JP2019511459A - ジピロリジンペプチド化合物の合成プロセス - Google Patents

ジピロリジンペプチド化合物の合成プロセス Download PDF

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    • C07C271/66Y being a hetero atom

Abstract

例えば、GLYX−13などのジピロリジンペプチド化合物を調製するための新たな方法が開示される。有利には、このプロセスは、工業的規模が可能であり、コスト効果が高く、毒性の低い試薬及び/又は溶媒を使用しない場合がある。更に、このプロセスを用いて、改善された純度を有するペプチド化合物を調製できる。

Description

本出願は、その開示全体が参考として本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第62/289,655号(2016年2月1日出願)の優先権及び利益を主張するものである。
N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体は、特に、興奮性アミノ酸であるグルタミン酸、及びグリシン、並びに合成化合物であるNMDAに応答性がある、シナプス後イオンチャネル型受容体である。NMDA受容体(NMDAR)は、受容体関連チャネルを通るシナプス後神経細胞内への二価及び一価イオン両方の流入を制御するために出現し、幅広いCNS系障害に関与すると思われるため、特に関心を集めている。例えば、NMDARは、脳卒中関連脳細胞死、痙攣性疾患、及び学習や記憶などの神経変性疾患に関係している。NMDARはまた、中枢神経系における正常なシナプシス伝達、シナプス可塑性、及び興奮毒性の調節において、中心的役割を果たす。NMDARは更に、学習や記憶の基礎となる神経連絡の持続的強化である長期増強(LTP)に関与する。NMDARは、低血糖症及び心停止からてんかんに至る、他の障害と関連している。更に、ハンチントン病、パーキンソン病、及びアルツハイマー病といった慢性神経変性における、NMDA受容体の関与を示す予備的な報告がある。NMDA受容体の活性化は、脳卒中後痙攣の要因であることが示されており、特定のてんかんモデルにおいては、NMDA受容体の活性化は、発作の発生に必要であることが示されている。また、NMDA受容体のある性質は、意識自体の基礎となる、脳における情報処理に関与し得ることを示唆している。更に、NMDA受容体は、ある種の空間学習にも関連している。
NMDARと種々の障害及び疾患との関連性を考慮し、NMDA調節性小分子アゴニスト及びアンタゴニスト化合物が、治療的用途で開発されている。NMDA受容体化合物は、アロステリック部位を介してNMDA受容体への二重(アゴニスト/アンタゴニスト)効果を発揮し得る。これらの化合物は、典型的には「部分アゴニスト」と呼ばれる。主要部位のリガンドの存在下では、部分アゴニストは、リガンドの一部を置換することによって、受容体を通るCa++の流れを低下させる。主要部位のリガンドの非存在下、又は主要部位のリガンド量が低い場合、部分アゴニストは、受容体チャネルを通るCa++の流れを増加するように作用する。
最近では、以下の構造を有する改良されたNMDAR部分アゴニストが報告されている。
Figure 2019511459
しかし、例えば、高価な、及び/又は毒性がある試薬の使用を最小にし、煩雑な精製工程を排除し、より効率的で、結果としてより高純度のGLYX−13を、GLYX−13の大規模工業的製造に利用することができる、改善されたGLYX−13合成法の必要性が存在する。
例えば、GLYX−13などのジピロリジンペプチド化合物を調製するための新たな方法が開示される。有利には、このプロセスは、工業的規模が可能であり、コスト効果が高く、毒性の低い試薬及び/又は溶媒を使用しない場合がある。更に、このプロセスを用いて、改善された純度を有するペプチド化合物を調製できる。
一態様では、ジピロリジンペプチド化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、代謝産物又は水和物の合成プロセスが提供される。プロセスは、
a)式IIIの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及び式IIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IVの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
b)式IVの化合物を加水分解可能な試薬と接触させ、式Vの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
c)式Vの化合物を活性化試薬及び式VIIIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IXの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
を含み、
式中、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、及びR12は、以下に定義されたとおりである。いくつかの実施形態では、工程(a)は、約−10℃〜約10℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(b)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(c)は、約0℃〜約30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、このプロセスは、
d)式IXの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
e)式Xの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及び式XIの化合物と接触させ、式XIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
f)式XIIの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
を更に含む。いくつかの実施形態では、工程(d)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(e)は、約−10℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(f)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。特定の実施形態では、式Xの化合物は、式VIの化合物を
Figure 2019511459
活性化カルボニル化合物と接触させることによって生成される。いくつかの実施形態では、式VIIIの化合物は、
g)式VIで表される化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬と接触させ、式VIIで表される化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
h)式VIIの化合物をアミンと接触させ、式VIIIの化合物を生成する工程と、によって生成される。いくつかの実施形態では、工程(g)は、約−10℃〜約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(h)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。
いくつかの場合では、式IIの化合物は、式Iの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及びアルコールと接触させることによって生成される。いくつかの実施形態では、式IIの化合物の生成は、約0℃〜約100℃の温度で実施される。他の実施形態では、式IIの化合物の生成は、約0℃〜約5℃の温度で実施される。
別の態様では、ジピロリジンペプチド化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、代謝産物又は水和物の調製プロセスが提供される。プロセスは、
a)式IXの化合物を、
Figure 2019511459
カルバメート切断試薬と接触させ、式XIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
b)式Xの化合物を、
Figure 2019511459
少なくとも1種の溶媒の存在下で活性化試薬及び式XIの化合物と接触させ、式XIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
c)式XIIの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
を含み、
式中、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、及びR12は、以下に定義されたとおりである。いくつかの実施形態では、工程(a)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの場合では、工程(b)は、約−10℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(c)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式IXの化合物は、
d)式IIIの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及び式IIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IVの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
e)式IVの化合物を加水分解可能な試薬と接触させ、式Vの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
f)式Vの化合物を活性化試薬及び式VIIIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IXの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
によって生成される。いくつかの場合では、工程(e)は、約15℃〜約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、工程(f)は、約10℃〜約30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式VIIIの化合物は、
g)式VIで表される化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬と接触させ、式VIIで表される化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
h)式VIIの化合物をアミンと接触させ、式VIIIの化合物を生成する工程と、によって生成される。いくつかの実施形態では、工程(g)は、約0℃〜約100℃の温度で実施される。いくつかの場合では、工程(h)は、約15℃〜30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式Xの化合物は、式VIの化合物を
Figure 2019511459
活性化カルボニル化合物と接触させることによって生成される。式Xの化合物の生成は、約0℃〜約30℃の温度で実施される、請求項47又は48のプロセス。
いくつかの実施形態では、式IIIの化合物は、式IIの化合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させることによって生成される。いくつかの実施形態では、このプロセスは、式VIの化合物を塩基と接触させることを更に含む。いくつかの場合では、塩基は、NaHCO3である。
いくつかの実施形態では、活性化試薬は、SOCl2を含む。いくつかの場合では、アルコールはMeOHである。いくつかの実施形態では、活性化カルボニル試薬は、Cbz−Clである。いくつかの場合では、塩基は水酸化物塩である。いくつかの実施形態では、加水分解可能な試薬は、LiOHを含む。例えば、式IVの化合物の加水分解可能な試薬は、LiOHを含む。いくつかの場合、活性化試薬は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む。いくつかの実施形態では、カルバメート切断試薬は、パラジウム炭素を含む。
いくつかの実施形態では、式IIIの化合物は、式Iの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式IIの化合物を含む反応混合物を生成し、この反応混合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させ、式IIIの化合物を生成することによって、生成される。
いくつかの実施形態では、式VIIIの化合物は、式VIの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式VIIの化合物を含む反応混合物を生成し、この反応混合物をアミンと接触させ、式VIIIの化合物を生成することによって、生成される。いくつかの場合では、アミンは、NH3である。
別の態様では、以下の式によって表され、
Figure 2019511459
式中、
1、R2、R4、R6、R7、R8、及びR9は、以下に定義されたとおりである、化合物が提供される。
いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のR1、R2、R6、及びR7は水素である。いくつかの場合では、R8はメチルである。特定の実施形態では、R9はヒドロキシルである。いくつかの場合では、R4はベンジルである。
いくつかの実施形態では、以下の式によって表される化合物が提供される。
Figure 2019511459
別の態様では、式Xによって表され、
Figure 2019511459
式中、
8、R9、R11、及びR12は、以下に定義されたとおりである、化合物が提供される。
いくつかの実施形態では、R8はメチルである。特定の実施形態では、R9はヒドロキシルである。いくつかの場合では、R11は水素である。いくつかの場合では、R12はベンジルである。
いくつかの実施形態では、以下の式によって表される化合物が提供される。
Figure 2019511459
ある実施形態による、GLYX−13の生成に用いられる中間体である式IXのKSM−1及び式XのKSM−2を調製するための、6段階合成プロセスの概略である。 ある実施形態による、中間体KSM−1及びKSM−2からGLYX−13を調製するための、4段階合成プロセスの概略である。
