JP2019188108A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸収コアをより身体にフィットさせ、漏れを抑制できる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品の吸収コア(31)は、高目付部(33)と、高目付部よりも幅方向の外側に位置し、かつ高目付部よりも目付が低い中目付部(35)と、中目付部よりも目付が低い低目付部(34)と、を有する。高目付部は、前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部(331)及び第2高目付部(332)を有する。低目付部は、第1高目付部と第2高目付部の間に設けられた第1領域(341A)と、第1領域よりも幅方向の外側において第1領域と実質的に連なる一対の第2領域(342B)と、を有する。第1領域は、ウイング域に設けられている。第2領域は、幅方向に対して傾斜して延び、かつ吸収コアの外側縁に到達している。【選択図】図1
Description
本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品が知られている。吸収性物品は、***口から***された体液を吸収するように構成されており、身体に対するフィット性が求められている。例えば、特許文献1には、吸収コアに複数の溝を設けた吸収性物品が開示されている。当該溝は、吸収コアの中高部(高目付部)の前側と後側において吸収コアを横断している。着用者の脚から幅方向の内側に向かう力が掛かった際に、吸収コアに縦方向に延びる皺を形成し難くし、身体の形状に沿うように構成されている(特許文献1の段落0038、図2参照)。
特許文献1の吸収性物品は、ウイング域に中高部が設けられている。当該中高部は、周囲の吸収コアよりも厚みが厚く、着用者側に***している。前後方向に沿った身体の断面は、膣口や恥骨部分が位置する***口近傍において曲線状であり、着用者側に***した中高部が前後方向に連続すると、一部の中高部が身体にフィットするものの、他の部分の中高部が身体に沿わないことがある。よって、ウイング域において、身体に対する隙間が生じ、漏れが生じるおそれがあった。
そこで、吸収コアをより身体にフィットさせ、漏れを抑制できる吸収性物品が望まれる。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、吸収コアと、前記幅方向における前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、使用時に折り返し可能なウイングと、前記前後方向における前記ウイングの前端縁と前記ウイングの後端縁との間の領域であるウイング域と、前記吸収コアは、高目付部と、前記高目付部よりも幅方向の外側に位置し、かつ前記高目付部よりも目付が低い中目付部と、前記中目付部よりも目付が低い低目付部と、を有し、前記高目付部は、前記前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部及び第2高目付部を有し、前記低目付部は、前記第1高目付部と前記第2高目付部の間に設けられた第1領域と、前記第1領域よりも前記幅方向の外側において前記第1領域と実質的に連なる一対の第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記ウイング域に設けられ、前記第2領域は、前記幅方向に対して傾斜して延び、かつ前記吸収コアの外側縁に到達している。
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、吸収コアと、前記幅方向における前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、使用時に折り返し可能なウイングと、前記前後方向における前記ウイングの前端縁と前記ウイングの後端縁との間の領域であるウイング域と、を有する吸収性物品であって、前記吸収コアは、高目付部と、前記高目付部よりも幅方向の外側に位置し、かつ前記高目付部よりも目付が低い中目付部と、前記中目付部よりも目付が低い低目付部と、を有し、前記高目付部は、前記前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部及び第2高目付部を有し、前記低目付部は、前記第1高目付部と前記第2高目付部の間に設けられた第1領域と、前記第1領域よりも前記幅方向の外側において前記第1領域と実質的に連なる一対の第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記ウイング域に設けられ、前記第2領域は、前記幅方向に対して傾斜して延び、かつ前記吸収コアの外側縁に到達している。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、吸収コアと、前記幅方向における前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、使用時に折り返し可能なウイングと、前記前後方向における前記ウイングの前端縁と前記ウイングの後端縁との間の領域であるウイング域と、を有する吸収性物品であって、前記吸収コアは、高目付部と、前記高目付部よりも幅方向の外側に位置し、かつ前記高目付部よりも目付が低い中目付部と、前記中目付部よりも目付が低い低目付部と、を有し、前記高目付部は、前記前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部及び第2高目付部を有し、前記低目付部は、前記第1高目付部と前記第2高目付部の間に設けられた第1領域と、前記第1領域よりも前記幅方向の外側において前記第1領域と実質的に連なる一対の第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記ウイング域に設けられ、前記第2領域は、前記幅方向に対して傾斜して延び、かつ前記吸収コアの外側縁に到達している。
本態様によれば、低目付部の第1領域がウイング域に設けられているため、第1領域によって第1高目付部と第2高目付部を分断し、ウイング域に前後方向に曲がる変形基点を設けることができる。よって、***口当接域よりも臀部寄りの位置にて発生し易い身体と吸収性物品のすき間を小さくすることが可能となり、フィット感を高めることができる。また、低目付部の第2領域は、幅方向に対して傾斜して延びている。吸収性物品が体にフィットした状態で着用者が歩行すると、捻じれ方向の力がかかる。このとき、一対の第2領域は、吸収コアの外側縁から幅方向に対して傾斜して延びるため、吸収コアの側部において捻じれ方向の力による変形を吸収できる。第1領域と第2領域は、実質的に連なっており、第2領域による力の吸収によって第1領域の変形を抑制できる。よって、第1高目付部、第2高目付部、及び第1領域は、捻じれ方向の力によって変形し難くなり、身体に対してフィットし続けることができる。
好ましい一態様によれば、前記低目付部は、前記吸収コアの前記幅方向の中心を跨いで前記前後方向に延びる前後低目付部を有し、前記前後低目付部は、前記第2高目付部よりも後側かつ前記ウイング域よりも後側に設けられてよい。
本態様によれば、ウイング域よりも後側の領域は、臀部に対向して配置される。当該臀部に対向して配置される領域に前後低目付部による凸状の変形が形成され、臀裂に沿って吸収コアを配置することができる。また、前後低目付部が第2高目付部よりも後側に位置するため、第2高目付部による吸収コアの厚みによるフィット性を維持しつつ、前後低目付部を頂点とした変形を実現でき、膣口及び臀裂の両方に対するフィット性を向上できる。
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、前記吸収コアが厚み方向に圧縮された圧搾部が形成されており、前記圧搾部は、前記第2領域の少なくとも一部に重なってよい。
本態様によれば、圧搾部によって第2領域の剛性が高くなり、第2領域が繰り返し変形することができ、捻じれ方向の力を吸収し続けることができる。
好ましい一態様によれば、前記圧搾部は、前記低目付部内で終端してよい。
本態様によれば、低目付部よりも目付が高い領域に圧搾部が到達すると、第2領域による変形を吸収しつつも、捻じれ方向の力を目付が高い領域に伝達し、捻じれ方向の力を第2領域によって吸収できないおそれがある。圧搾部が低目付部内で終端し、中目付部及び高目付部に到達していないため、第2領域内の変形によって捻じれ方向の力を吸収でき、他の領域に捻じれ方向の力が伝播することを抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記第1領域の前記前後方向の長さは、5mm以上25mm未満であってよい。
