JP2019176612A - スイッチング電源 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽負荷検出回路を用いることなく、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源の過電圧保護を可能とする。【解決手段】スイッチング電源1は、スイッチング素子13に入力されるパルスのデューティ比を用いてトランス11の二次側の出力電圧が目標電圧となるスイッチング制御を行うスイッチング制御部21と、補助巻線L3に誘起される交流電圧を整流および平滑し直流電圧として出力する電圧発生回路22と、直流電圧が所定電圧を超える場合、過電圧であることを示す信号をスイッチング制御部21に入力する過電圧保護回路23と、を備える。スイッチング制御部21は、過電圧保護回路23の所定電圧が第1電圧であるときにパルスのデューティ比が第1の変位をした際に第1所定期間中、過電圧であることを示す信号が入力されない場合、過電圧保護回路23の所定電圧を第1電圧から第2電圧に切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、トランスの一次コイルに接続されたスイッチング素子に対し、スイッチング制御を行うスイッチング電源に関する。
従来、トランスの一次巻線に接続されたスイッチング素子を備え、スイッチング素子のスイッチング動作によってトランスの二次巻線に誘起される交流電圧を直流電圧に変換し、一定の出力電圧に保つスイッチング電源がある。
そのスイッチング電源では、トランスの二次側の出力電圧に対応する一次側の補助巻線の電圧が過電圧検出レベルを超えると、スイッチング素子へのスイッチング制御が停止され、二次側の過電圧に対する保護が図られる。
ここで、スイッチング電源が一定の出力電圧を二次側へ出力する際、出力先の負荷の違い、例えば、画像形成部の使用の有無などによって負荷の違いが生じる。一定負荷の場合と軽負荷の場合とでは、トランスの二次コイルと上記補助巻線との結合係数が変わる。この結果、軽負荷時の補助巻線の電圧は、一定負荷時の補助巻線の電圧より低くなる。
特許文献1に記載のスイッチング電源では、軽負荷検出回路を用いて軽負荷であるか否かを検出した後、軽負荷である場合にはスイッチング素子を間欠発振動作させる制御に切り替えたうえで過電圧検出レベルを変更する技術が開示されている。
特開2006−109581号公報
しかし、上記特許文献1のスイッチング電源は、過電圧検出レベルを変更するために、軽負荷検出回路が別途必要となるという問題があった。
本発明の目的は、軽負荷検出回路を用いることなく、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源の過電圧保護が可能となるスイッチング電源を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、負荷部と、前記負荷部に二次側の出力電圧を出力するトランスと、前記トランスの一次コイルに接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子に入力されるパルスのデューティ比を用いて前記トランスの二次側の出力電圧が目標電圧となるスイッチング制御を行うスイッチング制御部と、前記トランスの一次側に設けられた補助巻線に誘起される交流電圧を整流および平滑し、直流電圧として出力する電圧発生回路部と、前記直流電圧が所定電圧を超える場合、過電圧であることを示す信号を前記スイッチング制御部に入力する過電圧保護回路部と、を備え、前記スイッチング制御部は、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を第1電圧、又は第2電圧に切替可能であって、前記過電圧であることを示す信号が入力されるときに前記スイッチング制御を停止させ、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧が前記第1電圧であるときに前記パルスのデューティ比が第1所定範囲から前記第1所定範囲外である第2所定範囲への変位である第1の変位をした際に、前記第1の変位後の第1所定期間中、前記過電圧であることを示す信号が入力されない場合、前記第1所定期間経過後、前記過電圧保護回路部の前
記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替える、ことを特徴とする。
スイッチング制御部は、過電圧であることを示す信号が入力されるときスイッチング素子に対するスイッチング制御を停止させる。そしてスイッチング制御部は、過電圧保護回路部の所定電圧を第1電圧、又は第2電圧に切替可能である。
スイッチング制御部は、例えば、パルスのデューティ比が第1所定範囲であれば軽負荷といったように、パルスのデューティ比を用いて、スイッチング制御部は負荷部が軽負荷であることは判別することができる。
しかし、パルスのデューティ比が第1所定範囲外である第2所定範囲に変位した場合、負荷部が軽負荷においてトランスの二次側の出力電圧が過電圧状態になったのか、それとも、負荷部が一定負荷に切り替わっただけなのか、いずれの場合なのかについてスイッチング制御部は、パルスのデューティ比だけでは判別することができない。
そこで、本発明の構成では、前記パルスのデューティ比が第1所定範囲から前記第1所定範囲外である第2所定範囲へ変位した場合、直ちに過電圧保護回路部の所定電圧を第1電圧から第2電圧へ切り替えるのではなく、スイッチング制御部が、第1所定範囲から前記第1所定範囲外である第2所定範囲へ変位した時点から第1所定期間の間に過電圧であることを示す信号が入力されたかどうかを検出する。
