JP2019198630A - 上下顎嵌合型連結人工歯セット - Google Patents

上下顎嵌合型連結人工歯セット Download PDF

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勝司 玉置
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Abstract

【課題】不特定多数の無歯顎患者の顎堤形状に適用可能で、且つ、左右両側の中切歯、側切歯、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯の14歯全ての部位が理想的な歯列弓形状、及び理想的な上下顎の咬合接触関係で連結された、上下顎一対の連結人工歯セットを提供する。【解決手段】仮想の3次元座標中に特定の条件で配置した時の全部位の排列領域、上下顎人工歯の接触関係、平均値咬合器上の運動時に調和した接触滑走関係を明確に規定した上下顎一対の連結人工歯を提供する。これにより、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状を問わず、短時間で容易に全部床義歯として基本的に必要な咬合関係(両側性平衡咬合)を確立する事ができ、且つ、良質な全部床義歯の提供を可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は有床義歯、特に全部床義歯の作製時に用いられる既成の人工歯に関する。
人工歯は歯科の補綴治療分野において、歯牙を欠損した患者に対する処置として有床義歯を作製する際の部材として用いられている。
また、人工歯は、有床義歯を作製する際に、患者が歯牙を欠損する以前に有していた摂食・発音・嚥下などの口腔機能を回復するように位置決めされる。例えば、患者個人個人に合わせて、咬み合わせの位置関係(咬合関係という。)や審美性(見た目の自然観)を考慮しながら、蝋で作製された仮床の上に各部位の人工歯が弓形状(歯列弓という。)となる様、人工歯の位置決めを行っている。(この操作を排列という。)
有床義歯は全部床義歯と部分床義歯に大別され、全て歯を欠損した顎に対して製作するものを全部床義歯、部分的に歯を欠損した顎に対して製作するものを部分床義歯という。
従来の人工歯の多くは、全部床義歯のみならず、部分床義歯の製作にも対応するため、各人工歯が独立した状態で提供されている。部分床義歯の症例で、且つ、欠損歯数の少ない場合は、周囲の残存歯及び対合歯の位置を参考に人工歯を排列する事が可能である。特に使用上の問題は無いが、欠損数が多くなるに従い、人工歯の最適な排列位置の特定が困難となる。
全部床義歯の症例では、参考となる残存歯が存在しないばかりでなく、歯槽骨の吸収も加わり、平坦な顎(顎堤という。)の形状をしている事も多い。そのため、人工歯の最適な排列位置を特定する事は高度な知識と経験が要求される。
全部床義歯の製作工程においても部分床義歯と同様に、人工歯の排列位置は、患者の顎堤の形状を参考に、元々歯牙が萌出していたと思われる位置を考慮して決定することが望ましい。それは、義歯を装着したときに、人工歯が患者個々の舌や頬粘膜など、口腔内の周辺組織と調和するためである。
その他にも、患者が咀嚼や発音などの顎運動を行ったときに義歯自体が口腔内から脱離しない様に、力学的な安定性を得るため、適切な咬合関係を確立することが求められている。そのためには、患者が顎運動を行う際の上顎と下顎の人工歯の接触関係も考慮することが求められている。
しかしながら、一つ一つ独立した従来の人工歯を使って、上記の要件を満たす位置関係に排列する事は、高度な知識、技術、そして極めて煩雑な操作が要求される。
また、人工歯排列の後、蝋義歯の義歯床部を蝋からアクリルなどの樹脂に置換し、重合する操作を行う。この操作により、少なからず義歯床材料の重合収縮に起因する義歯自体の歪みや変形、個々の人工歯の排列位置の狂いを生じさせるため、最終的には人工歯を削る(咬合調整という。)ことで最適な咬合関係を確立するが、非常に煩雑な操作となり、時間を要しているのが現状である。
こうした状況に対し、過去からその技術的難易度や排列作業時間を削減するため、幾つかの試みがなされている。
特許文献1には全弓型プラスチック人工歯と呼ばれるものが記載されている。特許文献1に記載の人工歯は、U字構造の空間の間に支持体を設ける事や金型の分割を容易にするための歯冠軸面の勾配を規定する事により、可及的にヒトの自然歯に似せた形状の人工歯の製造を可能としている。
しかし、特許文献1には、連結人工歯の歯列弓の形状が具体的に開示されていない。また、上顎用人工歯と下顎用人工歯の咬合接触関係が不明瞭であり、上顎用人工歯と下顎用人工歯のセットとして適切な咬合関係を確保できていない為、却って通常の人工歯よりも煩雑な操作が要求される。
その結果として、必ずしも、患者の口腔内で機能する義歯が提供されているとは言えない現状がある。
特開昭60-222051号報
本発明が解決しようとする課題は、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず調和し、且つ、短時間で容易に理想的な咬合接触関係が確立できる全部床義歯の製作を可能とすることである。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る上下顎嵌合型連結人工歯セットは、
弓形状を有する下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とを備える上下顎嵌合型連結人工歯セットであって、
下顎用連結人工歯(5)は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)を有し、
下顎用連結人工歯(5)の中央において、左右の下顎中切歯部(T8)が互いに連結されており、
下顎用連結人工歯(5)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)がこの順に連結され、
下顎用連結人工歯(5)を仮想XYZ直交座標系に表した場合、
左右の下顎中切歯部(T8)の近心切縁隅角間の中点である下顎切歯点(10)は、X座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmである仮想XYZ直交座標系の原点(1)に一致し、
左右の下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)は、Z座標値0mmの位置に配置され、
下顎用連結人工歯(5)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
下顎用連結人工歯(5)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しく、
下顎用連結人工歯(5)の左右両側における、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α1mm}−β1mmで表現される第1仮想曲線(18)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α2mm}+β2mmで表現される第2仮想曲線(19)との間に配置され、ここでα1mmは30〜32mmの範囲、β1は3〜5mmの範囲、α2mmは8〜16mmの範囲、β2mmは2〜5mmの範囲でそれぞれ決定され、
左側の下顎第二大臼歯部(T14)から右側の下顎第二大臼歯部(T14)までの近遠心方向の幅径の合計(L1)は80.0mm〜130.0mmの間にあり、
下顎用連結人工歯(5)における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−10.0〜+5.0mmの間にあり、
上顎用連結人工歯(6)は、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)を有し、
上顎用連結人工歯(6)の中央において、左右の上顎中切歯部(T1)が互いに連結されており、
上顎用連結人工歯(6)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)がこの順に連結され、
上顎用連結人工歯(6)を仮想XYZ直交座標系で表した場合、
左右の上顎中切歯部(T1)の近心切縁隅角間の中点である上顎切歯点(20)は、仮想のXYZ直交座標系の原点(1)に対し、X座標値0mm、Y座標値−10.0mm〜0mm、Z座標値−10.0mm〜0mmの間に配置され、
上顎用連結人工歯(6)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
上顎用連結人工歯(6)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しく、
上顎第一大臼歯部(T6)の中央窩(S6)のX座標値及びY座標値は、下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)を中心とする半径5.0mm以内、且つZ座標値0mm〜+5.0mmの間であり、
上顎用連結人工歯(6)の左右両側における、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α3mm}−β3mmで表現される第3仮想曲線(28)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α4mm}+β4mmで表現される第4仮想曲線(29)との間に配置され、ここでα3は32〜36の範囲、β3は8〜12の範囲、α4は8〜16の範囲、β4は1〜5の範囲でそれぞれ決定され、
左側の上顎第二大臼歯部(T7)から右側の上顎第二大臼歯部(T7)までの近遠心方向の幅径の合計(L2)が90.0mm〜140.0mmの間にあり、
上顎用連結人工歯(6)における全ての切歯及び犬歯、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−5.0mm〜+10.0mmの間にあり、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とが咬頭嵌合状態のとき、
左側の部位と右側の部位のそれぞれにおいて、
下顎第一小臼歯部(T11)と下顎第二小臼歯部(T12)の少なくとも一方は、上顎第一小臼歯部(T4)と上顎第二小臼歯部(T5)の少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
下顎第一大臼歯部(T13)と下顎第二大臼歯部(T14)の少なくとも一方は、上顎第一大臼歯部(T6)と上顎第二大臼歯部(T7)の少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における接触箇所の合計が4箇所以上であり、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における臼歯において、同名部位の1歯対1歯、または1歯対2歯の関係で接触嵌合する。
本発明の上下顎嵌合型連結人工歯セットを提供することにより、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず、短時間で容易に理想的な咬合接触関係を有する良質な全部床義歯の製作が可能となる。
下顎用連結人工歯の斜視図 下顎用連結人工歯の咬合面図 下顎用連結人工歯の左側面図 上顎用連結人工歯の斜視図 上顎用連結人工歯の咬合面図 上顎用連結人工歯の左側面図 仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び上顎用連結人工歯を頬側から見た斜視図 仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び下顎用連結人工歯を頬側から見た斜視図 仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び上顎用連結人工歯を舌側から見た斜視図 仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び下顎用連結人工歯を舌側から見た斜視図 上顎用連結人工歯における中切歯部の咬合面図 図9Aの中切歯部の前方咬合小面を矢状面側から見た図 図9Aの中切歯部の前方咬合小面を前頭面側から見た図 図9Aの中切歯部の後方咬合小面を矢状面側から見た図 図9Aの中切歯部の後方咬合小面を前頭面側から見た図 上顎用連結人工歯における側切歯部の咬合面図 上顎用連結人工歯における犬歯部の咬合面図 上顎用連結人工歯における第一小臼歯部の咬合面図 上顎用連結人工歯における第二小臼歯部の咬合面図 上顎用連結人工歯における第一大臼歯部の咬合面図 上顎用連結人工歯における第二大臼歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における中切歯部の咬合面図 図16Aの中切歯部の前方咬合小面を矢状面側から見た図 図16Aの中切歯部の前方咬合小面を前頭面側から見た図 下顎用連結人工歯における側切歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における犬歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における第一小臼歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における第二小臼歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における第一大臼歯部の咬合面図 下顎用連結人工歯における第二大臼歯部の咬合面図 咬頭嵌合位で一部接触する咬合小面を示す連結人工歯セットの咬合面図 側方運動時の作業側で滑走する咬合小面を示す連結人工歯セットの咬合面 側方運動時の平衡側に滑走する咬合小面を示す連結人工歯セットの咬合面 前方運動時に滑走する咬合小面を示す人工歯セット咬合面図
(本開示の基礎となった知見)
課題を解決するため、本発明者らは、不特定多数の無歯顎患者の顎堤形状に適用可能で、且つ、左右両側の中切歯、側切歯、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯の14歯全ての部位が理想的な歯列弓形状、及び理想的な上下顎の咬合接触関係で連結される、上下顎一対の連結人工歯セットを検討した。
より具体的には、連結人工歯を提供する段階で、連結人工歯の歯列弓の形状、すなわち、全ての部位の人工歯の適切な排列位置を3次元的に明確に規定し、上顎用の連結人工歯と下顎用の連結人工歯とが最低限、確保するべき接触箇所を明確に規定する。平均値咬合器を用いて全部床義歯を製作する場合において、削合調整量が少なく、両側性平衡咬合を容易に確立するために、上顎用の連結人工歯における、上顎中切歯部、上顎側切歯部、上顎犬歯部、上顎第一小臼歯部、上顎第二小臼歯部、上顎第一大臼歯部、及び上顎第二大臼歯部と、下顎用の連結人工歯における、下顎中切歯部、下顎側切歯部、下顎犬歯部、下顎第一小臼歯部、下顎第二小臼歯部、下顎第一大臼歯部、及び下顎第二大臼歯部との各咬合小面が咬合平面と成す角度を適切に設定する。また、上顎用の連結人工歯と下顎用の連結人工歯との咬頭嵌合位における各咬合小面の接触位置関係、偏心位における側方運動の作業側と平衡側、及び前方運動時の各咬合小面の滑走関係を適切に設定する。
本発明者らは、前記の課題のうち、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず調和する、理想的な歯列弓の形状を求めるため、以下の調査を行った。
技術背景に記載のとおり、人工歯の排列位置には患者の顎堤の形状を参考に、元々歯牙が萌出していたと思われる位置を考慮して決定することが望ましいという考え方が有る。しかし実際には、その考えに基づいて作製した全部床義歯であっても、その位置決定は熟練した術者の知識と経験に依存しており、人工歯の排列位置が、歯牙が萌出していた位置と実際に一致している事を立証したものは無い。
そこで、欠損の無い有歯顎者の下顎を複製した模型の各部位の天然歯の萌出位置、すなわち、歯列弓の形状を不特定多数測定し、一定の条件でXYZ直交座標系に配置したときの分布を統計的に分析した。
測定は3次元形状計測機を用いて行った。XYZ直交座標系に対する下顎の天然歯模型の配置は、XYZ直交座標系の原点と測定した天然歯列の下顎切歯点がX座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmとなるように一致させる。下顎の天然歯模型は、左右両側にそれぞれ配置される下顎第一大臼歯部の遠心頬側咬頭頂のZ座標値が0mmとなるように配置される。また、下顎の天然歯模型の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置されると共に、下顎の天然歯模型の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される。下顎の天然歯模型の左側における部位の切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎の天然歯模型の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しくなるように、下顎の天然歯模型を配置した。
分析の結果、欠損の無い有歯顎者の萌出位置の分布は、個人の違いによる偏差が少ないことが判った。
次に、無歯顎患者が使用している全部床義歯に植立されている人工歯の排列位置について不特定多数測定し、統計的に調査した。この全部床義歯は、元々歯牙が萌出していたと思われる位置に人工歯を排列するという考えに基づいて人工歯を排列したものであり、患者の満足も得られているものである。
分析の結果、これについても、人工歯の排列位置は、患者の個人の違いによる偏差が少ないことが判った。
そして、天然歯の萌出位置の分布と、全部床義歯に植立されている人工歯の排列位置の分布を分析した結果、両者は概ね一致していることが判明した。そのため、元々歯牙が萌出していたと思われる位置に人工歯を排列するという手法で作製した全部床義歯は、高確率で歯牙が萌出している位置に排列できている事が立証され、患者の満足が得られる全部床義歯の製作が可能であることが示唆された。
そこで、これらの歯列弓の分布に基づき、仮想の3次元座標中に一定の二次関数曲線で構成される範囲内に各部位の人工歯が排列され、且つ、上顎用の連結人工歯と下顎用の連結人工歯が静的な安定性を確保した状態である連結人工歯のセットを提供すれば、機能的な全部床義歯を術者の技量を問わず、短時間で製作可能になり、不特定多数の無歯顎患者に高い割合で適用可能となると考え、本発明に想到した。
上記課題を解決する本発明は、以下に記載するとおりである。
本発明の第1態様に係る上下顎嵌合型連結人工歯セットは、
弓形状を有する下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とを備える上下顎嵌合型連結人工歯セットであって、
下顎用連結人工歯(5)は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)を有し、
下顎用連結人工歯(5)の中央において、左右の下顎中切歯部(T8)が互いに連結されており、
下顎用連結人工歯(5)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)がこの順に連結され、
下顎用連結人工歯(5)を仮想XYZ直交座標系に表した場合、
左右の下顎中切歯部(T8)の近心切縁隅角間の中点である下顎切歯点(10)は、X座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmである仮想XYZ直交座標系の原点(1)に一致し、
左右の下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)は、Z座標値0mmの位置に配置され、
下顎用連結人工歯(5)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
下顎用連結人工歯(5)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しく、
下顎用連結人工歯(5)の左右両側における、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α1mm}−β1mmで表現される第1仮想曲線(18)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α2mm}+β2mmで表現される第2仮想曲線(19)との間に配置され、ここでα1mmは30〜32mmの範囲、β1は3〜5mmの範囲、α2mmは8〜16mmの範囲、β2mmは2〜5mmの範囲でそれぞれ決定され、
左側の下顎第二大臼歯部(T14)から右側の下顎第二大臼歯部(T14)までの近遠心方向の幅径の合計(L1)は80.0mm〜130.0mmの間にあり、
下顎用連結人工歯(5)における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−10.0〜+5.0mmの間にあり、
上顎用連結人工歯(6)は、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)を有し、
上顎用連結人工歯(6)の中央において、左右の上顎中切歯部(T1)が互いに連結されており、
上顎用連結人工歯(6)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)がこの順に連結され、
上顎用連結人工歯(6)を仮想XYZ直交座標系で表した場合、
左右の上顎中切歯部(T1)の近心切縁隅角間の中点である上顎切歯点(20)は、仮想のXYZ直交座標系の原点(1)に対し、X座標値0mm、Y座標値−10.0mm〜0mm、Z座標値−10.0mm〜0mmの間に配置され、
上顎用連結人工歯(6)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
上顎用連結人工歯(6)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しく、
上顎第一大臼歯部(T6)の中央窩(S6)のX座標値及びY座標値は、下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)を中心とする半径5.0mm以内、且つZ座標値0mm〜+5.0mmの間であり、
上顎用連結人工歯(6)の左右両側における、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α3mm}−β3mmで表現される第3仮想曲線(28)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α4mm}+β4mmで表現される第4仮想曲線(29)との間に配置され、ここでα3は32〜36の範囲、β3は8〜12の範囲、α4は8〜16の範囲、β4は1〜5の範囲でそれぞれ決定され、
左側の上顎第二大臼歯部(T7)から右側の上顎第二大臼歯部(T7)までの近遠心方向の幅径の合計(L2)が90.0mm〜140.0mmの間にあり、
上顎用連結人工歯(6)における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−5.0mm〜+10.0mmの間にあり、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とが咬頭嵌合状態のとき、
左側の部位と右側の部位のそれぞれにおいて、
下顎第一小臼歯部(T11)と下顎第二小臼歯部(T12)の少なくとも一方は、上顎第一小臼歯部(T4)と上顎第二小臼歯部(T5)の少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
下顎第一大臼歯部(T13)と下顎第二大臼歯部(T14)の少なくとも一方は、上顎第一大臼歯部(T6)と上顎第二大臼歯部(T7)の少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における接触箇所の合計が4箇所以上であり、
下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における臼歯において、同名部位の1歯対1歯、または1歯対2歯の関係で接触嵌合する。
本発明の第2態様に係る上下顎嵌合型連結人工歯セットにおいては、
咬合平面板と切歯指導標を具備し、顆頭間距離が105mm、矢状顆路角が水平面に対し25.0°、咬合三角と咬合平面のなす角度が15.0°、矢状切歯路角が10.0°、側方切歯路角が10.0°である、咬合器上において、
切歯指導標の先端を仮想XYZ直交座標系の原点(1)と一致させ、咬合平面板の咬合平面(P1)を仮想XYZ直交座標系のXY平面とし、矢状面(P2)を仮想XYZ直交座標系のYZ平面とし、前頭面(P3)を仮想XYZ直交座標系のZX平面とし、下顎用連結人工歯(5)及び上顎用連結人工歯(6)の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯(5)及び上顎用連結人工歯(6)の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される場合において、
上顎中切歯部(T1)は、
切縁(i1)に前方咬合小面(f1)と前方咬合小面(f2)の2面を有し、
前方咬合小面(f1)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.0°〜25.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.5°であり、
前方咬合小面(f2)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で20.5°〜23.0°あると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.5°であり、
上顎側切歯部(T2)は、
切縁(i2)に前方咬合小面(f3)と前方咬合小面(f4)の2面を有し、
前方咬合小面(f3)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.0°〜17.0°であり、
前方咬合小面(f4)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で16.0°〜22.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.5°〜10.5°であり、
上顎犬歯部(T3)は、
切縁(i3)に前方咬合小面(f5)と後方咬合小面(f6)の2面を有し、
前方咬合小面(f5)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で25.0°〜31.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜5.0°であり、
後方咬合小面(f6)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で8.5°〜22.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で18.0°〜25.0°であり、
上顎第一小臼歯部(T4)は、
頬側咬頭頂(C1)の周囲に前方咬合小面(f7)と後方咬合小面(f8)の2面を有し、さらに舌側咬頭頂(C2)の周囲に平衡咬合小面(f9)の1面を有し、
頬側咬頭頂(C1)付近の前方咬合小面(f7)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で24.5°〜27.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.5°〜16.4°であり
頬側咬頭頂(C1)付近の後方咬合小面(f8)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜27.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜18.0°であり、
舌側咬頭頂(C2)付近の平衡咬合小面(f9)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.5°〜4.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で29.5°〜35.5°であり、
上顎第二小臼歯部(T5)は、
