JP2019193335A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズ低減効果の向上を図る。【解決手段】電力変換装置(1)によれば、回路モジュール(13)と、前記回路モジュールと電気的に絶縁され、回路モジュール(13)を固定するトレイ(17)と、回路モジュール(13)にて発生するコモンモードのノイズを低減する第1コンデンサ(15)と、トレイ(17)と接するシールドプレート(18)と、第1コンデンサ(15)とシールドプレート(18)とを接続する導電部材(19)と、を有する。第1コンデンサ(15)と、導電部材(19)とにより直列共振回路が構成される。直列共振回路の共振周波数は、漏れ電流の周波数と等しい。【選択図】図3

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
電力変換装置は、供給される直流電流を交流電流に変換し、変換した交流電流を電動機などに供給することができる装置である。電力変換装置が備えるインバータなどの回路モジュール(パワーモジュール)は、複数のパワー半導体素子がモジュール化されて構成されるスイッチ群を有しており、それらのスイッチ群がコントローラによって制御されることで、直流電流から交流電流への変換を行う。
ここで、回路モジュールにおいては、スイッチ開閉の際に生じる漏れ電流に起因してノイズが発生してしまうことがある。例えば、電力変換装置が自動車に用いられる場合には、スイッチングノイズが車載ラジオの聴取に影響を与えるおそれがある。
そこで、特許文献1に開示の技術によれば、インバータを取り付ける取付台に誘電率の小さい絶縁材料が用いられる。このようにすることで、スイッチ郡と筐体との間の容量を低減できるので、漏れ電流を抑制することができる。
特開平09−298889号公報
例えば、回路モジュールにて発生するノイズの1つであるコモンモードのノイズを低減するために、一端が回路モジュールに接続され他端が接地されるYコンデンサが設けられることがある。Yコンデンサは他端を取付台を介して接地するため、取付台が金属等の導体材料である場合には、Yコンデンサと筐体との間の抵抗成分は比較的小さい。しかしながら、特許文献1のように取付台に絶縁材料を用いる場合には、Yコンデンサと筐体との間の抵抗成分が比較的大きくなってしまう。そのため、発生するノイズが接地面へと流れにくくなり、ノイズの低減が抑制されるという課題がある。
本発明はこのような課題を解決するために発明されたもので、取付台を絶縁材料で構成する場合であっても、ノイズの低減を図る電力変換装置を提供するものである。
本発明のある電力変換装置によれば、回路モジュールと、回路モジュールと電気的に絶縁され、回路モジュールを固定するトレイと、回路モジュールにて発生するノイズを低減する第1コンデンサと、トレイと接するシールドプレートと、第1コンデンサとシールドプレートとを接続する導電部材と、を有する。第1コンデンサと、導電部材とにより直列共振回路が構成される。直列共振回路の共振周波数は、漏れ電流の周波数と等しい。
本発明によれば、取付台を絶縁材料で構成する場合であっても、ノイズの低減を図ることができる。
本発明の実施形態、本発明の利点については、添付された図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1は、第1実施形態の電力変換装置に関する回路図である。 図2は、電力変換装置の概略構成図である。 図3は、トレイの他の構成例を示す図である。 図4は、電力変換装置の要部の概略構成図である。 図5Aは、図4のYコンデンサにより形成される共振回路の概略回路図である。 図5Bは、共振周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。 図6は、容量成分の説明図である。 図7は、電力変換装置による効果を示す図である。 図8は、第2実施形態の電力変換装置の要部の概略構成図である。 図9は、第3実施形態の電力変換装置の回路図である。 図10は、電力変換装置の要部の概略構成図である。 図11Aは、第4実施形態の電力変換装置の要部の概略構成図である。 図11Bは、Yコンデンサの縦断面図である。
本発明の実施形態における電力変換装置について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電力変換装置1に関する回路図である。
