JP2019537593A - 塗料用および仕上げ材料用の抗微生物剤 - Google Patents

塗料用および仕上げ材料用の抗微生物剤 Download PDF

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Abstract

抗微生物剤を含む微生物抵抗性の塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤。抗微生物剤は無機ビスマス含有化合物であり、他のビスマス含有化合物、他の殺生物剤、または種々の方法と併せて使用することができる。さらに、ビスマス含有化合物を使用して、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、着色剤、プロセス装置、または容器に微生物抵抗性を付与することができる。【選択図】なし

Description

[001] 本出願は、米国特許仮出願第62/417,193号(2016年11月3日付けで出願)による利益を請求し、該特許文献の全開示内容を参照により本明細書に含める。
[002] 塗料、ペイント、ワニス、ペースト、ローション、あるいはゲル等を作製するのに、湿潤形態もしくは半固体形態のマトリックスが使用されることが多い。マトリックスは、商業的利用に対して広範囲の用途をもつ。しかしながら、マトリックスの製造環境や場合によってはマトリックスの貯蔵状態により、微生物が発生したり、微生物が増殖したりすることがある。微生物の増殖は、マトリックスの応用と利用に悪影響を及ぼす場合がある。その結果、微生物の増殖を防いだり、あるいは無くしたりするために、マトリッリス中に従来の殺生物剤を組み込むことが多い。
[003] 従来の殺生物剤を使用すると、健康上もしくは安全性上の問題を起こすことがある。湿潤マトリックスや半固体マトリックス中に利用できる殺生物剤の多くは、アレルギー誘発性であるか、健康障害を引き起こすおそれがあるか、揮発性有機化合物(VOC)を含有しているか、あるいは場合によっては毒性のある材料を使用することが多い。例えば、従来の殺生物剤の一つがイソチアゾリンである。ヨーロッパ分類表示基準のもとで、イソチアゾリンを組み込んだ製品には、該殺生物剤を組み込んだ製品と接触するとアレルギー反応が起こることがある、ということを示す警告の入ったラベルを添付するよう要求されている。さらに、マトリックスを大量生産するときのように、高濃度でより多い量のイソチアゾリンを処理する場合は、健康障害のおそれに関する厳しい警告を添付することになっている。
[004] 上述のことから、当技術分野で求められているものは、種々の配合物中に容易に組み込むことができ、環境に優しく、人間に対して全く安全であり、且つ毒性の低いマトリックス用の効果的な殺生物剤であることが分かる。種々のマトリックス中に使用することができるこうした殺生物剤が開示されており、本明細書にて特許請求されている。
[005] 本明細書は、ローカス(locus)に微生物抵抗性特性を付与するための抗微生物剤を提供する。微生物抵抗性組成物を、殺菌剤や防腐剤として機能するようにlocusに施すことができる。本開示の目的に適うよう、ローカスとは、微生物の増殖を起こしやすい現場、場所、地点、対象物、資材、装置、またはプロセスを表す。ある特定の実施態様では、ローカスは、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、着色剤、プロセス装置、貯蔵容器、またはこれらの組み合わせであってよい。微生物増殖や微生物汚染を防止、低減、または除去するために、ローカスに有効量の抗微生物剤を使用することができる。
[006] ある実施態様では、ローカスの処理方法は、少なくとも無機ビスマス含有化合物を含む少なくとも1種の抗微生物剤を有効量にて供給すること、およびローカスの少なくとも一部に該抗微生物剤を加えて微生物抵抗性を付与することを含む。
[007] さらに他の実施態様では、ローカス中の微生物を防止、低減、または除去するための組成物を使用することができる。該組成物は、ローカス中の微生物汚染を除去するために、少なくとも無機ビスマス含有化合物を含んだ少なくとも1種の抗微生物剤を有効量にて含む。
[008] 本発明の上記要約は、本発明のそれぞれの開示実施態様や全ての具現化を説明することを意図していない。実例となる実施態様が後述にてより詳細に説明されている。本出願の全体にわたる幾つかの箇所にて、実施例のリストを通してガイダンスが記載されており、このガイダンスを種々組み合わせて使用することができる。それぞれの場合において、記載のリストは代表的なグループとしてのみ与えられており、他を含まないリストとして解釈すべきではない。
[009] 本発明の1つ以上の実施態様の詳細は後述する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、後述の説明および特許請求の範囲から明らかとなろう。
[010] 特に明記しない限り、以下の用語は下記に記載の意味を有する。
[011] 「抗微生物剤(antimicrobial agent)」とは、微生物を死滅させるか、あるいは微生物の増殖を抑える化合物または成分を表す。この文脈での微生物は、任意の細菌または顕微鏡的有機体であってよく、例えばバクテリア、真菌類、またはウイルスを含む。本明細書で使用している「抗微生物剤(antimicrobial)」という用語は、「抗細菌性」または「抗真菌性」であると見なされている化合物または成分を含む。
[012] 「バインダー樹脂」とは、コーティングに使用するのに適した天然高分子もしくは合成ポリマー、ならびにバインダーが連続相を示してよい、乾燥、キュアー、さもなければ硬化した塗膜もしくは皮膜を作製するための仕上げ組成物を意味する。
[013] 「キャリヤー」とは、懸濁顔料や他の固体粒状懸濁物質を含有するペイントや他の塗料組成物を製造するのに使用できる、揮発性の水性液体溶媒もしくは水性液状分散剤(ウォーターボーン)、または揮発性の有機液体溶媒もしくは有機液状分散剤(ソルベントボーン)を意味する。
