JP2020001244A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正すること。【解決手段】露光ヘッド106は、感光ドラム102を露光する複数の面発光素子を有する複数の面発光素子アレイチップ1〜29と、面発光素子を画像データに応じて点灯させる駆動部303と、駆動部303に供給する駆動電流値を面発光素子アレイチップ1〜29毎に調整して、面発光素子アレイチップ1〜29の面発光素子の発光量を制御する駆動電流設定部421と、を有し、制御基板415は、面発光素子を発光させる画像データを面発光素子毎に設けられた調整値Kに基づいて補正することで、面発光素子の発光量を調整する画像調整部404と、画像調整部404により補正された画像データを誤差拡散法により量子化し、画像情報の階調数を小さくする擬似中間調処理部423と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置であるプリンタでは、露光ヘッドを使用して感光ドラムを露光し、潜像形成を行う方式が一般的に知られている。なお、露光ヘッドには、LED(Light Emitting Diode)や有機EL(Oganic Electro Luminescence)などが用いられる。露光ヘッドは、感光ドラムの長手方向に配列された発光素子列と、発光素子列からの光を感光ドラム上に結像させるロッドレンズアレイと、から構成される。LEDや有機ELは、発光面からの光の照射方向がロッドレンズアレイと同一方向となる面発光形状を有する構成が知られている。ここで、発光素子列の長さは、感光ドラム上における画像領域幅に応じて決まり、プリンタの解像度に応じて発光素子間の間隔が決まる。例えば、1200dpiのプリンタの場合、画素の間隔は21.16μmであり、そのため、発光素子間の間隔も21.16μmに対応する間隔となる。このような露光ヘッドを使用したプリンタでは、レーザビームを回転多面鏡によって偏向されたレーザビームによって感光ドラムを走査するレーザ走査方式のプリンタと比べて、使用する部品数が少ないため、装置の小型化、低コスト化が容易である。また、露光ヘッドを使用したプリンタでは回転多面鏡の回転によって生じる音が低減される。
一方、露光ヘッドを構成する面発光素子は、一般的に同じ条件で点灯させても発光量にばらつきが生じ、スジやムラといった不良画像が生じる原因となっている。このため、露光ヘッドを用いたプリンタでは、駆動信号のパルス幅を調整したり、供給電流値を調整したりすることで、面発光素子の発光量を均一にする補正を行っている。例えば特許文献1では、露光ヘッドを構成するすべての面発光素子の発光量を調整する発光量調整手段と、画像信号に応じた各ドットの階調信号に基づいて、個々の面発光素子の発光量を調整する発光量調整手段とが設けられている。これにより、簡単な回路構成で発光量補正を行う手法が提案されている。
特開2001−315379号公報
しかしながら、特許文献1のように、すべての面発光素子の発光量調整手段と個々の面発光素子の発光量調整手段を設ける手法では、発光量を調整した階調データのビット(bit)数が多くなる。そのため、特許文献1の実施例に記載されているような三角波によるパルス幅制御を多ビットで行う場合、高精度のDAコンバータ(DAC)が必要になり、熱や電源電圧の変動等による誤差が発生する。また、各画素の補正を行う必要があるため、画素毎の点灯タイミングに合わせてDACの出力を切り替える必要があり、DACの応答速度を上げなければならず、回路が複雑化するという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)感光体と、複数の面発光素子を有し、前記面発光素子により前記感光体を露光する露光部と、画像情報を前記露光部に出力し、画像形成を制御する制御部と、を備える画像形成装置であって、前記露光部は、前記感光体を露光する複数の前記面発光素子を有する複数の面発光素子アレイチップと、前記面発光素子を画像情報に応じて点灯させる駆動手段と、前記駆動手段に供給する駆動電流値を前記面発光素子アレイチップ毎に調整して、前記面発光素子アレイチップの前記面発光素子の発光量を制御する発光量制御手段と、を有し、前記制御部は、前記面発光素子を発光させる前記画像情報を前記面発光素子毎に設けられた調整値に基づいて補正することで、前記面発光素子の発光量を調整する発光量調整手段と、前記発光量調整手段により補正された前記画像情報を誤差拡散法により量子化し、前記画像情報の階調数を小さくする中間調処理手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することができる。
実施例1〜4の画像形成装置の構成を示す概略断面図 実施例1〜4の露光ヘッドと感光ドラムの位置関係を説明する図、及び露光ヘッドの構成を説明する図 実施例1〜4の駆動基板の模式図、及び面発光素子アレイチップの構成を説明する図 実施例1〜4の制御基板及び駆動基板の制御ブロック図 実施例1〜4のフィルタ処理を説明する図 実施例1〜4のチップデータ変換部の制御ブロック図、及びタイミングチャート 実施例1〜4の面発光素子アレイチップの面発光素子の光量を示すグラフ 実施例1〜4の駆動電流調整を説明する図 実施例1〜4の駆動電流設定部の内部構成を示すブロック図 実施例1〜4の画像調整を説明する図 実施例1〜4の量子化と量子化誤差の関係を説明する図 実施例1の量子化誤差の拡散方法を説明する図 実施例2の量子化誤差の拡散方法を説明する図 実施例2の画像データの誤差と光量の誤差の対応を説明する図 実施例3の駆動電流調整後の各面発光素子と光量の関係を示す図 実施例3の面発光素子アレイチップの端部の面発光素子と量子化誤差の拡散の関係を説明する図 実施例4の駆動電流調整後の各面発光素子の光量を示す図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、実施例1における電子写真方式の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。図1に示す画像形成装置は、スキャナ機能とプリンタ機能を備える複合機(MFP)であり、スキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105、及びこれらを制御するプリンタ制御部(不図示)から構成される。スキャナ部100は、原稿台に置かれた原稿に照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、読み取った画像を電気信号に変換して画像データを作成する。
作像部103は、無端の搬送ベルト111の回転方向(反時計回り方向)に沿って、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べられた、4連の画像形成ステーションを備える。4つの画像形成ステーションは同じ構成を有し、各画像形成ステーションは、矢印方向(時計回り方向)に回転する感光体である感光ドラム102、露光ヘッド106、帯電器107、現像器108を備えている。なお、感光ドラム102、露光ヘッド106、帯電器107、現像器108の添え字a、b、c、dは、それぞれ画像形成ステーションのブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)に対応する構成であることを示す。なお、以下では、特定の感光ドラム等を指す場合を除き、符号の添え字を省略することとする。
作像部103では、感光ドラム102を回転駆動し、帯電器107によって感光ドラム102を所定の電位に帯電させる。露光部である露光ヘッド106は、配列されたLEDアレイを画像データに応じて発光し、LEDアレイのチップ面で発光した光を、ロッドレンズアレイによって感光ドラム102上(感光体上)に集光し、静電潜像を形成する。現像器108は、感光ドラム102に形成された静電潜像をトナーで現像する。そして、現像されたトナー像は、記録紙を搬送する搬送ベルト111上の記録紙に転写される。このような一連の電子写真プロセスが各画像形成ステーションで実行される。なお、画像形成時には、シアン(C)の画像形成ステーションでの画像形成が開始されて所定時間が経過した後に、順次、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各画像形成ステーションで、画像形成動作が実行される。
図1に示す画像形成装置は、記録紙を給紙するユニットとして、給紙/搬送部105が有する本体内給紙ユニット109a、109b、大容量の給紙ユニットである外部給紙ユニット109c、及び手差し給紙ユニット109dを備えている。画像形成時には、このうち、予め指示された給紙ユニットから記録紙が給紙され、給紙された記録紙はレジストレーションローラ110まで搬送される。レジストレーションローラ110は、上述した作像部103において形成されたトナー像が記録紙に転写されるタイミングで、搬送ベルト111に記録紙を搬送する。搬送ベルト111により搬送される記録紙には、各画像形成ステーションの感光ドラム102上に形成されたトナー像が順次転写される。未定着のトナー像が転写された記録紙は、定着部104へと搬送される。定着部104は、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵し、記録紙上のトナー像を、2つのローラにより加熱・加圧することによって記録紙に定着させる。定着部104によりトナー像が定着された記録紙は、排出ローラ112により画像形成装置の外部に排出される。
ブラック(K)の画像形成ステーションの記録紙搬送方向の下流側には、搬送ベルト111に対向する位置に、第2の検知手段である光学センサ113が配置されている。光学センサ113は、各画像形成ステーション間のトナー像の色ずれ量を導出するため、搬送ベルト111上に形成されたテスト画像の位置検出を行う。光学センサ113により導出された色ずれ量は、後述する制御基板415のCPU400(図4参照)に通知され、記録紙上に色ずれのないフルカラートナー像が転写されるように、各色の画像位置が補正される。また、プリンタ制御部(不図示)は、複合機(MFP)全体を制御するMFP制御部(不図示)からの指示に応じて、上述したスキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105等を制御しながら、画像形成動作を実行する。
