本発明は通信分野に、さらに詳細にはセル・ハンドオーバー方法、基地局および制御ノードに関する。
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)プロトコルにおいて規定されているように、ユーザー装置(User Equipment、UE)は、ハンドオーバー・プロセスの間に、目標セルの物理セル識別子(Physical Cell Identifier、PCI)を、サービスする基地局(またはソース基地局)に報告する必要がある。サービスする基地局は、UEによって報告される目標セルのPCIに基づいて目標セルを判別し、セル・ハンドオーバーを実施するようハンドオーバー命令を送る。しかしながら、既存のLTEシステムでは、限られたPCI資源がある。LTEシステムは504個のPCIしか提供しない。結果として、実際の応用では、あるセルの異なる近傍セルがPCIを共有することがある、つまりPCIの混乱が起こる。この場合、サービスする基地局がUEによって報告された目標セルのPCIを受信するとき、報告されたPCIが複数の隣接セルに対応していれば、サービスする基地局は、該PCIに基づいてUEのために正しい目標セルを選択することができない。換言すれば、サービスする基地局は、同じPCIをもつ複数の近傍のセルから、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく選択することができない。
従来技術では、ハンドオーバー・プロセスにおけるUEのPCI混乱問題を解決するために、基地局は、目標セルのセル・グローバル識別情報(Cell Global Identifier、CGI)を読むためのUEのためのパラメータを構成する。CGIはセルを一意的に特定できるので、基地局は、目標セルのCGIを取得することにより、同じPCIをもつ諸セルから、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく選択することができる。
しかしながら、CGIを読むことは、UEが測定レポートを報告した後に、基地局によって、UEについて有効化される必要がある。追加的な信号交換が必要とされるため、セル・ハンドオーバー遅延が増す。
本願は、PCI混乱が起きるときに、遅延を増すことなく、目標セルが判別されることができ、セル・ハンドオーバーが実施されることができるよう、セル・ハンドオーバー方法、基地局および制御ノードを提供する。
第一の側面によれば、本願は、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記第一基地局によって、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信する段階であって、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、段階と;前記第一基地局によって、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する段階と;前記第一基地局によって、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する段階であって、前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得される、段階と;前記第一基地局によって、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する段階とを含む、方法を提供する。
従来技術では、UEがソース基地局(または現在のサービスする基地局)に目標セルのPCIを報告した後、PCI混乱が生じる場合、ソース基地局は、目標セルのCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する。CGIはグローバルにセルを一意的に特定できるので、目標セルのCGIを取得した後、ソース基地局は、混乱を引き起こすことなく、目標セルを一意的に決定できる。しかしながら、CGIを読むことをサービスする基地局が可能にするプロセスにおいて、追加的な信号交換が必要とされ、結果としてハンドオーバー遅延が増す。
本発明のこの実施形態では、サービスする基地局は目標基地局(すなわち、UEがそこにハンドオーバーされる必要のある基地局)に、UEがサービスする基地局に上りリンク測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源の構成情報を送り、それにより、目標基地局は、該構成情報によって示される時間‐周波数資源上で、UEによってサービスする基地局に送られたSRS信号に対する検出を実行することができる。UEがその信号を検出できる場合、UEは「UEが接近中」というUEの位置情報を取得し、UEの情報をサービスする基地局に報告する。それにより、基地局はユーザー装置UEの位置を決定することに参加する。したがって、サービスする基地局は、UEが接近中である目標セルを知ることができる。このようにして、サービスする基地局は、目標セルのCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する必要なしに、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを決定することができる。従来技術に比べて、追加的な信号交換が必要とされず、遅延が短縮される。
任意的に、第一の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記第一基地局によって、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する前記段階は:前記第一基地局によって、前記CGIに基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別することを含む。
任意的に、第一の側面の第二の実装において、前記第一基地局によって、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する前記段階の前に、本方法は:前記第一基地局によって、前記目標第二基地局に構成情報を送り、それにより前記目標第二基地局が該構成情報に基づいてUEの前記位置情報を取得し、該位置情報を前記第一基地局に送ることを含む。
第二の側面によれば、本願は、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記少なくとも二つの第二基地局のうちの目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得する段階と;前記目標第二基地局によって、前記位置情報を前記第一基地局に送る段階であって、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、UEがハンドオーバーされるべき目標第二セルを判別し、前記目標第二セルは前記少なくとも二つの第二基地局のうちの、前記目標第二セルに対応する基地局である、段階とを含む、
方法を提供する。
任意的に、第二の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記第一基地局は、前記CGIに基づいて前記PCIに対応する前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する。
任意的に、第二の側面の第二の実装において、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの目標第二基地局によって、UEの位置情報を取得する前記段階の前に、本方法はさらに:前記目標第二基地局によって、前記第一基地局によって送られた構成情報を受信する段階を含み;目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得する前記段階は:前記目標第二基地局によって、前記構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSRS信号検出を実行し;前記目標第二基地局が前記時間‐周波数資源上でSRS信号を検出するときに、前記目標第二基地局によってUEの前記位置情報を取得することを含む。
第三の側面によれば、制御ノード、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記制御ノードによってハンドオーバー要求を取得する段階であって、前記ハンドオーバー要求は、前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、段階と;前記制御ノードによって、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する段階と;前記制御ノードによって、前記UEの位置情報を取得する段階と;前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定する段階とを含む、
方法が提供される。
任意的に、第三の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定する段階は:前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記CGIに基づいて決定することを含む。
任意的に、第三の側面の第二の実装において、前記制御ノードはアクセス・ゲートウェイ(Access Gateway、AG)である。
第四の側面によれば、本願は、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された基地局を提供する。具体的には、前記基地局は、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第五の側面によれば、本願は、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された基地局を提供する。具体的には、前記基地局は、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第六の側面によれば、本願は、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された制御ノードを提供する。具体的には、前記制御ノードは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第七の側面によれば、本願は基地局を提供し、前記基地局は、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第八の側面によれば、本願は基地局を提供し、前記基地局は、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第九の側面によれば、本願は制御ノードを提供し、前記制御ノードは、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第十の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
第十一の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
第十二の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
本願で提供される技術的解決策においては、基地局がユーザー装置の位置を判別することに参加し、それにより目標セルPCI混乱が生じるとき、基地局はユーザー装置の位置情報に基づいて、同じPCIをもつ複数のセルのうちから目標セルを決定し、遅延を増すことなくハンドオーバーを実装することができる。
本発明の実施形態における技術的解決策をより明瞭に記述するために、下記は本発明の実施形態を記述するために必要とされる付属の図面を簡単に説明する。明らかに、以下の記述における付属の図面は単に本発明のいくつかの実施形態を示すものであり、当業者は創造的な努力なしにこれらの付属の図面からさらに他の図面を導出しうる。
本発明のある実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法が適用されうる適用シナリオの概略図である。
PCI混乱の概略図である。
本発明のある実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。
本発明のある実施形態に基づく基地局の概略的なブロック図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づく基地局の概略的なブロック図である。
本発明のさらにもう一つの実施形態に基づく制御ノードの概略的なブロック図である。
本発明のある実施形態に基づく基地局の概略的な構造図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づく基地局の概略的な構造図である。
本発明のさらにもう一つの実施形態に基づく制御ノードの概略的な構造図である。
下記は、本発明の実施形態における付属の図面を参照して本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭かつ完全に記述する。明らかに、記載される実施形態は本発明の実施形態の全部ではなく、一部である。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内にはいる。
本発明の技術的解決策は、グローバル移動通信システム(Global System for Mobile Communications、GSM)システム、符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、ワイドバンド符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、一般パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、TDD)システムおよび万国移動通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)のようなさまざまな通信システムに適用されうることを理解しておくべきである。
また、本発明の実施形態では、ユーザー装置(User Equipment、UE)は端末(Terminal)、移動局(Mobile Station、MS)、モバイル端末(Mobile Terminal)などと称されうることも理解しておくべきである。ユーザー装置は、無線アクセス・ネットワーク(Radio Access Network、RAN)を通じて一つまたは複数のコア・ネットワークと通信してもよい。たとえば、ユーザー装置は携帯電話(「セルラー」電話とも称される)またはモバイル端末をもつコンピュータであってもよい。たとえば、ユーザー装置は、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ組み込みまたは車載のモバイル装置であって、無線アクセス・ネットワークと音声および/またはデータを交換するものであってもよい。