本明細書で説明されるのは、ジピロリジンペプチド化合物を調製するための新たなプロセスである。非限定例として、このプロセスは、GLYX−13又はその類似体若しくは中間体を調製するのに使用できる。有利には、本明細書に記載されるプロセスを使用して、既知のプロセスよりも高純度及び/又は低コストでジピロリジンペプチド化合物を調製できる。また、既知の工程とは対称的に、毒性の低い試薬及び/又は必要最低限の下流プロセスを使用できる。更に、プロセスを大規模にして、工業量、例えば、1kgの化合物量を超える、ジピロリジンペプチド化合物を製造できる。
いくつかの実施形態では、プロセスの工程は、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)及び/又はジクロロメタンを使用せずに実施できる。この態様は、HOBT及びジクロロメタンの両方が高価な原材料であり、最終的な製造コストを増加させるため、有利であり得る。また、GLYX−13はHOBTに可溶性であり、この反応混合物の分離を困難にする場合がある。そのため、GLYX−13の最終純度が損なわれる場合がある。また、HOBT及びジクロロメタンは毒性化合物であると知られており、その使用によってプロセスの毒性レベルを導入又は増加させる。当然のことながら、毒性が増加すると、例えば、毒性物質の取り扱いコストの増大、廃棄物処理コストの増大、及びより高価な精製工程によって、プロセスコストを増加させ得る。
本明細書で想定される実施形態のそれぞれを、独立して、又は、本明細書に開示される異なる1つ若しくは2つ以上の方法を組み合わせて利用し、ジピロリジンペプチド化合物の改善された生成プロセスをもたらし得ることが、当業者には理解されよう。当業者は、異なる実施形態で使用されている反応条件を考慮して、適切な温度及び他のパラメータを選択することができるであろう。
プロセス
一実施形態では、式XIIIの化合物(その薬学的に許容される塩、立体異性体、代謝物、及び水和物)を調製するためのプロセスが提供される。
Figure 2019511459
例えば、化合物GLYX−13を調製するためのプロセスが提供される。開示されるプロセスは:
a)式IIIの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及び式IIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IVの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
b)式IVの化合物を加水分解可能な試薬と接触させ、式Vの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
c)式Vの化合物を活性化試薬及び式VIIIの化合物と接触させ、
Figure 2019511459
式IXの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
d)式IXの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
e)式Xの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及び式XIの化合物と接触させ、式XIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
f)式XIIの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIIIの化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
を含んでよく、
式中、
1及びR2は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択されてよく、あるいは、R1及びR2は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
3は、C1-6アルキルであってよく、これは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
4、R5、及びR12は、独立して、−C1-6アルキレンフェニルであってよく、このときC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
6及びR7は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択されてよく、あるいは、R6及びR7は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
8及びR9は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキレン−、ナフチル−C1-6アルキレン−、ヘテロアリール−C1-6アルキレン−及びヘテロシクリル−C1-6アルキレン−、−ORx、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3からなる群から選択されてよく、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキル及びC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
10及びR11は、独立して、水素、C1-6アルキル、−C(O)−C1-6アルキレン、−C(O)−O−C1-6アルキレン、及び−C(O)−フェニルからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6アルキレン、及びフェニルは、Raから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
bは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択されてよく、
a及びRa’は、発生する毎に独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択されてよく、あるいは、Ra及びRa’は、それらが結合している窒素と一緒になるとき、4〜6員の複素環を形成し、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、複素環は、それぞれ独立してハロゲン、アルキル、オキソ、又はヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
cは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、オキソ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択されてよく、
dは、発生する毎に独立して、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選択されてよく、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、ヒドロキシル、及びRaa’N−からなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
eは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
fは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
gは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
xは、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキル−、ナフチル−C1-6アルキル−、ヘテロアリール−C1-6アルキル−、及びヘテロシクリル−C1-6アルキル−からなる群から選択されてよく、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキルは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換される。
いくつかの実施形態では、R1及びR2は水素であってよい。特定の実施形態では、R6及びR7は水素であってよい。いくつかの場合では、R10及び/又はR11は水素であってよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのR8は水素であってよい。特定の実施形態では、少なくとも1つの8はメチルであってよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのR9はヒドロキシルであってよい。特定の場合では、R8はメチルであってよく、R9はヒドロキシルであってよい。
特定の実施形態では、式IVの化合物は
Figure 2019511459
であってよい。式Vの化合物は、例えば、
Figure 2019511459
であってよい。式VIIIの化合物の1つの非限定は、
Figure 2019511459
である。式IXの化合物を、
Figure 2019511459
で例示することができる。いくつかの実施形態では、式Xの化合物は
Figure 2019511459
であってよい。いくつかの場合には、式XIの化合物は
Figure 2019511459
であってよい。式XIIの化合物の1つの非限定例は、
Figure 2019511459
である。
いくつかの実施形態では、式Xの化合物は、式VIの化合物を
Figure 2019511459
活性化カルボニル化合物と接触させることによって生成され得る。特定の実施形態では、式VIの化合物と活性化カルボニル化合物との間の反応に塩基を含めてよい。
特定の実施形態では、式VIIIの化合物は、式VIで表される化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬と接触させ、式VIIで表される化合物を生成する工程と
Figure 2019511459
式VIIの化合物をアミンと接触させ、式VIIIの化合物を生成する工程と、によって生成され得る。いくつかの場合では、式VIIIの化合物は、式VIの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式VIIの化合物を含む反応混合物を生成し、この反応混合物をアミンと接触させ、式VIIIの化合物を生成することによって、生成され得る。例えば、このようなプロセスでは、式VIIIの化合物を形成させる反応に先立って、式VIIの化合物を単離しなくてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、式IIIの化合物を形成させる反応に先立って、式VIIの化合物を単離してもよい。任意の適切なアミンを使用できる。いくつかの実施形態では、アミンはアンモニアであってよい。他の実施形態では、アミンは一級又は二級アミンであってよい。
いくつかの場合では、式IIの化合物は、式Iの化合物を、
Figure 2019511459
活性化試薬及びアルコールと接触させることによって生成され得る。いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、対イオンがX-で表される塩であってもよい。対イオンは、任意の好適なイオンであってよい。例えば、対イオンは、ハロゲン化物、例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物であってよい。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、
Figure 2019511459
であってよい。特定の実施形態では、式IIで表される化合物は、
Figure 2019511459
であってよい。
特定の実施形態では、式IIIの化合物は、式IIの化合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させることによって生成され得る。式IIの化合物は、式Iの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させることによって生成され得る。いくつかの場合では、式IIIの化合物は、式Iの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式IIの化合物を含む反応混合物を生成し、この反応混合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させ、式IIIの化合物を生成することによって、生成され得る。例えば、このようなプロセスでは、式IIIの化合物を形成させる反応に先立って、式IIの化合物を単離しなくてもよい。いくつかの実施形態では、式IIIの化合物を形成させる反応に先立って、式IIの化合物を単離してもよい。特定の実施形態では、式IIIの化合物は
Figure 2019511459
であってよい。
活性化剤は、求核置換におけるカルボキシル基の活性化が可能な任意の試薬であってよい。例えば、いくつかの実施形態では、活性化剤を用いて、カルボキシル基をハロゲン化アシルに変換し、その後求核置換を行うことができる。例えば、試薬であるSOCl2を用いて、カルボキシル基を塩化アシルに変換することができる。別の実施形態では、カルボジイミドを用いてカルボキシル基を活性化することができる。例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(すなわち、EDC)、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(すなわち、DCC)、又はN、N’−ジイソプロピルカルボジイミド(すなわち、DIC)を使用できる。いくつかの実施形態では、カルボジイミド活性化カルボキシル基を反応させて、カルボジイミド活性化カルボキシル基よりも安定性の高い活性化カルボニル基を形成してもよい。例えば、カルボジイミドで活性化されたカルボキシル基を、N−ヒドロキシスクシンイミド又はその好適な代替物と反応させて、不安定性がより低い活性化カルボニル基を形成してもよい。
活性化カルボニル化合物を求核剤と反応させて、例えばエステル又はアミドを形成することができる。例えばいくつかの実施形態では、活性化カルボニル化合物をアルコール(例えば、メタノール、エタノール又は任意のその他好適なアルコール)と反応させて、例えばエステル又はカーボネートを形成することができる。他の実施形態では、活性化カルボニルをアミンと反応させて、例えばアミド又はカルバメートを形成することができる。一実施形態では、活性化カルボニル化合物は、水素化に不安定なカーボネート又はカルバメート、例えばベンジルクロロホルメート(すなわち、Cbz−Cl)を形成し得る化合物であってよい。
