JP2019213267A - 非接触送電装置 - Google Patents

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Fumio Asakura
史生 浅倉
義信 杉山
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義信 杉山
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Abstract

【課題】広い結合係数範囲においてインバータの出力力率を高くしやすくなる非接触送電装置を提供する。【解決手段】非接触送電装置が、インバータ120、AC/DCコンバータ130、LC共振部R1、フィルタ回路F1、及び送電ECU150を備える。AC/DCコンバータ130は、インバータ120に入力される直流電力の電圧(入力直流電圧)を変更可能に構成される。フィルタ回路F1は、フィルタキャパシタンスを変更可能に構成されるキャパシタンス調整部103を含む。送電ECU150は、1次コイル101と2次コイル201との結合係数が大きいか小さいかを判断し、結合係数が小さい場合には、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第1の状態にし、結合係数が大きい場合には、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第2の状態にする。第2の状態では、第1の状態よりも、入力直流電圧が低く、フィルタキャパシタンスが小さい。【選択図】図2

Description

本開示は、非接触送電装置に関し、特に、1次コイルから受電装置の2次コイルへ非接触で送電する非接触送電装置に関する。
送電装置の1次コイル(以下、「送電コイル」とも称する)から受電装置の2次コイル(以下、「受電コイル」とも称する)へ非接触で電力を伝送する非接触電力伝送システムが知られている(特許文献1〜6参照)。たとえば、特開2016−195512号公報(特許文献6)に記載される非接触電力伝送システムでは、送電装置が、直流電力を交流電力に変換するインバータと、インバータを制御する制御部とを備える。そして、制御部は、送電コイルに流れる電流がしきい値以下になるようにインバータの出力電圧を調整することによって、過剰に大きい電流(過電流)が送電コイルに流れることを抑制している。
特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報 特開2016−195512号公報
ところで、送電装置のインバータの出力力率(皮相電力に対する有効電力の比率)が低下すると、非接触電力伝送システムの効率(以下、「システム効率」とも称する)が低下する。このため、非接触電力伝送システムにおける回路定数は送電装置のインバータの出力力率が十分高くなるように予め設定される。なお、システム効率は、非接触電力伝送システム全体のエネルギー効率(投入エネルギーに対して回収できるエネルギーの割合)に相当する。
しかし、非接触電力伝送システムにおける回路定数が一定である条件下において、1次コイル(送電コイル)と2次コイル(受電コイル)との結合係数(以下、単に「結合係数」とも称する)が変化すると、インバータの出力力率も変化する。たとえば、結合係数が小さいときにインバータの出力力率が高くなるように回路定数を設定した場合には、結合係数が大きくなることによって、インバータの出力電圧の位相(以下、「電圧位相」とも称する)とインバータの出力電流の位相(以下、「電流位相」とも称する)との差(以下、「出力位相差」とも称する)が大きくなり、インバータの出力力率が低下する。
特許文献6では、上記のような結合係数の変化に起因したインバータの出力力率の低下(ひいては、システム効率の低下)が考慮されていない。特許文献6に記載される技術によっては、広い結合係数範囲において送電装置のインバータの出力力率を高くすることは困難である。
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、広い結合係数範囲においてインバータの出力力率を高くしやすくなる非接触送電装置を提供することである。
本開示における非接触送電装置(以下、単に「送電装置」とも称する)は、1次コイルから受電装置の2次コイルへ非接触で送電する非接触送電装置であって、インバータ、変圧部、LC共振部、LCフィルタ、及び制御部を備える。インバータは、直流電力をパルス幅変調により所定の大きさ及び周波数の交流電力に変換して出力するように構成される。変圧部は、インバータに入力される直流電力の電圧(以下、「入力直流電圧」とも称する)を変更可能に構成される。LC共振部は、インバータの出力側に設けられ、1次コイル及びキャパシタが直列又は並列に接続されて構成される。LCフィルタは、インバータとLC共振部との間に設けられ、キャパシタンス調整部を含む。キャパシタンス調整部は、LCフィルタのキャパシタンス(以下、「フィルタキャパシタンス」とも称する)を変更可能に構成される。制御部は、インバータ、変圧部、及びキャパシタンス調整部を制御するように構成される。
そして、上記の制御部は、1次コイルと2次コイルとの結合係数が大きいか小さいかを判断し、結合係数が小さい場合には、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第1の状態にし、結合係数が大きい場合には、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第2の状態にするように構成される。第2の状態では、第1の状態よりも、入力直流電圧が低く、フィルタキャパシタンスが小さい。
上記非接触送電装置におけるフィルタキャパシタンスは、所定の基準結合係数(たとえば、小さい結合係数)に合わせてインバータの出力位相差が十分小さくなるように予め設定することができる。これにより、結合係数が小さい場合においては、十分なインバータの出力力率を確保しやすくなる。
しかしながら、結合係数が大きくなると、結合係数が上記の基準結合係数からずれる。このため、結合係数が大きい場合に、フィルタキャパシタンスを結合係数が小さいときの値に維持すると、インバータの出力力率が低下する。
そこで、本開示における非接触送電装置の制御部は、結合係数が大きい場合のフィルタキャパシタンスを、結合係数が小さい場合のフィルタキャパシタンスよりも小さくする。結合係数が大きくなった場合にも、フィルタキャパシタンスが小さくなった場合にも、送電装置のインバータの出力位相差(ひいては、インバータの出力力率)は変化する。しかし、両者では変化の方向が逆になるため、フィルタキャパシタンスを小さくすることによって、結合係数が大きくなることに伴うインバータの出力位相差の変動を相殺する(打ち消す)ことができる。このため、上記のキャパシタンス制御によれば、広い結合係数範囲においてインバータの出力位相差を小さくしやすくなる。
さらに、本開示における非接触送電装置は、上記のようにインバータの出力位相差を小さくすることができるだけでなく、以下に説明するように、インバータの出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)を抑制することもできる。
結合係数が大きくなると、1次コイル及び2次コイルのコイル間効率(送電電力に対する受電電力の割合)が高くなる。このため、1次コイル(送電コイル)に供給される電力が一定である条件下で、結合係数が大きくなると、受電電力も大きくなる。結合係数が小さい場合と結合係数が大きい場合とで、同じ大きさの電力を受電装置に供給するためには、結合係数が大きい場合において、1次コイルに供給される電力を小さくすることが求められる。たとえば、インバータの出力電力を小さくすることで、1次コイルに供給される電力を小さくすることができる。パルス幅変調(PWM)により制御されるインバータでは、インバータの出力電圧のデューティを小さくすることによってインバータの出力電力が小さくなる。
しかしながら、インバータの出力電圧のデューティを小さくし過ぎると、インバータの出力電流波形が正弦波から歪んでしまう。インバータの出力電流波形が正弦波に近いほどインバータの出力力率は高くなるため、上記のようにインバータの出力電流波形が歪むと、インバータの出力力率が低下する。
そこで、本開示における非接触送電装置の制御部は、結合係数が大きい場合の入力直流電圧を、結合係数が小さい場合の入力直流電圧よりも低くする。インバータに入力される直流電力の電圧(入力直流電圧)を低くすることで、インバータの出力電圧のデューティを変更することなくインバータの出力電力を小さくすることができる。このため、上記のように入力直流電圧を制御することで、インバータの出力電圧のデューティが過剰に小さくなることを抑制できる。上記非接触送電装置によれば、インバータの出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)を抑制して、広い結合係数範囲においてインバータの出力力率を高くしやすくなる。
上記非接触送電装置の制御部は、過電流の有無に基づいて結合係数が大きいか小さいかを判断してもよい。たとえば、小さい結合係数に合わせて電源電圧(たとえば、入力直流電圧)及び回路定数(たとえば、フィルタキャパシタンス)を設定すると、結合係数が大きい場合に過電流が生じる。特に、前述した入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスが結合係数と整合していない場合には、インバータの入力電流と、インバータの出力電流と、1次コイルを流れる電流との少なくとも1つが過電流になる。こうした過電流の有無を監視することによって、結合係数が大きいか小さいかを容易に判断することができる。
また、上記非接触送電装置は、1次コイルと2次コイルとの距離(以下、「コイル間距離」とも称する)を検出する測距センサをさらに備えてもよい。そして、上記の制御部は、測距センサの検出値に基づいて結合係数が大きいか小さいかを判断してもよい。
