JP2019198901A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セットアップ時にブレード外径を認識し、認識した最新のブレード外径をRFIDタグに記憶する。【解決手段】テーブル30が保持した被加工物をブレード613で切削する手段61と、切削手段61をテーブル30に接近させる切り込み送り手段17と、ブレード外径を認識する手段91とを備え、ブレード613は、基台613aと、基台613a外側に形成する砥石613bと、基台613aに配設されるRFIDタグ617とを備え、スピンドル610を支持するハウジング611に配設されブレード613を覆うカバー65と、カバー65に配設されRFIDタグ617にブレード613の外径情報を読み書きさせる手段615と、外径認識手段91でブレード613の外径を認識時にRFIDタグ617にブレード情報を書き込ませる制御手段9とを備え、RFIDタグ617を記憶手段として用いる切削装置1。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物を切削する切削装置に関する。
切削装置は、半導体ウェーハ等の被加工物を保持する保持テーブルと、切削ブレードをスピンドルの先端に装着した切削手段とを備え、スピンドルを高速回転させ、高速回転する切削ブレードで被加工物を切削している。
例えば、被加工物の材質よって切削ブレードを交換する場合が有る。切削ブレードを交換すると切削ブレードの外径が異なってくるため、切削装置に切削ブレードの外径を認識させる必要がある。そのため、切削ブレードを交換したら、例えば、切削ブレードの外周が保持テーブルの上面に接触するときの切削ブレードの高さを装置に認識させるセットアップを行って、該高さ位置を基準として切削ブレードの切り込み位置を決めてから、実際の被加工物の切削を行っている。このセットアップは、切削手段を保持テーブルの上方からゆっくり下降させて行うため時間がかかる。
そこで、切削ブレードを交換した後、即座に切削ブレードの外径を認識して切削ブレードの外周が保持テーブルの上面に接触する高さ位置を認識できるようにするために、切削ブレードの基台にRFIDタグを配設して切削ブレードの外径を記憶させ、切削ブレードを装着する時にRFIDタグからブレードの外径情報を読み出す技術がある(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開2006−051596号公報 特開2017−183385号公報
しかし、従来においては、RFIDタグに切削ブレードの外径を記憶させるタイミングが明確に決められていなかったため、作業者が切削ブレードを装置から取り外すときに、外径をRFIDタグに記憶させていないことがあったり、切削装置に記憶されている切削ブレードの外径(例えば、新品の状態の切削ブレードの外径)をRFIDタグに記憶させていたため、使用後の切削ブレードの最新の外径ではない値をRFIDタグに記憶させてしまうことがあったりした。そのため、一度取り外された中古の切削ブレードを再装着して使用する時に、所望の切り込み深さにならない場合があるという問題がある。
よって、切削装置においては、例えば中古となった切削ブレードを取り外す場合等において、該切削ブレードの外径を認識し、中古となった切削ブレードの最新の外径をRFIDタグに記憶させるという課題がある。そして、例えば、後に再装着した該切削ブレード(中古の切削ブレード)によって、適切な切り込み深さで被加工物を切削加工できる様にするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、切削ブレードを先端に装着するスピンドルを回転させ該保持テーブルが保持した被加工物を該切削ブレードで切削する切削手段と、該切削手段を該保持テーブルの該保持面に対して直交する方向で該保持テーブルに接近又は離間させる切り込み送り手段と、該切削ブレードの外径を認識する外径認識手段とを備える切削装置であって、該切削ブレードは、該スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、該基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、該基台に配設されるRFIDタグとを備え、該スピンドルを回転自在に支持するスピンドルハウジングに配設され該スピンドルに装着した該切削ブレードを覆うブレードカバーと、該ブレードカバーに配設され該RFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段と、該外径認識手段で該切削ブレードの外径を認識した時に該RFIDタグに該ブレード情報を書き込ませる制御手段とを備え、該RFIDタグを記憶手段として用いる切削装置である。
また、上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、切削ブレードを先端に装着するスピンドルを回転させ該保持テーブルが保持した被加工物を該切削ブレードで切削する切削手段と、該切削手段を該保持テーブルの該保持面に対して直交する方向で該保持テーブルに接近又は離間させる切り込み送り手段と、該切削ブレードの外径を認識する外径認識手段とを備える切削装置であって、該切削ブレードは、該スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、該基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、該基台に配設されるRFIDタグとを備え、該スピンドルは、装着した該切削ブレードの該RFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段を備え、該外径認識手段で該切削ブレードの外径を認識した時に該RFIDタグに該ブレード情報を書き込ませる制御手段を備え、該RFIDタグを記憶手段として用いる切削装置である。
