JP2019533461A - 匂い物質受容体を発現する細胞のアレイを用いた検出のためのシステム - Google Patents

匂い物質受容体を発現する細胞のアレイを用いた検出のためのシステム Download PDF

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Abstract

本明細書において、匂い物質化合物などの化合物を検出するためのアレイ、装置、システム、および方法が提供される。本明細書において記載されるアレイ、装置、システム、および方法は電気シグナルのパターンを提供し得、所与の化合物または化合物の混合物の存在または存在の確率を判定することができるように所与のパターンが該所与の化合物または化合物の混合物に対応付けられ得る。匂い物質受容体を発現する細胞はチャンバのアレイ中に存在することができ、各チャンバは、ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞と、該細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品とを含む。

Description

相互参照
本出願は、全体として参照により本明細書に組み入れられる、2016年10月27日に出願された米国特許仮出願第62/413,897号に対する優先権を主張する。
背景
細胞アレイは概して医学的研究およびライフサイエンスにおいて有用である。従来の細胞アレイは、細胞培養のための容器として、ペトリ皿またはマルチウェルプレートなどの簡単な容器を使用する。しかし、当技術分野において、そのような簡単な手法は、細胞がインビボで経験する環境とは実質的に異なる環境を細胞に提供するということが認識されている。
概要
本開示の局面はシステムを提供する。いくつかの態様において、システムは、アレイと、電気シグナルを計測するように構成された複数の電極を形成するための、複数のチャンバの各チャンバ内に配置された少なくとも1つの電極と、複数の電極によって計測された電気シグナルを受け取るように構成された制御装置とを備え得る。いくつかの態様において、アレイは複数のチャンバを含み得、複数のチャンバのそれぞれは、1つまたは複数の細胞表面受容体を発現する細胞を含み得る。いくつかの態様において、化合物が複数のチャンバの1つチャンバに導入され、細胞の細胞表面受容体の1つまたは複数と化合物との間で結合イベントが起こると、結合に応答して電気シグナルが生じ得る。いくつかの態様において、制御装置は、化合物に対応付けられた電気シグナルのパターンを生成し得る。
いくつかの態様において、少なくとも1つの電極は、それぞれのチャンバ内に収容された細胞の電気シグナルを計測するように構成され得る。いくつかの態様において、2つまたはそれ以上の化合物を導入し得る。いくつかの態様において、化合物は揮発性化合物であり得る。
いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは化合物特有のパターンであり得る。いくつかの態様において、化合物特有のパターンは、チャンバに導入されている化合物の存在の確認を提供し得る。いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは化合物の集合に特有であり得る。いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは、試料中の化合物の存在を同定するためのユニークなフィンガプリントを提供し得る。いくつかの態様において、システムは匂い物質検出システムであり得る。
いくつかの態様において、1つまたは複数の細胞表面受容体は匂い物質受容体であり得る。いくつかの態様において、細胞はニューロンであり得る。いくつかの態様において、電気シグナルは活動電位を含み得る。いくつかの態様において、電気シグナルは、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベルを含み得る。いくつかの態様において、電気シグナルは細胞膜脱分極を含み得る。
いくつかの態様において、電気シグナルのパターンはバイナリパターンを含み得る。いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは、個々の電極から受け取られる個々の電気シグナルの大きさを含み得る。いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは、個々の電極から受け取られる電気シグナルの時間的パターンを含み得る。いくつかの態様において、制御装置は、電気シグナルのパターンを受け取り得、受け取ったパターンに基づいて行列を形成する。いくつかの態様において、制御装置は、データベース中の特定の化合物に対応付けられた電気シグナルのパターンを記憶し得る。
いくつかの態様において、細胞は、1つまたは複数の細胞表面受容体を発現するように改変され得る。いくつかの態様において、細胞は、1つまたは複数の細胞表面受容体を発現するように遺伝的に改変され得る。いくつかの態様において、細胞表面受容体は、改変された細胞表面受容体であり得る。いくつかの態様において、改変された細胞表面受容体は、遺伝子改変、メチル化修飾、スルホン化修飾、スルフェン化(sulfentation)修飾、アシル化修飾、アルキル化修飾、ブチリル化(butyrylation)修飾、グリコシル化修飾、マロニル化(malonylation)修飾、ヒドロキシル化修飾、ヨウ素化修飾、プロピニル化(propionylation)修飾、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、改変された細胞表面受容体は酸化修飾または還元修飾を含み得る。いくつかの態様において、改変された細胞表面受容体は、炭水化物付加、炭水化物欠失、またはそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、複数のチャンバの各細胞がユニークな細胞表面受容体を発現し得る。
いくつかの態様において、化合物は、表2aからの匂い物質化合物の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表2bからの匂い物質受容体の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、OR1A1(Gene ID 8383)、MOR106-1(Gene ID 106581391またはGene ID 56858)、OR51E1(Gene ID 143503またはGene ID 100145326またはGene ID 526623またはGene ID 100388850またはGene ID 100328817)、OR10J5(Gene ID 127385またはGene ID 469542またはGene ID 508986またはGene ID 488627)、OR51E2(Gene ID 81285またはGene ID 466344またはGene ID 100328820またはGene ID 717504またはGene ID 510115またはGene ID 485238)、MOR9-1(Gene ID 259086)、MOR18-1(Gene ID 259097)、MOR272-1(Gene ID 258937)、MOR31-1(Gene ID 18368)、MOR136-1(Gene ID 258953)、またはそれらの任意の断片もしくはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表3からの匂い物質受容体の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表4からの匂い物質受容体の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表2bからの少なくとも2つの匂い物質受容体を含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表3からの少なくとも2つの匂い物質受容体を含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、表4からの少なくとも2つの匂い物質受容体を含み得る。いくつかの態様において、匂い物質受容体は、OR1A1、MOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、MOR9-1、MOR18-1、MOR272-1、MOR31-1、MOR136-1、またはそれらの任意の断片もしくはそれらの任意の組み合わせからの少なくとも2つの匂い物質受容体を含み得る。
いくつかの態様において、電気シグナルのパターンは化合物の存在の確率を表し得る。いくつかの態様において、確率は少なくとも約75%であり得る。いくつかの態様において、複数のチャンバの各チャンバは、それぞれの細胞導入経路によってそれぞれの細胞導入ポートに機能的に結合され得る。いくつかの態様において、システムはさらに、複数のチャンバの1つチャンバに流体的に結合された少なくとも1つの灌流チャネルを備え得る。
本開示の別の局面は、化合物の存在または存在の可能性を検出する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、神経毒、毒素、揮発植物成分、またはそれらの任意の組み合わせの存在を検出し得る。いくつかの態様において、揮発植物成分は、タバコ、マリファナ、テトラヒドロカンナビノール(THC)、ニコチン、コカイン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、方法は、合衆国法典42§12210に定義された非合法物質の存在を検出し得る。いくつかの態様において、方法は、発がん物質の存在を検出し得る。いくつかの態様において、方法は化学兵器の存在を検出し得る。いくつかの態様において、化学兵器は、マスタードガス、サリンガス、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様において、方法は、チオメタン(thyomethane)、炭化水素、酸素、二酸化炭素、またはそれらの任意の組み合わせの存在を検出し得る。
本開示の別の局面は、試料中の化合物の有無を確認する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、(a)試料を複数のチャンバの少なくとも1つに添加する工程;(b)複数の電極を用いて1つまたは複数の電気シグナルを計測する工程;(c)電気シグナルのパターンを生成する工程;(d)電気シグナルのパターンを、システムのデータベースに記憶された1つまたは複数の化合物特有のパターンと比較する工程;および(e)比較に基づいて試料中の化合物の有無を確認する工程を含み得る。
1つの局面において、(a)複数のチャンバを含み、複数のチャンバの各チャンバが、(i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および(ii)細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品を含む、空間的にアドレス指定可能なアレイと、(b)(i)計測された電気シグナルを複数のチャンバから受け取るように、かつ(ii)計測された電気シグナルに基づいて1つまたは複数の化合物の有無を判定するように構成された制御装置とを備える装置が、本明細書で提供される。
別の局面において、ある環境中の1つまたは複数の化合物の有無を検出する方法が本明細書で提供され、この方法は、(a)空間的にアドレス指定可能なアレイを環境中に配置する工程であって、空間的にアドレス指定可能なアレイが、複数のチャンバを含み、複数のチャンバの各チャンバが、(i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および(ii)細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品を含む、工程;ならびに(b)複数のチャンバからの計測された電気シグナルに基づいて、1つまたは複数の化合物の有無を検出する工程を含む。
別の局面において、アレイを備える装置が本明細書で提供され、このアレイは複数のチャンバを含み、複数のチャンバのそれぞれは、(i)神経毒、発がん物質、化学兵器、およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される化合物に対して結合特異性を有する細胞受容体を発現するように改変された細胞;および(ii)1つまたは複数のシグナルを計測するように構成された電気部品を含み、この装置は、アレイ中で計測された1つまたは複数のシグナルに基づいて有無を検出するように構成されている。
別の局面において、ある環境中の化合物の有無を検出する方法が本明細書で提供され、この方法は、(a)装置を環境中に配置する工程であって、装置がアレイを備え、アレイが、複数のチャンバを含み、複数のチャンバのそれぞれが、(i)神経毒、発がん物質、化学兵器、およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される化合物に対して結合特異性を有する細胞表面受容体を発現するように改変された細胞;および(ii)1つまたは複数のシグナルを計測するように構成された電気部品を含む、工程;ならびに(b)装置中で計測された1つまたは複数のシグナルに基づいて、化合物の有無を検出する工程を含む。
別の局面において、n個の異なる細胞のアレイが本明細書で提供され、細胞のそれぞれはユニークな匂い物質受容体を発現し、n個超の異なる化合物をそれぞれ約70%超の信頼水準で検出することができる。
本開示の例示的態様が示され、説明される以下の詳細な説明から、本開示のさらなる局面および利点が当業者には容易に明らかになるであろう。理解されるように、本開示は他にも様々な態様が可能であり、そのいくつかの詳細は、本開示を逸脱することなく、様々な自明の点で変更が可能である。したがって、図面および詳細な説明は、例示的な性質のものとみなされるべきであり、限定的な性質のものとみなされるべきではない。
参照による組み入れ
本明細書において挙げられたすべての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許または特許出願が具体的かつ個別に参照により本明細書に組み入れられることが示される場合と同じ程度に、参照により本明細書に組み入れられる。参照により組み入れられる刊行物および特許または特許出願が本明細書に含まれる開示と相反する程度に、本明細書は、任意のそのような相反する資料に取って代わる、および/またはそれよりも優先することを意図したものである。
本発明の新規な特徴は特許請求の範囲に具体的に記載される。本発明の原理が用いられる例示的な態様を記載する以下の詳細な説明および添付図面(本明細書においては「図」ともいう)を参照することにより、本発明の特徴および利点のより良い理解が得られる。
微小電極アレイ(MEA)上の細胞のアレイを示す。 電極を包囲する匂い物質受容体を発現するニューロンを示す。 本明細書において提供される方法を実現するようにプログラムされているまたはそうでなければ構成されている、コンピュータ制御システムを示す。 細胞のアレイを含む微小電極アレイ(MEA)の略図を示す。 匂い物質受容体と合致した化合物および各匂い物質受容体を使用して検出する各化合物の濃度検出限界の表を提供する。 DNT(CAS#121-14-2)濃度の範囲(1マイクロモル(μM)〜1000μM)および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。 バニリン酸(CAS#121-34-6)濃度の範囲(100ピコモル(pM)〜1ミリモル(mM))および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。 DNT(CAS#121-14-2)濃度の範囲(100ピコモル(pM)〜1ミリモル(mM))および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。 平面電極を使用して記録されたニューロンの活動電位を示す。 3D電極を使用して記録されたニューロンの活動電位を示す。 3D電極を使用して得られたスパイク列を示す。 4つの異なる化合物(コカイン、ヘロイン、LSDおよびPCP)の匂い物質受容体検出を、異なる匂い物質受容体タイプ(x軸)のパネルに関して計測された発光レベル(y軸)として示す。 6つの異なるタイプの匂い物質受容体(凡例)に関して様々な濃度(x軸)での発光レベル(y軸)によって計測されたバニリン酸の匂い物質受容体検出を示す。 様々なタイプの化合物のパネル(x軸)に関して発光レベル(y軸)によって計測された、マウス匂い物質受容体(mOR9-1)の場合の匂い物質受容体検出を示す。 高親和性化合物の場合の広くチューニングされた受容体からのスパイクバーストを含む電気シグナルを示す。 低親和性化合物の場合の広くチューニングされた受容体からのスパイクバーストを含む電気シグナルを示す。 検出装置のガウス雑音またはベースライン雑音のラスタプロットを示す。 2つの異なる狭くチューニングされた受容体の場合のスパイクバーストを示すラスタプロットを示す。第一の狭くチューニングされた受容体は匂い物質Aを500〜100倍で検出し、第二の狭くチューニングされた受容体は匂い物質Bを1500〜2000倍で検出する。x軸は時間である。y軸は細胞数である。 広くチューニングされた受容体の場合のスパイクバーストを示すラスタプロットを示す。x軸は時間である。y軸は細胞数である。 広くチューニングされた受容体の場合のスパイクバーストを示すラスタプロットを示す。x軸は時間である。y軸は細胞数である。 狭くチューニングされた受容体を有するニューロンから直接電気シグナルを記録した、狭くチューニングされた受容体の場合の結果を示す。上パネルはラスタプロット中の生データを示す。中間パネルは、2つの異なる化合物(BまたはRとして示す)の場合の時間曝露の実験条件(または実験真実)を示す。下パネルは予測結果を示す。 広くチューニングされた受容体を有するニューロンから直接電気シグナルを記録した、広くチューニングされた受容体の場合の結果を示す。上パネルはラスタプロット中の生データを示す。中間パネルは、2つの異なる化合物(BまたはRとして示す)の場合の時間曝露の実験条件(または実験真実)を示す。下パネルは予測結果を示す。 広くチューニングされた受容体を有する一次ニューロンと連絡している別のニューロンから電気シグナルを記録した、広くチューニングされた受容体の場合の結果を示す。上パネルはラスタプロット中の生データを示す。中間パネルは、2つの異なる化合物(BまたはRとして示す)の場合の時間曝露の実験条件(または実験真実)を示す。下パネルは予測結果を示す。
詳細な説明
本発明の様々な態様が本明細書に示され、記載されているたが、そのような態様は実例として提供されるに過ぎないことが当業者には明らかであろう。発明を逸脱することなく、数多くの変形、変更および置換が当業者には思い付き得る。本明細書に記載される発明の態様に対して様々な代替を用い得ることが理解されるべきである。
本明細書において使用される単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。別段の記述がない限り、本明細書における「または」の参照は「および/または」を包含することを意図する。
本明細書において使用される用語「約」は、参照された数値指示から+または−15%の範囲の数値指示を意味する。
本明細書において使用される用語「細胞」は概して1つまたは複数の細胞を指す。細胞は対象から取得または単離され得る。細胞は組織から取得または単離され得る。対象は、動物、たとえばヒト、マウス、ラット、ブタ、イヌ、ウサギ、ヒツジ、ウマ、ニワトリなどであり得る。細胞はニューロンであり得る。ニューロンは、中枢ニューロン、末梢ニューロン、感覚ニューロン、介在ニューロン、運動ニューロン、多極ニューロン、双極ニューロンまたは偽単極ニューロンであり得る。細胞は、シュワン細胞などのニューロン支持細胞であり得る。細胞は、血液脳関門系の細胞の1つであり得る。細胞は、ニューロン細胞株などの細胞株であり得る。細胞は、一次細胞、たとえば対象の脳から得られた細胞であり得る。細胞は、対象から単離され得る細胞の集団、たとえば組織生検材料、細胞診標本、血液試料、穿刺吸引(FNA)試料、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。細胞は、体液、たとえば尿、乳、汗、リンパ液、血液、痰、羊水、房水、硝子体液、胆汁、脳脊髄液、乳び、糜粥、滲出液、内リンパ、外リンパ、胃酸、粘液、心膜液、腹水、胸水、膿、粘膜分泌物、唾液、皮脂、漿液、スメグマ、痰、涙液、嘔吐物または他の体液から取得され得る。細胞は、がん性細胞、非がん性細胞、腫瘍細胞、非腫瘍細胞、健康な細胞、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。細胞は、遺伝的に改変された細胞などの改変された細胞であり得る。改変された細胞は、改変された細胞表面受容体などの1つまたは複数の細胞表面受容体の付加を含み得る。改変された細胞表面受容体は、大きな化合物セット、小さな化合物セットまたは特定の化合物に結合するそれらの能力が増減するように改変され得る。改変された細胞は、1つまたは複数の細胞表面受容体の欠失を含み得る。
本明細書において使用される用語「組織」は概して、任意の組織試料を指す。組織は、疾患または状態を有することが疑われる、または確認されている試料であり得る。組織は、遺伝的に改変されている試料であり得る。組織は、健康な試料、良性試料またはそうでなければ疾患を有しない試料であり得る。組織は、対象から取り出された試料、たとえば組織生検材料、組織切除片、吸引物(穿刺吸引液など)、組織洗浄液、細胞診標本、体液、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。組織は、がん性細胞、腫瘍細胞、非がん性細胞、またはそれらの組み合わせを含み得る。組織はニューロンを含み得る。組織は、脳組織、脊髄組織、またはそれらの組み合わせを含み得る。組織は、血液脳関門を表す細胞を含み得る。組織は、***組織、膀胱組織、腎組織、肝組織、結腸組織、甲状腺組織、子宮頸部組織、前立腺組織、肺組織、心組織、筋組織、膵組織、肛門組織、胆管組織、骨組織、子宮組織、卵巣組織、子宮内膜組織、膣組織、外陰部組織、胃組織、眼組織、鼻組織、副鼻腔組織、陰茎組織、唾液腺組織、腸組織、胆嚢組織、胃腸組織、膀胱組織、脳組織、脊髄組織、血液試料、またはそれらの組み合わせを含み得る。
本明細書において使用される用語「受容体」は概して細胞の受容体を指す。受容体は細胞表面受容体であり得る。細胞表面受容体はGタンパク質共役型受容体であり得る。受容体は1つまたは複数の化合物に結合し得る。受容体は、それが結合する化合物ごとに異なる結合親和性を有し得る。受容体は、改変、たとえば遺伝的に改変されていてもよい。受容体は、それが結合し得る化合物の数を変えるために改変され得る。受容体は、それが結合し得る異なる化合物の数を増すように改変され得る。受容体は、それが結合し得る異なる化合物の数を減らすように改変され得る。受容体は1つの化合物に結合し得る。受容体は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100個、またはそれ以上の化合物に結合し得る。受容体は10個未満の化合物に結合し得る。受容体は5個未満の化合物に結合し得る。受容体は少なくとも5個の化合物に結合し得る。受容体は少なくとも10個の化合物に結合し得る。受容体は少なくとも20個の化合物に結合し得る。受容体は、表2b、表3、表4に記載された受容体の任意の受容体または受容体の組み合わせであり得る。受容体は、表2b、表3、表4に記載された任意の受容体またはさらに改変を含むそれらの任意の組み合わせであり得る。
本明細書において使用される用語「改変」は概して、細胞または細胞受容体に対する改変を指す。細胞に対する改変は、1つまたは複数の受容体、たとえば改変された受容体を細胞に加えることを含み得る。細胞に対する改変は、細胞から1つまたは複数の受容体を除くことを含み得る。細胞に対する改変は、細胞上に発現する1つまたは複数の受容体を改変することを含み得る。細胞受容体に対する改変は遺伝子改変を含み得る。細胞受容体に対する改変は、翻訳後修飾、たとえばアシル化修飾、アセチル化修飾、ホルミル化修飾、アルキル化修飾、メチル化修飾、アルギニル化修飾、ポリグルタミル化修飾、ポリグリシル化修飾、ブチリル化修飾、γ-カルボキシル化修飾、グリコシル化修飾、マロニル化修飾、ヒドロキシル化修飾、ヨウ素化修飾、ヌクレオチド付加修飾、酸化修飾、リン酸エステル修飾、プロピオニル化修飾、ピログルタメート形成修飾、S-グルタチオン化修飾、S-ニトロシル化修飾、S-スルフェニル化修飾、スクシニル化修飾、硫酸化修飾、糖化修飾、カルバミル化修飾、カルボニル化修飾、ビオチン化修飾、PEG化修飾、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
本明細書において使用される用語「化合物」は概して、細胞においてシグナル、たとえば電気シグナルを生成し得る組成物を指す。化合物は匂い物質を含み得る。化合物は、匂い物質受容体または改変された匂い物質受容体に結合する化合物を含み得る。化合物は揮発性化合物を含み得る。化合物は揮発性有機化合物を含み得る。化合物は神経毒または毒素を含み得る。化合物は、表2aの任意の匂い物質化合物またはそれらの混合物を含み得る。化合物は発がん物質を含み得る。化合物は化学兵器、たとえばマスタードガス、サリンガス、またはそれらの組み合わせを含み得る。化合物は、合衆国法典42§12210に定義された非合法物質を含み得る。化合物は、薬物または医薬組成物もしくはその塩を含み得る。化合物は、タンパク質、ペプチド、核酸、抗体、アプタマー、小分子を含み得る。化合物は細胞または細胞断片を含み得る。化合物は組織または組織断片を含み得る。化合物は天然の組成物または合成組成物を含み得る。化合物は爆発性化合物、たとえばトリニトロトルエン(TNT)であり得る。化合物は、化合物の前駆体(たとえば化学的前駆体)、化合物の分解産物または化合物の代謝産物もしくはそれらの任意の組み合わせであり得る。化合物は、DNT、RDX、TNT、バニリン酸などを含む、本明細書に記載される任意の化合物であり得る。
本明細書において使用される用語「試料」は概して、1つまたは複数の化合物を含んでもよいし、含まなくてもよい試料を指す。試料は、対象、たとえばヒト対象から得られた組織または流体試料であり得る。試料は、空間、たとえば化学兵器の配備に隣接する空間または居住もしくは商業環境中の空間から得られる流体または気体試料であり得る。試料は、対象から得られた血液試料であり得る。試料は、土壌試料、たとえばフラッキングシステムまたはオイルリグシステムの近くで得られた試料であり得る。試料は、環境の危険または健康の危険である化合物を含み得る試料であり得る。試料は、水系、たとえば河川、流れ、湖沼、海などから得られる液体試料であり得る。試料は、食品試料または食品試料を収容する容器システムであり得る。本明細書に記載されるシステムのパターンまたはフィンガプリントは、1個の食品、たとえば果実または果実のセットの完熟度を確認し得る。
本明細書において使用される用語「シグナル」は概して、結合イベント、たとえば細胞の細胞表面受容体に結合する化合物に応答するシグナルを指す。シグナルは電気シグナルであり得る。シグナルは細胞膜電位の変化であり得る。シグナルは膜脱分極であり得る。シグナルは活動電位であり得る。シグナルは、活動電位の閾値以下である電気シグナルであり得る。シグナルは、細胞膜電位の変化の大きさまたは活動電位の大きさであり得る。シグナルは、多数の活動電位または一連の活動電位であり得る。シグナルは、ある期間にわたって計測されるシグナルであり得る。シグナルからの情報は、シグナルのフィンガプリントまたはパターンを形成するために行列にインポートされてもよい。シグナルのフィンガプリントまたはパターンはユニークなフィンガプリントであり得る。シグナルは、電気シグナルの振幅、周期または周波数の計測値もしくはそれらの組み合わせであり得る。シグナルは、活動電位に続く不応期の時間長であり得る。シグナルは活動電位のピーク電圧であり得る。シグナルは、活動電位のピーク電圧までの時間であり得る。シグナルは膜脱分極のピーク電圧であり得る。
