JP2019172356A - スパウト、スパウト付きパウチ、およびスパウトの製造方法 - Google Patents

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田 克 巳 亀
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野 誠 金
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Abstract

【課題】スパウト付きパウチのバリア性を保持しつつ開封性を高めることが可能な、スパウト、スパウト付きパウチ、およびスパウトの製造方法を提供する。【解決手段】スパウト30は、中空の筒形状を有する筒部31と、筒部31の下方に設けられ、パウチ10に溶着される溶着部40と、を備えている。筒部31および溶着部40に、パウチ10の内部と連通する貫通孔35が形成されている。貫通孔35の内部に封止部材60が設けられている。【選択図】図3

Description

本開示は、スパウト、スパウト付きパウチ、およびスパウトの製造方法に関する。
自立性袋、ガゼット型袋等の種々の形態からなる、プラスチック製の軟包装材から構成された袋容器(以下、パウチとも称する)が知られている。パウチは、例えば、ジュース類、果汁類、ゼリー状飲料、栄養ドリンク剤等の飲料品や、調味料、その他種々の飲食品などの、流動性を有する内容物を収容するために利用されている。
特に近年、これらのパウチにおいては、その開封を容易にし、かつ内容物の飲料を容易に、あるいは、内容物を注ぎやすくするために、パウチの上部にスパウトを取り付けてなるスパウト付きパウチが提案されている。スパウトは、パウチの内部に連通する貫通孔が形成された筒部と、筒部下方の溶着部を有している。
また特許文献1は、谷折りされた封止部の間に注出部を保持させてガスバリア性を高めるように構成された、口栓(スパウト)付きパウチを開示している。
特開2012−81998号公報
しかしながら、特許文献1の口栓付きパウチにおいては、スパウトの開口部に対して封止部が大きいため、封止部のロスが大きい。また、口栓付きパウチの製造工程やパウチの開封作業が複雑になるおそれがある。
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、スパウト付きパウチのバリア性を保持しつつ開封性を高めることが可能な、スパウト、スパウト付きパウチ、およびスパウトの製造方法を提供する。
一実施の形態によるスパウトは、中空の筒形状を有する筒部と、前記筒部の下方に設けられ、パウチに溶着される溶着部と、を備え、前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、前記貫通孔の内部に封止部材が設けられている。
一実施の形態によるスパウトにおいて、前記筒部と前記溶着部と前記封止部材とが一体成形されていても良い。
一実施の形態によるスパウトにおいて、前記封止部材は、前記溶着部の底面と同一平面上あるいは前記底面よりも上方に位置しても良い。
一実施の形態によるスパウトにおいて、前記封止部材の端面は、前記溶着部によって覆われていても良い。
一実施の形態によるスパウトにおいて、前記封止部材はバリア性を有していても良い。
一実施の形態によるスパウト付きパウチは、内容物を収容するパウチと、前記パウチに取り付けられたスパウトと、を備え、前記スパウトは、中空の筒形状を有する筒部と、前記筒部の下方に設けられ、前記パウチに溶着される溶着部と、を有し、前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、前記貫通孔の内部に封止部材が設けられている。
一実施の形態によるスパウトの製造方法は、中空の筒形状を有する筒部と、前記筒部の下方に設けられ、パウチに溶着される溶着部とを有するスパウトを製造する、スパウトの製造方法であって、封止部材を準備する工程と、前記封止部材を、前記スパウトに対応する形状を有する射出成形金型にインサートする工程と、前記射出成形金型内に射出樹脂を射出することにより、前記スパウトを作製する工程と、を備え、前記スパウトを作製する工程において、前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、前記封止部材は、前記貫通孔の内部に設けられる。
一実施の形態によるスパウトの製造方法において、前記射出成形金型は、互いに接離可能な底型と上型と第1スライド型と第2スライド型とを有し、前記封止部材を射出成形金型にインサートする工程において、前記封止部材は、前記上型に配置されても良い。
