示す。
図1において、本実施形態のヒートポンプ給湯機1は、貯湯タンク2を備えた貯湯ユニット100と、エアコン室外機としての室外機ユニット300と、エアコン室内機としての室内機ユニット200と、熱交換ユニット400と、ヒートポンプユニット500と、を有している。
前記熱交換ユニット400は、冷媒を流通させる冷媒側の流路15bと水側の流路15aとを有し、高温高圧の冷媒と貯湯タンク2内の湯水とを熱交換する水冷媒熱交換器15と、沸上ポンプ19(循環ポンプに相当)と、を備えている。すなわち、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aと前記貯湯タンク2とが湯水配管としての加熱往き管5及び加熱戻り管6によって環状に接続され、前記貯湯ユニット100及び熱交換ユニット400内で湯水循環回路としての加熱循環回路4が形成されている。
加熱往き管5は、配管5a、配管5bを備えており、前記配管5bは前記貯湯タンク2の下部に接続されている。
加熱戻り管6は、配管6a、配管6b、配管6c、配管6d(中温水戻し管に相当)、配管6e(低温水戻し管に相当)を備えており、配管6b,6cは、三方弁10Cを介し、配管6aから分岐して接続されている。前記配管6bは前記貯湯タンク2の上部に接続され、前記配管6d,6eが、三方弁10D(切替弁に相当)を介し、前記配管6cから分岐して接続されている。配管6dの貯湯タンク2側は、後述の配管8dに接続されている。配管6eは、前記貯湯タンク2の下部に接続されて貯湯タンク2に水を給水する給水管7に接続されている。給水管7からは給水バイパス管9が分岐して設けられている。
前記沸上ポンプ19は、前記配管5aの途中に設けられ、前記水側の流路15aを介し前記加熱往き管5からの湯水を前記加熱戻り管6へ流通させつつ、貯湯タンク2の湯水を循環させる。なお、前記加熱往き管5には、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aに流入する入水温度T1(湯水の入口温度)を検出する入水温度センサ23が設けられ、前記加熱戻り管6には、前記水側の流路15aから前記貯湯タンク2に向かって流出する沸上温度Tbを検出する沸上温度センサ24(沸上温度検出手段に相当)が設けられている。
前記貯湯タンク2にはまた、貯湯されている湯水を出湯する出湯管8が接続されており、出湯管8は、配管8a、配管8b(中温水取り出し管に相当)、配管8c、配管8d(中温水取り出し管に相当)を備えている。前記配管8aは、前記貯湯タンク2の上部に接続されており、貯湯タンク2内の上部付近にある、相対的に高温の湯水(以下適宜、単に「高温水」という)を取り出して混合弁10Bへと導く。前記配管8dは、前記貯湯タンク2の高さ方向中間部に接続され、貯湯タンク2内のうち上下方向中間部にある、相対的に高温でも低温でもない中温域の湯水(以下適宜、単に「中温水」という)を取り出す。この配管8dに対し、前記配管8bの貯湯タンク2側が分岐点Bを介し接続されている。この配管8bの反貯湯タンク2側は前記混合弁10Bに接続されている。すなわち、配管8a及び配管8bは、混合弁10Bを介し配管8cへと合流するように接続されている。前記混合弁10Bは、配管8aからの高温水と配管8d及び配管8dからの中温水を所望の割合で混合し、配管8cへと導出する。
このとき、前記したように、前記分岐点Bに前記配管6dの貯湯タンク2側が接続されている。これにより、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aから、前記配管6a、配管6cを介し前記配管6dに導入された湯水は、前記配管8dを介して貯湯タンク2内へと戻される。この結果、前記三方弁10Dは、前記水側の流路15aからの湯水を、前記配管6d及び配管8dを介して貯湯タンク2の高さ方向中間部に戻すのか、若しくは、前記配管6eを介して貯湯タンク2の下部に戻すのか、を切り替える機能を有する。
なお、配管8cと前記給水バイパス管9とが、混合弁10Aを介し出湯管11へ合流するように接続されている。出湯管11には、混合弁10Aで混合後の給湯温度を検出する給湯温度センサ37が設けられている。混合弁10Aは、給湯温度センサ37の検出結果に基づき、前記配管8cからの湯水と前記給水バイパス管9からの水とを混合して給湯設定温度の湯とする。
なお、貯湯タンク2の側面には、貯湯タンク2内の湯水の温度(貯湯温度)をそれぞれ検出し前記湯水の加熱状況(言い替えれば貯湯状況)を検知するための貯湯温度センサ12が上下にわたり複数設けられている。
一方、前記水冷媒熱交換器15において前記貯湯タンク2内の湯水と熱交換(詳細は後述)可能な冷媒循環回路30(後述の冷媒配管18、冷媒配管25、冷媒配管26を含む)が、前記熱交換ユニット400、前記室外機ユニット300、及び前記室内機ユニット200にわたって設けられている。
すなわち、前記室外機ユニット300においては、冷媒を圧縮する圧縮機14と、四方弁31と、前記冷媒と外気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能(詳細は後述)するヒートポンプ熱交換器としての室外熱交換器17とが、前記冷媒配管18によって接続されている。なお、室外熱交換器17には、前記室外熱交換器17に外気を通じるための室外ファン67が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管18は、圧縮機14の吐出側となる配管部18aと、前記圧縮機14の吸入側となる配管部18cと、暖房運転時において前記四方弁31を介し前記配管部18aに接続される配管部18bとを含んでいる。また前記冷媒配管18は、前記暖房運転時における前記室外熱交換器17の圧縮機14側を前記四方弁31を介し前記配管部18cに接続する配管部18d,18eと、前記室外熱交換器17の反圧縮機14側に接続される配管部18fと、を含んでいる。前記配管部18eは、二方弁122を備えており、前記配管部18fは、第1開閉弁としての全閉機能付きの膨張弁113を備えている。
前記四方弁31は4つのポートを備える弁であり、前記冷媒配管18のうち(冷媒主経路を構成する)前記配管部18b,18d用の2つのポートのそれぞれに対して、残りの前記配管部18a,18c用の2つのポートのいずれを連通するかを切り替える。前記配管部18a,18c用の2つのポートどうしは、ループ状に配置された前記配管部18a,18cからなる冷媒副経路によって接続されており、この冷媒副経路上に前記圧縮機14が設けられている。例えば四方弁31は、暖房側へ切り替えられた場合は、前記圧縮機14の吐出側である前記配管部18aを後述の室内熱交換器27の入口側である前記配管部18bに連通させ、冷房側へ切り替えられた場合は、前記配管部18aを前記室外熱交換器17側である前記配管部18d,18eに連通させる。