本明細書において使用される用語「表面粗さ」は概して、表面テクスチャまたは表面上の偏差の振幅および/または頻度を指す。偏差は突起および/または凹みであり得る。偏差は、規則的なパターンを形成してもよいし、ランダムであってもよい。
感度とはTP/(TP+FN)を指し得、ここで、TPは真陽性(環境または試料中の化合物の存在を正しく検出している)であり得、かつFNは偽陰性(環境または試料中の化合物の非存在を誤って検出している)であり得る。アレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超の感度で1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。場合によっては、アレイ内のユニークな匂い物質受容体の数を増すと、1つまたは複数の化合物に関する検出の感度を高め得る。
特異度とはTN/(TN+FP)を指し得、ここで、TNは真陰性(環境または試料中の化合物の非存在を正しく検出している)であり得、かつFPは偽陽性(環境または試料中の化合物の存在を誤って検出している)であり得る。アレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超の特異度で1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。アレイ内のユニークな匂い物質受容体の数を増すと、1つまたは複数の化合物に関する検出の特異度を高め得る。
陽性予測値(PPV)とはTP/(TP+FP)を指し得る。PPVは、化合物の有無を正しく検出する陽性試験結果を出す試料の割合であり得る。アレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超のPPVで1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。
陰性予測値(NPV)とはTN/(TN+FN)を指し得る。アレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超のNPVで1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。
本明細書に記載されるアレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超の精度で1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。
本明細書に記載されるアレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超の信頼水準で1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。
本明細書に記載されるアレイは、1つまたは複数の化合物に関して約70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99.5%超の感度、特異度、PPV、NPV、精度、信頼水準、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数で1つまたは複数の化合物の有無を検出し得る。
本明細書に記載される装置はある環境中に配置され得る。この環境は、住宅環境、たとえば屋内または屋外の住宅環境であり得る。環境は公共スペースであり得る。公共スペースは、内部公共環境、たとえば公共の建物を含んでもよいし、外部公共スペースを含んでもよい。環境は、私有のスペース、たとえば私有の屋内スペース(たとえば建物)または私有の屋外スペースであり得る。本明細書に記載される装置は、環境、たとえば住宅環境または公共スペースから収集された試料を受け取るように構成され得る。環境から得られた試料は装置の少なくとも一部分に添加され得る。環境からの試料は、装置が環境中に配置され得る場合、装置の少なくとも一部分と接触し得る。
アレイは、匂い物質受容体などのユニークな受容体を含み得る。アレイは2つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは3つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは4つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは5つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは6つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、またはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは1〜10個のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは1〜20個のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは1〜50個のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは1〜100個のユニークな受容体プロファイルを含み得る。アレイは5〜20個のユニークな受容体プロファイルを含み得る。ユニークな受容体は匂い物質受容体であり得る。ユニークな受容体はマウス受容体であり得る。ユニークな受容体はヒト受容体であり得る。ユニークな受容体は昆虫受容体であり得る。
装置は、化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、構造的に関連した化合物のサブセットの有無を検出するように構成され得る。装置は、機能または用途によって関連する化合物(たとえば爆発性化合物または薬物化合物)のサブセットの有無を検出するように構成され得る。サブセットの各化合物の検出は、約80%、85%、90%、95%、99%、またはそれ以上の信頼水準、精度、感度、特異度、PPV、NPV、またはそれらの組み合わせを含み得る。
装置は、ユニークな化合物のパネルの有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも2個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも3個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも4個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも5個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも6個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、またはそれ以上のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、1〜10個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、1〜20個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、1〜50個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、1〜100個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。装置は、5〜20個のユニークな化合物の有無を検出するように構成され得る。
細胞は、2個以上のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。たとえば、細胞は、2個以上のユニークな化合物を検出することが可能であり得る受容体、たとえば広くチューニングされた受容体を含み得る。別の例において、細胞は、それぞれがユニークな化合物を検出することが可能であり得る2個のユニークな受容体、たとえば、検出されるユニークな化合物それぞれに対する2個の狭くチューニングされた受容体を含み得る。細胞は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個、またはそれ以上のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。細胞は、1〜10個のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。細胞は、1〜20個のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。細胞は、1〜50個のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。細胞は、1〜100個のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。細胞は、5〜20個のユニークな化合物の有無を検出することが可能であり得る。
細胞は、受容体を発現するように改変され得る。受容体は匂い物質受容体であり得る。受容体は野生型受容体であり得る。受容体は、改変された受容体、たとえば遺伝的に改変された受容体であり得る。受容体は、特定の化合物への結合特異性を高めるために、または受容体を広くチューニングされた受容体から狭くチューニングされた受容体へと変える、またはその逆に変えるために、改変され得る。細胞は、複数のユニークな受容体を発現するように改変され得る。細胞は、2個のユニークな受容体を発現するように改変され得る。細胞は、3個またはそれ以上のユニークな受容体を発現するように改変され得る。受容体は、ヒト受容体、マウス受容体、昆虫受容体または他の種の匂い物質受容体であり得る。
細胞は、OR1A1(ヒト)、mOR106-1(ハツカネズミ)、OR51E1(ヒト)、OR10J5(ヒト)、OR51E2(ヒト)、mOR9-1(ハツカネズミ)、mOR18-1(ハツカネズミ)、mOR272-1(ハツカネズミ)、mOR31-1(ハツカネズミ)、mOR136-1(ハツカネズミ)、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、OR1A1(ヒト)、mOR106-1(ハツカネズミ)、OR51E1(ヒト)、OR10J5(ヒト)、OR51E2(ヒト)、mOR9-1(ハツカネズミ)、mOR18-1(ハツカネズミ)、mOR272-1(ハツカネズミ)、mOR31-1(ハツカネズミ)、mOR136-1(ハツカネズミ)、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、156-5、159-3、160-4、160-5、161-5、161-6、162-2、164-2、202-37、204-3、204-8、204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、156-5、159-3、160-4、160-5、161-5、161-6、162-2、164-2、202-37、204-3、204-8、204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、165-1、178-1、179-1、183-1、185-1、162-1、189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、165-1、178-1、179-1、183-1、185-1、162-1、189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を発現するように改変され得る。アレイは、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、表2b、表3、表4の1つまたは複数の受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを発現するように改変され得る。アレイは、表2b、表3、表4の1つまたは複数の受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
装置は、通信媒体、たとえば印刷されたレポート、コンピュータスクリーン、ユーザインタフェース、ポータブル電子装置、たとえば電話、iPad、ラップトップもしくは他のポータブル装置、またはそれらの任意の組み合わせを介して結果を通信し得る。結果は、化合物の有無の確率を含み得る。確率は、少なくとも約70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%であり得る。確率は約80%〜約99%であり得る。確率は約70%〜約99%であり得る。確率は約75%〜約99%であり得る。確率は約85%〜約99%であり得る。確率は約90%〜約99%であり得る。確率は約80%〜100%であり得る。確率は約85%〜100%であり得る。確率は約90%〜100%であり得る。
装置は、約10ミリモル(mM)、5mM、1mM、100マイクロモル(μM)、50μM、10μM、5μM、1μM、100ナノモル(nM)、50nM、10nM、5nM、1nM、100ピコモル(pM)、50pM、10pM、5pM、1pM、またはそれ未満の濃度検出限界で化合物の有無を検出し得る。濃度検出限界は100μMまたはそれ未満であり得る。濃度検出限界は50μMまたはそれ未満であり得る。濃度検出限界は10μMまたはそれ未満であり得る。濃度検出限界は5μMまたはそれ未満であり得る。濃度検出限界は1μMまたはそれ未満であり得る。濃度検出限界は約100μM〜約1μMであり得る。濃度検出限界は約50μM〜約1μMであり得る。濃度検出限界は約10μM〜約1μMであり得る。濃度検出限界は約10μM〜約100nMであり得る。濃度検出限界は化合物特有であり得る。
装置は、データベース中の1個または複数の基準化合物に対応付けられた1個または複数のシグナルまたはシグナル伝達パターンを記憶し得る。装置は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、500個、またはそれ以上の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。装置は、2〜10個の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。装置は、2〜20個の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。装置は、2〜50個の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。装置は、2〜100個の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。装置は、2〜200個の基準化合物に関するシグナル伝達情報を有するデータベースを含み得る。
本明細書に記載される装置は、空間的にアドレス指定可能なアレイを有しない装置と比べて、所与の化合物に対するより高い特異度、所与の化合物に対するより低い濃度検出閾値、またはそれらの組み合わせを提供し得る。シグナル伝達パターンは所与の化合物に特有であり得る。シグナル伝達パターンは、ユニークな化合物の組み合わせに特有であり得る。各個々の化合物またはユニークな化合物の組み合わせは、ユニークに同定されるシグナルのパターン、たとえばフィンガプリントパターンであり得る。
本明細書に記載される装置は、約70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約80%〜約99%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約85%〜約99%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約90%〜約99%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約95%〜約99%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約80%〜100%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。装置は、約85%〜100%の、所与の化合物に対する特異度を含み得る。
本明細書に記載される装置は、約70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約80%〜約99%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約85%〜約99%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約90%〜約99%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約95%〜約99%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約80%〜100%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。装置は、約85%〜100%の、所与の化合物に対する感度を含み得る。
本明細書に記載される装置は、約70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約80%〜約99%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約85%〜約99%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約90%〜約99%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約95%〜約99%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約80%〜100%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。装置は、約85%〜100%の、所与の化合物に対する精度を含み得る。
本明細書に記載される装置は、空間的にアドレス指定可能なアレイを有しない装置または2つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを有しない装置よりも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%低くあり得る濃度検出閾値を含み得る。装置は、空間的にアドレス指定可能なアレイを有しない装置または2つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを有しない装置よりも約5%〜約35%低くあり得る濃度検出閾値を含み得る。装置は、空間的にアドレス指定可能なアレイを有しない装置または2つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを有しない装置よりも約5%〜約20%低くあり得る濃度検出閾値を含み得る。装置は、空間的にアドレス指定可能なアレイを有しない装置または2つまたはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを有しない装置よりも約3%〜約10%低くあり得る濃度検出閾値を含み得る。
装置は、1つまたは複数の化合物に対する特異度、濃度検出閾値、またはそれらの組み合わせを高めるように改変され得る。たとえば、装置は、装置が検出することが可能であり得る化合物のパネルの化合物AおよびBに対する特異度を高めるように改変され得る。装置は、特異度を指定の範囲内、たとえば80%〜99%の範囲内で高めるように改変され得る。装置は、装置内のユニークな受容体のパネルを変えることによって改変され得る。装置は、所与の細胞の受容体プロファイルを変えることによって改変され得る。装置は、関心対象の所与の化合物に対してより高い結合特異度を有する受容体を選択することによって改変され得る。装置は、関心対象の所与の化合物に対する結合特異度を高めるための配列改変を有する受容体を選択することによって改変され得る。
装置は1つまたは複数つのユニークな受容体プロファイルを含み得る。たとえば、装置は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、50個、またはそれ以上のユニークな受容体プロファイルを含み得る。装置は、特定の化合物に対して広くチューニングされ得る受容体および特定の化合物に対して狭くチューニングされ得る受容体を含み得る。たとえば、広くチューニングされた受容体は、狭くチューニングされた受容体よりも低い特異度で特定の化合物に結合し得る。たとえば、広くチューニングされた受容体は、関心対象の特定の化合物の他に、狭くチューニングされた受容体が結合するオフターゲット化合物の数と比べて、より多数のオフターゲット化合物に結合し得る。装置は、各受容体が特定の化合物に関して異なるチューニングを有する受容体のパネルを含み得る。
広くチューニングされた受容体および狭くチューニングされた受容体をアレイに組み込む利点は、(i)環境中の特定の化合物の有無を診断する場合の増大した特異度、増大した感度、増大した信頼水準、増大した精度、増大したPPVまたはNPV、(ii)1つまたは複数の化合物を検出する場合のより低い濃度閾値、または(iii)それらの組み合わせであり得る。狭くチューニングされた受容体を有する細胞から得られる電気シグナルはユニークであり、広くチューニングされた受容体を有する細胞からの電気シグナルから区別可能であり得る。所与の化合物に関して広くチューニングされた受容体と狭くチューニングされた受容体との組み合わせを有するアレイは、試料または環境中の化合物の有無に関する検出のユニークなフィンガプリント(計測された電気シグナルを含む)を提供し得る。所与の化合物に関するユニークなフィンガプリントはシグナル伝達パターンであり得る。所与の化合物に関するユニークなフィンガプリントは、(i)計測された電気シグナルのパターンを有するアレイのチャンバの空間的パターン、(ii)アレイのチャンバ内で計測された電気シグナルのパターン、または(iii)それらの組み合わせを含み得る。所与の化合物に関するユニークなフィンガプリントはまた、アレイの受容体プロファイルの組み合わせに特有であってもよい。
電気部品
電気部品は電極を含み得る。電極は二次元電極であり得る。電極は三次元電極であり得る。電気部品は、1つまたは複数のセンサ、たとえば温度センサ、pHセンサ、ガスセンサ、グルコースセンサ、レベルセンサ、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、ガスセンサは、02センサ、C02センサ、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの態様において、1つまたは複数のセンサは、光学センサ、電気化学的センサ、光電子センサ、圧電センサ、バイオセンサ、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、複数のチャンバの各チャンバは少なくとも1つのセンサを含み得る。いくつかの態様において、装置はさらに、電気部品に対し、1つまたは複数のセンサそれぞれの1つまたは複数の計測値を収集するよう命令するように構成された制御装置を備え得る。
電極は金属を含み得る。電極は合金を含み得る。電極は、アルミニウム、金、リチウム、銅、黒鉛、炭素、チタン、黄銅、銀、白金、パラジウム、炭酸セシウム、酸化モリブデン(VI)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。電極は混合金属酸化物を含み得る。
電極を複数の突起、複数の凹みによって改変し、電極の表面に表面粗さを加えることによって改変すると、電極の表面積を増し得る。この改変または表面積増大は、電極への細胞付着量を増し得る。この改変は、細胞が接触する、または少なくとも部分的に細胞によって包み込まれる電極の部分を増大し得る。この改変は、細胞が接触する電極の部分を増大し得る。この改変は、細胞と電極との間の電気的接続を増強し得る。
電極は、球形、半球形、ヘッド部、および支持部を含むマッシュルーム形、棒形、円柱形、円錐形、パッチ形、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。細胞培養モジュールが、同じ形状を有する電極を含み得る。たとえば、モジュールは10のマッシュルーム形電極を含み得る。細胞培養モジュールは、複数のタイプの形状の電極を含み得る。たとえば、モジュールは、10個のマッシュルーム形電極および10個の円錐形電極を含み得る。
電極は、1つまたは複数の突起と1つまたは複数の凹みとの組み合わせを有し得る。電極は、1つまたは複数の突起形状、たとえば半球形突起と、1つまたは複数の凹み形状、たとえば半球形凹みとの組み合わせを有し得る。
突起は半球形突起であり得る。突起は、スパイク状突起、円錐形突起、正方形もしくは長方形棒状突起、方尖塔状突起、円柱形突起、半球形突起、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。凹みは半球形凹みであり得る。凹みは、V溝凹み、ダブテール形凹み、スパイク状凹み、円錐形凹み、円柱形凹み、正方形もしくは長方形棒状凹み、半球形凹み、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
電極は1個または複数の突起を有し得る。電極は10個の突起を有し得る。電極は少なくとも10個の突起を有し得る。電極は20個の突起を有し得る。電極は少なくとも20個の突起を有し得る。電極は100個の突起を有し得る。電極は少なくとも100個の突起を有し得る。電極は500個の突起を有し得る。電極は少なくとも500個の突起を有し得る。電極は1000個の突起を有し得る。電極は少なくとも1000個の突起を有し得る。電極は2000個の突起を有し得る。電極は少なくとも2000個の突起を有し得る。電極は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、150、200、250、500、750、1000、1500、2000、3000、4000、5000個、またはそれ以上の突起を有し得る。
電極は、1平方マイクロメートルあたり約0.0001、0.0005、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10個(個/μm2)の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.0001個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.001個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.01個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.1個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.5個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.0001〜約0.01個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.001〜約0.01個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.001〜約0.1個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.0005〜約0.5個/μm2の表面突起密度を有し得る。電極は、約0.05〜約5個/μm2の表面突起密度を有し得る。
