JP2019516882A - 調整可能衣類装置 - Google Patents
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Abstract
衣類装置及び方法が提供される。衣類装置は、それぞれが布地材料から構成される、2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルを含み、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルが2つのレッグパネル間に接続され、フライパネルの下端が実質的にセンターパネルの中心線へと延びる。フライパネルの縫い目に沿って少なくとも1つの導管が位置され、縫い目が少なくともフライパネルと2つのレッグパネルとの間及びフライパネルとセンターパネルとの間に形成される。少なくとも1つの導管内にコードが位置され、該コードは、少なくとも張力が付与された状態と張力が付与されない状態との間で移動できる。【選択図】 図1B
Description
本開示は、一般に衣料品に関し、特に調整可能衣類装置及び方法に関する。
男性の肌着は一般に幾つかの不備に見舞われ、そのような不備としては、支持の欠如、不適切な位置決め、及び、着座中、歩行中、ランニング中、又は、他の多数の活動及び運動競技活動の最中に擦れ、擦り剥き、及び、不快感を引き起こすことで知られている、太腿内側領域又は会陰領域との直接的な接触からの分離と相俟ったそのような領域とうまく適合しない下着との間の高い度合の接触が挙げられるが、これらに限定されない。大腿領域又は会陰領域と下着縫い目との望ましくない接触に加えて、大部分の下着は、生殖器にとって適した支持及び位置決めを欠き、動きの自由度を制限するとともに、生殖器にとって快適な自然の静止位置を与えず、湿気制御の欠如及び温度制御の欠如をもたらす。
現在、下着は、サイズ、形状、及び、材料が限られており、適切な合わせを行える調整機能を伴わず、***のための快適属性、支持属性、及び、位置決め属性を高めつつ大腿部、会陰領域、及び、脚との直接的な接触から生殖器を分離することができない。
したがって、前述の欠陥及び不備に対処するべくこれまで取り組まれていない必要性が産業において存在する。
本開示の実施形態は、調整可能衣類装置を提供する。簡単に述べると、構造において、装置の1つの実施形態は、とりわけ、以下のように実施され得る。調整可能衣類装置は、それぞれが布地材料から構成される、2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルを有し、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルは2つのレッグパネル間に接続され、また、フライパネルの下端は、実質的に、センターパネルの中心線へと延びる。フライパネルの縫い目に沿って少なくとも1つの導管が位置され、縫い目は、少なくともフライパネルと2つのレッグパネルとの間及びフライパネルとセンターパネルとの間に形成される。少なくとも1つの導管内にコードが位置され、該コードは、少なくとも張力が付与された状態と張力が付与されない状態との間で移動できる。
また、本開示は、***を袋内で支持するための非懸垂生殖器支持下着装置を提供すると見なすこともできる。簡単に述べると、構造において、装置の1つの実施形態は、とりわけ、以下のように実施され得る。
***を袋内で支持するための非懸垂生殖器支持下着装置は、2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルを含む複数の布地パネルを含み、複数の布地パネルのそれぞれが布地材料から構成され、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルは、それらの間の縫い目により2つのレッグパネル間で接続され、また、フライパネルの下端は、センターパネルの略直線状の前縁を通り過ぎてセンターパネルの中心線まで延びる。フライパネルの縫い目に沿って少なくとも1つの導管が位置され、縫い目は、少なくともフライパネルと2つのレッグパネルとの間及びフライパネルとセンターパネルとの間に形成される。少なくとも1つの導管内にコードが位置され、該コードは、少なくとも張力が付与された状態と張力が付与されない状態との間で移動でき、張力が付与された状態で生殖器袋がフライパネルに形成される。
本開示の他のシステム、方法、特徴、及び、利点は、以下の図面及び詳細な説明を検討すると当業者に明らかである又は明らかになる。そのような更なるシステム、方法、特徴、及び、利点の全てが、この説明に含まれ、本開示の範囲内にあり、及び、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照するとより良く理解され得る。図面中の構成要素は必ずしも原寸に比例しているとは限らず、代わりに、本開示の原理を明確に例示することに重点が置かれる。更に、図面中、同様の参照数字は、幾つかの図の全体にわたって対応する部分を示す。
