JP2020006467A - 保持装置 - Google Patents

保持装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020006467A
JP2020006467A JP2018128816A JP2018128816A JP2020006467A JP 2020006467 A JP2020006467 A JP 2020006467A JP 2018128816 A JP2018128816 A JP 2018128816A JP 2018128816 A JP2018128816 A JP 2018128816A JP 2020006467 A JP2020006467 A JP 2020006467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
holding
holding device
machining
electric discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018128816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7177334B2 (ja
Inventor
文雄 柴田
Fumio Shibata
文雄 柴田
三宅 隆
Takashi Miyake
隆 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Marketing Japan Inc
Original Assignee
Canon Marketing Japan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Marketing Japan Inc filed Critical Canon Marketing Japan Inc
Priority to JP2018128816A priority Critical patent/JP7177334B2/ja
Publication of JP2020006467A publication Critical patent/JP2020006467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7177334B2 publication Critical patent/JP7177334B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

【課題】ワイヤで放電加工中に露出しているワーク表面からの加工電流のリークを防止することが可能な仕組みを提供する。【解決手段】ワイヤ放電加工に用いられ、ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持装置が、導電性素材の通電部と、ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持部と、絶縁性素材の絶縁部と、を備え、ワークを複数のワーク片に切り終わる箇所で通電部とワークとを導通させることで、ワークを複数のワーク片に切る間にワークに加工電流を流し、ワークの第1の表面で保持部を用いてワークを保持し、加工電流の、第1の表面の裏面側である第2の表面からのリークを防止可能な絶縁部を用いて第2の表面を覆う。【選択図】 図2

Description

本発明は保持装置の技術に関する。
従来よりシリコンインゴットを板状のウエハにスライスするための装置としてワイヤソーが知られているが、近年ワイヤ放電加工の技術を用いてワークを薄板にスライスする技術がある。
特許文献1には、インゴットの両方の端面にインゴット用電極を導電性接着剤により固定し、ワイヤによってインゴットを途中までスライスする技術が開示されている。
しかしながら、ワイヤ放電加工では加工液をワークに噴射または浸漬して加工を進めるために、放電加工中には、露出しているワーク表面から加工液への加工電流のリークが問題となり、放電加工中の極間電圧等に影響し、スライス加工が安定しないことがある。
特開2016−97497号公報
本発明は、ワイヤで放電加工中に露出しているワーク表面からの加工電流のリークを防止することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、ワイヤ放電加工に用いられ、ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持装置あって、導電性素材の通電部と、前記ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持部と、絶縁性素材の絶縁部と、を備え、前記ワークを複数のワーク片に切り終わる箇所で前記通電部と前記ワークとを導通させることで、前記ワークを複数のワーク片に切る間に前記ワークに加工電流を流し、前記ワークの第1の表面で前記保持部を用いて前記ワークを保持し、前記加工電流の、前記第1の表面の裏面側である第2の表面からのリークを防止可能な前記絶縁部を用いて前記第2の表面を覆うことを特徴とする。
本発明により、ワイヤで放電加工中に露出しているワーク表面からの加工電流のリークを防止することが可能な仕組みを提供することが可能となる。