特定の実施形態では、活性化カルボニル化合物の求核剤との反応は、副生成物として酸を生成する。例えば、塩化アシルのアルコール又はアミンとの反応は、塩酸が生成する。特定の実施形態では、アシル化反応において好適な酸捕捉剤を含めることが好ましい場合がある。例えば、水酸化物塩(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム)などの塩基を使用してよい。
加水分解可能な試薬は、この特性を有する好適な試薬であってよい。例えば、試薬は、水酸化物塩(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等)などの塩基であってよい。
カルバメート切断試薬は、カルバメートからアミンを遊離させることができる任意の好適な試薬であってよい。例えば、試薬は、カルバメートの同一性に基づいて選択されてもよい。例えば、塩基(例えば、水酸化物塩)を使用して、カルバメートを加水分解してよい。カルバメートがアルキルアリールエステル(例えば、ベンジルエステル)を含む実施形態では、カルバメート切断試薬は、触媒性水素化試薬(例えば、パラジウム炭素(Pd/C))であってよい。
本明細書で想定されるプロセスの各工程は、任意の好適な温度又は温度勾配で実施することができる。例えば、反応は、約−20℃〜約150℃、いくつかの実施形態では、約0℃〜約100℃、いくつかの実施形態では、15℃〜約30℃、いくつかの実施形態では、約−10℃〜約30℃、いくつかの実施形態では、約−20℃〜約0℃、いくつかの実施形態では、約0℃〜約30℃、いくつかの実施形態では、約0℃〜約5℃、いくつかの実施形態では、約20℃〜約30℃の温度で実施されてよい。
特定の実施形態では、このプロセスに凍結乾燥工程が含まれてもよい。例えば、式XIIIの化合物を凍結乾燥してもよい。凍結乾燥は、任意の好適な温度又は温度勾配で行うことができる。例えば、凍結乾燥は、約−50℃〜約25℃の温度で行うことができる。いくつかの場合では、温度を、約−60℃〜約−40℃の第1の温度から、約15℃〜約30℃の第2の温度に上昇させてよい。任意の好適な時間にわたって温度勾配を生じさせてよい。例えば、いくつかの実施形態では、その時間は、約4〜約48時間であってよく、いくつかの実施形態では、約12〜約36時間、又はいくつかの実施形態では、約20〜約30時間であってよい。
定義
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、任意の数の置換基又は官能部分で置換されてよい。一般に、用語「任意に」が先行しているかどうかに関わりなく、用語「置換」及び式に含まれる置換基は、所定の構造中の水素ラジカルを特定の置換基のラジカルと交換することを指す。
いくつかの場合では、任意の所定の構造中の2つ以上の位置が、特定の基から選択される2つ以上の置換基で置換され得るとき、置換基は、位置ごとに同じであっても異なっていてもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「置換」は、有機化合物の全ての許容可能な置換基を含むことが意図される。広い側面において、許容可能な置換基として、有機化合物の非環式及び環式、分枝状及び非分枝状の、炭素環及び複素環、芳香族及び非芳香族置換基が挙げられる。いくつかの実施形態では、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の価数を満たす、水素置換基及び/又は本明細書に記載される有機化合物の任意の許容可能な置換基を有していてもよい。置換基の非限定例として、アシル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシアルキル、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、オキソ、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−CF3、−CH2CF3、−CHCl2、−CH2OH、−CH2CH2OH、−CH2NH2、−CH2SO2CH3、−ORx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3が挙げられ、Rxは発生する毎に独立して、水素、ハロゲン、アシル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルが挙げられるが、これらに限定されず、上記かつ本明細書に記載される脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル置換基のうち任意のものは、置換又は非置換、分枝状又は非分枝状、環式又は非環式であってよく、上記かつ本明細書に記載されるアリール又はヘテロアリール置換基のうち任意のものは、置換又は非置換であってよい。また、本明細書に記載される化合物は、有機化合物の許容可能な置換基によっていかなる方法で制限されることを意図していない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される置換基及び可変部の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物の形成をもたらすものであり得る。本明細書で使用されるとき、用語「安定」は、製造を可能にするのに十分な安定性を有し、かつ、化合物の一体性を十分な検出時間、好ましくは本明細書に詳述される目的に有用な十分な時間維持している化合物を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「アシル」は、カルボニル基を含む部分を指す。いくつかの実施形態では、アシル基は、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、及び−NRxC(O)ORxから選択される一般式を有してもよく、Rxは発生する毎に独立して、水素、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルが挙げられるが、これらに限定されず、上記かつ本明細書に記載される脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル置換基のうち任意のものは、置換又は非置換、分枝状又は非分枝状、環式又は非環式であってよく、上記かつ本明細書に記載されるアリール又はヘテロアリール置換基のうち任意のものは、置換又は非置換であってよい。
本明細書で使用されるとき、用語「脂肪族」は、飽和及び不飽和の両方、直鎖状(すなわち、非分枝状)、分枝状、非環式、環式、又は多環式の脂肪族炭化水素を含み、これらは1つ又は2つ以上の官能基で任意に置換されている。当業者に理解されるように、本明細書では、「脂肪族」として、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル及びシクロアルキニル部分が挙げられるが、これらに限定されないことを意図する。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロ脂肪族」は、例えば、炭素原子の代わりに、1つ又は2つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン、又はケイ素原子を含む脂肪族部分を指す。ヘテロ脂肪族部分は、分枝状、非分枝状、環式又は非環式であってよく、飽和及び不飽和の複素環(例えば、モルホリノ、ピロリジニル等)を含み、これらは、1つ又は2つ以上の官能基で任意に置換されてもよく、非置換であってもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「アリール」及び「ヘテロアリール」は、それぞれが置換又は非置換であってよい、好ましくは3〜14個の炭素原子を有する単又は多環式不飽和部分を指す。特定の実施形態では、「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニル等が挙げられるが、これらに限定されない、1つ又は2つの芳香環を有する単又は二環式炭素環系を指す。特定の実施形態では、「ヘテロアリール」は、1つ又は2つ又は3つの環原子が、S、O及びNからなる群から独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、1つ又は2つの芳香環を有する、単又は二環式複素環系を指す。ヘテロアリール基の非限定例として、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノニル、イソキノニル等が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和の直鎖状又は分枝状炭化水素を指し、例えば、本明細書でそれぞれC2-12アルケニル、C2-10アルケニル、C2-6アルケニルと称される、2〜12個、2〜10個、又は2〜6個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状基である。代表的なアルケニル基として、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2−エチルヘキセニル、2−プロピル−2−ブテニル、4−(2−メチル−3−ブテン)−ペンテニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルケニルオキシ」は、酸素に結合した直鎖状又は分枝状のアルケニル基(アルケニル−O)を指す。代表的なアルケニルオキシ基として、本明細書でC3-6アルケニルオキシとして称される、3〜6個の炭素原子のアルケニル基を有する基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な「アルケニルオキシ」基として、アリルオキシ、ブテニルオキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルコキシ」は、酸素に結合したアルキル基(−O−アルキル)を指す。代表的なアルコキシ基として、1〜12個、1〜8個、又は1〜6個の炭素原子のアルキル基を有する基が挙げられるが、これらに限定されず、本明細書ではそれぞれ、C1-12アルコキシ、C1-8アルコキシ、C1-6アルコキシと称される。代表的なアルコキシ基として、メトキシ、エトキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。同様に、代表的な「アルケニルオキシ」基として、ビニルオキシ、アリルオキシ、ブテンオキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルコキシカルボニル」は、酸素に結合し、カルボニル基に結合した、直鎖状又は分枝状のアルキル基(アルキル−O−C(O)−)を指す。代表的なアルコキシカルボニル基として、本明細書でC1-6アルコキシカルボニルとして称される、1〜6個の炭素原子のアルコキシカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルコキシカルボニル基として、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルキニルオキシ」は、酸素に結合した直鎖状又は分枝状のアルキニル基(アルキニル−O)を指す。代表的なアルキニルオキシ基として、プロピニルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルキル」は、飽和の直鎖状又は分枝状炭化水素を指し、例えば、本明細書でそれぞれC1-6アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルキルと称される、1〜6個、1〜4個、又は1〜3個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状基である。代表的なアルキル基として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、アルキルは、C1-6アルキルを指してよく、これは、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、−NH2、−NH−アルキル、又はアルコキシ(例えば、−OCH3)からなる群から選択される1つ、2つ、又は3つの置換基によって任意に置換される。
本明細書で使用されるとき、用語「アルキルカルボニル」は、カルボニル基に結合した、直鎖状又は分枝状のアルキル基(アルキル−C(O)−)を指す。代表的なアルキルカルボニル基として、本明細書でC1-6アルキルカルボニル基として称される、1〜6個の原子のアルキルカルボニル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的なアルキルカルボニル基として、アセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する不飽和の直鎖状又は分枝状炭化水素を指し、例えば、本明細書でそれぞれC2-6アルキニル、及びC3-6アルキニルと称される、2〜6個、又は3〜6個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状基である。代表的なアルキニル基として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
否定されて示されていない場合、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アミノ、ハロゲン、及び−C(O)アルキルから選択される1つ又は2つ以上の基で任意に置換されてよい。特定の実施形態では、アルキル、アルケニル、及びアルキニル基は置換されておらず、すなわち非置換である。
本明細書で使用されるとき、用語「アミド(amide)」又は「アミド(amido)」は、形態−RaC(O)N(Rb)−、−RaC(O)N(Rb)Rc−、又は−C(O)NRbcのラジカルを指し、このときRa b、及びRcは、それぞれ独立して、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミノ、アリール、アリールアルキル、カルバメート、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、水素、ヒドロキシル、ケトン、及びニトロから選択される。アミドは、炭素、窒素、Rb、Rc、又はRaを介して他の基に結合できる。アミドはまた、環式であってもよく、例えば、Rb及びRc、Ra及びRb、又はRa及びRcが結合し、3〜12員環、例えば3〜10員環又は5〜6員環を形成してもよい。用語「カルボキシルアミド」は、構造−C(O)NRbcを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「アミン」又は「アミノ」は、形態−NRdeのラジカルを指し、このときRd及びReは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルから選択される。アミノはまた、環式であってもよく、例えば、Rd及びReがNと共に結合し、3〜12員環、例えばモルホリノ又はピペリジニルを形成する。用語アミノはまた、任意のアミノ基の対応する第四級アンモニウム塩、例えば−[N(Rd)(Re)(Rf)]+も含む。代表的なアミノ基としてアミノアルキル基が挙げられ、このときRd、Re、又はRfのうち少なくとも1つがアルキル基である。特定の実施形態では、Rd及びReは水素又はアルキルである。
