JP2019197123A - 電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】見切りを構成する遮光層での光の反射率を高めた電気光学装置、および電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置100の第2基板20には、表示領域10aの周りに見切り用の第1遮光層27aが設けられている。第1遮光層27aは、反射性の金属層270を有するとともに、第1誘電体層276と第2誘電体層277とが積層された増反射層275が金属層270に重なるように設けられている。このため、第1遮光層27aは、金属層270単独の場合より反射率が高い。また、第2基板20には、第1基板10の画素電極9aの間に平面視で重なる第2遮光層27bは、第1遮光層27aと同層に形成されている。第2基板20にはレンズ24が形成されているが、レンズ24および第1遮光層27aはいずれも、第2基板20の一方面20s側に設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、表示領域を囲む遮光層が設けられた電気光学装置、および電子機器に関するものである。
投射型表示装置のライトバルブ等として用いられる電気光学装置(液晶装置)では、第1基板および第2基板のうちの一方側から入射した光を電気光学層で変調して画像を表示する。かかる電気光学装置では、画像の周りで余計な光が視認されると画像の品位が低下することから、第2基板には表示領域に遮光性の見切りが設けられている。また、第1基板に設けた画素トランジスターに光が入射すると、光電流に起因してトランジスター特性が劣化することから、第2基板において画素トランジスターに平面視で重なる遮光層を設けた構成が提案されている。
しかしながら、画素トランジスターに平面視で重なる遮光層がクロム等の光吸収性材料からなる場合、遮光層での光吸収によって、電気光学装置の温度が上昇してしまう。また、画素トランジスターに平面視で重なる遮光層をアルミニウム等の光反射性金属からなる場合でも、反射率が十分でないため、電気光学装置の温度が上昇してしまう。そこで、遮光層においてアルミニウム等の光反射性の金属層に対して誘電体多層膜を積層し、遮光層の反射率を高めた構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−78204号公報
しかしながら、特許文献1には、見切りでの光の吸収を抑制する必要性については一切記載されておらず、電気光学装置の温度上昇を十分に抑制できないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、見切りを構成する遮光層での光の反射率を高めた電気光学装置、および電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明を適用した電気光学装置の一態様は、第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気光学層と、表示領域を囲むように前記第2基板の一方面側に設けられた第1遮光層と、を有し、前記第1遮光層は、反射性の金属層と、前記金属層に重なるように設けられ、第1誘電体層と前記第1誘電体層より屈折率が大きい第2誘電体層とが積層された増反射層と、を有することを特徴とする。
本発明において、第2基板には、表示領域の周りに見切り用の第1遮光層が設けられているため、画像の周りで余計な光が視認されることを抑制することができる。また、第1遮光層は、金属層を有するとともに、第1誘電体層と第2誘電体層とが積層された増反射層が金属層に重なるように設けられているため、第1遮光層は、金属層単独の場合より反射率が高い。従って、第1遮光層が光源からの光を吸収することに起因する電気光学装置の温度上昇を抑制することができる。
本発明において、前記金属層の縁、前記第1誘電体層の縁、および前記第2誘電体層の縁が平面視で重なっている態様を採用することができる。かかる態様によれば、金属層、第1誘電体層、および第2誘電体層を、エッチングマスクを変えずに、連続的にパターニングすることができる。
本発明において、前記第2基板の一方面側には複数のレンズが設けられ、前記第1遮光層は、前記第2基板の一方面側に設けられ、前記複数のレンズは各々、前記第2基板の一方面側に設けられた複数の凹曲面と、前記複数の凹曲面の内部を埋めるように設けられ、前記第2基板より屈折率が大きいレンズ層とによって構成されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、レンズおよび第1遮光層の形成を第2基板の一方面側に対してのみ行えばよいので、第1遮光層およびレンズを第2基板の異なる面に設ける場合に比べて、生産性が高いという利点がある。
本発明において、前記第1誘電体層および前記第2誘電体層は、前記レンズ層と前記金属層との間に積層されている態様を採用することができる。この場合、前記レンズ層は、酸窒化シリコンであり、前記第1誘電体層は、酸化シリコンであり、前記第2誘電体層は、窒化シリコンである態様を採用することができる。かかる態様によれば、CVD法等を利用した成膜工程において、反応室に供給するガスの一部を切り換えることにより、酸窒化シリコンからなるレンズ層、酸化シリコンからなる第1誘電体層、および窒化シリコンからなる第2誘電体層を順に成膜することができるので、生産性が高いという利点がある。
