JP2020019066A - すき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法 - Google Patents

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慎吾 山▲崎▼
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Abstract

【課題】用紙の乾燥時の部分的な伸縮率の差やねじれに影響されることなく、すき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法を提供する。【解決手段】連続用紙の抄造工程における乾燥工程以降に、すき入れ模様の透過画像を取得するすき入れ模様読取工程と、すき入れ模様読取工程で取得したすき入れ模様の位置から、すき入れ基準座標を算出し、すき入れ基準座標から断裁制御マークを付与する位置を決定する断裁制御マーク付与位置決定工程と、断裁制御マーク付与位置決定工程で決定された位置に断裁制御マークを付与する断裁制御マーク付与工程と、連続用紙に付与された断裁制御マークを読取り、連続用紙をすき入れ模様が枚葉紙単位内の定位置となるよう断裁する断裁工程を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一つ以上のすき入れ模様が形成された連続用紙を所定の枚葉紙単位に断裁する際に、すき入れ模様の位置が一定の位置となるようにすき入れ模様位置を読み取り、定位置断裁する方法に関する。
銀行券、株券、債権等の貴重製品は、偽造や改ざんがされにくいことが求められ、これらの偽造防止技術としては、透過光下で観察されるすき入れ模様が代表的である。すき入れ技術は、木材等の繊維を原料として抄紙工程において形成されることが一般的であり、円網方式やダンディロールを用いて湿紙に型押しする長網方式で形成される。
抄紙工程ですき入れ模様が形成された連続用紙は、乾燥後に巻き取られ、次工程において枚葉紙に断裁されるが、一定寸法の枚葉紙に断裁するために定位置で断裁した場合、用紙の各々の券面に形成されたすき入れ模様の位置にばらつきが生じることもあり、均一な製品が製造できない。そのため、本出願人は、すき入れ模様位置を基準に、すき入れ工程で形成できるすき入れトンボマークを形成し、すき入れトンボマークを透過光下で撮影することで、すき入れ工程で付与されたトンボマークを基準に断裁を行う定位置断裁方法について既に出願している(例えば、特許文献1参照)。
特許第4437188号公報
しかしながら、特許文献1の定位置断裁方法は、湿紙の状態のすき入れ工程で付与されたトンボマークを基準に定位置断裁を実施するため、すき入れ位置を基準とした断裁を可能としているが、湿紙の状態のすき入れ工程でトンボマークを付与していることから、乾燥工程後の用紙に発生する部分的な伸縮率の違いやねじれ等により、すき入れの位置とトンボマークの位置にずれが生じ、設計どおりの位置で断裁することができない場合があった。さらに、複数のすき入れ模様が形成された枚葉紙を定位置断裁する場合には、複数の面上に形成されたすき入れ模様同士の位置やすき入れ模様とトンボマークの相対的な位置にばらつきが生じ、結果として、複数のすき入れ模様を正確に定位置で断裁できないという課題が残されていた。
本発明は、前述の課題を解決することを目的に、抄造工程において少なくとも一つのすき入れ模様が形成された連続用紙を精度よく定位置断裁するための方法として、すき入れ模様が形成された連続用紙の乾燥工程以降である、用紙の伸縮やねじれが発生しない乾紙状態のすき入れ模様が形成された連続用紙からすき入れ模様位置を読み取り、すき入れ模様位置を基準に断裁制御マークを付与し、その断裁制御マークを基準に定位置断裁する方法に関するものである。
本発明のすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法は、所定の枚葉紙単位内に少なくとも一つ以上のすき入れ模様が形成された連続用紙を枚葉紙単位に断裁する際に、すき入れ模様の位置を基準に断裁するすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法であって、連続用紙の抄造工程における乾燥工程以降に、すき入れ模様の透過画像を取得するすき入れ模様読取工程と、すき入れ模様読取工程で取得したすき入れ模様の位置から、すき入れ基準座標を算出し、すき入れ基準座標から断裁制御マークを付与する位置を決定する断裁制御マーク付与位置決定工程と、断裁制御マーク付与位置決定工程で決定された位置に断裁制御マークを付与する断裁制御マーク付与工程と、連続用紙に付与された断裁制御マークを読み取り、連続用紙をすき入れ模様が枚葉紙単位内の定位置となるように制御して断裁する断裁工程を少なくとも備えたことを特徴とする、すき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法である。
また、本発明のすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法における断裁制御マーク付与位置決定工程は、枚葉紙単位に複数のすき入れ模様が形成された場合、複数のすき入れ模様の位置を按分してすき入れ基準座標を算出し、断裁制御マークを付与する位置を決定することを特徴とするすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法である。
