JP2019202246A - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンを高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できる水処理装置の提供。【解決手段】カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理できる水処理装置であって、被処理水中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段と、スケール防止剤が添加された被処理水を透過できる逆浸透膜と、を備え、被処理水のpHが6.0〜8.0であり、スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む、水処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理装置および水処理方法に関する。
逆浸透膜(Reverse Osmosis Membrane:RO膜)を用いて水の精製をする水処理は一般的に増加している。具体的には、海水の脱塩、飲料水の製造、冷却塔の補給水、プロセス水の製造、ボイラー給水の前処理等のために使用されている。被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる水処理装置では、逆浸透膜の膜面にスケール障害が発生しやすい。特に水の回収率を高くしようとする場合などに、被処理水に溶解している塩類が濃縮されて、難溶性の塩となってスケール化する。逆浸透膜処理において生成するスケールの種類としては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、フッ化カルシウム、水酸化マグネシウム等がある。逆浸透膜の膜面におけるスケール障害に対し、スケールの生成を抑制する方法が知られている(特許文献1〜2参照)。
特許文献1には、下記の工程(a)〜(c)を含む、逆浸透装置を通過する供給原料流から硫酸カルシウムスケールが生成して析出するのを防止するための方法が記載されている。
(a)供給原料流のpHを約6.0から約7.0までの範囲内に制御する工程
(b)供給原料流の温度を約50°F(10℃)から約80°F(27℃)の範囲内に制御する工程
(c)この供給原料流に、供給原料流のppm硬度(CaCOとして)当たり約0.002ppmから約0.005ppmまでの量のスケール防止剤であって、水溶性有機ホスホネートと、特定のアミド構造を有するN−置換アクリルアミドポリマー、とを、約0.2:1から約6:1までの範囲内のポリマー対ホスホネート重量比で含むスケール防止剤を加える工程。
特許文献2には、フッ素、カルシウム、及び1000mg/L以上の硫酸イオンを含む被処理水をpH9.8以下に調整する工程と、被処理水中にホスホン酸及び/又はホスホン酸塩を添加する工程と、を備え、スケールの生成を抑制する、スケール防止方法が記載されている。
特開平7−155558号公報 特開2015−174018号公報
特許文献1の硫酸カルシウムスケールを抑制する方法を検討したところ、逆浸透膜の膜面を閉塞させるスケールは複数種が同時に生成するため、経過時間に応じて透過水量がかなり低下してしまい、一種類のスケールのみに対してではなく種々のスケール生成を同時に抑制する必要があることがわかった。
特許文献2のpH7.1〜9.8の範囲で制御する方法を検討したところ、硫酸イオン、リン酸イオンおよびカルシウムイオンを高濃度で含む被処理水を用いる場合は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムおよび硫酸カルシウムスケールが生成するため、経過時間に応じて透過水量がかなり低下してしまい、連続運転することは不可能であることがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンを高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できる水処理装置を提供することである。
本発明では、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムおよび硫酸カルシウムが同時に生成しやすい被処理水に対して、その被処理水をpH6.0〜8.0に調整する手段と、その被処理水にホスホン酸系化合物を添加する手段を備える水処理装置によって、カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンをある程度の高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できることを見出し、上記課題を解決した。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
[1] カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理できる水処理装置であって、
被処理水中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段と、
スケール防止剤が添加された被処理水を透過できる逆浸透膜と、
を備え、
被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む、水処理装置。
[2] 被処理水がホスホン酸系化合物を0.5〜5mg/L含むように、スケール防止剤添加手段がスケール防止剤を添加する[1]に記載の水処理装置。
[3] 被処理水のpHを6.0〜8.0に調整するpH調整手段を備える[1]または[2]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[4] pH調整手段が酸の添加手段である[3]に記載の水処理装置。