ここでは、電子写真方式の画像形成装置の例として、搬送ベルト111上の記録紙に各画像形成ステーションの感光ドラム102に形成されたトナー像を直接転写する方式の画像形成装置について説明した。本発明は、このような感光ドラム102上のトナー像を直接、記録紙に転写する方式のプリンタに限定されるものではない。例えば、感光ドラム102上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像を記録紙に転写する二次転写部を備える画像形成装置についても、本発明は適用することができる。
[露光ヘッドの構成]
次に、感光ドラム102に露光を行う露光ヘッド106について、図2を参照して説明する。図2(a)は、露光ヘッド106と感光ドラム102との位置関係を示す斜視図であり、図2(b)は、露光ヘッド106の内部構成と、露光ヘッド106からの光束がロッドレンズアレイ203により感光ドラム102に集光される様子を説明する図である。図2(a)に示すように、露光ヘッド106は、矢印方向に回転する感光ドラム102の上部の、感光ドラム102に対向する位置に、取付け部材(不図示)によって画像形成装置に取り付けられている(図1)。
図2(b)に示すように、露光ヘッド106は、駆動基板202と、駆動基板202に実装された面発光素子アレイ素子群201と、ロッドレンズアレイ203と、ハウジング204から構成されている。ハウジング204には、ロッドレンズアレイ203と駆動基板202が取り付けられる。ロッドレンズアレイ203は、面発光素子アレイ素子群201からの光束を感光ドラム102上に集光させる。工場では、露光ヘッド106単体で組立て調整作業が行われ、各スポットのピント調整、光量調整が行われる。ここで、感光ドラム102とロッドレンズアレイ203との間の距離、及びロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201との間の距離が、所定の間隔となるように組立て調整が行われる。これにより、面発光素子アレイ素子群201からの光が感光ドラム102上に結像される。そのため、工場でのピント調整時においては、ロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201との距離が所定の値となるように、ロッドレンズアレイ203の取付け位置の調整が行われる。
[面発光素子アレイ素子群の構成]
図3は、面発光素子アレイ素子群201を説明する図である。図3(a)は、駆動基板202の面発光素子アレイ素子群201が実装された面の構成を示す模式図であり、図3(b)は、駆動基板202の面発光素子アレイ素子群201が実装された面(第1面)とは反対側の面(第2面)の構成を示す模式図である。
図3(a)に示すように、駆動基板202に実装された面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップ1〜29が、駆動基板202の長手方向に沿って、千鳥状に2列に配置された構成を有している。なお、図3(a)において、上下方向は第1の方向である副走査方向(感光ドラム102の回転方向)を示し、水平方向は、副走査方向と直交する第2の方向である主走査方向(露光ヘッド106の長手方向)を示す。各々の面発光素子アレイチップの内部には、計516個の発光点を有する面発光素子アレイチップの各素子が、面発光素子アレイチップの長手方向に所定の解像度ピッチで配列されている。本実施例では、面発光素子アレイチップの各素子のピッチは、第1の解像度である1200dpiの解像度のピッチである略21.16μm(≒2.54cm/1200ドット)となっている。その結果、1つの面発光素子アレイチップ内における516個の発光点の端から端までの間隔は、約10.9mm(≒21.16μm×516)である。面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップから構成されている。面発光素子アレイ素子群201における露光可能な発光素子数は14,964素子(=516素子×29チップ)となり、約316mm(≒約10.9mm×29チップ)の主走査方向の画像幅に対応した画像形成が可能となる。
図3(c)は、長手方向に2列に配置された面発光素子アレイチップのチップ間の境界部の様子を示す図であり、水平方向は、図3(a)の面発光素子アレイ素子群201の長手方向である。図3(c)に示すように、面発光素子アレイチップの端部には、制御信号が入力されるワイヤボンディングパッドが配置されており、ワイヤボンディングパッドから入力された信号により、転送部及び発光素子が駆動される。また、面発光素子アレイチップは、複数の発光素子を有している。面発光素子アレイチップ間の境界部においても、発光素子の長手方向のピッチ(2つの発光素子の中心点と中心点の間隔)は、1200dpiの解像度のピッチである略21.16μmとなっている。また、上下2列に並んだ面発光素子アレイチップは、上下の面発光素子アレイチップの発光点の間隔(図中、矢印Sで示す)が約84μm(1200dpiで4画素分、2400dpiで8画素分の各解像度の整数倍の距離)となるように配置されている。
また、図3(b)に示すように、面発光素子アレイ素子群201が実装された面とは反対側の駆動基板202の面には、駆動部303a、303b、及びコネクタ305が実装されている。コネクタ305の両側に配置された駆動部303a、303bは、それぞれ面発光素子アレイチップ1〜15、面発光素子アレイチップ16〜29を駆動するドライバICである。駆動部303a、303bは、それぞれパターン304a、304bを介して、コネクタ305と接続されている。コネクタ305には、後述する制御基板415(図4参照)からの駆動部303a、303bを制御する信号線、電源電圧、グランドが接続されており、駆動部303a、303bと接続される。また、駆動部303a、303bからは、それぞれ面発光素子アレイ素子群201を駆動するための配線が駆動基板202の内層を通り、面発光素子アレイチップ1〜15、面発光素子アレイチップ16〜29に接続されている。
[制御基板、駆動基板の制御構成]
図4は、画像データを処理し、露光ヘッド106の駆動基板202に出力する制御基板415と、制御基板415から入力された画像データに基づいて、感光ドラム102を露光する露光ヘッド106の駆動基板202の制御ブロック図である。駆動基板202については、図4に示す駆動部303aにより制御される面発光素子アレイチップ1〜15について説明する。なお、駆動部303b(図4には不図示)により制御される面発光素子アレイチップ16〜29も、駆動部303aにより制御される面発光素子アレイチップ1〜15と同様の動作を行う。また、説明を簡便にするために、ここでは1つの色の画像処理について説明するが、本実施例の画像形成装置では、同様の処理を4色同時に並列処理される。図4に示す制御基板415は、露光ヘッド106を制御する信号を駆動基板202に送信するためのコネクタ416を有している。コネクタ416からは、駆動基板202のコネクタ305に接続されたケーブル417、418、419を介して、それぞれ画像データ、後述するLine同期信号、制御基板415のCPU400からの制御信号が送信される。
[制御基板の構成]
制御部である制御基板415では、CPU400により、画像データの処理と印刷タイミングの処理が行われる。制御基板415は、画像データ生成部401、ラインデータシフト部402、解像度変換部403、画像調整部404、擬似中間調処理部423、チップデータ変換部407、チップデータシフト部408、データ送信部409の機能ブロックを有している。更に、制御基板415は、画像調整値格納部405、同期信号生成部406の機能ブロックを有している。以下、制御基板415での画像データが処理される順に、各機能ブロックでの処理について説明する。
(画像データ生成部)
生成手段である画像データ生成部401は、スキャナ部100又は画像形成装置に接続された外部コンピュータから受信した入力画像データに対し、CPU400から指示された解像度でディザリング処理を行い、画像データを生成する。本実施例では、画像データ生成部401は、第2の解像度相当である2400dpiの解像度でディザリング処理を行うものとする。すなわち、画像データ生成部401が生成する画像データは、2400dpi相当の画素データである。本実施例の2400dpi相当の画素データは1ビットであるものとするが、複数ビットで1画素を表現しても良い。画像データ生成部401が生成する画素データは、副走査方向(感光ドラム102の回転方向でもあり、記録紙の搬送方向でもある)の2400dpi相当のラインに対応するラインデータである。そして、画像データ生成部401は、解像度が2400dpi相当の各画素に対応する画素データを当該画素の主走査方向(露光ヘッド106の長手方向)における位置と関連付けて生成される。
(ラインデータシフト部)
CPU400は、光学センサ113により検知された色ずれ量に基づいて、主走査方向、副走査方向の画像シフト量を2400dpi単位で各々決定する。画像シフト量は、例えば、光学センサ113による色ずれ検出用パターン画像の検知結果に基づいて算出される色間の相対的な色ずれ量に基づいて、CPU400によって決定される。そして、CPU400は、ずれ補正手段であるラインデータシフト部402に画像シフト量を指示する。ラインデータシフト部402では、CPU400から指示された画像シフト量を基に、記録紙1ページ内の画像領域全域に対して、画像データ生成部401から入力された画像データ(ラインデータともいう)を2400dpi単位でシフト処理を行う。シフト処理により、画像の形成位置の補正が行われる。なお、ラインデータシフト部402は、記録紙1ページ内の画像領域を複数に分割し、分割された複数の画像領域毎にシフト処理を実行するようにしても良い。
