JP2019200262A - 結像光学系、画像形成装置、及び画像読取装置 - Google Patents

結像光学系、画像形成装置、及び画像読取装置 Download PDF

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悠 宮島
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嘉士 下村
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Abstract

【課題】画像形成装置や画像読取装置において光源やセンサの大型化を抑制しつつ、解像度及び光利用効率の両立が可能な結像光学系を提供すること。【解決手段】第1の方向に配列される複数の結像部105を有する結像光学系であって、複数の結像部の夫々は、第1の方向と光軸方向と含む第1の断面内では物体の正立像を等倍で形成し、第1の方向に垂直な第2の断面内では物体の倒立像を形成する結像光学系100において、結像部を構成する少なくとも1つのレンズの、光軸を含む第2の断面における形状が有効域内全域において、入射面、及び出射面共に非球面(非円弧形状)であり、且つ、入射面及び出射面共に特定の条件式を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置及び画像読取装置等に用いられる結像光学系に関する。
近年、画像形成装置や画像読取装置として、複数のレンズが等間隔に配列されたマイクロレンズアレイ(MLA)を有する結像光学系を備えたものが開発されている。例えば、MLAがアレイ状光源やラインセンサ等と共に、筺体により保持されて成る光学装置を備える画像形成装置や画像読取装置が知られている。この構成によれば、ポリゴンミラーにより感光体を光走査する構成や、複数のミラーを介して画像を読み取る構成等と比較して、部品数を少なくすることができるため、装置の小型化や低コスト化を実現することが可能になる。
特許文献1には、複数のレンズが一方向(第1の方向)に配列されてなるレンズアレイが開示されている。複数のレンズの夫々は、第1の方向と光軸方向とを含む断面(第1の断面)内では物体を正立等倍結像し、第1の方向に垂直な断面(第2の断面)内では物体を倒立等倍結像している。この構成では、第2の断面内において正立等倍結像する光学系と比較して、第2の断面内でのレンズのパワーを小さくすることができるため、解像度と光利用効率との両立に有利となる。
特開2012−247565号公報
特許文献1に開示されているような第1の方向に長いレンズアレイは、通常、第2の断面においてバイトを走査する加工を、第1の方向に向かって進めていくことで加工される。この加工順序は、レンズアレイを成形加工で作る場合は、型加工方法に適用されるし、レンズアレイを切削加工で作る場合は、その切削加工に適用される。この加工順序の場合、主として、第1の断面ではなく、第2の断面におけるレンズアレイの形状が、加工精度に影響する。特に、特許文献1([数16])に開示されているような、多項式項が存在する形状の場合は、第2の断面形状が加工精度を低下する形状になりやすく問題となりやすいが、特許文献1には、レンズアレイの加工精度について議論がなされていなかった。
本発明の目的は、
レンズアレイの加工精度を確保しつつ、
解像度及び光利用効率の両立が可能な結像光学系を提供することである。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての結像光学系は、
(副倒立限定。R1R2面非球面。Y方向軸上のみ。副パワー符号同一限定無し)
第1の方向に配列される複数の結像部を有する結像光学系であって、
前記複数の結像部の夫々は、
前記第1の方向と光軸方向と含む第1の断面内では物体の正立像を等倍で形成し、
前記第1の方向に垂直な第2の断面内では前記物体の倒立像を形成する
結像光学系において、
前記結像部を構成する少なくとも1つのレンズの、光軸を含む第2の断面における形状が
有効域内全域において、
入射面、及び出射面共に非球面(非円弧形状)であり、
且つ、入射面及び出射面共に下記2式、
を満足する
ことを特徴とする結像光学系。
ここで、
θY0in:入射面の光軸を含む第2の断面における形状の法線と光軸とが成す角度
θY0out:出射面の光軸を含む第2の断面における形状の法線と光軸とが成す角度
z:第1の方向と光軸方向とに垂直な方向のレンズ面の座標
本発明によれば、画像形成装置や画像読取装置において、
レンズアレイの加工精度を確保しつつ、
解像度及び光利用効率の両立が可能な結像光学系を提供することができる。
実施例1に係る結像光学系の要部概略図 比較例に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における法線の角度 比較例に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向一階微分値 比較例に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向二階微分値 比較例に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向三階微分値 各レンズ部の形状と収差との関係を説明するための図 実施例1に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における法線の角度 実施例1に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向一階微分値 実施例1に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向二階微分値 実施例1に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向三階微分値 実施例1に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における法線の角度 実施例1に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向一階微分値 実施例1に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向二階微分値 