本願において開示されるL2の構造およびプロシージャは、無線ネットワークのビーム管理のために使用し得る。L2構造を使用することによりMAC副層におけるビーム管理を容易にすることができる。
開示されるフィードバック機構は、ピアMACエンティティ間において信号授受され、かつ、それを使用してビーム管理を支援することができる。1つの実施例では、NRビーム測定報告MAC制御要素(control element:CE)を使用してピアMACエンティティ間においてビーム測定結果を伝えることができる。別の例では、一連のMAC CEを使用して開示NRビーム管理プロシージャを設定し、かつ、制御することができる。
また、一連の典型的ビーム管理プロシージャを開示する。NRビームトレーニングプロシージャを使用することにより、UEまたはネットワーク(Network:NW)ノードにより送出されるビームを検出し、かつ、測定することができる。NRビームアラインメントプロシージャを使用してビームのアラインメントを修正することができるが、これはビーム幅、ビーム方向などの調整を含み得る。NRビームトラッキングプロシージャを使用してUEとNWノード間の通信のために使用されるビームのアラインメントを維持することができる。NRビーム設定プロシージャを使用してUEとNWノード間の通信のために使用されるサービングビーム群を設定または再設定することができる。
さらに、本願は、一連のNR接続制御プロシージャを開示する。NR初期アクセスプロシージャを使用してNRビーム中枢ネットワークにおける初期アクセスを行うことができる。NR移動性管理プロシージャを使用してNRビーム中枢ネットワークにおける移動性管理を行うことができる。
NRアクセス技術を使用して、中でも高速大容量モバイルブロードバンド、大規模MTC、および重要なMTCを含む広い範囲の使用事例を満たすことができる。NRは、100GHzの周波数を考慮する。高周波NR(High Frequency NR:HF−NR)システムにおいて増加する経路損失を補償するためにビーム形成を行うことができる。高利得ビームを使用してセルにおける包括的カバレッジを実現し得る。狭いバンド幅のために、ビームは、移動のみならず、UEの方向の変化または現地状況の変化によりもたらされる妨害の影響を受けやすくなる。LTEネットワークにおいて移動性を管理するために使用されるRRCハンドオーバプロシージャのような機構は、非常に多くの信号授受オーバーヘッドを必要とし、かつ、高速ビームスイッチングの取り扱いにおいて好ましくない遅延時間を引き起こす。したがって、NRネットワークなどの無線ネットワークにおけるビーム管理を行うために使用され得る第2層(layer 2:L2)に基づく機構を必要とする。
ビーム形成の影響。高い周波数は、カバレッジおよびダウンリンク共通チャネル用に多数のナロービームを使用することによる経路損失の補償に影響を及ぼす。これを図6に示す。低い周波数帯域(たとえば、現在のLTE帯域<6GHz)では、必要なセルカバレッジは、ダウンリンク共通チャネルを伝送するために広いセクタビームを形成することにより実現し得る。しかし、より高い周波数(たとえば、>>6GHz)について広いセクタビームを使用すると、同一アンテナ利得の場合にセルカバレッジは低減する。したがって、より高い周波数帯域について必要なセルカバレッジを得るために、増加した経路損失を補償するためにより高いアンテナ利得が必要となる。広いセクタビームについてアンテナ利得を増大するために、より大きなアンテナアレイ(アンテナ素子の個数は10から100に及ぶ)を使用して高利得ビームを形成する。
その結果、高利得ビームは広いセクタビームに比べて狭いので、要求されたセルエリアをカバーするためにダウンリンク共通チャネルを伝送する多数のビームが必要となる。アクセスポイントが形成できる同時高利得ビームの本数は、利用されるトランシーバアーキテクチャのコストおよび複雑さにより制限されるであろう。実際には、高い周波数の場合に、同時高利得ビームの本数は、セルエリアをカバーするために必要なビームの合計数よりかなり少ない。換言すると、アクセスポイントは、常にビームの一部を使用してセルエリアの一部をカバーできるのみである。
仮想セル。仮想セルは、図7に示すように、中央装置の制御下にあり、かつ、同一セルIDをもつ多数の伝送受信ポイント(Transmission Reception Points:TRP)として規定し得る。共通情報またはセルレベル情報が大きなセルエリアにおいて伝送され、かつ、CP/UP分割の実現により専用データがUEに近い隣接TRPから伝送される。
2020年以降のIMTは、現在のIMTを超えて続く多種多様な使用シナリオおよびアプリケーションへの拡張およびそれらのサポートを考慮している。ITU-R M.2083-0, IMT Vision - "Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2020 and beyond."参照。さらに、広範な機能が2020年以降のIMT向けのこれらの将来の種々の使用シナリオおよびアプリケーションと密接に結合されるであろう。
2020年以降のIMTに関する使用シナリオ群は以下を含む。
高速大容量モバイルブロードバンド(enhanced Mobile Broadband:eMBB)
●マクロセルおよびスモールセル
●1ms遅延時間(無線インターフェース)
●WRC−15に割り当てられるスペクトルは、追加スループット8Gbpsに達するであろう
●高い移動性のサポート
超高信頼低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications:URLLC)
●低〜中データ転送速度(50kbps〜10Mbps)
●<1ms無線インターフェース遅延
●99.999%の信頼性および可用性
●低接続確立遅延
●0−500km/h移動性
大容量マシンタイプ通信(massive Machine Type Communications:mMTC)
●低データ転送速度(1〜100kbps)
●高デバイス密度(200,000/km2まで)
●遅延時間:数秒から数時間
●低電力:バッテリ自立最長15年
●非同期アクセス
ネットワーク運用
●ネットワーク運用は、ネットワークスライシング、ルーティング、移行と相互作用、エネルギー節約などのような主題を取り扱う。
次世代ネットワークの要件
3GPP TR 38.913 Study on Scenarios and Requirements for Next Generation Access Technologies;(Release 14), V0.3.0は、次世代アクセス技術のシナリオおよび要件を規定している。eMBB、URLLCおよびmMTCの機器の主要性能指標(Key Performance Indicators:KPI)を表3に要約する。
ネットワークスライシング。図8は、ネットワークスライシングコンセプトの高レベル図解を示す。ネットワークスライスは、特定の使用例の通信サービス要件をサポートする論理ネットワーク機能の集まりから構成される。事業者またはユーザのニーズを満たす方法により、たとえば、加入者または端末の種類に応じて端末を選択されたスライスに導くことが可能でなければならない。ネットワークスライシングは、主としてコアネットワークの分割を狙いとするが、しかしRANが多数のスライスまたは種々のネットワークスライスのためのリソースの分割さえもサポートする特定の機能を必要とすることは排除されない。3GPP TR 22.891, Feasibility Study on New Services and Markets Technology Enablers(SMARTER); Stage 1(Release 14), V1.3.2参照。
典型的なNR展開シナリオを図9に示す。この展開では、gNB201が多数のTRPを制御する。gNB201の制御下でTRPは、仮想セルを形成する。TRP(たとえば、TRP202、TRP203、TRP204)は、多数のビームを使用してカバレッジを提供し得る。1つまたは複数のTRPからのビームの放射パターンは、仮想セルエリアの完全なカバレッジを与えるためにオーバーラップし得る。UE205は、多数のビームを使用する送信および受信をサポートすることができる。UE205は、TRP間送信/受信もサポートし得るが、ここでgNB201との通信のために使用されるビームは、仮想セル内の種々のTRPから到来する。
通信のために使用されるビーム209(たとえば、UE205のビームAまたはビームB、ビーム206(たとえば、TRP202のビームA、ビームB、またはビームC)、ビーム207(たとえば、TRP203のビームA、ビームB、またはビームC)、またはビーム208(たとえば、TRP204のビームA、ビームB、またはビームC)は、UE205が仮想セルのカバレッジエリア内を移動するのにつれて変化し得る。高周波シナリオ、たとえば、mmWの場合、使用され得るビーム206、207、208または209も現場環境の変化の影響を受けることがある。たとえば、利用者/物体が移動するとUEの向きなどが変化する。
NRネットワークにおけるビームレベル移動性をサポートするために、NRビーム管理プロシージャは、サービングビーム、候補ビーム、または検出ビームなどのビームの種類を区別することができる。サービングビームは、UE209とTRP/gNB(たとえば、TRP202/gNB201)間の通信のために使用されているビームであり得る。サービングビームの決定は、UE209およびネットワークの測定に基づき得る。また、TRP負荷、トラフィック分布、伝送とハードウェアのリソースおよび事業者規定方針などの他の入力も考慮し得る。UE205は、中でも、割当/許可をスケジュールするためにサービングビームを監視し、ビームを引き続きサービングビーム基準に適合させるために測定を行い、またはビームを引き続きサービングビーム基準に適合させるために測定結果を報告することができる。サービングビーム基準サービングビーム基準は、測定数量として規定し得る。たとえば、設定された閾値以上であるRSRP、RSRQ、RSSIまたはSINR。
候補ビームは、通信ビーム(たとえば、サービングビーム基準を満たす)として使用され得るビームであり得るが、しかしサービングビームとして設定されていない。UE205は候補ビームの測定を行い、その測定結果を報告し得るが、しかし割当/グラントをスケジュールするためのビーム監視は行わない。
検出ビームは、UE205によりすでに測定されたビームであり得るが、しかしサービングビーム基準を満たさない。UE205は、検出ビームの測定および測定値の報告を行い得るが、しかし割当/グラントをスケジュールするためのビーム監視は行わない。
図9に示した例では、サービングビームは、UE205のビームA(すなわち、ビーム群209のビームA)と対にされるTRP202のビームB(すなわち、ビーム群206のビームB)およびUE205のビームB(すなわち、ビーム群209のビームB)と対にされるTRP203のビームA(すなわち、ビーム群207のビームA)である。候補ビームはTRP202のビームCおよびTRP203のビームBであり、また、検出ビームはTRP202のビームAおよびTRP203のビームCである。
図10に示すようにUE205が移動した後、サービングビームは、UE205のビームAと対にされるTRP203のビームBおよびUE205のビームBと対にされるTRP203のビームCである。候補ビームはTRP203のビームAである。このシナリオでは、検出ビームは存在しない。
NR第2層構造について以下において述べる。MAC副層におけるビーム管理を容易にするために、物理層のマルチビーム性をMAC副層に反映させる。図11は、DLビームアグリゲーションの典型的NR第2層構造を示す。ある例では、1つのHARQエンティティ(たとえば、HARQ221)がビーム(たとえば、ビーム222)ごとに必要であり、かつ、論理チャネルのビームへのマッピングはMAC副層(たとえば、MAC副層220)により行われる。これは、ビームアグリゲーションと呼ばれることがある。DLおよびULビームアグリゲーションのNR L2構造を、それぞれ、図11および図12に示す。装置図3または図4などの在来のシステムは、本願において開示されるようなビームのコンセプトを考慮していないことに注意するべきである。たとえば、図11〜図14では、NRの物理層のマルチビーム性がMAC副層220に反映される。MAC220からビームが見えるようにすることによりビームレベルのアグリゲーションが可能となる。これは、MACスケジューラ226が独自にビームをスケジュールすることも可能にする。
MAC副層は、論理チャネル(たとえば、論理チャネル224)と伝送チャネル(たとえば、伝送チャネル225−DL−SCH)間のマッピングを行う。開示されるNR L2構造では、MAC副層220は、サービングビームに対するマッピングも行う。単一のサービングビーム上の伝送がスケジュールされた場合、単一の伝送ブロックが生成され、かつ、スケジュールされたサービングビーム上のダウンリンク共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)にマップされる。2つ以上のサービングビームがスケジュールされた場合、MAC副層220は、スケジュールされた各サービングビームに1つずつ多数の伝送ブロックを生成する。所与の(DL−SCH/ビーム)のために伝送ブロックを作成するとき、MACエンティティ220は、1つまたは複数の論理チャネル(たとえば、論理チャネル224)から無線リンク制御プロコトルデータユニット(radio link control protocol data unit:RLC PDU)を多重化することができる。多重化およびビームマッピングは、ブロック223により行われ得る。図11(および図12〜図14)の場合、多重化およびビームマッピングのための種々の平行四辺形が種々のUEの多重化およびビームマッピングに対応し得る。所与の1つのビーム上にスケジュールされた複数UEが存在し得るので、たとえば、ビームuを何回も示すことができる。
本願において論じるように、物理層のマルチビーム性を多重化機能に反映させることができ、したがって論理チャネルの特定ビームへのマッピングを可能にする。マッピングを行う方法は、UE測定結果およびネットワーク測定結果などの情報に基づき得る。また、TRP負荷、トラフィック分布、伝送およびハードウェアのリソース、または事業者規定方針のようなその他の情報を考慮することもできる。
例として、TRP199が図6に示すように広いセクタビームおよび多数の高利得ナロービームによりカバレッジを与えるシナリオを考える。UEが広いセクタビームのカバレッジエリア内にある場合、高い信頼性/短い遅延時間を要求する論理チャネル(たとえば、制御信号授受)のRLC PDUをセクタビームにマップすることが有利であろう。セクタビーム経由の伝送は、より広いビーム幅のおかげで妨害の影響を受けにくいであろうからである。その代わりに、UEがセルの境界付近にあり、多数の高利得ナロービームによりカバーされている場合には、高信頼性/短い遅延時間を要求するRLC PDUを「ベストビーム」にマップすることが有利であろう。この場合、「ベストビーム」の決定は、本願において記述されるビーム管理のためのNRフィードバック(たとえば、NR−RSRP)に基づき得る。「ベストビーム」は、最高のRSRP(たとえば、NR−RSRP)のビームと見なすことができる。
図13および図14を参照する。物理層のマルチビームアーキテクチャ性をビームとコンポーネントキャリアの対(ビームi、CCj)ごとに1つのHARQエンティティを必要とするMAC層に反映させる。この場合、サービングセルのグループに対応するカバレッジエリアは、n本のビームおよびm個のCCとしてモデル化される。
サービングセルのグループ(キャリアアグリゲーションモデル)のスケジューラ(たとえば、ネットワークにおいて、スケジューラ241)は、コンポーネントキャリアとビームの対[(ビーム1、CC1)、…(ビームi、CCj)、(ビームn、CCm)の対にわたるスケジューリングを行う。このスケジューリングは、n本のビームおよびm個のCCとしてモデル化されるサービングセルのグループのカバレッジエリアに対応する。スケジューラは、中央装置(central unit:CU)に集中するかまたは中央装置と分散装置(distributed unit:DU)間に分散することができる。CU/DUとgNB/TRP間のマッピングは、実装固有または展開固有とすることができる。所与の展開に対して、スケジューラは、集中化されるかまたは分散される。別の方法では、仕様に従ってgNBはCUに対応し、かつ、DUはTRPまたはCU内のTRPの集合の部分集合に対応し得る。たとえば、gNBを集中化する一方TRPは分散する。スケジューラは、CUであるgNBまたはDUであるTRPを対象とすることができる。
