JP2019191449A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】高速化、長寿命化に対しても規制不良、カブリを抑制しつつ、ドラム傷の発生しないトナーを提供すること。【解決手段】トナー粒子および外添剤を含有するトナーであって、該外添剤はチタン酸ストロンチウム微粒子及びアルミナ微粒子を含有し、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径が10nm以上60nm以下であり、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径が200nm以上800nm以下であり、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径と、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の比(アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径)/(チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径)が7.0以上25.0以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法の如き画像形成方法に使用されるトナーに関する。
近年、電子写真画像形成装置には、より一層の高速化、長寿命化、省エネルギー化、小型化が求められており、これらに対応するために、トナーに対しても種々の性能のより一層の向上が求められている。特に高速化、長寿命化によって、現像機内のトナーが熱や衝撃などのストレスを受ける機会は増大していく傾向にある。そのため、多数枚画像出力時においても、使用環境によらず良好な画質を保つために、流動性や帯電性を高いレベルで維持するトナーが特に求められており、これに対して種々の外添剤が提案されている。
外添剤による高画質化に関して、特許文献1では、特定の個数平均径を持つチタン酸ストロンチウムとアルミナを用いることで、長期使用においてもトナーの帯電の均一性を維持でき、カブリが抑制されるトナーが提案されている。
また、粒子径が小さいトナーを用いて高画質を達成する手段として、特許文献2では、チタン酸スロンチウムと特定の処理をされた疎水性シリカを用いたトナーが提案されている。この提案では、研磨剤として用いるチタン酸ストロンチウムによる流動性の低下を疎水性処理したシリカで抑制していると推察される。
特開2007−3631号公報 WO2009/031551号公報
特許文献1のトナーは、特定の使用条件においてカブリに対しては優れたものであるが、本発明者らが鋭意検討した結果、高速機での多数枚使用時にはカブリ、規制不良、ドラム傷の観点で改善の余地があることが分かった。
また、特許文献2については、本発明者らが鋭意検討したところ、高速機での多数枚使用時にはカブリ、規制不良、ドラム傷に課題を残すことが分かった。
そこで、本発明の課題は、高速化、長寿命化に対しても規制不良、カブリを抑制しつつ、ドラム傷の発生しないトナーを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下のトナーにより上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、トナー粒子および外添剤を含有するトナーであって、
該外添剤はチタン酸ストロンチウム微粒子及びアルミナ微粒子を含有し、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径が10nm以上60nm以下であり、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径が200nm以上800nm以下であり、
該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径と、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の比(アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径)/(チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径)が7.0以上25.0以下であることを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、高速化、長寿命化に対しても規制不良、カブリを抑制しつつ、ドラム傷の発生しないトナーを提供することができる。
トナーの摩擦帯電量の測定に用いる装置の構成を示す図である。 画像形成装置の概略構成の一例を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、トナー粒子および外添剤を含有するトナーであって、該外添剤はチタン酸ストロンチウム微粒子及びアルミナ微粒子を含有し、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径が10nm以上60nm以下であり、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径が200nm以上800nm以下であり、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径と、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の比(アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径)/(チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径)が7.0以上25.0以下であることを特徴とする。
上記条件を満たすことで本発明の効果が得られる理由は明確ではないが、本発明者らは次のように考えている。
