JP2019201348A - 車両用無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯端末と車両側装置との通信の安定性を向上可能な車両用無線通信システムを提供する。【解決手段】携帯端末は、内蔵されている加速度センサの出力に基づいて携帯端末の姿勢を特定し、現在の姿勢に応じた携帯端末の偏波面を示す偏波関連情報を車載システム1に送信する。車載システム1は、車載通信機12と、車載通信機12の動作を制御する通信ECU11と、を備える。車載通信機12はそれぞれ偏波面が異なる複数のアンテナ121のうち、通信に用いるアンテナ121を切り替えることによって、偏波面を変更可能に構成されている。通信ECU11は、携帯端末から提供される偏波関連情報に基づいて、車載通信機12が送受信の対象とする偏波面と、携帯端末が送受信の対象とする偏波面とが整合性が高まるように、車載通信機12が送受信の対象とする偏波面を変更する。【選択図】図7

Description

本開示は、車両に搭載されて使用される車両側装置と、車両のユーザによって携帯される携帯端末とが無線通信を実施する車両用無線通信システムに関する。
従来、車両に搭載されている車両側装置と車両のユーザによって携帯される携帯端末とが直接的に無線通信を実施する車両用無線通信システムが種々提案されている。例えば、特許文献1には、携帯端末と車両側装置とがBluetooth(登録商標)の規格に準拠して無線通信する構成が記載されている。なお、特許文献1においては携帯端末として、スマートフォンや携帯電話機などが想定されている。
また、特許文献1には、車両用無線通信システムの応用例として、車両に搭載された車両側装置と車両のユーザによって携帯される携帯端末とが無線通信を実施することで、車両側装置が、車両に対する携帯端末の位置を推定するシステム(以降、位置推定システム)が開示されている。具体的には、特許文献1に開示の車両側装置は、車室内の運転席付近に設けられている1つの通信機からリクエスト信号を逐次送信するとともに、携帯端末は、車両側装置から応答信号の返送を要求するリクエスト信号を受信した場合、当該リクエスト信号のRSSI(Received Signal Strength Indication)を含む応答信号を返送する。車両側装置は、携帯端末から返送されてくる応答信号を受信した場合には、当該応答信号に含まれているRSSIをメモリに保存していく。そして、車両側装置は、メモリに保存されている直近5回分のRSSIの平均値が所定の閾値(以降、車室内判定閾値)を超過している場合に、携帯端末は車室内に存在すると判定する。一方、直近5回分のRSSIの平均値が車室内判定閾値以下である場合には車室外に存在すると判定する。
便宜上、以降ではBluetoothやWi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)など、見通し内での通信距離が5メートル以上となりうる無線通信規格に準拠した通信を近距離通信と称する。近距離通信では主として2.4GHz帯の電波が使用される。
特開2015−214316号公報
無線通信では、送信する側と受信する側とでアンテナの偏波面が一致していない場合、両者の偏波面が一致している場合に比べてエネルギーロスが大きくなるため、受信側での受信レベルが劣化し、通信が失敗しやすくなる。
そして、携帯端末はユーザによって携帯されるものであるため、車両側装置に対する携帯端末の姿勢は不定であり、携帯端末と車両側装置の偏波面が一致しているとは限らない。携帯端末の姿勢によっては、携帯端末と車両側装置との偏波面が90度近くずれている場合もあり得る。つまり、車両用無線通信システムでは、携帯端末の姿勢に由来して、車両側装置と携帯端末とが安定して通信できない場合がある。
また、近距離通信で使用される1GHz以上の電波は、LF帯の電波に比べて直進性が強く、人体損失が大きい。また、マルチパスによって信号強度が急峻に減衰する点(いわゆるヌル点)が形成されやすい。つまり、近距離通信では、通信の成功率や受信信号の強度が、周囲の環境の影響を受けやすい。
車両側装置と携帯端末とが近距離通信を実施する車両用無線通信システムにおいて、携帯端末と車両側装置の偏波面が一致していない場合には、マルチパス等による影響が顕著となり、通信の安定性を欠く。例えば、携帯端末と車両側装置との通信接続が断続的となりうる。なお、通信が安定していない場合には、受信信号強度自体もばらつくため、特許文献1に開示の構成では携帯端末の位置を誤判定する可能性が相対的に高くなってしまう。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、携帯端末と車両側装置との通信の安定性を向上可能な車両用無線通信システムを提供することにある。
その目的を達成するための車両用無線通信システムは一例として、車両に搭載されて使用される車両側装置(1)と、車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、を備え、車両側装置と携帯端末とが所定の周波数帯の電波を用いて無線通信を実施する車両用無線通信システムであって、携帯端末は、直線偏波特性を有するアンテナを用いて車両側装置と無線通信を実施可能に構成されている携帯側通信部(22)と、携帯端末の姿勢を示す物理状態量を検出する姿勢センサの検出結果に基づいて携帯端末の姿勢を特定する姿勢特定部(G1)と、姿勢特定部が特定した携帯端末の姿勢に基づいて定まる、所定の基準面に対する携帯側通信部の偏波面の角度を直接的又は間接的に示す偏波関連情報を、携帯側通信部と協働して送信する偏波関連情報送信部(G3)と、を備え、車両側装置は、携帯端末と無線通信を実施するための通信モジュールであって、直線偏波特性を有するアンテナを用いて実現されており、且つ、送受信の対象とする偏波面を変更可能に構成されている車両側通信部(12)と、車両側通信部が偏波関連情報を受信した場合に、その受信した偏波関連情報に基づいて、車両側通信部の偏波面と携帯端末の偏波面との整合性が高まるように、車両側通信部の偏波面の角度を調整する偏波面制御部(F2)と、を備える。
以上の構成によれば、偏波面制御部が、偏波関連情報に基づき、車両側通信部が送受信の対象とする偏波面の角度を調整する。これにより、車両側通信部と携帯端末のそれぞれが送受信の対象とする偏波面との整合性が高まり、携帯端末から信号の受信レベルが高まる。その結果として、携帯端末との通信の安定性(例えば通信の成功率)が向上する。また、車両側装置と携帯端末とがいったん無線通信によって偏波関連情報を送受信できれば、その後は通信品質の安定性が向上するため、例えば、携帯端末と車両側通信部との通信接続が断続的となる恐れを低減できる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