上記非接触送電装置において、キャパシタンス調整部は、1次コイルに並列に接続される素子として、キャパシタと、このキャパシタに直列に接続されるスイッチング素子(以下、「Cスイッチ」とも称する)とを含み、Cスイッチの状態(ON/OFF)によりフィルタキャパシタンスを変更可能に構成されてもよい。
上記構成を有する本開示の非接触送電装置は、受電装置とともに、非接触電力伝送システムを構築することができる。こうした非接触電力伝送システムにおいて、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスが第1の状態である条件での送電中に所定の電流(たとえば、送電装置のインバータの出力電流)が所定値以上になった場合には、実行中の送電を停止させて、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第2の状態にした後、送電を再開してもよい。また、上記制御において、第1の状態と第2の状態とを入れ替えてもよい。すなわち、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスが第2の状態である条件での送電中に所定の電流が所定値以上になった場合には、実行中の送電を停止させて、入力直流電圧及びフィルタキャパシタンスを第1の状態にした後、送電を再開してもよい。
本開示によれば、広い結合係数範囲においてインバータの出力力率を高くしやすくなる非接触送電装置を提供することが可能になる。
本開示の実施の形態に係る非接触送電装置が適用される電力伝送システムの全体構成図である。 図1に示した電力伝送システムにおいて、充電設備と車両との間で非接触電力伝送を行なうための構成を示す図である。 図2に示したインバータの回路構成の一例を示した図である。 図2に示したインバータのスイッチング波形と、出力電圧Vo及び出力電流Iinvの各々の波形とを示す図である。 図2に示したAC/DCコンバータの回路構成の一例を示した図である。 図1に示した電力伝送システムにおいて、車両の制御装置により実行される充電制御の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示した電力伝送システムにおいて、充電設備の制御装置により実行される送電制御の処理手順を示すフローチャートである。 図7に示したデューティ制御の処理手順を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る非接触送電装置により実行される送電制御において、結合係数が小さい領域(領域A)と結合係数が大きい領域(領域B)との各々におけるインバータの入力電圧及び送電フィルタのキャパシタンスを示す図である。 図2に示した電力伝送システムにおいて、結合係数とコイル間効率との関係を示す図である。 第1の条件(結合係数:大、インバータの入力電圧:低、送電フィルタのキャパシタンス:小)におけるインバータの出力波形を示す図である。 第1の条件における送電コイル(1次コイル)の電流波形及び電圧波形を示す図である。 第2の条件(結合係数:大、インバータの入力電圧:高、送電フィルタのキャパシタンス:小)におけるインバータの出力波形を示す図である。 第2の条件における送電コイル(1次コイル)の電流波形及び電圧波形を示す図である。 図2に示した電力伝送システムにおいて、結合係数が大きい状況で、インバータの入力電圧と送電フィルタのキャパシタンスとを変化させたときのインバータの出力力率の変化を示す図である。 図2に示した電力伝送システムにおいて、結合係数が大きい状況で、インバータの入力電圧と送電フィルタのキャパシタンスとを変化させたときの送電コイル(1次コイル)の力率の変化を示す図である。 図2に示した電力伝送システムにおいて、結合係数が大きい状況で、インバータの入力電圧と送電フィルタのキャパシタンスとを変化させたときのシステム効率の変化を示す図である。 キャパシタンス調整部の変形例を示す図である。 送電フィルタのインダクタンスを可変にした例を示す図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下で用いられる図中の矢印F,B,U,Dは、車両を基準とする方向を示しており、矢印Fは「前方」、矢印Bは「後方」、矢印Uは「上」、矢印Dは「下」を示している。また、以下では電子制御ユニットを「ECU(Electronic Control Unit)」と称する。
図1は、本開示の実施の形態に係る非接触送電装置が適用される電力伝送システムの全体構成図である。この電力伝送システム10は、充電設備1(地上器)及び車両2を含む。
充電設備1は、送電ユニット100と、送電ユニット100へ電力を供給する交流電源700とを備える。送電ユニット100は地面F10(たとえば、駐車場の床面)に設置されている。交流電源700の例としては、家庭用電源(たとえば、電圧200V、周波数50Hzの交流電源)が挙げられる。
車両2は、受電ユニット200と、受電ユニット200が受電した電力によって充電される蓄電装置300と、受電ユニット200が受電する電力を制御する車両ECU500とを備える。受電ユニット200は、車両2の底面F20に設置された蓄電装置300の下面(路面側)に設けられている。
車両2は、蓄電装置300に蓄えられた電力のみを用いて走行可能な電気自動車であってもよいし、蓄電装置300に蓄えられた電力とエンジン(図示せず)の出力との両方を用いて走行可能なハイブリッド車であってもよい。
送電ユニット100は、車両2の受電ユニット200が送電ユニット100に対向するように車両2の位置合せが行なわれた状態において、受電ユニット200へ磁界を通じて非接触で送電するように構成される。受電ユニット200は、送電ユニット100からの電力を非接触で受電する。
以下、車両2の車輪設置面(すなわち、地面F10)から受電ユニット200の受電コイルまでの高さを、「受電コイル高さΔH」と称する。この実施の形態では、車両2の受電コイル高さΔHが、車両2の最低地上高と一致する。送電ユニット100の表面に設けられた送電コイルと受電ユニット200の表面に設けられた受電コイルとの距離(コイル間距離ΔG)は、受電コイル高さΔHに応じて変わる。受電コイル高さΔHが大きくなるほどコイル間距離ΔGも大きくなる。また、コイル間距離ΔGが大きくなるほど、送電コイルと受電コイルとの結合係数が小さくなる傾向がある。なお、受電コイル高さΔHは、車両によって異なる。一般的な充電設備及び車両では、結合係数が0.05〜0.5になる。
上記送電コイル、受電コイルは、それぞれ図2に示す1次コイル101、2次コイル201である。図2は、充電設備1と車両2との間で非接触電力伝送を行なうための構成を示す図である。図1に示した送電ユニット100及び受電ユニット200は、図2に示すような構成を有する。
図2を参照して、送電ユニット100は、交流電源700から受ける電力に所定の電力変換処理を行なうことにより送電用電力を得て、その送電用電力を受電ユニット200へ非接触で送電するように構成される。そして、受電ユニット200が送電ユニット100から受電した電力によって蓄電装置300(車載バッテリ)が充電される。
送電ユニット100は、上記電力変換処理を行なう電力変換部と、上記非接触送電を行なうLC共振部R1と、電力変換部等を制御する送電ECU150とを備える。電力変換部は、AC/DCコンバータ130、インバータ120、及びフィルタ回路F1を含む。LC共振部R1は、インバータ120の出力側に設けられ、1次コイル101及びキャパシタ102が直列に接続されて構成される。以下、LC共振部R1の1次コイル101側の端子を「L端子」、LC共振部R1のキャパシタ102側の端子を「C端子」と称する。また、LC共振部R1のL端子とインバータ120の出力端子T7とをつなぐ電線を「電力線PL1」、LC共振部R1のC端子とインバータ120の出力端子T8とをつなぐ電線を「電力線PL2」と称する。
AC/DCコンバータ130は、交流電源700から受ける電力を整流及び変圧してインバータ120へ出力する。詳細は後述するが、この実施の形態に係るAC/DCコンバータ130は、本開示に係る「変圧部」の一例(図5に示されるDC/DCコンバータ132)を含む。AC/DCコンバータ130は、たとえば交流電源700から受ける電力を400Vに昇圧して、電圧400Vの直流電力をインバータ120へ出力する。
インバータ120は、AC/DCコンバータ130からの入力電力(より特定的には、直流電力)をパルス幅変調(PWM)により所定の大きさ及び周波数の交流電力に変換してLC共振部R1へ出力するように構成される。インバータ120の出力電力は、フィルタ回路F1を通じてLC共振部R1へ供給される。この実施の形態では、インバータ120が電圧形インバータ(たとえば、後述する図3に示す単相フルブリッジ回路)である。インバータ120は、所定の周波数範囲において出力電力の周波数(以下、単に「出力周波数」とも称する)を変更可能に構成される。インバータ120を構成する各スイッチング素子は、送電ECU150からの駆動信号に従って制御される。
インバータ120の出力周波数は、上記の駆動信号が示すスイッチング周波数(以下、「駆動周波数」とも称する)に応じて変化する。この実施の形態では、インバータ120の駆動周波数が、インバータ120の出力周波数、ひいては送電周波数(送電電力の周波数)と一致する。
また、詳細は後述するが、インバータ120の出力電圧のデューティも、送電ECU150からの駆動信号に従って制御される。そして、インバータ120の出力電圧のデューティに応じてインバータ120の出力電力の大きさが変化する。なお、インバータ120の出力電圧のデューティは、出力電圧波形(矩形波)の周期に対する正(又は負)の電圧出力時間の比として定義される(後述する図4参照)。
