JP2020040677A - フィルムリール梱包体及びフィルムリール集合梱包体 - Google Patents

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Abstract

【課題】輸送時における磨耗粉の発生が低減されたフィルムリール梱包体を提供する。【解決手段】円筒形状のコアとコアに巻回されたフィルムとからなるフィルム巻回体と、フィルム巻回体を内部に含むようにフィルム巻回体を覆う外装チューブと、コアの軸方向の両端にそれぞれ配置されてフィルム巻回体を保持する保持部材と、を有するフィルムリール梱包体において、保持部材は、板状部と、板状部から突出してコアの軸方向の端部に形成された開口の内部に挿入自在に構成された支持部と、を備える。外装チューブにおけるコアの軸方向の端部を外装端部として、外装端部はコアの開口の中に収容され、コアと支持部との間に外装端部が介在するように支持部をコアの開口に挿入して保持部材がフィルム巻回体に取り付けられている。空気層を介して積層した少なくとも3層のチューブ材によって外装チューブを構成する。【選択図】図4

Description

本発明は、長尺のフィルムの搬送のために円筒状のコアにフィルムを巻回し、フィルムの巻回体に外装フィルムをかぶせた後にコアの両端にそれぞれつば(鍔)状の保持部材を差し込んで構成されたフィルムリール梱包体と、複数のフィルムリール梱包体を有するフィルムリール集合梱包体とに関する。
長尺の、すなわちウェブであるフィルムを例えば2地点間で輸送するときは、円筒状のコアにフィルムを巻回して輸送する。コアとしては板紙製の円筒が用いられることが多い。円筒状のコアにフィルムを巻回したものをフィルム巻回体と呼ぶ。フィルム巻回体を輸送するときにフィルムに傷が付いたり不純物が付着したりすることを防ぐために、巻回されたフィルムを覆う外装フィルムあるいは外装シートが設けられる。外装フィルムあるいは外装シートは、巻回されたフィルムの外周に巻きつけるように設けてもよいが、特許文献1は、外装フィルムとしてチューブ状の外装フィルムを用いることを開示している。
輸送の途中にフィルム巻回体の周面や側面が地面に触れたり他の物体と接触したりすることを防ぐために、1対のつば状の保持部材(プロテクターあるいは支持部材とも呼ぶ)によってフィルム巻回体を挟み込み、フィルムリール梱包体を構成することが多い。フィルムリール梱包体を用いることにより、フィルム巻回体を横置きにしつつ宙吊りにして輸送することが可能となる。このために用いられる保持部材も市販されている。保持部材は、厚板状の部材である板状部を有し、さらに、板状部の中心には、円筒形状のコアの端部の開口に係合するように突出するプラグ(支持部)が形成されている。プラグをコアの端部の開口に差し込むようにしてコアの両端にそれぞれ保持部材を取り付けることができる。正方形の形状の保持部材の一例が特許文献2に示されている。特許文献3は、このような1対の保持部材を1対の壁面として用いてフィルム巻回体を収容可能な略直方体の搬送用資材を開示している。チューブ状の外装フィルムで覆われたフィルム巻回体に保持部材を取り付けるときは、例えば、外装フィルムのチューブとしての端部を折り返してコアの端部の開口内に差し込み、その上でコアの開口に保持部材のプラグを差し込むことが考えられる。この場合、コアの開口に差し込まれたプラグ外周とコアの内壁との間に外装フィルムが介在することになる。以下の説明において、チューブ状に形成された外装フィルムのことを外装チューブと呼ぶ。
フィルム巻回体に保持部材を取り付けて構成されたフィルムリール梱包体を複数個輸送するときや、保持部材によって支持されたフィルム巻回体を格納した容器を複数個輸送するときは、例えば特許文献4に記載されるように、フィルム巻回体の回転軸が水平となるように輸送用パレット上にフィルムリール梱包体や容器を積み重ね、さらにストレッチフィルムで覆ってフィルムリール集合梱包体とする。
特開平11−43180号公報 特開2015−113136号公報 特開2016−50020号公報 特開2016−175695号公報