本発明の実施形態において、基地局は、GSMまたはCDMAにおけるベース・トランシーバー・ステーション(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、WCDMAにおけるノードB(NodeB、NB)であってもよく、あるいはLTEにおける進化型ノードB(Evolved Node B、eNBまたはe-NodeB)であってもよい。これは本発明において限定されない。
本発明の実施形態におけるハンドオーバー方法は、マクロ基地局の間でのUEのハンドオーバー、マイクロ基地局の間でのUEのハンドオーバーおよびマクロ基地局とマイクロ基地局の間でのUEのハンドオーバーに適用可能であることも理解しておくべきである。理解および記述の容易のために、本発明の実施形態では、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を記述するために、UEがマクロ基地局からマイクロ基地局にハンドオーバーされることだけが例として使われる。
本発明の実施形態において、第一基地局はマクロ基地局であってもよく、対応して第一セルはマクロセル(macro cell)であってもよい。第二基地局はマイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局などであってもよい。対応して第二セルはマイクロセル(micro cell)、ピコセル(pico cell)またはフェムトセル(femto cell)であってもよい。これは、本発明の実施形態において限定されない。
本発明の実施形態において、数「第一」および「第二」は単に異なる対象の間の区別をするために、たとえば異なる基地局またはセルの間の区別をするために使われているのであって、本発明の実施形態の保護範囲に対して何の限定もなすべきではないことを注意しておくべきである。
図1は、本発明のある実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法が適用されうる適用シナリオを示している。図1に示されるように、このシナリオでは、マクロ基地局Aおよび複数(図1では六個)のマイクロ基地局がある。マクロ基地局は一つのセル(区別および説明の簡単のため、以下ではマクロセルと称される)に対応する。各マイクロ基地局は一つのセルに対応し、マクロセルのカバレッジ・エリア内である。マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cの物理セル識別子(Physical Cell Identifier、PCI)PCIはいずれも100である。
PCIは主要同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)および副次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)を含むことを注意しておくべきである。LTEでは、端末は異なるPCIに基づいて無線信号の間の区別をする。既存のLTEでは、0から503の範囲の値をもつ合計504個のPCIが提供されている。
通例、PCIは実際の状況に基づいてエリア内で計画され、次いで諸基地局のために構成される必要がある。PCIが適正に計画されるとき、エリア内の各セルが異なるPCIを使うことが保証されうる。しかしながら、PCIが適正に計画されない場合には、PCI混乱が起こることがある。
PCI混乱とは、あるセルの近傍セルにおける二つ以上の周波数内セルが同じPCIを使い、結果として、サービスするセルがこれらの近傍セル(すなわち、サービスするセルに隣接するセル)の間の区別をすることができないことを意味する。
図2は、PCI混乱の概略図である。図2に示されるように、ユーザー装置UEの現在のサービスするセルがセルAであり、セルAが三つの近傍セル:セルB、セルCおよびセルDをもつとする。セルAのPCI値は101であり、セルBおよびセルCのPCI値はいずれも102であり、セルDのPCI値は103である。LTEプロトコルでは、ハンドオーバー・プロセスにおいて、UEはまず、サービスするセルの複数の近傍セルに対する測定を実行して、前記複数の近傍セルから目標セルを選択し、該目標セルのPCIを基地局に報告する。サービスする基地局は、UEによって送られた目標セルのPCIに基づいて、前記複数の近傍セルのうちから目標セルを判別する。それにより、UEはサービスするセルから目標セルにハンドオーバーされる。図2では、UEによって選択された目標セルがセルBであるとすると、UEによってサービスする基地局に報告された目標セルのPCIは102である。しかしながら、単にこのPCIに基づくだけでは、サービスする基地局は、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルがセルBであるのかセルCであるのか判別することができない。この場合がPCI混乱と称される。
従来技術では、PCI混乱が起こるとき、サービスする基地局がUEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく判別できるようにするために、二つの仕方が使われる。一方の仕方は次のようなものである:eNBの近傍セル管理プロセスにおいて、eNBが自分が同じPCIをもつ二つの近傍セルをもつことを見出す場合、eNBはアラームをトリガーする。eNBは該アラームを使うことによって、管理人員に、手動でPCIを修正するまたはPCIを割り当て直すよう指示する。明らかに、この仕方は高い労働コストを要求する。さらに、PCI修正は既存のネットワーク計画に影響することがありうる。他方の仕方は次のようなものである:ハンドオーバー・プロセスにおいて、PCI混乱が起こる場合、サービスする基地局はCGIを読むUEのためのパラメータを構成する。CGIは、セルのセル・グローバル識別情報であり、セルを一意的に特定できる。したがって、CGIを読むことによって、目標セルのセル識別子IDおよびeNBの識別子IDが取得されることができ、それにより目標セルが見出される。しかしながら、CGIを読むためには、サービスする基地局は、UEによって送られた測定報告を受信後、UEのためのパラメータを構成する必要がある。これは遅延を増し、通話途絶リスクをもたらし、ユーザー経験に影響する。さらに、CGIを読むために、UEは、不連続受信(Discontinuous Reception、DRX)モードに構成される必要がある。しかしながら、DRXは中断されることがある。すなわち、これは読みの失敗のリスクがありえ、ハンドオーバー失敗を引き起こしうる。PCI混乱のための既存の技術的解決策では、追加的な信号交換プロセスが要求され、ハンドオーバー遅延が増すことがわかる。
本発明のこの実施形態では、セル・ハンドオーバー方法は複数のシナリオに適用されうる。たとえば、制御ノードのない周波数内マクロおよびマイクロ・カバレッジ・シナリオ(すなわち、シナリオ1)では、一つのマクロ基地局および複数のマイクロ基地局ならびに比較的大量の近傍セルがある。もう一つの例として、制御ノードのある周波数内マクロおよびマイクロ・カバレッジ・シナリオ(すなわち、シナリオ2)では、一つのマクロ基地局および複数のマイクロ基地局ならびに比較的大量の近傍セルがある。
図3および図4を参照して、下記ではシナリオ1およびシナリオ2における本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法の適用を詳述する。
シナリオ1。
図3は、本発明のある実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。図3に示されるように、本方法は下記の段階を含む。
201。マクロ基地局が、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信する。前記ハンドオーバー要求は目標第二セルのPCIを担持する。
セル測定を実行後、UEは該UEがハンドオーバーされるべき目標セルのPCIを決定する。次いで、UEはサービスする基地局にハンドオーバー要求を送り、サービスする基地局に測定結果を報告する。UEがセル測定を実行して測定結果を報告するプロセスは、従来技術におけるものと同じである。簡単のため、ここで詳細を記述することはしない。
マクロ基地局(つまり、第一基地局の例)はUEによって送られたハンドオーバー要求を受信する。ここで、ハンドオーバー要求は、UEが、サービスするセルから目標セルにハンドオーバーされることを要求していることを示すために使われ、ハンドオーバー要求は目標セルのPCIを担持する。
202。マクロ基地局が、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する。
図1に示される適用シナリオを参照するに、ハンドオーバー要求に担持されている目標セルのPCIが100であれば、PCIが100である二つのセルがある。すなわち、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cに対応するセルである。この場合、マクロ基地局は、PCI=100に基づいて、UEがハンドオーバーされる必要があるのがマイクロ基地局に対応するセルであるのかマイクロ基地局Cに対応するセルであるのか決定することができない。
203。マクロ基地局が、目標マイクロ基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する。
ここでの目標マイクロ基地局とは、マクロ基地局のカバレッジ・レンジ内の複数の近傍セルにおける前記目標セルに対応するマイクロ基地局であることを理解しておくべきである。
UEの位置情報は、構成情報に基づいて目標マイクロ基地局(すなわち、目標第二基地局の例)によって取得される。構成情報は、UEがマクロ基地局に測量参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)を送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。
任意的に、本発明のこの実施形態において、各マイクロ基地局は前記構成情報を記憶している。前記構成情報によって示される時間‐周波数資源(区別および理解の簡単のため、以下では時間‐周波数資源#Aと称される)に基づいて、すべてのマイクロ基地局は時間‐周波数#A上でSRS信号検出を実行する。
マイクロ基地局Cが時間‐周波数資源#A上でSRS信号を検出できない場合、そのことは、「UEが去った」または「UEはまだ遠い」ことを示す。よって、UEがハンドオーバーされる必要のあるセルは、マイクロ基地局Cに対応するセルではない。
マイクロ基地局Bが時間‐周波数資源#A上でSRS信号を受信する場合、そのことは、「UEが接近中である」または「UEがマイクロ基地局Bに対応するセル内にはいっている」ことを示す。この場合、マイクロ基地局Bは、UEの前記位置情報を取得する。
任意的に、マイクロ基地局によって送られた位置情報を受信する前に、マクロ基地局はまた、前記構成情報をすべてのマイクロ基地局に送ってもよい。
本発明のこの実施形態では、構成情報は、マイクロ基地局によって事前に記憶されていてもよく、あるいはマクロ基地局がUEのハンドオーバー要求を受信した後にマクロ基地局から各マイクロ基地局に送られてもよい。このようにして、各マイクロ基地局は、UEが当該マイクロ基地局に接近しつつあるかどうかを判定するよう、前記構成情報によって示される時間‐周波数資源に基づいて信号検出を実行しうる。
簡潔のため、図3の概略的な対話図には目標マイクロ基地局しか示されていないことを注意しておくべきである。実際には、本発明のこの実施形態において、マクロ基地局は構成情報を、マクロセルのカバレッジ・エリア内のすべてのマイクロ基地局に送る。たとえば、図2において、セルAに対応する基地局が構成情報を、すべての近傍セル(すなわち、セルB、セルCおよびセルD)に対応する基地局に送る。換言すれば、セルB、セルCおよびセルDにそれぞれ対応する基地局は構成情報を受信し、構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSPS信号検出を実行する。
本発明のこの実施形態では、マクロ基地局が一つのUEの構成情報を送る例のみを使って記述が提供されていることも注意しておくべきである。マクロ基地局に対応するマクロセルのカバレッジ・エリア内に複数のUEがあるときは、マクロ基地局によって生成された構成情報は、前記複数のUEがSRS情報をマクロ基地局に送るときに使われる諸時間‐周波数資源を含むことが理解されうる。
本発明のこの実施形態において、構成情報はマクロ基地局によって生成される(または構成される)。加えて、マクロ基地局が構成情報を生成するプロセスは、従来技術におけるものと同じである。詳細をここで述べることはしない。
本発明のこの実施形態では、UEの位置情報は「UEが接近中である」という情報であることを注意しておくべきである。
マイクロ基地局が前記時間‐周波数資源上でUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を受信した後、マイクロ基地局は、該SRS信号をデコードすることによって、SRS信号を送っているUEを知りうることを理解しておくべきである。換言すれば、本発明のこの実施形態では、マクロ基地局は、各UEが他のどのUEによって使われるものとも異なる時間‐周波数資源を使うよう、異なるUEについての異なる時間‐周波数資源を構成してもよい。マクロ基地局は、各マイクロ基地局に構成情報を送る。マイクロ基地局は、構成情報によって示される時間‐周波数資源に基づいてSRS信号検出を実行する。マイクロ基地局がある時間‐周波数資源上でSRS信号を受信するとき、マイクロ基地局は、UEと時間‐周波数資源との間の対応に基づいて、その時間‐周波数資源上でSRS信号を送っているUEを知り、次いで、そのUEの位置情報をマクロ基地局に送ることができる。あるいはまた、マクロ基地局は、異なるUEについて同じ時間‐周波数資源を構成して、異なるUEの間の区別を符号分割式に行なってもよい。このようにして、マイクロ基地局は、受信されたSRS信号をデコードすることによって、SRS信号を送っているUEを判別し、そのUEの位置情報をマクロ基地局に送ることができる。
204。マクロ基地局が、前記位置情報に基づいて、UEによって報告されたPCIに対応する複数のセルのうちから目標セルを判別する。