フィルタ回路F1は、キャパシタンス調整部103及びコイル104を含む。キャパシタンス調整部103は、キャパシタC11a,C11b及びスイッチQ11(Cスイッチ)を含む。キャパシタンス調整部103及びコイル104によって、ローパスフィルタとして機能するLCフィルタ(より特定的には、L型のLCフィルタ)が形成される。このLCフィルタによって電磁ノイズが低減される。
キャパシタンス調整部103は、フィルタ回路F1のキャパシタンス(以下、「フィルタキャパシタンスC11」、又は単に「C11」とも称する)を変更可能に構成される。キャパシタンス調整部103は、LC共振部R1に並列に接続される素子(キャパシタC11a及びC11b、並びにスイッチQ11)を含み、こうした素子によってフィルタキャパシタンスC11(ひいては、LC共振部R1の端子間の容量性リアクタンス)を変更可能に構成される。
キャパシタC11aは、LC共振部R1に並列に接続されている。キャパシタC11aの一端は電力線PL1に接続され、キャパシタC11aの他端は電力線PL2に接続されている。
キャパシタC11b及びスイッチQ11は、キャパシタC11aよりもLC共振部R1側でLC共振部R1に並列に接続されている。また、キャパシタC11bとスイッチQ11とは、互いに直列に接続されている。キャパシタC11bの一端はスイッチQ11を介して電力線PL2に接続され、キャパシタC11bの他端は電力線PL1に接続されている。
キャパシタンス調整部103を構成するスイッチQ11の状態(ON/OFF)によってフィルタキャパシタンスC11が変わる。より具体的には、キャパシタC11a、C11bのキャパシタンスをそれぞれC、Cと表すと、スイッチQ11がOFFであるときのC11は「C」となり、スイッチQ11がONであるときのC11は「C+C」となる。この実施の形態では、スイッチQ11として、電磁式のメカニカルリレーを採用する。メカニカルリレーは、半導体リレー(トランジスタ等)に比べて低コストで入手しやすい。
LC共振部R1は、1次コイル101の周囲に生成される磁界を通じて、受電ユニット200のLC共振部R2へ非接触で送電する。送電開始に先立ち、1次コイル101と2次コイル201とは鎖交磁束を生じるように位置合わせされる。そして、磁気共鳴により1次コイル101から2次コイル201へ電力が送られる。この実施の形態では、LC共振部R1が直列共振回路である。LC共振部R1のQ値は100以上であることが好ましい。
送電ECU150は、演算装置、記憶装置、入出力ポート、及び通信ポート(いずれも図示せず)等を含む。演算装置は、たとえばCPU(Central Processing Unit)を含むマイクロプロセッサによって構成される。記憶装置は、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、プログラム等を保存するストレージ(ROM(Read Only Memory)や、書き換え可能な不揮発性メモリ等)とを含む。記憶装置には、プログラムのほか、各種情報(たとえば、後述する図7及び図8の処理で使用される駆動周波数f、デューティD、AC/DCコンバータ出力電圧Vin、ΔPs、及びしきい値等)が記憶されている。記憶装置に記憶されているプログラムを演算装置が実行することで、各種制御が実行される。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
この実施の形態に係る送電ECU150は、本開示に係る「制御部」の一例に相当する。すなわち、送電ECU150は、インバータ120、AC/DCコンバータ130、及びキャパシタンス調整部103を制御するように構成される。送電ECU150は、インバータ120及びAC/DCコンバータ130に含まれるスイッチング素子を制御して、送電電力を調整する。
送電ユニット100は、電圧センサ181及び電流センサ182〜184をさらに備える。電圧センサ181は、インバータ120の入力電圧(入力直流電圧)を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。電流センサ182は、インバータ120の入力電流を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。電流センサ183は、インバータ120の出力電流を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。電流センサ184は、フィルタ回路F1の出力電流(すなわち、フィルタ回路F1によって処理された電流)を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。なお、送電ユニット100は、電流センサ182〜184とは異なる部位の電流を検出する電流センサ(図示せず)をさらに備えてもよい。また、送電ユニット100は、異常検出のための温度センサ(図示せず)をさらに備えてもよい。
なお、この実施の形態では、インバータ120の入力電圧とAC/DCコンバータ130の出力電圧とが一致する。また、インバータ120の入力電流とAC/DCコンバータ130の出力電流とも一致する。また、フィルタ回路F1の出力電流は、LC共振部R1(1次コイル101等)を流れる電流に一致する。
送電ユニット100は通信部160をさらに備える。通信部160は、車両2との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。通信部160は、送電ECU150からの情報を車両2へ送ったり、車両2からの情報を受け取って送電ECU150へ出力したりする。
受電ユニット200は、LC共振部R2と、フィルタ回路F2と、整流回路206と、平滑用のキャパシタ207とを含む。
LC共振部R2は、2次コイル201及びキャパシタ202が直列に接続されて構成される。LC共振部R2のQ値は100以上であることが好ましい。この実施の形態では、LC共振部R1及びR2として、SS方式(一次側:直列、二次側:直列)の共振回路を採用しているが、これに限られず、SP方式(一次側:直列、二次側:並列)や、PP方式(一次側:並列、二次側:並列)等を採用してもよい。
フィルタ回路F2は、キャパシタ203,205及びコイル204を含む。キャパシタ203,205はLC共振部R2に並列に接続され、コイル204はLC共振部R2に直列に接続されている。キャパシタ203,205及びコイル204によって、ローパスフィルタとして機能するLCフィルタ(より特定的には、π型のLCフィルタ)が形成される。このLCフィルタによって上記受電時に発生する電磁ノイズが低減される。
整流回路206は、2次コイル201によって受電された交流電力を整流して蓄電装置300側へ出力する。整流回路206は、たとえば4つのダイオードからなるダイオードブリッジ回路によって構成される。整流回路206の出力側には平滑用のキャパシタ207が設けられている。キャパシタ207は、整流回路206によって整流された直流電力を平滑化する。
受電ユニット200は、電流センサ283,284をさらに備える。電流センサ284は、LC共振部R2(2次コイル201等)を流れる電流を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。電流センサ283は、フィルタ回路F2を流れる電流を検出し、その検出値を送電ECU150へ出力する。また、受電ユニット200は、異常検出のための温度センサ(図示せず)をさらに備えてもよい。
受電ユニット200の出力電力(すなわち、キャパシタ207によって平滑化された直流電力)は、充電リレー400を介して蓄電装置300に供給される。充電リレー400は、車両ECU500によってON/OFF制御され、受電ユニット200による蓄電装置300の充電時にON(導通状態)にされる。
蓄電装置300は、再充電可能な直流電源である。蓄電装置300は、たとえば二次電池(リチウムイオン電池やニッケル水素電池等)を含んで構成される。蓄電装置300は、受電ユニット200から供給される電力を蓄えて、図示しない車両駆動装置(走行用モータ及びその駆動回路等)へ電力を供給する。
蓄電装置300に対しては、蓄電装置300の状態を監視する監視ユニット310が設けられている。監視ユニット310は、蓄電装置300の状態(温度、電流、電圧等)を検出する各種センサを含み、検出結果を車両ECU500へ出力する。車両ECU500は、監視ユニット310の出力に基づいて蓄電装置300の状態(SOC(State Of Charge)等)を取得するように構成される。SOCは、蓄電残量を示し、たとえば、満充電状態の蓄電量に対する現在の蓄電量の割合を0〜100%で表わしたものである。
車両ECU500は、演算装置、記憶装置、入出力ポート、及び通信ポート(いずれも図示せず)等を含み、車両2における各種機器の制御を行なう。演算装置は、たとえばCPUを含むマイクロプロセッサによって構成される。記憶装置は、RAMと、プログラム等を保存するストレージ(ROMや、書き換え可能な不揮発性メモリ等)とを含む。記憶装置に記憶されているプログラムを演算装置が実行することで、各種制御が実行される。車両ECU500は、たとえば車両2の走行制御や蓄電装置300の充電制御等を実行する。車両ECU500から充電リレー400へのON/OFF信号等は、出力ポートから出力される。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
車両2は通信部600をさらに備える。通信部600は、送電ユニット100との間で無線通信を行なうための通信インターフェースである。充電設備1の通信部160と車両2の通信部600との間で無線通信が行なわれることによって、送電ECU150と車両ECU500との間で情報のやり取りを行なうことが可能になる。
図3は、図2に示したインバータ120の回路構成の一例を示した図である。図3を参照して、インバータ120は、複数のスイッチング素子Q1〜Q4と、複数の還流ダイオードD1〜D4とを含む。スイッチング素子Q1〜Q4は、たとえば、電力用半導体スイッチング素子(IGBT、バイポーラトランジスタ、MOSFET、又はGTO等)によって構成される。還流ダイオードD1〜D4は、それぞれスイッチング素子Q1〜Q4に並列(より特定的には、逆並列)に接続されている。直流側の入力端子T5,T6には、AC/DCコンバータ130(図1)が接続され、交流側の出力端子T7,T8には、フィルタ回路F1(図1)が接続される。
