JP2019170067A - 無線給電装置及び無線給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の無線給電装置からこれに隣接する無線給電装置へと無線給電による電力供給が可能な無線給電装置及び無線給電システムを提供することを目的とする。
【解決手段】実施形態によれば、ブロック2は、少なくとも2つ以上の側面部3に近接してそれぞれに無線給電用コイル22が配置されている。各無線給電用コイル22にそれぞれ直列に接続されたスイッチ23を一組のペアとし、このペアが少なくとも2つ以上並列接続された無線給電用コイル部20がある。無線給電コイル部20に接続され前記無線給電装置を稼動させるため電力供給部36と、無線給電用コイル部20の各スイッチ23の切り替えを行う切替部33があり、制御部32は、無線給電のための制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、無線給電装置及び無線給電システムに関する。
特許文献1に示す公知例のように、複数配置された表示装置において互いに無線により画像データ等の転送が可能な表示画面を有する表示装置及びこれを複数配置して構成される表示システムがある。
しかし、該公知例の表示装置においては該画像データ転送等のための電力は自身に内蔵するバッテリーを用いて行う。この場合、表示システムの中のいずれかの表示装置の電源が切れてしまうとその表示装置に表示されていた画像が消えてしまい表示システムとして機能しなくなる問題点があった。
特開2016−170398号公報
そこで、実施形態は、無線給電装置が複数互いに隣り合って配置された場合、そのうちの任意の無線給電装置からこれに隣接する無線給電装置へと無線給電による電力供給が可能な無線給電装置及び無線給電システムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、前記無線給電装置の少なくとも2つ以上の側面部側に設けられた無線給電用コイルと、前記無線給電用コイルに直列接続されたスイッチとをペアとし、該ペアが少なくとも2つ以上が互いに並列接続された無線給電用コイル部と、前記無線給電用コイル部に接続され前記無線給電装置を稼動させるための電力供給部と、前記各スイッチのオン、オフの切替を行う切替部と、前記無線給電装置の無線給電のための制御を行う制御部とを有する無線給電装置が提供される。
実施形態に係わる表示システム1の使用態様を説明するための図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の側面部側に配置される各種コイル等を示す図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の側面部側に配置される各種コイル等及びソケットを示す図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の側面部側に配置される無線給電用コイル部20を示す図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の各側面に対応して配置される無線給電用コイル部20の図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の内部構成を示す無線給電を行うためのブロック図である。 実施形態に係わる表示ブロック2の内部構成を示す画像データ転送等を行うためのブロック図である。 スマートフォン7の内部構成を示すブロック図である。 実施形態に係わるスマートフォン7のメモリ56又はROM54に記憶された表示ブロック情報テーブルTBL1の例を示す図である。 実施形態に係わる画像データ等の転送を行う9個のブロック2で表示面1aが正方形になるように配置した表示システム1の構成図である。 実施形態に係わるスマートフォン7において実行される画像表示アプリケーションプログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わるブロック2の状態情報テーブルTBL2の初期化時の状態を示す図である。 実施形態に係わる状態情報テーブルTBL2に書き込まれる探索状態と隣接番号の取り得る状態変数の値を示す図である。 実施形態に係わる各ブロック2の電源がオンされると実行される処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わるブロック2(1)がスマートフォン7から探索要求コマンドSCを送受信部40Aにおいて受信して、S14の処理の実行後における、状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)において、S15の処理の実行により、送受信部40Bがまず出力送受信部とされたときにおける、状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック(8)へ探索応答RCを送信したブロック2(1)における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック(1)がブロック(8)へ送信する探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISを示す図である。 実施形態に係わるブロック(8)がブロック2(7)へ探索応答RCを送信した場合におけるブロック(8)の状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)がブロック2(2)から探索応答RCを受信後の状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)がブロック2(9)へ探索要求コマンドSCを送信したときにおける状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)がブロック2(9)から探索応答RCを受信後における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)がブロック2(8)から探索応答RCを受信後における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。 実施形態に係わるブロック2(1)からスマートフォン7へ送信される探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISを示す図である。 実施形態に係わる表示システム1における探索要求コマンドSCの流れを示す図である。 実施形態に係わるS3においてブロック配置情報を生成するための隣接行列作成処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わる隣接行列初期化処理の流れの例を示すフローチャートである。 実施形態に係わるS112において生成された隣接行列テーブルの例を示す図である。 実施形態に係わる図31の処理の結果、ブロック2間の接続関係の情報を含む隣接行列テーブルTBL3の一部を示す図である。 実施形態に係わる無線給電を行う9個のブロック2で表示面1aが正方形になるように配置した表示システム1の構成図である。 実施形態に係わる無線給電を行う9個のブロック2で表示面1aが正方形になるように配置した表示システム1の構成図である。 ブロック2の背面側に設けられた無線給電用コイルを内蔵した格納可能な筐体を示す図である。 図5に示すブロック図に充電器及びDC/ACインバータが加わった図である。 バッテリー残量管理のためのデータテーブルを示す図である。 表示部34を有さない3個のブロック2を示す図である。 2つの離れた表示システムの間に配置された表示部34を有さない1つのブロックを示す図である。 図38に示すブロック図にさらに変調・復調回路が加わった図である。 表示システム1を構成する各ブロックの配置探索のため各無線給電用コイルに印加される電圧及び各スイッチのON、OFFのタイミングチャートである。 スマートフォン7及び表示システム1を構成する各ブロック2におけるアクセスポイント及びステーションの配置に関する説明の図である。 スマートフォン7及び表示システム1を構成する各ブロック2におけるアクセスポイント及びステーションの配置に関する説明の図である。 表示システム1を構成する各ブロック2の配置探索のために表示部34に表示された情報をスマートフォン7で撮影する図である。 ブロック2の側面部3に改良を加えた構成を示す図である。 ブロック2の側面部3に改良を加えた構成を示す図である。 2つの隣り合うブロックの2つの側面部3から出る互いの蓋部143同士が連結した状態を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(構成)
図1は、本実施形態に係わる画像等の表示を行う表示システム1(以下、表示システム1)の使用態様を説明するための図である。図2Aは、実施形態に係わる表示システム1を構成する各表示ブロック2(以下、ブロック2)の側面部3側に配置される各種コイルを示す図であり、図2Bは、該各種コイルに加え、ソケットを示す図である。図3は、ブロック2内に配置される無線給電用コイル部20である。図4は、図3に示した無線給電用コイル部20の各コイル22A乃至22Dがそれぞれブロック2の側面側に配置した場合を示す図である。
図5は、無線給電を行うためのブロック2の内部構成を示すブロック図である。図6は、画像等のデータ通信を行うためのブロック2の内部構成を示すブロック図である。尚、ブロック2には制御部32、表示部34に加え、図5及び図6の制御部32及び表示部34を除いた各図に示された他の全てのブロック回路が組合わされて内蔵されている。図7は、スマートフォン7の回路構成を示す図である。
図1に示す各ブロック2は、例えば主面としての表示面2aの形状が、例えば正方形となっている直方体もしくは立方体形状であり、その側面側に4つの側面部3を有する筐体である。尚、表示面2aの形状は他の多角形形状(三角形、五角形、六角形他)であってもよい。
表示システム1の表示面1aはこれらブロック2の所定の側面部3同士を密着あるいは近接させて配置することにより形成された複数の表示面2aからなる1つの表示面である。以下、側面部3同士を密着あるいは近接させて配置することを、ここでは連結という言葉を用いて説明する。
ブロック2の筐体は、例えばプラスチック系樹脂等からなる。ブロック2の大きさ、必要とされる強度から他の素材を用いてもよい。
図2Aに示すブロック2の側面部3の裏側に、点線で示された無線給電のための無線給電用コイル10及びその内側にデータ通信のための近接無線通信、例えばNFC(Near Field Communication)コイル11が配置されている。尚、それら2つのコイルの中心は側面部3の中心部12と一致している。
図2Bに示すように、ブロック2の各側面部3の一つにはソケット13が設けられている。このソケットは、表示システム1を構成する各ブロックのうちの少なくとも一つのブロックに設けられていればよい。
これにより例えば100VのAC電源(図示せず)からの電力が図1に示すようにコンセント6、電源配線5及びソケットを介してブロック2の内部へと供給される。尚、図示はしないが電源配線5の所定の箇所に、用途に応じて100VのAC電圧を所定のAC電圧まで降圧するためのAC/ACコンバータを設けてもよい。
図3に示す無線給電用コイル部20は、無線給電用コイル22A乃至22Dとこれらにそれぞれ直列接続されたスイッチ23A乃至23Dの各ペアにより構成され、これら各ペアは互いに並列接続されている。
このうちの無線給電用コイル22A乃至22Dは図2Aに示すように各側面部3の裏側に近接して配置されており、図2Bに示すソケット13の端子には無線給電用コイル部20の配線端部a、bが接続される。
図3に示す、端部a、bに対し反対側の端部はブロック2の内部回路21に接続され、これによりブロック2のシステムを稼動させるための例えば100VのAC電源の電圧が内部回路21に印加され、ブロック2の内部回路21に電力が供給され、ブロック2のシステムが起動する。尚、後述するがブロック2に連結された他のブロック2の数に応じて、スイッチ23A乃至23Dの少なくとも1つ以上をONさせることで内部回路21に電力は供給される。
図4は、図3の無線給電用コイル部20の等価回路である。各無線給電用コイル22A乃至22Dをブロック2の各側面部3に近接して配置させるとこのような配置関係となる。これにより必然的にクロス配線(1つ目の配線の一端は無線給電用コイル22Aと22Bの間に、他端は無線給電用コイル22Cと22Dの他端にそれぞれ接続され、2つ目の配線の一端はスイッチ23Aと23Bの間に、他端はスイッチ23Cと23Dの間にそれぞれ接続されている)が形成される。尚、無線給電用コイル22A乃至22Dは図2A及び2Bに示すように配置されるが、各スイッチ23A乃至23Dは各側面部3に近接して配置されている必要はなく、各側面部3から離れた位置に配置されていればよい。
図5は、あるブロック2からこれに連結した他のブロック2へと無線給電を行うためにブロック2内に設けられた回路ブロックであり、内部回路21の一部である。
無線給電用コイル部20はAC/DCコンバータ30の入力端に接続されている。このAC/DCコンバータ30の出力端は充電器31に接続されている。