頬側咬頭頂(C3)の周囲に前方咬合小面(f10)と後方咬合小面(f11)の2面を有し、さらに舌側咬頭頂(C4)の周囲に平衡咬合小面(f12)の1面を有し、
頬側咬頭頂(C3)付近の前方咬合小面(f10)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が10.0°〜19.0°であり、
頬側咬頭頂(C3)付近の後方咬合小面(f11)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で16.5°〜19.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜17.5°であり、
舌側咬頭頂(C4)付近の平衡咬合小面(f12)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.0°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で25.5°〜29.0°であり、
上顎第一大臼歯部(T6)は、
近心頬側咬頭頂(C5)の周囲に前方咬合小面(f13)と後方咬合小面(f14)の2面を有し、遠心頬側咬頭頂(C6)の周囲に前方咬合小面(f15)と後方咬合小面(f16)の2面を有し、近心舌側咬頭頂(C7)の周囲に前方咬合小面(f18)と平衡咬合小面(f17)の2面を有し、遠心舌側咬頭頂(C8)の周囲に後方咬合小面(f19)と平衡咬合小面(f20)の2面を有し、
近心頬側咬頭頂(C5)付近の前方咬合小面(f13)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜21.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が5.0°〜11.0°であり、
近心頬側咬頭頂(C5)付近の後方咬合小面(f14)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.0°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.0°〜13.0°であり、
遠心頬側咬頭頂(C6)付近の前方咬合小面(f15)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜19.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.0°〜9.0°であり、
遠心頬側咬頭頂(C6)付近の後方咬合小面(f16)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜23.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が11.0°〜13.5°であり、
近心舌側咬頭頂(C7)付近の平衡咬合小面(f17)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で14.5°〜16.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で40.0°〜42.0°であり、
近心舌側咬頭頂(C7)付近の前方咬合小面(f18)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜19.5°あると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が4.5°〜6.5°であり、
遠心舌側咬頭頂(C8)付近の後方咬合小面(f19)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.5°〜7.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.5°〜18.0°であり、
遠心舌側咬頭頂(C8)付近の平衡咬合小面(f20)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で3.0°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で32.0°〜38.5°であり、
上顎第二大臼歯部(T7)は、
近心頬側咬頭頂(C9)の周囲に前方咬合小面(f21)と後方咬合小面(f22)の2面を有し、遠心頬側咬頭頂(C10)の周囲に後方咬合小面(f23)の1面を有し、近心舌側咬頭頂(C11)の周囲に前方咬合小面(f25)と平衡咬合小面(f24)の2面を有し、
近心頬側咬頭頂(C9)付近の前方咬合小面(f21)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.5°〜25.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜2.5°であり、
近心頬側咬頭頂(C9)付近の後方咬合小面(f22)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で9.5°〜17.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜16.5°であり、
遠心頬側咬頭頂(C10)付近の後方咬合小面(f23)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.5°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で4.5°〜7.0°であり、
近心舌側咬頭頂(C11)付近の平衡咬合小面(f24)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で0.5°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で38.5°〜47.0°であり、
近心舌側咬頭頂(C11)付近の前方咬合小面(f25)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で20.5°〜22.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.0°であり、
下顎中切歯部(T8)は、
切縁(i4)に前方咬合小面(f26)を有し、
前方咬合小面(f26)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で27.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で3.5°〜12.5°であり、
下顎側切歯部(T9)は、
切縁(i5)に前方咬合小面(f27)と前方咬合小面(f28)を有し、
前方咬合小面(f27)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で31.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で0.0°〜1.5°であり、
前方咬合小面(f28)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で17.5°〜26.5°であり、
下顎犬歯部(T10)は、
切縁(i6)に前方咬合小面(f29)と後方咬合小面(f30)を有し、
前方咬合小面(f29)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で0.5°〜10.0°であり、
後方咬合小面(f30)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で14.5°〜18.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で16.0°〜21.0°であり、
下顎第一小臼歯部(T11)は、
頬側咬頭頂(C12)の周囲に前方咬合小面(f31)と後方咬合小面(f32)の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面(f33)の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面(f34)の1面を有し、
頬側咬頭頂(C12)付近の前方咬合小面(f31)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で38.0°〜41.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が5.0°〜8.5°であり、
頬側咬頭頂(C12)付近の後方咬合小面(f32)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.0°〜17.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.0°〜15.5°であり、
遠心小窩付近の平衡咬合小面(f33)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.0°〜24.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で29.0°〜32.0°であり、
遠心小窩付近の前方咬合小面(f34)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で3.5°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜5.0°であり、
下顎第二小臼歯部(T12)は、
頬側咬頭頂(C13)の周囲に前方咬合小面(f35)と後方咬合小面(f36)の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面(f37)の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面(f38)の1面を有し、
頬側咬頭頂(C13)付近の前方咬合小面(f35)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で27.5°〜30.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で16.0°〜19.0°であり、
頬側咬頭頂(C13)付近の後方咬合小面(f36)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で13.0°〜15.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で17.0°〜24.0°であり、
遠心小窩付近の平衡咬合小面(f37)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.5°〜17.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜16.5°であり、
遠心小窩付近の前方咬合小面(f38)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.0°〜5.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で12.0°〜14.5°であり、
下顎第一大臼歯部(T13)は、
近心頬側咬頭頂(C14)の周囲に前方咬合小面(f39)と後方咬合小面(f40)と平衡咬合小面(f41)の3面を有し、遠心頬側咬頭頂(C15)の周囲に前方咬合小面(f42)と後方咬合小面(f43)と平衡咬合小面(f44)の3面を有し、遠心咬頭頂(C16)の周囲に前方咬合小面(f45)と平衡咬合小面(f46)の2面を有し、中央窩(S3)付近に前方咬合小面(f47)の1面を有し、
近心頬側咬頭頂(C14)付近の前方咬合小面(f39)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.5°〜32.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で7.0°〜15.0°であり、
近心頬側咬頭頂(C14)付近の後方咬合小面(f40)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.5°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で14.0°〜16.0°であり、
近心頬側咬頭頂(C14)付近の平衡咬合小面(f41)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.0°〜5.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が30.0°〜32.0°であり、
遠心頬側咬頭頂(C15)付近の前方咬合小面(f42)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜21.0であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.0°〜11.0°であり、
遠心頬側咬頭頂(C15)付近の後方咬合小面(f43)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で25.0°〜27.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が24.0°〜25.0°であり、
遠心頬側咬頭頂(C15)付近の平衡咬合小面(f44)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で12.0°〜20.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で30.0°〜37.0°であり、
遠心咬頭頂(C16)付近の前方咬合小面(f45)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.5°〜13.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜13.0°であり、
遠心咬頭頂(C16)付近の平衡咬合小面(f46)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.5°〜4.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で27.0°〜33.0°であり、
中央窩(S3)付近の前方咬合小面(f47)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で10.5°〜18.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜8.0°であり、
下顎第二大臼歯部(T14)は、
近心頬側咬頭頂(C17)の周囲に前方咬合小面(f48)と後方咬合小面(f49)と平衡咬合小面(f50)の3面を有し、遠心頬側咬頭頂(C18)の周囲に前方咬合小面(f51)と後方咬合小面(f52)と平衡咬合小面(f53)の3面を有し、中央窩(S4)付近の周囲に前方咬合小面(f54)の1面を有し、
近心頬側咬頭頂(C17)付近の前方咬合小面(f48)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で26.0°〜30.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜13.0°であり、
近心頬側咬頭頂(C17)付近の後方咬合小面(f49)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)の断面における角度で14.0°〜16.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.0°〜17.5°であり、
近心頬側咬頭頂(C17)付近の平衡咬合小面(f50)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.5°〜3.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で34.0°〜38.0°であり、遠心頬側咬頭頂(C18)付近の前方咬合小面(f51)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で17.0°〜21.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で4.5°〜6.5°であり、
遠心頬側咬頭頂(C18)付近の後方咬合小面(f52)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で19.0°〜22.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜14.5°であり、
遠心頬側咬頭頂(C18)付近の平衡咬合小面(f53)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.0°〜3.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で34.0°〜38.0°であり、
中央窩(S4)付近の前方咬合小面(f54)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜23.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で5.5°〜12.0°であり、
咬頭嵌合位では、
上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f1)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f27)と一部接触し、
上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f2)は、下顎中切歯部(T8)の前方咬合小面(f26)と一部接触し、
上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f3)は、下顎犬歯部(T10)の前方咬合小面(f29)と一部接触し、
上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f4)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f28)と一部接触し、
上顎犬歯部(T3)の前方咬合小面(f5)は、下顎第一小臼歯部(T11)の前方咬合小面(f31)と一部接触し、
上顎犬歯部(T3)の後方咬合小面(f6)は、下顎犬歯部(T10)の後方咬合小面(f30)と一部接触し、
上顎第一小臼歯部(T4)の前方咬合小面(f7)は、下顎第二小臼歯部(T12)の前方咬合小面(f35)と一部接触し、
上顎第一小臼歯部(T4)の後方咬合小面(f8)は、下顎第一小臼歯部(T11)の後方咬合小面(f32)と一部接触し、
上顎第一小臼歯部(T4)の平衡咬合小面(f9)は、下顎第一小臼歯部(T11)の平衡咬合小面(f33)と一部接触し、
上顎第二小臼歯部(T5)の前方咬合小面(f10)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f39)と一部接触し、
上顎第二小臼歯部(T5)の後方咬合小面(f11)は、下顎第二小臼歯部(T12)の後方咬合小面(f36)と一部接触し、
上顎第二小臼歯部(T5)の平衡咬合小面(f12)は、下顎第二小臼歯部(T12)の平衡咬合小面(f37)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f13)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f42)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f14)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f40)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f15)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f45)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f16)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f43)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f17)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f44)と一部接触し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f47)と一部接触し、
上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f21)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f51)と一部接触し、
上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f22)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f49)と一部接触し、
上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f23)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f52)と一部接触し、
上顎第二大臼歯部(T7)の平衡咬合小面(f24)は、下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f53)と一部接触し、
上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部接触し、
側方運動時には、作業側において、
上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f4)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f28)と一部滑走し、
上顎犬歯部(T3)の後方咬合小面(f6)は、下顎犬歯部(T10)の後方咬合小面(f30)と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部(T4)の後方咬合小面(f8)は、下顎第一小臼歯部(T11)の後方咬合小面(f32)と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部(T5)の後方咬合小面(f11)は、下顎第二小臼歯部(T12)の後方咬合小面(f36)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f14)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f40)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f16)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f43)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f47)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f22)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f49)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f23)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f52)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部滑走すると同時に、平衡側において、
上顎第一小臼歯部(T4)の平衡咬合小面(f9)は、下顎第一小臼歯部(T11)の平衡咬合小面(f33)と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部(T5)の平衡咬合小面(f12)は、下顎第二小臼歯部(T12)の平衡咬合小面(f37)及び下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f41)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f17)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f44)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f20)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f46)及び下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f50)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の平衡咬合小面(f24)は、下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f53)と一部滑走し、
前方運動時には、
上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f1)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f27)と一部滑走し、
上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f2)は、下顎中切歯部(T8)の前方咬合小面(f26)と一部滑走し、
上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f3)は、下顎犬歯部(T10)の前方咬合小面(f29)と一部滑走し、
上顎犬歯部(T3)の前方咬合小面(f5)は、下顎第一小臼歯部(T11)の前方咬合小面(f31)と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部(T4)の前方咬合小面(f7)は、下顎第二小臼歯部(T12)の前方咬合小面(f35)と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部(T5)の前方咬合小面(f10)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f39)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f13)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f42)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f15)は、下顎第一大臼歯用人工歯(T13)の前方咬合小面(f45)及び下顎第二大臼歯用人工歯(T14)の前方咬合小面(f48)と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯用人工歯(T13)の前方咬合小面(f47)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f21)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f51)と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部滑走してもよい。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(基準面の説明)
実施の形態1の説明にあたり使用する基準面の名称について説明する。