入力端子T5,T6間には、AC/DCコンバータ130から出力される直流電圧が印加される。図3において、V1は、この直流電圧の大きさを示す。スイッチング素子Q1〜Q4は、送電ECU150からの駆動信号によって駆動される。そして、スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチング動作によって、出力端子T7,T8間に出力電圧Voが印加され、出力電流Iinvが流れる(図3中に矢印で示される方向を正とする)。この図3では、一例として、スイッチング素子Q1,Q4がONであり、スイッチング素子Q2,Q3がOFFである状態が示されており、この場合の出力電圧VoはほぼV1(正の値)となる。
図4は、インバータ120のスイッチング波形と、出力電圧Vo及び出力電流Iinvの各々の波形とを示す図である。以下、図3とともに図4を参照して、時刻t4〜t8の1周期を例に、インバータ120の動作について説明する。
時刻t4において、スイッチング素子Q2、Q4がそれぞれOFF、ONの状態で、スイッチング素子Q1がOFFからONへ、スイッチング素子Q3がONからOFFへ切り替わると、各スイッチング素子は図3に示される状態になり、インバータ120の出力電圧Voが0からV1(正の値)に立ち上がる。
その後、時刻t5〜t8において、各スイッチング素子の状態が次に示すように変化することに伴い、出力電圧Voも変化する。時刻t5において、スイッチング素子Q2がOFFからONへ、スイッチング素子Q4がONからOFFへ切り替わると、出力電圧Voは0となる。時刻t6において、スイッチング素子Q1がONからOFFへ、スイッチング素子Q3がOFFからONへ切り替わると、出力電圧Voは−V1(負の値)となる。時刻t7において、スイッチング素子Q2がONからOFFへ、スイッチング素子Q4がOFFからONへ切り替わると、出力電圧Voは再び0となる。
時刻t4から1周期後の時刻t8においては、スイッチング素子Q1がOFFからONへ、スイッチング素子Q3がONからOFFへ切り替わる。これにより、各スイッチング素子は時刻t4と同じ状態になり、出力電圧Voが0からV1(正の値)に立ち上がる。
図4には、出力電圧Voのデューティが0.25である場合が示されている。1周期(t4〜t8)のうち正の電圧出力時間(t4〜t5)の割合は1/4(=0.25)である。また、1周期(t4〜t8)のうち負の電圧出力時間(t6〜t7)の割合も1/4(=0.25)である。出力電圧Voのデューティが大きくなるほど、1周期において出力電圧Voが正の電圧(V1)又は負の電圧(−V1)になっている時間が長くなる。このため、出力電圧Voのデューティが大きくなるほど、インバータ120の出力電力が大きくなる。
スイッチング素子Q1,Q3のスイッチングタイミングと、スイッチング素子Q2,Q4のスイッチングタイミングとを変化させることによって、出力電圧Voのデューティを変化させることができる。たとえば、図4に示される状態に対して、スイッチング素子Q2,Q4のスイッチングタイミングを早めると、出力電圧Voのデューティを0.25よりも小さくすることができ(最小値は0)、スイッチング素子Q2,Q4のスイッチングタイミングを遅くすると、出力電圧Voのデューティを0.25よりも大きくすることができる(最大値は0.5)。
出力電圧Voのデューティを調整することによって、インバータ120の出力電力の大きさ、ひいては送電電力(LC共振部R1に供給される電力)の大きさを変化させることができる。定性的には、デューティを大きくすることによってインバータ120の出力電力を増加させることができ、デューティを小さくすることによってインバータ120の出力電力を減少させることができる。そのため、送電ECU150は、出力電圧Voのデューティを調整することによって、インバータ120の出力電力の大きさを目標電力(たとえば、後述する充電電力指令値)に近づけることができる。
図5は、図2に示したAC/DCコンバータ130の回路構成の一例を示した図である。図5を参照して、AC/DCコンバータ130は、整流回路131と、整流回路131の出力側に設けられたDC/DCコンバータ132とを含む。
整流回路131は、4つのダイオード131a〜131dからなるダイオードブリッジ回路によって構成される。整流回路131は、交流電源700から入力される交流電力を整流して、直流電力を出力する。
DC/DCコンバータ132は、チョークコイルL10、ダイオードD10,D13、スイッチQ13、及び平滑用キャパシタC10を含むブースト型DC/DCコンバータである。ダイオードD13及びスイッチQ13は、チョークコイルL10よりも出力側で整流回路131に並列に接続されている。スイッチQ13は、ダイオードD13に並列に接続され、送電ECU150によってチョッパ制御される。スイッチQ13としては、たとえば電力用半導体スイッチング素子(IGBT、バイポーラトランジスタ、MOSFET、又はGTO等)を採用できる。そして、ダイオードD13及びスイッチQ13よりも出力側にダイオードD10及び平滑用キャパシタC10が設けられている。
図5に示すAC/DCコンバータ130において、交流側の入力端子T1,T2には、交流電源700(図1)が接続され、直流側の出力端子T3,T4には、インバータ120(図1)が接続される。スイッチQ13は、送電ECU150からの駆動信号に従って制御される。スイッチQ13の駆動信号(より特定的には、方形波の電圧信号)のデューティ比(スイッチQ13がONしている時間の割合)が大きくなるほどAC/DCコンバータ130の出力電圧(ひいては、インバータ120の入力電圧)が高くなる。送電ECU150は、スイッチQ13をON(閉)/OFF(開)制御することによって、AC/DCコンバータ130の出力電圧(直流電圧の大きさV1)を調整できる。
ところで、電力伝送システム10において、インバータ120の出力力率(皮相電力に対する有効電力の比率)が低下すると、システム効率が低下する。インバータ120の出力電流が正弦波になる場合、インバータ120の出力力率を「λ」、インバータ120の出力位相差を「φ」で表すと、λ及びφは「λ=|cosφ|」のような関係式を満たす。出力位相差φは、電圧位相を基準として表される。すなわち、電圧位相に対して電流位相が遅角側にずれている場合には出力位相差が正の値になり、電圧位相に対して電流位相が進角側にずれている場合には出力位相差が負の値になる。たとえば、出力位相差が0°(位相差なし)であればインバータ120の出力力率は1(有効電力のみ)になる。出力位相差が大きくなるほどインバータ120の出力力率が低下する(すなわち、無効電力が多くなる)傾向がある。
この実施の形態では、初期(たとえば、後述する図7の処理におけるイニシャライズ時)においては、結合係数が小さいとき(たとえば、結合係数が0.05〜0.3であるとき)にインバータ120の出力位相差が小さくなるように回路定数(フィルタキャパシタンスC11等)が設定される。これにより、結合係数が小さいときには、インバータ120の出力位相差が十分小さくなる。しかし、結合係数が大きくなったとき(たとえば、結合係数が約0.5になったとき)に、回路定数(フィルタキャパシタンスC11等)を結合係数が小さいときの値に維持すると、インバータ120の出力位相差が大きくなる。
そこで、送電ECU150は、結合係数が大きい場合のフィルタキャパシタンスC11を、結合係数が小さい場合のフィルタキャパシタンスC11よりも小さくする。結合係数が大きくなった場合にも、フィルタキャパシタンスC11が小さくなった場合にも、インバータ120の出力位相差は変化する。しかし、両者では変化の方向が逆になるため、フィルタキャパシタンスC11を小さくすることによって、結合係数が大きくなることに伴うインバータ120の出力位相差の変動を相殺することができる。このため、上記のキャパシタンス制御によれば、インバータ120の出力位相差を小さくして、広い結合係数範囲においてインバータ120の出力力率を高くしやすくなる。
さらに、この実施の形態に係る送電ユニット100は、上記のようにインバータ120の出力位相差を小さくすることができるだけでなく、以下に説明するように、インバータ120の出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)を抑制することもできる。
結合係数が大きくなると、1次コイル101及び2次コイル201のコイル間効率が高くなる。このため、1次コイル101に供給される電力が一定である条件下で、結合係数が大きくなると、受電電力も大きくなる。結合係数が小さい場合と結合係数が大きい場合とで、同じ大きさの電力を受電ユニット200に供給するためには、結合係数が大きい場合において、1次コイル101に供給される電力を小さくすることが求められる。たとえば、インバータ120の出力電力を小さくすることで、1次コイル101に供給される電力を小さくすることができる。パルス幅変調(PWM)により制御されるインバータ120では、インバータ120の出力電圧Vo(図4)のデューティを小さくすることによってインバータ120の出力電力が小さくなる。
しかしながら、インバータ120の出力電圧Voのデューティを小さくし過ぎると、インバータ120の出力電流波形が正弦波から歪んでしまう。インバータ120の出力電流波形が正弦波に近いほどインバータ120の出力力率は高くなるため、上記のようにインバータ120の出力電流波形が歪むと、インバータ120の出力力率が低下する。