一方、前記熱交換ユニット400においては、前記冷媒の流路となる冷媒配管25が備えられており、前記水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bが、前記冷媒配管25に接続されている。
詳細には、前記冷媒配管25は、前記配管18dと前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)の一方側とを接続する配管部25aと、前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)のうち前記配管部25aの反対側である他方側と前記配管18fとを接続する配管部25bと、を含んでいる。前記配管部25aは、前記四方弁31と前記水冷媒熱交換器15の前記一方側とを開閉可能な第2開閉弁としての二方弁121を備えており、前記配管部25bは全閉機能付きの膨張弁111を備えている。
一方、前記室内機ユニット200においては、前記冷媒の流路となる冷媒配管26が備えられており、前記冷媒と室内空気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能(詳細は後述)する室内熱交換器27(空気熱交換器に相当)が前記冷媒配管26に接続されている。なお、室内熱交換器27には、前記室内熱交換器27に室内空気を通じるための室内ファン77が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管26は、前記配管18bに連通して設けられ、前記室内熱交換器27のうち暖房運転時等における入口側に接続される配管部26aと、前記室内熱交換器27の暖房運転時等における出口側を前記配管18fに接続する配管部26bと、を含んでいる。
また、前記ヒートポンプユニット500は、冷媒を流通させる冷媒側の流路115bと水側の流路115aとを有し、高温高圧の冷媒と貯湯タンク2内の湯水とを熱交換可能な水冷媒熱交換器115と、沸上ポンプ119と、を備えている。すなわち、前記加熱往き管5の配管5aに設けた三方弁10Fから分岐して設けられた配管105aが前記水冷媒熱交換器115の前記水側の流路115aの一方側(図示下側)と接続されるとともに、前記加熱戻り管6の配管6aから分岐して設けられた配管106aが前記水側の流路115aの他方側(図示上側)に接続されており、これら配管106a,105a(湯水配管に相当)によって前記ヒートポンプユニット500内で湯水循環回路としての加熱循環回路104が形成されている。前記沸上ポンプ119は、前記配管105aの途中に設けられ、前記水側の流路115aを介し前記加熱往き管5からの湯水を前記加熱戻り管6へ流通させつつ、貯湯タンク2の湯水を循環させることができる。
また、ヒートポンプユニット500には、前記水冷媒熱交換器115において前記貯湯タンク2内の湯水と熱交換可能な冷媒循環回路130が設けられている。すなわち、前記冷媒循環回路130において、冷媒を圧縮する圧縮機114と、前記冷媒と外気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能する室外熱交換器117(空気熱交換器に相当)と、膨張弁123とが、前記冷媒配管118によって接続されている。なお、室外熱交換器117には、前記室外熱交換器117に外気を通じるための室外ファン167が設けられている。
ここで、前記冷媒循環回路30,130内には、冷媒として例えばR32冷媒が用いられ、ヒートポンプサイクルを構成している。なお、冷媒はHFC冷媒やHFO冷媒、二酸化炭素冷媒であってもよい。そして、前記冷媒配管18において、前記配管部18aには、圧縮機14から吐出される冷媒吐出温度Toutを検出する吐出温度センサ20が設けられ、前記配管部18cには、圧縮機14へ吸入される冷媒の冷媒吸入温度Tinを検出する吸入温度センサ32が設けられている。なお、前記室外熱交換器17には、外気温度Tairを検出する外気温度センサ22が設けられている。これらのセンサ20,32,22の検出結果は、室外機ユニット300に設けられた室外機制御部410に入力され、さらに適宜、貯湯ユニット100に設けられた貯湯制御部420や室内機ユニット200に設けられた室内機制御部430や熱交換ユニット400に設けた熱交換制御部440やヒートポンプユニット500に設けたヒーポン制御部450へも入力される(室外機制御部410を介し受信しても良いし、センサ20,32,22から直接受信してもよい)。
また、前記熱交換ユニット400の前記冷媒配管25において、前記配管部25bには、前記冷媒側の流路15bから流出し前記膨張弁111に向かう冷媒流出温度T2(第3検出値)を検出する流出温度センサ21が設けられている。なお、前記水冷媒熱交換器15には、前記冷媒が前記冷媒側の流路15bにおいて凝縮する際の冷媒凝縮温度を検出する凝縮温度センサ33が設けられている。これらのセンサ21,33の検出結果は、熱交換ユニット400に設けられた前記熱交換制御部440に入力され、さらに適宜、前記室外機制御部410や前記室内機制御部430や前記貯湯制御部420や前記ヒーポン制御部450へも入力される(熱交換制御部440を介し受信しても良いし、センサ21,33から直接受信してもよい)。
また、室内機ユニット200の前記冷媒配管26において、前記室内熱交換器27には、空調対象空間の室内温度Tr(実室温に相当)を検出する室内温度センサ34が設けられている。このセンサ34の検出結果は、室内機ユニット200に設けられた室内機制御部430に入力され、さらに適宜、前記室外機制御部410や前記貯湯制御部420や前記熱交換制御部440や前記ヒーポン制御部450へも入力される(室内機制御部430を介し受信しても良いし、センサ34から直接受信してもよい)。
そして、前記貯湯ユニット100の前記貯湯制御部420、前記熱交換ユニット400の前記熱交換制御部440、前記室外機ユニット300の前記室外機制御部410、前記室内機ユニット200の前記室内機制御部430、及び、前記ヒートポンプユニット500の前記ヒーポン制御部450は、互いに通信可能に接続されており、前記各センサの検出結果に基づき、相互に連携しつつ、前記貯湯ユニット100、前記熱交換ユニット400、前記室外機ユニット300、前記室内機ユニット200、前記ヒートポンプユニット500内の各機器・アクチュエータの動作を制御する。