スイッチング制御部は、その変位の時点から第1所定期間の間に過電圧であることを示す信号が入力された場合、負荷部が軽負荷の状態にてトランスの二次側の出力電圧が過電圧状態となったことによるパルスのデューティ比の変動であることがわかる。
他方、スイッチング制御部は、その変位の時点から第1所定期間経過しても過電圧であることを示す信号が入力されない場合、負荷部が軽負荷の状態から一定負荷に変化したことがわかるため、その後、過電圧保護回路部の前記所定電圧を第1電圧から第2電圧に切り替える。
本構成のスイッチング電源は、従来のスイッチング電源と異なり、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源の過電圧保護が可能となる。
本発明によれば、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源の過電圧保護を行うことができる。
本発明の一実施形態に係るスイッチング電源の回路図である。 一定負荷時および軽負荷時における、トランスの二次側の出力電圧及び補助巻線に誘起される電圧の挙動の一例を表すグラフである。 負荷が変動するときにおけるスイッチング素子のスイッチング動作のデューティ比の挙動の一例を表すグラフである。 一定負荷時および軽負荷時における、ツェナーダイオードによるツェナー電圧の切り替え態様を説明するためのグラフである。 軽負荷時において、定常状態および過電圧発生後における、スイッチング素子のスイッチング動作のデューティ比の挙動の一例を表すグラフである。 スイッチング制御部によって実行される制御手順の前半部分を表すフローチャートである。 スイッチング制御部によって実行される制御手順の後半部分を表すフローチャートである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<実施形態の回路概要>
本発明の一実施形態に係るスイッチング電源の回路構成を図1に示す。図1において、このスイッチング電源1は、商用交流電源ACから一対の給電線PS1,PS2を介して供給される交流電圧を直流電圧に変換するものであり、たとえば、プリンタなどの電子機器に搭載される。スイッチング電源1は、トランス11を備えており、このトランス11を境に、一次巻線L1が設けられる図示左側の一次側と二次巻線L2が設けられる図示右側の二次側とに分かれている。また、トランス11には、補助巻線L3が一次側に設けられている。一次巻線L1が一次コイルの一例である。
<一次側の構成その1>
スイッチング電源1は、トランス11の一次側に、一次側整流平滑回路12およびスイッチング素子13を備えている。
<一次側整流平滑回路>
一次側整流平滑回路12には、ダイオードブリッジ14および平滑コンデンサC1が含まれる。
ダイオードブリッジ14は、4個のダイオードD1,D2,D3,D4をブリッジ接続した構成の回路である。具体的には、ダイオードブリッジ14では、2個のダイオードD1,D2の直列回路と残りの2個のダイオードD3,D4の直列回路とが並列に接続されている。一方の直列回路におけるダイオードD1,D2の接続点および他方の直列回路におけるダイオードD3,D4の接続点には、それぞれ給電線PS1,PS2が接続されている。ダイオードD1,D2の直列回路とダイオードD3,D4の直列回路との一方の接続点は、配線W1を介してトランス11の一次巻線L1の図示上端である一端に接続され、他方の接続点は、一次側のグランドラインG3に接続されている。
平滑コンデンサC1の一方の電極は、配線W1に接続され、他方の電極は、グランドラインG3に接続されている。
商用交流電源ACから供給される交流電圧は、ダイオードブリッジ14により全波整流され、その全波整流後の電圧が平滑コンデンサC1で平滑化されることにより、配線W1とグランドラインG3との間に直流電圧が発生する。
<スイッチング素子>
スイッチング素子13は、Nチャネル型のMOSFET(NMOS)からなり、そのドレイン端子が配線W2を介して一次巻線L1の図示下端である他端に接続されている。スイッチング素子13のソース端子は、抵抗R1を介してグランドラインG3に接続されている。スイッチング素子13は、ゲート端子に入力される電圧により、スイッチング動作(オン/オフ)する。
スイッチング素子13がオンにされると、トランス11の一次巻線L1に電流が流れ、一次巻線L1にエネルギーが蓄積される。その後、スイッチング素子13がオフにされると、一次巻線L1に蓄積されたエネルギーが開放されて、一次巻線L1に起電力が生じ、トランス11の二次巻線L2に一次巻線L1と二次巻線L2との巻数比に応じた二次電圧が発生する。スイッチング素子13のオン/オフが繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生する。
<二次側の構成>
スイッチング電源1は、トランス11の二次側に、二次側整流平滑回路15および定電圧回路16を備えている。
<二次側整流平滑回路>
二次側整流平滑回路15は、整流ダイオードD5および平滑コンデンサC2を含む。トランス11の二次巻線L2の図示上端である一端は、配線W3を介して出力端子に接続され、その他端は、図示「0V」で表記する二次側のグランドラインG2に接続されている。整流ダイオードD5は、アノードを二次巻線L2側に向けて、配線W3の途中部に介装されている。平滑コンデンサC2の一方の電極は、整流ダイオードD5のカソード側で配線W3に接続され、他方の電極は、グランドラインG2に接続されている。二次巻線L2にパルス的に発生する二次電圧は、二次側整流平滑回路15により整流および平滑化されて、直流電圧に変換される。
<定電圧回路>