本発明に係る切削装置は、切削ブレードの外径を認識する外径認識手段を備え、切削ブレードは、スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、基台に配設されるRFIDタグとを備え、スピンドルを回転自在に支持するスピンドルハウジングに配設されスピンドルに装着した切削ブレードを覆うブレードカバーと、ブレードカバーに配設されRFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段と、外径認識手段で切削ブレードの外径を認識した時にRFIDタグにブレード情報を書き込ませる制御手段とを備えているため、切削ブレードの先端を認識するセットアップを行った時に、RFIDタグに切削ブレードの外径を記憶させることができる。そして、セットアップを行った後に、例えば、中古となった切削ブレード(切削砥石が磨耗した切削ブレード)をスピンドルから取り外す際には、切削砥石が磨耗した切削ブレードの最新の外径がRFIDタグに記憶された状態となっているため、後に該中古の切削ブレードをスピンドルに再装着して切削加工を行う場合に、中古の切削ブレードの外径をRFIDタグから読み出すことで、セットアップをせずとも適切な切り込み深さで中古の切削ブレードによって切削加工を実施できる。
また、本発明に係る切削装置は、切削ブレードの外径を認識する外径認識手段を備え、切削ブレードは、スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、基台に配設されるRFIDタグとを備え、スピンドルは、装着した切削ブレードのRFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段を備え、外径認識手段で切削ブレードの外径を認識した時にRFIDタグにブレード情報を書き込ませる制御手段を備えているため、切削ブレードの先端を認識するセットアップを行った時に、RFIDタグに切削ブレードの外径を記憶させることができる。そして、セットアップを行った後に、例えば、中古となった切削ブレード(切削砥石が磨耗した切削ブレード)をスピンドルから取り外す際には、切削砥石が磨耗した切削ブレードの最新の外径がRFIDタグに記憶された状態となっているため、後に該中古の切削ブレードをスピンドルに再装着して切削加工を行う場合に、中古の切削ブレードの外径をRFIDタグから読み出すことで、セットアップをせずとも適切な切り込み深さで中古の切削ブレードによって切削加工を実施できる。
切削装置の一例を示す斜視図である。 スピンドルに読み書き手段が配設された第1の切削手段とブレードカバーとを示す分解斜視図である。 第1の切削手段と読み書き手段が配設されたブレードカバーとを示す分解斜視図である。 第1の切削手段の内部構造の一例を示す断面図である。
本発明に係る図1に示す切削装置1は、保持テーブル30に保持された被加工物Wを回転する切削ブレード613を備えた第1の切削手段61又は第2の切削手段62によって切削することができる装置である。なお、切削装置1は、被加工物Wをデュアルカット(2軸同時切削)する型のものに限定されない。
被加工物Wは、例えば、円形の半導体ウェーハであり、被加工物Wの表面Waには、分割予定ラインSにより区画された格子状の領域に各々デバイスDが形成されている。図1において下方を向いている被加工物Wの裏面Wbは、被加工物Wよりも大径のダイシングテープTに貼着されており、ダイシングテープTにより保護されている。ダイシングテープTの粘着面の外周領域には、円形の開口を備える環状フレームFが貼着されており、被加工物Wは、ダイシングテープTを介して環状フレームFによって支持されてハンドリングが可能となっている。
切削装置1の基台10上には、保持テーブル30をX軸方向に移動させる切削送り手段13が配設されている。切削送り手段13は、X軸方向の軸心を有するボールネジ130と、ボールネジ130と平行に配設された一対のガイドレール131と、ボールネジ130を回動させるモータ132と、内部のナットがボールネジ130に螺合し底部がガイドレール131に摺接する可動板133とから構成される。そして、モータ132がボールネジ130を回動させると、これに伴い可動板133がガイドレール131にガイドされてX軸方向に移動し、可動板133上に配設され被加工物Wを吸引保持する保持テーブル30が可動板133の移動に伴いX軸方向に切削送りされる。
保持テーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなり図示しない吸引源に連通する保持面30a上で被加工物Wを吸引保持する。また、保持テーブル30の周囲には、環状フレームFを挟持固定する固定クランプ301が例えば4つ周方向に等間隔を空けて均等に配設されている。保持テーブル30は、その下方に配設された回転手段32によりZ軸方向(切り込み送り方向)の軸心周りに回転可能となっている。
基台10上の後方側(−X方向側)には、門型コラム14が保持テーブル30の移動経路上を跨ぐように立設されている。門型コラム14の前面には、例えば、X軸方向とZ軸方向とに直交するY軸方向に第1の切削手段61を往復移動させる第1の割り出し送り手段15が配設されている。
第1の割り出し送り手段15は、例えば、Y軸方向の軸心を有するボールネジ150と、ボールネジ150と平行に配設された一対のガイドレール151と、ボールネジ150の一端に連結された図示しないモータと、内部のナットがボールネジ150に螺合し側部がガイドレール151に摺接する可動板153とを備えている。そして、図示しないモータがボールネジ150を回動させると、これに伴い可動板153がガイドレール151にガイドされてY軸方向に移動し、可動板153上に第1の切り込み送り手段17を介して配設された第1の切削手段61がY軸方向に割り出し送りされる。
第1の切り込み送り手段17は、Z軸方向に第1の切削手段61を往復移動させることができ、Z軸方向の軸心を有するボールネジ170と、ボールネジ170と平行に配設された一対のガイドレール171と、ボールネジ170に連結されたモータ172と、第1の切削手段61を支持し内部のナットがボールネジ170に螺合し側部がガイドレール171に摺接する支持部材173とを備えている。モータ172がボールネジ170を回動させると、支持部材173が一対のガイドレール171にガイドされてZ軸方向に移動し、これに伴い、第1の切削手段61がZ軸方向に切り込み送りされる。