車両用無線通信システム100の概略的な構成を示す図である。 携帯端末2の概略的な構成を示すブロック図である。 携帯制御部21が備える機能を説明するためのブロック図である。 車載システム1の概略的な構成を示すブロック図である。 車両Hvに設定されている施開錠エリアを概念的に示した図である。 車載通信機12の搭載位置の一例を示す図である。 車載通信機12の概略的な構成を示す図である。 通信ECU11が実施する車両側処理についてのフローチャートである。 携帯端末2からの偏波関連情報に基づいて車載通信機12の偏波面を制御することの効果を説明するための図である。 変形例3の車載通信機12の構成を示すブロック図である。 変形例4の車載通信機12の構成を示すブロック図である。 変形例5における携帯端末2の構成を説明するためのブロック図である。 変形例6における車両用無線通信システム100の構成を説明するための図である。
以下、本開示に係る車両用無線通信システム100の実施形態の一例について、図を用いて説明する。図1は、本開示に係る車両用無線通信システム100の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すように車両用無線通信システム100は、車両Hvに搭載された車載システム1と、当該車両Hvのユーザによって携帯される通信端末である携帯端末2と、を備えている。車載システム1が車両側装置に相当する。
車載システム1及び携帯端末2はそれぞれ、所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信とする)を実施可能に構成されている。ここでの近距離無線通信規格とは見通し内における通信距離が5m以上(例えば10m)となる通信規格である。そのような近距離無線通信規格としては、例えば、Bluetooth Low Energy(以降、BLE、Bluetoothは登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。ここでは一例として、車載システム1と携帯端末2とは、BLEの規格に準拠した無線通信(以降、BLE通信)を実施するように構成されている。
<携帯端末2の構成>
まずは、携帯端末2の構成等について説明する。携帯端末2は、上述の近距離通信機能を備えた、ユーザが携帯可能な装置であればよい。例えばスマートフォンを携帯端末2として用いることができる。もちろん、携帯端末2は、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、携帯用音楽プレーヤ、携帯用ゲーム機等であってもよい。携帯端末2は、例えば、車載システム1と対応付けられてあって、車両Hvの電子キーとして機能するように構成されている。
携帯端末2は、図2に示すように、携帯制御部21、携帯側通信機22、及び加速度センサ23を備える。携帯制御部21は、携帯側通信機22、及び加速度センサ23のそれぞれと通信可能に接続されている。
携帯制御部21は、携帯端末2全体の動作を制御する構成である。携帯制御部21は、コンピュータを主体として構成されている。すなわち、携帯制御部21は、CPU211、フラッシュメモリ212、RAM、I/O等を用いて実現されている。なお、携帯制御部21は、CPU211の代わりに、GPUやMPU、ICを用いて実現されていても良い。さらには、CPUやGPU、MPU、ICを組み合わせて実現されていてもよい。
フラッシュメモリ212にはコンピュータを、携帯制御部21として機能させるためのプログラム(以降、携帯端末用プログラム)が格納されている。フラッシュメモリ212には上記プログラムの他、デバイスIDや、車載システム1との通信接続に供される暗号鍵等が格納されている。なお、携帯機用プログラムは、ダウンロード等により外部から提供されて携帯端末2にインストールされたアプリケーションプログラムであってもよい。CPU211がフラッシュメモリ212に格納されている携帯機用プログラムを実行することによって携帯制御部21が提供する機能については別途後述する。
また、フラッシュメモリ212には、携帯端末2に内蔵されている近距離通信用のアンテナ(後述する携帯内蔵アンテナ221)の偏波特性を示すデータ(以降、アンテナ構成データ)が保存されている。携帯内蔵アンテナ221の偏波特性は、携帯内蔵アンテナ221(ひいては携帯端末2)が放射する電波の偏波方向及び偏波面を示す。偏波方向とは、電波の進行方向に対して電界が振動する方向を指す。なお、アンテナの送信動作と受信動作には可逆性があるため、携帯内蔵アンテナ221が放射する電波の偏波面とは、携帯内蔵アンテナ221が受信対象とする偏波面、すなわち、受信効率が最もよい偏波面を指す。便宜上、携帯内蔵アンテナ221が放射する電波の偏波面のことを、携帯内蔵アンテナ221の偏波面とも簡略して記載する。フラッシュメモリ212が備える記憶領域のうち、アンテナ構成データが保存されている領域がアンテナ構成記憶部に相当する。
携帯側通信機22は、近距離通信を行うための通信モジュールである。携帯側通信機22は、近距離通信で使用される周波数帯の電波を送受信するためのアンテナである携帯内蔵アンテナ221や、変調回路、復調回路等を用いて実現されている。変調回路及び復調回路は専用のICを用いて実現することができる。携帯側通信機22が携帯側通信部に相当する。
携帯内蔵アンテナ221は直線偏波特性を有するアンテナである。ここでの垂直偏波特性を有するアンテナとは、垂直偏波を送受信可能なアンテナである。すなわち、携帯内蔵アンテナ221は直線偏波を放射するように構成されている。携帯内蔵アンテナ221が放射する電波の偏波方向、偏波面、及び指向性は、携帯内蔵アンテナ221の構造によって定まる。携帯内蔵アンテナ221は、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、逆Fアンテナ等を用いて実現されている。携帯内蔵アンテナ221は、多様なアンテナ構造を採用可能であって、具体的な構成は適宜設計されれば良い。
ところで、上述の通り、携帯内蔵アンテナ221の偏波面は、携帯端末2に対しては一定である。しかしながら、地平面に対する携帯端末2の姿勢は可変であるため、地平面に対する携帯端末2の偏波面は動的に変化しうる。つまり、地平面に対して携帯端末2の偏波面が成す角度は携帯端末2の姿勢によって定まる。なお、地平面は、重力作用方向に垂直な平面に相当する。ここでは一例として地平面を基準面として、偏波面の向きを説明するがこれに限らない。偏波面の向きを説明するための基準とする面は適宜変更可能である。
携帯側通信機22は、例えば10m以内に存在する他のデバイス(例えば車載システム1)と無線通信可能に構成されている。携帯側通信機22は、例えば車載システム1から送信された、Bluetoothの規格に準拠している信号を受信して携帯制御部21に提供する。また、携帯側通信機22は、携帯制御部21から入力されたデータを変調して車載システム1に送信する。携帯側通信機22の動作は、携帯制御部21によって制御される。
なお、携帯端末2は、ユーザ操作に基づいて、車載システム1と鍵交換プロトコルが実行(いわゆるペアリング)されている。ペアリングによって取得した車載システム1についての情報(以降、接続先情報)は、携帯側通信機22が備える不揮発性のメモリに保存されている。接続先情報とは、例えば、ペアリングによって交換した通信接続用の鍵や、端末IDなどである。交換した鍵の保存はボンディングとも称される。なお、携帯側通信機22は接続対象とするデバイスを7台まで登録可能に構成されている。
