JP2019190335A - 蠕動ポンプ - Google Patents

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Hiroyuki Kaneko
裕之 金子
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【課題】流路が形成されたチューブへのせん断力が軽減されると共に、応答性に優れ、小型化が可能でしかも安価な蠕動ポンプを提供する。【解決手段】流路が形成された可撓性のチューブの蠕動運動により流体を輸送する蠕動ポンプであって、チューブと、チューブの一方からチューブを支持するチューブ支持部と、磁石を備えておりチューブに対向して設置されて磁石をチューブに沿って移動させる磁石移動手段と、チューブに対してチューブ支持部の反対側に配置されチューブに沿って延在する可撓性の磁性シートとを備えており、磁石に近接する磁性シートの一部が磁石によりチューブ支持部側に引き付けられることにより、磁性シートの一部とチューブ支持部とによりチューブの一部が押圧され、磁石の移動に伴いチューブが押圧される位置が流体の輸送方向に移動して流体を輸送するように構成されている蠕動ポンプ。【選択図】図1

Description

本発明は、微量の流体を輸送するための蠕動ポンプに関する。
近年、医療用分析機器の小型化、ポータブル化の進展に伴い、微量の検体、薬液などの流体を微小流路内に輸送するためマイクロリットルオーダーの精度で流体を輸送することのできるマイクロポンプの開発が行われている。
上記マイクロポンプには、流路が形成された可撓性のチューブを備え、チューブを外から押圧して変形させ、流路内に体積変化を連続的に起こすことによって流体を輸送する蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)が用いられている。
蠕動ポンプの押圧機構としては、機構の単純さから主にローラー式(例えば特許文献1〜3参照)が用いられている。ローラー式は、ローターに取り付けられたローラーで半円状のチューブを輸送方向に向けて押圧することによってチューブを蠕動させる。このためローラーがチューブの表面を繰り返し摺動して、チューブにせん断力が作用するため、チューブが経時的に変形、破断する恐れがあるなどの問題があった。
そこで、チューブを押圧する手段として、電磁駆動によって磁性流体が凝集(集合)するときの凝集力を用い、チューブに沿って配置した複数の磁界発生手段や電磁駆動部を輸送方向に順次駆動させて可撓性被膜内に封入した磁性流体の凝集部を輸送方向に移動させることによりチューブを蠕動させる装置が開発されている(例えば特許文献4、5参照)。また、磁石同士の反発力や吸引力を用い、チューブの外表面にチューブに沿って複数の磁石を、その外側に複数の電磁石を配置し電磁石を輸送方向に順次励磁させて反発もしくは吸引する磁石を輸送方向に順に移すことによりチューブを蠕動させる装置が開発されている(例えば特許文献6、7参照)。これらの装置は、押圧手段にローラーを用いていないため、チューブに作用するせん断力が軽減される。
しかしながら、磁性流体を用いる装置は、可撓性被膜が蠕動の繰り返しによって劣化して破れる恐れがあるために一定厚さの可撓性被膜を必要とし、その結果、磁性流体の移動が遅くなり応答性が劣る。また、電磁駆動部および電磁石を用いる装置は、小型化に限度がありかつ高価であるため、これらを複数用いる装置は、小型化および製品コストの面で制約を受けるなどの問題があった。
特表2016−520756号公報 米国特許6296460号公報 再公表特許WO2015/173926号公報 特開平9−287571号公報 特開平11−70167号公報 特開2014−114772号公報 特開2014−132860号公報
本発明は、上記した問題点に鑑み、流路が形成されたチューブへのせん断力が軽減されると共に、応答性に優れ、小型化が可能でしかも安価な蠕動ポンプを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
流路が形成された可撓性のチューブの蠕動運動により流体を輸送する蠕動ポンプであって、
前記チューブと、
前記チューブの一方から前記チューブを支持するチューブ支持部と、
磁石を備えており、前記チューブに対向して設置されて、前記磁石を前記チューブに沿って移動させる磁石移動手段と、
前記チューブに対して前記チューブ支持部の反対側に配置され、前記チューブに沿って延在する可撓性の磁性シートとを備えており、
前記磁石に近接する前記磁性シートの一部が前記磁石により前記チューブ支持部側に引き付けられることにより、前記磁性シートの一部と前記チューブ支持部とにより前記チューブの一部が押圧され、前記磁石の移動に伴い前記チューブが押圧される位置が前記流体の輸送方向に移動して、前記流体を輸送するように構成されていることを特徴とする蠕動ポンプである。
請求項2に記載の発明は、
前記チューブ支持部に円弧状部が形成されており、
前記磁石移動手段が前記チューブ支持部に設けられ、前記チューブ支持部に支持された前記チューブの円弧状部に沿って前記磁石を回転させるローターと、前記ローターを回転駆動させる駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の蠕動ポンプである。