電力変換装置1は、直流電源2と電動機(回転電機)3との間に設けられている。なお、これらの構成は電動車両などに用いられる場合には、電動機3が駆動源となる。電動車両は、三相交流電力モータなどの電動機3を走行駆動源として走行する車両であり、電動機3は電気自動車の車軸に結合されている。電動車両には、ハイブリッド自動車(HEV)も含まれている。なお、電力変換装置1は、車両以外の装置に搭載されてもよい。
直流電源2は、車両などの動力源であり、複数の電池などにより構成されている。直流電源2は、正極が正極配線4Pを介して、電力変換装置1内の正極給電母線10Pと接続されており、負極が負極配線4Nを介して、電力変換装置1内の負極給電母線10Nと接続されている。なお、正極配線4P、負極配線4Nは、メッシュなどに覆われてシールドされていることが多い。
電動機3は、複数の相(本実施形態では3相:U相、V相、及び、W相)で動作するものとする。電動機3は、直流電源2からの直流電流を電力変換装置1により変換されて生成される交流電流を受けて、回転駆動する。なお、電力変換装置1と電動機3とは、U相配線5U、V相配線5V、及び、W相配線5Wを介して接続されている。
電力変換装置1は、複数のパワー半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cがモジュール化された回路モジュールであるインバータ13を有する。これらのパワー半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cは、スイッチとして機能し、制御回路14からの信号に応じてスイッチを開閉することで、直流電力から交流電力への変換がなされる。そして、電動機3にて所望の回転力を得るための交流電力が生成されると、生成された交流電流は電動機3に出力される。なお、以下において、パワー半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cを区別しない場合には、単にパワー半導体素子と称するものとする。
上述のように電力変換装置1は3相にて動作しており、パワー半導体素子11Aと12AとがU相の交流電力を生成し、パワー半導体素子11Bと12BとがV相の交流電力を生成し、パワー半導体素子11Cと12CとがW相の交流電力を生成する。また、パワー半導体素子11A、11B、及び、11Cは、正極配線4P及び正極給電母線10Pを介して、直流電源2の正極と接続されて、それぞれの相における上アームとして動作する。パワー半導体素子12A、12B、及び、12Cは、負極配線4N及び負極給電母線10Nを介して、直流電源2の負極と接続されて、下アームとして動作する。
U相配線5U、V相配線5V、及び、W相配線5Wは、それぞれの一端が電動機3と接続される。そして、U相配線5Uの他端は、パワー半導体素子11Aとパワー半導体素子12Aとの間に接続されている。V相配線5Vの他端は、パワー半導体素子11Bとパワー半導体素子12Bとの間に接続されている。W相配線5Wの他端は、パワー半導体素子11Cとパワー半導体素子12Cとの間に接続されている。U相配線5U、V相配線5V、及び、W相配線5Wは、電力変換装置1内に設けられる板状の導体(バスバー)を介して、パワー半導体素子と接続されてもよい。
電力変換装置1は、正極給電母線10Pと負極給電母線10Nとの間に、コモンモードのノイズを抑制するYコンデンサ15−1、15−2を有する。Yコンデンサ15−1、15−2は、一端が接地される。Yコンデンサ15−1の他端は、正極給電母線10Pと接続され、Yコンデンサ15−2の他端は、負極給電母線10Nと接続される。なお、以下では、Yコンデンサ15−1、15−2の区別をしない場合には、単に、Yコンデンサ15と称するものとする。なお、コモンモードのノイズは、一般に、複数の端子対の1つにアース線を接続し、残りの端子対に電源線を接続する場合、電源線とアース線との間に生じるものである。
電動機3は、例えば、電気自動車などに用いられる交流電力モータなどであり、車両の走行駆動源となる。そのような場合には、電動機3の出力軸は電気自動車の車軸の結合されている。なお、電動機3は、電気自動車に限らず、イブリッド自動車(HEV)にも適用することができ、また車両以外の装置にも適用可能である。
図2は、具体的な電力変換装置1の概略構成図である。この図には、図1に対応する構成が示されている。
電力変換装置1は、例えば金属製の下部開口を有する筐体6の中に設けられている。なお、筐体6は、電力変換装置1の一部として構成されてもよい。
