JP2019214403A - 包装食品用容器 - Google Patents

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隆一 堤
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Abstract

【課題】容器本体に収容した食品をより短時間で効果的に蒸気細菌しうる蒸気殺菌用の食品用容器、及び該食品用容器を用いた食品の蒸気殺菌方法を提供することを課題とする。【解決手段】収容された食品を蒸気殺菌し且つ蒸気殺菌後に密封してそのまま流通させるための蒸気殺菌用の食品用容器であって、食品を収容する容器本体を備え、該容器本体は、容器底部と、該容器底部の周縁から上方に向けて延びる容器側壁部とを有し、前記容器底部には、容器本体内に収容される食品を支持する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部の間には蒸気が容器底部に沿って水平方向に流通可能となる蒸気流通路が複数形成されており、前記容器本体内に食品が収容された状態において、各蒸気流通路は前記容器本体の上部空間と連通しうるように構成されている蒸気殺菌用の食品用容器による。【選択図】図1

Description

本発明は、惣菜などの食品が包装される包装食品用容器に関する。
日配惣菜あるいは日配食品と称される食品(以下、これらを総称して単に日配食品ともいう)は、食品工場等で調理・加工された食品が成形容器内に収容され、該容器にトップシートやかぶせ蓋をした状態で流通されるものである。なかでも、食品を容器本体に載置した状態で殺菌釜に収容し、該殺菌釜を真空にした後に高温高圧の蒸気を導入して食品を高温高圧蒸気で殺菌し、その後、殺菌釜から取り出した該容器本体の開口部を蓋体でシールする方法が提案されている(特許文献1)。かかる方法により、容器本体に収容した食品を専用リテーナに移し替えることなくそのまま殺菌し、殺菌後には該容器本体に蓋をするだけでそのまま流通させることが可能となる。
特開平9−9937号公報
しかしながら、図9に示すように、従来提案されている蒸気殺菌用の容器本体110は、容器本体の底が平坦な面となっており、容器本体内に載置された食品Fの底部が十分に殺菌されない恐れがある。
本発明は、上記問題に鑑み、容器本体に収容した食品をより短時間で効果的に蒸気殺菌しうる蒸気殺菌用の食品用容器、及び該食品用容器を用いた食品の蒸気殺菌方法を提供することを課題とする。
本発明は、収容された食品を蒸気殺菌し且つ蒸気殺菌後に密封してそのまま流通させるための蒸気殺菌用の食品用容器であって、
食品を収容する容器本体を備え、該容器本体は、容器底部と、該容器底部の周縁から上方に向けて延びる容器側壁部とを有し、前記容器底部には、容器本体内に収容される食品を支持する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部の間には蒸気が容器底部に沿って水平方向に流通可能となる蒸気流通路が複数形成されており、前記容器本体内に食品が収容された状態において、各蒸気流通路は前記容器本体の上部空間と連通しうるように構成されている蒸気殺菌用の食品用容器を提供する。
かかる構成の食品用容器によれば、容器本体に収容された食品を蒸気殺菌する際、容器底部に形成された蒸気流通路を通って、食品の下面側にもより多くの蒸気が流入することとなり、食品の下面側をより効果的に殺菌することができる。
前記蒸気殺菌用の食品用容器においては、前記突起部の高さを4mm以上とすることが好ましい。かかる構成によれば、蒸気流通路に蒸気がより一層流入しやすくなり、食品の下面側の蒸気殺菌をより効果的に行うことができる。
前記蒸気殺菌用の食品用容器においては、前記突起部の高さを、前記容器本体の深さの10%以上とすることが好ましい。かかる構成によれば、蒸気流通路の断面積が増加するために該蒸気流通路に蒸気がより一層流入しやすくなり、食品下部の蒸気殺菌をより効果的に行うことができる。