NR伝送モードは、ビーム中心アーキテクチャに関連して定義され、かつ、指定され得る。UE205は、たとえば、UE205とNWノード間の機能交換に従って、NWノード(たとえば、gNB201またはTRP202)による伝送モードで静的にまたは準静的に(たとえば、RRC信号授受)構成され得る。各伝送時間間隔(transmission time interval:TTI)の間に、UE205の物理層は、設定された伝送モードにより許容される伝送パラメータの選択を決定することができる。この決定は、MAC層にとって透過的たり得る。たとえば、UE205は、測定を行い、その結果をNWノード190に報告し得る。測定報告は、プリコーダマトリクスインジケータおよびランクインジケータを含み得る。これらは、NWノード190(たとえば、gNB)により伝送モードを決定するために使用され得る。種々の伝送モードは、多層伝送と呼ばれる伝送を行うために使用される種々のマルチアンテナ伝送方式の使用に対応する。伝送のために1つの層の他に別の層を使用するか否かは、チャネル状態またはサービスにより要求されるスループットに依存するであろう。たとえば、最多8つの層をサポートする伝送モード9はチャネル状態が非常に良い場合に高いデータ転送速度のサービスのために使用し得る一方、伝送モード2(送信ダイバーシチ)はユーザがセル境界にあり、かつ、チャネル状態が良くない場合に使用し得る。
アップリンクとダウンリンクの両方において、対(ビームi、CCj)ごとに1つの独立ハイブリッドARQエンティティが存在し、かつ、空間多重化がない場合に対(ビームi、CCj)ごとのTTIごとに1つの伝送ブロックが生成される。各伝送ブロックおよびその潜在的なHARQ再送が単一の対(ビームi、CCj)にマップされる。
図14を参照する。ULにおいて、UE205のMACは、論理チャネル優先順位付けおよびスケジューリング(ノングラントレス伝送の場合にgNB201からのグラントに基づくものであると思われる)を行うことができる。UE205マルチプレクサのMACは、論理チャネル多重化を行い、かつノングラントレス伝送の場合に各CCjについて受信されるグラントに基づいて、多重化されたデータを各対(ビームi、CCj)に関するHARQエンティティに分配することができる。UE205は、ULグラントレス伝送の場合に自立的に決定を行い得る。1つの例では、URLLCサービスの場合に、UE205は、遅延時間要件のためにグラントが受信されるまで待つことができない場合がある。UE205は、それがもっている尺度(過去の伝送に関するBLERのような)または場合によりgNB201からのフィードバックに基づいてビーム/CCを選択することができる。
本願においてビーム管理のためのNRフィードバックを開示する。ピアMACエンティティ間において信号授受されるフィードバックを使用してビーム管理(たとえば、ビーム選択、ビームトレーニング、サービングビームの決定など)に役立てることができる。フィードバックは、RSRPまたはRSRQなど、物理層により行われるビーム測定に基づき得る。ここで測定数値NR−RSRPおよびNR−RSRQはビームトレーニング基準信号(Beam Training Reference Signals:BT−RS)に基づく。ノードは測定を行い、サービングビーム、候補ビーム、または検出ビームに関するフィードバックを報告し得る。この場合、各ビームは、ビームインデックス(たとえば、ビームId)により規定され得る。ビームトレーニング基準信号は、ビームを特定するために使用される特定の時間周波数リソースを占有する信号であり、かつ、ビーム管理プロシージャにより使用される。BT−RSは受信ノードにより測定され、かつ、決定はこれらの測定の結果に基づいて下され得る。ビームIdは、ビームを一意に識別する構成概念とすることができる。それは、明確なIdまたはビーム識別および関連特性(たとえば、基準信号構造)を「探索する」ために使用されるインデックスでもよい。ビームIdは、ビームの識別に対応する数値でもよい。
MACエンティティ間で信号授受されるフィードバックを使用してUE制御またはNW制御によるビーム管理を可能にすることができる。UE制御のビーム管理の場合、UE205中のMACエンティティは、物理層ビーム測定結果に基づいてサービング/候補ビームに関する決定を下し、かつ、gNB201(たとえば、NWノード)中のピアMACエンティティにこれらの決定を通知する。別の方法として、NW制御ビーム管理の場合、UE205は、物理層ビーム測定結果に基づく尺度をgNB201中のMACエンティティに報告することもできる。gNB201中のMACエンティティは、続いてサービング/候補ビームに関する決定を下し、かつ、UE205中のピアMACエンティティにこれらの決定を通知する。これらの決定をいずれのノード(たとえば、NWノードまたはUEノード)においても行い得るハイブリッド方法も可能である。
本願において、NRビーム管理プロシージャを可能にするために使用されるビーム測定報告コマンドおよびビーム管理コマンド(たとえば、ビーム測定、ビームトレーニングコマンド、ビームアラインメントコマンド、ビームトラッキングコマンド、ビーム追加コマンド、またはビーム解放コマンド)のための機構を規定する。
NRビーム測定報告について以下において考察する(たとえば、表4、図20〜図28)。測定ノード(たとえば、NWノードまたはUEノード)は、以下の1つまたは複数を含む報告設定により設定され得る。1)報告基準または2)報告フォーマット。報告基準は、測定ノードに報告をピアMACエンティティに送信開始させる基準である。この場合、報告は、周期的にまたは事象に基づいて報告されるように設定される。報告フォーマットは、中でも報告されるビームの本数または報告されるビームの種類(サービング、候補、または検出ビーム)など報告および関連情報に含まれる数量または尺度である。
報告を開始させるために使用される事象は、物理層測定、同期/非同期遷移、特定ブロック誤り率(block error rate:BLER)閾値超過、無線リンク故障(Radio Link Failure:RLF)検出、3GPP TS 36.304において指定されている移動状態の変化、無線ベアラ(Radio Bearers:RB)の追加または除去、ピアMACエンティティからの要求などに基づき得る。ビーム測定報告を開始させるために使用される典型的事象群を表4に示す。表4の事象は、その他のビーム管理コマンドの送信を開始させるためにも使用することができる。これらの事象は、ビームに基づく事象である。LTEの場合、これらの事象はセルに基づく。これらの事象のトリガは、ビームレベルにおける移動性管理を可能にするために役立つ。
さらに表4を参照する。NR−D8に関する例において、候補ビームがサービングビームより大きいオフセット(たとえば、閾値のオフセット)電力(たとえば、RSRP)をもっている場合、サービングビームを解放し、かつ、候補ビームを追加するような事象が引き起こされ得る。一例として、NR−D9に関して、サービングビームが第1閾値(たとえば、閾値1=−60dbm)より悪くなり、かつ、候補ビームが第2閾値(たとえば、閾値2=−50dbm)より良くなった場合、サービングビームを解放し、かつ、候補ビームを追加するような事象が引き起こされ得る。NR−D8およびNR−D9の使用は、重要でない変動に基づく事象の過度の発生の低減に役立つ。
MAC CEを使用してピアMACエンティティ間のビーム測定またはその他の指示(たとえば、NRビームトレーニングコマンド)を通知することができる。典型的NRビーム測定報告MAC CEを図15に示す。NRビーム測定報告MAC CEは、たとえば、表5または表6において指定されている論理チャネルID(logical channel ID:LCID)をもつMACプロコトルデータユニット(protocol data unit:PDU)サブヘッダにより識別することができる。LTEにおけるMAC CEの場合、このように規定されているフォーマットは存在しない。これらのフォーマットは、本願において開示されるビーム管理を可能にする詳細の一部である。
開示されるビーム測定MAC CEの大きさは可変であり、Mとして規定される指定最大本数のビームの測定報告を含むことを可能にしている。別の方法として、MAC CEの大きさを固定とし、報告対象のビームの本数がMより小さい場合にパディングを行うこともできる。
測定が報告される各ビームについて、ビームIdおよび対応する測定数量、たとえば、NR−RSRP値が報告に含まれる。この報告は、各ビームがビームId、NR−RSRP、またはビームの種類に従って一覧表示されるように整理することができる(たとえば、最低ビームIdのビームを最初に報告する、最強ビームを最初に報告する、サービングビームを最初に報告するなど)。
報告において含まれるビームは、ビームId、ビームの種類、または測定結果に依存し得る。たとえば、測定ノードは、それが測定報告の対象とするべき一連のビームIdにより設定され得る。別の方法として、測定ノードは、ビームの種類(たとえば、サービングビーム、候補ビーム、または検出ビーム)に基づいてビームを報告するように設定され得る。ビーム測定MAC CEの別案の例は、報告されるビームの種類を示すために使用されるmビットからなるビームタイプフィールドを含み得る(たとえば、m=2の場合、00=サービングビーム、01=候補ビーム、02=検出ビーム)。ビット数のより少ないフォーマット、すなわち、ビームタイプフィールドなしのフォーマットもいくつかの実施形態では選択され得る。測定数量と比較される閾値を使用して報告に含まれるべきビームを決定することもできる。
NRビームトレーニングコマンドを使用してNRビームトレーニングプロシージャの開始を引き起こすことができる。典型的NRビームトレーニングコマンドMAC CEを図16に示す。NRビームトレーニングコマンドMAC CEは、表5および表6に指定されているLCIDをもつMAC a PDUサブヘッダにより識別することができる。
開示されるNRビームトレーニングコマンドMAC CEの大きさは可変であり、Mとして規定されるビームの指定最大本数のビームIdを含むことができる。別の方法として、MAC CEの大きさを固定とし、ビームトレーニングの対象となるビームの本数がMより少ない場合にはパディングを使用することもできる。
開示されるNRビームトレーニングコマンドMAC CEは、以下のフィールドを含み得る。すなわち、S、P、RおよびビームID。この例では、Sはビームスウィーピング制御ビットとなる。Sビットは、ビームスウィーピングが行われるべき場合には“1”に設定され、その他の場合には“0”に設定される。Pは、ビーム対組み合わせ制御ビットに対応する。Pビットは、ビーム対組み合わせが行われるべき場合には“1”に設定され、その他の場合には“0”に設定される。Rは保留ビットであり、“0”に設定される。ビームIDは、ビームトレーニングのために使用されるべきビームおよび対応BT−RSである。
NRビームアラインメントコマンドを使用してNRビームアラインメントプロシージャの開始を引き起こすことができる。典型的なNRビームアラインメントコマンドMAC CEを図17に示す。NRビームアラインメントコマンドMAC CEは、表5および表6において指定されたLCIDをもつMAC a PDUサブヘッダにより識別され得る。
開示されるNRビームアラインメントコマンドMAC CEの大きさは可変であり、Mとして規定されるビームの指定最大本数のビームIdを含むことができる。別の方法として、MAC CEの大きさを固定とし、ビームアラインメントの対象となるビームの本数がMより少ない場合にはパディングを使用することもできる。開示されるNRビームアラインメントコマンドMAC CEは以下のフィールドを含み得る。ビームIdフィールドは、ビームアラインメントについて使用されるべきビームおよび対応BT−RSを含み得る。Rフィールドは、”0”にセットされる保留ビットを含み得る。
NRビームトラッキングコマンドを使用してNRビームトラッキングプロシージャの開始を引き起こすことができる。典型的なNRビームトラッキングコマンドMAC CEを図18に示す。NRビームアラインメントコマンドMAC CEは、表5および表6において指定されたLCIDをもつMAC a PDUサブヘッダにより識別され得る。
開示されるNRビームトラッキングコマンドMAC CEの大きさは可変であり、Mとして規定されるビームの指定最大本数のビームIdを含むことができる。別の方法として、MAC CEの大きさを固定とし、ビームアラインメントの対象となるビームの本数がMより少ない場合にはパディングを使用することもできる。
開示されるNRビームトラッキングコマンドMAC CEは、以下のフィールドを含み得る。ビームIdフィールドは、ビームアラインメントについて使用されるべきビームおよび対応BT−RSを含み得る。Rフィールドは、”0”に設定される保留ビットを含み得る。
本願において説明するようにNRビーム追加または解放コマンドを使用してUEとNWノード(たとえば、TRPまたはgNB)間の通信のために使用される一連のサービングビームを(再)設定することができる。このコマンドを使用して1本または複数本のサービングビームを追加または解放することができる。サービングビームが解放された後、それは候補ビームと見なされ得る。ただしそれがサービングビーム基準を満たすことを条件とする。それがサービングビーム基準を満たさないが、依然として検出される場合、それは検出ビームと見なされる。
典型的なNRビーム追加または解放コマンドMAC CEを図19に示す。NRビーム追加または解放コマンドMAC CEは、表5および表6において指定されたLCIDをもつMAC a PDUサブヘッダにより識別され得る。開示されるNRビーム追加または解放コマンドMAC CEの大きさは可変であり、Mとして規定されるビームの指定最大本数のビームIdを含むことができる。別の方法として、MAC CEの大きさを固定とし、追加/解放されるビームの本数がMより少ない場合にはパディングを使用することもできる。開示されるNRビーム追加/解放コマンドMAC CEは、以下のフィールドを含み得る。すなわち、ビームIDおよびA/R。ビームIDについては、それは、追加または解放されるビームのIdと見なされ得る。A/Rについては、それは、追加または解放ビットと見なされ得る。A/Rビットについては、ビームが追加される場合には”0”に、かつ、ビームが追加される場合には”0”に、およびビームが解放される場合には“0”に設定される。
NRビームトレーニングは、MACにより設定され、かつ、制御され得るPHY層プロシージャである。このプロシージャを使用してUEノードまたはNWノード(たとえば、TRP202またはgNB201)により送信されたビームを検出し、かつ、測定することができる。典型的ビームトレーニングコマンドを図16に示す。それは、このコマンドを識別するLCIDおよびビームトレーニングの対象となるビームを示す1つまたは複数のビームIdから構成される。図20は、NRビームトレーニングに関する典型的方法を示す。NRビームトレーニングは、UE205またはNWノード190からのBT−RSの送信を含み、かつ、これらのノードによりサポートされる場合にビームスウィーピングまたはビーム対組み合わせを含み得る。ビームスウィーピングは、ビームが時分割的にオン/オフに切り替えられるプロセスである。セルエリアをカバーするために必要なすべての高利得ビームを同時に伝送し得るシステムを構築することは困難であるので、これは高周波システムにおいて使用されることがある。
