JP2019189393A - 用紙後処理装置及び画像形成システム - Google Patents

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光大 手塚
Mitsuhiro Tezuka
光大 手塚
敬太 飯野
Keita Iino
敬太 飯野
誠 小沢
Makoto Ozawa
誠 小沢
丹沢渉
Wataru Tanzawa
渉 丹沢
友徳 堀内
Tomonori Horiuchi
友徳 堀内
毅 萩原
Takeshi Hagiwara
毅 萩原
上田 貢
Mitsugi Ueda
貢 上田
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Atsushi Ariizumi
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Abstract

【課題】用紙後処理装置において、搬送されている用紙に目印を付与し、他の用紙から簡単に区別して取り出し得るように排出トレイ上に積載する。【解決手段】用紙後処理装置Bは、搬送経路22を搬送機構24,25,35により搬送される用紙33の先端の角部をその一方の面側に角折りする用紙角折り機構50と、搬送経路から排出される用紙を積載する排出トレイ32と、用紙を搬送経路から排出トレイに排出させる搬出ローラ対25と、それらの動作を制御する制御部200とを備える。制御部は、排出トレイの最上の既積載用紙又はその直ぐ後続の用紙の一方が他方に向けた角折り部34を有し、該角折り部が他方の用紙の前縁に引っ掛かり、該一方の用紙が他方の用紙から排出方向下流側にずれた位置に積載されるように、該後続の用紙を排出させる。【選択図】図9

Description

本発明は、搬送される用紙に目印を付与することができる用紙後処理装置及び、該用紙後処理装置を備えた画像形成システムに関するものである。
従来、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ及びこれらの複合機等の画像形成装置から排出される記録済み用紙に対して、整合処理、綴じ処理、折り処理、パンチ穿孔処理、スタンプ捺印処理などの後処理を施す用紙後処理装置が広く使用されている。一般に、用紙後処理装置は画像形成装置の用紙排出口に連結され、所望の後処理を施した用紙又は用紙の束を下流側に配置された排出トレイに積載する。
画像形成装置から排出される多数の用紙を、用紙後処理装置において、例えば複数枚のセット毎や文書毎に仕分けして排出トレイに積載したい場合がある。そこで、仕分けしたい文書(用紙束)の表紙ページの角部に切り込みを入れ、切り込みを入れた角部先端が用紙の外側にはみ出るように曲げてしおりを作成するしおり作成装置が提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
特許文献1のしおり作成装置は、パルスモータを用いてカムを回転させ、このカムで用紙に切り込みを入れるためのカッタを上下させる機構を備えており、搬送されている用紙を一旦止め、パルスモータを動作させて用紙に切り込みを入れる。その後、再度パルスモータを動作させてカッタを退避させ、用紙搬送を再開して、下流に配置されている搬送ローラを用いて切り込み部を外側に折るように構成されている。
更に特許文献1のしおり作成装置は、複数の受信文書について文書毎の仕分けをより容易にするために、しおりを作成する位置を文書毎に変えるように構成されている。そのために、制御部が、何回目の表紙ページ出力であるかを管理し、記録紙の搬送ローラを駆動する搬送モータを制御して、カッタを上下させる加工装置での記録紙の停止位置を変えている。
特開平9−107433号公報
用紙後処理装置において、例えば画像処理装置から搬送される用紙の後処理を一旦止めて、画像処理装置で割り込み印刷した特定の用紙を後処理して先に取り出したい場合がある。この場合、前記特定の用紙に目印を付与して排出すると、先に後処理した他の用紙から簡単に区別できるので、好都合である。
しかしながら、特許文献1に記載の従来装置では、目印として「しおり」を作成した用紙とそうでない用紙とが区別されることなく、同じように排紙部に積載される。そのため、排紙部で目印が他の用紙に重なって、先に取り出したい用紙が他の用紙に紛れてしまい、直ぐに取り出せない、という問題を生じる虞がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、搬送される用紙に目印を付与する用紙後処理装置において、目印を付与した用紙を他の用紙から簡単に区別して、容易に取り出し得るようにすることにある。
本発明の用紙後処理装置は、その第1の側面において、
用紙を搬送するための用紙搬送路と、
用紙を用紙搬送路に沿って搬送するための搬送機構と、
搬送機構によって用紙搬送路を搬送される用紙の先端の少なくとも一方の角部を、該用紙の一方の面側に角折りするための角折り処理機構と、
用紙搬送路から用紙を所定の排出方向に排出させるための用紙排出部と、
用紙排出部によって排出される用紙を積載するための排紙積載部と、
排出方向に、排紙積載部に排出される用紙の先端が排紙積載部に着地する位置を調節するための着地位置調節機構と、
着地位置調節機構の動作を制御するための制御部とを備え、
制御部は、排紙積載部に積載されている最上の用紙の排出方向の下流側の角部が、該排紙積載部に用紙が積載される方向に向けて角折りされている場合、最上の用紙に続いて用紙排出部によって排出される後続の用紙の排出方向下流側の辺縁が、最上の用紙の角折りされた角折り部よりも排出方向の上流側で排紙積載部に着地するように、着地位置調整機構を動作させることを特徴とする。
本発明の用紙後処理装置は、その第2の側面において、
用紙を搬送するための用紙搬送路と、
用紙を用紙搬送路に沿って搬送するための搬送機構と、
搬送機構によって用紙搬送路を搬送される用紙の先端の少なくとも一方の角部を、該用紙の一方の面側に角折りするための角折り処理機構と、
用紙搬送路から用紙を所定の排出方向に排出させるための用紙排出部と、
用紙排出部によって排出される用紙を積載するための排紙積載部と、
排出方向に、前記排紙積載部に排出される用紙の先端が前記排紙積載部に着地する位置を調節するための着地位置調節機構と、
着地位置調節機構の動作を制御するための制御部とを備え、
制御部は、排紙積載部に積載されている最上の用紙に続いて用紙排出部によって排出される後続の用紙の排出方向の下流側の角部が、最上の用紙に向けて角折りされている場合、後続の用紙の角折りされた角折り部が、最上の用紙の排出方向下流側の辺縁よりも排出方向下流側で排紙積載部に着地するように、着地位置調整機構を動作させることを特徴とする。
本発明の別の側面において、本発明の画像形成システムは、用紙に画像形成する画像形成ユニットと、画像形成ユニットから送られた用紙に角折り処理を行う用紙後処理装置とを備え、用紙後処理装置は上述した本発明の用紙後処理装置であることを特徴とする。
本発明の用紙後処理装置の第1の側面によれば、排紙積載部上の最上の用紙の排出方向下流側の角部が、排紙積載部に用紙が積載される方向に向けて角折りされている場合、後続の用紙が、その排出方向下流側の辺縁を最上の用紙の角折り部よりも排出方向の上流側で着地させて排紙積載部に排出されるので、最上の用紙が排紙積載部上で他の積載用紙及び後続の用紙から用紙の排出方向にずれて積載されることになり、他の用紙から簡単に区別して容易に取り出すことができる。
同様に、本発明の用紙後処理装置の第2の側面によれば、排紙積載部上の最上の用紙に続いて用紙排出部によって排出される後続の用紙の排出方向の下流側の角部が、最上の用紙に向けて角折りされている場合、後続の用紙が、その角折りされた角折り部を、最上の用紙の排出方向下流側の辺縁よりも排出方向下流側で着地させて排紙積載部に排出されるので、該後続の用紙が排紙積載部上で他の積載用紙から用紙の排出方向にずれて積載されることになり、他の用紙から簡単に区別して容易に取り出すことができる。
画像形成システムの全体構成を概略的に示す図。 図1のシステムにおける用紙後処理装置の要部の構成を示す側面図。 本発明による用紙後処理装置の用紙角折り機構の構成を示す概略斜視図。 図3の用紙角折り機構の構成を示す断面図。 図3の用紙角折り機構の構成を示す上面図。 図3の用紙角折り機構による角折り動作を順に示す断面図。 図3の用紙角折り機構による角折り動作を順に示す上面図。 (a)(b)図はそれぞれ上向き角折り部と下向き角折り部を示す部分拡大上面図。 整合機構の構成を概略的に示す平面図。 用紙の搬送及び排出トレイへの排出を模式的に示す断面図。 図10の上面図。 第1実施形態による排出トレイへの用紙排出を模式的に示す断面図。 第1実施形態における用紙積載過程を模式的に示す上面図。 (a)(b)図はそれぞれ第1実施形態の変形例を模式的に示す上面図。 第2実施形態による排出トレイへの用紙排出を模式的に示す断面図。 第2実施形態における用紙積載過程を模式的に示す上面図。 (a)(b)図はそれぞれ第2実施形態の変形例を模式的に示す上面図。 (a)(b)図は第3実施形態による排出トレイへの用紙排出積載過程を模式的に示す上面図。 排出トレイに排出される用紙のコシ付け部の構成を示す概略図。 (a)(b)図は用紙のコシ付け部の別の実施形態を示す概略図。 (a)(b)図は用紙のコシ付け部の更に別の実施形態を示す概略図。 (a)(b)図は用紙着地位置の調節機構の別の実施形態を示す概略図。 用紙後処理装置の制御構成を示すブロック図。 角折り処理を含む一連の用紙搬送の過程を説明するフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成システム]