実施例1に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向三階微分値 実施例2に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における法線の角度 実施例2に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向一階微分値 実施例2に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向二階微分値 実施例2に係るレンズアレイのY方向有効径端部を含むXZ断面における角度のz方向三階微分値 実施例3に係る結像光学系の要部概略図 実施例3に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における法線の角度 実施例3に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向一階微分値 実施例3に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向二階微分値 実施例3に係るレンズアレイの光軸を含むXZ断面における角度のz方向三階微分値 本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部概略図 本発明の実施形態に係る画像形読取装置の要部概略図
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1に係る結像光学系について詳細に説明する。本実施例では、画像形成装置が備える光学装置(露光ユニット)内に、結像光学系を配置した場合を想定して説明する。図1は、本実施例に係る光学装置10の要部概略図であり、図1(a)はXY断面図、図1(b)はZX断面図、図1(c)はYZ断面図、を夫々示している。なお、図1では、結像光学系100が有する複数の結像部105のうちの一部のみを図示しており、且つ無数に存在する光線のうち特徴的な光線のみを図示している。
結像光学系100は、第1の方向(Y方向)に配列される複数の結像部105を有しており、複数の結像部105の夫々は、光軸方向(X方向)に配列される複数のレンズ部102、104を備えている。また、複数の結像部105の夫々は、第1の方向と光軸方向と含む第1の断面内(XY断面内)では、物体面101に配置される物体の正立像を等倍で形成する(物体を正立等倍結像)する系(正立等倍結像系)である。一方で、第1の方向に垂直な第2の断面内(ZX断面内)では、物体の倒立像を等倍で形成する系(倒立等倍結像系)である。すなわち、結像光学系100のZX断面内における倍率をβsとするとき、βs=−1なる条件が満たされる。
このように、本実施形態に係る結像光学系100は、第2の断面内において倒立結像系であるため、正立結像系と比較して第2の断面内での各結像部105のパワーを小さくすることができるため、解像度と光利用効率との両立を実現している。
光学装置10は、光源101、結像光学系100、ハウジング110、第1の変更部107、及び第2の変更部108を備えている。光源101は、Y方向に等間隔に配列された複数の発光素子(発光点)を有しており、発光素子としては、LEDや有機EL素子(有機発光素子)やレーザー等を用いることができる。画像形成装置においては、結像光学系100の物体面に光源101が配置され、結像光学系100の像面に受光面(感光面)106が配置される。
結像光学系100が有する複数の結像部105の夫々は、YZ平面に対して対称に配置された第1のレンズ部102及び第2のレンズ部104を備えている。本実施例においては、第1のレンズ部102及び第2のレンズ部104の夫々が1つの光学素子(レンズ)で構成されている。ここで、第1のレンズ部102のレンズ面(光学面)102a、102b及び第2のレンズ部104のレンズ面104a、104b、の夫々は、アナモフィックな非球面である。図1(b)に示すように、ZX断面内において、第1のレンズ部102と第2のレンズ部104とは、互いに同一の形状を有している。
本実施例に係る結像光学系100は、第1のレンズ部102と第2のレンズ部104との間に配置され、各結像部105に対応する複数の矩形の開口が設けられた遮光部103を備えている。遮光部103における各開口の中心は、各結像部105の光軸上に位置しており、隣接する開口間の遮光壁は、Y方向において隣接する結像部105同士の境界部に位置している。この遮光部103によれば、各結像部105に係る第1のレンズ部102を通過する光線のうち、結像に関与する結像光線のみを通過させ、結像に寄与しない迷光光線(他の結像部105に係る第2のレンズ部104に入射する光線)を遮光することができる。
ハウジング110は、光源101、結像光学系100、第1の変更部107、及び第2の変更部108等の各部材を収容している。第1の変更部107及び第2の変更部108は、ビスやピン等から成る部材であり、第1のレンズ部102の基準部109及びハウジング110の夫々に当接している。第1の変更部107によれば、X方向において光源101と第1のレンズ部102との間隔(第1の間隔)を変更することにより、XY断面内での焦点位置とZX断面内での焦点位置との差である非点隔差(アス)を調整することができる。また、第2の変更部108によれば、X方向においてハウジング110と受光面106との間隔(第2の間隔)を変更することにより、第1の変更部107によるアスの調整に伴って生じるピントずれを調整することができる。
図1(a)に示すように、XY断面内において、光源101から出射した光線は、第1のレンズ部102により中間結像面Aに集光される。ここで、中間結像面Aとは、第1のレンズ部102が光源101の中間像を形成する(物体面を中間結像する)仮想的な面である。そして、中間結像面Aに一旦集光された光線は、第2のレンズ部104により受光面106に集光される。これにより、光源101の中間像の像が受光面106の近傍に形成される(中間像が受光面106の近傍に再結像される)ことになる。すなわち、結像光学系100は、XY断面内においては、光源101の正立等倍像を受光面106の近傍に形成する正立等倍結像系となっている。
