添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本開示の一実施の形態に係る通信制御装置であるMME100を含む通信システムのシステム構成を示す図である。図に示されるとおり、通信事業者Aの通信システムで構成されるネットワークは、MME100、PGW200、P−CSCF300を含んで構成されている。通信事業者Bの通信システムで構成されているネットワークは、HSS100a、PGW200a、およびP−CSCF300aを含んで構成されている。
ユーザ端末50は、通信事業者Bの通信システムで構成されるネットワークをホーム網とする端末である。一般的には、ユーザ端末50は、契約によって通信事業者Bのネットワークを利用する携帯電話である。
本開示の一実施の形態においては、通信事業者Bのネットワークをホーム網とするユーザ端末50が、ローミングインして通信事業者Aのネットワークに移動した場合を考える。通信事業者Aのネットワークに在圏するユーザ端末50が緊急呼の接続要求を行うと、MME100を介して、通信事業者BのネットワークのPGW200aから、緊急呼処理を行うためのP−CSCF300aのアドレス情報を取得する。
そして、ユーザ端末50は、取得したアドレス情報を用いてP−CSCF300aに対して緊急呼を発信し、P−CSCF300aは、緊急呼の処理を実行する。したがって、ユーザ端末50は、ホーム網のP−CSCF300aに対して緊急呼の処理を行わせることができる。
つぎに、本実施形態のMME100の機能構成について説明する。図2は、MME100の機能構成を示すブロック図である。図に示されるとおり、MME100は、受信部101、判断部102、取得部103、および通知部104を含んで構成されている。
受信部101は、ユーザ端末50からユーザ端末50から緊急呼または通常呼を示す接続要求(PDN Connectivity Request(Emergency)/Emergency Attach)を受信する部分である。
判断部102は、受信部101が受信した接続要求が緊急呼の要求であるか否かの判断を行う部分である。さらに、判断部102は、接続要求に含まれている端末情報または加入者情報(例えばIMSI(International Mobile Subscriber Identity))に基づいて、在圏網をホーム網とするユーザ端末であるか否か、また海外の通信事業者のネットワークをホーム網とするユーザ端末(いわゆる海外ローミングインユーザ端末)であるか否かを判断する。MME100は、図示しない通信事業者A側のHSS等の加入者情報および受信したIMSIに基づいて、接続要求したユーザ端末がどの通信事業者のネットワークをホーム網とするかを判断することができる。
また、判断部102は、ユーザ端末50のホーム網(通信事業者Bのネットワーク)でのP−CSCF300aの緊急呼提供種別を判断する。すなわち、ユーザ端末50のホーム網において緊急呼を処理するためのP−CSCF300aが提供されているか否かを判断する。なお、MME100は、事前にローミング契約をしている通信事業者ごとの緊急呼処理のために、各通信事業者のネットワークにおいて、緊急呼処理を行うためのP−CSCFが提供されているか否かの情報を記憶している。判断部102は、その情報に基づいて、ユーザ端末50のホーム網でのP−CSCF300aの緊急呼提供種別を判断する。
取得部103は、P−CSCF300または300aのアドレス情報を取得する部分である。すなわち、取得部103は、接続要求を発信したユーザ端末50のホーム網に応じて、PGW200または200aを選択し、PGW200または200aからP−CSCF300または300aのアドレス情報を取得する。
なお、ユーザ端末50が海外ローミングインユーザ端末である場合には、IMS緊急呼方式をとるために、取得部103は、在圏網のPGW200を選択し、P−CSCF300のアドレス情報を取得する。
通知部104は、取得部103が取得したP−CSCF300またはP−CSCF300aのアドレス情報をユーザ端末50に送信する部分である。ユーザ端末50は、そのアドレス情報を用いてP−CSCF300またはP−CSCF300aに対して接続処理を行う。
このように構成されたMME100の動作について説明する。図3は、MME100の動作を示すフローチャートである。MME100において、受信部101が、ユーザ端末50から接続要求を受信すると(S100)、判断部102は、その接続要求が緊急呼発信であるか、否かを判断する(S101)。判断部102が緊急呼ではないと判断すると(S101:NO)、一般呼として呼制御を行う(S102)。すなわち、MME100は、PGW等を用いて一般呼用のP−CSCFのアドレス解決処理を行う。なお、本開示の一実施の形態において、一般呼とは、緊急呼ではない呼を示す。