図1に本発明に係わる画像形成システムの全体構成を示す。同図の画像形成システムは画像形成装置Aと用紙後処理装置Bとで構成され、画像形成装置Aで画像形成した用紙を用紙後処理装置Bで一時的に部揃え収納してステイプル綴じ等の後処理をした後に排出トレイに収納する。用紙後処理装置Bは、画像形成装置Aにおいて画像形成条件と共に設定された後処理(仕上げ処理)モードに応じて仕上げ処理した後に、用紙を排出トレイに収納するよう構成されている。以下に、画像形成装置A及び用紙後処理装置Bについて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、用紙上に静電印刷機構で画像を形成する場合を示し、給紙部2と画像形成部3と排紙部4とで構成されている。画像形成装置Aの装置ハウジング1には、画像形成する用紙を収納した給紙部2が内蔵され、この給紙部2は、装置ハウジング1に着脱自在な給紙カセット2a、2b、2cによって構成されており、給紙カセット2a、2b、2cはそれぞれ異なる用紙サイズに対応している。
画像形成部3は、給紙部2から搬送されてくる用紙へデータ処理部9から転送された画像データに従って画像形成する。図示の画像形成部3は静電印刷機構を示し、感光ドラム8に静電潜像を形成するビーム投光器と、静電潜像にトナーインクを付着する現像器10と、転写チャージャ11とクリーナとで構成されている。これらの具体的な構成と動作については広く知られているので、詳細な説明は省略する。
給紙部2からレジストローラ対7に搬送された用紙に、感光ドラム8に形成した画像インクを転写チャージャ11で転写する。転写チャージャ11の下流側には定着ローラ対12が配置され、転写された画像を加熱定着して用紙を排紙部4に搬送する。排紙部4は、装置ハウジング1に配置された画像形成装置排紙口13と、排紙ローラ対15とで構成される。
データ処理部9は、画像読取ユニット5が読み取った画像データ、或いは外部のネットワーク、コンピュータ入力装置などから送られた画像データを設定された画像形成条件に応じて、前述のビーム投光器に電気信号として送信する。
図示の画像形成装置Aは、それと一体な画像読取ユニット5と、このユニットに原稿用紙を給送する原稿用紙自動給送装置19とを備えている。画像読取ユニット5は、原稿用紙を載置するプラテン16と、このプラテン16に沿って移動する読取キャリッジ17とで構成され、プラテン16上の原稿用紙を読取キャリッジ17でスキャニングして画像データに変換するスキャナ装置で構成されている。また、原稿用紙自動給送装置19は、給紙トレイ20にセットした原稿用紙をプラテン16に自動的に給送するユニットとして画像読取ユニット5に一体に取り付けられている。
デュープレックスパス14は、画像形成部3から画像形成される用紙を表裏反転してレジストローラ対7に循環搬送し、用紙の裏面側に画像形成部3で画像形成し、排紙部4から画像形成装置排紙口13に搬出する。
画像形成装置Aは、上記静電印刷機構以外にも、インクジェット画像形成方式、オフセット印刷方式、シルク印刷方式などの種々の画像形成機構が採用可能である。
「用紙後処理装置」
本発明の用紙後処理装置Bは、図1に示すように画像形成装置Aから画像形成済みの用紙が搬入されると、該用紙を処理トレイ29に部揃えして収納した後、仕上げの後処理(ステイプル綴じ処理、折り処理等)を施し、処理した用紙(又は用紙束)を排出トレイ32に収納する。
図2は、用紙後処理装置Bの構成を詳細に示している。用紙後処理装置Bは、装置ハウジング21を備え、装置ハウジング21内には、用紙を搬送する搬送経路22と、搬送される用紙の先端角部を角折り処理する用紙角折り機構50と、搬送経路22から搬送された用紙を一時的に収納する処理トレイ29と、後処理された用紙を積載収納し、用紙の積載量に応じて昇降可能な排出トレイ32とで構成されている。
以下、本発明の第1実施形態に係る用紙後処理装置Bについて詳細に説明する。
[搬送経路]
搬送経路22(用紙搬送路)は、装置ハウジング21を略水平方向に直線状に横断するように形成されている。搬送経路22の入口側には、画像形成装置排紙口13に連結する搬入口101が設けられ、画像形成装置Aから搬送されてくる用紙を、下流側の処理トレイ29に向けて案内するように構成されている。
搬送経路22には、用紙搬送手段を構成する搬入ローラ対24、搬送ローラ対35及び排出ローラ対25が用紙搬送方向に沿って上流側から下流側へ順に配置されている。ここで及び以下の説明において、用紙搬送方向は、搬入ローラ対24側から搬出ローラ対25側に向けて用紙が搬送される方向である。搬入ローラ対24、搬送ローラ対35及び排出ローラ対25は、それぞれ後述する搬送ローラ駆動モータ109(図示せず)に連結されており、該搬送ローラ駆動モータに駆動されて用紙を搬入口101から排紙口103に向けて搬送する。
また、搬送経路22には、搬入センサ23が、搬入ローラ対24の搬入口101側に配置されている。搬入センサ23は、搬入口101から搬送される用紙の先端及び後端をそれぞれ検出すると、用紙後処理装置Bの制御部200に組み込まれた制御CPU203に検出信号を送信する。制御部200は、後述するように、以下に説明する用紙後処理装置Bの各機構及び装置の動作を制御する。
「用紙角折り機構」
用紙角折り機構50は、搬送経路22上の搬入ローラ対24と搬送ローラ対35との間に位置し、搬送経路22を搬送される用紙33に後述する角折り処理を行う。図3は、用紙角折り機構50の斜視図を、図4はその断面図を、図5はその上面図をそれぞれ示している。
用紙角折り機構50は、上下フラッパ51、52と、上側及び下側用紙ガイド53,54と、折りローラ対55とから構成される。図4に示すように、上下フラッパ51、52と上側及び下側用紙ガイド53,54は、それぞれ搬送経路22に関して上下対称に設けられている。
図3及び図4に示すように、搬送経路22は、上側及び下側用紙ガイド53,54の部分を除いて、折りローラ対55よりも用紙搬送方向の上流側が上下方向に狭い隙間で制限されている。この隙間によって、搬送経路22内を搬送されている用紙33の先端が、該搬送経路の外側へ変向しないように、即ち用紙33の面に関して垂直方向(上向き又は下向き)に変向しないように構成されている。
搬送経路22の前記隙間には、上側及び下側用紙ガイド53,54を設けた部分がそれぞれ切り欠かれ、用紙搬送方向に平行な第1辺と、該第1辺の用紙搬送方向上流端から用紙搬送方向と直交する方向(以下、用紙幅方向という)に平行に搬送経路22の側辺部まで外側に延びる第2辺と、前記第1辺の用紙搬送方向下流端と前記第2辺の用紙幅方向外端とを斜め直線状に結ぶ第3辺とからなる三角形の開口部が形成されている。上側及び下側用紙ガイド53,54は、それぞれ搬送経路22の前記三角形開口部を塞ぐように該三角形開口部から外向きに突設されている。
図3〜図5に示すように、上側用紙ガイド53は、前記三角形開口部の前記第1辺及び第2辺からそれぞれ搬送経路22の外側に、前記三角形の内側にやや傾斜させて立設された平坦で略扇形の第1,第2壁部と、前記第3辺から搬送経路22の外側に、前記三角形の内側に湾曲させた略三角形の第3壁部とを有する。前記第1,第2壁部は、前記第1辺と第2辺と交点から延出する直線状の側辺で一体に結合され、前記第3壁部は、両側辺が前記第1,第2壁部の前記略扇形の湾曲した側辺に一体に結合している。
これにより、上側用紙ガイド53の内部には、後述するように用紙の角部を搬送経路22の外側に屈曲させるための密閉された空間が画定される。上側用紙ガイド53の前記第3壁部を形成する前記三角形の第3辺によって、用紙33の角部に形成される角折り部の傾斜角度が決定される。下側用紙ガイド54は、上側用紙ガイド53と上下対称に設けられているので、説明を省略する。
上フラッパ51及び下フラッパ52は、それぞれ同一寸法形状の矩形平板部材で形成され、搬送経路22の上下の前記三角形開口部の第2辺から、該開口部内に収まるように突設されている。上下フラッパ51、52は、それぞれ搬送経路22の上下の前記三角形開口部の第2辺又はその付近に、用紙幅方向を中心として搬送経路22に対して外向きに、即ち垂直方向上向き及び下向きに、上側及び下側用紙ガイド53,54により画定される前記空間内で揺動するように支持されている。
上下フラッパ51、52は、該上下フラッパと重なる位置で搬送される用紙33の角部を搬送方向の外側(垂直方向上向き又は下向き)に変向させる、即ち反らせるための用紙角部誘導手段(第1の誘導手段)としての機能を有する。上側及び下側用紙ガイド53,54は、上下フラッパ51、52によって搬送方向の外側に変向された用紙33の角部を内側へ即ち用紙側に反り返らせ、巻き込んで屈曲させるための用紙角部誘導手段(第2の誘導手段)としての機能を有する。後述するように、前記上下フラッパと上側及び下側用紙ガイドとの組合せによって、角折り処理する用紙33の角部が、図4及び図5に示すように屈曲される。
このように屈曲された用紙33の角部を折り込むための角折り手段として、折りローラ対55が、搬送経路22の上側及び下側用紙ガイド53,54の用紙搬送方向下流端に隣接して設けられている。折りローラ対55は、図5に示すように、その長さ即ち用紙幅方向の寸法が、搬送される用紙33に施される角折り部の幅より大きく、それにより上下の折りローラ間で角折り部全体を圧接するように配置されている。
折りローラ対55は、用紙幅方向に、角折り処理しようとする用紙の角部に対応する位置にのみ設けられている。そのため、折りローラ対55が、上下の折りローラ間で搬入ローラ対24又は排出ローラ対25と同様の用紙搬送力を発揮し得るように設定されていると、搬送されている用紙33にスキューを発生させる虞がある。そのため、折りローラ対55は、用紙搬送力が搬入ローラ対24及び排出ローラ対25よりも小さくなるように設定されている。