本態様によれば、第1領域の前後方向の長さが5mm以上であることにより、第1高目付部と第2高目付部の分断効果をより得やすい。第1領域の前後方向の長さが25mm未満であることにより、***口に対するフィット性を確保し、漏れを抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記第1領域は、前記第2領域と連なり、かつ前記幅方向に対して傾斜して延びてよい。
本態様によれば、捻じれ方向の力を第1領域によっても吸収でき、第1高目付部及び第2高目付部のフィット性を維持できる。
好ましい一態様によれば、前記第1領域及び前記第2領域は、平面視にて前後方向に外側に向かう凸状の曲線形状であってよい。
本態様によれば、装着時(下着を引き上げる際)及び着用時に脚によって挟まれた際に、幅方向の内側に向かう力は、第1領域及び第2領域を介して第1高目付部及び第2高目付部に作用する。第1領域及び第2領域が曲線形状であるため、捻じれる力が掛かった際に当該高目付部から受ける力が分散する。よって、なだらかな凸形状を実現し、違和感なく、身体に対するフィット性を維持できる。
好ましい一態様によれば、前記第1領域の少なくとも一部は、前記ウイング域の前記前後方向の中心よりも前側に位置してよい。
一般的に、ウイング域の前後方向の中心には、膣口が当たるように装着される。本態様によれば、ウイング域の前後方向の中心よりも前側に第1領域による変形基点を設けることができ、膣口付近の領域や膣口よりも前側の領域に対して吸収コアを沿わせることができ、よりフィット性を向上できる。膣口の前側に変形基点を設けることにより、***に覆われている膣口に対して、より深くかつ柔軟に吸収コアを添わせることができ、よりフィット性を向上できる。
好ましい一態様によれば、前記第1高目付部及び前記第2高目付部が設けられた領域には、前記吸収性物品の肌対向面から前記吸収コアの非肌対向面まで厚み方向に貫通する貫通孔が複数形成されてよい。
本態様によれば、第1高目付部及び第2高目付部が設けられた領域に貫通孔を設けることにより、一度に多くの経血や尿が***されたときにも、オーバーフローし難く、吸収コア内部に体液を到達させることができる。吸収性物品の肌対向面のドライ性を保ち、フィット感及び装着感の良さを効果的に保つことが可能となる。
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品の前記前後方向の長さは、285mm以上であり、前記ウイング域の前記前後方向の中心は、前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも前側に位置しており、前記吸収コアが厚み方向に圧縮された圧搾部が、前記吸収性物品の平面視にて前記第2領域に沿って設けられており、前記低目付部及び前記ウイング域よりも後側には、前記吸収コアの外側縁から前記幅方向の内側に向かい、かつ前記幅方向に対して傾斜して延びる第2低目付部が設けられ、前記第2低目付部よりも後側には、前記吸収コアの外側縁から前記幅方向の内側に向かい、かつ前記幅方向に対して傾斜して延びる第3低目付部が設けられてよい。
本態様によれば、前後方向に間隔を空けて3つの変形基点が形成され、身体の前後方向に延びる丸みに対して吸収コアがより沿い易い。吸収性物品の前後方向の長さが285mm以上である比較的長い吸収性物品を身体に沿わせることができる。
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、前記吸収性物品を前後方向に折り畳むための折り線を有し、前記第1領域は、前記折り線を有しない領域に配置されてよい。
本態様によれば、折り癖によって第1領域が変形し難くなることを抑制し、着用者の脚によって挟まれた際に低目付部が変形し易くなる。
好ましい一態様によれば、前記第2領域は、前記折り線を有しない領域に配置されてよい。
本態様によれば、折り癖によって第2領域が変形し難くなることを抑制し、着用者の脚によって挟まれた際に低目付部が変形し易くなる。
(2)吸収性物品の構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品ついて説明する。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、糞便パッドのような吸収性物品であってよい。吸収性物品は、下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品であってよい。本実施の形態の吸収性物品1は、夜用の生理用ナプキンであり、吸収性物品1の前後方向の長さは、285mm以上である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品ついて説明する。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、糞便パッドのような吸収性物品であってよい。吸収性物品は、下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品であってよい。本実施の形態の吸収性物品1は、夜用の生理用ナプキンであり、吸収性物品1の前後方向の長さは、285mm以上である。
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
図1は、肌対向面側から見た実施形態に係る吸収性物品1の平面図である。図2は、非肌対向面側から見た実施形態に係る吸収性物品1の平面図である。図1及び図2に示す平面図は、伸長状態の平面図である。伸長状態は、防漏ギャザー等による皺が形成されないまで吸収性物品を伸ばした状態である。ここで、「肌対向面側」は、使用中に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌対向面側」は、使用中に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。図3は、図1に示すA−A線に沿った断面図であり、図4は、図1に示すB−B線に沿った断面図である。
吸収性物品1は、前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、着用者の前側(腹側)から後側(背側)に延びる方向、又は着用者の後側から前側に延びる方向である。幅方向Wは、前後方向Lと直交する方向である。吸収性物品は、肌対向面側T1と非肌対向面側T2に延びる厚み方向Tを有する。
吸収性物品1は、中央域S3、前側域S1及び後側域S2を有する。中央域S3は、着用者の***口(例えば膣口)に当接する***口当接部を有する領域である。吸収性物品が下着に装着されたときに、中央域S3は、下着の股下部に位置する。つまり、中央域は、着用者の股下、すなわち着用者の両足の間に配置される領域である。中央域S3は、吸収性物品において前側に偏倚してよい。より詳細には、中央域S3の前後方向Lの中心は、吸収性物品1の前後方向Lの中心よりも前側に位置してよい。
前側域S1は、中央域S3よりも前側に位置する。前側域S1の前端縁は吸収性物品1の前端縁を規定する。後側域S2は、中央域S3よりも後側に位置する。後側域S2の後端縁は吸収性物品1の後端縁を規定する。後側域S2の前後方向Lの長さは、中央域S3の前後方向Lの長さよりも長くなっていてよい。
中央域S3には、後述するウイング3が設けられていてよい。また、後側域S2には、幅方向Wの外側に膨らんだヒップフラップ4が設けられていてよい。
ウイング3の前端縁は、ウイング3の付け根によって規定されており、最も幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、前側に位置する部分に相当する。ウイング3の前端縁は、中央域S3と前側域S1との境界を規定していてもよい。ウイング3の後端縁は、ウイング3の付け根によって規定されており、最も幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、後側に位置する部分に相当する。ウイング3の後端縁は、中央域S3と後側域S2との間に位置していてよい。ここで、前後方向Lにおけるウイング3の前端縁とウイング3の後端縁との間の領域を「ウイング域」と称する。ウイングを有する吸収性物品では、中央域S3は、ウイング域と実質的に同じ領域となる。したがって、本明細書において、「中央域S3」との語は、「ウイング域」と読み替えることができることに留意すべきである。すなわち、中央域は、前後方向におけるウイングの前端縁とウイングの後端縁との間の領域である。