判断部102は、ユーザ端末50からの接続要求が緊急呼であると判断すると(S101:YES)、さらに、その緊急呼を発信したユーザ端末50は、在圏網をホーム網とするユーザ端末であるか否かを判断する(S103)。判断部102は、緊急呼の接続要求に含まれるIMSIに基づいて、ユーザ端末50が在圏網のユーザ端末であるか否かを判断する。
判断部102は、ユーザ端末50が在圏網をホーム網とするユーザ端末であると判断すると(S103:YES)、取得部103は、在圏網のPGW200を選択する(S104)。そして、取得部103は、PGW200から在圏網における緊急呼用のP−CSFのアドレス情報を取得し、通知部104は、そのアドレス情報をユーザ端末50に送信することで、アドレス情報の払い出しを行う(S105)。
一方、判断部102は、ユーザ端末50が在圏網をホーム網とするユーザ端末ではないと判断すると(S103:NO)、さらに海外ローミングインのユーザ端末であるか否かを判断する(S106)。緊急呼に含まれるIMSIに基づいて、海外ローミングインのユーザ端末であるか否かを判断する。
ここで、判断部102は、ユーザ端末50が海外ローミングインのユーザ端末であると判断すると(S106:YES)、取得部103は、在圏網のPGW200を選択する(S107)。取得部103は、PGW200から在圏網における緊急呼用のP−CSCF300のアドレス情報を取得し、通知部104は、そのアドレス情報をユーザ端末50に送信することで、アドレス情報の払い出しを行う(S108)。
判断部102は、ユーザ端末50が海外ローミングインのユーザ端末ではないと判断すると(S106:NO)、ユーザ端末50のホーム網での緊急呼用のP−CSCF接続種別の有無を判断する(S109)。ここで、P−CSCF接続種別が設定されていない、すなわちホーム網において緊急呼用のP−CSCFが設定されていないと判断されると(S109:無)、S107に進み、取得部103は、在圏網におけるPGW200を選択し、在圏網における緊急呼用のP−CSCF300のアドレス情報の取得を行う。
一方で、判断部102は、ユーザ端末50のホーム網での緊急呼用のP−CSCF接続種別が設定されていると判断すると(S109:有)、取得部103は、ユーザ端末50ホーム網のPGW200aを選択する(S110)。そして、取得部103は、ホーム網のP−CSCF300aのアドレス情報を取得し、通知部104は、取得したアドレス情報をユーザ端末50に送信することで、アドレス情報の払い出しを行う(S111)。これにより、MME100は、ユーザ端末50が、どのネットワークをホーム網としているか、また、海外ローミングインユーザ端末であるかなどに基づいて、適切なP−CSCFのアドレス情報を取得することができる。
つぎに、在圏網の通信システムおよびホーム網の通信システムによる処理シーケンスについて、図4を用いて説明する。
ユーザ端末50は、緊急呼の接続要求であるPDN Connectivity Request(Emergency)/Emergency Attachを、MME100に送信する(S201)。MME100において、判断部102は、上記の処理に従って、ローミングインしたユーザ端末50の接続要求が緊急呼であるかの判断を行う(S202)。ここでは、判断部102は、国内の通信事業者のローミングインしたユーザ端末50からの緊急呼であると判断し、取得部103は、ユーザ端末50のホーム網におけるPGW200aから、緊急呼用のP−CSCF300aのアドレス情報を取得する(S203、S204)。この際、PGW200aにおいて、緊急呼の判断もあわせて行う。
MME100において、取得部103がホーム網のP−CSCF300aのアドレス情報を取得し、通知部104は、それをユーザ端末50に送信する(S205)。
ユーザ端末50は、送信されたP−CSCF300aのアドレス情報を用いて、ホーム網のP−CSCF300aに、Emergency Regを送信し(S206)、ユーザの認証処理等のためのEmergencyRegistration処理を行う(S207)。そして、ユーザ端末50は、SIP INVITE信号をP−CSCF300aを介して緊急機関に送信する(S208、209)。
つぎに、本開示の一実施の形態の通信制御装置であるMME100の作用効果について説明する。本開示の一実施の形態のMME100は、他の通信事業者(例えば、通信事業者B)のネットワークをホーム網とするユーザ端末50を含むユーザ端末の通信制御を行う通信制御装置である。
このMME100は、ユーザ端末50から所定種別の呼信号(緊急呼)を受信する受信部101と、所定種別の呼信号(緊急呼)を受信すると、他の通信事業者(通信事業者B)が提供する所定種別の呼信号(緊急呼)を処理するための呼処理装置であるP−CSCF300a)の設定の有無を判断する判断部102と、この呼処理装置(P−CSCF300a)の設定があると判断した場合には、当該呼処理装置(P−CSCF300a)のアドレス情報を、他の通信事業者(通信事業者B)の通信管理装置(PGW200a)から取得する取得部103と、取得部103が取得したアドレス情報を、ユーザ端末50に通知する通知部104と、を備える。
