一実施例による無線電力送信機制御方法は、第1時間の間に伝送されるピング信号によって識別された無線電力受信機に電力を伝送する段階と、電力伝送中断条件が満たされれば、一定の時間の間に識別された前記無線電力受信機への電力伝送を中断する段階と、前記一定の時間の経過後、前記無線電力受信機に前記第1時間より短い第2時間の間にピング信号を伝送する段階と、前記無線電力受信機から前記ピング信号に対する応答信号を前記第2時間の間に受信する段階と、前記応答信号を用いて前記無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断する段階とを含むことができる。
発明の実施のための形態
以下、本発明の実施例が適用される装置及び多様な方法について図面を参照してより詳細に説明する。以下の説明で使う構成要素に対する接尾辞“モジュール”及び“部”は明細書作成の容易性のみを考慮して付与するか混用するもので、そのものとして互いに区別される意味又は役割を有するものではない。
以上で、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が一つに結合されるか結合されて動作するものとして説明されたといって、本発明が必ずしもこのような実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上選択的に結合して動作することもできる。また、その全ての構成要素がそれぞれ一つの独立的なハードウェアに具現されることができるが、各構成要素の一部又は全部が選択的に組み合わせられて一つ又は複数のハードウェアで組み合わせられた一部又は全部の機能をするプログラムモジュールを有するコンピュータプログラムとして具現されることもできる。そのコンピュータプログラムを構成するコード及びコードセグメントは本発明の技術分野の当業者によって容易に推論可能であろう。このようなコンピュータプログラムはコンピュータ可読の記録媒体(Computer Readable Media)に記憶され、コンピュータによって読み取られて実行されることにより、本発明の実施例を具現することができる。コンピュータプログラムの記録媒体としては、磁気記録媒体、光記録媒体、キャリアウェーブ媒体などを含むことができる。
実施例の説明において、各構成要素の“上又は下”、“前又は後”に形成されるものとして記載する場合、“上又は下”及び“前又は後”は二つの構成要素が互いに直接接触するか一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に配置されて形成されることを全て含む。
また、以上で記載した“含む”、“構成する”又は“有する”などの用語は、特に反対の記載がない限り、該当構成要素が内在することができることを意味するものなので、他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含むことができると解釈されなければならない。技術的又は科学的な用語を含む全ての用語は、他に定義しない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されなければならなく、本発明で明らかに定義しない限り、理想的な又は過度に形式的な意味と解釈されない。
また、本発明の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけ、その用語によって該当構成要素の本質、順番又は手順などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”又は“接続”されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結されるか又は接続されることができるが、各構成要素の間に他の構成要素が“連結”、“結合”又は“接続”されることもできると理解されなければならないであろう。
そして、本発明の説明において、関連の公知技術がこの分野の技術者に自明な事項であって本発明の要旨を不必要にあいまいにすることができると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
実施例の説明において、無線電力充電システム上で無線電力を送信する装置は、説明の便宜のために、無線電力送信機、無線電力送信装置、無線電力送信装置、無線電力送信機、送信端、送信機、送信装置、送信側、無線電力伝送装置、無線電力伝送器、無線充電装置などを混用して使うことにする。また、無線電力送信装置から無線電力を受信する装置に対する表現として、説明の便宜のために、無線電力受信装置、無線電力受信機、無線電力受信装置、無線電力受信機、受信端末機、受信側、受信装置、受信機などを混用して使うことができる。
本発明による送信機は、パッド形態、据置き形態、AP(Access Point)形態、小型基地局形態、スタンド形態、天井埋込形態、壁掛け形態などに構成されることができ、一つの送信機は複数の無線電力受信装置に電力を伝送することもできる。
一例として、無線電力送信機は通常机やテーブル上などに置いて使うことができるだけではなく、自動車用にも開発して車両内で使うことができる。車両に設置される無線電力送信機は簡便で安定的に固定及び据置きすることができる据置き形態として提供されることができる。
本発明による受信機は、携帯電話(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、ノートブック型パソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末機、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、MP3プレーヤー、電動歯ブラシ、電子タグ、照明装置、リモートコントローラー、浮き、スマートワッチのようなウェアラブルデバイスなどの小型電子機器などに使われることができるが、これに限られなく、本発明による無線電力受信手段が装着されてバッテリー充電が可能なモバイルデバイス器機(以下、“デバイス”と言う)であれば十分であり、端末又はデバイスという用語は混用することができる。本発明の他の一実施例による無線電力受信機は、車両、無人航空機、エアドローンなどにも搭載されることができる。
本発明の一実施例による無線電力受信機は少なくとも一つの無線電力伝送方式を備えることができ、2個以上の無線電力送信機から同時に無線電力を受信することもできる。ここで、無線電力伝送方式は、前記電磁気誘導方式、電磁気共振方式、RF無線電力伝送方式の少なくとも一つを含むことができる。特に、電磁気誘導方式を支援する無線電力受信手段は、無線充電技術標準機構であるWPC(Wireless Power Consortium)及びPMA(Power Matters Alliance)で定義された電磁気誘導方式の無線充電技術を含むことができる。
一般に、無線電力システムを構成する無線電力送信機と無線電力受信機は帯域内通信又はBLE(Bluetooth Low Energy)通信を介して制御信号又は情報を交換することができる。ここで、帯域内通信、BLE通信はパルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式、周波数変調方式、位相変調方式、振幅変調方式、振幅及び位相変調方式などで実行することができる。一例として、無線電力受信機は、受信コイルを介して誘導された電流を所定のパターンでON/OFFスイッチングしてフィードバック信号(feedback signal)を生成することによって無線電力送信機に各種の制御信号及び情報を伝送することができる。無線電力受信機によって伝送される情報は受信電力強度情報を含む多様な状態情報を含むことができる。ここで、無線電力送信機は、受信電力強度情報に基づいて充電効率又は電力伝送効率を算出することができる。
図1は本発明の一実施例による無線充電システムを説明するためのブロック図である。
図1を参照すると、無線充電システムは、大きく無線で電力を送出する無線電力送信端10、前記送出された電力を受信する無線電力受信端20及び受信された電力が供給される電子機器20からなることができる。
一例として、無線電力送信端10と無線電力受信端20は無線電力伝送に使われる動作周波数と同じ周波数帯域を用いて情報を交換する帯域内(In−band)通信を行うことができる。他の例として、無線電力送信端10と無線電力受信端20は無線電力伝送に使われる動作周波数と違う別途の周波数帯域を用いて情報を交換する帯域外(Out−of−band)通信を行うこともできる。