図1Aは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る衣類装置10の背面図の例示である。図1Bは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1Aの衣類装置10の正面図の例示である。図1Cは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Bの衣類装置10の側断面図の例示である。図1Dは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Bの衣類装置10の上面斜視図の例示である。図1A−図1Dに示されるように、単に「装置10」と称される場合がある衣類装置10は、人、すなわち、成人又は未成年の男性人により着用され得る衣料品であり、この場合、装置10は、成人又は未成年の男性着用者の生殖器の支持を行うことができる。
装置10は、完成した衣類を形成するために他の衣料品形態部と共に互いに縫い付けられる或いはさもなければ取り付けられる布地材料20の複数の部分から構成される。例えば、布地材料20の複数の部分は、ユーザの臀部上にわたって実質的に位置されるリアパネル22と、リアパネル22に接続されるとともにユーザの脚のそれぞれを実質的に覆う2つのレッグパネル24と、ユーザの2本の脚の間でユーザの股の下面上に位置されるセンターパネル26と、装置10の前面でユーザの生殖器を覆うように実質的に位置されるフライパネル28とを含んでもよい。装置10の下端において、レッグパネル24とセンターパネル26との組み合わせが脚開口30を画定してもよく、装置10が着用されるときにこれらの脚開口30内にユーザの中央大腿部又は上側大腿部が位置される。装置10の上端において、リアパネル22、レッグパネル24、及び、フライパネル28の組み合わせは、装置10が着用されるときにユーザの胴又は腰の周りに位置されるウエストバンド32に縫い付けられてもよい。布地材料20のパネルのそれぞれは、糸とフラットロックステッチングなどの任意のタイプのステッチングとを使用して縫い目12で互いに縫い付けられてもよい。
リアパネル22及びレッグパネル24は、従来技術で見出される同等のパネルに類似し得るが、センターパネル26及びフライパネル28は、固有のものであり、従来技術に優るかなりの利点を与える。具体的には、これらのパネルは、フライパネル28の縁部に実質的に沿って位置される導管40及びコード50と組み合わせて使用され、これにより、ユーザは、着用者の生殖器の周囲でフライパネル28を収縮させるようにフライパネル28のサイズを調整することができ、その結果、ユーザの生殖器を支持できる袋が装置10内に効果的に形成される。導管40は、コード50が内部に位置され得る長尺な内側部分又は長尺なポケットを有する布地の閉じられたチャネルを含んでもよい。コード50は、引き紐として使用される任意のタイプの材料を含んでもよく、そのような材料は、破断することなく張力下に置かれるのに十分な耐久性のある材料を含んでもよい。コード50は、任意のサイズ又は長さを有してもよく、様々な材料から形成されてもよい。実質的に非伸縮性の材料からコード50を形成することが多くの場合に好ましいが、伸縮する材料が使用されてもよい。
導管40内でのコード50の動きは、2つの形態間の動きとして、すなわち、コード50に比較的張力がない第1の形態とコード50が張力下に置かれる第2の形態との間の動きとして実質的に見なされ得る。なお、任意の更なる数の形態が装置10と共に使用されてもよく、また、本明細書中に記載される第1及び第2の形態が変形を含んでもよい。コードが導管40内にある間にコード50が張力下に置かれると、コードは、導管40と装置10内のフライパネル28及び/又は他のパネルの一部とを収縮させることができる。コード50を張力下に置く又はコードを張力から解放するために、コード50の一端がウエストバンド32などの装置の構造体に取り付けられてもよく、この場合、コード50の両端は、それらに張力が付与された後に互いに結び付けられてもよい。