本実施形態の折りローラ対55は、搬入ローラ対24と同じ駆動源(駆動モータ)で駆動されているが、排出ローラ対25と同じ駆動源(駆動モータ)で駆動されるように構成することもできる。また、本実施形態では、前記角折り手段として、搬入ローラ対24又は排出ローラ対25と同様の上下ローラ対からなる折りローラ対55を採用したが、これ以外の角折り手段も可能である。例えば、屈曲された用紙の角部を圧接しないが、角折り部を形成し得る程度に狭い隙間を有する従動コロ対や、狭い隙間を有する湾曲ガイド対のような構成としても良い。これらの場合、角折り手段は元より用紙搬送力を持たないように設定することができる。
次に、用紙角折り機構50による角折り動作について説明する。図6は、搬送経路22を搬送されている用紙33の角部を用紙角折り機構50で上折り処理する、即ち上向きの角折り部を形成する過程を順に断面方向から見た図であり、図7は、それらの過程を上方から見た図である。
用紙後処理装置Bに搬入された用紙33は、搬送経路22上を搬入ローラ対24によって用紙角折り機構50に向けて搬送される。そのとき、用紙33の搬送位置は、該用紙の先端及び後端を搬入センサ23が検出することによって確認される。
用紙33を角折り処理しない場合、上フラッパ51及び下フラッパ52は、図6_a)及び図7_a)に示すように、搬送経路22と同じ高さに、即ち本実施形態では水平に維持される。従って、用紙33は、角部が搬送経路22の外側に反り返されたり屈曲されることなく、通常の用紙搬送と同様に、そのまま折りローラ対55を通過する。用紙33を角折り処理するしないは、後述するように画像形成装置Aに設けられた本体制御部202からの指示の有無によって決定される。
本体制御部202から角部の上折り処理の指示があった場合、上フラッパ51及び下フラッパ52を、図6_b)及び図7_b)に示すように、上向きに所定の角度位置まで揺動させる。これにより、搬送されている用紙33の角折りしようとする角部は、図6_b)及び図7_b)に示すように、搬送されながら上向きに反るように変向され、上側用紙ガイド53の内側に案内される。このとき、上フラッパ51及び下フラッパ52は、用紙33の角部を上側用紙ガイド53内により導き易くするように、搬送経路22の経路幅を維持したまま揺動動作させる。
上向きに変向されて上側用紙ガイド53内に導かれた用紙33の角部は、図6_c)及び図7_c)に示すように、用紙33が用紙搬送方向に搬送され続けていることによって、上側用紙ガイド53の前記第3壁部の湾曲面に沿って内側に即ち用紙側に反り返されて巻き込まれ、屈曲する。上下フラッパ51、52は、用紙33の角部が上側用紙ガイド53内に到達した後、該用紙の先端が折りローラ対55のニップ位置に到達する前に、元の水平位置に戻される。
用紙33は、上述したように角部が屈曲された状態のまま、搬送経路22上をそのまま折りローラ対55に向けて搬送される。これにより、用紙33の屈曲された角部は、折りローラ対55の折りローラ間に挟み込まれ、上下から押圧されて圧接された状態で搬送される。これにより、用紙33の角部には、図6_d)及び図7_d)に示すように、上折り処理が行われ、上向きの角折り部が形成される。
本体制御部202から角部の下折り処理の指示があった場合、上フラッパ51及び下フラッパ52は、下向きに所定の角度位置まで揺動させられる。これにより、用紙33の角部は、下向きに変向されて下側用紙ガイド54内に導かれ、下向きに屈曲される。下向きに屈曲された用紙33の角部は、上述した角部の上折り処理と同様に処理され、折りローラ対55で圧接されて、下向きの角折り部が形成される。
角折り処理された用紙33は、搬送ローラ対35及び排出ローラ対25に受け渡されて搬送され、排出トレイ32に排出される。このとき、用紙33の角折りされた角部が搬送ローラ対35及び/又は排出ローラ対25にニップされて搬送されるように構成されていると、角折り部を排出ローラ対25の圧接力で増し折りすることができ、より確実に角折り部を形成できるので、好都合である。これは、例えば、搬送経路22の用紙幅方向に用紙角折り機構50側に配置される搬送ローラ対35及び/又は排出ローラ対25の長さを通常よりも長くしたり、搬送ローラ対35又は追加の搬送ローラ対を搬送経路22の用紙幅方向に用紙角折り機構50側に配置して、該用紙角折り機構により角折り処理された用紙33の角部が、これらローラ対にニップされて搬送されるように構成することによって達成される。
本実施形態では、用紙の角部を搬送経路22の外側に変向させる用紙角部誘導手段(第1の誘導手段)として、上フラッパ51及び下フラッパ52を用いたが、本発明は、これに限定するものではない。搬送されている用紙33の角部を搬送経路22から上向き又は下向きに反らせることが可能なものであれば、上下フラッパ51、52と異なる様々な構成が考えられる。
例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等からなる柔軟で高耐久性の樹脂シート部材を、上向き又は下向きの少なくともいずれか一方に或る角度で傾斜した状態で、上側又は下側用紙ガイド53又は54の前記三角形開口部の第2辺に、その傾斜角度を一定に固定して設けたり、搬送経路22の途中に用紙の端部を変向させる形状の固定突起物等を設けることもできる。これらの固定された変向手段を用いる場合、該変向手段の位置を通過する用紙の角部は常に角折り処理されることになるから、角折り処理しない用紙は、前記変向手段の位置を通過しないように、その搬送位置を用紙幅方向にシフトさせることが好ましい。
図8(a)、(b)は、用紙角折り機構50によって用紙33の一方の角部に形成された上向き角折り部34と下向き角折り部36とをそれぞれ示している。両角折り部34,36は、折りローラ対55で(必要な場合に、更に排出ローラ対25で)圧接されることにより、用紙33の搬送方向に沿った側辺33a上の折れ点34a,36a、及び搬送方向前側の側縁33b上の折れ点34b,36bが十分に折り曲げられて、明確な折り線34c,36cが形成されている。
本実施形態では、用紙の一方の角部のみを角折り処理するように、搬送経路22に1つの用紙角折り機構50を設けている。別の実施形態では、搬送経路22の幅方向に2つの用紙角折り機構50を設けることができる。この場合、両用紙角折り機構50は、用紙の搬送方向に関して左右対称に構成され、それぞれの上側及び下側用紙ガイド53,54の前記第3壁部が、互いに湾曲面を搬送経路22の幅方向に対向させるように配置する。これにより、用紙の先端側の両方の角部を又はいずれか一方の角部を選択的に角折り処理することができる。
「処理トレイ」
排紙口103の下流側には処理トレイ29が配置されている。処理トレイ29は、用紙の排出方向(図2では右から左の方向)での後端部を支持する処理トレイ紙載台29aを備えている。処理トレイ紙載台29aは、排出トレイ32との間で排紙口103から搬送された用紙を略水平方向にブリッジ支持するように配置されている。
処理トレイ29には、用紙の排出方向での後端部を位置規制する規制ストッパ105とステイプルユニット31とが配置されている。よって、搬送経路22から排出される用紙は、排出方向とは反対の方向(図2では右方向)に反転搬送されて、排紙口103の下方に配置されている処理トレイ29に収納される。ステイプルユニット31は、従来から採用されている周知のものであり、反転搬送により処理トレイ紙載台29a上に積載され部揃えされた用紙束をステイプル針で綴じ処理する。
「整合機構」
処理トレイ29には、図2で示すように、排紙口103から搬送されてくる用紙の用紙幅方向に該用紙の搬送方向と直交する向きに進退して位置決めする整合手段である整合機構30が配置されている。整合機構30は、図9の上面図に示すように、排紙口103から処理トレイ29に搬入された用紙33のセンターを基準に位置合わせを行うために、処理トレイ29上の用紙の左側縁と係合する左整合板30Lと、用紙の右側縁と係合する右整合板30Rとを備える。
この左右の整合板30L及び30Rはそれぞれ処理トレイ29の処理トレイ紙載台29aに形成されているガイド溝(図示せず)に嵌合支持され、用紙の搬送方向と直交する向き(以下、「用紙幅方向」という)にスライドして移動可能となっている。そして、処理トレイ29の底部には前記ガイド溝に沿って一組のプーリ対111を配置して、それぞれのプーリ対111にはベルト112が架け渡されている。そして、各ベルト112には、左右の整合板30L及び30Rがそれぞれ固定されている。また、各プーリ対111の一方のプーリにはシフトモータMZ1及びMZ2が連結されている。
このような構成で左右一対形成されている左整合板30Lと右整合板30Rとは、それぞれの整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2の駆動で用紙幅方向に往復移動する。このとき、整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2を同期させて反対方向に同一量回転駆動させることで、処理トレイ29上に搬入された用紙をセンター基準で整合することが可能となる。
「用紙搬出機構」
上述の処理トレイ29には、排紙口103から用紙を処理トレイ紙載台29a上に搬送する反転ローラ対28と、処理トレイ紙載台29a上の用紙を規制ストッパ105に送る掻込みローラ104が配置されている。反転ローラ対28は、排紙口103から送られた用紙を、一旦排出方向に搬送した後に排出方向とは異なる規制ストッパ105に向かう反転搬送方向に送る正逆転ローラで構成されている。図示の反転ローラ対28は、処理トレイ29の上方に位置する反転上部ローラ28aと下方に位置する反転下部ローラ28bで構成され、両ローラは圧接離間するローラ対で構成されている。