本発明におけるワイヤ放電加工システムの構成を示す図。 本発明における放電加工開始から放電加工終了までの保持装置と加工槽との相対的な配置関係の変遷を示した図。 本発明における保持装置の保持部の表面を示した図。 本発明における保持装置の保持部の断面を示した図 本発明における保持装置の保持部の裏面を示した図。 本発明における保持装置の絶縁部の表面を示した図。 本発明における保持装置の絶縁部の断面を示した図 本発明における保持装置の絶縁部の裏面を示した図。 本発明における保持装置の通電部の表面を示した図。 本発明における保持装置の通電部の断面を示した図 本発明における保持装置の通電部の裏面を示した図。 本発明における保持装置の土台部の表面を示した図。 本発明における保持装置の土台部の断面を示した図 本発明における保持装置の土台部の裏面を示した図。 本発明における保持装置で保持するワークの表面を示した図。 本発明における保持装置で保持するワークの断面を示した図 本発明における保持装置で保持するワークの裏面を示した図。 本発明におけるワークを保持した状態での保持装置の表面を示した図。 本発明におけるワークを保持した状態での保持装置の断面を示した図 本発明におけるワークを保持した状態での保持装置の裏面を示した図。 本発明における保持装置の保持部に連結させるバキューム配管を示した図。 本発明におけるワークを保持した状態での、放電加工前の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図。 本発明におけるワークを保持した状態での、放電加工中の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図。 本発明におけるワークを保持した状態での、放電加工完了時の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図。
図1を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤ放電加工装置1を前方から見た外観図である。尚、図1に示す各機構の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
図1は本発明におけるワイヤ放電加工システム(半導体基板または太陽電池基板の製造システム)の構成を示す。ワイヤ放電加工システムは、ワイヤ放電加工装置1、電源装置2、加工液供給装置12から構成されている。ワイヤ放電加工システムは、ワイヤ群からのワークへの放電によって、並設されたワイヤ群の間隔でワークを複数のワーク片にスライスすることができる。
ワイヤ放電加工装置1には、サーボモータにより駆動されるワーク送り部3がワイヤ群の上部に設けられ、上下方向にワーク106を移動できる。本発明ではワーク送り部3によってワーク106(図2に示す)が下(重力)方向に送られ、ワーク106とワイヤ群の間で放電加工がおこなわれる。なお、本明細書において、上下とは重力方向における上方向と下方向にそれぞれ対応し、左右とはワイヤ放電加工装置を正面から見た場合の左及び右にそれぞれ対応する。
電源装置2は、サーボ制御部11を備えている。
ワーク106とワイヤ群の間(極間)で効率よく放電を発生させるために、ワーク送り部3のサーボモータを制御するサーボ制御部11が、ワーク106とワイヤ群の間の距離が予め設定された目標電圧(第1の目標電圧)になるように制御しながら放電加工中のワーク106の位置決めを行い、ワーク106の放電加工を進行させる。
電源装置2は、加工電源制御部も備えている。
加工電源制御部は、放電加工中に加工電源を放電パルスとしてワイヤ103へ供給するものである。。
また、放電加工中にワーク106とワイヤ群の間(極間)で突発的に発生する短絡状態に適応する制御を行う。
また、サーボ制御部11への信号にはワーク106とワイヤ群の間(極間)の電圧を用いる。
加工液供給装置12は、放電加工部の冷却、加工チップ(屑)の除去に必要な加工液をポンプによりワーク106とワイヤ群の間(極間)へ供給すると共に、加工液中の加工チップの除去、イオン交換による電導度(1μS〜250μS)の管理、液温(20℃付近)の管理を行う。おもに水が使用されるが、放電加工油を用いることもできる。
メインローラ8,9には、ワークを所望する厚さで加工出来るようにあらかじめ決められたピッチ、数で溝が形成されており、ワイヤ供給ボビンからの張力制御されたワイヤが2つのメインローラに必要回数巻きつけられ、巻き取りボビンへ送られる。ワイヤ速度は100m/minから900m/min程度が用いられる。2つのメインローラが同じ方向でかつ同じ速度で連動して回転することにより、ワイヤ繰出し部から送られた1本のワイヤ103がメインローラ(2つ)の外周を周回することで、並設されているワイヤ群を同一方向に走行させることができる(走行手段)。
並設されているワイヤ群を形成するワイヤ103は1本で繋がったワイヤであり、図示しないボビンから繰り出され、メインローラの外周面のガイド溝(図示しない)に嵌め込まれながら、当該メインローラの外側に多数回(2000回程度)螺旋状に巻回された後、図示しないボビンに巻き取られる。
ワイヤ放電加工装置1と電源装置2は電源ケーブル513を介して接続されており、ワイヤ放電加工装置1は、加工電源制御部から供給される電力により作動する。
ワイヤ放電加工装置1は、ワーク送り部3と、加工槽6と、メインローラ8と、ワイヤ103と、メインローラ9と、給電子ユニット10と、給電子104と、を備えている。
ワーク106は、複数のワーク片にスライスするためにワイヤ放電加工装置1のワーク送り部3に取り付けられる。