マイクロ基地局Bによって送られたUEの位置情報を受信した後、マクロ基地局は、UEが接近しつつあるマイクロ基地局はマイクロ基地局Bであることを知りうる。したがって、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルは、マイクロ基地局Bに対応するセルである。このようにして、マクロ基地局は、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cのうちから、目標マイクロ基地局はマイクロ基地局Cではなくマイクロ基地局Bであることを判別できる。換言すれば、ひとたびマイクロ基地局Bが決定されたら、マイクロ基地局Bに対応するセルが目標セルであることが判別される。
本発明のこの実施形態において、複数のマイクロ基地局がUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を同時に検出してUEの位置情報をマクロ基地局に送る場合、マクロ基地局は、前記複数のセルのうちから、各マイクロ基地局によって受信されたSRS信号の強度、品質などに基づいて、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを選択しうることを理解しておくべきである。
たとえば、引き続き図1を参照するに、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cの両方がUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を検出して、「UEが接近中である」という位置情報をマクロ基地局に送るとする。この場合、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cによってマクロ基地局に送られる位置情報は、受信されたSRS信号の強度、品質などを担持する。UEはマイクロ基地局Bに連続的に接近しつつあるので、比較すると、マイクロ基地局Bによって受信されるSRS信号の強さはマイクロ基地局Cによって受信されるSRS信号の強さよりも大きいはずであることを理解しておくべきである。この場合、マクロ基地局はまた、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cのうちから、それらのマイクロ基地局によって受信されたSRS信号の強度、品質などを参照して、より大きな強度をもつSRS信号を受信するマイクロ基地局Bを、目標マイクロ基地局として決定してもよい。このようにして、目標セルが決定される。
任意的に、ある実施形態では、位置情報は目標セルのCGIを担持する。
本発明のこの実施形態では、目標基地局がUEの位置情報をマクロ基地局に送るとき、目標セルのCGIは該位置情報において担持される。このようにして、目標基地局によって送られた目標セルのCGIを受信後、マクロ基地局は、同じPCIをもつ前記複数のセルから、目標セルのCGIに基づいて目標セルを判別しうる。
CGIがセル・グローバル識別情報であり、セルを一意的に特定できることを注意しておくべきである。目標セルのCGIを受信後、マクロ基地局は、前記複数のセルのうちから一意的な目標セルを判別しうる。
本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、基地局が、ユーザー装置の位置を決定することに参加する。それにより、目標セルPCI混乱の場合、基地局は、ハンドオーバーを完了するために、ユーザー装置の位置情報に基づいて、同じPCIをもつ前記複数のセルのうちから目標セルを決定することができる。従来技術に比べて、セル・ハンドオーバーは遅延を増すことなく完了されることができる。
加えて、従来技術では、PCI混乱が起こるとき、基地局はCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する。これは、読みの失敗のリスクにつながり、ハンドオーバー失敗を引き起こすことがありうる。しかしながら、本発明のこの実施形態では、近傍の基地局(この場合、近傍の基地局は目標基地局である)が、UEの位置情報を検出後、UEの位置情報をサービスする基地局に報告し、それにより可能なCGIの読みの失敗によって引き起こされるハンドオーバー失敗を回避する。
シナリオ2。
図4は、本発明のもう一つの実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。図4に示されるように、本方法は下記の段階を含む。
301。マクロ基地局が、構成情報を制御ノードに送る。
本発明のこの実施形態において、制御ノードはアクセス・ゲートウェイ(Access Gateway、AG)または仮想eNBでありうることを理解しておくべきである。これは本発明のこの実施形態において限定されない。
シナリオ1における記述と同様に、構成情報は制御ノードに事前に記憶されていてもよく、あるいは構成情報は、マクロ基地局がUEによって送られたハンドオーバー要求を受信した後に、マクロ基地局によって制御ノードに送られてもよく、あるいは、制御ノードに構成情報が事前に記憶されているが、マクロ基地局によって構成された構成情報が変更されるときにはマクロ基地局が再構成された構成情報を制御ノードに送る。
302。制御ノードは構成情報を各マイクロ基地局に送る。
構成情報は、UEがマクロ基地局にSRS信号を送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。構成情報については、上記の記述が参照されてもよい。ここで再び詳細を述べることはしない。
本稿での「各マイクロ基地局」とはマクロ基地局に対応するマクロセルのカバレッジ・エリア内のすべてのマイクロ基地局を含むことを理解しておくべきである。換言すれば、「各マイクロ基地局」は、マクロセルのすべての近傍セルに対応する基地局を含む。
303。マイクロ基地局が、構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSRS信号検出を実行する。
具体的には、マイクロ基地局(目標マイクロ基地局を含む)は、マクロ基地局のSRS時間スロットにおいてSRS信号検出を実行する。SRS信号が受信される場合、そのことは「UEが接近中である」ことを示す。SRS信号が受信されない場合、そのことは、「UEが去った」または「UEはまだ遠い」ことを示す。
304。制御ノードは、目標マイクロ基地局によって送られたUEの位置情報を受信する。
任意的に、目標マイクロ基地局は、UEの位置情報をマクロ基地局に送ってもよく、マクロ基地局がUEの位置情報を制御ノードに転送する。図4では、目標マイクロ基地局がUEの位置情報を直接、制御ノードに送る例のみを使って記述が提供されている。本発明のこの実施形態はそれへの限定を設定するものではない。
305。マクロ基地局はUEによって送られた測定報告を受信し、該測定報告は目標セルのPCIを担持する。
マクロ基地局が段階305においてUEによって送られた測定報告を受信する前に、マクロ基地局はハンドオーバー測定命令をUEに送って、近傍セル測定を実行するようUEに命令する必要があることを理解しておくべきである。近傍セル測定を実行後、UEは測定報告をマクロ基地局に送り、該測定報告は目標セルのPCIを担持する。
UEは測定報告をマクロ基地局に定期的にまたはイベントに基づいて送りうることを注意しておくべきである。報告プロセスは、従来技術におけるものと同様であり、詳細は本稿では述べない。
306。マクロ基地局は目標セルのPCIを制御ノードに送る。
段階304と同様に、図4では、マクロ基地局がUEによって報告された目標セルのPCIを受信後にPCIを制御ノードに送る例のみを使って記述が提供されている。明らかに、UEは代替的に、目標セルのPCIを制御ノードに直接、送ってもよい。
307。制御ノードは、目標マイクロ基地局によって送られたUEの位置情報および目標セルのPCIに基づいて、目標セルを判別する。
制御ノードはまずPCIに対応する複数のセル(目標セルを含む)を判別し、次いで、該複数のセルから、UEの位置情報を参照して、UEが接近しつつあるセルを目標セルとして判別する。
目標セルを判別した後、制御ノードは、ハンドオーバー命令を目標セルに送ってセル・ハンドオーバーを完了する。
図3および図4におけるマクロ基地局は、本発明の実施形態に基づく第一基地局の例であることを理解しておくべきである。目標マイクロ基地局は、本発明の実施形態における目標第二基地局の例である。対応して、マクロセルは第一セルの例であり、複数のマイクロ基地局に対応する複数のセルは本発明の実施形態に基づく複数の第二セルの例である。
上記はシナリオ1およびシナリオ2を、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を記述するための例として使っているだけであることを注意しておくべきである。これは、本発明の実施形態の保護範囲に対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバーの、他の適用シナリオにおける適用も、本発明の実施形態の保護範囲内にはいる。
本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、基地局は、追加的な信号交換なしに、ユーザー装置の位置を判別することによって、同じPCIをもつ複数のセルのうちから目標セルを正しく判別することができる。よって、PCI混乱が起こるとき、セル・ハンドオーバーが遅延を増すことなく完了されることができる。
上記は、図1ないし図4を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を詳述している。下記は、図5ないし図7を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバーのために使われる基地局および制御ノードを記述する。
図5は、本発明のある実施形態に基づく基地局400の概略図である。図5に示されるように、基地局400は:
UEによって送られたハンドオーバー要求を受信するよう構成された受信ユニット410であって、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、受信ユニットと;
前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成された処理ユニット420とを含み、
前記受信ユニット410はさらに、少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信するよう構成されており、前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得され;
前記処理ユニット420はさらに、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別するよう構成されている。
本発明のこの実施形態における基地局400におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法における第一基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送り、それにより第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図6は、本発明のある実施形態に基づく基地局500の概略図である。図6に示されるように、基地局500は:
構成情報に基づいてUEの位置情報を取得するよう構成された取得ユニット510と;
前記位置情報を第一基地局に送るよう構成された送信ユニット520とを含み、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、前記UEがハンドオーバーされる必要のある目標第二セルを判別し、前記基地局は、前記目標第二セルに対応する、少なくとも二つの基地局のうちの基地局である。
本発明のこの実施形態における基地局500におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において目標第二基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送り、それにより第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図7は、本発明のある実施形態に基づく制御ノード600の概略図である。図7に示されるように、制御ノード600は:
ハンドオーバー要求を取得するよう構成された取得ユニット610であって、前記ハンドオーバー要求は、UEが少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、取得ユニットと;
前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成された処理ユニット620とを含み、
前記取得ユニット610はさらに、前記UEの位置情報を取得するよう構成されており;
前記処理ユニット620はさらに、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定するよう構成されている。
本発明のこの実施形態における制御ノード600におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において制御ノードによって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を制御ノードに送り、それにより制御ノードは目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
上記は、図5ないし図7を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を詳述している。下記は、図8ないし図10を参照して本発明の実施形態における基地局および制御ノードを記述する。
図8は、本発明のある実施形態に基づく基地局700の概略的な構造図である。基地局700は、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、当該基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが当該基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図8に示されるように、基地局700は、受信器710と、送信器720と、プロセッサ730と、メモリ740と、バス・システム750とを含む。前記受信器710、前記送信器720、前記プロセッサ730および前記メモリ740は前記バス・システム750を使って接続されている。前記メモリ740は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ730は前記メモリ740に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器710を制御し、信号を送るよう前記送信器720を制御するよう構成されている。