[014] 「塗料(coating)」および「仕上げ材料(finish)」とは、基材上に保護層、美観向上層、またはその両方として塗被され、耐久性をアップさせるか、もしくは得られる製品の耐用年数を延ばすことのある組成物を表す。
[015] 「着色剤」とは、ベース塗料組成物の色合いまたは色彩が変わるようベース塗料組成物(例えばベースペイントやベースステイン)に加えることができ、そして一般的には且つ好ましくは、ペイントや他の塗料組成物中に通常使用されるバインダーのような高分子量皮膜形成ポリマーバインダーを実質的に含まない組成物を表す。
[016] 「成分」とは、特定の特徴または構造を有する任意の化合物を表す。成分の例としては、化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマー、およびこれら物質中に含まれている有機基などがある。
[017] 「含む(comprises)」という用語とその変形は、これらの用語が説明や特許請求の範囲中に現れる場合に限定的な意味をもたない。
[018] 「濃縮物」とは、POS計量分配装置にて使用するための液体着色剤に造られるか又は予備混合・着色された液体塗料組成物に造られる中間体として、そして開示の固体顔料粒子、開示の反応性液体キャリヤー、および必要に応じて顔料湿潤剤もしくは顔料分散剤を含有する中間体として工場で使用できる組成物を意味する。
[019] 「分散系」は、ローカスに関して使用されるときは、連続液相中に均一に分布された粒子を含有する。
[020] 「有効量」とは、抗微生物剤に関連して使用されるときは、微生物の増殖に対して少なくとも悪影響を及ぼすに足る量を表し、微生物の完全な死滅、根絶、増殖の阻止、または微生物数の抑制もしくは減少を含んでよい。
[021] 「皮膜形成の(film-forming)」という用語は、ポリマーバインダーに関して使用されるときは、ポリマーバインダーの溶液もしくは分散系を、適切な支持体上に薄い湿潤層(例えば厚さ約150〜200μmの)にて塗被し、乾燥し、キュアーし、あるいは別の方法で硬化させて(必要に応じて適切な凝集剤を使用して)、ポリマーを含有する実質的に連続的な乾燥皮膜被覆層(例えば厚さ約75〜100μm)を支持体上に形成させることができる、ということを意味する。
[022] 「中間体」とは、さらに処理するのに適した組成物もしくは生成物、または最終生成物を造るための他の組成物との組み合わせを意味する。
[023] 「ローカス(locus)」とは、微生物の増殖を起こしやすい現場、場所、地点、対象物、資材、装置、またはプロセスを表す。「ロシ(loci)」とは、1つより多いローカスを表す。
[024] 本明細書で使用する「微生物抵抗性」とは、生物静力学的作用(例えば、ASTM D2474での評価基準に従った少なくとも1つの標準定格によって微生物汚染を低減させる)や、さらに殺生物性作用(例えば、微生物汚染を除去する)を生じさせるのに有効な量の抗微生物剤を含む組成物を意味し、例えば、微生物の完全な死滅、根絶、増殖の阻止、または微生物数の抑制もしくは減少を含んでよい。微生物汚染の低減または除去は、(i)既に微生物の増殖や汚染を示しているローカスに対して行われることもあるし、(ii)微生物の増殖や汚染を起こしそうなローカスに対して行われることもある。
[025] 「顔料」とは、着色ペイントや他の塗料組成物に使用するのに適した光反射特性もしくは光吸収特性、表面エネルギー、および粒径を有する天然もしくは合成の粒状物質を意味し、無機もしくは有機粉末顔料のような不溶性物質と有機染料のような可溶性物質の両方を含むよう解釈するものとする。
[026] 「POS(point-of-sale)」とは、エンドユーザー(例えば塗装工、建設業者、および自宅所有者)への販売用に下請混合塗料組成物が小バッチのロット(例えば、約0.2〜20リットルの容器に応じて、0.5パイント、1パイント、1クオート、1リットル、1ガロン、4リットル、5ガロン、または20リットル容器)にて色付け・混合される現場を意味する。代表的なPOSアウトレットとしては、小売りペイント店、移動小売り車両、金物店、建物供給点(倉庫を含む)、および流通センターなどがある。
[027] 特に明記しない限り、「ポリマー」という用語は、ホモポリマーとコポリマー(すなわち、2種以上の異なるモノマーから得られるポリマー)の両方を含む。
[028] 「好ましい」および「好ましくは」という用語は、特定の状況下で特定のメリットをもたらすことがある本発明の実施態様を表す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下にて他の実施態様も好ましいことがある。さらに、1つ以上の好ましい実施態様の詳説は、他の実施態様が有用ではないということを意味しておらず、他の実施態様を本発明の範囲から除外するよう意図してはいない。
[029] 「安定分散系」とは、透明混合容器中にて室温で少なくとも8時間不かく乱状態のままにしておいたとしても、視覚的に検知可能な相分離を起こさない分散系を表す。
[030] 「実質的に非含有の」とは、当該ローカスが記載の化合物を1,000パーツ・パー・ミリオン(ppm)未満にて含有する、ということを意味する。「本質的に非含有の」という用語は、ローカスに関して使用されるときは、当該ローカスが記載の移動性化合物(mobile compound)を100パーツ・パー・ミリオン(ppm)未満にて含有する、ということを意味する。
[031] 本明細書で使用している「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つの(at least one)」、および「1つ以上の(one or more)」という用語は、区別なく使用されている。従って、例えば、「ある(an)」添加剤を含む塗料組成物は、当該塗料組成物が「1種以上の」添加剤を含む、ということを意味するように解釈することができる。