フィルムリール梱包体によって搬送されるフィルムにはクリーンルームの中などにおいて使用されるものがあり、クリーンルームにはフィルム巻回体が搬入される場合が多い。そのため、フィルムリール梱包体からの発塵によりフィルム巻回体に塵埃が付着することを抑制する必要がある。しかしながら、フィルムリール梱包体を長距離にわたって輸送したときに、外装フィルムや保持部材、コアから磨耗粉が生じてコアの内面に付着することがある。コアの内面に付着した磨耗粉は発塵の原因となる。
本発明の目的は、輸送時における磨耗粉の発生が低減されたフィルムリール梱包体と、そのようなフィルムリール梱包体から構成されたフィルムリール集合梱包体とを提供することにある。
本発明のフィルムリール梱包体は、円筒形状のコアとコアに巻回されたフィルムとからなるフィルム巻回体と、フィルム巻回体を内部に含むようにフィルム巻回体を覆う外装チューブと、コアの軸方向の両端にそれぞれ配置されてフィルム巻回体を保持する保持部材と、を有するフィルムリール梱包体において、保持部材は、板状部と、板状部から突出してコアの軸方向の端部に形成された開口の内部に挿入自在に構成された支持部と、を備え、外装チューブにおける軸方向の端部を外装端部として、外装端部は開口の中に収容され、コアと支持部との間に外装端部が介在するように支持部を開口に挿入して保持部材がフィルム巻回体に取り付けられ、外装チューブは、空気層を介して積層した少なくとも3層のチューブ材からなることを特徴とする。
本発明のフィルムリール集合梱包体は、本発明のフィルムリール梱包体の複数個を搬送用のパレット上に積載してなり、複数個のフィルムリール梱包体は板状部を介して相互に連結して積層していることを特徴とする。
本発明によれば、空気層を介して積層した少なくとも3層のチューブ材からなる外装チューブを使用することにより、保持部材やコア、外装チューブからの磨耗粉の発生を低減させたフィルムリール梱包体と、そのようなフィルムリール梱包体を備えるフィルムリール集合梱包体とを得ることができる。
フィルムリール梱包体の構成を示す図である。 磨耗粉の発生状況を説明する図である。 磨耗粉の発生の推定されるメカニズムを説明する側面図である。 本発明の実施の一形態のフィルムリール梱包体の要部の構成を示す図である。 フィルムリール集合梱包体を示す正面図である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本発明に基づくフィルムリール梱包体を説明する前に、一般的なフィルムリール梱包体について図1を用いて説明する。
図1の上段に示すように、円筒形状のコア21に長尺のフィルム22を巻回することによってフィルム巻回体20が構成されている。コア21は例えば板紙によって形成されている。コア21にフィルム22を巻回するときの回転軸が延びる方向をコア21の軸方向と呼ぶことにする。コア21の軸方向の両端は開口23となっている。巻回されるフィルム22は、例えば、ポリマーのフィルムであり、一例として、リチウムイオン二次電池において正極と負極との間に配置されるバッテリーセパレータフィルムとして用いられるポリオレフィンフィルムである。フィルム巻回体20からバッテリーセパレータフィルムを巻出して行なわれる表面処理や加工は一般にクリーンルーム内において行なわれるため、バッテリーセパレータフィルムを巻回したフィルム巻回体20は、その発塵を抑える必要がある。
フィルム巻回体20は、その保護のために、外装チューブ40によって覆われる。外装チューブ40は、コア21の軸方向の両端が開口となった筒状のポリマーフィルムであり、フィルム巻回体20は外装チューブ40の内部に収容される。外装チューブ40には、例えばポリエチレンやポリプロピレンといった、可撓性を有して容易に変形可能な材料が用いられる。外装チューブ40は、コア21の軸方向に沿った両方の端部のうちの一方が閉じたもの、すなわち細長い袋状のものであってもよい。本明細書において外装チューブ40と呼ぶときは、袋状になったものも含まれる。