一方で、図1(b)に示すように、ZX断面内においては、光源101から出射した光線は中間結像面Aに集光されずに受光面106の近傍に集光される。このとき、光源101は、第1のレンズ部102及び第2のレンズ部104により受光面106の近傍に等倍結像される。すなわち、結像光学系100は、ZX断面内においては、光源101の倒立等倍像を受光面106の近傍に形成する倒立等倍結像系となっている。
本実施例に係る光学装置10の諸特性を以下の表1に示す。
表1に示すように、本実施例に係る結像光学系100のZX断面内における倍率はβs=−1であり、光源101が含む各発光素子のサイズは42.30μm×42.30μmである。すなわち、画像形成装置の解像度が600dpiである場合に、印字するドットのサイズ(42.30μm×42.30μm)に対して、各発光素子の第2の方向のサイズを同等のサイズとしている。
なお、結像光学系100の各レンズ面と光軸(X軸)との交点を原点とし、第1の方向において光軸と直交する軸をY軸、第2の方向において光軸と直交する軸をZ軸とするとき、その非球面形状は以下に示す非球面式(1)で表わされる。ただし、Rは曲率半径、kは円錐定数、Aij(i=0,1,2,3・・・、j=0,1,2,3・・・)は非球面係数である。
(比較例)
以下、本実施例に係る結像光学系100の効果について、比較例を用いて説明する。比較例に係る結像光学系400は、レンズアレイの光軸を有するZX断面内の形状が、加工精度に不利な形状であるという点で、本実施例に係る結像光学系100とは異なっている。前記差異を除けば、結像光学系400の要部概略図は、本実施例の要部概略図と略同等のため、図示は省略する。
比較例に係る光学装置40の諸特性を以下の表2に示す。
(原理説明1)加工精度は形状の曲率の角加加速度に比例する。
ここで、レンズアレイの加工精度について説明する。本実施例及び比較例では、レンズアレイは成形で製造しているため、型の加工精度が、レンズアレイの形状精度となる。しかし、レンズアレイを直接切削加工する場合でも、議論は同様である。
一方向(本実施例及び比較例ではY方向を指す。)に長いレンズアレイの加工においては、まず短尺方向(本実施例及び比較例ではZ方向を指す。)についてバイトを走査して切削を行い、それを長尺方向に展開するという加工手順が一般的である。該手順においては、ZX断面の形状が問題となる。
具体的には、ZX断面におけるバイト走査角のZ方向についての加速度(以後、角加速度とする。)の変化(角加速度の走査時間微分。以後、角加加速度とする。)が、加工精度を決める。バイトの角加速度はバイトに掛ける力に対応し、角加加速度は掛ける力の変化に対応する。角加加速度の大きさが大きいほど、バイトに掛ける力の変化が大きく、バイトの動きが不安定となり、加工精度が低下する。
ここで、厳密な議論をすれば、前記微分は、Z方向の走査時間ではなく、バイトの走査方向の走査時間について定義されるべきである。しかし、よほどパワーが強い面で無い限り、該微分方向の差は顕著とならず、また、光学設計時において、面上の位置によって変化するバイトの走査方向について微分するのは、計算負荷が大きくなり好ましくないため、Z方向の走査時間微分に近似して議論を進める。該近似を行っても、本質的に、議論に問題は生じない。
一般に、切削時において、バイトは、面形状の法線方向に略一致するように配置されるため、前記ZX断面におけるバイト走査角度は、面形状の法線方向のZX断面への射影となる。角度の基準として、光軸方向(±X方向。正負両方の理由は後述)を0°とすると、比較例1に係る結像光学系400の有するレンズ面402a面と402b面の、光軸を含むZX断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度は、図2(a)(b)となる。
ここで、今議論しているのは光軸を含むZX断面における法線方向なので、ZX断面への射影は実質的に不要であり、回りくどい言い方となった。しかし、後述するが、例えば、Y方向有効径端部を含むにおけるZX断面における法線方向は、XY断面においてもX方向に対し傾いているため、ZX断面へ射影して議論する必要がある。先の言い方は、考え方を示すためのものであることを理解したい。
ここで、型を加工する場合と、レンズを直接切削加工する場合とで、バイトの向きが逆になるが、説明の簡便さのため、レンズを直接切削する場合のバイトの向きとして議論を進める。また、レンズ面の表裏の差によって、バイト走査角の正負が変化してしまうが、同様に説明の簡便さのため、切削したい各レンズ面に相対したときに、手前から奥に向かって光軸に平行な軸を角度の基準(0°)とし、角度を定義して議論する。
例えば、402a面は、+X方向を0°とし、空中からレンズ面に向かうバイトの向きが+X+Z象限に向いたとき、角度を正とする。402b面は、−X方向を0°とし、空中からレンズ面に向かうバイトの向きが−X+Z象限に向いたとき、角度を正とする。
バイトは、略Z方向(短尺方向)に走査するため、Z方向の走査時間について微分すると角速度となる。これまでの議論を、数式でまとめる。
ZX断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度をθ(x,z)〔deg〕、
加工速度(バイトの走査速度)をv〔mm/s〕
バイトのZ方向の走査時間t〔s〕
バイトのZ方向の走査距離z〔mm〕
とすると、
vt=z
通常、加工速度vは一定なので、
となる。つまり、
のように表わされる。
上記より、角加加速度の議論には、加工速度vが影響することがわかる。しかし、加工速度vは、寧ろ、光学設計後に決定するものであるため、光学設計時に考慮できるよう、便宜的に、
を考慮し、議論する。これまで議論した角加加速度とは、角度のz方向三階微分値が対応する。
比較例1に係るレンズ面402a及び402bの角度のz方向一階微分値は、図3(a)(b)となる。
同様に、角度のz方向二階微分値を図4(a)(b)に、角度のz方向三階微分値を図5(a)(b)に示す。
図5(a)(b)を見て分かるように、比較例1に係るレンズ面402a及び402bにおいては、Z方向の有効径端部において、角度のz方向三階微分値の絶対値が大きい値となっていることがわかる。
ここで、角度のz方向二階微分値の正負は、バイトに掛ける力の方向を意味するため、角度のz方向三階微分値の正負は、バイトに掛ける力の変化する方向を意味する。加工精度は、単位距離(時間)当たりの該力の変化の大きさに依存するため、絶対値で評価する。
