JP2019511146A - 2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム - Google Patents

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Abstract

本発明は、ヘテロダイン干渉計であるレーザドップラ振動計に基づくマルチチャンネル遠隔オーディオモニタリング装置を提供する。装置からは、2つの不可視レーザビームが、近接音源によって振動している反射面に送信される。そして、2つのチャンネルを構成する反射ビームが受信され、可聴信号に変換されてオンラインで聴取および記憶可能とされる。ノイズをオンラインで低減するために、当該信号はグラフィカルユーザインタフェースおよびフィルタリングモジュールを介して処理することもできる。

Description

本発明は、ヘテロダイン干渉計であるレーザドップラ振動計を介して、対象物の反射面からのオーディオ信号、特に音声を遠隔かつ非接触にて検出するマルチチャンネル装置および方法に関するものであるとともに、取得したオーディオ信号に混入したノイズを低減する、1チャンネルおよび2チャンネルの信号処理方法に関するものである。したがって、本発明は、遠隔地からのオーディオ信号を遠隔、非接触、非破壊、非侵襲にて検出、フィルタリングおよび記憶するための構成要素を具現化する装置に関するものである。
レーザドップラ振動計(LDV)は、対象物の表面の振動または速度を測定するための周知の非接触式の方法である。表面速度の非接触測定は、光学干渉法を使用し、対象物からの反射光のドップラシフトを検出することによって行うことができる。対象の振動を測定する場合、反射光によって、対象における振動周波数の範囲から側波帯のスペクトルを特定する。
レーザドップラ振動計に基づく測定装置は、血流量測定などの医療、不審車両の税関検査、ビル、高架橋、橋梁、原子力発電所の配管または炉心などの大きな構造物の遠隔検査、監視目的での施設の遠隔聴取、地雷探知、フレスコ画の診断などの様々な用途に広く用いられてきた。したがって、LDVは、様々な構造を非接触、非破壊、非侵襲にて評価するために多種多様な用途および技術分野において有用であることが証明されている。
レーザドップラ振動計は、単一のレーザ源からの2つのコヒーレントなレーザビーム、すなわち、プローブビームおよび参照ビームを利用する光学装置である。プローブビームは、反射対象物上の点を照らすために使用される。反射および/または後方散乱した光は、参照ビームと光学的に干渉するように捕捉される。これにより、反射したプローブビームのドップラシフトを表す干渉信号が得られる。そして、この干渉信号を用いて、対象物表面上の点の速度および変位、すなわち振動の情報が抽出される。このようなシステムには、反射したレーザビームをベースバンドアナログ信号に変換するという目標を達成するために、主にブラッグセル、光検出器、復調器およびフィルタリングモジュールが備えられる。
一般的に、レーザドップラ振動計の好適な方式では、速度方向のアンビギュイティを排除し、ゼロ周波数(DC)付近で通常見られる付加的な電子ノイズを低減するために、センサの時変信号をより高い周波数にシフトさせる。多くの市販されているLDVでは、周波数シフトによる自己ヘテロダイン(またはオフセットホモダイン)検出法における光周波数オフセットを利用することによってこれを達成する。通常、このオフセットは、参照光ビームを音響光学変調器(AOM)の結晶に通して、光搬送波周波数をシフトさせることによって与えられる。この参照ビームが対象からの反射ビームとフォトダイオード上で合成されると、対象の振動変調を含む時変ヘテロダイン信号がこの中間周波数オフセットの中心に置かれる。通常、この周波数は、AOMの物理的制約に従うために数十MHz以上となる。この高い中間周波数は、対象の振動速度スペクトルを抽出するために、その後の周波数復調用のかなり低い周波数に電気的に混合されることが多い。電気的な下方変換を回避し、より小さい周波数オフセットを得るために、差動周波数で大きな逆のシフトがある2つのAOMが直列に使用されることがある。通常、このような振動計には、自由空間光ビーム、またはよりコンパクトな形態のファイバ結合系が使用される。
従来、LDVに応用される干渉計の方式には、ホモダイン検出およびヘテロダイン検出との2種類がある。周波数シフト技術を利用するヘテロダイン検出法では、ホモダイン検出に固有の多くの欠点を克服している。
ビーム走査系と協働する単一ビームLDV系を備える装置も開発されている。走査された単一ビームを用いる技術は、反復的な(例えば、同じ場所で連続的にサイクリングする)振動を測定するのに適している。しかし、測定がある場所から次の場所へと順番に行われるので、この技術の効果は、振動が一時的もしくは非反復的なもの、または比較的高い広帯域幅で連続する成分を含むものである場合には限定的となる。土木構造物および航空宇宙複合材部品の分析、ならびに埋設地雷の探知の際には、非反復的な振動を測定することが重要である。複数の単一ビームLDV系を使用すれば物体上の複数箇所を測定することは可能であるが、多数箇所を同時に測定する必要がある場合には高コストかつ複雑なオプションとなる。
物体の振動特性に関するより完全な情報を得るには、物体上の複数箇所を同時に測定する必要がある。具体的には、同時LDV測定によって、(a)測定点間の位相情報、(b)検査速度の向上、(c)非反復的な振動パターンを測定する能力が得られる。ホモダイン干渉計設計に基づく同時マルチビームLDV系も研究されている。しかし、マルチビーム技術はホモダイン検出法を基礎としているため、上述した単一ビームホモダイン系と同じ性能限界の影響を受ける。
上述した観点から、ヘテロダイン検出に固有の高い信号対ノイズ比、広いダイナミックレンジ、および高い精度という利点を持ち、物体上の複数箇所を同時に測定することができるLDV装置が、本技術分野では必要とされている。
レーザドップラ振動計を用いて音声を遠隔検出する装置および方法が開発されている。このような装置では、反射面上の点にレーザプローブビームを向けて、近くの音声を採取する。対象空間における音声信号およびその他の音響信号は、反射面を振動させる。この振動は、反射したプローブビームをドップラ効果によって変調する。そして、レーザドップラ振動計によって全音響信号が得られる。すなわち、干渉信号がアナログ電気信号に変換され、復調され、フィルタリングされて音声信号が抽出される。装置が盗聴目的で使用される場合、プローブビームは不可視であることが好適であり、通常、反射面は対象の部屋の窓ガラスである。このような装置については、レーザバウンス聴取装置、遠隔レーザ声検出システムなどの異なる呼び方があるが、通常はレーザ聴取装置と呼ばれる。
レーザ聴取装置は、マイクロホンよりも優れている。マイクロホンは、モニタリングする空間の中に置く必要があるのに対し、レーザ聴取装置は、数百メートル離れたところから監視対象の音源近くの反射面に向けることができる。レーザ聴取装置によって、施設の監視のために音声を十分聴き取り易くすることができ、理解可能な音声を取得することができない場合でも、モニタリングする空間にアクセスすることなく、話題の本質、例えば人数や性別が理解できるようになる。
一般的に、レーザ聴取装置の主な欠点は、対象面の振動特性によって生じる。モニタリングされる空間内の音源は、物体の表面に振動を発生させる。そのため、表面自体がトランスデューサとして作用する。したがって、表面をマイクロホンに例えることができる。しかし、比較的大きな対象面は、マイクロホンの膜とは逆に、振動特性がモーダルまたは不均一となる。言い換えれば、表面全体またはその上の点群は、マイクロホンとは対照的に、平坦な伝達関数を示す傾向がない。さらに、対象物の寸法および質量が大きくなると、振動特性が悪化して、モニタリング対象となる信号インテグリティが劣化する。表面上の各点は近傍の信号の異なる振動情報を運ぶので、いずれかの点で情報(周波数成分)が欠如すると、それ自体が別の点に現れる可能性がある。したがって、情報をデフラグできるように、表面上の複数の点から信号を取得することが常に有益である。レーザ聴取装置は、対象面を走査することによって複数の点からのモニタリングを行うのに役立つが、別個の検出器および/または非常に高速なCCDカメラを必要とするため、従来技術は高価かつ複雑になっていた。
聴取装置としてのレーザドップラ振動計にとっての他の潜在的な問題は、背景ノイズである。近傍の機械およびその他の音源から発生する背景ノイズは、表面上の振動を引き起こし、監視中の信号の汚染を招く。その結果、単一点に向けられた単一のプローブビームを用いてレーザ聴取装置を介して可聴信号を抽出することは、振動のしかたが悪い対象面と、背景ノイズとに起因して、非常に困難な作業になる可能性がある。一方、フィルタリングとして様々なオンライン/オフライン信号処理方式を適用することにより、ある程度ノイズの課題を克服することができる。
したがって、反射する対象面上の複数の点からの音声をモニタリングできるようになり、費用対効果に比較的優れ、簡素な装置および方法があると望ましい。また、ブラインド音源分離、アクティブノイズ除去、あるいはウィーナフィルタリングのような先進的なマルチチャンネルノイズ低減技術または信号分離技術を適用することができるように、複数の信号があることを利用するのが有益である。
本発明は、対象物または2つの異なる物体上の2点の変位または速度を同時に測定するヘテロダイン2チャンネルレーザドップラ振動計に関するものである。複数箇所の同時ヘテロダイン測定を行うことによって、物体の振動特性を非常に正確に測定できるようになる。また、本発明は、2つのコヒーレント放射ビームを用いて遠隔に配置された物体上の2つの異なる位置の振動を干渉計により測定することに関するものである。さらに、本発明は、反射物体の近傍において振動を発生させる音声の2チャンネル同時オンライン聴取、オンラインノイズ低減、信号分離フィルタリングおよびオンライン記憶を可能にする携帯型マルチチャンネルレーザオーディオモニタリング装置を提供するものである。
本発明の一態様によれば、光モジュールが、複数のプローブビームと、周波数シフトされた複数の参照ビームとを生成する。周波数シフトされた複数の参照ビームの周波数は、複数のプローブビームの周波数からシフトされたものとなっている。そして、プローブビームは物体に送信される。各プローブビームの一部は、変調されたプローブビームとして物体から反射される。そして、変調されたプローブビームは、光モジュールによって収集される。結合要素は、変調されたプローブビームを、周波数シフトされた参照ビームのうち対応するものと1つずつ結合して、複数のビーム対とする。そして、それらのビーム対を処理して物体の特性を判定することができる。
本発明の別の態様によれば、単一レーザ源のヘテロダイン干渉計であるレーザドップラ振動計を用いて、コヒーレントで不可視の2つの対象レーザビームを単一の物体の表面上または異なる物体の2つの異なる表面上の2つの異なる点に向けることにより、前述したように物体の特性を判定する作業、または物体の表面からの音声をモニタリングする作業を実施することができる。したがって、本発明の利点の1つは、振動計が、対象物上の2つの異なる点で物体の速度または変位を同時に測定できることである。振動計において利用されるヘテロダイン技術では、ゼロ周波数付近の極めて忠実な測定が可能になる。本発明の振動計によって行われる測定は、信号対ノイズ比が高いこと、ダイナミックレンジが広いこと、およびアラインメントが単純であることを特徴とする。本システムでは、物体のすべての測定点の速度および/または振幅の履歴を計算して表示するソフトウェアを入れたコンピュータを利用することができる。対象空間内の音声信号およびその他の音響信号は、1つまたは複数の物体を振動させ、この振動が、反射ビームをドップラ効果によって変調する。そして、反射した2つのプローブビームは、対応する参照ビームと干渉する。干渉ビームは、近傍の音声を表す2つの可聴信号を得るために利用される。干渉ビームから可聴信号を抽出することは、本発明の装置にとって重要な処理である。この処理は、ブラッグセル、光検出器および電子復調器を用いて実行される。干渉ビームは、参照ビームの搬送波周波数、すなわち、ブラッグセルによってシフトされた周波数で周波数変調信号を発生させることができる。この周波数変調信号は、反射面上での変位によって生じた反射プローブビーム内に発生する周波数偏移を伴う。しかし、この周波数偏移は、周波数変調信号の搬送波周波数よりもはるかに小さい。この偏移は、レーザビームの波長、表面の変位、および音声信号の周波数に応じて決まる。周波数変調信号からの音声信号を形成する極端に小さな周波数偏移を抽出するという課題に対処するために、本装置では、線幅がとても小さいレーザ源とともに、搬送波対ノイズ比が高く、温度補償特性が正確な局部発振器を有する復調器が用いられる。