フィルムリール梱包体10は、地面や他の物体がフィルム巻回体20に接触することを防ぐために、外装フィルム40で覆われたフィルム巻回体20に1対の保持部材30を取り付け、保持部材30によってフィルム巻回体20を保持したものである。図1の上段の図は、フィルムリール梱包体10を組み立てる前のフィルム巻回体20、保持部材30及び外装チューブ40を示している。保持部材30は、厚板状の部材である板状部31と、板状部31の中央部に設けられて板状部31から突出するプラグ(支持部)32とからなり、例えば、剛性の大きな合成樹脂から形成されている。板状部31は例えば正方形状であり、その1辺の長さは、フィルム巻回体20の最大直径よりも大きくなっている。図1には示されていないが、板状部31の各辺には、同一の形状の別の保持部材の板状部と連結することが可能なように、係合部が形成されている。図示されている保持部材30では、プラグ32は、板状部31を貫通する孔を備える略筒状のものとして設けられている。プラグ32の外径はコア21の内径よりもわずかに小さく、コア21の端部の開口23の内部に挿入自在となっている。
保持部材30のプラグ32をコア21の開口23に挿入してフィルムリール梱包体10を完成したとき、図1の下段に示すように、コア21の軸方向における外装チューブ40の両端は、それぞれ、コア21の開口23の中に収容される。その結果、コア21の開口23の内部において、コア21と保持部材30のプラグ32との間に、外装チューブ40の端部が介在することになる。
これまでのフィルムリール梱包体10では、外装チューブ40として、例えば厚さが10μmから50μm程度の単一層のポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムが使用されている。このような従来のフィルムリール梱包体10では、長距離の輸送を行なったときなどにコア21や保持部材30、外装チューブ40に由来する磨耗粉が発生し、磨耗粉がコア21の内面に付着することがあった。本発明者らは、磨耗粉が形成する機構について検討し、以下のような結論を得た。
図2は、フィルムリール梱包体10でのコア21の端部の近傍を拡大して示している。保持部材30のプラグ32は、上述したように略筒状に形成されており、プラグ32の外周面には、プラグ32の強度を増すとともにプラグ32をコア21の開口23に挿入することを容易にするために、複数のリブ33が形成されている。プラグ32の最大の外周径とは、リブ33も含めて考えたときのプラグの外径の最大値をいう。図3は、パレット61の上にフィルムリール梱包体10を3段積層してフィルムリール集合梱包体とした状態を示している。パレット61の上面には、フィルムリール梱包体10が水平方向に移動しないように、桟部材62が構成されている。このフィルムリール集合梱包体をトラックで輸送したときには、ストレッチフィルムなどで覆っていたとしても、上段側のフィルムリール梱包体10が水平面内方向で振動し、下段側のフィルムリール梱包体10の保持部材30には上段と中段のフィルムリール梱包体10の重量が作用することにより、保持部材30の傾きが上段側よりも大きくなる。また、フィルムリール梱包体10の形態は、保持部材30の耐荷重の点からフィルム巻回体20が10kgから50kgの重量において適用されることが好ましい。
図3において破線は、振動していないときの各フィルムリール梱包体10における保持部材30の位置を示している。輸送に伴ってフィルムリール梱包体10が振動すると、特に下段側のフィルムリール梱包体10の保持部材30が大きく傾くことにより、リブ33とコア21の内面との間に局所的な応力集中が発生し、また、プラグ32が延びる方向とコア21の軸方向との間にずれが生じる。その結果、図2の下段において符号50で示すように、外装チューブ40において破れが発生し、この破れの位置でプラグ32の外周面、特にリブ33とコア21の内面とが直接接触して擦れ合うこととなり、コア21と保持部材30とに由来する磨耗粉が発生する。破れた外装チューブ40の破片も磨耗粉となり得る。この形成機構は、パレット61上に積層したフィルムリール梱包体10のうちで下段側のものの方が多くの磨耗粉を発生するという事実に符合する。