吸収性物品1は、着用者の肌に向けられる表面シート10と、着用者の肌とは反対側に向けられる裏面シート20と、表面シート10と裏面シート20の間に配置された吸収コア31と、を含む。表面シート10は、使用中に着用者の肌の方に向く。裏面シート20は、使用中に、着用者の肌とは反対側に向けられる。吸収コア31は、体液を吸収する吸収材料を含み、吸収性物品の前後方向Lに沿って延びている。
表面シート10は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造を有する任意のシート状の材料から構成される。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
裏面シート20は、液不透過性のシートである。裏面シート20は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。
吸収コア31は、少なくとも中央域S3及び後側域S2に配置される。また、吸収体コアは、中央域S3から前側域S1まで延びていてもよい。吸収コア31は、液体を吸収する吸収材料によって構成されてよい。吸収コア31は、コアラップ(図示せず)によって包まれていてよい。コアラップは、少なくとも吸収コア31よりも肌面側で吸収コア31を覆っていればよい。具体的一例として、コアラップは、吸収コア31よりも肌面側に配置されるシートと、吸収コア31よりも非肌面側に配置されるシートと、を有していてよい。
吸収コア31を構成する吸収材料は、例えば、親水性繊維、パルプ及び高吸水性高分子(SAP)から形成できる。コアラップは、例えば不織布やティッシュシートから構成することができる。コアラップを構成する肌面側のシートと非肌面側のシートは、同一のシートから構成されていてもよい。変形例として、吸収コア31は、コアラップによって覆われていなくてもよい。この場合、吸収コア31は、表面シート10と裏面シート20とによって覆われていればよい。吸収コアの構成については、後述にて詳細に説明する。
吸収性物品1は、少なくとも吸収コア31が厚み方向に圧縮された圧搾部が複数形成されている。圧搾部は、一対の第1圧搾部81と、一対の第2圧搾部82と、一対の第3圧搾部83と、第1前後圧搾部84、第2前後圧搾部85及び第3前後圧搾部86を有してよい。圧搾部は、少なくとも吸収コア31が厚み方向Tに圧縮されていればよい。本実施の形態の圧搾部は、表面シート10と吸収コア31が厚み方向に圧縮されている。圧搾部は、肌対向面側T1から非肌対向面側T2に向かって圧縮されている。よって、図3及び図4に示すように、圧搾部は、肌対向面側T1から非肌対向面側T2に向かって凹んでいる。なお、他の形態において、圧搾部は、非肌対向面側T2から肌対向面側T1に向かって圧縮されていてもよい。圧搾部の構成については、後述にて詳細に説明する。
吸収性物品1は、表面シート10と吸収コアとの間に配置されたセカンドシート(図示せず)を有してよい。セカンドシートは、体液等の液体を透過する液透過性のシートであってよい。好ましくは、セカンドシートの親水度は表面シート10の親水度よりも高い。セカンドシートは、表面シート10と同様の材料から構成することができる。
吸収性物品1は、表面シート10の外側縁を覆うサイドシート15を有してよい。サイドシート15は、幅方向Wにおける表面シート10の外側縁を覆い、表面シート10よりも幅方向Wの外側へ延びている。なお、本実施形態では、吸収性物品1はサイドシート15を有しているが、吸収性物品1はサイドシート15を有していなくてもよい。この場合、表面シート10は吸収コア全体を覆っていてよい。なお、本発明における外側縁は、幅方向における外側端であり、内側縁は、幅方向における内側端である。
サイドシート15は、表面シート10と同様の材料から構成することができる。ただし、表面シート10に付着した体液が、サイドシート15を乗り越えて、幅方向Wにおいて吸収性物品1の外側へ漏れ出すことを防止するためには、サイドシート15は、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。サイドシート15は、幅方向Wにおける吸収コアの外側縁、ウイング3及びヒップフラップ4に配置されていてよい。
吸収性物品1は、起立性の防漏ギャザー60を有してよい。防漏ギャザー60は、表面シート10の肌対向面側T1に位置し、着用時に表面シート10よりも肌対向面側T1に起立可能に構成されている。防漏ギャザー60は、サイドシート15と、防漏弾性部材61と、によって構成されている。防漏ギャザー60は、防漏弾性部材61の収縮によって起立する収縮部62と、収縮部62よりも幅方向Wの外側に位置し、かつ収縮部の立ち上がりの基点となる第1基点部63と、収縮部62よりも前後方向の外側に位置し、かつ収縮部の立ち上がりの基点となる第2基点部64と、を有する。
サイドシート15は、防漏ギャザーの内側縁において幅方向Wの外側に折り返され、2層に積層されており、この2層のサイドシート間に防漏弾性部材61が配置されている。また、2層に積層されたサイドシート15は、長手方向に延びる折り線によって複数回折り畳まれている。この複数回折り畳まれたサイドシート15は、収縮部62において表面シート10に接合されてなく、第1基点部63及び第2基点部64において表面シートに接合されている。サイドシート15は、防漏弾性部材61が収縮することによって、複数回折り畳まれたサイドシートが展開し、防漏ギャザーの内側縁が頂点となるように起立する。よって、第1基点部63が設けられた領域の防漏ギャザーの立ち上がる高さは、第1基点部63の内側縁と展開した状態のサイドシートの内側縁(防漏ギャザーの内側縁)との幅方向の距離である。第1基点部63と第2基点部64は、幅方向Wにおいてずれている。第1基点部63は、吸収コア31の外側縁よりも幅方向Wの外側に位置している。第2基点部64は、平面視にて吸収コア31に重なって配置されている。
前述したように、吸収性物品1は、ウイング3及びヒップフラップ4を有する。ウイング3及びヒップフラップ4は、中央域S3における吸収コア31の外側縁よりも幅方向Wの外側に延出している。
ウイング3及びヒップフラップ4は、サイドシート15と裏面シート20との積層によって構成されていてよい。ウイング3は、裏面シート20側に折り返し可能に構成されている。ウイング3は、使用時に下着のクロッチ部の非肌面側に折り返される。
ヒップフラップ4は、ウイング3よりも後側に位置し、後側域S2に設けられている。ヒップフラップ4は、使用時に折り返されず、下着と着用者の臀部との間に配置される。本実施形態では、ヒップフラップ4には吸収材料が設けられていない。この代わりに、ヒップフラップ4には、吸収材料が設けられていてもよい。
次いで、吸収コア31及び圧搾部に80について説明する。本実施の形態の吸収性物品1は、吸収コア31及び圧搾部の構成によって、吸収コア31が身体にフィットし易くなるように構成されている。図5は、吸収コア31の肌対向面側T1から見た平面図である。吸収コア31は、目付の異なる領域を複数有してよい。吸収コア31は、高目付部33と、低目付部34と、中目付部35と、を少なくとも有してよい。高目付部33の吸収材料(パルプ)の目付は、中目付部35の吸収材料の目付よりも高く、中目付部35の吸収材料(パルプ)の目付は、低目付部34の吸収材料(パルプ)の目付よりも高い。高目付部33は、周囲の吸収コア31よりも厚く、中高部36を構成する。高目付部33は、前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部331及び第2高目付部332を有する。第2高目付部332は、第1高目付部331よりも後側に位置する。第1高目付部331と第2高目付部332の前後方向Lの間には、第1低目付部341が配置されてよい。
第1高目付部331の目付と、第2高目付部332の目付は、異なっていてもよいし、位置していてもよい。本実施の形態の第1高目付部の目付は、最も高い部分で650g/m2である。第2高目付部332の目付は、最も高い部分で850g/m2である。好適には、第2高目付部332の目付は、第1高目付部331の目付よりも高くてよい。第2高目付部332は、中央域S3の前後方向Lの中心に配置されており、体液がより導かれ易い。第2高目付部332の目付を高くすることによって、体液の吸収性能を確保し、また、第2高目付部332の厚さが厚くなりフィット性を高めることができる。また、第1高目付部331の目付が比較的低いため、中目付部よりも高い目付によって吸収性能を確保しつつ、身体に対するフィット性を高めることができる。