装置10の2つの一般的な形態を図1C−図1Dにおいて見ることができ、この場合、図1Cは、装置10が着用されるときにユーザの生殖器を内部で支持できる袋34をフライパネル28が形成するように、コード50が張力下にある装置10を描く。袋34は、男性ユーザの生殖器の全体を、分離することなく、すなわち、ユーザの睾丸及び陰茎が袋34内で一緒に締め付けられるように、一括して収容できるフライパネル28により形成されるポケットである。図1Cに示されるように、導管40は、該導管40が袋34の境界を実質的に確定するように、袋34を形成するフライパネル28とレッグパネル24及びセンターパネル26との縫い目12に位置される。男性ユーザの生体構造に関連して、装置10が着用されてフライパネル28で袋34を形成するべくコード50に張力が付与されると、男性ユーザの睾丸及び陰茎は、フライパネル28とセンターパネル26との間の縫い目12がユーザの会陰領域下に位置された状態で袋34内に完全に位置され得る。コード50に張力が付与されない形態を図1Dにおいて明確に見ることができ、この形態において、フライパネル28は、図1Cの袋34を形成するように全体的に収縮されない。
図1Dに最も良く示されるように、導管40は、該導管40がフライパネル28とセンターパネル26又はレッグパネル24との間の縫い目12上の空間を実質的に占めるようにフライパネル28の外縁に沿って実質的に位置され得る。なお、縫い目12から外れた位置及び場所を含めて、導管40の他の位置及び場所が含まれてもよい。更に、図1Dは、フライパネル28の周囲の縫い目12を導管40からオフセットしているように示すが、装置10の構造に応じて、導管40が縫い目12を覆うように又は縫い目12から辛うじて僅かにオフセットして位置されてもよいことに留意されたい。多くの場合、導管は、該導管40が縫い目12上にわたって実質的に位置するように縫い目12に縫い込まれてもよい。
装置10が着用されるときのユーザの生体構造に対する導管40の場所は、導管40がウエストバンド32へ向かって上方へ立ち上がる状態でセンターパネル26に沿う導管の最下部をユーザの会陰領域に位置させることができるようになっていてもよい。ウエストバンド32では、導管40が装置10の中央の方へと向けられてもよく、また、導管40が装置10の中央の位置で又は中央からオフセットした位置で終端してもよい。例えば、図1Dでは、装置10の中央がウエストバンド32の2つの***36間に実質的に位置される。コード50は、導管40の終端から抜け出て、装置10の外側の場所からコード50の一端にアクセスできるように***36の一方を貫通して位置されてもよい。図示のように、コード50は、両側にある導管40の終端と***36との間の位置でそれ自体が交差されてもよい。コード50の交差は、コード50及び導管40が例えば袋34の上端に隙間を残すことなく完全に閉じられた袋34を形成できるようにする際に重要となり得る。言い換えると、コード50の交差は、フライパネル28の両側を互いに引き寄せてぴったり合う袋34をもたらすのに役立つ。更に、***36の真下の位置でコード50が導管40内の位置にとどまるように導管40が装置10の両側で***36を通り過ぎて延びることに留意されたい。
図2は、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置10の縫い目12及び導管40の断面図の例示である。図2において分かるように、縫い目12は布地材料の2つの断片間に形成されてもよい。ここで、布地材料の2つの図示の断片はウエストバンド32とフライパネル28とを含み、この場合、2つの構造体がステッチング14によって縫い目12で互いに接続される。また、図示のように、導管40は、ウエストバンド32をフライパネル28に対して保持するために使用されるのと同じステッチング14を使用して導管40を縫い目12に対して保持できるように縫い目12のステッチング14を直接に覆うように位置されてもよい。導管40は折り重ね形態又は非サンドイッチ型形態を含んでもよく、その場合、導管40は、その縁部同士が出会うポイントへ向けてそれ自体の上に折り重ねられる布地材料の断片から形成される。縁部同士が出会う導管40の部分は、導管40の縫合縁部44をもたらすように縫い目12で縫い付けられ、一方、導管40の反対側の縁部は折り曲げ縁部42として理解され得る。コード50が位置される導管40の内部空間は、折り曲げ縁部42の近傍に位置されてもよい。導管40は、その全長又はその一部にわたって折り曲げ縁部42及び縫合縁部44を有してもよい。これに対し、サンドイッチ型の導管形態は、材料の2つの別個の断片を含んでもよく、これらの断片は、それらの両縁部で互いに縫い付けられ、それにより、2つの構造体のサンドイッチにより形成される導管40がもたらされる。装置10を製造する際、非サンドイッチ型の導管40の形態の使用は、サンドイッチ型導管形態と比べて費用をかなり低減できる。