そこで本発明者らは、磨耗粉の形成過程、さらにはその原因となる外装チューブ40の破れの原因についてさらに検討した。その結果、荷重がかかる状態において、コア21とプラグ32が異なる方向や異なる量で移動することによって外装チューブ40に引張力が作用し、破れに至るものと推測した。そこで本発明者らは、外装チューブ40内に滑り面を設け、コア21の動きとプラグ32の動きとが異なる方向、異なる量であるときにその差を滑り面で吸収することにより外装チューブ40の破れを防止できるものと考え、本発明を完成させた。滑り面を設けるためには、空気層を介して積層した複数層のチューブ材によって外装チューブ40を形成すればよい。後述する実施例から明らかになるように、チューブ材が2層では磨耗粉の発生抑止効果が限定的であるので、チューブ材を3層以上設けるようにする。例えばチューブ材を3層積層して外装チューブ40とするときは、ポリエチレンあるいはポリプロピレンなどからなるチューブを3本用意してこれらが3重構造となるように半径方向に配置すればよい。外装チューブ40は袋状であってもよいが、その場合は、三重袋構造となるようにすればよい。
図4は、上述したように構成した外装チューブ40を備える、本発明の実施の一形態のフィルムリール梱包体10の構成を示す図であり、コア21の開口23の近傍での構成を示している。外装チューブ40は、空気層を介して3層のチューブ材41を積層した構成を有する。外装チューブ40の構成以外では、本実施形態のフィルムリール梱包体10は、図1を用いて説明したフィルムリール梱包体10と同様のものである。
本発明において、空気層を介して3層以上のチューブ材41を積層して外装チューブ40を構成するのは、外装チューブ40内に滑り面を形成するためである。そのため、チューブ材41を構成する材料は、その相互間の静摩擦係数が0.5以下であるものであることが好ましい。また、チューブ材41は薄すぎると単純に強度が不足し、厚すぎても滑り面を形成することの効果が失われるから、チューブ材41の膜厚は10μm以上50μm以下であることが好ましい。本発明においては保持部材30によってフィルム巻回体20を保持したときに多少のがたつきがあったとしてもコア内面汚れを防ぐことができる。但し、がたつきが大きいと外装チューブ40の破れの原因となるため、保持部材30によってフィルム巻回体20を保持したときのがたつきを減らすために、コア21の内径とプラグ32における最大の外周径との差は0.2mm以下とすることが好ましい。
次に、本実施形態のフィルムリール梱包体10の複数個を積層したフィルムリール集合梱包体について説明する。図5に示すように、フィルムリール集合梱包体は、搬送用のパレット61の上に、各フィルムリール梱包体10の保持部材30の板状部31を介して複数のフィルムリール梱包体10を相互に連結して積層したものである。図示したものでは、横に4列、垂直方向に3段の合計で12個のフィルムリール梱包体10がパレット61の上に載置されている。フィルムリール梱包体10がパレット61上で水平方向に移動しないように、パレット61の上面には、フィルムリール梱包体10の載置位置を囲むように枠状に桟部材62が設けられている。
工場内などの短距離の移動ではパレット61の上に複数のフィルムリール梱包体10を載置するだけで十分であるが、トラックに積載して長距離を輸送する場合には、荷崩れを起こすおそれがある。そこで長距離輸送を行なう場合には、積層したフィルムリール梱包体10を上面を覆うように天板63を設け、天板63の少なくとも一部を含めて複数個のフィルムリール梱包体10をストレッチフィルム64で覆うことが好ましい。ストレッチフィルム64を使用する場合、ストレッチフィルム64は、パレット61の少なくとも一部も覆ってパレット61に固定される。
本発明の実施の一形態のフィルムリール梱包体10について説明したが、このフィルムリール梱包体10では、コア21の開口23内においてコア21と保持部材30のプラグ32との間に介在することになる外装チューブ40を、空気層を介して積層した3層以上のチューブ材41によって構成している。この構成ではチューブ材41が相互に滑ることができるので、振動などによりコア21と保持部材30の位置関係が変化するときに外装チューブ40の破れを防止でき、コア21と保持部材30とが直接擦れ合うことを防止できて磨耗粉の発生を低減する。