(解像度変換部)
変換手段である解像度変換部403では、ラインデータシフト部402から出力された画像データに対して、主走査方向のフィルタ処理による補間処理を行い、主走査方向の解像度を2400dpiから1200dpiに変換する。図5は、解像度変換部403でのフィルタ処理の様子を説明する図である。図5において、D1〜D9は、面発光素子アレイチップの画像データ(2400dpiの入力データ)を示す。ここで、画像データD1〜D8は、該当の面発光素子アレイチップの画像データであり、画像データD9は、隣接する面発光素子アレイチップの最端部の画素データである。D1’〜D4’は、解像度変換部403のフィルタ処理を行った後の画像データ(1200dpiの出力データ)を示している。出力データの解像度(1200dpi)は、入力データの解像度(2400dpi)の2分の1であり、各画素の画像データの算出式は、以下の(式1)で表される。
Dn’=D(2×n−1)×K2+D(2×n)×K1+D(2×n+1)×K2・・・(式1)
ここで、nは、各面発光素子アレイチップ内部の面発光素子数516に対応し、発光素子の点灯順番に基づき、n=1〜516の順で逐次、各発光素子での画像データの演算が行われる。第1の係数であるK1は、出力データと、主走査方向の同じ座標位置となる入力データに対する重み係数である。第2の係数であるK2は、出力データに対して主走査方向に2分の1画素分ずれた座標の入力データに対する重み係数である。本実施例では、K1=0.5、K2=0.25の値で補間演算(フィルタ処理)を行うこととしているが、本実施例と異なる重み係数を用いてもよい。本実施例では、重み係数K2を0より大きい値とすることで、出力データの解像度(1200dpi)よりも高い解像度(2400dpi)で生成された画像データの情報を出力データに反映することができる。具体的には、前段までの処理は、主走査方向の画像位置移動を2400dpiで行う。そして、後段の処理は、解像度変換部403で画像データの解像度を1200dpiに変換することにより、2400dpi単位での画像移動精度を維持した状態で、1200dpiの画像を生成することが可能となる。
(画像調整部、画像調整値格納部、擬似中間調処理部)
発光量調整手段である画像調整部404は、画像調整値格納部405に格納された画像調整値に基づいて、画像情報である画像データの調整を行い、面発光素子の発光量補正を行う。詳細は後述する。記憶部である画像調整値格納部405は、画像調整部404で行われる画像処理の画像調整値を格納する。画像調整値の詳細は、後述する。中間調処理手段である擬似中間調処理部423は、画像調整部404で発光量補正を行った画像データに対し、誤差拡散法によって階調数を256階調(8ビット)から8階調(3ビット)に落とす誤差拡散処理を行う。詳細は後述する。
(同期信号生成部)
同期信号生成部406は、感光ドラム102の回転速度に同期した信号で、感光ドラム102の回転方向の1ライン分の周期信号(以下、Line同期信号という)を生成する。CPU400は、同期信号生成部406にLine同期信号の周期、すなわち予め定められた感光ドラム102の回転速度に対して、感光ドラム102表面が回転方向(副走査方向)に2400dpiの画素サイズ(約10.5μm)移動する時間を指示する。例えば、副走査方向に200mm/秒の速度で印刷する場合には、CPU400は、Line同期信号の周期(副走査方向1ライン分の周期)を約52.9μs(≒(25.4mm/2400ドット)/200mm)として、同期信号生成部406に指示する。画像形成装置が感光ドラム102の回転速度を検知する検知部を有している場合、CPU400は、検知部の検知結果(エンコーダが出力する信号の発生周期)に基づいて、副走査方向の感光ドラム102の回転速度を算出する。そして、CPU400は、当該算出結果に基づいてLine同期信号の周期を決定する。ここでの検知部は、例えば感光ドラムの回転軸に設置したエンコーダである。一方、画像形成装置が感光ドラム102の回転速度を検知する検知部を有していない場合、次のような情報に基づいて、感光ドラム102の回転速度を算出する。すなわち、CPU400は、ユーザが操作部から入力するシートの坪量(g/cm)やシートサイズなどの紙の種類の情報に基づいて、Line同期信号の周期を決定する。
(チップデータ変換部)
チップデータ変換部407は、Line同期信号に同期して、擬似中間調処理部423より、感光ドラム102の副走査方向の1ライン分ずつ、ラインデータの読み出しを行う。そして、チップデータ変換部407は、読み出したラインデータをチップ毎のラインデータに分割するデータ処理を実行する。
図6(a)は、チップデータ変換部407の構成を示すブロック図である。図6(a)において、同期信号生成部406から出力されるLine同期信号は、カウンタ630に入力される。カウンタ630は、入力されるLine同期信号を変調してLine同期信号よりも高周波のCLK信号を生成する周波数変調回路を備えている。カウンタ630は、周波数変調回路の代わりにLine同期信号よりも高周波のクロック信号(CLK)を生成する発振器を内蔵していても良い。以下では、チップデータ変換部407が擬似中間調処理部423からラインデータを読み出す構成を例示するが、実施の形態はこれに限られるものではない。すなわち、擬似中間調処理部423にLine同期信号を供給し、かつクロック信号を擬似中間調処理部423が内部で生成することで、擬似中間調処理部423がチップデータ変換部407に対して主体的にラインデータを送信するよう構成しても良い。
カウンタ630はLine同期信号が入力されると、カウント値を0にリセットした後、CLK(クロック)信号(図6(b)参照)のパルス数に同期して、カウンタ値をインクリメントする。カウンタ630が生成するCLK信号の周波数は、チップデータ変換部407がLine同期信号の1周期内に読み出すべき画素データの容量(ビット数)と、後述するチップデータ変換部407のデータ処理速度と、に基づいて設計段階で決定される。例えば、上述したように、面発光素子アレイ素子群201は、副走査方向の1ラインを露光する発光素子を14,964素子(1200dpi換算)有している。
チップデータ変換部407は、Line同期信号の間に、副走査方向1ライン分のラインデータを読み出して後述するラインメモリ600への書き込みと、後述するメモリ601〜629への画像データの書き込みを行う。そのため、カウンタ630は、1ラインのラインデータに含まれる画素数(14,964)の2倍の数(29,928)のカウント動作を行う。カウンタ630のカウント値が1〜14,964までの期間をTm1、カウント値が14,965〜29,928までの期間をTm2とする(図6(b)参照)。READ制御部631は、カウンタ630のカウント値に応じてラインデータを擬似中間調処理部423から読み出す。すなわち、READ制御部631は、カウンタ630のカウント値が1〜14,964までの期間Tm1に、主走査方向1ライン分のラインデータ(14,964画素)をラインメモリ600に格納する。また、WR制御部632は、カウンタ630のカウント値が14,965〜29,928の期間Tm2に、ラインメモリ600に格納された副走査方向1ライン分のラインデータをメモリ601〜629に分割して書き込む。メモリ601〜629はラインメモリ600よりも記憶容量の少ないメモリであり、チップ毎に分割されたラインデータ(分割ラインデータ)を記憶する。メモリ601〜629は、面発光素子アレイチップ1〜29に対応して設けられているFIFO(First In First Out:先入れ先出し)メモリである。すなわち、メモリ601は面発光素子アレイチップ1に対応するラインデータを記憶し、メモリ602は面発光素子アレイチップ2に対応するラインデータを記憶し、・・・メモリ629は面発光素子アレイチップ29に対応するラインデータを記憶する。
続いて、チップデータ変換部407が実行する擬似中間調処理部423から読み出したラインデータのメモリ601〜629への書き込み、及びメモリ601〜629に書き込まれた画像データの出力について説明する。図6(b)は、チップデータ変換部407におけるラインデータの入出力タイミングを説明するタイムチャートである。図6(b)において、Line同期信号は、同期信号生成部406から出力されるパルス信号を示している。また、図中、TL1、TL2、・・・TL10は、副走査方向1ライン分の周期の番号を示している。また、Line同期信号の1周期は、カウンタ630のカウンタ値に応じて、期間Tm1と期間Tm2に分割されている。ラインメモリ600への入力データは、擬似中間調処理部423からの画像データを示しており、周期TL1、TL2、・・・TL10の期間Tm1に擬似中間調処理部423から入力される。図6(b)中の1ライン目データとは、副走査方向の1ライン目のラインデータ(主走査方向1ライン分)を指している。同様に、2ライン目データ、・・・10ライン目データとは、それぞれ、副走査方向の2ライン目のラインデータ、・・・副走査方向の10ライン目のラインデータ(主走査方向1ライン分)を指している。
また、図6(b)に示す‘メモリ601への入力データ’は、ラインメモリ600に格納された主走査方向1ライン分のラインデータのうち、面発光素子アレイチップ1に対応するラインデータがメモリ601に書き込まれるタイミングを示している。同様にメモリ602への入力データ、メモリ603への入力データ、・・・メモリ629への入力データは、各々面発光素子アレイチップ2、3、・・・29に対応するラインデータがメモリ602、603、・・・629に書き込まれるタイミングを示している。なお、メモリ601への入力データの1ライン目データとは、主走査方向1ライン分の全ラインデータではなく、面発光素子アレイチップ1が対応する主走査方向のラインデータ(分割ラインデータ)を指している。メモリ602〜メモリ629の入力データについても同様である。