一実施の形態によるスパウトの製造方法において、前記封止部材を準備する工程は、封止部材用シートを準備する工程と、前記封止部材用シートを打ち抜くとともに絞る工程とを含んでも良い。
本開示によれば、スパウト付きパウチのバリア性を保持しつつ開封性を高めることができる。
図1は、一実施の形態によるスパウト付きパウチを示す正面図。 図2は、一実施の形態によるスパウトを示す平面図。 図3は、一実施の形態によるスパウトを示す正面図。 図4は、一実施の形態によるスパウトを示す断面図(図2のIV−IV線断面図)。 図5は、一実施の形態によるスパウトを示す断面図(図2のV−V線断面図)。 図6は、封止部材の周縁部を示す拡大断面図(図5のVI部拡大図)。 図7は、スパウトに取り付けられるキャップを示す断面図。 図8(a)−(d)は、一実施の形態によるスパウトの製造方法を示す断面図。 図9(a)−(d)は、スパウト付きパウチの使用時の作用を示す断面図。
以下、図1乃至図9を参照して、一実施の形態について説明する。まず図1を参照して、スパウト付きパウチ10Aの全体について説明する。図1は、本実施の形態によるスパウト付きパウチ10Aを示す正面図である。
<スパウト付きパウチ>
図1に示すように、スパウト付きパウチ10Aは、第1フィルム21によって形成された第1面11と第2フィルム22によって形成された第2面12とを含むパウチ10と、パウチ10の上部の中央部に取り付けられたスパウト30とを備えている。このうちスパウト30には、キャップ50が取り付けられている。以下、パウチ10、スパウト30およびキャップ50についてそれぞれ説明する。
(パウチ)
パウチ10は、流動性を有する内容物を収容するための充填部13を含む。流動性を有する限りにおいて、充填部13に充填される内容物が特に限られることはない。例えば、充填部13に充填されている内容物として、ジュース類、果汁類、ゼリー状飲料、栄養ドリンク剤等の飲料品や、液体状または粉末状の調味料、その他種々の飲食品等を挙げることができる。
パウチ10は例えば、第1面11と第2面12とが対向するように第1フィルム21および第2フィルム22を互いに熱溶着などによって接合することによって構成されている。第1フィルム21とは、パウチ10の表面(図1に示されている側の面)を構成するフィルムのことであり、第2フィルム22とは、パウチ10の裏面(表面の裏側にある面)を構成するフィルムのことである。図1において、第1フィルム21および第2フィルム22のうち熱溶着によって形成されたシール部が符号14(網掛け)で示されている。また、シール部14によって囲われた、内容物が収容される充填部が符号13で示されている。なおパウチ10の製造工程において、第1フィルム21および第2フィルム22は、互いに分離された別個のフィルムとして準備されてもよく、若しくは、一連のフィルムとして準備されてもよい。
内容物や気体を適切に密封することができる限りにおいて、パウチ10のタイプが特に限られることはない。例えばパウチ10は、第1フィルム21と第2フィルム22との間にマチが設けられる、いわゆるガセット式のパウチとして構成されていてもよい。そのようなマチは、パウチ10の底部に設けられていてもよく、若しくはパウチ10の側部に設けられていてもよい。
図1に示すように、各フィルムを熱溶着することによって構成されるシール部14は、パウチ10の底部を構成する底部シール部16と、パウチ10の一方の側部に沿って上下方向に延びる第1側部シール部17と、パウチ10の他方の側部に沿って上下方向に延びる第2側部シール部18と、パウチ10の上部を構成する上部シール部15と、を含んでいる。これら上部シール部15、底部シール部16、第1側部シール部17および第2側部シール部18は、第1フィルム21および第2フィルム22を互いに熱溶着することによって構成されたシール部である。なお上部シール部15は、第1フィルム21とスパウト30とを熱溶着することによって構成された部分、および、第2フィルム22とスパウト30とを熱溶着することによって構成された部分をさらに含んでいる。
次に、第1フィルム21および第2フィルム22の層構成について説明する。第1フィルム21および第2フィルム22は、少なくとも基材層とシーラント層とが積層された積層フィルムから構成されても良い。このうち基材層を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン等を用いることができる。また、シーラント層を構成する材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等を用いることができる。積層フィルムは、さらに印刷層、支持体、バリア層などが設けられていてもよい。支持体としては、基材層と同様のプラスチックや紙等を用いることができる。バリア層としては、アルミニウム箔などの金属箔や、アルミニウムなどの無機物や酸化珪素や酸化アルミニウムなどの無機酸化物等を用いることができる。