本装置は、図1に示すように、トランスデューサユニットと制御ユニットとの2つのユニットを備えている。制御ユニットの内部には、電池と、制御・DSPプロセッサと、復調器と、アナログフィルタと、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブまたはSDカードなどのデータ記憶装置とが配置されている。起動/停止、モニタリングおよび保存のような装置のすべての操作と、ノイズ低減フィルタのパラメータ設定のような機能の調節とが、制御ユニット上のグラフィカルユーザインタフェースを介して実行および制御される。制御ユニットは、ヘッドホンまたはスピーカを介して音声を聴くためのライン出力インタフェースを有する。制御ユニットにある補助インタフェースはUSBポートであり、このUSBポートによって、記録および記憶された信号を内部のデータ記憶装置から容易に取り出すことが可能である。一方、システムを補完する要素としてのトランスデューサユニットは、レーザ源、光学素子およびレンズ、すなわち、2チャンネルレーザドップラ振動計の光学部品を含む。トランスデューサユニット上の2つのレンズは、反射面に向けられる2つのプローブビームを別々に送受信する。2つのレンズの上にある2つの望遠鏡は、それぞれ対応するプローブレーザビームを、振動する物体に正確に当たるようにアラインメントするために用いられる。トランスデューサユニット上の2つのLED棒グラフは、それぞれ参照ビームの強度と、対象点から反射されたプローブビームの強度とからなる、対応する干渉ビームの強度の量を示す。したがって、全点灯の棒グラフは、反射したプローブビームが参照ビームと完全に干渉し、強い干渉ビームを構成していることを示している。その結果として、電子復調によって可聴信号を抽出するのに適切な強度が得られる。
トランスデューサユニットは、三脚と、調節可能なプレートとを備える支持系の上に配置される。支持系の主な役割は、トランスデューサユニットを安定させておくことである。支持系の別の重要な役割かつ特徴は、対象レーザビームの反射面に対する垂直度の大まかな調節と細かい調節とを容易にすることである。2本のプローブビームの大まかな調節は、三脚のパンハンドルとチルトハンドルとによって可能となる。また、各ビームの細かい調節は、三脚とトランスデューサユニットとの上に配置された別々の調節可能なプレートによって実現される。そのため、各レンズには独自の細かく調節可能なパンハンドルおよびチルトハンドルがある。三脚のハンドルによる大まかな調節が完了した後、2つのプローブビームそれぞれの、対応する遠隔表面に対する厳密な垂直度を独立して調節することができる。支持系のさらに別の役割は、地面の振動のような外部要因から生じるトランスデューサユニットの揺れを低減することである。この役割は、トランスデューサユニットと支持系との間に設置された緩衝装置によって実現される。2つのプローブビーム間のスペースも調節することができる。言い換えれば、2つのレンズ間の距離、すなわち、2つのプローブビーム間の間隔は変えることができる。これは、左側レンズを固定位置に保ちつつ、右側レンズを、X軸に沿って移動可能であり、段階的にスライドするユニットに配置することによって実現される。プローブビーム間の距離を変更する目的は、オペレータが反射面上の点を探せるようにすることであり、これにより、監視中の音声の品質が向上する。さらに、プローブビーム間の距離が調節可能/可変であることによって、表面上の最適点を探索する機会が得られる。ここで、最適点から得られる音声は、他の点から得られる音声とはある程度違ったものになっているとする。例えば、表面上の各点の振動特性が異なるとともに各点に音源が近いことから、採りたい音声が上記他の点においてより明瞭になっているとき、右のプローブビームの位置を調節して、背景ノイズをより明瞭にすることができる。したがって、マルチチャンネル/マルチセンサ型ノイズ低減フィルタリングアルゴリズムまたは信号分離アルゴリズムを、より効率的に適用することができる。
要約すると、本装置の動作の流れは次の通りである。オペレータが本装置を立ち上げ、2つのプローブビームが遠隔の振動する物体に対して垂直になるように2つのレンズの上にある2つの望遠鏡と、支持系とを介してアラインメントされ、グラフィカルユーザインタフェースを介してノイズ低減フィルタが選択されてフィルタのパラメータが調節され、その後、遠隔聴取が開始される。遠隔聴取の間は、グラフィカルユーザインタフェースを介して動作が停止されるまで、生音声およびフィルタリングされた音声が暗号化され、ハードディスクドライブなどの内部のデータ記憶装置に記録される。
従来技術に対する本発明の第1の利点は、2つのチャンネル音声信号を、モニタリングのために別々または同時に処理できることである。ここでの貢献は、2つのチャンネル、すなわち、2つの参照ビームと、単一のレーザ源からの2つのプローブビームとが得られることである。
従来技術に対する本発明の第2の利点は、オペレータの選択に応じて、2つのチャンネル音声信号をオンラインで別々または同時に聴けることである。この複数チャンネルを聴くというオプションは、次の2つの理由から重要である。(a)表面は通常、その質量および寸法によって音質が劣化するため、振動特性が完全でないことから、聴き取り易い音声を得るには1つのチャンネルを聴くだけでは不十分な場合がある。これに対し、2つのチャンネルを聴けば、チャンネル同士が空間内で互いに相補する効果によって、聴き取り易さが向上する可能性がある。(b)誤動作が生じているか、または一時的もしくは永続的に遮蔽されているといったような理由でいずれかのチャンネルから測定結果が得られない場合でも、他のチャンネルは依然として聴取目的のために利用することができる。
本発明の第3の利点は、ノイズ低減または信号分離を目的として2つのチャンネル信号を別々または同時に処理するための異なるフィルタリングオプションが提供されることである。ハイパスフィルタのような従来フィルタは、片方のチャンネルに適用されるか、または両方のチャンネルに別々に適用される。2つのチャンネルからの情報を利用して目的の音声信号を抽出するクロストークアクティブノイズキャンセラのような適応フィルタも使用される。信号処理の観点からの従来技術に対する本発明の貢献は、2つのチャンネルからの信号を利用したノイズ低減技術および信号分離技術を提供することである。言い換えれば、2つのチャンネルを、近傍の所望の音声および不要なノイズを測定する2つの異なるセンサと考えて、マルチチャンネルノイズ低減アルゴリズムを、グラフィカルユーザインタフェースを介してオペレータに提示するということである。当業者であれば、マルチチャンネルノイズ低減アルゴリズムまたは信号分離アルゴリズムが、レーザドップラ型聴取装置に初めて使用されていることに気づくはずである。
本発明の第4の利点は、多機能のグラフィカルユーザインタフェースが提供され、このグラフィカルユーザインタフェースによって、本装置の動作を制御すること、および本装置の機能を利用することが簡単になるということである。このグラフィカルユーザインタフェースは、メニューの構成のしかた、および装置の機能の制御のしかたという意味で従来技術において類のないものである。グラフィカルユーザインタフェースを介して実行および制御される本装置の主な機能としては、次のようなものがある。(a)2つのチャンネルの生入力音声データと2つのチャンネルのフィルタリング後の出力音声データとを、モニタリング中(聴取中)に自動的に内部のデータ記憶装置に暗号化して保存する。(b)オンラインで入力された2つのチャンネルの生音声信号を組み込みフィルタでフィルタリングして出力音声の質を向上させる。(c)フィルタの選択、およびフィルタパラメータの調節を行う。(d)調節したフィルタを、ユーザが付けた名前でお気に入りフィルタとして保存する。(e)前に保存したお気に入りフィルタを読み込んで実行する。(f)第1チャンネル出力データ、第2チャンネル出力データ、または2チャンネルステレオ出力データをモニタリング(聴取)用に選択する。(g)保存した音声データを、ユーザが与えた暗号鍵で暗号化して外部のデータ記憶装置に転送する。(h)出力音量、入力音量、画面の明るさ、レーザパワー、レーザのオン/オフ状態などのシステム設定を調節する。(i)日時、システム設定、レーザの状態および電池の状態に関する情報を入力する。
本発明の第5の利点は、本装置を動作させるための2つの異なる電源オプションが提供されることである。1つは充電式電池であり、もう1つは線間電圧による給電である。そのため、本装置に、線間電圧が不足していても動作するという利点があることは明らかである。本装置が電池で動作することのさらなる利点は、携帯し易さである。電池と電源回路は制御ユニットの筐体の内側にある。電池の残量および充電状態は、GUIによってモニタリングされる。本システムが動作するのに十分な電池容量がない場合、システムは、録音データにおけるデータ破損または消失なく自動的にシャットダウンする。
本発明の他の特徴および利点については、以下の詳細な説明および添付の図面で当業者に明らかにする。
本発明の一実施形態に係る2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムの全体構成を示す斜視図である。 本実施形態におけるトランスデューサユニットのレンズ、レンズ上の望遠鏡、リニアガイド、緩衝装置、ならびに、垂直度調節用のチルトユニットおよび回転ユニット付きの調節可能なプレートを示す正面図である。 本発明の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムにおける光モジュール、その構成要素、およびそれらの配置の詳細を示す模式図である。 本発明の好適な実施形態におけるアナログ処理モジュールのブロック図である。 本実施形態のアナログ処理モジュールにおける復調ブロックのブロック図である。 本発明の一実施形態に係るフィルタリングモジュールの機能を模式的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るフィルタリングモジュールの機能を模式的に示すブロック図である。 本発明の好適な実施形態におけるグラフィカルユーザインタフェースのウィンドウ構成を模式的に示すブロック図である。
上記概要および以下の発明の詳細な説明は、添付の図面とあわせて読むことでより理解が深まるはずである。ただし、本発明は図示された明示的な配置および手段に限定されるものでないことを踏まえる必要がある。
ここに開示するレーザドップラ振動計に、多くの用途および設計の変形例があり得ることは、当業者、すなわち、本技術分野における知識または経験のある者にとって自明である。以下では、様々な代替可能かつ好適な特徴および実施形態を詳細に説明し、これにより、可聴信号の測定への利用に適したレーザドップラ振動計に関する発明の基本概念を明らかにする。他の用途に適した、本開示の他の実施形態は、当業者にとって自明である。
2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムの一実施形態を図1に示す。図1は、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104の全体構成と、対象物1105と、対象物1105の反射面に影響を与える音声信号1106の信号源およびノイズ1107の信号源とを概略的に示す斜視図である。好適な実施形態では、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104は、トランスデューサユニット1100と、一般的な商工業用の三脚1101と、インタフェースケーブル1102と、制御ユニット1103と、ステレオヘッドホン1104とからなる。