咬合平面とは、解剖学的には上顎または下顎の歯列中の切歯点と左右最後臼歯咬頭頂を含む仮想の平面のことであるが、実際に本発明を実施する場合は咬合器中の咬合平面板により示す事ができる。
矢状面とは身体を左右に分ける平面であり、顆頭間軸に直交する平面である。
前頭面とは矢状面と水平面と直交する平面である。
水平面とは地面と平行になる面である。
(咬合器の条件)
本発明の実施の形態1に係る上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用する咬合器は、平均値咬合器を用いる。平均値咬合器は種々存在するが、本発明の実施を厳密に行うため、顆頭間距離(左右下顎頭の回転中心間の距離)が105mm、矢状顆路角(下顎が前方運動をするときの下顎の運動路を矢状面に投影した経路)が水平面に対し25.0°、ボンウィル三角(左右下顎頭の回転中心と咬合平面板上の切歯点を結ぶ三角形で構成される平面)と咬合平面のなす角度が15.0°、矢状切歯路角(下顎が咬頭嵌合位にあるときの切歯点と上下前歯が前方運動し切縁同士で咬合したときの切歯点を結んだ線と、水平基準面とのなす角度)が10.0°、側方切歯路角(下顎が咬頭嵌合位にあるときの切歯点と上下前歯が側方運動し切縁同士で咬合したときの切歯点を結んだ線と、水平基準面のなす角度)が10.0°のものを用いる。咬合平面板は水平面と平行のものを使用する。調節性咬合器を上記条件に調節して用いてもよい。
図1は下顎用連結人工歯5を左側前方上面より観た斜視図を示す。図1に示すように、下顎用連結人工歯5は弓形状を有する。下顎用連結人工歯5は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14を有する。下顎用連結人工歯5の中央において、左右の下顎中切歯部T8が互いに連結されている。下顎用連結人工歯5の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14がこの順に連結されている。
このように、下顎用連結人工歯5には、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部T11、下顎側切歯部T12、下顎犬歯部T13、下顎第一小臼歯部T14、下顎第二小臼歯部T15、下顎第一大臼歯部T16、及び下顎第二大臼歯部T17の14種類の形態が含まれている。これらの要素は、解剖学的規則に従い隣接しており、それぞれが連結されている。下顎用連結人工歯5は、下顎中切歯部T11、下顎側切歯部T12、下顎犬歯部T13、下顎第一小臼歯部T14、下顎第二小臼歯部T15、下顎第一大臼歯部T16、下顎第二大臼歯部T17の14種類の形態を連結した弓形状となっている。言い換えると、下顎用連結人工歯5は、下顎中切歯部T11、下顎側切歯部T12、下顎犬歯部T13、下顎第一小臼歯部T14、下顎第二小臼歯部T15、下顎第一大臼歯部T16、及び下顎第二大臼歯部T17の14種類の形態を連結した円弧状を有している。
図2は下顎用連結人工歯5を咬合面から観た図を示す。図2に示すように、下顎用連結人工歯5は、仮想のXYZ直交座標系に配置されており、仮想のXYZ直交座標系の原点1と下顎切歯点10をX座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmとなるように一致させる。即ち、下顎切歯点10は、X座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmである仮想XYZ直交座標系の原点1に一致する。
尚、切歯点とは左右の中切歯の近心切縁隅角間を結ぶ中点のことを指す。下顎切歯点10とは、左右の下顎中切歯部T8の近心切縁隅角間の中点である。
図中の仮想のXYZ座標系の原点1に直交し、左右方向に走行する線分は仮想のXYZ座標系のX軸2を示し、上下方向に走行する線分は仮想のXYZ座標系のY軸3を示す。
下顎用連結人工歯5は、左右両側に配置される下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15のZ座標値が0mm、且つ、左側の部位が正(+)のX座標値、右側の部位が負(−)のX座標値であり、且つ、各部位の切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の各咬頭頂の絶対値が左右で等しくなるように配置する。即ち、下顎用連結人工歯5の左右の下顎第一大臼歯部T13の遠心頬側咬頭頂c15は、Z座標値0mmの位置に配置される。下顎用連結人工歯5の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯5の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置される。下顎用連結人工歯5の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯5の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しい。
なお、下顎用連結人工歯5において、切歯とは、下顎中切歯部T8及び下顎側切歯部T9を指す。犬歯とは、下顎犬歯部T13を指す。臼歯とは、下顎第一小臼歯部T14、下顎第二小臼歯部T15、下顎第一大臼歯部T16、下顎第二大臼歯部T17を指す。
このとき、全ての部位の歯冠形態は二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−5mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される第2仮想曲線19の間に配置される。即ち、下顎用連結人工歯5を仮想XYZ直交座標系で表した場合、下顎用連結人工歯5の左右両側における、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−5mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される第2仮想曲線19との間に配置される。尚、Xmm、Ymmはそれぞれ、X座標値、Y座標値を意味する。二次関数の(Xmm×Xmm)はXmmとXmmを乗算していることを表している。また、二次関数の「mm」は、長さの単位を意味する。
発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、第1仮想曲線18は、Ymm={(Xmm×Xmm)/30mm}−3mmで表現され、第2仮想曲線19は、Ymm={(Xmm×Xmm)/10mm}+3mmで表現される。即ち、好ましくは、下顎用連結人工歯5の左右両側における、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/30mm}−3mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/10mm}+3mmで表現される第2仮想曲線19との間に配置される。
左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1は80.0mm〜130.0mmの間にある。発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1は90.0mm〜120.0mmの間にある。
なお、左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1とは、図2に示すように、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部T11、下顎側切歯部T12、下顎犬歯部T13、下顎第一小臼歯部T14、下顎第二小臼歯部T15、下顎第一大臼歯部T16、及び下顎第二大臼歯部T17の14種類の歯のそれぞれの近遠心方向の幅径を合計したものである。
図3は請求項1に記載の下顎用連結人工歯5を矢状面から観た状態を示す。図3においては、下顎用連結人工歯5の切歯及び犬歯の切縁、臼歯の咬頭頂の垂直的排列領域の上限を示す第1仮想直線31と、下顎用連結人工歯5の切歯及び犬歯の切縁、臼歯の咬頭頂の垂直的排列領域の下限を示す第2仮想直線32と、を示している。第1仮想直線31は、Z座標値+5.0mmに表現される仮想直線である。第2仮想直線32は、Z座標値−10.0mmに表現される仮想直線である。下顎用連結人工歯5において、全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂は、第1仮想直線31と第2仮想直線32との間に配置される。言い換えると、下顎用連結人工歯5において、全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂は、Z座標値−10.0mm〜+5.0mmの間に配置される。発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、下顎用連結人工歯5において、全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂は、−5.0mm〜+2.0mmの間に配置される。
図4は請求項1に記載の上顎用連結人工歯6を左側前方下面より観た斜視図を示す。図4に示すように、上顎用連結人工歯6は、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7を有する。上顎用連結人工歯6の中央において、左右の上顎中切歯部T1が互いに連結されている。上顎用連結人工歯6の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7がこの順に連結されている。
このように、上顎用連結人工歯6には、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態が含まれている。これらの要素は、解剖学的規則に従い隣接しており、それぞれが連結されている。上顎用連結人工歯6は、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態を連結した弓形状となっている。言い換えると、上顎用連結人工歯6は、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態を連結した円弧状を有している。
図5は上顎用連結人工歯6を咬合面より見た図を示す。図5に示すように、上顎用連結人工歯6は、仮想のXYZ直交座標系の原点1に対し、上顎切歯点20がX座標値0mm、Y座標値−10.0mm〜0mm、Z座標値−10.0mm〜0mmの間となるよう配置される。上顎用連結人工歯6の左側の部位が正(+)のX座標値、上顎用連結人工歯6の右側の部位が負(−)のX座標値である。上顎用連結人工歯6は、各部位の切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の各咬頭頂の絶対値が左右で等しくなるように配置される。上顎用連結人工歯6は、上顎第一大臼歯部T6の中央窩S6のX座標値及びY座標値が、下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15を中心とする半径5.0mm以内、Z座標値が0mm〜+5.0mmの間に配置する。
言い換えると、上顎用連結人工歯6においては、左右の上顎中切歯部T1の近心切縁隅角間の中点である上顎切歯点20は、仮想のXYZ直交座標系の原点1に対し、X座標値0mm、Y座標値−10.0mm〜0mm、Z座標値−10.0mm〜0mmの間に配置される。上顎用連結人工歯6の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯6の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置される。上顎用連結人工歯6の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯6の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しい。上顎第一大臼歯部T6の中央窩S6のX座標値及びY座標値は、下顎第一大臼歯部T13の遠心頬側咬頭頂c15を中心とする半径5.0mm以内、且つZ座標値0mm〜+5.0mmの間にあってもよい。
尚、上顎切歯点20とは、左右の上顎中切歯部T1の近心切縁隅角間の中点である。
このとき、全ての部位の歯冠形態は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/36mm}−12mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される第4仮想曲線29の間に配置される。即ち、上顎用連結人工歯6を仮想XYZ直交座標系で表した場合、上顎用連結人工歯6の左右両側における、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/36mm}−12mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される第4仮想曲線29との間に配置される。
発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、第3仮想曲線28は、Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−8mmで表現され、第4仮想曲線29は、Ymm={(Xmm×Xmm)/10mm}+3mmで表現される。即ち、好ましくは、上顎用連結人工歯6の左右両側における、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−8mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/10mm}+3mmで表現される第4仮想曲線29との間に配置される。
左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2は、90.0mm〜140.0mmの間にある。発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2は、100.0mm〜130.0mmの間にある。
なお、左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2とは、図5に示すように、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の14種類の歯のそれぞれの近遠心方向の幅径を合計したものである。
図6は上顎用連結人工歯6を矢状面から観た状態を示す。図6においては、上顎用連結人工歯6の切歯及び犬歯の切縁、臼歯の咬頭頂の垂直的排列領域の上限を示す第3仮想直線33と、上顎用連結人工歯6の切歯及び犬歯の切縁、臼歯の咬頭頂の垂直的排列領域の下限を示す第4仮想直線34と、を示している。第3仮想直線33は、Z座標値+10.0mmに表現される仮想直線である。第4仮想直線34は、Z座標値−5.0mmに表現される仮想直線である。上顎用連結人工歯6において、全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂は、第3仮想直線33と第4仮想直線34との間に配置される。言い換えると、上顎用連結人工歯6における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−5.0mm〜+10.0mmの間に配置されている。発明の効果をさらに発揮させるために、好ましくは、上顎用連結人工歯6において、全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂は、Z座標値−3.0〜+5.0mmの範囲に配置される。
図7Aは仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び上顎用連結人工歯を頬側から見た斜視図であり、図7Bは仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び下顎用連結人工歯を頬側から見た斜視図である。図8Aは仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び上顎用連結人工歯を舌側から見た斜視図であり、図8Bは仮想咬合平面と仮想XYZ座標系の配置関係、及び下顎用連結人工歯を舌側から見た斜視図である。図7A、7B、8A及び8Bにおいて、切歯指導標の先端を仮想のXYZ座標系の原点1と一致させる。咬合平面板の咬合平面P1を仮想のXYZ座標系のXY平面とし、矢状面P2を仮想のXYZ座標系のYZ平面とし、前頭面P3を仮想のXYZ座標系のZX平面とする。人工歯の左側の部位が正(+)のX座標値、右側の部位が負(−)のX座標値となるように、上顎用及び下顎用の連結人工歯のセットを排列する。即ち、下顎用連結人工歯5及び上顎用連結人工歯6の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯5及び上顎用連結人工歯6の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される。
図9Aは上顎用連結人工歯6の上顎中切歯部T1を咬合面から観た状態を示す。図9Bは図9Aの上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1を矢状面P2側から見た図を示す。図9Cは図9Aの上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1を前頭面P3側から見た図を示す。図9Dは図9Aの上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2を矢状面P2側から見た図を示す。図9Eは図9Aの上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2を前頭面P3側から見た図を示す。
上顎中切歯部T1は、切縁i1に前方咬合小面f1と前方咬合小面f2を有する。
前方咬合小面f1が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度(θ1s)が22.0°〜25.5°であり好ましくは23.5°〜24.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度(θ1f)が1.5°〜6.5°であり好ましくは3.5°〜4.5°である。
前方咬合小面f2が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度(θ2s)が20.5°〜23.0°であり好ましくは21.0〜22.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度(θ2f)が1.5°〜6.5°であり好ましくは2.5°〜5.5°である。
図10は上顎用連結人工歯6の上顎側切歯部T2を咬合面から観た状態を示す。
上顎側切歯部T2は、切縁i2に前方咬合小面f3と前方咬合小面f4を有する。
前方咬合小面f3が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が23.0°〜28.0°であり好ましくは25.0°〜26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が15.0°〜17.0°であり好ましくは15.5°〜16.5°である。
前方咬合小面f4が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が16.0°〜22.0°であり好ましくは17.0°〜20.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が9.5°〜10.5°であり好ましくは10.0°〜10.5°である。
図11は上顎用連結人工歯6の上顎犬歯部T3を咬合面から観た状態を示す。
上顎犬歯部T3は、切縁i3に前方咬合小面f5と後方咬合小面f6を有する。
前方咬合小面f5が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が25.0°〜31.0°であり好ましくは26.0°〜30.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が1.5°〜5.0°であり好ましくは2.5°〜4.5°である。
後方咬合小面f6が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が8.5°〜22.5°であり好ましくは10.0°〜15.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が18.0°〜25.0°であり好ましくは19.0°〜24.0°である。
図12は上顎用連結人工歯6の上顎第一小臼歯部T4を咬合面から観た状態を示す。
上顎第一小臼歯部T4は、頬側咬頭頂c1の付近に前方咬合小面f7と後方咬合小面f8を有し、舌側咬頭頂c2の付近に平衡咬合小面f9を有する。
前方咬合小面f7が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が24.5°〜27.5°であり好ましくは25.5°〜27.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が8.5°〜16.4°であり好ましくは10.0°〜15.0°である。
後方咬合小面f8が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が18.5°〜27.0°であり好ましくは20.5°〜25.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が10.0°〜18.0°であり好ましくは13.5°〜16.5°である。
平衡咬合小面f9が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が1.5°〜4.5°であり好ましくは2.0°〜3.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が29.5°〜35.5°であり好ましくは30.0°〜35.0°である。
図13は上顎用連結人工歯6の上顎第二小臼歯部T5を咬合面から観た状態を示す。
上顎第二小臼歯部T5は、頬側咬頭頂c3の付近に前方咬合小面f10と後方咬合小面f11を有し、舌側咬頭頂c4の付近に平衡咬合小面f12を有する。
前方咬合小面f10が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が23.0°〜28.0°であり好ましくは23.5°〜27.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が10.0°〜19.0°であり好ましくは12.5°〜15.5°である。
後方咬合小面f11が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が16.5°〜19.0°であり好ましくは17.5°〜18.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が13.0°〜17.5°であり好ましくは14.0°〜15.5°である。
平衡咬合小面f12が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が6.0°〜10.0°であり好ましくは7.5°〜9.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が25.5°〜29.0°であり好ましくは27.0°〜28.0°である。
図14は上顎用連結人工歯6の上顎第一大臼歯部T6を咬合面から観た状態を示す。
上顎第一大臼歯部T6は、近心頬側咬頭頂c5の付近に前方咬合小面f13と後方咬合小面f14を有し、遠心頬側咬頭頂c6の付近に前方咬合小面f15と後方咬合小面f16を有し、近心舌側咬頭頂c7の付近に平衡咬合小面f17と前方咬合小面f18を有し、遠心舌側咬頭頂c8の付近に後方咬合小面f19と平衡咬合小面f20を有する。
前方咬合小面f13が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が18.5°〜21.0°であり好ましくは19.5°〜20.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が5.0°〜11.0°であり好ましくは6.0°〜10.0°である。
後方咬合小面f14が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が7.0°〜12.0°であり好ましくは7.5°〜10.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が9.0°〜13.0°であり好ましくは10.0°〜12.0°である。
前方咬合小面f15が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が15.5°〜19.5°であり好ましくは17.0°〜18.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が8.0°〜9.0°であり好ましくは8.5°〜9.0°である。
後方咬合小面f16が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が18.5°〜23.0°であり好ましくは19.0°〜21.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が11.0°〜13.5°であり好ましくは12.0°〜13.0°である。
平衡咬合小面f17が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が14.5°〜16.5°であり好ましくは15.0°〜16.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が40.0°〜42.0°であり好ましくは40.5°〜41.5°である。
前方咬合小面f18が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が18.5°〜19.5°であり好ましくは18.5°〜19.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が4.5°〜6.5°であり好ましくは5.0°〜6.0°である。
後方咬合小面f19が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が6.5°〜7.5°であり好ましくは7.0°〜7.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が15.5°〜18.0°であり好ましくは16.0〜17.5°である。
平衡咬合小面f20が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が3.0°〜12.0°であり好ましくは5.0°〜10.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が32.0°〜38.5°であり好ましくは33.0°〜37.0°である。
図15は記載の上顎用連結人工歯6の上顎第二大臼歯部T7を咬合面から観た状態を示す。
上顎第二大臼歯部T7は、近心頬側咬頭頂c9の付近に前方咬合小面f21と後方咬合小面f22を有し、遠心頬側咬頭頂c10の付近に後方咬合小面f23を有し、近心舌側咬頭頂c11の付近に平衡咬合小面f24と前方咬合小面f25を有する。
前方咬合小面f21が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が22.5°〜25.5°であり好ましくは23.0°〜25.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が1.0°〜2.5°であり好ましくは1.5°〜2.0°である。
後方咬合小面f22が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が9.5°〜17.5°であり好ましくは10.0°〜15.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が13.0°〜16.5°であり好ましくは14.0°〜15.5°である。