図3Aは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のセンターパネル26及びフライパネル28の概略図である。図1A−図1D及び図3Aに関連して、装置10のセンターパネル26は、多くの縫い目12でステッチング14によりフライパネル28、レッグパネル24、及び、リアパネル22に接続されてもよい。装置10を使用する快適さを向上させるため、例えば、陰嚢の圧迫を減らして装置10がユーザの臀部で「ずり上がる」ことを防止するために、フライパネル28がセンターパネル26の切り欠き内へと延在されてもよい。例えば、フライパネル28の下縁部29がセンターパネル26の前縁26aを越えてセンターパネル26の中間点27の方へと延びてもよい。下縁部29の終端部は、センターパネル26を横切って中心線27に又は中間点に又は中心線27の近傍に実質的に位置されてもよい。
下縁部29の形状は、図1D及び図3Aに示されるように、湾曲した弓形状を含んでもよく、この場合、下縁部29に沿う縫い目12は、半径に沿う曲線を形成し、この曲線は、フライパネル28とセンターパネル26の前縁26aとの間の縫い目の交差部間で延在する。曲線に沿うフライパネル28の下縁部29の延在は、フライパネル28の幅寸法28aよりも大きい下縁部29に沿う導管経路をもたらす。図3Bは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のセンターパネル26及びフライパネル28の概略図である。図3Aとは異なり、図3Bは、角度のある形状、すなわち、台形形状を伴ってセンターパネル26の中心線27へと延びるようにフライパネル28の下縁部29を示し、この場合、下縁部29の直線状の縁は、中心線27と略平行に位置されて一直線に合わされる。ここで、下縁部29の形状は、前縁26aとフライパネル28との交差部から中心線27までの直線状の縁と、中心線27に沿う直線とを有してもよい。更なる他の形態は、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のセンターパネル及びフライパネルの概略図である図3Cに示される。ここでは、フライパネル28の下縁部29が三角形状を伴ってセンターパネル26の中心線27まで延び、三角形の頂点がセンターパネル26の中心線27に実質的に位置されているのが分かる。三角形状の辺はそれぞれ、レッグパネル24及びフライパネル28のそれぞれの角から直接に直線経路を成してセンターパネル26のその長さ及び幅の両方に関する実質的に中心点へと延びてもよい。
更に、センターパネル26内に入り込むフライパネル28の終端の位置が装置の形態に応じて変化し得ることに留意されたい。例えば、多くの状況では、フライパネル28及び下縁部29又はセンターパネル26の接合部がセンターパネル26の中心線27に位置されることが好ましい場合がある。他の形態において、接合部の位置は、センターパネル26の前縁26aからの寸法距離によって特定されてもよい。例えば、接合部は、装置の形態に応じて、前縁26aから0cm〜6cm又はそれ以上の距離に位置されてもよく、また、幾つかの状況では、接合部がセンターパネル26の後縁(後縫い目)まで延びてもよい。図3A−図3Cには導管40(図1B−図1D)が描かれないが、導管がフライパネル28と隣接するパネルとの間の縫い目に沿って、例えばフライパネル28の外周に沿って延びてもよいことに留意されたい。
なお、導管40は、装置10の機能性及び使用を向上させるための異なる特徴、特性、又は、形態を含んでもよい。例えば、導管40は、図1Dに示されるように、導管40の終端間において完全に切れ目のない態様で延びる単一導管構造を含んでもよい。他の形態は、コード50を導管40内に特定の位置で固定して、コード50が不用意に導管40から完全に引き抜かれるのを防止することを含んでもよい。更に、コード50を導管40内に固定することにより、コード50は、導管40上の選択されたポイントでフライパネル28を収縮させることができてもよい。
