JP2019172882A - ハードコート樹脂組成物及びハードコートフィルム - Google Patents

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【課題】シクロオレフィンポリマーフィルムのような脆弱な基材に塗布しても低ヘイズで、高い耐擦傷性と柔軟性を併せ持ち、ロールに巻き取った際のアンチブロッキング性にも優れたハードコート樹脂組成物を提供する。【解決手段】イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体とペンタエリスリトールトリアクリレートを縮合反応させたウレタンアクリレート(A)と、エーテル骨格または単脂環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、アミド基含有アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)と、を含むことを特徴とするハードコート樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ハードコート樹脂組成物及びそれを用いたハードコートフィルムに関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(以下OELD)、タッチパネルディスプレイ等の表示装置が普及し、様々な用途に使用されている。これらの表示装置には取扱い時の擦り傷を防ぐため、一般的に表層部分へハードコート(以下HC)フィルムが配置されており、そのHCフィルムには、プラスチックフィルム基材上に、紫外線等で硬化する樹脂組成物によるHC層が形成されている。
特にスマートフォンやタブレット端末で使用されるフィルムタッチセンサーでは、HC層が塗布される基材として、主に2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以下PET)フィルムが用いられてきた。しかしながら、PETフィルムは複屈折率が高いと共にその面内バラツキも大きく、また虹ムラが生じるという問題があり、こうした問題への対応策として基材の代替えも進んできた。特に近年増加しているOELDの場合は、基材として吸湿性が低いシクロオレフィン系ポリマーフィルム(以下COPフィルム)を使用するようになってきており、そのハードコート材料も提案されている。
例えば、過去に出願人は、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートと、多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、シリカ粒子と、光重合開始剤からなるアンチブロッキング性に優れるCOPフィルム用途のHC剤を発明している(特許文献1)。このHC樹脂組成物は、PETフィルムと比較して脆弱で割れやすいという問題があるシクロオレフィン樹脂フィルムに用いても、高い硬度と耐摩耗性と共にアンチブロッキング性に優れるものであったが、耐擦傷性と柔軟性の向上については更なる改善要求が強く、改善の余地があった。
特開2017-226787
本発明の課題は、シクロオレフィンポリマーフィルムのような脆弱な基材に塗布しても低ヘイズで、高い耐擦傷性と柔軟性を併せ持ち、ロールに巻き取った際もアンチブロッキング性に優れたHC樹脂組成物及びそれを用いたHCフィルムを得ることにある。
請求項1の発明は、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体とペンタエリスリトールトリアクリレートを縮合反応させたウレタンアクリレート(A)と、エーテル骨格または単脂環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、アミド基含有アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)と、を含むことを特徴とするハードコート樹脂組成物を提供する。
請求項2の発明は、前記(A)と(B)の固形分合計に対する(B)の配合比率が、10〜50重量%であることを特徴とする、請求項1記載のハードコート樹脂組成物を提供する。
請求項3の発明は、更に有機微粒子(E)を含むことを特徴とする、請求項1又は2いずれか記載のハードコート樹脂組成物を提供する。
請求項4の発明は、前記(E)の樹脂固形分に対する配合比率が5〜35重量%であることを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載のハードコート樹脂組成物を提供する。
請求項5の発明は、有機プラスチックフィルムの少なくとも片面に、請求項1〜4いずれか記載のハードコート樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とするハードコートフィルムを提供する。
請求項6の発明は、前記有機プラスチックフィルムが、コロナ放電処理したシクロオレフィンポリマーフィルムであることを特徴とする。請求項5記載のハードコートフィルムを提供する。
本発明の樹脂組成物は、脆弱な基材に塗布しても低ヘイズで、高い擦傷性と柔軟性を併せ持ち、更にロールに巻き取った際のアンチブロッキング性にも優れており、COPフィルムに塗布するHC樹脂として有用である。
本発明の組成物の構成は、ウレタンアクリレート(A)と、エーテル骨格または単脂環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、アミド基含有アクリレート(C)である。なお、本明細書において(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートとの双方を包含する。
本発明で使用するウレタンアクリレート(A)は、イソホロンジイソシアネート(以下IPDI)の3量体であるイソシアヌレート体とペンタエリスリトールトリアクリレート(以下PETA)とを縮合反応物させた、反応性の高い9官能のアクリレートである。脂環族骨格であるため耐候性と剛性に優れ、また柔軟性の高いウレタン結合を有するため、硬化物は高い耐擦傷性と屈曲性を併せ持っている。イソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDI)のような脂環族でない場合はヘイズが高くなり、脂環族であるIPDIであってもイソシアヌレート体でない場合は屈曲性が劣るため不可である。