[5] スケール防止剤添加手段を備える反応槽とを備える[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[6] スケール防止剤添加手段よりも上流に限外ろ過膜を備える[1]〜[5]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[7] カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理する水処理方法であって、
被処理水中にスケール防止剤を添加する工程と、
スケール防止剤が添加された被処理水を逆浸透膜に透過させる工程と、
を備え、
被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む、水処理方法。
本発明によれば、カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンを高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できる水処理装置を提供できる。
図1は、本発明の水処理装置の一例の概略図である。 図2は、本発明の水処理装置の他の一例の概略図である。 図3は、試験例1〜3における経過時間に対する透過水量比の関係を示したグラフである。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[水処理装置]
本発明の水処理装置は、カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理できる水処理装置であって、
被処理水中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段と、
スケール防止剤が添加された被処理水を透過できる逆浸透膜と、
を備え、
被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む。
従来のスケール防止方法では、生成するスケールの種類に応じて、適当な種類のスケール防止剤を選択するのが一般的であった。また、生成するスケールの種類が複数である場合、各スケールに応じて適当なスケール防止剤を複数選択し、複数のスケール防止剤を添加するというのが一般的な考え方であった。
これに対して、本発明によれば、カルシウムイオン(Ca2+)、リン酸イオン(PO 3−)および硫酸イオン(SO 2−)を高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できる水処理装置を提供できる。透過水量の低下を抑制することにより、水処理装置を安定運転可能となる。いかなる理論に拘泥するものでもないが、ホスホン酸系化合物を用い、かつ、被処理水のpHを6.0〜8.0とすることで、カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンのスケールが同時に生成する場合に、これらのスケールの生成を同時に抑制でき、かつ、カルシウムイオンを十分に溶解できる。詳細な機構は明らかでないが、ホスホン酸が炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸カルシウム(CaSO)およびリン酸カルシウム(Ca(PO)に作用し、これらのスケールの生成を効果的に抑制していると推測される。また、被処理水のpHを8.0以下、好ましくは7.0以下とすることで、炭酸カルシウムのスケール生成を抑制しやすくしていると推測される。
以下、本発明の水処理装置の好ましい態様について説明する。
<水処理装置の全体的な構成>
本発明の水処理装置の全体的な構成の好ましい態様を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の水処理装置の一例を示した概略図である。
図1に示した水処理装置は、被処理水1を逆浸透膜処理できる水処理装置であり、被処理水1中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段11と、スケール防止剤が添加された被処理水を透過できる逆浸透膜21と、を備える。
水処理装置は、図1に示すようにスケール防止剤添加手段11を備える反応槽31を備えることが好ましい。さらに水処理装置は、反応槽31から逆浸透膜21に被処理水を供給させるためのポンプ41を備えることが好ましい。
図1に示した水処理装置を用いて水処理を行う場合、pHが6.0〜8.0にあらかじめ制御された被処理水1は、反応槽31でスケール防止剤を添加され、その後、逆浸透膜21に供給される。逆浸透膜21を含む逆浸透ユニット(不図示)からは、逆浸透膜21を透過した透過水2が得られ、一方で逆浸透膜21を透過しなかった被処理水1は、回収率に応じて任意に開度や流路を制御できるバルブ43を介して濃縮水3および返送水4に分離される。返送水4は再度、反応槽31に返送され、被処理水1として用いられる。濃縮水3は高濃度の塩分を含むため、下水などに放流される。
図2は、本発明の水処理装置の他の一例として、より好ましい態様の一例を示した概略図である。水処理装置は、図2に示すように限外ろ過膜23と、限外ろ過膜処理水5を貯留できる貯留槽32と、貯留槽32から反応槽31へ被処理水を供給できるポンプ42と、反応槽31の下流に位置するストレーナ22を備えることが好ましい。水処理装置は、限外ろ過膜処理水5のpHを6.0〜8.0に調整して被処理水1とするためのpH調整手段12を備えることが好ましい。
以下、本発明の水処理装置を構成する各部分の好ましい態様を説明する。
<限外ろ過膜>
本発明の水処理装置は、限外ろ過膜(UF膜)を備えることが、排水に前処理をして、逆浸透膜処理に適する被処理水を調製しやすい観点から好ましい。
限外ろ過膜を用いる膜処理は特に制限はない。例えば、温度30℃程度の排水に対して、ポリ塩化アルミニウム(PAC)や鉄等の無機凝集剤を添加し、調製された排水を限外ろ過膜に透過させる方法を挙げられる。
限外ろ過膜の開口径は特に制限はなく、0.01〜0.05μmであることが好ましく、0.01〜0.02μmであることがより好ましい。
<pH制御手段>