一次粒子の個数平均径が上記の範囲であるチタン酸ストロンチウム微粒子とアルミナ微粒子を用いることにより、高速機での長期耐久使用時においても規制不良とカブリを抑制することが可能である。さらにチタン酸ストロンチウム微粒子とアルミナ微粒子の粒径および粒径比を上記に制御することでドラム傷を抑制することが可能となる。ドラム傷は、トナーから移行して存在するアルミナ微粒子がドラムクリーニングブレードニップに留まり、凝集塊となることが主要因で発生すると考えている。アルミナはシリカや酸化チタン等の外添剤に比べ硬い材料であるため、ドラム傷の原因になりやすい材料である。このアルミナ微粒子に対し、一次粒子の個数平均径が特定の粒径比のチタン酸ストロンチウム微粒子を併用すると、チタン酸ストロンチウム微粒子がアルミナ微粒子の凝集塊の隙間に入り込み、アルミナ微粒子の凝集塊をほぐすことができ、ドラム傷が良化すると考えている。
本発明に用いられるチタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、10nm以上60nm以下である。個数平均粒径が上記範囲であることで、チタン酸ストロンチウム微粒子をトナー粒子に均一に固着させることができ、高速機での長期耐久使用時においてもチタン酸ストロンチウム粒子がトナーから他の部材に移行することを抑えることができ、規制不良、ドラム傷を抑制できる。60nmより大きくなると、トナーへ均一に付着させることが難しく、トナーの帯電性を均一に保つことができず規制不良が悪化する。また、トナーへの固着率も低下するため、ドラム傷を引き起こす要因となる。より好ましくは10nm以上50nm以下である。チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子は、チタン酸ストロンチウム粒子の原材料のモル比や製造条件を調整することで制御することができる。
一方で、アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径は200nm以上800nm以下である。上記の範囲であることにより、ドラム傷を抑制しつつ、マイクロキャリアとしての効果を発現できる。200nm未満ではトナーへの埋没が強くなりすぎるため、マイクロキャリアとしての効果が低下し、カブリが悪化傾向となる。また、800nmより大きい場合ではドラム傷が悪化傾向となる。アルミナ微粒子の一次粒子は、アルミナ微粒子の製造条件を調整することで制御することができる。
さらに、チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径と、アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の比(アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径)/(チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径)が7未満では、アルミナ凝集塊の隙間に対してチタン酸ストロンチウム微粒子が大きくなる。そのため、アルミナ凝集塊をほぐすことができず、ドラム傷が悪化する。一方で、粒径比が25.0を超えると、アルミナ凝集塊の隙間に対してチタン酸ストロンチウム微粒子が小さすぎるため、アルミナ凝集塊をほぐすことができない。
以下に本発明のトナーの更に好ましい発明の形態について説明する。
本発明で用いるチタン酸ストロンチウム微粒子はトナー粒子に対してネガ性であり、アルミナ微粒子はトナー粒子に対してポジ性であることが好ましい。チタン酸ストロンチウム微粒子とアルミナ微粒子が先述の関係にあることにより、ドラムクリーニングブレードニップで生じるポジ性のアルミナ凝集塊に対してネガ性のチタン酸ストロンチウム微粒子が静電的に引き寄せられ、凝集塊をほぐす効果がより発揮される。
また、チタン酸ストロンチウム微粒子の添加量が、トナー粒子100質量部に対して、0.05質量部以上2.00質量部以下であることが好ましい。0.05質量部以上ではドラムクリーニングブレードニップでアルミナの凝集塊をほぐす効果が得られやすく、ドラム傷を抑制する効果を発揮しやすい。2.00質量部以下では、トナー粒子表面に均一に被覆させやすいため、帯電が均一となりカブリが良化傾向となる。さらに、アルミナ微粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上1.50質量部以下であることが好ましい。0.01質量部以上では、帯電付与効果が得られやすく、カブリを抑制する効果が得られやすい。1.50質量部以下では、ドラムクリーニングブレードニップで生じるアルミナ凝集塊が数、大きさの点で、チタン酸ストロンチウム微粒子でほぐしやすくなるためドラム傷を抑制する効果を発揮しやすい。
以下に、本発明に用いられるチタン酸ストロンチウム微粒子について説明する。
チタン酸ストロンチウム微粒子は、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上90°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、39.700°±0.150°と46.200°±0.150°の範囲にピークを有する。
この位置にピークを有するチタン酸ストロンチウムは立方晶系に属するペロブスカイト構造を採り、39.700°±0.150°と46.200°±0.150°のピークはそれぞれミラー指数(111)と(200)の格子面に由来する回折ピークである。
一般に立方晶系に属する粒子は、粒子の外観形状として6面体形状を採りやすく、チタン酸ストロンチウム粒子も製造過程で6面体形状の面方向にあたる(100)面、(200)面を持ちながら粒子が成長する。
そして、詳細な検討の結果、39.700°±0.150°のピークの面積をSaとし、46.200°±0.150°のピークの面積をSbとしたとき、Sb/Saが、1.80以上2.30以下である場合、ドラム傷の抑制の点でより好ましい。
チタン酸ストロンチウム微粒子は、帯電調整や環境安定性の改良のため、処理剤で表面被覆されていてもよい。
処理剤としては、
チタンカップリング剤;
シランカップリング剤;
シリコーンオイル;
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩;
ステアリン酸などの脂肪酸;
を例示できる。
処理の方法としては、表面処理剤などを溶媒中に溶解/分散させ、そこにチタン酸塩の微粒子を添加し、撹拌しながら溶媒を除去する湿式方法や、カップリング剤、脂肪酸金属塩とチタン酸塩の微粒子を直接混合して撹拌しながら処理を行う乾式方法が挙げられる。