請求項3に記載の発明は、
前記チューブに円弧状部が形成されており、
前記チューブの下方に前記チューブ支持部が設けられ、
前記磁石移動手段が、前記チューブ支持部の下方に設けられ、前記チューブ支持部に支持された前記チューブの円弧状部に沿って磁石を回転させるローターと、前記ローターを回転駆動させる駆動手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の蠕動ポンプである。
請求項4に記載の発明は、
前記磁石移動手段に、前記磁石が1つまたは2つ以上配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の蠕動ポンプである。
請求項5に記載の発明は、
前記磁石移動手段に備えられた前記ローターに、2つ以上の前記磁石が、周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の蠕動ポンプである。
請求項6に記載の発明は、
前記チューブを形成する材料のショアA硬度が、30〜80であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の蠕動ポンプである。
請求項7に記載の発明は、
前記チューブが、ゴム、熱可塑性エラストマー、または熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6に記載の蠕動ポンプである。
請求項8に記載の発明は、
前記ゴムが、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、天然ゴムの少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプである。
請求項9に記載の発明は、
前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系の少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプである。
請求項10に記載の発明は、
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプである。
請求項11に記載の発明は、
前記磁性シートが、ゴムあるいは熱可塑性樹脂の内部に軟磁性粉末が分散されたシート、ラバーマグネット、または鉄板により形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の蠕動ポンプである。
本発明によれば、流路が形成されたチューブへのせん断力が軽減されると共に、応答性に優れ、小型化が可能でしかも安価な蠕動ポンプを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る蠕動ポンプの動作を模式的に示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係る蠕動ポンプの動作を模式的に示す正面図である。 本発明の他の実施の形態に係る蠕動ポンプにおけるチューブの流路の形状の例を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る蠕動ポンプの動作を模式的に示す正面図である。 本発明の他の実施の形態に係る蠕動ポンプの動作を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る蠕動ポンプにおける磁石の配置を模式的に示す平面図である。
[1]本発明の概要
本発明に係る蠕動ポンプには、チューブに沿って延在する可撓性の磁性シートが配置されており、この磁性シートが磁石によりチューブ側に引き付けられることによりチューブを押圧し、さらに、チューブが押圧される位置が流体の輸送方向に連続的に移動することにより、流体を輸送するように構成されている。
上記の磁性シートは、磁石に対して優れた応答性を発揮して、チューブに対して垂直方向に押圧するだけで、流体の輸送方向に向けては押圧しないため、押圧に際して、チューブに作用するせん断力を軽減させることができる。また、このような磁性シートを配置することにより、蠕動ポンプの小型化、低価格化を図ることができる。
[2]本発明の実施の形態
以下、図面を参照しつつ、実施の形態に基づいて本発明を具体的に説明する。
1.第1の実施の形態
(1)本実施の形態に係る蠕動ポンプの全体構成
はじめに、本実施の形態に係る蠕動ポンプの全体構成について説明する。図1、図2は、本実施の形態の蠕動ポンプの動作を模式的に示す図であり、それぞれ、平面図、正面図である。本実施の形態に係る蠕動ポンプは、流路が形成された可撓性のチューブ1を蠕動させることによって流体を輸送する蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)であって、チューブ1を押圧して流路を閉じさせる(圧閉)ための押圧手段として、磁性シート3と磁石5とを用いている点に特徴がある。
図1に示すように、本実施の形態の蠕動ポンプにおいては、チューブ支持部2に支持されたチューブ1を挟んで両側に磁性シート3と磁石5とが配置されている。そして、磁石5が磁性シート3を引きつけて、磁性シート3をチューブ1側へ向けて変形させることにより、変形した磁性シート3がチューブ1をチューブ支持部2へと押圧することができる。