加速度センサ23は、携帯端末2に内蔵されてあって、携帯端末2に作用する加速度を検出するセンサである。加速度センサ23は例えば互いに直交する3つの軸方向毎の加速度を検出する3軸加速度センサである。加速度センサ23の検出結果は、携帯端末2の地平面に対する姿勢を示す。すなわち、加速度センサ23は姿勢センサに相当する。なお、携帯端末2は、姿勢センサとして、ジャイロセンサ、地磁気センサ、傾斜センサ等を備えていてもよい。携帯端末2に作用する加速度や、角速度、地磁気などが携帯端末2の姿勢を示す物理状態量に相当する。
携帯制御部21は、上述した携帯端末用プログラムを実行することで、図3に示す種々の機能ブロックに対応する機能を提供する。すなわち、携帯制御部21は機能ブロックとして、姿勢特定部G1、偏波面特定部G2、及び通信処理部G3を備える。
姿勢特定部G1は、加速度センサ23の検出結果に基づいて、携帯端末2の地平面に対する姿勢(例えば傾斜角度)を特定する。なお、姿勢特定部G1は、ジャイロセンサ、地磁気センサ、傾斜センサなどの検出結果に基づいて携帯端末2の姿勢を特定するように構成されていても良い。また、姿勢特定部G1は複数種類のセンサの検出結果を組み合わせることによって、携帯端末2の姿勢を特定するように構成されていても良い。
偏波面特定部G2は、姿勢特定部G1が特定している携帯端末2の姿勢と、フラッシュメモリ212に登録されているアンテナ構成データに基づいて、現在の携帯端末2の偏波面の地平面に対する角度を特定する。偏波面特定部G2は、携帯端末2の姿勢によって定まる、リアルアイムな携帯側通信機22の偏波面の地平面に対する角度を特定する構成に相当する。以降では便宜上、地平面に対して偏波面がなす角度のことを偏波面の角度とも省略して記載する。
通信処理部G3は、携帯側通信機22と協働して車載システム1とのデータの送受信を実施する構成である。例えば通信処理部G3は、携帯側通信機22が受信した車載システム1からのデータを受信する。また、通信処理部G3は、車載システム1宛のデータを生成し、携帯側通信機22に出力する。これにより、所望のデータに対応する信号を電波として送信させる。なお、携帯端末2が近距離通信にて送信する信号には、送信元情報が含まれている。送信元情報は、例えば、携帯端末2に割り当てられた固有の識別情報としての端末IDである。端末IDは他の通信端末と携帯端末2とを識別するための情報として機能する。
また、通信処理部G3は、車載システム1との通信接続が確立している間、定期的に、偏波面特定部G2が特定している偏波面の角度を示す偏波関連情報を含む信号(以降、偏波報告信号)を生成し、携帯側通信機22と協働して車載システム1に送信する。偏波関連情報は、本実施形態では一例として、携帯端末2が送受信の対象とする偏波面が地平面に対してなす角度とする。
例えば、通信処理部G3は、携帯端末2が水平偏波を送受信する姿勢となっている場合には、偏波関連情報として地平面に対して偏波面がなす角度が0度であることを示す偏波報告信号を送信する。また、通信処理部G3は、携帯端末2が垂直偏波を送受信する姿勢となっている場合には、偏波関連情報として、地平面に対して携帯端末2の偏波面がなす角度は90度であることを示す偏波報告信号を送信する。
もちろん、地平面に対して携帯端末2の偏波面がなす角度は、0度(つまり水平)や90度(つまり垂直)のほかに、30度や、45度など、垂直偏波と水平偏波の中間的な角度も取りうる。偏波関連情報は、偏波面特定部G2によって特定されている携帯端末2の偏波面の角度を示す情報とすればよい。なお、他の態様として、偏波関連情報は、簡略的に、水平偏波と垂直偏波のどちらに属するか(換言すれば近いか)を示すものであってもよい。偏波関連情報としての地平面に対して偏波面がなす角度は、概略的に、0度と90度の2段階や、0度、45度、90度M及び135度の4段階で表現されていても良い。通信処理部G3が偏波報告信号を送信する間隔は例えば200ミリ秒などに設定されていれば良い。偏波報告信号を送信する通信処理部G3が偏波関連情報送信部に相当する。
その他、通信処理部G3は、送信元情報を含む通信パケットを所定の送信間隔で無線送信することで、近距離通信機能を備えた周囲の通信端末に対して、自分自身の存在を通知する(つまりアドバタイズする)。以降では便宜上、アドバイズを目的として定期的に送信される通信パケットのことをアドバタイズパケットと称する。
<車載システム1の構成について>
次に、車載システム1の構成について述べる。車載システム1は、図4に示すように、通信ECU11及び車載通信機12を備える。なお、車載システム1は、ユーザ操作に基づいて、携帯端末2と鍵交換プロトコルが実行(いわゆるペアリング)されている。ペアリングによって取得した携帯端末2についての情報(つまり接続先情報)は、例えば通信ECU11が備えるフラッシュメモリ112に保存されている。接続先情報は、前述の通り、ペアリングによって交換した鍵や、携帯端末2の端末IDなどである。なお、接続先情報は車載通信機12に保存されていても良い。
通信ECU11は、車載通信機12と連携(換言すれば協働)して、携帯端末2と近距離通信を実施する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)である。また、通信ECU11は、携帯端末2との通信状況に基づいて、車両Hvに対する携帯端末2の位置を判定する機能を備える。当該通信ECU11は、コンピュータを用いて実現されている。すなわち、通信ECU11は、CPU111、フラッシュメモリ112、RAM113、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。なお、通信ECU11は、CPU111の代わりに、MPUやGPUを用いて実現されていてもよい。また、通信ECU11は、CPU111や、MPU、GPUを組み合せて実現されていてもよい。
フラッシュメモリ112は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体である。フラッシュメモリ112には、ユーザが所有する携帯端末2に割り当てられている端末IDが登録されている。また、フラッシュメモリ112には、コンピュータを通信ECU11として機能させるためのプログラム(以降、車両用プログラム)等が格納されている。なお、上述の車両用プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。CPU111が車両用プログラムを実行することは、車両用プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。通信ECU11は、CPU111がフラッシュメモリ112に格納されている車両用プログラムを実行することで実現される機能については別途後述する。
さらに、フラッシュメモリ112には、通信ECU11が携帯端末2からの信号の受信強度に基づいて携帯端末2の位置を判定するための判定用閾値として、室内相当値と、施開錠エリア相当値の2つのパラメータが保存されている。室内相当値は、携帯端末2は車室内に存在すると判定するための閾値である。
