JP2019502445A - 被験者の組織を特徴付ける装置及び方法 - Google Patents

被験者の組織を特徴付ける装置及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける装置及び方法を提案する。装置は、第1の領域内の組織の超音波データ及び被験者の所定の標的参照組織の超音波データを受信する受信ユニット210と、標的参照組織の超音波データに基づいて、標的参照組織の被験者別モデルを導出する導出ユニット220と、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致を決定する特徴付けユニット230とを含む。大きいコホートの患者データに基づく従来の組織性状診断とは異なり、提案される被験者別モデルは、任意の一般化を使用することなく、特定の被験者に合わせてカスタマイズされ、高感度及び/又は高精度がもたらされる。好適には、標的参照組織の被験者別モデルは、標的参照組織の超音波データ及び標的参照組織とは異なる種類の背景参照組織の超音波データの両方に基づいて導出される。

Description

本発明は、被験者の組織を特徴付ける装置及び方法に関し、より具体的には、標的参照組織の超音波データから得られる被験者別モデルに基づいて、被験者の組織を特徴付ける装置及び方法に関する。
CT、MRI及び超音波といった医用撮像技術は、腫瘍といった異常組織の検出に広く使用されている。様々な種類の異常組織がある。例えば同じ臓器内の腫瘍が良性である場合も悪性である場合もある。
超音波検査は、外科手術において胸部を閉じる前に、腫瘍切除前又は後の即時評価に特に適している。例えば肝腫瘍の場合、特定された腫瘍を切除する前及び/又は切除した後、外科医は、肝臓全体を調べるために術中超音波検査(IOUS)を使用して、従来の経腹的超音波検査で前に見落とした任意の検出されていない疑わしい小さい腫瘍(例えば5mm以下の直径)や、残存腫瘍を特定する。経腹的超音波検査と比べて、IOUSは、IOUSが腹壁による音響減衰の影響を受けないことにより、より高い空間分解能を得るためにより高い周波数を利用しうる点、経腹的超音波検査では肝臓は音響窓(例えば経肋骨)内で「探ら」なければならないのに対し、IOUSプローブは、肝臓の前面、上面、下面又は後面と接して配置することができ、関心組織を様々な視点から調べることができる点、また、IOUS中、超音波検査によって得られた情報と視診及び触診によって得られた情報とが互いを補完できる点を含む幾つかの利点を有する。
しかし、IOUSは、経腹的超音波検査と同じ欠点、即ち、超音波画像の視覚的観察は、操作者の経験に大きく依存する点を有する。外科医は、大抵、自身の外科手術技術と同じレベルの超音波検査技術は持ち合わせていない。実際には、高度な超音波検査技術を有する超音波検査医師は、しばしば、外科医から、超音波画像を評価するために手術室に来るように求められる。超音波検査医師にとっても、超音波画像の評価は、IOUSに利用可能である時間が限られていることにより、簡単ではない。したがって、この作業には、非常に特殊な訓練が必要である。それでも、評価結果は操作者に依存する。
米国特許出願公開第2014/0288424A1号は、ヒト腫瘍を撮像し、特徴付け、腫瘍が悪性であるか又は良性であるかを分類する方法及びデバイスを開示している。当該方法は、生データを取得するために、組織又は臓器に対するマルチ圧縮技術を、圧縮された組織又は臓器の3D超音波ストレイン撮像と組み合わせて使用し、腫瘍分類用の非線形生体力学的組織モデルを備えたコンピュータ処理ユニットを使用して生データを分析することを含む。
したがって、被験者の組織を特徴付ける改良された超音波システム及び方法を提供することが有利である。
本発明の発明者は、従来の組織性状診断が、以下の欠点を有することを認識している。腫瘍及び正常肝臓の従来の組織性状診断は、大きいコホートの患者データに基づいている。あらゆる患者について、腫瘍組織と正常肝臓組織とを区別するはずであるモデルを学習するために、機械学習アプローチがしばしば行われる。したがって、モデルの一般化が期待される。しかし、一部の人の「正常」組織は、他の人では、「異常」又は「病的」の組織と見なされる(例えば肝硬変患者)場合がある。例えば肝硬変患者の正常組織は、一般化モデルに基づいて、異常組織と間違って特徴付けられる。したがって、従来の組織性状診断の感度及び/又は精度は、そのようなモデルの一般化によって制限される。
したがって、被験者の組織を特徴付ける改良された超音波システム及び方法を提供することが有利である。
本発明の第1の態様の一実施形態によれば、被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける装置が提案される。当該装置は、第1の領域内の組織の超音波データ、及び、被験者の所定の標的参照組織の超音波データを受信する受信ユニットと、標的参照組織の超音波データに基づいて、標的参照組織の被験者別モデルを導出する導出ユニットと、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致を決定する特徴付けユニットとを含む。