受信器710は、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信するよう構成されており、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する。
プロセッサ730は、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成される。
受信器710はさらに、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信するよう構成される。前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得される。
プロセッサ730はさらに、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別するよう構成される。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ730は中央処理ユニット(central processing unit、略「CPU」)であってもよく、あるいはプロセッサ730は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ740は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ830に提供してもよい。メモリ740の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ740は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム750は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム750としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ730におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ740に位置される。プロセッサ730はメモリ740における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における基地局700におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において第一基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における基地局が目標第二基地局によって送られたユーザー装置の位置情報を受信し、目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図9は、本発明のある実施形態に基づく基地局800の概略的な構造図である。基地局800は、第一基地局、少なくとも二つの基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図9に示されるように、基地局800は、受信器810と、送信器820と、プロセッサ830と、メモリ840と、バス・システム850とを含む。前記受信器810、前記送信器820、前記プロセッサ830および前記メモリ840は前記バス・システム850を使って接続されている。前記メモリ840は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ830は前記メモリ840に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器810を制御し、信号を送るよう前記送信器820を制御するよう構成されている。
プロセッサ830は、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得するよう構成されている。
送信器820は、前記位置情報を前記第一基地局に送るよう構成されており、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、UEがハンドオーバーされる必要のある目標第二セルを判別し、前記目標第二セルは前記少なくとも二つの第二基地局のうちの、前記目標第二セルに対応する基地局である。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ830は中央処理ユニット(central processing unit、略「CPU」)であってもよく、あるいはプロセッサ830は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ840は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ830に提供してもよい。メモリ840の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ840は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム850は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム850としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ830におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ840に位置される。プロセッサ830はメモリ840における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における基地局800におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において目標第二基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送る。それにより、第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図10は、本発明のある実施形態に基づく制御ノード900の概略的な構造図である。制御ノード900は、第一基地局、少なくとも二つの基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図10に示されるように、制御ノード900は、受信器910と、送信器920と、プロセッサ930と、メモリ940と、バス・システム950とを含む。前記受信器910、前記送信器920、前記プロセッサ930および前記メモリ940は前記バス・システム950を使って接続されている。前記メモリ940は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ930は前記メモリ940に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器910を制御し、信号を送るよう前記送信器920を制御するよう構成されている。受信器910は、ハンドオーバー要求を受信するよう構成されており、前記ハンドオーバー要求は、前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する。
プロセッサ930は、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成される。
受信器910はさらに、前記UEの位置情報を受信するよう構成される。
プロセッサ930はさらに、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定するよう構成される。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ930は中央処理ユニット(central processing unit、略「CPU」)であってもよく、あるいはプロセッサ930は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ940は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ930に提供してもよい。メモリ940の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ940は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム950は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム950としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ930におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ940に位置される。プロセッサ930はメモリ940における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における制御ノード900におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法において制御ノードによって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における制御ノードは、UEの位置情報を取得することによって目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
上記のプロセスにおけるシーケンス番号が本発明のさまざまな実施形態における実行シーケンスを意味するものではないことを理解しておくべきである。諸プロセスの実行順序は、それらのプロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
当業者は、本明細書に開示される実施形態において記載される例との関連で、ユニットおよびアルゴリズム段階は電子的なハードウェア、コンピュータ・ソフトウェアまたはそれらの組み合わせによって実装されうることを認識しうる。ハードウェアとソフトウェアの間の交換可能性を明瞭に記述するために、上記は一般に機能に基づくそれぞれの例の組成および段階を記述してきた。それらの機能がハードウェアまたはソフトウェアのどちらによって実行されるかは、技術的解決策の具体的な用途および設計上の制約条件に依存する。当業者は、それぞれの具体的な応用のために記載される機能を実装するために種々の方法を使いうるが、かかる実装が本発明の範囲を超えるものであると考えられるべきではない。
簡便な記載のために、上記のシステム、装置およびユニットの詳細な作動プロセスについては、上記の方法実施形態における対応するプロセスが参照されてもよく、詳細が再び本稿に記載されていないことが、当業者によって明瞭に理解されうる。
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置および方法が他の仕方で実装されてもよいことを理解しておくべきである。たとえば、記載される装置実施形態は単に例である。たとえば、ユニット分割は単に論理的な機能の分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされ、あるいは別のシステムに統合されてもよく、いくつかの特徴が無視され、あるいは実行されなくてもよい。さらに、表示されるまたは論じられる結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてもよく、装置またはユニット間の間接的な結合もしくは通信接続であってもよく、あるいは電気接続、機械的接続または他の形の接続であってもよい。
別個の部分として記述されているユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は物理的な単位であってもなくてもよく、一つの位置に位置していてもよく、あるいは複数のネットワーク・ユニット上に分散されていてもよい。ユニットの一部または全部は、本発明の実施形態の解決策の目的を達成する実際の必要性に従って選択されうる。
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよく、あるいはユニットのそれぞれは物理的に単独で存在してもよく、あるいは二つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットはハードウェアの形で実装されてもよく、あるいはソフトウェア機能ユニットの形で実装されてもよい。
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立したプロダクトとして販売または使用されるとき、統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づき、本発明の技術的解決策は本質的に、または該技術的解決策の従来技術に寄与する部分もしくは全部または一部は、ソフトウェア・プロダクトの形で実装されてもよい。ソフトウェア・プロダクトは記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態において記載される方法の段階の全部または一部を実行するようコンピュータ装置(これはパーソナル・コンピュータ、サーバー、ネットワーク装置などであってもよい)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は:USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクのような、プログラム・コードを記憶することのできる任意の媒体を含む。
上記の記述は本発明の単に具体的な実施形態であり、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。本発明において開示された技術的範囲内で当業者によって容易に割り出されるいかなる修正または置換も、本発明の保護範囲にはいる。したがって、本発明の保護範囲は請求項の保護範囲に従う。
本発明は通信分野に、さらにはセル・ハンドオーバー方法、基地局および制御ノードに関する。
ロングタームエボリューション(LTE)プロトコルにおいて規定されているように、ユーザー装置(UE)は、ハンドオーバー・プロセスの間に、目標セルの物理セル識別子(PCI)を、サービスする基地局(またはソース基地局)に報告する必要がある。サービスする基地局は、UEによって報告される目標セルのPCIに基づいて目標セルを判別し、セル・ハンドオーバーを実施するようハンドオーバー命令を送る。しかしながら、既存のLTEシステムでは、限られたPCI資源がある。LTEシステムは504個のPCIしか提供しない。結果として、実際の応用では、あるセルの異なる近傍セルがPCIを共有することがある、つまりPCIの混乱が起こる。この場合、サービスする基地局がUEによって報告された目標セルのPCIを受信するとき、報告されたPCIが複数の隣接セルに対応していれば、サービスする基地局は、該PCIに基づいてUEのために正しい目標セルを選択することができない。換言すれば、サービスする基地局は、同じPCIをもつ複数の近傍のセルから、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく選択することができない。