図1に示すように、切削装置1は、装置全体の制御を行う制御手段9を備えている。CPUと、メモリ等の記憶素子等で構成される記憶部90とを備える制御手段9は、回転手段32、第1の割り出し送り手段15、及び第1の切り込み送り手段17等に電気的に接続されており、制御手段9の下で、回転手段32による保持テーブル30の回転動作、第1の割り出し送り手段15による第1の切削手段61の割り出し送り動作、及び第1の切り込み送り手段17による第1の切削手段61の切り込み送り動作等が制御される。
例えば、上述した第1の切り込み送り手段17のモータ172は、図示しないパルス発振器から供給される駆動パルスによって動作するパルスモータである。制御手段9は、第1の切り込み送り手段17に供給される駆動パルス数をカウントして、第1の切削手段61の高さ位置(例えば、スピンドル610の軸心の高さ位置)を逐次検出できる。
なお、第1の切り込み送り手段17のモータ172をサーボモータとし、サーボモータにロータリエンコーダが接続された構成としてもよい。ロータリエンコーダは、サーボアンプとしての機能も有する制御手段9に接続されており、制御手段9からサーボモータに対して動作信号が供給された後、エンコーダ信号(サーボモータの回転数)を制御手段9に対して出力する。制御手段9は受け取ったエンコーダ信号により、第1の切削手段61のZ軸方向における移動量を算出してその高さ位置を認識する。
または、例えば、第1の切り込み送り手段17は、一対のガイドレール171に沿ってZ軸方向に延在するスケールと、支持部材173に固定されスケールに沿って支持部材173と共に移動しスケールの目盛りを読み取る読み取り部とを備えるものとしてもよい。そして、制御手段9は、読み取り部が読み取ったスケールの目盛り情報から第1の切削手段61の高さ位置を検出するものとしてもよい。
第1の切削手段61は、軸方向がY軸方向であるスピンドル610と、支持部材173の下端側に固定されスピンドル610を回転自在に支持するスピンドルハウジング611と、スピンドル610を回転させるモータ612と、スピンドル610の先端に装着されている切削ブレード613とを備えている。
図2に示すスピンドルハウジング611中に回転可能に収容されているスピンドル610は、スピンドルハウジング611内からその先端側が突出しており、該先端側には径方向外側に向かって延出するマウントフランジ部610bを備えている。スピンドル610のマウントフランジ部610bよりもさらに先端側の側面には、固定ナット67が螺合する雄ねじ610aが形成されている。
例えば、スピンドル610のマウントフランジ部610bには、装着した切削ブレード613に配設されたRFIDタグ617に切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段615が、埋め込まれている、又は、その一面がマウントフランジ部610bの前面と面一に露出するように固定されている。具体的には、例えば、マウントフランジ部610bに図示しない凹部が形成され、この凹部内に読み書き手段615が埋設され、無線通信を妨げない合成樹脂等によってモールディングされている。読み書き手段615は、情報を送受信するための最小限の構成要素(例えば、アンテナ)をマウントフランジ部610bに配置していればよく、読み書き手段615の他の構成要素はマウントフランジ部610bの外部に配置されていてもよい。
図1に示す制御手段9は、読み書き手段615から出力された固有情報が入力され、また、読み書き手段615に固有情報を入力することができる。
図2に示す切削ブレード613は、円環板状に形成され中央にスピンドル610を挿入する穴613cを備えるアルミニウム等の金属製の基台613aと、基台613aの外周側にダイヤモンド砥粒等を適宜のバインダーにより固定することで形成された円環状の切削砥石613bとを備える。
そして、基台613aにはRFIDタグ617が、埋め込まれている、又は、その一面が基台613aの背面と面一に露出するように固定されている。具体的には、例えば、基台613aに図示しない凹部が形成され、この凹部内にRFIDタグ617が埋設され、無線通信を妨げない合成樹脂等によってモールディングされている。本実施形態におけるRFIDタグ617は、例えば、バッテリーを備えず、アンテナコイル、制御回路及びメモリ等から構成される受動型のものであるが、これに限定されるものではない。読み書き手段615とRFIDタグ617とは、近距離無線通信(例えば、無線通信には電磁誘導が利用される)を行うことにより情報の送受信を行う。
スピンドル610の先端側を切削ブレード613の穴613cに挿入し、かつ、RFIDタグ617と読み書き手段615とをY軸方向において対向させる。そして、固定ナット67をスピンドル610の雄ねじ610aに螺合させて締め付けることにより、切削ブレード613がマウントフランジ部610bと固定ナット67とによりY軸方向両側から挟まれて固定されスピンドル610に装着された状態、即ち、図4に示すように第1の切削手段61が組み立てられた状態になる。切削ブレード613の回転中心とスピンドル610の軸心とは略合致した状態になっている。そして、スピンドル610の後端側に連結されたモータ612(図4参照)によりスピンドル610が回転駆動されることに伴って、切削ブレード613が高速で回転する。
なお、読み書き手段615の形状を例えばリング状にすることで、RFIDタグ617と読み書き手段615とが対向させる位置決めを行う必要がない構成としてもよい。
図2、4に示すように、例えば外形が直方体の筒形状に形成されたスピンドルハウジング611は、図示しないエアベアリングによってスピンドル610を非接触で回転可能な状態で支持している。
図4に示すように、スピンドルハウジング611内に配設されスピンドル610の後端側に連結されたモータ612は、例えば、ブラシ付きDCモータである。モータ612は、スピンドル610の後端部に形成された図示しないモータ装着部に装着されたローター612aと、ローター612aの外周側においてスピンドルハウジング611に配設された永久磁石からなるステーター612bと、ブラシ612cから供給される電流をローター612aに流す図示しない整流子と、該整流子に摺動接触して電流を流すブラシ612cと備えている。図示しない電力供給源から、ブラシ612c及び図示しない整流子を介してローター612aのコイルに電流が流されることで、モータ612はスピンドル610をY軸方向の軸心周りに回転させる。