本発明において、前記第1基板の一方面側に設けられた複数の画素電極と、前記第2基板の一方面側に設けられ、前記複数の画素電極の各間に平面視で重なる第2遮光層と、を有し、前記第2遮光層は、前記第1遮光層の前記金属層と同層の金属層と、前記第1遮光層の前記増反射層と同層の増反射層とを有する態様を採用することができる。
本発明を適用した電気光学装置は、投射型表示装置や直視型表示装置等の各種電子機器に用いることができる。電子機器のうち、投射型表示装置に電気光学装置を用いる場合、投射型表示装置には、電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、が設けられる。また、電子機器が、波長域が異なる複数の色光の各々に対応する複数の前記電気光学装置と、前記複数の前記電気光学装置の各々から出射された前記複数の色光を合成する色合成光学系と、を有する場合、前記複数の電気光学装置のうち、前記波長域が長波長域の色光に対応する電気光学装置は、前記波長域が短波長域の色光に対応する電気光学装置より、前記誘電体層の厚さが厚いことが好ましい。かかる態様によれば、複数の電気光学装置の各々において、入射する色光を第1遮光層によって適正に反射することができる。
本発明の実施形態1に係る電気光学装置の平面図。 図1に示す電気光学装置の断面図。 図2に示すレンズ等の断面構成を模式的に示す説明図。 図3に示す複数のレンズの平面的な位置関係を示す説明図。 図3に示す電気光学装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の説明図。 図6に示す複数のレンズの平面的な位置関係を示す説明図。 本発明を適用した電気光学装置を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明においては、第1基板に形成された第1電極が画素電極であり、第2基板に形成された第2電極が共通電極である場合を中心に説明する。
[実施形態1]
(電気光学装置の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る電気光学装置100の平面図である。図2は、図1に示す電気光学装置100の断面図である。図1および図2に示すように、電気光学装置100では、第1基板10と第2基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、第1基板10と第2基板20とが対向している。シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられており、第1基板10と第2基板20との間でシール材107によって囲まれた領域に液晶層等の電気光学層80が配置されている。従って、電気光学装置100は液晶装置として構成されている。シール材107は、光硬化性を備えた接着剤、あるいは光硬化性および熱硬化性を備えた接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、電気光学装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられている。
第1基板10の第2基板20側の面(一方面10s)側には、表示領域10aの外側の周辺領域10bに、第1基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、第1基板10には、フレキシブル配線基板を介して各種電位や各種信号が入力される。
第1基板10の一方面10sにおいて、表示領域10aには、第1電極としての複数の画素電極9a、および複数の画素電極9aの各々に電気的に接続する画素トランジスター(図示せず)がマトリクス状に形成されている。画素電極9aに対して第2基板20側には第1配向膜16が形成されており、画素電極9aは、第1配向膜16によって覆われている。
第2基板20において第1基板10と対向する面(一方面20s)側には、第2電極としての共通電極21が形成されており、共通電極21に対して第1基板10側には第2配向膜26が形成されている。共通電極21は、第2基板20の略全面に形成されており、第2配向膜26によって覆われている。
第2基板20一方面20s側において、共通電極21に対して第1基板10とは反対側には遮光層27が形成されている。遮光層27は、表示領域10aの外周縁に沿って延在して表示領域10aの周りを囲む見切り用の第1遮光層27aとして形成されている。また、遮光層27は、後述するように、隣り合う画素電極9aにより挟まれた領域と平面視で重なる領域に第2遮光層として形成されることもある。
本実施形態において、第1基板10の表示領域10aを囲む周辺領域10bのうち、第1遮光層27aと平面視で重なる領域には、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。
第1配向膜16および第2配向膜26は、SiO(x<2)、SiO、TiO、MgO、Al等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜(垂直配向膜)であり、電気光学層80に用いた負の誘電率異方性を備えた液晶分子を傾斜配向させている。このため、液晶分子は、第1基板10および第2基板20に対して所定の角度を成している。このようにして、電気光学装置100は、VA(Vertical Alignment)モードの液晶装置として構成されている。