高目付部33は、幅方向Wにおいて吸収コア31の中央に配置されてよい。高目付部33の外側縁は、吸収コア31の外側縁31Eよりも幅方向Wの内側に位置してよい。高目付部(第1高目付部331及び第2高目付部332)33の少なくとも一部は、中央域S3に配置されてよい。高目付部33は、中央域S3を超えて前後方向Lに延びていてもよい。高目付部33の前後方向Lの中心は、吸収性物品1の前後方向Lの中心よりも前側に位置してよいし、中央域S3の前後方向の中心よりも前側に位置してよい。なお、高目付部33の前後方向Lの中心は、第1高目付部331の前端縁と第2高目付部332の後端縁との前後方向の中心となる。
また、図3に示すように、高目付部33には、吸収性物品1の肌対向面から吸収コア31の非肌対向面まで厚み方向Tに貫通する貫通孔38が複数形成されてよい。貫通孔38は、平面視にて間隔を空けて複数形成されてよい。貫通孔38が高目付部33に形成されていることにより、一度に多くの経血や尿等の体液が***されたときにも、吸収コア31内部に体液を引き込み、オーバーフローし難くなる。吸収性物品の肌対向面のドライ性を保ち、フィット感及び装着感の良さを効果的に保つことが可能となる。
貫通穴38は、高目付部33よりも後側に設けられていてもよく、後側域S2の第2低目付部342に設けられていてもよい。寝姿勢において重力方向によって肌を伝い流れる体液を、吸収体側により引き込み易く。
高目付部33の外側縁33Eと吸収コア31の外側縁31Eの間には、高目付部33よりも目付が低く、かつ低目付部34よりも目付が高い中目付部35が配置されている。中目付部35は、目付が異なる領域のうち、吸収コア31の外側縁に配置された領域である。なお、吸収コア31の外側縁31Eにおいて目付が異なる領域が設けられている構成にあっては、外側縁31Eにおいて占める割外が最も高い領域である。本実施の形態の中目付部35の目付は、300g/m2であり、低目付部34及び高目付部33以外の部分であり、吸収コア31の外側縁31Eの前後方向Lの全域に配置されている。
低目付部34は、第1低目付部341と、第1低目付部341よりも後側に位置する一対の第2低目付部342と、第2低目付部よりも後側に位置する一対の第3低目付部343と、前後低目付部345と、を少なくとも有してよい。低目付部34は、中目付部35よりも目付が低く、剛性が低い。よって、吸収コア31に力が加わった際に、低目付部が最も変形し易い。よって、低目付部34が変形して力を吸収したり、低目付部34が吸収コア31の変形基点となったりする。
低目付部34の目付は、150g/m2以下であってよく、本実施の形態の低目付部の目付は、100g/m2である。低目付部34は、低目付部34に隣接する吸収コア31の目付の50%未満、より好ましくは35%未満であってよい。低目付部34とその周辺との目付差を大きくすることにより、吸収コア31に力が加わった際に、当該力を低目付部34に局所的に集中させることができる。これにより、後述するように、低目付部が変形し、吸収コア31をより身体にフィットさせることができる。
低目付部34、中目付部35、及び高目付部33は、次のように規定してよい。吸収コア31の外側縁31Eにおいて最も占める割合が高い領域を中目付部35とする。断面視にて、中目付部35の厚さに対して20%以上厚さが厚く、平面方向に伸びる部分を高目付部33とする。高目付部33と中目付部35の境界は、中目付部35の平面方向に延びる部分と、高目付部33の平面方向に延びる部分と、の厚み方向Tの中心を規定し、当該厚み方向Tの中心よりも厚い部分を高目付部33とし、当該厚み方向Tの中心よりも薄い部分を中目付部35とする。同様に、断面視にて、中目付部35の厚さに対して20%以上厚さが薄く、平面方向に伸びる部分を低目付部34とする。低目付部34と中目付部35の境界は、中目付部35の平面方向に延びる部分と、低目付部34の平面方向に延びる部分と、の厚み方向の中心を規定し、当該厚み方向Tの中心よりも厚い部分を中目付部35とし、当該厚み方向Tの中心よりも薄い部分を低目付部34とする。
第1低目付部341は、本願の請求項1に係る「低目付部」を構成する。第1低目付部341は、第1領域341Aと第2領域341Bを有する。第1領域341Aは、第1高目付部331と第2高目付部332の間に設けられている。すなわち、第1領域341Aは、第1高目付部331と第2高目付部332によって挟まれた領域である。第2領域341Bは、第1領域341Aよりも幅方向Wの外側に設けられている。すなわち、第1領域341Aは、第1高目付部331及び第2高目付部332よりも幅方向の外側に位置する領域である。なお、第1高目付部331の外側縁と第2高目付部332の外側縁がずれている構成にあっては、幅方向Wの内側に位置する高目付部33の外側縁よりも幅方向Wの外側の領域が、第2領域341Bとなる。第2領域341Bは、第1領域341Aと実質的に連なる。本発明において実質的に連なるとは、第1領域341Aと第2領域341Bが物理的に接している構成のみならず、第1領域と第2領域が互いに関連するように配置されている構成も含む概念である。すなわち、第1領域341Aと第2領域341Bは、離間していてもよい。本実施の形態の第1領域341Aの外側縁と第2領域341Bの内側縁とは、連なっている。
第1領域341Aの前後方向Lの長さは、5mm以上25mm未満であってよく、第2領域341Bの前後方向Lの長さは、5mm以上25mm未満であってよい。第1領域341Aの前後方向Lの長さが変化する構成にあっては、第1領域341Aの幅方向Wの中心における前後方向Lの長さが5mm以上であってよい。また、第2領域341Bの前後方向Lの長さが変化する構成にあっては、第2領域341Bの幅方向Wの内側縁における前後方向Lの長さが5mm以上であってよい。また、第1領域341Aの前後方向Lの長さ及び第2領域341Bの前後方向Lの長さは、吸収コア31の中目付部35の厚さ以上であってもよい。第1領域341Aの前後方向Lの長さが5mm以上であることにより、第1高目付部331と第2高目付部332の間が身体に沿って曲がり易くなる。第1領域341Aの前後方向Lの長さが5mm未満であると、第1高目付部331と第2高目付部332の間で折れるが、身体に沿って曲がり難いことがある。また、第1領域341Aの前後方向Lの長さが25mm未満であることにより、***口に対するフィット性を確保し、漏れを抑制できる。より好ましくは、第1領域341Aの前後方向Lの長さの上限は、高目付部33の厚さに対する2倍よりも短くてよい。高目付部33の厚さに対する2倍以下であることにより、***口と吸収性物品との隙間を低減し、漏れを抑制することができる。
第1領域341A及び第2領域341Bは、幅方向Wに対して傾斜して延びてよい。第1領域341A及び第2領域341Bは、平面視にて前後方向Lの外側に向かう凸状の曲線形状である。当該凸状は、前側に向かって膨らむ凸状であってもよいし、後側に向かって膨らむ凸状であってもよい。第1領域341Aの少なくとも一部は、中央域S3の前後方向の中心よりも前側に位置してよい。
第1低目付部341の少なくとも一部は、中央域S3に設けられている。第1低目付部341の第1領域341Aが中央域S3に設けられていればよい。第2領域341Bも中央域S3に設けられていてもよい。第1低目付部341の第1領域341Aの少なくとも一部は、中央域S3の前後方向Lの中心よりも前側に位置してよい。第1低目付部341は、吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wの内側に向かい、かつ幅方向Wに対して傾斜して延びている。本実施の形態の第1低目付部341は、第1領域341Aと第2領域341Bが連なっており、両領域が、幅方向Wの内側に向かい、かつ幅方向Wに対して傾斜して延びている。第2領域341Bは、幅方向に対して傾斜して延び、かつ前記吸収コアの外側縁に到達している。第1低目付部341は、吸収コア31の幅方向Wの全域に亘って形成されている。第1低目付部341は、高目付部33の外側縁33Eよりも内側に延びてよい。第1低目付部341の幅方向Wの中央は、第1高目付部331と第2高目付部332の間に配置され、第1低目付部341の幅方向Wの側部は、中目付部35の間に配置されている。なお、他の形態において、第1低目付部341は、幅方向Wに離間し、一対で配置されていてもよい。