前記蒸気殺菌用の食品用容器においては、前記蒸気流通路へ蒸気を導くための蒸気誘導路を備えたものとすることができ、該蒸気誘導路は前記容器側壁部に沿って形成され且つ前記複数の突起部の全てを囲むように配置することができる。かかる構成によれば、該蒸気誘導路を介して満遍なく蒸気が蒸気流通路へ流入し、より均一に食品下部の蒸気殺菌を行うことが可能となる。
前記蒸気殺菌用の食品用容器においては、前記容器底部と平行な第一の方向に沿って複数の第一蒸気流通路が形成され、前記容器底部と平行で且つ前記第一の方向と90°を成す第二の方向に沿って1以上の第二蒸気流通路が形成されたものとすることができる。かかる構成によれば、第一蒸気流通路及び第二蒸気流通路を介して蒸気が食品下面側に供給されるため、食品をより一層均一に殺菌することが可能となる。
前記蒸気殺菌用の食品用容器においては、前記第一蒸気流通路と、前記第二蒸気流通路とが交差する構成としてもよい。かかる構成によれば、前記第一蒸気流通路と前記第二蒸気流通路の何れか一方が食品等により塞がれた場合であっても、他方から蒸気が流入するため、食品の蒸気殺菌をより確実に行うことができる。
さらに、本発明は、上記何れかに記載の食品用容器に食品を収容する食品収容工程と、食品が収容された前記食品用容器を殺菌釜に入れ、蒸気を該殺菌釜内に導入して前記食品を蒸気殺菌する殺菌工程と、を備えることを特徴とする、食品の蒸気殺菌方法を提供する。
かかる構成の食品の蒸気殺菌方法によれば、殺菌釜内の高温高圧の蒸気が、食品用容器の容器底部に形成された蒸気流通路を介して、容器本体に収容された食品の下面側にも十分に行き渡り、食品全体を均一且つ効果的に殺菌することができる。
前記食品の蒸気殺菌方法においては、前記食品収容工程において、前記食品を収容した前記食品用容器の開口部を小孔が形成された蓋体で仮封止した状態とするとともに、前記殺菌工程の後に、前記小孔を塞いで前記食品を完全に封止する封止工程を備えることができる。
かかる構成によれば、食品用容器の開口部が蓋体で仮封止されているため、殺菌釜から取り出した後、開口部から落下菌が入ることによる食品の汚染を防止することができる。さらに、該蓋体には小孔が形成されているため、前記殺菌工程では高温高圧の蒸気が該小孔から食品用容器内に流入することとなる。そして、食品用容器の容器本体には、容器底部に蒸気流通路が形成されているため、小孔から流入した蒸気は蒸気流通路を介して食品の下面側にも行き渡り、食品下部を効果的に殺菌することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る蒸気殺菌用の食品用容器を示した上方斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る蒸気殺菌用の食品用容器を示した下方斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る蒸気殺菌用の食品用容器を示した平面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る蒸気殺菌用の食品用容器を示した底面図である。 図5は、図1のV-V線断面図である。 図6は、図1のIV-IV線断面図である。 図7(a)〜(c)の各々は、本発明に係る蒸気殺菌用の食品用容器の他の実施形態を示した平面図である。 図8は、本発明に係る食品の蒸気殺菌方法の一実施形態について、各工程を順に示した説明図である。具体的には、(a)は加熱調理した食品を容器本体に収容した状態を示した図、(b)は食品が収容された容器本体を第一のフィルム材で密封した状態を示した図、(c)は該第一のフィルム材に小孔を形成する工程を示した図、(d)は前記小孔を介して容器内の空気を排出させる脱気工程を示した図、(e)は前記小孔を介して容器内に加熱蒸気を供給して容器内の食品を殺菌する蒸気殺菌工程を示した図、(f)は前記小孔を介して容器内の蒸気を排出し、さらに該容器内を真空状態とすることで容器内に収容された食品を冷却する真空冷却工程を示した図、(g)は容器内に除菌されたガスを充填するガス置換工程を示した図、(h)は前記小孔を第二のフィルム材で塞ぐ封止工程を示した図である。 図9は、従来技術における食品用容器を示した断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態における蒸気殺菌用の食品用容器1は、図1及び図2に示すように、高さ方向の寸法が縦方向の寸法及び横方向の寸法に対して小さいトレー状の容器である。収容する食品は特には限定されないが、例えば、揚げ物、焼き物、煮物、水産加工品、その他各種惣菜などを好適に収容し得るものである。