本明細書で使用されるとき、用語「シクロアルコキシ」は、酸素に結合したシクロアルキル基(シクロアルキル−O−)を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「シクロアルキル」は、例えば、3〜6個又は4〜6個の炭素の単環式飽和又は部分不飽和炭化水素基を指し、例えば本明細書で、C3-6シクロアルキル又はC4-6シクロアルキルと称され、シクロアルカンから生じる。代表的なシクロアルキル基として、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロブチル又はシクロプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロ」又は「ハロゲン」又は「Hal」は、F、Cl、Br、Iを指す。本明細書で使用されるとき、用語「ハロアルキル」は、1つ又は2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を指す。
用語「ヘテロシクリル」又は「複素環基」は、当該技術分野で認識されており、環構造が1〜4個の窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を含む、飽和又は部分不飽和3〜10員環構造、あるいは3〜7員環を指す。複素環はまた、単−、二−、又は他の多環式環系であってもよい。複素環は、部分不飽和又は飽和の1つ又は2つ以上のアリール環に融合してもよい。ヘテロシクリル基として、例えば、ビオチニル、クロメニル、ジヒドロフリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジチアゾリル、ホモピペリジニル、イミダゾリジニル、イソキノリル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オキソラニル、オキサゾリジニル、フェノキサンテニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジン−2−ノニル、ピロリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリル、チアゾリジニル、チオラニル、チオモルホリニル、チオピラニル、キサンテニル、ラクトン、アゼチジノン及びピロリジノンなどのラクタム、スルタム、スルトン等が挙げられる。複素環は、1ヶ所又は2ヶ所以上の位置において、アルカノイル、アルコキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミジノ、アミノ、アリール、アリールアルキル、アジド、カルバメート、カーボネート、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、イミノ、ケトン、ニトロ、ホスフェート、ホスホナト、ホスフィナト、サルフェート、スルフィド、スルホンアミド、スルホニル及びチオカルボニルなどの置換基で置換されてよい。特定の実施形態では、複素環基は置換されておらず、すなわち複素環基は非置換である。
用語「ヘテロアリールオキシ」は、ヘテロアリール−O−基を指す。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、当該技術分野で認識されており、上で定義されたような飽和ヘテロシクリル基を指す。本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロシクリルアルコキシ」は、アルコキシ基に結合したヘテロシクリルを指す。用語「ヘテロシクリルオキシアルキル」は、アルキル基に結合した酸素(−O−)に結合した、ヘテロシクリルを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロシクリルアルコキシ」は、ヘテロシクリル−アルキル−O−基を指す。
用語「ヘテロシクリルオキシ」は、ヘテロシクリル−O−基を指す。
用語「ヘテロシクリルオキシアルキル」は、ヘテロシクリル−O−アルキル−基を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「ヒドロキシ」及び「ヒドロキシル」は、ラジカル−OHを指す。
本明細書で使用されるとき、用語「オキソ」は、ラジカル=Oを指す。
「薬学的又は薬理学的に許容される」には、適切に動物、つまりヒトに投与されるとき、有害反応、アレルギー反応、又はその他予期しない反応を起こさない分子及び組成物を含む。ヒトへの投与には、製剤は、FDAの生物製剤の基準に従って、無菌性、発熱性、一般的安全性及び純度の基準を満たさなくてはならない。
本開示で使用されるとき、用語「部分NMDA受容体アゴニスト」は、NMDA受容体のグリシン結合部位に結合することができる化合物として定義され、低濃度ではNMDA受容体アゴニストは実質的にアゴニストとして作用し、高濃度では実質的にアンタゴニストとして作用する。これらの濃度は、各「部分アゴニスト」全てにおいて、実験的に決定される。
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容されるキャリア」又は「賦形剤」は、生理学的に適合性のある、任意かつ全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤、及び抗真菌剤、等張かつ吸収遅延剤等を含む。一実施形態では、キャリアは非経口投与に適している。あるいは、キャリアは、静脈内、腹腔内、筋肉内、舌下、又は経口投与に適していてもよい。薬学的に許容されるキャリアは、無菌水溶液又は分散液、及び無菌注射液又は分散液を即時調製用の無菌粉末を含む。このような薬学的活性物質のための媒体及び薬剤の使用は、当該技術分野において周知である。任意の従来の媒体又は薬剤が活性化合物と不適合である以外は、本発明の医薬組成物におけるその使用が想定される。補助的活性化合物を組成物に組み込むこともできる。
本明細書で使用されるとき、用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の組成物において使用される化合物中に存在し得る、酸性基又は塩基性基の塩を指す。元々塩基性である本発明の組成物中に含まれる化合物は、様々な無機及び有機酸と広範な塩を形成することができる。かかる塩基性化合物の薬学的に許容される酸付加塩の調製に使用できる酸は、非毒性酸付加塩を形成するもの、すなわち、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカラート、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩(すなわち、1、1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))塩が挙げられるが、これらに限定されない、薬学的に許容されるアニオンを含有する塩である。アミノ部分を含む本発明の組成物中に含まれる化合物は、上記の酸に加えて、種々のアミノ酸と薬学的に許容される塩を形成し得る。元々酸性である本発明の組成物中に含まれる化合物は、様々な薬学的に許容されるカチオンと塩基塩を形成することができる。このような塩の例として、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウム、鉄塩が挙げられる。
本開示の化合物は、1つ又は2つ以上のキラル中心、及び/又は、二重結合を含有してよく、そのため、幾何異性体、鏡像異性体、又はジアステレオマーなどの立体異性体として存在する。本明細書で使用されるとき、用語「立体異性体」は、全ての幾何異性体、鏡像異性体又はジアステレオマーからなる。これらの化合物は、立体形成性炭素原子の周囲の置換基の構成に応じて、記号「R」又は「S」と表記される場合がある。本発明は、これらの化合物の様々な立体異性体及びこれらの混合物を包含する。立体異性体として、鏡像異性体及びジアステレオマーが挙げられる。鏡像異性体又はジアステレオマーの混合物は、命名法では「(±)」と表記され得るが、当業者は、暗黙の内に構造がキラル中心を示し得ることを認識するだろう。
本発明の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心つまり立体中心を含む市販の出発原料から合成的に調製でき、又は、ラセミ混合物を調製し、その後当業者に周知の分割方法によって調製できる。これらの分割方法は、(1)鏡像異性体混合物をキラル補助剤に結合させ、得られたジアステレオマー混合物を再結晶又はクロマトグラフィーで分離し、補助剤から光学的に純粋な生成物を遊離させる、(2)光学的に活性な分解剤を利用して塩形成させる、又は、(3)光学異性体混合物をキラルクロマトカラムで直接分離することで例示される。立体異性体混合物はまた、キラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、などの周知の方法により、それらの構成成分である立体異性体に分割され、キラル塩錯体として化合物を結晶化、又はキラル溶媒中で化合物を結晶化することもできる。立体異性体はまた、既知の不斉合成法によって、立体的に純粋な中間体、試薬、及び触媒から得ることもできる。
本発明の化合物には、幾何異性体も存在し得る。
Figure 2019511459
は、本明細書に記載される一重結合、二重結合、又は三重結合であってよい、結合を示す。本発明は、炭素−炭素二重結合の周囲に置換基を配置するか、又は炭素環の周りに置換基を配置することによる、種々の幾何異性体及びその混合物を包含する。炭素−炭素二重結合の周囲の置換基は、「Z」又は「E」構造として表記され、用語「Z」及び「E」は、IUPAC基準に従って使用される。別途記載のない限り、二重結合を示す構造は、「E」及び「Z」異性体の両方を包含する。
あるいは、炭素−炭素二重結合の周囲の置換基は、「シス」又は「トランス」と称することができ、「シス」は二重結合の同じ側の置換基を表し、「トランス」は二重結合の反対側の置換基を表す。炭素環の周囲の置換基の配列は、「シス」又は「トランス」と表記される。用語「シス」は、環の面の同じ側の置換基を表し、「トランス」は環の面の反対側の置換基を表す。置換基が、環の面の同一側及び反対側の両方に配置されている化合物の混合物は「シス/トランス」と表記される。
本明細書に開示される化合物は、薬学的に許容される溶媒、例えば水、エタノール等との溶媒和型並びに非溶媒和型で存在し得、本発明は、溶媒和型及び非溶媒和型の両方を包含することを意図する。一実施形態では、化合物は非晶質である。一実施形態では、化合物は多形体である。別の実施形態では、化合物は結晶形態である。
本発明はまた、1つ又は2つ以上の原子が、通常自然界に見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されている以外は、本明細書に記載されるものと同一である、本発明の同位体標識化合物も包含する。本発明の化合物に取り込むことが可能な同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。
特定の同位体標識された開示される化合物(例えば、3H及び14Cで標識されたもの)は、化合物及び/又は基質の組織分布アッセイに有用である。調製及び検出の容易性から、トリチウム化(すなわち、3H)及び炭素14(すなわち、14C)同位元素は特に好ましい。更に、より重い同位体、例えば重水素(すなわち、2H)などによる置換を行うと、代謝安定性がより高くなり(例えば、in vivo半減期が長くなるかあるいは必要な投薬量が少なくなる)など、結果として特定の治療的利点が得られるため、一部の場合では好ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物は、一般に、例えば、非同位体標識試薬を同位体標識試薬に置き換えることによる本明細書の実施例に開示されるものと同様の手順に従って調製できる。
本開示で使用されるとき、「NMDA」は、N−メチル−D−アスパラギン酸と定義される。
以下の実施例は、例示のみを目的とするものであり、本開示の範囲を制限することを意図していない。
実施例1:中間体の合成
L−プロリン(化合物I)及びL−スレオニン(化合物VI)を出発物質として用いる、KSM−1及びKSM−2(以下で特定)を調製するための化学合成プロセスを図1に示す。
段階I−(S)−1−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(化合物III)の調製
化合物IIIを、2工程反応を用いて調製した。第1工程では、メタノールの存在下でL−プロリンをSOCl2と反応させて、化合物IIを生成し、これを単離しなかった。第2工程では、化合物IIを含む第1工程からの反応混合物を、続いて化合物IIIに変換した。この反応を最適化し、製造プラントで最大25.0kgの量の化合物IIを調製するために使用した。一貫した純度(HPLC% AUCにより>95%)を観察し、収率は、85%〜90%の範囲で得られた。
反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される反応成分は、表1に提供されるものを含んでよい。
Figure 2019511459
段階I:メタノール(ロットI)を、20〜30℃の反応器に投入した。L−プロリンを、20〜30℃の反応器に追加した。この反応混合物を、0〜5℃まで冷却した。蒸留塩化チオニルを、0〜5℃の反応混合物にゆっくりと加えた。反応生成塊の温度を20〜25℃まで上昇させ、12〜18時間攪拌した。反応の進行はTLCによって監視した(注:L−プロリンは20%未満でなくてはならない)。溶媒を、減圧下、50℃未満で反応生成塊から完全に蒸留した。メタノール(ロットII)を加え、減圧下50℃で蒸留した。トルエン(ロットI)を添加し、減圧下50℃で2時間蒸留し、脱ガスした。新たに調製したNaOH溶液を、20℃未満で反応生成塊にゆっくりと加えた(注:NaOH溶液は、NaOHを水(ロットI)に溶解させて調製した)。反応生成塊を0〜5℃まで冷却し、ベンジルクロロホルメートを0〜5℃でゆっくりと反応生成塊に追加し、3〜4時間同じ温度に維持した。反応の進行はTLCによって監視した(注:反応中間体である化合物II(L−プロリンメチルエステル)は、2%未満でなくてはならない)。反応生成塊温度を20〜30℃まで上昇させた。MTBE(ロットI)を、20〜30℃の反応生成塊に加えた。反応生成塊を5〜10分攪拌し、5〜10分沈降させた。水性層を分離し、トルエン(ロットI)、次いでMTBE(ロットII)で洗浄した。水性層のpHを、濃HClで1.0〜2.0に調整した。反応生成塊を15分間攪拌した後、酢酸エチル(ロットI)を添加した。有機層を分離し、水性層を酢酸エチル(ロットII)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄した(注:食塩水は、塩化ナトリウムを水(ロットII)に添加することによって調製した)。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を減圧下で完全に蒸留し、50℃未満で2時間脱ガスした。