第2低目付部342は、第1低目付部341と前後方向Lにおいて離間しており、第1低目付部341よりも後側に設けられている。第2低目付部342は、中央域S3よりも後側に位置してよく、ウイング3の後端縁よりも後側に位置してよい。第2低目付部342は、吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wの内側に向かい、かつ幅方向Wに対して傾斜して延びてよい。
第3低目付部343は、第2低目付部342と前後方向Lにおいて離間しており、第2低目付部342よりも後側に設けられている。第3低目付部343は、後側域S2に配置されてよい。第2低目付部342は、吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wの内側に向かい、かつ幅方向Wに対して傾斜して延びてよい。
ここで、第1低目付部から第3低目付部における「幅方向Wに対して傾斜する」とは、幅方向Wに対する角度が45度未満あってよい。「幅方向Wに対して傾斜する」ことにより、第1低目付部341から第3低目付部343が前後方向Lに一定の範囲に亘って配置され、前後方向Lに一定の範囲に亘って低目付部34によって力を吸収し、かつ力を伝達することができる。なお、第1低目付部341から第3低目付部343は、幅方向Wの内側に向かって前側に延びてもよいし、幅方向Wの内側に向かって後側に延びてもよい。また、第1低目付部341から第3低目付部343が幅方向Wに延び、前後方向に沿っていないため(前後方向に対する角度が45度以上であるため)、幅方向の内側に向かう力を受けて当該目付部を基点に変形した際に、低目付部によって挟まれる領域が前後方向で変化し、***する高さが高くなり易い部分と低くなり易い部分が前後方向に隣接して形成される。吸収コアが立体的に***し易くなり、変形基点が多く形成され、より身体の凹凸に沿い易くなる。
前後低目付部345は、後側域S2に設けられている。前後低目付部345は、吸収コア31の幅方向Wの中心を跨いでよい。前後低目付部345は、吸収コア31の幅方向Wの中央において、前後方向に沿って設けられている。前後低目付部345は、第2高目付部332よりも後側かつ中央域S3よりも後側に設けられている。前後低目付部345は、第2高目付部332の後端縁から後方に向かって延びてよい。
次いで、圧搾部について説明する。第1圧搾部81は、第1低目付部341の少なくとも一部に重なり、かつ第1低目付部341に沿って延びている。第1圧搾部81が第1低目付部341に沿って延びる態様とは、第1低目付部341が延びる方向と、第1圧搾部81が延びる方向と、が一致している構成のみならず、両方向の為す角度が5度未満の構成を含む。また、第1低目付部341が延びる方向及び第1圧搾部81が延びる方向は、各部分が一定の幅を有する構成にあっては当該部分の幅中心を繋ぐ線となる。第1圧搾部81は、本願の請求項3及び請求項10の「圧搾部」を構成し、第1低目付部341の第2領域341Bの少なくとも一部に重なり、第2領域341Bに沿って設けられてよい。第1圧搾部81の外側縁81Eは、吸収コア31の外側縁31Eよりも内側に位置してよく、第1圧搾部81の内側縁81Iは、第1低目付部341内で終端してよい。第1圧搾部81は、中高部36の外側縁36Eよりも幅方向Wの内側に位置してよい。複数の高目付部によって中高部が構成されている構成にあっては、中高部36の外側縁36Eは、最も幅方向の外側に位置する高目付部の外側縁となる。
また、第2圧搾部82は、第2低目付部342の少なくとも一部に重なり、かつ第2低目付部342に沿って延びている。第2圧搾部82の外側縁82Eは、吸収コア31の外側縁81Eよりも内側に位置してよく、第2圧搾部82の内側縁82Iは、第2低目付部342の内側縁342Iよりも幅方向Wの外側に位置してよい。第3圧搾部83は、第3低目付部343の少なくとも一部に重なり、かつ第3低目付部343に沿って延びている。第3圧搾部83の外側縁83Eは、吸収コア31の外側縁31Eよりも内側に位置してよく、第3圧搾部83の内側縁83Iは、第3低目付部343の内側縁343Iよりも幅方向Wの外側に位置してよい。
第1前後圧搾部84は、第1低目付部341よりも前側に設けられている。第1前後圧搾部84は、前後方向Lに延びている。第1前後圧搾部84の少なくとも一部は、中央域S3に設けられている。第2前後圧搾部85は、前後方向Lにおいて第1低目付部341と第2低目付部342の間に設けられている。第2前後圧搾部85は、前後方向Lに延びている。第2前後圧搾部85の少なくとも一部は、中央域S3に設けられている。第2前後圧搾部85は、前後方向に離間した2つの圧搾部によって構成されている。第3前後圧搾部86は、前後方向Lにおいて第2低目付部342と第3低目付部343の間に設けられている。第3前後圧搾部86は、前後方向Lに延びている。第3前後圧搾部86は、後側域S2に設けられている。
第1圧搾部81、第2圧搾部82、第3圧搾部83、第1前後圧搾部84、第2前後圧搾部85及び第3前後圧搾部86は、幅方向Wに間隔を空けて一対で設けられている。第1圧搾部81、第2圧搾部82、第3圧搾部83、第1前後圧搾部84、第2前後圧搾部85及び第3前後圧搾部86は、吸収性物品の幅方向Wの中心を通り、かつ前後方向Lに延びる中心線に対して線対称である。
次いで、図6から図8に基づいて、このように構成された吸収性物品1の着用時の変形態様について説明する。図6は、吸収性物品の平面視における変形状態を示す図である。図6(a)は、変形前の状態であり、図6(b)は、変形後の状態である。図7は、身体の幅方向の中心における断面おける吸収性物品の着用状態を模式的に示す図である。図8は、吸収コアの平面視における変形状態を示す図である。図8(a)は、変形前の状態であり、図8(b)は、変形後の状態である。
吸収性物品が着用された状態で、中央域S3は、着用者の脚によって挟まれ、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に向かう力を受ける。このとき、中央域S3に設けられた第1低目付部341が変形し、当該力を吸収するとともに、第1低目付部341に重なる第1圧搾部81が幅方向Wの内側に向けて力を伝達する。よって、図6(b)に示すように、幅方向Wにおいて第1圧搾部81によって挟まれた吸収コア31が幅方向Wの内側に押圧され、着用者の***口に向かって***する。第1低目付部341が幅方向Wに対して傾斜し、かつ第1圧搾部81が第1低目付部341に沿って延びているため、第1圧搾部81によって力を伝達する領域は、前後方向Lに一定の範囲を占める。よって、中央域S3において前後方向に一定の範囲に亘って、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に吸収コア31が押圧され、着用者の***口に向かって***する。よって、着用者の***口に密着し、漏れを抑制できる。
第1低目付部341及び第2低目付部342が前後方向に間隔を空けて設けられており、吸収コア31の変形基点が前後方向Lに複数形成される。よって、図7に示すように、身体の丸みに沿って吸収コア31が配置されやすい。中央域S3に第1低目付部341による変形基点が形成されるため、中央域S3において吸収コア31が***しても当該変形基点によって折れ曲がり易くなり、吸収コア31を***口の前後に亘って身体に沿って配置し、漏れを抑制できる。
また、第1低目付部341が中高部36の外側縁36Eよりも幅方向Wの内側に延びているため、中央域S3において幅方向Wの内側に向かう力が中高部36に作用し、中央域S3において吸収コア31がより***し、身体に沿って配置され易くなる。
中高部36を構成する第1高目付部331と第2高目付部332の間に第1低目付部341が設けられているため、第1低目付部341が基点となって第1高目付部331と第2高目付部332が身体に沿うように変形できる。中央域S3の吸収コア31をより身体に沿わせて配置し、漏れを抑制できる。