具体的には、第1フィルム21および第2フィルム22に用いる積層シートの構成例として、以下のような構成が挙げられる。なお、以下において、パウチ10の外側の層から内側の層に向けて順番に記載している。また、「/」は互いに隣接する層同士の境界を意味する。
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/延伸ナイロン層(ONY)/アルミニウム層(ALM)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/アルミニウム層(ALM)/延伸ナイロン層(ONY)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/延伸ナイロン層(ONY)/透明蒸着ポリエチレンテレフタレート層(PET)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/延伸ナイロン層(ONY)/アルミニウム層(ALM)/未延伸ポリエチレンフィルム層(PEF)
・透明蒸着ポリエチレンテレフタレート層(PET)/延伸ナイロン層(ONY)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/延伸ナイロン層(ONY)/透明蒸着ポリエチレンテレフタレート層(PET)/未延伸ポリエチレンフィルム層(PEF)
・ポリエチレンテレフタレート層(PET)/アルミニウム層(ALM)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
上記において、各層間には接着層が設けられていても良い。
(スパウト)
次にスパウト30について、図2乃至図6を参照して説明する。図2乃至図6はそれぞれ、パウチ10に取り付けられておらず、かつキャップ50が取り付けられていない状態のスパウト30を示す図である。なお「上下方向」および「水平方向」という表現は、スパウト付きパウチ10Aを水平面上に直立させた場合を基準とした表現である。
スパウト30は、中空の円筒形状を有する筒部31と、筒部31の外周面に設けられたフランジ部33と、筒部31の下方に設けられ、パウチ10の上部シール部15に溶着される溶着部40とを備えている。これら筒部31、フランジ部33および溶着部40は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂により一体に成形されている。
図2乃至図5に示すように、筒部31および溶着部40には平面視円形状の貫通孔35が形成されており、貫通孔35は、スパウト30の軸線方向に沿って延びている。貫通孔35は、パウチ10の内部と連通している。この貫通孔35を介して、パウチ10に収容された内容物が外部に注出される。
筒部31の外周面のうちフランジ部33よりも上方に位置する部分には、キャップ50の内周面に設けられた傾斜ガイド59(後述)と係合する傾斜ガイド38が設けられている。また、フランジ部33は、筒部31の下部に設けられている。このフランジ部33は、筒部31の外面から側方に延びている。本実施の形態において、スパウト30のフランジ部33は、下側(パウチ10側)に位置する第1フランジ部33Aと、第1フランジ部33Aよりも上側(キャップ50側)に位置する第2フランジ部33Bと、を含んでいる。第1フランジ部33Aおよび第2フランジ部33Bは、それぞれ平面視略八角形形状を有している。なお図示はしないが、筒部31の外周面に設けられるフランジ部の数が特に限られることはない。例えば、フランジ部の数は1であってもよく、3以上であってもよい。
上述のように、円筒形状の筒部31の下方には溶着部40が設けられている。この溶着部40はパウチ10の第1フィルム21および第2フィルム22に上部シール部15において溶着される部分である。溶着部40は互いに対向する一対の溶着面42と、溶着面42の先端に形成された先端部41とを含む(図3参照)。そして、溶着部40はその溶着面42および先端部41において第1フィルム21および第2フィルム22と溶着される。