被験者別モデルは、従来の組織性状診断のように大量の被験者の超音波データではなく、特定の被験者自身の超音波データに基づいて導出される。したがって、被験者別モデルは、任意の一般化を使用することなく、特定の被験者に合わせてカスタマイズされ、高感度及び/又は高精度がもたらされる。被験者別モデルを使用して、被験者の任意の組織と被験者の標的参照組織との一致が特定される。提案される組織性状診断は、被験者の特定の組織が前に特徴付けられている場合、例えば異常組織といった特定の種類の組織として予め決定されている場合に適用可能であり、当該所定の組織に基づいて、同じ被験者の他の組織を特徴付けることを目的とする。つまり、本発明の発明者は、本明細書では、標的参照組織と呼ぶ被験者の特定の組織の組織性状診断に関する予備知識を利用して、カスタマイズされた組織モデルを構築し、そのようにカスタマイズされた組織モデルを使用し、例えば標的参照組織と同じ又は少なくとも同様である組織を探すべく、同じ被験者の他の組織を特徴付けることを提案する。標的参照組織と特徴付けされる組織との類似及び/又は一致に関する情報は、より効率的に及び/又は操作者とは無関係に臨床医が超音波データを評価するのを支援することができる。
標的参照組織の組織性状診断に関する予備知識は、様々なやり方で入手することができる。標的参照組織の組織性状診断は、(1)CT、MRI、超音波といった医用撮像モダリティを用いることによって、(2)視診及び触診によって、及び/又は、(3)生体検査といった病理学的手順によって達成される。標的参照組織は、被験者の組織を特徴付ける際に、被験者内に依然として存在していることもしていないこともある。一例では、標的参照組織としての腫瘍が、幾つかの非カスタマイズモデルに基づく医用撮像モダリティを用いることによって、又は、超音波以外の医用撮像モダリティを用いることによって最初に特定され、非カスタマイズモデルに基づいた超音波データでは検出されなかった任意の追加の腫瘍を臨床医が特定することを支援するために、提案される組織性状診断が使用される。別の例では、標的参照組織としての悪性病変部が、生体検査によって最初に特定され、同じ被験者の他の病変部が悪性であるか又は良性であるかを臨床医が特定することを支援するために、提案される組織性状診断が使用される。別の例では、腫瘍切除手術において、胸部を開いた後の任意の残存腫瘍、又は、胸部を開く前に検出されなかった/見落とした追加の腫瘍を臨床医が特定することを支援するために、提案される組織性状診断が使用される。別の例では、標的対照標的は、過去に検出され、切除されたか治癒した腫瘍であり、被験者は、フォローアップ手順において新しい腫瘍が発生したかどうかを検出するために検査される。
一実施形態によれば、特徴付けユニットは、組織と標的参照組織との一致を示すスコアを決定する。
一実施形態によれば、標的参照組織は、第1の種類の異常組織である。
一実施形態によれば、受信ユニットは更に、被験者の背景参照組織の超音波データを受信する。背景参照組織は、標的参照組織とは異なる種類と予め決定される。導出ユニットは更に、標的参照組織の超音波データ及び背景参照組織の超音波データに基づいて、標的組織の被験者別対照モデルを導出する。
このようにすると、被験者別モデルが、被験者の標的参照組織の超音波データだけでなく、標的組織とは異なる種類であることが予め決定されている被験者の背景参照組織の超音波データにも基づいて導出される。つまり、提案される組織性状診断は更に、本明細書では背景参照組織と呼ぶ、標的参照組織とは異なる種類である被験者の特定の組織の予備知識を利用して、標的参照組織のカスタマイズされた組織モデル(即ち、被験者別モデル)を構築する。したがって、被験者別モデルは、標的参照組織をモデル化することができ、又は、言い換えると、よりうまく標的参照組織モデルを、背景参照組織モデルから異ならせる。したがって、標的参照組織と同じ種類の組織を特定するために被験者別モデルを使用することの感度及び/又は精度が更に向上される。組織と標的参照組織との一致度が高いことは更に、組織と背景参照組織との一致度が低いことを示す。
一実施形態によれば、背景組織は、ある種類の正常組織、又は、第2の種類の異常組織である。第2の種類の異常組織は、第1の種類の異常組織と異なる。
一実施形態によれば、2つ以上の背景参照組織の超音波データを使用して、被験者別モデルを導出することができる。例えば肝腫瘍の被験者モデルを、標的参照組織として予め決定された肝腫瘍の超音波データに基づいて、又は、背景参照組織として予め決定された肝臓の正常組織及び予め決定された肝硬変組織の両方の超音波データに基づいて導出することができる。
一実施形態によれば、2つ以上の所定の腫瘍といった2つ以上の所定の標的組織がある場合、被験者モデルを、2つ以上の所定の標的組織の超音波データに基づいて導出することができる。
一実施形態によれば、受信ユニットは更に、被験者の第2の領域の超音波データを受信し、第2の領域内の標的の位置を示す位置情報を受信し、第2の領域の受信した超音波データ及び受信した位置情報から、標的参照組織の超音波データを抽出する。第2の領域は標的参照組織を含む。
一実施形態によれば、受信ユニットは更に、複数の組織単位を含む第1の領域の超音波データを受信し、特徴付けユニットは更に、複数の組織単位のそれぞれについて、被験者別モデル及び組織単位の超音波データに基づいて、組織単位と標的参照組織との一致を決定する。
一実施形態によれば、標的組織の被験者別モデルは、標的参照組織の超音波データから導出される特徴のセットに対する指定範囲を含む。