図6(b)に示す‘メモリ601からの出力データ’は、メモリ601に書き込まれたラインデータを面発光素子アレイチップ1に出力するために読み出すタイミングを示している。同様に、図6(b)に示す‘メモリ602からの出力データ’、・・・‘メモリ629からの出力データ’は、それぞれ面発光素子アレイチップ2、・・・面発光素子アレイチップ29に出力するために読み出すタイミングを示している。なお、メモリ601からの出力データの1ライン目データとは、主走査方向1ライン分の全ラインデータではなく、面発光素子アレイチップ1が対応する主走査方向のラインデータ(分割ラインデータ)を指している。メモリ602〜メモリ629からの出力データについても同様である。
本実施例では、ラインメモリ600より、主走査方向1ライン分のラインデータを順次読み出し、まず、面発光素子アレイチップ1のラインデータを格納するメモリ601への書き込みが行われる。次に、面発光素子アレイチップ2の画像データを格納するメモリ602への書き込みが行われ、以降、面発光素子アレイチップ29の画像データを格納するメモリ629まで順次、書き込みが連続的に行われる。なお、チップデータ変換部407の後段のチップデータシフト部408では、面発光素子アレイチップ単位での副走査方向のデータシフト処理が行われる。そのため、メモリ601〜629には、副走査方向10ライン分のラインデータが格納されるものとする。
(チップデータシフト部)
ずれ補正手段であるチップデータシフト部408は、次のような制御を行う。すなわち、CPU400から予め指示された面発光素子アレイチップ毎の副走査方向の画像シフト量に関するデータ(2400dpi単位)に基づいて、メモリ601〜629からのラインデータの相対的な読み出しタイミングを制御する。以下、チップデータシフト部408が実行する副走査方向の画像シフト処理について具体的に説明する。
露光ヘッド106の長手方向において、偶数番目の各面発光素子アレイチップの実装位置にずれがないことが望ましい。同様に、露光ヘッド106の長手方向においても、奇数番目の各面発光素子アレイチップの実装位置にずれがないことが望ましい。また、偶数番目の各面発光素子アレイチップと奇数番目の各面発光素子アレイチップとの副走査方向の実装位置関係は2400dpi相当で所定の画素数(例えば、8画素)であることが設計上好ましい。更に、各面発光素子アレイチップ内における発光素子列の副走査方向の配置位置が固体差を持たず一定であることが好ましい。しかしながら、面発光素子アレイチップの実装位置や発光素子列の配置位置は誤差を含み、これらの誤差が出力画像の画質の低下を招くおそれがある。
図4に示すメモリ424(ROM)には、駆動基板202に千鳥状に実装された面発光素子アレイチップ1〜29の各発光素子列の副走査方向の相対的な位置関係から演算された補正データが記憶されている。例えば、メモリ424には、次のような測定データに基づく補正データが記憶されている。副走査方向の位置の基準となる面発光素子アレイチップ1の発光素子列に対し、他の面発光素子アレイチップ2〜29の各発光素子列が副走査方向に2400dpi相当で何画素ずれて駆動基板202に実装されているかを示す補正データが記憶されている。測定データは、駆動基板202に面発光素子アレイチップ2〜29を実装した後、測定装置によって各面発光素子アレイチップの発光素子を点灯させ、その受光結果に基づいて計測される。CPU400は、画像形成装置の電源がONされたことに応じてメモリ424から読み出した補正データをチップデータシフト部408の内部レジスタに設定する。チップデータシフト部408は、内部レジスタに設定された補正データに基づいてメモリ601〜629に記憶された同一ラインを形成するためのラインデータのシフト処理を行う。例えば、面発光素子アレイチップ1の発光素子列に対して面発光素子アレイチップ2の発光素子列が2400dpi相当で副走査方向に8画素ずれて駆動基板に実装されている場合には、チップデータシフト部408は、次のような処理を行う。すなわち、チップデータシフト部408は、駆動基板202への面発光素子アレイチップ1に対応するラインデータの出力タイミングに対して、同一ラインをなす面発光素子アレイチップ2に対応するラインデータの出力タイミングが8画素分遅延させる。そのため、チップデータシフト部408は、面発光素子アレイチップ1に対応するラインデータに対して、面発光素子アレイチップ2に対応する全ラインデータをシフトさせる。
(データ送信部)
送信手段であるデータ送信部409は、露光ヘッド106の駆動基板202に対して、上述した一連のラインデータに対するデータ処理を実行した後のラインデータを送信する。前述した図6(b)を参照して、画像データの送信タイミングについて説明する。図3(a)に示すように、面発光素子アレイチップのうち、奇数番目の面発光素子アレイチップ1、3、5、・・・29は、副走査方向の上流側に配置され、偶数番目の面発光素子アレイチップ2、4、6、・・・28は、副走査方向の下流側に配置されている。図6(b)に示すタイムチャートでは、奇数番目の面発光素子アレイチップ1、3、・・・29に対応するメモリ601、メモリ603、・・・メモリ629への画像データの書き込みは、最初のLine同期信号の期間(図中、TL1)で行われる。そして、次のLine同期信号の期間(図中、TL2)で、奇数番目の面発光素子アレイチップ1、・・・29に対応するメモリ601、・・・メモリ629から、副走査方向1ライン目のデータの読み出しが行われる。同様に、更に次のLine同期信号の期間では、奇数番目の面発光素子アレイチップ1、・・・29に対応するメモリ601、・・・メモリ629から、副走査方向2ライン目のデータの読み出しが行われる。そして、10番目のLine同期信号の期間(図中、TL10)で、奇数番目の面発光素子アレイチップ1、・・・29に対応するメモリ601、・・・メモリ629から、副走査方向9ライン目のデータの読み出しが行われる。また、偶数番目の面発光素子アレイチップ2に対応するメモリ602は、メモリ602への画像データの書き込みが行われた期間TL1から、Line同期信号9パルス後の期間(図中、TL10)で、メモリ602から画像データの読み出しが行われる。
データ送信部409は、チップデータシフト部408によって処理されたラインデータを駆動基板202に送信する。データ送信部409は、発振器の代わりに、入力されるLine同期信号を変調してLine同期信号よりも高周波のクロック信号を生成する周波数変調回路を備えている。また、データ送信部409は、周波数変調回路の代わりにLine同期信号よりも高周波のクロック信号を生成する発振器を内蔵していても良い。データ送信部409は、千鳥状に2列に配置された面発光素子アレイチップの副走査方向の間隔(2400dpiで8画素分)に対応して、奇数番目と偶数番目の面発光素子アレイチップに対応するメモリからの画像データの読み出しタイミングを調整する。本実施例では、Line同期信号の1周期内でカウント値が29,928(1ラインの画素データ数の2倍の数)以上になるように、クロック信号(図6(b)のCLK)の周波数を定めている。これにより、Line同期信号の1周期内で、ラインメモリ600への画像データの入力(書き込み)、及びラインメモリ600からメモリ601〜629への画像データの出力(書き込み)が可能となる。
一方、メモリ601〜629からのデータの読み出しは、Line同期信号の1周期の期間内に、29個のメモリ601〜629から各面発光素子アレイチップに対応する、主走査方向1ライン分の画像データをパラレルに出力する。そのため、メモリ601〜629からの画像データの読み出し速度は、メモリへの書き込み速度に対して、低速で読み出してもよい。例えば、本実施例では、メモリ601〜629への画像データの書き込み時のクロック信号の周期の58倍の長い周期で、メモリ601〜629から画像データを読み出すものとする。
[露光ヘッドの駆動部]
次に、露光ヘッド106の駆動基板202に実装された駆動部303a内部の処理について説明する。駆動部303aは、データ受信部410、LUT411、PWM信号生成部412、タイミング制御部413、制御信号生成部422、駆動電圧生成部414、駆動電流設定部421の機能ブロックを有している。また、駆動基板202は、電流設定値格納部420、及び上述したメモリ424を有している。以下、駆動部303aでの画像データが処理される順に各機能ブロックの処理について説明する。
(データ受信部)
受信手段である駆動部303aのデータ受信部410は、制御基板415のデータ送信部409から送信された信号を受信する。ここで、データ受信部410、データ送信部409は、Line同期信号に同期して、ライン単位で画像データ(ラインデータ)を受信、送信するものとする。前述したように、チップデータ変換部407では面発光素子アレイチップ1〜29毎にラインデータの配列を行い、以降の処理ブロックは面発光素子アレイチップ1〜29のラインデータを並列処理する構成となっている。駆動部303aでは、面発光素子アレイチップ1〜15に対応した画像データを受信し、面発光素子アレイチップ毎に並列に処理可能な回路を有するものとする。
(LUT)
光量補正手段であるLUT411は、面発光素子アレイチップの発光素子に対応する画素毎の画像データ値(濃度データ値)をルックアップテーブル(Look Up Table)を用いて、光量値データへの変換を行う。LUT411では、面発光素子アレイチップの発光時間の応答特性より、パルス発光させたときの積算光量が所定の値となるように、画素毎のデータ値の変換を行う。例えば、面発光素子アレイチップの発光時間の応答が遅く、積算光量が目標値より小さい場合は、データ値が増えるようにデータ変換を行う。本実施例では、CPU400は画像形成を開始する前に、ルックアップテーブルに設定される変換テーブルの値を、実験的に得られた発光素子アレイチップの応答特性に基づいた所定の値に、設定するものとする。
(PWM信号生成部、タイミング制御部、制御信号生成部、駆動電圧生成部)
