JP2020004399A - 前段階コシミュレーション方法及びデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】交換サブシステムの偏微分係数利用した、いくつかのサブシステムをコシミュレーションするための前段階コシミュレーション方法及びデバイスを提供する。【解決手段】近似された正確な出力変数の今後の進展を推定するために、誤差微分方程式を評価することによって、個々のサブシステムの出力変数の正確な解を近似し、現在のコシミュレーション時間増分に先立って、最適化によって対応する入力変数を確定する。前段階コシミュレーション方法は、コンピュータで実行可能なプログラムによって実現し、コンピューティングノードのネットワークにおいて実施される。【選択図】図1

Description

本発明は、前段階コシミュレーションシステムに基づく実際の物理的モデルをシミュレートする方法と、前段階コシミュレーションシステムに基づく実際の物理的モデルをシミュレートするシミュレーションデバイスとに関する。
最近、産業界では技術システムの設計、解析及び画策のために数値シミュレーションを使用するのが一般的なこととなっており、多数の異なるモデル化手法及び調整された数値ソルバーが利用可能である。物理システムの挙動は、典型的には、常微分方程式(ODE)又は微分代数方程式(DAE)で説明される。特定の時点でのそれらの解析解を近似させるように数値ソルバーを使用する一方で、離散化誤差が生じる。補正のためのさまざまな手法が存在するが、ほとんどの場合、反復(陰的)ソルバーが適用される。リアルタイムシミュレーション、すなわち、同時シミュレーションの場合、反復により未定義のランタイム挙動がもたらされるため、陽的シミュレーション時間増分の後に補正対策を適用する。しかしながら、コシミュレーションでは、同様の状況が生じる。
コシミュレーションは、特定のシミュレーション規律を示し、そこでは、特定の時点における同期を目的として、いくつかのサブシステムをコシミュレーション時間増分に関して独立してシミュレートし、データの交換を行う。本手法は、単一のシミュレーションツール内でシステム全体のモデル化又はシミュレーションが不可能な場合に、システム全体のシミュレーションに通常使用される。
上術した標準的数値シミュレーション手法と対照的に、コシミュレーションの場合は、システム全体のシミュレーションを解決するように、追加のマスタアルゴリズム、すなわち、上位の数値ソルバーが必要になる。関連するシミュレーションツールのインタフェース及びコシミュレーション機能が限定又は制限されているため、反復(陰的)コシミュレーション手法は、一般に適用できず、それらは、特化したいくつか(典型的には2つか3つ)のサブシステムのシミュレーションの統合にしか使用されない。他方では、より上位のマスタアルゴリズムレベルで、重要な連結誤差、すなわち、コシミュレーション離散化誤差を引き起こす非反復コシミュレーションの欠点は一般的なことである。標準的数値シミュレーション手法と対照的に、関連するシミュレーションツールのインタフェース及びコシミュレーション機能が限定されるために、例えば、サブシステム内部システム状態へのアクセス又はサブシステムのシミュレーション増分のリセットができないために、コシミュレーション離散化誤差の低減は、限られたものとなる。コシミュレーションがますますさまざまな産業 に関係してくるにつれ、この特定の問題に対処するためにいくつかの手法が最近開発された。
EP2442248 B1に、後続のコシミュレーション時間増分に関するコシミュレーション離散化誤差を補正するために、サブシステムの入力に対する修正を加える手法が説明されている。最近、サジナ−2016(Sadjina−2016)は、この手法に対する拡張を提案し、そこでは、追加のモデル情報、すなわち、ヤコビアン―インタフェース(Interface−Jacobians)と言われている出力及び入力偏微分係数を、関連するサブシステムの入力の修正、特に代数ループを扱う場合に利用する。EP2680157 A1では、ヤコビアン―インタフェース行列の交換及び利用を、例示的に使用している。このサブシステムの追加情報により、マスタアルゴリズムは、剛性ループや代数ループのような重大なシステムシミュレーション特性に関連する安定性の問題に対処することが可能になる。
しかしながら、非反復コシミュレーションにおいてコシミュレーション離散化誤差を緩和させるための現存する手法は、もっぱら、連結時インスタントにおける現在のコシミュレーション時間増分の後、すなわち後段階に適用されており、遅れた状態でシステム全体のシミュレーションが影響を受ける。これにより、安定性の問題やコシミュレーション全体の精度の低下がもたらされる可能性がある。さらに、最新の手法は、集中方式に基づいており、これにより、コシミュレーション性能が限定される可能性がある。
より正確にかつより効率的な方法で実際の物理的モデルをシミュレート可能な方法及びデバイスを提供することが、本発明の目的となり得る。
本目的は、独立請求項の主題に従った実際の物理的モデルをシミュレートするための方法及びシミュレーションデバイスによって解決され得る。
本発明の第1の態様に従って前段階コシミュレーションシステムに基づく実際の物理的モデルをシミュレートする方法を示す。前述の方法によると、第1方程式の系(例えば、挙動モデル)(ローカル)に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第1パラメータ(例えば、車両の速度v)をシミュレートする第1サブシステムを提供し、第1方程式の系は、少なくとも1つの第2パラメータ(例えば、車両Fの推進力)に基づく第1パラメータ(v)を確定するために構成されている。
さらに、第2方程式の系(ローカル)に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第2パラメータ(F)をシミュレートする第2サブシステムを示し、第2方程式の系は、少なくとも1つの第1パラメータ(v)に基づいて第2パラメータ(F)を確定するために構成されている。第2サブシステムの第1パラメータ(v)の第1入力値(v_in)及び第1サブシステムの第2パラメータ(F)の第2入力値(F_in)を、第1連結時点における外挿によって推定する。本方法はさらに、第1サブシステムによって第1パラメータ(v)の第1出力値(v_out)を確定し、かつ、第2サブシステムによって第2パラメータ(F)の第2出力値(F_out)と、を確定するステップを含む。
本方法はさらに、後続の第2連結時点において、推定された第1入力パラメータ(v_in)と確定された第1出力パラメータ(v_out)との間の第1誤差及び推定された第2入力パラメータ(F_in)と確定された第2出力パラメータ(F_out)との間の第2誤差を決めるステップを含む。
さらに、本方法に従って、第1サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第1ローカル交換モデルを定義し、さらに、第2サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第2ローカル交換モデルを定義する。
従って、ローカル交換モデルは、抽象的かつ簡略化したモデルを表し、かつ、対応するシミュレートした実際の物理的サブシステム(方程式10及び11を参照)の挙動を模倣し、そこで、第1ローカル交換モデル及び対応する第1サブシステムをシミュレートすることで、複数の等しい第2入力変数に基づく複数のほぼ同等の第1出力変数がもたらされ、かつ、第2ローカル交換モデル及び対応する第2サブシステムをシミュレートすることで、複数の等しい第1入力変数に基づく複数のほぼ同等の第2出力変数がもたらされる。ローカル交換モデルは、基本的に、対応する入力及び出力パラメータに関連するサブシステム出力パラメータの変化の感度を表した偏微分係数に基づいている。
第1ローカル交換モデル及び第2ローカル交換モデルに基づいて誤差微分方程式を定義し、そこで、誤差微分方程式は、第1連結時点と後続の第2連結時点との間における、第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は第2パラメータの経時的な第2特性を確定するために、第1誤差及び第2誤差を受信するように構成されている。第1パラメータの第1特性及び/又は第2パラメータの第2特性に基づいて、後続の連結時点における第1パラメータ(v)の第1入力値(v_in)及び/又は第2パラメータ(F)の第2入力値(F_in)を第2連結時点において最適化し、第1サブシステムの第1パラメータ(v)及び/又は第2サブシステムの第2パラメータ(F)をシミュレートする。
従って、誤差微分方程式は、第1誤差及び第2誤差に基づいて、第1パラメータの第1特性及び/又は第2パラメータの第2特性のそれぞれ対応する第1及び/又は第2出力値に対する偏差を表す。
他の態様に従って、前段階コシミュレーションシステムに基づく実際の物理的モデルをシミュレートするシミュレーションデバイスを示す。シミュレーションデバイスは、上述した方法を処理するための複数のユニットを含む。従って、シミュレーションデバイスは、第1方程式の系に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第1パラメータをシミュレートする第1サブシステムを有する第1サブシステムユニットを含み、第1方程式の系は、少なくとも1つの第2パラメータに基づいて第1パラメータを確定するように構成されている。本デバイスは、第2方程式の系に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第2パラメータをシミュレートする第2サブシステムを有する第2サブシステムユニットをさらに含み、第2方程式の系は、少なくとも1つの第1パラメータに基づいて第2パラメータを確定するために構成されている。