上記反応から、収率94%、純度91.37%で、10.2kgの化合物IIIが得られた。
段階II−(S)−ベンジル−2−((S)−2−(メトキシカルボニル)ピロリジン−1−カルボニル)−ピロリジン−1−カルボキシレート(化合物IV)の調製
この段階では、式IのL−プロリンを、メタノールの存在下でSOCl2と反応させ、反応混合物中に式IIの化合物を生成した。段階1で得られた式IIIで表される化合物を、続いて反応混合物に添加し、反応混合物から式IIの化合物を単離することなく、式IVで表される化合物を生成した。この反応を最適化し、製造プラントでの30.0kgスケールまでスケールアップし、一貫した品質を観察した。HPLC純度は65%超(AUC)であり、収率は80%〜85%の範囲である。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表2に示す。
Figure 2019511459
段階IIでは、メタノール(ロットI)を、20〜30℃の反応器に投入した。式Iで表される化合物(L−プロリン)を、20〜30℃の反応生成塊中に添加した。反応生成塊を0〜5℃に冷却し、塩化チオニル(蒸留)を0〜5℃の反応生成塊にゆっくりと添加した。次いで、この反応混合物を20〜35℃まで昇温させ、20〜35℃で18時間保持し、式IIで表される化合物を得た。反応混合物の進行は、SM含量についてTLCで監視した(注:出発物質は20%未満でなくてはならない)。
反応生成塊を、減圧下50℃未満で完全に蒸留した。メタノール(ロットII)を加え、減圧下50℃未満で蒸留し、反応生成塊を25〜30℃まで冷却した。ジクロロメタン(ロットI)を、25〜30℃の反応器内に添加した。トリエチルアミンを、0〜10℃で反応混合物にゆっくりと添加した。段階Iの生成物である、式IIIで表される化合物を、ジクロロメタン(ロットII)に溶解し、この溶液を20℃未満で反応混合物に添加し、この反応混合物を0〜5℃に冷却した。DCC溶液を、ジクロロメタン(ロットIII)に溶解することによって調製し、この溶液を0〜5℃で反応混合物にゆっくりと添加した、4.0〜4.5時間攪拌した。反応生成塊の温度を20〜30℃まで上昇させ、12〜18時間攪拌した。反応の進行はHPLCによって監視した(注:段階Iは2%未満でなくてはならない)。溶媒を、減圧下45℃未満で反応混合物から完全に蒸留し、酢酸エチル(ロットI)を、反応生成塊に添加した。反応生成塊を0〜5℃に冷却して2〜3時間攪拌し、反応生成塊を濾過して、酢酸エチル(ロットII)で洗浄した(注:副生成物であるDCUを濾過した)。全ての有機層を合わせ、2×15.0Lの食塩水で洗浄した。有機層を、4%クエン酸溶液、続いて重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した(注:層中に固形物が観察された場合は層を濾過した)。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して、酢酸エチル(ロットIII)を用いて固体の硫酸ナトリウムを洗浄した。溶媒を、減圧下、50℃未満で完全に蒸留した。
上記反応から、収率85.2%、純度66.0%(HPLC AUC)で、8.0kgの式IVで表される化合物が得られた。
段階III−(S)−1−((S)−1−(ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸(化合物V)の化合物の調製
上記で得られた式IVの化合物を、続いてLiOH、THF、水と反応させて式Vの化合物を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで最大87.0kgのスケールで実施して、一貫した品質(>95%、HPLC%PA)及び収率(60%)を観察した。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表3に示す。
Figure 2019511459
段階IIIでは、THF及び水(ロットI)を、20〜30℃の反応器に投入した。式IVで表される段階IIの化合物を、20〜30℃の反応生成塊に添加した。水酸化リチウムを20〜30℃の反応生成塊に添加し、その反応生成塊を20〜30℃で18時間攪拌した。反応の進行はTLCによって監視した(注:段階IIは2%未満でなくてはならない)。反応生成塊をMTBE(ロット1及びロットII)で2回洗浄し、水性層のpHを濃HCl(十分量)で1.0〜2.0に調整した(注:pH調整中に固形物が析出した)。反応生成塊を20〜30℃で1〜1.5時間攪拌し、固形物をNutscheフィルターで濾過して、水(ロットII)で洗浄した。このケーキを水(ロットIII)及びMTBE(ロットIII)で洗浄し、化合物を55〜60℃のHADで乾燥させた。
上記反応から、収率59.0%、純度98.46%で、3.42kgの式Vで表される化合物が得られた。
段階IV−(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(化合物VIII)の調製
この段階では、式VIの出発物質であるL−スレオニンを、メタノールの存在下でSOCl2と反応させ、反応混合物中に式VIIで表される化合物を生成した。式VIIで表される化合物を、反応混合物から式VIIで表される化合物を単離することなく、式VIIIで表される化合物に更に変換した。この反応を最適化し、製造プラントで最大5.0kgのスケールで実施して、一貫した品質(>80%、HPLC%PA)及び収率(65%〜70%)を観察した。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表4に示す。
Figure 2019511459
段階IV:メタノール(ロットI)を、20〜30℃の反応器に投入した。式VIで表される化合物(L−スレオニン)を20〜30℃の反応器に添加し、反応混合物を0〜5℃に冷却した。蒸留塩化チオニルを0〜5℃の反応混合物にゆっくりと添加し、反応生成塊の温度を20〜25℃まで上昇させ、18時間維持して、式VIIで表される化合物を得た。反応の進行はTLCによって監視した(注:SM含量は10%未満でなくてはならない)。溶媒を、減圧下50℃未満で反応生成塊から完全に蒸留し、メタノール(ロットII)を加え、減圧下で蒸留し、50℃未満で2時間脱ガスした。イソプロパノール(ロットI)を、20〜30℃の反応生成塊に加えた。得られた溶液を20〜30℃のオートクレーブ内に投入し、20〜30℃の反応生成塊に4.5〜5.0Kgまでアンモニアガス圧を加えて、その圧力と温度を18時間維持した(注:アンモニア加圧中に発熱が観察された)。反応の進行はTLCによって監視した(注:L−スレオニンメチルエステルは5%未満でなくてはならない)。反応生成塊を濾過し、イソプロパノール(ロットII)で洗浄して、濾液を減圧下55℃未満で蒸留した。MTBE(ロットI)をゆっくりと添加して1時間攪拌した後、固形物を濾過し、この固形物をHAD下50〜55℃で乾燥した。
上記反応から、収率69.7%、純度85.74%で、3.0kgの式VIIIで表される化合物が得られた。
段階V−(2S,3R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−ヒドロキシブタン酸(化合物X−KSM−2)の調製
式VIの出発物質L−スレオニンを、NaHCO3及びCbz−Clと反応させ、KSM−2を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで最大10.0kgのスケールで実施して、一貫した品質(>95%、HPLC%PA)及び収率(45〜50%)を観察した。
反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表5に示す。
Figure 2019511459
段階Vでは、重炭酸ナトリウム及び水(ロットI)を、20〜30℃の反応器に投入した。式VIの化合物(L−スレオニン)を20〜30℃の反応生成塊に添加し、反応生成塊を0〜5℃に冷却した。ベンジルクロロホルメートを0〜5℃の反応生成塊に添加し、その反応生成塊を0〜5℃で1時間攪拌した。反応生成塊の温度を20〜0℃に冷却し、20〜30℃で18時間攪拌した。反応の進行はTLCによって監視した。
MTBE(ロットI)を20〜30℃の反応生成塊に添加し、反応生成塊を5〜10分間攪拌し、5〜10分間沈降させて、層を分離した。水性層をトルエン(ロットI)で洗浄した。水性層をMTBE(ロットII)で洗浄し、水性層のpHを濃HClで1.0〜2.0に調整した。反応生成塊を15分間攪拌した後、酢酸エチル(ロットI)を添加した。有機層を分離し、再び水性層を酢酸エチル(ロットII)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。酢酸エチル(ロットIII)を有機層に添加した。ジシクロヘキシルアミンを20〜30℃の反応生成塊に添加し、その反応生成塊を20〜30℃で4〜5時間攪拌した(固形物形成が観察された)。反応生成塊を10〜15℃に冷却し、1時間維持した。塩を濾過し、酢酸エチル(ロットIV)で洗浄した。湿潤状態の塩を取り出し、反応器内に投入した。水(ロットIII)を反応生成塊に添加し、pHを、2N硫酸で1.0〜2.0に調整した。反応生成塊を15分間撹拌し、酢酸エチル(ロットV)を20〜30℃の反応生成塊に添加した。この層を分離し、再び酢酸エチル(ロットVI)で水性層を抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム(ロットII)で乾燥して、濾過した。有機層を、真空下50℃未満で完全に蒸留した。液体化合物をHDPE容器内に取り出し、サンプルを完全QC分析に送った。
上記反応から、収率45.0%、純度98.9%で、9.6kgのKSM−2が得られた。
段階VI−(S)−ベンジル2−((S)−2−((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボニル)ピロリジン−1−カルボキシレート(化合物IX−KSM−1)の調製
段階IIIで得られた式Vの化合物を、段階VIIで得られた式VIIIの化合物と結合させ、KSM−1を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで6.0kgまでスケールアップして、一貫した品質(>95%、HPLC%PA)及び収率(45〜50%)を有した。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表6に示す。
Figure 2019511459
段階VIでは、ジクロロメタン及び式Vで表される化合物を、20〜30℃の反応器内に投入した。反応生成塊を−5〜5℃に冷却し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを−5〜5℃の反応混合物に添加した。1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドHClを、−5〜5℃の反応混合物に添加した。N−メチルモルホリンを、−5〜5℃の反応混合物にゆっくりと添加し、30分間維持した。ジクロロメタン(ロットII)に溶解した式VIIIの化合物を、−5〜5℃の反応混合物に加え、4時間維持した。反応混合物温度を20〜30℃まで上昇させ、18時間維持した。反応の進行はHPLCによって監視した(注:SM(段階III)は5%未満でなくてはならない)。水(ロット1)を20〜35℃の反応生成塊に投入した。層を分離し、有機層を再び水(ロットII)で洗浄した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄した(注:食塩水は、塩化ナトリウムを水(ロットIII)に溶解することによって調製した)。有機層をcelite床を通して濾過し、ジクロロメタン(ロットIII)で洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下45℃未満で完全に蒸留した。粗生成物を、20〜35℃のアセトン及びメタノール(1:1)に溶解した。n−ヘキサン(ロット−1)を20〜35℃の反応生成塊に添加し、その反応生成塊を20〜35℃で4.0時間攪拌した。反応生成塊をNutscheフィルターを通して濾過し、N−ヘキサン(ロットII)で洗浄した。この化合物をエチルアセタールでスラリーにして、45〜50℃の温風で乾燥した。
上記反応から、収率24.0%、純度96.3%で、1.15kgのKSM−1が得られた。
実施例2:GLYX−13の合成
実施例1で製造した中間体KSM−1及びKSM−2を用いて、以下のようにGLYX−13を調製した。その合成経路を図2に提供する。
段階A−(S)−N−((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)−1−((S)−ピロリジン−2−カルボニル)ピロリジン−2−カルボキサミド(化合物XI)の調製
この段階では、KSM−1をメタノールの存在下で10%Pd/Cと反応させ、式XIで表される化合物を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで最大4.0kgのスケールで実施して、一貫した品質(>80%、HPLC%PA)及び収率(80%〜85%)を観察した。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表7に示す。
Figure 2019511459
段階Aでは、10%パラジウム炭素(w/w、50%湿潤)を、周囲温度窒素雰囲気下の圧力反応器内に投入した。別の容器内でKSM−1をメタノールに溶解し、真空下で上記反応器内に吸引した。水素圧を、5〜6時間、周囲温度で45〜60psiに維持した。反応混合物の進行は、KSM−1含量についてHPLCで監視し、限界を5%以下とした。Hyflow床をメタノール(ロットII)で調製した。反応生成塊を窒素雰囲気下でNutscheフィルターを通して濾過し、床をメタノール(ロットIII)で洗浄した。濾液を反応器内に移し、減圧下50℃未満(浴温度)で完全に蒸留してシロップを得て、このシロップ物質を清浄かつ乾燥した容器に取り出して、サンプルを分析用にQCに送った。
上記反応から、収率89.31%、純度93.63%で、1.31kgの式XIで表される化合物が得られた。
段階B−ベンジル(2S,3R)−1−((S)−2−((S)−2−((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)ピロリジン−1−カルボニル)ピロリジン−1−イル)−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物XII)の調製