図1では、2つの平行なプローブビーム1114および1115が2つのレンズ系1108および1109から送られ、対象物1105の表面上で集束させられる。そして、反射して戻ってきた放射ビーム1116および1117が同レンズ系1108および1109を介して収集され、その先のオーディオ信号を得る処理のために、トランスデューサユニット1100内に配置された光モジュール2000に転送される。
2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムは、図1に示された光沢のある対象物1105の振動検出システムとして構成されてもよい。これらの実施形態におけるシステムは、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104と、対象物1105と、音声信号源1106と、対象物1105の近くのスピーカなどのノイズ源1107とを含んでいてもよい。音声信号源からの音響振動は、振動をガラス窓に送る。これらの音響波は、対象物1105の表面で変調する。対象物1105は、ガラス窓であってもよい。そして、電子機器を使用して、音声の振動を検出し、対象シーンからのオーディオ信号1106を再生する2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムが、対象物1105の一時的および/または連続的な振動を測定してもよい。本実施形態では、各プローブビームは、直角または直角に近い角度(再帰テープの場合)でガラスに送られる。反射されたビーム1116および1117は、光モジュール2000によって検出される。光モジュール2000は、偏光ビームスプリッタ2105, 2110および2112と、1/4波長板2111および2113とを併用して再帰反射信号の損失を最小化する干渉計システムの一例である。プローブビーム1114または1115、後方反射プローブビーム1116または1117および参照ビーム2203または2204は、互いに同軸であり、かつ光検出器2119または2120上で空間的に重なり合っている。そして、プローブビーム1114または1115、後方反射プローブビーム1116または1117および参照ビーム2203または2204は、垂直方向に調節可能なミラーおよびビームスプリッタユニット2112, 2115, 2110および2114を用いて同軸にアラインメントされている。光モジュール2000のレーザ2101は、コヒーレンス長が長くて眼に安全な波長で動作するファイバレーザである。
まず、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムは、その運用に向けて、トランスデューサユニット1100を三脚1101に取り付け、トランスデューサユニット1100と制御ユニット1103とをインタフェースケーブル1102で接続することによって構成される。インタフェースケーブル1102は、トランスデューサユニット1100用のマルチ電圧電力線と、トランスデューサユニット1100内に設置されたレーザ源2101用のUSB接続部とを含む多目的接続インタフェースである。また、インタフェースケーブル1102は、トランスデューサユニット1100内の光モジュール2000に設置されたブラッグセル2116に変調無線周波数RF信号を搬送するとともに、制御ユニット1103内に配置された復調器に2チャンネル無線周波数(RF)信号2311および2312を搬送する。
2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104のセットアップの後、正面図に従って、左側レンズ1108および右側レンズ1109が大まかに調節されて、それぞれ対象物1105の反射面上における右側の測定点1110および左側の測定点1111に垂直に向けられる。三脚1101のパンハンドルおよびチルトハンドルを使用し、望遠鏡の開口部が反射して映った像を望遠鏡1112または1113そのものを通して観察し、それと同時に、対象物1105の反射面上に映っている当該開口部の像に望遠鏡の位置を合わせることで、レンズ1108または1109が測定点1110または1111に垂直に向けられる。望遠鏡1112および1113は、対応するレンズ1108および1109に必須の後方反射プローブビーム1116および1117の入射が容易になされるように、対応するプローブビーム1114および1115の軸にあらかじめ正確にアラインメントされている。さらに、この大まかな調節の時点では、対象物1105の反射面の水平方向の寸法を考慮し、また経験上可能であれば対象物1105そのものの種類も考慮して、2つのレンズ1108および1109の間の間隔1118が適切な距離に固定されていてもよい。
大まかな調節が完了したら、次は細かい調節の開始である。この細かい調節の間は、三脚1101とトランスデューサユニット1100との間に実装された調節プレートが使用される。調節プレート1210, 1211および1212の使い方については、図2の説明で詳述する。ライトパネル1119は、2つのLED棒グラフ1120および1121を備え、トランスデューサユニット1100の背面側に配置されている。このライトパネル1119は、垂直度と、対象物1105までの距離が遠い場合、または対象物1105の反射面が汚れているか、部分的に光を散乱する場合などの特定の場合に得られる干渉レベルとの補助インジケータとして使用される。ライトパネル1119の上側LED棒グラフ1120は、左側レンズ1108から受信した信号の信号レベルを示し、下側LED棒グラフ1121は、右側レンズ1109からの信号レベルを示し、後者の信号は、本発明の好適な実施形態では通常は補助チャンネルとして割り当てられる。したがって、細かい調節のときは、まず、左側レンズ1108からの信号が良好なレベルになるようにし、その次に、右側レンズ1109からの信号が、左側レンズ1108より得られたものに近い信号レベルになるようにする。左側レンズ1108および右側レンズ1109の細かい調節を行うことで、ほぼ等しいレベルのRF信号を、両レンズ1108および1109から、図4に示す、制御ユニット1103内に配置されたアナログ処理モジュール3000の復調ブロック3200まで送れることになる。
アナログ処理モジュール3000は、2つの周波数変調RF信号2311および2312から2つのベースバンド可聴アナログ生チャンネル信号3041および3042を生成する。そして、これら2つのベースバンド可聴アナログ生チャンネル信号3041および3042は、デジタル化され、フィルタリングモジュール4000に入力される。
通常、対象物1105は、非常にきれいな窓ガラスまたは非常に光沢のあるコーティングが施された物体である。また、対象物1105の反射面は、1つのプローブビームまたは適切な間隔1118が空けられた2つのプローブビーム1114および1115を大まかな調節と細かい調節とによって測定点1110および1111に投影し易い適切な寸法または表面積になっている必要がある。対象物1105は、厚さも重要である。音声レベルが十分な対象の音声信号源1106によって表面が変位可能な範囲が、本システムにおいて取得した2つのチャンネル信号が適度に聴取し易くなるのに十分な感度を発揮できる範囲となるように、対象物1105は、なるべく薄くなっている必要がある。これらの制約は、本システムの動作上の観点からは大して厳しいものではなく、例えば、現実に本システムを適用できる窓のほとんどが、これらの表面特性および寸法要件を満足できる。
対象物1105の反射面と、音声信号源1106と、ノイズ信号源1107とに対する2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104の配置は、一般的には信号処理の観点から、ここでは特にノイズ低減の観点からも重要な課題である。上述したように、右側レンズ1109は、基本的には補助チャンネルとして機能することができ、原理上は妨害ノイズ源1107に近い測定点1111を必要とする。逆に、左側レンズ1108は、主チャンネルとして機能し、対象の音声信号源1106に隣接する測定点1110を必要とする。対象物1105の反射面に対して2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104が構成される際には、この原理が考慮されるが、測定点1110および1111から得られる信号は、音声信号源1106およびノイズ信号源1107の相対位置と対象側の重畳特性とによって複雑な内容になることが多い。それにも関わらず、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム1100, 1101, 1102, 1103および1104は、2つのチャンネルの同時取得を成し遂げて、クロストーク耐性ノイズキャンセル、ウィーナフィルタリングおよびブラインド音源分離などの高度な信号処理方式のアプリケーションに2チャンネルセンサデータを提供する。
制御ユニット1103は、電池が完全に放電していても、あるいは論理ディスクエラーが発生していそうな場合でも、何らデータの損失を起こすことなく2つのチャンネルデータを内部のハードディスクドライブに保存する。任意の測定セッションで収集されたデータを、制御ユニット1103の前面パネル上のグラフィカルユーザインタフェース1122およびUSBポート1123を介してUSBフラッシュメモリに容易に転送することができる。
図2は、トランスデューサユニット1100の機械部品を詳細に示しており、当該機械部品によって、左側レンズ1108および右側レンズ1109からそれぞれ出射された左側プローブビーム1114および右側プローブビーム1115の、対象物1105の反射面に対する垂直度を調節することができる。垂直度の調節は、3つの調節可能なプレート1210, 1211および1212を介して行われる。
第1の調節可能なプレート1210は、三脚1101上に配置され、大まかな調節のためにX軸周りおよびY軸周りにトランスデューサユニット1100を移動させる。大まかな調節を行って「ラフな」垂直度を得るには、トランスデューサユニット1100の反射した姿が、対象物1105の遠隔反射面上で、レンズ1108および1109上に設置された望遠鏡1112および1113のいずれか一方から見える必要がある。
第2の調節可能なプレート1211は、チルト・回転プラットフォーム1240を介して、X軸周りおよびY軸周りにトランスデューサユニット1100を移動させて、特に左側レンズ1108から出射された左側プローブビーム1114の細かい調節を行う。チルト・回転プラットフォーム1240は、それぞれX軸およびY軸に沿った移動を容易にする2つの調節ノブ1241および1242を有する。左側レンズ1108の細かい調節が完了した後、すなわち左側レンズ1108から出射された左側プローブビーム1114が対象物1105の反射面に対して垂直になった後、右側レンズ1109から出射される右側プローブビーム1115の、対象物1105の反射面に対する垂直度の調節が開始される。
右側レンズ1109は、X方向およびY方向の両方のビーム方向を調節するためのチルト・回転プラットフォーム1250付きの第3の調節可能なプレート1212上に配置される。リニアガイド1260は、オペレータが、左側レンズ1108の位置を固定したままX軸に沿って右側レンズ1109を動かすことにより、プローブビーム間の距離を変更できるようにする。2つのレンズ1108および1109の間、すなわち、2つのプローブビーム1114および1115の間の間隔1118は、リニアガイド1260によって調整することができる。2つの調節ノブ1251および1252付きのチルト・回転プラットフォーム1250は、細かい調節、すなわち、右側レンズ1109の右側プローブビームの、対象物1105の反射面に対する垂直度の調節を行うために、右側プローブビーム1115をX軸周りおよびY軸周りに移動させる。両方のプローブビーム1114および1115が対象物1105の反射面に対して垂直でなければならない。ユーザは、自分の像が望遠鏡の視野内に現れ、レチクルの大体中心に来るように、回転および/または旋回運動を行う。ユーザが光沢のある対象面に見える頭部の光学像よりも少し上の位置に十字線の中心を合わせると、垂直に近い状態が達成される。図1に示すように、トランスデューサユニット1100上には、垂直度を示す補助インジケータとして機能する2つのLED棒グラフ1120および1121からなるライトパネル1119がある。上側LED棒グラフ1120は、左側レンズ1108から得られた光干渉信号の電気アナログ信号バージョンの信号レベルを示す。これに対し、下側LED棒グラフ1121は、右側レンズ1109から得られた干渉信号の信号レベルを示す。LED棒グラフ1120または1121に示された信号レベルが高いほど、対応するレンズ1108または1109のレーザビームが対象物1105の遠隔反射面に対して垂直になっており、そのため、より良好かつ低ノイズの音声信号が得られることが期待される。