さらに、本デバイスは、第2サブシステムの第1パラメータの第1入力値及び第1サブシステムの第2パラメータの第2入力値を、第1連結時点(Tk−1)における外挿により推定するように構成されている推定ユニットを含み、第1パラメータの第1出力値は、第1サブシステムによって確定可能であり、かつ、第2パラメータの第2出力値は、第2サブシステムによって確定可能である。
さらに、本デバイスは、後続の第2連結時点での、第1パラメータの推定された第1入力値と第1パラメータの確定された第1出力値との間の第1誤差及び第2パラメータの推定された第2入力値と第2パラメータの確定された第2出力値との間の第2誤差を決めることを含む。
本デバイスは、さらに、第1サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第1ローカル交換モデルを定義し、かつ、第2サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第2ローカル交換モデルを定義するための誤差微分方程式ユニットを含み、当該誤差微分方程式ユニットにより、第1ローカル交換モデル及び第2ローカル交換モデルに基づいて、誤差微分方程式が定義可能である。
誤差微分方程式は、第1連結時点と後続の第2連結時点との間における第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は第2パラメータの経時的な第2特性を確定するために、第1誤差及び第2誤差を受信するように構成されている。
本デバイスは、さらに、第1サブシステムの第1パラメータ及び/又は第2サブシステムの第2パラメータをシミュレートするために、第1パラメータの第1特性及び/又は第2パラメータの第2特性に基づき、後続の連結時点における第1パラメータの第1入力値及び/又は第2パラメータの第2入力値を最適化するために構成されている最適化ユニットを含む。
本発明により、サブシステムのための交換モデルを確立するための偏微分係数を利用して、いくつかのサブシステムをコシミュレーションするための前段階コシミュレーション方法及びデバイスを説明する。これに基づき、近似された正確な出力変数の今後の進展を推定するために、誤差微分方程式を評価することにより、個々のサブシステムの出力変数の正確な解、すなわち、特性を近似し、現在のコシミュレーション時間増分に先立って最適化して対応する入力変数を確定する。前段階コシミュレーション方法は、コンピュータで実行可能なプログラムによって実現し、コンピューティングノードのネットワークにおいて実施される。
さらに、関係する方法における一連の先行技術において、より高速なプロセッサ及びより大きな記憶装置のような、より多くのハードウェアリソースが提供されれば、シミュレーション結果はより正確になる。本発明によって、より多くのハードウェアリソースを必要とせずに、より正確なシミュレーション結果が達成できる。さらに、本発明により、より大きな連結ステップサイズが可能となるため、連結時点でのデータの交換、−第1及び第2パラメータの交換−の量が削減され、全体的に前段階コシミュレーション方法がより効率的になる。
実際の物理的モデルは、実際の条件及び実際のパラメータのもとでシミュレートする必要がある、例えば、車などの車両、であってもよい。実際の物理的モデルは、シミュレートするには非常に複雑である。従って、複雑な実際の物理的モデルを、それぞれのサブシステムに分離したコシミュレーション技術を使用する。それぞれのサブシステムは、所望されるパラメータを計算する。しかしながら、サブシステムには、時として、入力パラメータとして、連結時点において、それぞれの入力パラメータに対する値を計算していない、さらなるサブシステムのパラメータに対する算出した出力値が必要になり、サブシステムには、パラメータに対するそれぞれの入力値が必要となる。
従って、特に、第1サブシステム及び第2サブシステムがそれぞれに対応するパラメータによって互いに依存している場合は、それぞれのサブシステムのパラメータの入力値を近似又は計算する必要が有る。パラメータに対するそれぞれの入力値の非常に正確な近似を提供することを目的としている。
それぞれのサブシステムにより、所望されるパラメータをシミュレートする。従って、それぞれの第1システムによってパラメータをシミュレートした後に、それぞれのパラメータの出力値が確定する。パラメータは、例えば、速度、ブレーキ力、ドラッグ、車両軸のトルク、衝撃力、車両の燃料消費、などであってもよい。
各サブシステムは、サブシステムの挙動を説明するそれぞれの方程式系を含み、それは、複数の方程式からなっていてもよい。しかしながら、実際には、パラメータに対して必要な入力値が全て与えられるわけではないので、方程式系を適切に解決することはできない。
従って、本発明によって、第2サブシステムの第1パラメータの第1入力値及び第1サブシステムの第2パラメータの第2入力値を、第1連結時点における外挿により推定する。従って、外挿により、第1及び第2サブシステムによる第1シミュレーションステップを提供するために、それぞれのパラメータに対する基礎となる第1及び第2入力値が与えられる。従って、第1サブシステムによる第1パラメータの第1出力値及び第2サブシステムによる第2パラメータの第2出力値を確定できる。
次に、第2サブシステムの第1パラメータの推定された第1入力値と第1サブシステムの第1パラメータに対するシミュレートした第1出力値との間の第1誤差を決める。それに基づいて、第1サブシステムからの第2パラメータの推定された第2入力値と第2サブシステムの第2パラメータに対するシミュレートした第2出力値との間の第2誤差を決める。
さらに、第1サブシステム及び第2サブシステムの偏微分係数に基づくそれぞれのローカル交換モデルを確定することが可能である。オリジナルサブシステムの行列に基づいて、ローカル交換モデルの偏微分係数を計算する。第1及び第2交換モデルに基づいて、誤差微分方程式を定義する。第1誤差及び第2誤差を誤差微分方程式に入力することにより、第1連結時点と後続の第2連結時点との間における、第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は第2パラメータの経時的な第2特性を確定することが可能である。第1パラメータ及び第2パラメータの特性により、2つの連結時点、すなわち、サブシステムの第1シミュレーションが開始した第1連結時点と後続の第2連結時点、の間におけるそれぞれのパラメータの正確な解及び挙動が定義される。
連結時点により、サブシステムの間でそれぞれのパラメータに対するそれぞれの値が交換される時点が定義される。第2連結時点は、時間的に第1連結時点に後続する。第1連結時点は、シミュレーションの始めの初期の連結時点又はシミュレーションを行っている間の特定の連結時点であってよい。
それぞれのパラメータの第1及び第2特性に基づいて、後続の第2連結時点における第1パラメータの第1入力値及び第2パラメータの第2入力値を最適化する。それにより、第1サブシステムからの第1パラメータ及び第2サブシステムからの第2パラメータのシミュレーションもまた最適化される。
従って、本発明により、偏微分係数によってローカル交換モデルを定義することで、2つの連結時点の間におけるそれぞれのパラメータの特性が確定できる。これにより、それぞれのサブシステムにおいてパラメータの入力値がより正確に推定されるため、実際の物理的モデルをより精密にシミュレーションできる。さらに、精度が向上するため、拡大した連結ステップサイズ(例えば、連結時点間の時間増分)が可能となることでデータの交換量が削減される結果、コシミュレーション全体がより効率的になる。従って、より複雑な実際の物理的モデルをシミュレートでき、従って、実際に、より複雑な実際の物理的モデルを画策できる。実際の物理的モデル(例えば、車や飛行機など)のシステムがより複雑になっているために、ハードウェアリソースによって実際の物理的モデルをシミュレートすることができない。従って、本発明により、既存のハードウェアリソース(例えば、既存のプロセッサ(CPU)など)によるシミュレーションが実現可能となるので、ますます複雑な実際の物理的モデルが開発される。
他の例示的な実施形態によると、第1サブシステムの偏微分係数及び第2サブシステムの偏微分係数に基づく、実際の物理的モデルのグローバル交換モデルが定義され、グローバル交換モデルは、第2連結時点と後続の第3連結時点との間における第1パラメータ及び/又は第2パラメータの今後の特性を推定するように構成されているため、第2連結時点における、第1パラメータの次の第1入力パラメータ及び第2パラメータの次の第2入力パラメータを確定できる。第3連結時点は、時間的に第1及び第2連結時点に後続する。
他の例示的な実施形態によると、グローバル交換モデルは、第1パラメータの第1出力値(v_out)と第2パラメータの第2出力値(F_out)との時間微分による第1サブシステムと第2サブシステムの変換に基づいている。
他の例示的な実施形態によると、誤差微分方程式の解は、陽的又は陰的な数値ソルバー(例えば方程式21を参照)により近似する。
他の例示的な実施形態によると、それぞれのパラメータの近似された正確な出力変数/出力値を予測するためのモデルに基づく外挿である外挿による推定を利用される。
これに関連して、モデルに基づく外挿を手法は、対応するローカル交換モデルの偏微分係数を利用してグローバル交換モデルを構成し、第1及び第2入力パラメータに基づいて、今後に向けてこのグローバル交換モデルをシミュレートする手法を指している。結果として得た第1及び第2出力パラメータは、ひいては、モデルに基づく外挿パラメータをそれぞれ表す。
他の例示的な実施形態によると、近似された正確な出力変数を予測するための信号に基づく外挿である外挿による推定が利用される。
他の例示的な実施形態によると、入力変数の最適化は変分法に基づいている。
例えば、入力変数の最適化には、交換システム行列(方程式10及び11)に基づいて遷移行列(方程式29)を計算する。入力変数の最適化は、エネルギー保存の観点に基づいてもよい。
他の例示的な実施形態によると、第1サブシステムの偏微分係数及び第2サブシステムの偏微分係数を、即座に、特に、部分空間システム識別アルゴリズムを使用して算出する。サブシステム/モデル(例えば、方程式10及び11を参照)の偏微分係数は、即座に(すなわち、オンラインで)特定する。