次に本発明で用いるアルミナ微粒子に関して説明する。
本発明で用いられるアルミナ微粒子を製造する方法としては、バイヤー法、水中火花放電法、アルミニウムミョウバン熱分解法、アンモニウムアルミニウム炭酸塩熱分解法、アルミニウムアルコキシドを加水分解して得られるアルミナ水和物を焼成する方法、Chemical Vapor Deposition法等が挙げられる。
この中でもChemical Vapor Deposition法により製造されたアルミナ微粒子は形状が多面体であること、また粒度分布が均一になりやすいことからドラム傷を抑制効果が得られやすいためより好ましい。
また、本発明で用いるアルミナは帯電調整や環境安定性の改良のため、処理剤で表面被覆されていてもよい。処理剤や処理方法としては前述のチタン酸ストロンチウムの表面処理と同様のものを用いることができる。
本発明のトナーに用いられる材料について以下に説明する。
結着樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルモノマー;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)が挙げられる。その他、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド脂、セルロース樹脂、ポリエーテル等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれら非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤としては、従来から知られている種々の染料や顔料など、公知の着色剤を用いることができる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、チタンブラック及び以下に示すイエロー、マゼンタ、及びシアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
顔料系のイエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、C.I.Pigment Yellow3、7、10、12、13、14、15、17、23、24、60、62、74、75、83、93、94、95、99、100、101、104、108、109、110、111、117、123、128、129、138、139、147、148、150、155、166、168、169、177、179、180、181、183、185、191:1、191、192、193、199が挙げられる。
染料系のイエロー着色剤としては、C.I.solvent Yellow33、56、79、82、93、112、162、163、C.I.disperse Yellow42、64、201、211が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し、さらには固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐侯性、OHT透明性、トナー中への分散性の点から選択される。着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
本発明のトナーは、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系ワックスのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルの一部又は全部を脱酸化したもの;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物。
離型剤の分子量分布としては、メインピークが分子量400以上2400以下の領域にあることが好ましく、430以上2000以下の領域にあることがより好ましい。これによって、トナーに好ましい熱特性を付与することができる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、2.5質量部以上40.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上15.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明において、トナーの機械的強度を高めると共に、トナーの結着樹脂の分子量を制御するために、上記モノマーを重合する際に架橋剤を用いてもよい。架橋剤としては、公知の架橋剤を用いることができる。
具体的には、2官能の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び上記のジアクリレートをジメタクリレートに代えたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテートが挙げられる。これらの架橋剤の添加量は、モノマー100.00質量部に対して、0.10質量部以上5.00質量部以下であることが好ましい。
本発明のトナーは荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物が挙げられる。そのほか、4級アンモニウム塩や樹脂タイプの荷電制御剤を用いることもできる。樹脂タイプの荷電制御剤としては、スルホン酸基、スルホン酸塩基、スルホン酸エステル基などのスルホン系官能基を有する樹脂、カルボキシ基を有する樹脂が挙げられる。本発明のトナーは、これら荷電制御剤を単独で或いは2種類以上組み合わせて含有することができる。
荷電制御剤の好ましい配合量は、結着樹脂100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。
本発明のトナーは、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナ微粒子の他に、トナーの流動性改良及び帯電均一化を目的として、無機微粒子がトナーに外添されていてもよい。
無機微粒子としては、湿式製法によるシリカ微粒子、及び乾式製法によるシリカ微粒子のようなシリカ微粒子、並びに、それらシリカ微粒子をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、及びシリコーンオイルのような処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粒子が挙げられる。