一例として、無線電力送信端10と無線電力受信端20の間に交換される情報は相互間の状態情報だけではなく制御情報も含むことができる。ここで、送受信端間に交換される状態情報及び制御情報は後述する実施例の説明によってより明確になるであろう。
前記帯域内通信及び帯域外通信は両方向通信を提供することができるが、これに限定されなく、他の実施例においては、単方向通信又は半二重方式の通信を提供することもできる。
一例として、単方向通信は無線電力受信端20が無線電力送信端10のみに情報を伝送するものであり得るが、これに限定されなく、無線電力送信端10が無線電力受信端20に情報を伝送するものでもあり得る。
半二重通信方式は無線電力受信端20と無線電力送信端10間の両方向通信は可能であるが、任意の一時点に任意の一装置によってだけ情報伝送が可能な特徴がある。
本発明の一実施例による無線電力受信端20は、電子機器30の各種の状態情報を獲得することもできる。一例として、電子機器30の状態情報は、現在電力使用量情報、実行中の応用を識別するための情報、CPU使用量情報、バッテリー充電状態情報、バッテリー出力電圧/電流情報などを含むことができるが、これに限定されず、電子機器30から獲得可能であり、無線電力制御に活用可能な情報であれば充分である。
特に、本発明の一実施例による無線電力送信端10は高速充電支援可否を指示する所定のパケットを無線電力受信端20に伝送することができる。無線電力受信端20は、接続された無線電力送信端10が高速充電モードを支援するものであると確認された場合、これを電子機器30に知らせることができる。電子機器30は備えられた所定の表示手段、例えば液晶ディスプレイであり得る表示手段を介して高速充電が可能であることを表示することができる。
また、電子機器30の使用者は液晶表示手段に表示した所定の高速充電要請ボタンを選択して、無線電力送信端10が高速充電モードで動作するように制御することもできる。この場合、電子機器30は、使用者によって高速充電要請ボタンが選択されれば、所定の高速充電要請信号を無線電力受信端20に伝送することができる。無線電力受信端20は受信された高速充電要請信号に相応する充電モードパケットを生成して無線電力送信端10に伝送することによって一般低電力充電モードを高速充電モードに転換させることができる。
図2は本発明の他の実施例による無線充電システムを説明するためのブロック図である。
一例として、図面符号200aで示したように、無線電力受信端20は複数の無線電力受信装置からなることができ、一つの無線電力送信端10に複数の無線電力受信装置が連結されて無線充電を行うこともできる。ここで、無線電力送信端10は時分割方式で複数の無線電力受信装置に電力を分配して送出することができるが、これに限定されない。他の例として、無線電力送信端10は無線電力受信装置別に割り当てられた相異なる周波数帯域を用いて複数の無線電力受信装置に電力を分配して送出することができる。
ここで、一つの無線電力送信装置10に連結可能な無線電力受信装置の数は、無線電力受信装置別要求電力量、バッテリー充電状態、電子機器の電力消費量及び無線電力送信装置の可用電力量の少なくとも一つに基づいて適応的に決定されることができる。
他の例として、図面符号200bで示したように、無線電力送信端10は複数の無線電力送信装置から構成されることもできる。この場合、無線電力受信端20は複数の無線電力送信装置と同時に連結されることができ、連結された無線電力送信装置から同時に電力を受信して充電を行うこともできる。ここで、無線電力受信端20と連結された無線電力送信装置の数は無線電力受信端20の要求電力量、バッテリー充電状態、電子機器の電力消費量、無線電力送信装置の可用電力量などに基づいて適応的に決定されることができる。
図3は本発明の一実施例による無線充電システムにおける感知信号伝送過程を説明するための図である。
一例として、無線電力送信機は3個の送信コイル111、112、113が装着されることができる。それぞれの送信コイルは一部の領域が他の送信コイルと重畳することができ、無線電力送信機はそれぞれの送信コイルを介して無線電力受信機の存在を感知するための所定の感知信号117、127、例えばデジタルピング信号を予め定義された順に順次送出する。
図3に示したように、無線電力送信機は、図面符号110で示した1次感知信号送出過程によって感知信号117を順次送出し、無線電力受信機115から信号強度指示子(Signal Strength Indicator)116(又は信号強度パケット)が受信された送信コイル111、112を識別することができる。ついで、無線電力送信機は、図面符号120で示した2次感知信号送出過程によって感知信号127を順次送出し、信号強度指示子126が受信された送信コイル111、112のうち電力伝送効率(又は充電効率)、すなわち送信コイルと受信コイル間の整列状態が良い送信コイルを識別し、識別された送信コイルを介して電力が送出されるように、すなわち無線充電が行われるように制御することができる。
図3に示すように、無線電力送信機が2回の感知信号送出過程を行う理由は、どの送信コイルに無線電力受信機の受信コイルがよく整列されているかをより正確に識別するためである。
仮に、図3の図面符号110及び120で示したように、第1送信コイル111及び第2送信コイル112に信号強度指示子116、126が受信された場合、無線電力送信機は、第1送信コイル111及び第2送信コイル112のそれぞれに受信された信号強度指示子126に基づいて一番良く整列された送信コイルを選択し、選択された送信コイルを用いて無線充電を行う
図4は本発明の一実施例による無線電力伝送過程を説明するための状態遷移図である。
図4を参照すると、WPC標準による送信機から受信機へのパワー伝送は、大別して選択段階(Selection Phase)410、ピング段階(Ping Phase)420、識別及び構成段階(Identification and Configuration Phase)430及び電力伝送段階(Power Transfer Phase)260に区分されることができる。
選択段階410は、パワー伝送を始めるかパワー伝送を維持するうちに特定のエラー又は特定のイベントが感知されれば遷移する段階であり得る。ここで、特定のエラー及び特定のイベントは以下の説明によって明らかになるであろう。また、選択段階410で、送信機は充電インターフェース表面に物体が存在するかをモニタリングすることができる。仮に、送信機が充電インターフェース表面に物体が置かれたことを感知すれば、ピング段階420に遷移することができる(S401)。
選択段階410で、送信機は非常に短いパルスのアナログピング(Analog Ping)信号を伝送し、送信コイルの電流変化に基づいてインターフェース表面の活性領域(Active Area)に物体が存在するかを感知することができる。
ピング段階420で、送信機は、物体が感知されれば、受信機を活性化させ、受信機がWPC標準が交換される受信機であるかを識別するためのデジタルピング(Digital Ping)を伝送する。ピング段階420で、送信機は、デジタルピングに対する応答シグナル、例えば信号強度指示子を受信機から受信することができなければ、また選択段階410に遷移することができる(S402)。また、ピング段階420で、送信機は、受信機からパワー伝送が完了したことを指示する信号、すなわち充電完了信号を受信すれば、選択段階410に遷移することもできる(S403)。
ピング段階420が完了すれば、送信機識別又は受信機構成及び状態情報を収集するための識別及び構成段階430に遷移することができる(S404)。
識別及び構成段階430で、送信機は、望まないパケットが受信されるか(unexpected packet)、予め定義された時間の間に所望のパケットが受信されないか(time out)、パケット伝送エラーがあるか(transmission error)、パワー伝送契約が設定されなければ(no power transfer contract)、選択段階410に遷移することができる(S405)。
受信機に対する識別及び構成が完了すれば、送信機は無線電力を伝送する電力伝送段階240に遷移することができる(S406)。
電力伝送段階440で、送信機は、望まないパケットが受信されるか(unexpected packet)、予め定義された時間の間に所望のパケットが受信されないか(time out)、既設定のパワー伝送契約に対する違反が発生するか(power transfer contract violation)、充電が完了した場合、選択段階410に遷移することができる(S407)。
また、電力伝送段階440で、送信機は、送信機の状態変化などによってパワー伝送契約を再構成する必要がある場合、識別及び構成段階430に遷移することができる(S408)。