特徴のセットは、所定の特徴のセットでも、被験者別モデルの導出の過程で機械学習によって自動的に生成される特徴のセットでもよい。
本発明の第2の態様の一実施形態によれば、超音波システムが提案される。超音波システムは、被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける上記装置と、第1の領域内の組織の超音波データ及び被験者の所定の標的参照組織の超音波データを取得し、取得した超音波データを上記装置に送信する超音波プローブとを含む。
一実施形態によれば、超音波プローブは、経腹的プローブでも、術中超音波検査プローブでもよい。
一実施形態によれば、超音波システムは更に、ユーザインターフェースを含む。特徴付けユニットは更に、組織と標的参照組織との一致を示す指標を生成し、ユーザインターフェースは、生成された指標をユーザに提示する。
本発明の第3の態様の一実施形態によれば、被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける方法が提案される。当該方法は、第1の領域内の組織の超音波データ、及び、被験者の所定の標的参照組織の超音波データを受信するステップと、標的参照組織の超音波データに基づいて、標的参照組織の被験者別モデルを導出するステップと、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致を示すスコアを決定するステップとを含む。
一実施形態によれば、上記方法は更に、超音波プローブを介して、第1の領域内の組織の超音波データ及び標的参照組織の超音波データを取得するステップを含む。
一実施形態によれば、上記方法は更に、被験者の背景参照組織の超音波データを受信するステップと、標的参照組織の超音波データ及び背景参照組織の超音波データに基づいて、標的組織の種類の被験者別対照モデルを導出するステップとを含み、背景参照組織は、標的参照組織とは異なる種類であるように予め決定される。
一実施形態によれば、上記方法は更に、標的参照組織が被験者から取り除かれる前に、超音波プローブを介して、被験者の標的参照組織の超音波データを取得するステップと、標的参照組織が被験者から取り除かれた後に、超音波プローブを介して、被験者の第1の領域内の組織の超音波データを取得するステップとを含む。
標的参照組織の除去は、標的参照組織の切除でも、標的参照組織の種類及び/又は特性を変更する標的参照組織の任意の適切な治療でもよい。
本発明の第4の態様の一実施形態によれば、実行されると、被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける上記方法を行うコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラムが提案される。
本発明の他の目的及び利点は、添付図面と組み合わせて行われる説明を参照して、より明らかとなり、また、簡単に理解できるであろう。
本発明は、以下において、実施形態と組み合わせて、また、図面を参照して、より詳細に説明される。
図1は、本発明の幾つかの実施形態に従って構成される超音波撮像システムをブロック図形式で示す。 図2は、本発明の幾つかの実施形態による被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける装置を示す。 図3は、本発明の幾つかの実施形態による被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける方法を示す。 図4は、本発明の一実施形態による被験者の第1の領域内の組織性状診断の例示的な応用を示す。
図面中の同じ参照符号は、同様の又は対応する特徴及び/又は機能を示す。
本発明は、特定の実施形態に関して、また、幾つかの図面を参照して説明されるが、本発明は、それらに限定されず、また、請求項によってのみ限定される。説明される図面は、概略的に過ぎず、非限定的である。図面中、幾つかの要素のサイズは拡大されており、例示を目的として、縮尺通りではない。
図1を最初に参照するに、本発明の幾つかの実施形態に従って構成される超音波システムがブロック図形式で示される。
図1を最初に参照するに、アレイトランスデューサプローブを有する超音波システムがブロック図形式で示される。図1では、超音波プローブ(例えばCMUTトランスデューサアレイ10’)が、超音波を送信し、エコー情報を受信する10内に設けられている。トランスデューサアレイ10’は、或いは、PZT又はPVDFといった材料から形成される圧電トランスデューサ要素を含んでもよい。トランスデューサアレイ10’は、2D平面又は3次元撮像用の3次元での走査が可能であるトランスデューサ要素の1又は2次元アレイである。トランスデューサレイは、プローブ内のマイクロビームフォーマ12に結合される。マイクロビームフォーマは、CMUTアレイセル又は圧電要素による信号の送受信を制御する。マイクロビームフォーマは、米国特許第5,997,479号(Savord他)、第6,013,032号(Savord)及び第6,623,432号(Powers他)に説明されるように、トランスデューサ要素のグループ、即ち、「パッチ」によって受信される信号の少なくとも部分的なビーム形成が可能である。マイクロビームフォーマは、送受信間で切り替わり、また、マイクロビームフォーマが使用されず、トランスデューサアレイがメインシステムビームフォーマ20によって直接操作される場合に、メインビームフォーマ20を高エネルギー送信信号から保護する送受信(T/R)スイッチ116にプローブケーブルによって結合される。