本発明に基づくフィルムリール集合梱包体では、本発明に基づくフィルムリール梱包体を用いることにより、磨耗粉の発生を低減しつつ安定した輸送を実現することができる。特に、搬送用のパレットの少なくとも一部を含め、積層された複数個のフィルムリールをストレッチフィルムで覆うことにより、荷崩れを起こすことなく長距離での輸送が可能となる。
本発明では、チューブ材の相互の静摩擦係数を0.5以下とすることにより、外装チューブ内での滑り効果を高めて磨耗粉の発生をより低減できる。チューブ材の膜厚を10μm以上50μm以下とすることにより、外装チューブの強度を保ちつつ磨耗粉の発生をより低減できる。コアの内径と支持部(プラグ)における最大の外周径との差が0.2mm以下とすることにより、コアと保持部材との間のがたつきをなくすことができる。保持部材の板状部として、1辺の長さがフィルム巻回体の最大直径よりも大きい正方形に形成され、かつ、その板状部の辺を介して他の保持部材の板状部と連結可能に構成されているものを使用することにより、フィルムリール梱包体を相互に連結し積層して構成されるフィルムリール集合梱包体を容易に構成することができるようになる。
以下にチューブ材の各物性の測定方法を説明する。
(1)膜厚
チューブ材を10cm×10cmの大きさに切り出し、縦横3cm間隔で16点測定し、その平均値を膜厚(μm)とした。測定には接触厚み計を用いた。
(2)静摩擦係数
チューブ材の外面と内面の静摩擦係数をJIS K7125により3点測定した結果の平均値を算出することにより求めた。
次に、実施例と比較例により、本発明をさらに詳しく説明する。
図1及び図4を用いて説明したフィルムリール梱包体10を作成し、さらに、作成したフィルムリール梱包体10を図5に示すように3段4列でパレット61上に載置し、天板63を設け、ストレッチフィルム64で覆ってフィルムリール集合梱包体を作成した。このとき、フィルムリール集合梱包体ごとに、外装チューブ40を構成するチューブ材41の材質や膜厚、チューブ材41の重ね枚数を異ならせた。コア21としては、軸方向での長さが900mm、内径が152.6mm、厚さが10mmの板紙製のものを使用した。保持部材30としては、耐衝撃性ポリスチレン(HI−PS)製であって、正方形状である板状部31の1辺の長さが290mm、他の保持部材30の板状部31との連結に用いられる係合部も含めた1辺の長さが310mm、プラグ(支持部)32の長さが70mm、内径が120mm、リブ33も含めたプラグ32の外径が152.4mmであるものを使用した。フィルム22としては、膜厚12μmでフィルム幅865mmのフィルムを使用し、コア21にフィルム22を2000m巻回した、最大直径が約250mm、重量が約15kgであるフィルム巻回体20を使用した。
このように製作した各フィルムリール集合梱包体をトラックに載せ、総距離が1869.4kmの区間で輸送した。後輪エアサスペンション搭載のトラックを使用し、輸送区間は通常の舗装道路であり、高速道路1829.4km、一般道40kmから構成される。トラック荷台へのフィルムリール集合梱包体の積載は2列×7列の14パレットとし、フィルムリール集合梱包体のトラック荷台への固定のために適宜ラッシングベルトを使用した。輸送後、フィルムリール集合梱包体を開梱し、フィルムリール梱包体10から保持部材30を取り除き、コア21の内面における磨耗粉の発生状況を観察した。摩耗粉の発生状況は400ルーメンのLEDライトを使用し、目視にて観察した。1つのフィルムリール梱包体10においてコア21の両端にそれぞれ保持部材30が取り付けられるから、図2に示した磨耗粉の形成プロセスによれば、1つのコア21に関して磨耗粉が発生する可能性がある箇所が2箇所あることになる。コア21が十分な長さを有すれば、コアの内面に磨耗粉が付着しているときにどちらの箇所で発生した磨耗粉であるかを判別できる。そこで、コア21の内面を観察した結果、実際に磨耗粉が検出された箇所の数を、コア21の総数の2倍(すなわちコア21の端部の総数)で除した値を「コア内面汚れの発生率」と定義する。結果を表1に示す。表1において、コア内面汚れの発生率が0.5%未満であれば「○」を表示し、0.5%以上5%未満であれば「△」を表示し、5%以上であれば「×」を表示している。実用的にはコア内面汚れの発生率が0.5%未満であれば、クリーンルームにフィルム巻回体20を搬入する前のコア内面汚れの清掃作業を大幅に削減でき、クリーンルームの環境に重大な影響を与える発塵の虞を低減できるものと考えられる。なお表1において、HDPE、LDPE及びLLDPEは、それぞれ、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン(リニアポリエチレン)を意味する。