尚、図示はしないがAC/DCコンバータ30の出力端は多出力であってもよく、これにより、無線給電装置のシステム稼働のために電力供給されていて、AC/DCコンバータ30から供給される電力に余裕がある場合、PCの場合と同様、充電器31を通じてバッテリー35が充電されるものとする。
説明するまでもないが、無線給電用コイル部20から供給される電力が無い、もしくは十分でない場合(停電等)、バッテリー35から無線給電装置のシステム稼働のために電力が供給されることは言うまでもない。
また、充電器31には昇圧機能に加え、システム稼働に必要な他の各種機能を備えているものとする。AC/DCコンバータ30、もしくは充電器31及びバッテリー35は互いにシステム稼働のための電力供給部36として機能する。
制御部32は、点線で示すように無線給電用コイル部20の各スイッチ22A乃至22DのON、OFFを切り替えるための切替部33、画像を表示するための液晶パネル(他、有機EL、LED等)を駆動する表示部34の制御に加え、制御部32はAC/DCコンバータ30、充電器31及びバッテリー35に対する制御を行う。
尚、切替部33は例えば半導体スイッチであり、用途に応じて他のスイッチを選択してもよい。
図6は、あるブロック2からこれに連結した他のブロック2へと画像等のデータを転送したり、表示システム1を構成する各ブロック2自身がどこに配置されているかを認識するための配置探索(後述)を行うための回路ブロックである。図5でも説明した制御部32は中央処理装置(以下、CPUという)41と、ROM42と、RAM43を有する。さらに制御部32には、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであるメモリ44が接続されている。RAM43には、後述する状態情報テーブルTBL2が記憶され、他のブロックとの連結状態などの情報が記憶される。
メモリ44は、比較的容量が大きなメモリであり、後述するように、静止画の画像データを多数記憶可能である。また容量の大きな動画を多数保存したい場合にはその容量に応じてメモリ44の記憶容量を大きくしてもよい。
CPU41は、ROM42に記憶されているプログラムを読みだして、RAM43に展開して実行することができる。ROM42には、後述する処理プログラム及びテーブル情報が予め格納されている。
4つの送受信部40A乃至40Dは近接無線通信用の回路、例えばNFC通信用回路であり、それぞれ、図2A、Bに示す各側面部3に近接して配置されたNFC用コイル11を含んでいる。
これにより、各ブロック2のある側面部3が他のブロック2のある側面部3と連結された状態において、一方の側面部3に近接して配置されたNFC用コイル11から他方の側面部3に近接して配置されたNFC用コイル11とが互いに近接しているため、2つのブロック2の間で近接無線通信を行うことができる。
この場合、例えば、数cm以内の距離で互いに通信可能である。尚、通信距離はブロック2のサイズに応じて調整すれば良い。
あるブロック2が他のブロック2と連結されると、連結された2つの側面部3近傍の2つの送受信部40間でのみ通信可能であり、その2つの送受信部40間で、コマンド及び画像データ等の送受信が可能となる。
後述するように、スマートフォン7も各送受信部40と同様の近接無線通信(NFC)用の送受信部51を有していれば、各送受信部40は、スマートフォン7との近接無線通信が可能となる。尚、制御部32に対し近距離無線通信である、例えばWiFi通信を行う無線通信部45も設けられていても良い。
また、各ブロック2の制御部32は各側面部3と、各側面部3の近傍に配置された送受信部40A乃至40Dとを対応付ける情報を有している。例えば、ブロック2の一つの側面部3に対応させて送受信部40Aと関連付けさせ、その側面部3に対し90°時計回りの位置にある側面部3に対応させて送受信部40Bと関連付けさせていけば良い。これらの関連付けさせた情報は、例えば、各ブロック2の製造時に各制御部32のROM42に予め書き込まれている。
各ブロック2は、図5及び図6の回路ブロックを合わせたもので構成される(尚、それぞれの図に共通する制御部32及び表示部34は当然のごとくそれぞれ1つとなる。)。
尚、各ブロック2には図示はしないが、例えば表示面2aの反対側の裏面に、この面から突出しない電源スイッチを設けて、この電源スイッチをオンすることにより、バッテリー35からの電力供給で各ブロック2のシステムを構成する制御部32等の各回路が起動するようにしてもよい。
図7に示すように、スマートフォン7は、制御部50と、メモリ56と、表示部52と、無線通信部57と、送受信部51とを有する。尚、各ブロック2の電源スイッチのオン、オフはスマートフォン7からの表示システムを構成する各ブロック2の中で選出されたブロック2へのシステム起動信号により選出されたブロック2のシステムを起動させても良い。このようにブロックから隣のブロックに起動信号を送信し、順に全てのブロックを起動させても良い。
制御部50は、CPU53と、ROM54と、RAM55を有して構成されている。
CPU53は、ROM54及びメモリ56に記憶されているプログラムを読み出して、RAM55に展開して実行することができる。メモリ56又ROM54には、表示システム1に画像表示させるための画像表示アプリケーションプログラム(図10)が格納されている。
さらに、メモリ56又はROM54には、その画像表示アプリケーションプログラムにおいて利用される表示ブロック情報テーブルTBL1も格納されている。
図8は、スマートフォン7のメモリ56又はROM54に記憶された表示ブロック情報テーブルTBL1の例を示す図である。表示ブロック情報テーブルTBL1は、ブロック2の表面2aの部分の形状を示す形状コードと、形状コードに対応する形状情報と、画素情報とを含む。尚、形状情報においては、表示面2aの正方形等の形状に対する各辺を示している。
形状コード毎に、各辺の長さの情報が登録されている。図5において、Rec、Squ、Tri、Hexは、形状コードであり、それぞれ、長方形、正方形、正三角形、正六角形を意味している。例えば、長方形の形状コード(Rec)については、長辺が20cmで短辺が15cmであり、正三角形(Tri)は、各辺が15cmであることの情報が、表示ブロック情報テーブルTBL1に登録されている。
さらに、形状コード毎に、各ブロックの画素情報が登録されている。形状が長方形(Rec)の場合、例えば、一の長辺が1000画素であり、一の短辺が750画素であり、もう一つの長辺が1000画素であり、もう一つの短辺が750画素であることの画素情報が、表示ブロック情報テーブルTBL1に登録されている。
CPU53に接続されたメモリ56は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリである。メモリ56は、比較的大容量のメモリであり、後述するように、静止画もしくは動画の画像データを記憶可能である。
表示部52は、タッチパネル付きであり、ユーザは、表示部52の表示面7aにある表示パネルをタッチすることで、各種コマンドの実行の指示をCPU53に対して与えることができる。
無線通信部57は、通話及びデータ通信用の回路ブロックであり、スマートフォン7の電話回線及び通信回線との通信のための回路である。
送受信部51は、近接無線通信(NFC)用の送受信部であり、各ブロック2の送受信部40A乃至40Dと通信可能な回路である。
スマートフォン7において、画像表示アプリケーションプログラムが実行されると、所定のコマンド、ここではブロック配置探索要求コマンドSCがブロック2へ送信される。
なお、図8に示す長方形、正方形、正三角形、正六角形以外にも、二等辺三角形、正五角形等の各種形状の表示ブロックがあってもよい。すなわち、表示システム1において、複数のブロックの少なくとも1つは、他のブロックとは異なる形状の表示面を有していてもよい。
実施の形態の表示システム1では、これら形状の異なるブロック同士でも連結可能となっており、ユーザは、各種形状のブロックを利用して、所望の形状の表示面を有するシステムも構築することもできる。
図9は、表示面2aが正方形の9個のブロック2を連結した表示システム1を平面的に示し、各ブロック2の内部構成のうち、送受信部40A乃至40Dとこれらにつながる制御部32を示した構成図である。図9では、各ブロック2は、正方形であり、9個のブロック2は、以下の説明において互いを区別するために、2(1)、2(2)、2(3)、2(4)、2(5)、2(6)、2(7)、2(8)、2(9)として示されている。特にブロック2(1)はスマートフォン7との間で近接無線通信を行うため、スタートブロック2Sでもある。また図9では、各ブロック2の4つの各側面部3対応する送受信部40A〜22Dのそれぞれの位置は、符号A〜Dの位置で示されており、これら符号の配置位置関係はどのブロック2においても共通である。つまり、符号Aに対し符号Bの位置は時計の回転方向に対し90°回転した位置にある。以下、符号C、Dも同じように回転した位置にある。また、スタートブロック2Sには図6で説明したWiFi等の無線通信部45を配置しても良い。これを配置した場合には、スマートフォン7をスタートブロック2Sの側面部3に近づけることなく、離れた位置からスタートブロック2Sとの間で情報通信を行うことができる。
以下、図9の表示システム1の構成を例として、スマートフォン7と表示システム1の作用を説明する。
(スマートフォン7における動作)
図10は、スマートフォン7において実行される画像表示アプリケーションプログラムの処理の流れの例を示すフローチャートである。
なお、表示システム1に画像を表示させるために、ユーザは、表示システム1を構成する各ブロック2の電源をオンにする。
図10の処理は、ユーザが、スマートフォン7において画像表示アプリケーションプログラムを起動すると実行される。画像表示アプリケーションプログラムは、表示システム1に所望の画像を表示させるためのプログラムであり、画像表示アプリケーションプログラムが実行されると、スマートフォン7の画面である表示面7a上に各種コマンドボタンが表示される。ユーザは、表示された複数のコマンドボタンの中から所望のコマンドボタンをタッチすることにより、各種処理を実行させることができる。
ユーザが表示された配置探索コマンド送信ボタンをタッチすると、図10の処理が実行され、CPU53は、ブロック配置探索要求コマンド(以下、探索要求コマンドという)SCを送信する(ステップ(以下Sと略す)1)。具体的には、ユーザは、表示システム1の中の任意のブロック2に、スマートフォン7を近づけて、表示面7a上の配置探索要求コマンド送信ボタンをタッチして、探索要求コマンドSCの送信処理を実行させる。図9の場合、ブロック2(1)に、スマートフォン7が近づけられて、探索要求コマンドSCが送信される。探索要求コマンドSCは、送受信部51から送信される。すなわち、スマートフォン7は、各々が無線給電装置である複数のブロック2の1つに対して、所定の情報である探索要求コマンドSCを送信する送信装置である。
図9の場合、探索要求コマンドSCは、左側中央のブロック2(1)の送受信部40A〜40Dの中で、スマートフォン7に最も近い送受信部40Aにより受信される。探索要求コマンドSCは、表示システム1を構成する複数のブロック2の配置情報すなわちブロック配置情報を取得するために、ブロック2(1)に探索要求・応答コマンド処理(図14〜図19)を実行させるコマンドである。
探索要求コマンドSCは、近接無線通信(NFC)によりスマートフォン7から、ブロック2(1)の1つの送受信部40、図9の場合、ブロック2(1)の送受信部40Aにより受信される。
探索要求コマンドSCには、後述するように経路情報ストリングPISが付加されるが、S1でスマートフォン7から最初に送信される探索要求コマンドSCには、経路情報ストリングPISは、付加されない。すなわち、S1では、経路情報ストリングPISを含まない探索要求コマンドSCが送信される。
経路情報ストリングPISが空の探索要求コマンドSCを受信したブロック2(1)(以下、開始ブロック2Sともいう)は、表示システム1を構成する複数のブロック2の連結状態情報を得るための探索要求・応答コマンド処理を実行する。なお、以下に説明するように、開始ブロック2Sを含む各ブロック2において、探索要求・応答コマンド処理が実行される。探索要求・応答コマンド処理については、後述する(図14〜図19)。
CPU53は、探索要求コマンドSCの送信後、開始ブロック2Sからの表示システム1を構成する複数の(ここでは9個の)ブロック2間の連結状態情報を含むブロック配置探索応答(以下、探索応答という)RCを受信する(S2)。ブロック2間で送受信される探索要求コマンドSC及び探索応答RCには、ブロック2間の連結状態情報を示す経路情報ストリングPISが含まれる。
探索応答RCは、送信した探索要求コマンドSCに対して戻ってきた探索要求コマンドSCである。よって、後述するように、CPU53は、開始ブロック2Sから受信する探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISから、表示システム1を構成する全てのブロック2から構成されるブロック配置情報を得ることができる。
CPU53は、受信した探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISと、上述した表示ブロック情報テーブルTBL1とに基づいて、隣接行列作成処理により隣接行列を作成し、表示システム1のブロック配置情報を生成する(S3)。S3における隣接行列作成処理については、後述する(図31、図32)。