図4に示すように、読み書き手段615には、配線616a、616bの各一端側が接続されており、配線616a、616bは、スピンドル610内部を通り、例えば、モータ612のブラシ612cにその他端側が接続されている。なお、マウントフランジ部610bが、スピンドル610から取り外し可能な構成となっている場合には、スピンドル610とマウントフランジ部610bとの接触箇所に接続端子を配設して、該接続端子を介して配線616a、616bがスピンドル610とマウントフランジ部610bとの間で繋がるようにしてもよい。
例えば、スピンドルハウジング611の後端側(+Y方向側)には、接続端子618aが配設されており、各接続端子618aはコイルバネ618によりブラシ612cにそれぞれ押し付けられている。
各コイルバネ618は、図4に示す各接続端子619aと一体的に形成されており、各接続端子619aは、スピンドルハウジング611外部に配置されたRF電源(高周波電源)619bを備えるRF電源回路619に接続されている。RF電源回路619は、図1に示す制御手段9の制御によって起動/停止が可能となっている。
切削装置1は、例えば、切削ブレード613を覆う図2に示すブレードカバー65を備えている。ブレードカバー65は、ブレードカバー基部650と、ブレードカバー基部650の後方側(−X方向側)に配設されブレードカバー基部650に対してX軸方向にスライド可能なスライドカバー部651とで構成されている。
ブレードカバー基部650の前面には、切削水ブロック652が配設されており、切削水ブロック652には、切削ブレード613の径方向外側から切削ブレード613に向かって切削水を噴射する切削水ノズル652aが配設されている。
図2に示すように、スライドカバー部651は、エアシリンダ653を介してブレードカバー基部650に連結されており、ブレードカバー基部650の上面に配設されたカバー開閉手段653aを通じて供給されるエアによってエアシリンダ653のピストンロッド653bがX軸方向に移動するのに伴って、X軸方向にスライド移動する。
切削ブレード613をスピンドル610に装着した後に、ブレードカバー65をスピンドルハウジング611の前面611aに装着し、スライドカバー部651を+X方向に向かってスライドさせてブレードカバー65を閉じれば、切削ブレード613をスライドカバー部651の内側の開口内に収容でき、第1の切削手段61が被加工物Wを切削可能な状態になる。
図2に示すように、スライドカバー部651は、−Y方向側から見て略L字形状の一対の切削水ノズル655を支持している。一対の切削水ノズル655は、スライドカバー部651内を通り下方に延びた後、切削ブレード613の下部を挟むようにして+X方向側に互いに平行に延びている。一対の切削水ノズル655のそれぞれの上端は、図示しない切削水供給源に連通している。一対の切削水ノズル655は切削ブレード613の側面に向く複数のスリットを備えており、スリットから噴射される切削水によって、切削ブレード613は冷却及び洗浄される。
図3に示すように、読み書き手段615は、スピンドル610ではなくブレードカバー65に配設するものとしてもよい。即ち、例えば、スライドカバー部651に図示しない凹部が形成され、この凹部内に読み書き手段615が埋設され、無線通信を妨げない合成樹脂等によってモールディングされている。スピンドル610に装着された切削ブレード613を閉じられた状態のスライドカバー部651の内側の開口内に収容して、切削ブレード613を所定角度回転させてRFIDタグ617を+Z方向側に位置付けることで、読み書き手段615とRFIDタグ617とがZ軸方向において対向して近距離無線通信を行うことにより情報の送受信が可能となる。
読み書き手段615は、スライドカバー部651外部に配置されたRF電源(高周波電源)619bを備えるRF電源回路619に配線616a、616bを介して接続されている。
図1に示すように、第1の切削手段61の近傍には、保持テーブル30上に保持された被加工物Wの切削すべき分割予定ラインSを検出するアライメント手段68が配設されている。アライメント手段68は、カメラ680により取得した撮像画像に基づいてパターンマッチング等の画像処理を行い、分割予定ラインSの座標位置を検出できる。アライメント手段68と第1の切削手段61とは一体となって構成されており、両者は連動してY軸方向及びZ軸方向へと移動する。
図1に示す門型コラム14の前面には、例えば、Y軸方向に第2の切削手段62を往復移動させる第2の割り出し送り手段16が配設されている。
第2の割り出し送り手段16は、例えば、Y軸方向の軸心を有するボールネジ160と、ボールネジ160と平行に配設された一対のガイドレール151と、ボールネジ160に連結されたモータ162と、内部のナットがボールネジ160に螺合し側部がガイドレール161に摺接する可動板163とを備えている。そして、モータ162がボールネジ160を回動させると、これに伴い可動板163がガイドレール151にガイドされてY軸方向に移動し、可動板163上に第2の切り込み送り手段18を介して配設された第2の切削手段62がY軸方向に割り出し送りされる。
第2の切り込み送り手段18は、Z軸方向に第2の切削手段62を往復移動させることができ、Z軸方向の軸心を有するボールネジ180と、ボールネジ180と平行に配設された一対のガイドレール181と、ボールネジ180に連結されたモータ182と、第2の切削手段62を支持し内部のナットがボールネジ180に螺合し側部がガイドレール181に摺接する支持部材183とを備えている。そして、モータ182がボールネジ180を回動させると、支持部材183が一対のガイドレール181にガイドされてZ軸方向に移動し、これに伴い、第2の切削手段62がZ軸方向に切り込み送りされる。
第2の切削手段62は、第1の切削手段61とY軸方向において対向するように配設されている。上記第1の切削手段61と第2の切削手段62とは同様に構成されているため、第2の切削手段62の説明については省略する。