表1の実施例1、比較例1、2、または実施例2、比較例6、7より、チューブ材の重ね枚数が2枚である場合においてもコア内面汚れの発生率が0.5%以上となっており、コア内面汚れの発生率を許容される範囲以内とするためには、外装チューブ40を構成するチューブ材41の重ね枚数を3以上とすべきことが分かる。
表1の実施例1、比較例5より、チューブ材の膜厚13μmを3枚重ねた場合とチューブ材の膜厚41μmが1枚の場合では、外装チューブ40を構成するチューブ材のトータルの膜厚がほぼ同等であっても、コア内面汚れの発生率を許容される範囲以内とするためには、空気層を介して積層した3層以上のチューブ材41によって外装チューブ40を構成すべきことが分かる。
表1の実施例1、2,3より、コア内面汚れの発生率を許容される範囲以内とするためには、チューブ材の材質には依存せず、外装チューブ40を構成するチューブ材41の重ね枚数を3以上で、チューブ材相互の静摩擦係数を0.5以下とすべきことが分かる。
10 フィルムリール梱包体
20 フィルム巻回体
21 コア
22 フィルム
30 保持部材
31 板状部
32 プラグ
33 リブ
40 外装チューブ
41 チューブ材
61 パレット
62 桟部材
63 天板
64 ストレッチフィルム

Claims (7)

  1. 円筒形状のコアと前記コアに巻回されたフィルムとからなるフィルム巻回体と、
    前記フィルム巻回体を内部に含むように前記フィルム巻回体を覆う外装チューブと、
    前記コアの軸方向の両端にそれぞれ配置されて前記フィルム巻回体を保持する保持部材と、
    を有し、
    前記保持部材は、板状部と、前記板状部から突出して前記コアの軸方向の端部に形成された開口の内部に挿入自在に構成された支持部と、を備え、
    前記外装チューブにおける前記軸方向の端部を外装端部として、
    前記外装端部は前記開口の中に収容され、前記コアと前記支持部との間に前記外装端部が介在するように前記支持部を前記開口に挿入して前記保持部材が前記フィルム巻回体に取り付けられ、
    前記外装チューブは、空気層を介して積層した少なくとも3層のチューブ材からなることを特徴とする、フィルムリール梱包体。
  2. 前記チューブ材の相互の静摩擦係数が0.5以下である請求項1に記載のフィルムリール梱包体。
  3. 前記チューブ材の膜厚が10μm以上50μm以下である、請求項1または2に記載のフィルムリール梱包体。
  4. 前記コアの内径と前記支持部における最大の外周径との差が0.2mm以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフィルムリール梱包体。
  5. 前記板状部は、1辺の長さが前記フィルム巻回体の最大直径よりも大きい正方形に形成され、かつ、当該板状部の辺を介して他の保持部材の板状部と連結可能に構成されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフィルムリール梱包体。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィルムリール梱包体の複数個を搬送用のパレット上に積載してなり、前記複数個のフィルムリール梱包体は前記板状部を介して相互に連結して積層していることを特徴とする、フィルムリール集合梱包体。
  7. 前記搬送用のパレットの少なくとも一部を含め、前記積層された複数個のフィルムリール梱包体をストレッチフィルムで覆った請求項6に記載のフィルムリール集合梱包体。
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