ウレタンアクリレート(以下ウレアク)の製造は、常法に従って実施できる。例えばポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリロイル化合物とを50〜90℃の条件下に置き、触媒としてジブチル錫ジラウレートなどの錫系化合部を用いて反応させる方法が挙げられる。反応は無溶剤下でも有機溶剤下のどちらでもよく、溶媒としては例えばメチルエチルケトン、酢酸エチルなどを使用することができる。
前記(A)の全組成物固形分に対する配合量は、30〜70重量%が好ましく、32〜65重量%が更に好ましい。30重量%以上とすることで充分な皮膜の凝集力を確保でき、65重量%以下とすることで充分な折り曲げ性を確保することができる。
本発明で使用する(メタ)アクリレート(B)は、屈曲性の高いエーテル骨格または剛性の高い単脂環骨格の構造を有する。架橋密度が高くなると折り曲げ性が低下する傾向があるため、官能基数は2官能以下が好ましい。エーテル骨格を持つ(メタ)アクリレートの場合は、耐擦傷性を上げるため、Tgが相対的に高いメタクリレート系よりも相対的に低いアクリレート系が好ましい。また剛性が高い脂環骨格を持つ(メタ)アクリレートの場合は、Tgが相対的に高いメタクリレート系が好ましく、また単官能が好ましい。複数環構造では剛性が高くなりすぎ屈曲性が低下するため不可である。
エーテル骨格を有する(B)としては、ポリエチレングリコール(以下PEG)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートが例示できる。特にエーテル結合比率が高くなるPEGジ(メタ)アクリレートが好ましく、中でもエチレングリコールが4つ以上連結したアクリレート構造が更に好ましい。特に4〜14連結したPEGジアクリレートは、屈曲性と耐擦傷性を兼ね備えており好適である。単脂環骨格を有する(B)としては、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートが例示できる。
前記(B)の、(A)と(B)の固形分合計に対する配合割合は、10〜50重量%が好ましく、13〜48重量%が更に好ましい。10重量%以上とすることで充分な折り曲げ性を確保でき、50重量%以下とすることで充分な耐擦傷性を確保できる。
本発明で使用するアミド基含有アクリレート(C)は、微粒子成分と組み合わせることでアンチブロッキング性を向上させる目的で配合される。組み合わせる微粒子には、ナノシリカに代表される無機微粒子や、アクリル系等の有機微粒子があるが、アンチブロッキング性発現と屈曲性向上の点から、有機微粒子であることが好ましい。
前記(C)は、架橋密度を高くしない単官能が好ましく、例えばN,N‐ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルロイルモルホリンがあり、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。これらの中ではアンチブロッキング性発現の点で、ジエチルアクリルアミドが好ましい。
前記(C)の全固形分に対する配合割合は、10〜25重量%が好ましく、13〜23重量%が更に好ましい。この配合比率とすることで、微粒子との組み合わせにより効果的にアンチブロッキング性を発現することができる。
本発明で使用される光重合開始剤(D)は、紫外線や電子線などの照射でラジカルを生じ、そのラジカルが重合反応のきっかけとなるもので、ベンジルケタール系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系等汎用の光重合開始剤が使用できる。重合開始剤の光吸収波長を任意に選択することによって、紫外線領域から可視光領域にいたる広い波長範囲にわたって硬化性を付与することができる。具体的にはベンジルケタール系として2.2-ジメトキシ-1.2-ジフェニルエタン-1-オンが、α−ヒドロキシアセトフェノン系として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが、α-アミノアセトフェノン系として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オンが、アシルフォスフィンオキサイド系として2.4.6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド及びビス(2.4.6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等があり、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの中では、黄変しにくいα−ヒドロキシアセトフェノン系、及び内部硬化性に優れるアシルフェスフィンオキサイド系を含むことが好ましい。また配合量はラジカル重合性成分100重量部に対して、1〜10重量部配合することが好ましく、3〜8重量部がさらに好ましい。この範囲で配合する事により、組成物を効率的に硬化させる事ができる。市販品としてはα−ヒドロキシアセトフェノン系でIrgacure184及び同2959が、フォスフィンオキサイド系でIrgacureTPO及び同819(商品名:BASFジャパン社製)などがある。
本発明の組成物に更に有機微粒子(E)を配合することで、プラスチックフィルムに塗布後、巻き取った際のアンチブロッキング性を向上させることができる。有機微粒子としては、スチレン系樹脂、アクリル−スチレン系共重合樹脂、アクリル系樹脂などが例示されるが、これらの中ではアクリル−スチレン系共重合樹脂が好ましい。
前記(E)の平均一次粒子径としては、80〜500nmが好ましく、100〜300nmが更に好ましい。80nm以上とすることで配合量を多くすることなく効率的に表面凹凸を形成することができ、500nm以下とすることでヘイズを低く抑え充分な視認性を確保できる。なお平均一次粒子径とは、凝集を起こしていない単一の粒子の径であり、球状のものについてはその直径を、球状以外のものについては長軸径、短軸径の算術平均値を示し、電子顕微鏡により測定される値である。
前記(E)の製造方法としては、架橋剤を容易に添加することができる乳化重合法により合成されたものが好ましい。乳化重合法以外の懸濁重合法では、平均一次粒子径が80〜500nmの有機微粒子を合成することが難しく、また分散重合法では架橋剤の添加量を増やすことができないため、組成物内の重合性モノマー内に溶解してしまい、HC樹脂表面に凹凸を形成にしにくくなる。