それにより、部分空間システム識別アルゴリズムは、実際の物理的サブシステムの時系列の入力及び出力値から線形交換モデルを確定する手法を表し、そこでは、対応する実際の物理的サブシステムの最も重要な動力学がアルゴリズムにより自動的に特定され、かつ、基本的な線形交換モデルの行列が、オリジナルサブシステムの偏微分係数を表す。
他の例示的な実施形態によると、第1連結時点と第2連結時点との間における時間増分は、第1誤差及び第2誤差に基づいて変化させる。従って、推定入力値と第1又は第2のそれぞれのパラメータに対するそれぞれの確定した各出力値との間の第1誤差と第2誤差が小さい場合は、後続のシミュレーション、すなわち後続の連結のために、2つの連結時点の間の時間増分を増加させてもよい。よって、推定入力値と第1又は第2のそれぞれのパラメータの確定したそれぞれの出力値との間の第1誤差と第2誤差が大きい場合は、後続のシミュレーション、すなわち後続の連結のために、2つの連結時点の間の時間増分を減少させてもよい。従って、現在のコシミュレーション時間増分は、近似された正確な出力変数からの出力変数の偏差(方程式19)を利用した誤差指標(方程式22〜24)に基づいて確定して変化させてもよい。
他の例示的な実施形態によると、シミュレーションデバイスは、通信ネットワークを介してコンピューティングノードのネットワークに接続されている単一又は複数のコンピューティングノードと、第1及び第2パラメータの入力値、偏微分係数、第1及び第2パラメータの出力値、とりわけ出力微分係数変数、サブシステムの計算された偏微分係数並びに第1及び第2方程式を格納するメモリエリアと、コンピューティングノードのメモリにアクセスを有し、かつ、上述した方法を実行するように構成した少なくとも1つのプロセッサとを含む。
シミュレーションデバイスの他の例示的な実施形態によると、コンピューティングノードは、リアルタイムシステムを表わし、データ通信は非同期で予め形成される。
他の例示的な実施形態に従って、実際の物理的モデルをシミュレートするコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を示し、データプロセッサによりコンピュータプログラムが実行される場合は、上述した方法を実行及び/又は制御するのに適している。
他の例示的な実施形態に従って、実際の物理的モデルをシミュレートするプログラム要素を示す。データプロセッサがプログラム要素を実行する場合に、上述した方法を制御するように前述のプログラム要素を適合させる。
本発明を概説すると、個々の交換サブシステム(例えば、方程式10及び11を参照)の偏微分係数を計算するステップと、導出された行列(例えば、方程式15及び16を参照)をアセンブルするステップとを含む、前段階コシミュレーション方法が定義されている。本方法は、さらに、誤差微分方程式を評価して正確な出力変数を近似するステップと、交換システム動力学及びシステム入力行列に基づく個々のサブシステムごとの近似された正確な出力変数の今後の進展を推定するステップとを含む。最終的には、コシミュレーション時間増分に先立って入力変数を最適化する。
交換サブシステムの偏微分係数利用した、いくつかのサブシステムをコシミュレーションするための前段階コシミュレーション方法及びデバイスを開示する。これに基づき、近似された正確な出力変数の今後の進展を推定するために、誤差微分方程式を評価して個々のサブシステムの出力変数の正確な解を近似し、現在のコシミュレーション時間増分に先立つ最適化によって対応する入力変数を確定する。前段階コシミュレーション方法は、コンピュータで実行可能なプログラムによって実現し、コンピューティングノードのネットワークにおいて実施される。
本発明の実施形態は、異なる主題を参照して説明されたことに留意しなければならない。特に、いくつかの実施形態は、装置に係る請求項を参照して説明される一方、他の実施形態は、方法に係る請求項を参照して説明された。しかしながら、当業者であれば、断らない限り、特に上述及び以下の説明から収集するであろう、1つのタイプの主題に属している複数の特徴の任意の組み合わせに加えて、複数の異なる主題に関する複数の特徴、特に装置に係る請求項の特徴と方法に係る請求項の特徴との任意の組み合わせについてもまた本出願に開示されているとみなされる。
本発明の上記で定義された態様及び追加の態様は、以下で説明される実施形態の例から明らかであり、実施形態の例を参照して説明される。本発明は、実施形態の例を参照して以下でより詳細に説明されることとなるが、本発明はこれらに限定されない。
本明細書に説明するコンピュータに実装した前段階コシミュレーション方法に関連するコシミュレーションの全サイクルを示すフローチャートを図示する。 前段階コシミュレーション方法を実現するために実行されるさまざまなステップを示した図表を示す。 本明細書で説明するコシミュレーションデバイスのアーキテクチャ並びに前段階コシミュレーション方法の中央及び分散型実施の可能性に注目した略ブロック図を示す。 本明細書で説明するコンピュータに実装したコシミュレーション方法の適用により性能改善を示すシミュレーション結果を示す。
図面における図示は概略である。異なる図面における同様又は同一要素には同一の参照符号が提供されていることに留意されたい。
一態様において、本発明は、任意の数のサブシステム308を含む複雑な物理システム及び実際の物理的モデルをシミュレートするため使用できる、前段階コシミュレーション方法100、200(図1及び図2を参照)及びデバイス300(図3を参照)を説明する。サブシステム308は、特定のシミュレーションツールにおいてシミュレートした実物体のモデル、あるいは、リアルタイムアプリケーションの場合には、調整されたテストベッドにマウントした現実のハードウェアコンポーネントさえも表すことができる。同期目的のコシミュレーションのモジュールの性質のために、ネットワーク302を介してデータを通信し(図3を参照)、かつ、特定の通信ポイントにおいて時間内に(連結時点)サブシステム間で排他的にデータを交換する。これらの通信ポイントインスタンスの間でサブシステム308を独立に実行する。
図1に、本明細書に説明したコンピュータに実装した前段階コシミュレーション方法に関するコシミュレーションのための全サイクルを図示したフローチャートを示す。前段階コシミュレーション方法は、さらに、ステップ101(個々のサブシステム全てに対して(交換)サブシステムの偏微分係数を計算する)において、ステップ104(個々のサブシステム全てに対して(交換)サブシステムの偏微分係数を計算)での交換システム(方程式10及び11)行列の計算及びステップ105(線形交換サブシステムに基づいて必要な(グローバルな)行列をアセンブル)での導出された行列(方程式15及び16)のアセンブルを行うステップと、ステップ106(グローバルに誤差微分方程式を解きかつ正確な出力を近似)における、誤差微分方程式を評価することで個々のサブシステムのそれぞれのパラメータの正確な出力変数/値を近似するステップと、任意選択で、ステップ107(適切なステップサイズを(ローカルに)決定)における(ローカル)コシミュレーション時間増分を適合させるステップと、ステップ108(正確な出力の今後の進展を(グローバルに)予測)における、正確な出力変数の今後の進展を予測するステップと、ステップ111(サブシステムのローカルシミュレーション)の現在のコシミュレーション時間増分に先立つ、ステップ109(予測される今後の進展に基づいて入力変数を(ローカルに)最適化)における、第1及び第2パラメータの対応する入力値を最適化するステップとを含む。
図2に、本発明による実際の物理的モデルをシミュレートするための前段階コシミュレーション方法を実現するために実行されるさまざまなステップを示した図表を示す。図2に、特定の連結時点Tkにおける1つのサブシステム308のシミュレーションのグラフを示す。それぞれの第1サブシステム308は、第1方程式の系(例えば、挙動モデル)(ローカル)に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第1パラメータ(例えば、車両の速度v)をシミュレートするように設定され、第1方程式の系は、第1パラメータ(v)を少なくとも1つの第2パラメータ(例えば、車両Fのシャフトのトルク)に基づいて、確定するために構成されている。
さらに、第2サブシステム308は、第2方程式の系(ローカル)に基づく実際の物理的モデルの少なくとも1つの第2パラメータ(F)をシミュレートし、第2方程式の系は、少なくとも1つの第1パラメータ(v)に基づいて第2パラメータ(F)を確定するために構成されている。第2サブシステムの第1パラメータ(v)の第1入力値(v_in)及び第1サブシステムの第2パラメータ(F)の第2入力値(F_in)を第1(例えば初期)の連結時点(Tk−1)における外挿(曲線201)によって、推定する。本方法は、第1サブシステムによって第1パラメータ(v)の第1出力値(v_out)及び、第2サブシステムによって第2パラメータ(F)の第2出力値(F_out)を確定するステップをさらに含む(曲線202)。
本方法は、後続の連結時点(例えば、Tkでの誤差)における、推定された第1入力パラメータ(v_in)(曲線201)と確定された第1出力パラメータ(v_out)(曲線202)との間の第1誤差及び推定された第2入力パラメータ(F_in)(曲線201)と確定された第2出力パラメータ(F_out)(曲線202)との間の第2誤差を決める方法をさらに含む。
第1サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第1ローカル交換モデルを定義し、さらに、第2サブシステムの偏微分係数に基づく実際の物理的モデルの第2ローカル交換モデルを定義する。