電極は1個または複数の凹みを有し得る。電極は10個の凹みを有し得る。電極は少なくとも10個の凹みを有し得る。電極は20個の凹みを有し得る。電極は少なくとも20個の凹みを有し得る。電極は100個の凹みを有し得る。電極は少なくとも100個の凹みを有し得る。電極は500個の凹みを有し得る。電極は少なくとも500個の凹みを有し得る。電極は1000個の凹みを有し得る。電極は少なくとも1000個の凹みを有し得る。電極は2000個の凹みを有し得る。電極は少なくとも2000個の凹みを有し得る。電極は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、150、200、250、500、750、1000、1500、2000、3000、4000、5000個、またはそれ以上の凹みを有し得る。
電極は、1平方マイクロメートルあたり約0.0001、0.0005、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10個(個/μm2)の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.0001個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.001個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.01個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.1個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.5個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.0001〜約0.01個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.001〜約0.01個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.001〜約0.1個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.0005〜約0.5個/μm2の表面凹み密度を有し得る。電極は、約0.05〜約5個/μm2の表面凹み密度を有し得る。
電極の表面は滑らかであり得る。電極の表面は表面粗さを有し得る。表面粗さは、電極の表面全体で均一であり得る。電極の表面の一部分、たとえば電極の上部、電極の下部が表面粗さを有し得る。電極は、滑らかな部分と粗い部分との交互の列を有し得る。
表面粗さは、約5、10、15、20、25、30、35、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000ナノメートル(nm)、またはそれ以上であり得る。表面粗さは約5〜約50nmであり得る。表面粗さは約5〜約100nmであり得る。表面粗さは約5〜約500nmであり得る。表面粗さは約10〜約50nmであり得る。表面粗さは約10〜約100nmであり得る。表面粗さは約10〜約500nmであり得る。
電極の幅は、電極と接触する、または少なくとも部分的に電極を包み込むための細胞を収容するためのサイズであり得る。電極の幅は、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、18.5、19、19.5、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50マイクロメートル(μm)であり得る。電極の幅は約2μmであり得る。電極の幅は約5μmであり得る。電極の幅は約10μmであり得る。電極の幅は約15μmであり得る。電極の幅は約20μmであり得る。電極の幅は2μmよりも大きくあり得る。電極の幅は3μmよりも大きくあり得る。電極の幅は4μmよりも大きくあり得る。電極の幅は5μmよりも大きくあり得る。電極の幅は6μmよりも大きくあり得る。電極の幅は7μmよりも大きくあり得る。電極の幅は8μmよりも大きくあり得る。電極の幅は9μmよりも大きくあり得る。電極の幅は10μmよりも大きくあり得る。電極の幅は支持部の幅であり得る。電極の幅はヘッド部の幅であり得る。
培地
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。培地は、塩化ナトリウム、グリシン、L-アラニン、L-セリン、神経活性無機塩、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。培地はさらに、pH調節物質、アミノ酸、ビタミン、補充物質、タンパク質、エネルギー基質、感光物質、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。培地はさらに1つまたは複数の緩衝物質を含み得る。培地はさらに1つまたは複数の抗酸化物質を含み得る。
塩化ナトリウムは、培地中、約70mM〜約150mMの濃度で存在し得る。塩化ナトリウムは、培地中、約50mM〜約65mMの濃度で存在し得る。塩化ナトリウムは、培地中、約155mM〜約200mMの濃度で存在し得る。塩化ナトリウムは、培地中、約70mM〜約100mMの濃度で存在し得る。塩化ナトリウムは、培地中、約100mM〜約150mMの濃度で存在し得る。
神経活性無機塩は、培地中、約0.000001〜約10mMの濃度で存在し得る。神経活性無機塩は、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸第二鉄、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸第二鉄、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
グリシンは、培地中、約0.0001〜約0.05mMの濃度で存在し得る。グリシンは、培地中、約0.06〜約0.10mMの濃度で存在し得る。グリシンは、培地中、約0.000001〜約0.00009mMの濃度で存在し得る。グリシンは、培地中、約0.01〜約0.05mMの濃度で存在し得る。グリシンは、培地中、約0.001〜約0.005mMの濃度で存在し得る。グリシンは、培地中、約0.0001〜約0.0005mMの濃度で存在し得る。
L-アラニンは、培地中、約0.00001〜約0.05mMの濃度で存在し得る。L-アラニンは、培地中、約0.06〜約0.10mMの濃度で存在し得る。L-アラニンは、培地中、約0.000001〜約0.00001mMの濃度で存在し得る。L-アラニンは、培地中、約0.00001〜約0.0005mMの濃度で存在し得る。L-アラニンは、培地中、約0.01〜約0.05mMの濃度で存在し得る。L-アラニンは、培地中、約0.0001〜約0.005mMの濃度で存在し得る。
L-セリンは、培地中、約0.001〜約0.03mMの濃度で存在し得る。L-セリンは、培地中、約0.04〜約0.10mMの濃度で存在し得る。L-セリンは、培地中、約0.00001〜約0.0009mMの濃度で存在し得る。L-セリンは、培地中、約0.01〜約0.03mMの濃度で存在し得る。L-セリンは、培地中、約0.001〜約0.01mMの濃度で存在し得る。
L-アスパラギン酸は、培地中、約0.00001〜約0.003mMの濃度で存在し得る。L-アスパラギン酸は、培地中、約0.0035〜約0.006mMの濃度で存在し得る。L-アスパラギン酸は、培地中、約0.0000001〜約0.000009mMの濃度で存在し得る。L-アスパラギン酸は、培地中、約0.0031mMの濃度で存在し得る。L-アスパラギン酸は、培地中、約0.000009mMの濃度で存在し得る。
L-グルタミン酸は、培地中、約0.00001〜約0.02mMの濃度で存在し得る。L-グルタミン酸は、培地中、約0.022〜約0.06mMの濃度で存在し得る。L-グルタミン酸は、培地中、約0.0000001〜約0.000009mMの濃度で存在し得る。L-グルタミン酸は、培地中、約0.022mMの濃度で存在し得る。L-グルタミン酸は、培地中、約0.000009mMの濃度で存在し得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数のpH調節物質を含み得る。1つまたは複数のpH調節物質は、緩衝物質、無機塩、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。無機塩は、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
pH調節物質(たとえば無機塩)は、培地中、約0.001〜約1mMの濃度で存在し得る。pH調節物質(たとえば無機塩)は、培地中、約1.1〜約5mMの濃度で存在し得る。pH調節物質(たとえば無機塩)は、培地中、約0.00001〜約0.0009mMの濃度で存在し得る。
無機塩(たとえば炭酸水素ナトリウム)は、培地中、約1〜約35mMの濃度で存在し得る。無機塩(たとえば炭酸水素ナトリウム)は、培地中、約36〜約50mMの濃度で存在し得る。無機塩(たとえば炭酸水素ナトリウム)は、培地中、約0.001〜約0.09mMの濃度で存在し得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数のアミノ酸を含み得る。1つまたは複数のアミノ酸は、L-アラニル-L-グルタミン、L-アルギニン塩酸塩、L-アスパラギン-H2O、L-システイン塩酸塩-H2O、L-シスチン2HCl、L-ヒスチジン塩酸塩-H2O、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン塩酸塩、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン二ナトリウム塩二水和物、L-バリン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。アミノ酸は、培地中、約0.001〜約1mMの濃度で存在し得る。アミノ酸は、培地中、約1〜約5mMの濃度で存在し得る。アミノ酸は、培地中、約0.00001〜約0.0009mMの濃度で存在し得る。アミノ酸は、培地中、約0.1〜約1mMの濃度で存在し得る。アミノ酸は、培地中、約0.001〜約0.1mMの濃度で存在し得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数のビタミンを含み得る。1つまたは複数のビタミンは、塩化コリン、D-パントテン酸カルシウム(B5)、葉酸(B9)、i-イノシトール、ナイアシンアミド(B3)、塩酸ピリドキシン、塩酸チアミン、ビタミンB12(シアノコバラミン)、リボフラビン(B2)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。ビタミンは、培地中、約0.00001〜約1mMの濃度で存在し得る。ビタミンは、培地中、約1〜約5mMの濃度で存在し得る。ビタミンは、培地中、約0.0000001〜約0.000009mMの濃度で存在し得る。ビタミンは、培地中、約0.001〜約1mMの濃度で存在し得る。ビタミンは、培地中、約0.00001〜約0.001mMの濃度で存在し得る。
場合によっては、1つまたは複数のビタミンは、塩化コリン、D-パントテン酸カルシウム(B5)、葉酸(B9)、i-イノシトール、ナイアシンアミド(B3)、塩酸ピリドキシン、塩酸チアミン、ビタミンB12(シアノコバラミン)、リボフラビン(B2)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。ビタミンは、培地中、約0.00001〜約1mMまたは約0.00005〜約0.5mMまたは約0.0001〜約0.9mMまたは約0.0005〜約0.8mMまたは約0.001〜約0.7mMまたは約0.005〜約0.6mMまたは約0.01〜約0.5mMまたは約0.05〜約0.1mMの濃度で存在し得る。
場合によっては、1つまたは複数のビタミンは、約0.07mMの濃度の塩化コリン、約0.006mMの濃度のD-パントテン酸カルシウム(B5)、約0.006mMの濃度の葉酸(B9)、約0.07mMの濃度のi-イノシトール、約0.02mMの濃度のナイアシンアミド(B3)、約0.010mMの濃度の塩酸ピリドキシン、約0.007mMの濃度の塩酸チアミン、約0.0006mMの濃度のビタミンB32(シアノコバラミン)、約0.0006mMの濃度のリボフラビン(B2)およびそれらの組み合わせを含み得る。
場合によっては、1つまたは複数のビタミンは、約0.05mMの濃度の塩化コリン、約0.004mMの濃度のD-パントテン酸カルシウム(B5)、約0.004mMの濃度の葉酸(B9)、約0.05mMの濃度のi-イノシトール、約0.01mMの濃度のナイアシンアミド(B3)、約0.008mMの濃度の塩酸ピリドキシン、約0.005mMの濃度の塩酸チアミン、約0.0004mMの濃度のビタミンB32(シアノコバラミン)、約0.0004mMの濃度のリボフラビン(B2)およびそれらの組み合わせを含み得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数の補充物質を含み得る。1つまたは複数の補充物質は、タンパク質、神経栄養因子、ステロイド、ホルモン、脂肪酸、脂質、ビタミン、硫酸塩鉱物、有機化合物、単糖、ヌクレオチド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
補充物質は、タンパク質(たとえばラミニン;BSA、脂肪酸フリー画分V;カタラーゼ;インスリン;ヒト組み換えインスリン;インスリン組み換え全鎖;トランスフェリン;ヒトトランスフェリン;ヒトトランスフェリン(Holo);スーパオキシドジスムターゼ)、神経栄養因子(たとえばヒト脳由来神経栄養因子(BDNF);グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF))、ホルモン、ステロイド(たとえばコルチコステロン、プロゲステロン)、甲状腺ホルモン(たとえばT3(トリヨード-I-サイロニン))、脂肪酸、必須脂肪酸(たとえばリノール酸、リノレン酸)、脂質(たとえばコレステロール)、ビタミン(たとえばアスコルビン酸(ビタミンC)、ビオチン(B7)、DL αトコフェロール酢酸エステル、DL α-トコフェロール、ビタミンA(レチノイン酸))、硫酸塩鉱物(たとえば亜セレン酸塩)、有機化合物(たとえばプトレシン2HCl)、単糖(たとえばD-ガラクトース)、ヌクレオチド(たとえばジブチリルcAMPナトリウム塩)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
補充物質は、培地中、約0.01〜約50μg/mLまたは約1〜約40μg/mLまたは約5〜約30μg/mLまたは約10〜約20μg/mLの濃度で存在し得る。補充物質は、培地中、約0.01〜約50mg/mLまたは約1〜約40mg/mLまたは約5〜約30mg/mLまたは約10〜約20mg/mLの濃度で存在し得る。補充物質は、培地中、約0.000001〜約1mMまたは約0.00001〜約0.5mMまたは約0.0001〜約0.1mMまたは約0.001〜約0.01mMの濃度で存在し得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数のエネルギー基質を含み得る。1つまたは複数のエネルギー基質は、糖、ピルビン酸ナトリウム、またはそれらの組み合わせを含み得る。エネルギー基質は、培地中、約0.1〜約5mMの濃度で存在し得る。エネルギー基質は、培地中、約5〜約10mMの濃度で存在し得る。エネルギー基質は、培地中、約0.001〜約0.09mMの濃度で存在し得る。エネルギー基質は、培地中、約1〜約5mMの濃度で存在し得る。エネルギー基質は、培地中、約0.1〜約1mMの濃度で存在し得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。たとえば、培地は1つまたは複数の感光物質を含み得る。感光物質は、リボフラビン(B2)、HEPES、またはそれらの組み合わせを含み得る。感光物質(たとえばリボフラビン(B2))は、培地中、約0.0001〜約0.0006mMの濃度で存在し得る。感光物質(たとえばリボフラビン(B2))は、培地中、約0.000001〜約0.00009mMの濃度で存在し得る。感光物質(たとえばリボフラビン(B2))は、培地中、約0.0007〜約0.06mMの濃度で存在し得る。感光物質(たとえばHEPES)は、培地中、約1〜約10mMの濃度で存在し得る。感光物質(たとえばHEPES)は、培地中、約0.001〜約0.9mMの濃度で存在し得る。感光物質(たとえばHEPES)は、培地中、約11〜約20mMの濃度で存在し得る。
培地は血清を含み得る。培地は血清を含まなくてもよい。培地は既知組成培地であり得る。
培地は約280〜約330 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約200〜約279 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約331〜約400 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約280〜約310 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約300〜約330 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。
培地は約275 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約290 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約305 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約315 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約320 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約330 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約335 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。培地は約340 Osm/Lのオスモル濃度を有し得る。
単離された細胞と接触した場合の培地によって、単離された細胞の1つまたは複数のインビボ様機能がエクスビボ環境中で維持され得る。たとえば、培地によって、単離されたニューロンのインビボ様神経生理学的機能が、シナプス機能、活動電位生成、エネルギー維持、またはそれらの組み合わせの1つまたは複数を保存することで維持され得る。エクスビボ環境中で培養される単離された細胞は、インビボ環境ではない環境を含み得る。エクスビボ環境は、1つまたは複数のインキュベータ条件(約3%〜約8%のC02含有率;約34℃〜約40℃;および約75%〜約85%の湿度)を含まない環境を含み得る。エクスビボ環境は、1つまたは複数のインキュベータ条件を有しない環境を含み得る。
培地は、1個もしくは複数の無機塩、1個もしくは複数のアミノ酸、1個もしくは複数のビタミン、1個もしくは複数の他の成分、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。培地は、9個の無機塩、18個のアミノ酸、9個のビタミン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。培地は、8〜10個の無機塩、16〜20個のアミノ酸、8〜10個のビタミン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。培地は、6〜12個の無機塩、14〜22個のアミノ酸、6〜12個のビタミン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。培地は、4〜14個の無機塩、12〜24個のアミノ酸、4〜14個のビタミン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
培地は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15個の無機塩を含み得る。培地は7〜11個の無機塩を含み得る。培地は8〜10個の無機塩を含み得る。培地は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25個のアミノ酸を含み得る。培地は15〜25個のアミノ酸を含み得る。培地は18〜22個のアミノ酸を含み得る。培地は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のビタミンを含み得る。培地は5〜15のビタミンを含み得る。培地は7〜12個のビタミンを含み得る。
培地は1つまたは複数の成分を含み得る。1つまたは複数の成分は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硝酸第二鉄、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、L-イソロイシン、L-トレオニン、L-ロイシン、L-バリン、L-リジン塩酸塩、L-アラニル-L-グルタミン、L-アルギニン塩酸塩、L-チロシン無水二ナトリウム塩、L-フェニルアラニン、L-ヒスチジン塩酸塩-H20、L-メチオニン、L-プロリン、L-システイン塩酸塩-H20、L-トリプトファン、L-アスパラギン-H20、L-アラニン、グリシン、L-セリン、塩化コリン、i-イノシトール、ナイアシンアミド、塩酸ピリドキシン、塩酸チアミン、D-パントテン酸カルシウム、葉酸、ビタミンB12、リボフラビン、D-グルコース、ピルビン酸ナトリウム、コレステロール、HEPES、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
培地は1つまたは複数の成分、たとえば1つまたは複数の緩衝物質を含み得る。緩衝物質によって、緩衝物質なしの培地中で培養された細胞と比べ、単離された細胞の寿命が延び得る。培地に添加される緩衝物質によって、緩衝物質なしの培地中でインキュベータ条件(約3%〜約8%のC02含有率;約34℃〜約40℃;および約75%〜約85%の湿度)外で培養された細胞と比べ、同じくインキュベータ条件外で培養された単離された細胞の寿命が延び得る。緩衝物質によって、単離された細胞の寿命が約1日、1週、2週、3週、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、またはそれ以上延び得る。緩衝物質によって、単離された細胞の寿命が約1週〜1ヶ月延び得る。緩衝物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜3ヶ月延び得る。緩衝物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜1年延び得る。緩衝物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜6ヶ月延び得る。
インキュベータ条件外は、約3%〜約8%のC02含有率;約34℃〜約40℃;および約75%〜約85%の湿度の1つまたは複数の範囲からの逸脱であり得る。インキュベータ条件外は、約3%〜約8%のC02含有率からの逸脱、たとえば約1%または10%であり得る。インキュベータ条件外は、約34℃〜約40℃からの逸脱、たとえば約30℃または約44℃であり得る。インキュベータ条件外は、約75%〜約85%の湿度からの逸脱、たとえば約70%または約90%の湿度であり得る。
緩衝物質によって、培地のpH、たとえば約7.3〜約7.5のpHが維持され得る。緩衝物質によって、インキュベータ条件(約3%〜約8%のC02含有率;約34℃〜約40℃;および約75%〜約85%の湿度)外で培地のpHが維持され得る。緩衝物質は、約5ミリモル(mM)、10mM、11mM、12mM、13mM、14mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、30mM、または35mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約10mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約15mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約20mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約25mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約30mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約10mM〜約30mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約15mM〜約25mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約5mM〜約25mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。緩衝物質は、約20mM〜約35mMの最終濃度を生じさせるように培地に添加され得る。
緩衝物質はHEPESを含み得る。緩衝物質は、アセテート、N-(2-アセトアミド)-アミノエタンスルホン酸(ACES)、N-(2-アセトアミド)-イミノ二酢酸(ADA)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)、N,N-ビス-2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、バイカーボネート、ビシン、[ビス-(2-ヒドロキシエチル)-イミノ]-トリス-(ヒドロキシメチルメタン)(ビス-トリス)、1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)-メチルアミノ]プロパン(ビス-トリス-プロパン)、ボレート、カコジレート、3-(シクロヘキシルアミノ)-プロパンスルホン酸(CAPS)、3-(シクロヘキシルアミノ)-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(CAPSO)、シクロヘキシルアミノエタンスルホン酸(CHES)、シトレート、3-[N-ビス(ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、グリシン、グリシルグリシン、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジン-N'-エタンスルホン酸(HEPES)、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジン-N'-3-プロパンスルホン酸(HEPPS EPPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジン-N'-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(HEPPSO)、イミダゾール、マレイン酸、2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸(MES)、3-(N-モルホリノ)-プロパンスルホン酸(MOPS)、3-(N-モルホリノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、ホスフェート、ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタンスルホン酸(PIPES)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(POPSO)、3-{[トリス(ヒドロキシメチル)-メチル]-アミノ}-プロパンスルホン酸(TAPS)、3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)-メチルアミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(TAPSO)、トリエタノールアミン(TEA)、2-[トリス(ヒドロキシメチル)-メチルアミノ]-エタンスルホン酸(TES)、トリシン、トリス、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