本実施形態で説明する蒸気殺菌用の食品用容器1は、図3に示すように平面視略正方形状の容器であるが、具体的には、図3における縦方向の寸法に対して同じく横方向の寸法が僅かに長い長方形状となっている。即ち、図3における縦方向が食品用容器1の短辺方向であり、図3における横方向が食品用容器1の長辺方向である。
図1〜図6に示すように、本実施形態の食品用容器1は、食品を収容する容器本体2を有する。該容器本体2は、容器底部6と、該容器底部6の周縁から上方に向かって延びる容器側壁部7と、該容器側壁部7の上端から外側に向かって延びるフランジ部8とを備えている。
該容器本体内2の上部には、容器側壁部7の上端縁に囲まれるようにして容器本体2の開口部11が形成され、当該開口部11から食品Fが容器本体内2に収容可能となっている。
前記容器底部6は、食品用容器1の平面形状に対応して平面視略正方形状、具体的には僅かに長方形状に形成されており、該容器底部6の四隅は、それぞれ円弧状に形成されている。該容器底部6の中央領域には、ほぼ全域に亘って分布するように複数の突起部4が形成されている。本実施形態においては、当該複数の突起部4の各々は容器底部6に沿って水平に延びる細長いリブ状として構成されている。
具体的には、前記容器底部6には、容器本体2の長辺方向(図3及び図4における左右方向)と平行に延びる複数のリブ状の突起部4が形成されている。好ましくは、長辺方向と平行な複数のリブ状の突起部4は、容器本体2の短辺方向に等間隔に並んで配置されている。
より詳しくは、図3及び図4に示すように、容器本体2の長辺方向と平行で且つ容器本体2の短辺方向に等間隔に並ぶ突起部4の列は、容器本体2の長辺方向において2列に配置されている。
より具体的には、前記複数の突起部4は、前記容器本体2の長辺方向における中央位置を基準として、長辺方向における一方側(例えば、図3及び図4における左側)と他方側(同じく、右側)とで対称となるように形成されている。本実施形態では、各列を構成する突起部4の数は6本である。具体的には。前記一方側において、前記容器本体2の長辺方向に沿って延びる6本の突起部4が互いに平行に且つ等間隔に配置され、同様に前記他方側においても、前記容器本体2の長辺方向に沿って延びる6本の突起部4が互いに平行に且つ等間隔に配置されている。
各突起部4は、図5及び図6に示すように、垂直方向(容器高さ方向)に対して傾斜した一対の突起部傾斜面42と、該一対の突起部傾斜面42の上端を繋ぐ頂部41とにより構成されている。全ての突起部4は、各々の高さが等しくなるように構成されており、これによって複数の頂部41の先端を結ぶ仮想平面が略水平な食品載置面を構成している。該頂部41の形状は本実施形態では円弧状となっているが、特に限定されるものではなく、平坦面であってもよい。
また、該突起部4は、図5に示すように、突起部4の長辺方向の端部が前記容器側壁部7まで到達しないように構成されることが好ましい。本実施形態では、全ての突起部4の長辺方向端部が、前記容器側壁部7まで到達しないように構成されている。より具体的には、突起部4の長辺方向端部43は、前記突起部傾斜面42と略同じ角度で傾斜した傾斜面となっており、該傾斜面の先端(傾斜面の下端)と前記容器側壁部7との間には、前記底面5と同じ高さの水平面が形成されている。
本実施形態では、前記食品用容器1の容器底部6のうち、前記複数の突起部4以外の全ての領域は、前記底面5、すなわち前記食品載置面よりも低い位置に形成されている。また、本実施形態では、該底面5は全域に亘って同一高さの平面となっている。