第1基板10には、シール材107より外側において第2基板20の角部分と重なる領域に、第1基板10と第2基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通用電極109が形成されている。基板間導通用電極109には、導電粒子を含んだ基板間導通材109aが配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通材109aおよび基板間導通用電極109を介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位が印加されている。
本実施形態の電気光学装置100において、画素電極9aおよび共通電極21がITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されており、電気光学装置100は、透過型液晶装置として構成されている。かかる電気光学装置100では、第1基板10および第2基板20のうち、一方側の基板から入射した光が他方側の基板を透過して出射される間に変調されて画像を表示する。本実施形態では、図2に矢印Lで示すように、第2基板20から入射した光が第1基板10を透過して出射される間に電気光学層80によって画素毎に変調され、画像を表示する。
なお、電気光学装置100が反射型の液晶装置である場合、共通電極21は、ITO膜やIZO膜等の透光性導電膜により形成され、画素電極9aは、アルミニウム膜等の反射性導電膜により形成される。かかる反射型の電気光学装置100では、第2基板20の側から入射した光が第1基板10で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
(第2基板20側のレンズ24の構成)
図3は、図2に示すレンズ24等の断面構成を模式的に示す説明図である。図4は、図3に示す複数のレンズ24の平面的な位置関係を示す説明図である。
図3に示すように、第1基板10の一方面10s側には、データ線や走査線等の遮光層17、画素トランジスター30、および画素トランジスター30と第1基板10との間の遮光層8が形成されており、遮光層8、17、および画素トランジスター30は光を透過しない。このため、第1基板10では、画素電極9aと平面視で重なる領域のうち、遮光層8、17や画素トランジスター30と平面視で重なる領域や、隣り合う画素電極9aに挟まれた領域と平面視で重なる領域は、光を透過しない遮光領域15bになっている。これに対して、画素電極9aと平面視で重なる領域のうち、遮光層8、17や画素トランジスター30と平面視で重ならない領域は光を透過する開口領域15a(透光領域)になっている。従って、開口領域15aを透過した光のみが画像の表示に寄与し、遮光領域15bに向かう光は、画像の表示に寄与しない。
そこで、本実施形態では、図2および図3に示すように、第2基板20は、複数の画素電極9aの各々に対して平面視(第2基板20に対して垂直な方向からみた状態)で1対1の関係をもって重なる複数のレンズ24が形成されたレンズアレイ基板として構成されており、レンズ24は、第1基板10の開口領域15aに光を導く役割を果たしている。
レンズ24は、図4に示すように、隣り合うレンズ24の少なくとも一部が接するように配列されている。本実施形態において、レンズ24は、全周にわたって、隣りのレンズ24と接している。
図3に示すように、レンズ24を構成するにあたって、第2基板20の一方面20sには、複数の画素電極9aの各々と一対一で重なる位置に凹曲面201が形成されている。また、第2基板20には、複数の凹曲面201の各々の内部を埋めるレンズ層28が設けられており、レンズ層28の第2基板20とは反対側の面280は平面になっている。レンズ層28の第2基板20とは反対側の面280には、透光層29が形成されており、透光層29の第2基板20とは反対側の面290に共通電極21が形成されている。
レンズ層28は、第2基板20と屈折率が相違している。このため、凹曲面201によって、レンズ24のレンズ面240が構成されている。本実施形態において、レンズ層28は、第2基板20より屈折率が大きい。このため、レンズ24は、正のパワーを有している。本実施形態において、第2基板20はガラス基板や石英基板(波長550nm付近の屈折率=1.48)からなり、レンズ層28は酸窒化シリコン(波長550nm付近の屈折率=1.58〜1.68)からなる。透光層29は酸化シリコン(波長550nm付近の屈折率=1.48)からなる。
(第1遮光層27aの詳細構成)
図3に示すように、見切り用の第1遮光層27aは、反射性の金属層270と、金属層270に重なるように設けられた増反射層275とを有しており、増反射層275は、第1誘電体層276と第1誘電体層276より屈折率が大きい第2誘電体層277とが積層された誘電体多層膜である。
反射性の金属層270は、アルミニウムや銀を主成分とする金属層である。本実施形態において、金属層270は、アルミニウムを主成分とする。