そして、磁石5を磁石移動手段のローター4に配置し、チューブ1に沿ってローター4を回転させて、磁石5を流体の輸送方向に合わせて移動させることにより、磁性シート3の変形部分も連続的に移動して、チューブ1の内部の流体が輸送されていく。なお、磁石5の移動により変形部分が移動した後の磁性シートはチューブ1に対する押圧を開放し、自身の弾性により元の形状に戻るチューブ1に合わせて元の位置に戻り、チューブ1の元の形状に戻った部分に新しい流体が送り込まれる。
このように、本実施の形態においては、磁石5を移動させる磁石移動手段がチューブ1とは直接接触せず、磁石5によって変形する磁性シート3がチューブ1を押圧するため、押圧手段を従来の蠕動ポンプのようにチューブ1に対して摺動させることなく、チューブ1が押圧される位置を移動させることができる。また、磁性シート3は、磁石に対して接近、離反する際、チューブ1の外周面に対して垂直方向に変形するため、チューブ1に対するせん断力等の負荷が低減され、チューブ1の疲労による素材の劣化を十分に抑制することができる。また、本実施の形態の蠕動ポンプは、動作機構が簡易で、さらに省電力であるため、十分な小型化が可能であり、ウェアラブルポータブル用等の超小型ポンプとしても最適である。
(2)本実施の形態に係る蠕動ポンプの具体的な構成部材
次に、本実施の形態に係る蠕動ポンプの具体的な構成部材について、個々に説明する。
(a)チューブ
流体の流路が形成されたチューブ1は可撓性のチューブから形成されている。チューブ1の配置は流体を輸送することができれば特に限定されないが、効率的な流体の輸送という観点から、半円の円弧形状に配置されていることが好ましい。このような配置は、後述するチューブ支持部2に円弧形状の部分を設けてチューブ1を配置することにより得ることができる。そして、磁石移動手段をローター4により円盤形状に形成することにより、より小型でありながらも効率的な流体の輸送が可能で、さらに安価な蠕動ポンプを提供することができる。
チューブを形成する材料としては、可撓性の材料であればよく、特に限定されないが、ショアA硬度が30〜80である材料が好ましい。ショアA硬度が30未満の場合には、チューブが押圧された際にチューブの壁面同士が付着して、押圧力が取り除かれた後もチューブ内の流路が開通せず、流体の輸送に支障が生じる恐れがある。一方、80を超える場合には、チューブが押圧されても変形しないため、流路を圧閉できなくなり、流体の輸送に支障が生じる恐れがある。より好ましいショアA硬度は35〜70であり、40〜65であるとさらに好ましい。
このような材料としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、天然ゴムなどの少なくとも1種からなるゴム、あるいはスチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステルなどの少なくとも1種からなる熱可塑性エラストマー、もしくは、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を挙げることができる。
チューブの構成としては、1層からなる単層チューブであっても良いし、2層以上からなる多層チューブであっても良い。
チューブ流路の断面形状は、流体を輸送することができれば特に限定されず、例えば、図3に示すような、(a)真円、(b)半円、(c)楕円など、各種形状をとることができる。
チューブの製造方法としては、押出成形、射出成形、トランスファー成形、プレス成形など、既存の熱可塑性樹脂やゴムに適用される成形方法を用いても良いし、前記成形方法に加えて、各種接着剤による接着や、プラズマやエキシマーなどの表面処理による接着など、樹脂やゴムに用いられる一般的な接着方法で接合してチューブ流路を形成してもよい。
チューブの外径については特に制約はないが、チューブの外径が磁石と磁性シートとの間の距離を決める要素であることを考慮すると、磁石の磁束密度などにもよるが、一般的には、磁石と磁性シートとの間の距離が短いほうが、吸引力が働いて、チューブをより確実に押しつぶすことが可能となるため好ましい。具体的なチューブの外径としては、5.0mm以下が好ましい。5.0mmよりも外径が大きくなると、磁石の磁束密度などによっては磁性シートがチューブを十分に押しつぶすことができない場合がある。4.0mm以下であるとより好ましく、3.0mm以下であるとさらに好ましい。
(b)チューブ支持部
チューブ支持部2は、チューブ1を一方から支持するように設置されている。チューブ支持部2の形状はチューブ1を支持することができれば特に限定されないが、上記したように、チューブ1が半円の円弧形状に配置されることが好ましいことを考慮すると、同じように円弧形状であることが好ましい。そして、チューブ支持部2を円弧形状とすることにより、磁石移動手段を構成する円盤形状のローター4をチューブ支持部2の内側に容易に配置して回転させることができる。
(c)磁石移動手段
磁石移動手段は、磁石5を備えており、チューブ1に沿って磁石5を移動させることができるように構成されている。磁石移動手段に備えられた磁石5が、チューブ1による流体の輸送方向に向けて移動することにより磁石5に引き付けられた磁性シート3の変形部分が移動していくため、磁性シート3の変形によりチューブ1が押圧される位置が輸送方向に連続的に移動していき、チューブ1内の流路に充填された流体を輸送することができる。