メインローラ8,9にはワイヤ103が複数回巻きつけられており、メインローラに刻まれた溝に従い、所定ピッチの間隔でワイヤ群が整列している。メインローラは中心に金属を使用し、外側は樹脂で覆う構造である。
2つのメインローラの間であって、メインローラ8,9の内部のほぼ中央部の上の位置
には、給電子ユニット10に取り付けられた給電子104が配置され、給電子104は、上向きに露出するその表面をワイヤ群にそれぞれ接触させることで走行するワイヤ群に加工電源を給電する。
給電子1個当たり、その表面をワイヤ群に一括接触して、走行するワイヤ群に加工電源を一括給電してもよく、
給電子1個当たり、その表面をワイヤ群の各ワイヤに個別接触して、走行するワイヤ群の各ワイヤに加工電源を個別給電してもよい。
また給電子104の数は1個に限定されず、複数個の給電子104にてワイヤ群に加工電源を給電してもよい。
また加工電源501の加工電圧(Vmn)の数も1個に限定されず、複数個の加工電源501にてワイヤ群に加工電源を給電してもよい。
給電子104の数や加工電源501の加工電圧(Vmn)の数は、ワイヤ群の必要数によって適宜増やすことは言うまでもない。
ワーク送り部3は保持装置によりワーク送り部3と連結されているワーク106を、上下方向に移動する機構である。ワーク送り部3が、ワーク106を下方向に移動することで、ワーク106をワイヤ方向に近づけることができる。
加工槽6は、ワーク106とワイヤ群の間で発生する放電に必要な加工液を溜めるための容器である。加工液は、例えば、抵抗値が高い脱イオン水である。ワイヤ群とワーク106との間で放電が発生し、並設されたワイヤ群の間隔でワークを複数のワーク片にスライスすることができる。
メインローラ8、9には、走行中のワイヤ103を所定間隔に保持できるようにV溝が複数列形成されており、その溝にワイヤ103が巻かれている。そして、メインローラ8、9の両方が共に右又は左回転することで、並設されたワイヤ群を走行させている。また、メインローラ8、9の上側及び下側に、並設されたワイヤ群を形成している。
また、本発明のワイヤ103は鉄を材料とする伝導体であり、加工電源から加工電圧が供給された給電ユニット10の給電子104とワイヤ103とが接触することにより、加工電圧が給電子104を介してワイヤ103に印加される。
メインローラ8、9に形成されている所定間隔(V溝のピッチ)は例えば0.3mm程度である。
図2を説明する。
図2は放電加工開始から放電加工終了までの保持装置と加工槽6との相対的な配置関係の変遷を示した図である。
図のスライス開始時は、放電開始前の保持装置と加工槽6との相対的な配置関係を示し図10−1の状態に相当する。
スライス開始時は、保持装置はワーク106を保持しているが、加工液には浸されていない。
その後、ワーク送り部3によりワーク106を保持したまま保持装置がワイヤに近づけていく。その後、ワイヤ103とワーク106との極間距離が狭い距離になると、ワーク106に向かってワイヤ103から放電が発生し、放電によってワーク106にも加工電流が流れ始める。このワーク106に流れる加工電流は、通電部から加工電源部に流れていくが、ワーク106が加工液には浸されていると、加工液の方に流れるリーク電流が発生し、放電加工が不安定になることがある。よって本発明では、加工液の方に流れるリーク電流を抑制または防止するように、ワーク106の表面を絶縁性のプラスチック等のプレートで被覆することで、この放電加工の不安定を解決している。
図のスライス終了時は、加工終了時の保持装置と加工槽6との相対的な配置関係を示し図10−3の状態に相当する。
スライス終了時は、保持装置はスライスされた複数のワーク片107(図2に示す)を保持して加工液に浸される状態になる。
通電部814は、加工開始前においては図10−1に示すようにワーク106と導通しているが、まだ、放電が発生していないので、ワーク106には加工電流を流れていない。
通電部814は、加工開始後においては図10−2に示すようにワーク106と導通しているので、ワーク106にも放電によって加工電流を流すことができる。
通電部814は、加工終了後においては図10−3に示すようにスライスが完了した全てのワーク片107と導通できているので、スライスが完了した全てのワーク片107にも放電によって加工電流を流すことができる。このようにワーク片107に全てスライスされた後には、通電部814まで放電加工が進むことになる。
図3を説明する。
図3−1は保持装置の保持部811の表面を示した図である。
保持部811に設けられた機能をそれぞれ説明する。
尚、保持部811の形状は、実施例に示した板の形状には限定されず、ワーク106の第1の表面を覆い、ワーク106の第1の表面の面積よりも広ければ如何なる形状であってもよい。
またバキューム溝2000による吸引によってワーク106を保持することができる。
図3−1は保持部811でワーク106に吸着する吸着面側から見た図である。
この吸着面側で、ワーク106の放電加工しない面である保持面(第1の表面)をバキューム溝2000による吸引することよって、放電加工の間ずっとワーク106を保持することができる。この位置で吸引保持するにより、図10−1から図10−3示すように放電加工する間は、保持部811はワイヤ103と一切物理的に干渉せずに、放電加工が終了するまでワーク106が鉛直方向に落下しないように保持することができる。
保持部811が放電加工時にワイヤ103に接触してしまうルート上にはないので、ワイヤ103が保持部811を放電加工することはない。