ビームトレーニングに使用されるBT−RSに対応する一連のビームIdが与えられ得る。別の方法として、送信ノードが、TRP負荷、ビーム負荷、トラフィック分布、伝送リソース、ハードウェアリソース、または事業者規定方針に基づいて自立的にビームを選択することもできる。たとえば、ビームトレーニングコマンドは、ノードに既存ビームの方向変更または受信ノードの方向への新しいビームの送出を開始させることができる。この例において既存ビームの方向変更または新しいビームの送信のいずれを行うかは、負荷およびハードウェアリソース(たとえば、送信ノードのハードウェア能力、それは、同時にどれほど多くのビームを送出できるかに関係する)に依存するであろう。受信ノードは、一連のビームIdが与えられない場合、送信されたビームを盲目的に検出することができる。ピアMACエンティティ間の信号授受を使用してこのプロシージャを制御し、かつ、結果を報告することができる。盲目的検出とは、どの基準信号が送出されているか知らずにどの基準信号が実際に使用されているか決定するために多数の仮定を試す受信ノードを指し得る。
図20は、NRビームトレーニングに関する典型的方法を示す。ステップ251において、UE205のMAC195は、NRビームトレーニングコマンドの送信から開始することができる。図20に示す例では、NRビームトレーニングコマンドは、UE205のMAC195からNWノード190のピアMAC198(たとえば、TRP202)に伝送され得る。別の方法として、NWノード190は、NRビームトレーニングコマンドを送信してこのプロシージャの開始を引き起こすこともできる。NRビームトレーニングコマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネル、またはUE205とNWノード190間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信され得る。ビームトレーニングのために使用されるBT−RSに対応する一連のビームIdを与えることができる。別の方法として、送信ノード(たとえば、NWノード190またはUE205)がTRP負荷、ビーム負荷、トラフィック分布、伝送リソース、ハードウェアリソース、または事業者規定方針に基づいて自立的にビームを選択することもできる。受信ノード(たとえば、UE205)は、一連のビームIdが与えられない場合に、送信されたビームを盲目的に検出し得る。
ステップ252において、NWノード190は、UE205とのDLビームスウィーピングを行い得る。ステップ253において、UE205は、NWノード190とのULビームスウィーピングを行い得る。ビーム対組み合わせが望ましい状況において、受信ノードは、Rxビームをスウィーピングして所与のTxビームと対として組み合わせるのに最も適するRxビームを決定することができる。ステップ254において、PHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ255において、PHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ254またはステップ255は、ビームトレーニング中に(たとえば、ステップ251〜ステップ253)またはそれに続いて行われ得る。ステップ256において、UE205のMAC195は、NRビーム測定報告をNWノード190のピアMAC198に伝えることができる。このステップ(および本願において他の図で示した他のNRビーム測定報告ステップ)は、本願の表4に関連して説明した基準/フォーマットに基づき得る。ステップ257において、NWノード190のMAC198は、NRビーム測定報告をUE205のピアMAC195に伝え得る。ステップ256またはステップ257のNRビーム測定報告は、それぞれ、ステップ254またはステップ255からの情報を含むことができる。装置(たとえば、UE)が別の装置(たとえば、gNB)にビームトレーニング基準信号の送信を開始させるビームトレーニングコマンドを発行した後に、これらの測定がかかる信号について行われ得ることが重要である。
ステップ251におけるビームトレーニングコマンドの送出の実行は、表4の事象の1つまたは複数(たとえば、NR−D2サービングビームの本数が閾値より少ない、NR−D4候補ビームの本数が閾値より少ない)により引き起こされ得る。たとえば、UEは、周期的に測定を行うことができ、また、UE205は、事象が発生したときにその事象に応じて、現在および/または新しいビームからBT−RSの送信を開始させるビームトレーニングコマンドを送出することができる。ビームアラインメントコマンドまたはビームトラッキングコマンドのトリガも表4に示すようなトリガに基づき得る。
NRビームアラインメントは、MACにより設定され、かつ、制御され得るPHY層プロシージャである。NRビームアラインメントを使用してビームのアラインメントを修正することができる。この修正は、ビーム幅、ビーム方向などの調整を含み得る。このプロシージャは、ビームを調整するために行われる(たとえば、プリコーディングマトリクスの調整)UEまたはNWノードからのBT−RSの送信および受信ノードから送信ノードへのフィードバックを含み得る。アラインメントを必要とするビームに対応する一連のビームIdを与えることができる。別の方法として、一連のビームIdが明確に伝えられない場合、ノードは、アラインメントを必要とするビームはサービングビームとして設定されたビームであると仮定することができる。ピアMACエンティティ間の信号授受を使用してこのプロシージャを制御し、かつ、結果を報告することができる。
図21は、NRビームアラインメントに関する典型的方法を示す。ステップ261において、UE205のMAC195は、NBビームアラインメントコマンドの送信から開始することができる。この場合、このコマンドの送信は、表4の事象の1つまたは複数により引き起こされ得る。図21に示した例では、NRビームアラインメントコマンドは、UE205のMAC195からNWノード190のピアMAC198に送信される。別の方法として、NWノード190は、NRビームアラインメントコマンドを送信してこのプロシージャの開始を引き起こすこともできる。NRビームアラインメントコマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネル、またはUE205とNWノード190間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信し得る。NRビームアラインメントコマンドは、アラインメントを必要とするビームに対応する一連のビームIdを含むことができる。別の方法として、一連のビームIdが明確に伝えられない場合、ノード(たとえば、UE205、しかし本願において想定されているNWノード190でもよい)は、デフォルト設定により、アラインメントを必要とするビームはサービングビームとして設定されたビームであると決定することができる。
ステップ262において、UE205のPHY196は、チャネル状態情報(Channel State Information:CSI)報告をNWノード190のピアPHY197に伝えることができる。ステップ263において、NWノード190のPHY197は、CSI報告をUE205のピアPHY196に伝えることができる。CSI報告を使用してビームのアラインメントを修正することができる。たとえば、プリコーディングマトリクス、ビーム形成ウェイトなどを調整する。たとえば、ステップ264において、UE205は、ステップ263のCSI報告に基づいてプリコーディングマトリクスを調整する。ステップ265において、NWノード190は、ステップ262のCSI報告に基づいてプリコーディングマトリクスを調整する。ステップ266において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ267において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ266またはステップ267は、ビームアラインメント中(たとえば、ステップ261〜ステップ264)またはその後に行われ得る。ステップ268において、UE205のMAC195は、NRビーム測定報告をNWノード190のピアMAC198に伝えることができる。ステップ269において、NWノード190のMAC198は、NRビーム測定報告をUE205のピアMAC195に伝えることができる。ステップ268またはステップ269のNRビーム測定報告は、それぞれ、ステップ266またはステップ267からの情報を含み得る。
NRビームトラッキングは、MACにより設定され、かつ、制御され得るPHY層プロシージャである。NRビームトラッキングを使用してUEとNWノード間の通信のために使用されるビーム(たとえば、サービングビーム)のアラインメントを維持することができる。別の方法として、このプロシージャは、候補ビームのアラインメントを維持するためにも使用することができる。このプロシージャは、UEまたはNWノードからのBT−RSの周期的送信またはビーム整列の維持(たとえば、プリコーディングマトリクスの調整)のための受信ノードから送信ノードへのフィードバックを含み得る。トラッキングを必要とするビームに対応する一連のビームIdを与えることができる。この場合、この一連のビームIdは、サービングビームまたは候補ビームの部分集合であり得る。別の方法として、一連のビームIdが明確に与えられない場合、ノードは、トラッキングを必要とするビームはサービングビームとして設定されたビームであると決定することができる。ピアMACエンティティ間の信号授受を使用してこのプロシージャを制御し、かつ、結果を報告することができる。
図22は、NRビームトラッキングに関する典型的な方法を示す。NRビームトラッキングは、ステップ270において、NBビームトラッキングコマンドの送信から開始することができる。この場合、このコマンドの送信は、表4の事象の1つまたは複数により引き起こされ得る。図22に示した例では、NRビームトラッキングコマンドは、UE205のMAC195からNWノード190のピアMAC198に送信される。別の方法として、NWノード190は、NRビームトラッキングコマンドを送信してこのプロシージャの開始を引き起こすこともできる。NRビームトラッキングコマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネル、またはUE205とNWノード190間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信し得る。トラッキングを必要とするビームに対応する一連のビームIdを与えることができる。この場合、このビームIdの集合は、サービングビームまたは候補ビームの部分集合であり得る。別の方法として、一連のビームIdが明確に伝えられない場合、ノード(たとえば、UE205、しかし本願において想定されているNWノード190でもよい)は、トラッキングを必要とするビームはサービングビームとして設定されたビームであると決定することができる。
ステップ271において、UE205のPHY196は、CSI報告をNWノード190のピアPHY197に伝えることができる。ステップ272において、NWノード190のPHY197は、CSI報告をUE205のピアPHY196に伝えることができる。CSI報告を使用してビームのアラインメントを修正することができる。たとえば、プリコーディングマトリクス、ビーム形成ウェイトなどを調整する。たとえば、ステップ273において、UE205は、ステップ272のCSI報告に基づいてプリコーディングマトリクスを調整する。ステップ274において、NWノード190は、ステップ271のCSI報告に基づいてプリコーディングマトリクスを調整する。ステップ275において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ276において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ275またはステップ276は、ビームトラッキング中(たとえば、ステップ271〜ステップ273)またはその後に行われ得る。ステップ277において、UE205のMAC195は、NRビーム測定報告をNWノード190のピアMAC198に伝えることができる。ステップ278において、NWノード190のMAC198は、NRビーム測定報告をUE205のピアMAC195に伝えることができる。ステップ277またはステップ278のNRビーム測定報告は、それぞれ、ステップ275またはステップ276からの情報を含み得る。ステップ279において、一連の周期的ステップが受信ノードから送信ノードへのフィードバックを与え、それにより、たとえば、プリコーディングマトリクスの修正などによりビームのアラインメントを維持する。
NRビーム設定は、UE205とNWノード209(たとえば、gNBまたはTRP)間の通信のために使用される一連のサービングビームを(再)設定するために使用することができるMAC層プロシージャである。このコマンドは、MAC CEとして送信され得る。このプロシージャは、高信頼性の堅牢な通信を可能とするために役立てることができる。この機構がない場合、移動、妨害などのためにビームの品質が低下した場合、UE205は、NW190と通信不能となることがある。サービングビームを(再)設定する前に、NRビームトレーニングプロシージャ、NRビームアラインメントプロシージャまたはNRビームトラッキングプロシージャを実行してビームを評価し、かつ、ビーム設定に関する決定を下すための情報を収集することができる。図23は、以下において論ずるNRビーム設定(UEによる制御)に関する典型的な方法を示す。NRビーム設定は、一般的にステップ281のNRビームトレーニングプロシージャ、NRビームアラインメントプロシージャまたはNRビームトラッキングプロシージャの完了に続いて行われる。ビーム設定の決定(たとえば、ステップ285)は、これらのプロシージャからのUE205およびNW190測定結果に基づき得る。また、TRP負荷、トラフィック分布、伝送リソース、ハードウェアリソース、または事業者規定方針などのその他の入力も考慮することができる。
ステップ282において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ283において、NWノード190のPHY197は、測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ284において、UE205のMAC195は、NWノード190のピアMAC198からNRビーム測定報告を得ることができる。ステップ285において、ビームの評価および決定がUE205により行われる。本願において開示されるように、ビームの評価および決定は、通信のために使用するべきビーム群を決定するためにビーム測定結果の順位付け、閾値との比較、表4の事象の1つまたは複数などを与え得る。ステップ286において、NRビーム追加または解除コマンドがUE205のMAC195からNWノード190のピアMAC198に送信される。NRビーム追加または解除コマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネルまたはUEとNWノード間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信することができる。
図24は、以下において説明するNRビーム設定(NWにより制御される)に関連する典型的方法を示す。NRビーム設定は、一般的にステップ291のNRビームトレーニングプロシージャ、NRビームアラインメントプロシージャ、またはNRビームトラッキングプロシージャの完了に続いて行われる。ビーム設定の決定(たとえば、ステップ295)は、これらのプロシージャからのUE205測定結果またはNW190測定結果に基づき得る。また、TRP負荷、トラフィック分布、伝送リソース、ハードウェアリソース、または事業者規定方針などのその他の入力も考慮することができる。ステップ292において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与え得る。ステップ293において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与え得る。ステップ294において、NWノード190のMAC198は、NRビーム測定報告をUE205のピアMAC195から入手することができる。ステップ295において、ビームの評価および決定がNWノード190により行われる。ビームの評価および決定は、NWノード190により行われる。本願において開示されるように、ビームの評価および決定は、通信のために使用するべきビーム群を決定するためにビーム測定結果の順位付け、閾値との比較、表4の事象の1つまたは複数などを与える。ステップ296において、NRビーム追加または解放コマンドがNWノード190のMAC198からUE205のピアMAC195に送信される。NRビーム追加または解除コマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネルまたはUEとNWノード間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信することができる。