また、筐体6内には、正極給電母線10P、及び、負極給電母線10Nが、板状の電極として構成される。また、U相配線5Uと接続されるU相バスバー16U、及び、V相配線5Vと接続されるV相バスバー16V、及び、W相配線5Wと接続されるW相バスバー16Wが設けられる。筐体6の中では、正極給電母線10P、及び、負極給電母線10Nと、U相バスバー16U、V相バスバー16V、及び、W相バスバー16Wとが、半導体素子と不図示の配線を介して接続されている。
なお、上述のように、インバータ13は、直流電源2とシールド線4P、4Nを介して接続され、筐体6内にてモジュール化されたパワー半導体素子11A、11B、11C、12A,11B、11Cが制御回路14からの信号により開閉されることで、電動機3において所望の回転力を得るための交流電力が、直流電力から変換して生成される。なお、制御回路14は、インバータ13の上方に設けられているものとする。
インバータ13は、筐体6の上に設けられる絶縁性部材からなるトレイ17の第1面(表面)上に設けられている。なお、トレイ17は、インバータ13の取付台に相当し、冷却器であってもよい。
また、トレイ17の第1面と対向する第2面(裏面)には導電性のシールドプレート18が設けられている。そして、シールドプレート18が、電力変換装置1を覆う筐体6の内面と接する。つまり、トレイ17の第2面の全体を覆うシールドプレート18は、筐体6の下部開口を閉塞するように構成される。なお、図2においては、説明の可読性のためにYコンデンサ15は省略する。
図3は、トレイ17の他の一例を示す図である。
例えば、トレイ17は、インバータ13を上部に設ける板部17Aと、板部17Aが有する複数の脚部17Bを備えていてもよい。脚部17Bがシールドプレート18に固定されることにより、インバータ13が固定されてもよい。なお、トレイ17は、複数の脚部17Bを有することにより表面積が大きくなるので、放熱効果が高まり、冷却器として機能する。
図4は、電力変換装置1の要部であるYコンデンサ15に関する概略構成図である。なお、この図においては、シールドプレート18のうちのYコンデンサ15と接する部分だけが示されている。
Yコンデンサ15は、一端に接続されるインバータ13(図4において不図示)におけるノイズを、他端に接続される導電部材19を介して接地面へと流すことにより、コモンモードのノイズを低減する。Yコンデンサ15は、トレイ17の表面(第1面)に配置されるとともに、導電部材19と接続されている。
導電部材19は、トレイ17の第1面に設けられる板状の第1導電部材19−1と、トレイ17の厚さ方向に延在しトレイ17を厚さ方向にてまたぐように、すなわち、トレイ17におけるYコンデンサ15の設置面に対して垂直方向に延設される第2導電部材19−2とにより構成される。第1導電部材19−1はYコンデンサ15と接続される。第2導電部材19−2は、第1導電部材19−1とシールドプレート18とを接続する。なお、以下においては、第1導電部材19−1と第2導電部材19−2とを区別しない場合には、導電部材19と称するものとする。
電動機3においては、Yコンデンサ15により形成される誘導成分と、シールドプレート18及び導電部材19で形成される容量成分とにより、直列共振回路が構成される。
次に、図5A、5B、及び、6を用いて、Yコンデンサ15とシールドプレート18との間で構成される直列共振回路について説明する。
図5Aは、Yコンデンサ15の近傍の電力変換装置1により形成される直列共振回路の概略回路図である。Yコンデンサ15における抵抗成分Ra、誘導成分La、及び、容量成分Caと、導電部材19とシールドプレート18との間において構成される容量成分Cb及び誘導成分Lbとにより、直列共振回路が構成される。
共振周波数は比較的高い周波数なので、容量成分Cbと誘導成分Lbとの並列箇所においては、容量成分Cbに流れる電流が支配的になり、誘導成分Lbに流れる電流は無視できる。また、Yコンデンサ15の容量成分Caは、導電部材19とシールドプレート18との間において構成される容量成分Cbに対して非常に大きいため、Yコンデンサ15の容量成分Caも無視できる。そのため、この共振回路のインピーダンスZは、式(1)のように示すことができる。なお、この共振回路における直列共振の角速度をωとし、ωに対応する共振周波数をfreqとするものとする。
Figure 2019193335
図5Bは、共振回路の共振周波数freqとインピーダンスZとの関係を示す図である。