一例として、図4Aは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のセンターパネル26及びフライパネル28における導管40及びコード50の概略図であり、この場合、コード50は、導管40に対してセンターパネル26の中心線27付近の2つの場所で固定ステッチ16により固定される。固定ステッチ16は、導管40の側壁と隣接するコード50の長さ部分との間で係合される糸を含んでもよい。2つの固定ステッチ16が示されるが、1つを含む任意の数の固定ステッチ16を使用することが想定し得る。試験では、フライパネル28の中間点28bの両側で2つの固定ステッチ16を使用することにより固定ステッチ16がユーザの会陰縫線上にわたって位置されることを防止でき、それにより、固定ステッチ16がユーザの会陰縫線又はその直ぐ近傍の解剖学的領域を刺激することを防止できることが分かった。図4Aに示される形態が使用される場合には、フライパネル28の両側でコード50に張力を付与することにより、コード50がフライパネル28の下縁部29を等しく引っ張ることができる。
図4Bは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のセンターパネル26及びフライパネル28における導管40及びコード50の概略図である。図4Aの形態と同様に、図4Bは、センターパネル26の中心線27付近の2つの場所でコード50が固定ステッチ16により導管40に対して固定される形態を示す。固定ステッチ16は、導管40の側壁と隣接するコード50の長さ部分との間で係合される糸を含んでもよい。ユーザの会陰縫線の刺激を更に防止するために、導管40には、固定ステッチ16間に隙間38が形成されてもよい。隙間38は、該隙間38(導管40が存在しない)がフライパネル28の中間点28b上にわたって位置されるように固定ステッチ16で導管40を終端させることによって形成されてもよい。この場合も先と同様に、試験では、フライパネル28の中間点28bの両側で2つの固定ステッチ16を使用するとともに固定ステッチ間の導管40の部分を除去して隙間38を形成することにより固定ステッチ16又は導管40がユーザの会陰縫線又はその直ぐ近傍の解剖学的領域を刺激することを防止できることが分かった。
装置10のフライパネル28が様々な形態を含んでもよい。例えば、1つの形態において、フライパネル28は、材料の単一の断片から又は材料の複数の断片から形成されてもよい。図5A−図5Cは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置の複数断片のフライパネル28の様々な概略図である。具体的には、図5A−図5Cは、互いに重なり合う2つの布地材料28c,28dから形成されるフライパネル28を示す。図5Aに示されるように、2つの布地材料28c,28dが別個の形状を有してもよい。例えば、一方の断片28cが右手の方を向く切り欠きを有してもよく、一方、他方の断片28dが左手の方を向く切り欠きを有してもよい。図5Bに示されるようにこれらの布地材料が互いに重ね合されると、断片28c,28dの切り欠きが非切り欠き領域に重なっているため、フライパネル28が完全に閉じられる。フライパネル28が完全に閉じられていることは、フライパネル28を貫通して形成される絶えず開放している穴又はスロットが存在しないことを意味する。むしろ、フライパネル28は、例えば図5Cに示されるように開放する穴28eが形成されるまで各断片28c,28dの切り欠きを互いの方へと引き寄せることによって開放する穴28eを形成するべくユーザにより操作されなければならない。
フライパネル28が絶えず開放している穴を有さないことが有利である。これは、そのような穴を有することにより、袋によりもたらされる支持が低下するからである。したがって、装置10は、陰茎が突出して貫くための恒久的な穴をフライ領域で使用するとともに多くの場合にユーザの陰茎がユーザの陰嚢とは別個の衣類領域に位置されるようにユーザの陰嚢と陰茎との間に位置される布地の仕切りも有する懸垂帯として知られる従来の装置とは大きく異なる。この開示によれば、懸垂帯は、陰茎が陰嚢から少なくても部分的に分離されるように陰茎が貫通して位置されるための絶えず開放している穴を布地内に有するデバイスを含むように特徴付けられて理解される。装置10は、排尿のための一時的な入口貫通穴28aを形成できる能力を与えるフライパネル28を含んでもよく、また、装置は、陰茎を陰嚢から分離するための仕切りをこれらの間に有さない。