従来技術では、ハンドオーバー・プロセスにおけるUEのPCI混乱問題を解決するために、基地局は、目標セルのセル・グローバル識別情報(CGI)を読むためのUEのためのパラメータを構成する。CGIはセルを一意的に特定できるので、基地局は、目標セルのCGIを取得することにより、同じPCIをもつ諸セルから、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく選択することができる。
しかしながら、CGIを読むことは、UEが測定レポートを報告した後に、基地局によって、UEについて有効化される必要がある。追加的な信号交換が必要とされるため、セル・ハンドオーバー遅延が増す。
本願は、PCI混乱が起きるときに、遅延を増すことなく、目標セルが判別されることができ、セル・ハンドオーバーが実施されることができるよう、セル・ハンドオーバー方法、基地局および制御ノードを提供する。
第一の側面によれば、本願は、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記第一基地局によって、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信する段階であって、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、段階と;前記第一基地局によって、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する段階と;前記第一基地局によって、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する段階であって、前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得される、段階と;前記第一基地局によって、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する段階とを含む、方法を提供する。
従来技術では、UEがソース基地局(または現在のサービスする基地局)に目標セルのPCIを報告した後、PCI混乱が生じる場合、ソース基地局は、目標セルのCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する。CGIはグローバルにセルを一意的に特定できるので、目標セルのCGIを取得した後、ソース基地局は、混乱を引き起こすことなく、目標セルを一意的に決定できる。しかしながら、CGIを読むことをサービスする基地局が可能にするプロセスにおいて、追加的な信号交換が必要とされ、結果としてハンドオーバー遅延が増す。
本発明のこの実施形態では、サービスする基地局は目標基地局(すなわち、UEがそこにハンドオーバーされる必要のある基地局)に、UEがサービスする基地局に上りリンク測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源の構成情報を送り、それにより、目標基地局は、該構成情報によって示される時間‐周波数資源上で、UEによってサービスする基地局に送られたSRS信号に対する検出を実行することができる。UEがその信号を検出できる場合、UEは「UEが接近中」というUEの位置情報を取得し、UEの情報をサービスする基地局に報告する。それにより、基地局はユーザー装置UEの位置を決定することに参加する。したがって、サービスする基地局は、UEが接近中である目標セルを知ることができる。このようにして、サービスする基地局は、目標セルのCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する必要なしに、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを決定することができる。従来技術に比べて、追加的な信号交換が必要とされず、遅延が短縮される。
任意的に、第一の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記第一基地局によって、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する前記段階は:前記第一基地局によって、前記CGIに基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別することを含む。
任意的に、第一の側面の第二の実装において、前記第一基地局によって、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する前記段階の前に、本方法は:前記第一基地局によって、前記目標第二基地局に構成情報を送り、それにより前記目標第二基地局が該構成情報に基づいてUEの前記位置情報を取得し、該位置情報を前記第一基地局に送ることを含む。
第二の側面によれば、本願は、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記少なくとも二つの第二基地局のうちの目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得する段階と;前記目標第二基地局によって、前記位置情報を前記第一基地局に送る段階であって、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、UEがハンドオーバーされるべき目標第二セルを判別し、前記目標第二セルは前記少なくとも二つの第二基地局のうちの、前記目標第二セルに対応する基地局である、段階とを含む、
方法を提供する。
任意的に、第二の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記第一基地局は、前記CGIに基づいて前記PCIに対応する前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別する。
任意的に、第二の側面の第二の実装において、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの目標第二基地局によって、UEの位置情報を取得する前記段階の前に、本方法はさらに:前記目標第二基地局によって、前記第一基地局によって送られた構成情報を受信する段階を含み;目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得する前記段階は:前記目標第二基地局によって、前記構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSRS信号検出を実行し;前記目標第二基地局が前記時間‐周波数資源上でSRS信号を検出するときに、前記目標第二基地局によってUEの前記位置情報を取得することを含む。
第三の側面によれば、制御ノード、第一基地局、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムに適用されるセル・ハンドオーバー方法であって、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われ、当該方法は:前記制御ノードによってハンドオーバー要求を取得する段階であって、前記ハンドオーバー要求は、前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、段階と;前記制御ノードによって、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する段階と;前記制御ノードによって、前記UEの位置情報を取得する段階と;前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定する段階とを含む、
方法が提供される。
任意的に、第三の側面の第一の実装において、前記位置情報は目標第二セルのCGIを担持し、前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定する段階は:前記制御ノードによって、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記CGIに基づいて決定することを含む。
任意的に、第三の側面の第二の実装において、前記制御ノードはアクセス・ゲートウェイ(AG)である。
第四の側面によれば、本願は、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された基地局を提供する。前記基地局は、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第五の側面によれば、本願は、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された基地局を提供する。前記基地局は、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第六の側面によれば、本願は、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成された制御ノードを提供する。前記制御ノードは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するよう構成されたユニットを含む。
第七の側面によれば、本願は基地局を提供し、前記基地局は、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第八の側面によれば、本願は基地局を提供し、前記基地局は、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第九の側面によれば、本願は制御ノードを提供し、前記制御ノードは、受信器と、送信器と、プロセッサと、メモリと、バス・システムとを含む。前記受信器、前記送信器、前記プロセッサおよび前記メモリは前記バス・システムを使って接続されている。前記メモリは命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサは前記メモリに記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器を制御し、信号を送るよう前記送信器を制御するよう構成されている。前記プロセッサが前記メモリに記憶されている命令を実行するとき、該実行により、前記プロセッサは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行する。
第十の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第一の側面または前記第一の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
第十一の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第二の側面または前記第二の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
第十二の側面によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを記憶するよう構成されているコンピュータ可読媒体を提供する。ここで、前記コンピュータ・プログラムは、前記第三の側面または前記第三の側面の可能な実装のうちの任意のものにおける方法を実行するために使われる命令を含む。
本願で提供される技術的解決策においては、基地局がユーザー装置の位置を判別することに参加し、それにより目標セルPCI混乱が生じるとき、基地局はユーザー装置の位置情報に基づいて、同じPCIをもつ複数のセルのうちから目標セルを決定し、遅延を増すことなくハンドオーバーを実装することができる。
本発明の実施形態における技術的解決策をより明瞭に記述するために、下記は本発明の実施形態を記述するために必要とされる付属の図面を簡単に説明する。明らかに、以下の記述における付属の図面は単に本発明のいくつかの実施形態を示すものであり、当業者は創造的な努力なしにこれらの付属の図面からさらに他の図面を導出しうる。
本発明のある実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法が適用されうる適用シナリオの概略図である。
PCI混乱の概略図である。
本発明のある実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。
本発明のある実施形態に基づく基地局の概略的なブロック図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づく基地局の概略的なブロック図である。
本発明のさらにもう一つの実施形態に基づく制御ノードの概略的なブロック図である。
本発明のある実施形態に基づく基地局の概略的な構造図である。
本発明のもう一つの実施形態に基づく基地局の概略的な構造図である。
本発明のさらにもう一つの実施形態に基づく制御ノードの概略的な構造図である。
下記は、本発明の実施形態における付属の図面を参照して本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭に記述する。明らかに、記載される実施形態は本発明の実施形態の全部ではなく、一部である。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内にはいる。
本発明の技術的解決策は、グローバル移動通信システム(GSM)システム、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、ワイドバンド符号分割多重アクセス(WCDMA)システム、一般パケット無線サービス(GPRS)システム、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTE周波数分割複信(FDD)システム、LTE時分割複信(TDD)システムおよび万国移動通信システム(UMTS)のようなさまざまな通信システムに適用されうることを理解しておくべきである。
また、本発明の実施形態では、ユーザー装置(UE)は端末、移動局(MS)、モバイル端末などと称されうることも理解しておくべきである。ユーザー装置は、無線アクセス・ネットワーク(RAN)を通じて一つまたは複数のコア・ネットワークと通信してもよい。たとえば、ユーザー装置は携帯電話(「セルラー」電話とも称される)またはモバイル端末をもつコンピュータであってもよい。たとえば、ユーザー装置は、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ組み込みまたは車載のモバイル装置であって、無線アクセス・ネットワークと音声および/またはデータを交換するものであってもよい。