施開錠エリア相当値は、車両Hvに対して予め設定されている施開錠エリア内に携帯端末2が存在すると判定するための閾値である。施開錠エリアは、当該エリア内に携帯端末2が存在することに基づいて、ドアの施錠や開錠といった所定の車両制御を実行するためのエリアである。施開錠エリアは、図5に示すように、車室外において、トランクドアを含む車両Hvに設けられている種々のドアから1〜2メートル以内に設定される。図5においてドットパターンのハッチングを施している部分が施開錠エリアを概念的に表している。
車載通信機12は、近距離通信を実施するための通信モジュールである。車載通信機12は、例えば携帯端末2から送信された、Bluetoothの規格に準拠している信号を受信して通信ECU11に提供する。また、車載通信機12は、通信ECU11から入力されたデータを変調して携帯端末2に無線送信する。車載通信機12の動作は、通信ECU11によって制御される。車載通信機12は、例えば10m以内に存在する他のデバイス(例えば携帯端末2)と無線通信可能に構成されている。便宜上、車載通信機12が携帯端末2と近距離通信可能な範囲のことを通信エリアとも称する。車載通信機12が車両側通信部に相当する。
車載通信機12は、車室外のドア付近及び車室内全域が見通せる位置に配置されていることが好ましい。車載通信機12にとっての見通し内とは、車載通信機12から送信された信号が直接到達可能な領域である。なお、無線信号の伝搬経路には可逆性があるため、車載通信機12にとっての見通し内とは、換言すれば、携帯端末2から送信された信号を当該車載通信機12が直接的に受信可能な領域に相当する。また、携帯端末2が車載通信機12の見通し外に存在する場合であっても、携帯端末2から送信された信号は種々の構造物で反射されることによって見通し外にも到達しうる。つまり、携帯端末2が車載通信機12の見通し外に存在する場合であっても、構造物での反射等によって携帯端末2と車載通信機12とは無線通信を実施し得る。
車両Hvにおいて、車室外のドア付近及び車室内全域が見通せる位置とは、例えば車室内の天井部分である。また、仮に車両Hvが樹脂製のピラーを備える場合には、当該ピラー部分もまた、車室内及び車室外のドア付近が見通せる位置に相当する。本実施形態の車載通信機12は一例として、図6に示すように、オーバーヘッドコンソール31に設けられている。このような配置態様は、車載通信機12をフロントガラスの上端部に設けた構成や、車載通信機12をルームミラー付近に設けた構成の一例に相当する。
なお、車載通信機12は、例えば車室内の天井面の中央部等、ルームミラー付近以外の場所に設けられていてもよい。車載通信機12は、Aピラー32Aや、Bピラー32B、Cピラー32C、Dピラーなどに設けられていても良い。また、車載通信機12は、車両Hvの外面部に設けられていても良い。ここでの外面部とは、車両Hvにおいて車室外空間に接するボディ部分であって、車両Hvの側面部、背面部、及び前面部が含まれる。例えば車載通信機12は、車両Hvの外側面に配されているドアハンドル(以降、外側ドアハンドル)の内部/付近に設けられていても良い。ここでの外側ドアハンドルとは、ドアの外側面に設けられた、ドアを開閉するための把持部材を指す。
図6では車載通信機12を1つしか図示していないが、車載通信機12は複数設けられていても良い。例えば、車載通信機12は、オーバーヘッドコンソール31と、車両Hvが備える複数の外側ドアハンドルの内部に1つずつ設けられていても良い。車載システム1が複数の車載通信機12を備える場合、複数の車載通信機12は何れも通信ECU11と相互通信可能に接続されている。
車載通信機12は、図7に示すように、アンテナ121X、121Y、121Z、アンテナ切替回路122、および送受信部123を備える。アンテナ121X、121Y、121Zは何れも、近距離通信に用いられる周波数帯(例えば2.4GHz帯)の電波を送受信するためのアンテナである。アンテナ121X、121Y、121Zは何れも、直線偏波を送受信するように構成されている。アンテナ121X、121Y、121Zを互いに区別しない場合には単にアンテナ121と記載する。
アンテナ121X、121Y、121Zは、例えば同一の構成を有するアンテナを互いに直交する姿勢(換言すれば向き)で配置されているアンテナ群である。アンテナ121X、121Y、121Zは、互いに直交する方向に偏波方向を形成するように構成されている。例えばアンテナ121Xは、偏波方向が車両前後方向と平行となる姿勢で取り付けられている。アンテナ121Yは、偏波方向が車幅方向と平行となる姿勢で取り付けられている。アンテナ121X及びアンテナ121Yは何れも、車両水平面に平行な偏波面を有するアンテナである。ここでの車両水平面とは車両高さ方向に直交する平面である。故に、車両Hvが水平な路面に停車している場合、アンテナ121X及びアンテナ121Yは水平偏波を送受信するためのアンテナとして機能する。
アンテナ121Zは、偏波方向が車両高さ方向と平行となる姿勢で取り付けられている。つまり、アンテナ121Zは車両高さ方向に平行な(換言すれば車両水平面に直交する)偏波面を有するアンテナである。このように本実施形態の車載通信機12は、車両水平面に平行な偏波面を備えるアンテナ121X、121Yと、車両水平面に垂直な偏波面を備えるアンテナ121Zとを備える。なお、各アンテナ121X〜121Zは、必ずしも偏波方向が直交するように構成されていなくとも良い。それぞれ偏波方向が45度以上の角度で交差するように構成されていればよい。また、ここでは一例として、車載通信機12は、それぞれ異なる向きに偏波方向を形成する3つの近距離通信用のアンテナを備えるものとするがこれに限らない。車載通信機12が備える近距離通信用アンテナの数は2つでもよい。例えばアンテナ121Xとアンテナ121Zのみを備えるように構成されていても良い。
アンテナ切替回路122は、アンテナ121X〜121Zと受信回路とに接続されている。アンテナ切替回路122は、3つのアンテナ121X〜121Zの何れか1つのみが送受信部123と接続するように構成されている。つまり、アンテナ切替回路122は、通信ECU11から出力される制御信号Sgに基づいて、携帯端末2との通信に使用するアンテナを切り替えるように構成されている。
具体的には、アンテナ切替回路122は、接続状態として、第1〜第3接続状態を備える。第1接続状態は、送受信部123とアンテナ121Xとを電気的に接続する状態である。第2接続状態は、送受信部123とアンテナ121Yとを電気的に接続する状態である。第3接続状態は、送受信部123とアンテナ121Zとを電気的に接続する状態である。アンテナ切替回路122の接続状態は、通信ECU11によって制御される。各アンテナ121X〜121Zは互いに異なる偏波方向を有するため、アンテナ切替回路122は、車載通信機12が送受信の対象とする偏波方向を変更するための構成に相当する。また、アンテナ121X、121Yは車両水平面に平行な偏波面を提供する一方、アンテナ121Zは車両水平面に直交する偏波面を提供する。故に、アンテナ切替回路122は、車載通信機12が送受信の対象とする偏波面を変更するための構成(つまりアンテナ切替部)に相当する。