この段階では、上記で得られた式XIで表される化合物を、KSM−2と反応させ、式XIIで表される化合物を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで3.0kgまでスケールアップして、HPLC純度(>95%)で25%〜28%の収率を得た。
反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表8に示す。
Figure 2019511459
段階B:エタノールを20〜35℃の反応器内に投入した。下記式XIで表される化合物を、20〜35℃の温度で攪拌しながら反応器内に投入し、反応生成塊を−5〜0℃に冷却した。EDC.HClを−5〜0℃の反応生成塊に投入し、その反応生成塊を−5〜0℃で10〜15分間維持した。N−メチルモルホリンを、−5〜0℃の上記反応生成塊に滴加し、その反応生成塊を−5〜0℃で10〜15分間維持した。
KSM−2を、−5〜0℃で撹拌しながら反応器内に投入し、その反応生成塊を−5〜0℃で3.00〜4.00時間維持した。反応生成塊の温度を20〜35℃に上昇させ、撹拌しながら20〜35℃で12〜15時間維持した(注:12.0時間後、及びその後2.0時間毎に、段階A含量についてHPLCで反応生成塊を監視した。段階A含量は、2.0%以下にしなければならない)。エタノールを、真空下50℃未満(温水温度)で完全に蒸留し、反応生成塊を20〜35℃に冷却した。10% DCM−イソプロピルアルコール(清浄なHDPE容器内で調製されたジクロロメタン(ロット1)及びイソプロピルアルコール(ロット1))を20〜35℃の反応塊に投入した後得られた残渣に、水(ロット1)を投入した。
両層を分離し、水性層を反応器に投入した。10% DCM−イソプロピルアルコール(清浄なHDPE容器内で調製されたジクロロメタン(ロット2)及びイソプロピルアルコール(ロット2))を20〜35℃の反応塊に投入した。両層を分離し、水性層を反応器に再投入した。10% IDCM−イソプロピルアルコール(清浄なHDPE容器内で調製されたジクロロメタン(ロット3)及びイソプロピルアルコール(ロット3))を20〜35℃の反応塊に投入した。両層を分離し、水性層を反応器に再投入した。10% DCM−イソプロピルアルコール(清浄なHDPE容器内で調製されたジクロロメタン(ロット4)及びイソプロピルアルコール(ロット4))を20〜35℃の反応塊に投入し、両層を分離した。上記有機層を合わせ、硫酸水素カリウム溶液(硫酸水素ナトリウム(ロット1)を水(ロット2)に溶解してHDPE容器内で調製した溶液)を、20〜35℃の反応生成塊に投入した。両層を分離し、有機層を反応器内に再投入した。硫酸水素カリウム溶液(硫酸水素ナトリウム(ロット2)を水(ロット3)に溶解してHDPE容器内で調製した溶液)を、20〜35℃の反応生成塊に投入した。両層を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下45℃未満(温水温度)で完全に蒸留した。
上記粗生成物を、ジクロロメタン中のシリカゲル(100〜200メッシュ)(ロット1)に吸収させた。シリカゲル(100〜200メッシュ)(ロット2)でのカラムを作製し、ジクロロメタン(ロット5)でシリカゲル床を洗浄して、吸収させた化合物をカラムに乗せた。ジクロロメタン(ロット5)中0〜10%のメタノール(ロット1)でカラムから溶出し、画分をHPLCで分析した。溶媒を、真空下45℃未満(温水温度)で完全に蒸留した。メチルtert−ブチルエーテル(ロット1)を投入し、30分間攪拌した。固形物をNutscheフィルターを通して濾過し、メチルtert−ブチルエーテル(ロット2)で洗浄して、サンプルを完全分析用にQCに送った(注:生成物の品質が95%未満であった場合、カラム精製を繰り返さなくてはならない)。
上記反応から、収率17%、純度96.28%で、0.575kgの式XIIで表される化合物が得られた。
段階C−ベンジル(S)−N−((2S,3R)−1−アミノ−3−ヒドロキシ−1−オキソブタン−2−イル)−1−((S)−1−((2R,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタノイル)ピロリジン−2−カルボニル)ピロリジン−2−カルボキサミド(GLYX−13)の調製
この反応工程では、上記で得られた式XIIの化合物を、メタノールの存在下で10%Pdと反応させ、CLYX−13を生成した。この反応を最適化し、製造プラントで2.8kgまでスケールアップして、HPLC純度>98%で40%〜45%の収率を得た。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表9に示す。
Figure 2019511459
段階Cの例示的実施形態では、10%パラジウム炭素(50%湿潤)を、周囲温度窒素雰囲気下の圧力反応器内に投入した。別の容器内で式XIIの化合物をメタノールに溶解し、真空下で反応器内に吸引した。水素圧を、6〜8時間、周囲温度で45〜60psiに維持した。反応の進行は、段階B(式XIIで表される化合物)含量についてHPLCで監視した(限界は2%以下)。HPLCが適合しない場合、適合するまで攪拌を継続する。メタノール(ロットII)でHyflow床を調製し、反応生成塊を窒素雰囲気下でHyflow床を通して濾過して、濾液を清浄なHDPE容器に回収した。床をメタノール(ロットIII)で洗浄し、濾液をロータリーエバポレーター用フラスコに移して、減圧下50℃未満(浴温度)で完全に溶媒を蒸留し、粗生成物を得た。この物質を、窒素雰囲気下で清浄なHDPE容器に排出した。
中性アルミナ(ロット1)を上記HDPE容器内に投入し、均一な混合物を形成させた。中性アルミナ(ロット2)及びジクロロメタン(ロット1)を用いて、ガラスカラム内に中性アルミナ床を作製した。上記で作製した中性アルミナ床に、中性アルミナ(ロット3)及びジクロロメタン(ロット2)を乗せた。吸収させた化合物を、操作番号11のカラムに乗せた。カラムをジクロロメタン(ロット2)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット3)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット4)及びメタノール(ロット4)(1%)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット5)及びメタノール(ロット5)(2%)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット6)及びメタノール(ロット6)(3%)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット7)及びメタノール(ロット7)(5%)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット8)及びメタノール(ロット8)(8%)で溶出し、10Lの画分を回収した。カラムをジクロロメタン(ロット9)及びメタノール(ロット9)(10%)で溶出し、10Lの画分を回収した。画分をHPLCで分析した(97%超の純度と、単一の最大不純物が>0.5%である画分をまとめてプールした)。
反応器が確実に清浄かつ乾燥しているようにする。純粋な画分を反応器内に移した。
溶媒を、真空下45℃未満(温水温度)で完全に蒸留した。この物質を20〜35℃に冷却した。ジクロロメタン(ロット10)及びメタノール(ロット10)をこの物質に投入し、溶解するまで攪拌した。活性炭を20〜35℃の上記混合物中に投入し、温度を45〜50℃に上昇させた。
Hyflow(ロット2)及びメタノール(ロット11)を用いてHyflow床を調製し、窒素雰囲気下でHyhlow床を通して反応塊を濾過して、清浄なHDPE容器に回収した。清浄なHDPE容器内でジクロロメタン(ロット11)及びメタノール(ロット12)を用いて溶媒混合物を調製し、この溶媒でNutscheフィルターを洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターに入れ、真空下50℃未満で溶媒を蒸留した。ロータリーエバポレーター内の化合物を50℃で5〜6時間乾燥し、メタノール含量(残留溶媒、3000ppm以下でなければならない)について、QCにサンプルを送る。この物質を20〜35℃に冷却し、固形物を清浄で乾燥したガラス瓶に取り出した。サンプルを、完全分析のためQCに送った。
上記反応から、収率43.5%、純度99.73%で、0.92kgのGlyx−13が得られた。
段階D−GLYX−13の凍結乾燥
上記で得られたGLYX−13を凍結乾燥し、褐色瓶で保管した。この反応は非常に良好に行われ、製造プラントで最大〜1.0kgのスケールで成功裏に実施された。
この方法に含まれる反応スキームは以下のとおりである。
Figure 2019511459
この方法で使用される原材料を、次のとおり表10に示す。
Figure 2019511459
段階Dでは、GLYX−13純粋生成物を水(Milli−Q水)(10体積)と共にRBF内に入れ、20〜25℃で30分間攪拌した。溶液を0.22マイクロメートルの濾紙で濾過し、濾液を100mL容のRBフラスコに入れ、凍結乾燥機内に置いて、−50〜+25℃で24時間乾燥した。この化合物を窒素雰囲気下で褐色瓶に入れ、テフロン栓で封をした。
等価物
当業者であれば、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態の多くの等価物を認識し、単に一般的な実験を用いて確認できるであろう。かかる等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図する。
参照による組み込み
本明細書で引用する全ての特許、公開出願、ウェブサイト、及びその他参考文献は、参照することによりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。

Claims (74)

  1. ジピロリジンペプチド化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、代謝産物又は水和物の合成プロセスであって、
    a)式IIIの化合物を、
    Figure 2019511459
    活性化試薬及び式IIの化合物と接触させ、
    Figure 2019511459
    式IVの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    b)前記式IVの化合物を加水分解可能な試薬と接触させ、式Vの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    c)前記式Vの化合物を活性化試薬及び式VIIIの化合物と接触させ、
    Figure 2019511459
    式IXの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    を含み、
    式中、
    1及びR2は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択され、あるいは、R1及びR2は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    3は、C1-6アルキルであり、これは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    4、R5、及びR12は、独立して、−C1-6アルキレンフェニルであり、このときC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    6及びR7は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択され、あるいは、R6及びR7は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    8及びR9は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキレン−、ナフチル−C1-6アルキレン−、ヘテロアリール−C1-6アルキレン−及びヘテロシクリル−C1-6アルキレン−、−ORx、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキル及びC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    10及びR11は、独立して、水素、C1-6アルキル、−C(O)−C1-6アルキレン、−C(O)−O−C1-6アルキレン、及び−C(O)−フェニルからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6アルキレン、及びフェニルは、Raから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    bは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    a及びRa’は、発生する毎に独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、あるいは、Ra及びRa’は、それらが結合している窒素と一緒になるとき、4〜6員の複素環を形成し、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、前記複素環は、それぞれ独立してハロゲン、アルキル、オキソ、又はヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    cは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、オキソ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    dは、発生する毎に独立して、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選択され、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、ヒドロキシル、及びRaa’N−からなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    eは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    fは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    gは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    xは、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキル−、ナフチル−C1-6アルキル−、ヘテロアリール−C1-6アルキル−、及びヘテロシクリル−C1-6アルキル−からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキルは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換される、プロセス。