後方咬合小面f23が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が6.5°〜12.0°であり好ましくは7.0°〜11.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が4.5°〜7.0°であり好ましくは5.0°〜6.5°である。
平衡咬合小面f24が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が0.5°〜10.0°であり好ましくは2.0°〜7.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が38.5°〜47.0°であり好ましくは39.0°〜45.0°である。
前方咬合小面f25が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が20.5°〜22.5°であり好ましくは21.0°〜22.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が1.5°〜6.0°であり好ましくは2.0〜4.0°である。
図16は下顎用連結人工歯5の下顎中切歯部T8を咬合面から観た状態を示す。図16Bは図16Aの下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26を矢状面P2側から見た図を示す。図16Cは図16Aの下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26を前頭面P3側から見た図を示す。
下顎中切歯部T8は切縁i4に前方咬合小面f26を有する。
前方咬合小面f26が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度(θ26s)が27.0°〜35.0°であり好ましくは28.0°〜33.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度(θ26f)が3.5°〜12.5°であり好ましくは5.0°〜11.0°である。
図17は下顎用連結人工歯5の下顎側切歯部T9を咬合面から観た状態を示す。
下顎側切歯部T9は切縁i5に前方咬合小面f27と前方咬合小面f28を有する。
前方咬合小面f27が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が31.0°〜35.0°であり好ましくは32.0°〜33.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が0.0°〜1.5°であり好ましくは0.5°〜1.0°である。
前方咬合小面f28が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が22.0°〜35.0°であり好ましくは23.0°〜30.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が17.5°〜26.5°であり好ましくは18.0°〜23.5°である。
図18は下顎用連結人工歯5の下顎犬歯部T10を咬合面から観た状態を示す。
下顎犬歯部T10は切縁i6に前方咬合小面f29と後方咬合小面f30を有する。
前方咬合小面f29が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が23.0°〜28.0°であり好ましくは24.0°〜26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が0.5°〜10.0°であり好ましくは2.5°〜8.0°である。
後方咬合小面f30が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が14.5°〜18.0°であり好ましくは15.0°〜16.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が16.0°〜21.0であり好ましくは17.5°〜19.5°である。
図19は下顎用連結人工歯5の下顎第一小臼歯部T11を咬合面から観た状態を示す。
下顎第一小臼歯部T11は頬側咬頭頂c12の周囲に前方咬合小面f31と後方咬合小面f32を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面f33を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面f34を有する。
前方咬合小面f31が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が38.0°〜41.0°であり好ましくは39.0°〜40.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が5.0°〜8.5°であり好ましくは6.0°〜7.5°である。
後方咬合小面f32が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が7.0°〜17.5°であり好ましくは10.0°〜15.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が9.0°〜15.5°であり好ましくは10.0°〜13.5°である。
平衡咬合小面f33が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が15.0°〜24.0°であり好ましくは16.0°〜23.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が29.0°〜32.0°であり好ましくは30.0°〜31.0°である。
前方咬合小面f34が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が3.5°〜10.0°であり好ましくは5.0°〜7.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が1.0°〜5.0°であり好ましくは2.5〜4.5°である。
図20は下顎用連結人工歯5の下顎第二小臼歯部T12を咬合面から観た状態を示す。
下顎第二小臼歯部T12は、頬側咬頭頂c13の周囲に前方咬合小面f35と後方咬合小面f36を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面f37を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面f38を有する。
前方咬合小面f35が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が27.5°〜30.0°であり好ましくは28.0°〜29.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が16.0°〜19.0°であり好ましくは17.5°〜18.5°である。
後方咬合小面f36が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が13.0°〜15.0°であり好ましくは13.5°〜14.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が17.0°〜24.0°であり好ましくは18.5°〜23.0°である。
平衡咬合小面f37が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が1.5°〜17.0°であり好ましくは15.5°〜16.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が10.0°〜16.5°であり好ましくは12.0°〜15.5°である。
前方咬合小面f38が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が2.0°〜5.0°であり好ましくは3.0°〜4.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が12.0°〜14.5°であり好ましくは12.5°〜13.5°である。
図21は下顎用連結人工歯5の下顎第一大臼歯部T13を咬合面から観た状態を示す。
下顎第一大臼歯部T13は、近心頬側咬頭頂c14の周囲に前方咬合小面f39と後方咬合小面f40と平衡咬合小面f41を有し、遠心頬側咬頭頂c15の周囲に前方咬合小面f42と後方咬合小面f43と平衡咬合小面f44を有し、遠心咬頭頂c16の周囲に前方咬合小面f45と平衡咬合小面f46を有し、中央窩S3の付近に前方咬合小面f47を有する。
前方咬合小面f39が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が23.5°〜32.0°であり好ましくは25.0°〜30.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が7.0°〜15.0°であり好ましくは8.0°〜12.0°である。
後方咬合小面f40が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が7.5°〜12.0°であり好ましくは9.0°〜11.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が14.0°〜16.0°であり好ましくは14.5 °〜15.5°である。
平衡咬合小面f41が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が2.0°〜5.5°であり好ましくは3.0°〜4.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が30.0°〜32.0°であり好ましくは30.0°〜31.5°である。
前方咬合小面f42が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が15.5°〜21.0°であり好ましくは16.0°〜19.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が8.0°〜11.0°であり好ましくは9.0°〜10.5°である。
後方咬合小面f43が咬合平面と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が25.0°〜27.0°であり好ましくは25.5°〜26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が24.0°〜25.0°であり好ましくは24.5°〜25.0°である。
平衡咬合小面f44が咬合平面と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が12.0°〜20.0°であり好ましくは13.5°〜18.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が30.0°〜37.0°であり好ましくは31.5°〜33.5°である。
前方咬合小面f45が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が7.5°〜13.0°であり好ましくは9.0°〜11.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が10.0°〜13.0°であり好ましくは10.5°〜12.0°である。
平衡咬合小面f46が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が2.5°〜4.5°であり好ましくは3.0°〜4.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が27.0°〜33.0°であり好ましくは29.0°〜32.0°である。
前方咬合小面f47が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が10.5°〜18.5°であり好ましくは12.5°〜16.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が1.0°〜8.0°であり好ましくは2.5°〜6.0°である。
図22は下顎用連結人工歯5の下顎第二大臼歯部T14を咬合面から観た状態を示す。
下顎第二大臼歯部T14は、近心頬側咬頭頂c17の周囲に前方咬合小面f48と後方咬合小面f49と平衡咬合小面f50を有し、遠心頬側咬頭頂c18の周囲に前方咬合小面f51と後方咬合小面f52と平衡咬合小面f53を有し、中央窩S4の付近に前方咬合小面f54を有する。
前方咬合小面f48が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が26.0°〜30.0°であり好ましくは27.0°〜29.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が10.0°〜13.0°であり好ましくは10.5°〜12.5°である。
後方咬合小面f49が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2の断面における角度が14.0°〜16.0°であり好ましくは14.5°〜15.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が15.0°〜17.5°であり好ましくは15.5°〜17.0°である。
平衡咬合小面f50が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が2.5°〜3.5°であり好ましくは2.5°〜3.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が34.0°〜38.0°であり好ましくは35.0°〜37.0°である。
前方咬合小面f51が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が17.0°〜21.0°であり好ましくは18.0°〜20.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が4.5°〜6.5°であり好ましくは5.0°〜6.0°である。
後方咬合小面f52が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が19.0°〜22.0°であり好ましくは19.5°〜21.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が13.0°〜14.5°であり好ましくは13.5°〜14.0°である。
平衡咬合小面f53が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が1.0°〜3.0°であり好ましくは1.5°〜2.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が34.0°〜38.0°であり好ましくは35.0°〜37.0°である。
前方咬合小面f54が咬合平面P1と成す角度は、矢状面P2との断面における角度が15.5°〜23.0°であり好ましくは17.0°〜20.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が5.5°〜12.0°であり好ましくは7.0°〜10.0°である。
以上の咬合小面を有する上顎用連結人工歯6と下顎用連結人工歯5を平均値咬合器にセットすると、各咬合小面は以下のように接触する。
咬頭嵌合位において図23に示すように、
咬頭嵌合位では、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f27と一部接触し、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2は、下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26と一部接触し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f3は、下顎犬歯部T10の前方咬合小面f29と一部接触し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f4は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f28と一部接触し、
上顎犬歯部T3の前方咬合小面f5は、下顎第一小臼歯部T11の前方咬合小面f31と一部接触し、
上顎犬歯部T3の後方咬合小面f6は、下顎犬歯部T10の後方咬合小面f30と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の前方咬合小面f7は、下顎第二小臼歯部T12の前方咬合小面f35と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の後方咬合小面f8は、下顎第一小臼歯部T11の後方咬合小面f32と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の平衡咬合小面f9は、下顎第一小臼歯部T11の平衡咬合小面f33と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の前方咬合小面f10は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f39と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の後方咬合小面f11は、下顎第二小臼歯部T12の後方咬合小面f36と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の平衡咬合小面f12は、下顎第二小臼歯部T12の平衡咬合小面f37と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f13は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f42と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f14は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f40と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f15は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f45と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f16は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f43と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f17は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f44と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f47と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f21は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f51と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f22は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f49と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f23は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f52と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の平衡咬合小面f24は、下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f53と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部接触する。
また、前方運動時、側方運動時の作業側および平衡側の各咬合小面は以下のように滑走する。
側方運動時の作業側は、図24に示すように、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f4は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f28と一部滑走し、
上顎犬歯部T3の後方咬合小面f6は、下顎犬歯部T10の後方咬合小面f30と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部T4の後方咬合小面f8は、下顎第一小臼歯部T11の後方咬合小面f32と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の後方咬合小面f11は、下顎第二小臼歯部T12の後方咬合小面f36と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f14は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f40と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f16は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f43と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f47と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f22は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f49と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f23は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f52と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部滑走する。
側方運動時の平衡側は、図25に示すように、
上顎第一小臼歯部T4の平衡咬合小面f9は、下顎第一小臼歯部T11の平衡咬合小面f33と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の平衡咬合小面f12は、下顎第二小臼歯部T12の平衡咬合小面f37及び下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f41と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f17は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f44と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f20は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f46及び下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f50と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の平衡咬合小面f24は、下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f53と一部滑走する。
前方運動時には、図26に示すように、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f27と一部滑走し、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2は、下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26と一部滑走し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f3は、下顎犬歯部T10の前方咬合小面f29と一部滑走し、
上顎犬歯部T3の前方咬合小面f5は、下顎第一小臼歯部T11の前方咬合小面f31と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部T4の前方咬合小面f7は、下顎第二小臼歯部T12の前方咬合小面f35と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の前方咬合小面f10は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f39と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f13は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f42と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f15は、下顎第一大臼歯用人工歯T13の前方咬合小面f45及び下顎第二大臼歯用人工歯T14の前方咬合小面f48と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯用人工歯T13の前方咬合小面f47と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f21は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f51と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部滑走する。
以上の構成の上下顎嵌合型連結人工歯セットにおいては、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とが、同名部位の1歯対1歯、または1歯対2歯の関係で接触嵌合することによって、静的安定性を得ることができる。これにより、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず調和し、且つ、短時間で容易に理想的な咬合接触関係が確立できる全部床義歯を製作することができる。
尚、同名部位とは、例えば、下顎用連結人工歯5の下顎中切歯部T8と、上顎用連結人工歯6の上顎中切歯部T1と表現される中切歯部、下顎用連結人工歯5の下顎第一小臼歯部T11と、上顎用連結人工歯6の上顎第一小臼歯部T4と表現される第一小臼歯部などを意味する。
なお、実施の形態1では、第1仮想曲線18は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−5mmで表現される例について説明したが、これに限定されない。第1仮想曲線18は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α1mm}−β1mmで表現されてもよい。ここでα1mmは30〜32mmの範囲、β1mmは3〜5mmの範囲でそれぞれ決定されてもよい。
実施の形態1では、第2仮想曲線19は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される例について説明したが、これに限定されない。第2仮想曲線19は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α2mm}+β2mmで表現されてもよい。ここでα2mmは8〜16mmの範囲、β2mmは2〜5mmの範囲でそれぞれ決定されてもよい。
実施の形態1では、第3仮想曲線28は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−11mmで表現される例について説明したが、これに限定されない。第3仮想曲線28は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α3mm}−β3mmで表現されてもよい。ここでα3mmは32〜36mmの範囲、β3mmは8〜12mmの範囲でそれぞれ決定されてもよい。