また、本発明のすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法における断裁制御マークは、連続用紙の幅方向及び/又は流れ方向の断裁位置を示すことを特徴とするすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法である。
さらに、本発明のすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法における断裁制御マークは、印刷マーク及び/又は穿孔であることを特徴とするすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法である。
本発明のすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法は、断裁制御マークを形成する位置を連続用紙の乾燥工程後におけるすき入れ模様の位置から算出して決定し、付与することから、連続用紙の乾燥時における伸縮等の影響を受けることなく、正確に定位置断裁できるという効果を奏する。
すき入れ模様(2)が形成された連続用紙(1)に断裁制御マーク(M)が形成された例を示す図。 本発明の実施の形態で用いた長網抄紙機の構成の一例を示す図。 連続用紙(14)から枚葉紙(15)へと断裁される工程を示す図。 本発明の定位置断裁方法のフローチャートを示す図。 抄紙機上の装置構成の一例を示す図。 すき入れ模様撮影装置(18)により、連続用紙(1)に形成された複数のすき入れ模様(2)を撮影する工程の一例を示す図。 すき入れ模様(2)の位置情報からすき入れ基準座標(S)及び断裁制御マーク座標(D)を決定する工程の一例を示す図。 連続用紙(1)に断裁制御マーク(M)を印字する工程の一例を示す図。 断裁制御マーク(M)を基準に、定位置断裁によって連続用紙(14)から枚葉紙(15)へと定位置断裁される工程の一例を示す図。 実施例1の連続用紙(1)に対して抄造工程において形成された断裁制御マーク(M)を示す図。 抄紙機上の装置構成の一例を示す図。 抄紙機上における連続用紙(1)の流れ方向(T2)に対してすき入れ模様(2)を撮影するラインカメラ(27)及びトリガーマーク(T)を印字するインクジェットプリンタ(22)の位置関係及び工程の一例を示す図。 ラインカメラ(27)で撮像した画像から原点座標(O)等の設定方法を示す図。 実施例1の定位置断裁方法で用いる断裁機の一例を示す図。 すき入れ基準座標(S)及び断裁制御マーク座標(D)を決定する工程を示す図。 断裁制御マーク(M)の印字位置を示す図。 スリッター(16)により連続用紙(1)幅方向の断裁工程を示す図。 ロータリーカッター(17)により連続用紙(1)流れ方向の断裁工程を示す図。 抄紙機上の装置構成の一例を示す図。 定位置断裁方法で用いる断裁機の一例を示す図。 スリッター(16)による連続用紙(1)幅方向の断裁工程を示す図。 ロータリーカッター(17)による連続用紙(1)流れ方向の断裁工程を示す図。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の定位置断裁方法によって断裁する複数のすき入れ模様(2)が形成された連続用紙(1)に断裁制御マーク(M)が形成された状態を示すものである。図1で示す、複数のすき入れ模様(2)が形成された連続用紙(1)は、枚葉紙(15)単位に定位置断裁される。
本発明が対象とする用紙(1)は、抄造工程ですき入れ模様(2)が形成される連続用紙(1)であり、長網抄紙機や円網抄紙機等で製造されるのが一般的である。本実施の形態では、長網抄紙機を用いて抄造される連続用紙(1)に対して、ダンディロールを用いてすき入れ模様(2)が付与された連続用紙(1)を例に説明するが、これに限定されるものではなく、プレス工程で付与される工程であっても、円網方式ですき入れ模様(2)を形成されるものであってもよい。
まず、長網抄紙機で抄造される連続用紙(1)にすき入れ模様(2)が付与される工程について、図2を用いて説明する。図2は、長網抄紙機を示す図であり、大きく分けて、準備部(3)、ワイヤー部(4)、プレス部(5)、乾燥部(7)、カレンダ部(11)及びリール部(12)で構成されており、準備部(3)では、連続用紙(1)の原材料のもつれ又は固まり等の大きな異物を除去し、原材料を分散させた紙料を準備する。
ワイヤー部(4)では、連続用紙(1)の幅方向(T1)の坪量バランス及び繊維の分散を促進しながらシート状に形成するが、湿紙の地合の改善や湿紙の表面を滑らかにするダンディーロール(13)が設置されており、このダンディロール(13)の表面を一部除去する方法や、凸状の模様部を形成することで任意のすき入れ模様(2)を形成することができる。さらに、プレス部(5)において湿紙に圧力をかけることで脱水し、乾燥部(7)へと送られる。
なお、従来技術では、ダンディロール(13)ですき入れ模様(2)を形成するタイミングに合わせて定位置断裁用のすき入れトンボマークを形成しており、湿紙の時点では、すき入れ模様(2)の位置と極めて相関性の高い断裁制御マークとして付与することができる。