本発明の実施形態において、基地局は、GSMまたはCDMAにおけるベース・トランシーバー・ステーション(BTS)であってもよく、WCDMAにおけるノードB(NodeB、NB)であってもよく、あるいはLTEにおける進化型ノードB(eNBまたはe-NodeB)であってもよい。これは本発明において限定されない。
本発明の実施形態におけるハンドオーバー方法は、マクロ基地局の間でのUEのハンドオーバー、マイクロ基地局の間でのUEのハンドオーバーおよびマクロ基地局とマイクロ基地局の間でのUEのハンドオーバーに適用可能であることも理解しておくべきである。理解および記述の容易のために、本発明の実施形態では、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を記述するために、UEがマクロ基地局からマイクロ基地局にハンドオーバーされることだけが例として使われる。
本発明の実施形態において、第一基地局はマクロ基地局であってもよく、対応して第一セルはマクロセルであってもよい。第二基地局はマイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局などであってもよい。対応して第二セルはマイクロセル、ピコセルまたはフェムトセルであってもよい。これは、本発明の実施形態において限定されない。
本発明の実施形態において、数「第一」および「第二」は単に異なる対象の間の区別をするために、たとえば異なる基地局またはセルの間の区別をするために使われているのであって、本発明の実施形態の保護範囲に対して何の限定もなすべきではないことを注意しておくべきである。
図1は、本発明のある実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法が適用されうる適用シナリオを示している。図1に示されるように、このシナリオでは、マクロ基地局Aおよび複数(図1では六個)のマイクロ基地局がある。マクロ基地局は一つのセル(区別および説明の簡単のため、以下ではマクロセルと称される)に対応する。各マイクロ基地局は一つのセルに対応し、マクロセルのカバレッジ・エリア内である。マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cの物理セル識別子PCIはいずれも100である。
PCIは主要同期信号(PSS)および副次同期信号(SSS)を含むことを注意しておくべきである。LTEでは、端末は異なるPCIに基づいて無線信号の間の区別をする。既存のLTEでは、0から503の範囲の値をもつ合計504個のPCIが提供されている。
通例、PCIは実際の状況に基づいてエリア内で計画され、次いで諸基地局のために構成される必要がある。PCIが適正に計画されるとき、エリア内の各セルが異なるPCIを使うことが保証されうる。しかしながら、PCIが適正に計画されない場合には、PCI混乱が起こることがある。
PCI混乱とは、あるセルの近傍セルにおける二つ以上の周波数内セルが同じPCIを使い、結果として、サービスするセルがこれらの近傍セル(すなわち、サービスするセルに隣接するセル)の間の区別をすることができないことを意味する。
図2は、PCI混乱の概略図である。図2に示されるように、ユーザー装置UEの現在のサービスするセルがセルAであり、セルAが三つの近傍セル:セルB、セルCおよびセルDをもつとする。セルAのPCI値は101であり、セルBおよびセルCのPCI値はいずれも102であり、セルDのPCI値は103である。LTEプロトコルでは、ハンドオーバー・プロセスにおいて、UEはまず、サービスするセルの複数の近傍セルに対する測定を実行して、前記複数の近傍セルから目標セルを選択し、該目標セルのPCIを基地局に報告する。サービスする基地局は、UEによって送られた目標セルのPCIに基づいて、前記複数の近傍セルのうちから目標セルを判別する。それにより、UEはサービスするセルから目標セルにハンドオーバーされる。図2では、UEによって選択された目標セルがセルBであるとすると、UEによってサービスする基地局に報告された目標セルのPCIは102である。しかしながら、単にこのPCIに基づくだけでは、サービスする基地局は、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルがセルBであるのかセルCであるのか判別することができない。この場合がPCI混乱と称される。
従来技術では、PCI混乱が起こるとき、サービスする基地局がUEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを正しく判別できるようにするために、二つの仕方が使われる。一方の仕方は次のようなものである:eNBの近傍セル管理プロセスにおいて、eNBが自分が同じPCIをもつ二つの近傍セルをもつことを見出す場合、eNBはアラームをトリガーする。eNBは該アラームを使うことによって、管理人員に、手動でPCIを修正するまたはPCIを割り当て直すよう指示する。明らかに、この仕方は高い労働コストを要求する。さらに、PCI修正は既存のネットワーク計画に影響することがありうる。他方の仕方は次のようなものである:ハンドオーバー・プロセスにおいて、PCI混乱が起こる場合、サービスする基地局はCGIを読むUEのためのパラメータを構成する。CGIは、セルのセル・グローバル識別情報であり、セルを一意的に特定できる。したがって、CGIを読むことによって、目標セルのセル識別子IDおよびeNBの識別子IDが取得されることができ、それにより目標セルが見出される。しかしながら、CGIを読むためには、サービスする基地局は、UEによって送られた測定報告を受信後、UEのためのパラメータを構成する必要がある。これは遅延を増し、通話途絶リスクをもたらし、ユーザー経験に影響する。さらに、CGIを読むために、UEは、不連続受信(Discontinuous Reception、DRX)モードに構成される必要がある。しかしながら、DRXは中断されることがある。すなわち、これは読みの失敗のリスクがありえ、ハンドオーバー失敗を引き起こしうる。PCI混乱のための既存の技術的解決策では、追加的な信号交換プロセスが要求され、ハンドオーバー遅延が増すことがわかる。
本発明のこの実施形態では、セル・ハンドオーバー方法は複数のシナリオに適用されうる。たとえば、制御ノードのない周波数内マクロおよびマイクロ・カバレッジ・シナリオ(すなわち、シナリオ1)では、一つのマクロ基地局および複数のマイクロ基地局ならびに比較的大量の近傍セルがある。もう一つの例として、制御ノードのある周波数内マクロおよびマイクロ・カバレッジ・シナリオ(すなわち、シナリオ2)では、一つのマクロ基地局および複数のマイクロ基地局ならびに比較的大量の近傍セルがある。
図3および図4を参照して、下記ではシナリオ1およびシナリオ2における本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法の適用を詳述する。
シナリオ1。
図3は、本発明のある実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。図3に示されるように、本方法は下記の段階を含む。
201。マクロ基地局が、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信する。前記ハンドオーバー要求は目標第二セルのPCIを担持する。
セル測定を実行後、UEは該UEがハンドオーバーされるべき目標セルのPCIを決定する。次いで、UEはサービスする基地局にハンドオーバー要求を送り、サービスする基地局に測定結果を報告する。UEがセル測定を実行して測定結果を報告するプロセスは、従来技術におけるものと同じである。簡単のため、ここで詳細を記述することはしない。
マクロ基地局(つまり、第一基地局の例)はUEによって送られたハンドオーバー要求を受信する。ここで、ハンドオーバー要求は、UEが、サービスするセルから目標セルにハンドオーバーされることを要求していることを示すために使われ、ハンドオーバー要求は目標セルのPCIを担持する。
202。マクロ基地局が、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別する。
図1に示される適用シナリオを参照するに、ハンドオーバー要求に担持されている目標セルのPCIが100であれば、PCIが100である二つのセルがある。すなわち、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cに対応するセルである。この場合、マクロ基地局は、PCI=100に基づいて、UEがハンドオーバーされる必要があるのがマイクロ基地局Bに対応するセルであるのかマイクロ基地局Cに対応するセルであるのか決定することができない。
203。マクロ基地局が、目標マイクロ基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信する。
ここでの目標マイクロ基地局とは、マクロ基地局のカバレッジ・レンジ内の複数の近傍セルにおける前記目標セルに対応するマイクロ基地局であることを理解しておくべきである。
UEの位置情報は、構成情報に基づいて目標マイクロ基地局(すなわち、目標第二基地局の例)によって取得される。構成情報は、UEがマクロ基地局に測量参照信号(SRS)を送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。
任意的に、本発明のこの実施形態において、各マイクロ基地局は前記構成情報を記憶している。前記構成情報によって示される時間‐周波数資源(区別および理解の簡単のため、以下では時間‐周波数資源#Aと称される)に基づいて、すべてのマイクロ基地局は時間‐周波数#A上でSRS信号検出を実行する。
マイクロ基地局Cが時間‐周波数資源#A上でSRS信号を検出できない場合、そのことは、「UEが去った」または「UEはまだ遠い」ことを示す。よって、UEがハンドオーバーされる必要のあるセルは、マイクロ基地局Cに対応するセルではない。
マイクロ基地局Bが時間‐周波数資源#A上でSRS信号を受信する場合、そのことは、「UEが接近中である」または「UEがマイクロ基地局Bに対応するセル内にはいっている」ことを示す。この場合、マイクロ基地局Bは、UEの前記位置情報を取得する。
任意的に、マイクロ基地局によって送られた位置情報を受信する前に、マクロ基地局はまた、前記構成情報をすべてのマイクロ基地局に送ってもよい。
本発明のこの実施形態では、構成情報は、マイクロ基地局によって事前に記憶されていてもよく、あるいはマクロ基地局がUEのハンドオーバー要求を受信した後にマクロ基地局から各マイクロ基地局に送られてもよい。このようにして、各マイクロ基地局は、UEが当該マイクロ基地局に接近しつつあるかどうかを判定するよう、前記構成情報によって示される時間‐周波数資源に基づいて信号検出を実行しうる。
簡潔のため、図3の概略的な対話図には目標マイクロ基地局しか示されていないことを注意しておくべきである。実際には、本発明のこの実施形態において、マクロ基地局は構成情報を、マクロセルのカバレッジ・エリア内のすべてのマイクロ基地局に送る。たとえば、図2において、セルAに対応する基地局が構成情報を、すべての近傍セル(すなわち、セルB、セルCおよびセルD)に対応する基地局に送る。換言すれば、セルB、セルCおよびセルDにそれぞれ対応する基地局は構成情報を受信し、構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSPS信号検出を実行する。
本発明のこの実施形態では、マクロ基地局が一つのUEの構成情報を送る例のみを使って記述が提供されていることも注意しておくべきである。マクロ基地局に対応するマクロセルのカバレッジ・エリア内に複数のUEがあるときは、マクロ基地局によって生成された構成情報は、前記複数のUEがSRS情報をマクロ基地局に送るときに使われる諸時間‐周波数資源を含むことが理解されうる。
本発明のこの実施形態において、構成情報はマクロ基地局によって生成される(または構成される)。加えて、マクロ基地局が構成情報を生成するプロセスは、従来技術におけるものと同じである。詳細をここで述べることはしない。
本発明のこの実施形態では、UEの位置情報は「UEが接近中である」という情報であることを注意しておくべきである。
マイクロ基地局が前記時間‐周波数資源上でUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を受信した後、マイクロ基地局は、該SRS信号をデコードすることによって、SRS信号を送っているUEを知りうることを理解しておくべきである。換言すれば、本発明のこの実施形態では、マクロ基地局は、各UEが他のどのUEによって使われるものとも異なる時間‐周波数資源を使うよう、異なるUEについての異なる時間‐周波数資源を構成してもよい。マクロ基地局は、各マイクロ基地局に構成情報を送る。マイクロ基地局は、構成情報によって示される時間‐周波数資源に基づいてSRS信号検出を実行する。マイクロ基地局がある時間‐周波数資源上でSRS信号を受信するとき、マイクロ基地局は、UEと時間‐周波数資源との間の対応に基づいて、その時間‐周波数資源上でSRS信号を送っているUEを知り、次いで、そのUEの位置情報をマクロ基地局に送ることができる。あるいはまた、マクロ基地局は、異なるUEについて同じ時間‐周波数資源を構成して、異なるUEの間の区別を符号分割式に行なってもよい。このようにして、マイクロ基地局は、受信されたSRS信号をデコードすることによって、SRS信号を送っているUEを判別し、そのUEの位置情報をマクロ基地局に送ることができる。
204。マクロ基地局が、前記位置情報に基づいて、UEによって報告されたPCIに対応する複数のセルのうちから目標セルを判別する。
マイクロ基地局Bによって送られたUEの位置情報を受信した後、マクロ基地局は、UEが接近しつつあるマイクロ基地局はマイクロ基地局Bであることを知りうる。したがって、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルは、マイクロ基地局Bに対応するセルである。このようにして、マクロ基地局は、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cのうちから、目標マイクロ基地局はマイクロ基地局Cではなくマイクロ基地局Bであることを判別できる。換言すれば、ひとたびマイクロ基地局Bが決定されたら、マイクロ基地局Bに対応するセルが目標セルであることが判別される。