定電圧回路16は、シャントレギュレータIC(Integrated Circuit)17、抵抗R2,R3,R4およびフォトカプラPCを含む。抵抗R2,R3は、直列に接続されている。抵抗R2,R3の直列回路の一端は、配線W3に接続され、他端は、グランドラインG2に接続されている。シャントレギュレータIC17には予め基準電圧が設定され、出力端子から出力される電圧が分圧された電圧であって抵抗R2と抵抗R3との接続点である電圧がフィードバック電圧として入力される。フォトカプラPCの発光ダイオードPDは、アノードが抵抗R4を介して配線W3に接続され、カソードがシャントレギュレータIC17に接続されている。この構成により、一定の電圧(Output)が出力端子から出力され、出力端子に接続された負荷部90へと出力される。また、フィードバック電圧が基準電圧を超えると、フォトカプラPCの発光ダイオードPDが発光する。
<一次側の構成その2>
スイッチング電源1は、トランス11の一次側に、スイッチング制御部21を備えている。スイッチング制御部21は、CPUなどを内蔵するICからなり、第1端子FB、第2端子OUT、第3端子VCC、および第4端子SWを有している。
フォトカプラPCの受光側のフォトトランジスタPTは、抵抗R5を介して、第1端子FBに接続されている。これにより、二次側のフィードバック電圧が基準電圧を超えて、フォトカプラPCの発光ダイオードPDが発光すると、フォトトランジスタPTが導通し、第1端子FBに電圧が入力される。二次側のフィードバック電圧と基準電圧との電位差に応じて、発光ダイオードPDに流れる電流が増減するので、発光ダイオードPDの発光量が増減する。発光量の増減に応じて、フォトトランジスタPTを流れる電流が変化するので、第1端子FBに入力される電圧が変化する。
スイッチング制御部21の第2端子OUTは、抵抗R6を介して、スイッチング素子13のゲート端子に接続されている。スイッチング制御部21は、二次側のフィードバック電圧に応じて変化する第1端子FBの入力電圧に基づいて、スイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比を制御する。これにより、二次側のフィードバック電圧が、目標電圧としての一定値に保たれる。
<一次側の構成その3>
さらに、スイッチング電源1は、トランス11の一次側に、電圧発生回路22および過電圧保護回路23を備えている。電圧発生回路22は、電圧発生回路部の一例であり、過電圧保護回路23は、過電圧保護回路部の一例である。
<電圧発生回路>
電圧発生回路22は、整流ダイオードD6、抵抗R7および平滑コンデンサC3を含む。補助巻線L3の図示上端である一端には、出力線の一例としての配線W4が接続されている。整流ダイオードD6は、アノードを補助巻線L3側に向けて、配線W4の途中に介装される。抵抗R7は、整流ダイオードD6のアノードと補助巻線L3の一端との間に介装されている。平滑コンデンサC3の一方の電極は、整流ダイオードD6のカソード側で配線W4に接続され、他方の電極は、一次側のグランドラインG1に接続される。二次巻線L2に二次電圧がパルス的に発生すると、補助巻線L3に交流電圧がパルス的に発生する。その補助巻線L3に発生する交流電圧は、整流ダイオードD6により交流電圧の正又は負のいずれかである一方の電圧が出力され、さらにその正又は負のいずれかである一方の電圧が平滑コンデンサC3により平滑化され、直流電圧として出力される。なお、整流ダイオードD6が整流回路の一例に相当し、平滑コンデンサC3が平滑回路の一例に相当している。
<過電圧保護回路>
過電圧保護回路23は、NPNトランジスタTr1および3個のツェナーダイオードZD1,ZD2,ZD3を含む。NPNトランジスタTr1のコレクタは、配線W4に接続されている。NPNトランジスタTr1のエミッタは、スイッチング制御部21の第3端子VCCに接続されている。ツェナーダイオードZD1,ZD2は、直列に接続されて、一方のツェナーダイオードZD2のカソードがNPNトランジスタTr1のコレクタに接続され、他方のツェナーダイオードZD1のアノードがNPNトランジスタTr1のエミッタに接続されている。ツェナーダイオードZD3のカソードは、NPNトランジスタTr1のベースに接続され、ツェナーダイオードZD3のアノードは、グランドラインG1に接続されている。また、NPNトランジスタTr1のコレクタとツェナーダイオードZD3のカソードとの間には、抵抗Rcが介在されている。
<スイッチング電源の基本動作>
上記構成において、トランス11の出力端子から出力される電圧が定常状態の正常電圧であるときには、配線W4の直流電圧によりツェナーダイオードZD3および抵抗Rcに電流が流れ、スイッチング制御部21の第3端子VCCに、ツェナーダイオードZD3の降伏電圧からNPNトランジスタTr1のベース−エミッタ間電圧だけ低下した定電圧が、駆動電圧として入力される。
たとえば、スイッチング電源1にフォトカプラPCの故障を含む回路故障などの異常が発生し、スイッチング制御部21によるスイッチング素子13のスイッチング動作の正常な制御が不能になり、スイッチング素子13が最大デューティ比でスイッチング動作すると、出力端子から出力される電圧が上昇し始め、これに伴って、補助巻線L3に誘起される電圧が上昇し、配線W4の直流電圧が上昇し始める。配線W4の直流電圧の上昇により、ツェナーダイオードZD1,ZD2が導通すると、スイッチング制御部21の第3端子VCCに、配線W4の直流電圧からツェナーダイオードZD1,ZD2の降伏電圧を差し引いた分の電圧が入力される。第3端子VCCに入力される信号の電圧が、過電圧と識別される所定電圧値を超えたことに応じて、スイッチング制御部21は、過電圧保護機能を作動させ、スイッチング素子13のスイッチング動作を停止して、出力端子から出力される電圧を低下させる。以上の結果、補助巻線L3に誘起される電圧が過電圧検出レベルを超えると、スイッチング素子13のスイッチング動作が停止され、二次側の過電圧に対する保護が図られる。