NRビーム中枢ネットワークにおける初期アクセスのための典型的信号授受を図25および図26に示す。図25に示した信号授受は、UE制御初期アクセスの場合であり、他方、図26の信号授受は、NW制御初期アクセスの場合である。
図25は、以下において論ずるNR初期アクセス(UE制御)に関連する典型的方法を示す。ステップ301において、MAC195は、NRビームトレーニングコマンドをMAC198に送る。初期アクセスは、UEのMACエンティティからNWノードのピアMACエンティティへのNRビームトレーニングコマンドの送信で始まる。NRビームトレーニングコマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネルまたはUEとNWノード間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信することができる。
ステップ302において、NWノード190とUE205の間にNRビームトレーニング(たとえば、図20)が存在する。ステップ303において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ304において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ビームトレーニング中またはそれに続いて、各ノードのPHY層は、ビーム測定結果をそれらそれぞれのMAC層に与えることができる。ステップ305において、ビームの評価および決定がUE205により行われる。UEは、ビームトレーニングからのビーム測定結果を評価する。UEは、必要な場合に(たとえば、閾値測定に到達した場合)ビームアラインメントを実行することができる。ステップ306において、NWノード190のMAC198は、UE205のMAC195からNRビームアラインメントコマンドを取得する。ステップ307において、NWノード190とUE205間にNRビームアラインメント(たとえば、図21)が存在する。ステップ308において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ309において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ビームアラインメント中またはそれに続いて、各ノードのPHY層は、ビーム測定結果をそれらそれぞれのMAC層に与えることができる。ステップ310において、UE205は、ステップ309のビーム測定結果に基づくビーム測定報告をNWノード190から取得することができる。ステップ311において、ビームの評価および決定がUE205により行われる。UE205は、ビームトレーニングプロシージャおよびビームアラインメントプロシージャから由来するビーム測定結果を評価することができる。UE205は、NRビーム設定(たとえば、図23)を行う。
続いて図25を参照する。ステップ312において、NWノード190のMAC198は、UE205のMAC195からNRビーム追加または解放コマンドを入手することができる。ステップ313において、NWノード190のMAC198は、UE205のMAC195からNRビームトラッキングコマンドを入手することができる。ステップ314において、UE205とNWノード190の間にNRビームトラッキング(たとえば、図22)が存在し得る。ステップ315において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ316において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ317において、UE205は、NWノード190からステップ316のビーム測定結果に基づくビーム測定報告を入手することができる。
図26は、以下において説明するNW制御初期アクセスに関連する典型的方法を示す。ステップ321において、MAC195は、NRビームトレーニングコマンドをMAC198に送る。初期アクセスは、UEのMACエンティティからNWノードのピアMACエンティティへのNRビームトレーニングコマンドの送信で始まる。NRビームトレーニングコマンドは、ランダムアクセスチャネル、グラントレスチャネルまたはUE205とNWノード190間の通信を与えるその他のチャネルを使用して送信することができる。
ステップ322において、NWノード190とUE205の間にNRビームトレーニング(たとえば、図20)が存在する。ステップ323において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ324において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ビームトレーニング中またはそれに続いて、各ノードのPHY層は、ビーム測定結果をそれらのそれぞれのMAC層に与えることができる。ステップ325において、ビームの評価および決定がNWノード190により行われる。NWノード190は、ビームトレーニングからのビーム測定結果を評価する。NWノード190は、必要な場合、ビームアラインメントを行うことができる。ステップ326において、NWノード190のMAC198は、NWノード190のMAC198からNRビームアラインメントコマンドを入手する。ステップ327において、NWノード190とUE205の間にNRビームアラインメント(たとえば、図21)が存在する。ステップ328において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ329において、NWノード190のPHY197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ビームアラインメント中またはそれに続いて、各ノードのPHY層は、ビーム測定結果をそれらそれぞれのMAC層に与えることができる。ステップ330において、UE205は、ステップ328のビーム測定結果に基づいてビーム測定報告をNWノード190に送ることができる。ステップ311において、ビームの評価および決定がNWノード190により行われる。NWノード190は、ビームトレーニングプロシージャおよびビームアラインメントプロシージャからのビーム測定結果を評価することができる。そしてNWノード190は、NRビーム設定(たとえば、図23)を行う。
続いて図25を参照する。ステップ332において、NWノード190のMAC198は、NRビーム追加または解放コマンドをUE205のMAC195に送ることができる。ステップ333において、NWノード190のMAC198は、NRビームトラッキングコマンドをUE205のMAC195に送ることができる。ステップ334において、UE205とNWノード190の間にNRビームトラッキング(たとえば、図22)が存在し得る。ステップ335において、UE205のPHY196は、ビーム測定結果をUE205のMAC195に与えることができる。ステップ336において、NWノード190のPHY 197は、ビーム測定結果をNWノード190のMAC198に与えることができる。ステップ337において、UE205は、ステップ335のビーム測定結果に基づいてNRビーム測定報告をNWノード190に送ることができる。
NRビーム中枢ネットワークにおける移動性管理のための典型的信号授受を図27および図28に示す。図27に示した信号授受はUE制御移動性管理の場合であり、他方図28に示した信号授受はNW制御移動性の場合である。
図27は、以下において説明するNR移動性管理(UE制御)に関する典型的方法を示す。NWノード190との接続を確立した後(ステップ341)、UE205は、ステップ345において、PHY層により与えられた(たとえば、ステップ342)ビーム測定結果を評価することができる。ビーム測定結果(ステップ343および344)は、ピアMACエンティティ(たとえば、NWノード190のMAC198)により与えられ、かつ、評価され得る。もしまだ実行されていない場合には、UE205は、NRビームトラッキングコマンド(ステップ346)をNWノード190のピアMAC198に送ることによりNRビームトラッキングプロシージャ(ステップ347)の開始を引き起こすことができる。NRビームトラッキングプロシージャの開始を引き起こす理由は、以下を含むがこれらのみには限られない。1)1本または複数本のサービングビームがもはやサービングビーム基準を満たさない。または2)3GPP TS 36.304において規定されている通常移動状態から中程度移動状態または高度移動状態への移行などのUE移動状態の変化。UE205は、サービング基準が再び満たされた場合、1本または複数本のビームのビームトラッキングを中止することができる。別の方法として、ビームトラッキングは周期的に実行される方法により継続することもできる。
続いて図27を参照する。たとえば、1本または複数本のサービングビームについて基準が所定の継続時間にわたり満たされない場合、UE205は、1本または複数本のサービングビームを追加または解放することにより(ステップ349)ビーム設定を更新することができる。追加されるビームは、候補ビームのリストから選択することができる。解放されるビームは、設定閾値を下回るNR−RSRPをもつビームとすることができる。追加する候補ビームが存在しない場合、UE205は、追加ビームを検出するためにNRビームトレーニングプロシージャ(ステップ350およびステップ351)の開始を引き起こすことができる。ステップ352において、UE205は、別のビーム評価を行い、かつ、決定を下し得る。この決定は、新しく検出されたビームをアラインメントするNRビームアラインメントプロシージャ(ステップ353およびステップ354)の開始のUE205による起動を含み得る。UE205は、新しく検出されたビームを評価してそれらのいずれかがサービングビーム基準を満たし、かつ、候補ビームと認められるか否か決定することができる(ステップ355)。UE205は、次にステップ356において、1本または複数本の候補ビームのサービングビームとしての設定を引き起こす。
図28は、以下において説明するNR移動管理(NW制御)に関する典型的な方法を示す。UE205がNWノード190との接続を確立した後(ステップ361において)、NWノード190は、PHY層により与えられたビーム測定結果を評価する(ステップ362、ステップ363、ステップ364、ステップ365)。UE205のピアMAC195により与えられたビーム測定結果も評価され得る。もしまだ実行されていない場合、NWノード190は、NRビームトラッキングコマンド(ステップ366)をUE205のピアMAC195に送ることによりNBビームトラッキングプロシージャ(ステップ367)の開始を引き起こすことができる。NRビームトラッキングプロシージャの開始を引き起こす理由は、以下を含み得るが、これらのみには限られない。1)1本または複数本のサービングビームがもはやサービングビーム基準を満たさない。または2)3GPP TS 36.304において規定されている通常移動状態から中程度移動状態または高度移動状態への移行などのUE移動状態の変化。NWノード190は、サービング基準が再び満たされた場合、1本または複数本のビームのビームトラッキングを中止することができる(ステップ368)。別の方法として、ビームトラッキングは周期的に実行される方法により継続することもできる。
続いて図28を参照する。たとえば、1本または複数本のサービングビームについて基準が所定の継続時間にわたり満たされない場合、NWノード190は、1本または複数本のサービングビームを追加または解放することにより(ステップ369)ビーム設定を更新することができる。追加されるビームは、候補ビームのリストから選択することができる。解放されるビームは、設定閾値を下回るNR−RSRPをもつビームとすることができる。追加する候補ビームが存在しない場合、NWノード190は、追加ビームを検出するためにNRビームトレーニングプロシージャ(ステップ370およびステップ371)の開始を引き起こすことができる。ステップ372の評価および決定に基づいて、NWノード190は、NRビームアラインメントプロシージャ(ステップ373およびステップ374)の開始を引き起こして新しく検出されたビームのアラインメントを行うことができる。ステップ375において、NWノード190は、新しく検出されたビームを評価してそれらのいずれかがサービングビーム基準を満たし、かつ、候補ビームと認められるか否か決定することができる。NWノード190は、次に、NRビーム追加または解放を含んでいるステップ376などによる1本または複数本の候補ビームのサービングビームとしての設定を引き起こすことができる。
本願においては、無線通信セッションの全期間にわたり測定結果の周期的通信が行われ得ることを想定している。特定の閾値に達した測定結果は、中でもNRビームトレーニング、NRビームアラインメント、NRビームトラッキング、またはNRビーム設定を含むNRビーム管理プロシージャのいずれかを引き起こし得る。
図30は、本願において論ずる方法およびシステムに基づいて生成され得る典型的な表示(たとえば、グラフィカルユーザインターフェース)を示す。表示インターフェース901(たとえば、タッチスクリーンディスプレイ)は、ビーム管理に関するブロック902中に表4〜表6のパラメータのようなテキストを与えることができる。別の例では、本願において説明したステップのいずれかの進捗(たとえば、送られたメッセージまたはステップの正常完了)をブロック902中に表示することができる。また、グラフィカル出力903は、表示インターフェース901上に表示され得る。グラフィカル出力903は、一群の機器の接続形態、本願において説明した方法またはシステムの進捗のグラフィカル出力、または同様なものとすることができる。
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)は、無線アクセス、コア伝送ネットワーク、およびサービス能力を含むセルラ通信ネットワーク技術の技術標準を開発している(コーデック、セキュリティ、サービス品質に関する作業を含む)。最近のRATの標準は、WCDMA(登録商標)(一般に“3G”と称される)、LTE(一般に“4G”と称される)、およびLTEアドバンストの標準を含む。3GPPは、NRと呼ばれ、“5G”とも称される次世代セルラ技術の標準化に関する作業を開始した。3GPP NR標準開発は、次世代無線アクセス技術(新しいRAT)の定義を含むと期待されている。後者は、6GHz未満以下の新しい柔軟な無線アクセスの提供および6GHz超の新しいウルトラモバイル広帯域無線アクセスの提供を含むと期待されている。この柔軟な無線アクセスは、6GHz未満の新しいスペクトルにおける新しい後方非互換無線アクセスから構成されると期待される。それは、多様な要件をもつ一連の幅広い3GPP NR使用例に対処するために同一スペクトルに多重化され得る種々の動作モードを含むことも期待されている。ウルトラモバイル広帯域は、センチメートル波およびミリメートル波のスペクトルを含むと期待されている。それらは、たとえば、屋内用およびホットスポットのためにウルトラモバイル広帯域アクセスの機会を与えるであろう。特に、ウルトラモバイル広帯域は、センチメートル波およびミリメートル波固有の設計最適化により6GHz未満の柔軟な無線アクセスと共通の設計フレームワークを共有することが期待される。