本発明のこの実施形態において、複数のマイクロ基地局がUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を同時に検出してUEの位置情報をマクロ基地局に送る場合、マクロ基地局は、前記複数のセルのうちから、各マイクロ基地局によって受信されたSRS信号の強度、品質などに基づいて、UEがハンドオーバーされる必要のある目標セルを選択しうることを理解しておくべきである。
たとえば、引き続き図1を参照するに、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cの両方がUEによってマクロ基地局に送られたSRS信号を検出して、「UEが接近中である」という位置情報をマクロ基地局に送るとする。この場合、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cによってマクロ基地局に送られる位置情報は、受信されたSRS信号の強度、品質などを担持する。UEはマイクロ基地局Bに連続的に接近しつつあるので、比較すると、マイクロ基地局Bによって受信されるSRS信号の強さはマイクロ基地局Cによって受信されるSRS信号の強さよりも大きいはずであることを理解しておくべきである。この場合、マクロ基地局はまた、マイクロ基地局Bおよびマイクロ基地局Cのうちから、それらのマイクロ基地局によって受信されたSRS信号の強度、品質などを参照して、より大きな強度をもつSRS信号を受信するマイクロ基地局Bを、目標マイクロ基地局として決定してもよい。このようにして、目標セルが決定される。
任意的に、ある実施形態では、位置情報は目標セルのCGIを担持する。
本発明のこの実施形態では、目標基地局がUEの位置情報をマクロ基地局に送るとき、目標セルのCGIは該位置情報において担持される。このようにして、目標基地局によって送られた目標セルのCGIを受信後、マクロ基地局は、同じPCIをもつ前記複数のセルから、目標セルのCGIに基づいて目標セルを判別しうる。
CGIがセル・グローバル識別情報であり、セルを一意的に特定できることを注意しておくべきである。目標セルのCGIを受信後、マクロ基地局は、前記複数のセルのうちから一意的な目標セルを判別しうる。
本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、基地局が、ユーザー装置の位置を決定することに参加する。それにより、目標セルPCI混乱の場合、基地局は、ハンドオーバーを完了するために、ユーザー装置の位置情報に基づいて、同じPCIをもつ前記複数のセルのうちから目標セルを決定することができる。従来技術に比べて、セル・ハンドオーバーは遅延を増すことなく完了されることができる。
加えて、従来技術では、PCI混乱が起こるとき、基地局はCGIを読むためのUEのためのパラメータを構成する。これは、読みの失敗のリスクにつながり、ハンドオーバー失敗を引き起こすことがありうる。しかしながら、本発明のこの実施形態では、近傍の基地局(この場合、近傍の基地局は目標基地局である)が、UEの位置情報を検出後、UEの位置情報をサービスする基地局に報告し、それにより可能なCGIの読みの失敗によって引き起こされるハンドオーバー失敗を回避する。
シナリオ2。
図4は、本発明のもう一つの実施形態に基づくセル・ハンドオーバー方法の概略的な対話図である。図4に示されるように、本方法は下記の段階を含む。
301。マクロ基地局が、構成情報を制御ノードに送る。
本発明のこの実施形態において、制御ノードはアクセス・ゲートウェイ(AG)または仮想eNBでありうることを理解しておくべきである。これは本発明のこの実施形態において限定されない。
シナリオ1における記述と同様に、構成情報は制御ノードに事前に記憶されていてもよく、あるいは構成情報は、マクロ基地局がUEによって送られたハンドオーバー要求を受信した後に、マクロ基地局によって制御ノードに送られてもよく、あるいは、制御ノードに構成情報が事前に記憶されているが、マクロ基地局によって構成された構成情報が変更されるときにはマクロ基地局が再構成された構成情報を制御ノードに送る。
302。制御ノードは構成情報を各マイクロ基地局に送る。
構成情報は、UEがマクロ基地局にSRS信号を送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。構成情報については、上記の記述が参照されてもよい。ここで再び詳細を述べることはしない。
本稿での「各マイクロ基地局」とはマクロ基地局に対応するマクロセルのカバレッジ・エリア内のすべてのマイクロ基地局を含むことを理解しておくべきである。換言すれば、「各マイクロ基地局」は、マクロセルのすべての近傍セルに対応する基地局を含む。
303。マイクロ基地局が、構成情報によって示される時間‐周波数資源上でSRS信号検出を実行する。
マイクロ基地局(目標マイクロ基地局を含む)は、マクロ基地局のSRS時間スロットにおいてSRS信号検出を実行する。SRS信号が受信される場合、そのことは「UEが接近中である」ことを示す。SRS信号が受信されない場合、そのことは、「UEが去った」または「UEはまだ遠い」ことを示す。
304。制御ノードは、目標マイクロ基地局によって送られたUEの位置情報を受信する。
任意的に、目標マイクロ基地局は、UEの位置情報をマクロ基地局に送ってもよく、マクロ基地局がUEの位置情報を制御ノードに転送する。図4では、目標マイクロ基地局がUEの位置情報を直接、制御ノードに送る例のみを使って記述が提供されている。本発明のこの実施形態はそれへの限定を設定するものではない。
305。マクロ基地局はUEによって送られた測定報告を受信し、該測定報告は目標セルのPCIを担持する。
マクロ基地局が段階305においてUEによって送られた測定報告を受信する前に、マクロ基地局はハンドオーバー測定命令をUEに送って、近傍セル測定を実行するようUEに命令する必要があることを理解しておくべきである。近傍セル測定を実行後、UEは測定報告をマクロ基地局に送り、該測定報告は目標セルのPCIを担持する。
UEは測定報告をマクロ基地局に定期的にまたはイベントに基づいて送りうることを注意しておくべきである。報告プロセスは、従来技術におけるものと同様であり、詳細は本稿では述べない。
306。マクロ基地局は目標セルのPCIを制御ノードに送る。
段階304と同様に、図4では、マクロ基地局がUEによって報告された目標セルのPCIを受信後にPCIを制御ノードに送る例のみを使って記述が提供されている。明らかに、UEは代替的に、目標セルのPCIを制御ノードに直接、送ってもよい。
307。制御ノードは、目標マイクロ基地局によって送られたUEの位置情報および目標セルのPCIに基づいて、目標セルを判別する。
制御ノードはまずPCIに対応する複数のセル(目標セルを含む)を判別し、次いで、該複数のセルから、UEの位置情報を参照して、UEが接近しつつあるセルを目標セルとして判別する。
目標セルを判別した後、制御ノードは、ハンドオーバー命令を目標セルに送ってセル・ハンドオーバーを完了する。
図3および図4におけるマクロ基地局は、本発明の実施形態に基づく第一基地局の例であることを理解しておくべきである。目標マイクロ基地局は、本発明の実施形態における目標第二基地局の例である。対応して、マクロセルは第一セルの例であり、複数のマイクロ基地局に対応する複数のセルは本発明の実施形態に基づく複数の第二セルの例である。
上記はシナリオ1およびシナリオ2を、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を記述するための例として使っているだけであることを注意しておくべきである。これは、本発明の実施形態の保護範囲に対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバーの、他の適用シナリオにおける適用も、本発明の実施形態の保護範囲内にはいる。
本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、基地局は、追加的な信号交換なしに、ユーザー装置の位置を判別することによって、同じPCIをもつ複数のセルのうちから目標セルを正しく判別することができる。よって、PCI混乱が起こるとき、セル・ハンドオーバーが遅延を増すことなく完了されることができる。
上記は、図1ないし図4を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を詳述している。下記は、図5ないし図7を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバーのために使われる基地局および制御ノードを記述する。
図5は、本発明のある実施形態に基づく基地局400の概略図である。図5に示されるように、基地局400は:
UEによって送られたハンドオーバー要求を受信するよう構成された受信ユニット410であって、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、受信ユニットと;
前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成された処理ユニット420とを含み、
前記受信ユニット410はさらに、少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信するよう構成されており、前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得され;
前記処理ユニット420はさらに、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別するよう構成されている。
本発明のこの実施形態における基地局400におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法における第一基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送り、それにより第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図6は、本発明のある実施形態に基づく基地局500の概略図である。図6に示されるように、基地局500は:
構成情報に基づいてUEの位置情報を取得するよう構成された取得ユニット510と;
前記位置情報を第一基地局に送るよう構成された送信ユニット520とを含み、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、前記UEがハンドオーバーされる必要のある目標第二セルを判別し、前記基地局は、前記目標第二セルに対応する、少なくとも二つの基地局のうちの基地局である。
本発明のこの実施形態における基地局500におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において目標第二基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送り、それにより第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図7は、本発明のある実施形態に基づく制御ノード600の概略図である。図7に示されるように、制御ノード600は:
ハンドオーバー要求を取得するよう構成された取得ユニット610であって、前記ハンドオーバー要求は、UEが少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する、取得ユニットと;
前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成された処理ユニット620とを含み、
前記取得ユニット610はさらに、前記UEの位置情報を取得するよう構成されており;
前記処理ユニット620はさらに、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定するよう構成されている。
本発明のこの実施形態における制御ノード600におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において制御ノードによって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、本発明のこの実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法によれば、PCI混乱が起こるとき、目標第二基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を制御ノードに送り、それにより制御ノードは目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
上記は、図5ないし図7を参照して本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法を詳述している。下記は、図8ないし図10を参照して本発明の実施形態における基地局および制御ノードを記述する。
図8は、本発明のある実施形態に基づく基地局700の概略的な構造図である。基地局700は、少なくとも二つの第二基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、当該基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの第二基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが当該基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図8に示されるように、基地局700は、受信器710と、送信器720と、プロセッサ730と、メモリ740と、バス・システム750とを含む。前記受信器710、前記送信器720、前記プロセッサ730および前記メモリ740は前記バス・システム750を使って接続されている。前記メモリ740は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ730は前記メモリ740に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器710を制御し、信号を送るよう前記送信器720を制御するよう構成されている。
受信器710は、前記UEによって送られたハンドオーバー要求を受信するよう構成されており、前記ハンドオーバー要求は前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する。
プロセッサ730は、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成される。
受信器710はさらに、前記少なくとも二つの第二基地局のうちの前記目標第二セルに対応する目標第二基地局によって送られた前記UEの位置情報を受信するよう構成される。前記位置情報は前記目標第二基地局によって、前記構成情報に基づいて取得される。