実施の形態1では、第4仮想曲線29は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/8mm}+5mmで表現される例について説明したが、これに限定されない。第4仮想曲線29は、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α4mm}+β4mmで表現されてもよい。ここでα4mmは8〜16mmの範囲、β4mmは1〜5mmの範囲で決定されてもよい。
実施の形態1では、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とが、同名部位の1歯対1歯、または1歯対2歯の関係で接触嵌合する例について説明したが、左側、及び右側の部位においてそれぞれいずれかの小臼歯、及びいずれかの大臼歯が接触嵌合すれば、これに限定されない。上下顎嵌合型連結人工歯セットにおいては、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とが咬頭嵌合状態のとき、左側の部位と右側の部位のそれぞれにおいて、下顎第一小臼歯部T11と下顎第二小臼歯部T12との少なくとも一方は、上顎第一小臼歯部T4と上顎第二小臼歯部T5の少なくとも一方と1箇所以上で接触していればよい。また、下顎第一大臼歯部T13と下顎第二大臼歯部T14の少なくとも一方は、上顎第一大臼歯部T6と上顎第二大臼歯部T7の少なくとも一方と1箇所以上で接触していればよい。また、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6との左右両方の部位における接触箇所の合計は4箇所以上であればよい。このような構成であっても、静的安定性を得ることができる。
実施例を以下に示す。実施例の評価は、全部床義歯製作時の人工歯排列の所要時間、製作した全部床義歯の咬合接触関係確立の完成度、の2項目について行った。
まず試料として、実施例1〜2及び比較例1〜2の合計4種類の連結人工歯セットを準備した。
実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットについて説明する。
実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットは、弓形状を有する下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とを備える。
実施例1において、下顎用連結人工歯5は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14を有する。即ち、下顎用連結人工歯5は、2つの下顎中切歯部T8、2つの下顎側切歯部T9、2つの下顎犬歯部T10、2つの下顎第一小臼歯部T11、2つの下顎第二小臼歯部T12、2つの下顎第一大臼歯部T13、及び2つの下顎第二大臼歯部T14の14種類の形態を含む。
下顎用連結人工歯5においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、下顎用連結人工歯5の中央において、左右の下顎中切歯部T8が互いに連結されている。下顎用連結人工歯5の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14がこの順に連結されている。
下顎用連結人工歯5を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(i)〜(iv)を満たす。
(i)仮想のXYZ直交座標系の原点1と下顎切歯点10をX座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmとなるように一致させている;
(ii)下顎用連結人工歯5は、左右両側の下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15のZ座標値が0mmである;
(iii)下顎用連結人工歯5の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯5の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(iv)下顎用連結人工歯5の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯5の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しい。
上記条件(i)〜(iv)を満たす場合に、
下顎用連結人工歯5の左右両側における、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−4mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/16mm}+2mmで表現される第2仮想曲線19の間に配置される;
左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1が126.0mmである;
下顎用連結人工歯5における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−3.0mm〜+4.0mmの間にある。
実施例1において、上顎用連結人工歯6は、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7を有する。即ち、上顎用連結人工歯6は、2つの上顎中切歯部T1、2つの上顎側切歯部T2、2つの上顎犬歯部T3、2つの上顎第一小臼歯部T4、2つの上顎第二小臼歯部T5、2つの上顎第一大臼歯部T6、及び2つの上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態を含む。
上顎用連結人工歯6においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、上顎用連結人工歯6の中央において、左右の上顎中切歯部T1が互いに連結されている。上顎用連結人工歯6の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7がこの順に連結されている。
上顎用連結人工歯6を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(v)〜(viii)を満たす。
(v)上顎用連結人工歯6は、仮想のXYZ直交座標系の原点1に対し、上顎切歯点20がX座標値0mm、Y座標値−8.0mm、Z座標値−2.0mmとなるよう配置される;
(vi)上顎用連結人工歯6の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯6の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(vii)上顎用連結人工歯6の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯6の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しい;
(viii)上顎用連結人工歯6は上顎第一大臼歯部T6の中央窩S6のX座標値及びY座標値が、下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15を中心とする半径3.0mm以内、Z座標値が+1.0mmに配置される。
上記条件(v)〜(viii)を満たす場合に、
上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−11mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/16mm}+1mmで表現される第4仮想曲線29の間に配置される;
左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2が130.0mmである;
左側及び右側の上顎第一大臼歯部T6の頬舌方向の幅径が8.5mmである;
上顎用連結人工歯6における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−4.0mm〜+3.0mmの間にある。
実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットでは、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とは、咬頭嵌合状態において、左側の第一小臼歯部で1箇所、左側の第一大臼歯部で1箇所、右側の第一小臼歯部で1箇所、右側の第一大臼歯部で1箇所の合計で4箇所、同名部位の咬頭対窩の関係で接触嵌合し、静的安定性が得られている。
実施例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットについて説明する。
実施例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットは、実施例1の構成要件に加えて以下の構成要件を備える。
上顎中切歯部T1は、
切縁i1に前方咬合小面f1と前方咬合小面f2の2面を有し、
前方咬合小面f1が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で23.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で4.0°であり、
前方咬合小面f2が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で22.0°あると同時に、前頭面P3との断面における角度で4.0°である。
上顎側切歯部T2は、
切縁i2に前方咬合小面f3と前方咬合小面f4の2面を有し、
前方咬合小面f3が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で16.0°であり、
前方咬合小面f4が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で18.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で10.0°である。
上顎犬歯部T3は、
切縁i3に前方咬合小面f5と後方咬合小面f6の2面を有し、
前方咬合小面f5が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で28.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で3.0°であり、
後方咬合小面f6が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で15.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で22.0°である。
上顎第一小臼歯部T4は、
頬側咬頭頂C1の周囲に前方咬合小面f7と後方咬合小面f8の2面を有し、さらに舌側咬頭頂C2の周囲に平衡咬合小面f9の1面を有し、
頬側咬頭頂C1付近の前方咬合小面f7が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で13.0°であり、
頬側咬頭頂C1付近の後方咬合小面f8が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で22.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で14.0°であり、
舌側咬頭頂C2付近の平衡咬合小面f9が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で3.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で32.0°である。
上顎第二小臼歯部T5は、
頬側咬頭頂C3の周囲に前方咬合小面f10と後方咬合小面f11の2面を有し、さらに舌側咬頭頂C4の周囲に平衡咬合小面f12の1面を有し、
頬側咬頭頂C3付近の前方咬合小面f10が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で25.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が14.0°であり、
頬側咬頭頂C3付近の後方咬合小面f11が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で17.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で15.5°であり、
舌側咬頭頂C4付近の平衡咬合小面f12が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で8.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で27.0°である。
上顎第一大臼歯部T6は、
近心頬側咬頭頂C5の周囲に前方咬合小面f13と後方咬合小面f14の2面を有し、遠心頬側咬頭頂C6の周囲に前方咬合小面f15と後方咬合小面f16の2面を有し、近心舌側咬頭頂C7の周囲に前方咬合小面f18と平衡咬合小面f17の2面を有し、遠心舌側咬頭頂C8の周囲に後方咬合小面f19と平衡咬合小面f20の2面を有し、
近心頬側咬頭頂C5付近の前方咬合小面f13が咬合平面P1と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で19.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が8.0°であり、
近心頬側咬頭頂C5付近の後方咬合小面f14が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で9.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で11.5°であり、
遠心頬側咬頭頂C6付近の前方咬合小面f15が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で17.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で8.5°であり、
遠心頬側咬頭頂C6付近の後方咬合小面f16が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で20.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が12.0°であり、
近心舌側咬頭頂C7付近の平衡咬合小面f17が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で15.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で41.0°であり、
近心舌側咬頭頂C7付近の前方咬合小面f18が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で19.0°あると同時に、前頭面P3との断面における角度が5.5°であり、
遠心舌側咬頭頂C8付近の後方咬合小面f19が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で7.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で16.5°であり、
遠心舌側咬頭頂C8付近の平衡咬合小面f20が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で7.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で35.0°である。
上顎第二大臼歯部T7は、
近心頬側咬頭頂C9の周囲に前方咬合小面f21と後方咬合小面f22の2面を有し、遠心頬側咬頭頂C10の周囲に後方咬合小面f23の1面を有し、近心舌側咬頭頂C11の周囲に前方咬合小面f25と平衡咬合小面f24の2面を有し、
近心頬側咬頭頂C9付近の前方咬合小面f21が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で24.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で1.7°であり、
近心頬側咬頭頂C9付近の後方咬合小面f22が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で13.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で15.0°であり、
遠心頬側咬頭頂C10付近の後方咬合小面f23が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で9.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で6.5°であり、
近心舌側咬頭頂C11付近の平衡咬合小面f24が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で5.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で42.0°であり、
近心舌側咬頭頂C11付近の前方咬合小面f25が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で21.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で3.0°である。
下顎中切歯部T8は、
切縁i4に前方咬合小面f26を有し、
前方咬合小面f26が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で31.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で5.0°である。
下顎側切歯部T9は、
切縁i5に前方咬合小面f27と前方咬合小面f28を有し、
前方咬合小面f27が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で33.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で1.0°であり、
前方咬合小面f28が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で28.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で22.0°である。
下顎犬歯部T10は、
切縁i6に前方咬合小面f29と後方咬合小面f30を有し、
前方咬合小面f29が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で25.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で7.5°であり、
後方咬合小面f30が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で16.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で18.5°である。
下顎第一小臼歯部T11は、
頬側咬頭頂C12の周囲に前方咬合小面f31と後方咬合小面f32の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面f33の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面f34の1面を有し、
頬側咬頭頂C12付近の前方咬合小面f31が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で39.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が7.0°であり、
頬側咬頭頂C12付近の後方咬合小面f32が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で12.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で12.5°であり、
遠心小窩付近の平衡咬合小面f33が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で18.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で31.0°であり、
遠心小窩付近の前方咬合小面f34が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で7.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で3.5°である。
下顎第二小臼歯部T12は、
頬側咬頭頂C13の周囲に前方咬合小面f35と後方咬合小面f36の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面f37の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面f38の1面を有し、
頬側咬頭頂C13付近の前方咬合小面f35が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で28.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で17.5°であり、
頬側咬頭頂C13付近の後方咬合小面f36が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で14.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で21.0°であり、
遠心小窩付近の平衡咬合小面f37が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で9.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で13.0°であり、
遠心小窩付近の前方咬合小面f38が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で3.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で13.0°である。
下顎第一大臼歯部T13は、
近心頬側咬頭頂C14の周囲に前方咬合小面f39と後方咬合小面f40と平衡咬合小面f41の3面を有し、遠心頬側咬頭頂C15の周囲に前方咬合小面f42と後方咬合小面f43と平衡咬合小面f44の3面を有し、遠心咬頭頂C16の周囲に前方咬合小面f45と平衡咬合小面f46の2面を有し、中央窩S3付近に前方咬合小面f47の1面を有し、
近心頬側咬頭頂C14付近の前方咬合小面f39が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で27.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で11.0°であり、
近心頬側咬頭頂C14付近の後方咬合小面f40が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で10.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で15.0°であり、
近心頬側咬頭頂C14付近の平衡咬合小面f41が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で3.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が31.0°であり、
遠心頬側咬頭頂C15付近の前方咬合小面f42が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で18.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で9.5°であり、
遠心頬側咬頭頂C15付近の後方咬合小面f43が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で26.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度が24.5°であり、
遠心頬側咬頭頂C15付近の平衡咬合小面f44が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で16.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で33.0°であり、
遠心咬頭頂C16付近の前方咬合小面f45が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で10.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で11.5°であり、
遠心咬頭頂C16付近の平衡咬合小面f46が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で3.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で30.0°であり、
中央窩S3付近の前方咬合小面f47が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で14.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で4.5°である。
下顎第二大臼歯部T14は、
近心頬側咬頭頂C17の周囲に前方咬合小面f48と後方咬合小面f49と平衡咬合小面f50の3面を有し、遠心頬側咬頭頂C18の周囲に前方咬合小面f51と後方咬合小面f52と平衡咬合小面f53の3面を有し、中央窩S4付近の周囲に前方咬合小面f54の1面を有し、
近心頬側咬頭頂C17付近の前方咬合小面f48が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で28.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で11.5°であり、
近心頬側咬頭頂C17付近の後方咬合小面f49が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2の断面における角度で15.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で16.5°であり、
近心頬側咬頭頂C17付近の平衡咬合小面f50が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で3.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で36.0°であり、
遠心頬側咬頭頂C18付近の前方咬合小面f51が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で19.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で5.5°であり、
遠心頬側咬頭頂C18付近の後方咬合小面f52が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で20.5°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で14.0°であり、
遠心頬側咬頭頂C18付近の平衡咬合小面f53が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で2.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で36.5°であり、
中央窩S4付近の前方咬合小面f54が咬合平面P1と成す角度が、矢状面P2との断面における角度で19.0°であると同時に、前頭面P3との断面における角度で8.5°である。