(原理説明2)定量説明
加工時間の観点から、一般に、加工速度は5mm/s以上であることが望ましい。また、著者らの経験上、角加加速度の絶対値が15000deg/s^3以下であれば、光学性能として十分な加工精度(加工形状誤差10nm以下)が得られることが分かっている。
これらより、角度のz方向三階微分値が、
15000〔deg/s^3〕÷(5〔mm/s〕)^3=120〔deg/mm^3〕
以下となる面形状であれば、好ましい加工速度で、好ましい加工精度を得ることが出来ると言える。
もしこの値を上回ると、加工速度を落として丁寧に加工するか、加工形状誤差を許容するかが必要となり、好ましくない。
比較例の構成においては、角度のz方向三階微分値の絶対値の有効範囲内の最大値が、
402a面:17361 deg/mm^3
402b面:380 deg/mm^3
であり、402a面、及び、402b面で該閾値を超えているため、好ましくない。
(原理説明3)原理思想:R1面とR2面で分担
角度のz方向三階微分値の絶対値を低減できる最も簡単な構成は、光軸を含むZX断面における形状を円弧にすることである。この場合、曲率がきつくない限り、角度のz方向一階微分値が略一定でなだらかに変化するため、角度のz方向三階微分値の絶対値も小さくなる。曲率がきつくない限り、角度のz方向一階微分値はパワーと略比例するため、パワーがZ方向の位置によって変化しないと言い換えることも出来る。しかし、このような光学系では、Z方向の軸外において球面収差が発生しやすく、結像性能が著しく低下しやすくなる。
比較例と同様のレンズ構成(2枚構成で、同一レンズの対称配置)において、ZX断面における形状を円弧化した概略光路図(XZ断面図)を、図6(a)に示す。わかりやすさのため、図には一部の光線しか記載していない。図のように、光軸近傍においては、良好な結像性能を示すが、Z方向軸外においては、球面収差のため、結像性能が低下していることが分かる。
該レンズ構成(光線の通過順にレンズ面に番号を振ってR1〜R4面とする。)において、この球面収差を低減し、結像性能を良好にするためには、R1面(対称となるR4面も同じ)、及びR2面(対称となるR3面も同じ)の少なくともどちらか一方に非球面を設ける必要がある。凸面の場合の球面収差良好な非球面は、軸上と比較し、軸外のパワーが弱くなるようなものであり、角度のz方向一階微分値は軸上から軸外に向かって正方向に変化する。この非球面形状のため、円弧形状のように角度のz方向一階微分値が略一定でなだらかな変化をしなくなり、角度のz方向三階微分値の絶対値が低下することがある。
R1、R2面の両面に非球面を設けた場合、球面収差を十分に低減できるR1面とR2面の形状の組み合せは無数に存在する。その例の概略光路図(XZ断面図)を図6(b)(c)に示す。球面収差低減を主としてR1面の非球面で実施するようにしたものが図6(b)であり、R1、R2面の両非球面で分担して実施するようにしたものが、図6(c)である。
比較例の構成は、図3(a)にてR1面の軸外ほど角度のz方向一階微分値が正方向に変化していることを見て分かるように、図6(b)に近く、球面収差低減を主としてR1面で実施している。
しかし、図3(a)(b)より分かるように、R1面の軸外のパワーを弱くしすぎたため、角度のz方向一階微分値が正の値(即ち負のパワー)となっており、球面収差の過補正の状態になっている。R1面の過補正で新たに発生した収差を、R2面の軸外にて角度のz方向一階微分値を負の方向に大きい値(即ち、正のパワーを増大)とすることで低減した構成になっている。このように、収差の過補正を生じる形状のため、R1面、及びR2面の少なくともどちらかの面の角度のz方向一階微分値の変化が急峻に生じ、角度のz方向三階微分値が低下している。
つまり、球面収差低減をR1面とR2面の両面で適切に分担して実施し、角度のz方向二階微分値の変化がR1面とR2面の両面において極力小さくなるようにすればよい。これが本発明の原理思想である。
(原理説明4)原理構成:角度のz方向一階微分値が0を跨がない
前述の原理思想を達成するための原理構成を考える。
前述の通り、曲率がきつくない限り、角度のz方向一階微分値はパワーと略比例する。つまり、収差の過補正を生じず、球面収差低減をR1面とR2面の両面で適切に分担する構成とは、R1面とR2面の両面の有効域において、パワーが反転しない、即ち、有効域内において角度のz方向一階微分値が0 deg/mmとなるような点が存在しない構成と言える。
このような構成は、図6(c)にて実現されている。前述の通り、図6(b)と結像性能は同等であるので、結像性能を維持しつつ、面形状の工夫で加工精度を確保できる。しかし、R1面とR2面の非球面形状の相対関係を確保しつつ設計をしなければならないため、意図しなければ、通常、上記設計の達成は難しい。
以上より、R1面とR2面の両面において、角度のz方向一階微分値が0 deg/mmを跨がない構成が本発明の原理構成となる。
これを数式で表すと、
θY0inを、入射面の光軸を含むXZ断面における形状の法線と光軸とが成す角度、
θY0outを、出射面の光軸を含むZX断面における形状の法線と光軸とが成す角度、
としたとき、
有効域内全域において、
を満足するということである。
この構成とすることで、球面収差低減を両面で適切に分担して実施でき、両面の角度のz方向三階微分値を低減できる。
ここで、厳密に言えば、上記を満足する構成であっても、角度のz方向三階微分値が低下する場合があるが、それは面形状が多数の極値や変曲点を有する複雑な構成であり、目立った光学性能の向上も見込めず、通常は実施しないため、上記の構成を満足すれば、本発明の効果を得られると言って過言ではない。
また、Fno.が暗い光学系や、結像性能が低くても成り立つ光学系等で、R1面、R2面共にZX断面における形状が円弧となる構成においては、本発明の効果は得られない。R1面、及びR2面の少なくとも一面が非球面形状である構成において、本発明の効果が得られる。
本実施例のように、解像度と光利用効率との両立のために、第2の断面内において倒立結像系とした光学系は、非球面形状を有しやすく、特に本発明の構成が必要とされる。
実施例1についての、本発明の効果を示す。実施例1に係るレンズ面102a及び102b面について、光軸を含むZX断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度を、図7(a)(b)に、角度のz方向一階微分値を図8(a)(b)に、角度のz方向二階微分値を図9(a)(b)に、角度のz方向三階微分値を図10(a)(b)に、示す。