培地は1つまたは複数の成分、たとえば1つまたは複数の抗酸化物質を含み得る。抗酸化物質によって、抗酸化物質なしの培地中で培養された細胞と比べ、単離された細胞の寿命が延び得る。培地に添加される抗酸化物質によって、抗酸化物質なしの培地中でインキュベータ条件(約3%〜約8%のC02含有率;約34℃〜約40℃;および約75%〜約85%の湿度)外で培養された細胞と比べ、同じくインキュベータ条件外で培養された単離された細胞の寿命が延び得る。抗酸化物質によって、単離された細胞の寿命が約1日、1週、2週、3週、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、またはそれ以上延び得る。抗酸化物質によって、単離された細胞の寿命が約1週〜1ヶ月延び得る。抗酸化物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜3ヶ月延び得る。抗酸化物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜1年延び得る。抗酸化物質によって、単離された細胞の寿命が約1ヶ月〜6ヶ月延び得る。
培地は1個または複数の抗酸化物質を含み得る。1個または複数の抗酸化物質は異なる抗酸化物質であり得る。1個または複数の抗酸化物質は異なるタイプの抗酸化物質であり得る。培地は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれ以上の抗酸化物質を含み得る。培地は1〜5個の抗酸化物質を含み得る。培地は1〜3個の抗酸化物質を含み得る。培地は1〜10個の抗酸化物質を含み得る。培地は2〜10個の抗酸化物質を含み得る。培地は、本明細書において提供される抗酸化物質の任意の組み合わせを含み得る。培地は、ビタミン抗酸化物質、ミネラル抗酸化物質、タンパク質抗酸化物質、アミノ酸抗酸化物質、酵素抗酸化物質、植物栄養素/ファイトケミカル抗酸化物質、ホルモン抗酸化物質または他の抗酸化物質を含み得る。
培地は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、銅、マンガン、ヨウ化物、亜鉛、セレン、マグネシウム、αリポ酸、グルタチオン、L-カルノシン、グルタメート、アスパルテート、L-カルニチン、SOD、DHEA、コエンザイムQ10、メラトニン、スーパオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、ルテイン、リコピン、ゼアキサンチン、エラグ酸、イチョウ、ピクノジェノール、レスベラトロール、グルコシノレート、フィトエストロゲン、硫化アリル、フェノール酸、水、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
ビタミン抗酸化物質は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。ミネラル抗酸化物質は、銅、マンガン、ヨウ化物、亜鉛、セレン、マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。タンパク質抗酸化物質は、αリポ酸、グルタチオン、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。アミノ酸抗酸化物質は、L-カルノシン、グルタメート、アスパルテート、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。酵素抗酸化物質は、L-カルニチン、SOD、DHEA、コエンザイムQ10、メラトニン、スーパオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、クエン酸、シュウ酸、フィチン酸、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。植物栄養素/ファイトケミカル抗酸化物質は、カロテノイド(たとえばルテイン、リコピン、ゼアキサンチン、またはそれらの任意の組み合わせ)、エラグ酸、フラボノイド(たとえばイチョウ、ピクノジェノール、またはそれらの任意の組み合わせ)、レスベラトロール、グルコシノレート、ファイトエストロゲン、硫化アリル、フェノール酸、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。ホルモン抗酸化物質は、メラトニン、DHEA、またはそれらの組み合わせであり得る。水が抗酸化物質であり得る。抗酸化物質は、クエン酸、シュウ酸、フィチン酸、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。抗酸化物質は、水溶性、脂溶性、またはそれらの組み合わせであり得る。
抗酸化物質は、培地中、約0.000001〜約0.00001mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.00001〜約0.0001mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.0001〜約0.001mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.001〜約0.01mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.01〜約0.1mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.1〜約1mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約1〜約10mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.000001〜約0.001mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.00001〜約0.01mMの濃度で存在し得る。抗酸化物質は、培地中、約0.001〜約0.1mMの濃度で存在し得る。
受容体および化合物検出
細胞受容体は化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、たとえば化合物が細胞受容体に結合すると、その化合物の存在を検出し得る。細胞受容体と化合物との間の結合イベントがシグナル、たとえば光シグナルまたは電気シグナルまたは化学的シグナルを生じさせ得る。
化合物の存在を検出し得る細胞受容体は野生型受容体であり得る。化合物の存在を検出し得る細胞受容体は、改変された受容体、たとえば遺伝的に改変された受容体であり得る。化合物の存在を検出し得る細胞受容体は匂い物質受容体であり得る。
ニューロンなどの細胞は、1つまたは複数の野生型受容体、1つまたは複数の改変された受容体またはそれらの任意の組み合わせを含むように改変され得る。細胞は、1つの化合物を検出する受容体を含むように改変され得る。細胞は、複数の化合物を検出する受容体を含むように改変され得る。細胞は、複数のタイプの受容体、たとえば、第一の化合物を検出する第一のタイプの受容体および第二の化合物を検出する第二のタイプの受容体を含むように改変され得る。細胞は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の異なるタイプの受容体を含むように改変され得る。
細胞受容体と化合物との間の結合イベントは液体培地中で起こり得る。結合イベントは半固体培地中で起こり得る。結合イベントは粘性培地中で起こり得る。結合イベントは水性培地中で起こり得る。結合イベントはハイドロゲル中で起こり得る。
細胞受容体は、約10nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約25nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約50nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約75nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約100nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約250nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約500nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約750nMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約10μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約25μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約50μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約75μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約100μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。細胞受容体は、約250μMまたはそれ未満の濃度の化合物の存在を検出し得る。
細胞は、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞は、表2b、表3、表4に記載された受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含み得る。
細胞受容体によって検出され得る化合物は1つまたは複数の揮発性有機化合物を含み得る。化合物は、DNT(CAS#121-14-2)、RDX(CAS#121-82-4)、TNT(CAS#118-96-7)、バニリン酸(CAS#121-34-6)、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
図5は、化合物(左列)およびその化合物を検出する受容体(中列)および各化合物−受容体ペアの場合の濃度検出限界(右列)の表を示す。たとえば、2,4-DNT(CAS#121-14-2)は、受容体mOR185-1により、約10μMの濃度限界検出で検出され得る。1つの受容体が複数の化合物を検出し得る。複数の受容体が同じ化合物を異なる濃度検出限界で検出し得る。
図6は、DNT(CAS#121-14-2)濃度の範囲(1マイクロモル(μM)〜1000(μM))および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。棒グラフのy軸は、計測された正規化ルシフェラーゼ活性を報告する。棒グラフのx軸は様々な濃度検出限界を報告する。グラフの右側は、試験した様々な受容体を報告する。いくつかの受容体は、他の受容体よりも低いDNTの検出下限を示す。
図7は、バニリン酸(CAS#121-34-6)濃度の範囲(100ピコモル(pM)〜1ミリモル(mM))および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。棒グラフのy軸は、計測された発光を報告する。棒グラフのx軸は様々な濃度検出限界を報告する。グラフの右側は、試験した受容体mOR9-1を報告する。受容体mOR9-1によるバニリン酸の検出下限は約10nMであり得る。
図8は、DNT(CAS#121-14-2)濃度の範囲(100ピコモル(pM)〜1ミリモル(mM))および計測された発光レベルによって報告されるそれぞれの匂い物質受容体検出を示す。棒グラフのy軸は、計測された発光を報告する。棒グラフのx軸は様々な濃度検出限界を報告する。グラフの右側は、試験した様々な受容体を報告する。いくつかの受容体は、他の受容体よりも低いDNTの検出下限を示す。
図12は、様々な匂い物質受容体タイプのパネルに関して発光レベルによって計測される、4つの異なる化合物:コカイン、ヘロイン、LSDおよびPCPの匂い物質受容体検出を示す。計測された発光レベルによって示されるように、試験した匂い物質受容体のサブセット(たとえばmOR18-2、mOR178-1、mOR18-1およびOR2W1)が、試験した4つの化合物すべてに応答した。広くチューニングされた受容体、たとえば複数のタイプの化合物を検出する受容体は、検出される化合物の化学的性質を同定することができなくとも、化合物のサブセットの検出に役立ち得る。
図13は、6つの異なるタイプの匂い物質受容体に関して様々な濃度での発光レベルによって計測されたバニリン酸の匂い物質受容体検出を示す。匂い物質受容体mOR9-1は、バニリン酸の濃度が低下すると、発光レベルの低下を実証する。匂い物質受容体mOR18-1およびmOR18-2は、バニリン酸の濃度が低下すると、同様の発光レベルを実証する。これらの受容体は他の環境刺激にも応答し得る。匂い物質受容体mOR177-1およびmOR160-1は、様々な濃度のバニリン酸の存在において低いバックグラウンドシグナルを示す。
図14は、様々なタイプの化合物のパネルに関して発光レベルによって計測された、マウス匂い物質受容体(mOR9-1)の場合の匂い物質受容体検出を示す。試験した様々な化合物の範囲に基づいて、mOR9-1は、1つの化合物(バニリン酸)またはリガンドの小さめのサブセットに対してより狭くチューニングされてもよい。狭くチューニングされた受容体は、特定の化合物または特定の化合物の小さめのサブセットを検出するのに役立ち得る。
シグナル検出
本明細書に記載される装置は1つまたは複数の単離された細胞(たとえばニューロン)を含み得る。単離された細胞は、環境からの、または環境内の、特定の揮発性有機化合物を検出するための感知フロントエンドとして用いられ得る。単離された細胞は、環境中の、または試験される環境から事前に取り出された単離された試料(空気試料、液体試料、固体試料)からの、化合物の存在をリアルタイムで感知し得る。
装置内の1つまたは複数の単離された細胞は、生物学的シグナル、光シグナル、化学的シグナル、電気シグナル、振動シグナル、機械的シグナル、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を生成することにより、結合イベント(細胞受容体と化合物との間の)が生じたことを検出システムに警告し得る。ニューロンの場合、シグナルは、電気インパルス、たとえば活動電位または活動電位の一部分を発火させることを含み得る。装置の単離された細胞から放出されるシグナルは、装置の別の部品、たとえばセンサによって検出され得る。電気シグナル、たとえば活動電位の場合、1つまたは複数の電極(たとえば金電極)がこの電気シグナルを受け取り得る。装置の電極は、Na+、Ca2+、K+フラックス、またはそれらの組み合わせの1つまたは複数を含む1つまたは複数のイオンフラックスを感知し得る。これらのイオンフラックスは、単離された細胞の膜を内外に通過して1つまたは複数の電気シグナルを生成し得、得られる電子流は、1つまたは複数の電極に移されたのち、アナログ・デジタル変換器によって波形に変換され得、その波形は、下流のアルゴリズムにより、電気シグナル(すなわち活動電位またはその一部分)または雑音として分類され得る。
雑音シグナルと電気シグナル(すなわち活動電位またはその一部分)との間の差はシグナル対雑音比(SNR)と呼ばれることもある。SNRは検出イベントの信頼水準を決定し得る。SNRは、雑音パワーのレベルに対するシグナルパワーのレベルを決定し得、雑音は、1つまたは複数の周囲の電子機器から発生する物理的乱流または電磁雑音の結果であり得る。細胞記録(たとえば、化合物の存在に応答したニューロンの活動電位の記録)の質は、記録されたスパイクの電圧の振幅によって決定され得る。この振幅は、単離された細胞(たとえばニューロン)と電極の表面との間の接触界面を改善することによって増大させ得る。場合によっては、接触界面の増大は、単離された細胞と電極の表面との間の物理的距離を減らすこと、単離された細胞と電極との間の接触表面積を増すこと、またはそれらの組み合わせを含み得る。接触界面を改善する両方の手法は、単離された細胞(すなわちニューロン)が電極を包み込みやすくするよう、単離された細胞中で1つまたは複数のエンドサイトーシス経路を有利に作動させ得る形状寸法など、電極の形状寸法を増すことによって最適化され得る。単離された細胞中で1つまたは複数のエンドサイトーシス経路を作動させることにより、単離された細胞は、部分的食作用によって電極の少なくとも一部分を消費し始め得、それが、電極に近接し得る、イオン交換に関与する細胞膜表面積を増大させて、電流が電極の一部分中で発生し、増幅器およびデジタル・アナログ変換器によって増幅されるようにし得る。
図9は、平面2D電極形状を用いて得られた振幅ゲインを示す。画像は、Intan記録ソフトウェアによって生成されたものである。画像は、画像中に見られる最大ピークと最小ピークとの間の距離に基づいて平均約50/3μVのピークピークシグナルの質を実証する。図10は、平面2D電極形状と比べてはるかに優れた振幅ゲインを示す、3D電極形状を用いて得られた優れた振幅ゲインを示す。この画像は、画像中に見られる最大ピークと最小ピークとの間の距離に基づいて平均約200/3μVのピークピークシグナルの質を実証する。加えて、図10の3D電極形状を使用すると、図9の2D電極形状と比べ、シグナル雑音比(SNR)が有意に改善する。3D電極形状は、2D電極形状の4倍のシグナルゲインを生じさせ得る。3D電極形状は、2D電極形状の5、6、7、8、9、または10倍のシグナルゲインを生じさせ得る。図11は、3D電極形状を使用して得られたスパイク列を示す。
検出のための装置
本明細書に記載される装置、システム、および方法は、試料中の1つまたは複数の化合物の有無を確認するために用いられ得る。いくつかの態様において、確認は、試料中の1つまたは複数の化合物の存在の可能性または非存在の可能性であり得る。試料は、血液試料、体液、組織試料、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。そのような態様においては、対象の体内の非合法化合物の有無を確認し得る。試料は、土壌試料、水試料または気体試料であり得る。そのような態様においては、土壌、水路、空気供給、地理的地域、住宅環境、商業環境における化学兵器、毒素、発がん物質の有無を確認し得る。
いくつかの態様において、システムは細胞のアレイを備え得る。これらの細胞は任意の適当な起源に由来し得る。たとえば、細胞は、模造細胞、合成細胞または天然細胞であり得る。アレイは、温度制御ならびに栄養素および他の物質の細胞への送達をはじめとして、これらの細胞に適した環境を維持することができる生命維持を細胞に提供することを意図したものであり得る。そのようなものとして、アレイは、正常な生理学的機能を中断することなく、生きた細胞を輸送するための他のシステムと組み合わされてもよい。本開示の好ましい態様は、シグナル、たとえば電気シグナルをモニタするために、細胞と相互作用するための電極を提供する。本開示の好ましい態様はまた、細胞への化合物の送達および細胞応答のモニタを可能にする。本開示の好ましい態様はまた、細胞応答または機能をモニタするための画像診断法を支持し得る。
概して、前記アレイは、細胞を収容し得る構造(基板(x、y、z座標の)とみなすことができる)を提供し得、その同じ構造が、栄養素、増殖培地、増殖因子、化合物などで細胞を灌流するための装置を提供する。
前記アレイは、細胞培養用培地の灌流をアレイに押し通すガス送達システムを提供する、ベースユニットの一部を形成することを意図したものであり得る。アレイのさらなる要素は、アレイ中で生命維持を維持するための加熱要素を含み得る。また、閉ループ中で温度、pH、ガス種、粒子分析などをモニタするための様々なセンサが含まれてもよい。
前記に加えて、たとえば特定のタンパク質またはイオン性分子の存在を感知するように適合された他のセンサが提供されてもよい。そのようなセンサおよび検出装置は、二次的なやり方でアレイとインタフェースして、ゲノミクス、プロテオミクス、ウェスタンブロットアッセイ、および他のラボ・オン・チップ装置のための分析読み出しを提供することができる。
図1は、細胞のアレイに機能的に接続され得る生命維持システム100を示す。生命維持システムは、制御されたpH、制御された温度、制御されたオスモル濃度、またはそれらの組み合わせの下、制御された液体量の環境、たとえば細胞培養用培地101を提供し得る。関心対象の化合物を液体量に溶解させ得る。液体量に添加される1つまたは複数の化合物は、アレイの受容体発現ニューロン102の1つまたは複数の受容体と相互作用または結合し得、それがシグナル、たとえば電気シグナルを誘発し得る。ニューロンはニューロンシェル103中に存在し得る。ニューロンは、図1の小さな円104によって表される、各ニューロンシェルの上部の開口を通して個々に配置され得る。各ニューロンシェルは、グリッド106の各正方形中の1つの電極105によって表される微小電極のサブセットの周囲に配置され得る。1つまたは複数の電気シグナルが、1つまたは複数の化合物によって励起されたニューロンから収集され得る。電極によって計測される1つまたは複数の電気シグナルは、下部の黒い矢印によって表すように、制御装置、たとえばコンピュータ107によって受け取られ得る。
図2中、複数の匂い物質受容体201を発現するニューロン200が、1つの電極202によって図2に示される電極(たとえば金微小電極)のサブセットの上に配置され得る。関心対象の化合物が匂い物質受容体201に結合して、ニューロン200の細胞質中で一連のイベントを生じさせ得、それが電気シグナル、たとえば膜脱分極およびおそらくは活動電位または一連の活動電位を生じさせ得る。電気シグナルは電極202によって計測または記録され得る。
図4中、アレイは概して符番10によって示され得る。これは、上面12によって画定される上部領域と、下面14によって画定される下部領域とを有する概して細長い角柱形を有し得る。また、直立した側面16、18が提供され得る。アレイをシステムに統合するために、前面領域20は倣削り面を設けられ得る。加えて、切欠き22がアレイの上部領域の後部の近くに形成され得る。アレイの前部および後部形状は、アレイをピックアップし、ベースユニット(図示せず)中に配置することができるよう、フッキングシステムを提供し得る。
図4中、モジュールの下部領域に位置するチャンバ30が示されている。チャンバ30は1つまたは複数の細胞(図示せず)を収容し得る。チャンバ30は、モジュールの上面12の細胞導入ポート34から延びるそれぞれの細胞導入路32を有し得る。図1に見てとれるように、細胞導入路は、上部領域から下部領域中のチャンバへと概して下向きに傾斜し、カーブし得る。この特徴は、1つまたは複数の細胞がポート34および導入路32を介してチャンバ30に導入されることを可能にし得、チャンバ30に収容される細胞の数および種類に関して確実さを提供し得る。
いくつかの態様において、システムは、細胞表面受容体を発現させるために改変、たとえば遺伝的に改変され得る細胞、たとえばニューロンのアレイを備え得る。細胞表面受容体は、1つまたは複数の化合物、たとえば揮発性有機化合物または水溶性匂い物質化合物を検出し得る。システムの細胞は、1つのタイプの化合物感知受容体を発現してもよいし、化合物のセットまたは混合物を検出し得る複数のタイプの化合物感知受容体を発現してもよい。細胞のアレイは、これらの化合物感知受容体の1つまたは複数を発現する1つまたは複数の細胞を含み得る。化合物を感知し得る細胞表面受容体は、シグナル、たとえば電気シグナルを内部的に増幅する一連のシグナル伝達タンパク質を介してそれを実施し得、ニューロンなどの細胞によって活動電位を誘発し得る。個々の細胞それぞれは、微小電極アレイ(MEA)などのシステムの1つまたは複数の電極に機能的に接続され得る。化合物と細胞表面受容体との間の結合イベントののち、またはその間に、細胞と電極との間の機能的接続が、1つまたは複数の細胞ベースの電気シグナル、たとえば細胞膜脱分極、活動電位または活動電位の閾値以下である電気シグナルの検出を可能にし得る。電気シグナル応答は、電極および制御装置、たとえばコンピュータ入力装置に転送され得る。いくつかの態様において、細胞のアレイは化合物のアレイを差次的に検出し、それが検出の化合物フィンガプリントを集合的に出すことができる。
あるタイプの細胞表面受容体の1つまたは複数を発現する細胞(たとえばニューロン)中のその細胞表面受容体(たとえば匂い物質受容体)に結合する化合物(たとえば匂い物質化合物)が細胞内でシグナル伝達経路を活性化し得る。細胞がニューロンであるいくつかの態様においては、結合イベントがニューロンの膜脱分極を誘発し得、場合によっては、活動電位をも誘発し得、そのいずれも、細胞に機能的に接続され得る電極によって検出されることができる電気シグナルである。いくつかの態様において、完全な活動電位は誘発され得ない。そのような場合でも、電極はなおも、雑音から区別可能であり得る閾値以下レベルシグナルの検出のように、細胞由来の電気シグナルを検出し得る。励起されたニューロンが所与の結合効果への1つまたは複数の活動電位を生成し得、その1つまたは複数の活動電位を制御装置によって一連の活動電位として分類、記憶または分析し得る。また、一連の活動電位内の活動電位の分布パターンが、システムによって収集され得る電気シグナル情報を含む場合もある。
いくつかの態様において、細胞のアレイは複数の細胞を含み得、複数の細胞のそれぞれがユニークな細胞表面受容体を発現する。場合によっては、匂い物質などの化合物が複数の細胞の間で差次的に結合し得、各細胞が、ベースラインライン、たとえば活動電位なし(すなわちゼロ)と最大活動電位との間で異なる電気シグナルレベルを有し得るようになる。いくつかの態様においては、異なる細胞が、細胞表面に発現し得る細胞表面受容体に依存して異なる、またはユニークな電位分布をその中に有し得る一連の活動電位を生成し得る。
単一の化合物(たとえば匂い物質)または既知の特性を有する化合物のセットをアレイに送達すると、アレイ全体で一連の相対シグナルを提供し得、それを、本明細書に記載される装置、システム、および方法によって取得し、分析することができる。相対シグナルと関連する値は、閾値以下シグナル、最大閾値シグナル、膜脱分極、活動電位、またはそれらの任意の組み合わせに基づいて細胞ごとに異なるレベル(たとえば大きさ)およびプロファイル(たとえば時間プロファイル)の電気シグナルを含む行列内にインポートされ得る、または含まれ得る。
前記システムは、細胞のアレイ、たとえばn×m個の細胞のアレイを備え得る。シグナルは、各要素が真値aijを表し得る行列としてコード化および表現され得、aは閾値以下の値または最大オン/オフ活動電位であり得、iおよびjは装置のアレイ上の位置を表し得る。
a00 a01 a02 a03 ... a0n
a10 a11 a12 a13 ... a1n
a20 a21 a22 a23 ... a2n
a30 a31 a32 a33 ... a3n
...
