JP2019214092A - 工作機械の送り軸の制御量算出方法、工作機械における送り軸の制御方法、工作機械、プログラム - Google Patents

工作機械の送り軸の制御量算出方法、工作機械における送り軸の制御方法、工作機械、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】刃振れ計測を行うことなく全ての切れ刃それぞれの振れ量を推定して送り軸の制御量を算出する。【解決手段】S1で加工中の切削負荷波形と工具回転位相の信号を工具回転2周期以上取得し、S2で、得られた切削負荷波形に対し、決定した解析区間TFにおいてフーリエ変換を行い、フーリエ変換結果から解析点TAにおける切れ刃通過周波数fCの切削負荷振幅Aを取得する(S3)。この処理を工具回転1周期分1/S(s)より大きくなるまで繰り返し実行し(S4,S5)、S6で、工具回転1周期分の各解析点TAにおける切れ刃通過周波数fCの切削負荷振幅Aをプロットし、S7で、送り軸重畳制御の制御量Riおよび制御位置(工具回転位相)Piを算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、工作機械において工具チッピングが生じるような切削加工、たとえばチタン合金といった難削材の重切削加工に対して行われる送り軸の制御に際し、当該送り軸の制御量を算出する制御量算出方法と、その制御量算出方法を用いた送り軸の制御方法と、その制御量算出方法を実施する工作機械と、その制御量算出方法を実行させるプログラムとに関する。
例えばミーリングで難削材を加工する場合、加工コスト低減のためにスローアウェイやインサートと呼ばれる脱着式の切れ刃を装着するタイプの工具を使用するが、工具本体の切れ刃取付け座面や切れ刃自身の加工精度の影響で、装着した刃には振れ量(各刃間の相対取付け誤差)が生じる。この値は小さくないため、刃振れ量の大きな切れ刃から工具チッピングが生じて工具寿命が短くなるといった問題があった。
この対策として、特許文献1において、工具の刃振れ量を予め測定し、加工進行方向に刃振れ量だけ送り軸を制御することでその影響を抑制するといった加工方法が提案されている。これは、各刃振れ量に応じた送り軸制御を、加工進行方向に対し、各切れ刃を取り付けた主軸の回転位相に同期させて重畳し、加工を行うものである。
特許第5908342号公報 特開2016−83728号公報 特開2017−16623号公報 特開平9−174383号公報 特開2010−69540号公報
上記特許文献1の加工方法において、重畳する制御量は、各切れ刃の刃振れ量と取り付け位置の情報とに基づいて、例えば上記特許文献2に記載の手法により算出できる。しかし、現状、切れ刃振れ量および取り付け位置の取得には、センサによる事前計測を行っているため、刃振れ計測に時間を要する他、センサにコストを要するという問題があった。
そこで、センサによる刃振れ計測の代替手法として、上記特許文献3に記載のように、切削負荷波形のピーク値を検出し、各切れ刃の振れ量を推定する方法が知られている。しかし、切削負荷波形は刃振れ以外にも加工中の機械振動や電気ノイズの影響を含んでいるため、正確な刃振れ量を推定するのが困難である。また、複数切れ刃が同時に切削する場合、切削負荷は複数刃の重ね合わせとなるため、切削負荷波形のピーク値と切れ刃振れ量との相関がとれず、すべての刃それぞれの振れ量が取得できないという問題がある。上記特許文献4、特許文献5には、加工中の切削負荷波形を周波数解析することで刃振れの影響を推定する方法が開示されているが、どちらも、工具すべての切れ刃のうちの最大値の振れ量の取得のみであり、前記制御量の決定に必要な、切れ刃それぞれの振れ量および取り付け位置の特定までは行っていない。
そこで、本発明は、刃振れ計測を行うことなく全ての切れ刃それぞれの振れ量を推定して送り軸の制御量を算出できる制御量算出方法と、その制御量算出方法を用いた送り軸の制御方法と、その制御量算出方法を実施する工作機械と、その制御量算出方法を実行させるプログラムとを提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行う工作機械において、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行うために前記制御量を算出する方法であって、
一定時間前記加工を行って加工中の切削負荷を取得する切削負荷取得ステップと、
取得した切削負荷を周波数解析して前記切れ刃に起因する前記切削負荷の振幅を取得する切れ刃負荷取得ステップと、