前述したパワー伝送契約は送信機と受信機の状態及び特性情報に基づいて設定されることができる。一例として、送信機の状態情報は最大伝送可能パワー量についての情報、最大収容可能受信機数についての情報などを含むことができ、受信機状態情報は要求電力についての情報などを含むことができる。
図はWPC(Qj)標準に定義された無線電力伝送過程を説明するための状態遷移図である。
図5aを参照すると、WPC(Qj)による送信機から受信機へのパワー伝送は、大別して選択段階(Selection Phase)510、ピング段階(Ping Phase)520、識別及び構成段階(Identification and Configuration Phase)530、交渉段階(Negotiation Phase)540、補正段階(Calibration Phase)550、電力伝送段階(Power Transfer Phase)560段階及び再交渉段階(Renegotiation Phase)570に区分されることができる。
選択段階510は、パワー伝送を始めるかパワー伝送を維持するうちに特定のエラー又は特定のイベントが感知されれば遷移する段階であり得る。ここで、特定のエラー及び特定のイベントは以下の説明によって明らかになるであろう。また、選択段階510で、送信機は、インターフェース表面に物体が存在するかをモニタリングすることができる。仮に、送信機がインターフェース表面に物体が置かれたことを感知すれば、ピング段階520に遷移することができる。選択段階510で、送信機は、非常に短いパルスのアナログピング(Analog Ping)信号を伝送し、送信コイル又は1次コイル(Primary Coil)の電流変化に基づいてインターフェース表面の活性領域(Active Area)に物体が存在するかを感知することができる。
ピング段階520で、送信機は、物体を感知すれば、受信機を活性化させ、受信機がWPC標準が交換される受信機であるかを識別するためのデジタルピング(Digital Ping)を伝送する。ピング段階520で、送信機はデジタルピングに対する応答シグナル、例えば信号強度パケットを受信機から受信することができなければ、再び選択段階510に遷移することができる。また、ピング段階520で、送信機は、受信機からパワー伝送が完了したことを指示する信号、すなわち充電完了パケットを受信すれば、選択段階510に遷移することもできる。
ピング段階5220が完了すれば、送信機は受信機を識別し、受信機構成及び状態情報を収集するための識別及び構成段階530に遷移することができる。
識別及び構成段階530で、送信機は、望まないパケットが受信されるか(unexpected packet)、予め定義された時間の間に所望のパケットが受信されないか(time out)、パケット伝送エラーがあるか(transmission error)、パワー伝送契約が設定されなければ(no power transfer contract)選択段階510に遷移することができる。
送信機は、識別及び構成段階530で、受信された構成パケット(Configuration packet)の交渉フィールド(Negotiation Field)値に基づいて交渉段階540への進入が必要であるかを確認することができる。
確認結果、交渉が必要であれば、送信機は交渉段階540に進入して所定のFOD検出過程を行うことができる。
一方、確認結果、交渉が必要ではない場合、送信機は直ちに電力伝送段階560に進入することもできる。
交渉段階540で、送信機は基準品質因子値が含まれたFOD(Foreign Object Detection)状態パケットを受信することができる。ここで、送信機は、基準品質因子値に基づいてFO検出のための品質係数臨界値を決定することができる。
送信機は決定されたFO検出のための臨界値及び現在測定された品質因子値を用いて充電領域にFOが存在するかを検出することができ、FO検出結果によって電力伝送を制御することができる。一例として、FOが検出された場合、電力伝送が中断されることができるが、これに限定されない。
FOが検出された場合、送信機は選択段階510に回帰することができる。一方、FOが検出されなかった場合、送信機は補正段階550を経て電力伝送段階560に進入することもできる。詳細には、送信機は、FOが検出されなかった場合、補正段階550で受信端に受信された電力の強度を決定し、送信端から伝送した電力の強度を決定するために、受信端と送信端での電力損失を測定することができる。すなわち、送信機は補正段階550で送信端の送信パワーと受信端の受信パワー間の差に基づいて電力損失を予測することができる。一実施例による送信機は予測された電力損失を反映してFOD検出のための臨界値を補正することもできる。
電力伝送段階560で、送信機は望まないパケットが受信されるか(unexpected packet)、予め定義された時間の間に所望のパケットが受信されないか(time out)、既に設定されたパワー伝送契約に対する違反が発生するか(power transfer contract violation)充電が完了した場合、選択段階510に遷移することができる。
また、電力伝送段階560で、送信機は、送信機の状態変化などによってパワー伝送契約を再構成する必要がある場合、再交渉段階570に遷移することができる。このとき、再交渉が正常に完了すれば、送信機は電力伝送段階560に回帰することができる。
前述したパワー伝送契約は送信機と受信機の状態及び特性情報に基づいて設定されることができる。一例として、送信機の状態情報は最大伝送可能パワー量についての情報、最大収容可能な受信機の個数についての情報などを含むことができ、受信機状態情報は要求電力についての情報などを含むことができる。
図6は本発明の一実施例による無線電力送信機の構造を説明するためのブロック図である。
図6を参照すると、無線電力送信機600は、大別して電力変換部610、電力伝送部620、通信部630、制御部640及びセンシング部650を含んでなることができる。前述した無線電力送信機600の構成は必ずしも必須な構成ではなく、それより多いか少ない構成要素を含んでなることもできることに気を付けなければならない。
図6に示したように、電力変換部610は、電源部660からDC電源が供給されれば、これを所定の強度の交流電力に変換する機能を実行することができる。
このために、電力変換部610は、DC/DC変換部611、インバーター612及び周波数生成器613を含んでなることができる。ここで、インバーター612はハーフブリッジインバーター又はフルブリッジインバーターであり得るが、これに限定されなく、直流電力を特定の動作周波数を有する交流電力に変換することができる回路構成であれば充分である。
DC/DC変換部611は、電源部650から供給されたDC電力制御部640の制御信号に応じて特定の強度のDC電力に変換する機能を実行することができる。
ここで、センシング部650は、DC変換された電力の電圧/電流などを測定して制御部640に提供することができる。また、センシング部650は、過熱発生有無の判断のために無線電力送信機600の内部温度を測定し、測定結果を制御部640に提供することもできる。一例として、制御部640は、センシング部650によって測定された電圧/電流値に基づいて適応的に電源部650からの電源供給を遮断するか、増幅器612に電力が供給されることを遮断することができる。このために、電力変換部610の一側には電源部650から供給される電源を遮断するか、増幅器612に供給される電力を遮断するための所定の電力遮断回路をさらに備えることもできる。
インバーター612は、DC/DC変換された直流電力を周波数生成器613によって生成された基準交流信号に応じて交流電力に変換することができる。ここで、基準交流信号の周波数、すなわち動作周波数は制御部640の制御信号に応じて動的に変更されることができる。本発明の一実施例による無線電力送信機600は動作周波数を調節して送出電力の強度を調節することもできる。一例として、制御部640は、通信部630を介して無線電力受信機の電力受信状態情報又は(及び)電力制御信号を受信することができ、受信された電力受信状態情報又は(及び)電力制御信号に応じて動作周波数を決定し、決定された動作周波数が生成されるように周波数生成器613を動的に制御することができる。一例として、電力受信状態情報は整流器の出力電圧の強度情報、受信コイルに印加される電流の強度情報などを含むことができるが、これに限定されない。電力制御信号は、電力増加を要請するための信号、電力減少を要請するための信号などを含むことができる。