<二次コイルと補助巻線との結合率低下による保護遅れ>
ところで、上記のようにしてスイッチング電源1が一定の出力電圧を二次側へ出力する
際、出力先である負荷部90における負荷の違い、例えばプリンタにおける画像形成部を使用するかしないか、等によって負荷の大小が生じる。そして、一定負荷の場合と軽負荷の場合とでは、トランス11の二次巻線L2と補助巻線L3との結合率が変わる。すなわち、一般に、トランス11の二次巻線L2と補助巻線L3との結合率は、トランス11の二次側に加わる負荷が小さいと低くなる。このため、軽負荷の場合には、前述のようにトランス11の出力端子から出力される電圧が増大しても補助巻線L3に誘起される交流電圧が低くなる結果、スイッチング電源1のスイッチング制御部21の第3端子VCCに入力される電圧が、過電圧と識別される所定電圧値に到達するまでに時間がかかる。このため、一定負荷の場合に比べて、前述したスイッチング素子13のスイッチング動作の停止をなかなか実行できず、二次側の出力電圧が過電圧に到達して保護機能の実行が遅れるおそれがある。
例えば図2(a)に示す例では、一点鎖線で示す一定負荷時においては、時間t0で回路故障等の異常が発生して二次側の出力端子から出力される電圧が約25[V]から上昇を開始したのに伴い、補助巻線L3に誘起される電圧が約80[V]から上昇を開始する。そして、その後の時間t2において補助巻線L3に誘起される電圧が、約100[V]に設定された過電圧保護動作電圧Vpに達すると、スイッチング素子13のスイッチング動作が停止されることで二次側の出力端子から出力される電圧は約35[V]に設定された危険電圧Vdに達することなく低下する。この結果、二次側の過電圧に対する保護が図られる。
これに対し、実線で示す負荷時においては、時間t0で回路故障等の異常が発生して二次側の出力端子から出力される電圧が約25[V]から上昇を開始したとき、補助巻線L3に誘起される電圧は一定負荷時よりも低い約70[V]から上昇を開始する。そして、補助巻線L3に誘起される電圧は、時間t2よりも遅い時間t1においてようやく過電圧保護動作電圧Vpに達しスイッチング素子13のスイッチング動作が停止される。そのため、その時間t1のタイミングでは、二次側の出力端子から出力される電圧は危険電圧Vdを超過してしまい、二次側の過電圧に対する十分な保護を図ることができなくなる。
<軽負荷時の保護機能作動タイミングの早期化>
そこで、上記に対応し、本実施形態のスイッチング電源1では、軽負荷時においては、配線W4の直流電圧の上昇により導通させるツェナーダイオードを、2つのツェナーダイオードZD1,ZD2に代えて1つのツェナーダイオードZD2のみとし、第3端子VCCに配線W4の直流電圧からツェナーダイオードZD2の降伏電圧を差し引いた分の電圧を入力するようにすることで、過電圧保護機能の作動タイミングを早める。
その際の、一定負荷であるか軽負荷であるかの見極めには、前述のスイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比を用いることができる。すなわち、例えば図3に示すように、負荷が大きい場合には、スイッチング制御部21の第2端子OUTからの制御信号によるスイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比が大きくなるとともに二次側の出力電流の値も大きくなり、負荷が小さい場合には、スイッチング制御部21の第2端子OUTからの制御信号によるスイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比が小さくなるとともに二次側の出力電流の値も小さくなる。
そこで、本実施形態では、図4(a)に示すように、スイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比が大きくなる一定負荷のときには、2つのツェナーダイオードZD1,ZD2によってそれら全体の降伏電圧であるツェナー電圧を高い値に維持することで、過電圧保護機能の作動タイミングを通常通りとする。その一方、図4(b)に示すように、スイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比が小さくなる軽負荷のときには、ツェナーダイオードZD1のアノード側とカソード側とを導通させることで、残
りの1つのツェナーダイオードZD2のみの降伏電圧となるツェナー電圧を低い値に下げ、過電圧保護機能の作動タイミングを早めることができる。
<NPNトランジスタの追設>
過電圧保護機能の作動タイミングの早期化のために、本実施形態では、図1に示すように、トランス11の一次側に、さらに、NPNトランジスタTr2が設けられる。NPNトランジスタTr2のコレクタは、2個のツェナーダイオードZD1,ZD2の接続点、すなわちツェナーダイオードZD1のカソード側でかつツェナーダイオードZD2のアノード側に接続されている。NPNトランジスタTr2のエミッタは、スイッチング制御部21の第3端子VCCに接続されている。NPNトランジスタTr2のベースは、スイッチング制御部21の第4端子SWに接続されている。なお、NPNトランジスタTr2が導通部の一例に相当している。
スイッチング制御部21は、第4端子SWから、ツェナーダイオードZD1のアノード側とカソード側とを導通させるか否かを示す信号をNPNトランジスタTr2のベースへと出力する。