咬頭嵌合位では、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f27と一部接触し、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2は、下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26と一部接触し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f3は、下顎犬歯部T10の前方咬合小面f29と一部接触し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f4は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f28と一部接触し、
上顎犬歯部T3の前方咬合小面f5は、下顎第一小臼歯部T11の前方咬合小面f31と一部接触し、
上顎犬歯部T3の後方咬合小面f6は、下顎犬歯部T10の後方咬合小面f30と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の前方咬合小面f7は、下顎第二小臼歯部T12の前方咬合小面f35と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の後方咬合小面f8は、下顎第一小臼歯部T11の後方咬合小面f32と一部接触し、
上顎第一小臼歯部T4の平衡咬合小面f9は、下顎第一小臼歯部T11の平衡咬合小面f33と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の前方咬合小面f10は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f39と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の後方咬合小面f11は、下顎第二小臼歯部T12の後方咬合小面f36と一部接触し、
上顎第二小臼歯部T5の平衡咬合小面f12は、下顎第二小臼歯部T12の平衡咬合小面f37と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f13は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f42と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f14は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f40と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f15は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f45と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f16は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f43と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f17は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f44と一部接触し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f47と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f21は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f51と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f22は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f49と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f23は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f52と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の平衡咬合小面f24は、下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f53と一部接触し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部接触し、
側方運動時には、作業側において、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f4は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f28と一部滑走し、
上顎犬歯部T3の後方咬合小面f6は、下顎犬歯部T10の後方咬合小面f30と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部T4の後方咬合小面f8は、下顎第一小臼歯部T11の後方咬合小面f32と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の後方咬合小面f11は、下顎第二小臼歯部T12の後方咬合小面f36と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f14は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f40と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の後方咬合小面f16は、下顎第一大臼歯部T13の後方咬合小面f43と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f47と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f22は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f49と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の後方咬合小面f23は、下顎第二大臼歯部T14の後方咬合小面f52と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部滑走すると同時に、平衡側において、
上顎第一小臼歯部T4の平衡咬合小面f9は、下顎第一小臼歯部T11の平衡咬合小面f33と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の平衡咬合小面f12は、下顎第二小臼歯部T12の平衡咬合小面f37及び下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f41と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f17は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f44と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の平衡咬合小面f20は、下顎第一大臼歯部T13の平衡咬合小面f46及び下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f50と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の平衡咬合小面f24は、下顎第二大臼歯部T14の平衡咬合小面f53と一部滑走し、
前方運動時には、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f1は、下顎側切歯部T9の前方咬合小面f27と一部滑走し、
上顎中切歯部T1の前方咬合小面f2は、下顎中切歯部T8の前方咬合小面f26と一部滑走し、
上顎側切歯部T2の前方咬合小面f3は、下顎犬歯部T10の前方咬合小面f29と一部滑走し、
上顎犬歯部T3の前方咬合小面f5は、下顎第一小臼歯部T11の前方咬合小面f31と一部滑走し、
上顎第一小臼歯部T4の前方咬合小面f7は、下顎第二小臼歯部T12の前方咬合小面f35と一部滑走し、
上顎第二小臼歯部T5の前方咬合小面f10は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f39と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f13は、下顎第一大臼歯部T13の前方咬合小面f42と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f15は、下顎第一大臼歯用人工歯T13の前方咬合小面f45及び下顎第二大臼歯用人工歯T14の前方咬合小面f48と一部滑走し、
上顎第一大臼歯部T6の前方咬合小面f18は、下顎第一大臼歯用人工歯T13の前方咬合小面f47と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f21は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f51と一部滑走し、
上顎第二大臼歯部T7の前方咬合小面f25は、下顎第二大臼歯部T14の前方咬合小面f54と一部滑走する。
比較例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットについて説明する。
比較例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットは、弓形状を有する下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とを備える。
比較例1では、下顎用連結人工歯は、左右両側のそれぞれに配置される、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14を有する。即ち、下顎用連結人工歯5は、2つの下顎中切歯部T8、2つの下顎側切歯部T9、2つの下顎犬歯部T10、2つの下顎第一小臼歯部T11、2つの下顎第二小臼歯部T12、2つの下顎第一大臼歯部T13、及び2つの下顎第二大臼歯部T14の14種類の形態を含む。
下顎用連結人工歯5においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、下顎用連結人工歯5の中央において、左右の下顎中切歯部T8が互いに連結されている。下顎用連結人工歯5の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14がこの順に連結されている。
下顎用連結人工歯5を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(i)〜(iv)を満たす。
(i)仮想のXYZ直交座標系の原点1と下顎切歯点10をX座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmとなるように一致させている;
(ii)下顎用連結人工歯5は、左右両側の下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15のZ座標値が0mmである;
(iii)下顎用連結人工歯5の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯5の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(iv)下顎用連結人工歯5の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯5の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しい。
上記条件(i)〜(iv)を満たす場合に、
下顎用連結人工歯5の左右両側における、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/36mm}−6mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/24mm}+2mmで表現される第2仮想曲線19の間に配置される;
左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1が126.0mmである;
下顎用連結人工歯5における全ての切歯及び犬歯の切縁及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−10.0mm〜+0.5mmの間にある。
比較例1において、上顎用連結人工歯6は、左右両側のそれぞれに配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7を有する。即ち、上顎用連結人工歯6は、2つの上顎中切歯部T1、2つの上顎側切歯部T2、2つの上顎犬歯部T3、2つの上顎第一小臼歯部T4、2つの上顎第二小臼歯部T5、2つの上顎第一大臼歯部T6、及び2つの上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態を含む。
上顎用連結人工歯6においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、上顎用連結人工歯6の中央において、左右の上顎中切歯部T1が互いに連結されている。上顎用連結人工歯6の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7がこの順に連結されている。
上顎用連結人工歯6を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(v)〜(viii)を満たす。
(v)上顎用連結人工歯6は、仮想のXYZ直交座標系の原点1に対し、上顎切歯点20がX座標値0mm、Y座標値−8.0mm、Z座標値−2.0mmとなるよう配置される;
(vi)上顎用連結人工歯6の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯6の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(vii)上顎用連結人工歯6の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯6の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しい;
(viii)上顎用連結人工歯6は上顎第一大臼歯部T6の中央窩S6のX座標値及びY座標値が、下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15を中心とする半径3.0mm以内、Z座標値が+1.0mmに配置される。
上記条件(v)〜(viii)を満たす場合に、
上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/36mm}−16mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/24mm}+1mmで表現される第4仮想曲線29の間に配置される;
左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2が130.0mmである;
上顎用連結人工歯6における全ての切歯及び犬歯の切縁及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−12.0mm〜+1.0mmの間にある。
比較例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットでは、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とは、咬頭嵌合状態において、左側の第一小臼歯部で1箇所、右側の第一大臼歯部で1箇所の合計で2箇所、同名部位の上顎の機能咬頭に対し、下顎の頬側咬頭内斜面で接触している。
比較例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットについて説明する。
比較例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットは、弓形状を有する下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とを備える。
比較例2では、下顎用連結人工歯5は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14を有する。即ち、下顎用連結人工歯5は、2つの下顎中切歯部T8、2つの下顎側切歯部T9、2つの下顎犬歯部T10、2つの下顎第一小臼歯部T11、2つの下顎第二小臼歯部T12、2つの下顎第一大臼歯部T13、2つの下顎第二大臼歯部T14の14種類の形態を含む。
下顎用連結人工歯5においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、下顎用連結人工歯5の中央において、左右の下顎中切歯部T8が互いに連結されている。下顎用連結人工歯5の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14がこの順に連結されている。
下顎用連結人工歯5を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(i)〜(iv)を満たす。
(i)仮想のXYZ直交座標系の原点1と下顎切歯点10をX座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmとなるように一致させている;
(ii)下顎用連結人工歯5は、左右両側の下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15のZ座標値が0mmに配置される;
(iii)下顎用連結人工歯5の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯5の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(iv)下顎用連結人工歯5の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯5の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しい。
上記条件(i)〜(iv)を満たす場合に、
下顎用連結人工歯5の左右両側における、下顎中切歯部T8、下顎側切歯部T9、下顎犬歯部T10、下顎第一小臼歯部T11、下顎第二小臼歯部T12、下顎第一大臼歯部T13、及び下顎第二大臼歯部T14の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−4mmで表現される第1仮想曲線18と、Ymm={(Xmm×Xmm)/16mm}+2mmで表現される第2仮想曲線19の間に配置される;
左側の下顎第二大臼歯部T17から右側の下顎第二大臼歯部T17までの近遠心方向の幅径の合計L1が126.0mmである;
下顎用連結人工歯5における全ての切歯及び犬歯の切縁及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−3.0mm〜+4.0mmの間にある。
比較例2において、上顎用連結人工歯6は、左右両側のそれぞれに配置される、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7を有する。即ち、上顎用連結人工歯6は、2つの上顎中切歯部T1、2つの上顎側切歯部T2、2つの上顎犬歯部T3、2つの上顎第一小臼歯部T4、2つの上顎第二小臼歯部T5、2つの上顎第一大臼歯部T6、2つの上顎第二大臼歯部T7の14種類の形態を含む。
上顎用連結人工歯6においては、夫々の部位が全て連結されている。具体的には、上顎用連結人工歯6の中央において、左右の上顎中切歯部T1が互いに連結されている。上顎用連結人工歯6の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7がこの順に連結されている。
上顎用連結人工歯6を仮想XYZ直交座標系に表した場合、以下の条件(v)〜(viii)を満たす。
(v)上顎用連結人工歯6は、仮想のXYZ直交座標系の原点1に対し、上顎切歯点20がX座標値0mm、Y座標値−8.0mm、Z座標値−2.0mmとなるよう配置される;
(vi)上顎用連結人工歯6の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯6の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される;
(vii)上顎用連結人工歯6の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯6の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しい;
(viii)上顎用連結人工歯6は上顎第一大臼歯部T6の中央窩S6のX座標値及びY座標値が、下顎第一大臼歯部T16の遠心頬側咬頭頂c15を中心とする半径3.0mm以内、Z座標値が+1.0mmに配置される。
上記条件(v)〜(viii)を満たす場合に、
上顎中切歯部T1、上顎側切歯部T2、上顎犬歯部T3、上顎第一小臼歯部T4、上顎第二小臼歯部T5、上顎第一大臼歯部T6、及び上顎第二大臼歯部T7の部位の歯冠形態が二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/32mm}−11mmで表現される第3仮想曲線28と、Ymm={(Xmm×Xmm)/16mm}+1mmで表現される第4仮想曲線29の間に配置される;
左側の上顎第二大臼歯T7から右側の上顎第二大臼歯T7までの近遠心方向の幅径の合計L2が130.0mmである;
左側及び右側の上顎第一大臼歯部T6の頬舌方向の幅径が8.5mmである;
上顎用連結人工歯6における切歯及び犬歯の切縁及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は−4.0mm〜+3.0mmの間にある。
比較例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットでは、下顎用連結人工歯5と上顎用連結人工歯6とは、咬頭嵌合状態において、左側の第一小臼歯部T4で1箇所、右側の第一大臼歯部T6で1箇所の合計で2箇所、同名部位の上顎の機能咬頭に対し、下顎の頬側咬頭内斜面で接触している。
次に、経験年数の異なる3名の術者が、形状・大きさの異なる3名の無歯顎模型に、実施例1〜2及び比較例1〜2の上下顎嵌合型連結人工歯セットをそれぞれ使用し、通法に従って、全部床義歯を作製した。
術者は、全部床義歯の製作経験年数が長い順に、術者a、術者b、術者cとした。
患者は、外観上の顎の大きい順に、無歯顎模型M1、無歯顎模型M2、無歯顎模型M3とした。
無歯顎模型M1は、下顎において左右の臼後三角後縁間の距離が62mm、上顎において左右のハミュラーノッチ間の距離が56mmである。無歯顎模型M2は、下顎において左右の臼後三角後縁間の距離が56mm、上顎において左右のハミュラーノッチ間の距離が48mmである。無歯顎模型M3は、下顎において左右の臼後三角後縁間の距離が50mm、上顎において左右のハミュラーノッチ間の距離が42mmである。
人工歯排列の所要時間について、
咬合器は平均値咬合器(ハンディIIA、株式会社松風製)を使用した。咬合平面板を基準に作製した咬合提上に実施例1〜2及び比較例1〜2の上下顎嵌合型連結人工歯セットを術者a、術者b、術者cによって排列し、排列が完了するまでの所要時間を測定した。
表1に人工歯排列の所要時間の評価結果を示す。
Figure 2019198630
実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合、及び実施例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合は、比較例1の連結人工歯セットを使用した場合、及び比較例2の連結人工歯セットを使用した場合と比較して明らかに排列操作の所要時間が短いことが判る。
また、同じ連結人工歯セットを使用した場合の、術者の経験年数の差によるばらつきも、少ない事が判る。
このことから、本発明の上下顎嵌合型連結人工歯セットは、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず、短時間で人工歯排列が可能であることを示唆している。
次に、咬合器上での咬頭嵌合位における連結人工歯セットの各部位の接触状態及び、咬合器の誘導路に沿って側方運動、前方運動させたときの連結人工歯セットの各部位の接触状態について、咬合接触状態の完成度を評価した。
咬合接触関係の完成度は、術者の目視による主観により、「A」、「B」、「C」の3段階で評価した。「A」は術者の主観として模型上の顎堤形状に調和しており、且つ、両側性平衡咬合が確立できている状態である。「B」は模型上の顎堤形状に調和しており、且つ、両側性平衡咬合が確立できているが、全部位の接触ではない状態である。「C」は術者の主観として模型上の顎堤形状に調和しない、または、咬頭嵌合位での静的安定性が得られていない状態である。
表2に咬合器上での排列状態の完成度の評価結果を示す。
Figure 2019198630
実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合、及び実施例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合は、比較例1の連結人工歯セットを使用した場合、及び比較例2の連結人工歯セットを使用した場合と比較して明らかに完成度が高いことが判る。
また、実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合より、実施例2の上下顎嵌合型連結人工歯セットを使用した場合の方が、排列状態の完成度が高い事が判る。
比較例1の連結人工歯セットを使用した場合、何れの実施例でも完成度が低い事が判る。
比較例2の連結人工歯セットを使用した場合、歯列弓の形状は実施例1の上下顎嵌合型連結人工歯セットと同等であるため、無歯顎模型の顎堤形状に対する歯列弓の調和は得られるものの、そのほとんどが両側性平衡咬合が確立できていない状態であり、全条件において低い完成度であった。
このことから、本発明の上下顎嵌合型連結人工歯セットセットは、術者の技量、及び、無歯顎患者の顎堤形状の違いを問わず、従来の連結人工歯より容易に完成度の高い排列が可能であり、理想的な咬合接触関係が確立できることを示唆している。
本発明は全部床義歯に用いる事を主目的としているが、必ずしも全部床義歯の用途に限定されるものではなく、上下顎の何れか片顎のみ用いることや、多数歯欠損の部分床義歯と全部床義歯の組み合わせで義歯を作製する場合に用いる事も有効である。
例えば、上顎は切歯及び犬歯が全て残存しており、臼歯が全て欠損しているのに対し、下顎は全て欠損しているような症例では、本発明品の上顎連結人工歯の犬歯部と第一小臼歯部の間で分割し、臼歯部のみを用いても良い。この時、上顎臼歯は下顎臼歯との嵌合状態が確保されているため、従来の1歯1歯が独立した人工歯を使用するよりも短時間で良好な義歯を製作する事が可能である。
また、超高齢化が進むに従い、歯科医院への通院が困難な患者の増加が予想され、訪問診療先の一般家庭や介護施設、医科の病院など、歯科医療施設の無い環境下で、即時に義歯の製作や人工歯部の補修などの必要に迫られる事が考えられる。本発明は、こうした状況への応用も容易となることが期待できる。
1 仮想座標系の原点
2 仮想座標系X軸
3 仮想座標系Y軸
4 仮想座標系Z軸
5 下顎用連結人工歯
6 上顎用連結人工歯
10 下顎切歯点
18 第1仮想曲線
19 第2仮想曲線
20 上顎切歯点
28 第3仮想曲線
29 第4仮想曲線
31 第1仮想直線
32 第2仮想直線
33 第3仮想直線
34 第4仮想直線