続くPWM信号生成部412では、LUT411で調整された画素毎のデータ値に応じて面発光素子アレイチップが1画素区間内で発光する発光時間に対応したパルス幅信号(以下、PWM信号という)を生成する。PWM信号を出力するタイミングは、タイミング制御部413により制御される。タイミング制御部413は、制御基板415の同期信号生成部406で生成されたLine同期信号より、各画素の画素区間に対応した同期信号を生成し、PWM信号生成部412に出力する。駆動電圧生成部414は、PWM信号に同期して、面発光素子アレイチップを駆動する駆動電圧を生成する。なお、駆動電圧生成部414は、CPU400によって所定の光量となるように、出力信号の電圧レベルを5V中心に調整可能な構成とする。本実施例では、各面発光素子アレイチップは、同時に4つの発光素子を独立して駆動できる構成となっている。駆動電圧生成部414は、面発光素子アレイチップ1〜15毎に駆動信号4ライン、駆動部303a全体では、千鳥状構成の1ライン(15チップ)×4=60ラインに駆動信号を供給する。各面発光素子アレイチップに供給される駆動信号は、ΦW1〜ΦW4とする。一方、本実施例におけるシフトサイリスタ動作により、順次、面発光素子アレイチップが駆動される。制御信号生成部422は、タイミング制御部413で生成された画素区間に対応する同期信号より、画素毎にシフトサイリスタを転送するための制御信号Φs、Φ1、Φ2を生成する。
(電流設定値格納部、駆動電流設定部)
電流設定値格納部420は、面発光素子アレイチップ1〜29毎の電流設定値を格納する。電流設定値の詳細は後述する。発光量制御手段である駆動電流設定部421は、電流設定値格納部420に格納されている電流設定値に基づいて、駆動部303aの面発光素子アレイチップ1〜15毎に駆動電流を設定する。詳細は後述する。
[発光量補正]
次に、本実施例における発光量補正について説明する。面発光素子アレイチップ1〜29は、一般的な半導体チップと同様に、ウェハー上に複数形成され、1つずつに切り分けて製造される。このように製造された半導体チップの特性は、ウェハー上の形成位置に依存する。図7は、露光ヘッド106に実装されている面発光素子アレイチップ1〜29の面発光素子の光量を示すグラフである。縦軸は光量を示し、横軸は主走査座標、すなわち面発光素子アレイチップ1〜29の面発光素子0〜14963の位置を示している。図7に示すように、Δp1、Δp2、・・・Δp29は、ウェハー上での形成位置が隣接している、同じ面発光素子アレイチップ内の面発光素子間の発光量のばらつきを示している。以下、発光量バラツキΔp1、Δp2、・・・Δp29という。一方、ΔPは、ウェハー上での形成位置が異なる面発光素子アレイチップにおける面発光素子間の発光量ばらつきを示している。以下、発光量バラツキΔPという。発光量バラツキΔp1、Δp2、・・・Δp29は、発光量バラツキΔPよりも小さくなる傾向がある。そこで、本実施例では、面発光素子アレイチップ単位での発光量補正は駆動電流調整で行い、各面発光素子アレイチップ内の面発光素子間の発光量補正を画像調整で行うこととする。
(駆動電流調整)
図8は、駆動電流調整を説明する図である。図8(a)は、露光ヘッド106の面発光素子アレイチップ1〜29のすべての面発光素子0〜14963を、面発光素子の発光量が目標光量(目標発光量)Ptgtとなるような、同じ電流設定値で点灯させたときの面発光素子の発光量を示すグラフである。図8(a)の縦軸は光量を示し、横軸は面発光素子アレイチップ(AC1、AC2、・・・AC29)の面発光素子(0〜14963)で示される主走査方向の座標である主走査座標を示す。図8(a)に示すように、同じ電流設定値で面発光素子アレイチップ(AC)1〜29の面発光素子を発光させても、その発光量にはばらつきが生じる。そこで、本実施例では、図8(a)に示す各面発光素子アレイチップ1〜29において、最も発光量の小さい面発光素子の発光量が目標光量Ptgtとなるように、電流設定値を変更する。すなわち、図8(a)において、縦方向の矢印で示す面発光素子アレイチップAC1、AC2、・・・AC29で最も光量が小さい面発光素子の発光量を目標光量Ptgtとなるように、電流設定値を変更する。例えば、面発光素子アレイチップAC1では、矢印αの面発光素子の発光量が最も低く、面発光素子アレイチップAC2では、矢印βの面発光素子の発光量が最も低い。また、面発光素子アレイチップAC29では、矢印γの面発光素子の発光量が最も低い。図8(b)は、各面発光素子アレイチップ(AC)1〜29において、最小発光量であった面発光素子の発光量を目標光量Ptgtとなるように、面発光素子アレイチップ毎に駆動電流調整を行った結果を示すグラフである。例えば、図8(a)では、面発光素子アレイチップAC1では、矢印αの面発光素子の発光量が最も低い。このことから、面発光素子アレイチップAC1の矢印αの面発光素子の発光量が目標光量Ptgtとなるように駆動電流の調整を行う。同様に、面発光素子アレイチップAC2では、矢印βの面発光素子の発光量が最も低く、面発光素子アレイチップAC29では、矢印γの面発光素子の発光量が最も低い。このことから、面発光素子アレイチップAC2では矢印βの面発光素子の発光量が、面発光素子アレイチップAC29では矢印γの面発光素子の発光量が、それぞれ目標光量Ptgtとなるように駆動電流の調整を行う。図8(b)に示すように、面発光素子アレイチップ1〜29のすべての面発光素子の発光量は、目標光量Ptgt以上(目標光量以上)となる。すなわち、最小発光量であった面発光素子の発光量は目標光量Ptgtとなり、最小発光量よりも光量が大きい面発光素子の発光量は目標光量Ptgtを超え、目標光量Ptgtを超えた分が黒塗りされた発光量となる。
(駆動電流設定部の構成)
図9は、駆動電流設定部421の内部構成を示すブロック図である。駆動電流設定部421は、面発光素子アレイチップ1〜15と接続された、15個のDA(デジタル−アナログ)変換器DAC1〜DAC15と、各DA変換器DAC1〜DAC15のデジタル入力設定値を格納する15個のレジスタ1〜15を備えている。CPU400は、露光ヘッド106の電流設定値格納部420から、各面発光素子アレイチップ1〜15用の駆動電流設定値を読出し、レジスタ1〜15に設定する。DA変換器DAC1〜DAC15は、レジスタ1〜15に設定されたデジタル値に応じたアナログ信号を各面発光素子アレイチップ1〜15に出力する。
(電流設定値の決定手順)
次に、各面発光素子アレイチップ1〜29を駆動する駆動電流の電流設定値の決定方法について説明する。電流設定値は、露光ヘッド106製造時の調整工程で決定される。本実施例の電流設定値は、面発光素子アレイチップ1〜29毎に決定され、それぞれIref[1]〜Iref[29]として、電流設定値格納部420に格納される。ここで、主走査座標xに位置する面発光素子を点灯させたときの発光量をP[x]とし、最大濃度(ベタ画像)を表す画像データ値に対応する光量を目標光量Ptgtとする。
電流設定値を決定する際には、まず、所定の電流設定値Irefを、図9に示す駆動電流設定部421のレジスタ1〜15に設定する。次に、面発光素子アレイチップ1(AC1)に対応する主走査座標の516個の面発光素子を1つずつ点灯させ、そのときの発光量P[x](x=0〜515)を測定する。なお、光量測定は、露光ヘッド106に対向する位置に光量測定装置(不図示)を設置して行う。
次に、面発光素子アレイチップ1(AC1)内で測定された発光量P[x]のうちで、発光量P[x]が最小(基準となる発光量)となる主走査座標xminを求める。図8(a)に示す例では、主走査座標が0の面発光素子(xmin=0)(矢印α)の発光量が最小となる。次に、x=xminにおける光量P[xmin]と目標光量Ptgtの差分が小さくなるように、電流設定値Irefの設定を変更し、予め決められた差分規格を満たす電流設定値Irefを面発光素子アレイチップ1の電流設定値Iref[1]とする。面発光素子アレイチップ2(AC2)〜29(AC29)についても、同様の方法で、電流設定値Iref[2]〜Iref[29]を決定し、電流設定値Iref[2]〜Iref[29]を電流設定値格納部420に格納する。図8(b)は、決定された電流設定値Iref[1]〜Iref[29]を用いて、面発光素子アレイチップ1〜29の面発光素子を発光させたときの光量を示したグラフである。駆動電流調整後の光量は図8(b)のようになり、黒塗りで示した目標光量Ptgtを超えた分の光量が過剰となっている。
(画像調整)
図10は、本実施例の画像調整を説明する図である。図10(c)は、上述したLUT411により調整された画像データ(濃度値)と光量との関係を示すグラフである。本実施例においては、LUT411によって、画像データと光量とは概ね比例する関係に調整されているものとする。本実施例における画像データは、符号なしの8ビット(bit)の濃度値で表すものとし、最大濃度値を表す画像データ値Dmax=255に対応する光量が目標光量Ptgtとなるように、駆動電流調整が行われている。なお、画像データの8ビットによる表現は一例であり、8ビット以外のビット数であってもよいし、輝度値で表現してもよい。
図10(a)は、画像調整部404の入力画像データが画像データ値Dmaxのベタ画像の場合の、面発光素子アレイチップ1〜29の各面発光素子の入力画像データを示した図である。図10(a)の縦軸は入力画像データのデータ値を示し、横軸は面発光素子アレイチップ(AC1、AC2、・・・AC29)の面発光素子(0〜14963)で示される主走査座標を示す。図10(a)に示す入力画像データで、面発光素子アレイチップ1〜29の各面発光素子を発光させると、図8(b)に示す光量で各面発光素子が発光することとなり、黒塗りで示した目標光量Ptgtを超えた分の光量で発光する面発光素子が生じることになる。そこで、図8(b)に黒塗りで示した目標光量Ptgtよりも大きくなった分の光量に応じて入力画像データの画像データ値を減らした、図10(b)に示すような画像データ値を出力し、この画像データ値で各面発光素子を点灯させる。図10(b)の縦軸は出力画像データのデータ値を示す。すると、目標光量Ptgtを超えた分だけ、入力画像データ値が減っているため、図10(d)に示すように、面発光素子アレイチップ1〜29の各面発光素子の発光量は、目標光量Ptgtと略等しく、略一定になっている。