電力伝送部620は多重化器(又はマルチフレクサー)621及び送信コイル部622を含んでなることができる。ここで、送信コイル部622は第1〜第n送信コイルから構成されることができる。また、電力伝送部620は電力伝送のための特定のキャリア周波数を生成するための搬送波生成器(図示せず)をさらに含むこともできる。この場合、搬送波生成器は、多重化器621を介して伝達されたインバーター612の出力交流電力とミキシングするための特定のキャリア周波数を生成することができる。本発明の一実施例はそれぞれの送信コイルに伝達されるAC電力の周波数が互いに異なることもあることに気を付けなければならない。本発明の他の実施例は、LC共振特性を送信コイルごとに違うように調節する機能を備えた所定の周波数制御器を用いてそれぞれの送信コイル別共振周波数を異に設定することもできる。
多重化器621は、制御部640によって選択された送信コイルに交流電力を伝達するためのスイッチ機能を実行することができる。制御部640は、送信コイル別に受信される信号強度指示子に基づいて該当無線電力受信機への電力伝送に使う送信コイルを選択することができる。
本発明の一実施例による制御部640は、複数の無線電力受信機が連結された場合、送信コイル別時分割多重化によって電力を伝送することもできる。例えば、無線電力送信機600で3個の無線電力受信機、すなわち第1〜第3無線電力受信機がそれぞれ3個の相異なる送信コイル、すなわち第1〜第3送信コイルによって識別された場合、制御部640は多重化器621を制御することで、特定のタイムスロットに特定の送信コイルを介してだけ交流電力が送出できるように制御することができる。ここで、送信コイル別に割り当てられたタイムスロットの長さによって該当無線電力受信機に伝送される電力量を制御することができるが、これは一実施例に過ぎなく、他の例は送信コイル別に割り当てられたタイムスロットの間にDC/DC変換器611の出力直流電力の強度を制御して無線電力受信機別送出電力を制御することもできる。
制御部640は1次感知信号送出過程のうちに第1〜第n送信コイル622を介して感知信号が順次送出できるように多重化器621を制御することができる。ここで、制御部640は感知信号が伝送される時点をタイマー655で識別することができ、感知信号伝送時点が渡来すれば、多重化器621を制御することで、該当送信コイルを介して感知信号が送出できるように制御することができる。一例として、タイマー650はピング伝送段階のうちに所定の周期で特定のイベント信号を制御部640に送出することができ、制御部640は、該当イベント信号が感知される都度、多重化器621を制御することで該当送信コイルを介してデジタルピングが送出できるように制御することができる。
また、制御部640は1次感知信号送出過程のうちに復調部632からどの送信コイルを介して信号強度指示子(Signal Strength Indicator)が受信されたかを識別するための所定の送信コイル識別子及び該当送信コイルを介して受信された信号強度指示子を受信することができる。ついで、2次感知信号送出過程で、制御部640は1次感知信号送出過程のうちに信号強度指示子が受信された送信コイル(等)を介してだけ感知信号が送出できるように多重化器621を制御することもできる。他の例として、制御部640は、1次感知信号送出過程のうちに信号強度指示子が受信された送信コイルが複数の場合、最大値を有する信号強度指示子が受信された送信コイルを2次感知信号送出過程で感知信号を一番先に送出すべき送信コイルと決定し、決定結果によって多重化器621を制御することもできる。
通信部630は変調部631と復調部632の少なくとも一つを含んでなることができる。
変調部631は制御部640によって生成された制御信号を変調して多重化器621に伝達することができる。ここで、制御信号を変調するための変調方式は、FSK(Frequency Shift Keying)変調方式、マンチェスターコーディング(Manchester Coding)変調方式、PSK(Phase Shift Keying)変調方式、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式、差動複位相(Differential bi−phase)変調方式などを含むことができるが、これに限定されない。
復調部632は、送信コイルを介して受信される信号が感知されれば、感知された信号を復調して制御部640に伝送することができる。ここで、復調された信号には、信号強度指示子、無線電力伝送中の電力制御のためのエラー訂正(EC:Error Correction)指示子、充電完了(EOC:End Of Charge)指示子、過電圧/過電流/過熱指示子などが含まれることができるが、これに限定されなく、無線電力受信機の状態を識別するための各種の状態情報が含まれることができる。
また、復調部632は復調された信号がどの送信コイルから受信された信号であるかを識別することができ、識別された送信コイルに相応する所定の送信コイル識別子を制御部640に提供することもできる。
また、復調部632は、送信コイル623を介して受信された信号を復調して制御部640に伝達することができる。一例として、復調された信号は信号強度指示子を含むことができるが、これに限定されなく、復調信号は無線電力受信機の各種の状態情報を含むことができる。
一例として、無線電力送信機600は、無線電力伝送に使われる同じ周波数を用いて無線電力受信機と通信を行う帯域内(In−Band)通信を介して前記信号強度指示子を獲得することができる。
また、無線電力送信機600は、送信コイル部622を用いて無線電力を送出することができるだけでなく、送信コイル部622を介して無線電力受信機と各種の制御信号及び状態情報を交換することもできる。他の例として、送信コイル部622の第1〜第n送信コイルにそれぞれ対応する別途のコイルが無線電力送信機600にさらに備えられることができ、備えられた別途のコイルを用いて無線電力受信機と帯域内通信を行うこともできることに気を付けなければならない。
以上の図6の説明では無線電力送信機600と無線電力受信機が帯域内通信を行うものを例として説明しているが、これは一実施例に過ぎなく、無線電力信号伝送に使われる周波数帯域と違う周波数帯域を介して近距離両方向通信を行うことができる。一例として、近距離両方向通信は、低電力ブルートゥース通信、RFID通信、UWB通信、ジグビー通信のいずれか一つであり得る。
また、以上の図6の説明では無線電力送信機600の電力伝送部620が多重化器621と複数の送信コイル622を含むが、これは一実施例に過ぎなく、他の実施例による電力伝送部620は、一つの送信コイルから構成されることもできることに気を付けなければならない。
図7は図6による無線電力送信機と連動する無線電力受信機の構造を説明するためのブロック図である。
図7を参照すると、無線電力受信機700は、受信コイル710、整流器720、直流/直流変換器(DC/DC Converter)730、負荷740、センシング部750、通信部760及び主制御部770を含んでなることができる。ここで、通信部760は、復調部761及び変調部762の少なくとも一つを含んでなることができる。
前述した図7の例に示した無線電力受信機700は帯域内通信を介して無線電力送信機600と情報を交換することができるものとして示されているが、これは一実施例に過ぎなく、本発明の他の実施例による通信部760は無線電力信号伝送に使われる周波数帯域とは違う周波数帯域を介して近距離両方向通信を提供することもできる。
受信コイル710を介して受信されるAC電力は整流部720に伝達することができる。整流器720はAC電力をDC電力に変換して直流/直流変換器730に伝送することができる。直流/直流変換器730は、整流器出力DC電力の強度を負荷740によって要求される特定の強度に変換した後、負荷740に伝達することができる。
センシング部750は、整流器720出力DC電力強度を測定し、これを主制御部770に提供することができる。また、センシング部750は、無線電力受信によって受信コイル710に印加される電流の強度を測定し、測定結果を主制御部770に伝送することもできる。また、センシング部750は、無線電力受信機700の内部温度を測定し、測定された温度値を主制御部770に提供することもできる。