ネジ穴は、保持部811をビスやネジなどの固定部材を用いて土台815(図6−1に示す。)に取り付ける穴である。ネジ穴は2か所で、保持部811を土台815に取り付けることができる。
本発明の第1の実施例では、保持部811導電性の材料(導電性素材)であるアルミやSUS等の材料を用いることが望ましい。導電性の材料を用いた場合には、保持部811にも加工電流は流れることになる。
更に、本発明の第2の実施例では、保持部811が保持機能だけを目的とする場合、第1の実施例と同じく、形状や構造は吸引する仕組みを保ちながら、ガラス、半導体、プラスチック、ゴム等、非導電性の材料を用いてもよい。しかし非導電性の材料を用いた場合には、保持部811には加工電流は流れなくなる。
図3−2は保持装置の保持部811の断面を示した図である。バキューム溝2000による吸引によってワーク106を保持することができる。
図3−3は保持装置の保持部811の裏面を示した図である。
この裏面は、保持装置が加工液には浸されていると、加工液中に露出する面である。先ほどの説明と同じく、この裏面からも加工液の方に流れるリーク電流が発生し、放電加工が不安定になることがある。よって本発明では、加工液の方に流れるリーク電流を抑制または防止するように、保持部811の裏面を絶縁性のコート剤等で被覆処理することで、この放電加工の不安定を解決している。また保持部811の裏面にも、更に、絶縁部812と同じような絶縁性素材のアクリル板や、プラスチック等のプレートを接着剤などで張り付けることでも、この放電加工の不安定を解決することができる。
ネジ穴は、保持部811をビスやネジなどの固定部材を用いて土台815(図6−1に示す。)に取り付ける穴である。ネジ穴は2か所で、保持部811を土台815に取り付けることができる。
図4を説明する。
図4−1は保持装置の絶縁部812の表面を示した図である。
絶縁部812に設けられた機能をそれぞれ説明する。
尚、絶縁部812の形状は、実施例に示した板の形状には限定されず、ワーク106の第2の表面の全面を覆うことが望ましいが、ワーク106の第2の表面の全面積の9割よりも広ければよい。(9割以上が絶縁部812で被覆されていることが望ましい。)如何なる形状であってもよい。
図4−1は絶縁部812でワーク106の第2の表面に接する接触面側から見た図である。
この接触面とワーク106の放電加工しない面である絶縁面(第2の表面)の界面を非導電性の接着剤で接着することよって、放電加工の間ずっとワーク106の絶縁面(第2の表面)を絶縁することができる。この位置で絶縁部812を接着するにより、図10−1から図10−3示すように放電加工する間は、絶縁部812はワイヤ103と一切干渉せずに、放電加工が終了するまで絶縁することができる。
絶縁部812が放電加工時にワイヤ103に接触してしまうルート上にはないので、ワイヤ103が保持部811を放電加工することはない。
図4−2は保持装置の絶縁部812の断面を示した図である。
図4−3は保持装置の絶縁部812の裏面を示した図である。
この裏面は、保持装置が加工液には浸されていると、加工液中に露出する面である。
図5を説明する。
図5−1は保持装置の通電部814の表面を示した図である。
通電部814に設けられた機能をそれぞれ説明する。
尚、通電部814の形状は、実施例に示した直方体の形状であることが望ましい。ワーク106のオリフラ面と面接触することでワーク106のオリフラ面と通電部814とで広範囲に通電することが可能となる。
通電部814の役割は、放電加工する間、継続的にワーク106通電することであり、ワーク106との接触面積を広くするために、直方体の形状をしている
図10−1のように通電部814の上面は、導電性接着剤を用いて土台815と通電できるように接着され、土台部815は更にワーク送りユニット3とも通電する。
図10−1のように通電部814の下面は、導電性接着剤を用いてオリフラ面と通電できるように接着される。
図5−2は保持装置の通電部814の断面を示した図である。
図5−3は保持装置の通電部814の裏面を示した図である。
通電部814は導電性の材料であるアルミ等の材料から構成されることができるが、通電部814は、主に通電機能を目的とするので、導電性の他の材料から構成されてもよい。
ワーク106を複数のワーク片に切り終わる箇所であるオリフラ面と導電性接着剤で接着することよって、図10−1から図10−3示すように放電加工する間は、通電部814はワイヤ103と一切物理的に干渉せずに通電することができ、ワーク106を複数のワーク片107に切る間にずっとワーク106に加工電流を流すことができる。
通電部814は、放電加工時にワイヤ103に干渉してしまうルート上にはないので、ワイヤ103がワークを複数のワーク片に完全に切り終わる直前までは通電部814を放電加工することはない。
図6を説明する。
図6−1は保持装置の土台部815の表面を示した図である。
土台部815に設けられた機能をそれぞれ説明する。
土台部815の主な役割は、放電加工する間、通電部814、保持部811、ワーク106、絶縁部812を含む保持装置全体をワーク送り部3に取り付けるための土台であり、実施例のような形状をしている
また土台部815には、ワーク送り部3に取り付けるためのネジ穴が2か所に設けられている。
土台部815は導電性の材料であるアルミやSUS等の材料から構成されることができるが、土台815は、通電部814と同じく、通電機能も必要とするので、導電性の他の材料から構成されてもよい。