(画像調整値の決定方法)
次に、制御基板415の画像調整値格納部405に格納する画像調整値の決定方法について説明する。上述した駆動電流設定値と同様に、画像調整値も露光ヘッド106製造時の調整工程で決定される。本実施例の画像調整値は、各面発光素子アレイチップ1〜29内の面発光素子毎、すなわち主走査方向の画素毎に決定される調整値であり、ここでは、主走査座標xにおける画像調整値をK[x](x=0〜14963)と表す。画像調整値K[x]は、上述した駆動電流設定値Iref[1]〜Iref[29]を用いて、各面発光素子アレイチップ1〜29内の各面発光素子を点灯させ測定した実際の発光量P[x]、目標光量Ptgtとすると、次の(式2)により求めることができる。
Figure 2020001244
(式2)において、目標光量Ptgtに255を乗じているのは、K[x]を8ビットの符号なし整数で表現するためである。上述したように、本実施例では、発光量が最小の面発光素子の光量が目標光量Ptgtとなるように駆動電流値が設定されるため、画像調整値K[x]は、1〜255の整数となる。以上のようにして算出した画像調整値K[x]は、画像調整値格納部405に格納される。
(画像調整による発光量補正)
次に、制御基板415の画像調整部404における画像調整による発光量補正について説明する。本実施例では、画像調整値K[x]を上述した(式2)で算出した場合には、次の(式3)を用いて出力画像データ値を算出する。ここで、(式3)において、主走査座標x、及び副走査座標yにおける入力画像データD[x,y]に対して、画像調整値格納部405に格納された画像調整値K[x]を乗じた値を出力画像データD’[x,y]とする。
Figure 2020001244
なお、副走査座標yは、図6におけるLine同期信号が入力されるたびにインクリメントされる座標あり、感光ドラム102の回転方向の座標である。
[擬似中間調処理]
次に、擬似中間調処理部423が行う画像データ処理について説明する。擬似中間調処理部423には、画像調整部404が出力する発光量補正後の画像データが入力される。この発光量補正後の画像データの画素毎のデータ長は8ビットである。この画像に対し、擬似中間調処理部423で誤差拡散処理を行い、画素毎のデータ長を3ビットの画像データに変換する。これにより、入力画像に対する濃度保存を行いながらも、画素毎のデータのビット長を小さくでき、ケーブル417を介して露光ヘッド106に送信する画像データのデータ量を削減することが可能となる。その結果、駆動部303a、303b内の回路をより簡略化することができる。なお、本実施例では、擬似中間調処理部423は、一例として3ビットの画像データを出力する多値誤差拡散処理を行うことで説明するが、誤差拡散処理後の画像データD’’[x,y]は3ビットに限定されるものではない。
続いて、本実施例における擬似中間調処理部423が行う誤差拡散処理について説明する。擬似中間調処理部423に入力される画像データをD’[x,y]、擬似中間調処理後の画像データをD’’[x,y]とすると、擬似中間調処理部423は、次の(式4)により、演算を行う。
Figure 2020001244
ここで、(式4)中のE[x,y]は量子化時の誤差であり、誤差E[x,y]は、次の(式5)により算出することができる。
Figure 2020001244
図11を用いて、(式4)、(式5)について説明する。図11は、量子化と量子化時の誤差の関係を説明する図である。縦軸は画像データが示す濃度値であり、画像データが8ビット長の場合の0〜255に対応している。一方、縦軸の括弧内の数字は、3ビットに量子化した場合に対応する濃度値を示している。縦軸の数字は、画像データが8ビット長、すなわち入力画像データD’のデータ値が0のときは、擬似中間調処理後(量子化後)の画像データD’’も0であることを示している。同様に、入力画像データD’のデータ値が1〜63、64〜95、96〜127、128〜159の場合には、画像データD’’は、それぞれ1、2、3、4であることを示している。更に、入力画像データD’のデータ値が160〜191、192〜223、224〜255の場合には、画像データD’’は、それぞれ5、6、7であることを示している。
また、横軸は擬似中間調処理部423に入力される、量子化前の入力画像データD’[x,y]と、擬似中間調処理部423にて量子化された後(量子化後)の画像データD’’[x,y]を示している。なお、入力画像データD’[x,y]は、160(量子化前)だった場合を表している。ここで、入力画像データD’[x,y]の周辺画素の誤差が0、すなわち誤差E[x−1,y−1]、E[x,y−1]、E[x+1,y−1]、E[x−1,y]が全て0とする。すると、上述した(式4)より、擬似中間調処理後(量子化後)の画像データD’’[x,y]は、5(8ビット長での表現では191)となる。そして、この場合の誤差E[x,y]は、(式5)より、−31(=160−((5×32)+31))となる。なお、(式5)の右辺第二項は、3ビット長の擬似中間調処理後の画像データD’’[x,y]の値に32を乗じ、31を加えることで、8ビット長の値に変換している項である。そして、本実施例では、(式5)により算出された量子化誤差を、周辺画素に拡散させることで、複数画素を用いて濃度保存を行う。
図12は、量子化による誤差の拡散方法を説明する図である。図12において、縦軸は、画素の副走査方向の位置を示し、上からy、y+1を示す。横軸は、画素の主走査方向の位置を示し、左からx−1、x、x+1を示す。図12において、注目画素の画素位置を[x,y]とし、注目画素の誤差をE[x,y]とする。注目画素の誤差E[x,y]は、注目画素の周辺画素(近傍画素)に次のように分散される。すなわち、画素[x+1,y]、[x−1,y+1]、[x,y+1]、[x+1,y+1]には、それぞれ、誤差E[x,y]のうちの7/16、3/16、5/16、1/16が設定される。例えば、図11の場合の注目画素を[x,y]とすると、誤差E[x,y]の−31は、画素[x+1,y]、[x−1,y+1]に、それぞれ、−13(≒−31×7/16)、−6(≒−31×3/16)が設定される。同様に、画素[x,y+1]、[x+1,y+1]に、それぞれ、−10(≒−31×5/16)、−2(=−31×1/16)が設定される。(式4)、(式5)を用いた演算により、擬似中間調処理部423からの出力は3ビットに量子化され、かつ、濃度保存を行うことが可能である。
以上説明したように、画像調整部404で各発光素子の光量調整を画像データで行い、光量調整後の画像データを擬似中間調処理部423で量子化を行う。これにより、光量調整を精度よく行え、かつ、画像データのデータ量を増やすことなく、光量補正を行うことができる。また、画像データのデータ量が少ないため、駆動部303の回路を複雑化することなく、構成することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することができる。
実施例1では、注目画素の誤差が分散される周辺画素の画像調整値は、注目画素の画像調整値と同じ値であるとして、画素の分散値を設定していた。実施例2では、注目画素の誤差を分散する場合には、誤差が分散される画素の画像調整値に応じて、分散する誤差値を設定する例について説明する。なお、画像形成装置全体の構成、露光ヘッド106の構成、駆動基板202の構成、制御基板415及び駆動基板202の制御ブロックの構成は実施例1と同様であり、ここでの説明を省略する。
[擬似中間調処理]
擬似中間調処理部423に入力される画像データをD’[x,y]、擬似中間調処理後の画像データをD’’[x,y]とすると、擬似中間調処理部423は、次の(式6)により、画像データD’’[x,y]の演算を行う。
Figure 2020001244
図13を用いて、(式6)の演算について説明する。図13は、擬似中間調処理部423の出力結果である画像データD’’[x,y]の演算と、画像データが対応する面発光素子Xとの関係を説明する図である。図13において、上図は、面発光素子アレイチップ1の面発光素子X−1、X、X+1を示す図である。また、ここでは、面発光素子X−1、X、X+1の画像調整値を、それぞれK[x−1]、K[x]、K[x+1]とする。図13において、下側に示す表は、注目画素である画素[x,y]での誤差E[x,y]の拡散先である周辺画素の誤差値を示している。なお、表の縦方向は、上から画素位置y、y+1を示し、横方向は、左から画素位置x−1、x、x+1を示す。画素[x+1,y]に対しては、誤差E[x,y]×(7/16)に、画像調整値K[x]に対する画像調整値K[x+1]の割合である(K[x+1]/K[x])を乗じた値を画素[x+1,y]に対する誤差値としている。同様に、画素[x−1,y+1]に対しては、誤差E[x,y]×(3/16)に、画像調整値K[x]に対する画像調整値K[x−1]の割合である(K[x−1]/K[x])を乗じた値を画素[x−1,y+1]に対する誤差値としている。また、画素[x,y+1]に対しては、誤差E[x,y]×(5/16)に、画像調整値K[x]に対する画像調整値K[x]の割合である1を乗じた値を画素[x,y+1]に対する誤差値としている。更に、画素[x+1,y+1]に対しては、誤差E[x,y]×(1/16)に、画像調整値K[x]に対する画像調整値K[x+1]の割合である(K[x+1]/K[x])を乗じた値を画素[x+1,y+1]に対する誤差値としている。
擬似中間調処理部423が出力する画像データD’’[x,y]の値は、最終的に面発光素子Xが画像データD’’[x,y]の座標に対応する画素の点灯をするときの積算光量を決定する点灯時間となる。これは、前述したように、最終的にはPWM信号生成部412が画像データD’’[x,y]のデータ値に応じて、PWM信号のパルス幅を設定するからである。本実施例では、画像データD’’[x,y]を算出する際に発生した誤差は、周辺の画素に拡散させることで濃度保存を行う。ところが、拡散先の画像データは、図13に示すように、面発光素子[x−1]、あるいは面発光素子[x+1]のように、主走査座標の異なる発光点である面発光素子の画像データとして拡散されることになる。