取得した前記切削負荷の振幅に基づいて各前記切れ刃の振れ量をそれぞれ推定して前記制御量を算出する制御量算出ステップと、を実行することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前記切れ刃負荷取得ステップでは、前記切削負荷取得ステップで取得した加工中の切削負荷波形に対し、所定の解析区間でフーリエ変換を行い、その結果から、工具回転速度と刃数との積で表わされる切れ刃通過周波数における前記切削負荷の振幅の増減の推移を工具1回転分にわたり取得し、
前記制御量算出ステップでは、前記切削負荷の振幅の増減の推移に基づいて、各前記切れ刃のそれぞれの振れ量及び工具回転位相を推定して、前記制御量とその制御位置とを算出することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行う工作機械において、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する送り軸の制御方法であって、
前記制御量として、請求項1又は2に記載の工作機械の送り軸の制御量算出方法で算出された制御量を用いることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行うと共に、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行う工作機械であって、
一定時間前記加工を行って加工中の切削負荷を取得する切削負荷取得手段と、
取得した切削負荷を周波数解析して前記切れ刃に起因する前記切削負荷の振幅を取得する切れ刃負荷取得手段と、
取得した前記切削負荷の振幅に基づいて各前記切れ刃の振れ量をそれぞれ推定して前記制御量を算出する制御量算出手段と、を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、プログラムであって、同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行うと共に、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行う工作機械のコンピュータに、請求項1又は2に記載の送り軸の制御量算出方法を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、制御量を取得するための刃振れ計測作業が省略できるため、作業時間が短縮できる他、センサレス化によって送り軸重畳制御システムを低コストで提供することができる。また、工具の切れ刃に基づく切削負荷の振幅によって各切れ刃の振れ量の推定を行うため、周波数帯の異なる加工中の機械振動や電気ノイズの影響を排除して各切れ刃の振れ量を推定することができる。よって、より適切な制御量を算出することが可能となる。
工作機械の構成図である。 送り軸の制御量算出方法のフローチャート図である。 ミーリング工具における加工の説明図である。 刃列数4枚の工具の刃振れ量測定結果および実加工代増減分の一例である。 図4の刃振れを持つ工具によって、加工を行った際の主軸モータトルク波形である。 図5の波形について、所定の解析データ区間でフーリエ変換を行った結果である。 図6のフーリエ変換を所定の間隔で実行し、切れ刃通過周波数における振幅の推移をプロットしたものである。 図7の結果から、横軸を工具回転位相に、縦軸を実加工代増減分に換算した結果である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る送り軸の制御量算出方法及び制御方法を実施する工作機械の一例を示す構成図である。同図において、1はベッド、2はコラムで、コラム2の前面には、主軸頭3が、X軸制御ユニット4及びZ軸制御ユニット5によってX軸方向及びZ軸方向へ移動制御可能に設けられて、主軸頭3の下部で下向きに設けられて回転制御される主軸6に、工具7が装着されている。一方、ベッド1上には、Y軸制御ユニット8によってY軸方向へ移動制御可能なテーブル9が設けられて、テーブル9上に被加工物10が固定可能となっている。