そこで、送電ECU150は、結合係数が大きい場合のインバータ120の入力電圧を、結合係数が小さい場合のインバータ120の入力電圧よりも低くする。インバータ120の入力電圧を低くすることで、インバータ120の出力電圧Voのデューティを変更することなく(さらには、インバータ120の駆動周波数も一定のまま)インバータ120の出力電力を小さくすることができる。このため、上記のようにインバータ120の入力電圧(入力直流電圧)を制御することで、インバータ120の出力電圧Voのデューティが過剰に小さくなることを抑制できる。このように、送電ユニット100によれば、インバータ120の出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)を抑制して、広い結合係数範囲においてインバータ120の出力力率を高くしやすくなる。
この実施の形態では、図5に示すDC/DCコンバータ132(変圧部)が、インバータ120に入力される直流電力の電圧を変更可能に構成されるため、送電ECU150は、DC/DCコンバータ132を制御することによってインバータ120の入力電圧を調整する。送電ECU150の記憶装置には、AC/DCコンバータ130の駆動条件(より特定的には、図5に示すスイッチQ13の駆動信号のデューティ比)を示すAC/DCコンバータ出力電圧Vin(以下、単に「Vin」とも称する)が記憶されている。AC/DCコンバータ出力電圧Vinに値が設定されると、AC/DCコンバータ130の出力電圧がその値になるようなデューティ比でAC/DCコンバータ130(より特定的には、図5に示すスイッチQ13)が駆動されるようになる。この実施の形態では、AC/DCコンバータ130の出力電圧とインバータ120の入力電圧とが一致するため、AC/DCコンバータ130の駆動によって、インバータ120の入力電圧がVinに一致するように調整される。
送電ECU150は、1次コイル101と2次コイル201との結合係数が大きいか小さいかを判断し、結合係数が小さい場合にはC11及びVinを第1の状態にし、結合係数が大きい場合にはC11及びVinを第2の状態にするように構成される。以下、第1の状態におけるC11、Vinをそれぞれ「C」、「V」と称する。また、第2の状態におけるC11、Vinをそれぞれ「C」、「V」と称する。CはCよりも大きく、VはVよりも高い。
及びVの各々は、予め実験等によって求められ、結合係数が小さいとき(たとえば、結合係数が0.05以上0.30以下であるとき)にインバータ120の出力力率が十分高くなるような値とされる。C及びVの各々は、予め実験等によって求められ、結合係数が大きいとき(たとえば、結合係数が0.25以上0.60以下であるとき)にインバータ120の出力力率が十分高くなるような値とされる。この実施の形態では、スイッチQ11がONされることでC11がC(=C+C)になり、スイッチQ11がOFFされることでC11がC(=C)になる。
次に、上記のような制御を非接触送電制御に組み込み、充電設備1によって車両2の蓄電装置300を充電する場合の処理手順の一例について説明する。
まず、運転者が車両2を充電設備1の充電スペースに停車させる。そして、車両2の停車位置において、車両ECU500と送電ECU150との間での通信の接続(たとえば、無線LANへの接続)を確立させた後、車両ECU500から送電ECU150へ送電要求が送られる。送電要求は、運転者の指示により送信されてもよいし、所定条件の成立により自動的に送信されてもよい。
この送電要求を送電ECU150が受信すると、送電ECU150と車両ECU500との間で充電情報(充電設備1のスペックを示す情報)及び車両情報(車両2のスペックを示す情報)の照合が行なわれる。この照合の結果に基づいて充電設備1で車両2を充電できるか否かが判断される。より具体的には、車両情報には、たとえば車両2の車種(又は、識別番号)、及び蓄電装置300の定格電圧等が含まれる。また、充電情報には、たとえば充電設備1の供給電力や最大出力電圧等が含まれる。車両2のスペックが充電設備1のスペックに対応している場合には、送電ECU150及び車両ECU500は、充電設備1で車両2を充電できる(充電可能)と判断して、以下に示す送電準備に進む。他方、車両2のスペックが充電設備1のスペックに対応していない場合(たとえば、蓄電装置300の定格電圧に対して充電設備1の最大出力電圧が高すぎる又は低すぎる場合)には、送電ECU150及び車両ECU500は、充電設備1で車両2を充電できない(充電不可)と判断して、充電処理を中止する。
上記照合により充電可能と判断されると、送電ECU150が送電準備を開始する。送電準備は、電力伝送システム10を送電可能な状態にするための処理である。たとえば、送電ユニット100と受電ユニット200との位置合わせが上記送電準備として行なわれる。また、充電設備1が複数の送電ユニットを含む場合には、いずれの送電ユニットに対して位置合わせが行なわれたかを特定するための処理(いわゆるペアリング)が上記送電準備として行なわれてもよい。位置合わせ及びペアリングの方法としては、種々の方法が公知であり、任意の方法を採用できる。
上記送電準備が完了すると、充電設備1の送電ECU150と車両2の車両ECU500との間で非接触の電力伝送が行なわれて、充電設備1から供給される電力によって車両2の蓄電装置300が充電される。
図6は、上記の照合及び送電準備が完了した後に車両ECU500により実行される充電制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、ステップS11〜S17、S21、S22、S30(以下、単に「S11」〜「S17」、「S21」、「S22」、「S30」と称する)を含む。
図6を参照して、車両ECU500がイニシャライズを行なう(S11)。イニシャライズの処理内容は任意であるが、たとえば、車両ECU500が、記憶装置に記憶されているエラー情報を初期化する。初期においては、エラー情報は異常が生じていない旨を示している。
次に、車両ECU500は、充電リレー400をON(閉)する(S12)。以下に示すS13〜S15、S21、及びS16(以下、「ループ処理S13〜S16」と称する場合がある)は、充電開始前及び充電中(ただし、異常が生じた場合を除く)に繰り返し実行される。
S13では、車両ECU500が、受電側において異常が生じているか否かを判断する。車両ECU500は、たとえば、受電ユニット200の各部の電圧及び電流(監視ユニット310により検出される受電ユニット200の出力電圧や、電流センサ283,284により検出される電流等)が所定の許容範囲内であるか否かを判断する。受電ユニット200の各部の電圧及び電流の少なくとも1つが許容範囲内ではない場合(たとえば、過電圧及び/又は過電流が生じている場合)には、受電側において異常が生じていると判断される。
なお、異常の有無の判断方法は任意である。たとえば、車両ECU500は、受電ユニット200の所定部位の温度、又は蓄電装置300の温度が過剰に高い場合に、受電側において異常が生じていると判断してもよい。
受電側において異常が生じていない場合(S13にてNO)には、処理がS14に進む。S14では、車両ECU500が、たとえば監視ユニット310により検出される蓄電装置300の状態に基づいて充電電力指令値Ps(以下、単に「Ps」と称する場合がある)を算出し、得られた算出値を記憶装置に保存する。より具体的には、車両ECU500は、蓄電装置300のSOCが満充電(100%)に近づくにつれて充電電力指令値Psを小さくする。なお、SOCの測定方法は任意であり、電流値積算(クーロンカウント)による手法や、開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の推定による手法等を採用できる。
S15では、車両ECU500が、たとえば監視ユニット310により検出される蓄電装置300の電流及び電圧に基づいて、受電ユニット200から蓄電装置300に供給される電力(以下、「実充電電力Pout」、又は単に「Pout」と称する)を検出し、得られた検出値を記憶装置に保存する。
S21では、車両ECU500が、通信部600を制御して、送電ユニット100に向けて情報発信を行なう。通信部600から所定の情報(たとえば、Ps及びPout)が送電ユニット100に向けて送信される。通信部600から送信された情報は、送電ユニット100において通信部160が受信する。
S16では、車両ECU500が充電が完了したか否かを判断する。車両ECU500は、たとえば所定の完了条件が成立した場合に充電が完了したと判断する。完了条件は、たとえば、充電中に蓄電装置300のSOCが所定のSOC値以上になった場合に成立する。所定のSOC値は、車両ECU500等によって自動的に設定されてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。
この実施の形態では、充電中に蓄電装置300のSOCが満充電(100%)になった場合に上記の完了条件が成立することとする。ただしこれに限られず、上記の完了条件は任意に設定することができる。たとえば、充電時間(充電を開始した時からの経過時間)が所定値よりも長くなった場合に完了条件が成立するようにしてもよい。また、充電中にユーザから充電停止の指示があった場合に完了条件が成立するようにしてもよい。
充電が完了していない場合(S16にてNO)には、処理がS13へと戻る。S16で充電が完了した(S16にてYES)と判断されるか、又はS13で異常が生じている(S13にてYES)と判断されるまで、ループ処理S13〜S16が繰り返し実行される。
S13及びS16のいずれかでYESと判断された場合には、以下に説明する充電停止処理(S22及びS17)が行なわれる。ただし、S13でYESと判断された場合には、S30の処理後、充電の完了を待たずに強制的に充電停止処理(S22及びS17)が行なわれる。S30では、車両ECU500が、記憶装置に記憶されているエラー情報を更新する。これにより、エラー情報に、異常が生じた旨、及び異常の内容が書き込まれる。充電停止後にエラー情報を参照することで、その充電が正常に完了して停止したか、あるいは充電中に異常が生じて強制的に充電停止処理が行なわれたかを、知ることができる。