注目画素の誤差が周辺の画素に拡散されることにより生じる課題について、図を用いて説明する。図14は、画像データの誤差と発光量の誤差の対応を説明する図である。図14(a)は、座標[x−1,y]の光量補正後の画像データD’[x−1,y]と積算光量を表している図である。図14(a)の縦軸は画素の単位時間当たりの光量(発光量)を示し、横軸は画素の点灯時間を示す画像データ値を示している。図14(a)において、擬似中間調処理部423に入力される画像データD’[x−1,y]は160という値である。画像D’[x−1,y]は、PWM信号のパルス幅、すなわち点灯時間に対応する。面発光素子の、画像データD’[x−1,y]に対応する単位時間あたりの光量をR[x−1]とすると、積算光量は、図14(a)の右図の斜線部分a1の面積、すなわち、光量R[x−1]×画像データD’[x−1,y]となる。ここでいう単位時間とは、1画素の最大点灯時間を256(8ビット精度)で除した時間である。
図14(b)は、擬似中間調処理部423が入力された画像データD’[x−1,y]を量子化した結果である画像データD’’[x−1,y]を表している図である。なお、横軸、縦軸は、図14(a)と同様であり、説明を省略する。ここでは、周辺の画素から画素[x−1,y]への誤差伝搬がないものとする。そのため、画像データD’[x−1,y]=160の場合には、上述した(式6)より、画像データD’’[x−1,y]=5となる。この5は3ビットデータでの値であり、8ビットデータに換算すると、上述した(式5)の右辺第二項より、点灯時間191に相当する。そのため、擬似中間調処理部423による量子化処理により、点灯時間の量子化による誤差Δe[x−1,y]分(この例では31(=191−160))だけ、画素[x−1,y]における点灯時間が長くなることになる。この場合、光量の量子化により、Δe[x−1,y]×R[x−1](図14(b)の右図の網掛け部b1の面積)の誤差が発生していることになる。
図14(c)は、座標[x,y]の光量補正後の画像データD’[x,y]と積算光量を表している図である。なお、横軸、縦軸は、図14(a)と同様であり、説明を省略する。図14(a)と同様、本画素も画像データD’[x,y]=160だとする。しかしながら、画像データD’[x,y]に対応する面発光素子の単位時間当たりの光量R[x]は、画像データD’[x−1]に対応する面発光素子の単位時間当たりの光量R[x−1]より大きい。そのため、画像データD’[x−1,y]と画像データD’[x,y]は、点灯時間は同じ160であっても、図14(b)の右図の斜線部分c1で示す積算光量は画像データD’[x,y]の方が大きくなる。
図14(d)は、画像データD’[x−1,y]の量子化時に発生した誤差をすべて画像データD’[x,y]に伝搬(拡散)させた場合の誤差を加味した点灯時間と積算光量を表している図である。図14(b)の通り、誤差Δe[x−1,y]は31だったため、画像データD’[x,y]では、点灯時間を誤差Δe[x−1,y](=31)だけ短くすること(図中、−Δe)で、濃度保存を行う。すなわち、画像データD’[x,y]を(画像データD’[x,y]−誤差Δe[x−1,y])とすることになる。しかしながら、点灯時間だけで画像データの補正を行ってしまうと、図14(d)の右側に示す図における網掛け部d1(図中、発光時間(画像データ)を誤差とした場合の誤差光量)で表現した積算光量が引かれてしまう。その結果、本来光量としては網点d2(図中、光量としての誤差)で表現した分を引くべきところを、斜線部d3(図中、過剰だった光量誤差)だけ過剰に補正してしまうことになる。そのため、光量としては誤差が生じていることになる。
そこで、本実施例では、面発光素子[x]における誤差の拡散先が面発光素子[x−1]の場合は、次のような補正を行う。すなわち、拡散させる誤差に、誤差の拡散先に対応した面発光素子[x−1]の画像調整値K[x−1]を、量子化した画素に対応する面発光素子[x]の画像調整値K[x]で除した値(K[x−1]/K[x])を乗ずる。これにより、発光量の違いによる誤差の重みを補正し、発光量として精度の高い誤差を拡散することができ、より高精度な濃度保存を行うことができる。
以上説明したように、本実施例によれば、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することができる。
実施例1、2では、同じ面発光素子アレイチップ内の面発光素子の誤差拡散処理について説明した。実施例3では、誤差拡散処理により生じる誤差の拡散先が、誤差の生じた面発光素子アレイチップとは異なる面発光素子アレイチップ内の面発光素子の場合の誤差拡散処理の例について説明する。なお、画像形成装置全体の構成、露光ヘッド106の構成、駆動基板202の構成、制御基板415及び駆動基板202の制御ブロックの構成は実施例1、2と同様であり、ここでの説明を省略する。
[面発光素子と発光量との関係]
図15は、駆動電流調整を行った後の面発光素子アレイチップ(AC)の各面発光素子と面発光素子が発する光量との関係を示した図である。図15において、縦軸は光量を示し、横軸は面発光素子アレイチップAC1、AC2の各面発光素子(0〜1031)を示す。なお、Ptgtは、駆動電流調整を行った後の各面発光素子が出力する光量の目標光量である。面発光素子アレイチップは、ウェハーからダイシングされて製造される。そのため、同じ面発光素子アレイチップ内の各面発光素子の光量は連続している傾向がある。すなわち、面発光素子アレイチップAC1、AC2等の同一面発光素子アレイチップ(AC)領域内の隣接する面発光素子間の光量差は小さい。一方、面発光素子アレイチップをまたぐ、異なる面発光素子アレイチップの面発光素子は、面発光素子アレイチップが別ウェハー、又は同一ウェハーでも異なる位置のものである可能性がある。そのため、異なる面発光素子アレイチップの面発光素子では、図15の矢印dPで示すように、光量差が大きくなる。
[擬似中間調処理]
そこで、本実施例では、図15のような各面発光素子の光量の傾向を加味し、擬似中間調処理部423では、次のような誤差拡散処理を行う。擬似中間調処理部423に入力される画像データをD’[x,y]、擬似中間調処理後の画像データをD’’[x,y]とすると、擬似中間調処理部423は、次の(式7)により、画像データD’’[x,y]の演算を行う。
Figure 2020001244
本実施例の(式7)では、実施例1の(式4)に比べて、画素位置[x−1]、[x+1]の誤差に、それぞれB1、B2を乗じている点が異なる。本実施例の(式7)におけるB1、B2は、画素位置[x]に対応する面発光素子に隣接する面発光素子が別の面発光素子アレイチップの面発光素子の場合、拡散される誤差を補正する誤差補正係数である。誤差補正係数B1、B2は、それぞれ次の(式8)、(式9)により決定される。なお、(式8)、(式9)において、Nは、面発光素子アレイチップに対応する1〜29の整数である。
Figure 2020001244
(式8)より、誤差補正係数B1は、注目画素[x,y]の画素位置[x]が面発光素子アレイチップの主走査座標が小さい方の端部(x=516N)の面発光素子の場合には、B1は(K[x]/K[x−1])となり、それ以外の場合は1となる。一方、誤差補正係数B2は、注目画素[x,y]の画素位置[x]が面発光素子アレイチップの主走査座標が大きい方の端部(x=516N−1)の面発光素子の場合には、B2は(K[x]/K[x+1])となり、それ以外の場合は1となる。
誤差補正係数B1、B2について、図16を用いて説明する。図16(a)は、擬似中間調処理部423が、主走査方向の画素位置[x]が516である画素の処理を行う場合の概念図(上図)、及び周辺画素からの拡散誤差の算出式(下図)を示している。下図の拡散誤差は、注目画素の画素位置を[x,y]として、拡散誤差Aは、画素位置[x−1,y−1]の画素からの注目画素[x,y]への拡散誤差を示し、拡散誤差Bは、画素位置[x,y−1]の画素からの注目画素[x,y]への拡散誤差を示す。同様に、拡散誤差Cは、画素位置[x−1,y]の画素からの注目画素[x,y]への拡散誤差を示し、拡散誤差Dは、画素位置[x+1,y−1]の画素からの注目画素[x,y]への拡散誤差を示す。なお、拡散誤差A〜Dは、図16(b)も同様である。
図16(a)の上図に示すように、主走査方向の画素位置[x]が516の面発光素子は、面発光素子アレイチップ2の面発光素子0に該当する。そのため、画素位置[x]が516の画素を量子化する際は、次のような処理を行う。周囲画素の画像データD’[515,y−1]、D’[516,y−1]、D’[517,y−1]、D’[515,y]の各画像データを量子化した際の誤差に、重み係数をかけたものを画素位置[x、y]の画素の誤差として加算し、量子化を行う。その際、面発光素子アレイチップ1の面発光素子515で発光する画像データからの誤差は、面発光素子516が属する面発光素子アレイチップ2とは光量差が大きい可能性がある。そのため、画素位置[x]が515、516における画像調整値を加味し、(画像調整値K[x]/画像調整値K[x−1])の値を誤差に乗じることで補正する。また、このとき、誤差補正係数B2は、(式9)より1となる。
図16(b)は、擬似中間調処理部423が、主走査方向の画素位置[x]が515である画素の処理を行う場合の概念図(上図)、及び周辺画素からの拡散誤差の算出式(下図)を示している。なお、下図の拡散誤差A〜Dは、算出式は異なるが、注目画素の画素位置[x,y]に対する、拡散誤差A〜Dの画素位置は、図16(a)と同様であり、説明は省略する。