第1ローカル交換モデル及び第2ローカル交換モデルに基づいて誤差微分方程式を定義し、そこで、誤差微分方程式は、第1連結時点と後続の第2連結時点との間(連結時点Tk、すなわちTk−1とTkとの間の曲線203)の、第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は第2パラメータの経時的な第2特性を確定するために、第1誤差及び第2誤差を受信するように構成されている。第1パラメータの第1特性及び/又は第2パラメータの第2特性に基づいて、後続の連結時点での第1パラメータ(v)の第1入力値(v_in)及び/又は第2パラメータ(F)の第2入力値(F_in)を(Tkにおいて)最適化し、第1サブシステムの第1パラメータ(v)及び/又は第2サブシステムの第2パラメータ(F)をシミュレートする。
従って、グローバル交換モデルを利用することによって、第3連結時点までは、第2連結時点における第1及び第2特性の外挿(204)に基づき最適化される。
図3に、本明細書で説明するコシミュレーションデバイスのアーキテクチャ並びに前段階コシミュレーション方法の中央及び分散型実施の可能性に注目した略ブロック図を示す。
前段階コシミュレーション方法は、コンピューティングノード301と通信ネットワーク302とから成る、中央又は分散型コシミュレーションコンピューティングアーキテクチャ300内で実施される。各コンピューティングノード301は、データを格納するためのメモリ305と、データ通信のためのネットワークインタフェースデバイス306と、プログラムの命令を処理するプロセッサ303とからなり、単一ノードでもまたいくつかのプログラムをホストし実行することが可能である。
前段階コシミュレーション方法は、コシミュレーションプログラム304、307内に実装され、ローカルでの又は他の関連コンピューティングノード301との同期を目的として、通信ポイントインスタンスにおいてデータを開始、一時停止、継続、停止及び通信することによって、全てのサブシステムのシミュレーションプロセス308を連係させる。特に、コシミュレーションプログラム304、307は、例えば、関連する入力及び出力変数とそれらの時間微分、並びに、任意選択で、対応する全てのサブシステムの偏微分係数などの、データをメモリから読み出し、かつ、メモリ305に書き込むことができる。プロセッサ(303)によって実行されると、プロセッサは、(図1のステップ101)において、交換システム(方程式10及び11)行列の計算(図1のステップ104参照)及び導出された行列(方程式15及び16)のアセンブル(図1のステップ105参照)を行い、誤差微分方程式を評価(図1のステップ106参照)することで、コシミュレーション時間増分を調整し(図1のステップ107参照)、かつ、サブシステムの出力変数の正確な解を近似(図1のステップ108参照)し、さらに、最適化により入力変数を確定(図1のステップ109参照)することを実行する。さらに、プロセッサ303によって実行されると、プロセッサは、現在のコシミュレーション時間増分に先立って、対応するサブシステムのシミュレーションコンピューティングノードに入力結果を通信し、遠隔で個々のサブシステムシミュレーションプロセスを、連係、すなわち、開始、継続、一時停止、停止することを実行する。
非反復コシミュレーションを行っている間は、連結サブシステム308は、調整された固定又は可変ステップサイズソルバーを使用して、独立に解かれる。コシミュレーションに照らして、
は、個々のサブシステム308内の基本的ソルバーによって実行される数的ステップを示す。さらに、同期を目的とした追加のステップサイズを示す。また、このコシミュレーション時間増分
と称されるものは、時間によって変化してもよく、複数のサブシステムのシミュレーションの間で連結データが交換される時点
を確定し、ここで、
は、
番目のコシミュレーション時間増分を示し、かつ、

番目のサブシステムを示す。最も一般的な場合、連結時インスタントにおける値のみを更新するのではなく、最後のコシミュレーション時間増分の時間間隔において利用可能な全ての値を交換する。この機能は、高性能なコシミュレーションプラットフォームによってサポートされ、同期機能の改善につながる。
複数のサブシステム308間の双方向依存とコシミュレーションにおける(分散型)モジュールの性質とにより、現在のコシミュレーション時間増分の時間間隔におけるいくつかの入力信号(第1及び第2パラメータの入力値)が不明であるため、連結システム全体を解くためには、いくつかの連結信号を区分的に外挿する必要がある。外挿は、推定誤差に直接関連付けられるため、固有のコシミュレーション離散化誤差が生じる。本明細書に説明する本発明は、前段階コシミュレーション方法及び対応デバイスを開示し、この問題に対処する。
図1に、本明細書で説明する単一のコシミュレーション時間増分のための前段階コシミュレーション方法のステップを図示したフローチャート100を示す。以下に、フローチャート100の個々のステップを詳述する。
一般的に、実在の物理的対象物の挙動は、常微分方程式(ODE)を用いて説明される。概して、追加の代数制約を定めることで、方程式(1〜3)に示すように微分代数方程式(DAE)を用いてサブシステム308の説明を直接導き、時間に対する明確な依存をなくす場合もある。
ここで、
は、
番目のサブシステム308の状態変数及びパラメータを示し、
及び
は、サブシステムのそれぞれ対応する入力201及び出力202変数(図2参照)を表し、さらに、
は、サブシステムの数を示す。これらのサブシステムは、特定のシミュレーションツールによってモデル化され、通常は、調整された数値ソルバー308を用いて解く。発明を開示するにあたり、線形型DAEシステムの概要を以下に示す。
目下のシステム全体のシミュレーションに応じて、個々のサブシステムに特化した入力及び出力を相互連結する。相互連結は、連結行列を用いて説明され、連結行列は、コシミュレーションシステム全体から作成される、有向グラフ(ノードがサブシステムを表し、エッジが相互連結を表す)の近接行列に基づいて特定される。2つの十分に連結されたサブシステムを含むシステム、すなわち、
及び
において、サブシステムの相互連結は、連結行列

によって説明される。
既知の手法とは対照的に、本明細書が開示する発明は、交換サブシステムに基づき、入力変数が右側に現れるまでは全てのサブシステムに対する出力変数の時間微分により、また、方程式(8)
及び(9)
に示した代数制約方程式の微分により、古典的なDAEの記述(方程式1〜3)より行列を導くことができる。
便宜上、開示する発明に関連した手法を、本明細書に、1未満の相対次数に対しては、サブシステム出力の単一の時間微分に基づいて説明するが、複数の時間微分及びより高い相対次数への一般化は容易である。このように、オリジナルシステム(方程式1〜3)は、新たな状態空間形式(方程式8及び9)に変換される。以下に、交換サブシステムのパラメータを確定するように、2つの選択肢を説明するが、これらはどちらも近似線形システムの記述に基づいている。
選択肢1:システム識別アルゴリズム(下を参照)を使用する。ここで、アルゴリズムへの入力が、サブシステムの入力変数
及び出力変数
並びに、それぞれ、それらの時間微分
及び
を表す。この場合、オリジナルサブシステムの行列の陽的変換を実行する必要はない。
選択肢2:システムの変換を実現する(方程式12〜14)。従って、状態及び入力変数に関連した状態微分係数の偏微分係数と、状態及び入力変数に関連した出力の偏微分係数と、全てのオリジナルサブシステム(方程式1〜6)の偏微分係数とが利用可能でなければならない。これらの行列は、拡張型コシミュレーションインタフェース(例えば、ブロホビッツ(Blochwitz)による機能的モックアップインターフェース(Functional Mockup Interface))を用いてサブシステム自体によって供給されるか又は適切なシステム識別手法を用いてオンラインで特定できる。交換サブシステムの動力学及び入力行列は、以下の通りに決定される。
ここで、
及び
である。
とりわけ、行列
は、反転を保証するように正則でなければならない。しかしながら、他の場合は、周知の擬似反転の計算による反転が回避策として機能する。 上で、システム識別について2回言及した。オフライン(リアルタイムでない)及びオンライン(リアルタイムの)での識別には、さまざま手法が存在し、当業者によって適用され得る。しかしながら、本明細書では、完全にするために周知の部分空間法について言及する。サブシステムの入力及び出力変数に基づいて、方程式(10及び11)に規定したとおり、部分空間法により状態空間表現を識別することができる。このように、特異値分解法に基づいて、前述の方法が入力及び出力変数に応じた最良モデル次数を自動的に選択するので、交換サブシステムの次数を特定する必要はない。
特に硬いシステムの安定的なコシミュレーションを確保するには、相互連結されたサブシステムのクロスカップリング効果を考慮する必要があり、従って、連結時インスタンスにおいて、個々のサブシステム308の個々の交換システム(方程式10及び11)及び導出された行列(方程式15及び16)をグローバルシステム行列(図1のステップ101参照)に組み込む。
目下のシステムに応じて、例えば、コシミュレーション増分の3回に1回、あるいは、システム動力学が著しく変化するたびに、更新の回数を削減することが可能である。以下の詳細の説明は、便宜上、2つの(
)サブシステム308から成るコシミュレーションのためだが、より多くのサブシステムから成る、より複雑なシステムの一般化は容易である。以下の(グローバル)行列は、恐らく、誤差微分方程式(図1のステップ106参照)に使用され、それらの結果は、サブシステムのコシミュレーション時間増分(図1のステップ107参照)の調整と正確な出力変数の近似(108)とに利用される。
(グローバル)行列を一般化するために、基本的には連結行列Lを考慮しなければならず、ここでは省略するが、当業者により導かれ得る。
他方では出力変数の今後の進展を予測する(図1のステップ108参照)ためには、以下の(グローバル)行列に基づいて、モデルに基づく(グローバルな)外挿を実行する。