左側レンズ1108および右側レンズ1109の間のベローズ1220は、右側レンズ1116の反射プローブビームを光モジュール2000に搬送するために使用される。また、緩衝装置1230は、地面の振動の影響を避けるために使用される。
図3において、光モジュール2000は、照射源としてレーザ2101を備えていてよい。例えば、レーザは、超狭線幅1550nmビームを生成する単一連続波ファイバレーザであってよい。
光モジュール2000は、少なくとも20m以上60m以下、好適には10m以上200m以下の距離内で測定が行えるように構成される。
光モジュール2000の内部では、レーザの出力ビームが、コリメータ2102を介して自由空間に結合される。コリメータ2102の開口数(NA)は、ビームサイズを、小さいながらも、後でビーム経路上で拡大するのに十分な大きさに保つように選択される。ミラー2103は、レーザビームを曲げる。1/2波長板(HWP)2104は、コリメータ2102の下流に配置され、ビームの偏光を回転させて、その下流のビームの放射照度の可変制御を行う。そして、出力ビームは、第1偏光ビームスプリッタ(PBS)2105でプローブビーム(P)と参照ビーム(R)とに分割されてよい。図3の例に示すように、出力ビームのS偏光部分はPBS2105で反射され、参照ビーム(R)として使用され、出力ビームのP偏光部分はPBS2105を透過し、プローブビーム(P)として使用される。
プローブビームの経路、すなわち、プローブ経路に沿って、非偏光ビームスプリッタ(NPBS)2106が配置されて、ビームを等しいパワーの2つのプローブビーム2201および2202に分割してもよい。NPBSから反射されたプローブビームは、そのビームを光モジュール2000の出口に向かわせて、光モジュール2000の出口で2つのチャンネルのビームを互いに平行に配置するための追加のミラー2107, 2108および2109を必要とする。さらに、両方のプローブビームは、プローブを対象物に効率的に向かわせ、対象物から戻ってきた信号を、対応する検出器で受けるために、それぞれ独自のPBS2110および2112と1/4波長板(QWP)2111および2113とを備える。各ビームは光モジュール2000の出口で円偏光になる。ビーム拡大レンズ系1108および1109は、プローブビーム1114および1115の出口に配置されて、プローブビームを拡大およびコリメートしてそれらの発散を低減し、それによって長距離プロービングを可能にする。レンズ系1108および1109は、プローブビーム1114および1115を検査対象の対象物1105上に集束させてもよい。両方のプローブビームは、対象物に照射され、対象物1105上の2つの異なる測定点1110および1111の振動を読み取る。
対象物1105の振動は、各プローブビームを同時に周波数変調する。これらの変調されたプローブビーム1116および1117の一部は、反射して光モジュール2000に戻る。図3に示す実施形態では、変調されたプローブビーム1116および1117がQWP2111および2113を通過して回転し、S偏光になってもよい。そして、変調されたプローブビーム1116および1117は、PBS2110および2112で反射されてもよい。PBS2110および2112の下流では、ビームスプリッタ(NPBS)2114および2115は、プローブビームと参照ビームとが重なるように配置されてよい。これについては後で詳しく説明する。
参照ビームの経路に目を向けると、図3に示す実施形態では、参照ビームは、最初に周波数シフトされてよい。そうするために、多くの実施形態では、参照ビームRは、1つ以上のブラッグセルを通過してよい。本発明の本実施形態では、1つのブラッグセル2116が採用されている。一例として、基準周波数を80MHzドリフトさせるために、80MHzの周波数で動作するブラッグセル2116を利用することができる。ドリフトについては正または負のいずれも可能である。1つの方向のみが選択される。
周波数シフトされると、参照ビームRは、プローブブランチの分割と一致するように、ビームスプリッタ(NPBS)2117を通して2つの参照ビーム2203および2204に分割されてよい。反射された参照ビーム2203または2204は、ビームスプリッタ(NPBS)2114および2115上の対象の1つと結合する。透過した参照ビームは、さらに、ミラー2118で反射し、2つの干渉ビーム2205および2206が得られるように光検出器2119および2120上の対応するプローブビームに重畳される。レンズ要素が、干渉ビーム2205および2206を光検出器2119および2120にさらに集束させるために利用される。戻りビームのスペクトル成分をさらに低減するために、光検出器2119および2120の直前にバンドパスフィルタが備えられてもよい。光検出器2119および2120は、光干渉信号2205および2206を、実際にはブラッグセル2116によって定義された搬送波周波数で周波数変調されたオーディオ信号である2つの電気生アナログ信号2311および2312に変換する。
複数のビームを生成する追加の光学系とともに、追加のビームスプリッタが光モジュール2000に追加されてもよい。
ビームスプリッタ(NPBS)2114または2115は、各参照ビームを、対応する変調されたプローブビームと結合することによって、対応する干渉ビーム対2205または2206を生成する。各ビーム対は、変調されたプローブビームと、周波数シフトされた参照ビームとからなる。
レンズは、変調されたプローブビームと参照ビームとのビーム対を光検出器2119および2120に集束させる。
光検出器2119または2120は、それぞれビーム対2205または2206の周波数変調信号を検出する。各ビーム対2205または2206の周波数変調信号の搬送波周波数は、ブラッグセルの周波数によって与えられる周波数である。さらに、各ビーム対2205または2206の周波数変調信号には、2点における物体の振動に起因する非常に小さい周波数偏移がある。
プローブビームが2つなので、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムは、対象物1105の表面上の2つの測定点1110および1111で同時に測定を行うことができる。
変調されたプローブビームの偏光と、周波数シフトされた参照ビームの偏光は、NPBSで重畳される前と同じ(S偏光)である。
本装置のアナログ処理モジュール3000を図4に示す。本装置のアナログ処理モジュール3000は、光モジュール2000とフィルタリングモジュール4000との間にある。アナログ処理モジュール3000は、復調ブロック3200と、信号レベル検出・表示ブロック3300と、自動音量調節ブロック3400とを備える。アナログ処理モジュール3000の役割は、光検出器2119および2120によって出力された2つのアナログ生信号2311および2312から、可聴周波数帯域内のアナログ音声信号3041および3042を抽出することである。
復調ブロック3200は、周波数変調信号2311および2312を復調し、2つの生アナログオーディオ信号3031および3032を生成する。信号レベル検出・表示ブロック3300は、プローブビーム1114および1115を対象物1105の反射面に対して垂直にアラインメントすることを支援するビジュアル情報を提供するため、および、受信する変調レーザの強度を向上させて持続的でより高品質のオーディオ信号を得るために、トランスデューサユニット1100上のライトパネル1119のLED棒グラフ1120および1121を介してオペレータに信号レベルを表示する。
自動音量調節ブロック3400は、復調された生オーディオ信号3031および3032を処理することによって、持続可能かつ未クリップの信号レベルを確実に得る。したがって、自動音量調節ブロック3400は、さらなる処理のために未クリップのオーディオ信号3041および3042を出力する。
図5は、アナログ処理モジュール3000の復調ブロック3200の詳細なブロック図である。周波数変調信号2311および2312は、局部発振器3240によって生成された局部信号3201にミキサブロック3210で混合される。ミキサの出力3202が、高調波などの不要な信号を抑圧するためにバンドパスフィルタ3220によってフィルタリングされて、所望の中間周波数信号3203が得られる。そして、中間周波数信号3203は、復調器ブロック3230に渡される。復調後、生オーディオ信号3031および3032を取得して調整するために、34〜3183Hzの範囲および26dBの利得で周波数応答が平坦なアナログバンドパスフィルタ3250が、復調器ブロック3230の出力信号3204に適用される。
光検出器2119または2120の入力における干渉信号2205または2206と、光検出器2119または2120の出力におけるさらなる電気生アナログ信号2311または2312は、対象物1105の振動によって生じる非常に小さな偏移を伴う参照ビーム2203または2204(ブラッグセルにより周波数シフトされたビーム)の搬送波周波数で周波数変調されたオーディオ信号として得られる。参照ビームの周波数シフトは、ブラッグセル2116によって決まり、80MHzである。一方、対象物1105の変位によって生じる周波数変動は、音声信号の周波数およびレーザビームの波長によって決まり、次の式の通りである。
周波数偏移=2×波長×音声信号の周波数×変位
この式で示されているように、また、レーザビームの波長が不可視領域にあり、可聴周波数が30〜3400kHz領域にあることから、反射プローブビーム1116および1117で発生する偏移は5Hz未満となり、搬送波周波数と比較して非常に低い。ここからわかる問題は次の通りである。
・搬送波周波数を中心とする10Hz領域内における搬送波周波数の位相ノイズが中程度でも、復調ブロック3200の性能が低下する。
・レーザビームの線幅が不十分であると、同じく性能が低下する。
88〜108MHzで動作する従来の狭帯域FM復調器は、超狭帯域FM信号に対しては使用できない。これは、従来のFM復調器が名目上75kHzの周波数偏移を検出できることになっており、この高レベルの偏移を音声信号に変換してしまうからである。
10Hz未満の周波数偏移を検出可能にするために、本発明では以下の解決策を利用する。
・レーザ源(参照)として、1kHz未満のものを選択する。
・局部発振器3240として、搬送波対ノイズ比が高く、搬送波周波数を中心とする10Hz領域でも位相ノイズ性能に優れたものを使用する。
・また、制御ユニット1103の復調器回路およびその他の電子部品に発生すると思われる温度変化でドリフトしないために、局部発振器3240として、温度補償型のものを使用する。
・復調ブロック3200内の位相同期ループの同期周波数またはバンドパスフィルタ3220の中心周波数(IF周波数)として、可能な限り低くて偏移周波数に近い値を選択する。これにより、位相同期ループの制御電圧の振幅が大きいほど、振幅の大きいオーディオ信号が得られる。
上述した解決策には次の利点がある。
・上記式からわかるように、対象物1105の0.5nm以下の変位を復調ブロック3200によって検出することができる。これは、0.5nm以下の変位が、本発明の好適な実施形態で用いられるレーザ波長に対して5Hz以下の周波数偏移に相当するからである。