ブロック配置情報は、表示システム1の表示面1aの全体形状及びサイズと、表示面1aを構成する複数のブロック2の各々の表示領域の形状とサイズ(画素数含む)の情報を含む。
なお、このとき、スマートフォン7の画面7a上に、表示システム1の表示面1aの形状及びサイズの情報を表示するようにしてもよい。
CPU53は、表示画像の選択処理を実行する(S4)。
ユーザが探索要求コマンドSCの送信処理を指示すると、CPU53は、所定時間後に開始ブロック2Sから経路情報ストリングPISを取得するので、CPU53は、スマートフォン7の画面3a上に、複数のブロックの連結状態を示すブロック配置情報の生成が完了したこと、あるいは、表示すべき画像の選択を促すメッセージなどを表示する。
その結果を受けて、ユーザは、スマートフォン7のメモリ56に記憶されている画像の中から、表示システム1に表示させたい画像(以下、表示画像という)を選択あるいは指定することができる(S4)。
なお、ここでは、S3の後に、画像の選択あるいは指定が行われているが、表示システム1に表示すべき画像の選択あるいは指定は、ユーザが図10の処理の実行前に予め選択しておいてもよい。
表示画像の選択がされて決定されると、CPU53は、S3で生成したブロック配置情報に基づいて、選択された表示画像からブロック毎の画像情報(以下、ブロック画像情報という)を生成する(S5)。
ブロック画像情報は、ブロック毎の表示画像データであり、CPU53が、表示画像を表示システム1の表示面1aに表示させるために、各ブロック2に表示させる表示画像の画像情報である。
CPU53は、生成した複数のブロック画像情報を含む表示画像情報を、各ブロック2において一時的に生成された自ブロック番号(後述する)の情報と関連付けて、開始ブロック2Sに送信する(S6)。すなわち、ブロック2毎のブロック画像情報が生成され、各ブロック画像情報が、自ブロック番号の情報と共に送信される。
後述するように、開始ブロック2Sは、表示画像情報を受信すると、同時に送信されたブロック番号に基づいて、表示画像情報に含まれるブロック画像情報が自己の表示すべきブロック画像であるかを判定し、自己宛てのブロック画像情報であるときは、表示部34に出力して表示し、自己宛でないときは、受信した表示画像情報を他の隣接するブロック2へ転送する。
各ブロック2は、自ブロック番号の情報に基づいて、自己の表示すべき画像についてのブロック画像情報を取得し、その画像を表示面2aに表示する。その結果、表示システム1の表示面1aには、ユーザが選択した画像が表示される。尚、自己宛の画像情報及び他のブロックの画像情報は一時的にRAM43、もしくはメモリ44に保存しておいてもよい。自己宛以外の画像を表示するようにしておけば、例えばこの表示システム1を使ってデジタルサイネージの他、多くの用途に利用できる。
(各ブロックにおける処理)
各ブロックにおける処理を説明する前に、各ブロック2のRAM43に生成される状態情報テーブルTBL2について説明する。
図11は、ブロック2の状態情報テーブルTBL2の初期化時の状態を示す図である。状態情報テーブルTBL2は、ブロック2の初期化時に生成され、ブロックタイプ、自ブロック番号、各辺について、探索状態と隣接番号の情報が格納可能なテーブルである。
ブロックタイプの探索状態の欄には、ブロックの形状コードが記憶される。自ブロック番号の探索状態の欄には、そのブロックの番号すなわちブロック番号が記憶される。ここでは、ブロックの形状コードとブロックの番号は、それぞれ、ブロックタイプの探索状態の欄と自ブロック番号の探索状態の欄に、記憶されているが、別の欄、あるいは別のテーブルに記憶されていてもよい。
各辺の探索状態の欄には、探索状態情報が記憶される。
各辺の隣接番号の欄には、隣接するブロックの番号が記憶される。
なお、図11中、「N.A.」は、「NOT APPLICABLE」の略である。
各ブロック2は、電源がオンにされると、初期化処理を実行し、状態情報テーブルTBL2を生成し、その内容を初期化する。
図12は、状態情報テーブルTBL2に書き込まれる探索状態と隣接番号の取り得る状態変数の値を示す図である。
探索状態の初期値は、「NULL」である。探索状態は、探索中においては、「START」、「IN」及び「SEARCH」のいずれかである。探索状態の探索終了値は、「END」、「IN_END」、「SEARCH_END」、「EDGE」及び「DUP」のいずれかである。
隣接番号の初期値及び探索中の値は、「0」である。隣接番号の探索終了値は、「0」から「N」のいずれかである。ここで、Nは、整数である。
図13は、各ブロック2の電源がオンされると実行される処理の流れの例を示すフローチャートである。
各ブロック2の電源がオンにされると、CPU41は、ROM42から所定の初期化プログラムを読み出して、ブロック2内の各回路の初期化を実行する(S7)。
初期化時に、各ブロック2のCPU41は、図11に上述した示す状態情報テーブルTBL2を生成して、RAM43中に格納する。
CPU41は、ROM42に記憶されているブロックの形状を示す形状コードを読み出して、状態情報テーブルTBL2のブロックタイプの項目の探索状態の欄に格納する。さらに、CPU41は、ブロックタイプに応じて、各辺に対応する状態の項目を生成し、探索状態の欄に「NULL」を格納する。CPU41は、他の項目の他の欄には、「0」を格納する。
よって、図11に示すように、各ブロック2の状態情報テーブルTBL2の初期化時、ブロックタイプの探索状態の欄には、形状コードに対応する「SQU」が書き込まれ、4つの送受信部40A〜40Dに対応する正方形の辺Aから辺Dの状態の項目が生成され、各状態の探索項目の欄に、「NULL」が書き込まれる。
初期化が終了すると、CPU41は、探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCを受信したか否かを判定する(S8)。探索応答RCは、送信した探索要求コマンドSCに対して戻ってきたコマンドであり、探索要求コマンドSCと同じ構成を有する。
探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCを受信しなければ(S8:NO)、CPU41は何も処理しない。探索要求コマンドSC及び探索応答RCを受信すると(S8:YES)、CPU41は、探索要求コマンドSC及び探索応答RCに対する処理プログラムである探索要求・応答コマンド処理のためのプログラムを、ROM42から読み出して実行する(S9)。
(各ブロック2における探索要求・応答コマンド処理)
図14から図19は、各ブロック2における、S3の探索要求・応答コマンド処理の流れの例を示すフローチャートである。
CPU41は、ブロック2が探索要求コマンドSC又は探索応答RCを受信すると、探索要求コマンドSC又は探索応答RCを受信した送受信部が、入力送受信部であることをRAM43に記憶する(S11)。探索要求コマンドSCを受信したブロック2(1)においては、送受信部40Aが、入力送受信部である。
CPU41は、受信したコマンドが、探索要求コマンドSCであるか、探索応答RCであるか、あるいは、後述する設定されたタイマのタイムアウト信号の発生があったかを判定する(S12)。
S12では、探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCを受信するまで、あるいは、設定されたタイマがタイムアウトするまでは、処理は何もされない。
受信したコマンドが探索要求コマンドSCであるとき、CPU41は、状態情報テーブルTBL2中の自ブロック番号が「0」であるか否かを判定する(S13)。初期化直後は、各ブロック2の状態情報テーブルTBL2中の自ブロック番号は、「0」である。
自ブロック番号が「0」である場合(S13:YES)、CPU41は、経路情報ストリングPISに含まれる最大ブロック番号に1を加えた数を自ブロック番号とし、入力送受信部の探索状態を、自ブロック番号が1の場合には、START、それ以外の場合はINとする(S14)。よって、S14の処理は、受信した探索要求コマンドSCに含まれる情報に基づいて、自ブロックの識別情報である自ブロック番号を生成する識別情報生成部を構成する。
図9に示した表示システム1の場合、スマートフォン7が上述したS1において探索要求コマンドSCを送信し、表示システム1のブロック2(1)がその探索要求コマンドSCを送受信部40Aにおいて受信する。初期化により、ブロック2(1)の状態情報テーブルTBL2中の自ブロック番号が「0」である。
ブロック2(1)のCPU41は、自ブロック番号が「0」であるので(S13:YES)、経路情報ストリングPISに含まれる最大ブロック番号を1だけインクリメントした番号を、状態情報テーブルTBL2中の自ブロック番号の欄に書き込む(S14)。
上述したように、図10のS1で送信される探索要求コマンドSCには、空の経路情報ストリングPISが付加されている。
従って、ブロック2(1)のCPU41は、状態情報テーブルTBL2中の自ブロック番号の欄に、「1」を書き込み、入力送受信部に対応する送受信部40Aの探索状態の欄に「START」を書き込む。
図20は、ブロック2(1)がスマートフォン7から探索要求コマンドSCを送受信部40Aにおいて受信して、S14の処理の実行後における、状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
なお、ブロック2(1)の場合は、探索要求コマンドSCをスマートフォン7から受信したので、入力送受信部である送受信部40Aの隣接番号は、図20に示すように「0」であるが、他のブロック2から探索要求コマンドSCを受信したときは、各ブロック2のCPU41は、その探索要求コマンドSCを送信したブロック2のブロック番号を、経路情報ストリングPISの最後尾の経路情報PIから抽出して、入力送受信部の隣接番号の欄に書き込む。
次に、CPU41は、探索状態がNULLである送受信部を所定の順序で探索し、NULLである送受信部が有れば、その送受信部を出力送受信部とし、出力送受信部の探索状態をSEARCHとする(S15)。なお、ここで、送受信部が1つであると、探索状態が「NULL」である送受信部はない。
所定の順序は、各ブロックにおいて予め決められており、ここでは、送受信部40A、40B、40C、40D、40A、40B、・・・というように、循環的な順番として決められている。
ブロック2(1)のCPU41は、送受信部40A以外では、送受信部40B、22C、22Dの探索状態が「NULL」であるので、所定の順序に従って、送受信部40Bがまず出力送受信部とされて、送受信部40Bの探索状態を、「SEARCH」にする。
図21は、ブロック2(1)において、S15の処理の実行により、送受信部40Bがまず出力送受信部とされたときにおける、状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
S15の後、ブロック2(1)のCPU41は、S15において探索状態が「NULL」である送受信部があったか否かを判定する(S16)。S16は、全ての送受信部がチェックされたか否かを判定するための処理である。
探索状態が「NULL」である送受信部があったとき(S16:YES)、ブロック2(1)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾に、経路情報PIを追加して、新たな経路情報ストリングPISを生成する(S17)。
ここで、経路情報PIについて説明する。経路情報PIは、(入力送受信部識別子.形状識別子(自ブロック番号).出力送受信部識別子)を含んで構成されている。
S17の後、ブロック2(1)のCPU41は、出力送受信部から、経路情報ストリングPIS付きの探索要求コマンドSCを送信する(S18)。
例えば、上記の場合、ブロック2(1)の送受信部40Bの探索状態が「NULL」であったので、ブロック2(1)のCPU41は、出力送受信部である送受信部40Bから、経路情報ストリングPIS付きの探索要求コマンドSCを送信する。このときの経路情報ストリングPISは、次の通りである。
(A.Squ(1).B) ・・・ストリング1
上述したように、ここでは、スマートフォン7からの探索要求コマンドSC中、経路情報PIが空であるので、S18において送受信部40Bから送信される探索要求コマンドSCに含まれる経路情報ストリングPISは、上述したストリング1である。
S18の後、ブロック2(1)のCPU41は、ソフトウエアタイマなどである探索要求についてのタイマをセットし(S19)、処理は、S12へ戻る。
図9のブロック2(1)の送受信部40Bが出力送受信部となって、ブロック2(1)のCPU41は、S17において生成した探索要求コマンドSCをブロック2(2)へ出力する。
ブロック2(1)のCPU41は、S12の処理に戻るが、ブロック2(2)から通信応答信号を受信するので、設定したタイマは解除され、結果として、タイマからタイムアウト信号は出力されない。
図9の場合、ブロック2(2)は、ブロック2(1)の送受信部40Bからの探索要求コマンドSCを、送受信部40Cにおいて受信する。ブロック2(2)のCPU41は、受信した探索要求コマンドSCの受信に応じて、図14の処理の実行を開始する。