上述のような複数の突起部4及び底面5の構成により、本実施形態における容器本体2の容器底部6には、前記複数の突起部4の間に蒸気が容器底部に沿って水平方向に流通可能となる複数の蒸気流通路9が形成されたものとなっている。具体的には、本実施形態における蒸気流通路9は、対向する一対の突起部傾斜面42と、該一対の突起部傾斜面42の間の底面5とにより画定される空間として容器底部6に沿って水平方向に延びるように構成されている。言い換えると、前記蒸気流通路9は、前記突起部4の長辺方向に沿って、前記突起部4と平行に延びるように構成されている。
本実施形態では、上述のように、容器本体2の長辺方向に沿って延びる複数の平行な突起部4が、短辺方向に整列して配置されており、該整列した複数の突起部4の列が長辺方向において2列に配置されているため、これに伴い、容器本体2の長辺方向に沿って延びる複数の蒸気流通路9も、容器の短辺方向に整列して2列に配置されている。また、図3に示すように、複数の突起部4は容器本体2の長辺方向における中央位置を通る中心線を基準として対象に配置されているため、蒸気流通路9も該中心線を基準として対象に配置されている。言い換えると、容器本体2の長辺方向の一方側に形成された複数の蒸気流通路9は、容器本体2の長辺方向の他方側に形成された複数の蒸気流通路9と、各々が対応するように一直線に並んでいる。これにより、本実施形態では、容器底部6の長辺方向一端側から長辺方向他端側へ至る直線状の蒸気流通路が、複数本形成されたものとなっている。
さらに、上述の如く、前記突起部傾斜面42は、突起部4が上方に向かって先細り形状となるように傾斜しているため、これとは逆に前記蒸気流通路9は上方に向かって広がるように構成されている。
隣接する突起部4同士の間隔、すなわち、互いに対向する突起部傾斜面42の下端同士の距離D(図6参照)は、好ましくは3〜10mmとされる。突起部4同士の間隔Dを3〜10mmとすることにより、蒸気流通路9の断面積を大きして食品の下面側に流れ込む蒸気量を増大させるとともに、食品を適切に支持し、食品が蒸気流通路9に侵入又は落下して蒸気の流通を阻害することを防止し得る。
また、前記突起部傾斜面42の水平面に対する角度θ(図6参照)は、50°以上90°(垂直)未満とすることが好ましく、60°以上とすることがより好ましい。前記突起部傾斜面42の角度θを上記のような範囲とすることにより、前記突起部4の間隔を狭くして食品を載置し易くしつつ、前記蒸気流通路9の深さによって蒸気流通路9の断面積を十分に確保でき、流れ込む蒸気量を増大させることができる。
また前記突起部4の高さは、4mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。或いは、前記突起部4の高さは、容器本体2の深さ、すなわち容器底部6の底面5から容器側壁部7の上端までの高さの10%以上とすることが好ましく、15%以上とすることがより好ましい。なお、本発明において突起部4の高さとは、前記底面5、すなわち前記突起部傾斜面42の下端から、前記食品載置面までの垂直距離である。
前記突起部4の高さを上記のような範囲とすることにより、容器本体2内において、前記食品載置面より上方の空間における蒸気の量と、前記蒸気流通路9内に流入する蒸気の量との差が小さくなり、食品を上方と下方の両側からより均一に殺菌することができる。
各蒸気流通路9は、前記容器本体2内に食品が収容された状態において、前記容器本体2の上部空間と連通しうるように構成されている。本実施形態では、各蒸気流通路9は、前記容器側壁部7側の端部においては、前記容器側壁部7に向かって開放されるように構成されている。より好ましくは、各蒸気流通路9は、前記容器側壁部7側の端部において、前記蒸気流通路9へ蒸気を導くための蒸気誘導路10と連通している。該蒸気誘導路10は、本実施形態においては、前記容器側壁部7と、前記複数の突起部4との間にある空間として構成され、前記容器底部6の周縁に沿って、すなわち前記容器側壁部7に沿って配置されている。該蒸気誘導路10の底面は、前記蒸気流通路9の底面5と同じ高さ位置にある平面となっている。
各蒸気流通路9が、前記容器側壁部7側の端部において前記容器側壁部7に向かって開放されるように構成されていることにより、容器本体2内に食品が収容され、蒸気流通路9の上方が全て塞がれた場合であっても、容器側壁部7に向かって開放された一端側を介して蒸気が蒸気流通路9内へと流入することができるため、食品の下面の殺菌をより確実に行うことができる。