第1誘電体層276(低屈折率層)としては、酸化シリコン、フッ化マグネシウム(波長550nm付近の屈折率=1.38〜1.48)が挙げられる。第2誘電体層277(高屈折率層)としては、窒化シリコン(波長550nm付近の屈折率=2.02)、酸化チタン(波長550nm付近の屈折率=2.30〜2.55)、酸化タンタル(波長550nm付近の屈折率=2.1)等が挙げられる。
本実施形態において、第1誘電体層276は酸化シリコンであり、第2誘電体層277は窒化シリコンである。第1誘電体層276および第2誘電体層277の層数の和は2以上である。また、金属層270の縁、第1誘電体層276の縁、および第2誘電体層277の縁は、平面視で重なっている。
(電気光学装置100の製造方法)
図5は、図3に示す電気光学装置100の製造方法を示す工程断面図であり、第2基板20にレンズ24および第1遮光層27aを形成する様子を模式的に示してある。なお、第2基板20を製造するには、単品サイズの第2基板20より大型のマザー基板を用いるが、以下の説明では、単品サイズの第2基板20およびマザー基板を区別せずに第2基板20として説明する。
まず、図5に示す第1工程ST1では、第2基板20の一方面20sにエッチングマスク61を形成する。エッチングマスク61では、図3に示すレンズ24を形成すべき領域が開口部610になっている。次に、第2工程ST2では、エッチングマスク61の開口部610から第2基板20の一方面20sをエッチングし、凹曲面201を形成した後、エッチングマスク61を除去する。かかる第2工程ST2では、ウエットエッチングおよびドライエッチングのいずれを利用してもよい。本実施形態では、第2工程ST2において、ふっ酸を含むエッチング液を用いてウエットエッチングを行う。かかるウエットエッチングによれば、第2基板20の一方面20sが開口部610から等方的にエッチングされるため、球面状の凹曲面201が形成される。
次に、第3工程ST3では、第2基板20とは反対側から凹曲面201の内部を埋めるようにレンズ層28を形成する。本実施形態において、レンズ層28は、プラズマCVD等により形成された酸窒化シリコンからなる。
次に、第4工程ST4では、レンズ層28を第2基板20とは反対側から平坦化し、レンズ層28の第2基板20とは反対側の面280を連続した平面とする。平坦化処理として、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等を利用する。
次に、第5工程ST5では、レンズ層28の面280に、窒化シリコンからなる第2誘電体層277、酸化シリコンからなる第1誘電体層276、および金属層270を積層する。その際、第1誘電体層276および第2誘電体層277の層数の和は2以上であり、第1誘電体層276および第2誘電体層277からなる誘電体多層膜の上層に金属層270を積層する。
次に、金属層270の表面にエッチングマスク62を形成した後、第6工程ST6では、エッチングマスク62の開口部620から金属層270、第1誘電体層276、および第2誘電体層277を連続的にエッチングし、その後、エッチングマスク62を除去する。その結果、図3を参照して説明した第1遮光層27aが形成される。かかる第1遮光層27aにおいて、金属層270の縁、第1誘電体層276の縁、および第2誘電体層277の縁は、平面視で重なっている。すなわち、第1遮光層27aを形成する際、エッチングマスク62を変えずに、金属層270、第1誘電体層276、および第2誘電体層277を連続的にパターニングすることができる。
しかる後には、図3を参照して説明したように、透光層29、共通電極21および第2配向膜26を形成した後、電気光学装置100を組み立てる。
(本実施形態の主な効果)
以上説明したように、本実施形態の電気光学装置100において、第2基板20には、表示領域10aの周りに見切り用の第1遮光層27aが設けられているため、画像の周りで余計な光が視認されることを抑制することができる。また、第1遮光層27aは、反射性の金属層270を有するとともに、第1誘電体層276と第2誘電体層277とが積層された増反射層275が金属層270に重なるように設けられている。このため、第1遮光層27aは、金属層270単独の場合より反射率が高い。従って、電気光学装置100を用いて画像を形成した際、光源からの光が第2基板20から入射して表示領域10aの周りに向けて進行した場合でも、図3に矢印L1で示すように、第1遮光層27aに入射した光の略全体が第1遮光層27aによって効率よく反射され、第1遮光層27aでは、ほとんど吸収されない。従って、第1遮光層27aでの光の吸収に起因する電気光学装置100の温度上昇を抑制することができる。それ故、電気光学層80の熱的な劣化等を抑制することができるので、電気光学装置100の信頼性を向上することができる。
また、本実施形態において、第1遮光層27aは、第2基板20の一方面20s側に設けられ、複数のレンズ24は各々、第2基板20の一方面20s側に設けられた複数の凹曲面201と、複数の凹曲面201の内部を埋めるように設けられたレンズ層28とによって構成されている。従って、レンズ24および第1遮光層27aの形成を第2基板20の一方面20s側に対してのみ行えばよいので、第1遮光層27aおよびレンズ24を第2基板20の異なる面に設ける場合に比べて、生産性が高いという利点がある。