第4端子SWからの信号がツェナーダイオードZD1のアノード側とカソード側とを導通させることを示す場合は、NPNトランジスタTr2がオンになる。NPNトランジスタTr2がオンすると、配線W4からツェナーダイオードZD2を介した電流が、ツェナーダイオードZD1を介すことなく短絡してNPNトランジスタTr2のコレクタから流入し、NPNトランジスタTr2のエミッタからスイッチング制御部21の第3端子VCCへと出力される。この場合、ツェナー電圧を低い値に下げることができる。すなわち、上昇した配線W4の直流電圧が1つのツェナーダイオードZD2の降伏電圧を超えたときに、対応する信号がスイッチング制御部21の第3端子VCCに入力され、スイッチング制御部21は過電圧保護機能を作動させる。なお、このときのツェナーダイオードZD2の降伏電圧が第1電圧の一例に相当している。
第4端子SWからの信号がツェナーダイオードZD1のアノード側とカソード側とを導通させることを示さない場合は、NPNトランジスタTr2はオフ状態のままになる。NPNトランジスタTr2がオフの場合、配線W4からツェナーダイオードZD2を介した電流は、ツェナーダイオードZD1,ZD2を介してスイッチング制御部21の第3端子VCCへと出力される。この場合、ツェナー電圧は高い値に維持される。すなわち、上昇した配線W4の直流電圧が2つのツェナーダイオードZD1,ZD2の降伏電圧を超えたときに、対応する信号がスイッチング制御部21の第3端子VCCに入力され、スイッチング制御部21は過電圧保護機能を作動させる。なお、このときのツェナーダイオードZD2の降伏電圧が第2電圧の一例に相当している。
なお、ツェナーダイオードZD1,ZD2の2つだけでなくツェナーダイオードを3つ以上設けてもよい。その場合、前述のようにツェナーダイオードZD1のみのアノード側とカソード側とを導通させるのではなく、それら3つ以上のツェナーダイオードのうち一部を除く、少なくとも1つのツェナーダイオード全体のアノード側とカソード側とを導通させることで、上記同様の作動を行うことができる。
<過電圧発生時のデューティ比挙動の特殊性>
しかしながら、過電圧が発生した時は、負荷の大小にかかわらずスイッチング動作のデューティ比が増大する。そのため、デューティ比の大小だけでは、一定負荷なのか軽負荷なのかを正確に識別することはできない。例えば図5は、軽負荷の場合を示しているが、図示左側の定常状態においてはスイッチング素子13のスイッチング動作のデューティ比は小さく、回路故障などの異常により過電圧が発生すると図示右側に示すようにスイッチ
ング素子13のスイッチング動作のデューティ比が大きくなる。したがって、スイッチング動作のデューティ比が大きくなった場合であっても、負荷部90が一定負荷の状態となったからであるのか、負荷部90が軽負荷である状態で二次側が過電圧状態となったからであるのか、はそれだけでは判別できない。
<本実施形態の手法の概要>
そこで、本実施形態では、まず、NPNトランジスタTr2をオンにしてツェナーダイオードZD1のアノード側とカソード側とを導通させてツェナー電圧を低下させた状態とする。図2(a)に対応する図2(b)に示すように、この低下したツェナー電圧に対応する、軽負荷用の過電圧保護動作電圧Vlが約90[V]に設定されている。
そして、例えば時間t0でスイッチング動作のデューティ比が大きくなったときに、直ちにそのタイミングでNPNトランジスタTr2をオフにしてツェナー電圧を上昇させて高い値とするのではなく、時間t0より後の時間t3までの間に、配線W4の直流電圧がツェナーダイオードZD2の降伏電圧を超えてスイッチング制御部21の第3端子VCCに入力されたかどうかを検出する。このことは、言い替えれば、補助巻線L3に誘起される電圧が、軽負荷用の過電圧保護動作電圧Vlに達したか否か、を検出することになる。なお、このときの時間t3は、予め、軽負荷の状態で過電圧が生じた場合に、補助巻線L3の電圧が過電圧保護動作電圧Vlに達するのに必要な時間以上の長さに決められている。これにより、時間t0から時間t3までの間に第3端子VCCへの過電圧であることを示す信号入力がなされた場合には、デューティ比が大きくなった原因が、スイッチング制御部21は、負荷部90が軽負荷の状態にてトランス11の二次側の出力電圧が過電圧状態になったからであることがわかる。したがって、NPNトランジスタTr2をオンのままとすることでツェナー電圧は、低い値のまま維持される。この結果、補助巻線L3に誘起される電圧が軽負荷用の過電圧保護動作電圧Vlに達したことでスイッチング素子13のスイッチング動作が停止されるので、図2(b)の実線で示すように、二次側の出力端子から出力される電圧は危険電圧Vdに達することなく低下する。この結果、二次側の過電圧に対する保護が図られる。
一方、スイッチング制御部21は、時間t0から時間t3までの間に過電圧であることを示す第3端子VCCへの信号入力がなされない場合には、デューティ比が大きくなった原因が、負荷部90が軽負荷の状態から一定負荷に変化したからであることがわかる。したがって、その後、NPNトランジスタTr2をオフにしてツェナー電圧を上昇させて、ツェナー電圧が高い値に維持される。そしてその後、前述の図2(a)と同様、時間t2において、図2(b)の一点鎖線で示すように、配線W4の直流電圧がツェナーダイオードZD1,ZD2の降伏電圧を超えてスイッチング制御部21の第3端子VCCに入力される。言い替えれば、補助巻線L3に誘起される電圧が、一定負荷用の過電圧保護動作電圧Vcに達する。なお、この過電圧保護動作電圧Vcは、図2(a)に示した過電圧保護動作電圧Vpと同様、例えば約100[V]に設定されている。補助巻線L3に誘起される電圧が一定負荷用の過電圧保護動作電圧Vcに達したことでスイッチング素子13のスイッチング動作が停止されるので、図示のように二次側の出力端子から出力される電圧は危険電圧Vdに達することなく低下し、二次側の過電圧に対する保護が図られる。