さらに、前記容器側壁部7と、前記複数の突起部4との間にある空間として構成される蒸気誘導路10が、前記容器底部6の周縁に沿って、すなわち前記容器側壁部7に沿って配置されており、各蒸気流通路9が前記容器側壁部7側の端部において、該蒸気誘導路10と連通していることにより、複数の蒸気流通路9が該蒸気誘導路10を介して連通した状態となるため、複数の蒸気流通路9に流入する蒸気が均一化され、食品の下面側をより均一且つ確実に蒸気殺菌することができる。該蒸気誘導路10の底面が前記蒸気流通路9の底面と同じ高さの平面となっていることにより、蒸気誘導路10から蒸気流通路9内への蒸気の流入がより一層円滑となる。
また、前記蒸気流通路9は、好ましくは、第一の方向に沿って形成された第一蒸気流通路と、該第一の方向と交差する第二の方向に沿って形成された1以上の第二蒸気流通路とを含むように構成される。本実施形態では、図3に示すように、互いに平行な複数の突起部4の間に配置された蒸気流通路9が第一蒸気流通路9aに相当し、容器本体2の長辺方向において2列に形成された該突起部4の間に形成された蒸気流通路9が第二蒸気流通路9bに相当する。
また、図3に示すように、本実施形態に係る食品用容器1では、前記第二蒸気流通路9bは全ての第一蒸気流通路9aと直交するように配置されている。また、該第二蒸気流通路9bは、容器底部6の一端側から他端側へ至るように構成されている。さらに、本実施形態では、前記第一蒸気流通路9aの底面と、前記第二蒸気流通路9bの底面とは、同一高さの平面となっている。
かかる構成の第一蒸気流通路9a及び第二蒸気流通路9bを備えることにより、第一蒸気流通路9aと第二蒸気流通路9bとの間で蒸気が流通するだけでなく、該第二蒸気流通路9bを介して一の第一蒸気流通路9aから他の第一蒸気流通路9aへと蒸気が流通することとなり、食品下面をより均一に蒸気殺菌することができる。
尚、上記実施形態は本発明を説明するための一例であり、本発明に係る蒸気殺菌用の食品用容器は、上記実施形態以外の形状であっても良い。
他の実施形態としては、例えば図7(a)に示すように、容器本体2の容器底部6に、互いに平行で且つ容器底部6の一端側から他端側(図7(a)の上方から下方)へ延びる複数の第一の突起部4aが形成され、さらに該複数の第一の突起部4aと直交する第二の突起部4bが容器底部6の一端側から他端側(図7(a)の左側から右側)へ延びるように形成された容器本体2とすることができる。かかる構成の容器本体2においては、前記複数の第一の突起部4aの間に、該複数の第一の突起部4aと平行に複数の蒸気流通路9が形成されたものとなっている。
また、他の実施形態としては、図7(b)に示すように、互いに平行な複数の第一の突起部4aが容器底部6の対角する領域に形成され、該第一の突起部4aと90°の角度を成す複数の互いに平行な第二の突起部4bが、容器底部6の対角する領域に形成されたものを採用することができる。この場合、前記第一の突起部4aの間に第一蒸気流通路9aが形成され、前記第二の突起部4bの間に第二蒸気流通路9bが形成されることとなる。
本発明の突起部4は、上述のようなリブ状に限定されず、平面視円形、方形、三角形などの形状であっても良い。例えば図7(c)に示すように、突起部4は、四角錐台状の突起部とすることできる。この場合、複数の突起部4を図7(c)に示すように容器底部6の略全域に分布するように整列して配置することができる。これにより、容器底部6の一端側から他端側へと延びる互いに平行な複数の第一蒸気流通路9aと、該第一蒸気流通路9aと直交し、且つ容器底部6の一端側から他端側へと延びる互いに平行な複数の第二蒸気流通路9bとが形成されたものとなる。
次に、図8を参照しながら本実施形態の食品用容器1を用いた食品の蒸気殺菌方法について説明する。なお、本実施形態では、食品用容器1として、容器本体2の開口部を覆う蓋体、具体的には、容器本体2のフランジ部8にヒートシールされる第一のフィルム材21と、該第一のフィルム材21の上面に貼着される第二のフィルム材22とを備えた容器を用いて食品の蒸気殺菌を行う場合について説明する。