図16(b)の上図に示すように、主走査方向の画素位置[x]が515の面発光素子は、面発光素子アレイチップ1の面発光素子515に該当する。そのため、画素位置[x]が515の画素を量子化する際は、次のような処理を行う。周囲画素の画像データD’[514,y−1]、D’[515,y−1]、D’[516,y−1]、D’[514,y]の各画像データを量子化した際の誤差に、重み係数をかけたものを画素位置[x、y]の画素の誤差として加算し、量子化を行う。その際、面発光素子アレイチップ2の面発光素子516で発光する画像データからの誤差は、面発光素子515が属する面発光素子アレイチップ1とは光量差が大きい可能性がある。そのため、画素位置[x]が515、516における画像調整値を加味し、(画像調整値K[x]/画像調整値K[x+1])の値を誤差に乗じることで補正する。また、このとき、誤差補正係数B1は、(式8)より1となる。
このように、面発光素子アレイチップをまたがって量子化誤差を伝搬させる場合のみ、拡散誤差の補正を行うことで、拡散誤差の演算量を削減でき、ハードウェアで実現する場合は回路の簡略化、ソフトウェアで実現する場合は演算時間の短縮化を実現できる。
以上説明したように、本実施例によれば、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することができる。
実施例3では、誤差拡散処理により生じる誤差の拡散先が、誤差の生じた発光素子アレイチップとは異なる発光素子アレイチップ内の面発光素子の場合の誤差拡散処理の例について説明した。実施例4では、実施例3での誤差補正係数の決定方法とは異なる決定方法について説明する。なお、画像形成装置全体の構成、露光ヘッド106の構成、駆動基板202の構成、制御基板415及び駆動基板202の制御ブロックの構成は実施例3と同様であり、ここでの説明を省略する。
[擬似中間調処理]
本実施例では、上述した実施例3と同様に、各発光素子の光量の傾向を加味し、擬似中間調処理部423では、実施例3で説明した(式7)を用いて、誤差拡散処理を行う。その際、(式7)で用いられる誤差補正係数B1、B2は、それぞれ、次の(式10)、(式11)により決定される。
Figure 2020001244
(式10)、(式11)において、Nは、面発光素子アレイチップに対応する1〜29の整数である。また、(式10)、(式11)で用いられているPmaxは、駆動電流調整を行った後に発生する最大光量である。この場合の最大光量は、製造ばらつきを含めた最大の光量値(最大発光量)とし、駆動電流調整後は、どの面発光素子もこのPmaxを超えた光量を発生しない値であり、そのため、Pmaxは固定値とすることができる。
本実施例における誤差補正係数B1は、実施例3の(式8)と同様に、面発光素子の主走査方向の位置[x]が516N、すなわち、隣接する面発光素子が互いに異なる面発光素子アレイチップに収容される面発光素子に対する係数である。すなわち、画素の演算による量子化誤差が、面発光素子アレイチップをまたがって伝搬する条件を指している。更に、画像調整値K[x−1]>画像調整値K[x]の条件も満たした場合、誤差補正係数B1は、(目標光量Ptgt/最大光量Pmax)となる。
(画像調整値K[x−1]>画像調整値K[x])の条件について、図を用いて説明する。図17は、駆動電流調整後の面発光素子アレイチップ1、2の各面発光素子の光量を表しているグラフであり、縦軸は光量を示し、Ptgtは、目標光量を示す。横軸は面発光素子アレイチップ1、2の各面発光素子(0〜1031)を示し、面発光素子アレイチップ1(AC1)の面発光素子の位置は0〜515であり、面発光素子アレイチップ2(AC2)の面発光素子の位置は516〜1031である。ここで、面発光素子の位置が516である面発光素子の発光量P[516](図中、AC2領域の一番左側の面発光素子)と、面発光素子の位置が515である面発光素子の発光量P[515](図中、AC1領域の一番右側の面発光素子)の比較を行う。図17(a)に示すように、発光量P[516]が発光量P[515](AC1領域の一番右)より大きい場合(図中、dPupのような光量段差)、画像調整値K[515]と画像調整値K[516]は、K[515]>K[516]となる。この場合、(式10)より、誤差補正係数B1は、(目標光量Ptgt/最大光量Pmax)が設定される。一方、図17(b)に示すように、発光量P[516]が発光量P[515]以下の場合(図中、dPdownのような光量段差)、画像調整値K[515]と画像調整値K[516]は、画像調整値K[515]≦画像調整値K[516]となる。この場合、(式10)より、誤差補正係数B1は1が設定される。
誤差補正係数B2も、実施例3の(式9)と同様に、面発光素子の主走査方向の位置[x]が(516N−1)、すなわち、隣接する面発光素子が互いに異なる面発光素子アレイチップに収容される面発光素子に対する係数である。更に、画像調整値K[x+1]>画像調整値K[x]の条件も満たした場合、誤差補正係数B1は、(目標光量Ptgt/最大光量Pmax)となり、画像調整値K[x+1]≦画像調整値K[x]の場合には、誤差補正係数B2は1となる。
擬似中間調処理部423において、このような演算を行うことにより、拡散される量子化誤差の演算を(目標光量Ptgt/最大光量Pmax)という固定値の演算だけにすることができる。その結果、拡散される量子化誤差の演算をCPUで行う場合には、演算処理を簡略化することができ、ハードウェアで演算を行う場合でも回路を簡略化することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、面発光素子の発光量のばらつきをより少ない画像データ量で補正することができる。
1〜29 面発光素子アレイチップ
102 感光ドラム
106 露光ヘッド
303 駆動部
404 画像調整部
415 制御基板
421 駆動電流設定部
423 擬似中間調処理部

Claims (11)

  1. 感光体と、複数の面発光素子を有し、前記面発光素子により前記感光体を露光する露光部と、画像情報を前記露光部に出力し、画像形成を制御する制御部と、を備える画像形成装置であって、
    前記露光部は、前記感光体を露光する複数の前記面発光素子を有する複数の面発光素子アレイチップと、前記面発光素子を画像情報に応じて点灯させる駆動手段と、前記駆動手段に供給する駆動電流値を前記面発光素子アレイチップ毎に調整して、前記面発光素子アレイチップの前記面発光素子の発光量を制御する発光量制御手段と、を有し、
    前記制御部は、前記面発光素子を発光させる前記画像情報を前記面発光素子毎に設けられた調整値に基づいて補正することで、前記面発光素子の発光量を調整する発光量調整手段と、前記発光量調整手段により補正された前記画像情報を誤差拡散法により量子化し、前記画像情報の階調数を小さくする中間調処理手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間調処理手段は、前記面発光素子に対応する量子化した前記画像情報の量子化誤差を、前記面発光素子に隣接する面発光素子に対応した画像情報に拡散させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記量子化誤差は、量子化された前記画像情報に対応する前記面発光素子と、隣接する前記面発光素子との位置関係に基づいて分割されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記量子化誤差は、量子化を行う前の前記画像情報と、量子化を行った後の前記画像情報を前記量子化を行う前の階調数に戻したときの画像情報との差分であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間調処理手段は、隣接する前記面発光素子に拡散される前記量子化誤差を、隣接する前記面発光素子に対応する前記調整値と、画像情報の量子化を行う前記面発光素子に対応する前記調整値とに基づいて補正することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記中間調処理手段は、画像情報の量子化を行う前記面発光素子と、前記面発光素子に隣接する面発光素子とが、異なる前記面発光素子アレイチップに収容されている場合には、前記隣接する面発光素子に拡散される前記量子化誤差を、前記隣接する面発光素子に対応する前記調整値と、前記画像情報の量子化を行う面発光素子に対応する前記調整値とに基づいて補正することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記中間調処理手段は、画像情報の量子化を行う前記面発光素子と、前記面発光素子に隣接する面発光素子とが、異なる前記面発光素子アレイチップに収容されており、かつ、前記隣接する面発光素子に対応する前記調整値が、前記画像情報の量子化を行う面発光素子に対応する前記調整値よりも大きい場合には、前記隣接する面発光素子に拡散される前記量子化誤差を、所定の係数に基づいて補正することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記所定の係数は、前記駆動電流値で前記面発光素子を点灯させたときの目標発光量と、前記面発光素子の最大発光量とに基づいて決定されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記駆動電流値は、同じ駆動電流値で点灯させた前記面発光素子アレイチップの前記面発光素子のうち、発光量が最小となる面発光素子の発光量に基づいて決定されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、前記調整値を記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記調整値は、前記面発光素子を前記駆動電流値で点灯させたときの実際の発光量と、前記面発光素子を前記駆動電流値で点灯させたときの目標光量とに基づいて決定されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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