図6−2は保持装置の土台部815の断面を示した図である。
図6−3は保持装置の土台部815の裏面を示した図である。
また土台部815には、土台部815に保持部811を取り付けるためのネジ穴が2か所に設けられている。
ネジ穴は、保持部811をビスやネジなどの固定部材を用いて土台815に取り付ける穴である。ネジ穴は2か所で、保持部811を土台815に取り付けることができる。
図7を説明する。
図7−1は保持装置で保持するワークの表面である。
例ではワーク106の形状は円柱型である。円柱型のワーク106の場合、保持部811はワーク106が放電加工されない平面でワーク106を保持し、通電部814はワーク106のオリフラ面でワーク106と通電する。ワーク106の円柱周面が放電加工される。
なお、保持装置800が保持するワーク106の形状は直方体型(角状)であってもよい。
図7−2は保持装置で保持するワークの側面(円柱周面)を示した図である。
図7−3は保持装置で保持するワークの裏面を示した図である。
図8を説明する。
図8−1はワークを保持した状態での保持装置の表面を示した図である。保持装置に円柱型のワーク106を取り付けた状態を示したものである。通電部814と土台部815とは導電性接着剤で接着されている。通電部814とワーク106とは導電性接着剤で接着されている。土台部815はワーク送り部に2本のネジで取り付けられる。
ワーク106の表面(第2の表面)には、絶縁部812を非導電性接着剤や両面テープ等で貼り付けている。
図8−2はワークを保持した状態での保持装置の側面を示した図である。この時、ワークの側面(円柱周面)が見えている。保持装置に円柱型のワーク106を取り付けた状態を示したものである。
ワーク106の裏面(第1の表面)では、保持部811がワーク106をバキュームで吸引している。保持部811はネジで土台部815に取り付けられる。
このように、放電加工をしている間、保持部811が導電性の素材の場合には、保持部811にも加工電流が流れる。
図8−3はワークを保持した状態での保持装置の裏面を示した図である。保持装置に円柱型のワーク106を取り付けた状態を示したものである。
ワーク106の表面(第1の表面)には、保持部811がワーク106をバキュームで吸引している。保持部811はネジで土台部815に取り付けられる。
図9を説明する。
図9はワークを保持した状態での保持装置の裏面を示した図である。
バキューム配管2003でバキュームを保持部811に供給する。
なお、バキューム接続部(図示しない)で保持装置とバキューム配管2003とを連結させている。
供給されたバキュームは保持部811の内部のバキューム溝2000に繋がっており、ワーク106の表面(第1の表面)で、保持部811によってワーク106をバキュームで吸引することができる
図10を説明する。
図10−1はワークを保持した状態での、放電加工前の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図であり、この時はワークの側面(円柱周面)が見えている。
また、ワイヤ103とワーク106とは十分離れているので、ワイヤ103からワーク106への放電は発生していない状態である。また加工槽6の中には加工液が満たされているが、保持装置は加工液には浸漬していない状態である。その後、保持装置がワーク送り部3の下降動作によって、ワーク106をワイヤ103方向に近づけて行き、ワイヤ103からワーク106への放電が始まる。図2のスライス開始時の状態に相当する。
図10−2はワークを保持した状態での、放電加工中の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図であり、この時はワークの側面(円柱周面)が見えている。
また、ワイヤ103とワーク106では最適な極間距離で放電は発生している状態である。ワイヤ103はワーク106の一部をスライスし始めている。この時ワーク106に放電した後のワーク106に流れる加工電流は、通電部814を介してワーク106の中を流れるが、更に、そのワイヤ103の近くにある保持部811を介してもワーク106の中を流れることになる。
ワーク106がSiCのように組成の不安定な材料の場合、ワーク106の中を加工電流が流れにくい。
よって、通電部814を介してワーク106の中に加工電流を流すだけでなく、放電箇所の近傍に存在し材料成分が均一である保持部811を介してワーク106の中を流して放電加工を進行させる方が、放電加工がより安定するという効果がある。
このように、ワーク106を複数のワーク片107に全て切り終わる直前までは、通電部814及び保持部811の両方に加工電流が流れている。
更に、保持部811の加工液に露出している方の面(露出部分)は絶縁性の素材で表面コーティングされているので、ワイヤ103の近くにある保持部811を介して通電部814に流れても、面(露出部分)からの加工電流のリークの問題は解消することができる。
図10−3はワークを保持した状態での、放電加工完了時の保持装置とワイヤとの相対的な配置関係の変遷を示した図であり、この時はワークの側面(円柱周面)が見えている。
この図の場合には、複数のワーク片107に全て切り終わった場合、3枚(左側、真ん中、右側)のワーク片になっている。
このように通電部814は切り終わりの箇所に設けられているので、複数のワーク片107に全て切り終わった場合でも、真ん中のワーク片107にも通電部814が適切に通電することができる。更に、真ん中のワーク片107は薄く軽いので、導電性の接着剤だけで保持することができる。