プレス部(5)と乾燥部(7)の間には、エキスパンダーロール(6)が設けられており、乾燥工程で発生する連続用紙(1)のしわ及び折れ目等を防止するため、湾曲状に形成されたエキスパンダーロール(6)の形状(湾曲量)を変形させることで、連続用紙(1)のねじれ等を調整している。
乾燥部(7)は、プレドライヤ部(8)、サイズパート(9)及びアフタードライヤ部(10)から成り、プレドライヤ部(8)は、複数のドライシリンダを備え、湿紙状態の連続用紙(1)の水分を脱水及び乾燥させる。アフタードライヤ部(10)も同様に、複数のドライシリンダを備え、連続用紙(1)中の水分を管理目標値内に調整する。ここまでのプレス部(5)及び乾燥部(7)の工程において、連続用紙(1)の伸縮やねじれ等が発生するため、複数のすき入れ模様(2)の位置及び断裁制御マークとして付与されたトンボマークとの位置関係に誤差が生じることから、当該トンボマークを基準に定位置断裁しても、複数のすき入れ模様(2)位置にズレが生じることとなる。
また、連続用紙(1)上の紙粉低減と印刷適性の向上を目的に、プレドライヤ部(8)及びアフタードライヤ部(10)の間にサイズパート(9)を設け、薬液等を連続用紙(1)表面に塗布してもよい。カレンダ部(11)は、所定の圧力をかけた複数のカレンダーロールの間に連続用紙(1)を通過させることで、連続用紙(1)表面の平滑度及び紙厚の調整を行っている。
カレンダ部(11)を通過した連続用紙(1)は、伸縮やねじれ等の変形を終えた状態であるため、本発明の断裁制御マーク(M)は、連続用紙(1)の乾燥後、すなわち、カレンダ部(11)からリール部(12)の間において、すき入れ模様(2)が形成された連続用紙(1)の画像を撮像し、更には撮像した画像から、断裁制御マーク(M)を付与することで、すき入れ位置と対応した断裁制御マーク(M)とすることができるものである。カレンダ部(11)以降の連続用紙(1)は、既に乾燥して伸縮やねじれ等の変形を終えて安定した状態の乾紙となっているため、この位置ですき入れ模様(2)位置を読み取り、断裁制御マーク(M)を付与することで、すき入れ模様(2)位置との相対的な位置関係が崩れることはない。
断裁制御マーク(M)が付与された連続用紙(1)は、リール部(12)で巻き取られ、リール部(12)で巻き取られた巻取紙(14)は、断裁工程へ送られ、次工程で定位置断裁が行われる。
図3は、複数のすき入れ模様(2)が形成された巻取紙(14)を、枚葉紙(15)単位に断裁する工程を示すものである。図3に示す巻取紙(14)は、幅方向(T1)に3つ分の枚葉紙(15)を含む連続用紙(1)が形成されたものであり、スリッター(16)によって、幅方向(T1)に断裁され、さらにはロータリーカッター(17)によって、流れ方向(T2)に断裁され、所定の大きさに断裁された枚葉紙(15)となる。この際、巻取紙(14)の幅方向(T1)に対する位置制御及び流れ方向(T2)に対する断裁タイミングは、断裁制御マーク(M)を基準に制御される。
以上が、第1の実施の形態における長網抄紙機によって抄造される連続用紙(1)を、定位置で断裁する方法であり、抄造工程を終えた巻取紙(14)を別工程の断裁工程で定位置断裁する方法により説明したが、本発明は、抄造工程における乾燥工程後の乾燥状態の連続用紙(1)からすき入れ模様(2)位置を検出し、その位置情報から断裁制御マーク(M)を付与し、当該断裁制御マーク(M)を基準に定位置断裁できる工程であれば、抄造から断裁までを一連の機構で実施する装置であっても、本発明の範囲に含まれるものである。
次に、本発明のすき入れ位置に対応した定位置断裁方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。図4に示すように、本発明の定位置断裁方法は、すき入れ模様読取工程(S1)、断裁制御マーク付与位置決定工程(S2)、断裁制御マーク付与工程(S3)及び断裁工程(S4)を少なくとも有するものである。
図5は、抄紙機上における乾燥工程後にすき入れ模様(2)を撮影し、かつ、断裁制御マーク(M)を形成するための装置構成を示すものであり、カレンダ部(11)とリール部(12)の間に、すき入れ模様撮影装置(18)、照明装置(19)、付与装置(20)及び制御装置(21)を備えている。照明装置(19)は、すき入れ模様(2)を透過画像として撮影する際に用いるものであるが、反射画像として正確にすき入れ模様(2)を撮影できる場合は、照明装置(19)を用いる必要はない。
また、付与装置(20)は、断裁制御マーク(M)を正確に付与できればいかなる構成であってもよく、インクジェット等の印刷方式やレーザマーカを用いて穿孔を施す方法や、エンボス加工によって凹凸により形成する方法等、その他の構成も含めて、断裁制御マーク(M)を付与することができる全ての構成が含まれる。
制御装置(21)は、すき入れ模様(2)を撮影するタイミング調整や、各種条件及び撮影画像を記憶する記憶部、複数のすき入れ模様(2)位置から、基準座標の設定、複数のすき入れ模様(2)を読み取った画像からの按分等の演算を行う演算部、断裁制御マーク(M)の付与を指示する指示部を少なくとも備えている。
(すき入れ模様読取工程)