am0 am1 am2 am3 ... amn
単一の化合物は異なる結合親和性で異なる細胞表面受容体に結合し得る。単一の化合物は、1つのタイプの細胞表面受容体に対して強い結合親和性を有し、第二のタイプの細胞表面受容体に対して弱い結合親和性を有し得る。異なる結合親和性、たとえば強い結合親和性および弱い親和性は、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)への結合が三次元結合イベントであるために生じ得る。いくつかの態様において、細胞表面受容体の結合部位は、関心対象の所定の化合物を含む特定の部分または化学置換基(たとえばOH、CH3など)を認識するのに十分な感度を有し得ない。その代わり、化合物の特徴の組み合わせが、GPCR結合ポケットの内側で化合物と細胞表面受容体との間で結合イベントが生じることを可能にするリガンド「形」またはコンホメーションを提供するのに十分であり得る場合がある。したがって、化合物の異なる部分は、異なる細胞表面受容体に別様に結合し得、アレイ上の異なる細胞において異なるシグナルを誘発し得る。いくつかの態様において、強い結合親和性で化合物に結合する細胞は、その結合イベントに応答して、同じ化合物に対して弱い結合親和性を有し得る細胞によって生成される電気シグナルとは異なるシグナルを提供し得る。いくつかの態様において、細胞表面受容体結合部位は、関心対象の化合物を含む特定の部分または化学置換基(たとえばOH、CH3など)を認識するのに十分な感度を有し得る。
化合物は異なる結合親和性で異なる受容体に結合し得る。たとえば、狭くチューニングされた受容体(たとえば、強い結合親和性で特定の化合物に結合するように改変され得る受容体)は、化合物の限られたサブセットにのみ結合し、受容体が狭くチューニングされていない化合物への結合イベントは、発生し得ない、または発生する可能性が低くなり得る。広くチューニングされた受容体(たとえば、強い結合親和性でより広範囲の化合物に結合するように改変され得る受容体)は、狭くチューニングされた受容体と比べ、より多数の異なる化合物に異なる結合親和性で結合し得る。広くチューニングされた受容体は、化学的フィンガプリント検出に役立つ可能性がより高いといえる。広くチューニングされた受容体は、高い確率または信頼度、たとえば70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上の確率または信頼度で、試料中の化合物の存在の確認を提供する可能性がより高いといえる。
所与の化合物は、相対的に固定された値のセットを行列中に有し得、すべての値(たとえば非ゼロ値)にわたってある範囲の変動がある。たとえば、所与の化合物をはじめて細胞のアレイに曝露すると、行列中に第一の値のセットを生じさせ得る。所与の化合物を同じ細胞のアレイに二度目に曝露すると、行列中に第二の値のセットを生じさせ得る。第一の値のセットおよび第二の値のセットは相対的には同じ値のセットであり得る。第一の値のセットおよび第二の値のセットはすべての値にわたってある範囲の変動を有し得、変動は1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%以下であり得る。細胞表面受容体発現細胞の分布を考慮すると、行列のこの相対的に固定された値のセットは、その特定の化合物に割り当てられ得る(そして、システムのデータベースに記憶され得る)フィンガプリントまたはユニークなパターンとして使用され得る。
化合物(互いに関連する、または無関係)のセットは、アレイの細胞によって発現された特定の細胞表面受容体のセットに対してマッピングされた場合に、特定のフィンガプリントを有し得る。所与の化合物のセットに関するこのフィンガプリントは、個々の化合物の結合イベントの重複するセットを表し得る。すなわち、化合物のセット中の個々の化合物は、複数の細胞表面受容体に異なる様式で結合し得る。そのような場合、所与の化合物のセットはアレイ全体で加法的であり得、所与のセット中のいくつかの化合物からのシグナルが、セット中の他の化合物からの個々のシグナルを隠蔽し得る、または検出不可能にし得る。化合物の各セットまたは組み合わせはアレイ全体でユニークなフィンガプリントを有し得る。アレイ上の化合物の混合物内の所与の化合物によって生成されるシグナルのパターンが、化合物の混合物内で認識されることができる化合物フィンガプリントとして作用し、それにより、本明細書に記載されるシステムが化合物のセットまたは混合物中の個々の化合物を測定することを可能にし得る。
いくつかの態様において、本明細書に記載されるシステムは、匂い物質または化合物、たとえば揮発性有機化合物に結合する受容体を有する細胞、たとえばニューロンのアレイを提供し、結合すると、細胞は、検出情報、たとえばシグナル(たとえば電気シグナル)を制御装置に送信する。
コンピュータシステム
本開示は、本開示の方法を実現するようにプログラムされているコンピュータ制御システムを提供する。図3は、電極に命令して、1つまたは複数の電気シグナルを計測させる、1つまたは複数の電極から1つまたは複数の電気シグナルを受信させる、電気シグナルのパターンを生成させる、電気シグナルのパターンをデータベースに記憶させる、電気シグナルのパターンをデータベースに記憶されたパターンと比較させる、またはそれらの任意の組み合わせを実行させるようにプログラムまたは他の方法で構成され得るコンピュータシステム501を示す。コンピュータシステム501は、本開示のデータ収集、データ分析およびデータ記憶の様々な局面、たとえば電気シグナル計測、計測された電気シグナルに基づくパターンの比較、電気シグナルデータに基づくパターンの生成、それらの任意の組み合わせなどの命令を規制することができる。コンピュータシステム501は、ユーザの電子装置であることもできるか、または電子装置に対して遠隔に位置するコンピュータシステムであることもできる。電子装置はモバイル電子装置であることができる。
コンピュータシステム501は、シングルコアまたはマルチコアプロセッサであることもできるまたは並列処理用の複数のプロセッサであることもできる、中央処理ユニット(CPU、本明細書においては「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」ともいう)505を含む。コンピュータシステム501はまた、メモリまたは記憶場所510(たとえばランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット515(たとえばハードディスク)、1つまたは複数の他のシステムと通信するための通信インタフェース520(たとえばネットワークアダプタ)ならびに周辺装置525、たとえばキャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置および/または電子ディスプレイアダプタを含む。メモリ510、記憶ユニット515、インタフェース520および周辺装置525は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU505と通信する。記憶ユニット515は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(またはデータリポジトリ)であることができる。コンピュータシステム501は、通信インタフェース520を援用してコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)530に機能的に結合されることができる。ネットワーク530は、インタネット、イントラネットおよび/またはエクストラネット、またはインタネットと通信するイントラネットおよび/またはエクストラネットであることができる。ネットワーク530は、場合によっては、電気通信および/またはデータネットワークである。ネットワーク530は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つまたは複数のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワーク530は、場合によっては、コンピュータシステム501を援用して、コンピュータシステム501に結合された装置がクライアントまたはサーバとして振る舞うことを可能にし得るピアツーピアネットワークを実現することができる。
CPU505は、プログラムまたはソフトウェアとして具現化されることができる一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、メモリ510などの記憶場所に記憶され得る。命令は、CPU505に向けられることができ、その後、本開示の方法を実現するようにCPU505をプログラムすることまたはそうでなければ構成することができる。CPU505によって実行される動作の例は、フェッチ、デコード、実行およびライトバックを含むことができる。
CPU505は、集積回路などの回路の一部であることができる。システム501の1つまたは複数の他の構成要素が回路に含まれることができる。場合によっては、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
記憶ユニット515は、ファイル、たとえばドライバ、ライブラリおよび保存されたプログラムを記憶することができる。記憶ユニット515は、ユーザデータ、たとえばユーザの好みおよびユーザプログラムを記憶することができる。コンピュータシステム501は、場合によっては、コンピュータシステム501に対して外部にある、たとえばイントラネットまたはインタネットを介してコンピュータシステム501と通信するリモートサーバに配置されている、1つまたは複数のさらなるデータ記憶ユニットを含むことができる。
コンピュータシステム501は、ネットワーク530を介して1つまたは複数のリモートコンピュータシステムと通信することができる。たとえば、コンピュータシステム501は、ユーザのリモートコンピュータシステム(たとえばポータブルPC、タブレットPC、スマートフォン)と通信することができる。リモートコンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(たとえばポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(たとえばApple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(たとえばApple(登録商標)iPhone、Android有効化デバイス、Blackberry(登録商標))、またはパーソナルデジタルアシスタントを含む。ユーザは、ネットワーク530を介してコンピュータシステム501にアクセスすることができる。
本明細書に記載される方法は、コンピュータシステム501の電子的記憶場所、たとえばメモリ510または電子的記憶ユニット515に記憶された機械(たとえばコンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実現されることができる。機械実行可能または機械可読コードはソフトウェアの形態で提供されることができる。使用中、コードはプロセッサ505によって実行されることができる。場合によっては、コードは、プロセッサ505による容易なアクセスに備えて、記憶ユニット515から取り出され、メモリ510に記憶されることもできる。状況によっては、電子的記憶ユニット515が排除され、機械実行可能命令はメモリ510に記憶されることもできる。
前記コードは、コードを実行するように適合されたプロセッサを有する機械との使用のために事前にコンパイルされ、かつ構成されることもできるか、または、実行時にコンパイルされることもできる。コードは、コードを事前コンパイル的または実行時コンパイル的に実行することを可能にするように選択されることができるプログラミング言語で供給されることができる。
本明細書において提供されるシステムおよび方法の局面、たとえばコンピュータシステム501は、プログラミングとして具現化されることができる。技術の様々な局面は、一般的には、あるタイプの機械可読媒体に担持されている、またはそれとして具現化されている機械(またはプロセッサ)実行可能コードおよび/または関連データの形態にある「製品」または「製造物品」と考えられ得る。機械実行可能コードは、電子的記憶ユニット、たとえばメモリ(たとえば読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスクに記憶されることができる。「記憶」タイプ媒体は、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリまたはそれらの関連モジュール、たとえば、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的記憶を提供し得る様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなどのいずれかまたはすべてを含むことができる。ソフトウェアの全部または部分は、ときおり、インタネットまたは他の様々な電気通信ネットワークを介して通信され得る。そのような通信は、たとえば、1つのコンピュータまたはプロセッサから別のコンピュータまたはプロセッサへの、たとえば管理サーバまたはホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへの、ソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を担持し得る別のタイプの媒体は、ローカル装置間の物理的インタフェースをはさんで、有線および光地上通信線ネットワークを介して、また様々なエアリンクを介して使用されるような光波、電波、および電磁波を含む。そのような波を運ぶ物理的要素、たとえば有線または無線リンク、光リンクなどもまた、ソフトウェアを担持する媒体とみなされ得る。本明細書においては、コンピュータまたは機械「可読媒体」などの用語は、非一時的な有形の「記憶」媒体に限定されない限り、実行のためのプロセッサへの命令の提供に関与する任意の媒体を指す。
したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、有形記憶媒体、搬送波媒体または物理的伝送媒体をはじめとする多くの形態をとり得る。不揮発性記憶媒体は、たとえば、図示されるデータベースなどを実現するために使用され得るような光または磁気ディスク、たとえば、任意のコンピュータなどの中の記憶装置のいずれかを含む。揮発性記憶媒体は、動的メモリ、たとえばそのようなコンピュータプラットフォームの主メモリを含む。有形の伝送媒体は、同軸ケーブル;コンピュータシステム内のバスを構成するワイヤを含む銅線および光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、電気もしくは電磁シグナルまたは音波もしくは光波、たとえば無線周波数(RF)および赤外線(IR)データ通信中に生成されるものの形態をとり得る。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVDもしくはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROMおよびEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、データもしくは命令を運ぶ搬送波、そのような搬送波を運ぶケーブルもしくはリンクまたはコンピュータがプログラミングコードおよび/またはデータを読み得る任意の他の媒体を含む。これらの形態のコンピュータ可読媒体の多くは、実行のための、プロセッサへの1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスの搬送に関与し得る。
コンピュータシステム501は、たとえば、揮発性化合物などの化合物の存在または存在の可能性の確認を提供するためのユーザインタフェース(UI)540を含む電子ディスプレイ535を備える、またはそれと通信していることができる。UIの例は、非限定的に、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)およびウェブベースのユーザインタフェースを含む。
本開示の方法およびシステムは、1つまたは複数のアルゴリズムによって実現されることができる。アルゴリズムは、中央処理ユニット505による実行時にソフトウェアによって実現されることができる。アルゴリズムは、たとえば、1つまたは複数の電極から受け取った電気シグナル、たとえば電気シグナルの行列に基づいてパターンを生成する、制御システムによって生成されたパターンを、システムのデータベースに記憶された1つまたは複数のパターンと比較する、試料中の化合物の存在または存在の可能性の確認を行う、またはそれらの任意の組み合わせなどを行うことができる。
特定の態様
いくつかの装置、システム、アレイ、方法が本明細書に開示される。これらの装置、システム、アレイ、方法の具体的な例示的態様が以下に開示される。
態様1.(a)複数のチャンバを含み、該複数のチャンバの各チャンバが、(i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および(ii)該細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品を含む、空間的にアドレス指定可能なアレイと、(b)(i)計測された該電気シグナルを複数のチャンバから受け取るように、かつ(ii)計測された該電気シグナルに基づいて1つまたは複数の化合物の有無を判定するように構成された制御装置とを備える、装置。
態様2.前記1つまたは複数の化合物の有無が、該1つまたは複数の化合物の量を計測することを含む、態様1の装置。
態様3.前記細胞が遺伝子改変を含む、態様1または2の装置。
態様4.前記細胞がニューロンである、態様1〜3のいずれかの装置。
態様5.前記細胞がヒト細胞である、態様1〜4のいずれかの装置。
態様6.前記空間的にアドレス指定可能なアレイが、3つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルを含む、態様1〜5のいずれかの装置。
態様7.少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出するように構成されている、態様1〜6のいずれかの装置。
態様8.前記細胞が、複数のタイプの化合物を検出する、態様1〜7のいずれかの装置。
態様9.前記細胞が、少なくとも2つのユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変されている、態様1〜8のいずれかの装置。
態様10.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様11.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様12.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様13.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様14.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様15.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、表2b、表3、表4からの1つもしくは複数の受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様1〜9のいずれかの装置。
態様16.前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが改変を含む、態様1〜15のいずれかの装置。
態様17.前記改変が、遺伝子改変、メチル化修飾、スルホン化修飾、スルフェン化修飾、アシル化修飾、アルキル化修飾、ブチリル化修飾、グリコシル化修飾、マロニル化修飾、ヒドロキシル化修飾、ヨウ素化修飾、プロピニル化修飾、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様16の装置。
態様18.前記改変が酸化修飾または還元修飾を含む、態様16の装置。
態様19.前記改変が、炭水化物付加、炭水化物欠失、またはそれらの組み合わせを含む、態様16の装置。
態様20.前記制御装置が、前記化合物の有無を含む結果を判定する、態様1〜19のいずれかの装置。
態様21.前記制御装置が通信媒体を介して結果を通信する、態様19または態様20の装置。
態様22.前記結果が前記化合物の有無の確率を含む、態様20〜21のいずれかの装置。
態様23.前記確率が約80%〜約99%である、態様22の装置。
態様24.前記確率が少なくとも約85%である、態様22の装置。
態様25.約10ミリモル(mM)またはそれ未満の濃度検出限界で前記化合物の有無を検出する、態様1〜24のいずれかの装置。
態様26.前記濃度検出限界が約10マイクロモル(μM)またはそれ未満である、態様25の装置。
態様27.前記制御装置が、データベース中の1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナル伝達パターンを記憶する、態様1〜26のいずれかの装置。
態様28.前記計測された電気シグナルが、活動電位、細胞膜脱分極、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様1〜27のいずれかの装置。
態様29.前記計測された電気シグナルが化合物特有のパターンを含む、態様1〜28のいずれかの装置。
態様30.前記計測された電気シグナルがバイナリパターンを含む、態様1〜30のいずれかの装置。
態様31.前記計測された電気シグナルが、電気シグナルの大きさ、電気シグナルの時間的パターン、またはそれらの組み合わせを含む、態様1〜28のいずれかの装置。
態様32.前記電気部品が電極を含む、態様1〜31のいずれかの装置。
態様33.前記電極が三次元電極である、態様32の装置。
態様34.前記三次元電極が支持部およびヘッド部を含む、態様33の装置。