図6A−図6Bは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のパネル28の側断面図及び正面図の例示である。具体的に、図6A−図6Bの形態は、生殖器の保護のためのカップなどの硬質保護デバイス60を受けることができる2部品フライパネル28の使用を描く。2部品フライパネル28は、フライパネル28の内側として位置される第1の断片28cと、外面として位置される第2の断片28dとを有する。第1及び第2の断片28c,28d間には、硬質保護デバイス60を受けるように寸法付けられるポケットが形成される。硬質保護デバイス60がポケット内に位置されるときに、導管40内でコード50に張力を付与して、硬質保護デバイス60及びユーザの生殖器の周囲でフライパネル28を収縮させてもよい。硬質保護デバイス60は、ユーザの生殖器を内部で受けるために凹形状を有してもよい。
図6Cは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置のパネル28の側断面図及び正面図の例示である。具体的に、図6Cの形態は、氷嚢又は冷湿布などの医用冷却デバイス62を受けることができる2部品フライパネル28の使用を描く。医用冷却デバイス62は、精管切除術又は前立腺手術などの生殖器領域に関連する外科的処置を伴った患者など、自身の生殖器領域に低温を適用することが求められる患者にとって重要な利点を与えることができる。また、この形態は、睾丸衝撃保護のために使用されるべき硬質保護デバイスの挿入のために使用されてもよい。2部品フライパネル28は、フライパネル28の内側として位置される第1の断片28cと、外面として位置される第2の断片28dとを有する。第1及び第2の断片28c,28d間にはポケットが形成され、該ポケットは、ウエストバンド32の外側に位置されるポケットの開口を通じて医用冷却デバイス62を受けるように寸法付けられる。医用冷却デバイス62がポケット内に位置されるときに、導管40内でコード50に張力を付与して、医用冷却デバイス62及びユーザの生殖器の周囲でフライパネル28を収縮させ、ユーザの生殖器を医用冷却デバイス62の凹側内に固定してもよい。なお、医用冷却デバイス62をコード50及び導管40によりユーザの生殖器付近の固定位置に保持できる能力は、一般に医用冷却デバイス62を所望の場所に配置するだけであって医用冷却デバイスを所定の位置に保つのに衣類布地の固有の弾力性に依存する従来のデバイスに優るかなりの利点を得ることができる。医用冷却デバイス62の場所をコード50及び導管40によって制御できる能力は、適切な解剖学的場所が所望の冷却効果を受けるようにする。
図6Dは、本開示の第1の典型的な実施形態に係る図1A−図1Dの衣類装置10のパネルの側断面図及び正面図の例示である。衣類装置10は、ユーザの生体構造に対して特定の場所に他の医用デバイス及び非医用デバイスを保持する際にかなりの利点を与えることができる。例えば、医用のパッド、ガーゼ、及び、吸収デバイスをユーザの生殖器の近傍に保持して、ディスクが位置を変えることなく長期間にわたってユーザにとって望ましい効果を与えることができる。図6Dに示されるように、男性の尿失禁を支援するために、ポケットを伴わないフライパネル28の内側の位置(又は、幾つかの状況では、ポケットを伴うフライパネル28の内部或いはポケット自体の内部)で、コード50及び導管40を使用して所定位置に固定される液体吸収デバイス64を使用することができる。液体吸収デバイスは、液体吸収ゲルを含有してもよい様々なタイプの使い捨て可能な失禁ガードを含んでもよい。従来のデバイスは、しばしば、ユーザが従来の肌着として、例えばDepends(登録商標)ブランドデバイスなどのおむつとして着用しなければならない完全衣類デバイスであり、また、それらのデバイスは、有害物質が少ない接着剤を用いて衣類に固定される吸収パッドである。吸収デバイスが所望の場所から移動して、ユーザが失禁に見舞われる場合、ユーザの尿は、パッドから外れ、結果としてユーザの衣類を濡らす。本明細書中に記載されるように導管40と共にコード50を使用することにより、吸収パッド64とフライパネル28又は完全衣類おむつとの間で接着剤を使用することなく、長期間にわたって所望の解剖学的場所にパッド又は他のデバイスをより良く保持することができ、したがって、失禁アクシデントが防止される。