[032] さらに本明細書では、端点による数値範囲の記載は、当該範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む)。さらに、範囲の開示は、より広い範囲内に含まれる全ての部分的範囲の開示を含む(例えば、1〜5は、1〜4、1.5〜4.5、1〜2等を開示している)。
[033] 本発明は、微生物抵抗性組成物、および該組成物に微生物抵抗性を付与するためにローカスに抗微生物剤を導入する方法を提供する。組成物の特定の実施態様は、例えば、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤を含んでよい。これとは別に、微生物抵抗性組成物は、微生物を完全に死滅させる、根絶する、増殖を阻止する、またはプロセス装置や貯蔵容器中に存在する微生物の数を抑制もしくは減少させるのに使用することができる。
[034] 一態様においては、ローカスは、塗料、仕上げ材料、または着色剤向けに適した広範囲の組成物を含んでよい。例えば、組成物は、任意のタイプの、有機、無機、または混成の塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、もしくは着色剤であってよい。有効量の少なくとも1種の抗微生物剤をローカスに導入することができる。幾つかの実施態様では、ローカスは、抗微生物剤を受け入れることができる液体、固体、ペースト、分散系、または溶液であってよい。さらに、製品(例えば塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、および着色剤等)の作製もしくは製造において使用されるプロセス装置を有効量の少なくとも1種の抗微生物剤で処理することができる。さらに、種々のロシ(loci)を収容する貯蔵容器を抗微生物剤で処理して、微生物コロニーの形成を防止することもできるし、あるいは既に微生物コロニーが存在する場合は、これを低減もしくは除去することもできる。プロセス装置の例としては、塗料、仕上げ材料、着色剤、もしくはこれらの中間体を製造するのに使用できるタンク、ポンプ、パイプ、およびミキサーなどがあるが、これらに限定されない。貯蔵容器の例としては、任意の容器、缶、チューブ、または瓶などがあるが、これらに限定されない。
[035] 従って、一実施態様では、本発明は、ローカス中の微生物汚染もしくは微生物増殖を防止、低減、または除去するための無機ビスマス含有抗微生物剤を提供する。抗微生物剤は、微生物がコロニー化するのを少なくとも防止するに足る量にて、あるいは抗微生物剤を導入または使用しても微生物コロニーが存在する場合は、微生物コロニーの量を低減させるに足る量にて存在するのが好ましい。微生物コロニーが存在する場合の特定の応用では、微生物コロニーは、ASTM D2574に従った少なくとも1つの標準定格(好ましくはASTM D2574に従った少なくとも1定格、最も好ましくはASTM D2574に従った0定格)の向上によって示されるように低減させることができる。種々のこのような抗微生物剤を使用することができる。特定の無機ビスマス含有抗微生物剤は、例えば、処理しようとする微生物;処理しようとする系と抗微生物剤との物理的・化学的相容性;貯蔵条件下での抗微生物剤の安定性;毒性;または他の環境因子もしくは経済的要因;に基づいて選択することができる。開示の抗微生物剤は、人間に対する毒性が低い非アレルギー性物質であるのが望ましい。抗微生物剤の水溶性は望ましい要素であるが、全ての実施態様において必要というわけではない。例えば、水以外の溶媒または抗微生物の懸濁液が使用される場合は、水溶性である必要は無い。抗微生物剤の混合物(相乗活性を有する混合物を含めて)も使用することができる。
[036] 従って、一態様においては、抗微生物剤は、少なくともビスマス含有化合物、好ましくは無機ビスマス化合物、さらに好ましくは種々のアニオンの多価ビスマス塩、および最も好ましくは金属オキシアニオンの無機ビスマス塩を含む。これらの化合物は、無水形のほかに種々の水和物(半水和物、五水和物、および他の水和形を含む)、ならびにこれらの混合物や組み合わせなどを含む。
[037] このような種々のアニオンのビスマス塩の適切な例としては、ケイ酸ビスマス、アルミノケイ酸マグネシウムビスマス、アルミン酸ビスマス、ホウ酸ビスマス、マンガン酸ビスマス、およびリン酸ビスマス等があるが、これらに限定されない。好ましい態様においては、無機ビスマス含有化合物は、金属オキシアニオンのビスマス塩(例えば、アルミン酸ビスマス、マンガン酸ビスマス、およびこれらの混合物もしくは組み合わせ)である。図示すると、好ましいアルミン酸ビスマスの化学構造は以下のとおりである。
Figure 2019537593
[038] 幾つかの実施態様では、無機ビスマス含有化合物は、1種以上の有機ビスマス含有化合物(例えば、次炭酸ビスマス、次クエン酸ビスマス、クエン酸ビスマス(bismuth titrate)、没食子酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、サリチル酸ビスマス、および次サリチル酸ビスマス等を含む)と共に使用することができる。無機ビスマス含有化合物は、1種以上の他の無機ビスマス含有化合物(例えば、ビスマスの金属オキシアニオンではないビスマス化合物)と共に使用することができる。このような化合物の適切な例としては、水酸化ビスマス、三酸化ビスマス、硝酸ビスマス、および次硝酸ビスマス等、ならびにこれらの混合物もしくは組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
[039] 無機化合物の多くは、抗細菌剤として使用するのが困難であると考えられており、多くは環境毒性や環境コストを含む重大な欠点を有する。驚くべきことに、アルミン酸ビスマス等の無機ビスマス化合物は、ローカス中に使用すると効果的な抗微生物活性を示し、比較的安価であり、そして環境に対して毒性が無い。