次に、本発明のすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法について説明する。まず、ステップ1として、カレンダ部(11)以降の連続用紙(1)に付与されたすき入れ模様(2)を撮影する。このすき入れ模様(2)位置の撮影は、図5に示すように、カレンダ部(11)及びリール部(12)間に設けられたすき入れ模様撮影装置(18)によって撮影される。
すき入れ模様撮影装置(18)は、搬送される連続用紙(1)のすき入れ模様(2)位置を正確に撮像できれば特に限定されるものではないが、好ましくは、連続用紙(1)を挟んで一方側に照明装置(19)、他方側にすき入れ模様撮影装置(18)を設けることで、すき入れ模様(2)を透過画像として撮影する。また、複数のすき入れ模様(2)位置を同時に撮影するため、図6に示すラインカメラ(27)やエリアカメラを用紙の幅方向(T1)に沿って設置し、複数のすき入れ模様(2)を同時に撮影できる構成とする。また、照明装置(19)は、用紙の幅方向(T1)に対して均一に光を照射できるように、発光面に拡散板を設置してもよい。
すき入れ模様(2)の画像は、ロータリーエンコーダ等を用いて、用紙(1)の流れ方向(T2)の移動距離に対して一定の解像度となるように撮影し、撮影されたすき入れ模様(2)の画像は、制御装置(21)に送信される。
すき入れ模様(2)の画像は、次工程で断裁される枚葉紙(15)単位ごとに撮影されるが、用紙(1)の流れ方向(T2)の撮影タイミングは、枚葉紙(15)単位ごとにマーク等を施し、そのマークをトリガー信号としてタイミングを調整してもよい。また、所定の範囲を撮影した画像から、すき入れ模様(2)における流れ方向(T2)の位置座標(y)を算出し、座標値をタイミングに反映することで位置座標(y)がすき入れ模様(2)の一定の位置になるように調整することで、流れ方向(T2)の撮影タイミングを調整してもよい。
撮影したすき入れ模様(2)の位置情報は、撮影した画像に対して制御装置(21)を用いてエッジ検索やパターンマッチング等の一般的な画像処理方法を用いて二次元座標(x,y)として取得する。
(断裁制御マーク位置決定工程)
次に、ステップ2の断裁制御マーク位置決定工程(S2)について説明する。断裁制御マーク位置決定工程(S2)では、図7に示すように、すき入れ模様読取工程(S1)で取得したすき入れ模様(2)の位置情報から、定位置断裁時の基準座標となる、すき入れ基準座標(S)(xs,ys)及び断裁位置を制御する断裁制御マーク座標(D)(x,y)を決定する。この際、撮影された画像の領域の任意の点を原点座標(O)(x,y)とする。
仮に、一つのすき入れ模様(2)が形成された枚葉紙(15)単位で定位置断裁する場合には、当該すき入れ模様(2)の位置がすき入れ基準座標(S)となり、すき入れ基準座標(S)に対して二次元座標において、相対的な一定の位置(a,b)は、枚葉紙(15)の大きさに合わせて適宜設定すればよい。
また、枚葉紙(15)単位内に複数のすき入れ模様(2)が形成された連続用紙(1)を所定の枚葉紙(15)単位に定位置断裁する場合には、連続用紙(1)に発生する乾燥時の伸縮やねじれ等によって、複数のすき入れ模様(2)間の配置にばらつきが生じ、全てのすき入れ模様(2)位置を正確に配置した定位置断裁ができない場合がある。その場合、全てのすき入れ模様(2)が定位置に最も近く配置されるように按分してすき入れ基準座標(S)を制御装置(21)の演算部にて計算により求める。その際、撮影された全てのすき入れ模様(2)の位置を按分してもよいが、例えば、枚葉紙(15)単位の四隅に設けられたすき入れ模様(2)位置を按分してもよい。なお、本発明における按分とは複数のすき入れ模様(2)の位置を考慮して割り振ることを指し、例えば、平均した位置を算出することや、重心を算出することなどを指す。
四隅のすき入れ模様(2)を按分する場合、図7に示すように、すき入れ模様(2)イ(x、y)、ロ(x、y)、ハ(x、y)、ニ(x、y)に対してすき入れ基準座標(S)は、((x+x+x+x)/4,(y+y+y+y)/4)となり、断裁制御マーク座標(D)は、((x+x+x+x)/4+a,(y+y+y+y)/4+b)となる。
この際、すき入れ基準座標(S)から断裁制御マーク座標(D)までの距離(a,b)は、常に相対的に一定の距離にあることから、断裁制御マーク(M)は、常に複数のすき入れ模様(2)の位置を按分した位置を示すこととなる。
(断裁制御マーク付与工程)
次に、ステップ3の断裁制御マーク付与工程(S3)について、図5及び図8を用いて説明する。断裁制御マーク付与工程(S3)では、ステップ2の断裁制御マーク位置決定工程(S2)で決定された断裁制御マーク(M)が付与される。断裁制御マーク(M)は、図5に示すように、カレンダ部(11)とリール部(12)の間において、前述したすき入れ模様撮影装置(18)よりも下流に設置された付与装置(20)で付与される。
断裁制御マーク(M)は、次工程の断裁工程で読取ることができればいかなる方法で形成してもよく、例えば、印刷により印刷マークを形成する方法や、レーザマーカ等により穿孔で付与する方法等、適宜選択すればよい。なお、第1の実施の形態では、インクジェットプリンタ(22)を用いて印刷により断裁制御マーク(M)を付与した例について説明する。