なお、図6Cの医用冷却デバイス62の使用は、図6Dの吸収パッドの代わりに使用されてもよい。例えば、医用冷却デバイスがフライパネル28上に位置されてもよく、また、導管40を伴うコード50が医用冷却デバイスとフライパネル28との間で接着剤を使用することなく長期間にわたって医用冷却デバイスを所望の解剖学的場所に隣接する所定位置に保持してもよい。ポケット内に位置されることを伴わない医用冷却デバイスのこの使用は、図6Cに関して説明した利点と同じ又は同様の利点をユーザに与えることができる。
衣類装置10は、***の付加的なサポートが望まれる、肌着衣類、水泳者のライナー、ランニングショーツ、又は、同様の衣料品を含む様々な異なる衣類として使用されてもよい。装置10がスタンドアロン衣類として記載されるが、装置が既知の衣類と組み合わせて使用されてもよいことに留意されたい。例えば、装置10は、水着及び水泳着において、フットボールパンツ、ランニングショーツなどの運動競技衣類において、ハイキングパンツにおいて、男性スポーツ選手用サポータ、トング、ブリーフ、トランクス、ボクサーブリーフ、又は、任意の他のタイプの衣類を含む任意のスタイルの肌着において、***の支持を行うようになっていてもよい。更に、運動選手、労働者、医療患者、身体を動かさない着用者、及び、他の者を含むあらゆる人によって衣類装置10が使用されてもよいことに留意されたい。
なお、所定量の布地材料20が、任意のサイズ又は形態に形成される任意のタイプの布地又は布状材料を含んでもよい。ウエストバンド32は、一般に、ユーザの腰に位置されるように寸法付けられる弾性材料から形成されてもよい。装置10は様々な穴及び開口を含んでもよいが、ユーザの脚を受け入れるために少なくとも2つの脚穴30が装置10の下部に形成される。材料としては、可撓性又は非可撓性の布地、可撓性又は非可撓性の材料、通気性又は非通気性の材料等を挙げることができるが、これらに限定されない。
特定の例においては、装置10で使用される異なるパネルのために異なるタイプの布地材料を使用することが有利な場合がある。例えば、リアパネル22、レッグパネル24、及び、センターパネル26は、伸縮性が低いポリエステルのような快適な材料を使用してもよい。このタイプの材料としては、85GRで15%の伸びを有し得る、160GSM(登録商標)、10%エラスタン(Spandex)、及び、90%ポリエステルを挙げることができる。他の例において、これらのパネルは、190GSM(登録商標)、5%エラスタン(Spandex)、及び、竹類からの95%ビスコース(Rayon)を含むビスコース体から形成されてもよい。一方、フライパネル28は、コード50に張力が付与される際にフライパネル28を収縮させることができるようにするべくかなり伸縮性があるように構成されてもよい。例えば、フレームパネル28は、10%エラスタン(Spandex)、90%ポリエステルを有する、及び、85GRで27%伸びる品質を伴う4方向の伸びを有する170GSM(登録商標)ジャカードメッシュから形成されてもよい。他の例において、フライパネル28は、ナイロンジャカードを伴うとともに85GRで27%伸びる品質を伴う4方向の伸びを有する130GSM(登録商標)を有する。4方向の伸びを有することができるフライパネルの能力は、材料が少なくとも4つの自由度で伸長でき、それにより、材料が緩み領域又は非収縮領域を伴うことなく生殖器の周囲で収縮できることを意味する。
本開示の前述の実施形態、特に任意の「好ましい」実施形態が本開示の原理の明確な理解のためだけに記載される想定される実施例にすぎないことが強調されるべきである。本開示の技術的思想及び原理から実質的に逸脱することなく本開示の前述の実施形態に対して多くの変形及び修正がなされてもよい。そのような修正及び変形の全ては、この開示及び本開示の範囲内で本明細書中に含まれて以下の特許請求の範囲により保護されるように意図される。
Claims (15)
- それぞれが布地材料から構成される、2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルであって、前記リアパネル、前記センターパネル、及び、前記フライパネルが前記2つのレッグパネル間に接続され、前記フライパネルの下端が実質的に前記センターパネルの中心線へと延びる、2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルと、
前記フライパネルの縫い目に沿って位置される少なくとも1つの導管であって、前記縫い目が少なくとも前記フライパネルと前記2つのレッグパネルとの間及び前記フライパネルと前記センターパネルとの間に形成される、少なくとも1つの導管と、