このとき、前記室内機ユニット200は、リモコン等の適宜の操作部60(以下単に「リモコン60」と称する)によって操作可能である。すなわち、リモコン60は、例えば前記室内機制御部430に対し情報送受信可能に接続されており、ユーザは、このリモコン60を適宜に手動操作することにより、いずれの運転を行うかの運転指示、すなわち、大気排熱の冷房運転(以下適宜、「通常冷房運転」等という)、排熱利用給湯の冷房運転(以下適宜、「排熱利用給湯運転」等という)、大気吸熱の暖房運転(以下適宜、「通常暖房運転」等という)等、のいずれを行うかを指示することができる。これらのリモコン60からの指示内容は、室内機ユニット200に設けられた前記室内機制御部430に入力され、さらに適宜、前記室外機制御部410や前記熱交換制御部440や前記貯湯制御部420やヒーポン制御部450へも入力される(室内機制御部430を介し受信しても良いし、リモコン60から直接受信してもよい)。
次に、前記室外機ユニット300に備えられた前記室外機制御部410について説明する。室外機制御部410は、詳細な図示を省略するが、各種のデータやプログラムを記憶する記憶部と、演算・制御処理を行う制御部とを備えている。この室外機制御部410の機能的構成を図2により説明する。
図2に示すように、前記室外機制御部410は、四方弁制御部410Aと、圧縮機制御部410B(圧縮機制御手段に相当)と、膨張弁制御部410Cと、室外ファン制御部410Dと、二方弁制御部410Eと、を機能的に備えている。
四方弁制御部410Aには、前記リモコン60により指示された、いずれの運転を行うかの運転指示と、前記貯湯温度センサ12により検出された前記貯湯温度とが入力される。
四方弁制御部410Aは、前記運転指示と、前記貯湯温度に対応した前記湯水の加熱状況(貯湯状況)とに応じて、実際にヒートポンプ給湯機1をどのような運転態様(前記の通常冷房運転、排熱利用給湯運転、排熱併用給湯運転、通常暖房運転、排熱利用暖房運転、暖房サイクル除霜アシスト運転、アシスト暖房運転、冷房サイクル除霜アシスト運転)で運転するかを決定し、対応する運転情報を、前記圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410D、二方弁制御部410E、及び、貯湯制御部420、室内機制御部430、熱交換制御部440、ヒーポン制御部450に出力する。また、四方弁制御部410Aは、前記決定された運転態様に対応する開閉信号を四方弁31へ出力し、四方弁31を切り替える(詳細な制御内容は後述)。
圧縮機制御部410Bには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定されたエアコン設定温度Tcon(目標室温に相当)とが入力される(直接入力される場合のほか、前記の間接的な入力も含む。以下同様)。圧縮機制御部410Bは、前記のようにして四方弁制御部410Aから入力される前記運転情報に応じて、入力された前記の温度及び設定のうち少なくとも1つに基づき、前記圧縮機14の回転数を制御する。本実施形態では特に、前記室内温度Trと前記エアコン設定温度Tconとの偏差に応じて、前記圧縮機14の回転数を制御する。なおこのときの圧縮機14の回転数(制御値)は、後述の熱交換制御部440の膨張弁制御部440Bにも出力される(図示省略)
膨張弁制御部410Cには、前記吐出温度センサ20により検出された前記冷媒吐出温度Toutと、前記流出温度センサ21により検出された前記冷媒流出温度T2と、前記吸入温度センサ32により検出された前記冷媒吸入温度Tinとが入力される。膨張弁制御部410Cは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記の入力された温度のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁113の開度を制御する(詳細な制御内容は後述)。
二方弁制御部410Eは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記二方弁122の開閉を制御する(詳細な制御内容は後述)。
室外ファン制御部410Dには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairが入力される。室外ファン制御部410Dは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記外気温度Tairに基づき、前記室外ファン67の回転数を制御する。
なお、前記運転態様の決定は、貯湯制御部420や室内機制御部430や熱交換制御部440やヒーポン制御部450で行っても良い。この場合は、それら貯湯制御部420や室内機制御部430や熱交換制御部440やヒーポン制御部450から、決定された運転態様に対応した前記運転情報が室外機制御部410に入力され、その入力された運転情報に応じて四方弁制御部410A、圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410D、二方弁制御部410Eが各種制御を行う。
次に、前記熱交換ユニット400に備えられた前記熱交換制御部440について説明する。熱交換制御部440は、前記室外機制御部410同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図3により説明する。
図3に示すように、前記熱交換制御部440は、ポンプ制御部440A(ポンプ制御手段に相当)と、膨張弁制御部440Bと、二方弁制御部440Cとを機能的に備えている。
ポンプ制御部440Aには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記沸上温度センサ24により検出された前記沸上温度Tbとが入力される。ポンプ制御部440Aは、前記のようにして室外機制御部410から入力される前記運転情報に応じて、入力された前記沸上温度Tbに基づき、前記沸上ポンプ19の回転数を制御する。本実施形態では特に、前記沸上温度Tbと、予め定められた目標沸上温度(目標値に相当)との偏差に応じて、前記沸上ポンプ19の回転数を制御する。
膨張弁制御部440Bには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記室外機制御部410の前記圧縮機制御部410Bから入力された前記圧縮機14の回転数(制御値。但し公知の手法で検出された実際の圧縮機14の回転数を入力しても良い)と、前記流出温度センサ21により検出された前記冷媒流出温度T2と、前記吸入温度センサ32により検出された前記冷媒吸入温度Tinと、前記吐出温度センサ20により検出された前記冷媒吐出温度Toutとが入力される。膨張弁制御部440Bは、前記室外機制御部410からの前記運転情報に応じて、前記の入力された温度や回転数のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁1110の開閉や開度を制御する。