無機微粒子は、窒素吸着によるBET法で測定した比表面積が30.0m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは50.0m2/g以上である。
無機微粒子の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上8.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.10質量部以上4.0質量部以下である。
以下に、本発明に係わるトナー粒子の製造方法について記載する。
トナー粒子の製造方法は特に限定されず、例えば、懸濁重合法、界面重合法、分散重合法、乳化凝集法のような、親水性媒体中でトナー粒子を製造する方法や、粉砕法のごとき乾式での製造方法が挙げられる。また、上記の方法で製造された粒子を熱球形化し、トナー粒子としてもよい。
以下に、本発明に係る各物性値の測定方法について記載する。
<チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定>
チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定は、透過型電子顕微鏡「JEM−2800」(日本電子株式会社)を用いて測定する。
チタン酸ストロンチウム微粒子が外添されたトナーを観察して、最大20万倍に拡大した視野において、ランダムに100個のチタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の長径を測定してその個数平均粒径を求める。観察倍率は、チタン酸ストロンチウム微粒子の大きさによって適宜調整するとよい。
<アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定>
アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均径はアルミナ微粒子のBET比表面積の値から求める。BET比表面積の測定方法を以下に説明する。
BET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行う。また装置には、真空ポンプ、窒素ガス配管及びヘリウムガス配管を接続する。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本願発明におけるBET比表面積とする。
具体的には、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、アルミナ微粒子に窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)とアルミナ微粒子の窒素吸着量Va(モル・g-1)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル・g-1)を縦軸とした吸着等温線を得る。次いで、アルミナ微粒子の表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル・g-1)を、下記のBET式を適用して求める。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
(ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。)
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈される(この直線をBETプロットという)。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片の値を算出する。これらの値を用いて上記の傾きと切片の連立方程式を解き、VmとCを算出する。
さらに、算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm2)から、下記の式に基づいて、アルミナ微粒子のBET比表面積S(m2/g)を算出する。
S=Vm×N×0.162×10-18
(ここで、Nはアボガドロ数(モル-1)である。)
次に、上記Vmの算出方法について詳述する。本装置を用いたVmの算出方法は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋を精秤する。ロートを使ってこの試料セルの中に約1gのアルミナ微粒子を入れる。
アルミナ微粒子を入れた前記試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。なお、真空脱気の際には、アルミナ微粒子が真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。この試料セルの質量を精秤し、風袋との差からアルミナ微粒子の正確な質量を算出する。なお、この際に、試料セル内のアルミナ微粒子が大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、アルミナ微粒子が入った前記の試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、前記装置の分析ポートに試料セルをセットする。なお、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行なう。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入してアルミナ微粒子に窒素分子を吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより前記した吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。なお、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。さらに、このVmの値を用いて、前記したようにアルミナ微粒子のBET比表面積を算出する。
得られたBET比表面積を用いてアルミナ微粒子を直径Rの球と仮定して、下記式(1)からアルミナ微粒子の一次粒子の平均径を求める。