前記少なくとも1つの導管内に位置されるとともに、少なくとも張力が付与された状態と張力が付与されない状態との間で移動できるコードと、
を備える調整可能衣類装置。 - 前記フライパネルの布地材料は、前記2つのレッグパネル、前記リアパネル、及び、前記センターパネルのそれぞれの布地材料よりも高い伸縮性を有する請求項1に記載の調整可能衣類装置。
- 前記フライパネルの布地材料が4方向の伸びを有する請求項1又は2に記載の調整可能衣類装置。
- 前記フライパネルの前記下端で前記縫い目に沿う前記導管は、半径を有する湾曲形状を成して位置される請求項1〜3のいずれか一項に記載の調整可能衣類装置。
- 前記フライパネルの前記下端で前記縫い目に沿う前記導管は、前記センターパネルの中心線と一直線に合わされる少なくとも1つの直線経路を有する台形形状を成して位置される請求項1〜4のいずれか一項に記載の調整可能衣類装置。
- 前記導管がウエストバンドに隣接する2つの場所で終端し、前記コードの2つの端部は、前記導管の終端から抜け出て、それぞれが前記ウエストバンド内の***を貫通して位置される請求項1〜5のいずれか一項に記載の調整可能衣類装置。
- 前記導管の前記終端と少なくとも1つの前記***との間の位置で前記コードの第1の部分が前記コードの第2の部分と交差し、
前記ウエストバンドに隣接する前記2つの場所にある前記導管の前記終端は、前記***間の離間距離よりも小さい離間距離を有し、
前記コードの前記2つの端部の終端ポイントは、前記ウエストバンドの外側の位置で互いに結び付けられる、
請求項6に記載の調整可能衣類装置。 - 前記コードは、少なくとも1つの固定ステッチにより前記導管に対して固定され、前記固定ステッチが前記フライパネルの下縁部上に位置される請求項1〜7のいずれか一項に記載の調整可能衣類装置。
- 前記コードが2つのコードを更に備え、前記2つのコードのそれぞれは、前記フライパネルの前記下縁部上の前記固定ステッチにより前記導管に対して固定される請求項8に記載の調整可能衣類装置。
- 前記フライパネルの前記下縁部付近の位置にある前記導管の隙間であって、
生殖器袋が前記フライパネルから形成され、
前記少なくとも1つの導管が折り重ね導管を更に備えるような隙間、及び、
少なくとも2つのパネル断片を更に備え、前記パネル断片が互いの上に重なり合うような前記フライパネル
のうちの少なくとも1つを更に備える請求項1〜9のいずれか一項に記載の調整可能衣類装置。 - 前記2つのパネル断片間で前記フライパネル内に形成されるポケットを更に備え、前記ポケットは、
前記ポケット内に位置させることができる硬質保護構造体、
前記ポケット内に位置させることができる医用冷却デバイス、及び、
前記ポケット内に位置させることができる吸収デバイス、
のうちの少なくとも1つを受ける、請求項10に記載の調整可能衣類装置。 - 前記フライパネルには、前記フライパネルの第1の側から前記フライパネルの第2の側へと形成される絶えず開放している穴がない請求項10又は11に記載の調整可能衣類装置。
- ***を袋内で支持するための非懸垂生殖器支持下着装置であって、
2つのレッグパネル、リアパネル、センターパネル、及び、フライパネルを含む複数の布地パネルであって、前記複数の布地パネルのそれぞれが布地材料から構成され、前記リアパネル、前記センターパネル、及び、前記フライパネルがそれらの間の縫い目により前記2つのレッグパネル間で接続され、前記フライパネルの下端が前記センターパネルの略直線状の前縁を通り過ぎて前記センターパネルの中心線まで延びる、複数の布地パネルと、
前記フライパネルの縫い目に沿って位置される少なくとも1つの導管であって、前記縫い目が少なくとも前記フライパネルと前記2つのレッグパネルとの間及び前記フライパネルと前記センターパネルとの間に形成される、少なくとも1つの導管と、
前記少なくとも1つの導管内に位置されるとともに、少なくとも張力が付与された状態と張力が付与されない状態との間で移動でき、張力が付与された状態で生殖器袋が前記フライパネルに形成される、コードと、
を備える生殖器支持下着装置。 - 前記生殖器袋が前記生殖器支持下着装置の内部に完全に開放している請求項13に記載の生殖器支持下着装置。
- 前記センターパネルの前記略直線状の前縁は、第2の部分と一直線に合わされる第1の部分を更に備え、前記フライパネルの下縁部が前記第1及び第2の部分間に位置される請求項13又は14に記載の生殖器支持下着装置。
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