ブロック2(2)のCPU41は、上述したS11〜S19の処理を実行する。その結果、ブロック2(2)のRAM43中に状態情報テーブルTBL2が生成される。ブロック2(2)のCPU41は、S14において、探索要求コマンドSCに含まれる経路情報ストリングPIS中の最大ブロック番号が「1」であるので、自ブロック番号を「2」とし、入力送受信部である送受信部40Cについての状態Cを「IN」とする。
さらに、ブロック2(2)のCPU41は、S15において、送受信部40Dを出力送受信部として、送受信部40Dに対応する状態Dの探索状態を「SEARCH」として(S15)、S16からS19を実行する。
図9に示すように、ブロック2(2)の送受信部40Dの辺Dには、連結されたブロックが存在しないため、ブロック2(2)のCPU41は、S12において、S19でセットしたタイマのタイムアウト信号を検出すなわち受信して、図16に示すように、出力送受信部である送受信部40Dの探索状態を「SEARCH」から「EDGE」に変更し、隣接番号を「0」(ゼロ)とする(S21)。
すなわち、制御部32は、探索要求コマンドSCの送信に応じて、タイマに設定された所定時間内に所定の信号(ここでは、通信応答信号)を受信するか否かに基づいて、各面における他のブロック2の有無を判定する。
そして、ブロック2(2)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾を、(入力送受信部識別子.形状識別子(自ブロック番号).出力送受信部識別子."Edge")で置き換えて、新たな経路情報ストリングPISとする(S22)。この新たな経路情報ストリングPISは、次の通りである。
(A. Squ (1).B)(C. Squ (2).D.Edge) ・・・ストリング2
そして、ブロック2(2)のCPU41は、出力送受信部を入力送受信部とする(S23)。上記の場合、ブロック2(2)の送受信部40Dが入力送受信部となる。
その後、処理は、S15に移行し、ブロック2(2)のCPU41は、所定の順番に従って、送受信部40Aを出力送受信部として、送受信部40Aに対応する状態Aの探索状態を「SEARCH」として、S16からS19を実行する。
図9に示すように、ブロック2(2)の送受信部40Aの辺Aにも、送受信部40Dと同様に、連結されたブロックが存在しないため、ブロック2(2)のCPU41は、S21からS23の処理を実行する。
ブロック2(2)のCPU41は、所定の順番に従って、送受信部40Bを出力送受信部として、送受信部40Bに対応する状態Bの探索状態を「SEARCH」として(S15)、S16からS19を実行する。ブロック2(2)の送受信部40Bの辺Bには、ブロック2(3)が存在するため、ブロック2(3)の送受信部40Aから、通信応答信号を受信するので、タイマは解除される。
このとき、ブロック2(2)からブロック2(3)へ送信される探索要求コマンドSCに含まれる経路情報ストリングPISは、次の通りである。
(A. Squ (1).B)(C. Squ (2).D.Edge) (D. Squ (2).A.Edge)(A. Squ (2).B) ・・・ストリング3
すなわち、探索要求コマンドSCに含まれる経路情報ストリングPISは、受信した経路情報ストリングPISに経路情報PIが追加されるようにして増えていく。
以下同様にして、図9の表示システム1の場合、以下、各ブロック2が同様の処理を実行することにより、ブロック2(2)から、ブロック2(3)、ブロック2(4)、ブロック2(5)、ブロック2(6)、ブロック2(7)、ブロック2(8)の順で、経路情報ストリングPIS付きの探索要求コマンドSCが伝達される。
ブロック2(8)のCPU41は、送受信部40Aにおいて探索要求コマンドSCを受信する。その後、ブロック2(8)のCPU41は、辺Bと辺Cには連結されたブロックが存在しないため、送受信部40Aから探索要求コマンドSCがブロック2(1)へ送信される。
ブロック2(1)のCPU41は、ブロック2(8)から探索要求コマンドSCを受信すると、自ブロック番号が「0」でないので(S13:NO)、図17に示すように、経路情報ストリングPISに自ブロック番号が含まれていれば、ループを検出したと認識し、入力送受信部である送受信部40Dの探索状態を「DUP」(Duplicationの略)として、出力送受信部を入力送受信部と同じにする(S31)。ここで、ループとは、送信した探索要求コマンドSCが、自ブロック2へ戻ってきたことを意味する。出力送受信部を入力送受信部と同じにするのは、探索要求コマンドSCを、受信した探索要求コマンドSCを探索応答として、送信したブロック2へ戻すためである。
そして、ブロック2(1)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾に含まれているブロック番号を、入力送受信部の隣接番号とする(S32)。
さらに、ブロック2(1)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾に、(入力送受信部識別子.形状識別子(自ブロック番号).出力送受信部識別子.DUP)を追加して、新たな経路情報ストリングPISとする(S33)。
そして、ブロック2(1)のCPU41は、出力送受信部から、経路情報ストリングPIS付きの探索要求コマンドSCを探索応答RCとして送信する(S34)。
図22は、ブロック2(8)へ探索応答RCを送信したブロック2(1)における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。図22に示すように、このときにおけるブロック2(1)における状態情報テーブルTBL2の辺Dの探索状態は、「DUP」であり、辺Dの隣接番号は、「8」となっている。
また、図23は、ブロック2(1)がブロック2(8)へ送信する探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISを示す図である。ブロック2(1)からブロック2(8)へ送信された探索応答RCは、図23に示す経路情報ストリングPISを含む、探索要求コマンドSCと同じ構成のコマンドである。図23に示すように、開始ブロック2Sすなわちブロック2(1)から送信された探索要求コマンドSCは、探索及び転送時に経路情報PIが追加されて増えていく。
S34の後、ブロック2(1)のCPU41の処理は、S12へ移行する。
ブロック2(8)のCPU41は、ブロック2(1)から探索応答RCを受信すると、図14のS12から図18の処理へ移行し、受信した探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISの最後が「DUP」でなければ、出力送受信部の探索状態を「SEARCH」から「SEARCH_END」に変更し、経路情報ストリングPISの最後が「DUP」であれば、出力送受信部の探索状態を「SEARCH」から「DUP」に変更する(S41)。
そして、ブロック2(8)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾に含まれているブロック番号を、入力送受信部の隣接番号として(S42)、処理はS15へ移行する。よって、図示しないが、ブロック2(8)の状態情報テーブルTBL2の辺Dの探索状態は、「DUP」となり、辺Dの隣接番号は「1」となる。
その後、ブロック2(8)のCPU41は、図14のS15の処理を実行し、探索状態が「NULL」である送受信部があったか否かを判定するが(S16)、図9の場合、そのような探索状態が「NULL」である送受信部はない(S16:NO)。よって、ブロック2(8)のCPU41は、図19の処理を実行し、探索状態が「START」または「IN」である送受信部の探索状態を「END」または「IN_END」に変更し、かつ出力送受信部とする(S51)。
さらに、ブロック2(8)のCPU41は、経路情報ストリングPISの最後尾に、(入力送受信部識別子.形状識別子(自ブロック番号).出力送受信部識別子.RETURN)を追加して、新たな経路情報ストリングPISとする(S52)。
そして、ブロック2(8)のCPU41は、出力送受信部から、経路情報ストリングPISを含む探索要求コマンドSCを探索応答RCとして送信して(S53)、処理を終了する。
図24は、ブロック2(8)がブロック2(7)へ探索応答RCを送信した場合におけるブロック(8)の状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。図24に示すように、ブロック2(8)における状態情報テーブルTBL2において、辺A,B,C,Dの探索状態は、それぞれ「IN_END」、「EDGE」、「EDGE」、「DUP」であり、辺A,B,C,Dの隣接番号は、それぞれ「7」、「0」、「0」、「1」となっている。
よって、ブロック2(8)のCPU41は、送受信部40Dの探索の終了により、送受信部40Aから探索要求コマンドSCをブロック2(7)へ送信する(S53)。
ブロック2(8)から探索要求コマンドSCを受信したブロック2(7)は、探索状態が「NULL」である送受信部40Cから探索要求コマンドSCをブロック2(9)へ送信し(S18)、タイマをセットする(S19)。
ブロック2(7)から探索要求コマンドSCを受信したブロック2(9)のCPU41は、所定の順番に従って、送受信部40Dから探索要求コマンドSCを送信する(S18)。ブロック2(9)の送受信部40Dの辺Dには、連結されたブロック2(1)が存在するため、ブロック2(1)からの経路情報ストリングPISの最後尾には、「DUP」が含まれている(S33)。よって、ブロック2(9)のCPU41は、送受信部40Dに対応する辺Dの探索状態は、「DUP」とし(S31)、その送受信部40Dの隣接番号を「1」とする(S32)。
以下同様に、ブロック2(9)のCPU41は、所定の順番に従って、送受信部40Aから探索要求コマンドSCを送信するが、ブロック2(3)からの経路情報ストリングPISの最後尾には、「DUP」が含まれているので、ブロック2(9)の送受信部40Aの探索状態は、「DUP」とし(S31)、その送受信部40Aの辺Aの隣接番号を「3」とする(S32)。
同様に、ブロック2(9)のCPU41は、所定の順番に従って、送受信部40Bから探索要求コマンドSCを送信するが、ブロック2(5)からの経路情報ストリングPISの最後尾には、「DUP」が含まれているので、ブロック2(9)の送受信部40Bの探索状態は、「DUP」とし(S31)、その送受信部40Aの隣接番号を「5」とする(S32)。
その後、ブロック2(9)のCPU41は、探索状態が「NULL」である送受信部はないので(S16:NO)、図18の処理を実行して、送受信部40Cから、ブロック2(7)へ経路情報ストリングPISを含む探索応答RCを送信する(S53)。
ブロック2(7)のCPU41も、ブロック2(9)からの探索応答RCの受信に応じて、ブロック2(7)の送受信部40Dからブロック2(6)への経路情報ストリングPISを含む探索応答RCを送信する(S53)。以下同様にして、ブロック2(6)からブロック2(1)まで戻るように、探索応答コマンドRCが伝達されていく。
なお、図9の表示システム1の場合、ブロック2(5)の送受信部40Cとブロック2(3)の送受信部40Dでは、最後尾に「DUP」を含む探索応答RCを、探索要求コマンドSCを送信したブロック2(9)から受信するので、各ブロック2(5)と2(3)のCPU41は、それぞれの隣接するブロック2(9)の番号、すなわち隣接番号「9」を決定することができる。
最後に、ブロック2(1)の送受信部40Bにおいて探索応答RCを受信すると、ブロック2(1)のCPU41は、送受信部40Bの探索状態を「SEARCH_END」に変更する(S41)。
図25は、ブロック2(1)がブロック2(2)から探索応答RCを受信後の状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
次に、ブロック2(1)のCPU41は、所定の順番に従って、探索要求コマンドSCを送受信部40Cから送信する。
図26は、ブロック2(1)がブロック2(9)へ探索要求コマンドSCを送信したときにおける状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
次に、ブロック2(1)のCPU41は、最後尾に「DUP」を含む探索応答RCを、探索要求コマンドSCを送信したブロック2(9)から受信するので、ブロック2(1)のCPU24は、辺Cの探索状態を「DUP」とし、隣接するブロック2(9)の番号、すなわち隣接番号「9」を決定することができる。
図27は、ブロック2(1)がブロック2(9)から探索応答RCを受信後における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
次に、ブロック2(1)のCPU41は、所定の順番に従って、探索要求コマンドSCを送受信部40Dから送信するが、最後尾に「DUP」を含む探索応答RCを、探索要求コマンドSCを送信したブロック2(8)から受信する。
最終的に、ブロック2(1)のCPU41は、探索状態が「START」である送受信部40Aの探索状態を「END」に変更し(S51)、経路情報ストリングPISを含む探索応答RCを送受信部40Aからスマートフォン7に送信する(S53)。