反転下部ローラ28bは、処理トレイ紙載台29aに埋設された固定ローラ構造であるのに対し、反転上部ローラ28aは、後処理装置ハウジング21に昇降可能に構成されている。反転上部ローラ28aは、後処理装置ハウジング21に揺動可能に軸支持された昇降アームに取り付けられている。前記昇降アームには、該昇降アームを昇降させるためにソレノイド、モータ等のアクチュエータが連結されている。反転上部ローラ28aには、これを排出方向及び反転搬送方向に回転させるために、正逆転可能な反転ローラ駆動モータ108(図示せず)が連結されている。
後述する制御CPU203は、排紙センサ102から用紙先端の検出信号を受信してから、該用紙先端が反転ローラ対28のローラニップ位置に到達するまで、反転上部ローラ28aを離間した上昇位置に位置させ、用紙先端がローラニップ位置に到達した後は、反転上部ローラ28aを反転下部ローラ28bに圧接する作動位置まで下降させる。反転上部ローラ28aは、用紙後端が排紙口103から搬出されるまで排出方向に回転させ、一旦停止した後に反転搬送方向に回転させる。これによって、排紙経路22から排出される用紙は、最初排出方向に送られ、用紙後端が排紙口103から処理トレイ29上に進入した後、反転搬送方向に進む。
つまり後述する制御CPU203は、排紙センサ102で用紙先端を検出した後、用紙先端が反転ローラ対28のローラニップ位置に到達するタイミングで、上方に待機している反転上部ローラ28aを下方のニップ位置に降下させ、反転下部ローラ28bと圧接した状態で排出方向に所定量回転後に一旦停止させ、その後に反転搬送方向に回転させる。この制御は、排紙センサ102で用紙先端を検出した信号と用紙後端を検出した信号を基準に遅延回路が構成されている。
掻込みローラ104は、排紙口103の排出ローラ対25と一体に回転するベルト部材(図示せず)で構成され、排出ローラ対25から処理トレイ紙載台29a上の最上用紙の上に垂れ下がるように配置されている。掻込みローラ104は、排出ローラ対25と同一方向に回転して、処理トレイ紙載台29aの用紙に規制ストッパ105に向かう搬送力を付与する。掻込みローラ104として、前記回転するベルト部材に限らず、上下に揺動するローラ構造、パドル構造など種々の機構が採用可能である。
「排出トレイ」
排出トレイ32は、用紙を積載収納する排出トレイ紙載面32aと、排出トレイ紙載面32aに積載された用紙端部を突き当てさせて規制する用紙端規制面32bとを有する収納構造で構成されている(図2参照)。排出トレイ32は、排出トレイ紙載面32aが、排出方向上流端の用紙端規制面32bにおいて用紙の排出位置(反転ローラ対28)から下方に所定の高さ距離を有するように配置される。排出トレイ32には、排出トレイ32上の既積載紙有無を検出するために、上述した既積載紙有無センサ116(図示せず)が設けられている。
排出トレイ紙載面32aは、上下動する昇降トレイ構造で構成されている。図2に示すように、後処理装置ハウジング21の排出トレイ32を配置した側部には、上下方向に延長するガイドレール106が設けられている。ガイドレール106には、排出トレイ32を一体に固定したトレイ載台32cが、該ガイドレールに案内されて上下方向に移動可能に取り付けられている。
トレイ載台32cには、例えば、上下プーリ間に巻回されたベルトやワイヤー等の牽引部材が結合されている。後述する排出トレイ昇降モータ118(図示せず)により上側のプーリを正逆回転させて、前記牽引部材を送り出し又は巻き上げることによって、排出トレイ32を所望の高さ位置に移動させることができる。
排出トレイ紙載面32aは、図2に示すように、用紙の排出方向上流側(装置ハウジング21側)から下流側に向けて高くなるように傾斜が設けられている。排出トレイ32に排出される用紙は、最初に先端が垂れ下がって排出トレイ紙載面32aに着地し、全体が反転ローラ対28から送り出されて、該排出トレイ紙載面の用紙端規制面32bより前方に即ち排出方向下流側に落下する。排出トレイ紙載面32aに落下した用紙は、排出トレイ紙載面32aをその傾斜に沿って滑り落ち、用紙端規制面32bに突き当たって停止する。
排出トレイ紙載面32aの水平面に対する傾斜角度は、通常概ね40°以上に設定されるが、排出トレイ32に積載する用紙の種類に応じて変更させることができ、例えば35°以上に設定される。一般に前記傾斜角度を大きくすると、用紙は排出トレイ紙載面32a上を高速で滑り落ち、小さくすると、緩やかに滑り落ちる。従って、前記傾斜角度を大きく設定することによって、用紙をより迅速に排出トレイ紙載面32aに積載し、用紙後処理装置B全体の寸法を用紙の搬送方向(図中左右方向)に小型化することができる。
別の実施形態では、排出トレイ32に排出された用紙を下方に用紙端規制面32bに寄せるための寄せローラを設けることができる。前記寄せローラは、例えば用紙端規制面32bに近い位置で排出トレイ紙載面32aの上方に配置され、排出トレイ32に排出された用紙の上面に当接して、該用紙を下方へ送る向きに回転する。これにより、排出トレイ紙載面32a上の用紙を、反転ローラ対28から排出トレイ32に送り出す用紙の排出方向とは反対の方向に整合させて、より確実かつ良好に揃えることができる。
本実施形態の用紙後処理装置Bは、排出トレイ32から所望の特定の用紙即ち角折りした用紙を、他の積載用紙と簡単に区別して取り出せるように、その排出トレイ32上での積載位置を他の積載用紙からずらすための積載位置シフト機能を備えている。本実施形態では、前記積載位置シフト機能として大別して、以下に説明する2タイプの排紙シフト調節機構が提供される。
第1タイプの排紙シフト調節機構は、排出トレイ32(又は処理トレイ29)に排出される用紙の先端が着地する排出トレイ32(又は処理トレイ29)上の用紙着地位置を、通常の場合即ちそれと同一の用紙について予定されている用紙着地位置よりも前方(排出方向下流側)又は後方(排出方向上流側)に移動させる、即ち用紙排出方向にずらすように調節する機構である。第2タイプの排紙シフト調節機構は、排出トレイ32(又は処理トレイ29)に排出される用紙の用紙幅方向の位置を、通常の場合よりも用紙の排出方向に関して左方又は右方に移動させる、即ち用紙排出方向にずらすように調節する機構である。
前記積載位置シフト機能を適切に実行するには、排出トレイ32に排出されるどの用紙が角折りされて他の用紙と容易に区別可能に積載されるべきかを事前に把握することが必要である。そのために、制御部200は、後述するように、排出トレイ32にこれから排出される用紙及び既に排出された用紙の角折り状態を記憶する角折り状態記憶部203kを備えている。角折り状態記憶部203kは、例えば用紙後処理装置Bの再起動時や不意の電源喪失からの復帰時に、それに保存されている角折り状態情報が失われることなく制御を継続できるように、不揮発性のメモリーで構成することが好ましい。
制御部200は、用紙が画像形成装置Aから用紙後処理装置Bに搬入される前に、該用紙の角折り状態情報を角折り状態記憶部203kから取得する。その結果、排出トレイ32にその積載位置を他の用紙からずらして積載すべき用紙がある場合、以下に説明するように前記排紙シフト調節機構を動作させる。
排出トレイ32における用紙の積載位置をシフトさせる機能にかかる以下の説明では、その構成をより分かり易くするために、図10及び図11に示すように、図2の構成から処理トレイ29、整合機構30、ステイプルユニット31、前記処理トレイに用紙を積載するための反転ローラ対28等の用紙を綴じ処理するための構成を省略し、用紙が排出ローラ対25から排出トレイ32に直接排出される構成に基づいて行う。これを図2の構成に適用する場合は、特に説明しない限り、以下の説明における排出ローラ対25を反転ローラ対28に読み替えればよく、それによって同様の動作、制御が行われ、同様の作用効果を得られることは容易に理解される。
図10及び図11は、本実施形態の用紙後処理装置Bにおける用紙の搬送及びその排出トレイ32への排出動作を実行するための基本的な構成を、専ら説明のために模式的に示している。図10において、排出トレイ32は、上述したように、排出ローラ対25の高さ位置に関して上下動する昇降トレイ構造を有する。
図11において、排出ローラ対25は、用紙搬送方向に直交する用紙幅方向に移動可能に構成され、図示しない排出ローラ対移動モータ502によって所望の用紙幅方向位置に移動させることができる。排出ローラ対25の用紙幅方向への移動は、本体制御部202からの指示に基づいて、後述するように制御部200により排出ローラ対移動モータ502を制御することによって行われる。
後処理装置Bに搬入された用紙33は、その先端及び後端位置を用紙搬入センサ23により検知されつつ、搬入ローラ対24により搬送経路22を用紙角折り機構50に向けて搬送される。用紙角折り機構50を角折り処理されて又は角折り処理されずに通過した用紙33は、更に搬送ローラ対35にニップされて用紙搬送方向に搬送され、その先端及び後端位置を排紙センサ102により検知されつつ、排出ローラ対25にニップされて排出トレイ32に排出される。
用紙33の位置を用紙幅方向にシフトさせて排出するために排出ローラ対25を用紙幅方向に移動させる場合、搬送ローラ対35は、その上下搬送ローラをニップ位置から離反可能に構成することが好ましい。搬送ローラ対35が用紙33をニップ状態から解放すると、排出ローラ対25は、用紙33をニップしたまま用紙幅方向に移動可能になる。従って、用紙33は、搬送を中断することなく、所望の用紙幅方向位置までシフトさせて排出トレイ32に排出される。
更に図11において、用紙角折り機構50は、搬送経路22に関して用紙幅方向に用紙搬送方向と直交して移動可能に設けられ、図示しない用紙角折り機構移動モータ400によって所望の用紙幅方向位置に移動させることができる。用紙角折り機構50の用紙幅方向位置は、図示しない用紙角折り機構ホームセンサ408によって検出される。用紙角折り機構50の用紙幅方向への移動は、本体制御部202からの指示に基づいて、後述するように制御部200により用紙角折り機構移動モータ400を制御することによって行われる。