図8(a)(b)を見てわかる通り、R1面、R2面共に角度のz方向一階微分値が0deg/mmを跨がない構成となっており、本発明を満たしている。結果、図10(a)(b)を見て分かるとおり、各面の角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値は、
102a面(R1面):17 deg/mm^3
102b面(R2面):19 deg/mm^3
となっており、両面共、閾値を超えておらず、型精度確保の観点において、好ましい構成とできている。
また、このように、閾値(120〔deg/mm^3〕)に対し、余裕がある場合は、加工速度を5mm/sより速くし、加工時間を短縮することも可能である。
ところで、これまで、光軸を含むZX断面における形状について、角度のz方向三階微分値の議論をしてきた。これは、Y(長手)方向の光軸近傍において、加工精度が確保されていることを意味する。これだけでも十分に効果があるが、Y(長手)方向の有効部端部における加工精度の確保についても議論する。
実施例1に係るレンズ面102a及び102b面について、Y(長手)方向の有効部端部(光軸からY方向に+0.35mmの位置)を含むXZ断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度を、図11(a)(b)に、角度のz方向一階微分値を図12(a)(b)に、角度のz方向二階微分値を図13(a)(b)に、角度のz方向三階微分値を図14(a)(b)に、示す。
図12(a)(b)を見てわかる通り、R1面、R2面共に角度のz方向一階微分値が0deg/mmを跨がない構成となっており、Y(長手)方向の有効部端部を含むXZ断面における形状についても、本発明を満たしている。
これを数式で表すと、
θY1inを、入射面の有効域端部を含むXZ断面における形状の法線と光軸とが成す角度、
θY1outを、出射面の有効域端部を含む第XZ断面における形状の法線と光軸とが成す角度
としたとき、
有効域内全域において、
を満足するということである。
結果、図14(a)(b)を見て分かるとおり、各面の角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値は、
102a面(R1面):85 deg/mm^3
102b面(R2面):50 deg/mm^3
となっており、両面共、閾値を超えておらず、型精度確保の観点において、好ましい構成とできている。
つまり、本実施例においては、Y(長手)方向の、光軸近傍であっても、有効部端部であっても、型精度確保の観点において、好ましい構成とできている。
ここで、有効部は、製造誤差も考慮し、光束が通過する(し得る)領域を意味する。本実施例では、Y方向について遮光壁で光束が制限されるため、設計値においては、有効径は0.7mmより小さいが、製造誤差も考慮し有効径を0.7mmと設定している。尚、厳密な有効部のサイズは102a面及び102b面とで異なるが、同一と言える。これらより、上記では、有効部端部として、0.7mm(±0.35mm)を用いて議論した。
[実施例2]
実施例1は型精度確保の観点で好ましい構成であることは前述の通りだが、角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値は、光軸近傍と比較して、Y(長手)方向の、有効部端部の方が大きくなっている。
この主原因は、R1面とR2面との球面収差補正のための非球面変化のバランス差にある。図12(a)(b)を見て分かるとおり、角度のz方向一階微分値は両面共に0deg/mmを跨がないため、先に議論した、収差の過補正は生じていない。しかし、軸上からZ方向の軸外に向かうにつれて、R1面の角度のz方向一階微分値はマイナス方向(パワーが強くなる方向)に変化するのに対し、R2面の角度のz方向一階微分値はプラス方向(パワーが弱くなる方向)に変化している。これは、R1面及びR2面の球面収差低減の分担割合が、Z方向の軸外に向かうにつれ急激に変化していることを意味する。このため、非球面形状の変化量が大きくなり、角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値が大きくなっている。
以下、本発明の実施例2に係る結像光学系について詳細に説明する。実施例2に係る結像光学系200は、上記事情を鑑み、レンズ面202a面及び202b面のY(長手)方向の、有効部端部を含むZX断面における形状を、加工精度の観点で、更に好ましく改善したという点で、本実施例に係る結像光学系100とは異なっている。
ここで、レンズ面202a面及び202b面の光軸を含むZX断面内の形状は、実施例1(レンズ面102a面及び102b面)と同一である。前記差異を除けば、結像光学系200の要部概略図は、実施例1の要部概略図と略同等のため、図示は省略する。
実施例2に係る光学装置20の諸特性を以下の表3に示す。
実施例2に係るレンズ面202a及び202b面の、Y(長手)方向の有効部端部を含むZX断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度を、図15(a)(b)に、角度のz方向一階微分値を図16(a)(b)に、角度のz方向二階微分値を図17(a)(b)に、角度のz方向三階微分値を図18(a)(b)に、示す。
図16(a)(b)を見てわかる通り、軸上からZ方向の軸外に向かう角度のz方向一階微分値の変化が、R1面、R2面共に同一方向(+方向)となる構成となっており、R1面及びR2面の球面収差低減の分担割合が、急激に変化しないようにできている。結果、非球面形状の変化量が小さく抑えられ、図18(a)(b)を見て分かるとおり、各面の角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値は、
202a面:1 deg/mm^3
202b面:24 deg/mm^3
となっており、実施例1より更に、型精度確保の観点において、好ましい構成とできている。
これを数式で表すと、
[(dθY1in)/dz]z0を、光軸上における、θY1inのz方向微分値
[(dθY1in)/dz]z1を、z方向有効径端部における、θY1inのz方向微分値