S22では、車両ECU500が、通信部600を制御して、送電ユニット100に向けて情報発信を行なう。通信部600から所定の情報(たとえば、送電停止要求及びエラー情報)が送電ユニット100に向けて送信される。通信部600から送信された情報は、送電ユニット100において通信部160が受信する。
続けて、車両ECU500が、充電リレー400をOFF(開)する(S17)。これにより、蓄電装置300への電力供給路が遮断され、蓄電装置300への電力の供給(ひいては、蓄電装置300の充電)は行なわれなくなる。このS17をもって、図6の処理は終了する。
図7は、前述の照合及び送電準備が完了した後に送電ECU150により実行される送電制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、ステップS51〜S58、S61、S62(以下、単に「S51」〜「S58」、「S61」、「S62」と称する)を含む。
図7を参照して、送電ECU150がイニシャライズを行なう(S51)。より具体的には、送電ECU150が、スイッチQ11をONにして、フィルタキャパシタンスC11をC(初期値)にする。また、送電ECU150が、AC/DCコンバータ130の駆動条件(より特定的には、図5に示すスイッチQ13の駆動信号のデューティ比)を示すAC/DCコンバータ出力電圧VinにV(初期値)を設定する。さらに、送電ECU150は、後述するS55,S56及び図8のS76で用いられるΔPsに0(初期値)を設定する。
続けて、送電ECU150は、インバータ120の駆動信号における駆動周波数fとして所定の最小値を設定する(S52)。この実施の形態では、駆動周波数fの最小値を81.4kHzとする。
次に、インバータ120の出力電圧のデューティを制御することによって、送電電力を調整する(S61)。図8は、このデューティ制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、ステップS71〜S78、S81〜S85、S91、S92(以下、単に「S71」〜「S78」、「S81」〜「S85」、「S91」、「S92」と称する)を含む。
図8を参照して、送電ECU150が、インバータ120の駆動信号における出力電圧のデューティD(以下、単に「デューティD」とも称する)として所定の最小値を設定する(S71)。この実施の形態では、デューティDの最小値を0.15とする。
次に、送電ECU150が、車両2から送電停止要求(図6のS22)を受信したか否かを判断する(S72)。そして、送電停止要求を受信していないと判断された場合(S72にてNO)には、送電ECU150が、送電側において異常が生じているか否かを判断する(S73)。S73における異常の有無の判断方法は任意である。たとえば、送電ECU150は、送電ユニット100の所定部位の温度が過剰に高い場合に、送電側において異常が生じていると判断してもよい。
送電側において異常が生じていない場合(S73にてNO)には、送電ECU150は、インバータ120及びAC/DCコンバータ130を駆動して、1次コイル101から2次コイル201への送電を実行する(S74)。送電ECU150は、AC/DCコンバータ130の出力電圧(直流電圧)が図7のS51又は図8のS84で設定されたAC/DCコンバータ出力電圧Vin(V又はV)になるようにAC/DCコンバータ130(より特定的には、図5に示すスイッチQ13)を制御する。送電ECU150は、Vinに応じてスイッチQ13の駆動信号のデューティ比を決定する。インバータ120の駆動信号に関しては、駆動周波数f及び出力電圧のデューティDを、図7のS52又はS53及び図8のS71又はS77で設定された値とする。駆動周波数fとしては、最初は図7のS52で設定された最小値を使用するが、後述する図7のS53の処理が行なわれた場合には、S53で設定された値を使用する。また、出力電圧のデューティDは、最初はS71で設定された最小値になるが、後述するS77の処理が実行されるたびに所定量ずつ増加する。
S75では、送電ECU150が、送電ユニット100の各部の電流(監視対象とする所定の電流)が所定の許容範囲内であるか否かを判断する。監視対象とする電流は任意に設定できるが、少なくとも後述する第1〜第3の監視電流は含む。送電ユニット100の各部の電流の少なくとも1つが許容範囲内ではない場合(たとえば、過電流が生じている場合)には、S75においてNOと判断され、送電ユニット100の各部の電流の全てが許容範囲内である場合には、S75においてYESと判断される。
S75においてNOと判断された場合には、所定の電流が許容範囲を超過しているか否かが判断される(S81)。この実施の形態では、上記所定の電流として、電流センサ182により検出されるAC/DCコンバータ130の出力電流(以下、「第1の監視電流」とも称する)と、電流センサ183により検出されるインバータ120の出力電流(以下、「第2の監視電流」とも称する)と、電流センサ184により検出されるLC共振部R1を流れる電流(以下、「第3の監視電流」とも称する)とを採用する。S81では、上記第1〜第3の監視電流の少なくとも1つが所定のしきい値以上であるか否かを、送電ECU150が判断する。なお、電流ごとに異なるしきい値を用いてもよい。
この実施の形態では、初期においては、小さい結合係数(基準結合係数)に整合するように送電ユニット100の回路定数(C11)やAC/DCコンバータ130の駆動条件(Vin)が設定されている。このため、結合係数が大きいとき(たとえば、コイル間距離ΔGが小さいとき)には、結合係数と基準結合係数との乖離が大きくなり、インピーダンス不整合により上記第1〜第3の監視電流の少なくとも1つが過剰に大きくなる。こうした過電流の有無を監視することによって、結合係数が大きいか小さいかを容易に判断することができる。
S81でYESと判断されること(第1〜第3の監視電流の少なくとも1つがしきい値以上であること)は、結合係数が大きいことを意味する。この場合、結合係数が大きいこと(すなわち、結合係数が上記基準結合係数から大きくずれていること)に起因して過電流が生じたと考えられるため、大きい結合係数に合わせてC11及びVinを変更することによって、過電流は生じなくなる。
S81でYESと判断された場合には、S82において、送電ECU150が、インバータ120及びAC/DCコンバータ130を停止状態(非駆動状態)にして送電を停止させる。続けて、S83において、送電ECU150が、スイッチQ11をOFFにして、フィルタキャパシタンスC11をC(Cよりも小さい値)にする。また、S84において、送電ECU150が、AC/DCコンバータ出力電圧VinにV(Vよりも低い値)を設定する。このようにC11及びVinが変更されることで、C11及びVinが、大きい結合係数に整合する値になり、上記のような過電流は生じなくなる。なお、S83及びS84の処理後に再び過電流が生じた場合(S81にてYES)には、正常ではないと考えられるため、異常が発生したと判断して、後述する送電停止処理(S91及びS92)を行なうようにしてもよい。
続けて、送電ECU150は、インバータ120及びAC/DCコンバータ130を駆動して、1次コイル101から2次コイル201への送電を再開する(S85)。その後、処理はS72へと戻される。
他方、S81でNOと判断されることは、結合係数以外の要因で過電流が生じたことを意味する。S81でNOと判断された場合には、駆動周波数fが整合していない可能性が高いため、処理がメインルーチン(図7の処理)へと戻され、現在の駆動周波数fでのデューティ制御は終了する。処理は図7のS53に進む。
送電ユニット100の各部の電流の全てが許容範囲内である場合(S75にてYES)には、送電ECU150が、充電電力指令値Psと実充電電力Poutとの偏差が十分小さいか否かを判断する(S76)。
充電電力指令値Psは、車両ECU500において生成され(図6のS14参照)、車両2から送電ユニット100へ送信される(図6のS21参照)。ΔPsが0(初期値)である場合(図7のS51参照)には、送電ECU150は、S76において、車両2から受信した値をそのまま充電電力指令値Psとして使用する。一方、後述する図7のS55の処理が行なわれた場合には、ΔPsが0よりも大きい値になり、ΔPsによって充電電力指令値Psが補正される。この場合、送電ECU150は、車両2から受信した値からΔPsを減算した値を、S76において充電電力指令値Psとして使用する。
実充電電力Poutは、車両ECU500において生成され(図6のS15参照)、車両2から送電ユニット100へ送信される(図6のS21参照)。送電ECU150は、S76において、車両2から受信した値をそのまま実充電電力Poutとして使用する。
S76では、上記Ps及びPoutを用いて、PsとPoutとの偏差が算出され、その偏差が十分小さいか否かが判断される。偏差は、2つの値のずれ(相違の度合い)を示すパラメータである。偏差としては、差又は比率等を採用できる。差(絶対値)が大きいほど偏差が大きいことになる。また、比率が1に近いほど偏差が小さいことになる。この実施の形態では、S76において、PsとPoutとの差(|Ps−Pout|)が所定のしきい値Th1(以下、単に「Th1」とも称する)以下であるか否かを、送電ECU150が判断する。
S76でNOと判断された場合(|Ps−Pout|がTh1よりも大きい場合)には、送電ECU150が、インバータ120の駆動信号における出力電圧のデューティDを現在値よりも単位操作量ΔDだけ増加させる(S77)。続けて、送電ECU150は、デューティDが所定のしきい値Th2(以下、単に「Th2」とも称する)以下であるか否かを判断する(S78)。Th2は、デューティDの最大値に相当する。この実施の形態では、Th2(デューティDの最大値)を0.35とする。S77の処理によってもデューティDがTh2よりも大きくならない場合(S78にてYES)には、処理はS72へと戻される。