3GPPは、NRがサポートすると期待されている種々の使用例を明確にしてきており、その結果、データ転送速度、遅延時間、および移動性に関する多種多様のユーザエクスペリエンス要件が明らかになっている。これらの使用例は、以下の一般的分類を含む。高速大容量モバイルブロードバンド(たとえば、稠密エリアにおける広帯域アクセス、屋内ウルトラ広帯域アクセス、混雑エリアにおける広帯域アクセス、あらゆる場所における50+Mbps、ウルトラ低コスト広帯域アクセス、車両搭載モバイル広帯域)、クリティカル通信、大容量マシンタイプ通信、ネットワーク操作(たとえば、ネットワークのスライシング、ルーティング、移行および相互作用、エネルギー節約)、および高度車車間/路車間(Enhanced vehicle-to-everything:eV2X)通信。これらの範疇における特定のサービスおよびアプリケーションは、いくつか例をあげると、たとえば、監視および検知を行うネットワーク、機器遠隔制御、両方向遠隔制御、パーソナルクラウドコンピュータ利用、ビデオストリーミング、無線クラウド利用オフィス、第1応答者接続、車両緊急通報システム、災害緊急通報システム、リアルタイムゲーム、多人数ビデオ通話、全自動運転、拡張現実、タッチインターネット、および仮想現実。これらの使用例のすべておよびその他が本願において考慮されている。
図29Aは、本願において記述され、かつ、請求されている方法および装置による例示通信システム100を示している。図示されているように、この例示通信システム100は、無線送信/受信装置(wireless transmit/receive units:WTRU)102a、102b、102c、または102d(これらは一般的にまたはまとめてWTRU102と呼ばれる)、RAN103/104/105/103b/104b/105b、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話ネットワーク(public switched telephone network:PSTN)108、インターネット110、およびその他のネットワーク112を含み得る。重要なこととして、本願における開示主題事項は、様々なこれらのWTRU、基地局、ネットワーク、またはネットワーク要素の例である。WTRU102は、図20〜図28などの本願開示UEと関係付けることができる。WTRU102a、102b、102c、102d、102eのそれぞれは、無線環境において動作または通信するよう構成された任意の種類の装置または機器とすることができる。WTRU102a、102b、102c、102d、102eのそれぞれは、図29A〜図29Eにおいてハンドヘルド無線通信装置として描かれているが、当然のことながら5G無線通信向けに考えられている多種多様の使用例では、各WTRUは、無線信号を送信または受信するように構成された任意の種類の装置または機器を含むかまたはそれに含まれ得る。これらは、単なる例示であるが、以下を含む。UE、移動局、固定または移動加入者装置、ページャ、セルラ電話機、個人用デジタル補助装置(personal digital assistant:PDA)、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ネットブック、ノートブックコンピュータ、パソコン、無線センサ、家庭用電化製品、スマートウオッチまたはスマート衣服のようなウェアラブル機器、医療またはEヘルス機器、ロボット、産業装置、ドローン、乗用車、トラック、列車、または航空機のような乗り物、および同様なもの。
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含み得る。基地局114aは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために少なくとも1つのWTRU102a、102b、102cと無線でインターフェースするように構成された任意の種類の機器とすることができる。基地局114bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために少なくとも1つの遠隔無線ヘッド(Remote Radio Head:RRH)118a、118bおよび/またはTRP119a、119bと有線および/または無線でインターフェースするように構成された任意の種類の機器とすることができる。RRH18a、118bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために少なくとも1つのWTRU102cと無線でインターフェースするように構成された任意の種類の機器とすることができる。TRP119a、119bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために少なくとも1つのWTRU102dと無線でインターフェースするように構成された任意の種類の機器とすることができる。単なる例示であるが、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(base transceiver station:BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point:AP)、無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、それぞれ、単一の要素として描かれているが、重要なこととして基地局114a、114bは、任意の個数の相互接続基地局またはネットワーク要素を含み得る。
基地局114aは、RAN103/104/105の一部とすることができるが、これらも、基地局コントローラ(base station controller:BSC)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller:RNC)、中継ノードなどのような他の基地局またはネットワーク要素(示されていない)を含むことができる。基地局114bは、RAN103b/104b/105bの一部とすることができるが、これらも、BSC、RNC、中継ノードなどのような他の基地局および/またはネットワーク要素(示されていない)を含むことができる。基地局114aは、セルと呼ばれる特定の地理的エリア(示されていない)内において無線信号を送信および/または受信するために構成され得る。基地局114bは、セルと呼ばれる特定の地理的エリア(示されていない)内において有線および/または無線信号を送信および/または受信するために構成され得る。セルは、さらにセルセクタに分割され得る。たとえば、基地局114aに関係するセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、ある例では、基地局114aは、3つのトランシーバ、たとえば、セルの各セクタについて1つを含み得る。ある例では、基地局114aは、多入力多出力(multiple-input multiple output:MIMO)技術を使用し、したがって、セルの各セクタのために多数のトランシーバを利用することができる。
基地局114aは、無線インターフェース115/116/117経由で1つまたは複数のWTRU102a、102b、102cと通信し得るが、これらのインターフェースは任意の適切な無線通信リンク(たとえば、無線周波数(radio frequency:RF)、マイクロウェーブ、赤外線(infrared:IR)、紫外線(ultraviolet:UV)、可視光線、センチメートル波、ミリメートル波など)とすることができる。無線インターフェース115/116/117は、任意の適切なRATを使用して設定することができる。
基地局114bは、有線または無線インターフェース115b/116b/117b経由で1つまたは複数のRRH118a、118bおよび/またはTRP119a、119bと通信し得るが、これらのインターフェースは任意の適切な有線リンク(たとえば、ケーブル、光ファイバなど)または無線通信リンク(たとえば、RF、マイクロウェーブ、IR、UV、可視光線、センチメートル波、ミリメートル波など)とすることができる。無線インターフェース115b/116b/117bは、任意の適切なRATを使用して設定することができる。
RRH118a、118bおよび/またはTRP119a、119bは、無線インターフェース115c/116c/117c経由で1つまたは複数のWTRU102c、102dと通信し得るが、これらのインターフェースは任意の適切な無線通信リンク(たとえば、RF、マイクロウェーブ、IR、UV、可視光線、センチメートル波、ミリメートル波など)とすることができる。無線イターフェース115c/116c/117cは、任意の適切なRATを使用して設定することができる。
より具体的には、上述したように、通信システム100は多重アクセスシステムとすることができ、かつ、それはCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような1つまたは複数のチャネルアクセス方式を使用し得る。たとえば、RAN103/104/105中の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102c、またはRAN103b/104b/105b中のまたはRRH118a、118bおよびTRP119a、119bおよびWTRU102c、102dは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)地上波無線アクセス(Terrestrial Radio Access:UTRA)などの無線技術を実現することができる。後者は、それぞれ、広帯域CDMA(WCDMA)を使用する無線インターフェース115/116/117または115c/116c/117cを設定することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access:HSPA)または発展型HSPA(Evolved HSPA:HSPA+)などの通信プロコトルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access:HSDPA)または高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access:HSUPA)を含み得る。
ある例では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102、またはRAN103b/104b/105b中のRRH118a、118bおよびTRP119a、119bおよびWTRU102c、102d、cは、進化型UMTS地上波無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access:E−UTRA)などの無線技術を実現することができる。後者は、それぞれ、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)またはLTEアドバンスト(LTE-Advanced:LTE−A)を使用する無線インターフェース115/116/117または115c/116c/117cを設定することができる。将来、無線インターフェース115/116/117は、3GPP NR技術を実現するであろう。
ある例では、RAN103/104/105中の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102c、またはRAN103b/104b/105b中のRRH118a、118bおよびTRP119a、119bおよびWTRU102c、102d、は、以下のような無線技術を実現するであろう。IEEE802.16(たとえば、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access:WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(Interim Standard 2000:IS−2000)、暫定標準95(Interim Standard 2000:IS−95)、暫定標準856(Interim Standard 856:IS−856)、移動通信グローバルシステム(Global System for Mobile communications:GSM(登録商標))、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution:EDGE)、GSM EDGE(GERAN)など。
本願において開示されるビーム管理の方法およびシステムを実現するために、図29Aの基地局114cは、たとえば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードBまたはアクセスポイントとすることができ、かつ、それは、事業所、家庭、乗り物、キャンパスなどのような局限された領域における無線接続を容易にするために適切なRATを利用することができる。ある例では、基地局114cおよびWTRU102eは、IEEE802.11などの無線技術を実現することにより無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network:WLAN)を構築することができる。ある例では、基地局114cおよびWTRU102dは、IEEE802.15などの無線技術を実現することにより無線パーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network:WPAN)を構築することができる。さらに別の例では、基地局114cおよびWTRU102eは、セルラRAT(たとえば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用することによりピコセルまたはフェムトセルを設定することができる。図29Aに示すように、基地局114bは、インターネット110との間に直接接続をもつことができる。したがって、基地局114cは、コアネットワーク106/107/109を経由せずにインターネット110にアクセスすることができる。
RAN103/104/105またはRAN103b/104b/105bは、コアネットワーク106/107/109と通信することができる。これらのコアネットワークは、1つまたは複数のWTRU102a、102b、102c、102dに音声、データ、アプリケーション、またはボイスオーバーインターネットプロコトル(voice over internet protocol:VoIP)サービスを提供するように構成された任意の種類のネットワークであり得る。たとえば、コアネットワーク106/107/109は、呼制御、課金業務、モバイル位置情報サービス、プリペイド通話、インターネット接続、映像配信などを行うことができ、さらに、ユーザ認証のような高いレベルのセキュリティ機能を果たすこともできる。
図29Aには示されていないが、重要なこととして、RAN103/104/105またはRAN103b/104b/105bまたはコアネットワーク106/107/109は、RAN103b/104b/105bと直接通信すること、またはRAN103/104/105と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと間接に通信することができる。たとえば、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN103/104/105またはRAN103b/104b/105bと接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109は、GSM無線技術を使用している別のRAN(示されていない)とも通信することができる。
コアネットワーク106/107/109は、WTRU102a、102b、102c、102d、102eがPSTN108、インターネット110、または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしての役割も果たし得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service:POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含み得る。インターネット110は、伝送制御プロコトル(transmission control protocol:TCP)、ユーザデータグラムプロコトル(user datagram protocol:UDP)およびTCP/IPインターネットプロコトル群中のインターネットプロコトル(internet protocol:IP)などの共通の通信プロコトルを使用する相互接続コンピュータネットワークおよび機器からなるグローバルシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービス提供業者により所有または運用される有線または無線通信ネットワークを含み得る。たとえば、ネットワーク112は、RAN103/104/105またはRAN103b/104b/105bと同じRATまたは異なるRATを使用することができる1つまたは複数のRANに接続される別のコアネットワークを含み得る。