以降では便宜上、アンテナ121X〜Zのうち、送受信部123と接続されているアンテナ121を、接続アンテナと称する。送受信部123には、接続アンテナで受信している受信信号が入力される。
送受信部123は、接続アンテナ121で受信した信号を復調し、通信ECU11に提供する。また、通信ECU11から入力された信号を変調して、接続アンテナに出力し、電波として放射させる。送受信部123は、携帯端末2との信号の送受信に係る信号処理を行うつまり、送受信部123は、変調回路や復調回路として機能する構成を備える。送受信部123は通信ECU11と相互通信可能に接続されている。
また、送受信部123は、接続アンテナで受信した信号の強度を逐次検出する受信強度検出部1231を備える。受信強度検出部1231は多様な回路構成によって実現可能である。受信強度検出部1231が検出した受信強度は、受信データに含まれる端末IDと対応付けられて通信ECU11に逐次提供される。なお、受信強度は、例えば電力の単位[dBm]で表現されればよい。便宜上、受信強度と端末IDとを対応づけたデータを受信強度データと称する。
<通信ECU11の機能について>
通信ECU11は、CPU111がフラッシュメモリ112に格納されている車両用プログラムを実行することで実現される機能ブロックとして、通信処理部F1、偏波面制御部F2、及び位置判定部F3を備える。通信処理部F1は、車載通信機12と協働して携帯端末2とのデータの送受信を実施する構成である。例えば通信処理部F1は、携帯端末2宛のデータを生成し、車載通信機12に出力する。これにより、通信処理部F1が生成したデータに対応する信号が電波として空間に放射される。また、通信処理部F1は、車載通信機12が受信した携帯端末2からのデータを受信する。例えば通信処理部F1は携帯端末2から送信される偏波関連情報を受信する。受信した偏波関連情報は偏波面制御部F2に提供される。
また、通信処理部F1は、携帯端末2から送信されてくる信号(例えばアドバタイズパケット)を受信することで、携帯端末2が車載システム1の通信エリア内に存在することを検出する。通信処理部F1は、携帯端末2からのアドバタイズパケットを受信すると、フラッシュメモリ112に保存されている接続先情報を用いて自動的に携帯端末2との通信接続を確立する。そして、通信ECU11が携帯端末2とデータの送受信を実施する。
なお、本実施形態では一例として通信ECU11は、携帯端末2から逐次送信されるアドバタイズパケットを受信することで、通信エリア内に携帯端末2が存在することを検出するように構成されているものとするが、これに限らない。他の態様として、車載システム1がアドバタイズパケットを逐次送信し、携帯端末2との通信接続(いわゆるコネクション)が確立したことに基づいて、通信エリア内に携帯端末2が存在することを検出するように構成されていてもよい。
偏波面制御部F2は、通信処理部F1が受信した偏波関連情報に基づいて、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面との整合性が高まるように、車載通信機12が送受信の対象とする偏波面の角度を調整する構成である。本実施形態の偏波面制御部F2は、接続アンテナを変更することによって車載通信機12が送受信の対象とする偏波面の向きを変更する。
具体的には偏波面制御部F2は、通信処理部F1が受信した偏波関連情報に基づいて、携帯端末2の現在の姿勢に応じたアンテナ121を特定する。そして、3つのアンテナ121X〜121Zのうち、携帯端末2の姿勢(ひいてはその偏波面)に応じたアンテナ121を接続アンテナに設定するための制御信号Sgをアンテナ切替回路122に出力する。
携帯端末2の現在の姿勢に応じたアンテナ121とは、携帯端末2が送信する電波の偏波面と最も近い偏波面を備えるアンテナ121である。例えば偏波面制御部F2は、携帯端末2の偏波面が垂直偏波よりも水平偏波に近い場合には、車両水平面に平行な偏波面を備えるアンテナ121X又はアンテナ121Yを、接続アンテナとして選択する。携帯端末2の偏波面が垂直偏波よりも水平偏波に近い場合に、アンテナ121Xとアンテナ121Yのどちらを選択するかは予め設定されていればよい。例えば偏波面制御部F2は、携帯端末2の偏波面が垂直偏波よりも水平偏波に近い場合には、アンテナ121Xを接続アンテナに設定するように構成されている。
また、携帯端末2の偏波面が水平偏波よりも垂直偏波に近い場合には、車両高さ方向に偏波面を備えるアンテナ121Zを選択する。図8は車載通信機12の偏波面を制御するために通信ECU11が実行する一連の処理(以降、車両側処理)を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートは、例えば携帯端末2からの信号を受信した場合に実行されれば良い。車両側処理は、ステップS1〜S3を備える。ステップS1では通信処理部F1が、携帯端末2から受信した信号が、偏波関連情報を含む信号(つまり偏波報告信号)であるか否かを判定する。受信信号が偏波報告信号である場合にはステップS1を肯定判定してステップS2を実行する。一方、受信信号が偏波報告信号ではない場合には、本フローを終了する。
ステップS2では通信処理部F1が、受信した偏波報告信号に偏波関連情報として含まれている、携帯端末2の偏波面の角度を示すデータを偏波面制御部F2に提供してステップS3に移る。ステップS3では偏波面制御部F2が、アンテナ切替回路122に制御信号Sgを出力し、携帯端末2の偏波面の角度に対応しているアンテナ121を接続アンテナに設定して本フローを終了する。
以上のように、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面とを整合させることにより、携帯端末2から信号の受信レベルが高まる。その結果として、携帯端末2との通信の成功率など、通信の安定性を高めることができる。なお、偏波面との整合性とは偏波面の一致度合いに相当する。また、車載通信機12と携帯端末2の偏波面の整合性を高めることは、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面の乖離度合いを小さくすることに相当する。
位置判定部F3は、車載通信機12から提供される携帯端末2からの信号の受信強度に基づいて、携帯端末2が車室内、施開錠エリア、その他の外部エリアの何れに存在するのかを判定する構成である。なお、携帯端末2は基本的にはユーザに携帯されるものであるため、携帯端末2の位置を判定することはユーザの位置を判定することに相当する。
この位置判定部F3は、携帯端末2の位置を判定するための準備処理として、車載通信機12から、携帯端末2からの信号の受信強度を逐次取得するとともに、取得した受信強度を取得元毎に区別してRAM113に保存していく。そして、位置判定部F3は、RAM113に保存されている受信強度と、フラッシュメモリ112に登録されている種々の判定用閾値に基づいて携帯端末2が車室内に存在するのか否かを判定する。