「用紙着地位置の調節機構」
前記排紙シフト調節機構の第1実施形態は、排出トレイ32に排出される用紙の排出トレイ紙載面32aへの着地位置を、通常よりも用紙の排出方向下流側に移動させる調節機構である。この用紙着地位置の調節機構は、排出トレイ32を上下に移動させるためのガイドレール106、トレイ載台32c、排出トレイ昇降モータ118、前記牽引部材、前記上下プーリ等からなる昇降部と、排出トレイ昇降モータ118の駆動を制御する制御部200とから構成されている。
他の用紙から区別して取り出したい用紙として、図12に示すように、下向きに角折りした用紙33を排出トレイ32に排出する場合、制御部200は、事前に排出トレイ32の紙載面32aを通常の高さ位置から所定の下方位置まで下降させる。排出トレイ紙載面32aの下降は、ガイドレール106に沿ってトレイ載台32cを昇降させる排出トレイ昇降モータ118を駆動することによって行う。
これにより、用紙33を、その先端に形成された下向き角折り部36が排出トレイ32上の既積載用紙38を越えてそれよりも前方即ち用紙の排出方向下流側の位置で排出トレイ紙載面32aに着地するように、排出トレイ32に排出することができる。排出トレイ32に着地した用紙33は、自重及び/又は前記寄せローラの回転により、排出トレイ紙載面32a及び用紙38の上を排出方向上流側に滑り落ちる。
本実施形態において、用紙33は、用紙幅方向に既積載用紙38と実質的に同じ位置で排出トレイ32に排出される。排出トレイ32の最上の既積載用紙38は、少なくとも排出方向下流側の角部が角折り処理されていない用紙である。
このとき、用紙33は、図13に示すように、下向き角折り部36の折り線36cが、排出方向に沿った側辺33aとの交点である折れ点36aにおいて、既積載用紙38の前縁38a即ち排出方向下流側の辺縁に引っ掛かって停止する。より詳細には、上述したように用紙33は、用紙38と用紙幅方向の位置が実質的に整合しているので、下向き角折り部36が用紙幅方向に既積載用紙38の前縁38aと重なる位置で排出トレイ32に排出されるから、該下向き角折り部の折れ点36aは、用紙38の隣接する前縁38aの角38bに係合する。その結果、用紙33は、その前縁部分が前方即ち排出方向下流側へ下向き角折り部36の分だけ用紙38から突出した状態で、排出トレイ32に積載される。従って、ユーザは、更にその上に別の用紙が排出された場合でも、用紙33を他の用紙と簡単に区別して取り出すことができる。
排出トレイ32の最上の既積載用紙38は、排出方向下流側の角部が角折り処理されている場合でも、図14(a)(b)に例示するように、同様に用紙33を用紙38から前方へ突出させた状態で排出トレイ32に積載できる場合がある。図14(a)の場合、既積載用紙38の角折り部39が、用紙33の下向き角折り部36とは反対側の角部に形成されている。これにより、用紙33は、図13の場合と同様に、下向き角折り部36の折れ点36aが用紙38の隣接する前縁38aの角38bに係合し、排出方向下流側へ下向き角折り部36の分だけ突出した状態で、排出トレイ32に積載される。この場合、既積載用紙38の角折り部39は、上向きであっても下向きであっても良い。
図14(b)の場合、用紙33の下向き角折り部36が、既積載用紙38の角折り部39よりも実質的に大きく形成されている。これによって、用紙33は、下向き角折り部36の折り線36cに、用紙38の角折り部39の折れ点39a若しくは39b又は折り線39cが引っ掛かる。その結果、用紙33は、用紙38の前縁38aから排出方向下流側へ角折り部36と角折り部39の大きさの差だけ突出した状態で、排出トレイ32に積載される。この場合も、既積載用紙38の角折り部39は、上向きであっても下向きであっても良い。
前記排紙シフト調節機構の第2実施形態は、排出トレイ32に排出される用紙の排出トレイ紙載面32aへの着地位置を、通常よりも用紙の排出方向上流側に移動させる調節機構である。この用紙着地位置の調節機構は、上述した第1実施形態と同様に、排出トレイ32を上下に移動させるためのガイドレール106、トレイ載台32c、排出トレイ昇降モータ118、前記牽引部材、前記上下プーリ等からなる昇降部と、排出トレイ昇降モータ118の駆動を制御する制御部200とから構成されている。
他の用紙から区別して取り出したい用紙が上向きに角折りした用紙33の場合、制御部200は、図15,図16に示すように、用紙33を排出トレイ32に排出して、他の用紙と同様に通常の位置に積載した後、直ぐ後続の用紙58が排出される前に、排出トレイ32の紙載面32aを通常の高さ位置から所定の上方位置まで上昇させる。排出トレイ紙載面32aの上昇は、図2に示すガイドレール106に沿ってトレイ載台32cを昇降させる排出トレイ昇降モータ118を駆動することによって行う。
排出トレイ32を上昇させる前記所定の上方位置は、排出トレイ紙載面32aに積載されている最上の用紙33の高さが、少なくとも排紙口103より下方になるように設定する。そのために、制御部200は、事前に後述する排出トレイ紙面位置検出センサ119(図示せず)からの検出信号に基づいて前記最上面の高さ位置を検出する。
このように排紙トレイ32の紙載面32aを上昇させることによって、排紙口103から排出される後続の用紙58を確実に、排出トレイ32が前記通常の高さ位置にある場合よりも手前で即ち排出方向上流側の位置で、用紙33の上に着地させることができる。着地した後続の用紙58は、その後端が排紙口103から出るまで、その下面が用紙33の上面を滑りながら排出ローラ対25によって前方即ち排出方向下流側に送り出される。
本実施形態において、用紙58は、用紙幅方向に排紙トレイ32上の用紙33と実質的に同じ位置で排出トレイ32に排出される。後続の用紙58は、少なくとも排出方向下流側の角部が角折り処理されていない用紙である。
用紙58は、その前縁58a即ち排出方向下流側の辺縁が、図16に示すように、用紙33の上向き角折り部34に引っ掛かる。より詳細には、上述したように後続の用紙58は、用紙33と用紙幅方向の位置が実質的に整合しているので、その前縁58aが用紙幅方向に用紙33の上向き角折り部34に重なる位置で排出トレイ32に排出される。従って、上向き角折り部34の折り線34cに、それと排出方向に沿った側辺33aとの交点である折れ点34aで、用紙58の前縁58aの隣接する角58bが係合する。
更に用紙58は、上述した用紙33との係合状態を維持したまま、排出ローラ対25によって前方即ち排出方向下流側へ、少なくとも通常の積載位置まで送り出される。ここで「通常の積載位置」とは、排出方向に用紙の後端が排紙トレイ32の用紙端規制面32bに配置される位置である。これにより、用紙33は、排出トレイ32上で前記通常の積載位置から排出方向に、上向き角折り部34の分だけ突出した位置まで押し出される。従って、ユーザは、用紙33を排出トレイ32上の他の用紙と簡単に区別して取り出すことができる。
後続の用紙58は、前方即ち排出方向下流側の角部が角折り処理されている場合でも、図17(a)(b)に例示するように、同様に用紙33を用紙58から前方へ突出させた状態で排出トレイ32に積載できる場合がある。図17(a)の場合、用紙58の角折り部59が、用紙33の上向き角折り部34とは反対側の角部に形成されている。これにより、用紙33は、図16の場合と同様に、上向き角折り部34の折れ点34aに、用紙58の隣接する前縁58aの角58bに係合し、排出方向下流側へ上向き角折り部34の分だけ押し出された状態で、排出トレイ32に積載される。この場合、後続の用紙58の角折り部59は、上向きであっても下向きであっても良い。
図17(b)の場合、排出トレイ32上の用紙33の上向き角折り部34が、後続の用紙58の角折り部59よりも実質的に大きく形成されている。これによって、用紙33は、上向き角折り部34の折り線34cに、用紙58の角折り部59の折れ点59a若しくは59b又は折り線59cが引っ掛かる。その結果、用紙33は、用紙58の前縁58aから排出方向下流側へ角折り部34と角折り部59の大きさの差だけ突出した状態で、排出トレイ32に積載される。この場合も、後続の用紙58の角折り部59は、上向きであっても下向きであっても良い。
前記排紙シフト調節機構の第3実施形態は、上記第2実施形態と同様に、排出トレイ32に排出される用紙の排出トレイ紙載面32aへの着地位置を、通常よりも用紙の排出方向上流側に移動させる調節機構を備え、更に、排出ローラ対25を用紙幅方向に移動させて、排出トレイ32に排出する用紙の用紙幅方向位置を通常の位置から左又は右へ移動させる調節機構を備える点において、第2実施形態と異なる。この用紙幅方向の排出位置調節機構は、用紙幅方向に移動可能な排出ローラ対25と、排出ローラ対移動モータ502と、排出ローラ対移動モータ502を駆動する制御部200とによって構成される。
図18(a)(b)は、第3実施形態の前記排紙シフト調節機構の動作を示している。上記第2実施形態と同様に、用紙33を積載した排出トレイ32の紙載面32aは、直ぐ後続の用紙68が排出される前に排出トレイ昇降モータ118を駆動し、通常の高さ位置から所定の上方位置まで上昇させる。
本実施形態において、排出トレイ32に積載されている最上の用紙33は、図18(a)に示すように、上向き角折り部34が図中左側の角部に形成されている。用紙33の上に排出される後続の用紙68は、用紙33と同様に前縁左側の角部に角折り部69が形成されている。図示した角折り部69は上向きに角折りされているが、下向きに角折りされていても良い。
制御部200は、排出ローラ対移動モータ502を駆動して、用紙33をニップした排出ローラ対25を用紙幅方向に通常の位置から、用紙33の角折り部34と同じ側へ即ち左側へ移動させる。排出ローラ対25の用紙幅方向の移動量は、用紙68の角折り部69の幅即ち用紙幅方向の寸法と同じであることが好ましい。