一次粒子の個数平均径=6/アルミナの密度(3.99)[g/cm3]×BET比表面積[m2/g] (1)
式(1)は下記の関係式から導出される。
BET比表面積=S(表面積)/m(粒子の質量)
m=4/3×π×(R/2)3×密度
S=4π(R/2)2
<チタン酸ストロンチウム微粒子のX線回折ピークの測定>
チタン酸ストロンチウム微粒子のX線回折ピークの位置の測定には、粉末X線回折装置「SmartLab」(株式会社リガク製、試料水平型強力X線回折装置)を用いる。
また、得られたピークからのSb/Saの計算は、上記装置に付属する解析ソフトウェアの「PDXL2(version2.2.2.0)」を使用する。
測定サンプルとしては、トナーまたは又はトナーからチタン酸ストロンチウム粒子を単離したものを用い、以下の手順で測定する。また、以下の実施例では、製造されたチタン酸ストロンチウム微粒子も測定している。
〜(サンプルの作製)〜
測定サンプルは、0.5mm径のBoro−Silicateキャピラリー(W.Muller社製)に均一に入れた後に測定する。
〜(測定条件)〜
・管球:Cu
・光学系:CBO−E
・試料台:キャピラリー試料台
・検出器:D/tex Ultra250検出器
・電圧:45kV
・電流:200mA
・開始角度:10°
・終了角度:60°
・サンプリング幅:0.02°
・スピード計測時間設定値:10
・IS:1mm
・RS1:20mm
・RS2:20mm
・アッテネータ:Open
・キャピラリー回転数設定値:100
その他の条件は、装置の初期設定値を使用する。
〜(解析)〜
まず、得られたピークを装置付属のソフトウェア「PDXL2」を用いてピーク分離処理を行う。ピーク分離はPDXLで選択できる「分割型Voigt関数」を用いて最適化を実行することで求め、得られた積分強度の値を使用する。
これで回折ピークトップの2θ値とその面積が決定する。所定の2θ値のピーク面積から、Sb/Saを計算する。この際、ピーク分離の計算結果と実測のスペクトルが大きくずれている場合は、ベースラインを手動で設定するなどの処理をして、計算結果と実測のスペクトルが一致するように調整する。
<トナー粒子およびチタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナ微粒子の帯電量測定>
50mlポリエチレン容器に帯電量測定用キャリア(F81−2535 パウダーテック社製)を19.800g(±0.001g)秤量する。次に、トナー粒子または、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナ微粒子を0.200g(±0.0002g)前述のキャリアの入ったポリエチレン容器に秤量し、キャップを閉める。次に、振とう器(YSLD:(株)ヤヨイ製)で、1秒間に4往復のスピードで2分間振とうする。その後1分以内に、図1に示す、底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に前記の振とう済試料約0.500g(±0.01g)を入れ金属製のフタ4をする。この時の測定容器2全体の質量を測定し、その値をW1(g)とする。次に、この時点での電位計9の電位を0V(ボルト)とする。次に、吸引機1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し、風量調節弁6を調整して10秒以内に真空計5の圧力を2.5kPa(±0.1kPa)とする。なお、W1を測定してから吸引開始までの時間は30秒以内とする。その後3分間吸引し、トナー粒子または、チタン酸ストロンチウム微粒子、アルミナ微粒子を吸引除去する。この時の電位計9の電位をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。次に、吸引後の測定容器全体の質量を秤り、このときの値をW2(g)とする。この試料のトナー帯電量(mC/kg)は下式で算出される。
帯電量(mC/kg)=C×V/(W1−W2)
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例などに制限されるものではない。
チタン酸ストロンチウム微粒子は以下のようにして作製した。チタン酸ストロンチウム微粒子1〜10の物性を表1に示す。
<チタン酸ストロンチウム微粒子1の製造例>
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.0とし解膠処理を行った。
脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiO2として1.88モルを採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後、TiO2濃度1.039モル/Lに調整した。次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、10N モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを45分間かけて添加し、その後、95℃で1時間撹拌を続け反応を終了した。
当該反応スラリーを50℃まで冷却し、pH5.0となるまで塩酸を加え20分撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄し、ろ過・分離後、120℃の大気中で8時間乾燥した。
続いて乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/secで10分間処理を行った。
さらに乾燥品にpH0.1となるまで塩酸を加え1時間撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄した。