この図に示されるように、(1)式に示されるように、インピーダンスZは周波数fに応じて変化する。そして、(2)式に示されるように、共振周波数freqにおいて、インピーダンスZは極小となる。
Figure 2019193335
図6は、容量成分の説明図である。この図においては、トレイ17の上面には第1導電部材19−1が設けられ、トレイ17の下面にはシールドプレート18が設けられている。そのため、図示される第1導電部材19−1及びシールドプレート18からなる容量成分Cbは、式(3)ように示される。
Figure 2019193335
電力変換装置1の設計において(3)式に含まれるパラメータを変化させることで、容量成分Cbを所望の大きさに設定することができる。すなわち、(2)式に示されるようなインピーダンスZが極小となる共振周波数freqが、インバータ13にて発生するノイズのうちの抑制したいノイズの周波数と等しくなるように、電力変換装置1、より具体的には、第1導電部材19−1やトレイ17の大きさや材質などを決定する。このようにすることで、共振周波数freqにおいては、インピーダンスZが小さくなり、ノイズがシールドプレート18へと流れやすくなるので、電力変換装置1内の共振周波数のノイズが低減される。
例えば、Yコンデンサ15により構成される誘導成分Laが10[nH]であり、freq=100[MHz]の漏れ電流のノイズを抑制したい場合について検討する。このような場合には、トレイ17と筐体6との間で構成される容量成分Cbは約250[pF]となる必要がある。そのため、容量成分Cbが約250[pF]となるように、トレイ17と筐体6との間に設けられるトレイ17の比誘電率、及び、第1導電部材19−1とシールドプレート18との対向面積S及び距離dを決定する。このようにすることで、所望の周波数のノイズを低減することができる。
図7は、本実施形態の電力変換装置1による効果を示す図である。
この図においては、縦軸が、電力変換装置1におけるコモンモードノイズを示し、横軸が周波数を示す。実線は、比較例として、トレイ17が高絶縁材料である場合を示し、点線は、本実施形態において、直列共振回路が構成される場合が示されている。実線で示される比較例よりも点線で示される本実施形態のほうが、コモンモードノイズの抑制されており、Yコンデンサ15のフィルタ性能が向上したことが示されている。なお、トレイ17の熱伝導性が高ければ、Yコンデンサ15はトレイ17と接することで放熱性能が向上するので、これによりフィルタ性能のさらなる向上が期待できる。
なお、本実施形態においては、導電部材19とシールドプレート18とによって容量成分が構成される例について示したがこれに限らない。導電部材19及びシールドプレート18のそれぞれ一方又は双方が、他の部材と容量成分を構成してもよい。そのような場合には、構成される容量成分と、導電部材19とが直列共振回路を構成すればよい。また、Yコンデンサ15の抵抗成分Ra及び誘導成分Laと、導電部材19とシールドプレート18との間において構成される容量成分Cbとによって直列共振回路が構成されたがこれに限られない。通常のコンデンサであっても、抵抗成分Ra及び誘導成分Laが、導電部材19とシールドプレート18との間において構成される容量成分Cbとによって直列共振回路が構成されることによって、ノイズを抑制することができる。
第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1実施形態の電力変換装置1によれば、コンデンサ(Yコンデンサ15)による誘導成分Laと、導電部材19及びシールドプレート18による容量成分Cbとにより直列共振回路が構成される。そして、インピーダンスZが極小となる共振周波数freqが、所望の周波数、すなわち、インバータ13において発生するノイズのうちの抑制したい周波数となるように、電力変換装置1が設計される。このようにすることで、ノイズを抑制したい周波数でインピーダンスZが小さくなるので、ノイズのシールドプレート18への伝播が促進され、電力変換装置1内の所望の周波数のノイズの低減を図ることができる。
第1実施形態の電力変換装置1によれば、インピーダンスZが極小となるような共振周波数freqが、インバータ13において発生するノイズの周波数と一致するように、電力変換装置1を構成するトレイ17の厚さ及び材料や、第1導電部材19−1及びシールドプレートの面積が設計される。このようにすることで、Yコンデンサ15を介するコモンノイズのシールドプレート18への伝播が促進され、電力変換装置1内のノイズの低減を図ることができる。