また、第1誘電体層276および第2誘電体層277は、レンズ層28と金属層270との間に積層されている。しかも、レンズ層28は酸窒化シリコンであり、第1誘電体層276は酸化シリコンであり、第2誘電体層277は窒化シリコンである。このため、図5に示す第5工程ST5において、CVD法等を利用して成膜する際、反応室に供給するガスの一部を切り換えることにより、酸窒化シリコンからなるレンズ層28、酸化シリコンからなる第1誘電体層276、および窒化シリコンからなる第2誘電体層277を順に成膜することができるので、生産性が高いという利点がある。
[実施形態2]
図6は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の説明図であり、電気光学装置100の断面構成を模式的に示す説明図である。図7は、図6に示す複数のレンズ24の平面的な位置関係を示す説明図である。なお、本実施形態の基本的な構成は、実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の電気光学装置100でも、実施形態1と同様、第2基板20は、複数の画素電極9aの各々に対して平面視(第2基板20に対して垂直な方向からみた状態)で1対1の関係をもって重なる複数のレンズ24が形成されたレンズアレイ基板として構成されている。第2基板20の一方面20s側には、遮光層27として、表示領域10aの周りに見切り用の第1遮光層27aが設けられている。実施形態1で説明したように、第1遮光層27aは、反射性の金属層270と、金属層270に重なるように設けられた増反射層275とを有しており、増反射層275は、第1誘電体層276と第1誘電体層276より屈折率が大きい第2誘電体層277とが積層された誘電体多層膜である。
本実施形態では、第2基板20の一方面20s側には、遮光層27として、複数の画素電極9aの各間に平面視で重なる第2遮光層27bが設けられている。より具体的には、図7に示すように、第2遮光層27bは、4つのレンズ24によって囲まれた領域に形成されており、図6に示す画素トランジスター30と平面視で重なっている。
第2遮光層27bは、図5に示す第5工程ST5および第6工程ST6において、第1遮光層27aを形成する際に同時形成した層である。従って、図6に示すように、第2遮光層27bは、第1遮光層27aの金属層270と同層の金属層270と、第1遮光層27aの増反射層275と同層の増反射層275とを有している。第2遮光層27bの増反射層275は、第1遮光層27aの第1誘電体層276と同層の第1誘電体層276と、第1遮光層27aの第2誘電体層277と同層の第2誘電体層277とを有している。
このように構成した電気光学装置100では、光源からの光が第2基板20から入射して表示領域10aの周りに向けて進行した場合でも、図6に矢印L1で示すように、第1遮光層27aに入射した光の略全体が第1遮光層27aによって効率よく反射され、第1遮光層27aでは、ほとんど吸収されない。また、図6に矢印L2で示すように、第2遮光層27bに入射した光の略全体が第2遮光層27bによって効率よく反射され、第2遮光層27bでは、ほとんど吸収されない。従って、第1遮光層27aおよび第2遮光層27bでの光の吸収に起因する電気光学装置100の温度上昇を抑制することができる。それ故、電気光学層80の熱的な劣化等を抑制することができるので、電気光学装置100の信頼性を向上することができる。
また、第1遮光層27aと第2遮光層27bとは同層に設けられているため、第1遮光層27aおよび第2遮光層27bの双方を設ける場合でも、工程数が増えることはない。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、第2基板20の側から光源からの光が入射する電気光学装置100に本発明を適用した場合を例示したが、第1基板10の側から光源からの光が入射する電気光学装置100に本発明を適用してもよい。この場合、第1遮光層27aおよび第2遮光層27bでは、金属層270に対して第1基板10側に増反射層275を形成する。
上記実施の形態では、透過型の電気光学装置100に本発明を適用した場合を例示したが、反射型の電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る電気光学装置100を用いた電子機器について説明する。図8は、本発明を適用した電気光学装置100を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図である。図8には、偏光板等の光学素子の図示を省略してある。図8に示す投射型表示装置2100において、実施形態1、2に係る電気光学装置100がライトバルブとして用いられている。投射型表示装置2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源を有するランプユニット2102(光源部)が設けられている。ランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によって赤色光R、緑色光G、青色光Bの3原色の色光に分離される。分離された投射光は、各原色に対応するライトバルブ100R、100G、100Bにそれぞれ導かれ、変調される。なお、青色光Bは、赤色光Rおよび緑色光と比較すると光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124を有するリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112(色合成光学系)に3方向から入射する。そして、ダイクロイックプリズム2112において、赤色光Rおよび青色光Bは90度に反射し、緑色光Gは透過する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ群2114(投射光学系)によってカラー画像が投射される。