[(dθY1out)/dz]z0を、光軸上における、θY1outのz方向微分値
[(dθY1out)/dz]z1を、z方向有効径端部における、θY1outのz方向微分値
としたとき、
を満足するということである。
ここで、厳密には、R1面とR2面の変化の向きを判断する場合に、Z方向の軸外として、Z有効部端部を考慮している。つまり、軸上の角度のz方向一階微分値とZ有効部端部の角度のz方向一階微分値との差分の正負で判断している。
本実施例及び実施例1では、Z方向についてレンズ部で光束が制限されるため、有効部のサイズがR1面(201a面及び102a面)とR2面(201b面及び102b面)とで異なる。角度のz方向一階微分値を示すグラフは±1.24mmのZ範囲を示しているが、具体的には、R1面は±1.085mm位置、R2面は±1.22mm位置での角度のz方向一階微分値と軸上の角度のz方向一階微分値との差分の正負で判断している。
尚、レンズ面202a及び202b面の、光軸を含むZX断面についても、当然、同様のことが言え、説明は省略するが、該構成を満足することで加工精度を確保している。
これを数式で表すと、
[(dθY0in)/dz]z0を、光軸上における、θY0inのz方向微分値
[(dθY0in)/dz]z1を、z方向有効径端部における、θY0inのz方向微分値
[(dθY0out)/dz]z0を、光軸上における、θY0outのz方向微分値
[(dθY0out)/dz]z1を、z方向有効径端部における、θY0outのz方向微分値
としたとき、
を満足するということである。
[実施例3]
以下、本発明の実施例3に係る結像光学系について詳細に説明する。図19は、本実施例に係る光学装置80の要部概略図であり、本実施例に係る光学装置80の構成は、結像光学系800以外については実施例1に係る光学装置10の構成と同様である。
具体的には、本実施例に係る結像光学系800は、ZX断面内で、物体の倒立像を縮小倍で形成する系(倒立縮小結像系)である。すなわち、結像光学系800のZX断面内における倍率をβsとするとき、βs=−0.77であり、0>βs>−1なる条件が満たされる。このような構成とすることで、像に対して光源のサイズを大きくすることが出来、塵埃による光量低下を低減する効果を得られる。また、非等倍系で光路が対称とならないため、第一のレンズと第二のレンズとを対称形状としていない点も実施例1と異なる。
更に、本実施例に係る結像光学系800は、結像光学系を上下に二分割して、その一方を各レンズ部の配列周期の半分(半ピッチ)だけY方向にずらした構成となっている。
すなわち、本実施例に係る結像光学系800は、第1の方向だけでなく、それに垂直な第2の方向にも複数の結像部805が配列された構成である。
本実施例のように、第2の方向に複数の結像部を配列し、それぞれの結像部の光軸を、第1の方向についてずらした構成とすることで、光軸をずらさない構成と比較して、1つの発光点から出射した光線が通過するレンズ部の数が増え、夫々の光線に対する光学性能が平均化され、結像性能(MTFや光利用効率を指す)のY方向についてのムラが大幅に低減できる効果を得られる。
上下段の第1のレンズ部802のレンズ面802a、802b、802c、802d、及び上下段の第2のレンズ部804のレンズ面804a、804b、804c、804d、の夫々は、実施例1及び2と同様、アナモフィックな非球面である。また、各レンズ面の非球面形状は、上述した非球面式(1)で表わされる。
本実施例に係る光学装置80の諸特性を以下の表4に示す。

本実施例のレンズ部は、上下段のレンズ部の形状を、光軸をずらすことなく型に掘り込み、その後、上下段の型をずらすという型製造方法を取る。そのため、上下段をずらしていない形状(以後、802a面と802c面の合成形状を802ac面とする。同様に、802bd面、804ac面、804bd面を定義する。)において、実施例1及び実施例2と同様の議論を行う。
実施例3のレンズアレイの802ac面及び802bd面、804bd面及び804ac面の、光軸を含むZX断面における法線方向の、ZX断面への射影の角度を、図20(a)(b)(c)(d)に、角度のz方向一階微分値を図21(a)(b)(c)(d)に、角度のz方向二階微分値を図22(a)(b)(c)(d)に、角度のz方向三階微分値を図23(a)(b)(c)(d)に、示す。
図21(a)(b)(c)(d)を見てわかる通り、R1、R2、R3、R4面全てにおいて角度のz方向一階微分値が0deg/mmを跨いでおらず、球面収差の過補正を生じていない。且つ、軸上からZ方向の軸外に向かう角度のz方向一階微分値の変化が、R1面とR2面、また、R3面とR4面の両ペアにおいて、同一方向(+方向)となる構成となっており、球面収差低減の各面分担割合が、急激に変化しないようにできている。これらの結果、図23(a)(b)を見て分かるとおり、各面の角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値は、
802ac面(R1面):0 deg/mm^3
802bd面(R2面):15 deg/mm^3
804bd面(R3面):35 deg/mm^3
804ac面(R4面):16 deg/mm^3
となっており、実施例1及び実施例2と同様に、型精度確保の観点において、好ましい構成とできている。
尚、説明は省略するが、本実施例のレンズアレイの802ac面及び802bd面、804bd面及び804ac面は、Y(長手)方向の有効部端部を含むZX断面における形状についても、本発明を満たし、加工精度を確保している。
ここで、R1〜R4面の内、804bd面の角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値が最も大きいことが分かる。804bd面のように、光学系のうち、最もパワーが強い面は、球面収差低減のために、軸上からZ方向の軸外に向かう角度のz方向一階微分値の変化が大きくなりやすく、角度のz方向三階微分値の絶対値の最大値が大きくなりやすいためである。よって、特に、光学系の内、最もパワーが強い面を有するレンズにおいて、本発明の効果が顕著となる。
本実施例のように、第2の断面において非等倍系である場合は、実施例1及び2のような等倍系と比較し、面毎にパワー差が生じるため、パワーが強い面が生じやすく、角度のz方向三階微分値の絶対値が大きくなりがちなので、特に本発明の効果が高い。