当該沈殿を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えpH2.5に調整した。次に、固形分に対して4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランを1時間撹拌混合した後添加し、10時間撹拌保持を続けた。5N水酸化ナトリウム溶液を加えpH6.5に調整し1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い得られたケーキを120℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸ストロンチウム微粒子1を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子2の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を1.012モル/Lにした以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子2を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子3の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を0.988モル/Lに変更し、乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入し、処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/secで処理する時間を「10分間」から「15分間」へ変更した以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子3を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子4の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を1.088モル/Lにした以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子4を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子5の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を0.988モル/Lにした以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子5を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子6の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後に調整するTiO2濃度を1.062モル/Lにした以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子6を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子7の製造例>
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.0とし解膠処理を行った。
脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiO2として1.88モルを採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、SrO/TiO2モル比で1.15となるよう2.16モル添加した後、TiO2濃度1.039モル/Lに調整した。次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、10N モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを45分間かけて添加し、その後、95℃で1時間撹拌を続け反応を終了した。
当該反応スラリーを50℃まで冷却し、pH5.0となるまで塩酸を加え20分撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄し、ろ過・分離後、120℃の大気中で8時間乾燥した。
続いて乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/secで10分間処理を行った。
さらに乾燥品にpH0.1となるまで塩酸を加え1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い得られたケーキを120℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸ストロンチウム微粒子7を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子8の製造例>
チタン酸ストロンチウム微粒子の製造例1に対して、乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入し、処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/secで処理する時間を「10分間」から「15分間」へ変更したした以外は同様の操作を行い、チタン酸ストロンチウム微粒子8を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子9の製造例>
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.25%の硫酸を添加した。
次に、含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.65に調整してチタニアゾル分散液を得た。チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整し上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量の水酸化ストロンチウム八水和物を加えてステンレス製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6モル/Lになるように蒸留水を加えた。