態様35.前記ヘッド部が突起、凹み、またはそれらの組み合わせを含む、態様34の装置。
態様36.前記突起が半球形突起を含む、態様35の装置。
態様37.前記凹みが半球形凹みを含む、態様35の装置。
態様38.前記三次元電極が、少なくとも100個の突起、少なくとも100個の凹み、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様33〜37のいずれかの装置。
態様39.前記三次元電極が約10ナノメートル(nm)〜約100nmの表面粗さを含む、態様33〜38のいずれかの装置。
態様40.3つの三次元電極が金を含む、態様33〜39のいずれかの装置。
態様41.前記複数のチャンバのそれぞれが培地をさらに含む、態様1〜40のいずれかの装置。
態様42.前記培地が緩衝物質を含む、態様41の装置。
態様43.前記緩衝物質が、培地中、約21mM〜約24mMの濃度で存在する、態様43の装置。
態様44.前記緩衝物質がHEPESを含む、態様43の装置。
態様45.前記培地が抗酸化物質を含む、態様41〜44の装置。
態様46.前記抗酸化物質が、培地中、約0.00001ミリモル(mM)〜約0.1mMの濃度で存在する、態様45の装置。
態様47.前記抗酸化物質がアミノ酸抗酸化物質である、態様45の装置。
態様48.前記アミノ酸抗酸化物質が、L-カルノシン、L-カルニチン、またはそれらの組み合わせである、態様47の装置。
態様49.前記培地によって前記細胞の1つまたは複数のインビボ様機能が維持される、態様41〜48のいずれかの装置。
態様50.前記細胞がニューロンであり、かつ前記1つまたは複数のインビボ様機能が、シナプス機能、活動電位生成、エネルギー維持、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様49の装置。
態様51.ある環境中に配置される、態様41〜50のいずれかの装置。
態様52.前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様51のいずれかの装置。
態様53.前記培地が、前記環境中において、約7.3〜約7.5のpHをある期間維持する、態様51〜52のいずれかの装置。
態様54.前記期間が少なくとも約1ヶ月である、態様53の装置。
態様55.前記培地が、前記環境中において、約280〜約330 Osm/Lのオスモル濃度をある期間維持する、態様51〜54のいずれかの装置。
態様56.前記期間が少なくとも約1ヶ月である、態様55の装置。
態様57.前記培地によって、該培地なしの前記環境中の細胞と比べて前記環境中の前記細胞の生存期間が延長される、態様51〜56のいずれかの装置。
態様58.前記細胞の延長された生存期間が少なくとも約1ヶ月である、態様57の装置。
態様59.以下の工程を含む、ある環境中の1つまたは複数の化合物の有無を検出する方法:(a)空間的にアドレス指定可能なアレイを該環境中に配置する工程であって、該空間的にアドレス指定可能なアレイが複数のチャンバを含み、該複数のチャンバの各チャンバが、(i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および(ii)該細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品を含む、該工程;および(b)該複数のチャンバからの計測された該電気シグナルに基づいて、該1つまたは複数の化合物の有無を検出する工程。
態様60.前記環境が住宅環境である、態様59の方法。
態様61.前記環境が公共スペースである、態様59の方法。
態様62.前記環境が2つまたはそれ以上の化合物を含む、態様59〜61のいずれかの方法。
態様63.前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様59〜62のいずれかの方法。
態様64.通信媒体を介して結果を通信する工程をさらに含む、態様59〜63のいずれかの方法。
態様65.前記結果が、前記1つまたは複数の化合物の有無を含む、態様64の方法。
態様66.前記結果が、前記1つまたは複数の化合物の有無の確率を含む、態様64の方法。
態様67.前記確率が約80%〜約99%である、態様66の方法。
態様68.前記確率が少なくとも約85%である、態様66の方法。
態様69.シグナル伝達パターンを、1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナル伝達パターンと比較する工程をさらに含む、態様59〜68のいずれかの方法。
態様70.前記1つまたは複数の化合物の有無が、該1つまたは複数の化合物の量を計測することを含む、態様59〜69のいずれかの方法。
態様71.前記空間的にアドレス指定可能なアレイが、3つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルを含む、態様59〜70のいずれかの方法。
態様72.少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出する、態様59〜71のいずれかの方法。
態様73.前記細胞が、複数のタイプの化合物を検出する、態様59〜72のいずれかの方法。
態様74.前記細胞が、2つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルより選択される少なくとも2つのユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変されている、態様59〜73のいずれかの方法。
態様75.装置が、複数のチャンバを含むアレイを備え、該複数のチャンバのそれぞれが、(i)神経毒、発がん物質、化学兵器、およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される化合物に対して結合特異性を有する細胞受容体を発現するように改変された細胞;および(ii)1つまたは複数のシグナルを計測するように構成された電気部品を含み、該装置が、該アレイ中で計測された1つまたは複数のシグナルに基づいて該化合物の有無を検出するように構成されている、該装置。
態様76.前記化合物の有無が、該化合物のレベルを計測することを含む、態様75の装置。
態様77.前記細胞受容体が匂い物質受容体である、態様75または態様76の装置。
態様78.前記細胞が遺伝子改変を含む、態様75〜77のいずれかの装置。
態様79.前記細胞がニューロンである、態様75〜78のいずれかの装置。
態様80.前記細胞がヒト細胞である、態様75〜79のいずれかの装置。
態様81.前記アレイが、2つ超のユニークな受容体を含む、態様75〜80のいずれかの装置。
態様82.少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出するように構成されている、態様75〜81のいずれかの装置。
態様83.前記細胞が、複数のタイプの化合物を検出する、態様75〜82のいずれかの装置。
態様84.前記細胞が、少なくとも2つのユニークな匂い受容体を発現するように改変されている、態様75〜83のいずれかの装置。
態様85.前記細胞受容体が、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様86.前記細胞受容体が、OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様87.前記細胞受容体が、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様88.前記細胞受容体が、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様89.前記細胞受容体が、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様90.前記細胞受容体が、表2b、表3、表4からの受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様91.前記細胞受容体が改変を含む、態様75〜84のいずれかの装置。
態様92.前記改変が、遺伝子改変、メチル化修飾、スルホン化修飾、スルフェン化修飾、アシル化修飾、アルキル化修飾、ブチリル化修飾、グリコシル化修飾、マロニル化修飾、ヒドロキシル化修飾、ヨウ素化修飾、プロピニル化修飾、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様91の装置。
態様93.前記改変が酸化修飾または還元修飾を含む、態様91の装置。
態様94.前記改変が、炭水化物付加、炭水化物欠失、またはそれらの組み合わせを含む、態様91の装置。
態様95.制御装置をさらに備える、態様77〜96のいずれかの装置。
態様96.前記制御装置が、(i)1つまたは複数のシグナルを受け取るように、かつ(ii)前記化合物の有無を含む結果を判定するように構成されている、態様95の装置。
態様97.前記制御装置が通信媒体を介して前記結果を通信する、態様96の装置。
態様98.前記結果が前記化合物の有無の確率を含む、態様96〜97のいずれかの装置。
態様99.前記確率が約80%〜約99%である、態様98の装置。
態様100.前記確率が少なくとも約85%である、態様98の装置。
態様101.前記制御装置が、データベース中の1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナルを記憶する、態様95〜100のいずれかの装置。
態様102.前記1つまたは複数のシグナルが、活動電位、細胞膜脱分極、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜101のいずれかの装置。
態様103.前記1つまたは複数のシグナルが電気シグナルのパターンを含む、態様75〜102のいずれかの装置。
態様104.前記電気シグナルのパターンが化合物特有のパターンを含む、態様103の装置。
態様105.前記電気シグナルのパターンがバイナリパターンを含む、態様103の装置。
態様106.前記電気シグナルのパターンが、電気シグナルの大きさ、電気シグナルの時間的パターン、またはそれらの組み合わせを含む、態様103の装置。
態様107.前記電気部品が電極を含む、態様75〜106のいずれかの装置。
態様108.前記電極が三次元電極である、態様107の装置。
態様109.前記三次元電極が支持部およびヘッド部を含む、態様108の装置。
態様110.前記ヘッド部が突起、凹み、またはそれらの組み合わせを含む、態様109の装置。
態様111.前記突起が半球形突起を含む、態様109の装置。
態様112.前記凹みが半球形凹みを含む、態様109の装置。
態様113.前記三次元電極が、少なくとも100個の突起、少なくとも100個の凹み、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様108〜112のいずれかの装置。
態様114.前記三次元電極が約10ナノメートル(nm)〜約100nmの表面粗さを含む、態様108〜113のいずれかの装置。
態様115.3つの三次元電極が金を含む、態様108〜114のいずれかの装置。
態様116.ある環境中に配置される、態様75〜115のいずれかの装置。
態様117.前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様116の装置。
態様118.前記複数のチャンバのそれぞれが培地をさらに含む、態様75〜117のいずれかの装置。
態様119.前記培地が緩衝物質を含む、態様118の装置。
態様120.前記緩衝物質が、前記培地中、約21mM〜約24mMの濃度で存在する、態様119の装置。
態様121.前記緩衝物質がHEPESを含む、態様119の装置。
態様122.前記培地が抗酸化物質を含む、態様118〜121の装置。
態様123.前記抗酸化物質が、前記培地中、約0.00001mM〜約0.1mMの濃度で存在する、態様122の装置。
態様124.前記抗酸化物質がアミノ酸抗酸化物質である、態様122の装置。
態様125.前記アミノ酸抗酸化物質が、L-カルノシン、L-カルニチン、またはそれらの組み合わせである、態様124の装置。
態様126.前記培地によって前記細胞の1つまたは複数のインビボ様機能が維持される、態様118〜125のいずれかの装置。
態様127.前記細胞がニューロンであり、かつ前記1つまたは複数のインビボ様機能が、シナプス機能、活動電位生成、エネルギー維持、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様126の装置。
態様128.前記培地が、前記環境中において、約7.3〜約7.5のpHをある期間維持する、態様118〜127のいずれかの装置。
態様129.前記期間が少なくとも約1ヶ月である、態様128の装置。
態様130.前記培地が、前記環境中において、約280〜約330 Osm/Lのオスモル濃度をある期間維持する、態様118〜129のいずれかの装置。
態様131.前記期間が少なくとも約1ヶ月である、態様130の装置。
態様132.前記培地によって、該培地なしの前記環境中の細胞と比べて前記環境中の前記細胞の生存期間が延長される、態様118〜131のいずれかの装置。
態様133.前記細胞の延長された生存期間が少なくとも約1ヶ月である、態様132の装置。
態様134.前記化合物が、合衆国法典42§12210に定義された非合法物質を含む、態様75〜133のいずれかの装置。
態様135.前記化合物が前記化学兵器であり、かつ該化学兵器が、マスタードガス、サリンガス、またはそれらの任意の組み合わせである、態様75〜134のいずれかの装置。
態様136.前記化合物が前記発がん物質であり、かつ該発がん物質が、チオメタン、炭化水素、酸素、二酸化炭素、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様75〜135のいずれかの装置。
態様137.以下の工程を含む、ある環境中の化合物の有無を検出する方法:(a)装置を該環境中に配置する工程であって、該装置がアレイを備え、該アレイが、複数のチャンバを含み、該複数のチャンバのそれぞれが、(i)神経毒、発がん物質、化学兵器、およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される化合物に対して結合特異性を有する細胞表面受容体を発現するように改変された細胞;および(ii)1つまたは複数のシグナルを計測するように構成された電気部品を含む、該工程;ならびに(b)該装置中で計測された1つまたは複数のシグナルに基づいて、該化合物の有無を検出する工程。
態様138.前記環境が住宅環境である、態様137の方法。
態様139.前記環境が公共スペースである、態様137の方法。
態様140.前記環境が2つまたはそれ以上の化合物を含む、態様137〜139のいずれかの方法。
態様141.前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、態様137の方法。
態様142.通信媒体を介して結果を通信する工程をさらに含む、態様137〜141のいずれかの方法。
態様143.前記結果が前記化合物の有無を含む、態様142の方法。
態様144.前記結果が前記化合物の有無の確率を含む、態様142の方法。
態様145.前記確率が約80%〜約99%である、態様144の方法。
態様146.前記確率が少なくとも約85%である、態様144の方法。
態様147.前記検出が、約10ミリモル(mM)またはそれ未満の濃度検出限界である、態様139〜148のいずれかの方法。
態様148.前記濃度検出限界が約10マイクロモル(μM)またはそれ未満である、態様147の方法。
態様149.前記1つまたは複数のシグナルを、1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナルと比較する工程をさらに含む、態様137〜148のいずれかの方法。
態様150.前記化合物の有無が、該化合物のレベルを計測することを含む、態様137〜149のいずれかの方法。
態様151.前記アレイが、2つ超のユニークな受容体を含む、態様137〜150のいずれかの方法。
態様152.少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出する、態様137〜151のいずれかの方法。
態様153.前記細胞が、複数のタイプの化合物を検出する、態様137〜152のいずれかの方法。
態様154.前記細胞が、少なくとも2つのユニークな受容体を発現するように改変されている、態様137〜153のいずれかの方法。
態様155.前記化合物が、合衆国法典42§12210に定義された非合法物質を含む、態様137〜154のいずれかの方法。
態様156.前記化合物が前記化学兵器であり、かつ該化学兵器が、マスタードガス、サリンガス、またはそれらの任意の組み合わせである、態様137〜155のいずれかの方法。
態様157.前記化合物が前記発がん物質であり、かつ該発がん物質が、チオメタン、炭化水素、酸素、二酸化炭素、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様137〜156のいずれかの方法。
態様158.それぞれがユニークな匂い物質受容体を発現するn個の異なる細胞のアレイであって、n個超の異なる化合物をそれぞれ約70%超の信頼水準で検出することができる、該アレイ。
態様159.n=3またはそれ以上である、態様158のアレイ。
態様160.前記異なる化合物が揮発性有機化合物を含む、態様158のアレイ。
態様161.前記信頼水準が約85%超の、態様158のアレイ。
態様162.1つまたは複数の電気シグナルを計測することができる、態様158のアレイ。
態様163.前記1つまたは複数の電気シグナルが、活動電位、膜脱分極、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、態様162のアレイ。
実施例1
様々な嗅覚受容体を発現するニューロンが、電極に結合されると、臭気認識のための一次センサとして作用することができるが、様々な化合物のシグナチャは、システム中に存在する異なる電極にわたる電気的活性の複雑な時空的パターンの中に埋め込まれ得る。これは、異なるニューロンが、それらの周囲の空気中に存在する化合物と異なる親和性で反応する結果および各電極が複数のニューロンに電気的に近接して、ニューロンそれぞれからのシグナルを蓄積し得るという事実であり得る。
スパイクパターンから臭気検出へのマッピングは、以下の1つまたは複数を含むいくつかの理由のために難題である。
a. 1つのニューロンが様々なタイプの受容体を発現し得る。
b. 様々なニューロンが受容体を様々な量で発現し得る。
c. 受容体は広くチューニングされている場合がある(様々な化学物質に等しく良好に応答することができるように)。
d.興奮性または抑制性シナプスを介して他のニューロンに接続され得るニューロンなど、細胞は、互いに連絡し、ネットワーク中の1つまたは複数の匂い物質に対する予測不可能な二次応答を生じさせ得る。
e. 匂い、環境または他の検出源は何百もの異なる分子で構成されている場合がある。
上記点の多くの結果は適切な実験的考察によって回避または制限され得るが、ワーストケースシナリオにおいてさえ、シミュレーションデータから、生のニューロン活動を入力として受け取り、それを誘発した可能性が最も高い化合物または匂いを十分な精度で出力し得る教師あり学習アルゴリズムによって様々な匂い物質を分類し得る。事実、上記点のいくつかを用いて、検出ロバストさ(たとえば感度または特異度)全体、たとえば、広くチューニングされた受容体が様々な化合物に様々な程度に応答する能力を改善し得る。
様々な匂い物質を分類するためのこの実証実験は3つの部分で実施される。
a. 嗅覚ニューロンの電気生理学的性質の現実的シミュレーション。
b. 嗅覚受容体の混合物を発現する神経ネットワークの現実的な嗅覚応答のシミュレーション。
c. 誘発された電気的活性の様々なパターンを識別するためのMLアルゴリズムの訓練。
嗅覚ニューロンの電気生理学的性質の現実的シミュレーション
ボトムアップアプローチからこの議論を理解するためには、匂い物質の結合の結果として活動電位を生成する内部細胞カスケード、特に、様々な受容体または多くの環境刺激に対して広い親和性を有する受容体に結合する臭気がこれらの細胞およびネットワークのスパイク挙動に影響することができるやり方を審査し、理解することが重要である。そのような広親和性受容体は偽陽性検出結果を生じさせる潜在性を有し得るが、このセクションは、単一細胞計算モデルを通して、広くチューニングされた受容体でさえ、区別可能なやり方でスパイク挙動を変化させることができることを実証する。
神経細胞ベースのバイオセンサを使用して特定の匂い物質を同定するタスクにおいては、偽陽性の問題に対処することが重要であり得る。受容体生物学の性質により、いくつかの受容体は、様々なクラスのリガンドに対して広く、または狭くチューニングされている場合がある。すなわち、いくつかの受容体は、1つのリガンドのみとで極めて特異的な相互作用を有し、1つの特定の化学物質のみに結合し得るが、多くの受容体はより広くチューニングされている場合がある。これらの広くチューニングされた受容体は、1つのリガンドには非常に強く応答し得るが、類似する、しかし全く異なる分子とでは、より弱い相互作用を有し得る。この現象のために、関心対象の化合物が検出されたかのように受容体が応答し得るが、その化合物が実際には構造的に類似する異なる化学物質であり得るオフターゲット相互作用があり得る。リガンドと受容体との相互作用は分子とタンパク質の結合ドメインとの静電的相互作用によって決定され得るため、受容体に対する分子の親和性は、異なる分子構造の場合には必然的に異なり得る。特定の種類の化合物に対して受容体がどれほどの親和性を有するかは、タンパク質−リガンド複合体が受容体のみおよびリガンドのみへと可逆的に分離(解離)する傾向と定義され得る解離定数Kdによって決定され得る。