第1低目付部341の第1領域341Aが中央域(ウイング域)S3に設けられているため、第1領域341Aによって第1高目付部331と第2高目付部332を分断し、中央域S3に前後方向Lに曲がる変形基点を設けることができる。よって、高目付部33において吸収コア31が***する形状であっても、当該変形基点によって折れ曲がり易くなり、中央域S3の吸収コア31を身体に沿って配置し、漏れを抑制できる。一般的に、ウイング域の前後方向の中心には、膣口が当たるように装着され、膣口よりも前側の領域は、恥骨部付近において膨らんでおり、前後方向Lに沿った断面において曲線状である。中央域S3の前後方向の中心よりも前側に第1領域341Aによる変形基点を設けることにより、膣口付近の領域や膣口よりも前側の領域に対しても吸収コア31を沿わせることができ、よりフィット性を向上できる。その結果、***口当接部(膣口)よりも臀部寄りの位置にて発生し易い身体と吸収性物品のすき間を小さくすることが可能となり、フィット感を高めることができる。膣口の前側に変形基点を設けることにより、***に覆われている膣口に対して、より深くかつ柔軟に吸収コアを添わせることができ、よりフィット性を向上できる。また、第1領域341Aの前後方向Lの長さが5mm以上であることにより、第1高目付部331と第2高目付部332を分断する効果をより得やすい。
第1低目付部341の第2領域341Bは、幅方向Wに対して傾斜して延びている。吸収性物品1が身体にフィットした状態で着用者が歩行すると、捻じれ方向の力がかかる。このとき、一対の第2領域341Bによって捻れ方向の力を吸収できる。図8は、吸収コアの変形態様を示した図である。着用者が片足ずつ前に出して歩行すると、両足によって挟まれる中央域S3は、前側域S1を基点として左右に揺動するように移動する。このとき、一対の第2領域341Bが吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wに対して傾斜して延びるため、当該第2領域が変形し、吸収コア31の側部において捻じれ方向の力を吸収できる。捻じれ方向の力を吸収することにより、第2領域に隣接する高目付部等の変形を抑制し、身体に対するフィット性を維持できる。
第1領域341Aと第2領域341Bは、実質的に連なっており、第2領域341Bによる力の吸収によって第1領域341Aの変形を抑制できる。よって、第1高目付部331、第2高目付部332、及び第1領域341Aは、捻じれ方向の力によって変形し難くなり、身体に対してフィットし続けることができる。第1領域が幅方向に対して傾斜して延び、かつ第2領域と連なることにより、第1領域によっても捻じれ方向の力を吸収できる。よって、第1高目付部331及び第2高目付部332のフィット性をより維持し易い。
装着時(下着を引き上げる際)及び着用時に脚によって挟まれた際に、幅方向の内側に向かう力は、第1領域及び第2領域を介して第1高目付部及び第2高目付部に作用する。第1領域及び第2領域が平面視にて前後方向に外側に向かう凸状の曲線形状であることにより、捻じれる力が掛かった際に当該高目付部から受ける力が分散する。よって、なだらかな凸形状を実現し、違和感なく、身体に対するフィット性を維持できる。
第1圧搾部81が中高部36の外側縁36Eよりも幅方向Wの内側に位置するため、第1圧搾部81がより中高部36に力を伝達し易い。中央域S3において吸収コア31がより***し、身体に沿って配置され易くなる。
第1低目付部341内に第1圧搾部81が配置されていることにより、第1低目付部341の変形による型崩れを抑制でき、吸収コア31の変形を持続できる。特に、第1低目付部341の第2領域341Bは、第1圧搾部81によって剛性が高くなり、第2領域が繰り返し変形することができ、捻じれ方向の力を吸収し続けることができる。
また、第1圧搾部81は、平面視にて第1低目付部341の外縁よりも内側のみに配置されている。すなわち、第1圧搾部は、第1低目付部341を超えて設けられていなく、第1低目付部内で終端している。着用者の脚が吸収コア31の外側縁31Eに当たった際に、第1圧搾部81によって吸収コア31を押圧するよりも前に第1低目付部341が変形し、吸収コア31が凸状に変形し易い。比較的剛性が高い第1圧搾部81が直接脚に当たり難く、装着感の悪化を抑制できる。第1圧搾部81が第1低目付部341内の吸収コア31を押圧し、第1低目付部341を超えた領域で吸収コア31を押圧することを抑制できる。また、第1低目付部341よりも目付が高い領域に第1圧搾部81が到達すると、第2領域341Bによる変形を吸収しつつも、捻じれ方向の力を目付が高い領域に伝達し、捻じれ方向の力を第2領域によって吸収できないおそれがある。第1圧搾部81が第1低目付部341内で終端し、中目付部35及び高目付部33に到達していないため、第2領域341Bの変形によって捻じれ方向の力を吸収でき、他の領域に捻じれ方向の力が伝播することを抑制できる。なお、本発明における外縁は、幅方向の縁(外側縁及び内側縁)及び前後方向の縁(前端縁及び後端縁)を含む概念である。
第1低目付部341よりも前側には、第1前後圧搾部84が設けられ、第1低目付部341と第2低目付部342の間には、第2前後圧搾部85が設けられている。幅方向Wの内側に向かう力が掛かった際に、第1前後圧搾部84と第2前後圧搾部85を介して吸収コア31を幅方向Wの内側に押圧でき、吸収コア31がより身体側に***し易くなる。また、第2前後圧搾部85によって、第1低目付部341が設けられた領域と第2低目付部342が設けられた領域を分断できる。よって、第1低目付部341と第2低目付部342との間の領域と、第2低目付部342よりも後側の領域と、がそれぞれ身体に沿うように変形する。
吸収性物品1の後側域S2は、着用者の臀部に対向して配置される。当該後側域S2には、第2低目付部342が設けられている。当該臀部に対向して配置される領域に第2低目付部342による変形基点が形成され、臀部の丸みに沿って吸収コア31を配置することができる。
第2低目付部342は、中央域S3よりも後側において、幅方向Wに間隔を空けて一対で設けられてよい。すなわち、一対の第2低目付部342は、第1低目付部341のように幅方向Wに連なっていない。臀部は、幅方向Wに沿った断面においても丸みを帯びている。後側域S2の吸収コア31に幅方向Wに連続する変形基点が形成されると、吸収コア31の一部が身体から離れるおそれがある。第2低目付部342が幅方向Wに間隔を空けて配置されているため、第2低目付部342が設けられた各領域と、これらの間の領域と、がそれぞれ身体に沿い易くなる。
第2低目付部342の少なくとも一部に重なって第2圧搾部82が設けられている。第2低目付部342が変形し、当該力を吸収するとともに、第2低目付部342に重なる第2圧搾部82が幅方向Wの内側に向けて力を伝達する。よって、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に吸収コア31が押圧され、着用者の身体に向かって吸収コア31が***する。
第2低目付部342が幅方向Wに対して傾斜し、かつ第2圧搾部82が第2低目付部342に沿って延びているため、第2圧搾部82によって力を伝達する領域は、前後方向Lに一定の範囲を占める。よって、後側域S2において前後方向Lの一定の範囲に亘って、幅方向Wの内側に吸収コア31が押圧され、着用者の臀裂に向かって***する。よって、着用者の臀裂に密着し、漏れを抑制できる。
第2圧搾部82は、平面視にて第2低目付部342の外縁よりも内側のみに配置されている。すなわち、第2圧搾部82は、第2低目付部342を超えて設けられていない。第2低目付部342内に第2圧搾部82が配置されているため、第2低目付部342の変形による型崩れを抑制でき、吸収コア31の変形を持続できる。また、着用者の脚が吸収コア31の外側縁31Eに当たった際に、第2圧搾部82によって吸収コア31を押圧するよりも前に第2低目付部342が変形し、吸収コア31が凸状に変形し易い。比較的剛性が高い第2圧搾部82が直接脚に当たり難く、装着感の悪化を抑制できる。
後側域S2には、第3低目付部343も設けられている。当該臀部に対向して配置される領域に第2低目付部342及び第3低目付部343による変形基点が形成され、吸収コア31がより臀部の丸みに沿い易い。また、第1低目付部341、第2低目付部342及び第3低目付部343は、前後方向Lに間隔を空けて設けられている。吸収性物品には、前後方向Lに間隔を空けて3つの変形基点が形成される。よって、前後方向に沿う断面における身体の丸みに対して吸収コア31がより沿い易くなる。