窒素雰囲気中で該スラリーを65℃まで10℃/時間で昇温し、65℃に到達してから8時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後純水で洗浄をくり返した。その後、当該沈殿を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えpH2.5に調整した。次に、固形分に対して4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランを1時間撹拌混合した後添加し、10時間撹拌保持を続けた。5N水酸化ナトリウム溶液を加えpH6.5に調整し1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い得られたケーキを120℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸ストロンチウム微粒子9を得た。
<チタン酸ストロンチウム微粒子10の製造例>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを4.0に調整してチタニアゾル分散液を得た。チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを8.0に調整し、上澄み液の電気伝導度が100μS/cmになるまで洗浄をくり返した。
含水酸化チタンに対し、1.02倍モル量の水酸化ストロンチウム八水和物を加えてステンレス製の反応容器に入れ、窒素ガス置換した。
さらに、SrTiO3換算で0.3モル/Lになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを90℃まで30℃/時間で昇温し、90℃に到達してから5時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返した。その後、当該沈殿を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えpH2.5に調整した。次に、固形分に対して4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフロロプロピルトリメトキシシランを1時間撹拌混合した後添加し、10時間撹拌保持を続けた。5N水酸化ナトリウム溶液を加えpH6.5に調整し1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い得られたケーキを120℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸ストロンチウム微粒子10を得た。
Figure 2019191449
(帯電性はトナー粒子1に対する帯電性を示す。)
アルミナ微粒子は表2に示すものを用いた。表2にアルミナ微粒子1〜9の物性を示す。
Figure 2019191449
(帯電性はトナー粒子1に対する帯電性を示す。)
<トナー粒子1の製造例>
(水系媒体の調製)
造粒タンクにイオン交換水100.0質量部、リン酸ナトリウム2.0質量部、10質量%塩酸0.9質量部を添加しリン酸ナトリウム水溶液を作製し、50℃に加温した。これに、イオン交換水8.2質量部に塩化カルシウム6水和物1.2質量部を溶解し作製した塩化カルシウム水溶液を添加し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて周速25m/sにて30分撹拌し、難水溶性無機微粒子を含有する水系媒体を得た。該水系媒体のpHを測定したところ、5.5であった。また、生成した水系媒体に含有される難水溶性無機微粒子の個数平均粒径D1は100nmであった。
(顔料分散組成物の調製)
スチレン 39.0質量部
C.I.ピグメントブルー15:3 6.5質量部
荷電制御剤(ボントロンE88;オリエント化学工業社製)を0.5質量部
上記材料を、アトライター(日本コークス社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、顔料分散組成物を調製した。
(重合性単量体組成物の調製)
下記材料を同一容器内に投入しT.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて、周速20m/sにて混合・分散した。
・顔料分散組成物 45.5質量部
・スチレン 33.0質量部
・n−ブチルアクリレート 28.0質量部
・ポリエステル樹脂 2.0質量部
更に、60℃に加温した後、炭化水素ワックス(HNP−51;日本精鑞社製)10.0質量部、ベヘン酸ベヘニル(融点72℃)2.0質量部を投入し、30分間分散・混合を行い、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4.5質量部を溶解し、着色剤含有組成物を調製した。
(造粒工程)
難水溶性無機微粒子を含有する水系分散媒体中に着色剤含有組成物を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、T.K.ホモミクサーにて周速30m/sで撹拌した。
(重合工程)
重合性単量体組成物の分散液を別のタンクに移し、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度70℃に昇温し、6時間反応させた。その後、更に90℃に昇温し、6時間反応させた。
重合反応終了時のサンプルの粒度測定をコールターにより行ったところ、重量平均径D4は5.95μmであった。粒度分布Dv50/Dn50=1.10であった。
(蒸留工程)
重合工程終了後、重合スラリーに120℃の水蒸気を5kg/hrの流量で供給を開始した。水蒸気供給開始後、98℃に達した時点から蒸留開始とし、8時間蒸留を行った。蒸留終了時のサンプルの粒度測定コールターにより行った。重量平均径D4が6.00μm、Dv50/Dn50=1.10であった。
(洗浄/濾過/乾燥)
冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、2時間撹拌しトナー粒子の分散液を得た。トナー粒子の分散液を濾別し、水洗後、温度40℃にて48時間乾燥しトナー粒子1を得た。
<トナー1の製造例>
得られたトナー粒子1(100質量部)に対して、チタン酸ストロンチウム微粒子1(1.0質量部)、アルミナ微粒子1(1.0質量部)、シリカ微粒子(RY300 アエロジル社製)(1.0質量部)を、FM10C(日本コークス工業株式会社製)によって外添混合した。外添条件は、トナー粒子の仕込み量:2.0kg、回転数:66.6s-1、外添時間:10分、冷却水を温度22℃・流量11L/minで行った。
その後、目開き200μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。