図28は、ブロック2(1)がブロック2(8)から探索応答RCを受信後における状態情報テーブルTBL2の状態を示す図である。
図29は、ブロック2(1)からスマートフォン7へ送信される探索応答RCに含まれる経路情報ストリングPISを示す図である。
図30は、表示システム1における探索要求コマンドSCの流れを示す図である。図30に点線で示すように、探索要求コマンドSCを受信したブロック2(1)が開始ブロック2Sとなり、探索要求コマンドSCがブロック2(1)から他のブロック2へ伝達され、ブロック2(1)に一筆書きを描くように戻る。
図30において、クロス印(×)は、隣接するブロックが存在しない辺を示す。図30において、二点鎖線で示すUターン印は、ループが検出された場所を示す。探索要求コマンドSCは、経路情報ストリングPISを含む。経路情報ストリングPISには、各ブロック2において生成されて付与されたブロック番号、各ブロック2において隣接するブロックが存在しない辺の端部情報(上述した「EDGE」)、既に探索されているブロックの存在を示すループ情報(上述した「DUP」)を、含む。
以上のように、各ブロック2の制御部32は、経路情報ストリングPISを含む探索要求コマンドSCを受信すると、通信部である送受信部40が設けられた各面に隣接して配置された他のブロックの有無を判定し、他のブロックの有無の判定結果に基づいて、各面に隣接して配置された他のブロックの識別情報であるブロック番号を含む情報を、探索要求コマンドSCに含まれる経路情報ストリングPISに追加して探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCを生成し、複数の送受信部40のいずれか1つから送信する情報送信制御部を構成する。探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCは、各面における他のブロックの有無の情報及び他のブロックの識別情報を、受信した探索要求コマンドSCあるいは探索応答RCに含めたあるいは追加した情報である。
特に、情報送信制御部である制御部32は、他のブロックの有無の判定結果に基づいて、隣接して配置された他のブロックが存在しない面について、他のブロックが存在しないことを示す情報(上述した「EDGE」)を、経路情報ストリングPISに含める。
さらに、情報送信制御部である制御部32は、自己が送信した探索要求コマンドSCを、受信した探索要求コマンドSCが含む場合は、ループであることを示す情報(上述した「DUP」)を、経路情報ストリングPISに含める。
(スマートフォンにおける隣接行列作成処理)
以上のようにして、スマートフォン7は、図10のS2において、開始ブロック2Sから探索応答RCを受信する。スマートフォン7のCPU53は、上述したように、受信した探索応答コマンドRCに含まれる経路情報ストリングPISと、上述した表示ブロック情報テーブルTBL1とに基づいて、隣接行列作成処理を実行して、表示システム1のブロック配置情報を生成する(S3)。
図31は、S3においてブロック配置情報を生成するための隣接行列作成処理の流れの例を示すフローチャートである。
CPU53は、隣接行列初期化処理を実行する(S101)。図32は、隣接行列初期化処理の流れの例を示すフローチャートである。
CPU53は、経路情報ストリングPISを先頭から読んで、新しいブロック番号を見つけるたびに、該ブロックの形状識別子から、該ブロックの面(又は辺)の数を決め、全ブロックの面の数の総和を求める(S111)。
CPU53は、面の数の総和の大きさの空の正方隣接行列を作成し、ブロック毎に、該ブロックが持つ面の数だけ行と列を割り当てる(S112)。
図9の表示システム1の場合、面の数は、9であり、各ブロック2は4つの辺を有する正方形であるので、36×36の行列テーブルが生成される。
図33は、S112において生成された隣接行列テーブルの例を示す図である。
図31に戻り、CPU53は、読み出し対象を経路情報ストリングPISの先頭に戻す(S102)。すなわち、読み出し対象の経路情報PIの位置が、経路情報ストリングPISの先頭位置の経路情報の位置となる。
CPU53は、経路情報ストリングPISの隣り合う部分ストリング(部分ストリング対)を読み込む (S103)。各部分ストリングは、1つの経路情報PIである。よって、部分ストリング対は、隣り合う2つの経路情報PIである。
以下の説明では、部分ストリング対は、(X1.FormX(#X).X2.<any>)(Y1.FormY(#Y).Y2.<any>)で示す。(X1.FormX(#X).X2.<any>)と(Y1.FormY(#Y).Y2.<any>)の各々が、経路情報PIである。X1,Y1が入力送受信部識別子であり、FormX(#X)、FormY(#Y)が形状識別子(自ブロック番号)であり、X2,Y2が出力送受信部識別子である。<any>は、空(この場合は探索要求を意味する)、Dup,Edge,Returnのいずれかである。
CPU53は、読み込んだ部分ストリング対が、 (X1.FormX(#X).X2) (Y1.FormY(#Y).Y2.<any>)であれば、ブロック#Xの面X2は、ブロック#Yの面Y1と隣接しているので、隣接行列の対応する要素を1とし、それを含む行または列の上記以外の要素をゼロにする(S104)。
次に、CPU53は、部分ストリング対が、(X1.FormX(#X).X2.EDGE) (Y1.FormY(#Y).Y2.<any>)であれば、ブロック#Xの面X2は、いかなるブロックとも隣接してないので、隣接行列の対応する行と列の全ての要素をゼロにする(S105)。
さらに、CPU53は、部分ストリング対が、上記以外のパターンである場合、隣接行列は変更しない(S106)。
CPU53は、読み出し対象を1つの部分ストリング分だけ、後ろにずらす(S107)。 すなわち、部分ストリング対の後方の経路情報PIが、次に読み出される部分ストリング対において、前方の経路情報PIとなるように、読み出し対象の範囲が移動される。
CPU53は、部分ストリング対の後方の経路情報PIが経路情報ストリングPISの末尾であるかを判定する(S108)。すなわち、読み出した対象の部分ストリング対が経路情報ストリングPISの末尾の経路情報PIを含むかが判定される。
部分ストリング対の後方の経路情報PIが経路情報ストリングPISの末尾の経路情報PIでなければ(S108:YES)、処理は、S103に戻り、部分ストリング対の後方の経路情報PIが経路情報ストリングPISの末尾の経路情報PIであるときは(S108:NO)、処理は終了する。
以上の処理により、図34に示すような隣接行列テーブルTBL3が作成される。
図34は、図30の処理の結果、ブロック2間の接続関係の情報を含む隣接行列テーブルTBL3の一部を示す図である。図34では、「0」は略して示していない。以上のようにして生成された隣接行列は、ブロック2間の全ての接続情報を含むので、スマートフォン7のCPU53は、その生成された隣接行列テーブルTBL3に基づいて、ブロック配置情報を生成することができる。
その結果、CPU53は、S4で選択された画像を、ブロック配置情報に基づいて分割して、複数のブロック画像情報を含む表示画像情報を生成することができる。
(無線給電用コイルを用いた各ブロック間の無線給電方法)
図35は、図4に示す無線給電用コイル部20を用いた無線給電の説明のために、無線給電用コイル22A乃至22Dとこれら各々に対し直列接続されたスイッチ23A乃至23Dを各ブロック2に表記したものである。
各ブロック2を判別するために、開始ブロックである2S(2(1))に始まり、2(2)乃至2(9)と表記した。
開始ブロック2Sの1つの側面部3に設けられたソケット13(図示せず)には100V−AC電源からの電圧がコンセント6及び電源配線5を介し接続されている。これにより、図4に示すように、ソケット13に印加されたAC電圧は図3の無線給電用コイル部20の端子a、b間に印加される。
無線給電に先立ち、図8乃至図34において説明された各ブロック2の各NFCコイル11を含む送受信部40A乃至40Dを用いて前述した配置探索を行うことで、表示システム1を構成する各ブロック2は他のどのブロック2と連結されているかを認識し、またスマートフォン7も全てのブロック2の配置関係を認識しているものとする。
また、図9に示す各ブロック9の各送受信部40A乃至40Dの配置に対応して各無線給電用コイル22A乃至22Dも配置されており、この対応関係を各ブロック2の制御部32は予め認識しているものとする。
これにより、前述の配置探索で得られた経路情報ストリングPISは、そのまま各ブロック2の各無線給電用コイル22A乃至22Dの配置に関する経路情報ストリングPISとして置き換えて、開始ブロック2S、またはスマートフォン7は認識するものとする。
スマートフォン7は、表示システム1に使う各ブロック2の各々の固有識別情報(MACアドレス、製造番号等)や属性情報(図8の各種情報等)を予め把握していても、上記配置探索の際に合わせてブロック2S乃至2(9)の各々が保有する固有情報や属性情報を入手しても良い。
図35を用いて、各ブロック2間の無線給電方法について以下に説明する。
ステップ1−1:
スマートフォン7は、各ブロック2への無線給電開始の指示を開始ブロック2S(ブロック2(1))に対し行う。尚、配置探索の終了を受けてスマートフォン7の指示を受けることなく、開始ブロック2S自身が無線給電を開始してもよい。
事前の配置探索の結果に基づき、開始ブロック2Sのコイル22Aに対向配置された隣接するブロック2の無線給電用コイル10はないことが判明しているため、制御部32は、切替部33により、次の順番である無線給電用コイル22Bのペアである、スイッチ23BをONさせる。
制御部32は自身の送受信部40Bからこれに隣り合うブロック2(2)の送受信部40Cを介し、その制御部32に対し、スイッチ23CをONさせる指示を行う。この指示に基づきブロック2(2)の制御部32は、切替部33によりスイッチ23CをONさせる。
これにより、開始ブロック2Sの無線給電用コイル22Bに印加されたAC電圧により、ブロック2(2)の無線給電用コイル22Cに誘導起電力が発生することで、ブロック2(2)の内部回路21に無線給電による電力が供給される。
これにより、このシステム稼働の電力はバッテリー35から無線給電へと切り替わるので、バッテリー35の電力のみでシステムを稼動させることによるバッテリー切れのリスクはなくなる。
ステップ1−2:
ブロック2(2)の制御部32は送受信部40Cから開始ブロック2Sの送受信部40Bを介し制御部32へと無線給電による電力が供給されたことの応答データを転送する。
この応答データを開始ブロック2Sの制御部32が受信すると、次の順番としてスイッチ23CをONさせる。
上記ステップと同様にして、制御部32はブロック2(9)の制御部32に対しスイッチ23DをONさせる指示を行う。この指示を受けてブロック2(9)の制御部32は、スイッチ23DをONさせる。
開始ブロック2Sの無線給電用コイル22Cに印加されたAC電圧により、ブロック2(9)の無線給電票コイル22Dに誘導起電力が発生するので、ブロック2(9)の内部回路21に無線給電による電力が供給されることで、このシステム稼働の電力はバッテッリー35から無線給電へと切り替わる。
ステップ1−3:
開始ブロック2Sはブロック2(9)から無線給電による電力が供給されたことを示す応答データを確認した後、次の順番としてスイッチ23DをONさせる。
制御部32は上記と同様にして、ブロック2(8)の制御部32に対し自身のスイッチ23DのONを指示するデータを転送する。この指示を受けて制御部32は、スイッチ23DをONさせる。
ブロック2Sの無線給電用コイル22Dに印加されたAC電圧が、ブロック2(8)の無線給電用コイル22Dに誘導起電力を発生させることで、ブロック2(8)の内部回路21に無線給電による電力が供給されることで、このシステム稼働の電力はバッテリー35から無線給電へと切り替わる。
ステップ2−1:
開始ブロック2Sはブロック2(8)から無線給電により電力が供給されたことを示す応答データを確認した後、開始ブロック2Sは、最初に無線給電したブロック2(2)に対し、無線給電2段目となるブロック2(3)への無線給電の指示を行う。
この指示を受けて、ブロック2(2)の制御部32はスイッチ23BをONさせる。また制御部32はブロック2(3)の制御部32に対し、スイッチ23AをONさせる指示を行う。この指示を受けてブロック2(3)の制御部32はスイッチ23AをONさせる。
ブロック2(2)の無線給電用コイル22Bに印加されたAC電圧が、ブロック2(3)の無線給電用コイル22Cに誘導起電力を発生させることで、ブロック2(3)の内部回路21に無線給電による電力が供給されるので、このシステム稼働の電力はバッテリー35から無線給電へと切り替わる。
ステップ2−2:
開始ブロック2Sはブロック2(3)に対し無線給電により電力が供給されたことを示す応答データをブロック2(2)を介し確認した後、2番目に無線給電したブロック2(9)に対し、無線給電2段目となるブロック2(5)への無線給電の指示を行う。この指示はブロック2(3)には既に無線給電が行われていることに基づくものである。
ブロック2(9)の制御部32はスイッチ23BをONさせ、またブロック2(5)に対しスイッチ23CをONさせる指示を行う。この指示を受けてブロック2(5)の制御部32はスイッチ23CをONさせる。