二方弁制御部440Cには、前記室外機制御部410からの前記運転情報が入力される。二方弁制御部440Cは、前記運転情報に基づき、前記二方弁121の開閉動作を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、熱交換制御部440内(例えば前記二方弁制御部440C)や室内機制御部430や貯湯制御部420やヒーポン制御部450で行っても良い。この場合は、それら二方弁制御部440Cや室内機制御部430や貯湯制御部420やヒーポン制御部450で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、ポンプ制御部440A、膨張弁制御部440Bが各種制御を行う。
次に、前記室内機ユニット200に備えられた前記室内機制御部430について説明する。室内機制御部430は、前記室外機制御部410及び熱交換制御部440同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図4により説明する。
図4に示すように、前記室内機制御部430は、室内ファン制御部430Aを機能的に備えている。室内ファン制御部430Aには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tconとが入力される。室内ファン制御部430Aは、前記室外機制御部410からの前記運転情報に応じて、前記室内温度Tr及びエアコン設定温度Tconに基づき、前記室内ファン77の回転数を制御する。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、室内機制御部430内や熱交換制御部440や貯湯制御部420やヒーポン制御部450で行っても良い。この場合は、それら室内機制御部430や熱交換制御部440や貯湯制御部420やヒーポン制御部450で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、室内ファン制御部430Aが前記制御を行う。
次に、前記貯湯ユニット100に備えられた前記貯湯制御部420について説明する。貯湯制御部420は、前記室外機制御部410、熱交換制御部440、室内機制御部430と同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図5により説明する。
図5に示すように、前記貯湯制御部420は、戻し制御部420B(戻し切替制御手段に相当)と、温度制御部420Cと、を機能的に備えている。
戻し制御部420Bには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記貯湯温度センサ12により検出された前記貯湯温度と、前記沸上温度センサ24により検出された前記沸上温度Tbと、が入力される。戻し制御部420Bは、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記貯湯温度に対応した前記湯水の加熱状況(貯湯状況)と、前記沸上温度Tbと、に応じて三方弁10Dの切り替え態様、すなわち配管6d側に切り替えるか配管6e側に切り替えるかを適宜に制御する。これにより、水冷媒熱交換器15において熱交換を行った後の湯水を、配管6c,6eを介して貯湯タンク2の下部へ戻すのか、若しくは、配管6c,6d及び配管8dを介して貯湯タンク2の中間部へ戻すのか等が制御される(詳細は後述)。なお図示を省略しているが、三方弁10Cの切替についても適宜の制御が行われる。
温度制御部420Cには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記貯湯温度センサ12により検出された前記貯湯温度と、給湯温度センサ37により検出された給湯温度と、が入力される。温度制御部420Cは、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記貯湯温度に対応した前記湯水の加熱状況(貯湯状況)とに応じて、前記給湯温度センサ37からの前記給湯温度が、前記給湯設定温度となるように、混合弁10A,10Bの開度を適宜に制御する。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、貯湯制御部420内や熱交換制御部440や室内機制御部430やヒーポン制御部450で行っても良い。この場合は、それら貯湯制御部420や熱交換制御部440や室内機制御部430で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、戻し制御部420B、温度制御部420Cが前記制御を行う。
次に、前記ヒートポンプユニット500に備えられた前記ヒーポン制御部450について説明する。ヒーポン制御部450は、前記室外機制御部410、熱交換制御部440、室内機制御部430、貯湯制御部420と同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図6により説明する。
図6に示すように、前記ヒーポン制御部450は、ポンプ制御部450Aと、圧縮機制御部450Bと、膨張弁制御部450Cと、室外ファン制御部450Dと、を機能的に備えている。
ポンプ制御部450Aには、前記室外制御部410からの前記運転情報と、前記水冷媒熱交換器115の水側の流路115aの出口側に設けられた温度センサ(図示せず)からの出口温度とが入力される。ポンプ制御部450Aは、前記のようにして入力される前記運転情報に応じて、入力された前記の温度及び設定のうち少なくとも1つに基づき、前記沸上ポンプ119の回転数を制御する。
圧縮機制御部450Bには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairとが入力される。圧縮機制御部450Bは、前記のようにして入力される前記運転情報に応じて、入力された前記の温度及び設定のうち少なくとも1つに基づき、前記圧縮機114の回転数を制御する。
膨張弁制御部450Cには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記圧縮機114の吐出側に設けられた吐出温度センサ20(図示せず)により検出された前記冷媒吐出温度とが入力される。膨張弁制御部450Cは、前記運転情報に応じて、前記の入力された温度のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁123の開度を制御する。