第1実施形態の電力変換装置1によれば、コンデンサ(Yコンデンサ15)、及び、第1導電部材19−1は、トレイ17の第1面(表面)に設けられ、シールドプレート18は、トレイ17の第2面(裏面)に設けられる。このようにすることで、トレイ17を介して対向する第1導電部材19−1とシールドプレート18との間において容量成分が構成されることになる。そのため、第1導電部材19−1とシールドプレート18の大きさや、両者の間の距離dなどを変更して電力変換装置1を設計し、インバータ13にて発生するノイズのシールドプレート18への伝播を促進し、電力変換装置1内のノイズの低減を図ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、Yコンデンサ15とシールドプレート18とは、1つの導電部材19により接続される例について示したがこれに限らない。第2実施形態においては、Yコンデンサ15とシールドプレート18とが、2つの導電部材19により接続される例について説明する。
図8は、本実施形態のYコンデンサ15に関する概略構成図である。
この図によれば、Yコンデンサ15とシールドプレート18とは、それぞれの側面が、2つの第2導電部材19−2A、19−2Bによって接続されている。第2導電部材19−2A、19−2Bは、トレイ17に対して垂直方向に延在しており、互いに平行となり、対向して配置される。Yコンデンサ15による誘導成分と、第2導電部材19−2A、19−2Bの容量成分によって、直列共振回路が構成される。なお、本実施形態においては、シールドプレート18と対向する第1導電部材19−1が存在しないため、シールドプレート18は容量成分を構成しない。
第2実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第2実施形態の電力変換装置1によれば、共振周波数freqにおいてインピーダンスZが極小となるため共振周波数のノイズのシールドプレート18への伝播が促進され、電力変換装置1内のノイズを低減することができる。さらに、第2導電部材19−2A、19−2Bは、それぞれがトレイ17に対して垂直方向に延在して対向することで、対向する第2導電部材19−2A、19−2Bによって容量成分が構成される。したがって、第1導電部材19−1及びシールドプレート18による容量成分の構成が不要になるので、電力変換装置1の設計の自由度を高めることができる。
(第3実施形態)
第1及び第2実施形態においては、Yコンデンサ15を設けることによりコモンモードのノイズを低減する例について説明したがこれに限らない。第3実施形態においては、さらに、ノーマルモードのノイズを低減するXコンデンサ20を設ける例について説明する。
図9は、第3実施形態の電力変換装置1の回路図である。
この図に示されるように、Xコンデンサ20は、正極給電母線10Pと負極給電母線10Nとの間において、インバータ13に対して接地されずに並列に設けられる。このように構成されるXコンデンサ20によって、ノーマルモードのノイズを低減することができる。
図10は、電力変換装置1の要部であるXコンデンサ20及びYコンデンサ15に関する概略構成図である。
第3実施形態においては、第1導電部材19−1の上に、ノーマルモードのノイズを平滑するXコンデンサ20が設置されている。このように構成される場合には、Yコンデンサ15によってコモンモードのノイズを低減することができることに加えて、Xコンデンサ20によりノーマルモードのノイズを低減することができる。さらに、Xコンデンサ20は、第1導電部材19−1の上に配置されており、Xコンデンサ20における発熱は導電部材19、及び、シールドプレート18を介して外部へと排熱することができる。
第3実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
第3実施形態の電力変換装置1によれば、共振周波数freqにおいてインピーダンスZが極小となるため所望の周波数のノイズのシールドプレート18への伝播が促進され、電力変換装置1内のノイズを低減することができる。さらに、第1導電部材19−1の上に設けられるXコンデンサ20により、コモンモードのノイズを低減できる。このXコンデンサ20は導電部材19と接して設けられるので、Xコンデンサ20においては放熱特性が改善され温度上昇に起因する性能低下が抑制される。
(第4実施形態)