ブロック2(9)の無線給電用コイル22Bに印加されたAC電圧が、ブロック2(5)の無線給電用コイル22Cに誘導起電力を発生させることで、ブロック2(5)の内部回路21に無線給電による電力が供給されるので、このシステム稼働の電力はバッテリー35から無線給電へと切り替わる。
ステップ2−3:
開始ブロック2Sはブロック2(5)に無線給電に対し電力が供給されたことを示す応答データをブロック2(9)を介し確認した後、3番目に無線給電を開始したブロック2(8)に対し、無線給電2段目となるブロック2(7)への無線給電の指示を行う。この指示はブロック2(9)には既に無線給電されていることに基づくものである。
ブロック2(8)の制御部32はスイッチ23AをONさせ、またブロック2(7)に対しスイッチ23BをONさせる指示を行う。この指示を受けてブロック2(7)の制御部32はスイッチ23BをONさせる。
ブロック2(8)の無線給電用コイル22Aに印加されたAC電圧が、ブロック2(7)の無線給電用コイル22Bに誘導起電力を発生させることで、ブロック2(7)の内部回路21に無線給電による電力が供給されるので、このシステム稼働の電力はバッテリー35から無線給電へと切り替わる。
これまでの各ステップから明らかなように、ブロック2(4)への3段目の無線給電のステップとブロック2(6)への3段目の無線給電のステップはこれまでの各ステップから明らかなため、その説明を省略する。
開始ブロック2Sは、表示システム1を構成する自身を除く、他の各ブロック2からの無線給電が開始されたことを示す確認データを全て受け取った段階で新たな無線給電の指示を終了させる。これにより、開始ブロック2Sを除く全てのブロック2には開始ブロック2Sに接続されたAC電圧に基づく無線給電により電力が供給される。
上記で説明した無線給電において、ブロック2からこれに隣接するブロック2への無線給電は電磁誘導における磁束の漏れによる電力損失があるため、無線給電のブロック2の数が増えれば増えるほど、各々の無線給電においてその電力損失は発生するので、一つのAC電圧で開始ブロック2Sから一番遠いブロック2まで無線給電が十分にできなくなるといった問題が発生する。
このような事態に対応する方法としては、例えば、開始ブロック2Sから一番遠いブロック2(図35においては例えばブロック2(4)とか)に、表示システム1として2つ目のAC電源を繋いで、無線給電の際の電力損失の問題を解消してもよい。
尚、ブロック2(4)からの無線給電の対象となるブロック2は、開始ブロック2Sからの指示に基づき行うものとしてもよいが、ブロック2(4)が開始ブロック2Sに対し自立して無線給電を行う指示をしてもよい。但し、当然ながら開始ブロック2Sと、自立して無線給電を行うブロック2(4)との間での無線給電のトラブルを起こさないための連携を行うことは当然とする。
図36は、図35と同様の図であるが、異なる点は、送受信部40、無線給電用コイル22及びスイッチ23のペア部品の一部が間引かれたブロック2が表示システム1の中において存在するという点である。
表示システム1を構成する各ブロック2において、一番外側に配置する、隣接するブロック2が存在しない側面部3側には無線給電用コイル10及びNFC用コイル11を含む送受信部40のペアは不要なので、これを省いた構成とすることが可能である。尚、このペア部品をブロック2はこれを認識しておくものとする。
具体的に開始ブロック2Sにおいては、AC電源とつながる側面3においては隣接するブロック2はないので、その側面3の側にはペア部品は配置されていなくとも各ブロック2への無線給電に問題はない。
ブロック2(2)においては、2つの側面3の側にペア部品が配置されていない。他の各ブロック2においても、隣接するブロック2が無い側面3側には同様にペア部品が無い。
このように、表示システム1の配置場所に応じてペア部品を削除したブロック2を各種パターン作っておけば、表示システム1を構成するコストを削減することが可能となる。
尚、利用者にとってはブロック2の外観からどの側面部3のペア部品が削除されているかはわからないので、例えば、ブロック2のペア部品が削除されている側面部3に特定の色付けを行っておけばよい。この色を頼りに好きなサイズの表示システム1を構成すればよい。
図37は、ブロック2の各側面部3に近接して配置していた各無線給電用コイル10を各側面部3側に対応しつつ、これに近接しない別の場所に配置した図である。
これまでのように各側面部3側に無線給電用コイルを配置せずに、ブロック2の表示部34の表示パネルが配置される面とは反対側の裏面100に4つの収納部102を各側面部3の近くに形成して配置し、その収納部102に完全に収納可能な筐体101を4つ設けている。
このように裏面102に収納可能な各筐体101を設けた理由の一つとして、ブロック2の側面部3の厚みを極力薄くしたい場合、その側面部3に対応して近接した無線給電用コイル10及びNFC用コイル11を配置させるのが困難になることがある。この場合、NFC用コイル11のみを側面部3に近接して配置させ、無線給電用コイル10をこの場所から例えば裏面100の筐体101に配置するようにしても良い。
図37では示していないが、もし用途があれば筐体101に無線給電用コイル10に加え、NFC用コイル11を配置しても良い。尚、無線給電用コイル10及びNFC用コイル11を各側面部3側に対応しつつ、これに近接しない配置の例を示したが、これに限定さない。例えば、今後ブロック2の表示器34がOLEDディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ等のディスプレイの側面が極めて薄くなってくると、ブロック2の裏側に筐体101にように突出させることが好ましくない場合がでてくる。
図示はしないが、この場合各コイルを内蔵した筐体101となる折りたたみ可能な、例えばフレキシブルプリント基板上に配置させ、これをブロック2の各側面部3側に収納してもよい。こうすれば、隣接するブロック2同士の片方のブロック2の折りたたんだ筐体101を伸ばし、この筐体101と隣接するもう片方のブロック2の折りたたんだ筐体101とを、これらブロック2の裏側で各コイルの合わせズレがないように配置すれば、各ブロック2の厚みをより薄くした表示システム1を作ることができる。
図38は、図5の無線給電を行う各ブロック回路に、DC/ACインバータ112が加わった図である。これが加わったことの意味については以下に説明する。
具体的な例を説明するためにデータを記載して以下に説明する。
これは、図35で説明した無線給電方法は、1つのAC電源(もしくは複数のAC電源)で全てのブロック2を強制的に無線給電することで、これにより各ブロック2のシステムを稼動させるというものである。
この場合、各ブロック2のバッテリー35の充電率はそのシステム稼働中、100%のままとなる。例えば、バッテリー35がリチウムイオン電池である場合には、バッテリー寿命が短くなってしまう問題がある。
そこで、全てのブロック2を強制的に無線給電してシステムを稼動させるのではなく、基本はバッテリー35でシステムを稼動させ、必要に応じて優先度の高い順からブロック2のバッテリー35を充電する方法につき以下に説明する。
図39は、全ブロック2のバッテリー35のバッテリーの状態を示すデータテーブルである。
開始ブロック2Sはこのデータテーブルを保有しており、定期的に自身を含め各ブロック2のバッテリー状態のデータを更新する。
例えば、少なくとも一つ以上の任意のブロック2のバッテリー35への無線給電において、各バッテリー35の設定を例えば30%〜80%の範囲にバッテリー残量を維持するようにしておけば、この範囲から逸脱したら、無線給電によるバッテリー35の充電を止めたり、無線給電によるバッテリー35の充電を開始したりする。全てのブロック2に対し無線給電を行うのではなく、データテーブルに示すバッテリー残量に基づき優先的に無線給電すべきブロック2から順に充電を行う制御を行えばよい。
開始ブロック2Sは自身が保有するデータテーブルを定期的に参照し、これに基づき、優先的に無線給電が必要なブロック2を選定する。尚、バッテリー35のバッテリー残量を把握する機能を充電器31に持たせておき、制御部32は定期的にここからのデータを入手するものとする。
開始ブロック2Sはそのデータテーブルから、開始ブロック2Sはバッテリー残量及びバッテリー残量減少率からブロック2(4)はブロック2(4)と判断し、前述の無線給電のルートにより無線給電を行う。
尚、ブロック2(4)への無線給電ルートは、開始ブロック2S⇒ブロック2(2)⇒ブロック2(3)⇒ブロック2(4)となるが、開始ブロック2S、ブロック2(2)及びブロック2(3)のバッテリー残量はまだ十分あるため、無線給電の際には、これら3つのブロック2は自身への無線給電を停止するようにする。これは、図38において、例えば、AC/DCコンバータ30内に設けたスイッチ(図示せず)をOFFさせ、無線給電によるAC電圧がバッテリー35に行かないようにすることで対応可能である。
これにより、より早くブロック2(4)への無線給電によるバッテリー35への充電が可能となる。
通常、ブロック2(4)のバッテリー残量を90%まで回復するまで充電を行ってもよいが、ブロック2(9)のバッテリー残量がブロック2(4)の次に低く、さらにバッテリー残量減少率は全てのブロック2の中で一番大きいので、ブロック2(4)のバテリー35への無線給電による充電を十分行えないことがわかる。
この場合、ブロック2(4)への無線給電ルートを維持しつつ、開始ブロック2Sからブロック2(9)への無線給電を開始すればよい。この場合、開始ブロック2Sのバッテリー35のバッテリー残量は多いので、先の説明のように、自身のバッテリー35への充電を中止したままにしておくものとする。
ブロック2(6)も上記2つのブロック2と同様にバッテリー残量が低いので、開始ブロック2S⇒ブロック2(8)⇒ブロック2(7)⇒ブロック2(6)の無線給電ルートで無線給電を行う。この場合、ブロック2(8)及びブロック2(7)のバッテリー残量は比較的多いので、開始ブロック2Sと同様に各々へのバッテリー充電を中止すれば、より早くブロック2(6)のバッテリー35への充電が行える。
以上の無線給電方法によれば、原則、どのバッテリー35も設定されたバッテリー残量の範囲、30%〜90%に収まるようにすることができるので、バッテリー寿命を長くすることが可能となる。尚、一時的に無線給電を中止していたブロック2は、自身のバッテリー35への充電が優先順位において必要となった場合には、無線給電によりバッテリー35への充電を開始する。
尚、上述のように無線給電ルートを使ってバッテリーへの充電が必要なブロック2へと無線給電を行う方法の他に、図38に示すように、DC/ACインバータ112を設けることで、バッテリー残量が低いブロック2のバッテリー35に対しこれに隣接するバッテリー残量が多いブロック2のバッテリー35から無線給電を行うことが可能となる。これは開始ブロック2Sからの双方のブロック2への指示に基づく。
この指示に基づき、バッテリー残量の多いブロック2とバッテリー残量の少ないブロック2は互いに隣接する側面部3に対応する互いのスイッチ23をONさせ、バッテリー残量の多いブロック2のバッテリー35の電力をDC/ACインバータ112を経由し、無線給電コイル部20に発生したAC電圧に基づき、バッテリー残量の少ないブロック2の無線給電コイル部20に誘導起電力が発生することで、自身のバッテリー35の充電が行える。
(表示部の無いブロック)
図40は、表示部34の無いブロックが連結された状態を示す図である。
これまでの表示ブロック1を構成する各ブロック2においては、それぞれ表示部34を備えていたが、開始ブロック2S、ブロック2(2)及びブロック2(3)にはそれぞれ表示部34が無い。尚、各ブロック2のシステムを構成するブロック回路は、表示部34が無い以外はこれまで説明してきた構成と同じである。
このようなブロック2において、まず、開始ブロック2Sの筐体形状はこれまでの直方体形状であってもよいが、他の形状、例えば円筒形形状であってもよい。
ブロック2(2)及びブロック2(3)は、筐体の一部が伸縮自在な蛇腹形状となっている。ブロック2(2)のコイル22Aと、開始ブロック2Sのコイル22Bとが隣接した状態で連結している。ブロック2(3)のコイル22Aと、開始ブロック2Sのコイル22Cとが隣接した状態で連結している。
開始ブロック2Sの無線給電用コイル22Aが配置された側面部3にはAC電源が接続され、自身への給電に加え、他のブロック2(2)及びブロック2(3)への無線給電が行われる。
開始ブロック2Sには4つの面に対しそれぞれ4つの無線給電用コイル22A乃至22Dが形成されているが、ブロック2(2)及びブロック2(3)にはそれぞれ無線給電用コイル22B及び22Aが一つずつしか配置されていない。
このような各ブロック2の構成においては、例えば、ブロック2(2)及びブロック2(3)のそれぞれのバッテリー35にLED照明等の負荷を接続して内蔵させても良い。また、バッテリー35にLED照明等の負荷を接続せずに、ブロック2(2)の無線給電用コイル22Bに直列接続してLED照明等の負荷を接続してもよい。ブロック2(3)についても同様である。開始ブロック2Sからの無線給電で、これに連結されたブロック2の無線給電用コイル22に直列接続された該負荷に電力が供給されれば、開始ブロック2Sに連結されたブロック2(この場合、ブロック2(2)及びブロック2(3))にバッテリー35は不要となる。用途に応じ他の回路も省いてもよい。