いかなる場合でも、行列がブロック対角行列のままであるため、連結行列の知識がなくても一般化はうまくゆく。図1のフローチャート(100)は、本発明のコシミュレーションアルゴリズムの主なステップを図示する。図2に、1つの単一のコシミュレーション時間増分のステップを例示的に示した図表(200)を示す。連結時インスタント
までのコシミュレーションの計算結果(202)をマスタアルゴリズムに伝達する。この時点
では、この間隔の間

における、確定しかつ適用した入力
(201)、コシミュレーション結果(202)、すなわち、間隔
の間の
における出力
、並びに、(グローバル)行列(方程式15及び16)をアセンブルするための個々の偏微分係数が利用可能である。
第1ステップにおいて、過去に適用した入力
(201)と出力結果
(202)との偏差を使用して、過去のコシミュレーション時間増分
に関するコシミュレーション離散化誤差
を確定する。
これに基づき、(グローバル)誤差微分方程式を評価(106)して、過去のステップに関する正確な出力
(203)を、近似する。
ここで、
及び
から、さらなる誤差測定
が導かれ、
及び
は、システム全体のためにアセンブルした行列(方程式15)である。その後、(106)において、正確な出力の近似値
(203)を、
によって確定する。方程式(18)が、常微分方程式を示しているので、さまざまな解法が有るなか、特に線形陰的法に注目する。通常、
は、物理信号を示すため、連続的でなければならず、従って、結果として
もまた連続的になる。グローバルな初期値
を有するこの特性を、方程式(18)と組み合わると、初期値の問題が起こる。線形陰的オイラー方式、すなわち、数値ソルバーを利用すると、
が導かれる。注釈:誤差微分方程式による手法は、コシミュレーション離散化誤差の無い、スタンドアロン方式でのサブシステムの正確な出力の近似を確定するように利用し得る。
及び
という誤差によって、適切なコシミュレーション時間増分
を、ローカルに確定することも可能(107)である。
及び
が、他のサブシステムから独立しているため、すべてのサブシステムで異なる定数のコシミュレーション時間増分を選択することが実現可能である。コシミュレーション時間増分は、すべてのサブシステムの各通信ポイント
で更新可能で、それにより、ローカルかつ順応するコシミュレーション時間増分制御(107)につながる。以下に、3つの可能な選択肢の概要を示す。選択肢1:最も知られているステップサイズ制御と同様に、
が、所定の閾値より高い場合は、コシミュレーション時間増分を低減させ、また、
が、所定の閾値より低い場合は、コシミュレーション時間増分を増加させることを目的として、誤差指標が
利用される。選択肢2:
に基づく数的ステップが利用可能な場合は、
を評価し、その後、
を、必要な誤差指標として計算する方法がある。コシミュレーション時間増分を適用する方法は、上述の選択肢1と同一で、誤差指標が
にただ変わるだけである。選択肢3:モデルに基づくステップサイズ制御は、外挿した出力変数の傾きを利用して、誤差指標
を計算する。ここで、
は、
において外挿した
番目のサブシステムに対するローカル出力変数の傾きを示す。コシミュレーション時間増分を確定する方法は、上述の選択肢1と同一で、誤差指標を
にただ変更さえすればよい。注釈:上述の3つの選択肢は全てローカル変数に基づくため、コシミュレーション時間増分をすべてのサブシステムに対して独立して、ローカルに確定することができる。実務上の問題については、全ての選択肢を付加的組み合わせて実装してよい。
この前段階コシミュレーションアルゴリズムの潜在的な性質を保証するように、
(図2のグラフ204)として示す、次のコシミュレーション時間増分(図1のステップ108参照)に関する近似された正確な出力の今後の進展の予測(図2のグラフ203)
が、必要不可欠である。利用可能な情報に応じて、今後の進展を予測するために2つの選択肢を取り得る。
選択肢1:モデルに基づく(グローバルな)外挿を実行し、外挿は(グローバルに)アセンブルした動的行列
並びに入力行列
及び
(方程式16)に基づく、
、ここで、
である。初期値問題(方程式25)を解決するための初期条件
は、誤差微分方程式の解から生じ、
が成り立つ。
選択肢2:正確な出力の近似(図2のグラフ203)及び連結時インスタントまでに利用可能なデータに基づいて、(おそらくローカルな)信号に基づく外挿(図2のグラフ204)を実行する。ローカルとは、すべてのサブシステムが、独立にその外挿を実行可能であることを意味する。信号の時間微分を用いた多項式外挿のように、さまざまな外挿技術が広く知られている。微分係数を計算する方法は多数広く知られているが、本明細書では、最近提案されたDELC法(DELC−Method)、ゲンサー−2017(Genser−2017)を参照、の使用を提案する。
とりわけ、選択肢1は、硬いシステムの統合を扱うために必要不可欠な、サブシステムのクロスカップリング効果が考慮されているので、好ましい。近似出力203に基づいて今後の進展を予測204した後、グローバルな又はローカルな最適化109によって、次のコシミュレーション時間増分の入力201を決めなければならない。ローカルとは、前段階コシミュレーション方法のこの部分を異なるコンピューティングノード301でローカルに計算可能307であり、かつ、アルゴリズムのこの部分においては、グローバルにアセンブルした行列は必要ないことを意味する。次のコシミュレーション時間増分に関する以下の目的関数を最小化することによって最適化を行う。
この最適化109及び結果として得た入力変数201もまた、次のコシミュレーション増分に先立って、連結時インスタントにおいて計算されるために、この手法は前段階コシミュレーション方法と呼ばれている。DAEサブシステムを扱う特定の場合においては、(方程式11)のような代数サブシステムの方程式を入力の最適化における追加的制約として、考慮する必要があることに留意されたい。以下の5つの選択肢が可能である。
選択肢1:次のコシミュレーション時間増分のための入力201は、エネルギー保存の法則から確定することができ、ここで、今後の進展の予測204を積分したものと、次のコシミュレーション時間増分に関する入力201を積分したものとが、等しくなる。
選択肢2:最小化問題(方程式27)を直接的に解決することで次のコシミュレーション時間増分に対する入力201を確定することができる。入力は、最小化問題(方程式27)の離散化、例えば、コシミュレーション時間増分
により確定し、陽的代数方程式
が導かれる。ここで、
及び
は、ローカル交換サブシステムの動的行列
及び
入力行列に対応する周知の推移行列である。この方程式は、定数(ゼロ次ホールド)入力変数201、すなわち、図2に図示するように次のコシミュレーション時間増分に関する一定の入力値に基づいているが、一般的には(本明細書では、便宜上省略するが)、他の形式/種類の入力201外挿、例えば、1次ホールド又は任意シーケンスの値に一般化できる。
選択肢3:一般的に、最小化問題(方程式27)を変分法として解決することで次のコシミュレーション時間増分の入力201を確定することができる。
選択肢4:別の態様では、フローチャート100に追加部分113を取り入れることで、サブシステム308を解決せずに反復方式により入力201を確定することができる。入力の確定109後、かつ、サブシステムをローカルでシミュレーション103する前に、次のコシミュレーション時間増分のために、再定義した離散化誤差
を用いて、数回にわたり反復的に誤差微分方程式を解く。これに基づき、コシミュレーション増分の前の連結時インスタント(!)における新たな入力変数201を反復的に確定する。
選択肢5:次のコシミュレーション時間増分に関するコシミュレートしたサブシステムの計算した出力変数202を利用して、次のコシミュレーション時間増分の入力(図2のグラフ201)を(真に)反復的に確定することができる。この手法によって、数回にわたり個々のサブシステムは(真に)反復的に解かれる。上術した他の非反復コシミュレーションの選択肢とは対照的に、これにより、反復コシミュレーション手法が導かれるであろう。事前に定義した閾値に精度が達するまで、反復を行う。
上記の項目は、前段階コシミュレーションアルゴリズムを説明している。利用可能なコンピューティングアーキテクチャに応じて、実装に対しては、図3に示すように、集中型マスタ304手法と分散型マスタ304、307手法との2つの可能性、が存在する。
選択肢1:集中型マスタ304手法は、前段階コシミュレーションアルゴリズム100全体を、特定のコンピューティングノード301上で実行している単一のコンピュータ実行可能プログラム中に、実装することによって特徴付けられる。この手法は、単一マスタ手法と考えることができ、必要なデータ全てが、すなわち、サブシステムの入力及び出力変数、並びに、それらそれぞれの時間微分と、サブシステム自体により提供されている場合は、任意選択で、個々の(交換)サブシステムの偏微分係数とが、通信ネットワーク302を介して単一マスタアルゴリズムプログラム304へと伝達される。この場合、集中型マスタ304は、任意選択で、サブシステムの入力201及び出力202変数並びにそれらそれぞれの時間微分に基づき、個々のサブシステム308の交換サブシステム行列(方程式10及び11)を識別し、必要な行列(方程式15及び16)をアセンブル(101)し、誤差微分方程式を評価106し、次のコシミュレーション時間増分107を確定し、正確な近似解の今後の進展の予測を実行108し、最新の連結時インスタントにおける次のコシミュレーション時間増分の入力変数を最適化109する。