切削装置1は、第1の切削手段61の切削ブレード613の切削砥石613bを検出する第1のブレード検出手段35と、第2の切削手段62の切削ブレード613の切削砥石613bを検出する第2のブレード検出手段36とを備えている。第1のブレード検出手段35と第2のブレード検出手段36とは、同様の構成となっているため、以下に第1のブレード検出手段35についてのみ説明する。
基台10上における第1の切削手段61のY軸方向への移動経路下方となる位置に、第1のブレード検出手段35は配設されており、第1のブレード検出手段35は、基台10上に立設する直方体状の支持台350と、支持台350の上面に配設されたブロック状の外形を備える検出部351とを備えている。
本実施形態における第1のブレード検出手段35は、測定光を用いて非接触で切削ブレード613の切削砥石613bを認識する手段であり、検出部351の上端部には、切削ブレード613が進入できるように凹状に切り欠かれたブレード進入部352が形成されている。ブレード進入部352のY軸方向において対面する各内側面には、測定光を投光する投光部353と、測定光を受光する受光部354とが互いに向かい合うように配置されている。
投光部353から投光された測定光は、例えば、水平に直進して受光部354に到達する、または、ブレード進入部352に進入した切削ブレード613の切削砥石613bによって遮られる。受光部354は、例えば、CCD等の複数の受光素子によって構成されており、受光量を電圧に変換して出力する。
例えば、投光部353と受光部354との所定位置を結ぶ測定光の高さ位置は、制御手段9の記憶部90に予め記憶されている。
以下に、図1に示す被加工物Wを切削装置1により切削する場合の切削装置1の動作について説明する。なお、本実施形態においては、第2の切削手段62は用いずに、第1の切削手段61のみで被加工物Wを切削していく場合について説明するが、これに限定されるものではない。
被加工物Wが、表面Waが上側になるように保持テーブル30の保持面30a上に載置される。そして、図示しない吸引源により生み出される吸引力が保持面30aに伝達されることにより、保持テーブル30が保持面30a上で被加工物Wを吸引保持する。また、固定クランプ301により環状フレームFが挟持固定される。
保持テーブル30により被加工物Wが保持された後、切削送り手段13が、保持テーブル30に保持された被加工物Wを−X方向に送り、カメラ680が被加工物Wの撮像を行う。被加工物Wの表面Waが写った撮像画像を基に、アライメント手段68がパターンマッチング等の画像処理を実行し、切削ブレード613を切り込ませるべき分割予定ラインSの座標位置が検出される。各分割予定ラインSの座標位置が検出されるのに伴って、第1の切削手段61が第1の割り出し送り手段15によってY軸方向に移動され、切削すべき分割予定ラインSと切削ブレード613とのY軸方向における位置合わせが行われる。
上記位置合わせ後、被加工物Wを保持する保持テーブル30が所定の切削送り速度でさらに−X方向に送り出される。また、第1の切り込み送り手段17が第1の切削手段61を−Z方向に降下させていき、例えば、切削ブレード613が被加工物Wの裏面Wbを切り抜けダイシングテープTに到る所定の高さ位置に第1の切削手段61が位置付けられる。
モータ612がスピンドル610を高速回転させ、スピンドル610に固定された切削ブレード613がこれに伴って高速回転をしながら被加工物Wに切り込み、分割予定ラインSを切削していく。また、切削ブレード613と被加工物Wとの接触部位及びその周囲に対して切削水が噴射され、接触部位(加工点)を冷却・洗浄する。
第1の切削手段61の切削ブレード613が、分割予定ラインSを切削し終えるX軸方向の所定の位置まで被加工物Wが−X方向に進行すると、被加工物Wの切削送りが一度停止し、第1の切り込み送り手段17が切削ブレード613を被加工物Wから離間させ、次いで、切削送り手段13が保持テーブル30を+X方向へ送り出して元の位置に戻す。隣り合う分割予定ラインSの間隔ずつ第1の切削手段61をY軸方向に割り出し送りしながら順次同様の切削を行い、同方向の全ての分割予定ラインSを切削する。さらに、保持テーブル30を90度回転させてから同様の切削を行うと、全ての分割予定ラインSが縦横にフルカットされ、被加工物WがデバイスDを備える個々のチップに分割される。
切削ブレード613は、上記のような切削加工を継続するにつれて磨耗していく性質を持っており、切削ブレード613の摩耗による切り込み深さの変動、即ち切削ブレード613の刃先位置の変動を随時補正していく必要があり、そのために、第1のブレード検出手段35によってセットアップを行う。また、例えば制御手段9に含まれ切削ブレード613の外径を認識する外径認識手段91によって、切削ブレード613の外径を認識する。なお、外径認識手段91は、制御手段9とは独立していてもよい。
セットアップ及び外径認識手段91による第1の切削手段61の切削ブレード613の外径の認識においては、まず、第1の切削手段61が第1の割り出し送り手段15によってY軸方向に移動され、第1のブレード検出手段35のブレード進入部352と切削ブレード613とのY軸方向における位置合わせが行われる。次いで、第1の切り込み送り手段17が、所定の切り込み送り速度で第1の切削手段61を降下させていき、切削ブレード613の先端部である切削砥石613bを第1のブレード検出手段35のブレード進入部352に上方から進入させていく。
図1に示す投光部353が測定光を+Y方向に出射し、受光部354は、切削砥石613bの進入と共に変化する受光量に対応した電圧信号を制御手段9の外径認識手段91に逐次送信する。外径認識手段91は、受光部354から出力される電圧信号を、記憶部90に記憶されている任意の閾値電圧(基準電圧)と逐次比較し続ける。この閾値電圧は、切削ブレード613の切削砥石613bが投光部353と受光部354との所定位置を結ぶ測定光の高さ位置に達した時に、受光部354から出力される電圧信号が閾値電圧となるように設定されている。例えば、切削ブレード613の切削砥石613bが投光部353と受光部354との間を全く遮っていない場合には、受光部354が受光する光量が最大であり、この光量に対応して受光部354からの出力される電圧信号は、閾値電圧よりも高い値となっている。