更に、左側のワーク片107は、薄く軽いので、導電性の接着剤だけで保持することができる。
更に、右側のワーク片107は、薄く軽いので、保持部811で保持することができる。
通電部814は切り終わりの箇所に設けられ、その通電部814の一部まで放電加工させることで、複数のワーク片107にうまく切り終えることができる。
このように、ワーク106を複数のワーク片107に全て切り終わると、通電部814だけに加工電流が流れることになる。
また保持部811がワーク106をバキューム吸着している制御をONとし、バキューム吸着していない制御をOFFとした場合、ONからOFFに切り替えることで、保持部811が吸引しているウエハ片107を保持部811から簡単に離脱させることができる。
1 ワイヤ放電加工装置
2 電源装置
3 ワーク送り部
5 土台
6 加工槽
8 メインローラ
9 メインローラ
12 加工液供給装置
103 ワイヤ
104 給電子
106 ワーク
107 複数のワーク片
811 保持部
812 絶縁部
814 通電部
815 土台部
2000 バキューム溝
2003 バキューム配管

Claims (6)

  1. ワイヤ放電加工に用いられ、ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持装置あって、
    導電性素材の通電部と、
    前記ワークを複数のワーク片に切る間に保持する保持部と、
    絶縁性素材の絶縁部と、
    を備え、
    前記ワークを複数のワーク片に切り終わる箇所で前記通電部と前記ワークとを導通させることで、前記ワークを複数のワーク片に切る間に前記ワークに加工電流を流し、
    前記ワークの第1の表面で前記保持部を用いて前記ワークを保持し、
    前記加工電流の、前記第1の表面の裏面側である第2の表面からのリークを防止可能な前記絶縁部を用いて前記第2の表面を覆うことを特徴とする保持装置。
  2. 前記保持部は導電性素材であり、
    前記第1の表面で前記保持部と前記ワークとを導通させることで、前記ワークを複数のワーク片に切る間に前記保持部にも前記加工電流が流れ、
    前記第1の表面でない前記保持部の露出部分が絶縁性となる被覆処理されていることを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記ワークを複数のワーク片に全て切り終わる直前までは、前記通電部及び前記保持部の両方に前記加工電流が流れ、前記ワークを複数のワーク片に全て切り終わると、前記通電部だけに前記加工電流が流れることを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
  4. 前記ワークを複数のワーク片に切り終わる箇所で前記通電部と前記ワークの界面を導電性接着剤で接着することで、前記ワークを複数のワーク片に切る間に前記ワークに加工電流を流すことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の保持装置。
  5. 前記第2の表面では、前記絶縁部を接着することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の保持装置。
  6. 前記保持装置は、前記ワークを複数のワーク片に切る間に加工液に浸されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の保持装置。
JP2018128816A 2018-07-06 2018-07-06 保持装置 Active JP7177334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018128816A JP7177334B2 (ja) 2018-07-06 2018-07-06 保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018128816A JP7177334B2 (ja) 2018-07-06 2018-07-06 保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020006467A true JP2020006467A (ja) 2020-01-16
JP7177334B2 JP7177334B2 (ja) 2022-11-24

Family

ID=69150090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018128816A Active JP7177334B2 (ja) 2018-07-06 2018-07-06 保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7177334B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160016243A1 (en) * 2014-07-16 2016-01-21 Korea Institute Of Energy Research Silicon wafer slicing device using wire discharge machining
JP2016087743A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 保持装置とその保持方法、ワイヤ放電加工装置およびその加工方法