前記(E)の樹脂固形分に対する配合割合は、5〜35重量%が好ましく、7〜32重量%が更に好ましい。この配合比率とすることで、HC樹脂表面に効率的に凹凸を形成することができる。市販の有機微粒子としては、ガンツパール(商品名:アイカ工業社製)、エポスター(商品名:日本触媒社製)、ケミスノー(商品名:綜研化学社製)などがある。
前記ハードコート樹脂は、有機ポリマーフィルムへの塗工性を向上させるため、溶剤にて固形分が10〜70%に希釈される。溶剤としては、例えばエタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、MEK、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、PGM,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ等のエーテル系溶媒等があげられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用できる。
また、本発明のハードコート樹脂には必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈澱防止剤、帯電防止剤、防曇剤、スリップ剤、抗菌剤等を添加してもよい。
ハードコート樹脂が塗布される有機プラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリイミドフィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム、COPフィルム等を例示することができる。
なかでも本願のHC樹脂組成物は、COPフィルム用途に適しており、COPフィルムとしては例えばノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体をポリマー変性し水素添加した樹脂、ノルボルネン系モノマーとエチレン系及びオレフィン系モノマーの付加重合させた樹脂が例示される。フィルムの厚みとしては特に指定はないが、30μm〜250μmが例示される。市販のCOPフィルムとしては、ゼオノアフィルム(商品名:日本ゼオン社製)、アートンフィルム(商品名:JSR社製)などがある。
前記の有機プラスチックフィルムには、ハードコート樹脂との密着性を向上させる目的で、プライマー処理、コロナ放電処理や、サンドブラスト法、溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、クロム酸処理、オゾン・紫外線照射処理などの表面の酸化処理などの表面処理を施すことができる。本願のHC樹脂組成物は、特にコロナ放電処理したCOPフィルムに対し密着性が良好である。
ハードコート樹脂を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを利用できる。塗布膜厚は用途や基材厚みにより随時選定されるが、乾燥後の膜厚は0.5μm〜10μmが例示される。
ハードコート樹脂を塗布した後は60〜120℃で乾燥し、紫外線照射機を用いて硬化させる。紫外線を照射する場合の光源としては例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプなどがあげられ、硬化条件としては100mW/cm〜3000mW/cmの照射強度で、積算光量として50〜2,000mJ/cmが例示される。また照射する雰囲気は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。また表記が無い場合は、室温は25℃、相対湿度65%の条件下で測定を行った。
ウレアクの調整
下記のイソシアネート(及びイソシアヌレート)とアクリレートを、表記したモル比で使用して、80℃の条件下で12時間反応させ、ウレアクA〜Eを調整し、赤外吸収スペクトルにより、残留イソシアネートが0.1%未満になった時点で反応を終了した。
ウレアクA(IPDIイソシアヌレート:PETA=1:3、9官能、固形分80%)
ウレアクB(IPDI:PETA=1:2、6官能、固形分100%)
ウレアクC(HDIイソシアヌレート:PETA=1:3、9官能、固形分100%)
ウレアクD(HDI::PETA=1:2、6官能、固形分90%)
ウレアクE(IPDIヌレート:DPPA※=1:3、15官能、固形分93%)
※DPPA=ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
実施例1
(A)としてウレアクAを、(B)として9EG−A(PEGジアクリレートでEG9連結)を、(C)としてDEAA(ジエチルアクリルアミド)を、(D)としてIrgacure184及び2959(商品名:BASFジャパン社製)を、(E)としてガンツパールEA−1135(商品名:アイカ工業社製、アクリル−スチレン樹脂、平均一次粒子径135nm、固形分18.8%酢酸エチル希釈)を、希釈溶剤としてMEKを用い、表1記載の配合で均一に溶解分散するまで撹拌してハードコート樹脂である実施例1を調整した。
実施例2〜9
実施例1で用いた材料の他、(B)として4EG−A(PEGジアクリレートでEG49連結)及び14EG−A(PEGジアクリレートでEG14連結)及びCH(シクロヘキシルメタクリレート)を用い、表1記載の配合で均一に溶解分散するまで撹拌してハードコート樹脂である実施例2〜9を調整した。
比較例1〜10
実施例で用いた材料の他、オリゴマーとしてウレアクB〜Eを、モノマーとして1.6HX−A(1.6ヘキサンジオールジアクリレート)及び1.9ND−A(1.9ノナンジオールジアクリレート)及びDCP-A(ジシクロペンタニルジアクリレート)及びIBXA(イソボルニルアクリレート)及びPE−3A(ペンタエリスリトールトリアクリレート)を用い表2記載の配合で均一に溶解分散するまで撹拌してハードコート樹脂である比較例1〜10を調整した。
ハードコートフィルムの調整
A4サイズのゼオノアフィルムZF16−100(商品名:日本ゼオン社製、厚み100μm、COP)をコロナ放電処理(春日電機社製TEC―4AX、条件:出力電力60W、電極移動速度2.5m/分)し、メチルエチルケトンで希釈後、#5のバーコーターを用いて硬化後の厚さが1.5μmとなるように塗布し、恒温槽で80℃×1分乾燥後、フュージョンUVシステムジャパン製の無電極UV照射装置F300S/LC−6Bを用い、Hバルブで出力1000mW/cm2、積算光量200mJ/cm2で紫外線硬化させた。
表1