プロセッサ730はさらに、前記位置情報に基づいて前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを判別するよう構成される。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ730は中央処理ユニット(CPU)であってもよく、あるいはプロセッサ730は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ740は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ830に提供してもよい。メモリ740の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ740は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム750は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム750としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ730におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ740に位置される。プロセッサ730はメモリ740における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における基地局700におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において第一基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における基地局が目標第二基地局によって送られたユーザー装置の位置情報を受信し、目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図9は、本発明のある実施形態に基づく基地局800の概略的な構造図である。基地局800は、第一基地局、少なくとも二つの基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図9に示されるように、基地局800は、受信器810と、送信器820と、プロセッサ830と、メモリ840と、バス・システム850とを含む。前記受信器810、前記送信器820、前記プロセッサ830および前記メモリ840は前記バス・システム850を使って接続されている。前記メモリ840は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ830は前記メモリ840に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器810を制御し、信号を送るよう前記送信器820を制御するよう構成されている。
プロセッサ830は、前記構成情報に基づいてUEの位置情報を取得するよう構成されている。
送信器820は、前記位置情報を前記第一基地局に送るよう構成されており、UEによって送られたハンドオーバー要求を受信後に前記第一基地局が、前記ハンドオーバー要求において担持される目標第二セルの物理セル識別子PCIに対応する複数の第二セルから、前記位置情報に基づいて、UEがハンドオーバーされる必要のある目標第二セルを判別し、前記目標第二セルは前記少なくとも二つの第二基地局のうちの、前記目標第二セルに対応する基地局である。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ830は中央処理ユニット(CPU)であってもよく、あるいはプロセッサ830は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ840は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ830に提供してもよい。メモリ840の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ840は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム850は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム850としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ830におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ840に位置される。プロセッサ830はメモリ840における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における基地局800におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態において目標第二基地局によって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における基地局がユーザー装置の位置を判別し、ユーザー装置の位置情報を第一基地局に送る。それにより、第一基地局は目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
図10は、本発明のある実施形態に基づく制御ノード900の概略的な構造図である。制御ノード900は、第一基地局、少なくとも二つの基地局およびユーザー装置UEを含む通信システムにおいて構成され、前記第一基地局は第一セルに対応し、前記第一セルはUEのサービスするセルであり、前記少なくとも二つの基地局は少なくとも二つの第二セルに対応し、前記少なくとも二つの第二セルは前記第一セルの近傍セルであり、前記少なくとも二つの第二セルは少なくとも二つのセル・グローバル識別情報CGIと一対一対応にあり、各CGIは当該通信システムにおいて対応する第二セルを一意的に識別するために使われ、各第二基地局は構成情報を記憶しており、前記構成情報は、UEが前記第一基地局に測量参照信号SRSを送るときに使われる時間‐周波数資源を示すために使われる。図10に示されるように、制御ノード900は、受信器910と、送信器920と、プロセッサ930と、メモリ940と、バス・システム950とを含む。前記受信器910、前記送信器920、前記プロセッサ930および前記メモリ940は前記バス・システム950を使って接続されている。前記メモリ940は命令を記憶するよう構成されており、前記プロセッサ930は前記メモリ940に記憶された命令を実行して、信号を受信するよう前記受信器910を制御し、信号を送るよう前記送信器920を制御するよう構成されている。受信器910は、ハンドオーバー要求を受信するよう構成されており、前記ハンドオーバー要求は、前記UEが前記少なくとも二つの第二セルのうちの目標第二セルにハンドオーバーされることを要求することを示すために使われ、前記ハンドオーバー要求は前記目標第二セルの物理セル識別子PCIを担持する。
プロセッサ930は、前記PCIが複数の第二セルに対応していることを判別するよう構成される。
受信器910はさらに、前記UEの位置情報を受信するよう構成される。
プロセッサ930はさらに、前記複数の第二セルのうちから前記目標第二セルを、前記位置情報に基づいて決定するよう構成される。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ930は中央処理ユニット(CPU)であってもよく、あるいはプロセッサ930は別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または別のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、離散的なハードウェア・コンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、あるいはプロセッサはいかなる通常のプロセッサなどであってもよい。
メモリ940は読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ930に提供してもよい。メモリ940の一部はさらに、不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでいてもよい。たとえば、メモリ940は、デバイスの型の情報をさらに記憶していてもよい。
データ・バスに加えて、バス・システム950は、電力バス、制御バス、状態信号バスなどを含んでいてもよい。しかしながら、明瞭な記述のため、さまざまなバスは図ではバス・システム950としてマークされている。
実装の際は、上記の方法の段階は、プロセッサ930におけるハードウェアの集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されてもよい。本発明の実施形態を参照して開示されたセル・ハンドオーバー方法の段階は、ハードウェア・プロセッサを使って直接実行されてもよく、あるいは前記プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェア・モジュールとの組み合わせを使って実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタといった当技術分野において成熟した記憶媒体に位置されていてもよい。記憶媒体はメモリ940に位置される。プロセッサ930はメモリ940における情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて上記の方法の段階を実行する。反復を避けるために、ここで再び詳細を述べることはしない。
本発明のこの実施形態における制御ノード900におけるユニットの上記およびその他の動作または機能は、本発明の実施形態におけるセル・ハンドオーバー方法において制御ノードによって実行される対応する手順を実装するために使われる。簡潔のため、ここで再び詳細を述べることはしない。
したがって、PCI混乱が起こるとき、本発明のこの実施形態における制御ノードは、UEの位置情報を取得することによって目標セルを正しく判別できる。追加的な信号交換が必要とされないので、セル・ハンドオーバーは、遅延を増すことなく実施できる。
上記のプロセスにおけるシーケンス番号が本発明のさまざまな実施形態における実行シーケンスを意味するものではないことを理解しておくべきである。諸プロセスの実行順序は、それらのプロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
当業者は、本明細書に開示される実施形態において記載される例との関連で、ユニットおよびアルゴリズム段階は電子的なハードウェア、コンピュータ・ソフトウェアまたはそれらの組み合わせによって実装されうることを認識しうる。ハードウェアとソフトウェアの間の交換可能性を明瞭に記述するために、上記は一般に機能に基づくそれぞれの例の組成および段階を記述してきた。それらの機能がハードウェアまたはソフトウェアのどちらによって実行されるかは、技術的解決策の具体的な用途および設計上の制約条件に依存する。当業者は、それぞれの具体的な応用のために記載される機能を実装するために種々の方法を使いうるが、かかる実装が本発明の範囲を超えるものであると考えられるべきではない。
簡便な記載のために、上記のシステム、装置およびユニットの詳細な作動プロセスについては、上記の方法実施形態における対応するプロセスが参照されてもよく、詳細が再び本稿に記載されていないことが、当業者によって明瞭に理解されうる。
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置および方法が他の仕方で実装されてもよいことを理解しておくべきである。たとえば、記載される装置実施形態は単に例である。たとえば、ユニット分割は単に論理的な機能の分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされ、あるいは別のシステムに統合されてもよく、いくつかの特徴が無視され、あるいは実行されなくてもよい。さらに、表示されるまたは論じられる結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてもよく、装置またはユニット間の間接的な結合もしくは通信接続であってもよく、あるいは電気接続、機械的接続または他の形の接続であってもよい。
別個の部分として記述されているユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示されている部分は物理的な単位であってもなくてもよく、一つの位置に位置していてもよく、あるいは複数のネットワーク・ユニット上に分散されていてもよい。ユニットの一部または全部は、本発明の実施形態の解決策の目的を達成する実際の必要性に従って選択されうる。
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよく、あるいはユニットのそれぞれは物理的に単独で存在してもよく、あるいは二つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットはハードウェアの形で実装されてもよく、あるいはソフトウェア機能ユニットの形で実装されてもよい。
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立したプロダクトとして販売または使用されるとき、統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づき、本発明の技術的解決策は本質的に、または該技術的解決策の従来技術に寄与する部分もしくは全部または一部は、ソフトウェア・プロダクトの形で実装されてもよい。ソフトウェア・プロダクトは記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態において記載される方法の段階の全部または一部を実行するようコンピュータ装置(これはパーソナル・コンピュータ、サーバー、ネットワーク装置などであってもよい)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は:USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクのような、プログラム・コードを記憶することのできる任意の媒体を含む。
上記の記述は本発明の単に具体的な実施形態であり、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。本発明において開示された技術的範囲内で当業者によって容易に割り出されるいかなる修正または置換も、本発明の保護範囲にはいる。したがって、本発明の保護範囲は請求項の保護範囲に従う。