第3低目付部343は、ヒップフラップ4の外側縁4Eよりも前側に設けられてよい。ヒップフラップの外側縁は、ヒップフラップ4の最大幅の位置である。ヒップフラップ4の最大幅の位置は、一般的に、臀裂を伝って流れた体液の漏れを抑制するために、臀裂よりも後側に配置されるようにされる。当該ヒップフラップ4の外側縁4Eよりも前側に第3低目付部343が設けられているため、臀裂に当たる領域に変形基点が形成され、***口に近い位置で吸収コア31を身体の丸みに沿わせ易い。また、一般的に、臀裂は、幅が狭い領域である。当該臀裂に当たる吸収コア31の目付が高いと、臀裂と吸収性物品との間にすき間が生じ易いことがある。臀裂に当たる領域に第3低目付部を配置し、吸収コア31の目付を低くすることにより、身体に向かって凸状に吸収コア31を変形させつつ吸収要素を身体に密着させることが可能となる。
加えて、ヒップフラップ4の最大幅の位置では、第3低目付部等による変形基点を設けられてなく、身体に向かって凸状に変形した吸収コア31を身体に密着させつつ、下着を介して吸収性物品によって身体を覆うように配置することができる。
第3低目付部343の少なくとも一部に重なって第3圧搾部83が設けられている。第3低目付部343が変形し、当該力を吸収するとともに、第3低目付部343に重なる第3圧搾部83が幅方向Wの内側に向けて力を伝達する。よって、第3圧搾部を介しても幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に吸収コア31を押圧し、着用者の身体に向かって吸収コアが***する。
第3低目付部343が幅方向Wに対して傾斜し、かつ第3圧搾部83が第3低目付部343に沿って延びているため、第3圧搾部83によって力を伝達する領域は、前後方向Lに一定の範囲を占める。よって、後側域において前後方向の一定の範囲に亘って、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に吸収コア31が押圧される。
第3圧搾部83は、平面視にて第3低目付部343の外縁よりも内側のみに配置されている。すなわち、第3圧搾部83は、第3低目付部343を超えて設けられていない。第3低目付部343内に第3圧搾部83が配置されているため、第3低目付部343の変形による型崩れを抑制でき、吸収コア31の変形を持続できる。また、着用者の脚が吸収コア31の外側縁31Eに当たった際に、第3圧搾部83によって吸収コア31を押圧するよりも前に第3低目付部343が変形し、吸収コア31が凸状に変形し易い。比較的剛性が高い第3圧搾部83が直接脚に当たり難く、装着感の悪化を抑制できる。
後側域S2には、前後低目付部345が設けられている。図6及び図7に示すように、前後低目付部345は、吸収コア31の幅方向Wの中心を跨いで前後方向Lに延びているため、吸収コア31に前後低目付部34を頂点とした凸状の変形が前後方向に延びて形成される。後側域S2に幅方向Wの内側に向かう力がかかると、前後低目付部345を基点に吸収コア31が変形する。詳細には、吸収コア31は、幅方向Wに沿った断面において前後低目付部345を頂点とした凸形状に変形し易い。吸収コア31の凸形状の頂点は、吸収コア31の幅方向Wの中央に位置しているため、吸収コア31が着用者の臀裂に沿って配置され易い。前後低目付部345が第2高目付部332よりも後側に位置するため、第2高目付部332による吸収コア31の厚みによるフィット性を維持しつつ、前後低目付部345を頂点とした変形を実現でき、膣口及び臀裂の両方に対するフィット性を向上できる。
前後低目付部345は、前後方向Lにおいて第2低目付部342の後端縁を跨いでよい。着用時に幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に向かう力がかかると、第2低目付部342が変形し、当該力を吸収し、更に当該力を受けると、第2低目付部342よりも幅方向Wの内側の領域が着用者側に***する。このとき、前後低目付部が吸収コア31の幅方向Wの中央に設けられているため、第2低目付部よりも幅方向Wの内側の領域が前後低目付部345を頂点として凸状に変形し易い。前後低目付部345が第2低目付部342の後端縁を跨いで延びているため、前後低目付部345を頂点とした凸状の変形が、第2低目付部342が設けられた領域から第2低目付部342よりも後側の領域に亘って形成される。
前後低目付部345の後端縁は、第3低目付部343よりも前側に設けられてよい。臀裂よりも後側の領域は、一般的に臀部の膨らみが少なく、フラットな状態で吸収コア31を当てることが好ましい。前後低目付部345が第3低目付部343よりも前側に設けられているため、前後低目付部345による凸状の変形が臀裂よりも後側に形成されることを抑制し、臀裂よりも後側の領域の吸収コア31がフラットになり易い。
第2低目付部342と第3低目付部343の間には、第3前後圧搾部86が設けられている。幅方向Wの内側に向かう力が掛かった際に、第3前後圧搾部86を介して吸収コア31が幅方向Wの内側に押圧され、吸収コア31がより身体側に***し易くなる。また、第2低目付部342が設けられた領域と第3低目付部343が設けられた領域を第3前後圧搾部86によって分断できる。よって、第2低目付部342と第3低目付部343との間の領域と、第3低目付部343よりも後側の領域が身体に沿うように変形する。
第1低目付部341、第2低目付部342及び第3低目付部343のうち、少なくとも第1低目付部341は、吸収性物品1を前後方向に折り畳むため折り線を有しない領域に配置されてよい。換言すると、第1低目付部341は、平面視にて折り線に重ならなくてよい。折り線は、前後方向に吸収性物品を折り畳むための線であり、幅方向に沿っている。第1低目付部341の第1領域341Aが折り線を有しない領域に配置されていてもよいし、第1低目付部341の第2領域341Bが折り線を有しない領域に配置されていてもよいし、第1領域341A及び第2領域341Bの両方が折り線を有しない領域に配置されていてもよい。折り癖によって第1低目付部が変形し難くなることを抑制し、着用者の脚によって挟まれた際に第1低目付部等が変形し易くなる。なお、折り線は、吸収性物品を個別に包装する包装シートと共に折り畳まれる折り線であってもよいし、吸収性物品1のみを折り畳むための折り線であってもよい。
防漏ギャザー60の第1基点部63は、中央域S3において吸収コア31の外側縁31Eよりも幅方向Wの外側に配置されてよい。中央域S3の吸収コア31の外側縁31Eよりも内側の領域は、第1低目付部341によって変形し、中央域S3の吸収コア31の外側縁よりも外側の領域は、第1低目付部341によって変形せず、幅方向Wの位置が安定し易い。第1基点部63の幅方向Wの位置が安定し、防漏ギャザー60の立ち上がり基点が安定する。
防漏ギャザー60の第2基点部64は、前側域S1及び後側域S2において、吸収コア31に重なる領域に配置されてよい。前側域S1の第2基点部64と後側域S2の第2基点部64は、中央域S3の第1基点部63よりも幅方向Wの内側に位置している。収縮部62の収縮によって前側域S1の第2基点部64と後側域S2の第2基点部64が前後方向において近づくように吸収コア31が変形し易い。前後方向Lに沿う断面において、吸収コア31がカーブ形状に変形し、身体の丸みに沿って吸収コア31を配置し易くなる。また、第1基点部63が第2基点部64よりも幅方向Wの外側に位置するため、中央域S3において防漏ギャザー60の立ち上がり高さを確保し、横漏れをより抑制できる。
吸収性物品の伸長状態において、中央域S3では、収縮部62の頂点(収縮部の内側縁)と第2基点部64の幅方向Wの距離は、幅方向において中高部を挟んで配置された一対の前後圧搾部の距離に対する1/2倍以上であってよい。幅方向において中高部を挟んで配置された一対の前後圧搾部は、具体的には、第1高目付部331を挟んで配置された第1前後圧搾部84と、第2高目付部332を挟んで配置された第2前後圧搾部85である。幅方向において中高部を挟んで配置された一対の前後圧搾部間は、着用者の脚によって挟まれることによって凸状に変形する領域である。第1基点部63から立ち上がる収縮部の高さが、凸状に変形した吸収コア31の高さと同じ又は当該吸収コア31の高さよりも高くなる。よって、防漏ギャザー60によって横漏れを防止できる。また、前側域S1及び後側域S2においても、収縮部62の頂点(収縮部の内側縁)と第2基点部64の幅方向Wの距離は、幅方向において中高部を挟んで配置された一対の前後圧搾部84及び85の距離に対する1/2倍以上であってよいし、前側域において前後方向に延びる一対の第1前後圧搾部84間の距離に対する1/2倍以上であってよいし、後側域において前後方向に延びる一対の第3前後圧搾部86間の距離に対する1/2倍以上であってよい。第2基点部から立ち上がる収縮部の高さが、凸状に変形した吸収コア31の高さと同じ又は当該吸収コア31の高さよりも高くなる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