前段階コシミュレーションを実現するために、集中型マスタプログラム304の実行と、個々のサブシステムのコシミュレーション時間増分の計算111と、データの通信112との特定の指令を考慮しなければならない。これは、以下に説明するように、個々のサブシステム308を制御する、集中型マスタプログラム304によって保証される。第1例では、各連結時インスタントTkにおいて、マスタアルゴリズムは、サブシステム308のパラメータの初期入力201及び出力202変数とそれらそれぞれの時間微分を収集し、サブシステムの個々のコンピューティングノードで確定している場合は、任意選択で、個々の(交換)サブシステム(方程式10及び11)から偏微分係数を収集し、任意選択で、入力201及び出力202変数並びにそれらそれぞれの時間微分に基づく、個々のサブシステム308の交換サブシステム(方程式10及び11)のために必要な偏微分係数を計算104し、そして、必要な行列(方程式15及び16、101)をアセンブル105し、誤差微分方程式を評価106し、次のコシミュレーション時間増分を確定107し、正確な近似解の今後の進展の予測を実行108し、並びに、次のコシミュレーション時間増分のために入力変数を最適化109する。第2ステップでは、確定した入力201及び偏微分係数を、メモリ305に格納し、通信ネットワークを介して対応するサブシステムに送信して110、サブシステムコシミュレーションステップ111の実行を直接的にトリガする。最新のサブシステム時間増分の最終段階で、集中型マスタアルゴリズム304によって、サブシステムのシミュレーションは一時停止し、結果として得た出力変数202は通信ネットワークを介して集中型マスタノード301へと返送され、さらに、格納され110、次のコシミュレーションステップの実行を直接的にトリガする。この手順は、コシミュレーション全体が終わりに達し、集中型マスタ304がサブシステムのシミュレーションを強制停止するまで、後続のコシミュレーション時間増分を計算するために繰り返される。
選択肢2:分散型マスタ304、307手法は、速度の観点からシミュレーション性能全体を改善するために、前段階コシミュレーションアルゴリズムを、異なるコンピューティングノードで実行しているいくつかの部分に分割することによって特徴付けられる。第1部分は、特定のコンピューティングノードで実行しているコンピュータ実行可能プログラム304によって表され、必要なデータ全てが、すなわち、サブシステム308の入力201及び出力202変数並びにそれらそれぞれの時間微分と、サブシステムの個々のコンピューティングノードで確定される場合は、任意選択で、個々の(交換)サブシステム(方程式10及び11)から偏微分係数とがマスタアルゴリズム304のこの部分へとネットワーク302を介して通信される。アルゴリズムの本部分は、任意選択で、入力201、入力微分係数及び出力202変数に基づく個々のサブシステム308の必要な偏微分係数(方程式10及び11)を計算104し、必要な行列(方程式15及び16、101)をアセンブル(105)し、誤差微分方程式を評価106し、任意選択で、次のローカルコシミュレーション時間増分107を確定し、任意選択で、最新の連結時インスタントにおける次のコシミュレーション時間増分のための正確な近似解の今後の進展のグローバルな予測(モデルに基づく)108を実行する。他の部分は、サブシステム308もまた実行されるコンピューティングノード301上で実行しているコンピュータ実行可能プログラム307で表され、そこでは、これら部分のうちそれぞれがローカルにかつ任意選択で、入力201、サブシステムの入力微分係数及び出力202変数、並びに、それらそれぞれの時間微分に基づき、個々のサブシステム308の必要な偏微分係数(方程式10及び11)を計算104し、任意選択で、次のローカルコシミュレーション時間増分107を確定し、任意選択で、次のコシミュレーション時間増分のための正確な近似解の今後の進展のグローバルな予測(モデルに基づく又は信号に基づく)108を実行し、かつ、最新の連結時インスタントにおける次のコシミュレーション時間増分のための入力201変数の最適化109を実行する。
前段階コシミュレーション100を実現するために、分散型マスタプログラム304、307の実行と、個々のサブシステム308のコシミュレーション時間増分の計算111と、通信ネットワーク302を介したデータ通信との特定の指令を考慮する必要がある103。以下に説明するように、個々のサブシステム308を制御する分散型マスタプログラム304、307がこれを保証する。
第1例では、各連結時インスタントTkにおいて、マスタアルゴリズム304は、サブシステム308の初期入力201及び出力202変数とそれらそれぞれの時間微分、並びに、サブシステムの個々のコンピューティングノードで確定している場合は、任意選択で、個々の(交換)サブシステム(方程式10及び11)から偏微分係数を収集し、任意選択で、入力201及び出力変数とそれらの時間微分に基づく、個々のサブシステム308の交換サブシステム(方程式10及び11)のために必要な偏微分係数を計算104し、そして、必要な行列(方程式15及び16、101)をアセンブル105し、誤差微分方程式を評価106し、任意選択で、次のローカルコシミュレーション時間増分107を確定し、さらに、任意選択で、正確な近似解の今後の進展の予測(モデルに基づく)を実行108する。集中型マスタ手法とは対照的に、第2ステップでは、確定した正確な解204又は正確な近似解の(モデルに基づく)今後の進展の予測108を、サブシステムのコンピューテーションノード301の対応するローカルマスタ307に、任意選択で送信し、そこでは、任意選択で、正確な近似解の今後の進展をローカルに予測(モデルに基づく又は信号に基づく)し任意選択で、次のコシミュレーション時間増分107を確定し、次のコシミュレーション時間増分のための入力変数201を最適化109する。ローカルな最適化109の後に、結果として得た入力変数201を格納し、通信ネットワーク302を介してマスタ304の他の部分に通信110し、サブシステムコシミュレーションステップの実行をトリガする111。最新のサブシステム時間増分の最終段階で、サブシステムのシミュレーションは一時停止し、任意選択で、必要なサブシステム偏微分係数をローカルに計算してメモリ305に格納し、結果として得た出力変数202を分散型マスタプログラム304に返送し、直接的に次のコシミュレーションステップの実行をトリガする。この手順は、コシミュレーション全体が終わりに達し、分散型マスタがサブシステムのシミュレーションを強制停止するまで、後続のコシミュレーション時間増分を計算するために繰り返される。
以下の項目に、前段階コシミュレーション方法を実行するための、関連するコシミュレーションデバイス300を説明する。図3に、一般に、異なるコンピューティングノード301と通信ネットワーク302とから成るコシミュレーションデバイスのアーキテクチャを示す。
コンピューティングノード301は、少なくとも1つの中央処理装置であるCPU303、メモリ305、及びネットワークインタフェースカードであるNIC306から成る。コンピュータで実行可能なプログラムによって定義されている、算術又は論理演算の任意のシーケンスを自動的に実行するようにコンピューティングノードに指示できる。コンピューティングノードのメモリ305は、一方では、算術又は論理演算を実行するために直ちに使用する情報を格納する(ランダムアクセスメモリ、RAMストレージに格納)ために使用し、他方では、プログラム及び関連するデータを格納する(ハードディスクドライブ、HDDストレージに格納)ために使用する。ネットワークインタフェースカード306は、TCP/IP、UDP、CANのような専用通信プロトコルを利用するローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域エリアネットワーク(WAN)を介したデータ通信のためのネットワークインタフェースコントローラ、又は、GSM(登録商標)/EDGE及びUMTS/HSPA技術に基づいて使用される無線通信Bluetooth(登録商標)又はLTEのためのネットワークインターフェースコントローラから成る、コンピューティングノードのネットワーク302にコンピューティングノードを接続するコンピューティングノードのハードウェアコンポーネントである。リアルタイムアプリケーションには、通常、EtherCAT又はTT−Ethernet(登録商標)を実装する。
前段階コシミュレーション方法を実施するには、概要を示したアルゴリズム100、200を、集中型又は分散型マスタ手法のためのコンピュータで実行可能なプログラム304、307内で実現させる。サブシステムのシミュレーションモデルは、特定のシミュレーションツール(サブシステム)308内の調整されたソルバーによって解決する。特定のコシミュレーションシナリオの場合には、コンピュータで実行可能なさまざまなアルゴリズム304、307、308をコンピューティングノード301の既存のネットワークに分散させる一方、単一のコンピューティングノードで複数のコンピュータで実行可能なプログラムを実行することもまた可能である。
前段階コシミュレーション方法の適用例では、マスタプログラム304は、対応するコンピューティングノード301の中央処理装置303が実行し、さらに、マスタプログラム304開始後の第1ステップでは、プロセッサ303が、全てのサブシステムの(交換)サブシステム行列の計算101を実行する。任意選択でオリジナルサブシステムから格納している偏微分係数は、ローカルのHDDメモリから読み込むか、利用可能なサブシステムの入力201及び出力202変数並びにそれらそれぞれの時間微分に基づくシステム識別方式の利用、例えば、部分空間識別法の適用により、個々の(交換)サブシステム308の必要な偏微分係数(方程式10及び11)を計算104し、さらに必要な行列(方程式15及び16、101)をアセンブル105するように、任意選択で、確定する。プロセッサは、後に実行され、コンピューティングノードのローカルRAMメモリに結果として得られた行列を書き込む。これらの行列は、誤差微分方程式を評価する106ためのマスタプログラムによる後続の命令により利用され、正確な出力変数の近似、その後に、次のコシミュレーション時間増分107の長さの確定、次のコシミュレーション時間増分の正確な出力変数の今後の進展の予測108、さらに、次のコシミュレーション時間増分のために入力変数の最適化109のために利用される。これらを算出するために、マスタプログラム304は、プロセッサ303が、関連する算術及び論理演算、並びに、ローカルRAM又はHDDメモリ305への変数の中間的な読み出し及び書き込みを実行するように、命令する。