マイクロビームフォーマ12の制御下のトランスデューサアレイ10からの超音波ビームの送信は、T/Rスイッチ及びメインシステムビームフォーマ20によってマイクロビームフォーマに結合されたトランスデューサコントローラ18によって命令される。トランスデューサコントローラ18は、ユーザがユーザインターフェース又は制御パネル38を操作することによる入力を受信する。トランスデューサコントローラによって制御される機能の1つは、ビームがステアリングされ集束される方向である。ビームは、トランスデューサアレイから真っすぐ前に(トランスデューサアレイに対して直交するように)ステアリングされるか、又は、より広い視野のために様々な角度にステアリングされる。トランスデューサコントローラ18は、CMUTアレイのDCバイアス制御部45を制御するように結合されてもよい。DCバイアス制御部45は、CMUTセルに印加される1つ以上のDCバイアス電圧を設定する。
マイクロビームフォーマ12によって生成される部分ビーム形成信号は、メインビームフォーマ20に結合される。メインビームフォーマにおいて、トランスデューサ要素の個々のパッチからの部分ビーム形成信号は、フルビーム形成信号となるように組み合わされる。例えばメインビームフォーマ20は、128個のチャネルを有し、それぞれ、数十又は数百のCMUTトランスデューサセル又は圧電要素からなるパッチからの部分ビーム形成信号を受信する。このようにすると、トランスデューサアレイの数千のトランスデューサ要素によって受信される信号は、単一のビーム形成信号に効率的に寄与する。
ビーム形成信号は、信号プロセッサ22に結合される。信号プロセッサ22は、受信エコー信号を、バンドパスフィルタリング、デシメーション、I及びQ成分分離及び高調波信号分離(コントラスト増強超音波検査(CEUS)モードで作業している場合、組織及び微小気泡から戻ってきた非線形(基本周波数のより高い高調波)エコー信号の特定を可能とするように線形信号と非線形信号とを分離する)といった様々な方法で処理することができる。信号プロセッサは更に、スペックル低減、信号合成及びノイズ除去といった追加の信号エンハンスメントも行う。信号プロセッサ内のバンドパスフィルタは、追跡フィルタであってよく、エコー信号が増加する深度から受信されるにつれて、その通過帯域が高周波帯域から低周波帯域にスライドし、これにより、より大きい深度からのより高い周波数におけるノイズが除去される。これは、これらのより大きい深度からのより高い周波数は、解剖学的情報がないからである。
処理された信号は、Bモードプロセッサ26及びドップラープロセッサ28に結合される。Bモードプロセッサ26は、体内の臓器及び血管の組織といった体内の構造物の撮像のために受信した超音波信号の振幅検出を使用する。身体の構造物のBモード画像は、米国特許第6,283,919号(Roundhill他)及び米国特許第6,458,083号(Jago他)に説明されているように、高調波撮像モード、基本撮像モード又は両者の組み合わせで形成されてよい。ドップラープロセッサ28は、画像フィールド内の血液細胞の流れといった物質の動きの検出のために、組織の動き及び血流から時間的に特徴のある信号を処理する。ドップラープロセッサは、通常、体内の選択された種類の物質から戻るエコーを通す及び/又は拒絶するように設定されるパラメータを有するウォールフィルタを含む。例えばウォールフィルタは、高速度物質からの比較的低い振幅の信号を通す一方で、低速又はゼロ速度物質からの比較的強い信号を拒絶する通過帯域特性を有するように設定される。この通過帯域特性は、流れる血液からの信号は通すが、心臓壁といった近くの静止した又は低速で動く物体からの信号は拒絶する。逆の特性は、心臓の動く組織からの信号を通すが、血流信号は拒絶し、これは、いわゆる組織ドップラー撮像であり、組織の動きを検出し、記述する。ドップラープロセッサは、画像フィールド内の様々な点からの時間的に離散的なエコー信号のシーケンスを受信及び処理する。特定の点からのエコーのシーケンスは、アンサンブルと呼ばれる。比較的短い間隔の間に高速連続で受信されるエコーのアンサンブルは、流れる血液のドップラーシフト周波数を推定するために使用される。ドップラー周波数の速度に対する対応は血流速度を示す。より長い期間に亘って受信されるエコーのアンサンブルは、低速で流れる血液又は低速で動く組織の速度を推定するために使用される。
Bモードプロセッサ及びドップラープロセッサによって生成される構造信号及び動き信号は、スキャンコンバータ32及びマルチプラナリフォーマッタ44に結合される。ボリュームレンダラ42が、画像ディスプレイ40上での表示のための更なるエンハンスメント、バッファリング及び一時保管のために画像プロセッサ30に結合される。
撮像に使用されることに代えて又は加えて、ドップラープロセッサ28によって生成される血流値と、Bモードプロセッサ26によって生成される組織構造情報とは、定量化プロセッサ34に結合される。任意選択的に、定量化プロセッサは、ユーザ制御パネル38から、測定が行われるべき画像の生体構造内の点といった入力を受信する。定量化プロセッサからの出力データは、ディスプレイ40上の画像と共に測定グラフィクス及び値を再現するグラフィクスプロセッサ36に結合される。グラフィクスプロセッサ36は更に、超音波画像と共に表示されるグラフィックオーバーレイも生成する。これらのグラフィックオーバーレイは、患者名、画像の日時、撮像パラメータ等といった標準的な識別情報を含んでよい。