・復調ブロック3200によって得られるオーディオ信号対ノイズ比が、5Hzの偏移範囲で動作する従来の狭帯域FM復調器よりも40dB以上高くなる。
図6A, 6Bは、ノイズ低減および信号分離の機能を持つフィルタリングモジュール4000のフロー図である。フィルタリングモジュール4000は、アナログ処理モジュール3000によって出力される生オーディオ信号3041および3042である2つのチャンネル音声信号4101aおよび4101bに順次または個別に適用することができる3つのステージ4130, 4131および4132で複数のフィルタリング方法を提供する。
オペレータは、グラフィカルユーザインタフェース1122を介して異なるステージ間をナビゲートすることができる。さらに、すべてのフィルタリングステージでのすべての操作、すなわち、フィルタタイプの選択、フィルタパラメータの調節、および聴取は、グラフィカルユーザインタフェース1122によって実行される。矩形状の縦棒4222, 4223, 4224, 4322, 4323および4324は、いわゆるソフトスイッチであり、これらによって、選択された入力および出力を選択されたフィルタまたはステージに導くことができる。点線4141を介して互いに連結された矩形状の縦棒4222, 4223, 4224, 4322, 4323および4324は、グラフィカルユーザインタフェース1122によって制御される。
フィルタリングモジュール4000の1番目のステージは、事前フィルタリングステージ4130である。2つのチャンネル信号4101aおよび4101bは、事前フィルタリングステージ4130で従来フィルタブロック4110および4111に入力される。従来フィルタブロック4110または4111は、単体フィルタ4210と、カットオフ周波数が互いに異なる2つの従来型デジタルハイパスフィルタ4211および4212とを備える。ハイパスフィルタ4211および4212は、低周波数の背景ノイズを除去するために使用され、両チャンネル4101aおよび4101bに個別に適用される。ハイパスフィルタ4211および4212は、音声信号の周波数帯の下限と、発生し得る背景ノイズの周波数帯の上限とに応じて互いに異なるカットオフ周波数が設定されたIIR(無限インパルス応答)型フィルタ(4211および4212)である。スピーカ4120を介して、1チャンネルのハイパスフィルタリングされた音声信号4103もしくは4104、または両チャンネルのハイパスフィルタリングされた音声信号4103および4104を聴くことができ、そのスピーカ4120は、本発明の好適な実施形態ではステレオヘッドホン1104である。チャンネルの選択は、オペレータの好みに応じてグラフィカルユーザインタフェース1122を介して行われる。従来フィルタブロック4110および4111の単体フィルタ4210は、両チャンネルの生信号4101aおよび4101bを、さらなる処理およびノイズ低減のために次ステージのフィルタ4131または4132に出力するか、あるいは対象の音声を聴くためにスピーカ4120に出力する。オペレータがこの事前フィルタリングステージ4130でスピーカ4120を介して音声信号を聴きたいのであれば、これ以上のフィルタリングをチャンネル信号に適用することはできない。概要を上述したすべての操作、すなわち、フィルタタイプの選択、フィルタパラメータの調節、および聴取は、グラフィカルユーザインタフェース1122によって実行される。
事前フィルタリングステージ4130の後のステージは、いわゆる第1ステージのフィルタリング4131である。第1ステージのフィルタリング4131の各1チャンネルノイズ低減ブロック4112または4113は、単体フィルタ4213と、周波数応答補償器4214と、TSNR(2段ノイズ低減)フィルタ4215とを備えており、これらは、オペレータの選択に応じて入力信号4103および4104に適用することができる。
第1ステージのフィルタリング4131の1チャンネルノイズ低減ブロック4112または4113の第1フィルタタイプは、対象物1105の特性とアナログ復調ブロック3200の伝達関数とを利用するカスタム設計の周波数応答補償器4214のフィルタである。言い換えれば、周波数応答補償器4214は、対象物1105の材料特性から分析的に導き出されて正規化された逆関数と、復調ブロック3200の周波数偏移対出力レベルの曲線から測定されて正規化された逆関数とからなる2つの逆関数の組み合わせによって、対象物1105の材料特性の伝達関数と、アナログ復調器ブロック3200の伝達関数との両者を補償する。
第1ステージのフィルタリング4131の1チャンネルノイズ低減ブロック4112または4113の第2フィルタタイプは、TSNR(2段ノイズ低減)フィルタ4215と呼ばれ、チャンネル信号における付加ノイズの特性を推定するフィルタである。TSNRフィルタは、信号対ノイズ比に応じて短時間スペクトル利得を推定することによって、チャンネル信号4103および4104からノイズおよび音声信号の情報を抽出する。短時間スペクトル利得の推定に必要なノイズ分散は、入力信号4103または4104の最初の短期間がノイズのみからなると仮定して、チャンネル信号4103または4104の初期間隔から求められる。
いずれかのフィルタタイプ、すなわち、周波数応答補償器4214またはTSNRフィルタ4215では、1チャンネルの信号4103または4104のみが利用可能であって、その1チャンネルの信号4103または4104からの情報を利用できると考える。言い換えれば、周波数応答補償器4214およびTSNRフィルタ4215のいずれにおいても、その入力におけるチャンネル信号4103または4104以外の情報は求められない。フィルタタイプ、そして入力信号4103または4104は、グラフィカルユーザインタフェース1122を介してオペレータによって選択される。フィルタリングされたチャンネル信号4105もしくは4106、または両方のフィルタリングされたチャンネル信号4105および4106は、スピーカ4120を介して聴くことができる。
第1ステージのフィルタリング4131の単体フィルタ4213は、さらなるノイズ低減のために、両チャンネルの入力信号4103および4104を第2ステージのフィルタリング4132に渡す。オペレータがこのステージで信号4105および4106を聴きたいのであれば、これ以上のフィルタリングを適用することはできない。
第1ステージのフィルタリング4131の後のステージは、第2ステージのフィルタリング4132である。第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減ブロック4114は、従来型ANC(適応ノイズキャンセラ)4310と、CTR−ANC(クロストーク耐性適応ノイズキャンセラおよびその非対称変形版)4311と、相互経験的ウィーナフィルタ4312と、事後フィルタとしての経験的ウィーナフィルタ4313とを備える。ANC4310、CTR−ANC4311および相互経験的ウィーナフィルタ4312は、オペレータが選択した主信号チャンネル4105または4106の入力からのノイズを低減するために使用され、このノイズ低減は、参照入力と呼ばれる他の信号チャンネル4106または4105からのノイズ情報を同時に利用することによって行われる。したがって、4105が主入力として選択された場合、4106が参照入力になるが、4106が主入力として選択された場合、4105が参照入力になる。
本発明を単純かつ理解し易くするために、この「発明の詳細な説明」欄の残りの部分では、主入力および参照入力をそれぞれ4105および4106として選択することを認める。フィルタタイプおよびフィルタ調節パラメータは、グラフィカルユーザインタフェース1122によって制御される。事前フィルタリングステージ4130の従来フィルタブロック4110および4111と、第1ステージのフィルタリング4131の1チャンネルノイズ低減ブロック4112および4113とからの第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減ブロック4114の主な差異は、両方のチャンネル4105および4106からの情報を利用することである。2チャンネルノイズ低減ブロック4114のフィルタでは、明らかに、2つのチャンネル信号を入力4105および4106として利用しており、オペレータが選択した方の入力が主入力4105かつ低ノイズと考えられ、他方の入力が参照4106かつ高ノイズと捉えられている。
第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減ブロック4114において、フィルタ群のうち、第1フィルタタイプは、従来型ANC(適応ノイズキャンセラ)4310のフィルタである。監視中の対象の音声を含む主入力4105は、付加ノイズによって破損しており、参照入力4106は、主入力4105に含まれる付加ノイズと相関する元のノイズ源であると仮定される。NLMS(正規化最小平均二乗)アルゴリズムを用いた、参照入力4106から主入力4105への伝達関数が推定される。言い換えれば、参照入力4106がNLMSに基づく適応フィルタによって処理されて、主入力4105に含まれる付加ノイズのレプリカが生成される。しかし、このフィルタが効率的に動作するためには、参照入力4106は、主入力4105に含まれるノイズ成分と高度に相関していなければならない。この条件は、主入力4105および参照入力4106の信号が収集される、対象物1105の反射面上の測定点1110および1111が近接しているか、あるいは、参照入力4106が収集される点と、主入力4105に含まれ、監視中の音声信号に混入しているノイズ源との間の間隔が狭いということを意味する。
前述したように、トランスデューサユニット1100上のリニアガイド1260の主な機能は、2チャンネルノイズ低減ブロック4114のフィルタ4310, 4311および4312への主入力および参照入力となる信号を取得する2つのレンズ1108および1109の間の間隔1118を調節することである。そのため、2チャンネルノイズ低減ブロック4114のフィルタ4310, 4311および4312が有効に動作するように、リニアガイド1260によって2つのレンズ1108および1109の間の間隔1118を調節することが試みられる。しかしながら、対象の音声信号1106の成分が参照センサ信号/入力4106に干渉するため、それがある程度達成できてしまう。主入力4105の音声信号成分から参照信号4106への漏れまたはクロストークは、従来型ANC4310の性能低下を招く。そこで、クロストークの問題を克服するために、CTR−ANC4311を2チャンネルノイズ低減ブロック4114で利用する。NLMSに基づく2つの適応フィルタを使用することによって、ノイズ源1107から主入力4105への伝達関数と、対象音源1106から参照入力4106への伝達関数とからなる2つの相互伝達関数が推定される。そのため、対象音源1106のレプリカとノイズ源1107の成分のレプリカとが参照信号および主信号からそれぞれ差し引かれる。そのようなフィルタリングアプローチ、すなわち、両出力のエネルギーを最小化することによって、主信号および参照信号がアクセスされる測定点1110および1111の間の間隔1118をより短くすることができる。さらに、2つのレンズ1108および1109の間の物理的間隔1118、すなわち、光チャンネル信号間の時間差を表す補助パラメータを含めて、より一層ノイズが分離およびキャンセルされるようにノイズ源の方向をヌルとすることができる。これは、CTR−ANC4311の変形版として非対称クロストーク耐性適応ノイズキャンセラを備えるということである。