本実施の形態において、貫通孔35の内部には、封止部材60が設けられている。このような封止部材60は、筒部31、フランジ部33および溶着部40の材料とは異なる材料から形成されるとともに、射出成形により筒部31、フランジ部33および溶着部40と一体に成形されている。封止部材60は、平面視で貫通孔35の全体を塞いでいる。この封止部材60は、平面視で略円形形状を有しており(図2参照)、断面視で略コ字形状を有している(図4および図5参照)。また封止部材60は、溶着部40の底面40aよりも上方に位置している。あるいは、封止部材60は、溶着部40の底面40aと同一平面上に位置していても良い。封止部材60の、溶着部40の底面40aからの高さ方向距離Hは、例えば0mm以上10mm以下としても良い。このように封止部材60は、貫通孔35の内部に位置しているので、溶着部40の溶着面42や先端部41を覆わない。このため、封止部材60によって溶着部40とパウチ10との溶着強度が低下するおそれが生じない。
上述したように、封止部材60は、スパウト30の筒部31、フランジ部33および溶着部40と一体に成形されている。図6に示すように、封止部材60は、溶着部40の底面40aに略平行に延びる水平部61と、水平部61の周縁から上方に延びる垂直部62とを有している。水平部61は平面視略円形であり、垂直部62は円筒状に形成されている。また封止部材60の端面60a(垂直部62の上端)は、溶着部40によって覆われ、周方向全体にわたって溶着部40に埋め込まれている。また封止部材60の端面60aは、溶着部40に密着している。さらに垂直部62の外周面62aは、溶着部40に埋め込まれている。このように、溶着部40と垂直部62とが広い範囲で接合されているので、封止部材60が溶着部40から剥離しにくくなっている。
封止部材60は、ガスバリア性等のバリア性を有している。このため、封止部材60がスパウト30の貫通孔35の内部を塞ぐことにより、貫通孔35を介して外部からガスが侵入することが抑えられ、パウチ10に収容された内容物を保護することができる。
この封止部材60は、バリア層とシーラント層との少なくとも2層を含むことが好ましい。このうちシーラント層は、フィルムであっても良く、押出樹脂コーティング層であってもよい。シーラント層を構成する材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等を用いることができる。バリア層としては、アルミニウム層、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート層(PET)、アルミニウム蒸着延伸ナイロン層(ONY)、透明蒸着ポリエチレンテレフタレート層(PET)、透明蒸着延伸ナイロン層(ONY)など各種バリアフィルムを使用することができる。封止部材60の厚みは、例えば20μm以上100μm以下の範囲とすることができる。
より具体的には、封止部材60に用いる積層シートの代表的な構成例として、以下のような構成が挙げられる。なお、以下において、キャップ50側の層(上層)からパウチ10側を向く層(下層)に向けて順番に記載している。また、「/」は互いに隣接する層同士の境界を意味する。
・アルミニウム層(ALM)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・アルミニウム層(ALM)/ポリエチレン層(PE)
・未延伸ポリプロピレン層(CPP)/アルミニウム層(ALM)/未延伸ポリプロピレン層(CPP)
・ポリエチレン層(PE)/アルミニウム層(ALM)/ポリエチレン層(PE)
上記において、各層間には接着層が設けられていても良い。
(キャップ)
次にキャップ50について、図7を参照して説明する。図7に示すように、キャップ50は、スパウト30の筒部31に対して脱着自在なキャップ本体部51を含んでいる。キャップ本体部51の内周面には、上述したスパウト30の筒部31の傾斜ガイド38と係合する傾斜ガイド59が設けられている。キャップ本体部51は、平面視略円形の天部54と、天部54から下方に延びる略円筒状の胴部55とを有している。
またキャップ50は、キャップ本体部51よりもパウチ10側かつ径方向外側に位置するスペーサー52をさらに含む。スペーサー52は、キャップ50の不正な開封を防止するためのものであり、いわゆるピルファープルーフバンドとして機能するものである。キャップ本体部51とスペーサー52との間には、キャップ本体部51とスペーサー52とを結合する薄肉つなぎ53が設けられる。この薄肉つなぎ53が破断されているかどうかを確認することにより、キャップ50の不正な開封が生じていたかどうかを判断することができる。
またキャップ本体部51の天部54には、突き刺し部57が一体形成されている。突き刺し部57は、天部54から下方に向けて延びている。この突き刺し部57は、後述するように、キャップ本体部51をねじ込むことにより封止部材60を開封するものである。また、突き刺し部57は、キャップ50の中心軸線上に沿って延びており、その先端には封止部材60を突き破る鋭利な突起58が形成されている。
次に図8(a)−(d)により、スパウト30の製造方法について述べる。