通信システム100中のWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部は、マルチモード機能を含むことができる。たとえば、WTRU102a、102b、102c、102d、および102eは、本願において開示されるビーム管理の方法およびシステムを実現するために、種々の無線リンク経由で種々の無線ネットワークと通信する多数のトランシーバを含み得る。たとえば、図29Aに示したWTRU102eは、セルラ無線技術を使用し得る無線基地局114aおよびIEEE802無線技術を使用し得る基地局114cと通信するように構成され得る。
図29Bは、本願において開示されるビーム管理の方法およびシステムの実施形態に従って無線通信を行うように構成された装置または機器の例、たとえばWTRU102(たとえば、UE205)を示すブロック図である。図29Bに示されているように、例示WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、ノンリムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system:GPS)チップセット136、およびその他の周辺機器138を含み得る。重要なこととして、WTRU102は、前記要素のサブコンビネーションを包含することができ、その後も引き続き用例と一致する。また、基地局114aおよび114b、または基地局114aおよび114bが代表し得るノード(たとえば、中でもBTS、ノードB、サイトコントローラ、AP、ホームノードB、進化型ホームノードB(evolved home node-B:eNodeB、)、ホーム進化型ノードB(home evolved node-B:HeNB)、ホーム進化型ノードBゲートウェイ、およびプロキシノードを含むがこれらのみには限られない)は、図29Bに示されている要素の一部または全部を含むことができ、かつ、本願において開示されるビーム管理の方法およびシステムを実行する典型的実施形態となり得る。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor:DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされる1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)回路、その他の任意の種類の集積回路(integrated circuit:IC)、状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号コード化、データ処理、電源制御、入力/出力処理、またはWTRU102が無線環境において動作することを可能にするその他の機能を果たし得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122と結合され得るトランシーバ120と結合されてもよい。図29Bはプロセッサ118およびトランシーバ120を別々の構成要素として示しているが、重要なこととしてプロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ中にともに集積することができる。
送信/受信要素122は、無線インターフェース115/116/117経由で基地局(たとえば、基地局114a)と信号を送受するように構成され得る。たとえば、送信/受信要素122は、RF信号を送信または受信するように構成されたアンテナとすることができる。図29Aには示されていないが、重要なこととしてRAN103/104/105またはコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/105と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接または間接に通信することができる。たとえば、E−UTRA無線技術を利用し得るRAN103/104/105と接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109は、GSM無線技術を使用する別のRAN(示されていない)とも通信することができる。
コアネットワーク106/107/109は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、その他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして役割を果たすこともできる。PSTN108は、POTSを提供する回線交換電話ネットワークを含み得る。インターネット110は、TCP、UDPおよびTCP/IPインターネットプロコトル群中のIPなどの共通の通信プロコトルを使用する相互接続コンピュータネットワークおよび機器からなるグローバルシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービス提供業者により所有または運用されている有線または無線通信ネットワークを含み得る。たとえば、ネットワーク112は、RAN103/104/105と同じRATまたは異なるRATを使用し得る1つまたは複数のRANに接続されている別のコアネットワークを含むことができる。
通信システム100中のWTRU102a、102b、102c、102dの一部またはすべてはマルチモード機能を含むことができる。たとえば、WTRU102a、102b、102c、102dは、種々の無線リンク経由で種々の無線ネットワークと通信するための多数のトランシーバを含み得る。たとえば、図29Aに示されているWTRU102cは、セルラ無線技術を使用し得る基地局114aおよびIEEE802無線技術を使用し得る基地局114bと通信するように構成され得る。
図29Bは、本願において示されている例に従って無線通信を行うように構成された装置または機器の例、たとえばWTRU102を示すブロック図である。図29Bに示されているように、例示WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、ノンリムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、GPSチップセット136、およびその他の周辺機器138を含み得る。重要なこととして、WTRU102は、前記要素のサブコンビネーションを包含することができ、その後も引き続き用例と一致する。また、これらの例全体を通じて本願において考えられているように、基地局114aおよび114b、または基地局114aおよび114bが代表し得るノード(たとえば、中でもBTS、ノードB、サイトコントローラ、AP、ホームノードB、eノードB、HeNB、ホーム進化型ノードBゲートウェイ、およびプロキシノードを含むがこれらのみには限られない)は、本願において記述され、かつ、図29Bに示されている要素の一部または全部を含むことができる。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされる1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA回路、その他の任意の種類のIC、状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号コード化、データ処理、電源制御、入力/出力処理、またはWTRU102が無線環境において動作することを可能にするその他の機能を果たし得る。プロセッサ118は、送信/受信要素122と結合され得るトランシーバ120と結合されてもよい。図29Bはプロセッサ118およびトランシーバ120を別々の構成要素として示しているが、重要なこととしてプロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ中にともに集積することができる。
送信/受信要素112は、無線インターフェース115/116/117経由で基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信するかまたはそれから受信するように構成し得る。たとえば、送信/受信要素122は、RF信号を送信または受信するように構成されたアンテナとすることができる。1つの例では、送信/受信要素122は、たとえば、IR、UV、または可視光線信号を送信または受信するように構成されたエミッタ/デテクタとすることができる。さらに別の例では、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送受するように構成することもできる。重要なこととして、送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信または受信するように構成し得る。
また、送信/受信要素122は図29Bにおいて単一の要素として描かれているが、WTRU102は、任意の個数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用することができる。したがって、1つの例では、WTRU102は、無線インターフェース115/116/117経由で無線信号を送受するために2つ以上の送信/受信要素122(たとえば、マルチアンテナ)を含み得る。
トランシーバ120は、送信/受信要素122により送信される信号を変調し、かつ、送信/受信要素122により受信される信号を復調するように構成され得る。上述したように、WTRU102は、マルチモード機能をもち得る。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が多数のRAT、たとえば、UTRAおよびIEEE802.11経由で通信できるようにするために多数のトランシーバを含むことができる。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、またはディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(たとえば、液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)表示装置または有機発光ダイオード(organic light-emitting diode:OLED)表示装置)と結合されて、それらからのユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ118は、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、またはディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128に出力することもできる。また、プロセッサ118は、ノンリムーバブルメモリ130またはリムーバブルメモリ132などの任意の種類の適切なメモリ中の情報にアクセスし、かつ、そのメモリ中にデータを格納することができる。ノンリムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory:RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory:ROM)、ハードディスク、またはその他の任意の種類のメモリ記憶装置を含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module:SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital:SD)メモリカードなどを含み得る。1つの例では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(示されていない)上など、WTRU102に物理的に置かれていないメモリ中の情報にアクセスし、かつ、その中にデータを格納することができる。プロセッサ118は、本願において記述されている実施例におけるビーム管理プロシージャの一部の実施の成否に応じてディスプレイまたはインジケータ128上の発光パターン、画像またはカラーを制御するように、またはビーム管理の状態および関連要素をその他により表示するように構成され得る。ディスプレイまたはインジケータ128上の制御発光パターン、画像、またはカラーは、本願において図示または考察されている図(たとえば、図20〜図28など)における方法の流れまたは構成要素の状態を反映することができる。本願において、ビーム管理のメッセージおよびプロシージャが開示される。メッセージおよびプロシージャを拡張してユーザが入力源(たとえば、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、またはディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128)経由でリソース関連リソースを要求するため、およびビーム管理関連情報(中でも、ディスプレイ128上に表示される情報)を要求、設定、または照会するためのインターフェース/APIを提供することができる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り、かつ、WTRU102中の他の構成要素に対する電力の分配または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切な機器とすることができる。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
処理装置118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(たとえば、経度および緯度)を与えるように構成され得るGPSチップセット136と結合されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(たとえば、基地局114a、114b)から無線インターフェース115/116/117経由で位置情報を受け取ること、または2つ以上の近くの基地局から受信される信号のタイミングに基づいてその位置を決定することができる。重要なこととして、WTRU102は、任意の適切な位置決定方法により位置情報を入手し、その後も引き続き用例と一致する。
処理装置118は、さらに、追加の特性、機能、または有線または無線接続を与える1つまたは複数のソフトウェアまたはハードウェアモジュールを含み得る他の周辺機器138と結合されてもよい。たとえば、周辺機器138は、加速度計、バイオメトリクス(たとえば、指紋)センサなどの種々のセンサ、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ)、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)ポートまたはその他の相互接続インターフェース、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated:FM)ラジオ受信機、デジタル音楽演奏装置、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含み得る。
開示されるWTRU102は、センサ、家庭電化製品、スマートウオッチまたはスマート衣服のようなウェアラブル機器、医療またはEヘルス機器、ロボット、産業装置、ドローン、乗用車、トラック、列車、または航空機のような乗り物などの他の装置または機器とすることができる。WTRU102は、周辺機器138の1つを含み得る相互接続インターフェースなどの1つまたは複数の相互接続インターフェースを経由して他の構成要素、モジュール、またはかかる装置または機器のシステムと接続することができる。