一例として、主制御部770は、測定された整流器出力DC電力強度を所定の基準値と比較して過電圧発生有無を判断することができる。判断結果、過電圧が発生した場合、過電圧が発生したことを知らせる所定のパケットを生成して変調部762に伝送することができる。ここで、変調部762によって変調された信号は受信コイル710又は別途のコイル(図示せず)を介して無線電力送信機600に伝送されることができる。また、主制御部770は、整流器出力DC電力強度が所定の基準値以上の場合、感知信号が受信されたと判断することができ、感知信号の受信時、該当感知信号に対応する信号強度指示子が変調部762を介して無線電力送信機600に伝送されることができるように制御することができる。他の例として、復調部761は受信コイル710と整流器720間のAC電力信号又は整流器720出力DC電力信号を復調して感知信号の受信有無を識別した後、識別結果を主制御部770に提供することができる。このとき、主制御部770は感知信号に対応する信号強度指示子が変調部762を介して伝送されることができるように制御することができる。
図8は本発明の一実施例による無線電力信号の変調及び復調方法を説明するための図である。
図8の図面符号810で示したように、無線電力送信端10と無線電力受信端20は同じ周期を有する内部クロックシグナルに基づいて伝送対象パケットをエンコードするかデコードすることができる。
以下では、図1〜図7に基づき、伝送対象パケットのエンコード方法を詳細に説明する。
図1を参照すると、無線電力送信端10又は無線電力受信端20が特定のパケットを伝送しない場合、無線電力信号は、図1の図面符号41で示したように、特定の周波数を有する変調されていない交流信号であり得る。一方、無線電力送信端10又は無線電力受信端20が特定のパケットを伝送する場合、無線電力信号は、図1の図面符号42で示したように、特定の変調方式で変調された交流信号であり得る。一例として、変調方式は、振幅変調方式、周波数変調方式、周波数及び振幅変調方式、位相変調方式などを含むことができるが、これに限定されない。
無線電力送信端10又は無線電力受信端20によって生成されたパケットの2進データは、図面符号820のように、差動復位相エンコーディング(Differential bi−phase encoding)が適用できる。詳細には、差動復位相エンコーディングはデータビット1をエンコードするために2回の状態転移(transitions)を有するようにし、データビット0をエンコードするために1回の状態転移を有するようにする。すなわち、データビット1は前記クロック信号の立ち上がりエッジ(rising edge)及び立ち下がりエッジ(falling edge)でHI状態及びLO状態間の転移が発生するようにエンコードされたものであり、データビット0は前記クロック信号の立ち上がりエッジでHI状態及びLO状態間の転移が発生するようにエンコードされたものであり得る。
エンコードされた2進データは、図面符号830で示したようなバイトエンコーディング技法が適用されることができる。図面符号830を参照すると、一実施例によるバイトエンコーディング技法は、8ビットのエンコードされた2進ビットストリームに対して該当ビットストリームの開始と終了を識別するためのスタートビット(Start Bit)及びストップビット(Stop Bit)、該当ビットストリーム(バイト)のエラー発生有無を感知するためのパリティビット(Parity Bit)を挿入する方法であり得る。
図9は本発明の一実施例による、パケットフォーマットを説明するための図である。
図9を参照すると、無線電力送信端10と無線電力受信端20間の情報交換に使われるパケットフォーマット900は、該当パケットの復調のための同期獲得及び該当パケットの正確な開始ビットを識別するためのプリアンブル(Preamble)910フィールド、該当パケットに含まれたメッセージの種類を識別するためのヘッダー(Header)920フィールド、該当パケットの内容(又はペイロード(Payload))を伝送するためのメッセージ(Message)930フィールド及び該当パケットでエラーが発生したかを識別するためのチェックサム(Checksum)940フィールドを含んでなることができる。
図9に示したように、パケット受信端は、ヘッダー920値に基づき、該当パケットに含まれたメッセージ930の大きさを識別することもできる。
また、ヘッダー920は無線電力伝送過程の各段階別に定義されることができ、一部のヘッダー920値は相異なる段階で同じ値が定義されることもできる。一例として、図9を参照すると、ピング段階の電力伝送終了(End Power Transfer)及び電力伝送段階の電力伝送終了に対応するヘッダー値は0x02であって同一であることに気を付けなければならない。
メッセージ930は該当パケットの送信端から伝送しようとするデータを含む。一例として、メッセージ930フィールドに含まれるデータは相手に対する報告事項(report)、要請事項(request)又は応答事項(response)であり得るが、これに限定されない。
本発明の他の実施例によるパケット900は、該当パケットを伝送した送信端を識別するための送信端識別情報、該当パケットを受信する受信端を識別するための受信端識別情報の少なくとも一つがもっと含まれることもできる。ここで、送信端識別情報及び受信端識別情報は、IP住所情報、MAC住所情報、製品識別情報などを含むことができるが、これに限定されなく、無線充電システム上で受信端及び送信端を区分することができる情報であれば充分である。
本発明のさらに他の実施例によるパケット900は、該当パケットが複数の装置によって受信されなければならない場合、該当受信グループを識別するための所定のグループ識別情報をさらに含むこともできる。
図10は本発明による無線電力受信装置がピング段階で伝送可能なパケットの種類を説明するための図である。
図10に示したように、ピング段階で無線電力受信装置は信号強度パケット又は電力伝送中断パケットを伝送することができる。
図10の図面符号1001を参照すると、一実施例による信号強度パケットのメッセージフォーマットは1バイトの大きさを有する信号強度値(Signal Strength Value)からなることができる。信号強度値は送信コイルと受信コイル間の整合度(Degree of Coupling)を示すことができ、デジタルピング区間での整流器出力電圧、出力遮断スイッチなどで測定された開放回路電圧、受信電力の強度などに基づいて算出された値であり得る。信号強度値は最低0から最高255までの範囲を有し、特定の変数に対する実際測定値(U)が該当変数の最大値(Umax)と同一である場合、255の値を有することができる。一例として、信号強度値(Signal Strength Value)はU/Umax*256によって算出されることができる。
図10の図面符号1002を参照すると、一実施例による電力伝送中断パケットのメッセージフォーマットは1バイトの大きさを有する電力伝送中断コード(End Power Transfer Code)からなることができる。
無線電力受信装置が電力伝送中断を無線電力送信機に要請する理由は、充電完了(Charge Complete)、内部故障(Internal Fault)、過熱(Over Temperature)、過電圧(Over Voltage)、過電流(Over Current)、バッテリー損傷(Battery Failure)、再構成(Reconfigure)及び応答なし(No Response)などを含むことができるが、これに限定されない。電力伝送中断コードは新しい電力伝送中断理由のそれぞれに対応して定義されることもできることに気を付けなければならない。
充電完了は受信機バッテリーの充電が完了したときに使うことができる。内部故障は受信機内部動作におけるソフトウェア的又は論理的なエラーが感知されたときに使うことができる。
過熱/過電圧/過電流は受信機で測定された温度/電圧/電流値がそれぞれに対して定義された臨界値を超えた場合に使うことができる。
バッテリー損傷は受信機バッテリーに問題が発生したと判断された場合に使うことができる。
再構成は電力伝送条件に対する再交渉が必要な場合に使うことができる。応答なしは制御エラーパケットに対する送信機の応答(すなわち、電力強度を増加させるか減少させることを意味する)が正常ではないと判断された場合に使うことができる。
図11は本発明の一実施例による無線電力受信装置で最初パケットを伝送する過程を説明するための図である。