まず、封止部材60を準備する。この際、図8(a)に示すように、図示しないロールから積層シートからなる封止部材用シート60Aを供給し、この封止部材用シート60Aを絞り治具80を用いて一定の寸法形状に打ち抜く。絞り治具80は、凹状治具81と、凹状治具81に対応する形状を有する凸状治具82とを有している。この凹状治具81と凸状治具82とによって、封止部材用シート60Aを打ち抜くとともに絞ることにより、断面視コ字形状の封止部材60が得られる。
次に、図8(b)に示すように、底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とを有する射出成形金型70を準備する。底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とは、互いに接離可能である。この場合、固定された底型71に対して、上型72、第1スライド型73および第2スライド型74が移動するようになっている。底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とは、組み付けられた際、スパウト30に対応する内面形状を有する。なお、射出成形金型70の底型71には、図示しない射出装置のノズルから供給された射出樹脂材料が流入するゲート75が形成されている。
続いて、封止部材60を上型72に配置することにより、封止部材60を射出成形金型70にインサートする。なお、上型72には図示しない吸引孔が設けられており、封止部材60は、上型72の底面に真空吸着される。
次に、図8(c)に示すように、底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とを互いに接近させ、底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とを型閉めする。このとき、射出成形金型70内に空間が形成される。また、封止部材60は、底型71の凸部71aと上型72との間に挟持される。
この状態で、射出成形金型70内の空間に、底型71に設けられたゲート75から射出樹脂材料を射出する。この際、射出樹脂材料が射出成形金型70内に空間全域に回り込み、筒部31と、フランジ部33と、溶着部40とが一体成形されたスパウト30が得られる。同時に、上型72に吸着された封止部材60が溶着部40に一体成形され、貫通孔35の内部に封止部材60が配置される。
その後、射出成形金型70の底型71と上型72と第1スライド型73と第2スライド型74とが互いに分離され、スパウト30は、射出成形金型70から外方へ取り出される(図8(d)参照)。
次に、スパウト30はパウチ10の上部に位置決めされる。続いて、スパウト30はその溶着部40においてパウチ10の上部シール部15にヒートシールされ、このようにしてスパウト付きパウチ10Aが得られる。
その後スパウト付きパウチ10A内に内容物が充填され、スパウト30にキャップ50が装着される。
次に図9(a)−(d)により、スパウト付きパウチ10Aの使用方法について述べる。
まず、図9(a)に示すように、キャップ50を回転する前の状態では、キャップ50のキャップ本体部51とスペーサー52とが、薄肉つなぎ53で結合されている。また、キャップ50の突き刺し部57は、スパウト30の貫通孔35内に挿入されている。このとき突き刺し部57は、封止部材60から離間している。
次に、図9(b)に示すように、消費者はキャップ50のキャップ本体部51を平面視で時計回りに回転し、キャップ50をスパウト30に対して締め込む。このとき、キャップ50の傾斜ガイド59がスパウト30の傾斜ガイド38に係合し、キャップ本体部51がパウチ10側に押し込まれる。また、スペーサー52はスパウト30の第2フランジ部33Bに当接する。このため、一定程度キャップ50を回転したとき、薄肉つなぎ53が破断し、キャップ本体部51からスペーサー52が分離する。また、キャップ50の突き刺し部57に設けられた突起58が封止部材60に当接し、封止部材60を突き破る。
続いて、図9(c)に示すように、キャップ50をさらに回転することにより、突き刺し部57によって封止部材60の開封が進行する。その後、キャップ50のキャップ本体部51がスパウト30の第2フランジ部33Bに当接し、キャップ50の回転が停止する。このようにして、突き刺し部57による封止部材60の開封が完了する。
次いで、図9(d)に示すように、消費者はキャップ50を平面視で反時計回りに回転し、スパウト30から取り外す。これにより、スパウト30の貫通孔35を介して、パウチ10の内部と外部とが連通する。その後、消費者は、パウチ10に収容された内容物を排出し、必要に応じてキャップ50を再度閉じる。