第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減ブロック4114の第3選択可能フィルタは、相互経験的ウィーナフィルタ4312である。相互経験的ウィーナフィルタ4312では、主入力4105を、ウィーナフィルタを設計する手段とすることができ、このとき、参照入力4106が、その適用対象に使用される。主入力4105は、ほとんど「ノイズフリー」の対象の音声信号とみなされ、経験的ウィーナフィルタの設計に活用される。言い換えれば、主入力4105は、ウィーナフィルタの既知の出力とされ、このとき、ノイズの多い参照入力4106は、その入力とされる。したがって、ウィーナフィルタの伝達関数は、主入力4105および参照入力4106を使用することによって経験的に推定することができる。しかし、経験的ウィーナフィルタの伝達関数を推定するには、付加ノイズの分散もわかっていなければならない。ノイズ分散が既知ではないため、相互経験的ウィーナフィルタ4312の動作中、フィルタ出力4108を聴きながら、グラフィカルユーザインタフェース1122上のスライドボタン5903a, 5903bを介して経験的ウィーナフィルタのノイズ分散値をオペレータが変更できるようになっている。これにより、最高品質の対象の音声を生み出すノイズ分散をオペレータが決めることができる。
第2ステージのフィルタリング4132において、チャンネル信号を主とするか、参照とするかはオペレータが自由に選択することができる。オペレータは、フィルタ性能に応じて、グラフィカルユーザインタフェース1122を介して、2つのチャンネル信号4105および4106の間でフィルタ入力を切り替えることができる。オペレータがこのステージでフィルタリングされた信号を聴きたいのであれば、その後の事後フィルタリング4115を2チャンネルノイズ低減ブロック4114の出力4107に適用することはできない。また、容易にわかることであるが、事前フィルタリングステージ4130および第1フィルタリングステージ4131とは逆に、第2ステージのフィルタリング4132では、2チャンネル聴取はできない。本発明の好適な実施形態ではステレオヘッドホン1104であるスピーカ4120によって1つのチャンネルを聴くことになる理由は、2つのチャンネル入力が、第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減ブロック4114のフィルタ4310, 4311および4312を設計するのに同時に利用されるからである。実際、2チャンネルノイズ低減ブロック4114の従来型ANC4310、CTR−ANC4311および相互経験的ウィーナ4312の各フィルタは、理想的には2つの出力4107、すなわち、ノイズのない対象の音声の推定値と、対象の音声を含まないノイズの推定値とを生成する。オペレータは、グラフィカルユーザインタフェース1122を介して、従来型ANC4310、CTR−ANC4311または相互経験的ウィーナフィルタ4312のノイズの多い出力とノイズのないフィルタリングされた出力とを切り替えることができ、これにより、本発明の好適な実施形態ではステレオヘッドホン1104であるスピーカ4120を介して、その時その時の聴きたい方の出力4108のみを聴くことができる。
オペレータは、別の経験的ウィーナフィルタ4313である事後フィルタ4115で従来型ANC4310またはCTR−ANC4311の出力をさらにフィルタリングする必要があるかもしれない。事後フィルタリング4115のステップでは、ANC4310またはCTR−ANC4311の出力4107は、クリーニングされた対象の音声信号とみなされて、ウィーナフィルタの既知の出力とされる。このとき、2チャンネルノイズ低減ブロック4114の主入力4105として選択されたチャンネル信号は、事後フィルタ4115への入力として割り当てられる。この場合、出力4107および入力4105の信号と、実際には未知のノイズ分散とを使用することによって、ウィーナフィルタの伝達関数を経験的に推定することができる。ノイズ分散が既知ではないため、動作中、本発明の好適な実施形態ではステレオヘッドホン1104であるスピーカ4120を介して事後フィルタリング4115の出力4109を聴きながら、グラフィカルユーザインタフェース1122上のスライドボタン5903a, 5903bを介して経験的ウィーナフィルタ4313のノイズ分散値をオペレータが変更できるようになっている。したがって、オペレータは、経験的ウィーナフィルタ4313に対して最良のノイズ分散値を決定および入力することができ、ほとんどノイズのない事後フィルタリングされた信号4109を生み出す最良の伝達関数を推定することができる。
本装置は、グラフィカルユーザインタフェース1122(GUI)を有しており、このグラフィカルユーザインタフェース1122によって、本装置の動作を制御すること、および本装置の機能を利用することが簡単になる。GUIは、タッチ画面上に表示されるボタン付きの様々なウィンドウを有しており、2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムとオペレータとの間のインタフェースを構成する。GUIのウィンドウは、オペレータが本システムの機能を制御し、また本システムの状態に関する情報を得るのに使い易いインタフェースを提供するように設計されている。GUI1122は、すなわち、タッチ画面は、制御ユニット1103上に配置されている。
図7は、GUI1122のブロック図であり、ウィンドウ間のつながりと、ウィンドウ間をどのようにナビゲートするかを表している。各ウィンドウのボタンの機能も図7に表されている。
オペレータは、ウィンドウ間をナビゲートし、特定のウィンドウにたどり着いて、ログイン5100、ログアウト5101、レーザのオン/オフ状態の変更5201、記録の開始5206または停止5207、お気に入りフィルタの記録、読み込みおよび実行5700、フィルタの設定またはフィルタのパラメータの設定5800, 5900aおよび5900b、お気に入りフィルタの保存6000, 6100および6200、外部のデータ記憶装置への記録データの転送5300および5400、システム設定の設定5500、レーザ情報の閲覧5600、およびシステムのシャットダウン5202などの操作を行う。各ウィンドウおよび各ウィンドウのボタンの機能の詳細については、後述する。
本システムは、電源がオンになると、GUIのロードを開始する。ロードプロセスが完了すると、ロック画面5000の状態でGUIが開く7000。
ロック画面5000は、画面をロックして、権限のない人からシステムを保護するために使用される。ロック画面5000のロックは、GUI1122上の特別に指定された位置、例えば画面の四隅に配置された不可視ボタンを用いて解除される。オペレータは、ロック画面5000を閉じてログインウィンドウ5100を開くために、これらの不可視ボタンを所定の順序5001で押す必要がある。ロック画面5000の外観は任意の画像でよい。その画像は画像ファイルから読み込まれる。
ロック画面5000は、ログアウトボタン5101を押すことで任意のウィンドウから開くことができる。ログアウトボタン5101は、すべてのウィンドウにある。
ログインウィンドウ5100は、ユーザがログインするために使用される。本システムでは、2種類のユーザタイプ、すなわち、権限のあるユーザとゲストユーザとが定義されている。ゲストユーザと権限のあるユーザとの間の唯一の違いは、ユーザがゲストユーザとしてログインしているときは、メインウィンドウ5200内のファイル転送ボタン5203が非アクティブになるということである。したがって、ゲストユーザは、記録データを外部のデータ記憶装置に転送することができない。
ログインウィンドウ5100には、テンキー5102とログインボタンとがある。オペレータは、GUIに表示されているテンキー5102を用いて個々のユーザ名とパスワードとを入力し、ログインボタンを押す。ログインシーケンスが成功すると5103、ログインウィンドウ5100が閉じ、メインウィンドウ5200が開く。
ログインシーケンスが成功せず、ログイン試行回数が制限回数、例えば3回に達すると5104、権限のない人がログインしようとしていると仮定して、システムが自動的にシャットダウンする7100。
メインウィンドウ5200は、電池の状態に関する情報の取得、レーザ源2101のオン/オフ状態の変更5201、システムのシャットダウン5202、本装置の機能の設定および制御に用いられる他のウィンドウへのアクセス5203, 5204および5205、ならびに記録の開始5206および停止5207のために使用される。これらの機能を利用するために、メインウィンドウ5200は、電池アイコンと、レーザオン/オフボタン5201と、シャットダウンボタン5202と、ファイル転送ボタン5203と、設定ボタン5204と、お気に入りフィルタボタン5205と、記録ボタン5206と、停止ボタン5207とを備える。電池アイコンおよび各ボタンの機能については、次の通りである。
電池アイコンは電池の状態を示す。本装置が主電源に接続されていない場合、電池アイコンは電池の残量を示す。本装置が主電源に接続されていて、電池が満充電状態でない場合、電池アイコンは、電池が充電中であることをアニメーションで示す。電池が満充電状態になると、アニメーションが停止し、アイコンは、本装置が主電源に接続され、電池が満充電状態であることを示す。
レーザオン/オフボタン5201が押されると、レーザのオン/オフ状態が切り替わり、それに応じてレーザオン/オフボタン5201の色が変わる。本システムが最初に開いたときは、レーザは眼の安全対策としてオフ状態になっている。
シャットダウンボタン5202が押されると、GUIは確認を求め7200、確認後7201、本システムは安全にシャットダウンし、自動的に電源がオフになる7100。シャットダウン処理の確認が行われない場合7202、GUIはメインウィンドウ5200に戻る。
記録ボタン5206が押されると、本システムは、制御ユニット1103に配置された内部のデータ記憶装置への、2つのチャンネルの生入力音声データと2つのチャンネルのフィルタリング後の出力音声データとの記録を開始する。内部のデータ記憶装置への記録は、権限のない人からデータを保護することを目的として、データを暗号化した上で行われる。また、対象の聴取は、記録ボタンが押されるとすぐに開始され、オンラインで行われる。
ストップボタン5207が押されると、記録と対象の聴取とが停止する。記録が停止されると、録音ファイルが、記録日時を用いて名付けられ、記録フォルダに格納される。記録フォルダは、記録日時を用いて名付けられる。その結果、録音ファイルは、個々の記録日を用いて名付けられたフォルダに格納される。
ファイル転送ボタン5203、設定ボタン5204またはお気に入りフィルタボタン5205が押されると、メインウィンドウ5200が閉じ、押されたボタンに応じてファイル転送ウィンドウ5300、設定ウィンドウ5500またはお気に入りフィルタウィンドウ5700が開く。
ファイル転送ウィンドウ5300は、記録フォルダを選択し、外部のデータ記憶装置に暗号化して転送するために使用される。
ファイル転送ウィンドウ5300は、OKボタン5301と、キャンセルボタン5302と、全選択ボタン5304と、2つのリストとを備える。一方のリストは、内部のデータ記憶装置内のすべての記録フォルダが載ったシステム格納リストであり、他方のリストは、外部のデータ記憶装置に転送される記録フォルダが載った転送リストである。システム格納リストから選択されたフォルダ5303は、転送リストに渡される。その逆も同様である。全選択ボタン5304が押されると、システム格納リストに載っているすべての記録フォルダが転送リストに渡される。オペレータは、外部のデータ記憶装置に転送するフォルダを選択し5303、OKボタン5301を押す。OKボタン5301が押されると、転送リストに載っている記録フォルダを外部のデータ記憶装置に転送することが承認され、暗号鍵ウィンドウ5400が開く。
GUIのすべてのウィンドウには、個別のOKボタン5301, 5501, 5601, 5701, 5801, 5901, 6001, 6101および7201と、キャンセルボタン5302, 5402, 5502, 5702, 5802, 5902, 6002, 6102, 6202および7202とがある。各OKボタンおよび各キャンセルボタンは、それぞれウィンドウで行われた操作を承認およびキャンセルするために使用される。いずれかのウィンドウのOKボタン5301, 5501, 5601, 5701, 5801, 5901, 6001, 6101および7201が押されると、そのウィンドウで行われた操作が承認され、ウィンドウが閉じ、GUIのウィンドウ構成に従って別のウィンドウが開く。一方、いずれかのウィンドウのキャンセルボタン5302, 5402, 5502, 5702, 5802, 5902, 6002, 6102, 6202および7202が押されると、そのウィンドウで行われた操作がキャンセルされ、システムが、当該ウィンドウが開く前の設定に戻され、ウィンドウが閉じ、GUIのウィンドウ構成に従って別のウィンドウが開く。