Bモードプロセッサ26及びドップラープロセッサ28に代えて又は加えて、処理された信号は、Mモード、ストレインモード等といった他の超音波モダリティを行うためのプロセッサに結合される。
当業者であれば、スキャンコンバータ32、マルチプラナリフォーマッタ44、ボリュームレンダラ42、画像プロセッサ30は、超音波画像が表示されない場合には、幾つかの実施形態において省略可能であることは理解するであろう。
本発明の一実施形態によれば、超音波プローブ10は、被験者の第1の領域内の組織の超音波データと、同じ被験者の所定の標的参照組織の超音波データとを取得する。超音波プローブは、経腹的超音波プローブであっても、術中超音波検査(IOUS)プローブであってもよい。定量化プロセッサ34は、取得した超音波データに基づいて、第1の領域内の組織を特徴付ける。定量化プロセッサは、第1の領域内の組織の超音波データと、当該被験者の所定の標的参照組織の超音波データとを受信する受信ユニットと、標的参照組織の超音波データに基づいて、標的参照組織の被験者別モデルを導出する導出ユニットと、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致を決定する特徴付けユニットとを含む。つまり、定量化プロセッサ34は、図2の装置200として機能する。幾つかの他の実施形態では、図2の装置200は、超音波システムとは別箇のデバイスであってもよい。
図2は、本発明の幾つかの実施形態による被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける装置200を示す。図2を参照するに、装置200は、受信ユニット210と、導出ユニット220と、特徴付けユニット230とを含む。
受信ユニット210は、被験者の第1の領域内の特徴付けられる組織の超音波データと、被験者の所定の標的参照組織の超音波データとを受信する。
所定の標的参照組織とは、特定の組織が、腫瘍、悪性病変等といった標的種類と予め決定され、標的参照組織と呼ぶことを意味する。被験者は、患者といった人間や動物等でもよい。第1の領域は、2次元領域又は3次元領域であってよい。超音波データは、Bモード、ドップラーモード、コントラスト増強超音波検査(CEUS)、ストレイン及び/又は弾性モード(以下Eモードと呼ぶ)を含むがこれらに限定されない1つ以上の超音波モダリティのデータを含む。超音波データは、超音波画像及び/又は画像シーケンスといった処理されたデータでも、生RF超音波データでもよい。
受信ユニット210は、超音波プローブから超音波データを受信するか、又は、任意の他のシステム若しくはデータベースから超音波データを受信することができる。超音波データはDICOMフォーマットであってよい。
受信ユニット210は、第1の領域内の特徴付けられる組織の超音波データを様々な方法で受信することができる。例えば受信ユニット210は、第1の領域の超音波データを受信し、受信した超音波データから、特徴付けられる組織の超音波データを抽出する。一実施形態では、特徴付けられる組織は、ユーザによって、超音波画像に対してユーザインターフェースを介して設定される。別の実施形態では、受信ユニット210は、第1の領域の超音波データを受信する。第1の領域は、複数の組織単位を含む。複数の組織単位のそれぞれは、2Dデータの場合、1つ以上のピクセルを、又は、3Dデータの場合、1つ以上のボクセルを含む。各組織単位が、特徴付けられる組織と見なされる。一実施形態では、ユーザが、超音波画像内の関心領域を第1の領域と設定する。或いは、超音波画像の領域全体が第1の領域と設定されてもよい。つまり、超音波画像内の各組織単位が特徴付けられる。
受信ユニット210は、標的参照組織の超音波データを様々なやり方で受信することができる。幾つかの実施形態では、受信ユニット210は、標的参照組織の超音波データを直接受信する。幾つかの他の実施形態では、受信ユニット210は、標的参照組織を含む被験者の第2の領域の超音波データを受信し、第2の領域内の標的の位置を示す位置情報を受信し、第2の領域の受信した超音波データ及び受信した位置情報から標的参照組織の超音波データを抽出する。
位置情報は、標的参照組織の境界を示す情報か、標的参照組織の中心位置及びサイズを示す情報を含んでよい。
位置情報は様々なやり方で受信される。一実施形態では、位置情報は、ユーザインターフェースを介するユーザ入力に基づいて生成され、次に、受信ユニットに提供される。例えば外科医は、第2の領域の超音波画像内の標的参照組織の位置を指し示すことができる。別の実施形態では、標的参照組織は、CT/MRI画像において予め決定され、第2の領域の超音波画像内の標的参照組織の位置は、CT/MRI画像内の標的参照組織の位置と、CT/MRI画像及び第2の領域の超音波画像の位置合わせとに基づいて決定される。例えば受信ユニット210は、前のCT、MRI又は超音波検査からの画像を、診断情報と共に受信する。診断情報は、腫瘍といった標的参照組織のサイズ、標的参照組織の位置及び/又は標的参照組織の特性を含んでよい。
第2の領域及び第1の領域は、同じでも異なってもよい。例えば残存腫瘍を検出する場合、第2の領域及び第1の領域は、腫瘍がある同じ領域である。肝臓の未検出/見落とした腫瘍を検出する場合、第2の領域は、肝臓全体を対象とする一方で、第1の領域は所定の腫瘍がある場所である。