例えば、上述の実施形態では、中央域S3は、ウイング域と同義であったが、他の形態において、中央域S3は、中高部によって規定されてよい。具体的には、中央域は、前後方向における中高部の前端縁と中高部の後端縁との間の領域であってよい。本実施の形態の吸収性物品のように中高部が複数設けられている構成にあっては、最も前側に位置する中高部の前端縁と最も後側に位置する中高部の後端縁との間の領域であってよい。このような構成によれば、比較的厚みの厚い中高部をより身体にフィットさせ、漏れを低減することができる。
1 :吸収性物品
10 :表面シート
15 :サイドシート
20 :裏面シート
31 :吸収コア
33 :高目付部
331 :第1高目付部
332 :第2高目付部
34 :低目付部
341 :第1低目付部(低目付部)
341A :第1領域
341B :第2領域
342 :第2低目付部
343 :第3低目付部
345 :前後低目付部
35 :中目付部
36 :中高部
38 :貫通孔
60 :防漏ギャザー
61 :防漏弾性部材
62 :収縮部
63 :第1基点部(基点部)
64 :第2基点部(基点部)
81 :第1圧搾部(圧搾部)
82 :第2圧搾部
83 :第3圧搾部
84 :第1前後圧搾部
85 :第2前後圧搾部
86 :第3前後圧搾部
S1 :前側域
S2 :後側域
S3 :中央域
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌対向面側
T2 :非対向肌面側
W :幅方向
10 :表面シート
15 :サイドシート
20 :裏面シート
31 :吸収コア
33 :高目付部
331 :第1高目付部
332 :第2高目付部
34 :低目付部
341 :第1低目付部(低目付部)
341A :第1領域
341B :第2領域
342 :第2低目付部
343 :第3低目付部
345 :前後低目付部
35 :中目付部
36 :中高部
38 :貫通孔
60 :防漏ギャザー
61 :防漏弾性部材
62 :収縮部
63 :第1基点部(基点部)
64 :第2基点部(基点部)
81 :第1圧搾部(圧搾部)
82 :第2圧搾部
83 :第3圧搾部
84 :第1前後圧搾部
85 :第2前後圧搾部
86 :第3前後圧搾部
S1 :前側域
S2 :後側域
S3 :中央域
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌対向面側
T2 :非対向肌面側
W :幅方向
Claims (12)
- 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
吸収コアと、
前記幅方向における前記吸収コアの外側縁よりも前記幅方向の外側に延出し、使用時に折り返し可能なウイングと、
前記前後方向における前記ウイングの前端縁と前記ウイングの後端縁との間の領域であるウイング域と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収コアは、高目付部と、前記高目付部よりも前記幅方向の外側に位置し、かつ前記高目付部よりも目付が低い中目付部と、前記中目付部よりも目付が低い低目付部と、を有し、
前記高目付部は、前記前後方向に間隔を空けて配置された第1高目付部及び第2高目付部を有し、
前記低目付部は、前記第1高目付部と前記第2高目付部の間に設けられた第1領域と、前記第1領域よりも前記幅方向の外側において前記第1領域と実質的に連なる一対の第2領域と、を有し、
前記第1領域は、前記ウイング域に設けられ、
前記第2領域は、前記幅方向に対して傾斜して延び、かつ前記吸収コアの外側縁に到達している、吸収性物品。 - 前記低目付部は、前記吸収コアの前記幅方向の中心を跨いで前記前後方向に延びる前後低目付部を有し、
前記前後低目付部は、前記第2高目付部よりも後側かつ前記ウイング域よりも後側に設けられている、請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、前記吸収コアが厚み方向に圧縮された圧搾部が形成されており、
前記圧搾部は、前記第2領域の少なくとも一部に重なっている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。 - 前記圧搾部は、前記低目付部内で終端している、請求項3に記載の吸収性物品。
- 前記第1領域の前記前後方向の長さは、5mm以上25mm未満である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記第1領域は、前記第2領域と連なり、かつ前記幅方向に対して傾斜して延びている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記第1領域及び前記第2領域は、平面視にて前記前後方向に外側に向かう凸状の曲線形状である、請求項6に記載の吸収性物品。
- 前記第1領域の少なくとも一部は、前記ウイング域の前記前後方向の中心よりも前側に位置する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記第1高目付部及び前記第2高目付部が設けられた領域には、前記吸収性物品の肌対向面から前記吸収コアの非肌対向面まで厚み方向に貫通する貫通孔が複数形成されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品の前記前後方向の長さは、285mm以上であり、
前記ウイング域の前記前後方向の中心は、前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも前側に位置しており、
前記吸収コアが厚み方向に圧縮された圧搾部が、前記吸収性物品の平面視にて前記第2領域に沿って設けられており、
前記低目付部及び前記ウイング域よりも後側には、前記吸収コアの外側縁から前記幅方向の内側に向かい、かつ前記幅方向に対して傾斜して延びる第2低目付部が設けられ、
前記第2低目付部よりも後側には、前記吸収コアの外側縁から前記幅方向の内側に向かい、かつ前記幅方向に対して傾斜する第3低目付部が設けられている、請求項1から請求項9いずれか1項に記載の吸収性物品。 - 前記吸収性物品は、前記吸収性物品を前後方向に折り畳むための折り線を有し、
前記第1領域は、前記折り線を有しない領域に配置されている、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸収性物品。 - 前記第2領域は、前記折り線を有しない領域に配置されている、請求項11に記載の吸収性物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018096292A JP2019188108A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | 吸収性物品 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018096292A JP2019188108A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | 吸収性物品 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018081847A Division JP6367508B1 (ja) | 2018-04-20 | 2018-04-20 | 吸収性物品 |
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Family Applications (1)
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JP2018096292A Pending JP2019188108A (ja) | 2018-05-18 | 2018-05-18 | 吸収性物品 |
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JP (1) | JP2019188108A (ja) |
-
2018
- 2018-05-18 JP JP2018096292A patent/JP2019188108A/ja active Pending
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