暗号鍵ウィンドウ5400は、暗号鍵で暗号化されて外部のデータ記憶装置に転送されるデータ用の当該鍵を入力するために使用される。暗号鍵ウィンドウ5400は、転送ボタン5401と、キャンセルボタン5402と、テンキー5403とを備える。テンキーボタン5403は、オペレータによって指定された暗号鍵を入力するために使用される。暗号鍵が入力された後、ユーザは転送ボタン5401を押して転送処理を開始する。データ転送処理には、ある程度時間がかかる。転送処理が終了すると、暗号鍵ウィンドウ5400が閉じ、メインウィンドウ5200が開く。
設定ウィンドウ5500は、出力音量、画面の明るさ、およびレーザパワーなどのシステム設定を調節するために使用される。出力音量とは、対象の聴取をリアルタイムに行うために使用されるスピーカの音量のことである。画面の明るさとは、タッチ画面のバックライトの明るさのことである。レーザパワーとは、放射されるレーザのパワーのことである。レーザパワーは、所望の反射レーザ強度が得られるように調節可能である。反射レーザ強度が高すぎるか、または低すぎると、音質が悪くなる。
設定ウィンドウ5500は、設定ボタン5503と、出力チャンネルボタン5504と、入力チャンネルボタン5505と、事前/第1/事後フィルタ設定ボタン5506と、情報ボタン5507と、OKボタン5501と、キャンセルボタン5502とを備える。
設定ボタン5503は、対応する設定の横にあり、設定値を増減させる増減ボタンである。いずれかの設定値が変更されると、直ちに新たな値が適用される。したがって、オペレータは新たな設定の結果を容易に評価することができる。
出力チャンネルボタン5504は、聴取する出力チャンネルを選択するために使用される。出力チャンネルボタン5504が押されると、本システムの音声の出力が、フィルタリングされた音声データの第1チャンネルと第2チャンネルとの間で切り替えられる。
入力チャンネルボタン5505は、フィルタリングモジュール4000の入力チャンネル4101aおよび4101bを相互に入れ替えるために使用される。言い換えれば、入力チャンネルボタン5505が押されると、4101aおよび4101bの信号同士が入れ替わる。
情報ボタン5507が押されると、情報ウィンドウ5600が開く。情報ウィンドウ5600は、レーザ温度、レーザダイオード電流、レーザパワー、レーザモジュール温度、およびレーザ安定度などのレーザ状態変数についてオペレータに知らせるために使用される。これらの値はトラブルシューティングに使用される。オペレータは、レーザ温度およびレーザモジュール温度の情報を用いて、レーザ2101の内部温度および外部温度をそれぞれ確認することができる。レーザダイオード電流およびレーザパワーは、レーザダイオード電流値およびその電流に応じた出力レーザ放射パワーをそれぞれ示す。これらのうち1つが安定していないか、制限範囲内にない場合は、レーザまたはレーザ2101が置かれている環境条件に何らかの問題があるということである。レーザ安定度インジケータは、現時点におけるレーザ温度が安定しているかどうかを示す。また、情報ウィンドウ5600は、システム日時についてオペレータに通知する。
お気に入りフィルタボタン5205が押されると、メインウィンドウ5200が閉じ、お気に入りフィルタウィンドウ5700が開く。お気に入りフィルタウィンドウ5700は、前に保存されたお気に入りフィルタを読み込んで実行するために使用される。お気に入りフィルタは、あらかじめ調節され、特定の状況で高い性能を発揮するフィルタであることが期待されるため、便利である。オペレータは、お気に入りフィルタウィンドウ5700を使用して、前に調節したフィルタを読み込んで試すことができる。
お気に入りフィルタウィンドウ5700は、お気に入りフィルタが載っているお気に入りフィルタリストと、お気に入りフィルタを読み込んで実行するために使用されるプレビューボタン5703と、読み込まれたフィルタを承認するために使用されるOKボタン5701と、読み込まれたフィルタをキャンセルするために使用されるキャンセルボタン5702と、フィルタ設定ウィンドウ5800を開くために使用されるフィルタ設定ボタン5704とを備える。
お気に入りフィルタリストには、オペレータが選択できるお気に入りフィルタが載っている。オペレータは、リスト5705から適切なお気に入りフィルタを選択し、プレビューボタン5703を押して、そのフィルタを実行する。プレビューボタン5703が押されると、GUIは記録および聴取を開始する。お気に入りフィルタリスト5705から別のフィルタが選択され、プレビューボタン5703が押されると、GUIは進行中の記録を停止し、新たに選択されたフィルタを用いて実行される新たな記録を開始する。
フィルタ設定ボタン5704が押されると、お気に入りフィルタウィンドウ5700が閉じ、フィルタ設定ウィンドウ5800が開く。
フィルタ設定ウィンドウ5800は、第2ステージのフィルタリング4132の2チャンネルノイズ低減フィルタ4114のパラメータを表示および調節するために使用される。オペレータは、より良いフィルタリング性能を得るためにフィルタまたはフィルタパラメータを変更することができる。本システムに組み込まれている任意の2チャンネルノイズ低減フィルタ4114のフィルタタイプをフィルタタイプリストから選択できる5803。対応するフィルタのパラメータ数およびパラメータ名は、選択されたフィルタタイプによって変わる。パラメータの変更は即座に適用されるわけではなく、オペレータはプレビューボタン5804を押して、新たに調節したフィルタを実行する必要がある。プレビューボタン5804が押されると、GUIは記録と対象の聴取とを開始する。それから別のパラメータが変更され、プレビューボタン5804が押されると、GUIは進行中の記録を停止し、新たに調節されたフィルタを用いて実行される新たな記録を開始する。
また、フィルタ設定ウィンドウ5800は、事前/第1/事後フィルタ設定ボタン5805と、出力チャンネルボタン5806と、入力チャンネルボタン5807と、お気に入りフィルタに保存ボタン5808と、OKボタン5801と、キャンセルボタン5802とを備える。
事前/第1/事後フィルタ設定ボタン5805が押されると、事前/第1/事後フィルタ選択ウィンドウ5900aが開く。事前/第1/事後フィルタ選択ウィンドウ5900aは、事前フィルタリングステージ4130の従来フィルタ4110および4111が載っている従来フィルタリストと、第1ステージのフィルタリング4131の1チャンネルノイズ低減フィルタ4112および4113が載っている第1ステージフィルタリストと、第2ステージのフィルタリング4132の事後フィルタ4115が載っている事後フィルタリストとを備える。第2ステージのフィルタリング4132の事後フィルタ4115が必要とするパラメータ調節は、スライドボタン5903aを介して実行される。オペレータは、関連するフィルタリストから、音声データの処理に含めるフィルタを選択できる。選択されたフィルタは、記録を中断することなくすぐに実行開始となる。
フィルタ設定ウィンドウ5800の出力チャンネルボタン5806と入力チャンネルボタン5807とについては、設定ウィンドウ5504および5505のものと機能が同じである。
お気に入りフィルタに保存ボタン5808は、お気に入りフィルタに保存ウィンドウ6000を開くために使用される。お気に入りフィルタに保存ウィンドウ6000は、高い性能を発揮するフィルタをお気に入りフィルタリストに保存するために使用される。そして、オペレータは、お気に入りフィルタウィンドウ5700を用いて、これらのフィルタを読み込んで実行できる。
お気に入りフィルタに保存ウィンドウ6000は、OKボタン6001と、キャンセルボタン6002と、ホームボタン6003と、現在のお気に入りフィルタおよびお気に入りフィルタを保存できる空スロットのリストであるお気に入りフィルタ保存リストとを備える。オペレータは、お気に入りフィルタ保存リスト6004から場所を選択し、OKボタン6001を押す。OKボタン6001が押されると、キーボードウィンドウ6100が開く。
キーボードウィンドウ6100は、お気に入りフィルタウィンドウ5700に表示されるお気に入りフィルタの名前を入力するために使用される。キーボードウィンドウ6100は、キーボードボタン6103と、OKボタン6101と、キャンセルボタン6102と、ワードボタン6104とを備える。オペレータは、キーボードボタン6103を押して、新たなお気に入りフィルタ用の名前を入力する。OKボタン6101が押されると、新たなお気に入りフィルタが、付けられた名前で保存され、メインウィンドウ5200が開く。
ワードボタン6104は、ワードキーボードウィンドウ6200を開くために使用される。ワードキーボードウィンドウ6200には、お気に入りフィルタに名前を付ける際に一般的に使用される単語を表すワードボタン6203が含まれている。例えば、“Big”、“Small”、“Room”、“Thick”、“Glass”などがある。オペレータは、対応するボタンを押して、これらの単語を簡単にタイプできる。ワードキーボードウィンドウ6200は、QWERTYボタン6201およびキャンセルボタン6202も備える。QWERTYボタン6201が押されると、ワードキーボードウィンドウ6200で行われたお気に入りフィルタ名の変更が承認され、キーボードウィンドウ6100が開く。
お気に入りフィルタに保存ウィンドウ6000のホームボタン6003が押されると、保存処理と、前のフィルタ設定ウィンドウ5800およびお気に入りフィルタウィンドウ5700で行われたすべての変更とがキャンセルされ、メインウィンドウ5200が開く。よって、オペレータはすべての変更を簡単にキャンセルしてメインウィンドウ5200に戻ることができる。ホームボタン6003を押すことには、お気に入りフィルタに保存ウィンドウ6000、フィルタ設定ウィンドウ5800およびお気に入りフィルタウィンドウ5700のそれぞれのキャンセルボタン6002, 5802および5702を押すのと同じ効果がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく本発明の他のさらなる実施形態が想定され得るし、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によって定まるものである。

Claims (21)

  1. 干渉計により光沢反射面または再帰反射面の振動を測定する2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステムであって、
    I.トランスデューサユニット(1100)であり、
    a.前記トランスデューサユニット(1100)の内部に配置された光モジュール(2000)と、
    b.2つのビーム拡大レンズ(1108および1109)のアセンブリ間の間隔(1118)を調節するためのリニアガイド(1260)と、
    c.左側レンズ(1108)および右側レンズ(1109)間のベローズ(1220)と、
    d.信号レベル検出・表示ブロック(3300)と、
    を有するトランスデューサユニット(1100)と、
    II.制御ユニット(1103)であり、
    a.復調ブロック(3200)を構成する復調器と、
    b.自動音量調節ブロック(3400)と、
    c.グラフィカルユーザインタフェース(1122)と、
    d.フィルタリングモジュール(4000)を構成するデジタルフィルタと、
    を有する制御ユニット(1103)と、
    III.支持系と、
    IV.インタフェースケーブル(1102)と、
    V.スピーカ(4120)および/またはステレオヘッドホン(1104)と、