下降する切削ブレード613がブレード進入部352に進入するのに伴って、切削ブレード613の切削砥石613bが投光部353から出射される測定光を遮る量が徐々に増加するので、受光部354が受光する光量は徐々に減少し、受光部354から外径認識手段91に出力される電圧信号は徐々に減少する。そして、外径認識手段91は、受光部354から出力される電圧信号が上述した閾値電圧(閾値電圧以下)に達した際に、第1の切削手段61のZ軸方向の高さ位置(例えば、第1の切削手段61のスピンドル610の軸心の高さ位置)を把握する。即ち、外径認識手段91は、電圧信号が上述した閾値電圧に達した際に、停止信号を第1の切り込み送り手段17のモータ172に送信し、モータ172の駆動を停止する。さらに、第1の切り込み送り手段17のモータ172に供給された駆動パルス数がカウントされて、第1の切削手段61のスピンドル610の軸心の高さ位置、即ち、切削ブレード613の中心の高さ位置を外径認識手段91が把握する。
下降が停止した切削ブレード613の切削砥石613bの最下端位置は、投光部353と受光部354との所定位置を結ぶ測定光の高さ位置と略同一であり、該測定光の高さ位置は制御手段9の記憶部90に記憶されているため、外径認識手段91は、把握した第1の切削手段61のスピンドル610の軸心の高さ位置(切削ブレード613の中心の高さ位置)と、投光部353と受光部354との所定位置を結ぶ測定光の高さ位置(切削ブレード613の切削砥石613bの最下端位置)とのZ軸方向における距離を算出して、該距離を切削ブレード613の半径として認識し、さらに、該半径値の2倍した値を切削ブレード613の外径として認識する。
なお、外径認識手段91による切削ブレード613の外径の認識は、上記のような測定光を用いた切削ブレード613の非接触式検出を伴う例に限定されない。例えば、切削ブレード613の切削砥石613bの最下端を保持テーブル30の上面に接触させて、該接触が起きた際のスピンドル610の軸心の高さ位置と保持テーブル30の保持面30aの高さ位置とから、外径認識手段91は切削ブレード613の外径を認識してもよい。または、外径認識手段91は、保持テーブル30が保持した板状ワークに切削ブレード613を切り込ませて形成した長尺状の切削溝の長さを測定して、該切削溝の長さとスピンドル610の軸心の高さ位置とから切削ブレード613の外径を認識してもよい。
制御手段9は、外径認識手段91が切削砥石613bが磨耗した後の切削ブレード613の外径を上記のように認識した時に、RFIDタグ617に切削ブレード613の外径等のブレード情報を書き込ませる。なお、外径認識手段91が切削ブレード613の外径を上記のように認識した時において、第1の切削手段61の状態は被加工物Wを切削加工できるように各構成が組み立てられた状態となっているため、読み書き手段615が、図2に示すようにスピンドル610に配設されている場合、又は図3に示すようにブレードカバー65に配設されている場合のいずれの場合においても、読み書き手段615とRFIDタグ617とは対向しており、近距離無線通信を行うことにより情報の送受信を行うことが可能である。
読み書き手段615が、図2に示すようにスピンドル610に配設されている場合、又は図3に示すようにブレードカバー65に配設されている場合のいずれの場合においても、制御手段9による制御の下で行われるRFIDタグ617に対する切削ブレード613の外径等のブレード情報の書き込みは同様に行われる。よって、以下に、読み書き手段615が、図2、4に示すようにスピンドル610に配設されている場合について説明する。
外径認識手段91が切削砥石613bが磨耗した後の切削ブレード613の外径を認識すると、制御手段9による制御の下で、図4に示すRF電源回路619が、磁界共鳴用の高周波電力(一例として13.56MHz程度の周波数の高周波電力)を生成し、該電力が接続端子619a、接続端子618a、ブラシ612c、及び配線616a、616bを介して読み書き手段615に対して送出され、制御手段9から読み書き手段615にコマンド(中古の切削ブレード613の外径の情報等)が送出可能な状態になる。
RFIDタグ617は、読み書き手段615の無線フィールド(本実施形態においては、磁界)に入っているため、読み書き手段615のアンテナからRFIDタグ617に無線信号が送信される。無線信号を受けたRFIDタグ617のアンテナに電力が発生し、該電力によってRFIDタグ617が、制御回路、メモリ等を動作させ、必要な処理を実行可能な状態になる。また、無線信号を介して読み書き手段615からRFIDタグ617に、外径認識手段91が認識した切削ブレード613の外径の情報が送信され、該情報を受けたRFIDタグ617が自身のメモリに切削ブレード613の外径情報を書き込んで記憶する。
例えば、このようにRFIDタグ617に切削砥石613bが磨耗して中古となった切削ブレード613の外径の情報を記憶した後に、図1に示す被加工物Wとは別の種類の被加工物を切削装置1で切削する場合を考える。この場合には、被加工物Wとは別の種類の被加工物を適切に切削するために、中古の切削ブレード613を第1の切削手段61のスピンドル610から取り外し、切削ブレード613とは別種の切削ブレードをスピンドル610に取り付ける必要がある。切削装置1は、切削ブレード613とは別種の切削ブレードがスピンドル610に取り付けられると、切削ブレードの外径が異なってくるため、新たに取り付けられた別種の切削ブレードについてセットアップが行われ、該別種の切削ブレードの最下端位置が、第1の切り込み送り手段17による第1の切削手段61の切り込み送りにおける基準位置として切削装置1の記憶部90に記憶される。
そして、別種の切削ブレードにより、被加工物Wとは別の種類の被加工物に対する切削加工が行われる。
別種の切削ブレードにより、被加工物Wとは別の種類の被加工物に対する切削加工が行われた後、先に被加工物Wを切削した際に用いた中古の切削ブレード613で、再び被加工物Wを切削する場合について説明する。即ち、別種の切削ブレードを第1の切削手段61のスピンドル610から取り外し、中古の切削ブレード613を再びスピンドル610に取り付ける。