表2

評価方法は以下の通りとした。
ヘイズ:JIS K7361−1に準拠し、東洋精機製作所社製のHaze−GARD2を用い測定し、0.5%以下を○、0.5%超を×とした。
アンチブロッキング性:10cm×10cmのハードコートフィルムを2枚用意し、ハードコート面とCOPフィルム面を重ね合わせ、親指で2秒間強く押して、貼りつきがない場合を○、貼りつきがある場合を×とした。
折り曲げ試験:10cm×10cmのハードコートフィルム10枚用意し、HC面を外側にして約180度に折り曲げ、HC面の割れを目視で確認した。10枚とも割れがない場合を○、1枚でも割れがある場合を×とした。
耐布性:HCフィルム上に10mm×10mmのJISL0803準拠の試験用添付白布である綿(カナキン3号)を置き、200g又は500gの荷重をかけて10往復させ、目視による観察により傷の本数を数えた。500g荷重の場合は5本以下を○、それ以上を×とし、200g加重の場合は0を○、1本以上を×とした。
密着性:JIS K5400に準じて、1mm角100個の碁盤目試験を行い、セロハンテープ(JIS Z1522に規定されるもの)によりHC層の剥離状態を確認した。HC層側に貼り付けたセロハンテープを剥離した時に、剥がれたマスが0の場合を○、1マスでも剥がれた場合を×とした。
評価結果1

評価結果2

実施例はヘイズ、アンリブロッキング性、折り曲げ試験、耐布性、密着性全ての面で問題は無く良好であった。一方比較例は評価項目のどれかで問題があり、いずれも本願発明に適さないものであった。
本発明のHC樹脂組成物は、脆弱な基材に塗布しても低ヘイズで、高い擦傷性と柔軟性を併せ持ち、更にロールに巻き取った際のアンチブロッキング性にも優れており、COPフィルムに塗布するHC樹脂として有用である。












Claims (6)

  1. イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体とペンタエリスリトールトリアクリレートを縮合反応させたウレタンアクリレート(A)と、エーテル骨格または単脂環骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、アミド基含有アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)を含むことを特徴とするハードコート樹脂組成物。
  2. 前記(A)と(B)の固形分合計に対する(B)の配合比率が、10〜50重量%であることを特徴とする、請求項1記載のハードコート樹脂組成物。
  3. 更に有機微粒子(E)を含むことを特徴とする、請求項1又は2いずれか記載のハードコート樹脂組成物。
  4. 前記(E)の樹脂固形分に対する配合比率が5〜35重量%であることを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載のハードコート樹脂組成物。
  5. 有機プラスチックフィルムの少なくとも片面に、請求項1〜4いずれか記載のハードコート樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とするハードコートフィルム。
  6. 前記有機プラスチックフィルムが、コロナ放電処理したシクロオレフィンポリマーフィルムであることを特徴とする。請求項5記載のハードコートフィルム。


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