断裁制御マーク(M)は、ステップ2の断裁制御マーク位置決定工程(S2)で決定された位置情報を制御装置(21)からの指示に基づき、図8に示すインクジェットプリンタ(22)によって付与する。断裁制御マーク(M)の付与時には、連続用紙(1)の幅方向(T1)に対する印字ノズルの向き、ヘッド位置及び印字形状等を制御し、連続用紙(1)流れ方向(T2)に対しては、ロータリーエンコーダで距離を測定することで、断裁制御マーク位置決定工程(S2)で求めた断裁制御マーク座標(D)に正確な断裁制御マーク(M)を印字できる。
(断裁工程)
次に、ステップ4の断裁工程について説明する。本実施の形態では、ステップ3の断裁制御マーク(M)の付与までを抄紙機上で実施し、ステップ4の断裁工程は、抄紙機で抄造された巻取紙(14)から、別工程の断裁装置を用いて枚葉紙(15)に断裁する工程で説明するが、本工程に限定されるものではなく、ステップ1からステップ4までを一連の装置で製造できる場合、すなわち、抄造された連続用紙(1)を巻き取ることなく、断裁工程に移行する形態も本発明の範囲内である。
図9は、第1の実施の形態で用いた断裁装置であり、幅方向(T1)に三つ分の枚葉紙(15)及び断裁制御マーク(M)が形成された巻取紙(14)の例で説明する。巻取紙(14)は、流れ方向(T2)に搬送され、幅方向位置検出器(23)で断裁制御マーク(M)を検出する。検出された断裁制御マーク(M)の位置に従い、幅方向(T1)の定位置に断裁されるように、制御装置(図示せず)からスリッター(16)へ制御信号が送信され、当該制御信号に基づき、スリッター(16)により幅方向(T1)の断裁を実行する。
幅方向位置検出器(23)には、反射型センサ、エリアセンサ、ラインカメラ等を使用することができる。また、幅方向(T1)の位置の読取方法は、エッジ検出や画像のパターンマッチング等、任意の方法で行うことができる。
流れ方向(T2)の断裁は、スリッター(16)の下流側に設置された流れ方向位置検出器(24)によって断裁制御マーク(M)の流れ方向(T2)の位置を検出し、検出された断裁制御マーク(M)の位置に従い、流れ方向(T2)の定位置に断裁されるように、制御装置(図示せず)からロータリーカッター(17)に制御信号が送信され、当該制御信号に基づき、ロータリーカッター(17)により流れ方向(T2)の断裁を実行する。
流れ方向位置検出器(24)には、反射型センサ、エリアセンサ、ラインカメラ等を使用することができる。断裁工程で断裁制御マーク(M)を基準に定位置断裁することで、枚葉紙(15)におけるすき入れ模様(2)の位置は、定位置又は定位置からの距離が最小となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、断裁制御マーク(M)を穿孔で付与する例について説明する。なお、すき入れ模様読取工程(S1)及び断裁制御マーク位置決定工程(S2)については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
第2の実施の形態における断裁制御マーク付与工程(S3)では、第1の実施の形態で用いた付与装置(20)であるインクジェットプリンタ(22)の代わりに、レーザマーカ(32)を用いて、穿孔により断裁制御マーク(M)を付与するものである。
第2の実施の形態では、穿孔により断裁制御マーク(M)を付与する付与装置(20)として、レーザマーカ(32)を用いた例で説明するが、連続用紙(1)に穿孔による断裁制御マーク(M)を形成できる構成、例えば、水圧による穿孔装置等、いかなる装置を用いてもよい。また、レーザマーカ(32)を設置する位置は、第1の実施の形態でインクジェットプリンタ(22)を設置した位置と同じであってもよいし、異なる位置であってもよい。
ステップ4の断裁工程では、穿孔によって付与された断裁制御マーク(M)を高精度に検出するために、透過型センサ(33)を用いることが好ましい。また、その他の断裁工程(S4)については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。なお、断裁制御マーク(M)を穿孔によって付与した場合は、インクジェットプリンタ等の印刷で付与する場合に比べ、連続用紙(1)へのインキ等の付着がないことから、紙料への還元を行う際に紙料中への汚れの混入が抑制されるため、更に好ましい形態である。
以下に、本発明のすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法の実施例について説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のさまざまな構成が含まれる。
(実施例1)
図2に示す長網抄紙機のダンディロール(13)によって、L字状のすき入れ模様(2)を形成した連続用紙(1)を用いた定位置断裁方法について説明する。連続用紙(1)の製造条件は、抄造速度50m/min、断裁速度80m/minとした。