[画像形成装置]
図24は、本発明の実施形態に係る画像形成装置33の要部概略図(ZX断面図)である。画像形成装置33は、上述した各実施例のいずれかに係る結像光学系を有する光学装置(露光ユニット)を4個備え、夫々が並行して感光ドラム(感光体)の受光面(感光面)を露光するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
画像形成装置33は、プリンタコントローラ36と、露光ユニット17、18、19、20と、像担持体としての感光ドラム21、22、23、24と、現像器25、26、27、28と、搬送ベルト34と、定着器37とを備えている。ここで、露光ユニット17〜20の夫々は、結像光学系の第2の方向が感光ドラム21〜24の回転方向であるZ方向に一致するように配置されている。
図24に示すように、パーソナルコンピュータ等の外部機器35からは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が出力される。各色信号は、プリンタコントローラ36によってY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各画像信号(ドットデータ)に変換され、対応する露光ユニット17〜20に入力される。なお、プリンタコントローラ36は、前述した信号の変換だけでなく、後述するモータなどの画像形成装置33における各部の制御を行う。
露光ユニット17〜20の夫々は、各画像信号に応じて変調された露光光29、30、31、32の夫々によって、不図示の帯電ローラにより帯電させられた感光ドラム21〜24の各感光面を露光し、静電潜像を形成する。なお、感光ドラム21〜24の夫々は、不図示のモータによってZX断面内で回転させられており、この回転に伴って各感光ドラムの感光面がZ方向に移動している。その後、各感光面上に形成された各色の静電潜像は、現像器25〜28の夫々によって各色のトナー像として現像される。そして、各色のトナー像は、不図示の転写器によって、搬送ベルト34により搬送されてきた被転写材(記録媒体)に多重転写された後、定着器37によって被転写材に定着させられる。以上の工程により、1枚のフルカラー画像が形成される。
[画像読取装置]
図25は、本実施形態に係る画像読取装置44の要部概略図(ZX断面図)である。画像読取装置44は、透過部材から成る原稿台43と、上述した各実施例のいずれかに係る結像光学系を有する光学装置(読取ユニット)41と、を備え、原稿台43の上面に載置された原稿40を、読取ユニット41により読み取る装置である。原稿台43はフレーム42により支持されており、原稿台43の上面は原稿40の原稿面と一致している。
ここで、読取ユニット41は、原稿台43を介して原稿40を照明する照明部と、上述した各実施例のいずれかに係る結像光学系と、結像光学系により集光された原稿40からの反射光を受光する受光部と、各部材を保持する筐体(ハウジング)と、を有する。読取ユニット41は、不図示の駆動部によりX方向に移動可能な構成であるため、原稿台43(原稿40)と結像光学系との相対位置をX方向(第2の方向)に変更することができる。この構成により、読取ユニット41は、原稿40の原稿面を副走査方向に順次読み取ることができ、原稿40の原稿面の全域の画像データを取得することができる。
この時、原稿台43の上面、すなわち原稿40の原稿面は、結像光学系の物体面に配置されており、受光部の受光面(センサ面)は、結像光学系の像面に配置されている。また、結像光学系は、第2の方向が副走査方向に一致するように配置されている。受光部としては、例えばCCDセンサやCMOSセンサ等により構成されるラインセンサを用いることができる。なお、画像読取装置44は、照明部により照明された原稿40からの透過光を受光部によって受光する構成としてもよい。また、照明部としては、光源を含むものに限らず、外部からの光を原稿40に導光するような構成を採用しても良い。
[変形例]
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
(非球面定義式 & レンズ枚数4枚以下)
例えば、上述した各実施例における結像部の各レンズ面は、式(1)で表されるアナモフィックな非球面であるが、これに限らず、他の表現式で表される非球面であってもよい。また、各実施例に係る結像部は、光軸方向に配列された2つのレンズを有する構成であるが、レンズの数は2つに限らず、3つ以上のレンズを有する構成としてもよい。特に、レンズ枚数が4枚以下の場合、各レンズに求められるパワーが大きく、加工精度が低い設計になりやすいため、本発明の効果が高いと言える。
(矩形開口)
各実施例に係る結像光学系では、遮光部の開口が開口面となっているが、これに限らず、レンズ面が開口面となるように構成してもよい。また、各実施例に係る遮光部の開口の形状は矩形であるが、ここでの矩形とは略矩形のことを示しており、矩形を構成する辺を曲線にしたものや、各頂点をなくして略円形状又は略楕円形状にしたようなもの等を含んでいる。なお、開口形状は矩形に限られるものではないが、発光素子や印字ドットの形状に対応させて矩形にすることにより、開口形状を円形や楕円形状にした場合と比較して、光利用効率を向上させることができる。
(光源形状)
また、各実施例では、Y方向及びZ方向の両方で600dpiのドットを印字することを想定しているため、ドットの形状が正方形であったが、これに限られるものではない。同様に、光源が有する発光素子(発光面)の形状に関しても、矩形に限られず、印字ドットの形状に合わせて、例えば、菱形や楕円形、平行四辺形等としてもよい。さらに、光源として、第1の方向だけでなく第2の方向にも複数の発光素子を配列した構成を採用してもよい。
なお、上述した画像形成装置及び画像読取装置における記録密度は限定されるものではない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、上述した各実施例に係る光学装置は、600dpi以上の画像形成装置においてより高い効果を発揮する。また、上述した画像読取装置を外部機器として画像形成装置に接続することにより、カラーデジタル複写機を構成してもよい。当然ながら、各実施例に係る結像光学系をモノクロ画像形成装置に適用してもよい。
100 結像光学系
101 光源(物体面)
105 結像部