制御手段9は、RFIDタグ617から切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書き手段615を介して読み込む。制御手段9がRFIDタグ617から切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書き手段615を介して読み込むタイミングは、読み書き手段615が、図2に示すようにスピンドル610に配設されている場合、又は図3に示すようにブレードカバー65に配設されている場合のいずれの場合においても、例えば同一のタイミングとなる。即ち、第1の切削手段61が、図2、3に示す固定ナット67をスピンドル610の雄ねじ610aに螺合させて締め付け、さらにスライドカバー部651をスライドさせてブレードカバー65を閉じ、切削ブレード613をスライドカバー部651の内側の開口内に収容し、第1の切削手段61が被加工物Wを切削可能な状態とした後に、制御手段9がRFIDタグ617から切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書き手段615を介して読み込む。
なお、読み書き手段615が、図2に示すようにスピンドル610に配設されている場合において、制御手段9がRFIDタグ617から切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書き手段615を介して読み込むタイミングは、例えば、固定ナット67をスピンドル610の雄ねじ610aに螺合させて締め付ける前のタイミングで行われてもよい。
例えば、被加工物Wを一枚切削した時の切削ブレード613の切削砥石613bの消耗量と比較して、RFIDタグ617に記憶されている中古の切削ブレード613の外径から算出できる刃先出し量が小さい場合には、切削加工の安定性及び生産性の向上の観点から、該中古の切削ブレード613を使用しない方が良い。そのため、作業者が、第1の切削手段61を被加工物Wを切削可能な状態まで組み立てる前のタイミングで、制御手段9がRFIDタグ617から切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書き手段615を介して読み込むことで、作業者が無駄な組み立て作業を最後まで行わなくてもよくなる。
読み書き手段615が、図2に示すようにスピンドル610に配設されている場合、又は図3に示すようにブレードカバー65に配設されている場合のいずれの場合においても、制御手段9による制御の下で行われるRFIDタグ617からの切削ブレード613の外径等のブレード情報の読み込みは、同様に行われる。そのため、以下に、読み書き手段615が、図2、4に示すようにスピンドル610に配設されている場合について説明する。
制御手段9による制御の下で、図4に示すRF電源回路619が高周波電力を生成し、該電力が読み書き手段615に対して送出され、制御手段9から読み書き手段615にコマンド(中古の切削ブレード613の外径の情報の要求等)が送出可能な状態になる。RFIDタグ617は、読み書き手段615の無線フィールドに入っているため、読み書き手段615のアンテナから無線信号を受けたRFIDタグ617のアンテナに電力が発生し、該電力によってRFIDタグ617が必要な処理を実行可能な状態になる。そして、制御手段9から送出されたコマンドをRFIDタグ617が解釈して、自身のメモリに記憶されている中古の切削ブレード613の外径情報を読み書き手段615に送信する。さらに、読み書き手段615が、中古の切削ブレード613の外径情報を制御手段9に送信する。
このようにして、制御手段9は中古の切削ブレード613の外径情報を得ることができるため、スピンドル610に装着された中古の切削ブレード613の最下端位置をセットアップを行わずとも把握でき、中古の切削ブレード613によって被加工物Wについて切削加工を開始することが可能となる。
このように、本発明に係る切削装置1は、切削ブレード613の外径を認識する外径認識手段91を備え、切削ブレード613は、スピンドル610に挿入する穴613cを中央に備える円環状の基台613aと、基台613aの外側に形成する円環状の切削砥石613bと、基台613aに配設されるRFIDタグ617とを備え、スピンドル610を回転自在に支持するスピンドルハウジング611に配設されスピンドル610に装着した切削ブレード613を覆うブレードカバー65と、ブレードカバー65に配設されRFIDタグ617に切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段615と、外径認識手段91で切削ブレード613の外径を認識した時にRFIDタグ617にブレード情報を書き込ませる制御手段9とを備えているため、切削ブレード613の先端を認識するセットアップを行った時に、RFIDタグ617に切削ブレード613の外径を記憶させることができる。そして、セットアップを行った後に、例えば、中古となった切削ブレード613(切削砥石613bが磨耗した切削ブレード613)をスピンドル610から取り外す際には、切削砥石613bが磨耗した切削ブレード613の最新の外径がRFIDタグ617に記憶された状態となっているため、後に該中古の切削ブレード613をスピンドル610に再装着して切削加工を行う場合に、中古の切削ブレード613の外径をRFIDタグ617から読み出すことで、セットアップをせずとも適切な切り込み深さで中古の切削ブレード613によって切削加工を実施できる。