具体的には、RAM113に保存されている、直近所定時間以内における受信強度に基づいて、強度代表値を算出する値である。強度代表値は、直近所定時間以内における受信強度を代表的に表す値である。ここでは一例として強度代表値は、直近N個分の受信強度の平均値とする。このような強度代表値は、受信強度の移動平均値に相当する。なお、強度代表値は、中央値や、最大値、2番目に大きい値などであってもよい。Nは2以上の自然数であればよく、例えば5などとすることができる。なお、他の態様としてNは1であってもよい。N=1とする構成は、最新の受信強度をそのまま強度代表値として採用する構成に相当する。
そして位置判定部F3は、強度代表値が、室内相当値以上である場合には携帯端末2は車室内に存在すると判定する。また、強度代表値が室内相当値未満であり、かつ、施開錠エリア相当値以上である場合に携帯端末2は施開錠エリア内に存在すると判定する。強度代表値が施開錠エリア相当値未満である場合には携帯端末2は施開錠エリア外に存在すると判定する。車載システム1が複数の車載通信機12を備える場合には、複数の車載通信機12のそれぞれに対して上記の処理を別々に実施すればよい。
ところで、本実施形態の位置判定部F3は、偏波面制御部F2が車載通信機12の偏波面を携帯端末2の偏波面と整合するように調整した時点以降において取得した受信強度のみを用いて携帯端末2の位置を判定するように構成されている。換言すれば、携帯端末2との通信接続時など、まだ偏波面制御部F2によって携帯端末2の偏波面と合うように車載通信機12の偏波面が調整されていない状態において取得した受信強度は、位置判定処理には用いないものとする。このような構成によれば、携帯端末2との通信の安定性が確保された状態で取得した受信強度に基づいて携帯端末2の位置を判定することとなるため、携帯端末2の位置の判定精度を高めることができる。
<実施形態のまとめ>
以上の構成では、偏波面制御部F2が、偏波関連情報に示されている携帯端末2の偏波面に応じて接続アンテナを切り替える。これにより、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面との整合性(一致度合い)が高まり、携帯端末2から信号の受信レベルが高まる。その結果として、携帯端末2との通信の安定性(例えば通信の成功率)を高めることができる。また、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面とを整合させることにより、図9に示すように、通信の成功率が所定の閾値以上となるエリア(以降、通信成功エリア)を相対的に拡大させることができる。
図9は、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面とが整合している場合と整合していない場合とで、通信成功エリアとなる領域をシミュレーションした結果を示す図である。図9の(A)は、車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面とが90度ずれている場合の通信成功エリアを表しており、図9の(B)は車載通信機12の偏波面と携帯端末2の偏波面とが一致している場合の通信成功エリアを表している。
本実施形態の構成によれば、仮に通信接続時(換言すれば通信開始当初)は携帯端末2と車載通信機12との偏波面が90度近くずれていたとしても、偏波関連情報の受信後は、車載通信機12の偏波面が調整されることによって携帯端末2との通信が安定する。つまり、通信ECU11がいったん携帯端末2からの偏波関連情報を受信できれば、その後は、携帯端末2との通信品質が安定する。故に、携帯端末2と車載通信機12との通信接続が断続的となる恐れを低減することができる。
加えて、種々の近距離無線通信規格で使用される1GHz以上の電波は、LF帯の電波に比べて直進性が強く、人体損失が大きい。また、マルチパスによって信号強度が急峻に減衰する点(いわゆるヌル点)が形成されやすい。つまり、近距離通信では、通信の成功率や受信信号の強度が、周囲の環境の影響を受けやすい。つまり、近距離通信では、マルチパスや人体などの周辺環境の影響によって、近距離通信では受信信号強度が変動しやすい。そのような課題に対して、上記の構成によれば、マルチパス環境下等における車載システム1と携帯端末2の通信成功率を高めることができる。
また、上述した実施形態の位置判定部F3は、偏波面制御部F2が偏波関連情報に基づいて車載通信機12の偏波面を調整した状態において取得した受信強度を用いて携帯端末2の位置を判定する。換言すれば、まだ偏波面制御部F2によって携帯端末2の偏波面と合うように車載通信機12の偏波面が調整されていない状態において取得した受信強度は、位置判定処理には用いない。そのような構成によれば、携帯端末2との通信の安定性が確保された状態で取得した受信強度に基づいて携帯端末2の位置を判定することとなるため、位置判定精度を高めることができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
なお、以上ではアンテナ121X及びアンテナ121Yは、車両水平面に平行な偏波面を形成するように構成されている態様を開示したが、実施の態様はこれに限らない。アンテナ121Yは、車両水平面に対して45度又は135度傾斜した偏波面を有するように構成されていてもよい。
また、車載通信機12は、垂直偏波用のアンテナ121と、水平偏波用のアンテナ121と、車両水平面に対して45度傾斜した偏波面を有するアンテナ121と、車両水平面に対して135度傾斜した偏波面を有するアンテナ121の、合計4つのアンテナ121を備えていてもよい。アンテナ切替回路122を用いて車載通信機12の偏波面を変更する構成においては、車載通信機12は、それぞれ異なる向きに偏波方向を有する近距離通信用のアンテナを少なくとも2つ備えていればよい。
[変形例2]
上述した実施形態では、通信ECU11が偏波面制御部F2を備える態様を開示したが、実施の態様はこれに限らない。偏波面制御部F2に相当する機能は車載通信機12が備えていても良い。また、受信信号に含まれる偏波関連情報を抽出する機能についても、車載通信機12が備えていてもよい。
[変形例3]
上述した実施形態では、アンテナ切替回路122を用いて接続アンテナを切り替えることで車載通信機12の偏波面を調整する態様を開示したが、実施の態様はこれに限らない。例えば車載通信機12は、複数のアンテナ121のそれぞれで受信した信号の重みを調整することによって偏波面を調整可能に構成されていても良い。以下、上記の思想に対応する構成を変形例3として、図10を用いて説明する。図10は上記の思想に対応する車載通信機12の構成の一例を概念的に示したものである。
本変形例3における車載通信機12は、重み調整部F4を備える。重み調整部F4は、複数のアンテナ121のそれぞれで受信した信号の重みを調整するための構成である。ここでの信号の重みとは、換言すれば、伝達する信号の増幅率を指す。重み調整部F4は、各アンテナ121の利得を調整するための利得調整部F41と、結合部F42とを備える。
利得調整部F41は、信号の増幅率を0から1の間で調整可能な構成である。利得調整部が信号レベル調整部に相当する。利得調整部F41はアンテナ121毎に、アンテナ121と結合部F42との間に設けられている。利得調整部F41はソフトウェアとして構成されていても良いし、可変利得アンプを用いて実現されていてもよい。結合部F42は、複数の利得調整部F41の出力信号を加算して送受信部123に出力したり、送受信部123からの出力信号を各利得調整部F41に分配したりする構成である。