磁石移動手段は、磁石を流体の輸送方向に合わせて移動させる形状であれば限定されないが、円盤形状のローターは、DCモーター、ステッピングモーターなどの駆動手段を用いて回転を精度高く制御して、磁石をチューブ1に沿ってスムーズに移動させることができるため、蠕動ポンプにおける流体の輸送に好ましい。そして、小型化に限度があり、かつ高価な電磁駆動部および電磁石を必要とする従来の蠕動ポンプと異なり、容易に小型化を図ることができ、しかも安価に提供することができる。
磁石移動手段のローター4に保持される磁石5の個数は、特に限定されず、輸送される流体の量などを考慮して適宜決定され、1つでもよいが、2つ以上配置することが好ましい。なお、2つ以上配置する場合には、精度高い流体の輸送という観点から、ローター4の外周部に等間隔で配置されることが好ましい。また、磁石の形状は、磁石が磁性シートを引き付ける力やチューブの太さ等を考慮して適宜決定される。
(d)磁性シート
磁性シート3は、磁石5に引き付けられて容易に変形することができる磁性シートであれば特に限定されず、例えば、ラバーマグネットなどのシート状の磁石、鉄板などの軟磁性材料を薄く圧延して可撓性を付与したシート、またはゴムあるいは熱可塑性樹脂の内部に軟磁性粉末が分散されたシートにより形成されていることが好ましい。また、磁性シートの厚みも特に限定されないが、厚みが1mm以下のシートであると、磁石5の移動に対して高い応答性を発揮してチューブ1を十分に押圧することができ好ましい。
また、このような可撓性に富む磁性シートは、磁石5の接近、離反に対してスムーズに応答して、変形部分が移動していくため、流路の圧閉位置を磁石5の接近、離反に合わせて滑らかに移動させることができる。
なお、本実施の形態においては、磁性シート3を支持する磁性シート支持部6を設けてもよく、これにより、磁性シート3を適切な形状に支持することができる。なお、磁性シート支持部は、チューブ支持部と一体に形成して、ホルダーとしてもよい。
(3)本実施の形態に係る蠕動ポンプの具体的な構成および動作
次に、上記した各構成部材から構成される蠕動ポンプの具体的な構成および動作について説明する。
本実施の形態においては、図1、2に示すように、チューブ支持部2と磁性シート支持部6の間に半円の円弧状に溝7が設けられており、この溝7のチューブ支持部2側には流体が充填されたチューブ1が円弧状部1aを形成するように配置され、磁性シート支持部6側にはチューブ1の円弧状部1aに沿うように磁性シート3が配置されている。なお、磁性シート3は始端部、終端部の2箇所が磁性シート支持部6に固定されており、その他の箇所はフリーとなっている。
そして、チューブ支持部2の内側には、円盤形状のローター4が回転軸4aを中心として回転するように配置されており、ローター4の外縁部には3つの磁石5が等間隔で配置されている。
そして、ローター4が回転して、磁石5が磁性シート3に接近してくると、磁性シート3は磁石5の磁力によって磁石5の方向に引き付けられて、チューブ1の方向に徐々に変形する。そして、磁石5と対向した位置で、磁性シート3は最も大きく変形して、その先端がチューブ1を押圧し、部分的にチューブ1を圧閉する。
そして、磁石5が回転しながら移動していくのに合わせて、磁性シート3の変形部分が移動していく。この結果、チューブ1内の流体を圧閉した状態のまま輸送していくことができる。
一方、変形部分が移動した後の磁性シート3は磁石5による引き付けから開放され、それに合わせて、磁性シート3のチューブ1に対する押圧が取り除かれる。押圧が取り除かれたチューブ1は、自身が有する弾性によって元の形状に戻ろうとするため、圧閉から開放されて、後続する流体が充填され、次の磁石の接近を待つ。
以上の動作を繰り返すことにより、高い精度で流体を輸送することが可能となる。
2.第2の実施の形態
前記した磁性シートの変形によって流体を輸送する蠕動ポンプとしては、第1の実施の形態とは異なる形態も可能であり、この形態の蠕動ポンプについて以下に説明する。
図4、図5はそれぞれ本実施の形態に係る蠕動ポンプの動作を模式的に示す正面図、平面図である。また、図6は磁石の配置を模式的に示す平面図であり、磁性シート支持部6を省略して溝7の内部が見えるようにしている。なお、図4〜図6における各符号は、図1、2と共通している。
図4に示すように、本実施の形態において、流路が形成された可撓性のチューブ1と、チューブ1を保持するチューブ支持部2と、磁性シート3と、磁石5と、磁石5を保持し回転軸によって回転自在に支持された円盤状のローター4と、回転軸を中心としてローター4を回転させる駆動部とを有し、チューブ1がチューブ支持部2によって保持された円弧状部1aを有している点は、第1の実施の形態と同様である。しかし、本実施の形態においては、第1の実施の形態とは異なり、チューブ支持部2がチューブ1の下方に、また、磁性シート3がチューブ1の上方に配置されている。