室外ファン制御部450Dには、前記室外機制御部410からの前記運転情報と、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairが入力される。室外ファン制御部450Dは、前記運転情報に応じて、前記外気温度Tairに基づき、前記室外ファン167の回転数を制御する。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、ヒーポン制御部450内や貯湯制御部420や室内機制御部430や熱交換制御部440で行っても良い。この場合は、それらヒーポン制御部450や貯湯制御部420や室内機制御部430や熱交換制御部440で決定した運転態様に対応した前記運転情報に応じて、圧縮機制御部450B、膨張弁制御部450C、室外ファン制御部450Dが前記制御を行う。
ヒーポン制御部450は、前記圧縮機制御部450B、膨張弁制御部450C、室外ファン制御部450Dの制御により、前記水冷媒熱交換器15における前記熱交換が行われない場合であっても(若しくは当該水冷媒熱交換器15における前記熱交換の実行と併せて)、貯湯タンク2内の湯水を加熱して供給する沸上運転等を実行することができる。
ここで、前記したように、本実施形態のヒートポンプ給湯機1では、通常冷房運転、排熱利用給湯運転、通常暖房運転等の各種類の運転を選択的に実行することができる。以下、各運転の詳細を順次説明する。
<通常冷房運転>
まず、図7を用いて、通常冷房運転について説明する。この図7に示す通常冷房運転時(大気排熱冷房モードに相当)においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記配管部18aを前記配管部18dに連通させると共に前記配管部18cを前記配管部18bに連通させる位置(前記した冷房側)に切り替えられる。また前記二方弁制御部410E,440Cにより、二方弁122が開き状態、二方弁121が閉じ状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部410C,440Bにより、膨張弁113が適宜の開度に調整された状態、膨張弁111が全閉状態に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18d→配管部18e(二方弁122)→室外熱交換器17→配管部18f(膨張弁113)→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18cの冷媒経路が形成される。
これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、室外ファン67の回転駆動とともに凝縮器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は前記膨張弁113において適宜に減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、室内ファン77の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室内熱交換器27において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
<排熱利用給湯運転>
次に、図8及び図9を用いて、排熱利用給湯運転について説明する。これら図8及び図9に示す排熱利用給湯運転時(排熱利用冷房モードに相当)においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記通常冷房運転時と同様、前記四方弁31は、前記冷房側に切り替えられる。また前記二方弁制御部410E,440Cにより、二方弁122が閉じ状態、二方弁121が開き状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部410C,440Bにより、前記膨張弁113が全閉状態、前記膨張弁111が適宜の開度に調整された状態、に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18d→配管部25a(二方弁121)→水冷媒熱交換器15→配管部25b(膨張弁111)→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18cの冷媒経路が形成される。
これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、凝縮器として機能する前記水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bにおいて熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は前記膨張弁111において適宜に減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、室内ファン77の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室内熱交換器27において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
また、沸上ポンプ19が前記ポンプ制御部440Aの制御により回転することで、貯湯タンク2下部に接続された前記配管5bから取り出された低温水(未加熱水)が、水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aにおいて前記凝縮する冷媒から受熱して加熱された後、貯湯タンク2内に戻される(給湯処理)。以上の結果、夏期における冷房排熱を貯湯タンク2への湯水の加温(給湯)に活用することができる。
このとき、前記三方弁10Dを前記配管6e側に切り替えることで、図8に示すように、前記水冷媒熱交換器15からの加熱後の湯水を貯湯タンク2の下部(底部)に戻すことができ、前記三方弁10Dを前記配管6d側に切り替えることで、図9に示すように、前記水冷媒熱交換器15からの加熱後の湯水を貯湯タンク2の上下方向中間部に戻すことができる。この切替は、例えば、一般的に、前記水冷媒熱交換器15からの湯水の温度に基づいて(すなわち前記センサ24で検出される前記沸上温度Tbに応じて)行われる。すなわち、前記水冷媒熱交換器15からの湯水が前記中温水であれば、前記三方弁10Dが前記配管6d側に切り替えられて湯水(中温水)が貯湯タンク2の上下方向中間部に戻され、前記水冷媒熱交換器15からの湯水が前記中温水よりも低温域の温度(以下適宜、「低温水」という)であれば、前記三方弁10Dが前記配管6e側に切り替えられて湯水(低温水)が貯湯タンク2の下部(底部)に戻される。