JP2017007048A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 保持装置、ワイヤ放電加工装置
JP2018069398A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 給電子、マルチワイヤ放電加工装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160016243A1 (en) * 2014-07-16 2016-01-21 Korea Institute Of Energy Research Silicon wafer slicing device using wire discharge machining
JP2016087743A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 保持装置とその保持方法、ワイヤ放電加工装置およびその加工方法
JP2017007048A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 保持装置、ワイヤ放電加工装置
JP2018069398A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 給電子、マルチワイヤ放電加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7177334B2 (ja) 2022-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9833854B2 (en) Workpiece retainer, wire electric discharge machining device, thin-plate manufacturing method, and semiconductor-wafer manufacturing method
US20130341305A1 (en) Wire electrical discharge machining apparatus, wire electrical discharge machining method, and work
KR20160053825A (ko) 와이어 방전 가공을 이용한 반도체 및 부도체 절단 장치 및 방법
JP5464506B2 (ja) ワイヤ放電加工システム、ワイヤ放電加工方法。
US20230010857A1 (en) Wire electric discharge machining device and sheet used in wire electric discharge machining device
JP7177334B2 (ja) 保持装置
TW201343349A (zh) 多線放電加工系統、多線放電加工裝置、電源裝置、多線放電加工方法、半導體基板、太陽電池基板、基板的製造系統、基板的製造方法
JP5929957B2 (ja) 保持装置とその保持方法、ワイヤ放電加工装置およびその加工方法
JP2015009346A (ja) 電解ドレッシング方法、及び電解ドレッシング装置
JP2017007048A (ja) 保持装置、ワイヤ放電加工装置
JP2014172096A (ja) ワイヤ放電加工システム、電源装置、及びその制御方法とプログラム。
CN111872501B (zh) 一种在线去除线电极表面附着产物的电解切割加工装置
JP6089672B2 (ja) マルチワイヤ放電加工装置およびその加工方法。
JP6237818B2 (ja) 保持装置とその保持方法、ワイヤ放電加工装置およびその加工方法
JP2014069242A (ja) マルチワイヤ放電加工装置およびその加工方法。
WO2023181305A1 (ja) マルチワイヤ放電加工機、マルチワイヤ放電加工方法、薄板製造方法および半導体ウェハ製造方法
JP2014000658A (ja) ワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法、加工物
JP6098744B2 (ja) マルチワイヤ放電加工システム、マルチワイヤ放電加工方法
JP6293502B2 (ja) ワイヤ放電加工システム、ワイヤ放電加工装置
JP6274254B2 (ja) 給電ユニット、マルチワイヤ放電加工装置
JP2015221488A (ja) 給電ユニット、マルチワイヤ放電加工装置
JP5811201B2 (ja) ワイヤ放電加工システム、ワイヤ放電加工方法
JP5888345B2 (ja) ワイヤ放電加工システム、ワイヤ放電加工方法
TWI574764B (zh) Wire EDM and Wire EDM
JP6003948B2 (ja) ワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20181031

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221024

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7177334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151