本発明の水処理装置は、被処理水のpHを6.0〜8.0に調整するpH制御手段を備えることが、排水に前処理をして、本発明に適する被処理水を調製しやすい観点から好ましい。ただし、pH制御手段とスケール防止剤添加手段の設置順序は特に限定されず、いずれが先であってもよく、実質的に同時にpH制御とスケール防止剤添加をしてもよい。本発明の水処理装置では、スケール防止剤添加手段よりも上流にpH制御手段を備えることがより好ましい。
pH調整手段が酸またはアルカリの添加手段であることが好ましく、酸の添加手段であることがより好ましい。酸としては、硫酸、塩酸、及びクエン酸等を挙げることができ、塩酸が好ましい。
pH調整手段は、被処理水のpH測定手段と、pH測定手段から得られた値に応じて酸の添加量を制御する手段を備えることが好ましい。
pHは、JIS Z8802によるガラス電極法に準拠して測定することができる。
<貯留槽>
本発明の水処理装置は、貯留槽を備えることが好ましい。貯留槽は、被処理水を貯留することが好ましく、限外ろ過膜処理水を被処理水として貯留することがより好ましい。
水処理装置は、被処理水を貯留槽から処理槽に流入させるためのポンプを備えることが好ましく、貯留槽はポンプを備える配管に連結されることが好ましい。
<被処理水>
水処理装置に用いられる被処理水は、カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む。
その他は特に制限はなく、例えば下水や工業排水等の様々な種類の排水を、被処理水として用いることができる。特にカルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンを高濃度で含む製紙工場からの抄紙系排水を、被処理水として用いることができる。カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンの濃度が高い排水を再利用するために逆浸透膜を用いて回収する場合、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムおよびリン酸カルシウムが同時に生成しやすい。
排水に対して、必要に応じて適当な前処理をした水を被処理水として用いることが好ましい。前処理としては、限外ろ過膜処理、pH調整処理を挙げることができる。
被処理水は、カルシウムイオンを100〜1000mg/L含み、750mg/L未満であることが好ましく、500mg/L未満であることがより好ましい。
被処理水は、リン酸イオンを5〜100mg/L含み、50mg/L未満であることが好ましく、30mg/L未満であることがより好ましい。排水に含まれるリン酸イオンは一般的に生物由来であるため、有機排水の水処理に本発明は好適である。被処理水のリン酸イオン濃度が高く、リン酸カルシウムのスケールが多量に発生することは稀であり、適切なスケール防止方法は知られていなかった。本発明の水処理装置は、このようなリン酸イオン濃度が高い被処理水に好適に用いられる。
被処理水は硫酸イオンを100〜1500mg/L含み、1000mg/L以下であることが好ましく、750mg/L未満であることがより好ましく、500mg/L未満であることが特に好ましい。
被処理水のMアルカリ度(酸消費量(pH4.8))は、CaCOとして、10〜1000mg−CaCO/Lが好ましく、100〜500mg−CaCO/Lがより好ましく、200〜300mg−CaCO/Lがさらに好ましい。
なお、被処理水のカルシウムイオン、リン酸イオン、硫酸イオン、およびMアルカリ度(酸消費量(pH4.8))は、JIS K0101の規定に準拠して測定することができる。
<処理槽>
本発明の水処理装置は、処理槽を備えることが、スケール防止剤を被処理水に混合しやすくなる観点から好ましい。
<スケール防止剤添加手段>
本発明の水処理装置は、被処理水中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段を備える。
被処理水がホスホン酸系化合物を0.1〜10mg/L(より好ましくは0.5〜5mg/L、特に好ましくは2〜5mg/L)含むように、スケール防止剤添加手段がスケール防止剤を添加することが好ましい。
本発明では、スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む。ホスホン酸系化合物は、カルシウムイオンのスケール防止剤として好ましい。ホスホン酸は、リン酸基(−P(=O)(OH))を有する化合物であれば特に限定されない。ホスホン酸系化合物としては、アミノメチルホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸およびホスホノブタントリカルボン酸およびこれらの塩や誘導体等を挙げることができる。ホスホン酸の塩としては、ナトリウム塩およびカリウム塩等のアルカリ金属塩、ならびにアンモニウム塩等が好ましい。
本発明では、ホスホン酸系化合物以外の公知の逆浸透膜処理に用いられるスケール防止剤を併用してもよい。逆浸透膜処理に用いられるスケール防止剤としては、ヘキサメタリン酸ナトリウムおよびトリポリリン酸ナトリウム等の無機ポリリン酸系化合物などのリンを含むスケール防止剤を挙げられる。
また、特開2015−174018号公報の[0030]〜[0035]および特開平7−155558号公報の[0009]〜[0021]、[0026]〜[0031]に記載のスケール防止剤を用いてもよい。
<ストレーナ>
本発明の水処理装置は、ストレーナを備えることが好ましい。ストレーナの配置位置は特に制限はないが、スケール防止剤添加手段と逆浸透膜との間にストレーナを備えることが、ポンプ保護の観点から好ましい。反応槽と逆浸透膜の間にストレーナを備えることがより好ましい。
ストレーナとしては特に制限はなく、公知のY型ストレーナなどを用いることができる。
<逆浸透膜>
本発明の水処理装置は、スケール防止剤が添加された被処理水を透過できる逆浸透膜を備える。
逆浸透膜の開口径は特に制限はなく、0.001〜0.005μmであることが好ましく、0.001〜0.002μmであることがより好ましい。