工作機械の制御系(コンピュータ)は、主軸6の回転速度を制御する主軸回転制御装置11、送り軸(各制御ユニット4、5、8)を制御する数値制御装置12の他、主軸回転制御装置11による主軸6の制御データ等を記憶する記憶部14と、記憶部14に記憶された加工中の切削負荷を周波数解析するための解析区間を決定する解析区間演算部15と、決定された解析区間に対して切削負荷を周波数解析して切れ刃に基づく切削負荷の振幅を演算する周波数解析部16と、算出された切削負荷の振幅に基づいて送り軸に対する制御量を算出する制御量演算装置13とを備えている。ここでは主軸回転制御装置11及び数値制御装置12が切削負荷取得手段として、解析区間演算部15及び周波数解析部16が切れ刃負荷取得手段として、制御量演算装置13が制御量算出手段として、それぞれ記憶部14に設定されたプログラムに従って機能する。
このように構成された工作機械において、各制御装置11,12によるNCプログラム指令の軸送り量に対して計算した制御量を重畳させる。例えばX−Y平面における加工であれば、加工進行方向に対して計算した制御量をX軸、Y軸方向に分配して送り軸を制御する。この制御を行うためには工具切れ刃の各位置とその刃振れ量に応じた、最適な制御量と制御位置(工具回転位相)を決定しておく必要がある。従来の制御量取得方法においては、工具7の切れ刃毎の振れ量をセンサにより測定し、制御量演算装置13において、所定計算式を用いて工具回転位相における制御量を算出している。
しかし、刃振れ計測には時間を要する他、センサにコストを要するという問題があった。
そこで、本形態では、刃振れ計測センサを要せず、一定時間取得した加工中の切削負荷を周波数解析し、工具回転速度と刃列数から算出される切れ刃通過周波数の振幅増減分から切れ刃の振れ量を推定し、制御量を取得する。以下、この制御量決定の流れを図2のフローチャートに従って説明する。
まず、加工中の切削負荷波形と工具回転位相の信号を工具回転2周期以上取得し、記憶部14に記憶する(S1:切削負荷取得ステップ)。このとき取得する切削負荷には、主軸回転制御装置11から取得可能な主軸モータトルクを用いてもよい。また、工具回転位相の信号には主軸6に取り付けられたエンコーダから発生する電圧信号が利用できる。
続いて、得られた切削負荷波形に対して周波数解析を行う(S2)。解析区間演算部15において、解析点Tと、解析点Tを中心にとる解析データ区間Tを算出し、得られた解析区間に対して周波数解析部16によりフーリエ変換を行う。このときの解析データ区間Tは、工具1回転以内の区間が好適であり、例えば、外部入力装置17により入力された径方向切込量ae(mm)と工具半径R(mm)をもとに、以下の式1で得られる切れ刃一刃が切削にかかる時間を用いるとよい。
=cos−1(1−ae/R)/(360×S) (s) ・・式1
この解析区間に関してフーリエ変換を行い、切れ刃通過周波数の振幅を取得することで、切れ刃ごとの切削負荷が取得可能となる。解析データに関しては、フーリエ変換を行う前に、窓関数処理や、データ末尾へのゼロ付加を行っておき、フーリエ変換時の漏れ誤差低減や周波数分解能を向上するようにしておくのが望ましい。
解析点Tには初期値T=T/2を用い、以降は、後述の繰り返し処理時(S4)に時間ΔT(s)ずつ大きくし(S5)、解析区間をオーバーラップさせて繰り返し解析を実行する。このとき、各切れ刃ごとの切削負荷を取得する必要があるため、ΔTは後述する切れ刃通過周波数fの周期1/fの半分以下とする。
フーリエ変換結果から解析点Tにおける切れ刃通過周波数fの切削負荷振幅Aを取得する(S3)。切れ刃通過周波数fは、工具回転速度S(rev/s)と刃列数Zとの積で表わされ、この周波数に注目することで、加工中の機械振動や切削負荷波形取得時の電気ノイズ等の影響を排除することができる。
以上の処理を、解析点TをΔTだけ変化させ、初期値Tから工具回転1周期分1/S(s)より大きくなるまで繰り返し実行し(S4,S5)、S4で工具回転1周期分より大きくなったことを判別したら、工具回転1周期分の各解析点Tにおける切れ刃通過周波数fの切削負荷振幅Aをプロットする(S6)。これが、工具1回転中における刃振れによる切削負荷の増減である。ここまでのS2〜S6が切れ刃負荷取得ステップとなる。
以上の結果を元に、送り軸重畳制御の制御量Rおよび制御位置(工具回転位相)Pを制御量演算装置13により算出する(S7:制御量算出ステップ)。
まず、切削負荷振幅Aを実加工代増減分Dに換算する。実加工代増減分Dは、切れ刃通過周波数fにおける切削負荷振幅Aと、その工具回転1周期平均値AAVE、外部入力装置17から得られる一刃送りF(μm/刃)から、以下の式2によって算出する。
D=A/AAVE×F (μm) ・・式2