  2. d)前記式IXの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    e)式Xの化合物を、
    Figure 2019511459
    活性化試薬及び前記式XIの化合物と接触させ、式XIIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    f)前記式XIIの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIIIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記式Xの化合物が、式VIの化合物を
    Figure 2019511459
    活性化カルボニル化合物と接触させることによって生成される、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記式VIIIの化合物が、
    g)式VIで表される化合物を
    Figure 2019511459
    活性化試薬と接触させ、式VIIで表される化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    h)前記式VIIの化合物をアミンと接触させ、前記式VIIIの化合物を生成する工程と、によって生成される、請求項1又は2に記載のプロセス。
  5. 前記式IIの化合物が、式Iの化合物を
    Figure 2019511459
    活性化試薬及びアルコールと接触させることによって生成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記式IIIの化合物が、前記式IIの化合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させることによって生成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記活性化試薬がSOCl2を含む、請求項4又は5に記載のプロセス。
  8. 前記アルコールがMeOHである、請求項4又は5に記載のプロセス。
  9. 前記活性化カルボニル試薬がCbz−Clである、請求項6に記載のプロセス。
  10. 前記塩基が水酸化物塩である、請求項6に記載のプロセス。
  11. 前記式IIIの化合物が、前記式Iの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式IIの化合物を含む反応混合物を生成し、該反応混合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させ、前記式IIIの化合物を生成することによって生成される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記式IVの化合物の加水分解可能な試薬がLiOHを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 前記式VIIIの化合物が、前記式VIの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式VIIの化合物を含む反応混合物を生成し、該反応混合物をアミンと接触させ、前記式VIIIの化合物を生成することによって生成される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記アミンがNH3である、請求項4又は13に記載のプロセス。
  15. 工程(c)における前記活性化試薬が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記活性化カルボニル化合物がCbz−Clである、請求項3に記載のプロセス。
  17. 前記式VIの化合物を塩基と接触させることを更に含む、請求項3に記載のプロセス。
  18. 前記塩基がNaHCO3である、請求項17に記載のプロセス。
  19. 前記カルバメート切断試薬がパラジウム炭素を含む、請求項2〜18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記活性化試薬が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む、請求項2に記載のプロセス。
  21. ジピロリジンペプチド化合物又はその薬学的に許容される塩、立体異性体、代謝産物又は水和物の調製プロセスであって、
    a)式IXの化合物を、
    Figure 2019511459
    カルバメート切断試薬と接触させ、式XIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    b)式Xの化合物を、
    Figure 2019511459
    少なくとも1種の溶媒の存在下で活性化試薬及び前記式XIの化合物と接触させ、式XIIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    c)前記式XIIの化合物をカルバメート切断試薬と接触させ、式XIIIの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    を含み、
    式中、
    1及びR2は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択されてよく、あるいは、R1及びR2は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    3は、C1-6アルキルであってよく、これは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    4、R5、及びR12は、独立して、−C1-6アルキレンフェニルであってよく、このときC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    6及びR7は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択されてよく、あるいは、R6及びR7は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    8及びR9は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキレン−、ナフチル−C1-6アルキレン−、ヘテロアリール−C1-6アルキレン−及びヘテロシクリル−C1-6アルキレン−、−ORx、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3からなる群から選択されてよく、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキル及びC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    10及びR11は、独立して、水素、C1-6アルキル、−C(O)−C1-6アルキレン、−C(O)−O−C1-6アルキレン、及び−C(O)−フェニルからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6アルキレン、及びフェニルは、Raから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    bは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択されてよく、
    a及びRa’は、発生する毎に独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択されてよく、あるいは、Ra及びRa’は、それらが結合している窒素と一緒になるとき、4〜6員の複素環を形成し、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、前記複素環は、それぞれ独立してハロゲン、アルキル、オキソ、又はヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    cは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、オキソ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択されてよく、
    dは、発生する毎に独立して、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選択されてよく、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、ヒドロキシル、及びRaa’N−からなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    eは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
    fは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
    gは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択されてよく、
    xは、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキル−、ナフチル−C1-6アルキル−、ヘテロアリール−C1-6アルキル−、及びヘテロシクリル−C1-6アルキル−からなる群から選択されてよく、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキルは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換される、プロセス。
  22. 前記カルバメート切断試薬がパラジウム炭素を含む、請求項21に記載のプロセス。
  23. 工程(a)が、約15℃〜約30℃の温度で実施される、請求項21又は22に記載のプロセス。
  24. 前記活性化試薬が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む、請求項21〜23のいずれか一項に記載のプロセス。
  25. 工程(b)が、約−10℃〜約30℃の温度で実施される、請求項21〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
  26. 工程(c)が、約15℃〜約30℃の温度で実施される、請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 前記式IXの化合物が、
    d)式IIIの化合物を、
    Figure 2019511459
    活性化試薬及び式IIの化合物と接触させ、
    Figure 2019511459
    式IVの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    e)前記式IVの化合物を加水分解可能な試薬と接触させ、式Vの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    f)前記式Vの化合物を活性化試薬及び式VIIIの化合物と接触させ、
    Figure 2019511459
    式IXの化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    によって生成される、請求項21に記載のプロセス。
  28. 前記式IIの化合物が、式Iの化合物を
    Figure 2019511459
    活性化試薬及びアルコールと接触させることによって生成される、請求項27に記載のプロセス。
  29. 前記式IIIの化合物が、前記式IIの化合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させることによって生成される、請求項27又は28に記載のプロセス。
  30. 前記活性化試薬がSOCl2を含む、請求項27〜29のいずれか一項に記載のプロセス。
  31. 前記アルコールがMeOHである、請求項27〜30のいずれか一項に記載のプロセス。
  32. 前記活性化カルボニル試薬がCbz−Clである、請求項28〜31のいずれか一項に記載のプロセス。
  33. 前記塩基が水酸化物塩である、請求項28〜31のいずれか一項に記載のプロセス。
  34. 前記式IIの化合物の生成が、約0℃〜約100℃の温度で実施される、請求項28〜33のいずれか一項に記載のプロセス。
  35. 前記式IIの化合物の生成が、約0℃〜約5℃の温度で実施される、請求項28〜33のいずれか一項に記載のプロセス。
  36. 前記式IIIの化合物が、前記式Iの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式IIの化合物を含む反応混合物を生成し、該反応混合物を活性化カルボニル試薬及び塩基と接触させ、前記式IIIの化合物を生成することによって生成される、請求項27〜35のいずれか一項に記載のプロセス。
  37. 前記加水分解可能な試薬がLiOHを含む、請求項27〜36のいずれか一項に記載のプロセス。
  38. 工程(e)が、約15℃〜約30℃の温度で実施される、請求項27〜37のいずれか一項に記載のプロセス。
  39. 前記式VIIIの化合物が、
    g)式VIで表される化合物を
    Figure 2019511459
    活性化試薬と接触させ、式VIIで表される化合物を生成する工程と
    Figure 2019511459
    h)前記式VIIの化合物をアミンと接触させ、前記式VIIIの化合物を生成する工程と、によって生成される、請求項27〜38のいずれか一項に記載のプロセス。
  40. 前記式VIIIの化合物が、前記式VIの化合物を活性化試薬及びアルコールと接触させ、式VIIの化合物を含む反応混合物を生成し、該反応混合物をアミンと接触させ、前記式VIIIの化合物を生成することによって生成される、請求項27〜38のいずれか一項に記載のプロセス。
  41. 前記活性化試薬がSOCl2を含む、請求項39又は40に記載のプロセス。