<制御手順>
上述の手法を実現するために、スイッチング制御部21によって実行される制御手順を、図6及び図7のフローチャートにより説明する。
図6において、まずステップS5で、スイッチング制御部21は、予め定められている適宜の初期動作を行う。
その後、ステップS10で、スイッチング制御部21は、デューティ比の計測を開始する。この例では、デューティ比として、例えば、信号のパルスがHighである状態とLowである状態との比であるオンデューティ比が計測される。
そして、ステップS15で、スイッチング制御部21は、NPNトランジスタTr2のベースに対し、オン状態とするための信号を出力する。これにより、前述のツェナー電圧は、ツェナーダイオードZD2のみによる、軽負荷用の低い電圧にされる。その後、ステップS20に移る。
ステップS20では、ステップS10での計測開始後に計測されさているデューティ比が、閾値として予め定められた所定値より大きいか否かを決定する。所定値よりも大きければ条件が満たされ(S20:Yes)、後述のステップS30に移行し、所定値以下であれば条件が満たされず(S20:No)、ステップS25に移行する。なお、この所定値以下の範囲が第1所定範囲の一例に相当し、所定値より大きな範囲が第2所定範囲の一例に相当する。また、ステップS20の条件が満たされる状態が、デューティ比が第1の変位をしたことの一例に相当する。
ステップS25では、スイッチング制御部21は、第3端子VCCに対し、図2(b)に示す軽負荷用の過電圧保護動作電圧Vlに対応する電圧、言い換えれば軽負荷時における過電圧検出値が入力されたか否かを決定する。なお、この軽負荷時における過電圧検出値を、以下適宜、「第1過電圧検出値」と称し、図6においても同様に示す。第1過電圧検出値が入力されていれば条件が満たされ(S25:Yes)、後述のステップS50に移る。第1過電圧検出値が入力されていなければ条件が満たされず(S25:No)、前述のステップS20に戻って同様の手順を繰り返す。
一方、ステップS30では、スイッチング制御部21は、例えば図示しないタイマーを用いることで、これ以降の経過時間の計測を開始する。その後、ステップS35に移る。
ステップS35では、スイッチング制御部21は、ステップS25と同様、第3端子VCCに対し、第1過電圧検出値が入力されたか否かを決定する。第1過電圧検出値が入力されていなければ条件が満たされず(S35:No)、後述のステップS40に移る。第1過電圧検出値が入力されていれば条件が満たされ(S35:Yes)、ステップS50に移行する。
ステップS50では、スイッチング制御部21は、スイッチング素子13に対し、発振停止を指示する。その後、このフローを終了する。
一方ステップS40では、スイッチング制御部21は、ステップS20と同様、計測されているデューティ比が所定値より大きいか否かを決定する。所定値よりも大きければ条件が満たされ(S40:Yes)、後述のステップS45に移行し、所定値以下であれば条件が満たされず(S40:No)、前述のステップS20に戻って同様の手順を繰り返す。
ステップS45では、スイッチング制御部21は、ステップS30での計測開始後に計測されている経過時間が、予め定められた所定期間を経過したか否か、を決定する。この所定期間は、図2(b)に示した時間t0から時間t3までの間に相当する時間であり、第1所定期間の一例に相当する。なお、この所定期間を、以下適宜、単に「第1所定期間」と称し、図6においても同様に示す。第1所定期間が経過していなければ条件が満たされず(S45:No)、前述のステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。第1所定期間が経過していれば条件が満たされ、図7のステップS55に移る。
図7において、ステップS55では、スイッチング制御部21は、NPNトランジスタTr2のベースに対し、オフ状態とするための信号を出力する。これにより、前述のツェナー電圧は、2つのツェナーダイオードZD1,ZD2による、一定負荷用の高い電圧にされる。その後、ステップS60に移る。
ステップS60では、スイッチング制御部21は、ステップS10での計測開始後に計測されさているデューティ比が、閾値として予め定められた前述の所定値以下であるか否かを決定する。所定値以下であれば条件が満たされ(S60:Yes)、後述のステップS70に移行し、所定値より大きければ条件が満たされず(S60:No)、ステップS65に移行する。なお、ステップS60の条件が満たされる状態が、デューティ比が第2の変位をしたことの一例に相当する。
ステップS65では、スイッチング制御部21は、第3端子VCCに対し、図2(b)に示す一定負荷用の過電圧保護動作電圧Vcに対応する電圧、言い換えれば一定負荷時における過電圧検出値が入力されたか否かを決定する。なお、この一定負荷時における過電圧検出値を、以下適宜、「第2過電圧検出値」と称し、図7においても同様に示す。第2過電圧検出値が入力されていれば条件が満たされ(S65:Yes)、図6で前述したステップS50に移る。第2過電圧検出値が入力されていなければ条件が満たされず(S65:No)、前述のステップS60に戻って同様の手順を繰り返す。
一方、ステップS70では、前述のステップS30と同様、スイッチング制御部21は、例えばタイマーを用いることで、これ以降の経過時間の計測を開始する。その後、ステップS75に移る。
ステップS75では、スイッチング制御部21は、ステップS65と同様、第3端子VCCに対し、第2過電圧検出値が入力されたか否かを決定する。第2過電圧検出値が入力されていなければ条件が満たされず(S75:No)、後述のステップS80に移る。第2過電圧検出値が入力されていれば条件が満たされ(S75:Yes)、図6で前述したステップS50に移る。