図29Cは、本願において考察されるビーム管理によるRAN103およびコアネットワーク106の系統図である。上述したように、RAN103は、UTRA無線技術を使用して無線インターフェース115経由でWRTU102a、102b、および102cと通信することができる。RAN103は、コアネットワーク106とも通信することができる。図29Cに示されているように、RAN103は、ノードB140a、140b、140cを含み得る。これらのノードBは、無線インターフェース115経由でWTRU102a、102b、102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバをそれぞれ含み得る。ノードB140a、140b、140cは、それぞれ、RAN103内の特定のセル(示されていない)と関連付けられ得る。RAN103は、RNC142a、142bも含み得る。重要なこととして、RAN103は、任意の個数のノードBおよびRNCを含み得る一方、その後も引き続き用例と一致する。
図29Cに示したように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信することができる。また、ノードB140cは、RNC142bと通信することができる。ノードB140a、140b、140cは、Iubインターフェース経由でそれぞれのRNC142a、142bと通信することができる。RNC142a、142bは、Iurインターフェースでお互いに通信することができる。RNC142a、142bのそれぞれは、それが接続されるそれぞれのノードB140a、140b、140cを制御するように構成され得る。また、RNC142a、142bのそれぞれは、外部ループ電力制御、負荷制御、アドミッションコントロール、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシチ、セキュリティ機能、データ暗号化などの他の機能を実行またはサポートするように構成され得る。
図29Cに示されているコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(media gateway:MGW)144、移動通信交換局(mobile switching center:MSC)146、サービングGPRSサポートノード(serving GPRS support node:SGSN)148、またはゲートウェイGPRSサポートノード(gateway GPRS support node:GGSN)150を含み得る。前記要素のそれぞれは、コアネットワーク106の一部として描かれているが、重要なこととしてこれらの要素のいずれもコアネットワーク事業者以外の実体により所有または運用され得る。
RAN103中のRNC142aは、IuCSインターフェース経由でコアネットワーク106中のMSC146に接続され得る。MSC146は、MGW144に接続され得る。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cと在来の地上回線通信機器との通信を容易にするためにPSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができる。
RAN103中のRNC142aは、IuPSインターフェース経由でコアネットワーク106中のSGSN148にも接続され得る。SGSN148は、GGSN150に接続され得る。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cとIP依存機器間通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを与えることができる。
上述したように、コアネットワーク106は、他のサービス提供業者により所有または運用される他の有線または無線ネットワークを含み得るネットワーク112とも接続され得る。
図29Dは、本願において考察されているビーム管理によるRAN104およびコアネットワーク107の系統図である。上述したように、RAN104は、E−UTRA無線技術を使用して無線インターフェース116経由でWTRU102a、102b、および102cと通信することができる。RAN104は、コアネットワーク107と通信することもできる。
RAN104は、eノードB160a、160b、160cを含み得るが、重要なこととして、RAN104は、任意の個数のeノードBを含むことができ、その後も引き続き用例と一致する。eノードB160a、160b、160cは、それぞれ、無線インターフェース116経由でWTRU102a、102b、および102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。1つの例では、eノードB160a、160b、160cは、MIMO技術を含むことができる。したがって、eノードB160aは、たとえば、マルチアンテナを使用してWTRU102aとの間で無線信号を送受することができる。
eノードB160a、160b、および160cのそれぞれは、特定のセル(示されていない)と関連付けられることができ、かつ、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、アップリンクまたはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを取り扱うように構成され得る。図29Dに示すように、eノードB160a、160b、160cは、X2インターフェース経由でお互いに通信することができる。
図29Dに示されているコアネットワーク107は、移動管理ゲートウェイ(mobility management gateway:MME)162、サービングゲートウェイ164、およびパケットデータネットワーク(packet data network:PDN)ゲートウェイ166を含み得る。前記要素のそれぞれはコアネットワーク107の一部として描かれているが、重要なこととして、これらの要素のいずれもコアネットワーク事業者以外のエンティティにより所有または運用され得る。
MME162は、S1インターフェース経由でRAN104中のeノードB160a、160b、および160cのそれぞれと接続され、かつ、制御ノードとして動作することができる。たとえば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラ起動/停止、WTRU102a、102b、102cのイニシャルアタッチ中の特定サービングゲートウェイの選択などを受け持つことができる。MME162は、RAN104とGSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を使用するその他のRAN(示されていない)間のスイッチングのための制御プレーン機能も提供することができる。
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェース経由でRAN104中のeノードB160a、160b、および160cのそれぞれと接続され得る。サービングゲートウェイ164は、一般的にWTRU102a、102b、102cとの間でユーザデータパケットのルーティングおよび送受を行うことができる。サービングゲートウェイ164は、eノードB間ハンドオーバ中のユーザプレーンのアンカーリング、WTRU102a、102b、102cのためにダウンリンクデータが利用可能であるときにページングを引き起こすこと、WTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理および格納などのその他の機能も果たすことができる。
サービングゲートウェイ164は、WTRU102a、102b、102cとIP依存機器間の通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを与えるPDNゲートウェイ166にも接続され得る。
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク107は、WTRU102a、102b、102cと在来の地上回線通信機器の間の通信を容易にするために、WTRU102a、102b、102cにPSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを与えることができる。たとえば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108の間のインターフェースとして動作するIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IP multimedia subsystem:IMS)サーバ)を含むかまたはそれと通信することができる。また、コアネットワーク107は、WTRU102a、102b、102cにネットワーク112(それは、他のサービス提供業者により所有または運用される他の有線または無線ネットワークを含み得る)へのアクセスを与えることができる。
図29Eは、本願において考察されているビーム管理に関係付けられ得るRAN105およびコアネットワーク109の系統図である。RAN105は、IEEE802.16無線技術を使用して無線インターフェース117経由でWTRU102a、102b、102cと通信するアクセスサービスネットワーク(access service network:ASN)とすることができる。以下においてさらに詳しく述べるように、WTRU102a、102b、102cの種々の機能エンティティ間の通信リンク、RAN105、およびコアネットワーク109は、基準点として定義され得る。
図29Eに示されているように、RAN105は、基地局180a、180b、180c、およびASNゲートウェイ182を含み得るが、ここで重要なこととしてRAN105は、任意の個数の基地局およびASNゲートウェイを含むことができ、その後も引き続き用例と一致する。基地局180a、180b、180cは、それぞれ、RAN105中の特定のセルと関係付けられ、かつ、無線インターフェース117経由でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含むことができる。ある例では、基地局180a、180b、180cは、MIMO技術を実現することができる。したがって、基地局180aは、たとえば、マルチアンテナを使用してWTRU102aとの間で無線信号を送受することができる。基地局180a、180b、180cは、ハンドオフトリガリング、トンネル構築、無線リソース管理、トラフィック分類、QoS方針実施などの移動管理機能も提供することができる。ASNゲートウェイ182は、トラフィック集約ポイントとして動作し、かつ、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク109へのルーティングなどを受け持つこともできる。
WTRU102a、102b、102cとRAN105間の無線インターフェース117は、IEEE802.16仕様を実現するR1基準点として定義され得る。また、WTRU102a、102b、102cのそれぞれは、コアネットワーク109との論理インターフェース(示されていない)を設定することもできる。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク109間の論理インターフェースは、認証、許可、IPホスト設定管理、または移動管理のために使用することができるR2基準点として定義され得る。
基地局180a、180b、180cのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバおよび基地局間のデータ転送を容易にするためのプロコトルを含むR8基準点として定義され得る。基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182間の通信リンクは、R6基準点として定義され得る。R6基準点は、WTRU102a、102b、102cのそれぞれに関連する移動事象に基づく移動管理を容易にするためのプロコトルを含むことができる。
図29Eに示されているように、RAN105は、コアネットワーク109に接続され得る。RAN105とコアネットワーク109間の通信リンクは、たとえばデータ転送および移動管理機能を容易にするためのプロコトルを含み得るR3基準点として定義され得る。コアネットワーク109は、モバイルIPホームエージェント(mobile IP home agent:MIP−HA)184、認証、許可、課金(authentication, authorization, accounting:AAA)サーバ186、およびゲートウェイ188を含むことができる。前記要素のそれぞれはコアネットワーク109の一部として描かれているが、ここで重要なこととしてこれらの要素のいずれもコアネットワーク事業者以外のエンティティにより所有または運用され得る。
MIP−HAは、IPアドレス管理を受け持つことができ、かつ、WTRU102a、102b、102cが種々のASNまたは種々のコアネットワーク間をローミングすることを可能にし得る。MIP−HA184は、WTRU102a、102b、102cとIP依存機器間の通信を容易にするためにWTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを与えることができる。AAAサーバ186は、ユーザ認証およびユーザサービスのサポートを受け持つことができる。ゲートウェイ188は、他のネットワークとの相互動作を容易にすることができる。たとえば、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、102cと在来の地上回線通信機器間の通信を容易にするためにWTRU102a、102b、102cにPSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを与えることができる。また、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、102cに他のサービス事業者より所有または運用される他の有線または無線ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスを与えることができる。
図29Eには示されていないが、重要なこととしてRAN105は他のASNに接続されることができ、かつ、コアネットワーク109は他のコアネットワークに接続され得る。RAN105と他のASN間の通信リンクは、RAN105と他のASN間におけるWTRU102a、102b、102cの移動を調整するプロコトルを含み得るR4基準点として定義され得る。コアネットワーク109と他のコアネットワーク間の通信リンクは、ホームコアネットワークと在圏コアネットワーク間の相互動作を容易にするプロコトルを含み得るR5基準として定義され得る。
本願において記述され、図29A、29C、29D、および29Eに示されているコアネットワークエンティティは、一定の既存3GPP仕様書においてこれらのエンティティに与えられている名称により識別されるが、当然のことながら将来においてこれらのエンティティおよび機能は他の名称により識別され、かつ、一定のエンティティまたは機能は、将来の3GPP NR仕様書を含む3GPPにより公開される将来の仕様書において組み合わされるであろう。したがって、図29A、29B、29C、29D、および29Eにおいて記述かつ図解されている特定のネットワークエンティティおよび機能は、単なる例示として示されたものであり、かつ、当然のことながら、本願において開示され、かつ、請求される主題事項は、現在定義されているかまたは将来において定義される同様な通信システムにおいて実現され得る。図29A〜29Eにおけるノード(たとえば、ノードB140a、eノードB160a、基地局180b)は、中でも、図20〜図28において考察されるNWノードと関連付けられ得る。