操作圧は0.1〜2.0MPaであることが好ましく、0.3〜1.5MPaであることがより好ましく、0.5〜1.0MPaであることが特に好ましい。
逆浸透膜の材料としては特に制限はなく、例えばポリアミド膜などを用いることができる。
<透過水>
本発明の水処理装置によって、被処理水を逆浸透膜処理し、透過水(回収水とも言われる)として回収して、再利用することができる。例えば、製紙工場からの抄紙系排水を工業用水並みの水質の透過水として回収し、用水(工業用水)として再利用することができる。また、透過水は、無菌水として再利用することができる。
回収率は60%以上であることが好ましく、60〜90%であることがより好ましく、60〜80%であることが特に好ましい。
<その他の装置>
水処理装置は、その他の機能を有する部分を備えていてもよい。
水処理装置には、限外ろ過膜の上流に凝集沈殿槽を設けてもよい。ただし、本発明の水処理装置は凝集沈殿槽がなくても連続稼働できるため、凝集沈殿槽を設けないことがコストを低減する観点から好ましい。
[水処理方法]
本発明の水処理方法は、カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理する水処理方法であって、
被処理水中にスケール防止剤を添加する工程と、
スケール防止剤が添加された被処理水を逆浸透膜に透過させる工程と、
を備え、
被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む。
本発明の水処理方法の好ましい態様は、本発明の水処理装置の好ましい態様と同様である。
さらに、本発明の水処理方法は、スケール抑制方法または無菌水の製造方法として用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
図2に記載の水処理装置を準備し、各実施例および比較例で用いた。各実施例および比較例で用いた被処理水の水質条件を下記表1に示す。
[実施例1、比較例1および2(試験例1〜3)]
限外ろ過膜(開口径0.02μm)を通過したUF処理水に対して、配管に設けたpH調整手段から酸(塩酸)を添加して被処理水を調整し、得られた被処理水を貯留槽に貯留した。
試験例1(比較例1)ではブランクとして、被処理水にスケール防止剤を添加せず、4inchポリアミド逆浸透膜(ダウ・ケミカル製 BW30XFR−4040)に、操作圧を0.8MPa、回収率を60%として通水し、透過水量を所定時間測定した。
試験例2(実施例1)では、被処理水に対して、反応槽に設けたスケール防止剤添加手段からホスホン酸塩であるスケール防止剤5mg/Lを添加した以外は試験例1と同様にして、透過水量を所定時間測定した。
試験例3(比較例2)では、UF処理水に対して酸を添加せずに被処理水のpHを9に調整した以外は試験例2と同様にして、透過水量を所定時間測定した。
[評価]
試験例1〜3における経過時間に対する透過水量比の関係を図3に示した。なお、図3における縦軸の透過水量比とは、各試験例における経過時間0時間における透過水量を1.0とした場合の相対値である。
上記表1および図3より、本発明によれば、カルシウムイオン、リン酸イオンおよび硫酸イオンを高濃度で含む被処理水を連続的に逆浸透膜に透過させる場合に透過水量の低下を抑制できることが分かった。
ホスホン酸系化合物を添加しなかった比較例1(試験例1)では、実施例1(試験例2)よりも透過水量が低下した。
被処理水のpHが8.0を超える比較例2(試験例3)では、実施例1(試験例2)よりも透過水量が低下した。本発明で規定する数値範囲よりもpHが高いと、カルシウムスケールが生じ易くなり、スケール防止剤が不足するためと考えられる。
1 被処理水
2 透過水
3 濃縮水
4 返送水
5 限外ろ過膜処理水
11 スケール防止剤添加手段
12 pH調整手段
21 逆浸透膜
22 ストレーナ
23 限外ろ過膜
31 反応槽
32 貯留槽
41 ポンプ
42 ポンプ
43 バルブ

Claims (7)

  1. カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理できる水処理装置であって、
    前記被処理水中にスケール防止剤を添加できるスケール防止剤添加手段と、
    前記スケール防止剤が添加された前記被処理水を透過できる逆浸透膜と、
    を備え、
    前記被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
    前記スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む、水処理装置。
  2. 前記被処理水が前記ホスホン酸系化合物を0.5〜5mg/L含むように、前記スケール防止剤添加手段が前記スケール防止剤を添加する、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記被処理水のpHを6.0〜8.0に調整するpH調整手段を備える、請求項1または2に記載の水処理装置。
  4. 前記pH調整手段が酸の添加手段である、請求項3に記載の水処理装置。
  5. 前記スケール防止剤添加手段を備える反応槽を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水処理装置。
  6. 前記スケール防止剤添加手段よりも上流に限外ろ過膜を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水処理装置。
  7. カルシウムイオンを100〜1000mg/L、リン酸イオンを5〜100mg/L、硫酸イオンを100〜1500mg/L含む被処理水を逆浸透膜処理する水処理方法であって、
    前記被処理水中にスケール防止剤を添加する工程と、
    前記スケール防止剤が添加された前記被処理水を逆浸透膜に透過させる工程と、
    を備え、
    前記被処理水のpHが6.0〜8.0であり、
    前記スケール防止剤がホスホン酸系化合物を含む、水処理方法。
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