<トナー2〜24の製造例>
トナー1の製造例において、使用するチタン酸ストロンチウム微粒子と、アルミナ微粒子の種類及び添加量を表3の記載に変更した以外は、同様にしてトナー2〜24を得た。
Figure 2019191449
〔実施例1〜20及び比較例1〜4〕
トナー1〜24において以下の評価を実施した。トナー1〜24の評価結果を表4に示す。
<規制不良およびドラム傷の評価>
以下に規制不良およびドラム傷の評価方法及び評価基準を具体的に説明する。
画像形成装置としては、図2のような構成を有するタンデム方式のレーザービームプリンタHP Color Laser Jet Enterprise CP4525dn(Hewlett Packard社製)の改造機および改造カートリッジを用いた。
この改造機は、内部のギアを変更することにより、プロセススピードが298mm/secとなるよう改造を行った。また、カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、トナーを300g充填した。そしてそのトナーカートリッジを温度15.0℃、湿度10.0%RHの環境下で24時間放置し、上記プリンターのシアンステーションに装着し、その他は、ダミーカートリッジを装着し、画像出力試験を実施した。
画像評価は印字率が1%の画像を2枚印刷するごとに1分休止する動作を繰り返し、30000枚の画像出力を行い、以下の方法で評価を行った。
(規制不良の評価基準)
ハーフトーン画像上現れた斑点状スジ及びトナー塊の量で評価した。
A:未発生
B:斑点状のスジはないが、2、3個所の小さなトナー塊がある。
C:端部に斑点状スジが若干ある、若しくは4、5個所の小さなトナー塊がある。
D:全面に斑点状のスジある、若しくは5個所以上小さなトナー塊又は明らかなトナー塊がある。
(ドラム傷の評価基準)
(トナー載り量0.25mg/cm2)のハーフトーン画像を出力し、下記の基準で評価を行った。
A:画像上に排紙方向の縦スジは見られない。
B:画像上に排紙方向の縦スジが数本見られる。画像処理で消せるレベル。
C:画像上に排紙方向の縦スジが3本以上見られる。画像処理でも消せない。
D:画像上の半分以上に縦スジが見られる。画像処理でも消せない。
<かぶりの評価>
かぶりの評価は、規制不良およびドラム傷の評価と同様の画像出力試験を30.0℃、湿度80.0%RHの環境下で行い、以下の方法で評価を行った。
(かぶりの評価基準)
30000枚の画像出力の後、30℃/80%RHの環境において3日間放置した。放置後、白地部分を有する画像を出力し、「REFLECTMETER MODELTC−6DS」(東京電色社製)により測定した出力画像の白地部分の白色度と評価紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。フィルターはアンバーライトフィルターを用いた。
A:0.5%以下
B:0.6%以上1.5%以下
C:1.6%以上2.5%以下
D:2.6%以上
Figure 2019191449
1 吸引機、2 測定容器、3 スクリーン、4 フタ、5 真空計、6 風量調節弁、7 吸引口、8 コンデンサー、9 電位計、11 感光体、12 現像ローラ、13 トナー供給ローラ、14 トナー、15 規制ブレード、16 現像装置、17 レーザー光、18 帯電装置、19 クリーニング装置、20 クリーニング用帯電装置、21 撹拌羽根、22 駆動ローラ、23 転写ローラ、24 バイアス電源、25 テンションローラー、26 転写搬送ベルト、27 従動ローラ、28 紙、29 給紙ローラ、30 吸着ローラ、31 定着装置

Claims (5)

  1. トナー粒子および外添剤を含有するトナーであって、
    該外添剤はチタン酸ストロンチウム微粒子及びアルミナ微粒子を含有し、該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径が10nm以上60nm以下であり、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径が200nm以上800nm以下であり、
    該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径と、該アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径の比(アルミナ微粒子の一次粒子の個数平均粒径)/(チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径)が7.0以上25.0以下であることを特徴とするトナー。
  2. 該チタン酸ストロンチウム微粒子が該トナー粒子に対しネガ性であり、該アルミナ微粒子が該トナー粒子に対しポジ性である請求項1に記載のトナー。
  3. 該チタン酸ストロンチウム微粒子の一次粒子の個数平均粒径が10nm以上50nm以下である請求項1または2に記載のトナー。
  4. 該チタン酸ストロンチウム微粒子の添加量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.05質量部以上2.00質量部以下であり、該アルミナ微粒子の添加量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上1.50質量部以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 該チタン酸ストロンチウム微粒子は、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上90°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、39.700°±0.150°と46.200°±0.150°の範囲にピークを有し、
    39.700°±0.150°のピークの面積をSaとし、46.200°±0.150°のピークの面積をSbとしたとき、Sb/Saが、1.80以上2.30以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
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