連続用紙(1)の寸法は、図10に示すように、幅方向に500mmとし、流れ方向(T2)に形成されるすき入れ模様(2)間の距離を1,100mm間隔で付与した。また、連続用紙(1)から断裁される枚葉紙(15)単位の寸法は、幅方向(T1)300mm、流れ方向(T2)1,000mmとし、すき入れ模様(2)であるL字の交点の位置は、連続用紙(1)の中央とした。断裁制御マーク(M)の形状は、幅方向(T1)10mm×流れ方向(T2)10mmの十字形状とし、断裁制御マーク座標(D)は、十字の交点とした。
(装置構成)
次に、実施例1の定位置断裁方法におけるステップ1から3を実行する装置構成について、図11を用いて説明する。図11に示すように、抄紙機のカレンダ部(11)の下流側に、用紙(1)の流れ方向(T2)に対するタイミング調整用のトリガーマーク(T)を付与する印刷機(25)と、印刷したトリガーマーク(T)を検出するための反射型センサ(26)と、すき入れ模様(2)の透過画像を撮影するための照明装置(19)及び4,096画素のラインカメラ(27)と、連続用紙(1)に断裁制御マーク(M)を付与するインクジェットプリンタ(22)と制御装置(21)を備える構成とした。また、照明装置(19)は、用紙の幅方向(T1)に対してムラなく光を照射できるように、発光面に拡散版を設置した。
制御装置(21)は、反射型センサ(26)からのタイミング情報、ラインカメラ(27)で撮影したすき入れ模様(2)の画像、各種撮影条件等を記憶する記憶部と、撮影したすき入れ模様(2)位置から断裁制御マーク(M)の位置を演算により求める演算部と、インクジェットプリンタ(22)に断裁制御マーク(M)の付与を指示する指示部と、その他の動作を含めてすき入れ模様撮影装置と付与装置の動作を制御する制御部を備えた構成とした。
ラインカメラ(27)とインクジェットプリンタ(22)の位置関係については、図12に示すように、ラインカメラ(27)の撮影位置から流れ方向(T2)の下流2,000mm、ラインカメラ(27)の視野中央から下流を見て左側150mmの位置の用紙(1)表面側にインクジェットプリンタ(22)を設置し、制御装置(21)から指示された位置の用紙(1)表面に断裁制御マーク(M)を印字するようにした。
ラインカメラ(27)とインクジェットプリンタ(22)の間を搬送される連続用紙(1)の表面にロータリーエンコーダ(図示せず)を接触させ、ラインカメラ(27)は、ロータリーエンコーダからのパルス信号に従って、連続用紙(1)が0.1mm搬送されるごとに幅方向1ラインの画像を撮影するようにした。撮影範囲は、幅方向(T1)400mm、流れ方向(T2)1,000mm、とした。ラインカメラ(27)は、4,096画素のうち、中央4,000画素を使用した。そのため、画像の解像度は、幅方向(T1)で約0.1mm/画素、流れ方向(T2)で0.1mm/画素となった。
図13に示すように、抄紙機上のラインカメラ(27)で撮影した画像は、連続用紙(1)の幅方向(T1)4,000画素、流れ方向(T2)10,000画素で構成した。画素の幅方向(T1)の位置をx座標(0〜3,999)で表し、流れ方向(T2)の位置をy座標(0〜9,999)で表した。原点座標(O)となる(x,y)の位置は、連続用紙(1)の下流側を上にした際に、連続用紙(1)表面から見て左上の位置となるようにした。以降、画像上の位置関係について原点に近い方をマイナス側と呼ぶ。
次に、ステップ4の断裁工程(S4)について説明する。実施例1の断裁工程(S4)は、図14に示す断裁装置を用いて実施した。なお、断裁工程(S4)以降の装置構成については説明を省略する。図14に示すように、断裁装置は、巻取紙(14)を幅方向(T1)に断裁するスリッター(16)と、流れ方向(T2)の枚葉紙(15)サイズに断裁するロータリーカッター(17)で構成した。また、スリッター(16)により幅方向(T1)の断裁を実施する位置を検出するため、スリッター(16)の1,000mm上流にエリアカメラ(30)を設置し、エリアカメラ(30)の100mm上流に反射型センサ(28)を設置し、ロータリーカッター(17)の500mm上流に反射型センサ(31)を設置した。
エリアカメラ(30)は、巻取紙(14)の幅方向(T1)100mm×流れ方向(T2)100mmのエリアを1,000画素×1,000画素で撮影するようにした。そのため、エリアカメラ(30)の解像度は、幅方向(T1)及び流れ方向(T2)とも0.1mm/画素となった。
エリアカメラ(30)で撮影した画像は、幅方向(T1)の画素位置をx座標(0〜999)で表し、流れ方向(T2)の画素位置をy座標(0〜999)で表した。座標の原点となる(x,y)の位置は、巻取紙(14)の上流側を上にした際に、巻取紙(14)表面から見て左上の位置となる。
エリアカメラ(30)で撮影した画像の幅方向(T1)における中央(x座標=500)をスリッター(16)で断裁するように、スリッター(16)とエリアカメラ(30)の設置位置を調節した。
(抄紙機上での断裁制御マークの付与)
まず、ステップ1のすき入れ模様読取工程(S1)について、図11の装置構成を用いて説明する。まず、連続用紙(1)の流れ方向(T2)の撮影タイミングを決定するため、図10に示したトリガーマーク(T)を1,100mm間隔で印刷機(25)により印刷し、反射型センサ(26)で当該トリガーマーク(T)をトリガー信号として検出し、そのトリガー信号を制御装置(21)に送信する。制御装置(21)は、そのトリガー信号に基づき、ラインカメラ(27)ですき入れ模様(2)を撮影するタイミングを指示し、流れ方向(T2)に1,000mmの画像を撮影した。