このように、本実施の形態によれば、スパウト30の貫通孔35の内部に封止部材60が設けられている。これにより、封止部材60によって筒部31が覆われ、スパウト付きパウチ10Aのバリア性が保持される。とりわけスパウト付きパウチ10Aのバリア性に影響が大きい貫通孔35を確実に封止することができる。また、封止部材60を例えばキャップ50の突き刺し部57用いて突き破ることができるので、スパウト付きパウチ10Aを容易に開封することができる。
また、本実施の形態によれば、封止部材60が貫通孔35に近似した形状を有しているので、封止部材60が必要以上に大きくならず、封止部材60のロスが小さい。また、封止部材60がスパウト30の溶着部40と一体成形されているので、スパウト付きパウチ10Aの製造工程が複雑になることもない。
また、本実施の形態によれば、筒部31と溶着部40と封止部材60とが一体成形されているので、スパウト付きパウチ10Aを効率良く製造することができる。
また、本実施の形態によれば、封止部材60は、溶着部40の底面40aと同一平面上あるいは底面40aよりも上方に位置するので、キャップ50の突き刺し部57の長さを抑えることができる。
さらに、本実施の形態によれば、封止部材60の端面60aは、溶着部40によって覆われているので、接着剤等が露出して衛生的に問題がある可能性のある封止部材60の端面60aが内容物側に露出することがない。これにより、封止部材60の端面60aからの接着剤等の流出を防ぎ、スパウト付きパウチ10A内で内容物が汚染等してしまうことを抑えることができる。
なお、上記実施の形態においては、封止部材60はキャップ50の突き刺し部57によって破られる場合を例にとって説明した。しかしながらこれに限らず、封止部材60はキャップ50以外の手段(例えば尖った先端をもつ棒状の部材)によって突き破られても良い。
本発明は上記実施の形態および変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 パウチ
10A スパウト付きパウチ
30 スパウト
31 筒部
33 フランジ部
35 貫通孔
38 傾斜ガイド
40 溶着部
50 キャップ
60 封止部材
70 射出成形金型
71 底型
72 上型
73 第1スライド型
74 第2スライド型

Claims (9)

  1. 中空の筒形状を有する筒部と、
    前記筒部の下方に設けられ、パウチに溶着される溶着部と、を備え、
    前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔の内部に封止部材が設けられている、スパウト。
  2. 前記筒部と前記溶着部と前記封止部材とが一体成形されている、請求項1記載のスパウト。
  3. 前記封止部材は、前記溶着部の底面と同一平面上あるいは前記底面よりも上方に位置する、請求項1又は2記載のスパウト。
  4. 前記封止部材の端面は、前記溶着部によって覆われている、請求項1乃至3のいずれか一項記載のスパウト。
  5. 前記封止部材はバリア性を有している、請求項1乃至4のいずれか一項記載のスパウト。
  6. 内容物を収容するパウチと、
    前記パウチに取り付けられたスパウトと、を備え、
    前記スパウトは、中空の筒形状を有する筒部と、前記筒部の下方に設けられ、前記パウチに溶着される溶着部と、を有し、
    前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔の内部に封止部材が設けられている、スパウト付きパウチ。
  7. 中空の筒形状を有する筒部と、前記筒部の下方に設けられ、パウチに溶着される溶着部とを有するスパウトを製造する、スパウトの製造方法であって、
    封止部材を準備する工程と、
    前記封止部材を、前記スパウトに対応する形状を有する射出成形金型にインサートする工程と、
    前記射出成形金型内に射出樹脂を射出することにより、前記スパウトを作製する工程と、を備え、
    前記スパウトを作製する工程において、前記筒部および前記溶着部に、前記パウチの内部と連通する貫通孔が形成され、前記封止部材は、前記貫通孔の内部に設けられる、スパウトの製造方法。
  8. 前記射出成形金型は、互いに接離可能な底型と上型と第1スライド型と第2スライド型とを有し、前記封止部材を射出成形金型にインサートする工程において、前記封止部材は、前記上型に配置される、請求項7記載のスパウトの製造方法。
  9. 前記封止部材を準備する工程は、封止部材用シートを準備する工程と、前記封止部材用シートを打ち抜くとともに絞る工程とを含む、請求項7又は8記載のスパウトの製造方法。
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