    を備える2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  2. トランスデューサユニット(1100)は、2つのプローブビームそれぞれの出口の上に配置された望遠鏡ユニット(1112および1113)を有する、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  3. 前記トランスデューサユニット(1100)の内部に配置された前記光モジュール(2000)は、
    - 元のビームを生成する照射源としてのレーザ(2101)と、
    - コリメータ(2102)と、
    - ミラー(2103)と、
    - 半波長板(HWP)(2104)と、
    - 前記元のビームをプローブビームと参照ビームとに分割する第1偏光ビームスプリッタ(PBS)(2105)と、
    - プローブビームを2つの平行なチャンネルに分割する非偏光ビームスプリッタ(NPBS)(2106)と、
    - 追加のミラー(2107, 2108および2109)と、
    - 各プローブビーム用のさらなるPBS(2110および2112)と、
    - 各プローブビーム用のさらなる1/4波長板(QWP)(2111および2113)と、
    - ビーム拡大レンズ系(1108および1109)と、
    - 1つ以上のブラッグセル(2116)と、
    - さらなる非偏光ビームスプリッタ(2114, 2115および2117)と、
    - さらなるミラー(2118)と、
    - 光検出器(2119および2120)と、
    を備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  4. 前記レーザは、超狭線幅1550nmビームを生成する単一連続波ファイバレーザである、請求項3に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  5. 前記光モジュール(2000)は、干渉計システムを実装したものであり、この干渉計システムは、
    - 偏光ビームスプリッタ(2105, 2110および2112)、非偏光ビームスプリッタ(2106, 2114, 2115および2117)および1/4波長板(2111および2113)と、
    - 互いに同軸であり、かつ前記光検出器(2119または2120)上で空間的に重なり合っているプローブビーム(1114または1115)、後方反射プローブビーム(1116または1117)および参照ビーム(2203または2204)と、
    - 前記プローブビーム、前記後方反射プローブビームおよび前記参照ビームを同軸にアラインメントする、垂直方向に調節可能なミラーおよびビームスプリッタユニット(2112, 2115, 2110および2114)と、
    を備える、請求項3に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  6. 前記制御ユニットは、さらに、
    - 自動音量調節ブロック(3400)と、
    - USBポート(1123)と、
    - 電池と、
    - 制御・DSPプロセッサと、
    - ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブまたはSDカードなどのデータ記憶装置と、
    を備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  7. 前記支持系は、三脚(1101)と、調節可能なプレート(1210, 1211および1212)と、緩衝装置(1230)とを備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  8. 前記三脚は、パンハンドルと、チルトハンドルとを有する、請求項7に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  9. 前記右側レンズ(1109)は、第3の調節可能なプレート(1212)上に配置される、請求項7に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  10. 前記インタフェースケーブル(1102)は、前記トランスデューサユニット(1100)内の前記光モジュール(2000)に設置されたブラッグセル(2116)に変調無線周波数RF信号を搬送するとともに、前記制御ユニット(1103)内に配置された復調器に2チャンネル無線周波数(RF)信号(2311および2312)を搬送するマルチ電圧電力線を有する、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  11. 前記復調ブロック(3200)は、ミキサブロック(3210)と、バンドパスフィルタ(3220)と、復調器ブロック(3230)と、局部発振器(3240)と、アナログバンドパスフィルタ(3250)とを備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  12. 前記フィルタリングモジュール(4000)は、事前フィルタリングステージ(4130)と、第1ステージのフィルタリング(4131)と、第2ステージのフィルタリング(4132)とを備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  13. 前記ステレオ聴取では、対象面上における振動の異なる2点の相補効果によって音声信号を聴取し易くする、請求項13に記載のフィルタリングモジュール(4000)。
  14. 事前フィルタリングステージ(4130)は、単体フィルタ(4210)と、カットオフ周波数が互いに異なる2つの従来型デジタルハイパスフィルタ(4211および4212)とを有する従来フィルタブロック(4110または4111)を備える、請求項12に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  15. 第1ステージのフィルタリング(4131)は、単体フィルタ(4213)と、周波数応答補償器(4214)と、TSNR(2段ノイズ低減)フィルタ(4215)とを有する1チャンネルノイズ低減ブロック(4112または4113)を備え、この1チャンネルノイズ低減ブロックは、オペレータの選択に応じて入力信号(4103および4104)に適用することができる、請求項12に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  16. 第2ステージのフィルタリング(4132)は、従来型ANC(適応ノイズキャンセラ)(4310)と、CTR−ANC(クロストーク耐性適応ノイズキャンセラおよびその非対称変形版)(4311)と、相互経験的ウィーナフィルタ(4312)と、事後フィルタ(4115)としての経験的ウィーナフィルタ(4313)とを有する2チャンネルノイズ低減ブロック(4114)を備える、請求項12に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  17. 前記制御ユニット(1103)の前記グラフィカルユーザインタフェース(GUI)(1122)は、ロック画面(5000)を含む、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  18. 前記ロック画面(5000)は、ファイルから読み込み可能な画像であり、この画像は、GUI(1122)上の特別に指定された場所に配置された不可視ボタンを含む、請求項17に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  19. 前記不可視ボタンは、所定の正しい順序で押された場合に前記ロック画面から抜け出すために使用される、請求項18に記載のロック画面。
  20. 前記フィルタリングモジュール(4000)は、測定中の音声信号に干渉するノイズに対処するために、ユーザが選択した1つのチャンネルに適用するか、別々に2つのチャンネルに適用するか、または同時に2つのチャンネルに適用することができるフィルタリング方法を備える、請求項1に記載の2チャンネルレーザオーディオモニタリングシステム。
  21. - 前記音声信号の周波数帯の下限と、発生し得る背景ノイズの周波数帯の上限とに応じて互いに異なるカットオフ周波数が設定された2つのハイパスIIR(無限インパルス応答)フィルタ(4211および4212)によって、低周波数の背景ノイズを除去する方法と、
    - 振動する物体/ガラスの材料特性から分析的に導き出されて正規化された逆関数と、前記復調ブロック(3200)の周波数偏移対出力レベルの曲線から測定されて正規化された逆関数とからなる2つの逆関数の組み合わせによって、振動する材料の伝達関数と、アナログ復調器ステージの伝達関数との両者を補償する方法と、
    - 実際には前記2つのチャンネルの一方が利用可能でない場合があり得ることを考慮して、1つのチャンネル(4101aまたは4101b)のノイズを低減する方法であり、1つのチャンネルしか観測できないと考えて、ユーザが選択した1つのチャンネルからノイズおよび音声信号の情報を抽出し、信号対ノイズ比に応じて前記短時間スペクトル利得を推定し、チャンネル信号の前記最初の短期間がノイズのみからなると仮定して、初期ノイズ分散を求める方法と、
    - ノイズ源から発せられて第1光チャンネルおよび第2光チャンネルの両方に影響を与えるノイズ信号をキャンセルする方法であり、第1光チャンネルの信号を主入力、第2光チャンネルの信号を参照入力として取得し、NLMS(正規化最小平均二乗)アルゴリズムを用いて、前記ノイズ源から前記主入力への伝達関数を推定し、ノイズのない出力を得るために前記参照入力を利用して前記主入力をフィルタリングする方法と、
    - 第1光チャンネルおよび第2光チャンネルの両方を利用してノイズと音声信号とを分離し、少なくとも前記モジュールの出力における信号を無相関化する方法であり、第1光チャンネルの信号を主入力、第2光チャンネルの信号を参照入力として取得し、ノイズ源から主入力への伝達関数と、音声源から参照入力への伝達関数とからなる前記2つの相互伝達関数を推定し、少なくともLMS(最小平均二乗)アルゴリズムとNLMS(正規化最小平均二乗)アルゴリズムとを利用し、ユーザインタフェースを介して、当該出力において知覚される信号分離性能と、当該インタフェース上でプロンプトされる収束状態とに応じていずれか1つのアルゴリズムを選択し、2つの光チャンネル間の物理的な距離を表す補助パラメータを利用して、他の選択がなされた場合よりも一層ノイズが分離およびキャンセルされるようにノイズ源の方向をヌルとし、推定された2つの相互伝達関数を用いて前記主入力および前記参照入力をフィルタリングして、少なくとも前記モジュールの出力における元の音声信号と元のノイズ信号とのバージョンを得る方法と、
    - ウィーナフィルタを設計する手段としてユーザが選択した方のチャンネルを利用しつつ、その適用対象に他方のチャンネルを使用するノイズ除去の方法であり、両方のチャンネル信号を同時に考慮に入れて、ユーザが選択したチャンネルを、ほとんどノイズのない音声信号であると仮定して経験的ウィーナフィルタ(4313)の設計に利用し、装置の動作中にユーザが前記グラフィカルユーザインタフェース(1122)の画面上のスライドボタン(5903aまたは5903b)を介して経験的ウィーナフィルタ(4313)へのノイズ分散値の調節、変更および入力を行えるようにする方法と、
    - さらなるノイズ低減のために出力信号(4107)の事後フィルタリング(4115)を行う方法であり、経験的ウィーナフィルタの設計に前記ノイズが除去された出力信号(4107)を利用しつつ、その適用対象に、対応する入力チャンネルを用い、装置の動作中にユーザが前記グラフィカルユーザインタフェース(1122)の画面上のスライドボタン(5903aまたは5903b)を介して経験的ウィーナフィルタ(4313)へのノイズ分散値の調節、変更および入力を行えるようにする方法と、
    を含むフィルタリング方法を用いるフィルタリングモジュール(4000)における、請求項20に記載のフィルタリング方法。
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