次に、ステップ2の断裁制御マーク位置決定工程(S2)について説明する。ステップ1のすき入れ模様読取工程(S1)で撮影したすき入れ模様(2)から基準座標を設定する方法として、あらかじめ、制御装置(21)の記憶部に登録されたすき入れ模様(2)の基準画像と比較する、パターンマッチングにより座標位置を特定する方法を用いた。
すき入れ基準座標(S)及び断裁制御マーク座標(D)は、図15に示すように、検出したすき入れ模様(2)の座標において、L字の交点にある座標を、すき入れ基準座標(S)(xs,ys)とし、続いて断裁制御マーク座標(D)として決定した。断裁制御マーク(M)の付与位置は、すき入れ基準座標(S)(xs,ys)を基準に、画像上で幅方向(T1)−150mm、流れ方向(T2)−500mmの位置に断裁制御マーク(M)を印字するため、断裁制御マーク座標(D)=(x−1,500,ys−5,000)となった。
断裁制御マーク(M)を付与するインクジェットプリンタ(22)は、ラインカメラ(27)の中央を基準に、幅方向(T1)に−150mm、流れ方向(T2)に−2,000mmとして設置されているため、インクジェットプリンタ(22)の位置画像を仮想座標I=(x,y)として表記すると、I=(500,−10,000)となった。
インクジェットプリンタ(22)で断裁制御マーク座標(D)の位置に断裁制御マーク(M)を印字するため、Iに対する断裁制御マーク座標(D)の位置を求めるとx=(xs−1500)−500、y=(ys−5,000)+10,000の位置関係となった。
図16に示すように、これを距離に直すと、幅方向(T1)及び流れ方向(T2)ともに画像の解像度は0.1mm/画素であるため、インクジェットプリンタ(22)から見て、幅方向(T1)に(0.1 xs−200)mm、流れ方向(T2)に(0.1 ys+500)mmの位置が断裁制御マーク(M)の印字位置となった。
次に、ステップ3の断裁制御マーク付与工程(S3)について説明する。制御装置(21)は、インクジェットプリンタ(22)に対して、断裁制御マーク(M)の印字位置を指示し、インクジェットプリンタ(22)は、制御装置(21)からの指示に従って、断裁制御マーク(M)の印字位置を制御して印字する。幅方向(T1)の印字位置は、インクジェットプリンタ(22)のインク噴出方向を変化させて制御し、流れ方向(T2)の印字位置は、ロータリーエンコーダのパルスを積算して距離に換算して制御した。
次に、ステップ4の断裁工程(S4)について、図17及び図18を用いて説明する。図17に示すように、断裁機のスリッター(16)の上流に設置した反射型センサ(28)で巻取紙(14)の表面に印字された断裁制御マーク(M)の反射波形を検出してエリアカメラ(30)のトリガー信号とし、エリアカメラ(30)で撮影した画像から、パターンマッチング手法により断裁機における断裁制御マーク(M)の断裁制御マーク座標(D)のx座標(xd)を算出した。
また、断裁制御マーク(M)の位置の幅方向(T1)の座標xdが500となるようにスリッター位置制御装置(29)で幅方向(T1)の位置を変更し、断裁制御マーク(M)の巻取紙(14)の幅方向(T1)の位置座標(x)が500となるように制御した。その結果、スリッター(16)によって断裁制御マーク(M)の交点を正確に断裁することができた。
続いて、図18に示すように、断裁機のロータリーカッター(17)の上流に設置した反射型センサ(31)を用いて、スリッター(16)後に切り残った断裁制御マーク(M)の波形を検出してロータリーカッター(17)のトリガー信号とし、反射型センサ(31)が断裁制御マーク(M)の波形を検出してから用紙(1)を500mm搬送した時点で、ロータリーカッター(17)で巻取紙(14)を断裁した。その結果、ロータリーカッター(17)によって断裁制御マーク(M)の印字画線上を正確に断裁することができた。
実施例1のすき入れ模様(2)位置に対応した定位置断裁方法を用いた枚葉紙(15)のすき入れ模様(2)は、全てL字の交点が枚葉紙(15)の中央にあり、定位置断裁されていることを確認した。
(実施例2)
実施例2の定位置断裁方法について、図19から図22を用いて説明する。実施例2の定位置断裁方法は、実施例1で断裁制御マーク(M)を付与したインクジェットプリンタに代わり、レーザマーカ(32)を用いて穿孔により、断裁制御マーク(M)を付与したものであり、断裁制御マーク付与工程(S3)及び断裁工程(S4)以外は、連続用紙(1)、装置構成及びその他の工程の全てが同様であるため、説明を省略する。
(装置構成)
図19に示すように、断裁制御マーク(M)の付与装置としてレーザマーカ(32)を用い、連続用紙(1)に穿孔によって断裁制御マーク(M)を付与した。レーザマーカ(32)の設置位置は、実施例1におけるインクジェットプリンタ(22)と同じ位置に設置した。また、断裁制御マーク(M)の形状及び寸法は、実施例1と同様のものとした。
幅方向(T1)への穿孔は、レーザマーカ(32)のレーザ照射方向を変化させて制御し、流れ方向(T2)への穿孔は、ロータリーエンコーダのパルスを積算して距離に換算して制御した。