本明細書に記載されるデータに基づいて、関心対象の受容体に対して異なる親和性を有する化合物は、細胞ベースのアッセイにおいて有意に異なるレベルのcAMP関連発光を生じさせ得る。この差が細胞応答の活動電位レベルまたはスパイクバーストレベルで維持され得るかどうかという問題が残る。Doughertyらによって開発された数学モデル(Dougherty DP, Wright GA, Yew AC. Computational model of the cAMP-mediated sensory response and calcium-dependent adaptation in vertebrate olfactory receptor neurons. Proc Natl Acad Sci USA. 2005;102(30):10415-20)は、リガンドドッキングから、Gタンパク質活性化およびサイクリックヌクレオチドゲートチャネルからの最終的な電流生成を通して、シグナル伝達カスケード全体を捕獲しており、この電流生成は最終的には活動電位、すなわち本明細書に記載される装置の検出読み出しを生じさせ得る。このモデルは、様々な濃度の匂い物質に曝露されたニューロンのパッチクランプ記録において観察され得る種の順応および脱感作挙動を捕獲し得、したがって、細胞が匂い物質刺激に対してどのように応答するのかを決定する内部細胞経路の信頼し得る代理となり得る。問いは、低めの、またはオフターゲットの結合イベント(たとえば偽陽性)が応答性スパイクパターンに顕著な変化を生じさせるか?また、生じさせるならば、これら2つのスパイク列が確実に識別され得るか?であり得る。本明細書に記載されるデータは、この複合体をモデル化することができるだけでなく、リガンドから生じる応答を、受容体に対する高めまたは低めの親和性でアルゴリズム的に分類することもできることを示し得る。
図15のトレースは、50ミリ秒(ms)パルスの間、細胞に曝露されたリガンドに対して低い規定の解離定数を有するモデル匂い物質受容体を発現するモデルニューロンのスパイク挙動を表す。低い解離定数は、前述のように、リガンドが受容体に対して高い親和性を有し得、比較的長い間、受容体および関連する下流のシグナル伝達カスケードを活性化し得ることを意味する。低い解離定数のために、総持続期間500msの実質的なスパイクバーストが生じる。
逆に、図16のトレースは、受容体が高い規定の解離係数を有し得るリガンドの50msパルスに曝露されたが、リガンドが多くの場合受容体から分離する可能性が高いことを意味し、その結果、下流のシグナル伝達カスケードの活性化を減らす、全く同じモデルニューロンから得られたものである。これは、より少ない活動電位およびより短いわずか約100msのスパイクバーストを生じさせる。
これらのシミュレーション結果に基づくと、様々な親和性のリガンド−受容体複合体から生じるスパイク挙動の間に明らかな差があるといえる。したがって、単一細胞レベルでさえ、高めの解離係数を有するリガンド−受容体相互作用を特徴とするオフターゲット検出イベントは、実際の真陽性検出イベントを特徴付ける、より狭いオンターゲット相互作用とは計り得る程度に異なり得る。
嗅覚受容体の混合物を発現する神経ネットワークの現実的な嗅覚応答のシミュレーション
読み出しが実際に細胞集団全体の正味の応答であり得る場合には、様々な匂い物質に対するニューロン応答を識別するために、異なる、おそらくはさらにロバストな戦術を用いることができる。そのようなニューロンの集団中には、各細胞の表面上に発現する多数の異なる受容体が存在し得る。これらの受容体がすべて、関心対象の匂い物質に対して広くチューニングされている場合、それらの受容体は、それぞれが同じ化学的刺激に対して異なるレベルの応答を生じさせ得る。たとえば、1つの細胞型において発現する受容体Aは50%親和性で匂い物質と結合し得、受容体Bは30%親和性で結合し得、受容体Cは80%親和性で結合し得る。本明細書において実証されるように、異なるリガンド−受容体親和性は、その受容体を発現する細胞中で異なるスパイク挙動を生じさせ得るため、このパターンを使用して、スパイク活動から化合物をユニークに同定することができる。場合によっては、これらの受容体においてオフターゲット応答を生成し得る、類似の化学構造を有する類似の化合物は、各受容体を異なるレベルで活性化し(受容体Aを20%親和性で、受容体Bを80%親和性で、受容体Cを80%親和性で)、したがって、完全に異なる活動パターンを生じさせ得、したがって、ネットワーク挙動全体を審査することにより、それは実際の関心対象の化学物質から区別され得る。
よりグローバルな観点から、ニューロンの相互接続ネットワーク中、各細胞は関心対象の匂い物質受容体を異なるレベルで発現し得、いくつかの細胞は非常に高レベルの発現を有し、多くは全く発現しない。この理由のため、関心対象の化学物質に応答するのに十分な高さのレベルで正しい受容体を発現させる少数のニューロンがネットワーク活動全体に影響し得るかどうか、また、どのように影響し得るのかを審査することが重要であり得る。たとえば、ニューロンの残りが、誘発された臭気刺激に対して予測不能にかつ長期間にわたって応答するならば、検出イベントは困難になり得る。以下の計算シミュレーションは、少数の応答性ニューロンが、ネットワーク活動全体を、正しい匂い物質の同定および分類を実行不可能にする程度に予測不可能に乱し得ないことを実証する。
「匂い物質で刺激された」ニューロンの影響をネットワークスケールで見るために、500のIzhikevichスパイキングニューロン[Izhikevich (2003)]のネットワークをPythonで作成した。Izhikevichモデルは、生物物理学的に現実的なスパイキングニューロン挙動をモデル化する連結微分方程式のセットである。ニューロンは、ランダムに分布した可変重量シナプスを介して互いに接続している。加えて、実験期間中、ネットワークのランダムな部分にガウス雑音を導入した。これは、適切に高いレベルにおいて受容体でトランスフェクトされているネットワークの小さな部分のランダムな匂い物質関連刺激をシミュレートして、スパイク挙動を生成する。実験を解釈するために、時間ステップをx軸に示し、発火したニューロン数をy軸に示すラスタプロットを使用する。
図17に示すように、まずベースライン実験を実行して、ネットワークのランダムな部分に導入されたガウス雑音の影響を見る。興味深いことに、バーストの頻度がシミュレーションの途中で減少し得る。これは、おそらくは、モデル中にコード化されているシナプスの固有の性質によるものであり得る。
図18に示すような実験1は、ある程度のレベルのバックグラウンド雑音があっても、2つの狭くチューニングされた受容体それぞれに関するシグナルが区別可能であることを実証する。最初の実験は、関連するモデルスパイキング式を解くために2500の時間ステップを用いた。ネットワークは、以下の特徴を有するニューロンの2つの亜集団で構成されている。(a)亜集団1は、匂い物質Aに対して100%の親和性および匂い物質Bに対して0%の親和性を有する。(b)亜集団2は、匂い物質Aに対して0%の親和性および匂い物質Bに対して100%の親和性を有する(注:図18のラスタプロットにおいて、亜集団1は、プロットの下部にある最初50のニューロンであり、亜集団2は、プロットの上部にある最後50のニューロンである)。図18のラスタプロットにおいては、以下の時間経過の刺激をネットワークに適用した(時間はx軸)。0〜500:匂い物質なし;500〜1000:匂い物質Aの放出;1000〜1500:匂い物質なし;1500〜2000:匂い物質Bの放出;2000〜2500:匂い物質なし。
図19に示すような実験2は、2つの異なる広くチューニングされた受容体を用いても、計測される電気出力に基づいてその2つを区別することができることを実証する(区別可能な差はラスタプロット上の所与の領域の密度の差に基づき得る)。第二の実験もまた、2500の時間ステップを、以下の特徴を有するニューロンの2つの亜集団とともに用いた。(a)亜集団1は、匂い物質Aに対して70%の親和性および匂い物質Bに対して30%の親和性を有する。(b)亜集団2は、匂い物質Aに対して30%の親和性および匂い物質Bに対して70%の親和性を有する。図19のラスタプロットにおいては、以下の時間経過の刺激をネットワークに適用した(時間はx軸)。0〜500:匂い物質なし;500〜1000:匂い物質Aの放出;1000〜1500:匂い物質なし;1500〜2000:匂い物質Bの放出;2000〜2500:匂い物質なし。
図20のラスタプロットにおいては、以下の時間経過の刺激をネットワークに適用した(時間はx軸)。0〜500:匂い物質なし;500〜1000:匂い物質Bの放出;1000〜1500:匂い物質なし;1500〜2000:匂い物質Aの放出;2000〜2500:匂い物質なし。
ネットワーク内の接続性にもかかわらず、直接刺激されるニューロンだけがそれらの発火頻度を有意に増大させ得る。実際、これらの実験は、大きな時間スケールで、刺激時にネットワークの残り部分におけるバースト頻度および持続時間の増加がベースラインと比較して小さくなり得ることを実証し得る。これは、記録された誘発活動が、必然的に、ニューロンが関心対象の匂い物質に直接応答する結果であり得、潜在的な偽陽性を生じさせ得るランダムな外来性のネットワーク摂動の結果ではないことを意味し得る。場合によっては、刺激の分類は、直接応答し得るニューロンのシグナルへの直接アクセスなしで起こり得る。この状況は、適切な匂い物質受容体でトランスフェクトされた培養ニューロンが記録電極から物理的に離れている場合に生じ得る。
これらのシミュレーションは、ランダムに修飾されたニューロンの亜集団のネットワーク中、場合によっては「バッチ」遺伝子改変神経ネットワーク中、2つの異なる匂い物質に対して異なる程度の親和性を有する受容体が、関心対象の2つの匂い物質による刺激の時間経過に対して区別可能なやり方で応答することができることを実証し得、制御されないレベルの受容体発現およびオフターゲット親和性のワーストケースでさえ、類似した匂い物質を確実に識別することができることを示す。
実施例2
誘発された電気的活性の異なるパターンを識別するための機械学習(ML)アルゴリズムの訓練
本明細書に、たとえば実施例1に記載されるように、環境中の様々な化合物への曝露の結果として、1つ1つのニューロンおよびネットワーク電気的活性は異なり得る。これらの異なる検出ケースを確実に区別し、前述のオフターゲット部分的受容体活性化を生じさせ得る構造的に類似した化学物質によって生成される偽陽性結果から真陽性結果を識別するための分類器を開発し得る。
様々な実生活状況に対応し得る様々な実験を考慮し得る。たとえば、(a)匂い物質に直接応答し得るニューロン、または(b)直接刺激されたニューロンへのシナプス接続の結果としてのみ応答し得るニューロン。2つのケースを区別し得る。(i)ニューロンがいずれかの化合物に非常に特異的に応答し得る一方のケース、および(ii)重複する発現のため、または広くチューニングされた受容体のため、ニューロンが一方または他方の分析対象物に対してのみ適度な偏りを示す他方のケース。
プロトコール(以下に記す実験1、2、3用):
50個のニューロンの小さな集団を生成し、それぞれ5つのニューロンの2つの亜集団(ネットワークの全サイズの10%)をそれぞれ、化学物質Aまたは化学物質Bに優先的に応答するように修飾する。ネットワークをシミュレートし、50msのビンサイズを使用してニューロンごとのスパイクの数を合計する(図21、図22、および図23の上パネルを参照)。定期的に、化学物質Aを導入する、化学物質Bを導入する、または化学物質を導入せず、亜集団を、それらが発現する受容体(および化合物AまたはBに対するそれぞれの親和性)にしたがって応答させる。
各ビンを、その時点で存在する化学物質にしたがって「化学物質A」または「化学物質B」または「何もなし」と標識して、訓練および検証に使用される全データセットを作成する。シミュレーション全体は、間に1秒の洗浄をはさむ、AまたはBへの交互に2秒間の曝露の100回の試行からなる。最初70の刺激のビンを機械学習分類器のための訓練データセットとして使用し、最後30を検証に使用する。これは、化学物質「A」のための合計2/0.05×70=2800の訓練例、化学物質「B」のためのさらに2800の訓練例および「ベースライン」、すなわち化学物質なしのための1/0.05×140=2800の訓練例を表す。
このデータを使用して、入力ベクトルサイズN×Sの人工ニューラルネットワークを訓練し、ここで、Nは、培養中に刺激される生物学的ニューロンの数またはそれらのニューロンのサブセットであり、Sは、人工ニューラルネットワークが一度に見る連続的な時間ビンの数、AおよびBに対応する500個の隠れユニットおよび2つの出力ユニットである。隠れおよび出力層中のニューロンはシグモイド活性化関数を有する。バックプロパゲーションを使用して訓練を実施して勾配を計算し、勾配降下最適化アルゴリズムadadeltaを使用して重みを更新する。
結果
実験1:
受容体を狭くチューニングし(化合物Aに100%応答、化合物Bに0%応答)、狭くチューニングされた受容体を有する細胞から直接シグナルを記録する(すなわち、直接応答するニューロンは入力データ中に「見える」、すなわち、臭気刺激に応答するようにチューニングされた匂い物質受容体でトランスフェフェクトされたニューロンからの電気的情報を直接記録することができる)。x軸は時間であり、y軸は、化合物または匂い物質を予測する確率である。上パネルは生データをラスタプロットで示す。中間パネルは実験条件または実験真実を示す。下パネルは予測結果を示す。
図21に示すように、実験1における複雑な活動パターンからの匂い物質分類。上パネル:50のニューロン(y軸)における15秒間の活動(x軸)を示すビニングされたラスタプロット。中間パネル:上記ラスタプロットからの「B」とマークされた「A」および「R」とマークされた「B」の化学的刺激。サブセットは、分子AおよびBを提示された場合にそれぞれ10または0の匂い物質電流を受け取る。第二のサブセットの場合は反対。下パネル:上に提示されたデータから生成された、2000の訓練期間後の分類器の予測。「B」とマークされたものは、化学物質Aが存在する確率である。「R」とマークされたものは、化学物質Bが存在する確率である。予測は良好な精度でグラウンドトゥルースと合致し、これは、第二のサブプロットと第三のサブプロットとを比較することによって見てとれる。
実験2:
受容体を広くチューニングし、広くチューニングされた受容体を有する細胞から直接シグナルを記録する。この実験は、広くチューニングされた受容体の場合、すなわち、受容体が両方の化学的刺激に異なる程度に応答することができる場合でも良好なネットワーク匂い物質分類が可能であり得ることを証明するように設計されている。受容体を広くチューニングし(化合物Aに75%応答、化合物Bに25%応答)、ここでもまた、直接応答するニューロンは入力データ中に「見える」。x軸は時間であり、y軸は、化合物または匂い物質を予測する確率である。上パネルは生データをラスタプロットで示す。中間パネルは実験条件または実験真実を示す。下パネルは予測結果を示す。
図22に示すように、実験2における複雑な活動パターンからの匂い物質分類。上パネル:50のニューロンにおける15秒間の活動を示すビニングされたラスタプロット。中間パネル:上記ラスタプロットからの「B」とマークされた「A」および「R」とマークされた「B」の化学的刺激。第一のサブセットは、広くチューニングされた受容体効果をモデル化するために分子AおよびBを提示された場合にそれぞれ15および5の電流を受け取る。第二のサブセットの場合は逆が真である。下パネル:上に提示されたデータから生成された、2000の訓練期間後の分類器の予測。「B」とマークされたものは、化学物質Aが存在する確率である。「R」とマークされたものは、化学物質Bが存在する確率である。予測は良好な精度でグラウンドトゥルースと合致する。
実験3:
受容体を広くチューニングし、広くチューニングされた受容体を有する細胞と連絡している別の細胞(たとえば、電極と接触し、かつ広くチューニングされた受容体を有する一次ニューロンと連絡している二次ニューロン)からシグナルを記録する。受容体は広くチューニングされ(75/25)、直接応答するニューロンは入力データ中に「見える」、すなわち、記録される電気的応答は、応答性ニューロンにシナプス的に接続された二次ニューロンの活動による。x軸は時間であり、y軸は、化合物または匂い物質を予測する確率である。上パネルは生データをラスタプロットで示す。中間パネルは実験条件または実験真実を示す。下パネルは予測結果を示す。
図23に示すように、実験3における複雑な活動パターンからの匂い物質分類。上パネル:50のニューロンにおける15秒間の活動を示すビニングされたラスタプロット。中間パネル:上記ラスタプロットからの「B」とマークされた「A」および「R」とマークされた「B」の化学的刺激。第一のサブセットは、広くチューニングされた受容体効果をモデル化するために分子AおよびBを提示された場合にそれぞれ15および5の電流を受け取る。第二のサブセットの場合は逆が真である。下パネル:上に提示されたデータから生成された、2000の訓練期間後の分類器の予測。「B」とマークされたものは、化学物質Aが存在する確率である。「R」とマークされたものは、化学物質Bが存在する確率である。予測は良好な精度でグラウンドトゥルースと合致する。
考察:
本明細書に記載されるように、2つの異なる匂い物質AおよびBに対して異なる親和性を有する広くチューニングされた受容体の場合、リガンド−受容体解離におけるこの差は、下流の活動電位読み出しの中で直接見え、したがって、各図が検出可能かつ区別可能なシグナル出力を示す図15および図16に示すように、嗅覚シグナル伝達カスケード全体をモデル化するコンピュータシミュレーションに基づいて単一細胞レベルで匂い物質識別を可能にし得るということが実証され得る。
実施例1において、チップ上のランダムにトランスフェクトされたニューロンのネットワーク中、臭気AまたはBを検出する能力をトランスフェクトされたニューロンは、図17〜20に示すように、ネットワークの残り部分からの交絡性の異常な雑音が無視し得る程度であるため、ネットワークベースラインよりもはるか上で応答して、検出イベントを可能にし得るということが実証され得る。
実施例2において、機械学習分類器、この場合はANNの有効性は、ネットワークに提示された2つの匂い物質を識別することにおいて実証され得る。図21に示すように、受容体が狭くチューニングされており、直接応答するニューロンが記録の一部である場合、適度なANNは、ラスタプロット中のグローバルな活動に顕著な差がないとしても、2つの匂い物質を識別することを速やかに学習することができる。図22に示すように、化学物質Aに対して優先的に75%応答し、化学物質Bに対して25%応答する、またはその逆に応答する、広くチューニングされた受容体を用いてさえ、ネットワークは2つの匂い物質の間で分類することを学習することができる。これは驚くべき予期せぬ結果である。75:25の比は、モデルにおいて、発火率ではなく、いずれかの匂い物質で刺激されると注入される電流によって表され得る。
さらに、図23に示すように、受容体が広くチューニングされているとしても、また、匂い刺激に直接応答するニューロンから直接記録する能力を有しないとしても(たとえば、電極が、修飾されたニューロンと直接接触していない場合)、ネットワークの残り部分を伝搬する活動が、2つの匂い物質を識別するのに十分であり得る。これもまた、驚くべき予期せぬ結果である。場合によっては、ANNの学習がより多く時間を要することもある(ラスタプロットから直感的に理解されるように、抽出される特徴が比較的明白でない場合があるため)。
明細書に記載されるアレイ、装置、およびシステムの利点は、(a)2つもしくはそれ以上の化合物に結合することができる匂い物質受容体を有する一次細胞と連絡している二次細胞からの電気シグナルを使用して2つもしくはそれ以上の化合物の存在を識別する能力、(b)2つもしくはそれ以上の化合物の有無を個々に検出する、2つもしくはそれ以上の広くチューニングされた受容体を有する装置の能力、または(c)それらの組み合わせを含み得る。
実施例3
それぞれがユニークな匂い物質受容体を発現する3つの異なる細胞のアレイを構成する。アレイは、3つ超の異なる化合物をそれぞれ約85%超の信頼水準で検出することができる。
実施例4
揮発性有機化合物のパネルの有無に関して環境を診断する。アレイを環境中に配置する。アレイは、各揮発性有機化合物に関して少なくとも約85%の精度および10pMの検出閾値で各揮発性有機化合物の有無を検出する。
実施例5
9つのチャンバでアレイを構成する。最初3つのチャンバ(a00、a01、a02)はそれぞれ、DNTに対して広くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。第二の3つのチャンバ(a10、a11、a12)はそれぞれ、DNTに対して狭くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。
最後の3つのチャンバ(a20、a21、a22)はそれぞれ、DNTに対して適度にチューニングされた受容体を有する細胞を含む。各細胞は電極と接触する。DNTが存在する環境中にアレイを配置する。第二の3つのチャンバ中の細胞は、DNTに応答して最大活動電位を含み、1.0の値を与えられる電気シグナルを生成する。最後3つのチャンバ中の細胞は、DNTに応答して閾値以下の膜脱分極を含み、0.5の値を与えられる電気シグナルを生成する。最初3つのチャンバ中の細胞は、DNTに応答して閾値以下の膜脱分極を含み、0.1の値を与えられる電気シグナルを生成する。電気シグナルの行列は以下のように定式化される。
a00, a01, a02 0.1, 0.1, 0.1
a10, a11, a12 = 1.0, 1.0, 1.0
a20, a21, a22 0.5, 0.5, 0.5
シグナルの行列は、DNTを含む試料を検出する受容体のパネルをユニークに同定するフィンガプリントである。
実施例6