[040] さらに、塗料組成物、仕上げ材料、または着色剤と共に現在使用されている多くの従来の殺生物剤系または生物界面活性剤系は、主としてバイオフィルムの形成(例えば、組成物を塗被しようとする部分もしくは基材に微生物がくっつく固着性の微生物汚染)を低減もしくは阻止するために使用されている。これとは対照的に、開示の抗微生物剤は、固着性の微生物汚染のほかに、自由に移動する微生物によって引き起こされる汚染(すなわち運動性微生物汚染)も処理するのに使用することができる。
[041] 種々の態様において、ローカスは、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、または仕上げ材料中間体として存在してよい。このようなロシの例としては、ペイント、ワニス、着色剤、分散系、ラッカー、シーラー、シンナー、ステイン、グレーズ、プライマー、コーキング、シーラント、うすめ液、合体剤、反応性希釈剤、溶媒、ペースト、フィラー、接着剤、キャリヤー、またはこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。特定の実施態様では、塗料組成物または仕上げ材料組成物は一般に、皮膜形成樹脂もしくはバインダー、必要に応じて樹脂用の硬化もしくは架橋剤、および必要に応じて1種以上の顔料を含む。着色剤は、分散系をキャリヤーおよび少なくとも1種の顔料と共に含むことがある。
[042] 塗料、塗料中間体、仕上げ材料、および仕上げ材料中間体においては、ローカスは、所望の皮膜特性をもたらす任意の樹脂成分または樹脂成分の組み合わせから選ばれるバインダー樹脂を使用してよい。ポリマーバインダー例としては、熱硬化性材料、熱可塑性材料、またはその両方などがあるが、これらに限定されず、ポリマーバインダーは、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、フルオロポリマー樹脂、シリコーン樹脂、および他の樹脂、あるいはこれらの組み合わせから製造することができる。特に好ましいのは、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリエステル樹脂である。
[043] 塗料、塗料中間体、仕上げ材料、または仕上げ材料中間体の特定の実施態様は、皮膜形成樹脂またはバインダー用の硬化もしくは架橋剤を含んでよい。特定の架橋剤の選択は、皮膜形成樹脂中に存在する官能基によって決まる。架橋剤の例としては、アミン官能基、イミン官能基、ヒドロキシル官能基、カルボキシル官能基、エポキシ官能基、またはイソシアネート官能基を有する架橋剤などがあるが、これらに限定されない。
[044] 一態様では、ローカスは、塗料や仕上げ材料の色調を調整するか、あるいは不透明にするのに使用される顔料やフィラーを含めた1種以上の顔料成分を含んでよい。顔料の適切な例としては、二酸化チタンホワイト、カーボンブラック、ランプブラック、ブラック酸化鉄、レッド酸化鉄、イエロー酸化鉄、ブラウン酸化鉄(イエロー酸化鉄とレッド酸化鉄とブラック酸化鉄のブレンド)、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、オーガニックレッド(例えばナフトールレッド、キナクリドンレッド、およびトルイジンレッド等)、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンバイオレット、DNAオレンジ、及び/又はオーガニックイエロー(例えばハンサイエロー)などがあるが、これらに限定されない。
[045] ローカスは、少なくとも1種のバインダー樹脂のほかに、1種以上の添加剤を含んでよい。適切な添加剤としては、フィラー、ポリマー、チキソトロープ剤、レオロジー調整剤、艶消し剤、顔料、添加剤、界面活性剤、乳化剤、分散剤、殺微生物剤、および増粘剤などがあるが、これらに限定されない。添加剤は、特性を調整するよう、あるいは貯蔵段階、取り扱い段階、適用段階、ならびに他の又は後続する段階での性能を高めるようローカスに加えられる1種以上の成分を含んでよい。塗料や仕上げ材料の望ましい性能特性としては、例えば、耐薬品性、耐食性、微生物抵抗性、耐摩耗性、粘着抵抗性、硬度、光沢、反射性、延長保存寿命、外観、及び/又はこのような特性と他の類似特性との組み合わせなどがある。好ましい性能向上添加剤としては、ラッカー、ワックス、艶消し剤、抗微生物剤、および傷や摩耗を防ぐための添加剤などがある。
[046] 一実施態様では、無機ビスマス含有化合物は、意図する適用条件や汚染の程度などに応じて、生物静力学的作用または殺生物性作用をもたらすに足る量にてローカス中に存在してよい。一態様では、無機ビスマス含有化合物は、ローカスの総重量を基準として、少なくとも約0.001重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、または約0.5重量%の量にて、そして最大で約1重量%〜2重量%、約5重量%、約8重量%、約10.0重量%または約20重量%の量にて存在してよい。無機ビスマス含有化合物を有機ビスマス含有化合物、殺微生物剤、または他の触媒と併せて使用する場合、無機ビスマス含有化合物は、ローカス中の樹脂ソリッドの総重量を基準として少なくとも約0.025重量%、約0.05重量%、または約0.075重量%、そして最大で約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、または約5重量%の量にて存在してよい。
[047] 着色剤は、有効量の抗微生物剤を使用してよいさらに他のありうるローカスである。着色剤は、塗料や仕上げ材料のPOS構築が可能となるように使用されることが多い。着色剤は皮膜形成ポリマーバインダーを実質的に含有しないのが好ましく、皮膜形成ポリマーバインダーを含有しないのがさらに好ましい。
[048] 種々の実施態様は、分散系または固体組成物の形態であってよい着色剤を含んでよい。一態様では、着色剤は、液体着色剤または仕上がり塗料(例えばペイント)の製造において使用される安定な濃縮分散系であり、該濃縮物の少なくとも95重量%は、(i)固体顔料粒子、(ii)液体希釈剤(好ましくは不揮発性液の体希釈剤)、および(iii)本発明の無機ビスマス含有化合物の混合物である。さらに、幾つかの実施態様では、粒子の分散と分離を促進するために、粒子の凝集を防止するために、そして顔料または着色剤とベース塗料組成物とを混合するのに必要とされる時間を短縮するために、一般には1種以上の従来の湿潤剤または分散剤が使用される。