この排出ローラ対25の用紙幅方向への移動は、用紙68をニップすると同時に、又は用紙68をニップした後でその前縁68aが用紙33の上向き角折り部34に到達するまでに、用紙68を排出しながら若しくはその排出を一旦停止させて行う。用紙68の排出を一旦停止する場合、排出ローラ対25が所望の用紙幅方向位置に移動したと同時に、その排出を再開する。
用紙68は、排出トレイ32が前記通常の高さ位置にある場合よりも手前で即ち排出方向上流側の位置で、用紙33の上に着地する。着地した用紙68は、その後端が排紙口103から出るまで、その下面が用紙33の上面を滑りながら排出ローラ対25によって前方即ち排出方向下流側に送り出される。これにより、用紙68は、その前縁68a即ち排出方向下流側の辺縁が、図18に示すように、用紙33の上向き角折り部34に引っ掛かる。より詳細には、上向き角折り部34の折り線34cに、それと排出方向に沿った側辺33aとの交点である折れ点34aで係合する。
更に用紙68は、上述した用紙33との係合状態を維持したまま、排出ローラ対25によって前方即ち排出方向下流側へ、少なくとも前記通常の積載位置まで送り出される。その結果、用紙33は、排出トレイ32上で前記通常の積載位置から排出方向下流側に、上向き角折り部34の分だけ突出した位置まで押し出される。従って、ユーザは、用紙33を排出トレイ32上の他の用紙と簡単に区別して取り出すことができる。
図18の実施形態では、用紙68の角折り部69が用紙33の上向き角折り部34と実質的に同じ大きさ及び形状に形成されている。用紙68の角折り部69は、その幅寸法が排出ローラ対25の前記用紙幅方向の移動量とが実質的に同じであれば、用紙33の上向き角折り部34の幅寸法と異なる大きさであっても良い。
排出ローラ対25の前記用紙幅方向の移動量が用紙68の角折り部69の幅寸法より小さい場合、用紙68は、角折り部69の前縁側の折れ点69b若しくは折り線69cが用紙33の角折り部34の折り線34cに、又は折り線69cが角折り部34の側辺側の折れ点69aに係合する。これにより、用紙33は、排出トレイ32上で前記通常の積載位置から排出方向下流側に、角折り部69と角折り部34との係合位置に応じて押し出される。この場合、用紙33の上向き角折り部34が用紙幅方向に用紙68の角折り部69より大きい寸法を有すると、用紙33をより下流側に押し出すことができる。
上記第1実施形態の排紙シフト調節機構において、排出トレイ32を下降させる前記所定の下方位置は、使用する用紙の寸法(特に用紙搬送方向の寸法)、剛性等の特性に応じて事前に設定される。しかながら、用紙の寸法や剛性によっては、排出ローラ対25からの排出中に用紙の先端側が大きく垂れ下がり、そのために排出トレイ紙載面32a上の用紙38の上向き角折り部38aよりも前方に着地させることが困難な場合があり得る。
この問題を解消するために、上記第1実施形態では、排出トレイ32を下降させることに加えて、用紙を排出ローラ対25から水平方向よりも上向きに送り出して排出するように構成されている。このため、第1実施形態の変形例において、排出ローラ対25は、上側の排出ローラ25aが、下側の排出ローラ25bよりも搬送方向上流側に少しずらして配置することができる。排紙口103から水平方向よりも上向きに送り出される用紙は、その先端側の垂れ下がりが、用紙を概ね水平に排出する一般的な場合よりも少なくなるので、排出トレイ紙載面32aにおける用紙の着地位置を前方へ移動させることができる。
更に本実施形態によれば、排出トレイ32に排出される用紙にコシを付けるためのコシ付け部を備えることができる。図19に例示する前記コシ付け部は、排出ローラ対25の下側の排出従動ローラ25bの軸方向両端と一体に、又は該排出従動ローラの支持軸41にそれと一体に回転するように、そのローラ外周面から半径方向に少し突出させて設けられたコシ付け用リング42から構成される。更に前記コシ付け部は、排出ローラ対25の上側の排出駆動ローラ25aの回転駆動軸43上に一体に回転するように設けられたコシ付け補助リング44を備える。
コシ付け補助リング44は、図示するように、それぞれ排出駆動ローラ25aの軸方向両側に少し離隔して配置されている。更に、排出駆動ローラ25aと排出従動ローラ25bとを圧接させたときに、隣接するコシ付け用リング42の用紙幅方向の外側で、該コシ付け用リング42との間に僅かな隙間を画定するように配置されている。このようにコシ付け用リング42とコシ付け補助リング44とを配置することによって、排出ローラ対25によりニップされて排出される用紙45には、用紙幅方向に波形の凹凸即ちしわが付与される。この波形のしわにより、用紙45に搬送方向のコシを付けることができ、排出ローラ対25から排出トレイ32に排出する際の垂れ下がりを抑制することができる。
前記コシ付け部は、従来から公知の技術であって、その構成は図19に示したものに限定されず、他の様々な構成を採用することができる。図20(a)(b)は、コシ付け部の別の実施形態を示している。図20(a)に示すように、排出ローラ対25は、上側の排出駆動ローラ25aと下側の排出従動ローラ25bとが用紙幅方向に上下で互い違いに配置されている。更に、排出駆動ローラ25aと排出従動ローラ25bとは、図20(b)に示すように側方から見て、排紙口103において上下に部分的に重なるように配置されている。また、排出駆動ローラ25aと排出従動ローラ25bとは、用紙排出時に搬送ローラ駆動モータ109によってそれぞれ独立して回転するように駆動される。
このように構成することによって、排出ローラ対25によって排出される用紙は、図20(a)に示すように、用紙幅方向に波形の凹凸が付与される。この波形凹凸形状によって、用紙46は排出方向にコシが付けられるので、排出ローラ対25から送り出される際の垂れ下がりを抑制し、より下流側の位置で排出トレイ32に着地させることができる。
図21(a)、(b)は、前記コシ付け部の更に別の実施形態を示している。この実施形態のコシ付け部は、排紙口103の直ぐ上方に配置された1つの上側ノズル61と、下方に配置された2つの下側ノズル62とから構成される。上側ノズル61と下側ノズル62とは、図21(a)に示すように、用紙幅方向に上下が互い違いに配置されている。上側ノズル61は、排紙口103から送り出された用紙47の上面に、該排紙口の直ぐ外側で上方から概ね垂直に空気流を噴射する。下側ノズル62は、用紙47の下面に、排紙口103の直ぐ外側で下方から排出方向下流側に向けて斜めに空気流を噴射する。
このように上下から同時に空気流を噴射することによって、用紙47は、用紙幅方向の両側部が下方から持ち上げられて支持されると同時に、中央部が押し下げられて用紙幅方向に波形の凹凸が形成されるので、排出方向にコシが付けられる。従って、用紙47は、比較的剛性の弱い紙質であっても、排出方向により下流側の位置で着地させることができる。尚、上側ノズル61及び下側ノズル62は、図21の実施形態に記載される数及び配置に限定されるものでなく、用紙幅方向に上下に互い違いに配置され、下方から用紙47を支持する力が上方から押し下げる力よりも強ければ、様々な数及び配置の組合せが可能である。
図22(a)、(b)は、図2の処理トレイ29を備えた構成において、排出トレイ32に排出される用紙48を排出方向のより下流側の位置に着地させるための調節機構を示している。この用紙着地位置調節機構は、処理トレイ紙載台29aの先端から排出トレイ32の上方に向けて進退可能な左右1対の補助支持部材64から構成される。補助支持部材64は、排出方向に沿って上向き凸に緩やかに湾曲した上面を有し、駆動モータ(図示せず)を正逆回転させることによって、排出方向及びそれとは反対方向に往復移動可能に設けられている。
補助支持部材64は、排出ローラ対25から送り出された用紙48が反転ローラ対28によって排出トレイ32に排出される前に、排出方向に延出させる。これにより、用紙48は、排出方向に延出させた補助支持部材64の先端から排出トレイ32に送り出されるので、その着地位置を排出方向のより下流側に移動させることができる。
「用紙排出速度の調節」
本発明によれば、上記第1乃至第3実施形態の用紙着地位置調節機構に加えて、又はそれとは別の用紙着地位置調節機構として、排出トレイ32に用紙を排出する際の排出速度を通常よりも高速又は低速に調節する機構を備えることができる。この用紙排出速度調節機構は、排出ローラ対25を駆動する搬送ローラ駆動モータ109と、その駆動を制御する制御部200とから構成される。
排出トレイ32における用紙着地位置を通常の着地位置よりも前方即ち排出方向下流側へ移動させたい場合、制御部200は、搬送ローラ駆動モータ109を制御して排出ローラ対25の回転速度を、通常の着地位置について適用する通常の場合よりも高くする。これにより、用紙の排出速度を高速化し、排出ローラ対25から排出される用紙の垂れ下がりを抑制し、その着地位置をより下流側に移動させることができる。
排出速度を高速化は、用紙の排出方向にその全長を同じ高速度で排出しても良いし、先端から後端に向けて全長に亘って又は一部について徐々に加速することもできる。また、用紙の後端が排紙口103から排出されるときだけ又はその少し前から加速させることもできる。
このように排出速度を高速化するモードや排出速度の設定は、用紙のサイズや重量、剛性等の特性に応じて決定することができる。例えば、大きな寸法の用紙の場合、その排出速度を通常の用紙よりも高速にする。また、用紙の厚さが薄いため又はその品質のために剛性が小さい場合、図19乃至図21に関連して上述したコシ付け部を組み合わせることによって、より確実に用紙の着地位置を排出方向下流側に移動させることができる。