図3実施形態においては、Xコンデンサ20を備える例において、Yコンデンサ15がトレイ17の上に設けられる導電部材19と直接接続される場合について説明したが、これに限らない。第4実施形態においては、導電部材19の一部がXコンデンサ20と一体となってモールドされる例について説明する。
図11Aは、第4実施形態のYコンデンサ15及びXコンデンサ20の概略構成図である。図11Bは、図11Aの平面Aにおける縦断面図である。
これらの図によれば、Yコンデンサ15と接続される導電部材19の一部はXコンデンサ20と一体となってモールドされて配置されている。具体的には、そのモールド内において、導電部材19は、トレイ17の上面と平行に設けられる第3導電部材19−3と、第3導電部材19−3とトレイ17の上面に設けられる第1導電部材19−1との間を垂直方向に接続する第4導電部材19−4とをさらに有する。
このように構成することにより、Xコンデンサ20における発熱は、第3導電部材19−3、及び、第4導電部材19―4を介して、第1導電部材19−1及びシールドプレート18から外部へと放熱することができる。
第4実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第4実施形態の電力変換回路によれば、共振周波数freqにおいてインピーダンスZが極小となるためノイズのシールドプレート18への伝播が促進され、電力変換装置1内のノイズを低減することができる。さらに、導電部材19の一部である第3導電部材19−3、及び、第4導電部材19−4がXコンデンサ20内に一体となってモールドされることで、Xコンデンサ20における発熱は、第3導電部材19−3、第4導電部材19―4を介して、第1導電部材19−1及びシールドプレート18へと放熱されるため、さらに放熱効果を高めることができる。したがって、Xコンデンサ20においては放熱特性が改善され温度上昇に起因する性能低下が抑制される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 電力変換装置
2 直流電源
3 電動機
10N、10P 給電母線
11A、11B、11C、12A、12B、12C パワー半導体素子
13 インバータ
15 Yコンデンサ
17 トレイ
18 シールドプレート
19 導電部材
20 Xコンデンサ

Claims (6)

  1. 回路モジュールと、
    前記回路モジュールと電気的に絶縁され、前記回路モジュールを固定するトレイと、
    前記回路モジュールにて発生するノイズを低減する第1コンデンサと、
    前記トレイと接するシールドプレートと、
    前記第1コンデンサと前記シールドプレートとを接続する導電部材と、を備え、
    前記第1コンデンサと、前記導電部材とにより直列共振回路が構成され、
    前記直列共振回路の共振周波数は、漏れ電流の周波数と等しい、電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置であって、
    前記共振周波数は、前記ノイズの周波数である、電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力変換装置であって、
    前記第1コンデンサ、及び、前記導電部材は、前記トレイの第1面に設けられ、
    前記シールドプレートは、前記トレイの第1面と対向する第2面に設けられる、電力変換装置。
  4. 請求項1または2に記載の電力変換装置であって、
    前記第1コンデンサは、前記トレイの第1面に設けられ、
    前記シールドプレートは、前記トレイの第1面と対向する第2面に設けられ、
    前記導電部材は、複数が前記トレイの厚さ方向に対して垂直に延在し、それぞれが対向して設けられる、電力変換装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置であって、
    前記第1コンデンサが低減する前記ノイズはコモンモードノイズであり、
    ノーマルモードノイズを低減する第2コンデンサを、さらに備え、
    前記第2コンデンサは、少なくとも一部が前記導電部材と接する、電力変換装置。
  6. 請求項5に記載の電力変換装置であって、
    前記導電部材は、少なくとも一部が前記第2コンデンサと一体となってモールドされる、電力変換装置。
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