なお、蒸気殺菌の対象となる食品としては、日配食品、すなわち食品工場等で調理、加工された食品やチルド加工食品を採用することができる。また、該食品Fとしては、好ましくは一般社団法人日本惣菜協会が作成した「惣菜の高度化基準」に規定されている「加熱後包装する惣菜」を好適に採用することができる。
図8(a)に示すように、まず、食品収容工程において食品Fを容器本体2に収容する。該容器本体2の容器底部6には、複数の突起部4が形成されているため、開口部を介して収容された食品Fは複数の突起部4の頂部によって支持されることになる。
続いて、図8(b)に示すように、容器本体2を第一のフィルム材21で密封する。第一のフィルム材21は、例えばヒートシール機(図示せず)を用いることにより容器本体2の前記フランジ部8と熱溶着される。該第一のフィルム材21としては、後述する穿孔工程において小孔を形成する場合、小孔を形成しうるフィルム材が好ましい。小孔を形成しやすく、しかも亀裂が生じにくいという観点から、二軸延伸されたプラスチック製のフィルム材が特に好ましい。
続く穿孔工程においては、図8(c)に示すように、複数の穿孔針101を備えた穿孔用治具100を用い、該穿孔用治具100を前記第一のフィルム材21に押し当てることにより同時に前記第一のフィルム材に複数の小孔23を形成することが好ましい。
容器本体2に食品Fが収容され、該容器本体2が第一のフィルム材21で密封され、さらに該第一のフィルム材21に小孔23が形成された仮封止状態の食品入りの食品用容器1は、続く脱気工程へと送られる。
なお、本実施形態では、当該脱気工程、並びに、該脱気工程に続く蒸気殺菌工程、減圧工程、冷却工程及びガス置換工程を、株式会社日阪製作所製、短時間調理殺菌装置RIC(以下、単にRICともいう)を用いて行う場合について説明する。ここで、短時間調理殺菌装置RIC(図示せず)とは、処理対象となる食品を収容可能な処理槽(殺菌釜)と、該処理槽へ蒸気を供給する蒸気供給装置と、該処理槽内を脱気して真空状態とする減圧装置と、該処理槽内を加熱する加熱装置とを備えたものである。
本実施形態における脱気工程は、トレー上に上記食品入りの容器を複数個並べ、さらに該トレーを上下方向に複数段積み重ねた状態でRICを構成する処理槽内に収容する。処理槽の蓋を閉じて処理槽を密封した後、該処理槽内を真空状態まで脱気する。処理槽内が真空状態まで脱気されると、図7(d)に示すように、前記小孔23を介して前記容器内側の空気も脱気され、容器内も処理槽内と同じ真空状態となる。
続く蒸気殺菌工程では、前記処理槽内に蒸気を供給するとともに処理槽内の温度を100〜145℃、好ましくは115〜135℃とする。処理槽内に供給され、加熱された蒸気Sは、図8(e)に示すように、前記小孔23を介して容器内にも行き渡る。ここで、本実施形態では、容器底部6、すなわち食品Fの載置面よりも下方に複数の蒸気流通路9が形成された容器本体2を用いているため、供給された蒸気は該複数の蒸気流通路9を通じて食品の下面側にも行き渡る。該蒸気殺菌工程では、上記所定の温度に達した状態を、好ましくは1秒〜5分間、より好ましくは1秒〜1分間維持する。
続く冷却工程では、前記処理槽内を減圧することにより、図8(f)に示すように、容器内も減圧して蒸気を排出し、さらに該処理槽内を真空状態とすることで食品Fを冷却する。
前記冷却工程の後、好ましくはガス置換工程を実施する。該ガス置換工程では、前記処理槽内に、除菌されたガスを供給する。本実施形態では、前記除菌されたガスとして窒素ガスを供給した。これにより、図8(g)に示すように、前記小孔23を介して容器内部にも窒素ガスGが充填される。
ガス置換工程を終えると、前記処理槽の蓋をあけて食品入りの容器をトレーとともに取り出す。取り出された食品入り容器は、次いで封止工程へと送られる。該封止工程では、図8(h)に示すように、前記第一のフィルム材21に形成された前記小孔23は、第二のフィルム材22で封止され、食品Fは完全に封止された状態となる。該封止工程は、例えばラベラーやシール機等により行うことが可能である。
第二のフィルム材22としては、少なくとも一つの小孔を塞ぎ得るものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは前記第一のフィルム材よりも面積の小さいものが用いられる。