[049] 開示着色剤中の固体顔料粒子の量は、一般的に使用される種々の顔料の間の密度差のために、重量%顔料ではなく容量%顔料によって表すのが最も良い。顔料の量は、使用可能な顔料間の粒径や色の濃さが異なることから、一般には選択される顔料に依存する。しかしながら一般には、着色剤は、仕上がり塗料中に通常存在するこうした顔料の最高濃度より高い濃度(例えば、容量%顔料に基づいて表される濃度の少なくとも2倍)の顔料を含有する。着色剤の例としては、PCT公開出願番号WO2016/161387(該特許文献の全開示内容を参照により本明細書に含める)に開示の着色剤があるが、これらに限定されない。着色剤のための典型的な顔料量は、例えば、少なくとも約2容量%顔料、少なくとも約4容量%顔料、少なくとも約6容量%顔料、少なくとも約8容量%顔料、少なくとも約10容量%顔料、または少なくとも約12容量%顔料、そして最大で約60容量%顔料、最大で約50容量%顔料、最大で約40容量%顔料、最大で約30容量%顔料、最大で約25容量%顔料、または最大で約20容量%顔料である。
[050] 着色剤中の無機ビスマス含有化合物の量は、着色剤に微生物抵抗性を付与するに足る量である。無機ビスマス含有化合物は、ローカスの総重量を基準として少なくとも約0.001重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、または約0.5重量%の量にて、そして最大で約1重量%〜約2重量%、約5重量%、約8重量%、約10.0重量%、または20重量%の量にて存在してよい。
[051] 特定の実施態様では、無機ビスマス含有化合物は、着色剤中の体質顔料として機能できるのが好ましい。従来の着色剤は、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、または他の材料などの体質顔料を、着色剤中の高コスト顔料の量を減らすためのアジュバントとして使用することが多い。無機ビスマス含有化合物を組み込むと、微生物抵抗性が付与されるほかに、着色剤に他のアジュバントを加える必要性が低下するか又は無くなる。
[052] 他の実施態様では、着色剤が固体組成物の形態をとってよい。固体着色剤中に無機ビスマス含有化合物を組み込むことができる。ペイントや塗料組成物を色づけする際に使用される固体着色剤の例としては、PCT公開出願番号WO2015/165994(該特許文献の全開示内容を参照により本明細書に含める)に開示の着色剤があるが、これらに限定されない。
[053] プロセス装置や貯蔵容器における微生物増殖を防止もしくは低減するために、産業界では種々の技法が使用されている。例えばパワーウォッシング等の物理的除去法が使用されている。殺生物剤、ハロゲン化化合物、または金属含有化合物の使用などの化学的方法も知られている。しかしながら、これらの方法は幾つかのデメリットをこうむる。これらの方法は、コストがかかるし、労働集約的であることが多く、微生物汚染を低減もしくは防止するのに使用される化学薬品が有毒である場合がある。さらに、有毒化学薬品の大気中や廃水流れ中への放出という環境問題が、このような化学薬品の使用に影響を及ぼす。
[054] 一実施態様では、本発明は、プロセス装置や貯蔵容器等のローカスに微生物抵抗性を付与する方法を提供する。プロセス装置や貯蔵容器の例としては、タンク、ポンプ、ミキサー、パイプ、缶、容器、チューブ、または瓶などがあるが、これらに限定されない。本発明の方法は、有毒化学薬品を大気中や廃水流れ中に放出することなく、または高コストで労働集約的な技法もしくは材料を使用することなくローカス中の微生物汚染を防止、低減、または除去することがある。特定の実施態様では、本発明の方法は、ローカス中に導入できる有効量の無機ビスマス含有抗微生物剤を提供する。一態様においては、抗微生物剤は、ローカスの使用前でも使用中でもローカスに導入することができる。
[055] 一実施態様では、抗微生物剤は、ローカスのどの部分にも直接加えることができる。これには、例えばタンク、パイプ、コンベヤー、モノレール、噴霧器、ウォール(wall)、およびポストリンス系などが含まれる。一実施態様では、抗微生物剤は、ローカスに直接加えることができる溶液中に、あるいはローカスの一部である溶液中に組み込むことができる。他の実施態様では、溶液中の抗微生物剤の濃度は、ローカス中の微生物汚染を低減もしくは除去するに足る濃度であってよい。処理する必要があるローカスの表面もしくは装置のタイプに応じて、抗微生物剤のための送達方法を調整することができる。一般的な抗微生物処理系とは対照的に、幾つかの実施態様における本発明の無機ビスマス含有化合物は、プロセス装置にて搬送されるか、あるいは貯蔵容器中に収容される組成物のどの部分にも直接加えることができる。
[056] 従って一態様においては、本発明の抗微生物剤は、濃縮形態にて供給して、その後に液体供給物または液体流れに加えることができる。例えば、本発明の抗微生物剤は、ローカスの処理に必要とされる濃度レベルよりかなり高く濃縮することができる。一態様では、抗微生物剤は、一般的に必要とされる濃度より約3〜5倍高い濃度にて供給することができる。
[057] 特定の実施態様では、抗微生物剤は、従来の洗浄もしくは予防法(例えば、圧力洗浄、殺生物剤の使用、および手作業スクラビングなど)と組み合わせて使用することができる。殺生物剤は、抗微生物剤と併せて使用すると相乗効果をもたらすことがある。殺生物剤は、標的とする微生物種を死滅させ、除去する可能性があるからである。例えば、抗微生物剤をプロセス全体に循環させてから、殺生物剤をプロセスに加えることができる。典型的な方法では、殺生物剤をプロセスに添加する約15〜60分前、添加時、あるいは添加後に、抗微生物剤をローカス(例えば、プロセス装置や貯蔵容器)に加えて使用することができる。