排出トレイ32における用紙着地位置を通常の着地位置よりも後方即ち排出方向上流側へ移動させたい場合、制御部200は、搬送ローラ駆動モータ109を制御して排出ローラ対25の回転速度を、通常の着地位置について適用する通常の場合よりも遅くする。これにより、用紙の排出速度を低速化し、排出ローラ対25から排出される用紙が通常よりも手前で即ち排出方向上流側で垂れ下がるようにし、その着地位置をより上流側に移動させることができる。
排出速度の低速化は、用紙の排出方向にその全長が同じ低速度で排出されるようにしても良いし、先端から後端に向けて全長に亘って又は一部について徐々に減速することもできる。更に、用紙の後端が排紙口103から排出されるときだけ又はその少し前から減速させることもできる。また、排出される用紙の先端が排出トレイ32に着地した後は、その排出速度を通常の速度に戻すこともできる。このように排出速度を低速化するモードや排出速度の設定は、用紙のサイズや重量、剛性等の特性に応じて決定する。
このように排出ローラ対25からの用紙33の排出速度を遅くすることによって、その直ぐ後続の用紙との間隔が狭くなり、排出ローラ対25に未だニップされていたり排紙口103を出た直後の用紙33に追い付いて、衝突する虞がある。かかる問題を解消するために、本実施形態の用紙後処理装置Bは、下向きに角折りされる用紙33の直後に搬送経路22を搬送される用紙との間隔を調節するための機能を備えていることが好ましい。
「用紙間隔調節機能」
制御部200は、下向きに角折りされた用紙33の排出トレイ32への排出速度を遅らせる場合、用紙33の直後の用紙が画像形成装置Aから用紙後処理装置Bに搬入されるタイミングを遅らせるように、画像形成装置A側の本体制御部202を指示する。別の実施形態では、制御部200は、搬入ローラ対24及び搬送ローラ対25を駆動する搬送ローラ駆動モータ109を制御して、搬送経路22における用紙搬送速度を遅くしたり、一時的に用紙の搬送を停止させることができる。
[制御構成]
本実施形態の用紙後処理装置Bの制御構成を、図23のブロック図に従って説明する。用紙後処理装置Bの制御部200は、画像形成装置Aの本体制御部202に接続され、本体制御部202は、同じく画像形成装置Aに設けられたユーザ操作部201に接続されている。
制御部200は、制御CPU203によってコンピュータ制御され、ROM204に記憶された制御プログラムデータをRAM205にコピーし、それに従って後処理動作を制御する。この後処理動作では、用紙後処理装置Bに搬入されて搬送される用紙33に対して、上述した用紙角折り機構50による角折り処理だけでなく、処理トレイ29に部揃えして収納した用紙束にステイプル綴じ等の後処理を施したり、後処理した用紙束を排出トレイ32に排出する動作を実行する。
制御CPU203には、画像形成装置Aの本体制御部202から用紙情報(搬送方向サイズ、用紙幅方向のサイズ、坪量等)やジョブ開始信号、ジョブ終了信号が入力される。これらの情報や信号を受信すると、制御CPU203は、RAM205にコピーされた制御プログラムデータに基づき、用紙後処理装置Bの動作を制御する。
制御CPU203は、画像形成装置Aから搬出された用紙を搬送経路22に受け入れて搬送する搬送制御部203aと、用紙整合制御部203bと、後処理制御部203cと、用紙束排出制御部203dと、用紙角折り機構50を制御する角折り制御部203eと、角折り状態記憶部203kと、排出トレイ制御部203mと、排出ローラ対移動制御部203jとを備えている。上述した角折り処理においても、制御CPU203は、RAM205にコピーされた制御プログラムデータに従って、用紙後処理装置Bの角折り処理を制御する。
搬送制御部203aは、搬入口101から搬入された用紙を、搬送経路22を通して搬送し、排紙口103から排出するために、搬入センサ23の検出信号に基づいて搬送ローラ駆動モータ109を制御して、搬入ローラ対24、搬送ローラ対35及び排出ローラ対25を回転させる。下向き角折りした用紙を排出トレイ32に排出する場合、搬送ローラ駆動モータ109を制御して、排出ローラ対25による用紙の排出速度を減速させる。更に、後続の用紙との間隔を調整するために、同じく搬送ローラ駆動モータ109を制御して、搬入ローラ対24及び/又は搬送ローラ対35の搬送速度の減速や一時的な用紙搬送停止を行う。また、角折りローラ対55も、同様に搬送ローラ駆動モータ109を制御することによって、用紙角部の角折り処理可能に回転させる。
搬送制御部203aは、搬送経路22を搬送されてきた用紙33を処理トレイ29に積載する際には、反転上部ローラ28aを、反転下部ローラ28bから離間した上昇位置に待機させ、搬送される用紙33の先端が反転ローラ対28のニップ位置を通過した後に、反転上部ローラ28aを下降させて反転下部ローラ28bに圧接させるように、反転ローラ昇降モータ110を制御する。更に、反転ローラ対28は、搬送される用紙33の後端が排紙センサ102を通過するまでは、用紙を排出方向に搬送するよう回転し、排紙センサ102が用紙後端を検出すると、一旦回転を停止した後に逆回転することで、用紙を規制ストッパ105に向けて(排出反対方向に)搬送する。反転ローラ対28の回転は、反転ローラ駆動モータ108を制御することで実施される。
反転ローラ対28により規制ストッパ105に向けて搬送される用紙33は、掻込みローラ104により規制ストッパ105まで搬送されて、処理トレイ29に積載される。掻込みローラ104は、排出ローラ対25と同様に、搬送制御部203aにより制御される搬送ローラ駆動モータ109によって駆動される。
用紙33を、排紙口103から排出した後に処理トレイ29に収納せずに、排出トレイ32に直接排出する場合には、反転上部ローラ28aを前記上昇位置に待機させ、搬送経路22を搬送される用紙33の先端が排紙口103から出て反転上部ローラ28aのニップ位置を通過した後に、反転上部ローラ28aを下降させて反転下部ローラ28bに圧接するように、反転ローラ昇降モータ110を制御する。更に、反転ローラ対28を一旦停止させたり逆回転させることなく、排出方向に回転させて、用紙を排紙口103から排紙トレイ32に積載する。
用紙整合制御部203bは、整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2の駆動を制御することで、整合板30R及び30Lを動作させる。この整合動作は、排紙センサ102による搬送される用紙33の後端検出信号に基づき行われる。また、用紙整合制御部203bは、搬送制御部203aにより搬送される用紙33が直接排出トレイ32に排出される場合は、前記整合動作を行わない。
後処理制御部203cは、用紙束をステイプル綴じする場合に、ステイプルユニット31を制御する。本体制御部202からジョブ終了信号を受信すると、後処理制御部203cは、最後の用紙が処理トレイ29に収納され、用紙束が用紙幅方向に整合された後、ステイプルユニット31のドライブモータに起動信号を送信する。この起動信号を受けてステイプルユニット31は綴じ動作を実行し、綴じ動作終了後に後処理制御部203cにエンド信号を送る。後処理制御部203cは、エンド信号を受信することで、綴じ動作が完了したことを認識し、用紙束排出制御部203dに通知する。
用紙束排出制御部203dは、後処理制御部203cからの綴じ動作の完了通知を受けて、反転ローラ対28で処理トレイ29上の用紙束を圧接し、排出トレイ32の方向に用紙束を搬送するため、反転ローラ駆動モータ108を駆動する。この動作により処理トレイ29上の用紙束は下流側の排出トレイ32に搬送され、積載される。
角折り制御部203eは、ユーザ操作部201でユーザが入力した角折り処理(上折り処理、下折り処理、処理無し)の指示を、本体制御部202から受信すると、該指示に応じて用紙角折り機構50を制御する。搬送される用紙33に角折り処理を実施する場合、角折り制御部203eは、搬入センサ23による用紙先端の検出信号に基づいて、角折りフラッパモータ206を制御し、上フラッパ51及び下フラッパ52を前記水平位置から揺動動作させる。角折り処理を実施しない場合、角折り制御部203eは、用紙角折り機構50の制御を行わない。従って、上フラッパ51及び下フラッパ52は、前記水平位置に維持される。
角折り状態記憶部203kは、上述したように排出トレイ32に排出された用紙の角折り状態情報を記憶する。この角折り状態情報には、角折り処理される用紙として、画像形成装置Aから搬入される前に本体制御部202から制御部200に入力される用紙の情報(用紙の寸法や剛性等の特性、用紙後処理装置Bへの用紙の出力順序、角折り処理の設定等)と、用紙後処理装置Bにおいて実施された各用紙の角折り処理の状態(角折りされた角部の位置、角折りの向き等)が含まれる。
排出トレイ制御部203mは、排出トレイ32に積載されている用紙の最上面の高さ位置を、排出トレイ32付近に設けられた排出トレイ紙面位置検出センサ119からの検出信号に基づいて、前記最上面の高さ位置が用紙の排出位置(図2における反転ローラ対28の排紙口、又は図10における排紙口103)との段差即ち高さ距離が一定又は一定範囲となるように、排出トレイ32の用紙積載高さに応じて排出トレイ昇降モータ118を制御する。更に排出トレイ制御部203mは、上述したように用紙着地位置を調節する場合に、排出トレイ32を前記所定の上方又は下方位置まで昇降させるように、排出トレイ昇降モータ118を制御する。
排出ローラ対移動制御部203jは、本体制御部202からの指示に基づいて、排出ローラ対25に連結された排出ローラ対移動モータ502を制御し、排出ローラ対25を用紙幅方向に移動させる。