なお、前記運転態様において説明したように、本実施形態においては、前記四方弁31と、前記二方弁122,121と、前記膨張弁113,111と、これらを制御する前記室外機制御部410、前記貯湯制御部420、前記室内機制御部430、及び前記熱交換制御部440とが、各請求項記載のモード切替手段として機能する。
<貯湯タンクへ戻る流れと貯湯タンクから出湯する流れとの干渉>
ところで、本実施形態では、固有の構成として、前記したように、前記貯湯タンク2内の湯水(前記の中温水)を取り出す前記配管8dに対し、前記水冷媒熱交換器15からの加熱後の湯水を戻す前記配管6dが接続されている。したがって、前述したように前記三方弁10Dの切替により配管6dを介し湯水を貯湯タンク2内に戻す場合には、前記配管8dを通って湯水が貯湯タンク2内へ戻ることになる。
ここで、前記のようにして配管6d→配管8d→貯湯タンク2の経路で湯水が貯湯タンク2内の前記中間部に戻っているその最中に、図10に示すように、例えばユーザによる適宜の出湯操作に対応して配管8b,8dを介した貯湯タンク2からの前記中温水の取り出しが行われる(図10中破線参照)場合があり得る。この場合、前記のようにして水冷媒熱交換器15→配管6d→配管8d→貯湯タンク2と戻る湯水の流れ(図10中太線参照)が、前述のように貯湯タンク2→配管8d→配管8b→配管8c→出湯管11→・・を経て出湯される湯水の流れの影響を受ける(干渉が生じる)こととなる。
特に、前記冷媒循環回路30において、例えば前記給湯処理の開始直後等の冷凍サイクルが安定していない間は、前記水冷媒熱交換器15から流出して貯湯タンク2へと戻る湯水の流れ(図10中太線参照)が前記影響を受けた際、当該湯水の流量(いわゆる沸上流量)が安定しなくなる可能性がある。その結果、前記出湯される湯水(図10中破線参照)の温度も安定しなくなるおそれがある。
<実施形態による切替弁の制御手法>
そこで、上記に対応し、本実施形態においては、前記戻し制御部420Bが前記三方弁10Dを制御し、給湯処理の開始後、予め定められた所定期間が経過するまでは水冷媒熱交換器15からの湯水を必ず前記配管6e(言い替えれば貯湯タンク2の下部)へと導入し、前記所定期間が経過してから前記配管6d(言い替えれば貯湯タンク2の中間部)へと導入するようにする。
そのような制御内容の一例を、図11により説明する。図11(a)は前記配管8dを介した出湯状態の時間推移を表し、図11(b)は前記排熱利用給湯運転の運転状態の時間推移を表している。また図11(c)は前記沸上温度センサ24で検出される前記沸上温度Tbの時間推移を表しており、図11(d)は前記戻し制御部420Bの制御により切り替えられる前記三方弁10Dの切替位置の時間推移を表している。そして、図11(e)は前記沸上ポンプ19による前記加熱循環回路4での循環流量Vの時間推移を表している。
すなわち、図11において、この例では、時刻t0より前の段階で、ユーザ操作に基づき前記配管8dからの出湯が開始されており(図11(a)参照)、また前記三方弁10Dは配管6e側(貯湯タンク2の下部側)へ切り替えられている状態である(図11(d)参照)。
この状態で、時刻t0において前記排熱利用給湯運転が開始される(図11(b)参照)。この運転開始当初は、前記沸上温度Tbは、給水管7からの給水温度に等しい(図11(c)参照)。また運転開始当初は、前記圧縮機14の安定的な起動のために(前記圧縮機制御部410Bの制御により)前記圧縮機14の回転数は比較的低い。この結果、水冷媒熱交換器15の水側からの湯水の前記沸上温度Tbと前記目標沸上温度との偏差を小さくするために(前記ポンプ制御部440Aの制御により)前記沸上ポンプ19の回転数、言い替えれば加熱循環回路4における循環流量Vも比較的小さい(図11(e)参照)。
その後、時間の経過とともに前記圧縮機14が安定的に立ち上がるにつれて前記圧縮機14の回転数が徐々に高くなり、水冷媒熱交換器15における前記受熱によって前記沸上温度Tbは徐々に上昇し、時刻t1において前記目標沸上温度に達した(図11(c)参照)後、略一定となる。また、湯水の前記沸上温度Tbと前記目標沸上温度との前記偏差を小さくするために、前記沸上ポンプ19の回転数(言い替えれば前記循環流量V)も徐々に大きくなり、例えば時刻t2において予め定めたしきい値Vthを超えた後、それよりも大きな、十分に大きな値V1に達して略一定となる(図11(e)参照)。
なお、前記しきい値Vthは、例えば前記冷媒循環回路30を流れる前記冷媒の冷凍サイクルが安定したと見なせる状態に対応して予め定められるものである。また前記時刻t2は、当該冷凍サイクルが安定したと見なせるタイミングを表す時刻である。あるいは、前記循環流量Vのしきい値Vthに代えて、循環流量Vに対応する前記沸上ポンプ19の回転数Nについて(前記同様に冷媒の冷凍サイクルが安定したと見なせる状態に対応して)設けた適宜のしきい値Nthを用いた場合も、当該回転数Nの前記しきい値Nthに対する挙動は前記図11(e)と同様の挙動となる。
前記時刻t2の後、前記時刻t0から予め定められた所定期間(例えば4分)が経過した時刻t3になると、前記戻し制御部420Bの制御により前記三方弁10Dが配管6d側へと切り替えられる(図11(d)参照)。これにより、水冷媒熱交換器15からの湯水は、配管6d、配管8dを介し貯湯タンク2の中間部へと導入されるようになる。
なお、図11では、出湯開始後に排熱利用給湯運転が開始される例について説明したが、出湯開始前に排熱利用給湯運転が開始される場合においても同等である。
<処理手順>
上記手法を実現するために、前記した室外機制御部410、貯湯制御部420、室内機制御部430、熱交換制御部440、ヒーポン制御部450によって実行される処理手順を、図12に示すフローチャートによって説明する。
図12において、まず、ステップS10で、例えば室外機制御部410が、前記リモコン60における適宜の操作によって、前記排熱利用給湯運転の開始が指示されたか否かを判定する。運転開始が指示されていなければこの判定は満たされず(S110:NO)、この判定が満たされるまでループ待機する。前記開始が指示されていればこの判定は満たされ(S10:YES)、ステップS20に移行する。
ステップS20では、前記貯湯制御部420の戻し制御部420Bが、前記三方弁10Dに対し制御信号を出力し、三方弁10Dを前記配管6e側に切り替える。なお、ステップS20の実行前に既に三方弁10Dが配管6e側に切り替わった状態の場合には、このステップS20は省略してもよい。その後、ステップS30へ移行する。