次に、主軸6に接続されているエンコーダから各解析点における工具回転位相Pを取得する。主軸モータが所定の位相Pになった際、エンコーダから主軸回転制御装置11に電圧信号が発生するため、位相Pを基準として各解析点Tにおける工具回転位相Pを求めることができる。得られた工具回転位相Pと実加工代増減分Dの結果から特徴点を、上記重畳制御における制御回数に応じて抽出し、制御位置Pと制御量Rを決定する。特徴点には、例えば、実加工代増減分Dが最大値となる1点をとり、そこから上記重畳制御の回数で等分した位相間隔ごとに点を抽出し、抽出した各点における工具回転位相を制御位置P、実加工代増減分Dを制御量Rとする。
以上より、上記重畳制御における制御位置Pおよび制御量Rが決定する。また、上記図2の本実施例フローチャートS1〜S7までをさらに繰り返し、実加工代増減分Dの変動幅が、より小さく収束するまで、すなわち、全ての切れ刃における切削負荷がより均一となるまで実行し、制御量をより好適な値へ収束させてもよい。決定した制御量は、数値制御装置12に転送され、送り軸の重畳制御に用いることができる。
上記計算手法による手順の具体的な実施例を、図3の説明図に示すミーリング工具における加工例をもとに説明する。
まず、図3の加工は、4枚の切れ刃7(1)、7(2)、7(3)、7(4)が、90°間隔で同心円上に配置された工具7により、被加工物10を+X方向に工具回転速度S=5(rev/s)、一刃送りF=100(μm/刃)で溝切削している。今回の実施例は溝切削であるため、同時に複数の切れ刃(図3における7(1)、7(2))が切削に寄与することとなる。このとき使用している工具の各切れ刃取り付け位相及び刃振れ量、実加工代増減分は図4に示すとおりである。実加工代増減分は刃振れ量による加工代の差分であり、刃列の番号を添え字i(1≦i≦Z)、測定した各切れ刃の振れ量をC(μm)とすると、各切れ刃における実加工代増減分Dの実測結果は、以下の式3により算出することができる。
=C−Ci−1 (但し、i−1=0の場合はZに置き換える) ・・式3
以降、上述の図2のフローチャートの手順に従い、実際に上記制御量を決定する。
加工中の切削負荷波形として、切削中の主軸モータトルク波形を工具回転2周期分取得した結果を図5に示す(S1)。上述の通り、今回の加工条件においては、同時に複数の切れ刃が切削に寄与するため、モータトルク波形は複数の切れ刃による負荷の重ね合わせとなり、各切れ刃の刃振れ量は推定できない。
続いて、得られた波形に対し周波数解析を行う(S2)。溝切削であるため、径方向切込量ae=2R(mm)と工具半径R(mm)から、上述の式2により得られる解析区間T=0.1(s)、解析点Tの初期値T=0.05(s)としてフーリエ変換を行った結果が図6である。このとき、解析データに対しては、フーリエ変換前にそれぞれ、漏れ誤差低減と周波数分解能向上のため、ハニング窓関数処理とデータ長2(s)のゼロ付加を行っている。
得られたフーリエ変換結果から、加工条件である、工具回転速度S=5(rev/s)、刃列数Z=4の工具切れ刃通過周波数f=S×Z=20(Hz)における、切削負荷振幅Aを取得した(S3)。これを、工具回転1周期分0.2(s)間のΔT=0.01(s)で繰り返し実行し(S4,S5)、切削負荷振幅Aの推移をプロットした結果が図7である(S6)。
図7の結果を、工具回転位相Pと実加工代増減分Dに換算し、上記重畳制御における制御位置Pおよび制御量Rを決定する(S7)。実施例では、解析点T=0.05(s)において、上述の主軸エンコーダから電圧信号が発生し、このときの工具回転位相P=0(°)である。これより、解析点における工具回転位相Pが分かる。
続いて、加工条件の一刃送りF=100(μm/刃)から、式3により、実加工代増減分Dが得られる。
以上の換算結果を図8に示す。図中(1)〜(4)で示される点はそれぞれ図4において示した切れ刃(1)〜(4)の取り付け位相となり、このとき、図8の実加工代増減分Dの換算値と図4の切れ刃の実加工代増減分の事前計測結果とがおおよそ一致しているのが分かる。すなわち、実加工代増減分Dを切れ刃それぞれの振れ量の推定値と見なすことができる。したがって、図8の結果が、送り軸重畳制御における制御位置および制御量となる。実加工代増減分Dが最大となる工具回転位相P=0(°)を基準とし、制御回数4回分90(°)間隔で等分した点の位相を制御位置P、加工代増減分を制御量Rと決定する。