  42. 前記アミンがNH3である、請求項39〜41のいずれか一項に記載のプロセス。
  43. 工程(g)が、約0℃〜100℃の温度で実施される、請求項39〜42のいずれか一項に記載のプロセス。
  44. 工程(h)が、約15℃〜30℃の温度で実施される、請求項39〜43のいずれか一項に記載のプロセス。
  45. 工程(f)における前記活性化試薬が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを含む、請求項27〜44のいずれか一項に記載のプロセス。
  46. 工程(f)が、約10℃〜約30℃の温度で実施される、請求項27〜45のいずれか一項に記載のプロセス。
  47. 前記式Xの化合物が、式VIの化合物を
    Figure 2019511459
    活性化カルボニル化合物と接触させることによって生成される、請求項21〜46のいずれか一項に記載のプロセス。
  48. 前記活性化カルボニル化合物がCbz−Clである、請求項47に記載のプロセス。
  49. 前記式Xの化合物の生成が、約0℃〜約30℃の温度で実施される、請求項47又は48に記載のプロセス。
  50. 前記式Iの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜49のいずれか一項に記載のプロセス。
  51. 前記式IIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜50のいずれか一項に記載のプロセス。
  52. 前記式IIIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜51のいずれか一項に記載のプロセス。
  53. 前記式IVの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜52のいずれか一項に記載のプロセス。
  54. 前記式Vの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜53のいずれか一項に記載のプロセス。
  55. 前記式VIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜54のいずれか一項に記載のプロセス。
  56. 前記式VIIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜55のいずれか一項に記載のプロセス。
  57. 前記式VIIIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜56のいずれか一項に記載のプロセス。
  58. 前記式IXの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜57のいずれか一項に記載のプロセス。
  59. 前記式Xの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜58のいずれか一項に記載のプロセス。
  60. 前記式XIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜59のいずれか一項に記載のプロセス。
  61. 前記式XIIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜60のいずれか一項に記載のプロセス。
  62. 前記式XIIIの化合物が、
    Figure 2019511459
    である、請求項1〜61のいずれか一項に記載のプロセス。
  63. 次式によって表される化合物であって、
    Figure 2019511459
    式中、
    1及びR2は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択され、あるいは、R1及びR2は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    4は、−C1-6アルキレン−フェニルであって、このときC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、任意に置換され、
    6及びR7は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、置換又は非置換のC1-6アルキル、置換又は非置換のC1-6アルコキシ、及び置換又は非置換のアリールからなる群から選択され、あるいは、R6及びR7は、それらが結合した原子とともに、置換又は非置換の4〜6員の複素環又はシクロアルキル環を形成し、
    8及びR9は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキレン−、ナフチル−C1-6アルキレン−、ヘテロアリール−C1-6アルキレン−及びヘテロシクリル−C1-6アルキレン−、−ORx、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキル及びC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    bは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    a及びRa’は、発生する毎に独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、あるいは、Ra及びRa’は、それらが結合している窒素と一緒になるとき、4〜6員の複素環を形成し、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、前記複素環は、それぞれ独立してハロゲン、アルキル、オキソ、又はヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    cは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、オキソ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    dは、発生する毎に独立して、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選択され、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、ヒドロキシル、及びRaa’N−からなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    eは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    fは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    gは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    xは、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキル−、ナフチル−C1-6アルキル−、ヘテロアリール−C1-6アルキル−、及びヘテロシクリル−C1-6アルキル−からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキルは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換される、化合物。
  64. 1、R2、R6、及びR7のうち、1つ又は2つ以上が水素である、請求項63に記載の化合物。
  65. 8がメチルである、請求項63又は64に記載の化合物。
  66. 9がヒドロキシルである、請求項63〜65のいずれか一項に記載の化合物。
  67. 4がベンジルである、請求項63〜66のいずれか一項に記載の化合物。
  68. 次式によって表される、請求項63に記載の化合物。
    Figure 2019511459
  69. 前記式Xで表される化合物であって、
    Figure 2019511459
    式中、
    8及びR9は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキレン−、ナフチル−C1-6アルキレン−、ヘテロアリール−C1-6アルキレン−及びヘテロシクリル−C1-6アルキレン−、−ORx、−NO2、−N3、−CN、−SCN、−SRx、−C(O)Rx、−CO2(Rx)、−C(O)N(Rx2、−C(NRx)N(Rx2、−OC(O)Rx、−OCO2x、−OC(O)N(Rx2、−N(Rx2、−SORx、−S(O)2x、−NRxC(O)Rx、−NRxC(O)N(Rx2、−NRxC(O)ORx、−NRxC(NRx)N(Rx2、及び−C(Rx3からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキル及びC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    11は、独立して、水素、C1-6アルキル、−C(O)−C1-6アルキレン、−C(O)−O−C1-6アルキレン、及び−C(O)−フェニルからなる群から選択され、C1-6アルキル、C1-6アルキレン、及びフェニルは、Raから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換され、
    12は、−C1-6アルキレン−フェニルであって、このときC1-6アルキレンは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、任意に置換され、
    bは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    a及びRa’は、発生する毎に独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、あるいは、Ra及びRa’は、それらが結合している窒素と一緒になるとき、4〜6員の複素環を形成し、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、オキソ、及びヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、前記複素環は、それぞれ独立してハロゲン、アルキル、オキソ、又はヒドロキシルからなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    cは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、オキソ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C3-6アルケニルオキシ、C3-6アルキニルオキシ、C3-6シクロアルコキシ、C1-6アルキル−S(O)w−(wは、0、1、又は2である)、C1-6アルキルC3-6シクロアルキル−、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、C1-6アルコキシカルボニル−N(Ra)−、C1-6アルキルN(Ra)−、C1-6アルキル−N(Ra)カルボニル−、Raa’N−、Raa’N−カルボニル−、Raa’N−カルボニル−N(Ra)−、Raa’N−SO2−、及びC1-6アルキル−カルボニル−N(Ra)−からなる群から選択され、
    dは、発生する毎に独立して、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、及びC1-6アルキルスルホニルからなる群から選択され、このときC1-6アルキルは、それぞれ独立してハロゲン、ヒドロキシル、及びRaa’N−からなる群から選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、
    eは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    fは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    gは、発生する毎に独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、−NO2、−N3、−CN、−SCN、C1-6アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4アルコキシカルボニル、Raa’N−、Raa’N−カルボニル、Raa’N−SO2−、及びC1-4アルキルS(O)w−(wは、0、1、又は2である)からなる群から選択され、
    xは、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル−、フェニル−C1-6アルキル−、ナフチル−C1-6アルキル−、ヘテロアリール−C1-6アルキル−、及びヘテロシクリル−C1-6アルキル−からなる群から選択され、ヘテロアリールは、それぞれ独立して、N、O、又はSから選択される、1、2、又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環であり、ヘテロアリールは、それぞれ独立してRbから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、ヘテロシクリルは、それぞれ独立してRcから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換されている、4〜7員環であり、ヘテロシクリルが−NH−部分を含むとき、その−NH−部分は、Rdで任意に置換され、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルは、それぞれ独立してReから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、それぞれ独立して任意に置換され、C1-6アルキルは、それぞれ独立してRfから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で任意に置換され、C3-6シクロアルキルは、それぞれ独立してRgから選択される、1つ又は2つ以上の置換基で、独立して任意に置換される、化合物。
  70. 8がメチルである、請求項69に記載の化合物。
  71. 9がヒドロキシルである、請求項69又は70に記載の化合物。
  72. 11が水素である、請求項69〜71のいずれか一項に記載の化合物。
  73. 12がベンジルである、請求項69〜72のいずれか一項に記載の化合物。
  74. 次式によって表される、請求項69に記載の化合物。
    Figure 2019511459
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