分散型コンピューティングネットワーク300に実装されている分散型コシミュレーションシナリオの場合、コンピューティングノードのネットワーク内の複数の異なるコンピューティングノード301に、コンピュータが実行可能なさまざまなプログラム(マスタ304、307及びいくつかのサブシステムシミュレーションプログラム308)が、割り当てられており、マスタコンピューティングノード301のプロセッサ303は、実装されている通信ネットワーク302及び対応する通信プロトコルを利用して、メモリから対応する値を読み込み、ネットワークインタフェースカード306のネットワークインタフェースコントローラに対して入力変数201及び任意選択で、それらの時間微分を、個々のサブシステムシミュレーションコンピューテーションノード301にそれぞれ送信させる。サブシステムのコンピューティングノード301が伝送データを受信すると間もなく、ネットワークインタフェースカード306上の対応するネットワークインタフェースコントローラが、新たな入力変数がサブシステム308シミュレーションに到着したことを示し、これらの値をローカルメモリ305に格納し、コシミュレーション時間増分の実行111をトリガする。コシミュレーション時間増分の最終段階における個々のサブシステムシミュレーション308の結果として得た出力変数202をローカルメモリ305に格納する。ローカルプロセッサ303が実行するサブシステムのシミュレーションプログラム308が、ネットワークインタフェースカード306を介してローカルネットワークインタフェースコントローラを用いて、マスタコンピューティングノード301に出力変数の伝送を実行する。マスタコンピューティングノードが伝送データを受信すると間もなく、ネットワークインタフェースカード306上の対応するネットワークインタフェースコントローラは、マスタプログラム304に新たな出力変数201が到着したことを示し、これらの値をローカルメモリ305に書き込み、次のコシミュレーション時間増分の実行をトリガする。
他の重要な事例を、リアルタイムアプリケーションによって説明する。本明細書に開示する前段階コシミュレーション方法は、主に非反復コシミュレーションのために開発されているので、本方法は、確定したランタイム挙動を有し、リアルタイムアプリケーションのための主な必要要件を満たす。一方で、本方法は、単一のコンピューティングノード上で時間によってトリガされるコシミュレーションを実現するために適用されてもよく、また、他方で、本方法は、複数のリアルタイムコンピューテーションノード301が、例えば、EtherCAT、TT−Ethernet(登録商標)、UDP、CAN又はLTE5Gなどの適切な(リアルタイムも可能な)通信ネットワーク302を介して接続されている、分散型のリアルタイムコシミュレーションシナリオに対しても実施可能である。この場合、個々のサブシステム間の非同期の通信を実現し、すなわち、個々のサブシステムが、対応するコンピューテーションノードのカウンタ(クロック)により時間によってトリガされる。コンピュータが実行可能なさまざまなプログラムのリアルタイム挙動は、利用しているコンピューティングハードウェア及びオペレーティングシステムをホストしているプログラムのスケジュール管理ソフトによって保証されるので、前段階コシミュレーション方法を正確に実行するのに間に合うよう、必要な入力及び出力変数、並びに、任意選択で、個々のサブシステムの偏微分係数を利用可能である。
従って、本発明によるコシミュレーションコンピューティングデバイスは、通信ネットワーク302を介してコンピューティングノードのネットワークに接続されている単一又は複数のコンピューティングノード301と、入力、入力微分係数、出力及び出力微分係数変数、個々の(交換)サブシステム(方程式10及び11)の計算された偏微分係数並びにアセンブルされた必要な行列(方程式15及び16)を格納するメモリエリア305と、コンピューティングノード301のメモリ305に対するアクセスを有しかつ本発明に係る方法を実行するように構成されているプロセッサとを含む。図1に図示したフローチャート100の原理を、詳述した説明により表す。フローチャートは、コシミュレーションデバイスを用いた概ね3つの主なブロック、すなわち、必要な行列の計算101と、次のコシミュレーション時間増分のための入力変数の確定102と、次のコシミュレーション時間増分の実行103とに分けられる。スーパーブロック101は、サブシステムの入力201及び出力202変数並びにそれらそれぞれ時間微分に基づく個々の(交換)サブシステム308の必要な偏微分係数(方程式10及び11)の計算104を含み、必要な行列(方程式15及び16、101)をアセンブル105する。スーパーブロック102は、全てのサブシステムに対する正確な出力変数を近似するために、計算したグローバルなアセンブルした行列101を用いてグローバルな誤差微分方程式を評価106することと、任意選択で、ローカルで、適切なコシミュレーション時間増分107を確定することと、任意選択で、出力変数のローカルでの今後の進展の予測108することとを含む。これらの予測した出力変数108が、前段階の方法の陰的な特性を確保し、任意選択で、ローカルでの、次のコシミュレーション時間増分のための入力変数を最適化109する根本的な基礎として機能する。
スーパーブロック103は、コシミュレーションデバイスによって確定した入力変数の格納及び通信110を含み、それは、次のコシミュレーション時間増分を実行111するように、個々のサブシステムをトリガする。コシミュレーション時間増分を計算した後、結果として得た出力変数をコシミュレーションデバイスが通信し格納112し、それにより、101から開始するプロセスを繰り返すことで、後続のコシミュレーション時間増分の計算がトリガされる。
最後に、ある事例を分析した結果を図4に示す。比較参照として機能するモノリシックシミュレーション、可能な限り単純だが最も頻繁に用いられている(ゼロ次ホールド、ZOHと呼ばれている)連結手法を適用したコシミュレーション、及び、精度及び安定性の観点から本明細書に概要を述べた発明の利点及び性能改善を示した前段階コシミュレーションの3つの異なるシミュレーションを実行した。2つのサブシステム308から成る、全体として硬いシステムを選択した。便宜上、出力変数は1つを図示した。縦線は、一定のコシミュレーション時間増分に関して使用される時間内な通信ポイント(連結時点Tk)を表す。図4は、ZOHではコシミュレーション離散化誤差が生じるためZOH手法では発散し、かつ、前段階コシミュレーション方法の結果は、モノリシックな解決法とほぼ重ね合わせ可能であることを指摘しながら、開示の方法によりコシミュレーション離散化誤差がほぼ軽減されることを示す。
実例を示す目的で、例示的に、前段階コシミュレーション方法を、分散型車両シミュレーション及び標準的なパワートレインのテストベッドにマウントした実車両と仮想環境内に組み込んだ仮想ホイールとを含む試験環境に対して適用した。ホイールスリップの動力学が車両の動力学と、数段の差で著しく異なるため、非常に剛性が高い。実車両と仮想ホイールとの機械的なリンクは、4つのハーフシャフトによって表され、各々はトルク制御されたe−ドライブ(e−drive)、すなわち、ダイノメータ(Dynometer)と呼ばれているもの、に接続されている。各e−ドライブ制御器の設定トルクは、実車両の対応するハーフシャフトの回転速度の測定値(例えば、第1パラメータv)に基づいて仮想環境内(モデル化摩擦、道路傾斜などを含む)での対応する仮想ホイールによって決定する。各ハーフシャフトトルク(例えば、第2パラメータF)及び回転速度(角速度)は、連結信号、すなわち、パワーボンドを表す。ホイールシミュレーションに入力される信号は、回転速度信号であり、出力される信号は、結果として生じたトルクである。シミュレーション全体をリアルタイムで実行するため、並列してコシミュレーションを行う必要があるので、全ての連結時インスタントにおいて回転速度信号及びトルク信号を外挿しなければならない。外挿を行うことにより、本明細書で扱うコシミュレーション離散化誤差が生じ、ハーフシャフトについてのエネルギー転送がひずみ、最終的なシミュレーション及び試験性能に悪影響が有る。特に、外挿したホイールの回転速度がより高くなると、恐らく、本コシミュレーション時間増分に関するカウンタトルク応答がより高く導かれる。従って、ソースシステム(すなわち、パワートレインテストベッド上の車両)へのフィードバックがより高いと、結果として、必要以上の加速が可能になる。
回転速度は、インタフェースを介した信号であるため、図4と比較して、ホイールもまた、過度に加速する。このことにより、試験結果、例えば、車両のエネルギー消費に、短期的(現在のコシミュレーション時間増分Tkに対して)及び長期的(試験実行全体に対して)に著しい影響を与える。標準的/典型的な軽減手順としては、非常に短いサンプリング時間(すなわち、コシミュレーション時間増分)の利用だが、大量のオーバーサンプリング(10kHz)及び高性能なソフトウェア及びハードウェアコンポーネント(例えば、EtherCAT、リアルタイムバスシステム)の観点からコスト増につながる。
本明細書に開示した前段階コシミュレーション方法を適用すると、コシミュレーション時間増分の算出に先立って、コシミュレーション離散化誤差が補償され、上述の問題が排除される。この場合は、パワートレーニングテストベッドにマウントした実車両は、コンピューティングノードを示し、仮想環境内でシミュレートしたホイールは別のコンピューティングノードに割り当てられ、図3に図示するように、コンピューティングノードは、通信ネットワークを介して接続される。特に、速度信号、並びに、個々のハーフシャフトにおけるトルク信号は、実際のコシミュレーション時間増分Tkに対するホイールトルク応答の算出に先立って、図1及び図2に従って修正され、図4に示すような安定化効果につながる。このように、ホイールは予想通りに加速し、かつ、ひずみが最小減まで削減されるので、より大きなコシミュレーション時間増分が適用でき、その結果、より安価なソフトウェア及びハードウェアコンポーネントを使用できる。「備える」という用語は、他の要素又はステップを排除するものではないこと、及び単数で示されている場合でも複数を排除するものではないことに留意されたい。また、複数の異なる実施形態に関連して説明される要素は、組み合せてもよい。請求項内の参照符号によって、請求項範囲が限定されるものであると解釈してはならないこともまた留意されたい。