このように、上記形態の送り軸の制御量算出方法、送り軸の制御方法、工作機械、プログラムによれば、切削負荷を周波数解析して切れ刃による切削負荷の振幅を求め、その振幅に基づいて切れ刃の振れ量を推定して制御量を算出するので、刃振れ計測を行うことなく全ての切れ刃それぞれの振れ量を推定して送り軸の制御量を算出可能となる。よって、作業時間が短縮できる他、センサレス化によって送り軸重畳制御システムを低コストで提供することができる。また、工具の切れ刃に基づく切削負荷の振幅によって各切れ刃の振れ量の推定を行うため、周波数帯の異なる加工中の機械振動や電気ノイズの影響を排除して各切れ刃の振れ量を推定することができる。よって、より適切な制御量を算出することが可能となる。
なお、切れ刃の数や位置、形状は上記形態に限らず、適宜変更可能である。切れ刃が工具の軸方向に複数段あってもよい。工作機械も、複合加工機やマシニングセンタ等、特に機種を限定するものではない。推定する切れ刃の振れ量も、実加工代増減分以外の物理量とすることもできる。
また、本発明の制御量算出方法は、工作機械自身のコンピュータにより実行する必要はなく、工作機械と無線或いは有線接続された別のコンピュータに本発明のプログラムを格納して実行させたりしてもよい。
1・・ベッド、2・・コラム、3・・主軸ヘッド、4・・X軸制御ユニット、5・・Z軸制御ユニット、6・・主軸、7・・工具、7(1)〜7(4)・・切れ刃、8・・Y軸制御ユニット、9・・テーブル、10・・被加工物、11・・主軸回転制御装置、12・・数値制御装置、13・・制御量演算装置、14・・記憶部、15・・解析区間演算部、16・・周波数解析部、17・・外部入力装置。

Claims (5)

  1. 同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行う工作機械において、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行うために前記制御量を算出する方法であって、
    一定時間前記加工を行って加工中の切削負荷を取得する切削負荷取得ステップと、
    取得した切削負荷を周波数解析して前記切れ刃に起因する前記切削負荷の振幅を取得する切れ刃負荷取得ステップと、
    取得した前記切削負荷の振幅に基づいて各前記切れ刃の振れ量をそれぞれ推定して前記制御量を算出する制御量算出ステップと、
    を実行することを特徴とする工作機械の送り軸の制御量算出方法。
  2. 前記切れ刃負荷取得ステップでは、前記切削負荷取得ステップで取得した加工中の切削負荷波形に対し、所定の解析区間でフーリエ変換を行い、その結果から、工具回転速度と刃数との積で表わされる切れ刃通過周波数における前記切削負荷の振幅の増減の推移を工具1回転分にわたり取得し、
    前記制御量算出ステップでは、前記切削負荷の振幅の増減の推移に基づいて、各前記切れ刃のそれぞれの振れ量及び工具回転位相を推定して、前記制御量とその制御位置とを算出することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の送り軸の制御量算出方法。
  3. 同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行う工作機械において、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する送り軸の制御方法であって、
    前記制御量として、請求項1又は2に記載の工作機械の送り軸の制御量算出方法で算出された制御量を用いることを特徴とする工作機械における送り軸の制御方法。
  4. 同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行うと共に、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行う工作機械であって、
    一定時間前記加工を行って加工中の切削負荷を取得する切削負荷取得手段と、
    取得した切削負荷を周波数解析して前記切れ刃に起因する前記切削負荷の振幅を取得する切れ刃負荷取得手段と、
    取得した前記切削負荷の振幅に基づいて各前記切れ刃の振れ量をそれぞれ推定して前記制御量を算出する制御量算出手段と、
    を備えることを特徴とする工作機械。
  5. 同心円上に複数配置される切れ刃を備えた工具を回転させながら送り軸を移動させて加工を行うと共に、各前記切れ刃の振れ量に基づいて算出した制御量を前記送り軸の軸送り量に重畳する制御を行う工作機械のコンピュータに、請求項1又は2に記載の送り軸の制御量算出方法を実行させるためのプログラム。
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