ステップS30では、室外機制御部410、貯湯制御部420、室内機制御部430、及び、熱交換制御部440が互いに連携して、前記排熱利用給湯運転を開始する。この場合、前記図8に示されるように、水冷媒熱交換器15において熱交換を行った後の湯水は、配管6c,6eを介して貯湯タンク2の下部へ戻されることとなる。
その後、ステップS40で、前記貯湯制御部420の戻し制御部420Bが、沸上温度センサ24により検出される前記沸上温度Tb(請求項記載の検出値に相当)が前記目標沸上温度(請求項記載の目標値に相当。図11(c)参照)に達したか否かを判定する。目標沸上温度に達していなければこの判定は満たされず(S40:NO)、判定が満たされるまでループ待機する。目標沸上温度に達していればこの判定は満たされ(S40:YES)、ステップS50に移行する。
なお、例えば前記沸上ポンプ19の回転数を検出する回転数センサを適宜に設け(図4中の2点鎖線参照)、前記ステップS30とステップS40との間に別途設けたステップ35(図示省略)において、その検出する前記回転数Nが前記しきい値Nth以上となったか(あるいは前記回転数Nに基づき算出される前記循環流量Vが前記しきい値Vth以上となったか)否か、を判定するようにしてもよい。この場合、当該判定が満たされるまではこのステップS35でループ待機し、当該判定が満たされた後に当該ステップS35から前記ステップS40へと移行する。
ステップS50では、前記貯湯制御部420の戻し制御部420Bが、前記ステップS30での排熱利用給湯運転の開始後、4分(請求項記載の所定期間に相当)が経過したか否かを判定する。なお、4分は前記所定期間の一例であり、これとは異なる値を適宜に定めても良い。4分が経過するまではこの判定は満たされず(S50:NO)、ループ待機する。4分が経過したらこの判定は満たされ(S50:YES)、ステップS60に移行する。
ステップS60では、前記貯湯制御部420の戻し制御部420Bが、前記三方弁10Dに対し制御信号を出力し、三方弁10Dを前記配管6d側に切り替える。これにより、前記図9に示されるように、水冷媒熱交換器15において熱交換を行った後の湯水は、配管6c,6d,8dを介して貯湯タンク2の前記中間部へ戻されることとなる。
その後、ステップS70では、前記貯湯制御部420が、前記ステップS30で開始された前記排熱利用給湯運転を終了するために予め定められた、所定の沸上終了タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、例えば、前記貯湯温度センサ12による検出結果に基づき、貯湯タンク2内に、予め定められた量の加熱された湯水が貯留されたか否か、を判定すればよい。沸上終了タイミングが到来していなければこの判定は満たされず(S70:NO)、この判定が満たされるまでループ待機する。沸上終了タイミングが到来していればこの判定は満たされ(S70:YES)、ステップS80に移行する。
ステップS80では、室外機制御部410、貯湯制御部420、室内機制御部430、及び、熱交換制御部440が互いに連携して、前記排熱利用給湯運転を終了する。その後、このフローを終了する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態におけるヒートポンプ給湯機1においては、戻し制御部420Bの制御により、前記三方弁10Dが、前記排熱利用給湯運転の開始後、予め定められた所定期間(前記の例では4分)が経過するまでは、水冷媒熱交換器15からの湯水を必ず前記配管6c,6eを介し貯湯タンク2の下部(底部)へと導入する。そして、前記所定期間(4分)が経過したら、水冷媒熱交換器15からの湯水を前記配管6c,6d,8dを介し貯湯タンク2の前記中間部へと導入する。このような制御の結果、適宜に設定された前記所定期間(4分)によって、少なくとも前記冷媒循環回路30の冷凍サイクルが安定するまでの間は、前記水冷媒熱交換器15から貯湯タンク2と戻る湯水の流れと前記貯湯タンク2から出湯される湯水の流れとの干渉による、前記影響の発生(図10参照)を防止することができる。この結果、湯水が貯湯タンク2内に戻っているときに貯湯タンク2からの前記中温水の取り出しが行われる場合であっても、前記水冷媒熱交換器15からの前記沸上流量を安定化し、出湯される湯水の温度の安定化を図ることができる。
また、本実施形態では特に、前記所定期間(前記の例では4分)は、前記排熱利用給湯運転の開始後、前記沸上温度センサ24が検出する沸上温度Tbが前記目標沸上温度に達するまでの経過時間(図11の例では時刻t0から時刻t1までの時間)よりも長い期間である。このように、少なくとも水冷媒熱交換器15の水側の流路15aからの湯水の沸上温度Tbが目標沸上温度に達してから後のタイミングにおいて前記三方弁10Dの切り替えを行うことにより、少なくとも、前記冷媒循環回路30の冷凍サイクルが安定するまでの間(図11の例では時刻t0から時刻t2までの時間)は、前記干渉による影響の発生を確実に防止することができる。
また、本実施形態では特に、冷房運転を2つの態様(通常冷房運転、排熱利用給湯運転)で行うことができる。前記排熱利用給湯運転では、前記したような、圧縮機14吐出側→水冷媒熱交換器15→室内熱交換器27→圧縮機14吸入側の経路での冷凍サイクルが実現される。その一方、通常冷房運転では、圧縮機14から吐出された高温高圧の冷媒ガスが室外熱交換器17で外気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器27で蒸発することで室内空気から吸熱して圧縮機14へと戻る、通常の冷房運転を実現することができる。
また、本実施形態では特に、前記所定期間(前記の例では4分)は、前記排熱利用給湯運転の開始後、前記冷媒循環回路30を流れる冷媒の冷凍サイクルが安定したとみなせる安定タイミング(図11の例では時刻t2)までの経過時間(図11の例では時刻t0から時刻t2までの時間)よりも長い時間である。これにより、少なくとも、前記冷媒循環回路30の冷凍サイクルが安定するまでの間は、前記干渉による影響の発生を確実に防止することができる。
また、本実施形態では特に、室外機制御部410の圧縮機制御部410Bが圧縮機14を制御し、熱交換制御部440のポンプ制御部440Aが湯水を循環させる沸上ポンプ19を制御する。そして、前記のように当該沸上ポンプ19の回転数Nに関するしきい値Nthを適宜に設定することで、沸上ポンプ19の回転数Nが前記しきい値Nth以上となったタイミングで、冷凍サイクルが十分に安定化したとみなすことができる。