このように構成した投射型表示装置2100において、複数の電気光学装置100(ライトバルブ100R、100G、100B)のうち、波長域が長波長域の色光に対応する電気光学装置100は、波長域短波長域の色光に対応する電気光学装置100より、図3等を参照して説明した第1誘電体層276および第2誘電体層277の厚さが厚い。すなわち、赤色光R、緑色光G、青色光Bは、波長域が以下の関係にある。
赤色光R>緑色光G>青色光B
従って、ライトバルブ100R、100G、100Bの各々に用いた電気光学装置100の第1誘電体層276および第2誘電体層277の厚さは以下の関係にある。
ライトバルブ100R>ライトバルブ100G>ライトバルブ100B
それ故、ライトバルブ100R、100G、100Bの各々に用いた電気光学装置100において、第1遮光層27aおよび第2遮光層27bは、入射した色光を効率よく反射することができる。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。本発明を適用した電気光学装置100は、例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
9a…画素電極、10…第1基板、10a…表示領域、10b…周辺領域、20…第2基板、21…共通電極、24…レンズ、27a…第1遮光層、27b…第2遮光層、28…レンズ層、29…透光層、30…画素トランジスター、80…電気光学層、100…電気光学装置、100B、100G、100R…ライトバルブ、201…凹曲面、240…レンズ面、270…金属層、275…増反射層、276…第1誘電体層、277…第2誘電体層、2100…投射型表示装置、2102…ランプユニット(光源部)、2108…ダイクロイックミラー、2112…ダイクロイックプリズム(色合成光学系)、2114…投射レンズ群(投射光学系)。

Claims (8)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた電気光学層と、
    表示領域を囲むように前記第2基板の一方面側に設けられた第1遮光層と、
    を有し、
    前記第1遮光層は、反射性の金属層と、前記金属層に重なるように設けられ、第1誘電体層と前記第1誘電体層より屈折率が大きい第2誘電体層とが積層された増反射層と、を有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置において、
    前記金属層の縁、前記第1誘電体層の縁、および前記第2誘電体層の縁が平面視で重なっていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置において、
    前記第2基板の一方面側には複数のレンズが設けられ、
    前記第1遮光層は、前記第2基板の一方面側に設けられ、
    前記複数のレンズは各々、前記第2基板の一方面側に設けられた複数の凹曲面と、前記複数の凹曲面の内部を埋めるように設けられ、前記第2基板より屈折率が大きいレンズ層とによって構成されていることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3に記載の電気光学装置において、
    前記第1誘電体層および前記第2誘電体層は、前記レンズ層と前記金属層との間に積層されていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項4に記載の電気光学装置において、
    前記レンズ層は、酸窒化シリコンであり、
    前記第1誘電体層は、酸化シリコンであり、
    前記第2誘電体層は、窒化シリコンであることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記第1基板の一方面側に設けられた複数の画素電極と、
    前記第2基板の一方面側に設けられ、前記複数の画素電極の各間に平面視で重なる第2遮光層と、
    を有し、
    前記第2遮光層は、前記第1遮光層の前記金属層と同層の金属層と、前記第1遮光層の前記増反射層と同層の増反射層とを有することを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とすることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項7に記載の電子機器において、
    波長域が異なる複数の色光の各々に対応する複数の前記電気光学装置と、前記複数の前記電気光学装置の各々から出射された前記複数の色光を合成する色合成光学系と、を有し、
    前記複数の電気光学装置のうち、前記波長域が長波長域の色光に対応する電気光学装置は、前記波長域が短波長域の色光に対応する電気光学装置より、前記誘電体層の厚さが厚いことを特徴とする電子機器。
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