ステップS80では、スイッチング制御部21は、ステップS60と同様、計測されているデューティ比が所定値以下であるか否かを決定する。所定値以下であれば条件が満たされ(S80:Yes)、後述のステップS85に移行し、所定値より大きければ条件が満たされず(S80:No)、前述のステップS60に戻って同様の手順を繰り返す。
ステップS85では、スイッチング制御部21は、ステップS70での計測開始後に計測されている経過時間が、予め定められた所定期間を経過したか否か、を決定する。この所定期間は、例えば、図2(b)に示した時間t0から時間t3までの間に相当する時間とすればよく、第2所定期間の一例に相当する。なお、この所定期間を、以下適宜、単に「第2所定期間」と称し、図7においても同様に示す。第2所定期間が経過していなければ条件が満たされず(S85:No)、前述のステップS75に戻って同様の手順を繰り返す。第2所定期間が経過していれば条件が満たされ、図6のステップS15に戻って同様の手順を繰り返す。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のスイッチング電源1においては、スイッチング制御部21のスイッチング動作のデューティ比が所定値より大きい場合に、直ちにNPNトランジスタTr2をオンからオフにしてツェナー電圧を高い値へ切り替えるのではなく、時間t0からt3までの第1所定期間の間に、過電圧であることを示す信号がスイッチング
制御部21の第3端子VCCへ入力されたか否かが検出される。
第1所定期間の間に過電圧であることを示す信号が入力された場合、負荷部90の軽負荷状態でトランス11の二次側が過電圧状態となったことでデューティ比が大きくなっている、ということがわかる。第1所定期間経過しても過電圧であることを示す信号が入力されない場合、負荷部90が軽負荷の状態から一定負荷の状態に変化したことがわかるため、その後、ステップS55に示したように、NPNトランジスタTr2をオンからオフにしてツェナー電圧を高い値へ切り替える。これにより、本実施形態のスイッチング電源1によれば、従来のスイッチング電源と異なり、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源1の過電圧保護が可能となる。
また、本実施形態では特に、第1所定期間中、過電圧であることを示す信号が入力されることなく、デューティ比が所定値より大きかった場合、第1所定期間経過後、NPNトランジスタTr2をオンからオフにしてツェナー電圧を高い値へ切り替える。逆に、第1所定期間が経過する前に、デューティ比が所定値より大きい状態から所定値以下に変位した場合、ステップS40に示したように、ツェナー電圧を高い値へ切り替えない。
これにより、一時的に、デューティ比が小さくなった場合、ツェナー電圧を高い値へ切り替えないことで、デューティ比の一時的な変動に対応してスイッチング電源1の過電圧の保護をすることができる。
また、本実施形態では特に、スイッチング制御部21のスイッチング動作のデューティ比が所定値より大きい状態から所定値以下となった場合で、第2所定期間中、過電圧であることを示す信号が入力されない場合には、直ちにNPNトランジスタTr2をオフからオンにしてツェナー電圧を低い値へ切り替えるのではなく、第2所定期間の間に、過電圧であることを示す信号が入力されたか否かが検出される。
第2所定期間の間に過電圧であることを示す信号が入力された場合、負荷部90が一定負荷の状態でトランス11の二次側が過電圧状態となったことでデューティ比が大きくなっている、ということがわかる。第2所定期間経過しても過電圧であることを示す信号が入力されない場合、負荷部90が一定負荷の状態から軽負荷の状態に変化したことがわかるため、その後、ステップS85からステップS15への推移によって示したように、NPNトランジスタTr2をオフからオンにしてツェナー電圧を低い値に切り替える。本実施形態のスイッチング電源1によれば、これによっても、過電圧検出レベルを適切に変更してスイッチング電源1の過電圧保護が可能となる。
なお、以上において、図6、図7に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨および技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 スイッチング電源
11 トランス
13 スイッチング素子
21 スイッチング制御部
22 電圧発生回路(電圧発生回路部)
23 過電圧保護回路(過電圧保護回路部)
90 負荷部
C3 平滑コンデンサ(平滑回路)
D6 整流ダイオード(整流回路)
L1 一次巻線(一次コイル)
L3 補助巻線
Tr2 NPNトランジスタ(導通部)
W4 配線(出力線)

Claims (6)

  1. 負荷部と、
    前記負荷部に二次側の出力電圧を出力するトランスと、
    前記トランスの一次コイルに接続されたスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子に入力されるパルスのデューティ比を用いて前記トランスの二次側の出力電圧が目標電圧となるスイッチング制御を行うスイッチング制御部と、
    前記トランスの一次側に設けられた補助巻線に誘起される交流電圧を整流および平滑し、直流電圧として出力する電圧発生回路部と、
    前記直流電圧が所定電圧を超える場合、過電圧であることを示す信号を前記スイッチング制御部に入力する過電圧保護回路部と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、