なお、本発明は以上の態様に限定されることなく、その趣旨を変更しない範囲で適用可能なものである。例えば、以上においては、冷媒循環回路30の前記室内熱交換器27における吸熱を水冷媒熱交換器15で受熱して貯湯タンク2への湯水を加熱する場合(図8、図9に示す前記排熱利用給湯運転)において、本発明の手法を適用した例を説明したが、これに限られない。すなわち、前記した、冷媒循環回路130の前記室外熱交換器117における吸熱を水冷媒熱交換器115で受熱して加熱循環回路104を介し貯湯タンク2への湯水を加熱する場合(図1に示すヒートポンプユニット500による給湯運転)において、本発明の手法を適用し、前記と同様の手法で三方弁10Dを切り替えるようにしても良い。この場合は、前記沸上ポンプ19に対応する前記沸上ポンプ119の制御の際には、前記沸上温度Tbに代え前記水冷媒熱交換器115の水側の流路115aの出口側に設けられた前記温度センサで検出する前記出口温度が用いられ(図11(c)参照)るとともに、前記沸上ポンプ19の循環流量Vの代わりに、前記沸上ポンプ119による前記加熱循環回路104での循環流量が対応付けられる。
また例えば、前記二方弁121,122のうち少なくとも1つを、閉止機能付きの膨張弁で置き換えても良い。また、前記膨張弁111,113に代え、減圧器としてエジェクターを用いても良い。
1 ヒートポンプ給湯機(貯湯式給湯装置)
2 貯湯タンク
4,5 湯水配管
6d 配管(中温水戻し管)
6e 配管(低温水戻し管)
8 出湯管
8b,8d 配管(中温水取り出し管)
10D 切替弁
12 貯湯温度センサ
14 圧縮機
15 水冷媒熱交換器
15a 冷媒側の流路
15b 水側の流路
17 室外熱交換器(ヒートポンプ熱交換器)
18 冷媒配管
19 沸上ポンプ(循環ポンプ)
23 入水温度センサ
24 沸上温度センサ(沸上温度検出手段)
25 冷媒配管
26 冷媒配管
27 室内熱交換器(空気熱交換器)
30 冷媒循環回路
104 加熱循環回路(湯水循環回路)
105a 配管(湯水配管)
106a 配管(湯水配管)
114 圧縮機
115 水冷媒熱交換器
115a 冷媒側の流路
115b 水側の流路
117 室外熱交換器(空気熱交換器)
118 冷媒配管
119 沸上ポンプ(循環ポンプ)
130 冷媒循環回路
410B 圧縮機制御部(圧縮機制御手段)
440 熱交換制御部
440A ポンプ制御部(ポンプ制御手段)

Claims (5)

  1. 冷媒と水との熱交換を行う、凝縮器として機能する水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒と空気との熱交換を行う、蒸発器として機能する空気熱交換器と、
    前記水冷媒熱交換器及び前記空気熱交換器に接続される圧縮機と、
    湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクに接続され、湯水を出湯する出湯管と、
    を有し、
    前記水冷媒熱交換器の水側と前記貯湯タンクとを湯水配管で環状に接続して湯水循環回路を形成し、
    前記水冷媒熱交換器の冷媒側と、前記圧縮機と、前記空気熱交換器とを、冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成し、
    前記圧縮機の吐出側に対し前記水冷媒熱交換器の入口側を連通するとともに、前記圧縮機の吸入側に出口側が連通された前記空気熱交換器の入口側に対し、前記水冷媒熱交換器の出口側を連通し、前記水冷媒熱交換器にて加温された湯水を前記貯湯タンクへ給湯する給湯処理を行う、貯湯式給湯装置において、
    前記出湯管は、
    前記貯湯タンクの上下方向中間部に接続され、当該貯湯タンク内の湯水を取り出す中温水取り出し管
    を備えており、
    前記湯水循環回路は、
    前記貯湯タンクの下部に接続され、当該貯湯タンク内へ湯水を戻す低温水戻し管と、
    前記貯湯タンク側が前記中温水取り出し管に接続され、前記中温水取り出し管を介して当該貯湯タンク内へ湯水を戻す中温水戻し管と、
    前記低温水戻し管と前記中温水戻し管との分岐点に設けられ、前記水冷媒熱交換器の水側からの湯水を、前記低温水戻し管又は前記中温水戻し管のいずれに導入するか切り替え可能な切替弁と、
    を備えており、
    かつ、
    前記切替弁を、前記給湯処理の開始後予め定められた所定期間が経過するまでは前記湯水を前記低温水戻し管に導入するように切り替えると共に、前記給湯処理の開始後前記所定期間が経過した後は前記湯水を前記中温水戻し管に導入するように切り替える、戻し切替制御手段を設けた
    ことを特徴とする貯湯式給湯装置。
  2. 前記水冷媒熱交換器の水側から前記湯水配管へ流出する湯水の温度を検出する沸上温度検出手段をさらに有し、
    前記所定期間は、
    前記給湯処理の開始後、前記沸上温度検出手段の検出値が所定の目標値に達するまでの経過時間よりも長い期間である
    ことを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記所定期間は、
    前記給湯処理の開始後、前記冷媒循環回路を流れる冷媒の冷凍サイクルが安定したとみなせる安定タイミングまでの経過時間よりも長い時間である
    ことを特徴とする請求項2記載の貯湯式給湯装置。
  4. 前記圧縮機の回転数を制御する圧縮機制御手段と、
    前記湯水配管内に前記湯水を循環させる循環ポンプと、
    前記沸上温度検出手段の検出値と前記目標値との偏差に応じて前記循環ポンプの回転数を制御するポンプ制御手段と、
    前記安定タイミングは、
    前記ポンプ制御手段により制御される前記循環ポンプの回転数が、予め定められたしきい値以上となったタイミングである
    ことを特徴とする請求項3記載の貯湯式給湯装置。
  5. 前記空気熱交換器は、
    前記冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器であり、
    かつ、
    前記圧縮機に対し前記水冷媒熱交換器と並列に接続され、前記冷媒と外気との熱交換を行うヒートポンプ熱交換器と、
    前記圧縮機の吐出側に対し前記ヒートポンプ熱交換器の入口側を連通するとともに前記室内熱交換器の入口側に対し前記ヒートポンプ熱交換器の出口側を連通する大気排熱冷房モードと、前記圧縮機の吐出側に対し前記水冷媒熱交換器の入口側を連通するとともに前記室内熱交換器の入口側に対し前記水冷媒熱交換器の出口側を連通して前記給湯処理を行う排熱利用冷房モード、とを切替可能なモード切替手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項4記載の貯湯式給湯装置。
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