ブロック2(2)及びブロック2(3)が蛇腹状に伸縮自在となる必然性はないが、図示はしていないが、この2つのブロック2には例えばLEDなどの負荷が内蔵し、開始ブロック2Sからの無線給電により、LEDを光らせることができることである。
例えば、花屋にある数々の花の中から特定の花だけに注目をあびせたい場合、AC電源につながる開始ブロック2Sを所定の場所に配置し、スマートフォン7から開始ブロックへの指示で、そこから伸びるブロック2(2)及びブロック2(3)のLEDを光らせ、その特定の花にのみスポットライトをあてることが可能となる。
図41は、あるサイトA113に設置された表示システム1と、そこから離れたサイトB114に設置された表示システム1を示す図である。尚、説明をしない各ブロック2の無線給電用コイルについてはその表示を省略している。
このように、複数の表示システム1が存在した状態で、サイトA113のAC電源が接続された表示システム1から離れたサイトB114の表示システム1への無線給電を行いたい場合、その間を連結する表示部34の無いブロック2(6)で連結する。
この際、ブロック2(6)の無線給電部20の配線を電力損失の低いケーブルに置き換えれば、ブロック2(6)での電力損失を低減することができる。
(NFC用コイルを含む送受信部を備えないブロックによる配置探索と無線給電)
図42は、図38の無線給電を行う各ブロック回路にさらに変・復調器120が加わった図であるが、図6に示すNFC用コイル11を含む送受信部40が設けられていない構成となっている。このため、各ブロック2の配置探索は、NFC用コイル11に代えて、無線給電用コイル部20を用いて行うものとする。
この場合、スマートフォン7から開始ブロック2SへのNFC通信が行えなくなるので、表示システム1を構成する各ブロック2はWiFi等の近距離通信を行う無線通信部45を必ず備えているものとする。
DC/ACインバータ112には、システム稼働に必要な電力を供給するAC/DCコンバータ30もしくはバッテリー35のいずれかから所定のDC電圧が供給されるものとする。
DC/ACインバータ112は制御部32により制御され、その出力端子1からは必要なタイミングで所定周波数のAC電圧が出力される。また出力端子2からは同様に所定周波数の搬送波fcとなるAC電圧が出力され、変・復調器120に入力される。尚、出力端子1から出力されるAC電圧と出力端子2から出力されるAC電圧は異なる周波数になるようにDC/ACインバータ112の機能を追加してもよい。
変調器及び復調器を備えた変・復調器120は、入力された搬送波fcに制御部32からのデータ信号fdに基づき生成した、例えば振幅変調波をその出力端子1から必要なタイミングで出力する。
一方、隣接するブロック2からの振幅変調波が無線給電用コイル部20を介して変・復調器120の入力端子2に入力されると、この変・復調器120内で復調が行われ、隣接するブロック2からのデータ信号fdを取り出すことができる。
図43は、表示システム1を構成する各ブロック2の配置探索を説明するためのタイミングチャート図である。
図43のタイミングチャート図の左側には、ブロック名、コイル名及びスイッチ名の項目がある。ブロック名としては、前段ブロック、この前段ブロックに対し次の配置探索を行う後段ブロック、及び前段ブロック、後段ブロックを含む全ブロックが表記されている。
各ブロック2にはそれぞれ設置された無線給電用コイル22A乃至22Dが、また各コイル22A乃至22Dに、これらに対しそれぞれ直列に接続されたスイッチ23A乃至23Dが表記されている。
このタイミングチャートの縦軸のパラメーターは2つあり、1つ目は、コイルに印加されるAC電圧であり、また2つ目は、スイッチのON、OFFである。
一方、タイミングチャートの横軸のパラメーターは時間(t)であり、互いに同じで所定の長さを有するタイミング期間1乃至11が示されている。
まずは、各ブロック2に対しスマートフォン7が行うフローにつき先に説明する。
スマートフォン7は、予め、表示システム1を構成する各ブロック2の各々の固有情報(MACアドレス、製造番号等)や属性情報(図8の各種情報等)を把握し、属性情報の一つであるソケットの有無も同じく把握しておく(S200)。
スマートフォン7は例えばWiFi通信により、まず、表示システム1を構成する各ブロック2に対しソケット13を有するブロック2からの応答を要求し、各ブロック2からの回答を受け取り、開始ブロック2Sを決定し、その開始ブロック2Sとなるブロック2に対しブロックの命名データ「1」(ブロック2(1))を送信する(S201)。尚、複数のブロック2にソケットがあった場合にはスマートフォン7自身でどちらかを開始ブロック2Sと命名するものとする。
スマートフォン7は、自らのクロックに合わせるための信号を各ブロック2に送信し、クロックの同期指示を行う。これにより、各ブロック2は互いにクロックが同期することとなる(S202)。
スマートフォン7は、各ブロック2のクロック同期後、各ブロック2に対しスマートフォン7から配置探索開始の指示を行う。但し、この指示には各ブロック2が同時にこの指示を受け取った時点から所定のクロックパルス数をカウントした時点を時間t=0と設定する指示も含まれている。尚、スマートフォン7からは、この指示に加え、多角形形状を有する各ブロック2の中で最大の多角形の角数の値も加えて開始ブロック2Sに送信する。例えば、図35においては、全て4角形のため、最大の角数は「4」であるが、4角形、5角形と異なるブロック2が組み合わさっている場合には、開始ブロック2Sへは最大の角数は「5」とのデータが送信され、これを保存する。
t=0となった時点で開始ブロック2S(2(1))から配置探索を開始する。また、これと同時に各ブロック2(開始ブロック2S含む)の各制御部32は、図35に示す各スイッチ23A乃至23Dの中で、最初にスイッチ23Aをタイミング期間1の期間のみONさせ、続いてタイミング期間2の期間のみスイッチ23BをONさせる。これは、各ブロック2の各クロックが同期したことに可能となる。同様に、タイミング期間3にはスイッチ23Cを、タイミング期間4にはスイッチ23DをONさせる。次のタイミング期間からは、また各タイミング順にスイッチ23A→スイッチ23B→スイッチ23C→スイッチ23DとONさせ、この順番が原則繰り返される。この繰り返し動作は開始ブロック2Sから始まる往路、及び復路の配置探索が終了するまで行われる(S203)。
ステップS203において配置探索を始めた開始ブロック2S(以下、前段ブロックとする)は、時間t=0から自身で設定した期間(この場合、4タイミング期間)である期間T1経過時に、隣接するブロック2へのアプローチを開始する。
タイミング期間5の始まりと同時にスイッチ23BをONさせると共に、図42のDC/ACコンバータ112の端子2から出力されるAC電圧と制御部32からの前段ブロックが後段ブロックに伝えるべき情報を含むデータfdとを重畳させた変調波(例えば振幅変調波)を変・復調器120の端子1から出力させ、これを無線給電用コイル部20の無線給電用コイル22Bに期間T2の間に印加させる。一方、ブロック2(2)(以下、後段ブロックとする)の制御部32は、このタイミング期間5の間、スイッチ23AをONさせる(S204)。
尚、前段ブロックのスイッチ22Aではなく、最初にスイッチ23BがONしたのでは、図35に示すように開始ブロック2Sである前段ブロックのコイル22Aに対応する側面部3にソケットが設置されていることから、コイル22Aに対応する側面部3に隣接するブロック2が無いことを制御部32は認識しているためである。
タイミング期間5(=期間T2+期間T3)のうちの期間T2が経過し、図示はしないが、次の期間T4(期間T3>期間T4)が経過すると、前段ブロックは無線給電用コイル22Bに隣接する後段ブロックは存在しないと制御部32は判断する(S205)。
この判断は、図35に示すように期間T2の間に後段ブロックでONしているのはスイッチ23Bであるため、前段ブロックのコイル22Bに印加された該変調波に基づく誘導起電力は後段ブロックのコイル22Aには発生しないからである。従って、後段ブロックには何ら情報が伝わらないため、期間T4の間に後段ブロックから前段ブロックへの応答は無いからである。
タイミング期間6(=期間T2+期間T3)において、前段ブロックはまだ後段ブロックの存在を確認できないため、引き続きスイッチ23BはONのままにする。上記と同様に無線給電用コイル22Bに同じデータを含む変調波を最初から期間T2のみ印加させ、一方、後段ブロックはタイミング期間6の間、次の順番であるスイッチ23BをONさせる。
期間T2が経過し、次の期間T4が経過すると、タイミング期間5と同様に前段ブロックはコイル22Bに隣接する後段ブロックは無いと制御部32は判断する(S206)。
タイミング期間7(=期間T2+期間T4+期間T6+期間T7)において、前段ブロックはまだ後段ブロックの存在を確認できないため、引き続き、前段ブロックのスイッチ23BはONのままにする。コイル22Bに該変調波を期間T2印加させ、一方、後段ブロックはタイミング期間6の間、次の順番であるスイッチ23CをONさせる。
図35に示すように、前段ブロックの無線給電用コイル22Bと後段ブロック22Cが隣接していることからもわかるように、無線給電用コイル22Bに印加された該変調波に基づく誘導起電力が、後段ブロックの無線給電用コイル22Cに発生するので、制御部32はこの誘導起電力の中から変・復調器120を介して前段ブロックからのデータfdを復調する(S207)。
期間T2中にデータfdを復調した後段ブロックは、次の期間T4内の期間T5(期間T4>期間T5)内に自身の情報(前段ブロックのコイル22Bに隣接しているコイルはコイル22Cであることも含む)を変調波に含めて無線給電用コイル22Cに印加する。
後段ブロックの無線給電用コイル22Cに印加された変調波に基づき、前段ブロックは、期間T4内に無線給電用コイル22Bに発生した誘導起電力である変調波から後段ブロックからのデータfdを復調する(S208)。
前段ブロックは期間T6内に配置探索のための後段ブロックに伝えるべきデータfd(経路情報ストリングPIS)を変調波にして後段ブロックに伝える。後段ブロックは前段ブロックから伝えられたデータfdを期間T6内に復調する(S209)。
後段ブロックは、前段ブロックからの経路情報ストリングPISを受け取ったことを示す信号を期間T7内の期間T8において前段ブロックに伝える(S210)。
この信号を受け取った前段ブロックは、期間T7の終了に合わせてスイッチ23BをOFFする(S211)。
尚、前段ブロックの次のタイミング期間8においてONするスイッチは、スイッチ23Dとなる。これは、前段ブロックのスイッチ23Cがタイミング期間5乃至7においてONとなっていたが、これがOFFとなった次のタイミング期間8には、他の全てのブロックと共通にスイッチ23DがONとなるのと同期しているからである。
以上の各ステップで開始ブロック2Sである前段ブロックから、ブロック2(2)である後段ブロックへの配置探索は終了したが、これにより、これまで前段ブロックであった開始ブロック2Sは配置探索の対象から外れ、後段ブロックであったブロック2(2)が今度前段ブロックとなる。そして、この前段ブロックに対し未探索のブロックが後段ブロックとして、この2つのブロック2の間で配置探索が行われる。
次に、タイミングチャートのタイミング期間8乃至11のステップにつき簡単に説明する。
前段ブロックとなったブロック2(2)は、コイル22Cでの配置探索は終わったので、次の順序である、無線給電用コイル22Dでの隣接するブロック有無と、もし有りとなった場合の隣接するブロックとの情報のやり取りを行うが、タイミングチャートのタイミング期間8乃至11において、無線給電用コイル22Dに印加する変調波に対し、未探索の後段ブロックから何ら応答が4回とも無いことから、コイル22D側には隣接するブロック2は存在しないと制御部32は判断する。尚、表示システム1を構成するブロック2の多角形形状が全て4角形であることを前提しており、最初にスマートフォン7から各ブロック2に対し、自身が何角形であるかを問い合わせ、各ブロック2からの応答の中で一番大きな値を、前段ブロックから前述の未探索の後段ブロックへの変調波印加回数となる。従って、表示システム1の構成するブロック2の中に、例えば一つでも、6角形のものがあり、残りが全て4角形であれば、後段ブロックである未探索ブロックは4角形か6角形がわからないため、前段ブロックは必ず6回変調波を印加することが必要となる。
図35に示す残る各ブロック2のタイミングチャートを用いた配置探索は省略するが、上述の一連のステップを行うことで、ブロック2(3)乃至からブロック2(9)への往路の配置探索と、続いてブロック2(9)から開始ブロック2Sへの復路の配置探索を行うことができる。これにより、図29に示す経路情報ストリングPISと同様の情報を収集することができ、このデータを各ブロックが把握することで開始ブロック2Sからの他のブロック2への無線給電を行うことが可能となる。
(無線給電用ブロック内蔵WiFiのアクセスポイント化、ステーション化)
各ブロック2が無線LAN機能(WiFi等)を有する場合、表示システム1を構成する各ブロック2の数が少なければ、スマートフォン7を基地局もしくはアクセスポイント(以下、APとする)として各ブロック2をステーションもしくは端末(以下、STAとする)として、各ブロック2をスマートフォン7にWiFi等にて接続することができる。