幾つかの実施形態では、受信ユニット210は更に、被験者の背景参照組織の超音波データを受信する。背景参照組織は、標的参照組織とは異なる種類であるように予め決定される。
標的参照組織は、第1の種類の異常組織である。背景参照組織は、正常組織の一種類か又は第2の種類の異常組織である。一例では、標的参照組織は肝腫瘍であり、背景参照組織は正常肝臓組織である。別の例では、標的参照組織は肝腫瘍であり、背景参照組織は肝硬変組織である。別の例では、標的参照組織は悪性病変部であり、背景参照組織は良性病変部である。
導出ユニット220は、標的参照組織の超音波データに基づいて標的参照組織の被験者別モデルを導出する。幾つかの他の実施形態では、導出ユニット220は更に、標的参照組織の超音波データ及び背景参照組織の超音波データに基づいて、標的組織の被験者別対照モデルを導出する。
被験者別モデルは、クラスタリング、ニューラルネットワーク、カーネル法、ベイズモデル等を含むがこれらに限定されない任意の適切な既存の又は将来開発されるモデリング技術で導出される。
幾つかの実施形態では、標的組織の被験者別モデルは、標的参照組織の超音波データから導出される特徴のセットに対する指定範囲を含む。特徴のセットは、画像特性(例えばスペックル統計値、テクスチャ等)のパラメータを含む。例えば特徴は音響パラメータ(例えばシャドーイング、音速、減衰)、形態パラメータ(例えば病変形状、辺縁不規則性等)並びに一次及び二次スペックル統計値(例えば平均、中央値、歪度、尖度)又はフラクタル次元といったテクスチャパラメータである。或いは又は更に、特徴のセットは、生の受信エコーデータの特性のパラメータを含む。例えば特徴のセットは、スペクトル特性、及び、中心周波数といった無線周波数(RF)データの統計学的モーメント、減衰の周波数依存性又は積分後方散乱であってよい。更に、特徴のセットは、Bモード、ドップラーモード、コントラスト増強超音波(CEUS)、ストレインモードを含むがこれらに限定されない様々な超音波モダリティによって取得することができる。
特徴のセットは、所定の特徴のセットでも、事前定義なしで機械学習によって自動的に生成される特徴のセットでもよい。
特徴付けユニット230は、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致を決定する。幾つかの実施形態では、特徴付けユニット230は、組織と標的参照組織との一致を示す指標を決定する。例えば指標はスコアである。幾つかの実施形態では、指標を提示するユーザインターフェースが提供される。
図3は、本発明の幾つかの実施形態によって被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける方法300を示す。
ステップ310において、第1の領域内の組織の超音波データと、当該被験者の所定の標的参照組織の超音波データとが得られる。
ステップ320において、標的参照組織の超音波データに基づいて、標的参照組織の被験者別モデルが導出される。
ステップ330において、被験者別モデル及び第1の領域内の組織の超音波データに基づいて、第1の領域内の組織と標的参照組織との一致が決定される。
幾つかの他の実施形態では、標的参照組織の被験者別モデルは、標的参照組織の超音波データと、標的参照組織とは異なる種類である背景参照組織の超音波データとの両方に基づいて導出される。
当業者であれば、上記ステップ310乃至330は必ずしも示された順番で行われる必要がなく、様々な実施形態では、異なる順番で行うことができることは理解できるであろう。例えば標的参照組織の超音波データと特徴付けられる組織の超音波データとは、1回の診療で取得されても、違う日に行われる違う診療で取得されてもよい。
疑わしい新しい腫瘍を見つけるための腫瘍切除手順の術後評価の場合、特徴付けられる組織の超音波データは、術後評価手順時に取得され、標的参照組織として前に切除された腫瘍の超音波データは、前の腫瘍切除手順時に取得され、背景参照組織の超音波データは、前の腫瘍切除手順時又は術後評価手順時において取得されてよい。超音波プローブは、経腹的超音波プローブであってよい。
腫瘍切除手順において残存腫瘍又は見落とした腫瘍を見つける場合、外科医は最初に患者の胸部を開き、次に、IOUSプローブを使用して、標的参照組織として切除される腫瘍の超音波データと、好適には、背景参照組織として正常組織の超音波データとを取得する。外科医は、腫瘍を取り除いた後、IOUSプローブを再び使用して、残存腫瘍があるかどうかを確認するために、切除された腫瘍付近の領域をスキャンする。この場合、当該領域内の各組織単位が、被験者別モデルに基づいて特徴付けられる。或いは又は更に、所定の腫瘍の除去の前又は後に、外科医は、IOUSプローブを使用して、見落とした、即ち、手順の前に見つけることができなかった又は前の検査手順後に新しく成長した腫瘍があるかどうかを確認するために臓器全体をスキャンする。
幾つかの検出された病変部のうちから悪性病変部を検出する場合、臨床医は最初に、生体検査又は外科的切除の後に組織病理検査等を行うことによって、少なくとも1つの悪性病変部を検出する。当該少なくとも1つの悪性病変部は、標的参照組織として使用される。次に、少なくとも1つの悪性病変部の超音波データが収集され、悪性病変部の被験者別モデルを導出するように使用される。次に、残りの病変部の超音波データが収集され、残りの病変部それぞれと被験者別モデルとの一致が適宜決定される。