Claims (14)

  1. (副倒立限定。R1R2面非球面。Y方向軸上のみ。副パワー符号同一限定無し)
    第1の方向に配列される複数の結像部を有する結像光学系であって、
    前記複数の結像部の夫々は、
    前記第1の方向と光軸方向と含む第1の断面内では物体の正立像を等倍で形成し、
    前記第1の方向に垂直な第2の断面内では前記物体の倒立像を形成する
    結像光学系において、
    前記結像部を構成する少なくとも1つのレンズの、光軸を含む第2の断面における形状が
    有効域内全域において、
    入射面、及び出射面共に非球面(非円弧形状)であり、
    且つ、入射面及び出射面共に下記2式、
    を満足する
    ことを特徴とする結像光学系。
    ここで、
    θY0in:入射面の光軸を含む第2の断面における形状の法線と光軸とが成す角度
    θY0out:出射面の光軸を含む第2の断面における形状の法線と光軸とが成す角度
    z:第1の方向と光軸方向とに垂直な方向のレンズ面の座標
  2. (Y方向軸外含む。副パワー符号が一定。副パワー符号同一限定無し)
    前記レンズの
    前記第1の方向について有効域端部を含む第2の断面における形状が、
    有効域内全域において、
    入射面、及び出射面共に非球面(非円弧形状)であり、
    且つ、入射面及び出射面共に下記2式、
    を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
    ここで、
    θY1in:入射面の有効域端部を含む第2の断面における形状の
    法線と光軸とが成す角度
    θY1out:出射面の有効域端部を含む第2の断面における形状の
    法線と光軸とが成す角度
    z:第1の方向と光軸方向とに垂直な方向のレンズ面の座標
  3. (Y方向軸上のみ。R1R2面の副パワーの変化が単調。)
    前記レンズが、
    を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
    ここで、
    [(dθY0in)/dz]z0:光軸上における、θY0inのz方向微分値
    [(dθY0in)/dz]z1:z方向有効径端部における、θY0inのz方向微分値
    [(dθY0out)/dz]z0:光軸上における、θY0outのz方向微分値
    [(dθY0out)/dz]z1:z方向有効径端部における、θY0outのz方向微分値
  4. (Y方向軸外含む。R1R2面の副パワーの変化が単調。)
    前記レンズが、
    を満足する
    ことを特徴とする請求項2に記載の結像光学系。
    ここで、
    [(dθY1in)/dz]z0:光軸上における、θY1inのz方向微分値
    [(dθY1in)/dz]z1:z方向有効径端部における、θY1inのz方向微分値
    [(dθY1out)/dz]z0:光軸上における、θY1outのz方向微分値
    [(dθY1out)/dz]z1:z方向有効径端部における、θY1outのz方向微分値
  5. (非等倍系)
    前記結像部は、
    前記第2の断面内において、非等倍結像する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の結像光学系。
  6. (副パワー大のレンズ)
    前記レンズは、
    前記結像部の有する複数のレンズの内、
    前記第2の断面内におけるパワーが最も大きい
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の結像光学系。
  7. (矩形開口)
    前記レンズは、
    矩形の開口面を少なくとも1面有する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の結像光学系。
  8. (レンズ枚数小:非球面にかかる負荷が大きい)
    前記結像部は、4枚以下のレンズを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の結像光学系。
  9. (段ずらし)
    前記第1の方向と、
    前記第1の方向と前記光軸方向とに垂直な第2の方向と、
    に配列される複数の結像部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の結像光学系。
  10. (画像形成装置1)
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の結像光学系を有する光学装置と、
    該光学装置により感光体の感光面上に形成される静電潜像をトナー像として現像する現像器と、
    現像された前記トナー像を記録媒体に転写する転写器と、
    転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着器と、
    を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. (画像形成装置2)
    前記感光体は、前記第2の断面内で回転する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. (画像読取装置1)
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の結像光学系を有する光学装置と、
    前記原稿を載置するための原稿台と、
    を備える
    ことを特徴とする画像読取装置。
  13. (画像読取装置2)
    前記結像光学系と前記受光部とを保持する筐体を備える
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像読取装置。
  14. (画像読取装置3)
    前記第1の方向と前記光軸方向とに垂直な第2の方向において、
    前記原稿台と前記筐体との相対位置を変更する駆動部を備える
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像読取装置。
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