図11を参照すると、無線電力受信装置は、選択段階で整流器出力電圧が所定の基準値以上であることが感知されれば、即時、ピング段階に遷移することができる。ピング段階で受信コイルの電流レベルが所定の基準値を超えれば、予め定義された最初パケットの伝送のために最大に遅延することができる時間(以下、簡単に最初パケット伝送遅延時間という)内に最初パケットを伝送しなければならない。一例として、選択段階でピング段階への遷移のための前記基準値は受信端での予め定義された安定的電流レベル(Stable Current Level)値の50%と定義されることができる。ここで、前記最初パケット伝送遅延時間は19〜64msの範囲を有することができるが、これに限定されない。また、無線電力受信装置は、最初パケット伝送遅延時間を決定し、構成パケットを介して決定された最初パケット伝送遅延時間を無線電力送信装置に送信することもできる。
一例として、無線電力送信装置は、送信端の電流値が安定的電流レベルの50%を超えた後、所定のピングタイムウィンドウ(T_ping_time_window)内に一番目パケットが受信されなかった場合、所定の終了時間(T_terminate)内に電力信号伝送を中断させることができる。ここで、電力信号伝送の中断はデジタルピング信号の伝送中断を意味することができるが、これに限定されなく、無線電力送信装置はデジタルピング伝送を中断し、選択段階に回帰してアナログピングを伝送することを意味することもできる。
また、無線電力送信装置は、一番目パケットである信号強度パケットを受信した後、識別及び構成段階に進入しないことに決定した場合、信号強度パケットの受信開始時点後、所定の満了時間(T_expire)内に電力信号伝送を中断させることもできる。ここで、最初パケット受信後に識別及び構成段階に進入しないことは選択段階に進入することを意味することができる。
また、無線電力送信装置は、一番目パケットが正常に受信されなかったことが確認された後、前記満了時間(T_expire)内に電力信号伝送を中断させることもできる。
また、無線電力送信装置は、信号強度パケットではない他の一番目パケット(例えば、電力伝送中断パケット(End Power Transfer Packet)であり得る)が正常に受信された場合、該当パケットの受信後、前記満了時間(T_expire)内に電力信号伝送を中断させることもできる。
また、無線電力送信装置は、構成パケットに含まれた前記無線電力受信装置の電力等級、最大電力のうち少なくとも一つに基づいて後述する制御エラー値に適用されるオフセットの値を決定することもできる。一例として、電力等級の高い無線電力受信装置に対しては電力等級の低い無線電力受信装置に比べて相対的にオフセット値が大きく決定されることができる。他の一例として、制御エラー値とオフセット値の和によって制御される電力の強度が該当受信機の最大電力を超えないようにオフセット値が決定されることもできる。
図12は本発明の一実施例による識別パケットのメッセージフォーマットを説明するための図である。
図12を参照すると、識別パケットのメッセージフォーマットは、バージョン情報(Version Information)フィールド、製造社情報(Manufacturer Information)フィールド、拡張指示子(Extension Indicator)フィールド及び基本デバイス識別情報(Basic Device Identification Information)フィールドを含んでなることができる。
バージョン情報フィールドには該当無線電力受信装置に適用された標準の改訂バージョン情報が記録されることができる。
製造社情報フィールドには該当無線電力受信装置を製造した製造社を識別するための所定の識別コードが記録されることができる。
拡張指示子フィールドは拡張デバイス識別情報を含む拡張識別パケットが存在するかを識別するための指示者であり得る。一例として、拡張指示子値が0であれば、拡張識別パケットが存在しないことを意味し、拡張指示子値が1であれば、拡張識別パケットが識別パケットの後に存在することを意味することができる。
図面符号1201〜1202を参照すると、拡張指示子値が0であれば、該当無線電力受信機のためのデバイス識別子は製造社情報と基本デバイス識別情報の組合せからなることができる。一方、拡張指示子値が1であれば、該当無線電力受信機のためのデバイス識別子は製造社情報、基本デバイス識別情報及び拡張デバイス識別情報の組合せからなることができる。
図13は本発明による構成パケット及び電力制御保留パケットのメッセージフォーマットを説明するための図である。
図13の図面符号1301で示したように、構成パケットのメッセージフォーマットは5バイトの長さを有することができ、電力等級(Power Class)フィールド、最大電力(Maximum Power)フィールド、電力制御(Power Control)フィールド、カウント(Count)フィールド、ウィンドウサイズ(Window Size)フィールド、ウィンドウオフセット(Window Offset)フィールドなどを含んでなることができる。
電力等級フィールドには、該当無線電力受信機に割り当てられた電力等級が記録されることができる。
最大電力フィールドには、無線電力受信機の整流器出力端から提供することができる最大電力の強度値が記録されることができる。
一例として、電力等級がaで、最大電力がbである場合において、無線電力受信装置の整流器出力端から提供されたい最大電力量(Pmax)は(b/2)*10aによって算出されることができる。
電力制御フィールドは無線電力送信機での電力制御がどんなアルゴリズムによって行われなければならないかを指示するために使うことができる。一例として、電力制御フィールド値が0であれば、標準に定義された電力制御アルゴリズム適用を意味し、電力制御フィールド値が1であれば、製造社によって定義されたアルゴリズムによって電力制御がなされることを意味することができる。
カウントフィールドは無線電力受信装置が識別及び構成段階で伝送すべきオプション構成パケットの数を記録するために使うことができる。
ウィンドウサイズフィールドは平均受信パワー算出のためのウィンドウサイズを記録するために使うことができる。一例として、ウィンドウサイズは0より大きく、4ms単位を有する正の整数値であり得る。
ウィンドウオフセットフィールドには、平均受信パワー算出ウィンドウ終了時点から次の受信電力パケットの伝送開始時点までの時間を識別するための情報が記録されることができる。一例として、ウィンドウオフセットは0より大きく、4ms単位を有する正の整数値であり得る。
図面符号1302を参照すると、電力制御保留パケットのメッセージフォーマットは電力制御保留時間(T_delay)を含んでなることができる。電力制御保留パケットは識別及び構成段階の間に複数が伝送されることができる。一例として、電力制御保留パケットは7個まで伝送されることができる。電力制御保留時間(T_delay)は予め定義された電力制御保留最小時間(T_min:5ms)と電力制御保留最大時間(T_max:205ms)の間の値を有することができる。無線電力送信装置は、識別及び構成段階で最後に受信された電力制御保留パケットの電力制御保留時間を用いて電力制御を実行することができる。また、無線電力送信装置は、識別及び構成段階で電力制御保留パケットが受信されなかった場合、前記T_min値をT_delay値として使うことができる。
電力制御保留時間は、無線電力送信装置が最近の制御エラーパケットを受信した後に実際電力制御を実行する前に電力制御を実行しないで待機しなければならない時間を意味することができる。
図14は本発明の一実施例による無線電力受信装置が電力伝送段階で伝送可能なパケットの種類及びそのメッセージフォーマットを説明するための図である。
図14を参照すると、電力伝送段階で無線電力受信装置が伝送することができるパケットは、制御エラーパケット(Control Error Packet)、電力伝送中断パケット(End Power Transfer Packet)、受信電力パケット(Received Power Packet)、充電状態パケット(Charge Status Packet)、製造社別に定義されたパケットなどを含むことができる。
図面符号1401は1バイトの制御エラー値(Control Error Value)から構成された制御エラーパケット(Control Error Packet)のメッセージフォーマットを示す。ここで、制御エラー値は−128から+127までの範囲の整数値であり得る。制御エラー値が負の値であれば、無線電力送信装置の送出電力が下がり、正の値であれば、無線電力送信装置の送出電力が上がることができる。
図面符号1402は1バイトの電力伝送中断コード(End Power Transfer Code)から構成された制御エラーパケット(Control Error Packet)のメッセージフォーマットを示す。ここで、電力伝送中断コードは上述した図10の説明に取り替えることにする。