図4は、本発明の一実施形態による被験者の第1の領域内の組織性状診断の例示的な応用を示す。図4では、肝臓組織が特徴付けられている。しかし、当業者であれば、提案される組織性状診断は、他の臓器にも適用できることを理解するであろう。図4を参照するに、超音波プローブ410を使用して、被験者の肝臓420がスキャンされる。超音波プローブ410の視野430内で、領域440は、切除される予め検出された腫瘍であり、領域450は、放置される予め検出された良性病変部であり、領域460は、正常背景組織又は脂肪肝、肝硬変、肝線維症といった拡散した病気を有する背景組織であり、領域470は、見落とした腫瘍、又は、提案される組織性状診断を行う前に検出されなかった新しく成長した腫瘍である。この場合、腫瘍440の超音波データ、良性病変部450の超音波データ及び背景組織460の超音波データが、腫瘍440の被験者別モデルを導出するために取得される。次に、超音波プローブを用いて肝臓領域全体がスキャンされ、腫瘍440と同様の特性を有する任意の組織領域があるかどうかが検出される。具体的には、1つ以上の組織領域のそれぞれの超音波データと、導出された被験者別モデルとの一致が決定される。幾つかの実施形態では、所定の閾値又は基準を使用して、一致のレベルが決定される。被験者別モデルと一致する組織領域がある場合、このような組織領域は、更なる手順のためにユーザに提示される。
本明細書において説明される技術処理は、様々な手段によって実現可能である。例えばこれらの技術は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせで実現されてよい。ハードウェア実装では、処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書において説明された機能を行うようにデザインされた他の電子ユニット、又は、これらの組み合わせにおいて実装される。ソフトウェアでは、実装は、本明細書において説明された機能を行うモジュール(例えば手順、機能等)を介したものであってよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって実行されてよい。
更に、請求項に係る主題の態様は、請求項に係る主題の様々な態様を実現するようにコンピュータ又はコンピュータコンポーネントを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組み合わせを生成するように、標準プログラミング及び/又はエンジニアリング技術を使用して、方法、装置、システム又は商品として実現されてよい。本明細書において使用される「商品」との用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、担体又は媒体からアクセス可能であるコンピュータプログラムを包含することを意図している。例えばコンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(例えばハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等)、光学ディスク(例えばコンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)等)、スマートカード及びフラッシュメモリデバイス(例えばカード、スティック、キードライブ等)を含むがこれらに限定されない。当然ながら、当業者であれば、本明細書において説明されるものの範囲又は精神から逸脱することなく、この構成に多くの変更を行ってよいことを認識するであろう。
本願において使用されるように、「ビームフォーマ」、「コントローラ」、定量化プロセッサといった「プロセッサ」、「クロスコリレータ」、「受信ユニット」、「導出ユニット」及び「特徴付けユニット」との用語は、ハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア若しくは実行中のソフトウェアである汎用プロセッサ、特定用途向けプロセッサ、コンピュータプロセッサ又はコンピュータ関連エンティティを意味することを意図している。例えばコンポーネントは、プロセッサ上で実行される処理、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム及び/又はコンピュータであってよいがこれに限定されない。例示として、サーバ上で実行するアプリケーション及びサーバは共にコンポーネントである。1つ以上のコンポーネントが、処理及び/又は実行スレッド内に駐在してよく、コンポーネントが1つのコンピュータ上にローカライズされても、及び/又は、2つ以上のコンピュータ間に分散されてもよい。
上記されたものは、1つ以上の実施形態の例を含む。当然ながら、上記実施形態を説明する目的で、コンポーネント又は方法論の考えられる限りのあらゆる組み合わせを説明することはできないが、当業者であれば、様々な実施形態の多くの更なる組み合わせ及び変形が可能であることは認識するであろう。したがって、説明された実施形態は、添付の請求項の精神及び範囲内のすべてのこのような変形、修正及びバリエーションを包含することを意図している。更に、詳細な説明又は請求項において「含む(include)」との用語が使用される範囲で、当該用語は、「含む(comprising)」との用語が請求項における移行句として使用される場合に解釈される場合に「含む(comprising)」と同様に包含的であることを意図している。