Claims (14)

  1. 前段階コシミュレーションシステムに基づいて実際の物理的モデルをシミュレートする方法であって、
    前記方法は、
    第1方程式の系に基づき前記実際の物理的モデルの少なくとも1つの第1パラメータをシミュレートする第1サブシステムを提供するステップであって、
    前記第1方程式の系は、少なくとも1つの第2パラメータに基づき前記第1パラメータを確定するように構成されるステップと、
    第2方程式の系に基づき前記実際の物理的モデルの前記少なくとも1つの第2パラメータをシミュレートする第2サブシステムを提供するステップであって、
    前記第2方程式の系は、前記少なくとも1つの第1パラメータに基づき前記第2パラメータを確定するように構成され、
    前記第2サブシステムの前記第1パラメータの第1入力値及び前記第1サブシステムの前記第2パラメータの第2入力値は第1連結時点において外挿により推定されるステップと、
    前記第1サブシステムにより前記第1パラメータの第1出力値を確定し、かつ、前記第2サブシステムにより前記第2パラメータの第2出力値を確定するステップと、
    後続の第2連結時点における、推定された前記第1パラメータの前記第1入力値と確定された前記第1パラメータの前記第1出力値との間の第1誤差並びに推定された前記第2パラメータの前記第2入力値と確定された前記第2パラメータの前記第2出力値との間の第2誤差を決めるステップと、
    前記第1サブシステムの偏微分係数に基づく前記実際の物理的モデルの第1ローカル交換モデルを定義するステップと、
    前記第2サブシステムの偏微分係数に基づく前記実際の物理的モデルの第2ローカル交換モデルを定義するステップとを備え、
    前記第1ローカル交換モデル及び前記第2ローカル交換モデルに基づいて誤差微分方程式を定義し、
    前記誤差微分方程式は、前記第1連結時点と後続の第2連結時点との間における、前記第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は前記第2パラメータの経時的な第2特性を確定するために、前記第1誤差及び前記第2誤差を受信するように構成され、
    前記第1パラメータに対する前記第1特性及び/又は前記第2パラメータに対する前記第2特性に基づいて、前記後続の第2連結時点における、前記第1パラメータの前記第1入力値及び/又は前記第2パラメータの前記第2入力値を最適化することにより、前記第1サブシステムの前記第1パラメータ及び/又は前記第2サブシステムの前記第2パラメータをシミュレートする方法。
  2. 前記第1サブシステムの偏微分係数及び前記第2サブシステムの偏微分係数に基づく、前記実際の物理的モデルのグローバル交換モデルを定義するステップをさらに備え、
    前記グローバル交換モデルは、前記第2連結時点における前記第1パラメータの次の第1入力値及び前記第2パラメータの次の第2入力値を確定できるように、前記第2連結時点と第3連結時点との間の、前記第1パラメータ及び/又は前記第2パラメータの今後の特性を推定するために構成されている、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記グローバル交換モデルは、前記第1パラメータに対する前記第1出力値及び前記第2パラメータの第2出力値の時間微分による、前記第1サブシステム及び前記第2サブシステムの変換に基づく、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記誤差微分方程式の解を、陽的又は陰的な数値ソルバーによって近似させる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 外挿による前記推定は、近似された正確な出力変数の予測のためのモデルに基づく外挿を利用する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 外挿による前記推定は、近似された正確な出力変数の予測のための信号に基づく外挿を利用する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 入力変数の前記最適化は、変分法に基づく、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第1サブシステムの前記偏微分係数及び前記第2サブシステムの前記偏微分係数は、
    特に、部分空間システム識別アルゴリズムを使用して即座に算出される、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第1連結時点と前記第2連結時点との間の時間増分は、前記第1誤差及び前記第2誤差に基づき適合させる、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前段階コシミュレーションシステムに基づいて実際の物理的モデルをシミュレートするシミュレーションデバイスであって、
    第1方程式の系に基づき前記実際の物理的モデルの少なくとも1つの第1パラメータをシミュレートする第1サブシステムを有する第1サブシステムユニットであって、
    前記第1方程式の系は、少なくとも1つの第2パラメータに基づく前記第1パラメータを確定するように構成される、第1サブシステムユニットと、
    第2方程式の系に基づき前記実際の物理的モデルの前記少なくとも1つの第2パラメータをシミュレートする第2サブシステムを有する第2サブシステムユニットであって、
    前記第2方程式の系は、前記少なくとも1つの第1パラメータに基づき前記第2パラメータを確定するように構成される第2サブシステムユニットと、
    前記第2サブシステムの前記第1パラメータの第1入力値及び前記第1サブシステムの前記第2パラメータの第2入力値を、第1連結時点における外挿により、推定するように構成される推定ユニットであって、
    前記第1パラメータの第1出力値は、前記第1サブシステムによって確定可能であり、かつ、前記第2パラメータの第2出力値は、前記第2サブシステムで確定可能である、推定ユニットと、
    前記第1パラメータの推定された前記第1入力値と前記第1パラメータの確定された前記第1出力値との間の第1誤差並びに前記第2パラメータの推定された前記第2入力値と前記第2パラメータの確定された前記第2出力値との間の第2誤差を、後続の連結時点において決めるように構成されている誤差確定ユニットと、
    前記第1サブシステムの偏微分係数に基づく前記実際の物理的モデルの第1ローカル交換モデルを定義し、かつ、前記第2サブシステムの偏微分係数に基づく前記実際の物理的モデルの第2ローカル交換モデルを定義する誤差微分方程式ユニットであり、
    前記第1ローカル交換モデル及び前記第2ローカル交換モデルに基づいて、前記誤差微分方程式ユニットによって誤差微分方程式が定義可能であり、
    前記誤差微分方程式は、前記第1連結時点と後続の第2連結時点との間における、前記第1パラメータの経時的な第1特性及び/又は前記第2パラメータの経時的な第2特性を確定するために、前記第1誤差及び前記第2誤差を受信するように構成される誤差微分方程式ユニットと、
    前記第1サブシステムの前記第1パラメータ及び/又は前記第2サブシステムの前記第2パラメータをシミュレートするために前記第1パラメータの前記第1特性及び/又は前記第2パラメータの前記第2特性に基づき、前記後続の連結時点における、前記第1パラメータの前記第1入力値及び/又は前記第2パラメータの前記第2入力値を最適化するように構成される最適化ユニットと
    を備える、
    シミュレーションデバイス。
  11. 通信ネットワークを介してコンピューティングノードネットワークに接続されている単一又は複数のコンピューティングノードと、
    前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの前記入力値と、前記偏微分係数と、前記第1パラメータ及び前記第2パラメータの出力値及び特に出力微分係数変数と、前記サブシステムの計算された前記偏微分係数と、前記第1方程式及び前記第2方程式とを格納するためのメモリエリアと、
    前記複数のコンピューティングノードの複数のメモリへのアクセスを有し、かつ、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されている少なくとも1つのプロセッサと
    をさらに備える、
    請求項10に記載のシミュレーションデバイス。
  12. 前記複数のコンピューティングノードは、リアルタイムシステムを表わし、かつ、データ通信が非同期で予め形成される、
    請求項11に記載のシミュレーションデバイス。
  13. 実際の物理的モデルをシミュレートするためのコンピュータプログラムを格納しているコンピュータ可読媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、データプロセッサによって実行されると、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実行及び/又は制御するよう適合させられる、
    コンピュータ可読媒体。
  14. 実際の物理的モデルをシミュレートするためのプログラム要素で、前記プログラム要素は、データプロセッサによって実行されると、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を制御するよう適合させられる、
    プログラム要素。
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