図面符号1403は1バイトの受信電力値(Received Power Value)から構成された受信電力パケットのメッセージフォーマットを示す。ここで、受信電力値は所定の区間の間に算出された平均整流器受信電力値に対応することができる。実際に受信された電力量(Preceived)は構成パケット1501に含まれた最大電力(Maximum Power)及び電力等級(Power Class)に基づいて算出されることができる。一例として、実際に受信された電力量は(受信パワー値/128)*(最大電力/2)*(10電力等級)によって算出されることができる。
図面符号1404は1バイトの充電状態値(Charge Status Value)から構成された充電状態パケット(Charge Status Packet)のメッセージフォーマットを示す。充電状態値は無線電力受信装置のバッテリー充電量を示すことができる。一例として、充電状態値0は完全放電状態を意味し、充電状態値50は50%充電状態、充電状態値100は満充電状態を意味することができる。無線電力受信装置が充電バッテリーを含まないか充電状態情報を提供することができない場合、充電状態値はOxFFに設定されることができる。
図15は本発明の一実施例による無線電力送信機のピング信号伝送に対応する応答信号を説明するための図である。
図15には、無線電力送信機が無線電力受信機に電力信号及びピング信号を伝送するタイミング図1510と無線電力送信機が無線電力受信機からピング信号に対する応答信号を受信するタイミング図1520が示されている。
無線電力送信機と無線電力受信機は帯域内(In−band)通信によって制御信号を送受信することができ、帯域内通信を行う無線電力送信機はピング信号を伝送するうちに応答信号をモニタリングすることができる。
詳細には、無線電力送信機がピング信号を無線電力受信機に伝送すれば、無線電力受信機は、受信したピング信号をHI状態又はLO状態を有するようにエンコードし、Signal strength indicatorが含まれた応答信号を無線電力送信機に伝送することができる。
無線電力送信機は、帯域内通信の特性上、ピング信号の伝送時間の間に無線電力受信機からの応答信号1520を受信することができる。例えば、無線電力送信機が7.5msecの間にピング信号を伝送する場合、7.5msecの間にピング信号に対する応答信号を受信することができる。
一方、無線電力送信機は、ピング信号に対する応答信号を受信し、応答信号に含まれている情報を用いて充電領域に位置していた既存の無線電力受信機であるかを識別することができる。
特に、無線電力送信機の充電中断状況でも無線電力送信機は無線電力受信機の位置変化を確認することができる。充電中断状況で無線電力送信機は図9のパケットフォーマット900に含まれているプリアンブル(preamble)1530を用いて電力伝送中断前に充電領域に位置していた無線電力受信機であるかを識別することができる。
プリアンブル1530は11〜25ビット(bit)大きさのデータであり、無線電力送信機がヘッダー(header)の開始を感知するようにし、無線電力送信機が応答信号に対して同期化することができるようにすることができる。一例として、プリアンブル1530は連続したHI状態の11ビットから構成されることができる。
1510を参照すると、無線電力送信機は電力伝送中断条件を判断して無線電力受信機への電力信号伝送を中断することによって電力伝達を中断することができる。
特に、電力伝送段階で電力中断条件が満たされる場合、無線電力送信機は選択段階に遷移することができ、無線電力送信機は無線電力受信機への電力伝送を中断することができる。
電力伝送段階で、無線電力送信機は、望まないパケットが受信されるか(unexpected packet)、予め定義された時間の間に所望のパケットが受信されないか(time out)、既設定のパワー伝送契約に対する違反が発生するか(power transfer contract violation)、充電が完了した場合、電力伝送を中断して選択段階に遷移することができる。
具体的に、電力伝送中断条件は無線電力送信機が一定の時間内に受信しなければならない一定の周期を有する無線電力受信機の状態情報を受信することができない場合に満たされることができる。無線電力受信機から一定の周期で受信する状態情報は、制御エラー信号(Control Error Packet)、受信電力信号(Received Power Packet)、充電状態信号(Charge Status Packet)の少なくとも一つであり得る。
もしくは、電力伝送中断条件は、無線電力受信機から電力伝送中断信号(End Power Transfer Packet)を受信する場合に満たされることができる。電力伝送仲間信号は、充電完了(Charge Complete)、内部故障(Internal Fault)、過熱(Over Temperature)、過電圧(Over Voltage)、過電流(Over Current)、バッテリー損傷(Battery Failure)、再構成(Reconfigure)及び応答なし(No Response)などを含むことができるが、これに限定されない。
このような電力伝送中断条件が満たされる場合、無線電力送信機は、一定の時間1511の間に電力伝送を中断することができる。その後、無線電力送信機は、以前に充電領域に位置する無線電力受信機の位置変化有無を確認するために、ピング信号を一定の周期1512ごとに伝送することができる。
無線電力送信機は無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断するためにピング信号を伝送することができる。無線電力送信機はピング信号に対する伝送時間1513を異にして伝送することができる。
一実施例として、無線電力送信機は、ピング信号を7.5msecの間に送信することができ、帯域内通信の特性によってピング信号伝送時間の間にそれに対する応答信号を受信することができる。
無線電力受信機からの応答信号は無線電力受信機によってエンコードされた図9のようなパケットフォーマットから構成されることができ、無線電力送信機は応答信号のプリアンブル1530情報によって無線電力受信機の位置変化有無を確認することができる。
ここで、無線電力受信機が充電領域に続けて位置する場合、ピング信号によって発熱することがあり、無線電力送信機において持続的なピング信号伝送は電力が浪費される問題点が発生し得る。
図16は本発明の一実施例による無線電力受信機の位置変化を確認する方法を説明するためのフローチャートである。
図16を参照すると、無線電力送信機は、第1時間の間に伝送されるピング信号によって識別された無線電力受信機に電力を伝送することができる(S1610)。無線電力送信機は、ピング段階で無線電力受信機を感知及び識別するために、第1時間の間にピング信号を伝送することができる。その後、無線電力送信機は、ピング信号によって感知及び識別された無線電力受信機に電力信号を伝送して無線電力伝送を実行することができる。
ピング信号は無線電力受信機の通信部を駆動することができる電力量を有することができる。例えば、無線電力受信機は、ピング信号によって通信部を駆動させて無線電力送信機との通信を実行することができる。
第1時間はピング信号によって無線電力受信機の通信部を駆動することができる程度の電力量が伝達されるのに十分な時間であり得る。例えば、第1時間は7.5msecであり得る。
無線電力送信機は、電力伝送中断条件が満たされれば、一定の時間の間に識別された前記無線電力受信機への電力伝送を中断することができる(S1620)。
電力伝送段階で、無線電力送信機は電力伝送中断条件を判断することができる。電力伝送中断条件は無線電力送信機又は無線電力受信機で発生するエラー状況で満たされることができる。
例えば、無線電力受信機から一定の時間内に周期的に受信する状態情報(例えば、制御エラー信号(Control Error Packet)、受信電力信号(Received Power Packet)、充電状態信号(Charge Status Packet))を一定の時間内に受信することができなかった場合、電力伝送中断条件は満たされることができる。
もしくは、無線電力受信機から充電完了(Charge Complete)、内部故障(Internal Fault)、過熱(Over Temperature)、過電圧(Over Voltage)、過電流(Over Current)、バッテリー損傷(Battery Failure)、再構成(Reconfigure)及び応答なし(No Response)情報の少なくとも一つを含む電力伝送中断信号(End Power Transfer Packet)を受信する場合、無線電力中断条件は満たされることができる。