また、本発明に係る切削装置1は、切削ブレード613の外径を認識する外径認識手段91を備え、切削ブレード613は、スピンドル610に挿入する穴613cを中央に備える円環状の基台613aと、基台613aの外側に形成する円環状の切削砥石613bと、基台613aに配設されるRFIDタグ617とを備え、スピンドル610は、装着した切削ブレード613のRFIDタグ617に切削ブレード613の外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段615を備え、外径認識手段91で切削ブレード613の外径を認識した時にRFIDタグ617にブレード情報を書き込ませる制御手段9を備えているため、切削ブレード613の先端を認識するセットアップを行った時に、RFIDタグ617に切削ブレード613の外径を記憶させることができる。そして、セットアップを行った後に、例えば、中古となった切削ブレード613(切削砥石613bが磨耗した切削ブレード613)をスピンドル610から取り外す際には、切削砥石613bが磨耗した切削ブレード613の最新の外径がRFIDタグ617に記憶された状態となっているため、後に該中古の切削ブレード613をスピンドル610に再装着して切削加工を行う場合に、中古の切削ブレード613の外径をRFIDタグ617から読み出すことで、セットアップをせずとも適切な切り込み深さで中古の切削ブレード613によって切削加工を実施できる。
なお、本発明に係る切削装置1は上記実施形態に限定されるものではなく、添付図面に図示されている各種装置の構成についても、図示の例に限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、制御手段9は、中古の切削ブレード613で再び被加工物Wを切削する場合において、以下に説明するような制御を行ってもよい。制御手段9は、記憶部90に記憶されている被加工物Wに適切な切削加工を施すために必要な加工条件(デバイスデータ)から、一枚の被加工物WをデバイスDを備える個々のチップに分割した際の切削ブレード613の切削砥石613aの消耗量を算出する。
そして、読み書き手段615から中古の切削ブレード613の外径情報が制御手段9に送信されると、制御手段9は、切削ブレード613の外径情報から切削砥石613bの刃先出し量(基台613aからの切削砥石613aの突き出し量)を算出する。そして、該刃先出し量と一枚の被加工物Wをチップに分割した際の切削砥石613aの消耗量とを比較して、刃先出し量がより小さい値となっている場合には、中古の切削ブレード613は一枚の被加工物Wを個々のチップにフルカットする前に交換する必要が生じる不適切なブレードであると判断し、作業者に該判断を警報等によって発報する。
該判断を受けた作業者が、中古の切削ブレード613を用いずに、新品の切削ブレード613をスピンドル610に取り付けてから切削装置1で切削加工を行っていくことで、一枚の被加工物Wの切削加工中に切削ブレード613を交換する必要が無くなるため、切削加工の安定性及び生産性の向上を図ることができる。
W:被加工物 S:分割予定ライン D:デバイス T:ダイシングテープ F:環状フレーム
1:切削装置 10:基台 14:門型コラム 13:切削送り手段
30:保持テーブル 30a:保持面 301:固定クランプ 32:回転手段
15:第1の割り出し送り手段
17:第1の切り込み送り手段 170:ボールネジ 171:ガイドレール
172:モータ 173:支持部材
61:第1の切削手段 610:スピンドル 610a:雄ねじ 610b:マウントフランジ部
611:スピンドルハウジング 612:モータ 612c:ブラシ
613:切削ブレード 613a:基台 613b:切削砥石 613c:穴
615:読み書き手段 617:RFIDタグ 619:RF電源回路
65:ブレードカバー 650:ブレードカバー基部 651:スライドカバー部
652:切削水ブロック 652a:切削水ノズル 652:エアシリンダ
655:一対の切削水ノズル 67:固定ナット
68:アライメント手段 680:カメラ
16:第2の割り出し送り手段 18:第2の切り込み送り手段 62:第2の切削手段
35:第1のブレード検出手段 350:支持台 351:検出部 352:ブレード進入部 353:投光部 354:受光部
36:第2のブレード検出手段
9:制御手段 90:記憶部 91:外径認識手段

Claims (2)

  1. 被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、切削ブレードを先端に装着するスピンドルを回転させ該保持テーブルが保持した被加工物を該切削ブレードで切削する切削手段と、該切削手段を該保持テーブルの該保持面に対して直交する方向で該保持テーブルに接近又は離間させる切り込み送り手段と、該切削ブレードの外径を認識する外径認識手段とを備える切削装置であって、
    該切削ブレードは、該スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、該基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、該基台に配設されるRFIDタグとを備え、
    該スピンドルを回転自在に支持するスピンドルハウジングに配設され該スピンドルに装着した該切削ブレードを覆うブレードカバーと、該ブレードカバーに配設され該RFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段と、該外径認識手段で該切削ブレードの外径を認識した時に該RFIDタグに該ブレード情報を書き込ませる制御手段とを備え、該RFIDタグを記憶手段として用いる切削装置。
  2. 被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、切削ブレードを先端に装着するスピンドルを回転させ該保持テーブルが保持した被加工物を該切削ブレードで切削する切削手段と、該切削手段を該保持テーブルの該保持面に対して直交する方向で該保持テーブルに接近又は離間させる切り込み送り手段と、該切削ブレードの外径を認識する外径認識手段とを備える切削装置であって、
    該切削ブレードは、該スピンドルに挿入する穴を中央に備える円環状の基台と、該基台の外側に形成する円環状の切削砥石と、該基台に配設されるRFIDタグとを備え、
    該スピンドルは、装着した該切削ブレードの該RFIDタグに切削ブレードの外径等のブレード情報を読み書きさせる読み書き手段を備え、
    該外径認識手段で該切削ブレードの外径を認識した時に該RFIDタグに該ブレード情報を書き込ませる制御手段を備え、該RFIDタグを記憶手段として用いる切削装置。
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