図20は、実施例2で用いた断裁装置であり、実施例1の断裁装置と異なる点は、穿孔により形成した断裁制御マーク(M)を正確に検出するため、照明装置(19)と透過型センサ(33)を用い、さらに、エリアカメラ(30)と対応した位置にも照明装置(19)を設置した。
(抄紙機上での断裁制御マークの付与)
実施例1と同様の方法により、ステップ1及び2を実行し、ステップ3の断裁制御マーク付与工程(S3)として、レーザマーカ(32)によって断裁制御マーク(M)を穿孔により形成した。
次に、ステップ4の断裁工程(S4)について、図21及び図22を用いて説明する。図21に示すように、断裁機のスリッター(16)の上流に設置した反射型センサ(31)で穿孔により形成された断裁制御マーク(M)の透過波形を検出してエリアカメラ(30)のトリガー信号とし、エリアカメラ(30)で撮影した透過画像から、パターンマッチング手法により断裁機における断裁制御マーク(M)の断裁制御マーク座標(D)のx座標(xd)を算出した。
また、断裁制御マーク(M)の位置の幅方向(T1)の座標xdが500となるようにスリッター位置制御装置(29)で幅方向(T1)の位置を変更し、断裁制御マーク(M)の用紙(1)の幅方向(T1)の位置座標(x)が500となるように制御した。その結果、スリッター(16)によって断裁制御マーク(M)の交点を正確に断裁することができた。
続いて、図22に示すように、断裁機のロータリーカッター(17)の上流に設置した透過型センサ(33)を用いて、スリッター(16)後に切り残った断裁制御マーク(M)の透過波形を検出してロータリーカッター(17)のトリガー信号とし、透過型センサ(33)が断裁制御マーク(M)の透過波形を検出してから用紙(1)を500mm搬送した時点で、ロータリーカッター(17)で用紙(1)を断裁した。その結果、ロータリーカッター(17)によって断裁制御マーク(M)の印字画線上を正確に断裁することができた。
実施例2のすき入れ模様(2)位置に対応した定位置断裁方法を用いた枚葉紙(15)のすき入れ模様(2)は、全てL字の交点が枚葉紙(15)の中央にあり、定位置断裁されていることを確認した。
1 連続用紙
2 すき入れ模様
3 準備部
4 ワイヤー部
5 プレス部
6 エキスパンダーロール
7 乾燥部
8 プレドライヤ部
9 サイズパート
10 アフタードライヤ部
11 カレンダ部
12 リール部
13 ダンディロール
14 巻取紙
15 枚葉紙
16 スリッター
17 ロータリーカッター
18 すき入れ模様撮影装置
19 照明装置
20 付与装置
21 制御装置
22 インクジェットプリンタ
23 幅方向位置検出器
24 流れ方向位置検出器
25 印刷機
26 反射型センサ
27 ラインカメラ
28 反射型センサ
29 スリッター位置制御装置
30 エリアカメラ
31 反射型センサ
32 レーザマーカ
33 透過型センサ
O 原点座標
S すき入れ基準座標
D 断裁制御マーク座標
M 断裁制御マーク
T トリガーマーク
T1 幅方向
T2 流れ方向
S1 すき入れ模様読取工程
S2 断裁制御マーク付与位置決定工程
S3 断裁制御マーク付与工程
S4 断裁工程

Claims (4)

  1. 所定の枚葉紙単位内に少なくとも一つ以上のすき入れ模様が形成された連続用紙を前記枚葉紙単位に断裁する際に、前記すき入れ模様の位置を基準に断裁するすき入れ模様の位置に対応した定位置断裁方法であって、
    前記連続用紙の抄造工程における乾燥工程以降に、前記すき入れ模様の透過画像を取得するすき入れ模様読取工程と、
    前記すき入れ模様読取工程で取得した前記すき入れ模様の位置から、すき入れ基準座標を算出し、前記すき入れ基準座標から断裁制御マークを付与する位置を決定する断裁制御マーク付与位置決定工程と、
    前記断裁制御マーク付与位置決定工程で決定された位置に前記断裁制御マークを付与する断裁制御マーク付与工程と、
    前記連続用紙に付与された前記断裁制御マークを読取り、前記連続用紙を前記すき入れ模様が前記枚葉紙単位内の定位置になるように制御して断裁する断裁工程を少なくとも備えたことを特徴とするすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法。
  2. 前記断裁制御マーク付与位置決定工程は、
    前記枚葉紙単位内に複数の前記すき入れ模様が形成された場合、複数の前記すき入れ模様の位置を案分して前記すき入れ基準座標を算出し、前記断裁制御マークを付与する位置を決定することを特徴とする請求項1記載のすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法。
  3. 前記断裁制御マークは、前記連続用紙の幅方向及び/又は流れ方向の断裁位置を示すことを特徴とする請求項1又は2記載のすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法。
  4. 前記断裁制御マークは、印刷マーク及び/又は穿孔であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のすき入れ模様位置に対応した定位置断裁方法。
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