9つのチャンバでアレイを構成する。最初3つのチャンバはそれぞれ、DNTに対して広くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。第二の3つのチャンバはそれぞれ、DNTに対して狭くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。最後3つのチャンバはそれぞれ、DNTに対して適度にチューニングされた受容体を有する細胞を含む。各細胞は電極と接触する。DNTが存在する環境中にアレイを配置する。また、9つのチャンバを有する第二のアレイを、DNTが存在する環境中に配置する。第二のアレイの9つすべてのチャンバは、DNTに対して広くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。両アレイの各チャンバ中、電気的シグナル伝達パターンを計測する。広くチューニングされた受容体、適度にチューニングされた受容体および狭くチューニングされた受容体を有するアレイ中のDNTの検出の感度は、広くチューニングされた受容体のみを有するアレイ中のDNTの検出の感度よりも20%高くなる。
実施例7
30個のチャンバでアレイを構成する。最初の10個のチャンバはそれぞれ、バニリン酸に対して広くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。二つ目の10個のチャンバはそれぞれ、バニリン酸に対して狭くチューニングされた受容体(たとえばmOR9-1)を有する細胞を含む。最後の10個のチャンバはそれぞれ、バニリン酸に対して適度にチューニングされた受容体を有する細胞を含む。各細胞は電極と接触する。10pMのバニリン酸を含む試料をアレイの各チャンバに入れる。また、30個のチャンバを有する第二のアレイが、第二のアレイの各チャンバ中にバニリン酸を含む試料を受け取る。第二のアレイのチャンバの30個すべてが、バニリン酸に対して広くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。両アレイの各チャンバ中、電気的シグナル伝達パターンを計測する。広くチューニングされた受容体、適度にチューニングされた受容体および狭くチューニングされた受容体を有するアレイは、10pMのバニリンを検出することができない、広くチューニングされた受容体のみを有するアレイと比べて、10pMのバニリン酸試料の存在を検出することができる。
実施例8
6つのチャンバでアレイを構成する。最初3つのチャンバは、コカインに対して広くチューニングされた受容体(たとえばmOR18-1)およびヘロインに対して狭くチューニング受容体を有する細胞を含む。第二の3つのチャンバは、ヘロインに対して広くチューニングされた受容体およびコカインに対して狭くチューニングされた受容体を有する細胞を含む。ヘロインを有する試料Aをアレイのチャンバに接触させると、第一のユニークな電気シグナルパターンが生成される。コカインを有する試料Bをアレイのチャンバに接触させると、第二のユニークな電気シグナルパターンが生成される。コカインおよびヘロイン両方を有する試料Cをアレイのチャンバに接触させると、第三のユニークな電気シグナルパターンが生成される。第一、第二、および第三のユニークなパターンそれぞれは互いから区別することができる。
実施例9
1個の果実または一房の果実の状態、たとえば完熟状態を表すある範囲の匂い物質を検出するための微小電極アレイ(MEA)
表2aは、果実によって生成される匂い物質化合物のリストを含む。表2bは、表2aの化合物の1つまたは複数に結合し得る昆虫匂い物質受容体のリストを含む。
いくつかの態様において、各ニューロン細胞は、1つの匂い物質受容体の複数のコピーを発現し得る。冗長性のために、様々な細胞が所与の化合物受容体の複数のコピーを発現し得、他の細胞が他の化合物受容体を発現し得る。検出アレイは、各匂い物質受容体が表2aの化合物の1つまたは複数を認識し得、ひいては、1つの匂い物質化合物または匂い物質化合物の混合物を検出することができる細胞からなり得る。
果実または実生の近くからいくつかの匂い物質化合物を含む空気試料を収集することができる非特異的樹脂ベースのエアコンセントレータにおそらくは結合された試料採取装置を用いると、検出装置が直接または液体媒体含有膜を介して曝露され得るよう、空気試料を輸送することができる。すると、匂い物質は、膜または液体被覆を透過して検出装置上のニューロンに達し得る。匂い物質受容体に結合すると、Gタンパク質経路が細胞の内側でシグナルを発し得、シグナルを増幅し得、活動電位が誘発され得る。各細胞は関連する電極を有し得るため、電気インパルスがシグナル検出器に送られ得る。各電極は、特定の細胞への匂い物質の結合がユニークなシグナル(アレイ中の位置に基づく)を生じさせ、どの細胞が結合した匂い物質を有するのかを制御装置が同定し得るように配線され得る。
このシステムは、各細胞が1つの匂い物質受容体をユニークに発現し得るため、匂い物質受容体へのバックマッピングを可能にし得る。匂い物質受容体のデコードを通して、活性化された受容体のパターンを得ることができる。したがて、特定のセットの匂い物質が特定のパターンを生み出し得る。このパターンはある程度は化合物濃度依存性である可能性が高いといえる。
さらには、電極は閾値以下のシグナルを可能にするので、各細胞から定量的情報を導出して、匂い物質濃度に関するいくらかの情報を生み出すことができる。アレイ全体で標準対照試料を作用させることにより、様々な化合物がアレイ全体でどのように結合するのかのデータベースを作成し得る。さらには、これらの対照それぞれに関し、連続希釈曲線に基づく検出を実行することができ、それが、未知の試料から濃度をバックマッピングすることを可能にし得る。
すなわち、アレイ全体での結合のパターンは、単なるバイナリ出力、たとえばオン/オフを超えるものであり得、また、匂い物質濃度レベルに関するいくらかの情報をも捕獲し得る。十分に励起されたニューロンによって生成される活動電位のパターンはまた、濃度に関する情報を含み得る。したがって、試料の結果からバックマッピングすることができ、試料中の匂い物質の濃度を推定することができる。
複数のタイプの匂い物質が複数の細胞に結合する場合、濃度情報および相対濃度をコード化して重なり効果を生じさせ得るため、特定の混合物に関するより複雑なパターンまたはフィンガプリントを受け取り得る。
以下に示す表2aは、果実または植物によって生成される匂い物質化合物のセットを提供する。
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以下に示す表2bは、果実特有の揮発性化合物に対する匂い物質受容体のセットを提供する。
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以下に示す表3は匂い物質受容体のセットを提供する。
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本発明の好ましい態様が本明細書に示され、説明されたが、そのような態様は例としてのみ提供されるということが当業者には明らかであろう。本発明が詳細な説明内に提供された具体例によって限定されるということは意図しない。本発明は、前述の詳細な説明を参照しながら説明されたが、本明細書における態様の説明および例示は、限定的な意味に解釈されることを意図したものではない。当業者には、本発明を逸脱することなく、数多くの変形、変更および置換が思い付くであろう。さらに、本発明のすべての局面は、多様な条件および変数に依存する、本明細書に記載される特定の描写、構成または相対比に限定されないということが理解されなければならない。本発明を実施する際、本明細書に記載された本発明の態様に対する様々な代替を用い得ることが理解されるべきである。したがって、本発明は、任意のそのような代替、改変、変形、または等価物を包含すると考えられる。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を画定し、特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物が特許請求の範囲によって包含されることが意図される。

Claims (78)

  1. (a)複数のチャンバを含み、該複数のチャンバの各チャンバが、
    (i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および
    (ii)該細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品
    を含む、空間的にアドレス指定可能なアレイと、
    (b)(i)計測された該電気シグナルを該複数のチャンバから受け取るように、かつ(ii)計測された該電気シグナルに基づいて1つまたは複数の化合物の有無を判定するように構成された制御装置と
    を備える、装置。
  2. 前記電気部品が、前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された前記細胞と連絡している別の細胞において電気的活性を直接計測する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、2つまたはそれ以上の化合物に結合することができる匂い物質受容体を含む、請求項1に記載の装置。
  4. 前記2つまたはそれ以上の化合物の有無を個々に検出することができる、請求項3に記載の装置。
  5. 前記1つまたは複数の化合物の有無が、該1つまたは複数の化合物の量を計測することを含む、請求項1に記載の装置。
  6. 前記細胞が遺伝子改変を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記細胞がニューロンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記細胞がヒト細胞である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記空間的にアドレス指定可能なアレイが、3つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出するように構成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記細胞が複数のタイプの化合物を検出する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記細胞が、少なくとも2つのユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:OR1A1、mOR106-1、OR51E1、OR10J5、OR51E2、mOR9-1、mOR18-1、mOR272-1、mOR31-1、mOR136-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  15. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR185-1、mOR189-1、mOR9-1、mOR162-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、mOR188-1、mOR256-3、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  16. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR156-5、mOR159-3、mOR160-4、mOR160-5、mOR161-5、mOR161-6、mOR162-2、mOR164-2、mOR202-37、mOR204-3、mOR204-8、mOR204-11、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  17. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、以下の受容体:mOR165-1、mOR178-1、mOR179-1、mOR183-1、mOR185-1、mOR162-1、mOR189-1、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  18. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが、表2b、表3、表4からの1つもしくは複数の受容体、それらの任意の遺伝的変種、それらの任意のヒト類似体、それらの任意の機能的に活性な断片、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  19. 前記ユニークな匂い物質受容体プロファイルが改変を含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置。
  20. 前記改変が、遺伝子改変、メチル化修飾、スルホン化修飾、スルフェン化(sulfentation)修飾、アシル化修飾、アルキル化修飾、ブチリル化(butyrylation)修飾、グリコシル化修飾、マロニル化(malonylation)修飾、ヒドロキシル化修飾、ヨウ素化修飾、プロピニル化(propionylation)修飾、またはそれらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項19に記載の装置。
  21. 前記改変が酸化修飾または還元修飾を含む、請求項19に記載の装置。
  22. 前記改変が、炭水化物付加、炭水化物欠失、またはそれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の装置。
  23. 前記制御装置が、前記化合物の有無を含む結果を判定する、請求項1〜22のいずれか一項に記載の装置。
  24. 前記制御装置が通信媒体を介して前記結果を通信する、請求項22または23に記載の装置。
  25. 前記結果が前記化合物の有無の確率を含む、請求項23または24に記載の装置。
  26. 前記確率が約80%〜約99%である、請求項25に記載の装置。
  27. 前記確率が少なくとも約85%である、請求項25に記載の装置。
  28. 約10ミリモル(mM)またはそれ未満の濃度検出限界で前記化合物の有無を検出する、請求項1〜27のいずれか一項に記載の装置。
  29. 前記濃度検出限界が約10マイクロモル(μM)またはそれ未満である、請求項28に記載の装置。
  30. 前記制御装置が、データベース中の1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナル伝達パターンを記憶する、請求項1〜29のいずれか一項に記載の装置。
  31. 前記計測された電気シグナルが、活動電位、細胞膜脱分極、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜30のいずれか一項に記載の装置。
  32. 前記計測された電気シグナルが化合物特有のパターンを含む、請求項1〜31のいずれか一項に記載の装置。
  33. 前記計測された電気シグナルがバイナリパターンを含む、請求項1〜31のいずれか一項に記載の装置。
  34. 前記計測された電気シグナルが、電気シグナルの大きさ、電気シグナルの時間的パターン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1〜31のいずれか一項に記載の装置。
  35. 前記電気部品が電極を含む、請求項1〜34のいずれか一項に記載の装置。
  36. 前記電極が三次元電極である、請求項35に記載の装置。
  37. 3つの三次元電極が金を含む、請求項36に記載の装置。
  38. 前記複数のチャンバのそれぞれが培地をさらに含む、請求項1〜37のいずれか一項に記載の装置。
  39. 前記培地によって前記細胞の1つまたは複数のインビボ様機能が維持される、請求項38に記載の装置。
  40. 前記細胞がニューロンであり、かつ前記1つまたは複数のインビボ様機能が、シナプス機能、活動電位生成、エネルギー維持、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項39に記載の装置。
  41. ある環境中に配置される、請求項1〜40のいずれか一項に記載の装置。
  42. 前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項41に記載の装置。
  43. 前記培地が、前記環境中において、約7.3〜約7.5のpHをある期間維持する、請求項38〜40のいずれか一項に記載の装置。
  44. 前記期間が少なくとも約1ヶ月である、請求項43に記載の装置。
  45. 前記培地が、前記環境中において、約280〜約330 Osm/Lのオスモル濃度をある期間維持する、請求項38〜40のいずれか一項に記載の装置。
  46. 前記期間が少なくとも約1ヶ月である、請求項45に記載の装置。
  47. 前記培地によって、該培地なしの前記環境中の細胞と比べて前記環境中の前記細胞の生存期間が延長される、請求項38〜40のいずれか一項に記載の装置。
  48. 前記細胞の延長された生存期間が少なくとも約1ヶ月である、請求項47に記載の装置。
  49. 以下の工程を含む、ある環境中の1つまたは複数の化合物の有無を検出する方法:
    (a)空間的にアドレス指定可能なアレイを該環境中に配置する工程であって、該空間的にアドレス指定可能なアレイが複数のチャンバを含み、該複数のチャンバの各チャンバが、(i)ユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変された細胞;および(ii)該細胞において電気シグナルを計測するように構成された電気部品を含む、該工程;ならびに
    (b)該複数のチャンバからの計測された該電気シグナルに基づいて、該1つまたは複数の化合物の有無を検出する工程。
  50. 前記環境が住宅環境である、請求項49に記載の方法。
  51. 前記環境が公共スペースである、請求項49に記載の方法。
  52. 前記環境が2つまたはそれ以上の化合物を含む、請求項49〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記環境が、(i)約34℃〜約40℃の温度範囲から外れた温度;(ii)約75%〜約85%湿度の湿度範囲から外れた湿度;(iii)約3%〜約8%の二酸化炭素比率範囲から外れた二酸化炭素比率;または(iv)それらの任意の組み合わせの1つまたは複数を含む、請求項49〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 通信媒体を介して結果を通信する工程をさらに含む、請求項49〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記結果が、前記1つまたは複数の化合物の有無を含む、請求項54に記載の方法。
  56. 前記結果が、前記1つまたは複数の化合物の有無の確率を含む、請求項54に記載の方法。
  57. 前記確率が約80%〜約99%である、請求項56に記載の方法。
  58. 前記確率が少なくとも約85%である、請求項56に記載の方法。
  59. シグナル伝達パターンを、1つまたは複数の基準化合物に対応付けられた1つまたは複数のシグナル伝達パターンと比較する工程をさらに含む、請求項49〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記1つまたは複数の化合物の有無が、該1つまたは複数の化合物の量を計測することを含む、請求項49〜59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記空間的にアドレス指定可能なアレイが、3つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルを含む、請求項49〜60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 少なくとも2つの異なるタイプの化合物を検出する、請求項49〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記細胞が、複数のタイプの化合物を検出する、請求項49〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記細胞が、2つ超のユニークな匂い物質受容体プロファイルより選択される少なくとも2つのユニークな匂い物質受容体プロファイルを発現するように改変されている、請求項49〜63のいずれか一項に記載の方法。
  65. それぞれがユニークな匂い物質受容体を発現するn個の異なる細胞のアレイであって、n個超の異なる化合物をそれぞれ約70%超の信頼水準で検出することができる、該アレイ。
  66. n=3またはそれ以上である、請求項65に記載のアレイ。
  67. 前記異なる化合物が揮発性有機化合物を含む、請求項65に記載のアレイ。
  68. 前記信頼水準が約85%超である、請求項65に記載のアレイ。
  69. 1つまたは複数の電気シグナルを計測することができる、請求項65に記載のアレイ。
  70. 前記1つまたは複数のシグナルが、活動電位、膜脱分極、活動電位の閾値未満である励起シグナルレベル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項69に記載のアレイ。
  71. 前記信頼水準が約85%超である、請求項65に記載のアレイ。
  72. n個超の異なる化合物をそれぞれ、約70%超の感度、特異度、精度、PPV、NPV、またはそれらの任意の組み合わせで検出することができる、請求項65に記載のアレイ。
  73. n個超の異なる化合物をそれぞれ、約85%超の感度、特異度、精度、PPV、NPV、またはそれらの任意の組み合わせで検出することができる、請求項65に記載のアレイ。
  74. 電極を含む、請求項65に記載のアレイ。
  75. 前記電極が三次元電極である、請求項74に記載のアレイ。
  76. 前記電極が、前記ユニークな匂い物質受容体を発現するように改変された細胞と連絡している別の細胞において電気的活性を直接計測する、請求項74に記載のアレイ。
  77. 前記ユニークな匂い物質受容体が、2つまたはそれ以上の化合物に結合することができる匂い物質受容体を含む、請求項65に記載のアレイ。
  78. n個超の化合物の有無を個々に検出することができる、請求項77に記載のアレイ。
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