この構成により、ユーザ端末50から緊急呼などの所定種別の呼信号を受信した場合、ユーザ端末50のホーム網である通信事業者Bから、所定種別の呼信号を処理するための呼処理装置(P−CSCF300a)のアドレス情報を取得して、ユーザ端末50に通知する。よって、ユーザ端末50は、そのアドレス情報を使った通信接続処理を行うことができる。この場合、ユーザ端末50は、ホーム網における呼処理装置であるP−CSCF300aと通信接続することで、在圏網P−CSCFと接続試験等を行うことなく、確実な接続処理を可能にする。
また、取得部103は、判断部102がユーザ端末のホーム網において呼処理装置の設定がないと判断した場合には、在圏網における通信事業者Aの通信管理装置(PGW200)から、緊急呼等の所定種別の呼信号を処理するための呼処理装置(P−CSCF300)のアドレス情報を取得する。
この構成により、ホーム網において、緊急呼等の処理を行う呼処理装置の設定がない場合でも、緊急呼等の通信接続処理を可能にする。
また、本開示の一実施の形態のMME100において、判断部102は、さらに、ユーザ端末50が海外事業者のネットワークからローミングインした端末であるか否かを判断する。判断部102は、ユーザ端末が海外事業者のネットワークからローミングインした端末であると判断する場合、またはユーザ端末が海外事業者のネットワークからローミングインした端末ではない場合であって、他の通信事業者(通信事業者B)による呼処理装置(P−CSCF300a)の設定がないと判断する場合には、取得部103は、在圏しているネットワーク(通信事業者Aのネットワーク)の通信管理装置(PGW200)から、所定種別の呼信号を処理するための呼処理装置(P−CSCF300)のアドレス情報を、取得する。
これにより、海外ローミングイン端末またはホーム網において緊急呼用のP−CSCF300aの設定がない場合には、在圏網におけるP−CSCF300のアドレス情報を取得して、ユーザ端末に通信接続処理を行わせることができる。
一般的に、国内の他の通信事業者のネットワークをホーム網とするユーザ端末(国内ローミングイン端末)が、同じ国内の別の通信事業者のネットワークに在圏している場合、当該ユーザ端末が在圏している在圏網と、ホーム網との距離は近い。一方で、海外の通信事業者のネットワークをホーム網とするユーザ端末(海外ローミングイン端末)が、国内(例えば、日本)の通信事業者のネットワークに在圏している場合、そのホーム網と在圏網との距離は遠い。
ローミングイン端末(国内・海外問わず)からの緊急呼を処理する場合においては、上述の従来技術に記載されている標準化技術に準拠すべきであるが、特異的な場合において、上述本実施形態に記載の方式(ホーム網にて緊急呼処理)が有利な場合がある。
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるMME100などは、本開示の通信制御方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図5は、本開示の一実施の形態に係るMME100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のMME100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。MME100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
MME100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の判断部102などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、判断部102は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る通信制御方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の受信部101、取得部103、通知部104などは、通信装置1004によって実現されてもよい。受信部101と通知部104とは、で、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、MME100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS−GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS−GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局が有する機能をユーザ端末50が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末50が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。