図29Fは、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、または他のネットワーク112中の一定のノードまたは機能エンティティなど図29A、29C、29Dおよび29Eに示されている通信ネットワークの1つまたは複数の装置を使用することができる典型的コンピュータシステム90のブロック図である。コンピュータシステム90は、コンピュータまたはサーバを含むことができ、かつ、主として、ソフトウェアの形態となし得る所在を問わないコンピュータ読み取り可能命令により、またはかかるソフトウェアが格納またはアクセスされ得る任意の手段により制御され得る。かかるコンピュータ読み取り可能命令をプロセッサ91内において実行することができ、それによりコンピュータシステム90を動作させ得る。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ、在来型プロセッサ、DSP、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA回路、その他の種類のIC、状態機械などとすることができる。プロセッサ91は、信号コード化、データ処理、電源制御、入力/出力処理、またはコンピュータシステム90が通信ネットワークにおいて動作することの可能にするその他の機能を果たすことができる。コプロセッサ81は、メインプロセッサ91とは別のオプショナルプロセッサである。それは、追加機能を果たすかまたはプロセッサ91を補助し得る。プロセッサ91またはコプロセッサ81は、ビーム管理について本願において開示される方法および装置に関するデータを受信、生成、および処理することができる。
プロセッサ91は、動作中、命令を取得し、復号し、かつ、実行し、かつ、このコンピュータシステムの主要なデータ転送パスであるシステムバス80経由で他のリソースとの間で情報を授受する。かかるシステムバスは、コンピュータシステム90の構成要素を接続しており、かつ、データ交換のための媒体を規定している。システムバス80は、一般的に、データを送るデータライン、アドレスを送るアドレスライン、割り込みを送る制御ラインおよびシステムバスを動作させる制御ラインを含んでいる。このようなシステムバス80の例は、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect:PCI)バスである。
システムバス80と結合されるメモリは、RAM82およびROM93を含む。かかるメモリは、情報の格納および取り出しを可能にすする回路を含んでいる。ROM93は、一般的に、容易に変更できない格納データを含んでいる。RAM82中に格納されるデータは、プロセッサ91またはその他のハードウェアデバイスにより読み出されるかまたは変更され得る。RAM82またはROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92により制御され得る。メモリコントローラ92は、命令が実行されるときに仮想アドレスを物理的アドレスに変換するアドレス変換機能を与え得る。メモリコントローラ92は、システム内のプロセスを区分けし、かつ、システムプロセスとユーザプロセスを区別するメモリ保護機能も与え得る。したがって最初のモードにおいて実行されるプログラムは、それ自身のプロセス仮想アドレス空間によりマップされたメモリのみにアクセスできる。それは、プロセス間のメモリ共用が設定されていない限り、別のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにはアクセスできない。
また、コンピュータシステム90は、プロセッサ91からの命令をプリンタ94、キーボード84、マウス95、およびディスクドライブ85などの周辺機器に伝える役割を果たす周辺機器コントローラ83を含み得る。
ディスプレイコントローラ96により制御されるディスプレイ86は、コンピュータシステム90により生成された視覚出力を表示するために使用される。このような視覚出力は、テキスト、グラフィックス、動画グラフィックス、およびビデオを含み得る。視覚出力は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface:GUI)の形態で与え得る。ディスプレイ86は、CRTビデオディスプレイ、LCDフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマフラットパネルディスプレイ、またはタッチパネルにより実現することができる。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送られるビデオ信号は生成するために必要な電子構成部品を含んでいる。
さらに、コンピュータシステム90は、たとえば、ネットワークアダプタ97などの通信回路を含むことができる。この回路を使用してコンピュータシステム90を図29A、29B、29C、29D、および29EのRAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110またはその他のネットワーク112などの外部通信ネットワークに接続して、コンピュータシステム90がこれらのネットワークの他のノードまたは機能エンティティと通信できるようにすることができる。本願において記述される一定の装置、ノード、または機能エンティティの送信および受信ステップを実行するために、この通信回路を単独でまたはプロセッサ91と組み合わせて使用することができる。
当然のことながら、本願において記述されるありとあらゆる装置、システム、方法およびプロセスは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能な命令(たとえば、プログラムコード)の形態で使用され得る。これらの命令は、プロセッサ118または91などのプロセッサにより実行されたとき、プロセッサに本願記述のシステム、方法およびプロセスを実行または実現させる。特に、本願記述のステップ、動作または機能のいずれも、無線または有線ネットワーク通信のために構成された装置またはコンピュータシステムのプロセッサにより実行されるかかるコンピュータ実行可能命令の形態で実現され得る。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、情報の格納のための持続的(たとえば、触知可能または物理的)な方法または技術により実現される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよびノンリムーバブル媒体を含むが、しかしかかるコンピュータ読み取り可能記憶媒体は信号を含まない。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他メモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk:DVD)またはその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶機器、または所望の情報を格納するために使用でき、かつ、コンピュータシステムによりアクセス可能なその他の触知可能または物理的媒体を含むが、これらのみには限られない。
図面に示されている本開示の主題事項(ビーム管理)の好ましい方法、システム、または装置の記述において、明確さを期するために、特有の用語を使用した。しかし、請求される主題事項は、そのように選択された特有の用語に限定されることを意図しておらず、かつ、当然のことながらそれぞれの特定の要素は、同様な目的を達成するために同様な方法で動作するすべての技術的等価要素を含んでいる。
本願において記述された種々の技術は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたは適切な場合にはそれらの組み合わせに関連して実現され得る。かかるハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアは、通信ネットワークの種々のノードに配置される装置の中に存在し得る。これらの装置は、単独でまたはお互いに協力して動作することにより本願記述の方法を実現することができる。本願において使用されている用語、「装置」、「ネットワーク装置」、「ノード」、「機器」、「ネットワークノード」、または同様な表現は同じ意味で使用可能である。また、用語、「または」の使用は、本願において別段の指示のない限り、包括的に使用されている。用語、MAC層、MACエンティティ、MAC、MAC副層などは、一般的に同じ意味で使用されている。MACエンティティは、MAC機能を果たす装置の部分と見なすことができる。すなわち、MAC層の実現である。あるシナリオでは、たとえばデュアルコネクティビティの場合に、装置中に多数のMACエンティティが存在し得る。開示を単純化するために、本願において示されている例では、一般的にUE中に1つのMACエンティティが存在し、かつ、gNB中に別のMACエンティティが存在する。UEとgNB間のMAC層通信に言及する場合に、これらが考えられるピアMACエンティティである。さらに、閾値「より大きい」および「より小さい」が使用されているが(たとえば、表4)、閾値内または閾値到達の用語を使用して「より大きい」および「より小さい」の用語を包含することができる。
この文書記述では、本発明を開示するためおよび機器またはシステムの製造および使用ならびに包含されている方法の実施を含めて当業者がこの発明を実施できるようにするためにもベストモードを含む例を使用する。本発明の特許性を有する範囲は請求項により定義されるが、当業者の思い付く他の例(本願において開示される典型的方法間におけるステップの省略、ステップの組み合わせ、またはステップの追加)を含み得る。かかる他の例は、それらが請求項の文言と異ならない構造的要素をもっている場合、またはそれらが請求項の文言から実質的差異のない等価の構造的要素を含んでいる場合には、請求項の範囲に含まれることを意図している。
本願において記述されている方法、システム、および装置は、とりわけ、キャリア集約よるビーム集約のようなビーム管理に関連付けられ得る。方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、以下のようにマップするMAC層を含む手段をもっている。1)第1伝送ブロックを第1スケジュールサービングビームに、また、第2伝送ブロックを第2スケジュールサービングビームにマップする。この装置は、UEとすることができる。MAC層は、第1無線リンク制御を第1伝送ブロックに、第2リンク制御を第2伝送ブロックに多重化する。このマッピングは、ユーザ装置測定に基づき得る。ユーザ装置測定は、基準信号受信電力、基準信号受信品質、受信信号強度指標、NR−RSRP、または基準信号対雑音干渉比を含み得る。このマッピングは、ネットワークノード測定に基づき得る。ネットワークノード測定は、1つまたは複数のビームのNR−RSRPを含み得る。第1スケジュールサービングビームは第1ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request:HARQ)にマップされ、かつ、第2スケジュールサービングビームは第2のHARQにマップされ得る。この項のすべての組み合わせ(ステップの除去または追加を含む)は、詳細説明の他の部分と一致する方法により想定されている。
本願において記述されている方法、システム、および装置は、とりわけ、キャリア集約によるビーム集約のようなビーム管理に関連付けられ得る。方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、以下のようにマップするMAC層を含む手段をもっている。すなわち、第1伝送ブロックを第1ビームと第1コンポーネントキャリアの第1対に、また、第2伝送ブロックを第2ビームと第2コンポーネントキャリアの第2対にマップする。第1伝送ブロックは第1伝送時間間隔(transmission time interval:TTI)にマップ可能であり、また、第2伝送ブロックは第2TTIにマップする。第1伝送ブロックは第1HARQにマップ可能であり、また、第2伝送ブロックは第2HARQにマップ可能である。この装置は、UEとすることができる。MAC層は、論理チャネル優先順位付けおよび論理チャネルスケジューリングを行い得る。MAC層は、基地局からのグラントに基づいて論理チャネル優先順位付けおよび論理チャネルスケジューリングを行い得る。基地局は、gNBであり得る。NRアクセス技術はLTEまたは同様な技術に取って代わることができ、かつ、新しい基地局はgNB(またはgNodeB:たとえば、LTEのeノードBなどに取って代わる)と呼ばれ得る。この装置は、ネットワークノードとすることができる。この項のすべての組み合わせ(ステップの除去または追加を含む)は、詳細説明の他の部分と一致する方法により想定されている。
本願において記述されている方法、システム、および装置は、とりわけ、キャリア集約よるビーム集約のようなビーム管理に関連付けられ得る。方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、ビームトレーニングコマンドおよびビームのビームインデックスを与えること、およびビームトレーニングコマンドを与えたことに応じてBT−RSを受信することを含む手段を有している。ビームトレーニング基準信号は、ビームスウィーピングと関連付けられ得る。ビームトレーニングコマンドは、LCID値を含み得る。方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、ビームトレーニング基準信号を受信した後に測定を行うことを含む手段を有している。測定は、ビームトレーニング基準信号について行われ得る。測定結果は、基準信号受信電力、基準信号受信品質、受信信号強度指標、NR−RSRP、または基準信号対雑音干渉比を含み得る。ビームインデックスは、MAC層によりビーム識別を探すために使用され得る。測定結果は、測定報告の中でピアMACエンティティに送られ得る。ビームインデックスは、MAC層によりビームの関連特性を探索するために使用され得る。方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、ビームトレーニング基準信号を表示することを含む手段を有している。この装置はUEとすることができる。これらの方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、ビームトレーニング基準信号の受信に応じてビームトレーニング基準信号に関する測定を実行すること、ビームトレーニング基準信号に関する測定結果および無線ネットワークのトラフィック分布に基づいて1つまたは複数のビームに関する閾値測定が到達されたことを判定すること(この場合、前記1つまたは複数の第1ビームが前記ビームインデックスにより識別される)、かつ、前記1つまたは複数のビームに関する閾値測定が到達されたとの判定に基づいて前記1つまたは複数のビームを設定する命令群を与えること(これらの命令群はビーム解放コマンドまたはビーム追加コマンドを含んでいる)を含む手段を有している。これらの方法、システム、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、または装置は、ビームトレーニング基準信号の受信に応じてビームトレーニング基準信号に関する測定を実行すること、ビームトレーニング基準信号に関する測定結果に基づいて1つまたは複数のビームに関する閾値測定が到達されたことを判定すること(このとき、前記1つまたは複数の第1ビームが前記ビームインデックスにより識別される)、かつ、前記1つまたは複数のビームに関する閾値測定が到達されたとの判定に基づいて前記1つまたは複数のビーム(または他のLCID)の少なくとも第1ビーム測定をピア媒体アクセス制御層に報告する命令を与えることを含む手段を有している。前記1つまたは複数のビームの第1ビームは、前記ビームインデックスにより識別可能であり、この場合、閾値測定はサービングビームの本数(たとえば、総計)とすることができる。閾値測定は、候補ビームの本数とすることができる。ピア媒体アクセス制御層に対する前記1つまたは複数のビームの前記少なくとも第1ビーム測定の報告は、媒体アクセス制御層制御要素の範囲内とすることができる。媒体アクセス制御層制御要素は、論理チャネル識別子をもつMACプロコトルデータユニットサブヘッダにより識別され得る。論理チャネル識別子は、ビーム測定またはビームトレーニングコマンド、ビームアラインメントコマンド、ビームトラッキングコマンド、ビーム追加コマンド、またはビーム解放コマンドに対応する値を含むことができる。この項のすべての組み合わせ(ステップの除去または追加を含む)は、詳細説明の他の部分と一致する方法により想定されている。