本変形例における偏波面制御部F2は、各利得調整部F41の信号増幅率を調整することによって、車載通信機12の偏波面を調整する。例えば携帯端末2の偏波面が垂直偏波よりも水平偏波に近い場合には、車両水平面に平行な偏波面を備えるアンテナ121Xに接続する利得調整部F41の信号増幅率を1に設定するとともに、アンテナ121Zの増幅率を0に設定する。また、携帯端末2の偏波面が水平偏波よりも垂直偏波に近い場合には、アンテナ121Zに接続する利得調整部F41の信号増幅率を1に設定するとともに、アンテナ121X及びアンテナ121Yの増幅率を0に設定する。
このような構成によっても上述した実施形態と同様の効果を奏する。なお、偏波面制御部F2は、携帯端末2の偏波面が垂直偏波よりも水平偏波に近い場合、アンテナ121X及びアンテナ121Yのそれぞれに接続する利得調整部F41の増幅率を0.71に設定するように構成されていてもよい。偏波面制御部F2は、携帯端末2の偏波面に最も近い偏波面を有するアンテナ121と接続されている利得調整部F41の増幅率を、他のアンテナ121と接続している利得調整部F41の増幅率よりも大きい値に設定するように構成されていればよい。
[変形例4]
上述した実施形態では、アンテナ切替回路122や重み調整部F4を用いて接続アンテナを切り替えることで車載通信機12の偏波面を調整する態様を開示したが、車載通信機12の偏波面を調整する方法はこれに限らない。例えば車載通信機12は、1つのアンテナ121と、当該アンテナ121の姿勢を変更するためのモータ124とを備え、アンテナ121の姿勢を変更することによって偏波面を調整可能に構成されていても良い。以下、上記の思想に対応する構成を変形例4として、図11を用いて説明する。図11は上記の思想に対応する車載通信機12の構成の一例を概念的に示したものである。
本変形例における偏波面制御部F2は、通信処理部F1が受信した偏波関連情報に基づいて、車載通信機12が送受信の対象とする偏波面が、携帯端末2の偏波面と整合するようにモータ124を駆動させる。例えば携帯端末2の偏波面が垂直偏波である場合には、アンテナ121の偏波面が垂直偏波となるようにモータ124を作動させる。モータ124が車両に対するアンテナ121の姿勢を変更するためのアクチュエータに相当する。なお、車両に対するアンテナ121の姿勢を変更するためのアクチュエータとしては、圧電アクチュエータなど、多様な構成を採用可能である。
[変形例5]
上述した実施形態では、携帯端末2は車載システム1との通信接続が確立している間、定期的に偏波報告信号を送信するように構成されている態様を開示したが、実施の態様はこれに限らない。携帯端末2は、通信接続時にいったん偏波報告信号を送信し、その後は、携帯端末2の姿勢が前回偏波報告信号を送信した時点での姿勢から所定の角度(例えば30度)以上変化した場合に、偏波報告信号を再送信するように構成されていても良い。以下、上記の思想に対応する構成を変形例5として、図12を用いて説明する。図12は上記の思想に対応する携帯端末2の構成の一例を概念的に示したものである。
本変形例における携帯端末2は、姿勢情報保持部G4を備える。姿勢情報保持部G4は、携帯制御部21が備えるフラッシュメモリ212や、図示しないRAMを用いて実現されている。姿勢情報保持部G4は、通信処理部G3が携帯側通信機22と協働して偏波報告信号を送信したときの携帯端末2の姿勢を示す情報(以降、姿勢情報)を保持する構成である。通信処理部G3は、車載システム1との通信接続を確立した場合に、いったんその時点での携帯端末2の姿勢に基づく偏波関連情報を示す信号(つまり偏波報告信号)を送信する。また、姿勢特定部G1は、通信処理部G3が偏波報告信号を送信した時点での姿勢情報を姿勢情報保持部G4に保存する。
その後、通信処理部G3は、姿勢情報保持部G4に保存されている姿勢情報と、姿勢特定部G1が特定している現在の携帯端末2の姿勢とを比較し、携帯端末2の姿勢が、前回偏波報告信号を送信した時点から所定の角度以上変化しているか否かを判定する。通信処理部G3は、携帯端末2の姿勢が、前回偏波報告信号を送信した時点から所定の角度以上変化した場合に、改めて偏波報告信号を送信する。
このような構成によれば、携帯端末2の向きが変化した場合にのみ姿勢報告信号を送信することとなり、携帯端末2から車載システム1への通信量を低減することができる。なお、姿勢情報は、携帯側通信機22の偏波面が基準面に対してなす角度を間接的に示す偏波関連情報に相当する。
[変形例6]
上述した実施形態では、偏波関連情報は、携帯端末2が送受信の対象とする偏波面が地平面に対してなす角度とする態様を開示したが、実施の態様はこれに限らない。偏波関連情報は、偏波面制御部F2が携帯端末2の偏波面を最終的に特定できる情報であればよい。例えば偏波関連情報は、携帯端末2の姿勢情報であってもよい。その場合には、通信ECU11のフラッシュメモリ112には、携帯端末2の姿勢情報から現在の携帯端末2の偏波面の向きを特定するために、携帯端末2のアンテナ構成データが登録されているものとする。そして、偏波面制御部F2は、偏波関連情報として受信した携帯端末2の姿勢情報と、フラッシュメモリ112に保存されているアンテナ構成データに基づいて、現在の携帯端末2の偏波面の向きを特定する。つまり、偏波面特定部G2に相当する機能は通信ECU11が備えていても良い。フラッシュメモリ112もまた、アンテナ構成記憶部に相当しうる。
このように通信ECU11側で、携帯端末2の姿勢に基づく偏波面を特定する構成によれば、携帯端末2での演算負荷を低減することができる。なお、通信ECU11は、図13に示すように、携帯端末2のアンテナ構成データを、携帯端末2の型番情報に基づいて外部サーバSvから取得するように構成されていても良い。偏波関連情報は、姿勢情報と型番情報でもよい。携帯端末2の型番情報は、例えばペアリング時等に携帯端末2から提供されれば良い。型番情報は、例えばモデル番号などを示す情報に相当する。外部サーバSvと通信ECU11との通信は例えば広域通信網を介して実施されればよい。外部サーバSvは外部装置の一例である。型番情報に対応するアンテナ構成データを配信する装置は、道路沿いに配置された路側機であってもよい。
<付言>
通信ECU11が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。通信ECU11が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。また、通信ECU11が備える機能の一部又は全部が、ハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によって提供することができる。さらに、通信ECU11は、1つのコンピュータ、またはデータ通信装置を介してリンクされた1組のコンピュータ資源によって提供されうる。