Claims (15)

  1. 被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける装置であって、
    前記第1の領域内の前記組織の超音波データ、及び、前記被験者の所定の標的参照組織の超音波データを受信する受信ユニットと、
    前記標的参照組織の超音波データに基づいて、前記標的参照組織の被験者別モデルを導出する導出ユニットと、
    前記被験者別モデルと前記第1の領域内の前記組織の超音波データとに基づいて、前記第1の領域内の前記組織と前記標的参照組織との一致を決定する特徴付けユニットと、
    を含む、装置。
  2. 前記標的参照組織は、第1の種類の異常組織である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記受信ユニットは更に、前記被験者の背景参照組織の超音波データを受信し、前記背景参照組織は、前記標的参照組織とは異なる種類であると予め決定され、
    前記導出ユニットは更に、前記標的参照組織の超音波データ及び前記背景参照組織の超音波データに基づいて、前記標的参照組織の前記被験者別対照モデルを導出する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記背景参照組織は、ある種類の正常組織、又は、第2の種類の異常組織であり、前記第2の種類の異常組織は、前記第1の種類の異常組織とは異なる、請求項3に記載の装置。
  5. 前記受信ユニットは更に、
    前記被験者の前記標的参照組織を含む第2の領域の超音波データを受信し、
    前記第2の領域内の標的の位置を示す位置情報を受信し、
    前記第2の領域の受信した超音波データ及び受信した前記位置情報から、前記標的参照組織の超音波データを抽出する、請求項1に記載の装置。
  6. 前記受信ユニットは更に、複数の組織単位を含む前記第1の領域の超音波データを受信し、
    前記特徴付けユニットは更に、前記複数の組織単位のそれぞれについて、前記被験者別モデル及び前記組織単位の超音波データに基づいて、前記組織単位と前記標的参照組織との一致を決定する、請求項1に記載の装置。
  7. 前記標的参照組織の前記被験者別モデルは、前記標的参照組織の前記超音波データから導出される特徴のセットに対する指定範囲を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける請求項1に記載の装置と、
    前記第1の領域内の前記組織の超音波データ及び前記被験者の所定の標的参照組織の超音波データを取得し、取得したこれら超音波データを前記装置に送信する超音波プローブと、
    を含む、超音波システム。
  9. 前記超音波プローブは、術中超音波検査プローブである、請求項8に記載の超音波システム。
  10. ユーザインターフェースを更に含み、
    前記特徴付けユニットは更に、前記組織と前記標的参照組織との前記一致を示す指標を生成し、
    前記ユーザインターフェースは、生成された前記指標を提示する、請求項8に記載の超音波システム。
  11. 被験者の第1の領域内の組織を特徴付ける方法であって、
    前記第1の領域内の前記組織の超音波データ、及び、前記被験者の所定の標的参照組織の超音波データを受信するステップと、
    前記標的参照組織の超音波データに基づいて、前記標的参照組織の被験者別モデルを導出するステップと、
    前記被験者別モデル及び前記第1の領域内の前記組織の超音波データに基づいて、前記第1の領域内の前記組織と前記標的参照組織との一致を示すスコアを決定するステップと、
    を含む、方法。
  12. 超音波プローブを介して、前記第1の領域内の前記組織の超音波データ及び前記標的参照組織の超音波データを取得するステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記被験者の背景参照組織の超音波データを受信するステップと、
    前記標的参照組織の超音波データ及び前記背景参照組織の超音波データに基づいて、前記標的参照組織の種類の前記被験者別対照モデルを導出するステップと、
    を更に含み、
    前記背景参照組織は、前記標的参照組織とは異なる種類であるように予め決定される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記標的参照組織が前記被験者から取り除かれる前に、前記超音波プローブを介して、前記被験者の前記標的参照組織の前記超音波データを取得するステップと、
    前記標的参照組織が前記被験者から取り除かれた後に、前記超音波プローブを介して、前記被験者の前記第1の領域内の前記組織の前記超音波データを取得するステップと、
    を更に含む、請求項11に記載の方法。
  15. 実行されると、請求項11乃至14の何れか一項に記載の方法のステップを行うコンピュータプログラム命令を含む、コンピュータプログラム。
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