L1 左側の下顎第二大臼歯部から右側の下顎第二大臼歯部までの近遠心方向の幅径の合計
L2 左側の上顎第二大臼歯部から右側の上顎第二大臼歯部までの近遠心方向の幅径の合計

T1 上顎中切歯部
i1 切縁
f1 前方咬合小面
f2 前方咬合小面

T2 上顎側切歯部
i2 切縁
f3 前方咬合小面
f4 前方咬合小面

T3 上顎犬歯部
i3 切縁
f5 前方咬合小面
f6 後方咬合小面

T4 上顎第一小臼歯部
c1 頬側咬頭頂
f7 前方咬合小面
f8 後方咬合小面
c2 舌側咬頭頂
f9 平衡咬合小面

T5 上顎第二小臼歯部
c3 頬側咬頭頂
f10 前方咬合小面
f11 後方咬合小面
c4 舌側咬頭頂
f12 平衡咬合小面

T6 上顎一大臼歯部
c5 近心頬側咬頭頂
f13 前方咬合小面
f14 後方咬合小面
c6 遠心頬側咬頭頂
f15 前方咬合小面
f16 後方咬合小面
c7 近心舌側咬頭頂
f17 平衡咬合小面
f18 前方咬合小面
c8 遠心舌側咬頭頂
f19 後方咬合小面
f20 平衡咬合小面
S6 中央窩

T7 上顎二大臼歯部
c9 近心頬側咬頭頂
f21 前方咬合小面
f22 後方咬合小面
c10 遠心頬側咬頭頂
f23 後方咬合小面
c11 近心舌側咬頭頂
f24 平衡咬合小面
f25 前方咬合小面

T8 下顎中切歯部
i4 切縁
f26 前方咬合小面

T9 下顎側切歯部
i5 切縁
f27 前方咬合小面
f28 前方咬合小面

T10 下顎犬歯部
i6 切縁
f29 前方咬合小面
f30 後方咬合小面

T11 下顎第一小臼歯部
c12 頬側咬頭頂
f31 前方咬合小面
f32 後方咬合小面
S1 遠心小窩
f33 平衡咬合小面
f34 前方咬合小面

T12 下顎第二小臼歯部
c13 頬側咬頭頂
f35 前方咬合小面
f36 後方咬合小面
S2 遠心小窩
f37 平衡咬合小面
f38 前方咬合小面

T13 下顎第一大臼歯部
c14 近心頬側咬頭頂
f39 前方咬合小面
f40 後方咬合小面
f41 平衡咬合小面
c15 遠心頬側咬頭頂
f42 前方咬合小面
f43 後方咬合小面
f44 平衡咬合小面
c16 遠心咬頭頂
f45 前方咬合小面
f46 平衡咬合小面
S3 中央窩
f47 前方咬合小面

T14 下顎第二大臼歯部
c17 近心頬側咬頭頂
f48 前方咬合小面
f49 後方咬合小面
f50 平衡咬合小面
c18 遠心頬側咬頭頂
f51 前方咬合小面
f52 後方咬合小面

Claims (2)