無線電力送信機は、電力伝送を中断して一定の時間が経った後、無線電力受信機に第1時間より短い第2時間の間にピング信号を伝送することができる(S1630)。
無線電力送信機は、ピング信号の伝送時間を制御し、伝送時間又は電力レベルを異にするピング信号を伝送することができる。
電力伝送段階で電力伝送が中断される状況で、無線電力送信機は、無線電力送信機の通信部を駆動する程度の高い電力を伝送して無線電力受信機の位置を確認せず、より少ない電力量を有するピング信号を用いて無線電力受信機の位置確認を実行することができる。
具体的に、ピング段階で、無線電力送信機は、物体が感知されれば、所定の電気エネルギーが含まれたピング信号によって無線電力受信機を活性化させ、無線電力受信機がWPC標準が互換される受信機であるかを識別するためのデジタルピング(Digital Ping)信号を伝送する。デジタルピング信号は選択段階で充電領域上に物体が存在するかを感知するアナログピング信号より電力レベルが高い信号であり得る。
その後、電力伝送段階で、無線電力送信機は、以前に充電領域に存在した既存の無線電力受信機が電力伝送中断後にも続けて充電領域に位置するかを確認するためにより少ない電力量を有するピング信号を用いることができる。
また、電力伝送中断状況で、既存の無線電力受信機が存在するかを確認するために無線電力受信機を識別するために伝送するピング信号は無線電力受信機に熱を発生させ、無線電力送信機において電力消費の限界点を有することがある。
よって、本発明の一実施例として無線電力送信機は、ピング段階で無線電力受信機を識別するために伝送するピング信号より伝送時間が短いピング信号を伝送し、短い伝送時間の間に受信した応答信号のみを用いて無線電力受信機の位置変化有無を確認することができる。
ここで、無線電力送信機が発生させるピング信号の電力レベルはピング段階で無線電力受信機を識別するために伝送するピング信号の電力レベルと同じレベルを有することができるが、伝送時間を短くすることによって電力伝送送信機が消費する電力量を減らすことができ、ピング信号による無線電力受信機で発生する発熱量を減少させることができる。
無線電力送信機は、無線電力受信機からピング信号に対する応答信号を第2時間の間に受信することができる(S1640)。
電力伝送段階で、無線電力受信機は以前に充電が実行されることができたので、第2時間はピング信号を受信した無線電力受信機が最小限の応答信号を発生させることができる程度の電力量を伝送することができる時間であり得る。
無線電力送信機は、帯域内通信によってピング信号を伝送する時間(第2時間)の間にピング信号に対する応答信号を受信することができる。応答信号は無線電力送信機で発生したピング信号に対するフィードバック信号であり、ピング信号の送信時間及びピング信号に対する応答信号受信がほぼ同じタイミングで行われることができる。
無線電力送信機は、応答信号を受信することができなかった場合、無線電力受信機が充電領域に位置しないと判断し、電力伝送を終了することができる。
無線電力送信機は、応答信号を用いて無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断することができる(S1650)。
無線電力送信機は、第2時間の間に受信した応答信号が予め定義されたHI状態の連続した一定の数のビット(bit)の場合、既存に充電領域に位置していた無線電力受信機と判断することができる。
無線電力送信機は、応答信号の一部の情報を用いて無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断することができる。無線電力受信機が充電領域に位置すると判断されても無線電力受信機が充電完了状態の場合には、無線電力送信機は電力伝送を終了することができる。
具体的に、無線電力送信機は、応答信号を受信した時点から特定の時間の間に受信した情報を用いて無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断することができる。また、無線電力送信機は応答信号の開始ビットから既設定の数の連続したビット情報を用いて無線電力受信機が充電領域に位置するかを判断することができる。
図17は本発明の一実施例による伝送時間を異にするピング信号に対応する応答信号に対する受信タイミングを説明するための図である。
図17を参照すると、無線電力送信機は、ピング信号の伝送時間を異にして伝送することができる。
無線電力送信機が第1時間の間(例えば、7.5msec)にピング信号を伝送する場合、無線電力送信機はピング信号に対する応答信号を第1時間の間(7.5msec)に受信することができ、無線電力送信機が第1時間より短い第2時間(例えば、2msec)の間にピング信号を伝送する場合、無線電力送信機はピング信号に対する応答信号を第2時間の間に受信することができる。
無線電力送信機がピング信号を伝送する時間が短ければ、ピング信号に対する応答信号を受信する時間も短いことがある。また、ピング信号を伝送する時間が短ければ、無線電力送信機が消費する総電力量も減ることができ、無線電力受信機で発生する発熱量も減ることができる。
例えば、無線電力受信機がピング信号に対する応答信号の周期を2kHzに設定した場合、応答信号の1ビット時間は0.5msecとなる。ここで、無線電力送信機が7.5msecの間にピング信号を伝送する場合、無線電力送信機は11ビットのプリアンブル情報を受信することができる。無線電力送信機が2msecの間にピング信号を伝送する場合、無線電力送信機は3ビットのプリアンブル情報を受信することができる。
無線電力送信機は、3ビットのプリアンブル情報が連続したHI状態のエンコーディング情報であると判断すれば、充電領域に位置していた既存の無線電力受信機と判断することができる。
無線電力送信機は、受信した3ビットのプリアンブル情報の一部の情報(連続した2ビット)を用いて無線電力受信機の位置変化有無を判断することができる。
図18は本発明の他の実施例による伝送時間を異にするピング信号に対応する応答信号に対する受信タイミングを説明するための図である。
図18を参照すると、無線電力送信機は、無線電力伝送を中断した後、ピング段階で無線電力受信機を識別するために伝送するピング信号より短い伝送時間(例えば、2msec)を有するピング信号を無線電力受信機に伝送することができる。無線電力送信機は、無線電力受信機から短い伝送時間を有するピング信号に対応する応答信号1820によって無線電力受信機の位置変化を確認することができる。
無線電力送信機は、短い伝送時間を有するピング信号と短い応答信号によって電力伝送中断以前に充電領域に位置していた既存の無線電力受信機であるかをより早く判断することができ、ピング信号に消耗される電力量を減らすことができる。
本明細書では本発明の一実施例による電力制御方法がWPC標準による無線電力送信機に適用されることを中心に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、PMA標準又はA4WP標準などの他の標準に従う無線電力送信機に前記電力制御方法に用いられる同一又は類似の情報によって実質的に同一の技術的思想が適用されることができるのは明らかであろう。
上述した実施例による方法はコンピュータで実行されるためのプログラムに製作されてコンピュータ可読の記録媒体に記憶されることができ、コンピュータ可読の記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などがあり、また、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを介しての伝送)のを含む。
コンピュータ可読の記録媒体はネットワークを介して連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読めるコードが記憶されて実行されることができる。そして、上述した方法を具現するための機能的な(function)プログラム、コード及びコードセグメントは実施例が属する技術分野のプログラマーによって容易に推論可能である。
本発明は本発明の精神及び必須の特徴を逸脱しない範囲内で他の特定の形態に具体化されることができるのは当業者に明らかである。
したがって、前記の詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなく、例示的なものと考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。