[058] 抗微生物剤の有効性を明らかにするには、少なくとも処理を行う前に、そして好ましくは処理の実施前後に微生物のレベルを調べるのが有用である。サンプル中の微生物のレベルと存在をモニタリング・検知するための種々の方法と機器が当業界において知られており、これらの方法または機器のいずれも、本発明の抗微生物剤と共に使用することができる。
[059] 微生物汚染を減少させるか、さらには除去するには、短時間(例えば約24時間未満)で大幅な汚染減少を達成するのが好ましい。しかしながら、洗浄プロセスの開始時における汚染の深刻度に応じて、処理の有効性や、所望する汚染減少を達成するのに必要とされる時間の長さにばらつきがある。
[060] 好ましい実施態様では、本発明の抗微生物剤または方法を使用すると、少なくとも1週間またはそれ以上の連続的運転時間にわたって、プロセス装置や貯蔵容器中における微生物の除去が持続的となるか、または微生物のレベルが減少する。比較的重大な汚染が再び発生して、短期間(例えば1週間未満)の内に検出された場合は、抗微生物剤を1回以上引き続けて添加すると、再発生した汚染が減少するか又は無くなる。
[061] 抗微生物剤は、予防保守計画の一部として使用することができる。反復的もしくは間欠的に計画された処理(例えば予防保守計画の場合における)も有用であり、高度に汚染された場所またはこうした汚染を受けやすい場所に対して特に有用である。
[062] 種々の実施態様は、無機ビスマス含有化合物を、溶液中に分散された状態で含んでよい。無機ビスマス含有化合物は、運動性微生物を死滅させるか、あるいはローカス内の固着性微生物間の密着性を壊すに足る量にて存在してよい。抗微生物剤の溶液は、ローカスの任意の部分に直接加えること(プロセスを通過するか又はプロセス中に保持される任意の液体流れに直接加えることを含む)ができ、直接的な洗浄液として使用することができる。
[063] 無機ビスマス含有化合物を組み込んで使用すると、従来の抗微生物剤と殺生物剤(例えば、イソチアゾリン、シクロペンタン、ブロノポール、ホルムアルデヒド、水銀、ならびに特定の塗料、仕上げ材料、および着色剤に対して一般的な他の物質)の量が減らせることにより、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤の特性が向上する。幾つかの実施態様では、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤は、イソチアゾリン、シクロペンタン、ブロノポール、ホルムアルデヒド、または水銀を実質的に含有せず、本質的に含有しないのが好ましい。
[064] 特定の態様では、本明細書に開示の、無機ビスマス含有化合物を組み込んだ塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤は、ASTM D2574に従った、約100°F(37℃)〜約140°F(60℃)の温度範囲での1週間〜最大12週間のエージング後に、微生物抵抗性を示すことがある。
[065] 抗微生物剤を組み込んだ塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、または着色剤は、多種多様な用途にて使用することができる。例えば、建築用塗料、包装塗料、木材塗料、木材仕上げ材料、工業用塗料、自動車塗料、プラスチック塗料、電子塗料(electronic coatings)、および農業用仕上げ材料などがあるが、これらに限定されない。開示の抗微生物剤を使用すると、健康安全性や環境問題に悪影響を及ぼすことなく、微生物の増殖が防止、低減、または除去される。無機ビスマス含有化合物を組み込んだローカスは、化学薬品の分類と表示に関するGlobally Harmonized Systemの下でのいかなる健康障害警告も受けないのが好ましい。
[066] 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。理解しておかねばならないことは、特定の例、材料、量、および手順は、本明細書に説明されている本発明に従って広く解釈すべきである、という点である。特に明記しない限り、部とパーセント値は全て重量基準であり、分子量は全て重量平均分子量である。特に明記しない限り、使用される化学薬品は全て、例えば、ミズーリ州セントルイスのシグマ-アルドリッチ社から市販されている。
試験方法
[067] 特に明記しない限り、後述の実施例には下記の試験方法を使用した。
[068] ASTM D2574: 容器中エマルションペイントの微生物攻撃に対する抵抗性に関する標準試験
本試験は、接種材料の調製と試験手順に関して記載した下記の変更を除いて、ASTM標準に従って行われる。
[069] 接種材料の調製: チャレンジプール(challenge pool)を形成する際に使用されるバクテリアには7種あり、P.aeruginosa(ATCC#10145)、E.aerogenes(ATCC#13048)、E.coli(ATCC#10536)、K.pneumonia(ATCC#10031)、S.aureus(ATCC#6538)、B.subtilis(ATCC#6051)、およびS.enterica(ATCC#13312)が含まれる。バクテリア培養液は、10μlの接種ループが付いたプレートから1つのコロニーを選択し、それを10mlの無菌トリプシンソイブロスの入った管中に加え、そしてそれを振とう培養器上に配置することによって試験を開始するよう計画されている24時間前に調製する。7種の有機体の各1mlを円錐管中にて合わせてプールにする。次いで、作製したプールの1mlを円錐管中の9mlの無菌トリプシンソイブロスに加えて〜108CFU/mlの接種濃度を得る。