  1. 弓形状を有する下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とを備える上下顎嵌合型連結人工歯セットであって、
    下顎用連結人工歯(5)は、左右両側にそれぞれ配置される、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)を有し、
    下顎用連結人工歯(5)の中央において、左右の下顎中切歯部(T8)が互いに連結されており、
    下顎用連結人工歯(5)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)がこの順に連結され、
    下顎用連結人工歯(5)を仮想XYZ直交座標系に表した場合、
    左右の下顎中切歯部(T8)の近心切縁隅角間の中点である下顎切歯点(10)は、X座標値0mm、Y座標値0mm、Z座標値0mmである仮想XYZ直交座標系の原点(1)に一致し、
    左右の下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)は、Z座標値0mmの位置に配置され、
    下顎用連結人工歯(5)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
    下顎用連結人工歯(5)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、下顎用連結人工歯(5)の右側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とは、それぞれ、等しく、
    下顎用連結人工歯(5)の左右両側における、下顎中切歯部(T8)、下顎側切歯部(T9)、下顎犬歯部(T10)、下顎第一小臼歯部(T11)、下顎第二小臼歯部(T12)、下顎第一大臼歯部(T13)、及び下顎第二大臼歯部(T14)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α1mm}−β1mmで表現される第1仮想曲線(18)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α2mm}+β2mmで表現される第2仮想曲線(19)との間に配置され、ここでα1mmは30〜32mmの範囲、β1は3〜5mmの範囲、α2mmは8〜16mmの範囲、β2mmは2〜5mmの範囲でそれぞれ決定され、
    左側の下顎第二大臼歯部(T14)から右側の下顎第二大臼歯部(T14)までの近遠心方向の幅径の合計(L1)は80.0mm〜130.0mmの間にあり、
    下顎用連結人工歯(5)における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−10.0〜+5.0mmの間にあり、
    上顎用連結人工歯(6)は、左右両側にそれぞれ配置される、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)を有し、
    上顎用連結人工歯(6)の中央において、左右の上顎中切歯部(T1)が互いに連結されており、
    上顎用連結人工歯(6)の左右両側の部位のそれぞれにおいて、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)がこの順に連結され、
    上顎用連結人工歯(6)を仮想XYZ直交座標系で表した場合、
    左右の上顎中切歯部(T1)の近心切縁隅角間の中点である上顎切歯点(20)は、仮想のXYZ直交座標系の原点(1)に対し、X座標値0mm、Y座標値−10.0mm〜0mm、Z座標値−10.0mm〜0mmの間に配置され、
    上顎用連結人工歯(6)の左側の部位は正(+)のX座標値側に配置され、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位は負(−)のX座標値側に配置され、
    上顎用連結人工歯(6)の左側の部位における切歯及び犬歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値と、上顎用連結人工歯(6)の右側の部位における切歯の切縁、及び臼歯の咬頭頂の位置するX座標値、Y座標値、Z座標値の絶対値とが、それぞれ、等しく、
    上顎第一大臼歯部(T6)の中央窩(S6)のX座標値及びY座標値は、下顎第一大臼歯部(T13)の遠心頬側咬頭頂(c15)を中心とする半径5.0mm以内、且つZ座標値0mm〜+5.0mmの間であり、
    上顎用連結人工歯(6)の左右両側における、上顎中切歯部(T1)、上顎側切歯部(T2)、上顎犬歯部(T3)、上顎第一小臼歯部(T4)、上顎第二小臼歯部(T5)、上顎第一大臼歯部(T6)、及び上顎第二大臼歯部(T7)の歯冠形態は、仮想XYZ直交座標系のXY平面において、二次関数Ymm={(Xmm×Xmm)/α3mm}−β3mmで表現される第3仮想曲線(28)と、Ymm={(Xmm×Xmm)/α4mm}+β4mmで表現される第4仮想曲線(29)との間に配置され、ここでα3は32〜36の範囲、β3は8〜12の範囲、α4は8〜16の範囲、β4は1〜5の範囲でそれぞれ決定され、
    左側の上顎第二大臼歯部(T7)から右側の上顎第二大臼歯部(T7)までの近遠心方向の幅径の合計(L2)が90.0mm〜140.0mmの間にあり、
    上顎用連結人工歯(6)における全ての切歯及び犬歯の切縁、及び全ての臼歯の咬頭頂のZ座標値は、−5.0mm〜+10.0mmの間にあり、
    下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)とが咬頭嵌合状態のとき、
    左側の部位と右側の部位のそれぞれにおいて、
    下顎第一小臼歯部(T11)と下顎第二小臼歯部(T12)との少なくとも一方は、上顎第一小臼歯部(T4)と上顎第二小臼歯部(T5)との少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
    下顎第一大臼歯部(T13)と下顎第二大臼歯部(T14)の少なくとも一方は、少なくとも、上顎第一大臼歯部(T6)と上顎第二大臼歯部(T7)の少なくとも一方に1箇所以上で接触し、
    下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における接触箇所の合計が4箇所以上であり、
    下顎用連結人工歯(5)と上顎用連結人工歯(6)との左右両側の部位における臼歯において、同名部位の1歯対1歯、または1歯対2歯の関係で接触嵌合する、上下顎嵌合型連結人工歯セット。
  2. 咬合平面板と切歯指導標を具備し、顆頭間距離が105mm、矢状顆路角が水平面に対し25.0°、咬合三角と咬合平面のなす角度が15.0°、矢状切歯路角が10.0°、側方切歯路角が10.0°である、咬合器上において、
    切歯指導標の先端を仮想XYZ直交座標系の原点(1)と一致させ、咬合平面板の咬合平面(P1)を仮想XYZ直交座標系のXY平面とし、矢状面(P2)を仮想XYZ直交座標系のYZ平面とし、前頭面(P3)を仮想XYZ直交座標系のZX平面とし、下顎用連結人工歯(5)及び上顎用連結人工歯(6)の左側の部位が正(+)のX座標値側に配置され、下顎用連結人工歯(5)及び上顎用連結人工歯(6)の右側の部位が負(−)のX座標値側に配置される場合において、
    上顎中切歯部(T1)は、
    切縁(i1)に前方咬合小面(f1)と前方咬合小面(f2)の2面を有し、
    前方咬合小面(f1)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.0°〜25.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.5°であり、
    前方咬合小面(f2)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で20.5°〜23.0°あると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.5°であり、
    上顎側切歯部(T2)は、
    切縁(i2)に前方咬合小面(f3)と前方咬合小面(f4)の2面を有し、
    前方咬合小面(f3)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.0°〜17.0°であり、
    前方咬合小面(f4)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で16.0°〜22.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.5°〜10.5°であり、
    上顎犬歯部(T3)は、
    切縁(i3)に前方咬合小面(f5)と後方咬合小面(f6)の2面を有し、
    前方咬合小面(f5)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で25.0°〜31.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜5.0°であり、
    後方咬合小面(f6)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で8.5°〜22.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で18.0°〜25.0°であり、
    上顎第一小臼歯部(T4)は、
    頬側咬頭頂(C1)の周囲に前方咬合小面(f7)と後方咬合小面(f8)の2面を有し、さらに舌側咬頭頂(C2)の周囲に平衡咬合小面(f9)の1面を有し、
    頬側咬頭頂(C1)付近の前方咬合小面(f7)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で24.5°〜27.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.5°〜16.4°であり
    頬側咬頭頂(C1)付近の後方咬合小面(f8)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜27.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜18.0°であり、
    舌側咬頭頂(C2)付近の平衡咬合小面(f9)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.5°〜4.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で29.5°〜35.5°であり、
    上顎第二小臼歯部(T5)は、
    頬側咬頭頂(C3)の周囲に前方咬合小面(f10)と後方咬合小面(f11)の2面を有し、さらに舌側咬頭頂(C4)の周囲に平衡咬合小面(f12)の1面を有し、
    頬側咬頭頂(C3)付近の前方咬合小面(f10)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が10.0°〜19.0°であり、
    頬側咬頭頂(C3)付近の後方咬合小面(f11)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で16.5°〜19.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜17.5°であり、
    舌側咬頭頂(C4)付近の平衡咬合小面(f12)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.0°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で25.5°〜29.0°であり、
    上顎第一大臼歯部(T6)は、
    近心頬側咬頭頂(C5)の周囲に前方咬合小面(f13)と後方咬合小面(f14)の2面を有し、遠心頬側咬頭頂(C6)の周囲に前方咬合小面(f15)と後方咬合小面(f16)の2面を有し、近心舌側咬頭頂(C7)の周囲に前方咬合小面(f18)と平衡咬合小面(f17)の2面を有し、遠心舌側咬頭頂(C8)の周囲に後方咬合小面(f19)と平衡咬合小面(f20)の2面を有し、
    近心頬側咬頭頂(C5)付近の前方咬合小面(f13)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜21.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が5.0°〜11.0°であり、
    近心頬側咬頭頂(C5)付近の後方咬合小面(f14)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.0°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.0°〜13.0°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C6)付近の前方咬合小面(f15)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜19.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.0°〜9.0°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C6)付近の後方咬合小面(f16)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜23.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が11.0°〜13.5°であり、
    近心舌側咬頭頂(C7)付近の平衡咬合小面(f17)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で14.5°〜16.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で40.0°〜42.0°であり、
    近心舌側咬頭頂(C7)付近の前方咬合小面(f18)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で18.5°〜19.5°あると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が4.5°〜6.5°であり、
    遠心舌側咬頭頂(C8)付近の後方咬合小面(f19)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.5°〜7.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.5°〜18.0°であり、
    遠心舌側咬頭頂(C8)付近の平衡咬合小面(f20)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で3.0°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で32.0°〜38.5°であり、
    上顎第二大臼歯部(T7)は、
    近心頬側咬頭頂(C9)の周囲に前方咬合小面(f21)と後方咬合小面(f22)の2面を有し、遠心頬側咬頭頂(C10)の周囲に後方咬合小面(f23)の1面を有し、近心舌側咬頭頂(C11)の周囲に前方咬合小面(f25)と平衡咬合小面(f24)の2面を有し、
    近心頬側咬頭頂(C9)付近の前方咬合小面(f21)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.5°〜25.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜2.5°であり、
    近心頬側咬頭頂(C9)付近の後方咬合小面(f22)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で9.5°〜17.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜16.5°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C10)付近の後方咬合小面(f23)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で6.5°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で4.5°〜7.0°であり、
    近心舌側咬頭頂(C11)付近の平衡咬合小面(f24)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で0.5°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で38.5°〜47.0°であり、
    近心舌側咬頭頂(C11)付近の前方咬合小面(f25)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で20.5°〜22.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.5°〜6.0°であり、
    下顎中切歯部(T8)は、
    切縁(i4)に前方咬合小面(f26)を有し、
    前方咬合小面(f26)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で27.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で3.5°〜12.5°であり、
    下顎側切歯部(T9)は、
    切縁(i5)に前方咬合小面(f27)と前方咬合小面(f28)を有し、
    前方咬合小面(f27)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で31.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で0.0°〜1.5°であり、
    前方咬合小面(f28)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で22.0°〜35.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で17.5°〜26.5°であり、
    下顎犬歯部(T10)は、
    切縁(i6)に前方咬合小面(f29)と後方咬合小面(f30)を有し、
    前方咬合小面(f29)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.0°〜28.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で0.5°〜10.0°であり、
    後方咬合小面(f30)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で14.5°〜18.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で16.0°〜21.0°であり、
    下顎第一小臼歯部(T11)は、
    頬側咬頭頂(C12)の周囲に前方咬合小面(f31)と後方咬合小面(f32)の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面(f33)の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面(f34)の1面を有し、
    頬側咬頭頂(C12)付近の前方咬合小面(f31)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で38.0°〜41.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が5.0°〜8.5°であり、
    頬側咬頭頂(C12)付近の後方咬合小面(f32)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.0°〜17.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で9.0°〜15.5°であり、
    遠心小窩付近の平衡咬合小面(f33)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.0°〜24.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で29.0°〜32.0°であり、
    遠心小窩付近の前方咬合小面(f34)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で3.5°〜10.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜5.0°であり、
    下顎第二小臼歯部(T12)は、
    頬側咬頭頂(C13)の周囲に前方咬合小面(f35)と後方咬合小面(f36)の2面を有し、遠心辺縁隆線に平衡咬合小面(f37)の1面を有し、舌側咬頭頂の周囲に前方咬合小面(f38)の1面を有し、
    頬側咬頭頂(C13)付近の前方咬合小面(f35)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で27.5°〜30.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で16.0°〜19.0°であり、
    頬側咬頭頂(C13)付近の後方咬合小面(f36)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で13.0°〜15.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で17.0°〜24.0°であり、
    遠心小窩付近の平衡咬合小面(f37)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.5°〜17.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜16.5°であり、
    遠心小窩付近の前方咬合小面(f38)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.0°〜5.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で12.0°〜14.5°であり、
    下顎第一大臼歯部(T13)は、
    近心頬側咬頭頂(C14)の周囲に前方咬合小面(f39)と後方咬合小面(f40)と平衡咬合小面(f41)の3面を有し、遠心頬側咬頭頂(C15)の周囲に前方咬合小面(f42)と後方咬合小面(f43)と平衡咬合小面(f44)の3面を有し、遠心咬頭頂(C16)の周囲に前方咬合小面(f45)と平衡咬合小面(f46)の2面を有し、中央窩(S3)付近に前方咬合小面(f47)の1面を有し、
    近心頬側咬頭頂(C14)付近の前方咬合小面(f39)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で23.5°〜32.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で7.0°〜15.0°であり、
    近心頬側咬頭頂(C14)付近の後方咬合小面(f40)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.5°〜12.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で14.0°〜16.0°であり、
    近心頬側咬頭頂(C14)付近の平衡咬合小面(f41)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.0°〜5.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が30.0°〜32.0°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C15)付近の前方咬合小面(f42)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜21.0であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で8.0°〜11.0°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C15)付近の後方咬合小面(f43)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で25.0°〜27.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度が24.0°〜25.0°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C15)付近の平衡咬合小面(f44)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で12.0°〜20.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で30.0°〜37.0°であり、
    遠心咬頭頂(C16)付近の前方咬合小面(f45)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で7.5°〜13.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜13.0°であり、
    遠心咬頭頂(C16)付近の平衡咬合小面(f46)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.5°〜4.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で27.0°〜33.0°であり、
    中央窩(S3)付近の前方咬合小面(f47)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で10.5°〜18.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で1.0°〜8.0°であり、
    下顎第二大臼歯部(T14)は、
    近心頬側咬頭頂(C17)の周囲に前方咬合小面(f48)と後方咬合小面(f49)と平衡咬合小面(f50)の3面を有し、遠心頬側咬頭頂(C18)の周囲に前方咬合小面(f51)と後方咬合小面(f52)と平衡咬合小面(f53)の3面を有し、中央窩(S4)付近の周囲に前方咬合小面(f54)の1面を有し、
    近心頬側咬頭頂(C17)付近の前方咬合小面(f48)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で26.0°〜30.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で10.0°〜13.0°であり、
    近心頬側咬頭頂(C17)付近の後方咬合小面(f49)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)の断面における角度で14.0°〜16.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で15.0°〜17.5°であり、
    近心頬側咬頭頂(C17)付近の平衡咬合小面(f50)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で2.5°〜3.5°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で34.0°〜38.0°であり、遠心頬側咬頭頂(C18)付近の前方咬合小面(f51)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で17.0°〜21.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で4.5°〜6.5°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C18)付近の後方咬合小面(f52)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で19.0°〜22.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で13.0°〜14.5°であり、
    遠心頬側咬頭頂(C18)付近の平衡咬合小面(f53)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で1.0°〜3.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で34.0°〜38.0°であり、
    中央窩(S4)付近の前方咬合小面(f54)が咬合平面(P1)と成す角度が、矢状面(P2)との断面における角度で15.5°〜23.0°であると同時に、前頭面(P3)との断面における角度で5.5°〜12.0°であり、
    咬頭嵌合位では、
    上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f1)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f27)と一部接触し、
    上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f2)は、下顎中切歯部(T8)の前方咬合小面(f26)と一部接触し、
    上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f3)は、下顎犬歯部(T10)の前方咬合小面(f29)と一部接触し、
    上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f4)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f28)と一部接触し、
    上顎犬歯部(T3)の前方咬合小面(f5)は、下顎第一小臼歯部(T11)の前方咬合小面(f31)と一部接触し、
    上顎犬歯部(T3)の後方咬合小面(f6)は、下顎犬歯部(T10)の後方咬合小面(f30)と一部接触し、
    上顎第一小臼歯部(T4)の前方咬合小面(f7)は、下顎第二小臼歯部(T12)の前方咬合小面(f35)と一部接触し、
    上顎第一小臼歯部(T4)の後方咬合小面(f8)は、下顎第一小臼歯部(T11)の後方咬合小面(f32)と一部接触し、
    上顎第一小臼歯部(T4)の平衡咬合小面(f9)は、下顎第一小臼歯部(T11)の平衡咬合小面(f33)と一部接触し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の前方咬合小面(f10)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f39)と一部接触し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の後方咬合小面(f11)は、下顎第二小臼歯部(T12)の後方咬合小面(f36)と一部接触し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の平衡咬合小面(f12)は、下顎第二小臼歯部(T12)の平衡咬合小面(f37)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f13)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f42)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f14)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f40)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f15)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f45)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f16)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f43)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f17)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f44)と一部接触し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f47)と一部接触し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f21)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f51)と一部接触し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f22)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f49)と一部接触し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f23)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f52)と一部接触し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の平衡咬合小面(f24)は、下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f53)と一部接触し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部接触し、
    側方運動時には、作業側において、
    上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f4)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f28)と一部滑走し、
    上顎犬歯部(T3)の後方咬合小面(f6)は、下顎犬歯部(T10)の後方咬合小面(f30)と一部滑走し、
    上顎第一小臼歯部(T4)の後方咬合小面(f8)は、下顎第一小臼歯部(T11)の後方咬合小面(f32)と一部滑走し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の後方咬合小面(f11)は、下顎第二小臼歯部(T12)の後方咬合小面(f36)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f14)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f40)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の後方咬合小面(f16)は、下顎第一大臼歯部(T13)の後方咬合小面(f43)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f47)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f22)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f49)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の後方咬合小面(f23)は、下顎第二大臼歯部(T14)の後方咬合小面(f52)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部滑走すると同時に、平衡側において、
    上顎第一小臼歯部(T4)の平衡咬合小面(f9)は、下顎第一小臼歯部(T11)の平衡咬合小面(f33)と一部滑走し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の平衡咬合小面(f12)は、下顎第二小臼歯部(T12)の平衡咬合小面(f37)及び下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f41)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f17)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f44)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の平衡咬合小面(f20)は、下顎第一大臼歯部(T13)の平衡咬合小面(f46)及び下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f50)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の平衡咬合小面(f24)は、下顎第二大臼歯部(T14)の平衡咬合小面(f53)と一部滑走し、
    前方運動時には、
    上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f1)は、下顎側切歯部(T9)の前方咬合小面(f27)と一部滑走し、
    上顎中切歯部(T1)の前方咬合小面(f2)は、下顎中切歯部(T8)の前方咬合小面(f26)と一部滑走し、
    上顎側切歯部(T2)の前方咬合小面(f3)は、下顎犬歯部(T10)の前方咬合小面(f29)と一部滑走し、
    上顎犬歯部(T3)の前方咬合小面(f5)は、下顎第一小臼歯部(T11)の前方咬合小面(f31)と一部滑走し、
    上顎第一小臼歯部(T4)の前方咬合小面(f7)は、下顎第二小臼歯部(T12)の前方咬合小面(f35)と一部滑走し、
    上顎第二小臼歯部(T5)の前方咬合小面(f10)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f39)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f13)は、下顎第一大臼歯部(T13)の前方咬合小面(f42)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f15)は、下顎第一大臼歯用人工歯(T13)の前方咬合小面(f45)及び下顎第二大臼歯用人工歯(T14)の前方咬合小面(f48)と一部滑走し、
    上顎第一大臼歯部(T6)の前方咬合小面(f18)は、下顎第一大臼歯用人工歯(T13)の前方咬合小面(f47)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f21)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f51)と一部滑走し、
    上顎第二大臼歯部(T7)の前方咬合小面(f25)は、下顎第二大臼歯部(T14)の前方咬合小面(f54)と一部滑走する、
    請求項1に記載の上下顎嵌合型連結人工歯セット。
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