また、上記S76においてYESと判断された場合にも、処理はS72へと戻される。S76でYESと判断されることは、デューティDの最小値から最大値までの範囲(0.15〜0.35)に、|Ps−Pout|がTh1以下になるデューティDが存在することを意味する。送電中にPsとPoutとの偏差が十分小さくなるようにデューティDが調整されると、安定して送電が行なわれるようになる。デューティDの調整後に同じ条件で送電を継続していれば、基本的には、PsとPoutとの偏差は小さいまま維持され、過電流も生じない。このため、S76でYESと判断された場合には、車両2から送電停止要求を受信する(S72にてYES)か、又はS73で異常が生じていると判断される(S73にてYES)まで、S72〜S76が繰り返し実行され、安定した送電が継続される。
また、上記S78においてNOと判断されること(デューティDがTh2よりも大きくなること)は、デューティDの最小値から最大値までの範囲(0.15〜0.35)に、|Ps−Pout|がTh1以下になるデューティDが存在しないことを意味する。S78でNOと判断された場合には、処理がメインルーチン(図7の処理)へと戻され、現在の駆動周波数fでのデューティ制御は終了する。処理は図7のS53に進む。
S72及びS73のいずれかでYESと判断された場合には、以下に説明する送電停止処理(S91及びS92)が行なわれる。
S91では、送電ECU150が、インバータ120及びAC/DCコンバータ130を停止状態(非駆動状態)にして送電を停止させる。S92では、送電ECU150が、通信部160を制御して、車両2に向けて情報発信を行なう。通信部160から所定の情報(たとえば、送電停止が完了したことを示す送電停止通知等)が車両2に向けて送信される。異常発生(S73にてYES)により送電が停止した場合には、異常が生じたことを示す異常発生通知を、通信部160から車両2へ送信してもよい。通信部160から送信された情報は、車両2において通信部600が受信する。このS92をもって、図8の処理だけでなく図7の処理(送電ECU150による送電制御)が終了する。
再び図7を参照して、図8のS78及びS81のいずれかでNOと判断された場合には、処理がS53に進む。S53では、送電ECU150が、インバータ120の駆動信号における駆動周波数fを現在値よりも単位操作量Δfだけ増加させる。続けて、送電ECU150は、駆動周波数fが所定のしきい値Th3(以下、単に「Th3」とも称する)未満であるか否かを判断する(S54)。この実施の形態では、Th3(駆動周波数fの上限値)を90.0kHzとする。S53の処理によっても駆動周波数fがTh3以上にならない場合(S54にてYES)には、その駆動周波数fで前述のデューティ制御(図8の処理)が実行される(S62)。
S54でNOと判断されること(駆動周波数fがTh3以上になること)は、駆動周波数fを変更しながらデューティ制御(デューティの調整範囲:0.15〜0.35)を行なったときに、駆動周波数fの調整範囲(81.4kHz〜90.0kHz)に、|Ps−Pout|がTh1以下になる駆動周波数fが存在しないことを意味する(図8のS76参照)。S54でNOと判断された場合には、処理がS55に進む。
S55では、送電ECU150が、充電電力指令値Psの補正量(より特定的には、減少量)を示すΔPsを現在値よりも単位操作量だけ増加させることによって、充電電力指令値Psを減少させる。ΔPsは、図8の処理において使用される。図8のS76において、車両2から受信した充電電力指令値PsがΔPsによって減算補正(Ps−ΔPs)される。ΔPsが大きいほど、補正後のPsは小さくなる。S55の処理が実行されるたびにΔPsは単位操作量ずつ大きくなる。単位操作量は任意に設定できる。
続けて、送電ECU150は、ΔPsが所定のしきい値Th4(以下、単に「Th4」とも称する)以上であるか否かを判断する(S56)。S55の処理によってもΔPsがTh4以上にならない場合(S56にてNO)には、処理はS52へと戻される。そして、S55の処理により減少する充電電力指令値Psについて、駆動周波数f及びデューティDの調整を再度行なう。
S56でYESと判断されること(ΔPsがTh4以上になること)は、ΔPsの調整範囲(0〜Th4)で充電電力指令値Psを減少しても、|Ps−Pout|がTh1以下にならなかったことを意味する(図8のS76参照)。S56でYESと判断された場合には、送電停止処理(S57及びS58)が行なわれる。S57及びS58は、前述した図8のS91及びS92に準ずる処理である。すなわち、S57では、送電ECU150が、インバータ120及びAC/DCコンバータ130を停止状態(非駆動状態)にして送電を停止させる。S58では、送電ECU150が、通信部160を制御して、車両2に向けて情報発信を行なう。このS58をもって、図7の処理(送電ECU150による送電制御)は終了する。
以上説明したように、この実施の形態に係る送電ECU150は、結合係数が大きいか小さいかを判断し(図8のS81)、結合係数が小さい場合には、C11及びVinを第1の状態(C、V)にし、結合係数が大きい場合には、C11及びVinを第2の状態(C、V)にするように構成される。この実施の形態では、Vinが、インバータ120に入力される直流電力の電圧(入力直流電圧)に相当する。結合係数が大きい場合(図8のS81にてYES)にC11及びVinを第1の状態(C、V)から第2の状態(C、V)に変更する(図8のS83及びS84)ことによって、インバータ120の出力位相差の増加とインバータ120の出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)との両方を抑制することができる。こうした制御を行なうことで、広い結合係数範囲においてインバータ120の出力力率を高くしやすくなる。
また、上記図8の処理では、送電ECU150が、過電流の有無に基づいて1次コイル101と2次コイル201との結合係数が大きいか小さいかを判断する。所定の電流について過電流の有無を監視することによって、結合係数を容易に検出することができる。過電流が生じないことは、結合係数が小さいことを意味する。
なお、各種センサの検出値等からリアルタイムに結合係数を算出し、算出された結合係数に応じてC11及びVinを精密に制御することも考えられる。しかし、結合係数を高い精度で算出することは難しく、また、結合係数を高い精度で算出できたとしても、制御が複雑になり、処理遅延等が生じやすくなる。
上記図8の処理では、C11及びVinが第1の状態(C、V)である条件での送電中に所定の電流(たとえば、第1〜第3の監視電流)が所定値以上になった場合(図8のS81にてYES)には、実行中の送電を停止させて(図8のS82)、C11及びVinを第2の状態(C、V)にした後(図8のS83及びS84)、送電を再開している(図8のS85)。こうした制御では、スイッチQ11として応答速度の速い半導体リレーを必要とせず、半導体リレーに比べて低コストで入手しやすいメカニカルリレーを使用できる。ただし、スイッチQ11の種類はメカニカルリレーに限定されない。メカニカルリレーに代えて半導体リレーを採用してもよい。
図9は、この実施の形態に係る送電制御において、結合係数が小さい領域(領域A)と結合係数が大きい領域(領域B)との各々におけるインバータ120の入力電圧(入力直流電圧)及び送電フィルタのキャパシタンス(フィルタキャパシタンスC11)を示す図である。
図9を参照して、この実施の形態に係る送電制御では、結合係数k1〜k2の範囲における結合係数がKx未満である領域Aにおいて、インバータ120の入力電圧、フィルタキャパシタンスC11がそれぞれV、Cとなる。また、結合係数k1〜k2の範囲における結合係数がKx以上である領域Bでは、インバータ120の入力電圧、フィルタキャパシタンスC11がそれぞれC、Vとなる。結合係数k1〜k2の範囲はたとえば約0.1〜約0.6であり、Kxはたとえば約0.3である。
図10は、この実施の形態に係る電力伝送システム10において、結合係数とコイル間効率との関係を示す図である。図10を参照して、結合係数k1〜k2の範囲(たとえば、約0.1〜約0.6)においては、結合係数が大きくなるほど、1次コイル101及び2次コイル201のコイル間効率が高くなる。
図11は、第1の条件におけるインバータ120の出力波形を示す図である。図12は、第1の条件における送電コイル(1次コイル101)の電流波形及び電圧波形を示す図である。図11では、線k11がインバータ120の出力電圧波形を、線k12がインバータ120の出力電流波形を示している。図12では、線k13が1次コイル101の電圧波形を、線k14が1次コイル101の電流波形を示している。
第1の条件は、結合係数がk2(約0.6)であり、インバータ120の入力電圧がVであり、フィルタキャパシタンスC11がCである条件である。結合係数が大きいため、コイル間効率が高くなる(図10参照)。このため、1次コイル101に供給される電力を小さくすることが求められる。図11及び図12を参照して、インバータ120の入力電圧が低いため、インバータ120の出力電圧のデューティが比較的大きくなっている(線k11参照)。こうした電圧波形により、インバータ120の出力電流波形が正弦波に近い波形になっている(線k12参照)。インバータ120の出力電流波形が正弦波に近いため、インバータ120の出力力率は高くなり、さらには、送電コイル(1次コイル101)の力率も高くなる(線k13及びk14参照)。
図13は、第2の条件におけるインバータ120の出力波形を示す図である。図14は、第2の条件における送電コイル(1次コイル101)の電流波形及び電圧波形を示す図である。図13では、線k21がインバータ120の出力電圧波形を、線k22がインバータ120の出力電流波形を示している。図14では、線k23が1次コイル101の電圧波形を、線k24が1次コイル101の電流波形を示している。