    前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を第1電圧、又は第2電圧に切替可能であって、前記過電圧であることを示す信号が入力されるときに前記スイッチング制御を停止させ、
    前記過電圧保護回路部の前記所定電圧が前記第1電圧であるときに前記パルスのデューティ比が第1所定範囲から前記第1所定範囲外である第2所定範囲への変位である第1の変位をした際に、前記第1の変位後の第1所定期間中、前記過電圧であることを示す信号が入力されない場合、前記第1所定期間経過後、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替える、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  2. 請求項1記載のスイッチング電源において、
    前記第1の変位後の前記第1所定期間中、前記過電圧であることを示す信号が入力されることなく、前記パルスのデューティ比が前記第2所定範囲であった場合、前記第1所定期間経過後、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替え、
    前記第1の変位後、前記第1所定期間に到達する前に、前記パルスのデューティ比が前記第2所定範囲から前記第1所定範囲に変位した場合、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替えない、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  3. 請求項1又は2記載のスイッチング電源において、
    前記スイッチング制御部は、
    前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第2電圧としているときに前記パルスのデューティ比が前記第2所定範囲から前記第1所定範囲へ変位した第2の変位の場合で、前記第2の変位後の第2所定期間中、前記過電圧であることを示す信号が入力されない場合には、前記第2所定期間経過後、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第2電圧から前記第1電圧に切り替える、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  4. 請求項3に記載のスイッチング電源において、
    前記スイッチング制御部は、
    前記第2の変位後の前記第2所定期間中、前記過電圧であることを示す信号が入力されることなく、前記パルスのデューティ比が前記第1所定範囲であった場合、前記第2所定期間経過後、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替え、
    前記第2の変位後、前記第2所定期間に到達する前に、前記パルスのデューティ比が前記第1所定範囲から前記第2所定範囲に変位した場合、前記過電圧保護回路部の前記所定電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に切り替えない、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  5. 請求項4記載のスイッチング電源において、
    前記第1所定範囲は、前記負荷部が軽負荷であるときの前記パルスのデューティ比の所定範囲、前記第2所定範囲は、前記負荷部が一定負荷であるときの前記パルスのデューティ比の所定範囲であって、
    前記第1電圧は、前記負荷部が前記軽負荷である場合において、前記トランスの二次側の出力電圧が正常電圧から過電圧への変位に伴って前記直流電圧が到達する電圧であって、
    前記第2電圧は、前記負荷部が前記一定負荷である場合において、前記トランスの二次側の出力電圧が正常電圧から過電圧への変位に伴って前記直流電圧が到達する電圧である、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  6. 請求項5記載のスイッチング電源において、
    前記電圧発生回路部は、
    前記補助巻線の一端に出力線を介して接続され、前記補助巻線の一端から出力される交流電圧に対して前記交流電圧の正又は負のいずれかである一方の電圧を出力する整流回路と、
    前記整流回路に接続され、前記整流回路から出力する正又は負の電圧を平滑し、前記直流電圧として出力する平滑回路と、を有し、
    前記過電圧保護回路部は、
    前記平滑回路に接続され、前記平滑回路が出力する前記直流電圧が降伏電圧を超えた際に電流が流れる複数のツェナーダイオード、を有し、
    更に、
    前記複数のツェナーダイオードのうち、少なくとも1つのツェナーダイオードのアノード側とカソード側とを導通させる導通部を有し、
    前記スイッチング制御部は、前記導通部に前記アノード側と前記カソード側とを導通させるか否かを示す信号を送信し、
    前記過電圧保護回路部は、
    前記導通部により前記少なくとも1つのツェナーダイオードが導通された場合には、前記複数のツェナーダイオードのうち当該少なくとも1つのツェナーダイオードを除くツェナーダイオードの前記降伏電圧である前記第1電圧を超えた際に、前記過電圧であることを示す信号を前記スイッチング制御部に入力し、
    前記導通部による前記少なくとも1つのツェナーダイオードの導通がなされない場合には、前記複数のツェナーダイオードの前記降伏電圧である前記第2電圧を超えた際に、前記過電圧であることを示す信号を前記スイッチング制御部に入力する、
    ことを特徴とするスイッチング電源。
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