また、本体制御部202は、画像形成装置Aにおける画像形成だけでなく、用紙後処理装置Bによる用紙の角折り処理に関連して、ユーザ操作部201から入力される角折り処理の指示と、制御CPU203を介して入力される既積載紙有無センサ116からの検出信号に基づいて、用紙への画像形成及び用紙後処理装置Bへの用紙の出力を制御する。具体的には、下向きに角折りされた用紙の排出トレイ32への排出速度を減速する場合に、該用紙と後続の用紙との間隔を適当に維持するために、該後続の用紙を用紙後処理装置Bに排出するタイミングを遅らせるように用紙の出力を制御する。この用紙の出力制御は、本体制御部202が、ユーザ操作部201から入力された角折りの設定に基づいて、独自に判断して行うことができ、又は用紙後処理装置Bからの要請に応じて行う。
以下に、本実施形態の用紙後処理装置Bにおいて、ユーザ操作部201で入力された角折り処理の設定に基づいて用紙の角折り処理及び搬送を行う過程を、図24のフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS101において、用紙後処理装置Bは、上流側に配置された画像形成装置Aから搬入する用紙を受け取る。搬入された用紙の先端を搬入センサ23で検出し、搬送経路22を搬入ローラ対24により用紙搬送方向下流へ搬送する。
次にステップS102において、搬送経路22を搬送される用紙33に角折り処理を実施する。用紙33は、ユーザ操作部201からの入力により設定された角折り処理の指示に基づいて、用紙33を用紙角折り機構50で上向き若しくは下向きに角折り処理して、又は角折り処理しないでそのまま、下流へ搬送する。
ステップS103では、搬送される用紙33が下向きに角折りされているか否かを判断する。下向きに角折りされていれば、ステップS104に移行し、そうでなければステップS105に移行する。
ステップS104において、排出トレイ昇降モータ118を駆動し、排出トレイ32を通常の高さ位置よりも下方に下降させた後、用紙33を排出トレイ32に排出する。これにより、用紙33を、その先端の下向き角折り部が排出トレイ32の既積載用紙の先端を越えた排出方向下流側の位置で、排出トレイ32に着地させる。
ステップS103で、用紙33が下向きに角折りされていないと判断された場合、ステップS105において、排出トレイ32の最上面の既積載用紙が、上向きに角折り処理されているか否かを判断する。この判断は、制御部200の角折り状態記憶部203kに記憶されている用紙の角折り状態情報に基づいて行う。上向きに角折りされていれば、ステップS106に移行し、そうでなければステップS107に移行する。
ステップS106では、排出トレイ32を通常の高さ位置から前記所定の上方位置まで上昇させる。
次のステップS107において、用紙33を排出トレイ32に排出する。ステップS105で上向きに角折りされていないと判断された用紙33は、通常の高さ位置にある排出トレイ32に排出される。これに対し、ステップS105で上向きに角折りされていると判断された用紙33は、前記所定の上方位置にある排出トレイ32に排出される。これにより、用紙33をその先端が既積載用紙の角折り部を越えない排出方向上流側の位置で、排出トレイ32に着地させる。
次のステップS108において、次に用紙後処理装置Bに搬入される用紙があるか否かを判断する。次に搬入される用紙がある場合、ステップS101に移行し、無い場合は用紙搬送を終了する。次に搬入される用紙の有無は、本体制御部202から受信するジョブ終了信号に基づいて、制御CPU203が判断する。
以上、本発明を好適な実施形態に関連して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その技術的範囲において、様々な変更又は変形を加えて実施し得ることは言うまでもない。例えば、用紙角折り機構50の位置は、搬入ローラ対24と搬送ローラ対25との間に限定されるものでなく、搬入ローラ対24の上流側や搬送ローラ対25と排出ローラ対25との間に配置したり、用紙搬送方向にこれらローラ対と同軸位置に配置することもできる。
A 画像形成装置
B 用紙後処理装置
21 装置ハウジング
22 搬送経路
23 用紙搬入センサ
24 搬入ローラ対
25 排出ローラ対
28 反転ローラ対
29 処理トレイ
32 排出トレイ
33 用紙
35 搬送ローラ対
50 用紙角折り機構
51 上フラッパ
52 下フラッパ
53 上側用紙ガイド
54 下側用紙ガイド
55 折りローラ対
101 搬入口
103 排紙口
110 反転ローラ昇降モータ
118 排出トレイ昇降モータ
119 排出トレイ紙面位置検出センサ
201 ユーザ操作部
202 本体制御部
203 制御CPU
203a 搬送制御部
203b 用紙整合制御部
203c 後処理制御部
203d 用紙束排出制御部
203e 角折り制御部
203k 角折り状態記憶部
203m 排出トレイ制御部
203j 排出ローラ対移動制御部

Claims (9)

  1. 用紙を搬送するための用紙搬送路と、
    用紙を前記用紙搬送路に沿って搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構によって前記用紙搬送路を搬送される用紙の先端の少なくとも一方の角部を、該用紙の一方の面側に角折りするための角折り処理機構と、
    前記用紙搬送路から用紙を所定の排出方向に排出させるための用紙排出部と、
    前記用紙排出部によって排出される用紙を積載するための排紙積載部と、
    前記排出方向に、前記排紙積載部に排出される用紙の先端が前記排紙積載部に着地する位置を調節するための着地位置調節機構と、
    前記着地位置調節機構の動作を制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記排紙積載部に積載されている最上の用紙の前記排出方向の下流側の角部が、該排紙積載部に用紙が積載される方向に向けて角折りされている場合、前記最上の用紙に続いて前記用紙排出部によって排出される後続の用紙の前記排出方向下流側の辺縁が、前記最上の用紙の角折りされた角折り部よりも前記排出方向の上流側で前記排紙積載部に着地するように、前記着地位置調整機構を動作させることを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記用紙排出部は、前記後続の用紙の前記排出方向下流側の前記辺縁が、前記排出方向に直交する用紙幅方向で前記最上の用紙の前記角折り部と重なる位置に、前記後続の用紙を排出することを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 用紙を搬送するための用紙搬送路と、
    用紙を前記用紙搬送路に沿って搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構によって前記用紙搬送路を搬送される用紙の先端の少なくとも一方の角部を、該用紙の一方の面側に角折りするための角折り処理機構と、
    前記用紙搬送路から用紙を所定の排出方向に排出させるための用紙排出部と、
    前記用紙排出部によって排出される用紙を積載するための排紙積載部と、
    前記排出方向に、前記排紙積載部に排出される用紙の先端が前記排紙積載部に着地する位置を調節するための着地位置調節機構と、
    前記着地位置調節機構の動作を制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記排紙積載部に積載されている最上の用紙に続いて前記用紙排出部によって排出される後続の用紙の前記排出方向の下流側の角部が、前記最上の用紙に向けて角折りされている場合、前記後続の用紙の角折りされた角折り部が、前記最上の用紙の前記排出方向下流側の辺縁よりも前記排出方向下流側で前記排紙積載部に着地するように、前記着地位置調整機構を動作させることを特徴とする用紙搬送装置。
  4. 前記用紙排出部は、前記後続の用紙の前記角折り部が、前記排出方向に直交する用紙幅方向で前記最上の用紙の前記排出方向下流側の前記辺縁と重なる位置に、前記後続の用紙を排出することを特徴とする請求項3に記載の用紙搬送装置。
  5. 前記着地位置調節機構は、前記排紙積載部を、前記用紙搬送路から前記用紙排出部が用紙を排出する位置に関して昇降させる昇降機構からなり、
    前記制御部は、前記後続の用紙が前記用紙搬送路から排出される前に、前記排紙積載部を下降又は上昇させるように前記昇降機構を動作させることを特徴とする請求項1又は3に記載の用紙後処理装置。
  6. 前記用紙排出部は、該用紙排出部から前記排紙積載部に排出される用紙の位置を、前記用紙幅方向に移動させるための移動部を備え、
    前記制御部は、前記用紙排出部から排出される前記後続の用紙の前記用紙幅方向の位置を、遅くとも前記後続の用紙の前記排出方向下流側の前記辺縁が前記最上の用紙の前記角折り部と重なる前に移動させるように、前記移動部を制御することを特徴とする請求項2に記載の用紙後処理装置。
  7. 前記制御部は、前記後続の用紙が前記排紙積載部に排出される際に、該後続の用紙の排出速度を他の用紙の排出速度より高速又は低速にするように、前記用紙排出部の動作を制御することを特徴とする請求項1又は3に記載の用紙後処理装置。
  8. 前記角折り処理機構は、前記搬送機構により前記用紙搬送路を搬送される用紙の先端の少なくとも一方の角部を、前記搬送方向に対して外側に反り返させる用紙角部誘導部と、前記用紙を前記搬送方向に前記搬送機構により搬送させながら、反り返らせた前記用紙の角部を圧接して角折りする用紙角折り処理部とからなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の用紙後処理装置。
  9. 用紙に画像形成する画像形成ユニットと、
    前記画像形成ユニットから送られた用紙に角折り処理を行う用紙後処理装置とを備え、
    前記用紙後処理装置は請求項1乃至8のいずれかに記載の用紙後処理装置であることを特徴とする画像形成システム。
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