しかしながら、各ブロック2の総数がある程度多くなると、スマートフォン7のAPの最大収容端末数を超えてしまい、スマートフォン7とWiFi等で接続できないブロック2が生じることがある。
そこで、ブロック2の総数がスマートフォン7のAPの最大接続台数を超える場合、以下の2つの対応例が考えられる。
1つ目の対応例として、例えば、スマートフォン7から指示を受けた配置探索時の開始ブロック2Sは、WiFiをSTAかつAPモードに切り替える。この開始ブロック2SのSTAはスマートフォン7のAPに接続したままとする。
開始ブロック2Sは切り替えの完了とAPのESSID(Extended Service Set Identifier)をスマートフォン7の制御用アプリケーション(以下、制御アプリとする)に通知する(あるいは、スマートフォン7のAPが開始ブロック2SのAPのビーコンを検出してモード切り替え完了を検知しても良い)。
図44は、スマートフォン7及び表示システム1を構成する各ブロック2を示している。
開始ブロック2SにおいてはWiFiをSTAかつAPモードに切り替える。
当初、各ブロック2のSTA131(1)乃至131(9)はスマートフォン7のAPと接続されるよう設定されているが、各ブロック2の中の一部のブロック2が未接続となる場合がある。
そこで、スマートフォン7の制御アプリは、接続されている各ブロック2(デュアルモード動作を除く)に対して、スマートフォン7のAP130との接続は切断して、開始ブロック2SのAP132に接続するように指示する。これでスマートフォン7のAPの最大接続数を下回るので、未接続のブロック2も次々とスマートフォン7のAP130と一旦接続して、それを開始ブロック2SのAP132への接続に切り替えるということを繰り返すことにより、各ブロック2(2)乃至2(9)のSTA131(2)乃至STA131(9)が開始ブロック2SのAP132に接続され、また同じ開始ブロック2SのSTA131(1)がスマートフォン7のAP130に接続されることで未接続のブロックを解消することができる。
2つ目の例として、図45の、スマートフォン7及び表示システム1を構成する各ブロック2を示す。図44と異なる点としては、初期段階で、例えば、開始ブロック2SのWiFiをAP132に定め、これ以外のブロック2及びスマートフォン7を、STA131(2)乃至131(9)及びSTA133として設定する点である。このような方法においてもブロック2の総数が多くなった際、スマートフォン7が全てのブロック2につながらなくなる可能性を解消することができる。
ここで、NFC用コイル11を側面部3側に配置しているブロック2、NFC用コイル11を側面部3側に配置していないブロック2、及びWiFi機能を有するブロック2における図39で示したバッテリー残量の把握方法につき整理、及び説明する。
図35に示すように、各ブロック2にNFC用コイル11が有る場合には、これを含むブロック2の送受信部40を用いて開始ブロック2Sから他のブロック2に対しバッテリー残量を把握することができる。
各ブロック2にNFC用コイルが無い場合には、例えば、無線給電していないブロック2に対しデータfdを含む変調波を印加する前述の方法を行えば、開始ブロック2Sは他のブロック2のバッテリー35のバッテリー残量を把握することができる。
各ブロック2にWiFi機能がついている場合には、スマートフォン7から各ブロック2へのバッテリー残量の転送指示を行えば、スマートフォン7は各ブロック2からのバッテリー残量を受け取り、これを開始ブロック2Sに転送すれば把握することができる。
また、各ブロック2にWiFi機能がついており、さらに開始ブロックがAP及びSTAの両方の機能を有している場合には、開始ブロック2Sは他の各ブロック2に対しバッテリー残量の転送指示を行えば、各ブロック2からのバッテリー残量を開始ブロック2Sは把握することができる。
それぞれのタイプに応じてバッテリー残量を開始ブロック2Sは把握し、必要なブロック2に対し無線給電を行えばよい。
図35に示す各側面部3に無線給電用コイル22A乃至22Dのみを備え、かつWiFi機能を備えた各ブロック2により構成される表示システム1において、図43で説明した配置探索方法とは異なる配置探索方法につき、図46を用いて以下に説明する。
図46は、スマートフォン7を持った人(図示せず)と複数のブロック2で構成される表示システム1とが対向している状態を示している。
表示システム1の表示面1aは各ブロック2の表示面2aによって構成されている。 一方、スマートフォン7の表示面7aには表示システム1を撮影した画像が表示されているとする。
上述したように、スマートフォン7は各ブロック2のそれぞれからあらかじめ固有識別情報、属性情報を入手しているものとする。その前提で、まず、スマートフォン7は、表示システム1を構成していない各ブロック2の各制御部32に対し、表示部34の例えば、無線給電用コイル22A側に近いところに、例えば白色ラインの表示を行うように指示する。
各ブロック2は、該指示を受けて、各表示部34の上記の位置に白色ラインの表示を行う。
利用者は、各ブロック2で表示システム1を構成するにあたり、各ブロック2の表示部34の白色ラインの表示位置が、必ず自分から見て各ブロック2の表示部34の上部側となるようにして全てのブロック2を配置して表示システム1を構成する。尚、この時点では各ブロック2は図46に示すように各ブロック2は各々がブロック2(1)乃至2(4)と命名されたブロックとして認識はしていない。
スマートフォン7は、各ブロック2から入手した、各固有識別情報であるMACアドレス等の各々のコードと、この各コードにそれぞれ異なるカラーコードを対応付けしたデータテーブルを作成し、保存する(ここでは、ブロック数は4個であるので例えば赤、黄、緑、青とする)。
スマートフォン7は、各ブロック2に対しデータテーブルのデータを送信する。
各ブロック2は、受信したデータから自身の固有識別情報に対応するカラーコードに基づき各表示部34に該当する色を表示する(例えば、表示システム1の左上側のブロックの色が青、、右上が黄、左下が赤、及び右下が緑に表示されたとする)。
利用者は、スマートフォン7で、図46に示すように、互いに異なる色が各表示部34に表示された各ブロック2で構成される表示システム1を撮影し、スマートフォン7の表示面7aに表示させる。
スマートフォン7の制御部50は、表示面7aに表示された画像の画素座標において、ブロック数4個に対応する一番画素数の多い順番から上位4つの色(ブロック数に対応)と、それらの色で区画される領域の座標を特定する(S305)。
スマートフォン7の表示面7aにおいて、左上側の区画の色は青であるので、制御部32は青で区画された領域をブロック2(1)と命名、同様に右上側は黄でブロック2(2)、左下側は赤でブロック2(3)、及び右下側は緑でブロック2(4)と命名し、これらのデータを新たな項目としてデータテーブルに追加する。
スマートフォン7は、このデータテーブルのデータを各ブロック2に転送する。
各ブロック2はそれぞれ自身が表示する色とテーブルデータとから、スマートフォン7によって命名されたブロック名2(1)乃至2(4)の中のどのブロックであるかを認識し、これを保存する(S307)。
スマートフォン7は、表示システム1に表示したい画像を表示面7aに表示させ、これを4分割し、それぞれの分割画像データに対しブロック2(1)乃至2(4)を関連付けさせ、各ブロック2(1)乃至2(4)に転送する。
各ブロック2(1)乃至2(4)は、各分割画像データとブロック2(1)乃至2(4)との関連付けされたデータに基づき、それぞれの表示部34に表示する。
以上のように、上述した実施形態によれば、任意のブロック2からこれに隣接互いに隣接するブロック2へと無線給電を行うことが可能となる。
また、ブロック2の各送受信部のデータ通信方法はNFC等の近接無線通信に代えて、光通信などにしても良い。その場合、各送受信部は例えば赤外線によりデータ通信を行う機構とし、ブロックの各側面部の中心領域はその赤外線が透過するようにする。
ブロックの大きさを大きくしたり、小さくしたりする必要性や、大きなデータをより早く転送する必要性が生じた場合には、それに対応する最適な通信手段を選択すれば良い。
これまで、隣接するブロック2の側面部3同士は互いに正対することを前提とした無線給電につき説明を行ってきたが、側面部3同士が必ずしも正対しない場合に対応できる側面部3の構造につき説明する。
図47Aは、ブロック2の側面部3に新たに蓋部143を備えた構造を示している。この蓋部143の裏側には点線で示すように無線給電用コイル22が配置されている。尚、蓋部143は通常は側面部3と面一となっている。
図47Bは、蓋部143が側面部3から引き出された状態を示している。この蓋部143の裏面には蛇腹状素材(4面とも)144が接続されており、この蛇腹状素材の他端はブロック2内部の所定箇所(図示せず)で固定されている。
隣接するブロック2同士の側面部3に配置された蓋部143が互いに引き出され重なると連結するよう機構となっている。
図48は、3つのブロック2(1)乃至2(3)に対し無線給電を行うにあたり、各ブロック2の各側面部3に配置された蓋部143において、必要な蓋部143を引きして構成された屏風145(または衝立)である。
ブロック2(1)とブロック2(2)とはそれらから引き出された蓋部143同士が連結し、さらに互いの蛇腹状素材144が引き出されている。またブロック2(2)とブロック2(3)においてもそれらから引き出された蓋部143同士が連結し、さらに互いの蛇腹状素材144が引き出されている。
ブロック2にこのような構造が追加されることで、屏風145以外にも、所定の曲率半径を有する柱等にもブロック2を配置することが可能となる。
このように蓋部143同士が連結されることで、無線給電における電力転送の損失を低減することが可能となる。
尚、蓋部143の裏には無線給電用コイル10に加えて当然ながら近距離無線通信のためのNFC用コイル11を配置してもよい。
(作用)
事前の各ブロック2の配置探索の結果を踏まえ、例えば、100VのAC電源から供給される電力に基づき、前段のブロックから、後段のブロックへと無線給電することができ、この無線給電により各ブロック2のシステムを稼動し続けることができる。
発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 表示システム、1a 表示面、2 表示ブロック、 2a 表示面、2S 開始ブロック、3 側面部、7 スマートフォン、7a 表示画面、10、22A、22B、22C、22D 無線給電用コイル、11 NFC用コイル、13 ソケット、20 無線給電用コイル部、23A、23B、23C、23D スイッチ、32 制御部、33 切替部、34 表示部、40A、40B、40C、40D 送受信部

Claims (9)

  1. 無線給電装置であって、
    前記無線給電装置の少なくとも2つ以上の側面部側に設けられた無線給電用コイルと、前記無線給電用コイルに直列接続されたスイッチとをペアとし、該ペアが少なくとも2つ以上が互いに並列接続された無線給電用コイル部と、
    前記無線給電用コイル部に接続され前記無線給電装置を稼動させるための電力供給部と、
    前記各スイッチのオン、オフの切替を行う切替部と、
    前記無線給電装置の無線給電のための制御を行う制御部と、
    を有する無線給電装置。
  2. 前記無線給電装置は、画像データ等を転送するための、少なくとも2つ以上の送受信部を有する請求項1に記載の無線給電装置。
  3. 前記送受信部に含まれる近接無線通信用コイルと、前記無線給電用コイルとは並んで前記側面部側に配置された請求項1または2に記載の無線給電装置。
  4. 前記無線給電装置は、複数の面のいずれか一つにAC電源に接続されるソケットを有する請求項1から3のいずれか1つに記載の無線給電装置。
  5. 前記無線給電装置は、無線LANによる無線通信部を有する請求項1から4のいずれか1つに記載の無線給電装置。
  6. 前記無線給電装置は、表示部を有する請求項1から5のいずれか1つに記載の無線給電装置。
  7. 前記無線給電用コイルの一方は、他方に対し無線給電の影響を与えない配置になっている請求項1から6のいずれか1つに記載の無線給電装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の無線給電装置を複数含む無線給電システム。
  9. 請求項1から7のいずれか1つに記載の第1の無線給電装置と、第2の無線給電装置とから構成される無線給電システムであって、
    前記第2の無線給電装置は、
    少なくとも1つ以上の側面部側に設けられた無線給電用コイルと、
    前記無線給電用コイルに直列接続されたスイッチとをペアとする無線給電用コイル部と、
    前記無線給電用コイル部と並列接続された負荷部と、前記無線給電用コイル部に接続され前記無線給電装置を稼動させるための電力供給部と、
    前記各スイッチのオン、オフの切替を行う切替部と、
    前記無線給電装置の無線給電のための制御を行う制御部と、
    を有する無線給電システム。
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