具体的には、半円の円弧状に配置されたチューブ1の上方外周面に沿って磁性シート3が配置され、チューブ1の下方外周面は平板状のチューブ支持部2で支持されている。なお、磁性シート支持部6は、磁性シート3を背面から支持すると共に、溝7の蓋を兼ねており、磁性シート支持部6を設けることによってチューブ1と磁性シート3とを確実に溝7内に保持することができる。
そして、ローター4は、チューブ支持部2の下方に配置されて、回転軸4aを中心に回転する。なお、磁石5は、第1の実施の形態と同様にローター4に配置されているが、その位置はチューブ1が配置されている半円の円弧状部の直下となっている。
このローター4が回転することにより、第1の実施の形態と同様に、磁石5が回転して、磁性シート3をチューブ1の方向に引き付けて変形させることにより、第1の実施の形態と同様に、チューブ1の外周面を押圧して、チューブ1を部分的に圧閉することができ、磁石5の移動に合わせて磁性シート3の変形部分も連続的に移動するため、チューブ1内の流体を圧閉した状態のまま輸送していくことができる。
本実施の形態においては、ローター4をチューブ支持部2と重ねて配置するため、チューブ支持部2をローター4よりも大きくする必要がない。このため、図6に示すように平面視におけるサイズをより小さくすることができる。一方、厚みは大きくなるが、磁石5をローター4に埋め込むことにより、厚みの増大を抑制することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1 チューブ
1a 円弧状部
2 チューブ支持部
3 磁性シート
4 ローター
4a 回転軸
5 磁石
6 磁性シート支持部
7 溝

Claims (11)

  1. 流路が形成された可撓性のチューブの蠕動運動により流体を輸送する蠕動ポンプであって、
    前記チューブと、
    前記チューブの一方から前記チューブを支持するチューブ支持部と、
    磁石を備えており、前記チューブに対向して設置されて、前記磁石を前記チューブに沿って移動させる磁石移動手段と、
    前記チューブに対して前記チューブ支持部の反対側に配置され、前記チューブに沿って延在する可撓性の磁性シートとを備えており、
    前記磁石に近接する前記磁性シートの一部が前記磁石により前記チューブ支持部側に引き付けられることにより、前記磁性シートの一部と前記チューブ支持部とにより前記チューブの一部が押圧され、前記磁石の移動に伴い前記チューブが押圧される位置が前記流体の輸送方向に移動して、前記流体を輸送するように構成されていることを特徴とする蠕動ポンプ。
  2. 前記チューブ支持部に円弧状部が形成されており、
    前記磁石移動手段が前記チューブ支持部に設けられ、前記チューブ支持部に支持された前記チューブの円弧状部に沿って前記磁石を回転させるローターと、前記ローターを回転駆動させる駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の蠕動ポンプ。
  3. 前記チューブに円弧状部が形成されており、
    前記チューブの下方に前記チューブ支持部が設けられ、
    前記磁石移動手段が、前記チューブ支持部の下方に設けられ、前記チューブ支持部に支持された前記チューブの円弧状部に沿って磁石を回転させるローターと、前記ローターを回転駆動させる駆動手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の蠕動ポンプ。
  4. 前記磁石移動手段に、前記磁石が1つまたは2つ以上配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の蠕動ポンプ。
  5. 前記磁石移動手段に備えられた前記ローターに、2つ以上の前記磁石が、周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の蠕動ポンプ。
  6. 前記チューブを形成する材料のショアA硬度が、30〜80であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の蠕動ポンプ。
  7. 前記チューブが、ゴム、熱可塑性エラストマー、または熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項6に記載の蠕動ポンプ。
  8. 前記ゴムが、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、天然ゴムの少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプ。
  9. 前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系の少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプ。
  10. 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項7に記載の蠕動ポンプ。
  11. 前記磁性シートが、ゴムあるいは熱可塑性樹脂の内部に軟磁性粉末が分散されたシート、ラバーマグネット、または鉄板により形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の蠕動ポンプ。
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