[070] 試験手順: 各サンプルに1:100希釈の接種材料を加えて(例えば40mlのサンプル中に400μl)、〜106CFU/mlのチャレンジ(challenge)を得る。これらのサンプルを35℃のインキュベーター中に24時間静置して、新たな有機体を増殖させてから接種する。サンプルを0日目、2日目、7日目、および14日目に接種する。各接種後にサンプルをインキュベーター中に戻す。汚染について調べるために、各サンプルを無菌ソイ寒天プレート上に筋づけし、意図するサイクルでインキュベートする。プレート上のバクテリアの増殖を観察し、標準に従って記録する。標準は次の通りである:「0」の評価はバクテリアが回収されないことを示し、「1」の評価は汚染が微量であることを示し(1〜9コロニー)、「2」は汚染が少ないことを示し(10〜99コロニー)、「3」は汚染が中程度であることを示し(100超の明確なコロニー)、「4」は汚染が多量であることを示す(コロニーが増殖合体して区別できない)。各サンプルをインキュベートするサイクルと温度は、系にストレスを加えるように変えることができる。妥当な場合、変更は全て、説明や得られた結果中に書き留めておく。
[071] ASTM E2315: 時間-殺菌法を使用する抗微生物活性評価のための標準ガイド
この試験法は、ある化合物の殺菌剤としての可能性を調べる際に有用である。試験の継続時間は比較的短く、液体抗微生物配合物の殺生物剤としての可能性を評価するための効果的な方法を提供する。培養微生物は、ASTM2574に記載の方法と類似の方法で作製される。等体積の試験生成物を充分な容量の無菌試験容器中に入れる。ある体積の培養微生物(通常は試験生成物の体積の1/10)を試験容器中に入れ、次いで直ちに混合する。本開示の目的に適うよう、接触時間と測定は、最初の12時間に対しては1時間毎に行い、2つの最終的測定については24時間目と7日目に行った。初期の微生物濃度を測定するために、生理的食塩水調整容器に同じ培養微生物を加え、次いで数え上げる。ASTM D2574と同じ標準を使用して結果を記録する。
[072] 実施例1と比較例1:
[073] 実施例1と比較例1では、着色剤分散系は、表1に記載の原材料を使用して、記載の重量%にて作製した。具体的に言えば、成分を混合し、顔料粒子が約7のヘグマングラインド(Hegman grind)に達するまで粉砕した。各サンプルをASTM D2574にて処理し、上記のように変更を加えた。各サイクルが追加の一週間に相当する。得られた結果を表2に示す。アルミン酸ビスマスを含有する実施例1は、バクテリアの増殖を示さなかった。
Figure 2019537593
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[074] 実施例2および比較例2〜3:
比較例1と2および実施例2に対する顔料分散系は、実施例1と同じ手順を使用して作製した。実施例2は、5重量%のアルミン酸ビスマスを組み込んだ。比較例2は、いかなる抗微生物剤も組み込まなかった。比較例3は、イソチアゾロンを抗微生物剤として使用した。表3には、顔料分散系を作製する際に使用される成分の全てが記載されている。ASTM D2574の下での各サンプルのインキュベーションとエージングは、スプリットサンプルをエージングすることによって行った。サンプルを3つに分け、1つは指定された室温で、1つは60℃で3週間、そしてもう1つは60℃で6週間行った。初期の結果から、アルミン酸ビスマスとイソチアゾロン保存剤は、微生物の増殖を防ぐのに効果的であることが分かった。得られた結果を表4に示す。無機ビスマス化合物は、イソチアゾロン抗微生物剤と少なくとも同程度に効果的であった。
Figure 2019537593
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[075] 実施例3〜6および比較例4:
ラテックスペイント等の液状媒質におけるビスマス含有化合物の抗微生物効果と殺菌効力を調べるために、種々のレベル(0.01重量%、0.1重量%、1重量%、および5重量%)のアルミン酸ビスマスを水に加え、ASTM E2315に従って試験した。抗微生物剤を使用しない比較例を対照標準として含める。予想された結果を表5に示す。
Figure 2019537593
[076] 実施例7と比較例5:
プロセス装置: 全く同じ45リットルのプレミア(Premier)水平媒体ミル2つを衛生的にし、処理用に準備する。ミル#1において、バクテリア保存剤を本質的に含有しない250ガロンのフタログリーン水性液体着色剤を処理する。ミル#2において、10重量%のアルミン酸ビスマスを含有する250ガロンのフタログリーン水性液体着色剤を処理する。処理が完了したら、各ミルを30ガロンの清浄水道水でフラッシングし、次いで窒素でパージする。各ミルから残留液のアリコートを採取し、試験方法の箇所に記載のASTM D2574に付す。予想された結果を表6に示す。
Figure 2019537593
[077] 実施例8と比較例6:
全く同じ2500ガロンの混合タンク2つを衛生的にし、処理用に準備する。タンク#1において、バクテリア保存剤を本質的に含有しない2000ガロンのラテックスエマルジョン水性ペイントを処理する。タンク#2において、5重量%のアルミン酸ビスマスを含有する2000ガロンのラテックスエマルジョン水性ペイントを処理する。処理が完了したら、各タンクを30ガロンの清浄水道水ですすぎ洗いし、次いで水切りする。各タンクから残留液のアリコートを採取し、試験方法の箇所に記載のASTM D2574に付す。予想された結果を表7に示す。
Figure 2019537593
[078] 実施例9〜11と比較例7:
実施例9〜11と比較例7では、表8に記載の成分を使用して白色ラテックスペイントを作製した。アルミン酸ビスマスを含む固体成分をアミンおよび合体剤と共に水中に入れて撹拌することによって分散系を作製した。この分散系を残りの成分の溶液中に入れ、撹拌して約3.7リットルの白色ペイントを作製した。培養微生物は、ASTM 2574の方法と類似の方法で調製した。等体積の試験生成物を、充分な容量の無菌試験容器中に静置した。ある体積の培養微生物(通常は、生成物の体積の1/10)を試験容器中に静置し、直ちに混合した。実施例9〜11と比較例7の目的に適うよう、接触時間と測定は、最初の12時間に対しては1時間毎に行い、2つの最終的測定については24時間目と7日目に行った。得られた結果を表9に示す。
[079] 実施例12〜14と比較例8:
実施例12〜14と比較例8では、表8に記載の成分を使用して透明ベースペイントを作製した。アルミン酸ビスマスを含む固体成分をアミンおよび合体剤と共に水中に入れて撹拌することによって分散系を作製した。この分散系を残りの成分の溶液中に入れ、撹拌して約3.7リットルの白色ペイントを作製した。培養微生物は、ASTM 2574の方法と類似の方法で調製した。等体積の試験生成物を、充分な容量の無菌試験容器中に静置した。ある体積の培養微生物(通常は、生成物の体積の1/10)を試験容器中に静置し、直ちに混合した。実施例12〜14と比較例8の目的に適うよう、接触時間と測定は、最初の12時間に対しては1時間毎に行い、2つの最終的測定については24時間目と7日目に行った。得られた結果を表9に示す。
Figure 2019537593
Figure 2019537593
[080] 本明細書記載の特許、特許出願、出版物、および電子的に得られる資料全ての全開示内容を参照により本明細書に含める。上記の詳細な説明と実施例は、単に理解を深めるためにのみ記載されている。従って、余計な限定は無いということを理解しておかねばならない。本発明は、説明されている正確な詳細に限定されることはなく、当業者にとって明らかな変形も、特許請求の範囲によって規定される本発明内に含まれる。本明細書に実施例を挙げて適切に開示されている本発明は、任意の要素(本明細書中には明確に開示されていない)が存在しなくても、幾つかの実施態様において実施することができる。

Claims (18)

  1. a)少なくとも無機ビスマス含有化合物を含む少なくとも1種の抗微生物剤を有効量にて供給すること;およびb)該抗微生物剤をローカスに導入して微生物抵抗性を付与すること;を含み、該ローカスが、塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、着色剤、プロセス装置、貯蔵容器、またはこれらの組み合わせを含む、ローカスに微生物抵抗性を付与する方法。
  2. 少なくとも無機ビスマス含有化合物を含む少なくとも1種の抗微生物剤を組み込んだ塗料、塗料中間体、仕上げ材料、仕上げ材料中間体、着色剤、またはこれらの組み合わせというローカスを含む組成物であって、該ローカス中に有効量の抗微生物剤が存在する組成物。
  3. 前記ローカスが、ペイント、ワニス、分散系、ラッカー、シーラー、シンナー、ステイン、グレーズ、プライマー、コーキング、シーラント、うすめ液、合体剤、反応性希釈剤、溶媒、ペースト、フィラー、接着剤、キャリヤー、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法または組成物。
  4. 前記組成物は、貯蔵装置や貯蔵容器に微生物抵抗性を付与することができる、請求項2に記載の組成物。
  5. 前記無機ビスマス含有化合物が金属オキシアニオンのビスマス塩である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  6. 前記無機ビスマス含有化合物がアルミン酸ビスマスである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  7. 前記抗微生物剤が有機ビスマス含有化合物をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  8. 前記抗微生物剤が、固体、ペースト、分散系、または溶液の形態をとっている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  9. 前記キャリヤーがウォーターボーン・キャリヤーまたはソルベントボーン・キャリヤーである、請求項3に記載の組成物または方法。
  10. ある1種のポリマーもしくは複数種のポリマー、フィラー、チキソトロープ剤、レオロジー調整剤、艶消し剤、顔料、添加剤、界面活性剤、乳化剤、分散剤、殺微生物剤、および増粘剤から選ばれる少なくとも1種の成分をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  11. 前記プロセス装置または貯蔵容器が、タンク、ポンプ、ミキサー、パイプ、缶、容器、チューブ、または瓶を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  12. 前記ローカスが、最初に微生物コロニーを発生し、ここで微生物ポピュレーションが、ASTM D2574の評価基準に従って少なくとも1定格だけ減少する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  13. 前記ローカスが、約0.001〜20重量%のビスマス含有化合物を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  14. 前記抗微生物剤を、グラニュールまたは粉末としてマトリックスに加える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記着色剤が顔料分散系である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  16. 前記ローカスが、イソチアゾリン、シクロペンタン、ブロノポール、ホルムアルデヒド、または水銀を実質的に含有せず、好ましくは本質的に含有しない、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  17. 前記無機ビスマス含有化合物が体質顔料として機能する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  18. 前記ローカスが、ASTM D2574に従って60℃で3週間エージングした後に微生物の増殖を示さない、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物または方法。
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