本実施形態の食品の蒸気殺菌方法によれば、食品Fが載置される食品用容器1において、食品Fの下方に複数の蒸気流通路9が形成されているため、食品Fは下面側においても加熱された蒸気Sと良好に接触し、十分に殺菌されることとなる。これにより、本実施形態の食品の蒸気殺菌方法によれば、食品F全体がより確実に殺菌されたものとなるため、蒸気殺菌後に密封してそのまま流通させることができ、賞味期限あるいは消費期限の長い包装食品を製造することができる。
上記に本願発明の好ましい実施形態を説明した。しかし、上記実施形態は、単に本発明を理解し易く説明するための一例であり、本発明を何ら制限するものではない。本発明に係る蒸気殺菌用の食品用容器は、各部の寸法や形状について、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々設計変更が可能である。
例えば、本発明の蒸気殺菌用の食品用容器は、平面視における形状が円形や楕円形、矩形等、各種の形状であってよい。また、突起部の数は上記実施形態に記載の数や形状に限定されず、収容対象となる食品の大きさに応じて適宜変更することができる。
1…蒸気殺菌用の食品用容器、2…容器本体、4…突起部、5…底面、6…容器底部、7…容器側壁部、8…フランジ部、9…蒸気流通路、10…蒸気誘導路、41…頂部、42…突起部傾斜面、F…食品

Claims (8)

  1. 収容された食品を蒸気殺菌し且つ蒸気殺菌後に密封してそのまま流通させるための蒸気殺菌用の食品用容器であって、
    食品を収容する容器本体を備え、該容器本体は、容器底部と、該容器底部の周縁から上方に向けて延びる容器側壁部とを有し、前記容器底部には、容器本体内に収容される食品を支持する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部の間には蒸気が容器底部に沿って水平方向に流通可能となる蒸気流通路が複数形成されており、前記容器本体内に食品が収容された状態において、各蒸気流通路は前記容器本体の上部空間と連通しうるように構成されていることを特徴とする蒸気殺菌用の食品用容器。
  2. 前記突起部の高さが4mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気殺菌用の食品用容器。
  3. 前記突起部の高さが、前記容器本体の深さの10%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸気殺菌用の食品用容器。
  4. 前記蒸気流通路へ蒸気を導くための蒸気誘導路が前記容器側壁部に沿って且つ前記複数の突起部の全てを囲むように形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の蒸気殺菌用の食品用容器。
  5. 前記蒸気流通路は、第一の方向に沿って形成された第一蒸気流通路と、該第一の方向と90°を成す第二の方向に沿って形成された1以上の第二蒸気流通路とを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の蒸気殺菌用の食品用容器。
  6. 前記第一蒸気流通路と、前記第二蒸気流通路とが交差していることを特徴とする請求項5に記載の蒸気殺菌用の食品用容器。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の食品用容器に食品を収容する食品収容工程と、食品が収容された前記食品用容器を殺菌釜に入れ、蒸気を該殺菌釜内に導入して前記食品を殺菌する殺菌工程と、を備えることを特徴とする食品の蒸気殺菌方法。
  8. 前記食品収容工程においては、前記食品を収容した前記食品用容器の開口部を小孔が形成された蓋体で仮封止した状態とするとともに、前記殺菌工程の後に、前記小孔を塞いで前記食品を完全に封止する封止工程を備えることを特徴とする請求項7記載の食品の蒸気殺菌方法。
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