100 車両用無線通信システム、1 車載システム(車両側装置)、2 携帯端末、11 通信ECU、12 車載通信機(車両側通信部)、21 携帯制御部、22 携帯側通信機(携帯側通信部)、23 加速度センサ(姿勢センサ)、112 フラッシュメモリ(アンテナ構成記憶部)、121 アンテナ、122 アンテナ切替回路、123 送受信部、124 モータ(アクチュエータ)、1231 受信強度検出部、212 フラッシュメモリ(アンテナ構成記憶部)、221 携帯内蔵アンテナ、G1 姿勢特定部、G2 偏波面特定部、G3 通信処理部、F1 通信処理部、F2 偏波面制御部、F3 位置判定部、F4 重み調整部、F41 利得調整部(信号レベル調整部)

Claims (9)

  1. 車両に搭載されて使用される車両側装置(1)と、前記車両のユーザによって携帯される携帯端末(2)と、を備え、前記車両側装置と前記携帯端末とが所定の周波数帯の電波を用いて無線通信を実施する車両用無線通信システムであって、
    前記携帯端末は、
    直線偏波特性を有するアンテナを用いて前記車両側装置と無線通信を実施可能に構成されている携帯側通信部(22)と、
    前記携帯端末の姿勢を示す物理状態量を検出する姿勢センサの検出結果に基づいて前記携帯端末の姿勢を特定する姿勢特定部(G1)と、
    前記姿勢特定部が特定した前記携帯端末の姿勢に基づいて定まる、所定の基準面に対する前記携帯側通信部の偏波面の角度を直接的又は間接的に示す偏波関連情報を、前記携帯側通信部と協働して送信する偏波関連情報送信部(G3)と、を備え、
    前記車両側装置は、
    前記携帯端末と無線通信を実施するための通信モジュールであって、直線偏波特性を有するアンテナを用いて実現されており、且つ、前記基準面に対する偏波面の角度を変更可能に構成されている車両側通信部(12)と、
    前記車両側通信部が前記偏波関連情報を受信した場合に、その受信した前記偏波関連情報に基づいて、前記車両側通信部の偏波面と前記携帯端末の偏波面との整合性が高まるように、前記車両側通信部の偏波面の角度を調整する偏波面制御部(F2)と、を備える車両用無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記携帯端末は、前記偏波関連情報送信部が前記偏波関連情報を前回送信したときの姿勢情報を保持する姿勢情報保持部(G4)を備え、
    前記偏波関連情報送信部は、前記姿勢特定部によって特定されている前記携帯端末の姿勢が、前記姿勢情報保持部が保持している前記姿勢情報に対して所定の角度以上変化した場合に、前記偏波関連情報を再送信するように構成されている車両用無線通信システム。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記車両側通信部は、
    それぞれ偏波面が異なる複数の前記アンテナ(121X、121Z)と、
    複数の前記アンテナのうち、前記携帯端末との信号の送受信に係る信号処理を行う送受信部(123)と接続する前記アンテナを切り替えるためのアンテナ切替部(122)と、を備え、
    前記偏波面制御部は、前記携帯端末の偏波面に最も近い偏波面を有する前記アンテナが前記送受信部と接続するように前記アンテナ切替部の接続状態を制御するように構成されている車両用無線通信システム。
  4. 請求項1又は2に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記車両側通信部は、前記車両に対する前記アンテナの姿勢を変更するアクチュエータ(124)を備え、
    前記偏波面制御部は、前記偏波関連情報に基づいて、前記アンテナの偏波面と前記携帯端末の偏波面との整合性が高まるように前記アクチュエータを作動させるように構成されている車両用無線通信システム。
  5. 請求項1又は2に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記車両側通信部は、
    それぞれ偏波面が異なる複数の前記アンテナ(121X、121Z)と、
    前記アンテナ毎に設けられてあって、増幅率を調整することで前記アンテナでの受信信号の信号レベルを変更する複数の信号レベル調整部(F41)と、を備え、
    前記偏波面制御部は、前記偏波関連情報に基づいて、前記携帯端末の偏波面に最も近い偏波面を有する前記アンテナと接続されている前記信号レベル調整部の増幅率を、他の前記アンテナと接続している前記信号レベル調整部の増幅率よりも大きい値に設定するように構成されている車両用無線通信システム。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記携帯端末は、
    前記携帯側通信部が備える前記アンテナが有する偏波特性を示すアンテナ構成データを記憶しているアンテナ構成記憶部(212)と、
    前記アンテナ構成記憶部が記憶している前記アンテナ構成データと、前記姿勢特定部によって特定されている前記携帯端末の姿勢とに基づいて、前記携帯端末の現在の偏波面の前記基準面に対する角度を特定する偏波面特定部(G2)と、を備え、
    前記偏波関連情報送信部は、前記偏波関連情報として、前記偏波面特定部によって特定されている前記携帯端末の現在の偏波面の前記基準面に対する角度を示す情報を送信するように構成されている車両用無線通信システム。
  7. 請求項1から5の何れか1項に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記偏波関連情報送信部は、前記偏波関連情報として、前記携帯端末の姿勢を示す情報を送信するように構成されており、
    前記車両側装置は、前記携帯側通信部が備える前記アンテナが有する偏波特性を示すアンテナ構成データを記憶しているアンテナ構成記憶部(112)を備え、
    前記偏波面制御部は、
    前記アンテナ構成記憶部が記憶している前記アンテナ構成データと、前記姿勢特定部によって特定されている前記携帯端末の姿勢とに基づいて、前記携帯端末の現在の偏波面の向きを特定し、その特定結果に基づいて、前記車両側通信部の偏波面を調整するように構成されている車両用無線通信システム。
  8. 請求項7に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記携帯端末は、前記車両側装置に対して型番情報を送信するように構成されており、
    前記車両側装置は、前記携帯端末から送信された型番情報に応じたアンテナ構成データを外部装置から取得して前記アンテナ構成記憶部に保存するように構成されている車両用無線通信システム。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の車両用無線通信システムであって、
    前記車両側通信部は、前記携帯端末からの信号の受信強度を検出する受信強度検出部(1231)を備えており、
    前記車両側装置は、前記偏波面制御部が前記携帯端末からの前記偏波関連情報を用いて前記車両側通信部の偏波面を調整した時点以降に前記受信強度検出部によって検出された前記受信強度に基づいて、前記携帯端末の位置を判定する位置判定部(F3)を備える車両用無線通信システム。
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