第2の条件は、結合係数がk2(約0.6)であり、インバータ120の入力電圧がVであり、フィルタキャパシタンスC11がCである条件である。結合係数が大きいため、コイル間効率が高くなる(図10参照)。このため、1次コイル101に供給される電力を小さくすることが求められる。図13及び図14を参照して、インバータ120の入力電圧が高いため、前述した第1の条件(図11の線k11参照)よりもインバータ120の出力電圧のデューティが小さくなっている(線k21参照)。こうした電圧波形により、インバータ120の出力電流波形が正弦波から歪んでいる(線k22参照)。インバータ120の出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)が生じたことによって、インバータ120の出力力率が低下し、さらには、送電コイル(1次コイル101)の力率も低くなる(線k23及びk24参照)。
図11〜図14から理解されるように、結合係数が大きい場合のインバータ120の入力電圧を、結合係数が小さい場合のインバータ120の入力電圧よりも低くすることによって、インバータ120の出力電流波形の歪み(正弦波からの乖離)を抑制することができる。
図15は、図2に示した電力伝送システム10において、結合係数が大きい状況(より特定的には、結合係数が約0.6である状況)でインバータ120の入力電圧(Vin)及び送電フィルタのキャパシタンス(C11)を変化させたときのインバータ120の出力力率の変化を示す図である。図15に示されるように、結合係数が大きい状況においては、第1の状態(C、V)よりも第3の状態(C、V)のほうがインバータ120の出力力率が高くなり、第3の状態(C、V)よりも第2の状態(C、V)のほうがインバータ120の出力力率が高くなった。
図16は、図2に示した電力伝送システム10において、結合係数が大きい状況(より特定的には、結合係数が約0.6である状況)でインバータ120の入力電圧(Vin)及び送電フィルタのキャパシタンス(C11)を変化させたときの送電コイル(1次コイル101)の力率の変化を示す図である。図16に示されるように、結合係数が大きい状況においては、第1の状態(C、V)よりも第3の状態(C、V)のほうが1次コイル101の力率が高くなり、第3の状態(C、V)よりも第2の状態(C、V)のほうが1次コイル101の力率が高くなった。
図17は、図2に示した電力伝送システム10において、結合係数が大きい状況(より特定的には、結合係数が約0.6である状況)でインバータ120の入力電圧(Vin)及び送電フィルタのキャパシタンス(C11)を変化させたときのシステム効率の変化を示す図である。図17に示されるように、結合係数が大きい状況においては、第1の状態(C、V)よりも第3の状態(C、V)のほうがシステム効率が高くなり、第3の状態(C、V)よりも第2の状態(C、V)のほうがシステム効率が高くなった。
上記のように、この実施の形態に係る電力伝送システム10においては、結合係数が大きい場合にC11及びVinを第2の状態(C、V)にすることで、インバータ120の出力力率(ひいては、1次コイル101の力率)が高くなり、システム効率も高くなる。
上記実施の形態では、C11及びVinの初期値を第1の状態(C、V)にしているが、C11及びVinの初期値を第2の状態(C、V)にしてもよい。C11及びVinの初期値を第2の状態(C、V)にした場合には、結合係数が大きいときには過電流が生じず、結合係数が小さいときに過電流が生じる。こうした過電流の有無を監視して、過電流が生じた場合(すなわち、結合係数が小さい場合)にはC11及びVinを第2の状態(C、V)から第1の状態(C、V)に変更することによって、広い結合係数範囲において十分なインバータ120の出力力率を確保しやすくなる。
電力伝送システム10の回路構成は、図2に示した構成に限られない。たとえば、LC共振部R1及びR2は、図2に示した直列共振回路に限られない。LC共振部R1及びR2の少なくとも一方は、コイル及びキャパシタが並列に接続されて構成されてもよい。また、送電ユニット100のLCフィルタは、図2に示したL型のLCフィルタに限られず、他のタイプのLCフィルタ(たとえば、図2に示すキャパシタンス調整部103の出力側にインダクタを追加したT型のLCフィルタ)であってもよい。
送電ユニット100のLCフィルタのキャパシタンスを変更可能に構成されるキャパシタンス調整部の構成は、図2に示した構成に限られない。図18は、キャパシタンス調整部の変形例を示す図である。図18を参照して、この例では、キャパシタンス調整部103の代わりに、可変キャパシタC11cを採用している。可変キャパシタC11cは、送電ECU150からの制御信号に応じてキャパシタンスが連続的に変わるように構成される。可変キャパシタC11cとしては、たとえば誘電体を空気とした空気ギャップコンデンサを採用できる。なお、この可変キャパシタに限定されず、種々の公知の可変キャパシタから任意の可変キャパシタを選んで採用できる。
送電ユニット100のLCフィルタ(送電フィルタ)は、インダクタンスを変更可能に構成されるインダクタンス調整部を含んでいてもよい。図19は、送電フィルタのインダクタンスを可変にした例を示す図である。図19を参照して、この例では、コイル104の代わりに可変インダクタL11を採用し、キャパシタンス調整部103の代わりに可変キャパシタC11cを採用している。可変インダクタL11は上記インダクタンス調整部に相当する。可変インダクタL11は、たとえば磁性体(コア)と励磁巻線とを含み、送電ECU150からの制御信号(より特定的には、励磁巻線の電流)に応じてインダクタンスが連続的に変わるように構成される。励磁巻線に直流重畳電流を流して透磁率を変化させることによって、可変インダクタL11のインダクタンスを任意の値に調整できる。なお、この可変インダクタに限定されず、種々の公知の可変インダクタから任意の可変インダクタを選んで採用できる。
結合係数が大きいか小さいかの判断方法は任意に変更できる。たとえば、送電ユニット100が、コイル間距離ΔG(図1)を検出する測距センサをさらに備えてもよい。測距センサとしては、超音波センサ、レーザ測距センサ等を採用できる。送電ECU150は、こうした測距センサの検出値に基づいて結合係数が大きいか小さいかを判断してもよい。コイル間距離ΔGが大きくなるほど結合係数は小さくなるため、送電ECU150は、コイル間距離ΔGが所定値よりも小さい場合に結合係数が大きいと判断し、コイル間距離ΔGが所定値よりも大きい場合に結合係数が小さいと判断することができる。
図6〜図8の処理は、送受電制御の一例であり、これに限られない。たとえば、インバータ120の駆動周波数の極値探索(電力損失が最小になる周波数の探索)を行なってから、探索された周波数(極値)においてインバータ120の出力電圧のデューティを最適値に調整してもよい。
受電ユニット200から電力が供給される装置は、蓄電装置300に限られず、任意の電気負荷(車載機器等)であってもよい。
上記の各変形例は、その全部又は一部を組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 充電設備、2 車両、10 電力伝送システム、100 送電ユニット、101 1次コイル、102,202,203,205,207 キャパシタ、103 キャパシタンス調整部、104,204 コイル、120 インバータ、130 AC/DCコンバータ、131 整流回路、131a〜131d ダイオード、132 DC/DCコンバータ、140 電力監視ユニット、150 送電ECU、160,600 通信部、181 電圧センサ、182,183,184,283,284 電流センサ、200 受電ユニット、201 2次コイル、206 整流回路、300 蓄電装置、310 監視ユニット、400 充電リレー、500 車両ECU、700 交流電源、C10,C11a,C11b キャパシタ、C11c 可変キャパシタ、D1〜D4 還流ダイオード、D10,D13 ダイオード、F1,F2 フィルタ回路、L10 チョークコイル、L11 可変インダクタ、Q1〜Q4 スイッチング素子、Q11,Q13 スイッチ、R1,R2 LC共振部。

Claims (1)

  1. 1次コイルから受電装置の2次コイルへ非接触で送電する非接触送電装置であって、
    直流電力をパルス幅変調により所定の大きさ及び周波数の交流電力に変換して出力するインバータと、
    前記インバータに入力される直流電力の電圧を変更可能に構成される変圧部と、
    前記インバータの出力側に設けられ、前記1次コイル及びキャパシタが直列又は並列に接続されて構成されるLC共振部と、
    前記インバータと前記LC共振部との間に設けられたLCフィルタとを備え、
    前記LCフィルタは、キャパシタンスを変更可能に構成されるキャパシタンス調整部を含み、
    前記非接触送電装置は、前記インバータ、前記変圧部、及び前記キャパシタンス調整部を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記1次コイルと前記2次コイルとの結合係数が大きいか小さいかを判断し、前記結合係数が小さい場合には、前記直流電力の電圧及び前記LCフィルタのキャパシタンスを第1の状態にし、前記結合係数が大きい場合には、前記直流電力の電圧及び前記LCフィルタのキャパシタンスを第2の状態にするように構成され、
    前記第2の状態では、前記第1の状態よりも、前記直流電力の電圧が低く、前記LCフィルタのキャパシタンスが小さい、非接触送電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021112015A (ja) * 2020-01-08 2021-08-02 トヨタ自動車株式会社 非接触充電装置
CN116707160A (zh) * 2022-12-30 2023-09-05 荣耀终端有限公司 一种无线充电控制方法及无线充电***

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